(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176660
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】画像形成装置および画像形成方法
(51)【国際特許分類】
B65H 7/06 20060101AFI20241212BHJP
B41J 11/00 20060101ALI20241212BHJP
B65H 29/62 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
B65H7/06
B41J11/00
B65H29/62 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095386
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】中山 翔太
(72)【発明者】
【氏名】山下 敬佑
【テーマコード(参考)】
2C058
3F048
3F053
【Fターム(参考)】
2C058AB11
2C058AC07
2C058AE02
2C058AF15
3F048AA01
3F048AB01
3F048BA20
3F048BB02
3F048BD07
3F048CA09
3F048CC03
3F048DA06
3F048DB06
3F048EA03
3F048EB28
3F053EA05
3F053EC03
3F053ED19
(57)【要約】
【課題】シートが加熱部で加熱される前にシートのスキューを検知できる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成装置1は、給搬送部2と、画像形成部3と、加熱部4と、スキュー検知部5とを備える。給搬送部2は、シートSを給搬送する。画像形成部3は、給搬送部2により給搬送されたシートSに画像形成する。加熱部4は、画像形成部3で画像形成されたシートSを加熱する。スキュー検知部5は、加熱部4よりも搬送方向上流側に配置され、シートSが加熱部4に差し掛かる前にシートSのスキューを検知する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを給搬送する給搬送部と、
前記給搬送部により給搬送された前記シートに画像形成する画像形成部と、
前記画像形成部で画像形成された前記シートを加熱する加熱部と、
前記加熱部の搬送方向上流側に配置され、前記シートが前記加熱部に差し掛かる前に前記シートのスキューを検知するスキュー検知部と
を備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記給搬送部は、前記給搬送部の駆動を制御する第1搬送制御部を有し、
前記第1搬送制御部は、前記スキューが検知されたことに基づいて、前記シートが前記加熱部に差し掛かる前に前記給搬送部の駆動を停止させる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記加熱部は、前記加熱部を制御する駆動制御部を有し、
前記加熱部は、前記シートを加熱できる位置をホームポジションとし、
前記駆動制御部は、前記スキュー検知部が前記スキューを検知したことに基づいて、前記加熱部を前記シートから離れる方向に前記ホームポジションから移動させる、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成部により画像形成された画像形成済シートの前記加熱部における有無を検知するシート検知部と、
前記画像形成済シートを避難させる避難部と
をさらに備え、
前記避難部は、
前記画像形成済シートを収納する避難庫と、
前記画像形成済シートを前記避難庫に搬送する搬送ローラーと
を有し、
前記シート検知部は、前記スキュー検知部が前記スキューを検知し、かつ、前記画像形成済シートがあることを検知した場合に検知情報を出力し、
前記避難部は、前記検知情報に基づいて前記搬送ローラーを駆動させて前記画像形成済シートを前記避難庫に搬送させる、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成済シートを排出する排出部をさらに備え、
前記避難部は、切換部を有し、
前記切換部は、
前記スキュー検知部が前記スキューを検知し、かつ、前記画像形成済シートがあることを検知した場合に、前記画像形成済シートを前記避難庫に誘導し、
前記スキュー検知部が前記スキューを検知せず、かつ、前記画像形成済シートがないことを検知した場合に、前記画像形成済シートを前記排出部に誘導する、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
給搬送部が、シートを給搬送するステップと、
画像形成部が、前記給搬送部により給搬送された前記シートに画像形成するステップと、
加熱部が、前記画像形成部で画像形成された前記シートを加熱するステップと、
前記加熱部よりも搬送方向上流側に配置されたスキュー検知部が、前記シートが前記加熱部に差し掛かる前に前記シートのスキューを検知するステップと
を含む、画像形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、紙葉類が搬送方向に対して斜行(スキュー)を検知し、搬送方向を切り換えるゲート手段を動作するまでの時間をスキュー量に従って変更する紙葉類区分装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1は、シートのスキューを検知するタイミングと、シートが加熱部に差し掛かるタイミングとの関係について開示していない。
【0005】
本発明は、シートが加熱部で加熱される前にシートのスキューを検知できる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像形成装置は、給搬送部と、画像形成部と、加熱部と、スキュー検知部とを備える。前記給搬送部は、シートを給搬送する。前記画像形成部は、前記給搬送部により給搬送された前記シートに画像形成する。前記加熱部は、前記画像形成部で画像形成された前記シートを加熱する。前記スキュー検知部は、前記加熱部よりも搬送方向上流側に配置され、前記シートが前記加熱部に差し掛かる前に前記シートのスキューを検知する。
【0007】
本発明に係る画像処理方法は、給搬送部がシートを給搬送するステップと、画像形成部が前記給搬送部により給搬送された前記シートに画像形成するステップと、加熱部が前記画像形成部で画像形成された前記シートを加熱するステップと、前記加熱部よりも搬送方向上流側に配置されたスキュー検知部が、前記シートが前記加熱部に差し掛かる前に前記シートのスキューを検知するステップとを含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、シートが加熱部で加熱される前にシートのスキューを検知する画像形成装置および画像形成方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る画像形成装置の画像形成部の構成を示す図である。
【
図3】(a)および(b)は、本実施形態に係る画像形成装置の給搬送部およびスキュー検知部の構成を示す図である。
【
図4】スキュー検知部がスキューを検知する態様を説明する図である。
【
図5】(a)および(b)は、加熱部およびスキュー検知部の構成を示す図である。
【
図6】(a)および(b)は、スキュー検知部、シート検知部、および、避難部の構成を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る画像形成方法を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態に係る画像形成方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置1について説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
まず、
図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置1の構成の概要を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1を示す図である。
図1は、画像形成装置1を前面視した図である。
【0012】
図1に示すように、画像形成装置1は、給搬送部2と、画像形成部3と、加熱部4と、スキュー検知部5と、シート検知部6と、避難部7と、排出部8とを備える。
【0013】
給搬送部2は、シートSを給搬送する。
【0014】
画像形成部3は、給搬送部2により給搬送されたシートSに画像形成する。
【0015】
加熱部4は、画像形成部3で画像形成されたシートSを加熱する。加熱部4は、シートSを加熱してシートSに形成された画像を乾燥させる。
【0016】
スキュー検知部5は、加熱部4よりも搬送方向上流側に配置され、シートSが加熱部4に差し掛かる前にシートSのスキューを検知する。スキューは、シートSが給搬送方向に対して斜行することをいう。
【0017】
加熱部4に差し掛かる前とは、画像形成部3によりシートSが画像形成された部分が加熱部4の熱により加熱される前をいう。
【0018】
本実施形態によれば、画像形成装置1は、シートSが加熱部4に差し掛かる前にシートSのスキューを検知できる。従って、画像形成装置1は、シートSが加熱部4で加熱される前にシートSのスキューを検知できる。
【0019】
シートSが加熱部4で加熱される前にシートSのスキューが検知されることにより、スキューを起こしたシートSが加熱部4の熱により加熱される範囲に進入することを抑制できる。
【0020】
また、スキューを起こしたシートSが加熱部4の熱により加熱される範囲に進入することを抑制することにより、例えば、スキューを起こしたシートSが加熱部4に引っ掛かるなどして、加熱部4に滞留し、過剰に加熱されることを抑制できる。
【0021】
シート検知部6は、加熱部4にシートが搬送されていることを検知する。
【0022】
避難部7は、シートSを加熱部4から避難させる。
【0023】
排出部8は、シートSを画像形成装置1の機外に排出する。
【0024】
次に、
図1に加え、さらに、
図2~
図6(b)を参照して、画像形成装置1をさらに詳細に説明する。
【0025】
まず、
図1を参照して、画像形成装置1の各構成要素を説明する。
【0026】
図1に示すように、給搬送部2は、給送装置20と、搬送装置21と、モーター22と、第1搬送制御部23とを有する。
【0027】
給送装置20は、シートSを給送する。
【0028】
給送装置20は、トレイ200と、ピックアップローラー201とを有する。
【0029】
トレイ200は、シートSを収納する。
【0030】
ピックアップローラー201は、回転することによりトレイ200からシートSをピックアップする。ピックアップローラー201は、ピックアップしたシートSを搬送装置21に給送する。
【0031】
搬送装置21は、シートSを搬送する。
【0032】
搬送装置21は、搬送路210と、給搬送ローラー211とを有する。
【0033】
搬送路210には、シートSが搬送される。搬送路210は、給送装置20から画像形成部3に向けて延びるように形成される。
【0034】
給搬送ローラー211は、給送されたシートSを搬送路210に搬送させる。給搬送ローラー211は、搬送路210に配置される。
【0035】
モーター22は、給送装置20および搬送装置21を駆動する。モーター22は、ピックアップローラー201および給搬送ローラー211を回転駆動する。
【0036】
第1搬送制御部23は、給搬送部2の駆動を制御する。
【0037】
第1搬送制御部23は、モーター22の回転駆動を制御する。
【0038】
ピックアップローラー201は、第1搬送制御部23に制御されたモーター22により回転駆動され、トレイ200に収容されたシートSをピックアップする。
【0039】
給搬送ローラー211は、第1搬送制御部23に制御されたモーターにより回転駆動され、ピックアップローラー201でピックアップされたシートSを搬送路210に搬送する。
【0040】
第1搬送制御部23は、スキュー検知部5によりシートSのスキューが検知されたことに基づいて、シートSが加熱部4に差し掛かる前に給搬送部2の駆動を停止させる。
【0041】
すなわち、スキュー検知部5は、給搬送部2により搬送されるシートSのスキューを検知する。第1搬送制御部23は、スキュー検知部5によりシートSのスキューが検知されたことに基づいて、シートが加熱部4に差し掛かる前に給搬送部2の駆動を停止させる。
【0042】
本実施形態によれば、第1搬送制御部23は、スキューしたシートSが加熱部4に差し掛かる前に給搬送部2の駆動を停止させる。画像形成装置1は、スキューしたシートSが加熱部4により加熱されることを抑制できる。
【0043】
次に、
図1に加え、さらに
図2を参照して、画像形成部3の構成を詳細に説明する。
図2は、画像形成部3の構成を詳細に示す図である。
図2は、画像形成部3を上面視した図である。
【0044】
図1および
図2に示すように、画像形成部3は、インクジェットヘッド30と、モーター31と、搬送ベルト32と、ベルト搬送ローラー33と、第2搬送制御部34とを有する。
【0045】
図1および
図2に示すように、インクジェットヘッド30は、シートSにインクを吐出する。
【0046】
インクジェットヘッド30は、搬送ベルト32に対向して配置される。
【0047】
インクジェットヘッド30は、ラインヘッド30Yと、ラインヘッド30Mと、ラインヘッド30Cと、ラインヘッド30Kとを有する。
【0048】
ラインヘッド30Yは、イエローのインクを吐出する。ラインヘッド30Mは、マゼンタのインクを吐出する。ラインヘッド30Cは、シアンのインクを吐出する。ラインヘッド30Kは、ブラックのインクを吐出する。
【0049】
各ラインヘッド30は、ノズル300を有する。各色のインクはノズル300から吐出される。
【0050】
モーター31は、ベルト搬送ローラー33を回転駆動する。
【0051】
ベルト搬送ローラー33は、モーター31により回転駆動され、搬送ベルト32を搬送駆動する。
【0052】
搬送ベルト32は、一例として無端状ベルトである。搬送ベルト32は、ベルト搬送ローラー33に巻き回されて配置される。
【0053】
搬送ベルト32がモーター31によって矢印X方向に搬送されることにより、シートSが矢印X方向に搬送される。
【0054】
第2搬送制御部34は、モーター31の駆動を制御する。第2搬送制御部34の構成は、第1搬送制御部23の構成と同様であってもよい。
【0055】
次に、
図1に加え、さらに、
図3(a)および(b)、
図4を参照して、スキュー検知部5の構成および動作について詳細に説明する。
【0056】
図1および
図3(a)に示すように、スキュー検知部5は、スキューセンサー50と、検知部51とを有する。
【0057】
スキューセンサー50は、搬送方向上流側から搬送方向下流側に搬送されるシートSを検知する。
【0058】
スキューセンサー50は、搬送方向上流側から搬送方向下流側に搬送されるシートSの先端を検知しないとき、信号Lを出力する。スキューセンサー50は、シートSの先端を検知すると、信号Hを出力する。スキューセンサー50は、シートSの後端が通過したことを検知すると、信号Lを出力する。
【0059】
図3(a)に示すように、スキューセンサー50は、主走査方向(
図3(a)の前後方向、または、シートSに搬送方向に対して直角な方向)に、スキューセンサー50aと、スキューセンサー50bとを有する。
【0060】
スキューセンサー50aおよびスキューセンサー50bは、シートSのスキューの検知に用いられる出力信号の組み合わせを出力する。
【0061】
具体的には、スキューセンサー50aは、搬送方向上流側から搬送方向下流側に搬送されるシートSの先端を検知しないとき、信号Lを出力する。スキューセンサー50aは、シートSの先端を検知すると、信号Hを出力する。スキューセンサー50aは、シートSが通過している間、信号Hを出力する。スキューセンサー50aは、シートSの後端が通過したことを検知すると、信号Lを出力する。
【0062】
同様に、スキューセンサー50bは、搬送方向上流側から搬送方向下流側に搬送されるシートSの先端を検知しないとき、信号Lを出力する。スキューセンサー50bは、シートSの先端を検知すると、信号Hを出力する。スキューセンサー50bは、シートSが通過している間、信号Hを出力する。スキューセンサー50bは、シートSの後端が通過したことを検知すると、信号Lを出力する。
【0063】
検知部51は、スキューセンサー50(スキューセンサー50a、スキューセンサー50b)の出力に基づいて、シートSのスキューを検知する。
【0064】
検知部51は、一例として、XOR回路510(XOR:EXclusive OR:排他的論理和回路)と、クロック回路511と、Dフリップフロップ回路512とを有する。
【0065】
XOR回路510の出力およびクロック回路511の出力は、Dフリップフロップ回路512に入力される。
【0066】
XOR回路510は、入力Aと入力Bと出力Cとを有する。
【0067】
図3(b)に、XOR回路510の真理値表を示す。
図3(b)に示すように、XOR回路510は、2つの入力Aおよび入力Bのうち、入力Aのみが信号Hの場合、または、入力Bのみが信号Hの場合に、出力Cに信号Hを出力する。
【0068】
図3(b)において、入力Aが信号L、入力Bが信号Lのとき、出力Cは信号Lである。
【0069】
入力Aが信号H、入力Bが信号Lのとき、出力Cは信号Hである。
【0070】
入力Aが信号L、入力Bが信号Hのとき、出力Cは信号Hである。
【0071】
入力Aが信号H、入力Bが信号Hのとき、出力Cは信号Lである。
【0072】
クロック回路511は、設定されたクロック周波数で信号Hおよび信号Lを交互に出力する。
【0073】
次に、
図4を参照して、スキューセンサー50(スキューセンサー50a、スキューセンサー50b)の出力に基づくXOR回路510の出力を説明する。
【0074】
図4は、シートSの搬送状況に応じた、スキューセンサー50(スキューセンサー50a、スキューセンサー50b)の出力と、XOR回路510の出力との関係を示した図である。
【0075】
図4のパターン1に示すように、搬送されるシートSがまだスキューセンサー50aに到達していない時、スキューセンサー50aは信号Lを出力する。XOR回路510の入力Aには信号Lが入力される。
【0076】
図4のパターン1に示すように、搬送されるシートSがまだスキューセンサー50bに到達していない時、スキューセンサー50bは信号Lを出力する。XOR回路510の入力Bには信号Lが入力される。
【0077】
XOR回路510の出力Cは信号Lを出力する。
【0078】
図3(a)に示すDフリップフロップ回路512は、XOR回路510から信号Lが入力されたとき、クロック回路511による信号Hの立ち上がりエッジのタイミングで信号Lを記憶する。Dフリップフロップ回路512は、信号Lを出力する。Dフリップフロップ回路512の出力は、信号Hが入力されるまで信号Lの出力を継続する。
【0079】
図3(a)に示す第1搬送制御部23は、Dフリップフロップ回路512から信号Lを受信し、モーター22を回転駆動させる。モーター22は、給搬送ローラー211を回転駆動させる。給搬送ローラー211は、シートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートを搬送方向下流側へ搬送する。
【0080】
すなわち、シートSがスキュー検知部5で検知されていない場合、シートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートは、ベルト搬送ローラー33により搬送される。
【0081】
次に、
図4のパターン2に示すように、スキューセンサー50bがシートSの先端を検知すると、スキューセンサー50bは時刻t1に信号Hを出力する。そして、時刻t1にXOR回路510の入力Bに信号Hが入力される。
【0082】
図4のパターン2に示すように、時刻t1にスキューセンサー50aにシートSの先端がまだ到達していない。そのため、時刻t1にスキューセンサー50aは信号Lを出力する。時刻t1にXOR回路510の入力Aに信号Lが入力される。
【0083】
図4のパターン2に示すように、時刻t1にXOR回路510の出力Cは信号Hを出力する。
【0084】
すなわち、
図4のパターン2は、スキュー検知部5においてシートSがスキュー状態にあることを示している。
【0085】
図3(a)に示すDフリップフロップ回路512にXOR回路510から信号Hが入力されると、Dフリップフロップ回路512は、クロック回路511による信号Hの立ち上がりエッジのタイミングで信号Hへ更新され記憶する。Dフリップフロップ回路512は、信号Hを出力する。Dフリップフロップ回路512は、信号Lが入力されるまで信号Hの出力を継続する。
【0086】
その後、
図4のパターン2に示すように、時刻t2にスキューセンサー50aにシートSの先端が到達する。そのため、スキューセンサー50aは信号Hを出力する。時刻t2にXOR回路510の入力Aに信号Hが入力される。
【0087】
図4のパターン2に示すように、時刻t2以降もXOR回路510の出力Cは信号Hの出力を継続する。
【0088】
図3(a)に示す第1搬送制御部23は、時刻t1にDフリップフロップ回路512から信号Hを受信し、モーター22の回転駆動を停止させる。モーター22は、給搬送ローラー211の回転駆動を停止させる。給搬送ローラー211は、シートSの搬送方向下流側への搬送を停止する。
【0089】
すなわち、シートSのスキューがスキューセンサー50で検知された場合、シートSが加熱部4に差し掛かる前にシートSの搬送が停止される。
【0090】
次に、
図4のパターン3に示すように、時刻t3にシートSの先端がスキューセンサー50aに到達する。時刻t3にスキューセンサー50aは信号Hを出力する。時刻t3にXOR回路510の入力Aに信号Hが入力される。
【0091】
図4のパターン3に示すように、時刻t3にスキューセンサー50bにはシートSの先端がまだ到達していない。そのため、時刻t3にスキューセンサー50bは信号Lを出力する。時刻t3にXOR回路510の入力Bに信号Lが入力される。
【0092】
図4のパターン3に示すように、時刻t3にXOR回路510の出力Cは信号Hを出力する。
【0093】
すなわち、
図4のパターン3は、スキュー検知部5においてシートSがスキュー状態にあることを示している。
【0094】
図3(a)に示すDフリップフロップ回路512は、XOR回路510から信号Hが入力されると、クロック回路511による信号Hの立ち上がりエッジのタイミングで信号Hへ更新され記憶する。時刻t3にDフリップフロップ回路512は、信号Hを出力する。Dフリップフロップ回路512は、信号Lが入力されるまで信号Hの出力を継続する。
【0095】
その後、
図4のパターン3に示すように、時刻t4にスキューセンサー50bにシートSの先端が到達する。そのため、時刻t4にスキューセンサー50bは信号Hを出力する。時刻t4にXOR回路510の入力Bに信号Hが入力される。
【0096】
図4のパターン3に示すように、XOR回路510の出力Cは時刻t3以降も信号Hの出力を継続する。
【0097】
図3(a)に示す第1搬送制御部23は、時刻t3にDフリップフロップ回路512から信号Hを受信し、モーター22の回転駆動を停止させる。モーター22は、給搬送ローラー211の回転駆動を停止させる。給搬送ローラー211は、シートSの搬送方向下流側への搬送を停止する。
【0098】
すなわち、シートSのスキューがスキューセンサー50で検知された場合、シートSが加熱部4に差し掛かる前にシートSの搬送が停止される。
【0099】
次に、
図4のパターン4に示すように、時刻t5にシートSの先端がスキューセンサー50aに到達する。時刻t5にスキューセンサー50aは信号Hを出力する。時刻t5にXOR回路510の入力Aに信号Hが入力される。
【0100】
図4のパターン4に示すように、時刻t5にスキューセンサー50bにシートSの先端が到達する。そのため、時刻t5にスキューセンサー50bは信号Hを出力する。時刻t5にXOR回路510の入力Bに信号Hが入力される。
【0101】
すなわち、
図4のパターン4は、時刻t5にスキューセンサー50aとスキューセンサー50bとに、シートSの先端が同時に到達したことを示す。
【0102】
図4のパターン4は、シートSにスキューが発生していないことを示す。
【0103】
図4のパターン4に示すように、時刻t5にXOR回路510の出力Cは信号Lを出力する。
【0104】
図3(a)に示すDフリップフロップ回路512は、XOR回路510から信号Lが入力されると、クロック回路511による信号Hの立ち上がりエッジのタイミングで信号Lを記憶する。Dフリップフロップ回路512は、信号Lを出力する。Dフリップフロップ回路512は、信号Hが入力されるまで信号Lの出力を継続する。
【0105】
図3(a)に示す第1搬送制御部23は、Dフリップフロップ回路512から信号Lを受信し、モーター22を回転駆動させる。モーター22は、給搬送ローラー211を回転駆動させる。給搬送ローラー211は、シートSを搬送方向下流側へ搬送する。
【0106】
すなわち、シートSがスキュー検知部5でスキューしていないことが検知された場合、シートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートは、ベルト搬送ローラー33により搬送される。
【0107】
次に、
図1に加え、さらに、
図5(a)および(b)を参照して、加熱部4の構成を説明する。
図5(a)は、加熱部4の構成と、加熱部4とスキュー検知部5との関係を示す図である。
図5(b)は、スキュー検知部5の出力に基づく加熱部4の動作を説明する図である。
【0108】
先述したように、加熱部4は、画像形成部3で画像形成されたシートSを加熱する。
【0109】
図1および
図5(a)に示すように、加熱部4は、駆動制御部40と、ヒーター41とを有する。
【0110】
駆動制御部40は、加熱部4を制御する。具体的には、駆動制御部40は、ヒーター41によるシートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートの加熱を制御する。駆動制御部40は、ヒーター41の位置を制御する。
【0111】
加熱部4は、シートSを加熱できる位置をホームポジションとする。
【0112】
駆動制御部40は、スキュー検知部5がシートSのスキューを検知したことに基づいて、加熱部4をシートSから離れる方向に退避位置までホームポジションから移動させる。
【0113】
退避位置は、一例として、シートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートが加熱部4により過剰に加熱されない位置である。
【0114】
本実施形態によれば、スキューしたシートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートが加熱部4により加熱されることをさらに好適に抑制できる。
【0115】
次に、
図4に加え、
図5(a)および(b)を参照して、スキュー検知部5の出力に基づく加熱部4の動作について説明する。
【0116】
図4のパターン1に示すように、スキューセンサー50aおよびスキューセンサー50bのいずれもシートSを検知していない時、
図5(b)に示すように、スキューセンサー50aおよびスキューセンサー50bは、信号Lを出力する。Dフリップフロップ回路512の入力Aおよび入力Bには信号Lが入力される。
【0117】
Dフリップフロップ回路512の出力Cは、信号Lを出力する。
【0118】
図5(a)に示すように、駆動制御部40は、信号Lに基づいてヒーター41の位置Gを制御する。ヒーター41は、ホームポジションGbとなるよう制御される。
【0119】
すなわち、シートSがスキューセンサー50で検知されていない場合、シートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートは、ヒーター41で加熱される。
【0120】
次に、
図4のパターン2に示すように、スキューセンサー50aはシートSの先端を検知していない。スキューセンサー50bは、シートSの先端を検知している。
図5(b)に示すように、スキューセンサー50aは、信号Lを出力する。スキューセンサー50bは、信号Hを出力する。XOR回路510の入力Aには信号Lが入力される。XOR回路510の入力Bには信号Hが入力される。
【0121】
XOR回路510の出力Cは、信号Hを出力する。
【0122】
Dフリップフロップ回路512の入力Cには、信号Hが入力される。
【0123】
Dフリップフロップ回路512の出力Cは、信号Hを出力する。
【0124】
図5(a)に示すように、駆動制御部40は、信号Hに基づいてヒーター41の位置Gを制御する。ヒーター41は、退避位置Gaに移動するよう制御される。
【0125】
すなわち、シートSのスキューがスキューセンサー50で検知された場合、シートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートが加熱部4で過剰に加熱されないよう、シートSの搬送が停止される。
【0126】
次に、
図4のパターンCに示すように、スキューセンサー50aはシートSの先端を検知している。スキューセンサー50bは、シートSの先端を検知していない。
図5(b)に示すように、スキューセンサー50aは、信号Hを出力する。スキューセンサー50bは、信号Lを出力する。XOR回路510の入力Aには信号Hが入力される。XOR回路510の入力Bには信号Lが入力される。
【0127】
XOR回路510の出力Cは、信号Hを出力する。
【0128】
Dフリップフロップ回路512の入力Cには、信号Hが入力される。
【0129】
Dフリップフロップ回路512の出力Cは、信号Hを出力する。
【0130】
図5(a)に示すように、駆動制御部40は、信号Hに基づいてヒーター41の位置Gを制御する。ヒーター41は、退避位置Gaに移動するよう制御される。
【0131】
すなわち、シートSのスキューがスキューセンサー50で検知された場合、シートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートが加熱部4で過剰に加熱されないよう、シートSの搬送が停止される。
【0132】
次に、
図4のパターンDに示すように、スキューセンサー50aおよびスキューセンサー50bは、同時にシートSを検知する。
図5(b)に示すように、スキューセンサー50aおよびスキューセンサー50bは、同時に信号Hを出力する。XOR回路510の入力Aおよび入力Bには同時に信号Hが入力される。
【0133】
XOR回路510の出力Cは、信号Lを出力する。
【0134】
Dフリップフロップ回路512の入力Cには、信号Lが入力される。
【0135】
Dフリップフロップ回路512の出力Cは、信号Lを出力する。
【0136】
図5(a)に示すように、駆動制御部40は、信号Lに基づいてヒーター41の位置Gを制御する。ヒーター41は、ホームポジションGbとなるよう制御される。
【0137】
すなわち、シートSのスキューがXOR回路510で検知されない場合、シートS、または、搬送路210に搬送されているシートS以外のシートは、加熱部4で加熱される。
【0138】
次に、
図1に加え、さらに、
図6(a)および(b)を参照して、シート検知部6および避難部7の構成を説明する。
図6(a)は、シート検知部6および避難部7の構成を示す図である。
図6(a)は、さらに、シート検知部6および避難部7とスキュー検知部5との関係を示す。
図6(b)は、スキュー検知部5の出力に基づく避難部7の動作を説明する図である。
【0139】
図1および
図6(a)に示すように、シート検知部6は、シートセンサー60と、検知部61とを有する。
【0140】
図1に示すように、シートセンサー60は、画像形成済シートがヒーター41により加熱され得る位置にあることを検知する。
【0141】
シートセンサー60は、スキューセンサー50と同様の構成であってもよい。
【0142】
検知部61は、スキュー検知部5がシートSのスキューを検知したときに、シート検知部6のシートセンサー60が画像形成済シートを検知したことを検知する。
【0143】
検知部61の具体例は、AND回路610であってもよい。
【0144】
図1に示すように、避難部7は、切換制御部70と、切換部71と、避難庫72と、第3搬送制御部73と、搬送ローラー74とを有する。
【0145】
排出部8は、排出ローラー80と、排出トレイ81とを有する。
【0146】
図1に示すように、シート検知部6は、画像形成部3により画像形成された画像形成済シートの加熱部4における有無を検知する。
【0147】
加熱部4における有無とは、画像形成済シートが加熱部4の熱により加熱される範囲にあるかないかを意味する。
【0148】
避難部7は、画像形成済シートを避難させる。
【0149】
避難庫72は、画像形成済シートを収納する。
【0150】
搬送ローラー74は、画像形成済シートを避難庫72に搬送する。
【0151】
シート検知部6は、スキュー検知部5がスキューを検知し、かつ、画像形成済シートがあることを検知した場合に検知情報を出力する。
【0152】
避難部7は、検知情報に基づいて搬送ローラー74を駆動させて画像形成済シートを避難庫72に搬送させる。
【0153】
本実施形態によれば、シートSがスキューしたことにより搬送が停止されても、画像形成済シートが加熱部4で過剰に加熱されることを抑制できる。
【0154】
排出部8は、画像形成済シートを排出する。
【0155】
避難部7は、切換部71を有する。
【0156】
切換部71は、スキュー検知部5がシートSのスキューを検知し、かつ、加熱部4を含む搬送路210上に画像形成済シートがあることを検知した場合に、シートSまたは画像形成済シートを避難庫72に誘導する。
【0157】
切換部71は、スキュー検知部5がシートSのスキューを検知せず、かつ、加熱部4を含む搬送路210上に画像形成済シートがないことを検知した場合に、シートSを排出部8に誘導する。
【0158】
本実施形態によれば、スキュー検知部5がシートSのスキューを検知したか否かに基づいて、シートSまたは加熱部4を含む搬送路210上にある画像形成済シートを避難庫72または排出部8に切り換えて誘導できる。
【0159】
本実施形態によれば、シートSがスキューを起こしている場合、シートSまたは画像形成済シートが避難庫72に誘導され、加熱部4の熱により過剰に加熱されている可能性のあるシートSまたは画像形成済シートを避難庫72に隔離することができる。
【0160】
本実施形態によれば、シートSがスキューを起こしていない場合、シートSまたは画像形成済シートが排出部8に好適に排出される。
【0161】
次に、
図1、
図6(a)および
図6(b)を参照して、シート検知部6、避難部7、および、排出部8の動作を説明する。
【0162】
図4のパターン1に示すように、スキューセンサー50aおよびスキューセンサー50bのいずれもシートSを検知していない時、
図6(b)に示すように、スキューセンサー50aおよびスキューセンサー50bは、信号Lを出力する。XOR回路510の入力Aおよび入力Bには信号Lが入力される。XOR回路510の出力Cは、信号Lを出力する。Dフリップフロップ回路512の入力Cには信号Lが入力され記憶される。
【0163】
Dフリップフロップ回路512の出力Cは、信号Lを出力する。
【0164】
図1に示すように、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知していないとき、
図6(b)に示すように、シートセンサー60は、信号Lを出力する。
図6(a)に示すAND回路610の入力Dには、信号Lが入力される。
【0165】
AND回路610の出力Eは、信号Lを出力する。
【0166】
避難部7の切換制御部70は、信号Lに基づいて切換部71の位置Jを設定する。切換制御部70は、信号Lに基づいて切換部71を位置Jaに設定する。
【0167】
シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知したとき、
図6(b)に示すように、シートセンサー60は、信号Hを出力する。
図6(a)に示すAND回路610の入力Dには、信号Hが入力される。
【0168】
この場合も、AND回路610の出力Eは、信号Lを出力する。
【0169】
避難部7の切換制御部70は、信号Lに基づいて切換部71の位置Jを設定する。切換制御部70は、信号Lに基づいて切換部71を位置Jaに設定する。
【0170】
図1に示すように、第3搬送制御部73は、搬送ローラー74および排出ローラー80を回転駆動させる。
【0171】
切換部71は、切換部71を位置Jaに切り換えることにより、画像形成済シートを排出部8に誘導する。
【0172】
搬送ローラー74および排出ローラー80は、回転駆動して画像形成済シートを排出部8に排出する。排出トレイ81は、画像形成済シートを収容する。
【0173】
すなわち、スキューセンサー50がシートSを検知していないときは、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートの有無を検知したか否かに関わらず、切換制御部70は切換部71を位置Jaに切り換える。ヒーター41に画像形成済シートがある場合は、画像形成済シートは排出トレイ81に排出される。
【0174】
次に、
図4のパターン2に示すように、スキューセンサー50bはスキューセンサー50aより先にシートSの先端を検知する。その後、スキューセンサー50aがシートSの先端を検知する。
図6(b)に示すように、スキューセンサー50bは、信号Hを出力する。スキューセンサー50aは、信号Lを出力する。
【0175】
XOR回路510の入力Aには信号Lが入力される。XOR回路510の入力Bには信号Hが入力される。
【0176】
XOR回路510の出力Cは、信号Hを出力する。Dフリップフロップ回路512には信号Hが入力され記憶される。
【0177】
Dフリップフロップ回路512の出力Cは、信号Hを出力する。
【0178】
AND回路の入力Cには、信号Hが入力される。
【0179】
図1に示すように、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知していないとき、
図6(b)に示すように、シートセンサー60は、信号Lを出力する。
図6(a)に示すAND回路610の入力Dには、信号Lが入力される。
【0180】
AND回路610の出力Eは、信号Lを出力する。
【0181】
避難部7の切換制御部70は、信号Lに基づいて切換部71の位置Jを設定する。切換制御部70は、信号Lに基づいて切換部71を位置Jaに設定する。
【0182】
図1に示すように、第3搬送制御部73は、搬送ローラー74および排出ローラー80を回転駆動させる。
【0183】
切換部71は、位置Jaに切り換わることにより、画像形成済シートが排出部8に誘導される。
【0184】
搬送ローラー74および排出ローラー80は、回転駆動して画像形成済シートを排出部8に排出する。排出トレイ81は、画像形成済シートを収容する。
【0185】
図1に示すように、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知したとき、
図6(b)に示すように、シートセンサー60は、信号Hを出力する。
図6(a)に示すAND回路610の入力Dには、信号Hが入力される。
【0186】
AND回路610の出力Eは、信号Hを出力する。
【0187】
避難部7の切換制御部70は、信号Hに基づいて切換部71の位置Jを位置Jbに設定する。
【0188】
図1に示すように、第3搬送制御部73は、搬送ローラー74を回転駆動させる。
【0189】
切換部71は、位置Jbに切り換わることにより、画像形成済シートを避難庫72に誘導する。
【0190】
画像形成済シートは、搬送ローラー74に搬送され、切換部71に誘導されて、避難庫72に格納される。
【0191】
すなわち、スキューセンサー50がシートSのスキューを検知したときであって、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知していない場合、切換部71は位置Jaに切り換えられる。シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知した場合、切換部71は位置Jbに切り換えられる。そして、ヒーター41にあった画像形成済シートは排出トレイ81に排出される。
【0192】
次に、
図4のパターン3に示すように、スキューセンサー50aが先にシートSの先端を検知し、その後、スキューセンサー50bがシートSの先端を検知した場合、
図6(b)に示すように、スキューセンサー50aは、信号Hを出力する。スキューセンサー50bは、信号Lを出力する。
【0193】
XOR回路510の入力Aには信号Hが入力される。XOR回路510の入力Bには信号Lが入力される。
【0194】
XOR回路510の出力Cは、信号Hを出力する。Dフリップフロップ回路512には信号Hが入力され記憶される。
【0195】
Dフリップフロップ回路512の出力Cは、信号Hを出力する。
【0196】
AND回路の入力Cには、信号Hが入力される。
【0197】
図1に示すように、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知していないとき、
図6(b)に示すように、シートセンサー60は、信号Lを出力する。
図6(a)に示すAND回路610の入力Dには、信号Lが入力される。
【0198】
AND回路610の出力Eは、信号Lを出力する。
【0199】
避難部7の切換制御部70は、信号Lに基づいて切換部71を位置Jaに設定する。
【0200】
図1に示すように、第3搬送制御部73は、搬送ローラー74および排出ローラー80を回転駆動させてもよい。
【0201】
図1に示すように、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知したとき、
図6(b)に示すように、シートセンサー60は、信号Hを出力する。
図6(a)に示すAND回路610の入力Dには、信号Hが入力される。
【0202】
AND回路610の出力Eは、信号Hを出力する。
【0203】
避難部7の切換制御部70は、信号Hに基づいて切換部71の位置Jを位置Jbに設定する。
【0204】
図1に示すように、第3搬送制御部73は、搬送ローラー74を回転駆動させる。
【0205】
切換部71が位置Jbに切り換わることにより、画像形成済シートが避難庫72に誘導される。
【0206】
画像形成済シートは、搬送ローラー74に搬送され、切換部71に誘導されて、避難庫72に格納される。
【0207】
すなわち、スキューセンサー50がシートSのスキューを検知したときであって、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知していない場合、切換部71は位置Jaに切り換えられる。シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知した場合、切換部71は位置Jbに切り換えられる。そして、ヒーター41にあった画像形成済シートは排出トレイ81に排出される。
【0208】
次に、
図4のパターン4に示すように、スキューセンサー50aおよびスキューセンサー50bが同時にシートSの先端を検知した場合、
図6(b)に示すように、スキューセンサー50aおよびスキューセンサー50bは、同時に信号Hを出力する。
【0209】
XOR回路510の入力Aおよび入力Bには同時に信号Hが入力される。
【0210】
XOR回路510の出力Cは、信号Lを出力する。Dフリップフロップ回路512には信号Lが入力され記憶される。
【0211】
Dフリップフロップ回路512の出力Cは、信号Lを出力する。
【0212】
AND回路の入力Cには、信号Lが入力される。
【0213】
図1に示すように、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知していないとき、
図6(b)に示すように、シートセンサー60は、信号Lを出力する。
図6(a)に示すAND回路610の入力Dには、信号Lが入力される。
【0214】
AND回路610の出力Eは、信号Lを出力する。
【0215】
避難部7の切換制御部70は、信号Lに基づいて切換部71を位置Jaに設定する。
【0216】
図1に示すように、第3搬送制御部73は、搬送ローラー74および排出ローラー80を回転駆動させてもよい。
【0217】
スキュー検知部5で検知されたシートSは、搬送ローラー74および排出ローラー80により搬送されてもよい。
【0218】
切換部71は、シートSを排出トレイ81に誘導してもよい。
【0219】
シートSは、搬送ローラー74および排出ローラー80により搬送され、切換部71に誘導されて、排出トレイ81に排出されてもよい。
【0220】
図1に示すように、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知したとき、
図6(b)に示すように、シートセンサー60は、信号Hを出力する。
図6(a)に示すAND回路610の入力Dには、信号Hが入力される。
【0221】
AND回路610の出力Eは、信号Lを出力する。
【0222】
避難部7の切換制御部70は、信号Lに基づいて切換部71の位置Jを位置Jaに設定する。
【0223】
図1に示すように、第3搬送制御部73は、搬送ローラー74および排出ローラー80を回転駆動させる。
【0224】
切換部71は、位置Jaに切り換わることにより、画像形成済シートおよびシートSを排出トレイ81に誘導する。
【0225】
画像形成済シートおよびシートSは、搬送ローラー74および排出ローラー80に搬送され、切換部71に誘導されて、排出トレイ81に収容される。
【0226】
すなわち、スキューセンサー50がシートSのスキューを検知していないときは、シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知したか否かに関わらず、切換部71は位置Jaに切り換えられる。シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知した場合、切換部71は位置Jaに切り換えられる。そして、シートSおよびヒーター41にあった画像形成済シートは、排出トレイ81に排出される。シートセンサー60がヒーター41において画像形成済シートを検知していない場合、切換部71は位置Jaに切り換えられる。そして、シートSは、排出トレイ81に排出される。
【0227】
次に、
図7および
図8を参照して、本実施形態に係る画像形成方法を説明する。
図7および
図8は、本発明の実施形態に係る画像形成処理方法を示すフローチャートである。
【0228】
図7に示すように、フローチャートは、ステップS10からステップS16を含む。
【0229】
図7に示すステップS10に示すように、給搬送部2は、シートSを給搬送する。処理はステップS12に進む。
【0230】
ステップS12において、画像形成部3は、給搬送部2により給搬送されたシートSに画像形成する。処理はステップS14に進む。
【0231】
ステップS14において、加熱部4は、画像形成部3で画像形成されたシートSを加熱する。処理はステップS16に進む。
【0232】
ステップS16において、スキュー検知部5は、シートSが加熱部4に差し掛かる前にシートSのスキューを検知する。そして処理は終了する。
【0233】
次に、
図8に示すように、フローチャートは、ステップS20からステップS56を含む。
【0234】
図8に示すステップS20において、スキュー検知部5は、シートSのスキューを検知する。スキュー検知部5がスキューを検知した場合(ステップS20においてYes)、処理はステップS22に進む。スキュー検知部5がスキューを検知していない場合(ステップS20においてNo)、処理はステップS50に進む。
【0235】
スキュー検知部5がスキューを検知した場合(ステップS20においてYes)、ステップS22において、第1搬送制御部23は、モーター22の駆動を停止させ、給搬送ローラー211によるシートSの搬送を停止する。処理はステップS24に進む。
【0236】
ステップS24において、駆動制御部40は、ヒーター41を位置Gbに退避させる。処理はステップS26に進む。
【0237】
ステップS26において、シートセンサー60は、ヒーター41の直下(近傍)に画像形成済シートがあることを検知する。シートセンサー60が画像形成済シートを検知した場合(ステップS26においてYes)、処理はステップS28に進む。シートセンサー60が画像形成済シートを検知していない場合(ステップS26においてNo)、処理はステップS40に進む。
【0238】
シートセンサー60が画像形成済シートを検知した場合(ステップS26においてYes)、ステップS28において、切換制御部70は、切換部71を位置Jbに切り換える。すなわち、切換制御部70は、切換部71を画像形成済シートが避難庫72側に誘導されるよう切り換える。処理はステップS30に進む。
【0239】
ステップS30において、第3搬送制御部73は、搬送ローラー74を回転駆動させて画像形成済シートを避難庫72に搬送させる。そして処理は終了する。
【0240】
シートセンサー60が画像形成済シートを検知していない場合(ステップS26においてNo)、ステップS40において、切換制御部70は、切換部71を位置Jaに切り換える。すなわち、切換制御部70は、切換部71をシートSが排出部8に誘導されるよう切り換える。排出ローラー80は、シートSを排出トレイ81に搬送する。そして処理は終了する。
【0241】
次に、スキュー検知部5がスキューを検知していない場合(ステップS20においてNo)、ステップS50において、シート検知部6は、ヒーター41に画像形成済シートが滞留していることを検知する。シート検知部6がヒーター41に画像形成済シートが滞留していることを検知した場合(ステップS50においてYes)、処理はステップS52に進む。シート検知部6がヒーター41に画像形成済シートが滞留していることを検知していない場合(ステップS50においてNo)、処理はステップS42に進む。
【0242】
シートセンサー60がヒーター41に画像形成済シートが滞留していることを検知した場合(ステップS50においてYes)、ステップS52において、駆動制御部40は、ヒーター41を位置Gbに退避させる。処理はステップS54に進む。
【0243】
ステップS54において、切換制御部70は、切換部71を位置Jbに切り換える。すなわち、切換制御部70は、切換部71を画像形成済シートが避難庫72側に誘導されるよう切り換える。処理はステップS56に進む。
【0244】
ステップS56において、第3搬送制御部73は、搬送ローラー74を回転駆動させて画像形成済シートを避難庫72に搬送させる。そして処理は終了する。
【0245】
シートセンサー60がヒーター41に画像形成済シートが滞留していることを検知していない場合(ステップS50においてNo)、ステップS42において、シートSを排出部8に排出する。そして処理は終了する。
【0246】
以上、図面を参照しながら発明の実施形態を説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数などは、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0247】
本発明は、画像形成装置および画像形成方法の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0248】
1 画像形成装置
2 給搬送部
211 給搬送ローラー
3 画像形成部
4 加熱部
41 ヒーター
5 スキュー検知部
50a スキューセンサー
50b スキューセンサー
51 検知部
510 XOR回路
511 クロック回路
512 Dフリップフロップ
6 シート検知部
60 シートセンサー
7 避難部
71 切換部
72 避難庫
8 排出部