(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176478
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】情報照会装置、情報照会方法、及び情報照会プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q30/0207 348
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095032
(22)【出願日】2023-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】正守 しゅう
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 直輔
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 和哉
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB63
5L049BB63
(57)【要約】
【課題】媒体を特定するための情報を軸に商品情報および在庫情報を紐づけて管理することで、接客品質の向上および販売の促進を図ることができる情報照会装置等を提供することを目的とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)掲載履歴登録データから、所定の媒体コードに紐づく商品を取得し、取得した商品および所定の媒体コードを含む掲載履歴情報を掲載履歴照会画面に表示させ、(2)現在庫データを参照して、掲載履歴照会画面において選択された商品の在庫数を取得し、取得した在庫数を店舗在庫照会画面に表示させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品が開示されている媒体を特定するための媒体特定情報および当該商品を紐づけて管理する第一記憶領域から、所定の媒体特定情報に紐づく商品を取得し、当該取得した商品を画面に表示させる第一表示制御部と、
商品の在庫数を商品別に管理する第二記憶領域を参照して、前記画面において選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させる第二表示制御部と、
を備えること、
を特徴とする情報照会装置。
【請求項2】
前記第二記憶領域は、商品の在庫数を、商品別かつ店舗別に管理するものであり、
前記第二表示制御部は、前記第二記憶領域を参照して、所定の店舗における前記選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させること、
を特徴とする請求項1に記載の情報照会装置。
【請求項3】
前記第二表示制御部は、前記第二記憶領域を参照して、前記所定の店舗以外の各店舗における前記選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数の合計を画面に表示させること、
を特徴とする請求項2に記載の情報照会装置。
【請求項4】
前記第二記憶領域は、商品の在庫数を、商品別かつ店舗または倉庫別に管理するものであり、
前記第二表示制御部は、前記第二記憶領域を参照して、倉庫における前記選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させること、
を特徴とする請求項3に記載の情報照会装置。
【請求項5】
前記所定の店舗は、オペレータが所属する店舗であること、
を特徴とする請求項4に記載の情報照会装置。
【請求項6】
前記第二表示制御部は、前記所定の店舗における前記選択された商品の前記在庫数、前記各店舗における前記選択された商品の前記在庫数の前記合計、および前記倉庫における前記選択された商品の前記在庫数を、一つの画面に表示させること、
を特徴とする請求項5に記載の情報照会装置。
【請求項7】
商品の発注数のうち店舗または倉庫に入荷していない発注未入荷数を、商品別かつ店舗または倉庫別に管理する第三記憶領域と、店舗から店舗または倉庫への商品の移動に関し店舗から出荷した移動出荷済数および店舗または倉庫へ入荷した移動入荷済数を、商品別かつ移動元の店舗別かつ移動先の店舗または倉庫別に管理する第四記憶領域と、商品の受注数および当該受注数のうち店舗または倉庫から出荷した受注出荷済数を、商品別かつ店舗または倉庫別に管理する第五記憶領域と、にアクセス可能であり、
前記所定の店舗における前記選択された商品の発注未入荷数および移動未入荷数、前記各店舗における前記選択された商品の発注未入荷数および移動未入荷数、ならびに倉庫における前記選択された商品の引当可能数、発注未入荷数、および移動未入荷数を、画面に表示させる第三表示制御部をさらに備え、
前記第三表示制御部は、発注未入荷数を前記第三記憶領域から取得し、移動出荷済数および移動入荷済数を前記第四記憶領域から取得し、当該取得した移動出荷済数から当該取得した移動入荷済数を減算して移動未入荷数を算出し、受注数および受注出荷済数を前記第五記憶領域から取得し、当該取得した受注数から当該取得した受注出荷済数を減算して受注未出荷数を算出し、前記第二表示制御部で取得した在庫数と当該取得した発注未入荷数と当該算出した移動未入荷数との和から当該算出した受注未出荷数を減算して引当可能数を算出すること、
を特徴とする請求項6に記載の情報照会装置。
【請求項8】
第一表示制御部が、商品が開示されている媒体を特定するための媒体特定情報および当該商品を紐づけて管理する第一記憶領域から、所定の媒体特定情報に紐づく商品を取得し、当該取得した商品を画面に表示させる第一表示制御ステップと、
第二表示制御部が、商品の在庫数を商品別に管理する第二記憶領域を参照して、前記画面において選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させる第二表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする情報照会方法。
【請求項9】
情報処理装置を、
商品が開示されている媒体を特定するための媒体特定情報および当該商品を紐づけて管理する第一記憶領域から、所定の媒体特定情報に紐づく商品を取得し、当該取得した商品を画面に表示させる第一表示制御手段、
商品の在庫数を商品別に管理する第二記憶領域を参照して、前記画面において選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させる第二表示制御手段、
として機能させるための情報照会プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報照会装置、情報照会方法、及び情報照会プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、商品の販売機会の損失を低減する注文受付装置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、一般消費者を相手とする流通小売業界では、自社商品を雑誌やテレビ等で宣伝・販促掲載したり、自社商品を店頭または催事場へ展示したりすることが多い。そのため、店舗等の従業員は、お客様から商品そのものの情報ではなく商品が開示されたメディア等の情報(例えば、商品を紹介していたテレビ番組のタイトルなど)が伝えられた場合でも、お客様に希望の商品を販売できることが、機会損失を防ぐという観点で重要と考えられる。
【0005】
しかし、従来は、メディア等の情報を商品と関連させたシステム管理ができていなかったので、商品特定の正確さは各従業員の力量(主に知識や経験等)に依存していた。その結果、接客の品質を一定に保つことができなかった。さらに、商品が正確に特定できた場合において、その後、店頭やセンターの在庫情報や入荷状況の把握に時間が掛かっていた。その結果、接客の品質を落としていた。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、媒体を特定するための情報を軸に商品情報および在庫情報を紐づけて管理することで、接客品質の向上および販売の促進を図ることができる情報照会装置、情報照会方法、及び情報照会プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報照会装置は、商品が開示されている媒体を特定するための媒体特定情報および当該商品を紐づけて管理する第一記憶領域から、所定の媒体特定情報に紐づく商品を取得し、当該取得した商品を画面に表示させる第一表示制御部と、商品の在庫数を商品別に管理する第二記憶領域を参照して、前記画面において選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させる第二表示制御部と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
ここで、媒体は、概念的に、マス媒体、インターネット媒体、およびセールスプロモーション媒体などを含む。なお、マス媒体は、例えば、新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどである。また、インターネット媒体は、例えば、新聞デジタル、雑誌デジタル、ラジオデジタル、テレビデジタル、物販系ECプラットフォーム、検索エンジン、ソーシャルメディア、動画サイト、アフィリエイトサイト、オウンドメディアなどである。また、セールスプロモーション媒体は、例えば、交通機関、チラシ、フリーペーパー、屋外(看板・のぼり)、ダイレクトメール、店頭POP、イベント・展示会、デジタルサイネージなどである。
【0009】
なお、本発明に係る情報照会装置において、前記第二記憶領域は、商品の在庫数を、商品別かつ店舗別に管理するものでもよく、前記第二表示制御部は、前記第二記憶領域を参照して、所定の店舗における前記選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させてもよい。
【0010】
また、本発明に係る情報照会装置において、前記第二表示制御部は、前記第二記憶領域を参照して、前記所定の店舗以外の各店舗における前記選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数の合計を画面に表示させてもよい。
【0011】
また、本発明に係る情報照会装置において、前記第二記憶領域は、商品の在庫数を、商品別かつ店舗または倉庫別に管理するものでもよく、前記第二表示制御部は、前記第二記憶領域を参照して、倉庫における前記選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させてもよい。
【0012】
また、本発明に係る情報照会装置において、前記所定の店舗は、オペレータが所属する店舗でもよい。
【0013】
また、本発明に係る情報照会装置において、前記第二表示制御部は、前記所定の店舗における前記選択された商品の前記在庫数、前記各店舗における前記選択された商品の前記在庫数の前記合計、および前記倉庫における前記選択された商品の前記在庫数を、一つの画面に表示させてもよい。
【0014】
また、本発明に係る情報照会装置は、商品の発注数のうち店舗または倉庫に入荷していない発注未入荷数を、商品別かつ店舗または倉庫別に管理する第三記憶領域と、店舗から店舗または倉庫への商品の移動に関し店舗から出荷した移動出荷済数および店舗または倉庫へ入荷した移動入荷済数を、商品別かつ移動元の店舗別かつ移動先の店舗または倉庫別に管理する第四記憶領域と、商品の受注数および当該受注数のうち店舗または倉庫から出荷した受注出荷済数を、商品別かつ店舗または倉庫別に管理する第五記憶領域と、にアクセス可能でもよく、本発明に係る情報照会装置は、前記所定の店舗における前記選択された商品の発注未入荷数および移動未入荷数、前記各店舗における前記選択された商品の発注未入荷数および移動未入荷数、ならびに倉庫における前記選択された商品の引当可能数、発注未入荷数、および移動未入荷数を、画面に表示させる第三表示制御部をさらに備えてもよく、前記第三表示制御部は、発注未入荷数を前記第三記憶領域から取得し、移動出荷済数および移動入荷済数を前記第四記憶領域から取得し、当該取得した移動出荷済数から当該取得した移動入荷済数を減算して移動未入荷数を算出し、受注数および受注出荷済数を前記第五記憶領域から取得し、当該取得した受注数から当該取得した受注出荷済数を減算して受注未出荷数を算出し、前記第二表示制御部で取得した在庫数と当該取得した発注未入荷数と当該算出した移動未入荷数との和から当該算出した受注未出荷数を減算して引当可能数を算出してもよい。
【0015】
また、本発明に係る情報照会方法は、第一表示制御部が、商品が開示されている媒体を特定するための媒体特定情報および当該商品を紐づけて管理する第一記憶領域から、所定の媒体特定情報に紐づく商品を取得し、当該取得した商品を画面に表示させる第一表示制御ステップと、第二表示制御部が、商品の在庫数を商品別に管理する第二記憶領域を参照して、前記画面において選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させる第二表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る情報照会プログラムは、情報処理装置を、商品が開示されている媒体を特定するための媒体特定情報および当該商品を紐づけて管理する第一記憶領域から、所定の媒体特定情報に紐づく商品を取得し、当該取得した商品を画面に表示させる第一表示制御手段、商品の在庫数を商品別に管理する第二記憶領域を参照して、前記画面において選択された商品の在庫数を取得し、当該取得した在庫数を画面に表示させる第二表示制御手段、として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、媒体を特定するための情報を軸に商品情報および在庫情報を紐づけて管理することで、接客品質の向上および販売の促進を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る業務支援装置100の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、掲載履歴登録データ106aの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、掲載履歴照会画面MAの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、現在庫データ106b、倉庫マスタ106c、店舗マスタ106d、および商品マスタ106eならびに店舗在庫照会画面MBの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、発注データ106f、移動データ106g、受注データ106hおよび現在庫データ106bならび店舗他店舗在庫照会画面MCの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明に係る情報照会装置、情報照会方法、および情報照会プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0020】
[1.構成]
本実施形態に係る業務支援装置100(本発明に係る情報照会装置を含む)の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0022】
業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0025】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラム(本発明に係る情報照会プログラムを含む)が記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0026】
記憶部106は、掲載履歴登録データ106a(本発明の第一記憶領域を含む)、現在庫データ106b(本発明の第二記憶領域を含む)、倉庫マスタ106c、店舗マスタ106d、商品マスタ106e、発注データ106f(本発明の第三記憶領域を含む)、移動データ106g(本発明の第四記憶領域を含む)、および受注データ106h(本発明の第五記憶領域を含む)等を格納する。
【0027】
図2には、掲載履歴登録データ106aに格納される情報の一例が示されている。掲載履歴登録データ106aは、商品(家具、小物、雑貨、アパレル等を含む)と、メディア(雑誌、テレビ、インターネット等を含む)への掲載情報および催事(店舗、百貨店、イベント等を含む)への展示情報と、を紐づけて管理するためのものである。掲載履歴登録データ106aは、媒体区分識別情報(例えば媒体区分コードまたは媒体区分名など)、媒体識別情報(例えば媒体コードまたは媒体名など)、媒体に関連する日付(例えば発売日(展示日を含む)または放映日等)、号数・掲載ページ・掲載位置(注:雑誌が媒体の場合)、および商品識別情報(例えば商品コードまたは商品名など)等を格納する。なお、媒体には、メディア等に加え、催事・展示会等に出展した場合の商品の貸出先が含まれるが、媒体が催事・展示会だった場合、掲載履歴登録データ106aの媒体区分名に、「貸出先」が格納され、掲載履歴登録データ106aの媒体名に、商品を貸し出した取引先名(例えば「取引先(1)」等)が格納される。
【0028】
図4および
図5には、現在庫データ106bに格納される情報の一例が示されている。現在庫データ106bは、店舗および倉庫における商品の現在庫を管理するためのものである。現在庫データ106bは、倉庫識別情報(例えは倉庫コードまたは倉庫名等)、商品識別情報、および現在庫数等を格納する。なお、現在庫データ106bは、発注データ106fの入荷済数と移動データ106gの出庫数および入庫数が加味された現在庫数を保持している。例えば、秋葉原店の品番002の現在庫数「18」は、発注データ106fにおける、秋葉原店への品番002の入荷済数「10」が加味されたものであり、センター倉庫の品番002の現在庫数「9」は、発注データ106fにおける、センター倉庫への品番002の入荷済数「3」と、移動データ106gにおける、センター倉庫への品番002の出庫数「2」および入庫数「2」が加味されたものである。
【0029】
図4には、倉庫マスタ106cに格納される情報の一例が示されている。倉庫マスタ106cは、倉庫識別情報(例えば倉庫コードまたは倉庫名等)、倉庫場所区分、および店舗識別情報(例えば店舗コード等)等を格納する。なお、倉庫マスタ106cでは、実在する倉庫を管理できるだけでなく店舗も倉庫として管理できる。
【0030】
図4には、店舗マスタ106dに格納される情報の一例が示されている。店舗マスタ106dは、店舗識別情報(例えば店舗コードまたは店舗名等)等を格納する。
【0031】
図4には、商品マスタ106eに格納される情報の一例が示されている。商品マスタ106eは、商品識別情報および商品単価(例えば上代単価(税抜)等)等を格納する。
【0032】
図5には、発注データ106fに格納される情報の一例が示されている。発注データ106fは、発注識別情報(例えば発注番号および発注行番号等)、入庫先識別情報(例えば入庫倉庫コードまたは入庫倉庫名等)、商品識別情報、発注数、入荷済数、および未入荷数(本発明の発注未入荷数に相当)等を格納する。
【0033】
図5には、移動データ106gに格納される情報の一例が示されている。移動データ106gは、店舗から店舗または倉庫への商品の移動に関し店舗から出庫した出庫数(本発明の移動出荷済数に相当)および店舗または倉庫へ入庫した入庫数(本発明の移動入荷済数に相当)を管理するためのものである。移動データ106gは、移動識別情報(例えば移動番号および移動行番号等)、出庫元識別情報(例えば出庫元(移動元)となる店舗のコードまたは店舗名等)、入庫先識別情報(例えば入庫先(移動先)となる店舗のコードまたは店舗名等)、商品識別情報、出庫数および入庫数等を格納する。
【0034】
図5には、受注データ106hに格納される情報の一例が示されている。受注データ106hは、受注を管理するためのものである。受注データ106hは、受注識別情報(例えば受注番号および受注行番号等)、出庫元識別情報、商品識別情報、受注数(本発明の受注数に相当)および当該受注数のうち出庫元から出荷した出荷数(本発明の受注出荷済数に相当)等を格納する。
【0035】
図1に戻り、制御部102は、業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0036】
制御部102は、機能概念的に、掲載履歴登録部102a、掲載履歴照会部102b(本発明の第一表示制御部を含む)、店舗在庫照会部102c(本発明の第二表示制御部を含む)、および店舗他店舗倉庫在庫照会部102d(本発明の第三表示制御部を含む)等を備える。なお、以降の説明において、「掲載履歴登録部102a」、「掲載履歴照会部102b」、「店舗在庫照会部102c」、および「店舗他店舗倉庫在庫照会部102d」の表記を、例えば「登録部102a」、「照会部102b」、「照会部102c」、および「照会部102d」といったように省略する場合がある。
【0037】
登録部102aは、掲載履歴入力画面(図示せず)にて、従業員等に設定された、メディア掲載情報または催事等への展示情報等の媒体を特定するための情報および商品識別情報等を、掲載履歴登録データ106aへ格納する(
図2参照)。
【0038】
照会部102bは、以下の(11)から(14)の処理を実行する(
図3参照)。
(11)掲載履歴照会画面MA(以下、「照会画面MA」と記す場合がある)をモニタ114に表示させる。
(12)照会画面MA内の抽出条件を設定する領域(媒体区分を設定する領域MA1と媒体コードを設定する領域MA2)に、媒体区分および/または媒体コードが設定されると、掲載履歴登録データ106aを参照して、当該設定された抽出条件(媒体区分および/または媒体コード)に合致する掲載履歴登録レコードを取得する。
(13)(12)で取得した掲載履歴登録レコードの一覧表であって上から発売日または放映日の日付が新しい順にレコードが並べられたものを、照会画面MA内の領域MA3に選択可能に表示させる。
(14)領域MA3に表示されている一覧表において、所望の商品(在庫照会がしたい商品)が含まれるレコードが選択されると、照会部102cを起動する。
【0039】
照会部102cは、以下の(21)から(26)の処理を実行する(
図4参照)。
(21)在庫照会画面MB(以下、「照会画面MB」と記す場合がある)をモニタ114に表示させる。
(22)照会画面MA内の領域MA3において選択されたレコードに含まれる商品コードを、照会画面MB内の、商品コードを範囲指定する領域MB21と領域MB22に表示させると共に、所定の店舗コード(具体的には、業務支援装置100にログインしたユーザに紐づく店舗の店舗コード、など)を、照会画面MB内の、店舗コードを設定する領域MB1に表示させる。
(23)店舗マスタ106dを参照して、領域MB1に設定されている店舗コード以外の店舗コード(その他店舗コード)を取得すると共に、倉庫マスタ106cを参照して、倉庫場所区分「拠点」に紐づく倉庫コードを取得する。
(24)領域MB2の設定状態(商品コードの範囲指定の状態)から、一つまたは複数の商品コードを認識する。
【0040】
(25)認識した商品コードごとに、以下の(251)から(254)の処理を実行することにより、商品コードの個数分の、以下の(254)に記載の表示用レコードの一覧表を、照会画面MB内の領域MB3に選択可能に表示させる。
(251)現在庫データ106bを参照して、処理対象の商品コードと領域MB1に設定されている店舗コードを含む現在庫レコードを取得すると共に、商品マスタ106eを参照して、処理対象の商品コードに紐づく上代単価を取得する。
(252)(23)で取得したその他店舗コードごとに、現在庫データ106bを参照して、処理対象の商品コードとその他店舗コードを含む現在庫レコードを取得する。
(253)現在庫データ106bを参照して、処理対象の商品コードと(23)で取得した倉庫コードを含む現在庫レコードを取得する。
(254)処理対象の商品コード、(251)で取得した現在庫レコードに含まれる商品名、(251)で取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数、(252)で取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数の合計、(253)で取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数、および(251)で取得した上代単価を含む表示用レコードを、照会画面MB内の、商品コードを設定する領域MB31、商品名を設定する領域MB32、自店舗在庫数を設定する領域MB33、他店舗現在庫数を設定する領域MB34、倉庫現在庫数を設定する領域MB35、および上代単価を設定する領域MB36に、上から順に表示させる。
【0041】
(26)領域MB3に表示されている一覧表において、所望の商品(自店舗、他店舗、および倉庫における未入荷状況等を含む詳細な在庫照会がしたい商品)が含まれるレコードが選択されると、照会部102dを起動する。
【0042】
照会部102dは、以下の(31)から(39)の処理を実行する(
図5参照)。
(31)店舗他店舗在庫照会画面MC(以下、「照会画面MC」と記す場合がある)をモニタ114に表示させる。
(32)照会画面MB内の領域MB3において選択されたレコードに含まれる商品コードを、照会画面MC内の、商品コードを設定する領域MC2に表示させたり、所定の店舗コード(具体的には、業務支援装置100にログインしたユーザに紐づく店舗の店舗コード、または、照会画面MB内の領域MB1に設定されている店舗コード、など)を、照会画面MC内の領域MC1に表示させたりする。
(33)照会画面MB内の領域MB3において選択されたレコードに含まれる商品コードと商品名を、照会画面MC内の領域MC3(商品コードを設定する領域MC31と商品名を設定する領域MC32)に表示させる。
【0043】
(34:自店舗在庫情報の表示に必要なデータの取得処理)
現在庫データ106bを参照して、領域MC1に設定されている店舗コードと領域MC2に設定されている商品コードを含む現在庫レコードを取得する。発注データ106fを参照して、領域MC1に設定されている店舗コードと領域MC2に設定されている商品コードを含む発注レコードを取得する。移動データ106gを参照して、領域MC2に設定されている商品コードを含み、領域MC1に設定されている店舗コードを入庫倉庫コードとして含む移動レコードを取得する。なお、現在庫レコードは通常必ず取得できるが、発注レコードと移動レコードについては取得できない場合もある。
【0044】
(35:自店舗在庫情報の表示処理)
(34)で取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数を、照会画面MC内の、現在庫数を設定する領域MC41に表示させる。
(34)で発注レコードが取得できた場合には、取得した発注レコードに含まれる未入荷数を、(34)で発注レコードが取得できなかった場合には、ゼロを、照会画面MC内の、未入荷数を設定する領域MC42に表示させる。
(34)で移動レコードが取得できた場合には、取得した移動レコードに含まれる出庫数から取得した移動レコードに含まれる入庫数を引いた数を、(34)で移動レコードが取得できなかった場合には、ゼロを、照会画面MC内の、移動未入荷数を設定する領域MC43に表示させる。
【0045】
(36:他店舗在庫情報の表示に必要なデータの取得処理)
店舗マスタ106dを参照して、領域MC1に設定されている店舗コード以外の店舗コード(その他店舗コード)と店舗名(その他店舗名)を取得する。取得したその他店舗コードごとに、現在庫データ106bを参照して、その他店舗コードと領域MC2に設定されている商品コードを含む現在庫レコードを取得する。取得したその他店舗コードごとに、発注データ106fを参照して、その他店舗コードと領域MC2に設定されている商品コードを含む発注レコードを取得する。取得したその他店舗コードごとに、移動データ106gを参照して、領域MC2に設定されている商品コードを含み、その他店舗コードを入庫倉庫コードとして含む移動レコードを取得する。なお、現在庫レコードは通常必ず取得できるが、発注レコードと移動レコードについては取得できない場合もある。
【0046】
(37:他店舗在庫情報の表示処理)
その他店舗コードごとに、以下の(371)から(373)の処理を実行することにより、その他店舗コードの個数分のレコードの一覧表を、照会画面MC内の領域MC5に表示させる。
(371)処理対象のその他店舗コード、当該処理対象のその他店舗コードに対応する(36)で取得したその他店舗名、および当該処理対象のその他店舗コードに対応する(36)で取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数を、照会画面MC内の、店舗コードを設定する領域MC51、店舗名を設定する領域MC52、および現在庫数を設定する領域MC53に、上から順に表示させる。
(372)処理対象のその他店舗コードに対応する発注レコードが(36)で取得できた場合には、取得した発注レコードに含まれる未入荷数を、取得できなかった場合には、ゼロを、照会画面MC内の、未入荷数を設定する領域MC54に、上から順に表示させる。(373)処理対象のその他店舗コードに対応する移動レコードが(36)で取得できた場合には、取得した移動レコードに含まれる出庫数から取得した移動レコードに含まれる入庫数を引いた数を、処理対象のその他店舗コードに対応する移動レコードが(36)で取得できなかった場合には、ゼロを、照会画面MC内の、移動未入荷数を設定する領域MC55に、上から順に表示させる。
【0047】
(38:センター倉庫在庫情報の表示に必要なデータの取得処理)
倉庫マスタ106cを参照して、倉庫場所区分「拠点」に紐づく倉庫コードと倉庫名を取得する。現在庫データ106bを参照して、取得した倉庫コードと領域MC2に設定されている商品コードを含む現在庫レコードを取得する。発注データ106fを参照して、取得した倉庫コードと領域MC2に設定されている商品コードを含む発注レコードを取得する。移動データ106gを参照して、領域MC2に設定されている商品コードを含み、取得した倉庫コードを入庫倉庫コードとして含む移動レコードを取得する。受注データ106hを参照して、取得した倉庫コードと領域MC2に設定されている商品コードを含む受注レコードを取得する。なお、現在庫レコードは通常必ず取得できるが、発注レコード、移動レコードおよび受注レコードについては取得できない場合もある。
【0048】
(39:センター倉庫在庫情報の表示処理)
(38)で取得した倉庫コード、(38)で取得した倉庫名、および(38)で取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数を、照会画面MC内の、倉庫コードを設定する領域MC61、倉庫名を設定する領域MC62、および現在庫数を設定する領域MC63に表示させる。
(38)で発注レコードが取得できた場合には、取得した発注レコードに含まれる未入荷数を、(38)で発注レコードが取得できなかった場合には、ゼロを、照会画面MC内の、未入荷数を設定する領域MC65に表示させる。
(38)で移動レコードが取得できた場合には、取得した移動レコードに含まれる出庫数から取得した移動レコードに含まれる入庫数を引いた数を、(38)で移動レコードが取得できなかった場合には、ゼロを、照会画面MC内の、移動未入荷数を設定する領域MC66に表示させる。
(38)で受注レコードが取得できた場合には、領域MC63に設定されている現在庫数と領域MC65に設定されている未入荷数と領域MC66に設定されている移動未入荷数の和から、取得した受注レコードに含まれる受注数から取得した受注レコードに含まれる出荷数を引いた数(未出荷数)を引いた数を、(38)で受注レコードが取得できなかった場合には、当該和を、照会画面MC内の、引当可能数を設定する領域MC64に表示させる。
【0049】
[2.処理の具体例]
上述のように構成された業務支援装置100が実行する処理の具体例を、業務支援装置100を用いて行われる業務の流れの一例に沿って、
図2等を参照して詳細に説明する。なお、照会画面MA、照会画面MB、および照会画面MCは、簡略化されたものである。
【0050】
[ステップS1:本部にて、メディア媒体に掲載された情報を登録する(
図2参照)]
まず、本部等にて従業員等は、掲載履歴入力画面(図示せず)にて、メディア等への掲載情報、催事等への展示情報および商品識別情報等を設定する。
【0051】
すると、登録部102aは、掲載履歴入力画面にて従業員等に設定された、メディア等への掲載情報、催事等への展示情報および商品識別情報等を、掲載履歴登録データ106aへ格納する。
【0052】
[ステップS2:店舗にて、お客様から頂いたメディア情報を使用して商品を検索する(
図3参照)]
実在の店舗等にてお客様等から「AAA雑誌に掲載されていたあの家具がほしい」等の問い合わせを口頭で受けた場合、店舗の従業員等は、あらかじめモニタ114に表示されている照会画面MAの領域MA2に「AAA雑誌」に対応する媒体コード「ZS001」を設定する。
【0053】
すると、照会部102bは、掲載履歴登録データ106aを参照し、媒体コード「ZS001」が含まれる掲載履歴登録レコードを抽出し、抽出した掲載履歴登録レコードを、
図3に示すように「発売日/放映日」のカラムの日付が最新のものが上位に表示されるように、選択可能な一覧表として、領域MA3に表示させる。
【0054】
[ステップS3:店舗にて、自店舗の在庫状況を確認する(
図4参照)]
店舗の従業員等は、照会画面MAの領域MA3に表示された一覧表から、在庫を照会したい「発売日/放映日」が「2023/1/26」のレコードを選択する。
【0055】
すると、照会部102cは、照会画面MBをモニタに表示させ、選択されたレコードに含まれる商品コード「HB002」を領域MB21と領域MB22にセットしたり、業務支援装置100内に予め設定されている自店舗の店舗コード「TP001」を領域MB1にセットしたりする。
【0056】
次に、照会部102cは、店舗マスタ106dを参照して、領域MB1にセットされている店舗コード「TP001」以外のその他店舗コード「TP002」「TP003」「TP004」を取得すると共に、倉庫マスタ106cを参照して、倉庫場所区分「拠点」に紐づく倉庫コード「SK001」を取得する。
【0057】
次に、照会部102cは、領域MB2の設定状態から、セットされている商品コードは「HB002」の1個と認識する。
【0058】
次に、照会部102cは、現在庫データ106bを参照して、認識した処理対象の商品コード「HB002」と領域MB1に設定されている店舗コード「TP001」を含む現在庫レコードを取得すると共に、商品マスタ106eを参照して、当該商品コード「HB002」に紐づく上代単価「55,000」を取得する。また、照会部102cは、取得したその他店舗コード「TP002」「TP003」「TP004」のそれぞれについて、現在庫データ106bを参照して、その他店舗コードと処理対象の商品コード「HB002」を含む現在庫レコードを取得する。また、照会部102cは、現在庫データ106bを参照して、取得した倉庫コード「SK001」と処理対象の商品コード「HB002」を含む現在庫レコードを取得する。
【0059】
次に、照会部102cは、処理対象の商品コード「HB002」、店舗コード「TP001」について取得した現在庫レコードに含まれる商品名「品番002」、当該現在庫レコードに含まれる現在庫数「18」、3つのその他店舗コードそれぞれについて取得した3つの現在庫レコードに含まれる現在庫数の合計「20」、倉庫コード「SK001」について取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数「9」、および取得した上代単価「55,000」を含む表示用レコードを、照会画面MB内の領域MB31、領域MB32、領域MB33、領域MB34、領域MB35、および領域MB36に、上から順に表示させる。
【0060】
[ステップS4:店舗にて、自店舗以外の店舗やセンター倉庫の在庫情報を確認する(
図5参照)]
店舗の従業員等は、照会画面MBの領域MB3に表示されているレコードを選択する。
【0061】
すると、照会部102cは、照会部102dを起動する。
【0062】
次に、照会部102dは、照会画面MCをモニタ114に表示させ、選択されたレコードに含まれる商品コード「HB002」を、照会画面MCの領域MC2に表示させたり、業務支援装置100内に予め設定されている自店舗の店舗コード「TP001」を、照会画面MCの領域MC1に表示させたりする。
【0063】
次に、照会部102dは、選択されたレコードに含まれる商品コード「HB002」と商品名「品番002」を、照会画面MCの領域MC31と領域MC32に表示させる。
【0064】
次に、照会部102dは、現在庫データ106bを参照して、領域MC1に設定されている店舗コード「TP001」と領域MC2に設定されている商品コード「HB002」を含む現在庫レコードを取得したり、発注データ106fを参照して、当該店舗コード「TP001」と当該商品コード「HB002」を含む発注レコードを取得したり、移動データ106gを参照して、入庫倉庫コードのカラムに当該店舗コード「TP001」と商品コードのカラムに当該商品コード「HB002」を含む移動レコードを取得する。なお、本説明では、現在庫レコードと発注レコードは取得でき、移動レコードは取得できなかったものとする。
【0065】
次に、照会部102dは、取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数「18」を、照会画面MCの領域MC41に表示させたり、取得した発注レコードに含まれる未入荷数「40」を、照会画面MCの領域MC42に表示させたりする。また、照会部102dは、移動レコードが取得できなかったので、ゼロを、照会画面MCの領域MC43に表示させる。
【0066】
次に、照会部102dは、店舗マスタ106dを参照して、領域MC1に設定されている店舗コード「TP001」以外のその他店舗コード「TP002」「TP003」「TP004」とその他店舗名「丸の内店」「京橋店」「日本橋店」を取得する。次に、照会部102dは、取得したその他店舗コード「TP002」「TP003」「TP004」ごとに、現在庫データ106bを参照して、その他店舗コードと領域MC2に設定されている商品コード「HB002」を含む現在庫レコードを取得する。また、照会部102dは、取得したその他店舗コード「TP002」「TP003」「TP004」ごとに、発注データ106fを参照して、その他店舗コードと当該商品コード「HB002」を含む発注レコードを取得する。また、照会部102dは、取得したその他店舗コード「TP002」「TP003」「TP004」ごとに、移動データ106gを参照して、入庫倉庫コードのカラムにその他店舗コードと商品コードのカラムに当該商品コード「HB002」を含む移動レコードを取得する。なお、本説明では、その他店舗コード「TP002」については現在庫レコードのみ取得でき、その他店舗コード「TP003」については現在庫レコードのみ取得でき、その他店舗コード「TP004」については現在庫レコードと移動レコードのみ取得できたものとする。
【0067】
次に、照会部102dは、取得したその他店舗コード「TP002」「TP003」「TP004」ごとに、以下の処理を実行することにより、3個分のレコードの一覧表を、照会画面MCの領域MC5に表示させる。
【0068】
具体的には、まず、照会部102dは、その他店舗コード「TP002」、当該その他店舗コードに対応する取得したその他店舗名「丸の内店」、および当該その他店舗コードに対応する取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数「3」を、照会画面MCの領域MC51、領域MC52、および領域MC53に、上から順に表示させる。また、照会部102dは、当該その他店舗コードに対応する発注レコードは取得できなかったので、ゼロを、照会画面MCの領域MC54に、上から順に表示させる。また、照会部102dは、当該その他店舗コードに対応する移動レコードは取得できなかったので、ゼロを、照会画面MCの領域MC55に、上から順に表示させる。
【0069】
次に、照会部102dは、その他店舗コード「TP003」、当該その他店舗コードに対応する取得したその他店舗名「京橋店」、および当該その他店舗コードに対応する取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数「10」を、照会画面MCの領域MC51、領域MC52、および領域MC53に、上から順に表示させる。また、照会部102dは、当該その他店舗コードに対応する発注レコードは取得できなかったので、ゼロを、照会画面MCの領域MC54に、上から順に表示させる。また、照会部102dは、当該その他店舗コードに対応する移動レコードは取得できなかったので、ゼロを、照会画面MCの領域MC55に、上から順に表示させる。
【0070】
次に、照会部102dは、その他店舗コード「TP004」、当該その他店舗コードに対応する取得したその他店舗名「日本橋店」、および当該その他店舗コードに対応する取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数「7」を、照会画面MCの領域MC51、領域MC52、および領域MC53に、上から順に表示させる。また、照会部102dは、当該その他店舗コードに対応する発注レコードは取得できなかったので、ゼロを、照会画面MCの領域MC54に、上から順に表示させる。また、照会部102dは、当該その他店舗コードに対応する移動レコードが取得できたので、当該移動レコードに含まれる出庫数から入庫数を減算し算出した移動未入荷数「5」を、照会画面MCの領域MC55に、上から順に表示させる。
【0071】
次に、照会部102dは、倉庫マスタ106cを参照して、倉庫場所区分「拠点」に紐づく倉庫コード「SK001」と倉庫名「センター倉庫」を取得する。次に、照会部102dは、現在庫データ106bを参照して、当該倉庫コードと領域MC2に設定されている商品コード「HB002」を含む現在庫レコードを取得する。また、照会部102dは、発注データ106fを参照して、当該倉庫コードと当該商品コードを含む発注レコードを取得する。また、照会部102dは、移動データ106gを参照して、入庫倉庫コードのカラムに当該倉庫コードと商品コードのカラムに当該商品コードを含む移動レコードを取得する。また、照会部102dは、受注データ106hを参照して、当該倉庫コードと当該商品コードを含む受注レコードを取得する。なお、本説明では、現在庫レコード、移動レコード、発注レコードおよび受注レコードを取得できたものとする。
【0072】
次に、照会部102dは、取得した倉庫コード「SK001」、取得した倉庫名「センター倉庫」、および取得した現在庫レコードに含まれる現在庫数「9」を、照会画面MCの領域MC61、領域MC62、および領域MC63に表示させる。また、照会部102dは、発注レコードが取得できたので、取得した発注レコードに含まれる未入荷数「20」を、照会画面MCの領域MC65に表示させる。また、照会部102dは、移動レコードが取得できたので、取得した移動レコードに含まれる出庫数「2」から取得した移動レコードに含まれる入庫数「2」を減算した「0」を、照会画面MCの領域MC66に表示させる。次に、照会部102dは、領域MC62に設定されている現在庫数「9」と領域MC65に設定されている未入荷数「20」と領域MC66に設定されている移動未入荷数「0」との和「29」から、取得した受注レコードに含まれる受注数「4」から取得した受注レコードに含まれる出荷数「0」を減算した未出荷数「4」を引いた数「25」を、照会画面MCの領域MC64に表示させる。
【0073】
以上、本実施形態によれば、あらかじめ、商品のメディア媒体への掲載および催事場への貸出等の情報を登録し、掲載履歴登録データ106aを作成する。従業員等により掲載履歴照会画面MAにて、掲載情報等を抽出条件に設定し、抽出結果から商品を特定し、掲載履歴照会画面MAから店舗在庫照会画面MBに遷移し、自店舗の在庫状況が確認でき、さらに、店舗在庫照会画面MBから店舗他店舗倉庫在庫照会画面MCに遷移し、自店舗以外の店舗やセンター倉庫の在庫情報、欠品時は注文状況を考慮した在庫数まで確認ができる。よって店舗の従業員等は、お客様から提供された媒体情報等により、容易に商品を特定し、在庫情報および入荷予定等まで確認ができ、接客の効率化および品質を向上させることができる。さらに、販売予定の計画等の作成も可能となる。
【0074】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0075】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0076】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0077】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0078】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0079】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0080】
また、業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0081】
例えば、業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0082】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0083】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0084】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0085】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0086】
また、業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0087】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明は、小売業界などにおいて有用である。
【符号の説明】
【0089】
100 業務支援装置
102 制御部
102a 掲載履歴登録部
102b 掲載履歴照会部
102c 店舗在庫照会部
102d 店舗他店舗倉庫在庫照会部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 掲載履歴登録データ
106b 現在庫データ
106c 倉庫マスタ
106d 店舗マスタ
106e 商品マスタ
106f 発注データ
106g 移動データ
106h 受注データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク