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特開2024-176645検出信号入力変換器および検出信号入力システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176645
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】検出信号入力変換器および検出信号入力システム
(51)【国際特許分類】
   G12B 17/02 20060101AFI20241212BHJP
   G08C 25/00 20060101ALI20241212BHJP
   G08C 19/00 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
G12B17/02
G08C25/00 B
G08C19/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095368
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002941
【氏名又は名称】弁理士法人ぱるも特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土方 健司
【テーマコード(参考)】
2F073
2F078
【Fターム(参考)】
2F073AA01
2F073AA11
2F073AB03
2F073AB08
2F073BB04
2F073BC01
2F073CC02
2F073CC03
2F073CD01
2F073CD11
2F073DD01
2F073EF07
2F073FF15
2F073FF17
2F073GG01
2F073GG07
2F073GG08
2F078HA13
(57)【要約】
【課題】強い輻射ノイズが発生するような環境下において、検出器に接続されたシールドケーブルに対するノイズ対策を自動的行うことのできる検出信号入力変換器を得ること。
【解決手段】検出器で検出された検出信号を、シールドによってノイズから保護するシールドケーブルを介して入力する検出信号入力変換器であって、前記検出信号から信号線に重畳されたノイズを検知するノイズ検知部と、前記ノイズ検知部がノイズを検知したとき、前記シールドケーブルのシールドの接続先を切換えるシールド接続先切換部と、を備えた。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出器で検出された検出信号を、シールドによってノイズから保護するシールドケーブルを介して入力する検出信号入力変換器であって、
前記検出信号から信号線に重畳されたノイズを検知するノイズ検知部と、
前記ノイズ検知部がノイズを検知したとき、前記シールドケーブルのシールドの接続先を切換えるシールド接続先切換部と、
を備えたことを特徴とする検出信号入力変換器。
【請求項2】
前記シールド接続先切換部は、前記ノイズ検知部がノイズを検知している期間、前記シールドケーブルのシールドの接続先をコモン端子から切離しフローティング状態に維持することを特徴とする請求項1に記載の検出信号入力変換器。
【請求項3】
前記シールド接続先切換部は、前記ノイズ検知部がノイズを検知している期間、前記シールドケーブルのシールドの接続先をコモン端子から対地アースに切換えることを特徴とする請求項1に記載の検出信号入力変換器。
【請求項4】
前記ノイズ検知部は、前記検出信号のサンプリングデータ値と1つ前のサンプリングデータ値との差分の絶対値が、予め設定した差分値を超えたときにノイズを検知したと判断することを特徴とする請求項1に記載の検出信号入力変換器。
【請求項5】
前記ノイズ検知部は、前記検出信号の検出データの値が予め設定した範囲外の値になったときにノイズを検知したと判断することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の検出信号入力変換器。
【請求項6】
検出器で検出された検出信号を、シールドによってノイズから保護するシールドケーブルを介して入力する検出信号入力変換器と、
前記検出信号の検出データから信号線に重畳したノイズを検知するノイズ検知器と、
前記ノイズ検知器がノイズを検知したとき、前記シールドケーブルのシールドの接続先を切換えるシールド接続先切換器と、
を備えたことを特徴とする検出信号入力システム。
【請求項7】
前記シールドケーブルの前記シールドの接続先は、前記検出器の側と前記検出信号入力変換器の側の両方に設けられ、
前記シールドの接続先を切換えるシールド接続先切換器は、前記検出器の側と前記検出信号入力変換器の側のそれぞれに設けられていることを特徴とする請求項6記載の検出信号入力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、検出器で検出された検出信号を、シールドケーブルを介して入力する検出信号入力変換器および検出信号入力システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
タービン発電設備のタービンおよび発電機の運転状態を監視するための検出器においては、発電設備から発生する輻射ノイズから検出信号を保護する必要がある。そのため、検出器で検出された検出信号を監視装置に入力する検出信号入力変換器まで接続するシールドケーブルが使用される。シールドケーブルは信号線の周りを覆ったシールドによってノイズから検出信号を保護するために用いられる。
【0003】
検出器からのシールドケーブルのシールドは、検出信号入力変換器のコモン(COMMON)端子に接続されるのが標準的である。タービン発電設備のタービンおよび発電機の運転状態を監視する装置の検出器において、シールドケーブルへの強い輻射ノイズがない環境であれば、検出信号入力変換器の入力はコモン端子に接続することで正常となる。しかしながら、シールドケーブルのシールドが周辺の動力設備などからの強い輻射ノイズによる誘導を受けた際に、シールドケーブルのシールドがアンテナとなり、シールドからの輻射ノイズが信号線に混入し、検出信号入力変換器の入力が突然に変化することがあった。また、シールドからの輻射ノイズがコモン端子から混入し、検出信号入力変換器からの出力が突然に不安定になることがあった。
例えば、特許文献1に示す従来のタービン発電設備のタービンおよび発電機の運転状態を監視するための検出器の回路では、シールドの接続をコモン端子から切り離しフローティング状態とするリレー回路が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-249673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の回路ではノイズを検知するノイズ検知手段を持たず、輻射ノイズが発生した場合の対策を自動的に行うことができない。また、輻射ノイズの発生状態は時間的に変化するため、ノイズが重畳する発生状況に応じて対策することができないといった問題があった。
【0006】
本願は、このような問題を解決するための技術を開示するものであり、強い輻射ノイズが発生するような環境下において、検出器に接続されるシールドケーブルによるノイズ対策を、自動的に行うことのできる検出信号入力変換器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係わる検出信号入力変換器は、検出器で検出された検出信号を、シールドによってノイズから保護するシールドケーブルを介して入力する検出信号入力変換器であって、前記検出信号から信号線に重畳されたノイズを検知するノイズ検知部と、前記ノイズ検知部がノイズを検知したとき、前記シールドケーブルのシールドの接続先を切換えるシールド接続先切換部と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本願によれば、検出信号から信号線に重畳されたノイズを検知するノイズ検知部と、前記ノイズ検知部が、ノイズを検知することによって前記シールドケーブルのシールドの接続先を切換えるシールド接続先切換部とを設けたことにより、ノイズ検知部で信号線へのノイズの重畳を検知した場合に自動的にシールドの接続先を切換えて輻射ノイズの影響を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係わる検出信号入力変換器と、検出器およびシールドケーブルを含む全体構成を示す構成図である。
図2A】実施の形態1に係わる検出信号入力変換器の平常時の検出信号を示す特性図である。
図2B】実施の形態1に係わる検出信号入力変換器のノイズ発生時で検出値の変化率が大きい検出信号の発生と消滅を示す特性図である。
図2C】実施の形態1に係わる検出信号入力変換器のノイズ発生時で検出値が範囲外にある検出信号の発生と消滅を示す特性図である。
図3】実施の形態1に係わる検出信号入力変換器のノイズの検知に伴う動作を示すフローチャートである。
図4】実施の形態1に係わる検出信号入力変換器のノイズ検知部を制御する制御部を示す模式図である。
図5】実施の形態2に係わる検出信号入力変換器と、検出器およびシールドケーブルを含む全体構成を示す構成図である。
図6】実施の形態3に係わる検出信号入力変換器と、検出器およびシールドケーブルを含む全体構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は本願の実施の形態1に係わる検出信号入力変換器と、検出器およびシールドケーブルを含む全体構成を示す構成図である。図1において、検出器1はタービン発電設備のタービンおよび発電機の運転状態を監視する監視装置(図示せず)のため設備側に設けられる。検出信号入力変換器3は、監視装置側に設けられ、検出器1からシールドケーブル2を介して入力される検出信号をデジタル信号等に変換して監視装置に出力する。
【0011】
シールドケーブル2は、検出器1の電圧または電流信号となる検出信号を載せた信号線21と、信号線21の周りを覆いノイズから検出信号を保護するシールド22を有する。信号線21は検出信号入力変換器3の信号入力部31に信号入力端子311によって接続される。シールドケーブル2のシールド22は末端で接地線221として検出信号入力変換器3のシールド接続先切換部33のリレー接点331を経由して信号入力部31のコモン端子312に接続される。コモン端子312は検出信号入力変換器3のフレームグランドに接続されている。
【0012】
また、検出信号入力変換器3は、信号入力端子311から入力された検出信号を変換して監視装置に出力する信号入力部31と、この検出信号からサンプリングしたデータを基にノイズの有無を検知するノイズ検知部32と、ノイズ検知部32が輻射ノイズ4によるノイズを検知したとき、シールドケーブル2のシールド22の接続先を切換えるシールド接続先切換部33を有する。
【0013】
図2Aは、ノイズの少ない平常時の信号線21の検出信号の変化を示す特性図である。平常時は、ノイズ検知部32からノイズ検知の信号出力はなく、シールド接続先切換部33のリレー接点331が閉じられた状態であり、シールドケーブル2のシールド22は、信号入力部31のコモン端子312に接続されている。
図2Bおよび図2Cはノイズ発生時の信号線21の検出信号の変化を示す特性図である。図2Bは、ノイズが重畳することで、検出信号の変化率が突然に増加した例であり、平常時の検出信号の変化率が予め設定した変化率より大きい場合にノイズ有りと判断する。図の破線で示された発生時ゾーンZ1において検出信号のデータは大きく上下に変化している。また、終了時ゾーンZ2にて平常時の変化に戻っている。具体的には、検出信号のサンプリングデータ値と1つ前のサンプリングデータ値との差分Sdの絶対値が、予め設定した差分値Lsを超えたときにノイズを検知したと判断することができる。また、差分Sdの絶対値が、予め設定した差分値Ls以内であればノイズなしと判断することができる。なお、サンプリングの周期はノイズによる変化が検知できる程度の時間間隔で設定される。
【0014】
図2Cは、ノイズが重畳することで、検出信号のデータの値が突然に増減した例であり、平常時の検出信号のデータの変化量が予め設定した閾値より増減した場合にノイズ有りと判断する。図の破線で示された発生時ゾーンZ3において検出信号のデータは大きく上下に変化し、予め設定した値の範囲を超えている。また、終了時ゾーンZ4にて平常時の値の範囲に戻っている。具体的には、検出信号の検出データの値が予め設定した最大値Lmaxと最小値Lminの範囲外の値になったときにノイズを検知したと判断することができる。
ノイズの発生時は、ノイズ検知部32からノイズ検知の信号が出力され、シールド接続先切換部33のリレー接点331が開き、シールドケーブル2のシールド22は、信号入力部31のコモン端子312から切離されフローティング状態となる。
【0015】
図3は以上のような検出信号入力変換器3のノイズの検知に伴う動作をフローチャートに示したものである。図3において、まずステップS1にてノイズ検知部32は、信号入力部31が信号入力端子311から入力された検出信号のその時点でのサンプリング値Siを取得する。ステップS2にてノイズ検知部32は、前回のサンプリング値Si-1との差分Sdを算出する。ステップS3にて、差分Sdの絶対値と予め設定された差分値Lsとを比較し、差分値Lsを超えていればノイズ有りとしてステップS7へ進む。そうでなければステップS4でサンプリング値Siが、予め設定した最大値Lmaxと最小値Lminの範囲内にあるか比較し、範囲外の値である場合はノイズ有りとしてステップS7へ進む。そうでなければ、ステップS5でノイズ無しと判定してステップS6に進み、シールド接続先切換部33のリレー接点331が閉じた状態となり、シールドケーブル2のシールド22は信号入力部31のコモン端子312に接続される。
【0016】
ステップS7にてノイズ有りと判定された場合、ステップS8にてノイズ検知部32は、ノイズ検知の信号を出力してシールド接続先切換部33のリレー接点331を開き、シールドケーブル2のシールド22は、信号入力部31のコモン端子312から切離されてフローティング状態となる。そして、ステップS9にて継続タイマTの期間そのフローティング状態を維持する。継続タイマTは、ノイズ検知後、ノイズの重畳した検出信号の変化状態が落ち着いて、すぐにノイズ無しの状態に切り替わることを防ぐものである。継続タイマTの値はノイズの状態によって変化させてもよいし、検出器1の設置環境に合わせて予め設定した値としてもよい。タイムアップ後、ステップS6にてシールド22は信号入力部31のコモン端子312に接続に戻される。
ステップS6の後、ステップS1に戻り一連の動作が繰り返される。
【0017】
上述のような動作は、ノイズ検知部32の内部に設けられた制御部によって制御される。図4はノイズ検知部32の制御部の構成を示す模式図であり、プロセッサ321と記憶装置322から構成され、図示していないが、記憶装置322はランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ321は、記憶装置322から入力されたプログラムを実行し、図3で説明するフローチャートの動作の一部又は全部を遂行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ321にプログラムが入力される。また、プロセッサ321は、入出力される信号、演算の中間値、および演算結果等のデータを記憶装置322の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。また、プロセッサ321及び記憶装置322に加え、ロジック回路、アナログ回路を併用してもよい。また、ノイズ検知部32は、後述する実施の形態2及び実施の形態3で説明する動作の一部又は全部を遂行する。
【0018】
上述したように、検出信号入力変換器3は、ノイズ検知部32が検出信号から信号線21に重畳されたノイズを検知したとき、シールドケーブル2のシールド22の接続先を、シールド接続先切換部33によってコモン端子312からフローティング状態に自動的に切換えるので、シールドケーブル2に対する輻射ノイズ4の信号線21に与える影響を低減させることができる。それにより、検出信号入力変換器3は、輻射ノイズ4によるノイズが検出信号入力変換器3の信号入力端子311から検出信号に重畳するレベルを低減することができる。また、検出信号入力変換器3のコモン端子312から混入するノイズを遮断するので、検出信号入力変換器3はコモン端子312からのノイズの混入により出力が不安定になることを防止することができる。
また、ノイズがないかノイズレベルの低い平常時は、シールドケーブル2のシールド22の接続先がシールド接続先切換部33によってコモン端子312に接続されているので、安定した検出信号を得ることができる。
また、ノイズ検知部32は、検出信号そのものからノイズ発生を検知するように構成されているので、ノイズ検知のための装置を別途設置する必要がない。
【0019】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2に係わる検出信号入力変換器3と、検出器1およびシールドケーブル2を含む全体構成を示す構成図である。図5に基づいて実施の形態1と異なる部分について説明する。なお、実施の形態1の構成機器と対応する部分は同じ符号で示し、詳細な説明は省略する。
図5において、検出信号入力変換器3のシールド接続先切換部33には、コモン端子312に接続するリレー接点331と対地アース5に接続するリレー接点332が設けられている。実施の形態2では、ノイズ発生時はノイズ検知部32からノイズ検知の信号が出力され、シールド接続先切換部33のリレー接点331が開きリレー接点332が閉じるので、シールドケーブル2のシールド22は、信号入力部31のコモン端子312から切離され、対地アース5に接続される。
このように、ノイズ発生時のシールド22の接続を対地アース5に切換えることによって、ノイズの影響を低減することができる。ノイズ発生時にシールド22をフローティング状態に切換える実施の形態1では十分なノイズ低減効果が得られない場合、対地アース5に切換える実施の形態2の方がより有効なノイズ低減効果が得られる場合がある。
【0020】
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係わる検出信号入力変換器3と、検出器1およびシールドケーブル2を含む全体構成を示す構成図である。図6に基づいて実施の形態1および実施の形態2と異なる部分について説明する。なお、実施の形態1および実施の形態2の構成機器と対応する部分は同じ符号で示し、詳細な説明は省略する。
図6において、シールドケーブル2のシールド22は、検出器1の側の末端にも接地線222を有し、検出器1の側に設けられたシールド接続先切換器6のリレー接点61を経由して対地アース5に接続される。リレー接点61は、平常時は開いているので、シールドケーブル2のシールド22は、検出信号入力変換器3の側だけでコモン端子312に接続した状態となる。ノイズ発生時は、ノイズ検知部32からノイズ検知の信号が、検出器1の側に設けられたシールド接続先切換器6に出力されリレー接点61を閉じ、シールドケーブル2のシールド22は対地アース5に接続される。また、それと同時に、ノイズ検知部32からノイズ検知の信号出力により、検出信号入力変換器3のシールド接続先切換部33のリレー接点331が開きリレー接点332が閉じるので、シールドケーブル2のシールド22は、信号入力部31のコモン端子312から切離され、対地アース5に接続される。このようにして、ノイズ発生時は、シールドケーブル2のシールド22は、ケーブルの両端で対地アース5に接続された状態となる。
【0021】
実施の形態3では、ノイズ発生時のシールドケーブル2のシールド22をケーブルの両端で対地アース5に接続するという多点接地を行うことができ、ノイズの影響を低減することができる。ノイズ発生時にシールド22をフローティング状態に切換える実施の形態1では十分なノイズ低減効果が得られない場合、また、対地アース5に切換える実施の形態2でも十分なノイズ低減効果が得られない場合、シールド22を対地アース5に多点接地する実施の形態3の構成にすることでより有効なノイズ低減効果が得られる場合がある。
【0022】
なお、実施の形態1から実施の形態3において、信号入力部31、ノイズ検知部32およびシールド接続先切換部33は、検出信号入力変換器3の構成要素の一部として説明したが、それぞれが独立した機器であってもよく、各機器を備えた検出信号入力システムとして構成されていても同じ効果を得ることができる。
【0023】
本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
【符号の説明】
【0024】
1 検出器、2 シールドケーブル、21 信号線、22 シールド、221,222 接地線、3 検出信号入力変換器、31 信号入力部、311 信号入力端子、312 コモン端子、32 ノイズ検知部、321 プロセッサ、322 記憶装置、33 シールド接続先切換部、331,332 リレー接点、4 輻射ノイズ、5 対地アース、6 シールド接続先切換器、61 リレー接点。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6