(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176586
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】空気調和装置および空気調和システム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/84 20180101AFI20241212BHJP
F24F 11/871 20180101ALI20241212BHJP
F24F 11/46 20180101ALI20241212BHJP
F24F 11/77 20180101ALI20241212BHJP
【FI】
F24F11/84
F24F11/871
F24F11/46
F24F11/77
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095271
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 慎一
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AB02
3L260AB15
3L260BA15
3L260CA12
3L260CA32
3L260CB04
3L260CB06
3L260CB09
3L260CB14
3L260CB15
3L260CB52
3L260EA08
3L260FA02
3L260FB07
3L260FB13
3L260FC02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合でも断続運転を回避した空気調和装置および空気調和システムを提供。
【解決手段】空気調和装置は、室外機、室内機を有し、冷媒回路を制御する制御装置と、圧縮機の吸入温度を検知する吸入温度検知装置と、圧縮機の吐出温度を検知する吐出温度検知装置と、蒸発温度を検知する蒸発温度検知装置と、室内温度を検知する室内温度検知装置とを備え、制御装置は通常運転時において、圧縮機の運転周波数とその下限値である下限周波数との差が予め設定された第一閾値以下、かつ、ユーザーなどにより予め設定された設定温度と室内温度との差が予め設定された第二閾値以下である場合、吐出温度と吸入温度との差が予め設定された目標吸入温度差となるように絞り装置の開度を大きくする、あるいは、蒸発温度が予め設定された目標蒸発温度となるように絞り装置の開度を大きくする第一低能力運転を実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機、流路切替装置、および、室外熱交換器を有し、室外に設けられる室外機と、
室内熱交換器を有し、室内に設けられる室内機と、
前記圧縮機、前記流路切替装置、前記室外熱交換器、絞り装置、および、前記室内熱交換器が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路と、
前記冷媒回路を制御する制御装置と、
前記圧縮機の吸入温度を検知する吸入温度検知装置と、
前記圧縮機の吐出温度を検知する吐出温度検知装置と、
蒸発温度を検知する蒸発温度検知装置と、
室内温度を検知する室内温度検知装置と、を備え、
前記制御装置は、
通常運転時において、
前記圧縮機の運転周波数とその下限値である下限周波数との差が予め設定された第一閾値以下、かつ、予め設定された設定温度と前記室内温度との差が予め設定された第二閾値以下である場合、
前記吐出温度と前記吸入温度との差が予め設定された目標吸入温度差となるように前記絞り装置の開度を大きくする、あるいは、前記蒸発温度が予め設定された目標蒸発温度となるように前記絞り装置の開度を大きくする第一低能力運転を実行する
空気調和装置。
【請求項2】
前記室外熱交換器に空気を供給する室外送風ファンと、
外気温度を検知する外気温度検知装置と、を有し、
前記制御装置は、
前記第一低能力運転時において、
冷房運転時では前記設定温度と前記外気温度との差が予め設定された第三閾値以上である場合、
暖房運転時では前記設定温度と前記外気温度との差が予め設定された第四閾値以下である場合、
前記室外送風ファンの回転数を低下させる第二低能力運転を実行する
請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項3】
前記室内機の空気吹出口から吹き出される風の向きを変える風向板を有し、
前記制御装置は、
冷房運転かつ前記第一低能力運転時あるいは前記第二低能力運転時において、
除湿要望がある場合、
前記室内機の前記空気吹出口から吹き出される風量が低下するように前記風向板を制御し、かつ、前記目標蒸発温度を室内の露点温度以下の値とし、前記蒸発温度が前記目標蒸発温度となるように前記絞り装置を制御する低能力冷房除湿運転を実行する
請求項1または2に記載の空気調和装置。
【請求項4】
圧縮機、流路切替装置、および、室外熱交換器を有し、室外に設けられる室外機と、
室内熱交換器を有し、室内に設けられる室内機と、
前記圧縮機、前記流路切替装置、前記室外熱交換器、絞り装置、および、前記室内熱交換器が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路と、
前記冷媒回路を制御する制御装置と、
前記圧縮機の吸入温度を検知する吸入温度検知装置と、
前記圧縮機の吐出温度を検知する吐出温度検知装置と、
蒸発温度を検知する蒸発温度検知装置と、
室内温度を検知する室内温度検知装置と、を有する空気調和装置と、
前記空気調和装置と通信が可能な通信装置と、を備え、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が通常運転時において、
前記圧縮機の運転周波数とその下限値である下限周波数との差が予め設定された第一閾値以下、かつ、予め設定された設定温度と前記室内温度との差が予め設定された第二閾値以下である場合、
前記吐出温度と前記吸入温度との差が予め設定された目標吸入温度差となるように前記絞り装置の開度を大きくする、あるいは、前記蒸発温度が予め設定された目標蒸発温度となるように前記絞り装置の開度を大きくする第一低能力運転を実行するように、前記空気調和装置に対して指示する
空気調和システム。
【請求項5】
前記空気調和装置は、
前記室外熱交換器に空気を供給する室外送風ファンと、
外気温度を検知する外気温度検知装置と、を有し、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が前記第一低能力運転時において、
冷房運転時では前記設定温度と前記外気温度との差が予め設定された第三閾値以上である場合、
暖房運転時では前記設定温度と前記外気温度との差が予め設定された第四閾値以下である場合、
前記室外送風ファンの回転数を低下させる第二低能力運転を実行するように、前記空気調和装置に対して指示する
請求項4に記載の空気調和システム。
【請求項6】
前記空気調和装置は、
前記室内機の空気吹出口から吹き出される風の向きを変える風向板を有し、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が冷房運転かつ前記第一低能力運転時あるいは前記第二低能力運転時において、
除湿要望がある場合、
前記室内機の前記空気吹出口から吹き出される風量が低下するように前記風向板を制御し、かつ、前記目標蒸発温度を室内の露点温度以下の値とし、前記蒸発温度が前記目標蒸発温度となるように前記絞り装置を制御する低能力冷房除湿運転を実行するように、前記空気調和装置に対して指示する
請求項4または5に記載の空気調和システム。
【請求項7】
換気ファンを有し、室内に室外空気を取り込み、室内空気を室外に排気する換気装置を備え、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が前記第一低能力運転時あるいは前記第二低能力運転時において、
前記設定温度に対して前記室内温度よりも前記外気温度の方が差が大きく、かつ、前記外気温度と前記室内温度との差が予め設定された第五閾値以上である場合、
前記換気ファンの回転数を増加させるように、前記換気装置に対して指示する
請求項5に記載の空気調和システム。
【請求項8】
換気ファンを有し、室内に室外空気を取り込み、室内空気を室外に排気する換気装置を備え、
前記空気調和装置は、
室内湿度を検知する室内湿度検知装置と、
外気湿度を検知する外気湿度検知装置と、を有し、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が前記低能力冷房除湿運転時において、
予め設定された設定湿度に対して前記室内湿度よりも前記外気湿度の方が差が小さく、かつ、前記外気湿度と前記室内湿度との差が予め設定された第六閾値以下である場合、
前記換気ファンの回転数を増加させるように、前記換気装置に対して指示する
請求項6に記載の空気調和システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和装置および空気調和システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、冷房および暖房という空気調和装置の基本性能を十分に満足しつつ、低騒音でありながら、より広い負荷条件(より高い冷房能力が必要な場合も含む)にて、室内の温度と湿度とを自在にコントロールしてユーザーのいる室内の快適性を向上させた空気調和装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1では、蒸発温度センサーと凝縮温度センサーとの検出信号を基に外気温度を判断し、外気温度が低いと判断した場合は、室内機の着霜を防止するため、開閉弁の閉運転の禁止を行うと共に、開閉弁開の状態でも、圧縮機の運転周波数を低下させ、さらに室外送風機の回転数を低下させ、凝縮能力を低下させる運転を実行することで、低能力化を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、圧縮機の運転周波数とその下限値である下限周波数との差が予め設定された第一閾値以下である低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合は断続運転となるが、断続運転となると室内の温度振動が発生したり、室内の湿度調整が難しくなったりしてしまうという課題があった。
【0006】
本開示は、以上のような課題を解決するためになされたもので、低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合でも断続運転を回避した空気調和装置および空気調和システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る空気調和装置は、圧縮機、流路切替装置、および、室外熱交換器を有し、室外に設けられる室外機と、室内熱交換器を有し、室内に設けられる室内機と、前記圧縮機、前記流路切替装置、前記室外熱交換器、絞り装置、および、前記室内熱交換器が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路を制御する制御装置と、前記圧縮機の吸入温度を検知する吸入温度検知装置と、前記圧縮機の吐出温度を検知する吐出温度検知装置と、室内温度を検知する室内温度検知装置と、を備え、前記制御装置は、通常運転時において、前記圧縮機の運転周波数とその下限値である下限周波数との差が予め設定された第一閾値以下、かつ、予め設定された設定温度と前記室内温度との差が予め設定された第二閾値以下である場合、前記吐出温度と前記吸入温度との差が予め設定された目標吸入温度差となるように前記絞り装置の開度を大きくする、あるいは、前記蒸発温度が予め設定された目標蒸発温度となるように前記絞り装置の開度を大きくする第一低能力運転を実行するものである。
【0008】
また、本開示に係る空気調和システムは、圧縮機、流路切替装置、および、室外熱交換器を有し、室外に設けられる室外機と、室内熱交換器を有し、室内に設けられる室内機と、前記圧縮機、前記流路切替装置、前記室外熱交換器、絞り装置、および、前記室内熱交換器が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路を制御する制御装置と、前記圧縮機の吸入温度を検知する吸入温度検知装置と、前記圧縮機の吐出温度を検知する吐出温度検知装置と、蒸発温度を検知する蒸発温度検知装置と、室内温度を検知する室内温度検知装置と、を有する空気調和装置と、前記空気調和装置と通信が可能な通信装置と、を備え、前記通信装置は、前記空気調和装置が通常運転時において、前記圧縮機の運転周波数とその下限値である下限周波数との差が予め設定された第一閾値以下、かつ、予め設定された設定温度と前記室内温度との差が予め設定された第二閾値以下である場合、前記吐出温度と前記吸入温度との差が予め設定された目標吸入温度差となるように前記絞り装置の開度を大きくする、あるいは、前記蒸発温度が予め設定された目標蒸発温度となるように前記絞り装置の開度を大きくする第一低能力運転を実行するように、前記空気調和装置に対して指示するものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る空気調和装置および空気調和システムによれば、低能力運転時において、予め設定された温度と室内温度との差が予め設定された第二閾値以下である場合、目標温度差を小さくし、吐出温度と吸入温度との差が目標温度差となるように絞り装置を制御する、あるいは、目標蒸発温度を大きくし、蒸発温度が目標蒸発温度となるように絞り装置を制御する。そうすることで、圧縮機の運転周波数を低下させずに空調能力を低下させることができるので、低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合でも断続運転を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る空気調和システムの概略構成図である。
【
図2】実施の形態1に係る空気調和システムの空気調和装置の概略構成図である。
【
図3】実施の形態1に係る空気調和システムの換気装置の概略構成図である。
【
図4】実施の形態1に係る空気調和システムの換気装置の変形例の概略構成図である。
【
図5】実施の形態1に係る空気調和システムの通常冷房運転時の制御フローを示す図である。
【
図6】実施の形態1に係る空気調和システムの絞り装置の開度変更前後のP-h線図である。
【
図7】実施の形態1に係る空気調和システムの室外送風ファンの風量変更前後のP-h線図である。
【
図8】実施の形態1に係る空気調和システムの通常暖房運転時の制御フローを示す図である。
【
図9】実施の形態1に係る空気調和システムの低能力冷房運転時の制御フローを示す図である。
【
図10】実施の形態1に係る空気調和システムの室内送風ファンの風量変更前後のP-h線図である。
【
図11】実施の形態1に係る空気調和システムの低能力運転時の制御フローを示す図である。
【
図12】実施の形態1に係る空気調和システムの低能力冷房除湿運転時の制御フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本開示が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
【0012】
実施の形態1.
【0013】
図1は、実施の形態1に係る空気調和システムの概略構成図である。実施の形態1に係る空気調和システムは、空気調和装置100と、換気装置200と、通信装置300とを備えている。
【0014】
図2は、実施の形態1に係る空気調和システムの空気調和装置100の概略構成図である。空気調和装置100は、部屋(空調空間)の外部に設置される室外機10と、部屋(空調空間)の内部に設置される室内機20とを備えている。室外機10は、圧縮機11、流路切替装置12、室外熱交換器13、室外送風ファン14、および絞り装置15を備えている。室内機20は、室内熱交換器21、室内送風ファン22、および風向板23を備えている。なお、絞り装置15は、室外機10ではなく室内機20に設けられていてもよい。
【0015】
空気調和装置100は、圧縮機11、流路切替装置12、室外熱交換器13、絞り装置15、および室内熱交換器21が冷媒配管により順次接続されることで、冷媒が循環する冷媒回路1を備えている。
【0016】
圧縮機11は、低温低圧の冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮し、高温高圧の冷媒を吐出する。圧縮機11は、例えば、運転周波数fdrを変化させることにより、単位時間あたりの送出量である容量が制御されるインバーター圧縮機などである。
【0017】
流路切替装置12は、例えば四方弁であり、冷媒の流れる方向を切り替えることにより、冷房運転および暖房運転の切り替えを行う。なお、流路切替装置12は、この例に限られず、例えば二方弁または三方弁などの他の弁を組み合わせることによって構成されてもよい。
【0018】
室外熱交換器13は、室外空気と冷媒との間で熱交換を行う。具体的には、室外熱交換器13は、冷房運転の際に、冷媒の熱を室外空気に放熱して冷媒を凝縮させて液化する凝縮器として機能する。また、室外熱交換器13は、暖房運転の際に、冷媒を蒸発させてガス化し、気化熱として室外空気から熱を吸収する蒸発器として機能する。
【0019】
室外送風ファン14は、室外熱交換器13の近傍に設けられ、室外熱交換器13に対して室外空気を供給するものであり、例えば回転数が制御されることにより、室外送風ファン14に対する送風量が調整される。
【0020】
絞り装置15は、例えば、電子式膨張弁であり、減圧弁および膨張弁としての機能を有し、冷媒の流量を調整することによって冷媒を減圧して膨張させる。絞り装置15は、例えば、電子式膨張弁などの開度の制御が可能な弁で構成される。なお、絞り装置15は、この例に限られず、例えば毛細管などで構成されてもよい。
【0021】
室内熱交換器21は、室内空気と冷媒との間で熱交換を行う。具体的には、室内熱交換器21は、冷房運転の際に、冷媒を蒸発させてガス化し、気化熱として室外空気から熱を吸収する蒸発器として機能する。また、室内熱交換器21は、暖房運転の際に、冷媒の熱を室内空気に放熱して冷媒を凝縮させて液化する凝縮器として機能する。
【0022】
室内送風ファン22は、室内熱交換器21の近傍に設けられ、室内熱交換器21に対して室内空気を供給するものであり、例えば回転数が制御されることにより、室内送風ファン22に対する送風量が調整される。
【0023】
風向板23は、室内機20の空気吹出口に設けられ、室内機20が設けられている空間(つまり、空調空間)に吹き出される風の向きを変えるものである。なお、風向板23は、上下方向の風の向きを変えるものでもよいし、左右方向の風の向きを変えるものでもよいし、その両方でもよい。
【0024】
また、空気調和装置100は、空気調和装置100全体を制御する制御装置50を備えている。制御装置50は、例えば通信装置300からの指示に応じて運転モードを切り替える。ここで、運転モードとしては、通常冷房運転、第一低能力冷房運転、第二低能力冷房運転、通常暖房運転、第一低能力暖房運転、第二低能力暖房運転、および低能力冷房除湿運転がある。なお、通常冷房運転、第一低能力冷房運転、第二低能力冷房運転、および低能力冷房除湿運転は冷房運転の一種であり、通常暖房運転、第一低能力暖房運転、および第二低能力暖房運転は暖房運転の一種である。また、以下において、通常冷房運転および通常暖房運転の総称を通常運転とし、第一低能力冷房運転および第一低能力暖房運転の総称を第一低能力運転とし、第二低能力冷房運転および第二低能力暖房運転の総称を第二低能力運転とする。
【0025】
制御装置50は、例えば空気調和装置100の運転モードに応じて、圧縮機11の運転周波数fdr、流路切替装置12の切り替え、室外送風ファン14の回転数、絞り装置15の開度、室内送風ファン22の回転数、および風向板23の傾きなどを制御する。制御装置50は、例えば、専用のハードウェア、または記憶部(図示せず)に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、プロセッサともいう)で構成される。制御装置50が専用のハードウェアである場合、制御装置50は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。制御装置50が実現する各機能部のそれぞれを、個別のハードウェアで実現してもよいし、各機能部を一つのハードウェアで実現してもよい。制御装置50がCPUの場合、制御装置50が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアはプログラムとして記述され、記憶部に格納される。CPUは、記憶部に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置50の各機能を実現する。ここで、記憶部は、各種情報を記憶するものであり、例えば、フラッシュメモリ、EPROM、および、EEPROMなどの、データの書き換え可能な不揮発性の半導体メモリを備えている。なお、制御装置50の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
【0026】
また、空気調和装置100には、吐出温度検知装置31、吸入温度検知装置32、室外側第一温度検知装置33、室外側第二温度検知装置34、室外側湿度検知装置35、室内側第一温度検知装置36、室内側第二温度検知装置37、および室内側湿度検知装置38が設けられている。
【0027】
吐出温度検知装置31は、圧縮機11の吐出側に設けられ、圧縮機11から吐出された冷媒の温度である吐出温度Tdcを検知する。吸入温度検知装置32は、圧縮機11の吸入側に設けられ、圧縮機11に吸入される冷媒の温度である吸入温度Tsuを検知する。室外側第一温度検知装置33は、例えば室外熱交換器13内の全配管長の中間位置付近に取り付けられ、暖房運転時に蒸発温度Tev、冷房運転時に凝縮温度Tcdを検知する。室外側第二温度検知装置34は、例えば室外機10の空気吸込口に設けられ、室外機10が設けられている空間(つまり、室外空間)の温度である外気温度Totを検知する。室外側湿度検知装置35は、例えば室外機10の空気吸込口に設けられ、室外機10が設けられている空間の湿度である外気湿度Hotを検知する。室内側第一温度検知装置36は、例えば室内熱交換器21内の全配管長の中間位置付近の配管外周部に取り付けられ、暖房運転時に凝縮温度Tcd、冷房運転時に蒸発温度Tevを検知する。室内側第二温度検知装置37は、例えば室内機20の空気吸込口に設けられ、室内機20が設けられている空間(つまり、室内空間)の温度である室内温度Trmを検知する。室内側湿度検知装置38は、例えば室内機20の空気吸込口に設けられ、室内機20が設けられている空間の湿度である室内湿度Hrmを検知する。なお、以下において、室内側第二温度検知装置37は室内温度検知装置とも称し、室外側第一温度検知装置33および室内側第一温度検知装置36は蒸発温度検知装置とも称し、室外側第二温度検知装置34は外気温度検知装置とも称し、室内側湿度検知装置38は室内湿度検知装置とも称し、室外側湿度検知装置35は、外湿度検知装置とも称する。
【0028】
次に、空気調和装置100における冷房運転時および暖房運転時の冷媒の流れについて説明する。
【0029】
冷房運転では、流路切替装置12は、
図2の実線で示されるように、圧縮機11の吐出側と室外熱交換器13とが接続され、圧縮機11の吸入側と室内熱交換器21とが接続されるように切り替えられる。圧縮機11で圧縮された高温高圧の冷媒は、流路切替装置12を通って室外熱交換器13に流れ、凝縮し、液化した後、絞り装置15で絞られ、低温低圧の二相状態となり、室内熱交換器21へ流れ、蒸発し、ガス化して流路切替装置12を通って再び圧縮機11に戻る。上記のように冷媒が循環することによって、蒸発器である室内熱交換器21では室内空気と熱交換を行い、室内空気から吸熱すなわち室内空気を冷却し、吸熱した冷媒は凝縮器である室外熱交換器13に送られ、室外空気と熱交換を行い、室外空気に放熱する。
【0030】
暖房運転では、流路切替装置12は、
図2の破線で示されるように、圧縮機11の吐出側と室内熱交換器21とが接続され、圧縮機11の吸入側と室外熱交換器13とが接続されるように切り替えられる。圧縮機11で圧縮された高温高圧の冷媒は、流路切替装置12を通って室内熱交換器21に流れ、凝縮し、液化した後、絞り装置15で絞られ、低温低圧の二相状態となり、室外熱交換器13へ流れ、蒸発し、ガス化して流路切替装置12を通って再び圧縮機11に戻る。上記のように冷媒が循環することによって、蒸発器である室外熱交換器13では室外空気と熱交換して、室外熱交換器13に送られてきた冷媒が吸熱し、吸熱した冷媒は凝縮器である室内熱交換器21に送られ、室内空気と熱交換を行い、室内空気を温める。
【0031】
図3は、実施の形態1に係る空気調和システムの換気装置200の概略構成図である。換気装置200は、室内機20が設置された部屋Rの内部に室外空気を供給する給気装置210と、部屋Rの内部の室内空気を外部に排出する排気装置220とを備えている。給気装置210は、部屋Rの壁に設けられた給気口211と、給気ファン212とで構成されている。給気ファン212は、給気口211の近傍に設けられ、給気口211から部屋Rの内部に室外空気を供給するものである。また、排気装置220は、部屋Rの壁に設けられた排気口221と、排気ファン222とで構成されている。排気ファン222は、排気口221の近傍に設けられ、部屋Rの内部の室内空気を排気口221から排出するものである。換気装置200は、例えば給気ファン212および排気ファン222の回転数が制御されることにより、換気風量が調整される。なお、以下において、給気ファン212および排気ファン222を換気ファンとも称する。
【0032】
また、換気装置200は、換気装置200全体を制御する換気側制御装置230を備えている。換気側制御装置230は、例えば通信装置300からの指示に応じて、運転モードを切り替える。ここで、運転モードとしては、換気ファンの回転数を増加させる第一低負荷時換気運転および換気ファンの回転数を増加させる第二低負荷時換気運転がある。
【0033】
図4は、実施の形態1に係る空気調和システムの換気装置200の変形例の概略構成図である。換気装置200は、
図4に示すように、部屋Rの壁に設けられた給気口211のみで構成された給気装置210Aと、排気口221と排気ファン222とで構成された排気装置220とを備えたものであってもよい。この場合、換気装置200は、例えば排気ファン222の回転数が制御されることにより、換気風量が調整される。
【0034】
通信装置300は、例えば専用のアプリケーションがインストールされたスマートフォンなどで構成されており、空気調和装置100および換気装置200と双方向通信が可能なものである。通信装置300は、例えば空気調和装置100および換気装置200の運転情報を受信し、その運転情報に基づいて空気調和装置100および換気装置200に対して各種指示を送信する。また、通信装置300は、インターネットなどのネットワークNに接続されており、ネットワークNを介して天気情報などの外部情報が取得可能である。
【0035】
図5は、実施の形態1に係る空気調和システムの通常冷房運転時の制御フローを示す図である。
図6は、実施の形態1に係る空気調和システムの絞り装置15の開度変更前後のP-h線図である。
図7は、実施の形態1に係る空気調和システムの室外送風ファン14の風量変更前後のP-h線図である。次に、空気調和システムの通常冷房運転時の制御フローについて、
図5~
図7を用いて説明する。
【0036】
(ステップS11)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、空気調和装置100が通常冷房運転中であるかどうかを判定する。通信装置300が、空気調和装置100が通常冷房運転中であると判定した場合(YES)、処理はステップS12に進む。一方、通信装置300が、空気調和装置100が通常冷房運転中ではないと判定した場合(NO)、処理は終了する。なお、制御装置50は、通常冷房運転では、室内側第二温度検知装置37が検知した室内温度Trmとユーザーなどにより予め設定された室内の設定温度Tstとの差に基づいて求めた運転周波数fdrで圧縮機11を運転させ、吸入温度検知装置32が検知した吸入温度Tsuと室内側第一温度検知装置36が検知した蒸発温度Tevとの差で求められる吸入過熱度が0以上となるように、つまり圧縮機11に吸入される冷媒がガス冷媒となるように絞り装置15を制御する。
【0037】
(ステップS12)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、条件1を満たすかどうかを判定する。ここで、条件1は、圧縮機11の運転周波数fdrと下限周波数flwとの差が予め設定された第一閾値Th1(例えば5Hz)以下(つまり、低能力運転である)、かつ、室内側第二温度検知装置37が検知した室内温度Trmと設定温度Tstとの差が予め設定された第二閾値Th2(例えば0.5℃)以下である。通信装置300が、条件1を満たしていると判定した場合(YES)、処理はステップS13に進む。一方、通信装置300が、条件1を満たしていないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0038】
(ステップS13)
通信装置300は、空気調和装置100に対して第一低能力冷房運転を実行するよう指示し、制御装置50は、第一低能力冷房運転を実行する。その後、処理はステップS14に進む。制御装置50は、第一低能力冷房運転では、下限周波数flwで圧縮機11を運転させ、吐出温度検知装置31が検知した吐出温度Tdcと吸入温度検知装置32が検知した吸入温度Tsuとの差が予め設定された目標吸入温度差ΔTtsとなるように絞り装置15を制御する。なお、制御装置50は、上記の絞り装置15の制御に代え、室内側第一温度検知装置36が検知した蒸発温度Tevが予め設定された目標蒸発温度Tteとなるように絞り装置15を制御するように構成されていてもよい。ここで、目標吸入温度差ΔTtsおよび目標蒸発温度Tteには、絞り装置15の開度が大きくなるような値が設定される。このように、冷房運転時に絞り装置15の開度を大きくすることで、
図6に示すように冷房運転時の蒸発器入口のエンタルピが大きくなり、熱交換量が低減するため、低能力運転が実現され、圧縮機11の運転周波数fdrを変化させずに空調能力を低下させることができる。その結果、低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合でも断続運転を回避することができる。
【0039】
(ステップS14)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、条件2を満たすかどうかを判定する。ここで、条件2は、設定温度Tstと室外側第二温度検知装置34が検知した外気温度Totとの差が予め設定された第三閾値Th3(例えば10℃)以上である。通信装置300が、条件2を満たしていると判定した場合(YES)、処理はステップS15に進む。一方、通信装置300が、条件2を満たしていないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0040】
(ステップS15)
通信装置300は、空気調和装置100に対して第二低能力冷房運転を実行するよう指示し、制御装置50は、第二低能力冷房運転を実行する。その後、処理は終了する。制御装置50は、第二低能力冷房運転では、室外送風ファン14の回転数を低下させる。このように、低外気時に室外送風ファン14の風量を低下させることで、
図7に示すように凝縮温度Tcdが上昇し、冷房運転時の蒸発器入口のエンタルピが大きくなり、熱交換量が低減するため、低能力運転が実現され、圧縮機11の運転周波数fdrを変化させずに空調能力を低下させることができる。その結果、低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合でも断続運転を回避することができる。
【0041】
なお、上記の
図5に示す通常冷房運転時の制御フローについては、空気調和装置100単独で行うようにしてもよい。この場合、各ステップにおいて通信装置300が行う処理を、制御装置50が行う。
【0042】
図8は、実施の形態1に係る空気調和システムの通常暖房運転時の制御フローを示す図である。次に、空気調和システムの通常暖房運転時の制御フローについて、
図8、
図6、および
図7を用いて説明する。
【0043】
(ステップS21)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、空気調和装置100が通常暖房運転中であるかどうかを判定する。通信装置300が、空気調和装置100が通常暖房運転中であると判定した場合(YES)、処理はステップS22に進む。一方、通信装置300が、空気調和装置100が通常暖房運転中ではないと判定した場合(NO)、処理は終了する。なお、制御装置50は、通常暖房運転では、室内側第二温度検知装置37が検知した室内温度Trmと設定温度Tstとの差から圧縮機11の運転周波数fdを決定し、吸入温度検知装置32が検知した吸入温度Tsuと室外側第一温度検知装置33が検知した蒸発温度Tevとの差で求められる吸入過熱度が0以上となるように、つまり圧縮機11に吸入される冷媒がガス冷媒となるように絞り装置15を制御する。
【0044】
(ステップS22)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、条件3を満たすかどうかを判定する。ここで、条件3は、圧縮機11の運転周波数fdrとその下限値である下限周波数flwとの差が予め設定された第一閾値Th1(例えば5Hz)以下(つまり、低能力運転である)、かつ、室内側第二温度検知装置37が検知した室内温度Trmと設定温度Tstとの差が予め設定された第二閾値Th2(例えば0.5℃)以下である。通信装置300が、条件3を満たしていると判定した場合(YES)、処理はステップS23に進む。一方、通信装置300が、条件3を満たしていないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0045】
(ステップS23)
通信装置300は、空気調和装置100に対して第一低能力暖房運転を実行するよう指示し、制御装置50は、第一低能力暖房運転を実行する。その後、処理はステップS24に進む。制御装置50は、第一低能力暖房運転では、下限周波数flwで圧縮機11を運転させ、吐出温度検知装置31が検知した吐出温度Tdcと吸入温度検知装置32が検知した吸入温度Tsuとの差が目標吸入温度差ΔTtsとなるように絞り装置15を制御する。なお、制御装置50は、上記の絞り装置15の制御に代え、室外側第一温度検知装置33が検知した蒸発温度Tevが目標蒸発温度Tteとなるように絞り装置15を制御するように構成されていてもよい。ここで、目標吸入温度差ΔTtsおよび目標蒸発温度Tteには、絞り装置15の開度が大きくなるような値が設定される。このように、暖房運転時に絞り装置15の開度を大きくすることで、
図6に示すように、暖房運転時の凝縮器入口のエンタルピが小さくなり、熱交換量が低減するため、低能力運転が実現され、圧縮機11の運転周波数fdrを変化させずに空調能力を低下させることができる。その結果、低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合でも断続運転を回避することができる。
【0046】
(ステップS24)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、条件4を満たすかどうかを判定する。ここで、条件4は、設定温度Tstと室外側第二温度検知装置34が検知した外気温度Totとの差が予め設定された第四閾値Th4(例えば5℃)以下である。通信装置300が、条件4を満たしていると判定した場合(YES)、処理はステップS25に進む。一方、通信装置300が、条件4を満たしていないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0047】
(ステップS25)
通信装置300は、空気調和装置100に対して第二低能力暖房運転を実行するよう指示し、制御装置50は、第二低能力暖房運転を実行する。その後、処理は終了する。制御装置50は、第二低能力暖房運転では、室外送風ファン14の回転数を低下させる。このように、高外気時に室外送風ファン14の風量を低下させることで、
図7に示すように、蒸発温度Tevが低下し、暖房運転時の吸入冷媒密度が低下し、熱交換量が低減するため、低能力運転が実現され、圧縮機11の運転周波数fdrを変化させずに空調能力を低下させることができる。その結果、低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合でも断続運転を回避することができる。
【0048】
なお、上記の
図8に示す通常暖房運転時の制御フローについては、空気調和装置100単独で行うようにしてもよい。この場合、各ステップにおいて通信装置300が行う処理を、制御装置50が行う。
【0049】
図9は、実施の形態1に係る空気調和システムの低能力冷房運転時の制御フローを示す図である。
図10は、実施の形態1に係る空気調和システムの室内送風ファン22の風量変更前後のP-h線図である。次に、空気調和システムの低能力冷房運転時の制御フローについて、
図9および
図10を用いて説明する。
【0050】
(ステップS31)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、空気調和装置100が第一低能力冷房運転中または第二低能力冷房運転中であるかどうかを判定する。通信装置300が、空気調和装置100が第一低能力冷房運転中または第二低能力冷房運転中であると判定した場合(YES)、処理はステップS32に進む。一方、通信装置300が、空気調和装置100が第一低能力冷房運転中でも第二低能力冷房運転中でもないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0051】
(ステップS32)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、条件5を満たすかどうかを判定する。ここで、条件5は、ユーザーなどにより室内の設定湿度Hstが設定されているなど、除霜要望があることである。通信装置300が、条件5を満たしていると判定した場合(YES)、処理はステップS33に進む。一方、通信装置300が、条件5を満たしていないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0052】
(ステップS33)
通信装置300は、空気調和装置100に対して低能力冷房除湿運転を実行するよう指示し、制御装置50は、低能力冷房除湿運転を実行する。その後、処理は終了する。制御装置50は、低能力冷房除湿運転では、室内機20の空気吹出口から吹き出される風量が低下するように風向板23を制御し、かつ、目標蒸発温度Tteを室内の露点温度Tdp以下の値とし、室内側第一温度検知装置36が検知した蒸発温度Tevが目標蒸発温度Tteとなるように絞り装置15を制御する。ここで、室内の露点温度Tdpは、室内側第二温度検知装置37が検知した室内温度Trmと室内側湿度検知装置28が検知した室内湿度Hrmとから、あるいは設定温度Tstと設定湿度Hstとから求めることができる。このように、除霜要望がある場合に室内機20の風向板23を制御することで、室内送風ファン22の回転数を変えずに風量を低下させることができ、
図10に示すように、蒸発温度Tevが低下して潜熱処理量が増加するため、圧縮機11の運転周波数fdrを変更することなく除湿量を増加させることができる。そして、圧縮機11の運転周波数fdrを変更しないため、断続運転を回避して連続運転の継続が可能となる。
【0053】
なお、上記の
図9に示す低能力冷房運転時の制御フローについては、空気調和装置100単独で行うようにしてもよい。この場合、各ステップにおいて通信装置300が行う処理を、制御装置50が行う。
【0054】
図11は、実施の形態1に係る空気調和システムの低能力運転時の制御フローを示す図である。次に、空気調和システムの低能力運転時の制御フローについて、
図11を用いて説明する。
【0055】
(ステップS41)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、空気調和装置100が第一低能力冷房運転中、第二低能力冷房運転中、第一低能力暖房運転中、および第二低能力暖房運転中のいずれかであるかどうかを判定する。通信装置300が、空気調和装置100が第一低能力冷房運転中、第二低能力冷房運転中、第一低能力暖房運転中、および第二低能力暖房運転中のいずれかであると判定した場合(YES)、処理はステップS42に進む。一方、通信装置300が、空気調和装置100が第一低能力冷房運転中、第二低能力冷房運転中、第一低能力暖房運転中、および第二低能力暖房運転中のいずれでもないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0056】
(ステップS42)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、条件6を満たすかどうかを判定する。ここで、条件6は、予め設定された設定温度Tstに対して室内側第二温度検知装置37が検知した室内温度Trmよりも室外側第二温度検知装置34が検知した外気温度Totの方が差が大きい、かつ、室外側第二温度検知装置34が検知した外気温度Totと室内側第二温度検知装置37が検知した室内温度Trmとの差が予め設定された第五閾値Th5(例えば、5℃)以上である。通信装置300が、条件6を満たしていると判定した場合(YES)、処理はステップS43に進む。一方、通信装置300が、条件6を満たしていないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0057】
(ステップS43)
通信装置300は、空気調和装置100に対して第一低負荷時換気運転を実行するよう指示し、制御装置50は、第一低負荷時換気運転を実行する。その後、処理は終了する。制御装置50は、第一低負荷時換気運転では、換気装置200の換気ファンの回転数を増加させる。このように、換気することで空調負荷が増加する場合に、換気風量を増加させ、空調負荷を増加させることで、冷房運転時には室内温度Trmが設定温度Tst以下になることを抑制することができ、暖房運転時には室内温度Trmが設定温度Tst以上になることを抑制することができ、断続運転を回避することができる。また、運転効率の高い通常運転への移行を促進できるため、省エネルギー性を向上させることができ、CO2濃度の低下による空気質の向上によって、室内空気質を改善することができる。
【0058】
図12は、実施の形態1に係る空気調和システムの低能力冷房除湿運転時の制御フローを示す図である。次に、空気調和システムの低能力冷房除湿運転時の制御フローについて、
図12を用いて説明する。
【0059】
(ステップS51)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、空気調和装置100が低能力冷房除湿運転中であるかどうかを判定する。通信装置300が、空気調和装置100が低能力冷房除湿運転中であると判定した場合(YES)、処理はステップS52に進む。一方、通信装置300が、空気調和装置100が低能力冷房除湿運転中ではないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0060】
(ステップS52)
通信装置300は、空気調和装置100からの運転情報に基づいて、条件7を満たすかどうかを判定する。ここで、条件7は、予め設定された設定温度Tstに対して室内側第二温度検知装置37が検知した室内温度Trmよりも室外側第二温度検知装置34が検知した外気温度Totの方が差が小さい、かつ、室外側湿度検知装置35が検知した外気湿度Hotと室内側湿度検知装置28が検知した室内湿度Hrmとの差が予め設定された第六閾値Th6以下である。通信装置300が、条件7を満たしていると判定した場合(YES)、処理はステップS53に進む。一方、通信装置300が、条件7を満たしていないと判定した場合(NO)、処理は終了する。
【0061】
(ステップS53)
通信装置300は、空気調和装置100に対して第二低負荷時換気運転を実行するよう指示し、制御装置50は、第二低負荷時換気運転を実行する。その後、処理は終了する。制御装置50は、第二低負荷時換気運転では、換気装置200の換気ファンの回転数を増加させる。このように、換気することで除湿負荷が低減する場合に、換気風量を増加させる、つまり、除湿負荷が低減する方向に換気量を増加させることで、顕熱負荷が低減し、蒸発温度Tevが高く効率のよい第一冷房負荷運転または第二冷房負荷運転への移行を促進できるため、省エネルギー性を向上させることができる。
【0062】
以上、実施の形態1に係る空気調和装置100は、圧縮機11、流路切替装置12、および、室外熱交換器13を有し、室外に設けられる室外機10と、室内熱交換器21を有し、室内に設けられる室内機20と、圧縮機11、流路切替装置12、室外熱交換器13、絞り装置15、および、室内熱交換器21が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路1と、冷媒回路1を制御する制御装置50と、圧縮機11の吸入温度Tsuを検知する吸入温度検知装置32と、圧縮機11の吐出温度Tdcを検知する吐出温度検知装置31と、蒸発温度Tevを検知する蒸発温度検知装置と、室内温度Trmを検知する室内温度検知装置と、を備え、制御装置50は、通常運転時において、圧縮機11の運転周波数fdrとその下限値である下限周波数flwとの差が予め設定された第一閾値以下、かつ、予め設定された設定温度Tstと室内温度Trmとの差が予め設定された第二閾値以下である場合、吐出温度Tdcと吸入温度Tsuとの差が予め設定された目標吸入温度差ΔTtsとなるように絞り装置15の開度を大きくする、あるいは、蒸発温度Tevが予め設定された目標蒸発温度Tteとなるように絞り装置15の開度を大きくする第一低能力運転を実行するものである。
【0063】
また、実施の形態1に係る空気調和システムは、圧縮機11、流路切替装置12、および、室外熱交換器13を有し、室外に設けられる室外機10と、室内熱交換器21を有し、室内に設けられる室内機20と、圧縮機11、流路切替装置12、室外熱交換器13、絞り装置15、および、室内熱交換器21が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路1と、冷媒回路1を制御する制御装置50と、圧縮機11の吸入温度Tsuを検知する吸入温度検知装置32と、圧縮機11の吐出温度Tdcを検知する吐出温度検知装置31と、蒸発温度Tevを検知する蒸発温度検知装置と、室内温度Trmを検知する室内温度検知装置と、を有する空気調和装置100と、空気調和装置100と通信が可能な通信装置300と、を備え、通信装置300は、空気調和装置100が通常運転時において、圧縮機11の運転周波数fdrとその下限値である下限周波数flwとの差が予め設定された第一閾値以下、かつ、予め設定された設定温度Tstと室内温度Trmとの差が予め設定された第二閾値以下である場合、吐出温度Tdcと吸入温度Tsuとの差が予め設定された目標吸入温度差ΔTtsとなるように絞り装置15の開度を大きくする、あるいは、蒸発温度Tevが予め設定された目標蒸発温度Tteとなるように絞り装置15の開度を大きくする第一低能力運転を実行するように、空気調和装置100に対して指示するものである。
【0064】
実施の形態1に係る空気調和装置100および空気調和システムによれば、圧縮機11の運転周波数fdrとその下限値である下限周波数flwとの差が予め設定された第一閾値以下である低能力運転時において、予め設定された設定温度Tstと室内温度Trmとの差が予め設定された第二閾値以下である場合、吐出温度Tdcと吸入温度Tsuとの差が予め設定された目標吸入温度差ΔTtsとなるように絞り装置15の開度を大きくする、あるいは、蒸発温度Tevが予め設定された目標蒸発温度Tteとなるように絞り装置15の開度を大きくする第一低能力運転を実行するように、空気調和装置100に対して指示する。そうすることで、圧縮機11の運転周波数fdrを低下させずに空調能力を低下させることができるので、低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合でも断続運転を回避することができる。
【0065】
また、実施の形態1に係る空気調和装置100において、室外熱交換器13に空気を供給する室外送風ファン14と、外気温度Totを検知する外気温度検知装置と、を有し、制御装置50は、第一低能力運転時において、冷房運転時では設定温度Tstと外気温度Totとの差が予め設定された第三閾値以上である場合、暖房運転時では設定温度Tstと外気温度Totとの差が予め設定された第四閾値以下である場合、室外送風ファン14の回転数を低下させる第二低能力運転を実行するものである。
【0066】
また、実施の形態1に係る空気調和システムにおいて、空気調和装置100は、室外熱交換器13に空気を供給する室外送風ファン14と、外気温度Totを検知する外気温度検知装置と、を有し、通信装置300は、空気調和装置100が第一低能力運転時において、冷房運転時では設定温度Tstと外気温度Totとの差が予め設定された第三閾値以上である場合、暖房運転時では設定温度Tstと外気温度Totとの差が予め設定された第四閾値以下である場合、室外送風ファン14の回転数を低下させる第二低能力運転を実行するように、空気調和装置100に対して指示するものである。
【0067】
実施の形態1に係る空気調和装置100および空気調和システムによれば、冷房運転時では低外気時に室外送風ファン14の風量を低下させることで、凝縮温度Tcdが上昇し、蒸発器入口のエンタルピが大きくなり、熱交換量が低減する。また、暖房運転時では高外気時に室外送風ファン14の風量を低下させることで、蒸発温度Tevが低下し、吸入冷媒密度が低下し、熱交換量が低減する。そのため、低能力運転が実現され、圧縮機11の運転周波数fdrを変化させずに空調能力を低下させることができる。その結果、低能力運転時に負荷を空調能力が上回ってしまうような場合でも断続運転を回避することができる。
【0068】
また、実施の形態1に係る空気調和装置100において、室内機20の空気吹出口から吹き出される風の向きを変える風向板23を有し、制御装置50は、冷房運転かつ第一低能力運転時あるいは第二低能力運転時において、除湿要望がある場合、室内機20の空気吹出口から吹き出される風量が低下するように風向板23を制御し、かつ、目標蒸発温度Tteを室内の露点温度以下の値とし、蒸発温度Tevが目標蒸発温度Tteとなるように絞り装置15を制御する低能力冷房除湿運転を実行するものである。
【0069】
また、実施の形態1に係る空気調和システムにおいて、空気調和装置100は、室内機20の空気吹出口から吹き出される風の向きを変える風向板23を有し、通信装置300は、空気調和装置100が冷房運転かつ第一低能力運転時あるいは第二低能力運転時において、除湿要望がある場合、室内機20の空気吹出口から吹き出される風量が低下するように風向板23を制御し、かつ、目標蒸発温度Tteを室内の露点温度以下の値とし、蒸発温度Tevが目標蒸発温度Tteとなるように絞り装置15を制御する低能力冷房除湿運転を実行するように、空気調和装置100に対して指示するものである。
【0070】
実施の形態1に係る空気調和装置100および空気調和システムによれば、除霜要望がある場合に室内機20の風向板23を制御することで、室内送風ファン22の回転数を変えずに風量を低下させることができ、蒸発温度Tevが低下して潜熱処理量が増加するため、圧縮機11の運転周波数fdrを変更することなく除湿量を増加させることができる。そして、圧縮機11の運転周波数fdrを変更しないため、断続運転を回避して連続運転の継続が可能となる。
【0071】
また、実施の形態1に係る空気調和システムは、換気ファンを有し、室内に室外空気を取り込み、室内空気を室外に排気する換気装置200を備え、通信装置300は、空気調和装置100が第一低能力運転時あるいは第二低能力運転時において、設定温度Tstに対して室内温度Trmよりも外気温度Totの方が差が大きく、かつ、外気温度Totと室内温度Trmとの差が予め設定された第五閾値以上である場合、換気ファンの回転数を増加させるように、換気装置200に対して指示するものである。
【0072】
実施の形態1に係る空気調和システムによれば、換気することで空調負荷が増加する場合に、換気風量を増加させ、空調負荷を増加させることで、冷房運転時には室内温度Trmが設定温度Tst以下になることを抑制することができ、暖房運転時には室内温度Trmが設定温度Tst以上になることを抑制することができ、断続運転を回避することができる。また、運転効率の高い通常運転への移行を促進できるため、省エネルギー性を向上させることができ、CO2濃度の低下による空気質の向上によって、室内空気質を改善することができる。
【0073】
また、実施の形態1に係る空気調和システムは、換気ファンを有し、室内に室外空気を取り込み、室内空気を室外に排気する換気装置200を備え、空気調和装置100は、室内湿度Hrmを検知する室内湿度検知装置と、外気湿度Hotを検知する外気湿度検知装置と、を有し、通信装置300は、空気調和装置100が低能力冷房除湿運転時において、予め設定された設定湿度Hstに対して室内湿度Hrmよりも外気湿度Hotの方が差が小さく、かつ、外気湿度Hotと室内湿度Hrmとの差が予め設定された第六閾値以下である場合、換気ファンの回転数を増加させるように、換気装置200に対して指示するものである。
【0074】
実施の形態1に係る空気調和システムによれば、換気することで除湿負荷が低減する場合に、換気風量を増加させる、つまり、除湿負荷が低減する方向に換気量を増加させることで、顕熱負荷が低減し、蒸発温度Tevが高く効率のよい第一冷房負荷運転または第二冷房負荷運転への移行を促進できるため、省エネルギー性を向上させることができる。
【0075】
以下、本開示の諸態様を付記する。
【0076】
(付記1)
圧縮機、流路切替装置、および、室外熱交換器を有し、室外に設けられる室外機と、
室内熱交換器を有し、室内に設けられる室内機と、
前記圧縮機、前記流路切替装置、前記室外熱交換器、絞り装置、および、前記室内熱交換器が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路と、
前記冷媒回路を制御する制御装置と、
前記圧縮機の吸入温度を検知する吸入温度検知装置と、
前記圧縮機の吐出温度を検知する吐出温度検知装置と、
蒸発温度を検知する蒸発温度検知装置と、
室内温度を検知する室内温度検知装置と、を備え、
前記制御装置は、
通常運転時において、
前記圧縮機の運転周波数とその下限値である下限周波数との差が予め設定された第一閾値以下、かつ、予め設定された設定温度と前記室内温度との差が予め設定された第二閾値以下である場合、
前記吐出温度と前記吸入温度との差が予め設定された目標吸入温度差となるように前記絞り装置の開度を大きくする、あるいは、前記蒸発温度が予め設定された目標蒸発温度となるように前記絞り装置の開度を大きくする第一低能力運転を実行する
空気調和装置。
(付記2)
前記室外熱交換器に空気を供給する室外送風ファンと、
外気温度を検知する外気温度検知装置と、を有し、
前記制御装置は、
前記第一低能力運転時において、
冷房運転時では前記設定温度と前記外気温度との差が予め設定された第三閾値以上である場合、
暖房運転時では前記設定温度と前記外気温度との差が予め設定された第四閾値以下である場合、
前記室外送風ファンの回転数を低下させる第二低能力運転を実行する
付記1に記載の空気調和装置。
(付記3)
前記室内機の空気吹出口から吹き出される風の向きを変える風向板を有し、
前記制御装置は、
冷房運転かつ前記第一低能力運転時あるいは前記第二低能力運転時において、
除湿要望がある場合、
前記室内機の前記空気吹出口から吹き出される風量が低下するように前記風向板を制御し、かつ、前記目標蒸発温度を室内の露点温度以下の値とし、前記蒸発温度が前記目標蒸発温度となるように前記絞り装置を制御する低能力冷房除湿運転を実行する
付記1または2に記載の空気調和装置。
(付記4)
圧縮機、流路切替装置、および、室外熱交換器を有し、室外に設けられる室外機と、
室内熱交換器を有し、室内に設けられる室内機と、
前記圧縮機、前記流路切替装置、前記室外熱交換器、絞り装置、および、前記室内熱交換器が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路と、
前記冷媒回路を制御する制御装置と、
前記圧縮機の吸入温度を検知する吸入温度検知装置と、
前記圧縮機の吐出温度を検知する吐出温度検知装置と、
蒸発温度を検知する蒸発温度検知装置と、
室内温度を検知する室内温度検知装置と、を有する空気調和装置と、
前記空気調和装置と通信が可能な通信装置と、を備え、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が通常運転時において、
前記圧縮機の運転周波数とその下限値である下限周波数との差が予め設定された第一閾値以下、かつ、予め設定された設定温度と前記室内温度との差が予め設定された第二閾値以下である場合、
前記吐出温度と前記吸入温度との差が予め設定された目標吸入温度差となるように前記絞り装置の開度を大きくする、あるいは、前記蒸発温度が予め設定された目標蒸発温度となるように前記絞り装置の開度を大きくする第一低能力運転を実行するように、前記空気調和装置に対して指示する
空気調和システム。
(付記5)
前記空気調和装置は、
前記室外熱交換器に空気を供給する室外送風ファンと、
外気温度を検知する外気温度検知装置と、を有し、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が前記第一低能力運転時において、
冷房運転時では前記設定温度と前記外気温度との差が予め設定された第三閾値以上である場合、
暖房運転時では前記設定温度と前記外気温度との差が予め設定された第四閾値以下である場合、
前記室外送風ファンの回転数を低下させる第二低能力運転を実行するように前記空気調和装置に対して指示する
付記4に記載の空気調和システム。
(付記6)
前記空気調和装置は、
前記室内機の空気吹出口から吹き出される風の向きを変える風向板を有し、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が冷房運転かつ前記第一低能力運転時あるいは前記第二低能力運転時において、
除湿要望がある場合、
前記室内機の前記空気吹出口から吹き出される風量が低下するように前記風向板を制御し、かつ、前記目標蒸発温度を室内の露点温度以下の値とし、前記蒸発温度が前記目標蒸発温度となるように前記絞り装置を制御する低能力冷房除湿運転を実行するように前記空気調和装置に対して指示する
付記4または5に記載の空気調和システム。
(付記7)
換気ファンを有し、室内に室外空気を取り込み、室内空気を室外に排気する換気装置を備え、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が前記第一低能力運転時あるいは前記第二低能力運転時において、
前記設定温度に対して前記室内温度よりも前記外気温度の方が差が大きく、かつ、前記外気温度と前記室内温度との差が予め設定された第五閾値以上である場合、
前記換気ファンの回転数を増加させるように、前記換気装置に対して指示する
付記4~6のいずれか一つに記載の空気調和システム。
(付記8)
換気ファンを有し、室内に室外空気を取り込み、室内空気を室外に排気する換気装置を備え、
空気調和装置は、
室内湿度を検知する室内湿度検知装置と、
外気湿度を検知する外気湿度検知装置と、を有し、
前記通信装置は、
前記空気調和装置が前記低能力冷房除湿運転時において、
予め設定された設定湿度に対して前記室内湿度よりも前記外気湿度の方が差が小さく、かつ、前記外気湿度と前記室内湿度との差が予め設定された第六閾値以下である場合、
前記換気ファンの回転数を増加させるように、前記換気装置に対して指示する
付記6または付記6に従属する付記7に記載の空気調和システム。
【符号の説明】
【0077】
1 冷媒回路、10 室外機、11 圧縮機、12 流路切替装置、13 室外熱交換器、14 室外送風ファン、15 絞り装置、20 室内機、21 室内熱交換器、22 室内送風ファン、23 風向板、28 室内側湿度検知装置、31 吐出温度検知装置、32 吸入温度検知装置、33 室外側第一温度検知装置、34 室外側第二温度検知装置、35 室外側湿度検知装置、36 室内側第一温度検知装置、37 室内側第二温度検知装置、38 室内側湿度検知装置、50 制御装置、100 空気調和装置、200 換気装置、210 給気装置、210A 給気装置、211 給気口、212 給気ファン、220 排気装置、221 排気口、222 排気ファン、230 換気側制御装置、300 通信装置、N ネットワーク、R 部屋。