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特開2024-176581タッチパネル装置の制御方法およびタッチパネル装置
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  • 特開-タッチパネル装置の制御方法およびタッチパネル装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176581
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】タッチパネル装置の制御方法およびタッチパネル装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
G06F3/041 595
G06F3/041 530
G06F3/041 520
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095257
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】596002767
【氏名又は名称】トヨタ自動車九州株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】岡田 希応
(57)【要約】
【課題】タッチパネルをロングタップ操作する際に移動体の外乱により生起される操作ミスを防止するタッチパネル装置の制御方法を提供する。
【解決手段】タッチ操作を受け付ける操作画像をパネルに表示し、操作画像にタッチ操作を受け付ける入力領域を設定するタッチパネル装置の制御方法であって、パネルへのタッチ操作を検出すると入力領域を拡大する領域拡大処理ステップと、タッチ操作が予め設定されたタッチ継続時間以上であるか否かを判定する第1の判定ステップと、第1の判定ステップでタッチ操作が中断されてから再度タッチ操作されるまでの時間が予め設定された領域保持時間以内であるか否かを判定する第2の判定ステップと、各判定ステップ後に予め設定された操作処理を実行するタップ操作処理ステップと、を有し、
第1の判定ステップと第2の判定ステップが所定の判定条件を満たすまで繰り返すタッチパネル装置の制御方法。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ操作を受け付ける操作画像をパネルに表示し、
前記操作画像に前記タッチ操作を受け付ける入力領域を設定するタッチパネル装置の制御方法であって、
前記パネルへの前記タッチ操作を検出すると前記入力領域を拡大する領域拡大処理ステップと、
前記入力領域に対する前記タッチ操作が予め設定されたタッチ継続時間以上であるか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記第1の判定ステップで前記タッチ操作が前記タッチ継続時間以上でない場合に、前記タッチ操作が中断されてから前記入力領域に対する前記タッチ操作が再度なされるまでの時間が予め設定された領域保持時間以内であるか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記第1の判定ステップで前記タッチ継続時間以上であると判定された場合に前記操作画像に予め設定されたロングタップ操作処理を実行し、前記第2の判定ステップで前記領域保持時間以内でないと判定された場合に前記操作画像に予め設定されたシングルタップ操作処理を実行するタップ操作処理ステップと、
を有し、
前記第1の判定ステップと前記第2の判定ステップとは、
前記タップ操作処理ステップにおける前記ロングタップ操作処理、または前記シングルタップ操作処理のいずれかのタップ操作処理が実行されるまで前記第1の判定ステップと前記第2の判定ステップによる判定処理を繰り返す
タッチパネル装置の制御方法。
【請求項2】
前記タッチ操作と同時に前記入力領域を前記タッチ操作前の前記入力領域と色相・明度・彩度の少なくともいずれか一つが異なるように表示する請求項1に記載のタッチパネル装置の制御方法。
【請求項3】
タッチ操作を受け付ける操作画像をパネルに表示させる操作部と、
前記操作部の前記操作画像に対する前記タッチ操作を受け付ける入力領域を備えた制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記パネルへの前記タッチ操作を検出すると前記入力領域を拡大し、
前記入力領域に対する前記タッチ操作が予め設定されたタッチ継続時間以上であるか否かを判定し、
前記タッチ操作が前記タッチ継続時間以上でない場合に、前記タッチ操作が中断されてから前記入力領域に対する前記タッチ操作が再度なされるまでの時間が予め設定された領域保持時間以内であるか否かを判定し、
前記タッチ継続時間以上であると判定された場合に前記操作画像に予め設定されたロングタップ操作処理を実行し、
前記タッチ操作が前記領域保持時間以内でないと判定された場合に前記操作画像に予め設定されたシングルタップ操作処理を実行し、
前記入力領域に対する前記タッチ操作が予め設定された前記タッチ継続時間以上であるか否かの判定と、前記タッチ操作が前記タッチ継続時間以上でない場合に、前記タッチ操作が中断されてから前記入力領域に対する前記タッチ操作が再度なされるまでの時間が予め設定された前記領域保持時間以内であるか否かの判定を前記ロングタップ操作処理、または前記シングルタップ操作処理のいずれかのタップ操作処理が実行されるまで繰り返す
ことを特徴とするタッチパネル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体に搭載されたタッチパネル装置の制御方法およびタッチパネル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作ボタンを示す画像又はアイコン画像などの入力操作を受け付ける領域を示す画像(以下、総称して「操作画像」という。)を画面上に表示し、表示された操作画像をユーザがタッチ操作することにより予め操作画像に設定された処理を行う機器としてタッチパネル装置が普及している。
【0003】
タッチパネル装置は、例えば、スライド操作、およびタップ操作等、画面上に接触した指の動きに応じてその入力内容を変更することができ、これらの入力内容は、操作画像ごとに予め設定されている。なお、スライド操作とは、操作画像に指先を接触させたまま指先を接触入力面に沿って移動する操作である。タップ操作とは、接触入力面を指先で軽く叩く操作であり、操作画像に触れている時間や、断続的な操作に応じて、シングルタップ操作やダブルタップ操作、ロングタップ操作等、種々のタップ操作がある。
【0004】
このような機能を有するタッチパネル装置は、例えば、車両などの移動体に搭載されている。移動体の乗員であるユーザは、移動体の挙動に伴って生じる加速動作や路面の凹凸による車両の上下動作によりユーザの姿勢が変態する。このように移動体の挙動に伴って生じるユーザの姿勢変態により、車両に搭載されたタッチパネル装置のタッチ操作を正確に実行できないことがある。移動体の外乱による操作ミスを解消する技術としては特許文献1に記載のものがある。
【0005】
特許文献1では、ユーザの指の検出範囲を操作画像の外形枠内だけでなく、操作しようとする操作画像の周囲の領域がタッチされた場合でも、当該操作画像がタッチされたと認識させる技術が記載されている。すなわち、特許文献1に記載の技術は、ユーザによるタッチ操作の検知範囲を、操作画像の外形よりも一回り広く設定している。このため、ユーザが所望の操作画像の外形枠内を正確にタッチすることができなくても、多少のズレであれば操作画像への入力操作が受け付けられる。これにより、移動体の外乱によるユーザのタッチ操作の操作ミスを低減してタッチパネルの利便性を向上できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015―94958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように従来技術では、各操作画像の表示領域を包含するようにタッチ操作の検知範囲を予め拡大設定するだけでタッチパネルの操作ミスを低減することができる。しかしながら、従来技術では、操作画像が予め所定の位置に設定されているため、他の操作画像の検知範囲と干渉しないように検知範囲を設定する必要があり、設定できる検知範囲の広さには限度がある。そのため、従来技術では、ロングタップ操作のように操作画像を所定の時間触る必要のあるタッチ操作処理においては、操作画像の検知範囲が他の操作画像の検知範囲と隣接することから、移動体の外乱によりタッチ操作の位置がズレてしまうだけで容易にタッチ操作ミスを生起する虞がある。すなわち、ユーザによるロングタップ操作時のタッチ位置が移動体の外乱により移動した場合や、タッチ操作中にタッチ位置が操作画像の検知範囲を外れたことにより再度一からロングタップ操作をしなければならない再タッチ操作の煩雑さを低減することができない。
【0008】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、タッチパネルをロングタップ操作する際の移動体の外乱による操作ミスおよびロングタップ操作の煩雑さを低減するタッチパネル装置の制御方法および情報処理装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様は、タッチ操作を受け付ける操作画像をパネルに表示し、前記操作画像に前記タッチ操作を受け付ける入力領域を設定するタッチパネル装置の制御方法であって、前記パネルへの前記タッチ操作を検出すると前記入力領域を拡大する領域拡大処理ステップと、前記入力領域に対する前記タッチ操作が予め設定されたタッチ継続時間以上であるか否かを判定する第1の判定ステップと、前記第1の判定ステップで前記タッチ操作が前記タッチ継続時間以上でない場合に、前記タッチ操作が中断されてから前記入力領域に対する前記タッチ操作が再度なされるまでの時間が予め設定された領域保持時間以内であるか否かを判定する第2の判定ステップと、前記第1の判定ステップで前記タッチ継続時間以上であると判定された場合に前記操作画像に予め設定されたロングタップ操作処理を実行し、前記第2の判定ステップで前記領域保持時間以内でないと判定された場合に前記操作画像に予め設定されたシングルタップ操作処理を実行するタップ操作処理ステップと、を有し、前記第1の判定ステップと前記第2の判定ステップとは、前記タップ操作処理ステップにおける前記ロングタップ操作処理、または前記シングルタップ操作処理のいずれかのタップ操作処理が実行されるまで前記第1の判定ステップと前記第2の判定ステップによる判定処理を繰り返すタッチパネル装置の制御方法である。
【0010】
本発明の第2の態様は、前記タッチ操作と同時に前記入力領域を前記タッチ操作前の前記入力領域と色相・明度・彩度の少なくともいずれか一つが異なるように表示する第1の態様に記載のタッチパネル装置の制御方法である。
【0011】
本発明の第3の態様は、タッチ操作を受け付ける操作画像をパネルに表示させる操作部と、前記操作部の前記操作画像に対する前記タッチ操作を受け付ける入力領域を備えた制御部と、を備え、前記制御部は、前記パネルへの前記タッチ操作を検出すると前記入力領域を拡大し、前記入力領域に対する前記タッチ操作が予め設定されたタッチ継続時間以上であるか否かを判定し、前記タッチ操作が前記タッチ継続時間以上でない場合に、前記タッチ操作が中断されてから前記入力領域に対する前記タッチ操作が再度なされるまでの時間が予め設定された領域保持時間以内であるか否かを判定し、前記タッチ継続時間以上であると判定された場合に前記操作画像に予め設定されたロングタップ操作処理を実行し、前記タッチ操作が前記領域保持時間以内でないと判定された場合に前記操作画像に予め設定されたシングルタップ操作処理を実行し、前記入力領域に対する前記タッチ操作が予め設定された前記タッチ継続時間以上であるか否かの判定と、前記タッチ操作が前記タッチ継続時間以上でない場合に、前記タッチ操作が中断されてから前記入力領域に対する前記タッチ操作が再度なされるまでの時間が予め設定された前記領域保持時間以内であるか否かの判定を前記ロングタップ操作処理、または前記シングルタップ操作処理のいずれかのタップ操作処理が実行されるまで繰り返すことを特徴とするタッチパネル装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、タッチパネルをロングタップ操作する際の移動体の外乱による操作ミスおよびロングタップ操作の煩雑さを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態にかかるタッチパネル装置を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態にかかるタッチパネルをユーザが操作する様子を表す模式図であり、(a)はタッチ操作前の状態を示す正面図であり、(b)はタッチ操作中の状態を表す図である。
図3】本発明の実施形態にかかるタッチパネル装置の動作を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態にかかるタッチパネル装置のタッチ操作におけるロングタップ操作処理を例示する線分図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、タッチパネルをロングタップ操作する際の移動体の外乱による操作ミスおよびロングタップ操作の煩雑さを低減するものである。
【0015】
以下、本発明の実施形態に係るタッチパネル装置の制御方法およびタッチパネル装置について図1図3を参照して説明する。タッチパネル装置の制御方法は、移動体である車両の移動時に生起される外乱に左右されることなく車両に搭載されたタッチパネル装置のロングタップ操作を可能とするものである。本実施形態における入力領域とは、タッチパネルに表示された操作画像に対してユーザのタッチ操作を受け付けることができる範囲のことを指す。
【0016】
また、本実施形態における外乱とは、移動体である車両の乗員に対して作用する重力以外の力を生じさせる事象を指す。外乱とは、例えば、移動体である車両走行時の路面の凹凸によって生じる上下方向の振動や、車両が左右いずれかの方向に曲がる際に乗員に生じる遠心力などである。これらの外乱の影響が大きいほど、乗員による正確なタッチ操作が難しくなる。本実施形態に係るタッチパネル装置2は、乗員によるタッチ操作、特に入力領域をユーザの指fで一定時間触り続ける、いわゆるロングタップ操作が外乱に影響されることなく正確に実施できるようにタッチパネル装置2の入力領域46を変更制御するものである。
【0017】
[タッチパネル装置の構成]
図1は、タッチパネル装置2の全体構成を示すブロック図である。タッチパネル装置2は、移動体である車両1に搭載されたユーザによるタッチ操作を制御するための装置であり、制御部3と操作部4とを有する。タッチパネル装置2は、制御部3と、操作部4とを一体の装置内に備えている。なお、タッチパネル装置2を搭載する車両1は、例えば、軽油やガソリンを燃料として走行する内燃機関を搭載した車両、搭載したバッテリーから給電することにより走行する車両、または、飛行機、船舶などの車両以外の移動体に搭載されていてもよい。
【0018】
制御部3は、タッチパネル装置2が有する各機能部の動作を制御するものであり、表示制御部30と、検知範囲制御部31と、操作検知処理部32とを備える。
【0019】
制御部3が備えるこれらの機能部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより構成される。これらの機能部のうち一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application SpecificIntegrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0020】
制御部3には、各種制御で使用される制御プログラム、およびアプリケーションプログラム等の各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)や上記の制御プログラム、およびアプリケーションプログラムで使用、または制御部3の制御結果等の各種データを記憶するRAM(Random Access Memory)を有する。制御部3は、例えば、HDDやフラッシュメモリなどの記憶媒体で構成している。
【0021】
操作部4は、各種情報を表示するとともに、ユーザが操作部4を操作した際のタッチ操作による入力情報を受け付ける各種情報の入出力部である。操作部4は、パネル40と、タッチセンサ41と、を備える。
【0022】
パネル40は、各種情報を表示する部分である。タッチセンサ41は、パネル40の表示面上に重ねて設けられ、ユーザのタッチ操作による入力情報を受け付ける部分である。なお、本実施形態で使用されるタッチセンサ41は、静電容量式のタッチパネルである。
【0023】
タッチパネル装置2は、例えば車両1内のヘッドレストの背面側、または、座席の後面に設置されている。タッチパネル装置2は、例えば、車両1に搭載されたナビゲーションシステム、オーディオシステム、パーソナルアシスタントシステム、ドライブレコーダーシステム、駐車支援システム、運転制御システム、及び車両に関する各種設定画面などの入出力部として機能する。
【0024】
なお、タッチパネル装置2の設置位置は、上述した位置に限定されるものではなく、例えば、運転手が操作可能なダッシュボードに設置されていてもよい。また、タッチパネル装置2は、スマートフォン又はタブレット型端末などの携帯型端末に搭載されたタッチパネルで代用されていてもよい。以下、制御部3について詳細に説明する。
【0025】
表示制御部30は、パネル40に表示される情報を制御する部分である。表示制御部30は、例えば、ユーザによるタッチ操作の入力を受け付ける画面(以下、「タッチ操作入力画面44」という。)をパネル40に表示させる。表示制御部30は、タッチ操作入力画面44内の所定の位置に操作画像42を表示させる。
【0026】
検知範囲制御部31は、ユーザのタッチ操作を受け付ける入力領域46を制御する部分である。ここでいう入力領域46とは、ユーザがタッチ操作入力画面44に表示した各種操作画像42をタッチした際に最初にタッチ操作した操作画像42に設定された検知範囲43の出力処理と同一の出力処理を行う領域のことである。入力領域46は、操作画像42と重畳するように設けられた検知範囲43と、検知範囲43の周縁部に検知範囲43の周縁部と略相似状に拡大形成される拡張検知範囲45とを含む。すなわち、入力領域46は、操作画像42へのタッチ操作がなされるまでの間は、検知範囲43の範囲内だけであり、タッチ操作がなされた後は、検知範囲43と拡張検知範囲45の両範囲内の領域を指す。また、入力領域46は、検知範囲43の出力処理よりも優先して出力処理される。すなわち、検知範囲43と入力領域46とが重複する部分については、入力領域46に設定された出力処理を実行して、検知範囲43による出力処理を実行しないように構成している。
【0027】
入力領域46は、他の検知範囲43よりも優先して出力処理されることから、最初にタッチ操作した検知範囲43以外の他の検知範囲43に一部が重複した態様や他の検知範囲43全体を覆うように重複した態様、またはタッチ操作入力画面44全体にわたる態様で形成することができる。なお、入力領域46は、上記態様に限定されることなくユーザによるロングタップ操作が確実に実施できる態様で任意の大きさ、形態に設定できる。
【0028】
また、検知範囲43および拡張検知範囲45を含む入力領域46は、ユーザが任意の検知範囲43に対するタッチ操作を開始した時点で検知範囲43と異なる色に表示されるように構成している。具体的には、操作部4の任意の検知範囲43をユーザがタッチ操作すると、表示制御部30を介してユーザによるタッチ操作を受け付ける入力領域46を検知範囲43と色相・明度・彩度の少なくともいずれか一つが異なるように表示し、その他のタッチ操作入力画面44を薄墨で表示する。すなわち、検知範囲制御部31は、ユーザによるタッチ操作を受け付けるアクティブな入力領域46をその他の非アクティブな領域と区別して認識できるように構成している。この入力領域46の表示は、ユーザによるタップ操作処理が終了するまで継続して表示される。
【0029】
操作検知処理部32は、タッチセンサ41から出力された信号を取得する。当該信号は、タッチされた検知範囲43を識別する情報、および検知範囲43をタッチした時間情報を含む。操作検知処理部32は、取得された情報に基づいてタッチされた検知範囲43の特定、およびタッチ操作のタッチ継続時間tを特定する。操作検知処理部32は、特定された検知範囲43等の、ユーザのタッチ操作による情報をRAMに保存しつつ、検知結果に基づいた処理情報を各種制御部(表示制御部30と検知範囲制御部31)に出力する。
【0030】
また、操作検知処理部32は、ユーザが入力領域46をタッチ操作したタッチ継続時間tに応じて、ユーザによるタッチ操作が、ロングタップ操作であるか否かを判別している。この判別は、タッチ継続時間tが予め設定された時間(以下、「時間閾T」という)以上であるか否かにより判別される(図4(a)参照)。なお、本実施形態における時間閾Tは、例えば、3秒としている。すなわち、入力領域46を継続して3秒以上タッチ操作した場合に、操作検知処理部32は、ユーザによるタッチ操作がロングタップ操作であると判定し、タッチした操作画像42に予め設定されたロングタップ操作処理を実行する。このタッチ継続時間tは、制御部3のRAMに保存される。なお、RAMに保存された各種情報は、ユーザのタッチ操作による判定がシングルタップ操作、またはロングタップ操作のいずれであるかの判断が制御部3でなされ、そのタッチ操作によるタップ操作処理が実行された時点でリセットされる。なお、時間閾Tは、本実施形態において、3秒と例示しているが、時間閾Tはこれに限定されることなく、1~3秒の間の任意の時間に設定することができる。
【0031】
[入力領域の変更処理]
以下、検知範囲制御部31による入力領域46の変更処理について具体例を挙げて説明する。図2(a)は、タッチパネル装置2に対するユーザのタッチ操作がなされる前の操作画像42および入力領域46を示す模式図である。
【0032】
図2(a)は、操作部4の表面(タッチされる面)に対して正対する方向からパネル40に表示された操作画像42を見た様子を表している。パネル40には、表示制御部30の制御により、複数の操作画像42(操作画像42a,42b,42c,42d)が表示されている。また、タッチセンサ41には、検知範囲制御部31の制御により、操作画像42(操作画像42a,42b,42c,42d)の位置に合わせて検知範囲43(検知範囲43a,43b,43c,43d)が設定されている。
【0033】
ユーザは、例えば右手の指fによって、操作部4の操作画像42に対するタッチ操作を行う。例えば、ユーザが操作画像42aにタッチ操作を行う場合、移動体である車両1の非走行時においては、図2(a)に示すようにタッチ操作入力画面44上の操作画像42aの検知範囲43aを正確にタッチし、そのタッチ操作の状態は容易に維持できる。
【0034】
一方、図2(b)は、移動体である車両の走行時(外乱時)において、タッチ操作入力画面44の操作画像42aをユーザがロングタップ操作を実施する様子を示す模式図である。図2(b)は、ユーザがタッチ操作を実施後に車両が進行方向に対して右方向に旋回運動する外乱が生じた場合におけるユーザのタッチ位置がズレた様子を破線で示している。
【0035】
図2(a)と同様に、図2(b)は、操作部4の表面(タッチされる面)に対して正対する方向からパネル40に表示された操作画像42を見た様子を表している。表示制御部30の制御により、パネル40には、図2(a)と同様の操作画像42a~操作画像42dが表示されている。また、検知範囲制御部31の制御により、タッチセンサ41には、各操作画像42の表示位置に合わせて、図2(a)と同様の検知範囲43a~検知範囲43dがそれぞれ設定されている。なお、図2(a),(b)において、操作画像42を実線で表示し、検知範囲43を破線で表示し、操作画像42に対して検知範囲43を若干小さく表示しているが、操作画像42および検知範囲43は、操作部4の表面(タッチされる面)に対して正対する方向視において、略同一の面積に形成される。すなわち、パネル40上に表示された操作画像42がタッチセンサ41の検知範囲43を示している。
【0036】
ユーザは、例えば指fによって、操作画像42aに対してタッチ操作を行う。ユーザによるタッチ操作後に車両1が右方向に旋回運動する外乱が生じた場合、ユーザには、車両1の旋回方向である右方向とは反対方向の左方向に遠心力が生起される。これにより、車室内のユーザの体は、進行方向に向かって左方向に体が傾くこととなり、パネル40に対するユーザのタッチ位置が初期のタッチ操作位置aから左側のタッチ操作位置bに変位する。この際、入力領域46が検知範囲43および拡張検知範囲45で形成されたことにより、初期のタッチ操作位置aからタッチ操作位置bにユーザのタッチ操作が変位したとしてもユーザによるタッチ操作が継続して検知され、再度タッチし直すことなくロングタップ操作を実施できる。つまり、ユーザのタッチ操作に応じて入力領域46を拡大したことにより、移動体である車両1の外乱に影響されることなくロングタップ操作を実施できる。
【0037】
本実施形態におけるタッチパネル装置2は、ユーザによるロングタップ操作時において、車両走行時の外乱に影響されることなくロングタップ操作を実施できるように、操作部4の操作画像42に割り当てられた検知範囲43がタッチ操作されると同時に検知範囲43の周縁部に検知範囲43と相似状の拡張検知範囲45を形成し、検知範囲43と拡張検知範囲45を合わせて同一のタッチ操作処理を実行可能な入力領域46として管理する。これにより、タッチパネル装置2は、ユーザのロングタップ操作を確実に実行できる。図2(a),(b)を用いてユーザのタッチ操作による操作画像42aの入力領域46の変化について説明する。
【0038】
検知範囲制御部31は、タッチ操作前においては、操作画像42aに対してそれぞれ図2(a)に示すような検知範囲43aを設定する。ユーザによるタッチ操作を操作検知処理部32が検知すると、検知範囲制御部31を制御して検知範囲43aの周縁部に拡張検知範囲45を形成し、ユーザによるタッチ操作をタッチパネル装置2に入力するための入力領域46を検知範囲43aと拡張検知範囲45とを合わせた領域とする。この際、形成された拡張検知範囲45は、制御部3のRAMに記録される。制御部3に記録された拡張検知範囲45に関する情報は、操作検知処理部32において、ユーザによるタッチ操作の処理が完了するまで保持される。
【0039】
[タッチパネル装置の動作]
以下、タッチパネル装置2の動作について、その一例を説明する。図3は、本実施形態に係るタッチパネル装置2の動作を示すフローチャートである。図3のフローチャートに示すタッチパネル装置2は、移動体である車両1の電源に連動して起動される。
【0040】
タッチパネル装置2は、移動体である車両1の始動とともに電源が入れられ起動する。次に、制御部3の表示制御部30は、操作部4のパネル40にタッチ操作入力画面44の表示処理を行う。表示制御部30は、タッチ操作入力画面44内の所定の位置に各種操作画像42(操作画像42a~操作画像42d)を表示させる。
【0041】
次に、制御部3の検知範囲制御部31は、各種操作画像42の表示領域に重畳してタッチセンサ41の検知範囲43(検知範囲43a~43d)を設定する。検知範囲43は、操作画像42の表示領域と略同一面積で設定される。
【0042】
なお、パネル40における操作画像42(操作画像42a~操作画像42d)の表示位置、タッチセンサ41の検知範囲43は、予め制御部3のROMに記憶されている。表示制御部30は、ROMに記録された情報に基づいて、パネル40上に操作画像42を表示している。また、検知範囲制御部31は、ROMに予め記録された情報に基づいて、パネル40に表示した操作画像42に重畳するように検知範囲43を設定する。
【0043】
次に、操作検知処理部32は、パネル40に表示した操作画像42に対するユーザのタッチ操作を検出すると、そのタッチ操作の継続時間を記録しつつ、検知範囲制御部31を介して検知範囲43の周縁部に拡張検知範囲45を形成して、検知範囲43および拡張検知範囲45よりなる入力領域46を形成する(領域拡大ステップS101)。なお、入力領域46を構成する拡張検知範囲45は、検知範囲43と略相似状であって、検知範囲43の周縁部からタッチ操作入力画面44までの間においてロングタップ操作に支障がない範囲で任意のサイズに形成される。この際、他の操作画像42に割り当てられた検知範囲43は、ある操作画像42に割り当てられた検知範囲43の周囲に拡張検知範囲45が形成された時点で非アクティブ状態となり、ユーザによるタッチ操作がなされても、ユーザに最初にタッチ操作された検知範囲43と拡張検知範囲45で形成された入力領域46へのタッチ操作の処理を優先して、他の検知範囲43へのタッチ操作が制御部3の操作検知処理部32にて検知されることはない。例えば、図2(b)において、ユーザにより操作画像42aの検知範囲43aのタッチ操作がなされると、検知範囲43aの周囲に拡張検知範囲45が形成され、検知範囲43aと拡張検知範囲45が入力領域46として機能し、その他の検知範囲43b、43c、43dが非アクティブ状態となる。この際、入力領域46は、パネル40上に検知範囲43と色相・明度・彩度の少なくともいずれか一つが異なるように表示され、その他の部分は、薄墨で表示される。制御部3の操作検知処理部32は、拡張検知範囲45が形成された時点で制御部3が有するRAMに拡張検知範囲45のタッチ操作入力画面44上における座標情報を保存する。
【0044】
また、操作検知処理部32は、入力領域46が形成された時点からユーザの指fによる操作画像42のタッチ継続時間tを計測し、タッチ継続時間tが時間閾T以上継続してタッチ操作がなされたかどうかを判定する(第1の判定ステップS102)。
【0045】
第1の判定ステップS102にて、タッチ継続時間tが時間閾T以上継続してタッチ操作がなされた場合、ユーザの指fが入力領域46から離隔した時点で予め操作画像42に設定されたロングタップ操作処理を実行する。なお、本実施形態において、時間閾Tは、3秒としている。
【0046】
第1の判定ステップS102にて、入力領域46へのタッチ継続時間tが時間閾T以上ではないタッチ操作がなされた場合、ユーザの指fが入力領域46から離隔した時点で第2の判定ステップS103にユーザによるタッチ操作の処理を移行する。
【0047】
第2の判定ステップS103は、第1の判定ステップS102にてユーザの指fが入力領域46から離隔した時点、すなわち、ユーザによる入力領域46へのタッチ操作が中断されてから、入力領域46に対してユーザによるタッチ操作が再度なされるまでの時間(以下、「領域保持時間k)という。)が予め設定した時間(以下、「保持時間閾K」という。)以内に再開されたかどうかを判定するステップである。
【0048】
第2の判定ステップS103にて、領域保持時間kが保持時間閾K以内でない場合、第1の判定ステップS102にてユーザがタッチ操作した操作画像42に予め設定したシングルタップ操作処理を実行する。
【0049】
また、第2の判定ステップS103にて、領域保持時間kが保持時間閾K以内の場合、第1の判定ステップS102にユーザによるタッチ操作の処理を移行する。第1の判定ステップS102に差し戻されたユーザのタッチ操作の処理は、上述の第1の判定ステップS102と同様の判定がなされ、タッチ継続時間tが時間閾T以上であるならば、ユーザによるタッチ操作をロングタップ操作として判定し、タッチ継続時間tが時間閾T以上でないならば、再び、ユーザによるタッチ操作の処理を第2の判定ステップS103に移行する。
【0050】
このように、ユーザによるタッチ操作の処理は、第1の判定ステップS102と第2の判定ステップS103とに時間閾Tと保持時間閾Kを設けることでユーザによるタッチ操作の判定処理がループするように形成している。これにより、2回目以降の第1の判定ステップS102においては、入力領域46が既に拡大された状態から判定処理を実行するため、領域拡大ステップS101における入力領域46の拡大処理が不要となり、判定時間を短縮して、ユーザによるタッチ操作の処理をロングタップ操作処理に移行しやすくなる。
【0051】
つまり、本実施形態における、各操作画像42(42a、42b、42c、42d)に予め設定された操作処理は、第1の判定ステップS102において、タッチ継続時間tが時間閾T以上である場合、第2の判定ステップS103において、領域保持時間kが保持時間閾K以内でない場合、の2つの場合においてユーザによるタッチパネル装置2のタッチ操作がロングタップ操作処理であるのか、シングルタップ操作処理であるのか、のタッチ操作の処理を可能とする(タップ処理ステップS104)。
【0052】
タップ処理ステップS104は、ユーザによる操作画像42のタッチ操作を、シングルタップ操作処理またはロングタップ操作処理のいずれかのタップ操作処理を実行するステップである。
例えば、第1の判定ステップS102において、タッチ継続時間tが時間閾T以上である場合には、ロングタップ操作処理に操作検知処理部32の処理を移行し、また、第2の判定ステップS103において、領域保持時間kが保持時間閾K以内でない場合、シングルタップ操作処理に操作検知処理部32の処理を移行する。なお、本実施形態において、時間閾Tは、3秒として設定し、保持時間閾Kは、1秒として設定している。ただし、時間閾T、保持時間閾Kは、例示した秒数に限定されるものではなく、ユーザによるタッチパネル装置2の操作状況に応じて適宜選択される。
【0053】
次に、タップ処理ステップS104でユーザによるタッチ操作がシングルタップ操作処理またはロングタップ操作処理のいずれかのタップ操作処理であることが確定すると、操作検知処理部32は、表示制御部30による入力領域46の表示、および検知範囲制御部31による拡張検知範囲45を解除して、ユーザのタッチ操作を検知する入力領域46を初期化してタッチパネル装置2のタッチ操作を終了する。
【0054】
以上説明したように、本実施形態にかかるタッチパネル装置2は、ユーザのタッチ操作における入力領域46を拡張検知範囲45で拡張することにより、移動体である車両1による外乱がタッチパネル装置2の操作中に生起されたとしても、ユーザの指fが入力領域46内に留まり、ユーザによるロングタップ操作を継続することができる。
【0055】
また、タッチパネル装置2は、ユーザによるロングタップ操作処理において、入力領域46から指fが一旦離れてしまったとしても、保持時間閾K内であれば、再度ロングタップ操作処理に移行でき、この際は、既に入力領域46が拡大された状態であることから、タッチパネル装置2において入力領域46を拡大させる処理、つまり、領域拡大ステップS101によるタッチ検出操作の処理時間を短縮して再度ロングタップ操作をしなければならない煩わしさを低減することができる。
【0056】
また、本実施形態における入力領域46は、ユーザによる検知範囲43へのタッチ操作が開始されてから漸次拡大するように形成されていてもよい。つまり、検知範囲43の周縁部から拡張される拡張検知範囲45をユーザのタッチ継続時間tに応じて徐々に拡大してもよい。
【0057】
また、第1の判定ステップS102における、タッチ継続時間tを累積時間とすることもできる。すなわち、タッチ継続時間tを累積時間とすることにより、ロングタップ操作処理への移行時間を短縮することができる。例えば、初回の第1の判定ステップS102におけるタッチ継続時間tが1秒であった場合、第2の判定ステップS103において、保持時間閾K以内に入力領域46へのユーザによるタッチ操作がなされた場合、2回目の第1の判定ステップS102では、残り2秒のタッチ操作がなされればタッチ継続時間tの初回と2回目のタッチ操作時間により累積的に時間閾Tで設定された3秒を超過する。これにより、ユーザによるタッチ操作をロングタップ操作処理とすることもできる。このように第1の判定ステップS102におけるタッチ継続時間tを累積時間とすることで、ロングタップ操作処理を実行するために、何度もタッチパネル装置2を操作する必要性がなくなり、移動体である車両1に搭載されたタッチパネル装置2のタッチ操作を簡略化でき、タッチパネル装置2の操作性を向上することができる。また、この際、入力領域46が検知範囲43と色相・明度・彩度のすくなくともいずれか一つが異なるように表示され、かつ、タッチ継続時間tに応じて拡張検知範囲45の検知領域が拡大されるため、現在のタッチパネル装置2の処理状態がロングタップ処理操作の途中段階であるのかを認識でき、ユーザによるタッチ処理をロングタップ処理操作に容易に移行させることができる。
【0058】
なお、本実施形態にかかるタッチパネル装置2によるタッチ操作が、ロングタップ処理操作であると判定する態様を図4(a)~(c)に例示している。図4(a)は、本実施形態にかかるタッチパネル装置2のタッチ操作が、第1の判定ステップS102において、タッチ継続時間tが時間閾T以上でタッチ操作を終了した場合に、ユーザによるタッチ操作の判定処理をロングタップ操作処理とすることができる態様を示す線分図である。図4(b)は、本実施形態にかかるタッチパネル装置2のタッチ操作が、第1の判定ステップS102において、タッチ継続時間tが時間閾T未満でタッチ操作が終了し、第2の判定ステップS103において、領域保持時間kが保持時間閾K以内にタッチ操作がなされ、タッチ操作の判定処理を再度第1の判定ステップS102に戻し、2回目の第1の判定ステップS102において、タッチ継続時間tが時間閾Tを超過してからタッチ操作を終了した場合に、ユーザによるタッチ操作の判定処理をロングタップ操作処理とすることができる態様を示す線分図である。図4(c)は、タッチ継続時間tを累積時間とした場合に、ユーザによるタッチ操作をロングタップ操作処理とする態様を例示した線分図である。図4(c)では、第1の判定ステップS102において、タッチ継続時間t1が時間閾T未満でタッチ操作が終了し、第2の判定ステップS103において、領域保持時間kが保持時間閾K以内でユーザによるタッチ操作がなされ、ユーザによるタッチ操作の判定処理を再度第1の判定ステップS102に戻し、2回目の第1の判定ステップS102において、1回目の第1の判定ステップS102における時間閾Tに対するタッチ継続時間tにおける不足のタッチ継続時間t2(t2=T-t1)以上の時間、図4(c)においては、タッチ継続時間t3の時間、再度入力領域46をタッチ操作することで、ユーザによるタップ操作をロングタップ操作処理とすることができる態様を示す線分図である。
【0059】
なお、本発明は上述した実施形態に限られず、上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したリ組合せを変更したりした構成、公知発明並びに上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したりした構成、等も含まれる。また、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
【符号の説明】
【0060】
1 検知範囲制御システム
2 タッチパネル装置
3 制御部
30 表示制御部
31 検知範囲制御部
32 操作検知処理部
4 操作部
40 パネル
41 タッチセンサ
42 操作画像
43 検知範囲
44 タッチ操作入力画面
45 拡張検知範囲
46 入力領域
K 保持時間閾
k 領域保持時間
T 時間閾
t,t1,t2,t3 タッチ継続時間
t1,t2,t3 タッチ継続時間
a、b タッチ操作位置
図1
図2
図3
図4