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特開2024-176727駐輪方法、駐車場および車室占有代替物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176727
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】駐輪方法、駐車場および車室占有代替物
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/10 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
E04H6/10 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095494
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】591069086
【氏名又は名称】パーク二四株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113804
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 敏
(74)【代理人】
【識別番号】100101384
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 成夫
(72)【発明者】
【氏名】高木 利幸
(72)【発明者】
【氏名】大川 麻衣子
(72)【発明者】
【氏名】松土 豊
(72)【発明者】
【氏名】高澤 一樹
(72)【発明者】
【氏名】松田 隆一
(57)【要約】
【課題】 空いている四輪車用の駐車場(駐車車室)を自転車など小型車両の駐輪スペースとすることで、自転車等の小型車両利用者の利便性を図るとともに、自転車等の小型車両の放置(路上駐車)を無くして、交通環境の整備と安全に寄与することにある。
【解決手段】 正面に告知スペースを備えた四角錐台からなる車室占有代替物10が、上面11の中心を横断する形で底面12方向へ切れ込みを設け(深さ約2/3)、これが自転車の前輪又は後輪を差し込む差込部13となる。そして、差込部13の底部14は湾曲状に形成されて、前輪又は後輪を差込部13内で係止する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空いた駐車車室に小型車両を駐輪するための駐輪方法であって、
空いた駐車車室に置かれる車室占有代替物に、前記小型車両の一部を係止することを特徴とした駐輪方法。
【請求項2】
前記車室占有代替物に前記小型車両の車輪を差し込み係止可能な差込部を備えることを特徴とした請求項1記載の駐輪方法。
【請求項3】
前記車室占有代替物に前記小型車両のサドルを差し込み係止可能な差込部を備えることを特徴とした請求項1記載の駐輪方法。
【請求項4】
前記車室占有代替物に通し孔を備えることを特徴とした請求項1から3のいずれかに記載の駐輪方法。
【請求項5】
空いた駐車車室に小型車両を駐輪するための駐車場であって、
空いた駐車車室に置かれる車室占有代替物に、前記小型車両の一部を係止することを特徴とした駐車場。
【請求項6】
空いた駐車車室に置かれる車室占有代替物であって、
当該車室占有代替物に、小型車両の一部を係止する係止機構を備えることを特徴とした車室占有代替物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、四輪車用の駐車車室において、空いた駐車車室に小型車両を駐輪するための駐輪技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カーシェアリングサービス(特許文献1など)で四輪車(自動車)を借りるときには、ユーザーは、シェアリングに用いる車両(以下、シェアリングカーと称する)の置かれている場所(典型的には、駐車場)まで行く必要がある。この時、ユーザーが自転車などを利用して駐車場まで行けると便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-178385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、仮にユーザーが自転車で駐車場まで行った場合、その自転車をどこに駐輪するのかが問題となる。この問題を放置しておくと、カーシェアリングサービスが自転車の路上駐車を促進させる原因になっているとも考えられ、好ましくない。
【0005】
なお、この問題はカーシェアリングサービスに限ったことではなく、月極駐車場に駐車している自家用車を利用する場合や、駐輪場が無い場所であるにも関わらず自転車で来る場合などにも共通した問題である。
【0006】
そこで、本願発明者は、ユーザーがカーシェアリングサービスを利用してシェアリングカーで出発した際、当該のシェアリングカーが駐車していた駐車車室を自転車の駐輪スペースとすることで、カーシェアリングサービスのユーザーが当該の駐車場まで自転車で来た場合の利便性を図るとともに、自転車の放置を無くして、交通環境の整備と安全に寄与することを目的として、本願発明を完成させたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明の第1の発明は、空いた駐車車室に小型車両を駐輪するための駐輪方法であって、空いた駐車車室に置かれる車室占有代替物に、前記の小型車両の一部を係止することを特徴とした駐輪方法である。
ここで、小型車両とは、一般的な自動車(四輪車)用の駐車場(駐車車室)に駐車しない小型の車両を意味し、主に自転車やキックボードなどの二輪車や三輪車がこれに含まれ、電動であるか否かは問わない(以下、同じ)。
第2の発明は、前記車室占有代替物に前記小型車両の車輪を差し込み係止可能な差込部を備えることを特徴とした上記第1の発明に係る駐輪方法である。
第3の発明は、前記車室占有代替物に前記小型車両のサドルを差し込み係止可能な差込部を備えることを特徴とした上記第1の発明に係る駐輪方法である。
第4の発明は、前記車室占有代替物に通し孔を備えることを特徴とした上記第1の発明から第3の発明のいずれかに係る駐輪方法である。
第5の発明は、空いた駐車車室に小型車両を駐輪するための駐車場であって、空いた駐車車室に置かれる車室占有代替物に、前記小型車両の一部を係止することを特徴とした駐車場である。なお、この第5の発明である駐車場に上記第2の発明から第4の発明の技術的特徴を加えてもよい。
第6の発明は、空いた駐車車室に置かれる車室占有代替物であって、当該車室占有代替物に、小型車両の一部を係止する係止機構を備えることを特徴とした車室占有代替物である。なお、この第6の発明である車室占有代替物に上記第2の発明から第4の発明の技術的特徴を加えてもよい。
【発明の効果】
【0008】
上記する本願発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)空いた駐車車室に置かれる車室占有代替物に、小型車両の一部を係止することで、小型車両を確実に空いた駐車スペースに駐輪できるので、駐車場利用者(駐車場に駐車している四輪車の利用者)にとって駐車場に来るまでの利便性が図られる。
(2)また、前記駐車場利用者(駐車場に駐車している四輪車の利用者)にとって乗ってきた小型車両が違法な駐車・駐輪にならず安心して小型車両を駐車・駐輪できるとともに、街中での秩序無い路上駐車を防止し、街の美化と交通安全につながる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本願発明の第1実施形態を説明する説明図(1)。
図2】本願発明の第1実施形態を説明する説明図(2)。
図3】本願発明の第1実施形態を説明する説明図(3)。
図4】本願発明の第2実施形態を説明する説明図(1)。
図5】本願発明の第2実施形態を説明する説明図(2)。
図6】本願発明の第2実施形態を説明する説明図(3)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態で使用される車室占有代替物は、主にカーシェアリングサービスで使用されるものであって、シェアリングカーが出払ったあとの空いた駐車車室に無断駐車防止のために置かれる「バリアポップサイン」(登録商標)などが想定される。
また、以下では「小型車両」として自転車を例に説明するが、本願発明において「小型車両」は自転車に限られるものではない。自転車を含む二輪車、三輪車、その他の車両であってよい。駆動形式も人力によるものに限らず、電動アシスト機能、或いは電動の車両であってよい。形状も自転車、オートバイ、スクーターのような形状に限らず、キックボードのような形状であってよい。本実施形態では、カーシェアリングサービスを利用するユーザーが、自転車にてシェアリングカーの駐車されている駐車場まで出向き、指定された車室に駐車しているシェアリングカーを利用するものである。
【0011】
図1図3は本願発明の第1実施形態であり、この車室占有代替物が小型車両の前輪又は後輪と係止する駐輪方法(駐車場構造)を図示したものである。
【0012】
図1(a)は、本実施形態にかかる車室占有代替物10の正面図である。この車室占有代替物10は、正面から見ると台形形状を有する。車室占有代替物10の上方には穿孔16が形成されている。この穿孔16にはワイヤーやチェーンなどの紐体を通すことができ、差込部13(図1(b)にて後述する)に係止させた自転車の前輪又は後輪と車室占有代替物10をこの穿孔16を介して紐体で結束(ロック)し、自転車の盗難を防止するとともに、この穿孔16が車室占有代替物10の持ち手にもなる。また、車室占有代替物10の正面には告知スペースが形成されている。この告知スペースは、ユーザーに対する告知事項を表示するために用いられる。告知としては、ユーザーに対する注意事項、各種の広告などが考えられるが、これに限られるものではない。
【0013】
図1(b)は、本実施形態にかかる車室占有代替物10の側面図である。車室占有代替物10には、上面11の中心を横断する形で底面12の方向へ切れ込みを設けている。この切れ込みの深さは、車室占有代替物10の約2/3であるが、これに限られるものではない。この切れ込みが、自転車の前輪又は後輪を差し込む差込部13となる。また、前述した穿孔16は、この差込部13に連通し車室占有代替物10の正面から反対面まで貫通している。そして、差込部13の底部14は湾曲状に形成されて、自転車の前輪又は後輪を差込部13内で係止する。なお、底部14には下底12へ貫通する水抜き孔15が形成されている。この水抜き孔15により、底部14に水やゴミが溜まらない。
【0014】
図1(c)は、本実施形態にかかる車室占有代替物10の斜視図である。差込部13が、車室占有代替物10の上面11の中心を横断する形で底面12の方向へ形成されている状態が理解されるであろう。
【0015】
図1(d)では、車室占有代替物10を使用した駐車車室内での自転車Xの駐輪状態を図示している。
カーシェアリングサービスを利用するユーザーは、駐車車室内に停められているシェアリングカーを利用する際、以下の手順を実施する。
まず、自分がここまで乗ってきた自転車を、近隣の適当な場所に停車する。次に、指定された車室に駐車しているシェアリングカーを利用するのに先立ち、当該の車室に置かれている車室占有代替物10を近隣の適宜の場所に移動させる。その後、ユーザーはシェアリングカーを解錠し、ドアを開けて乗り込み、エンジン始動させるなどの操作を行い、シェアリングカーを駐車車室から外に出す。
この段階で、ユーザーはいったんシェアリングカーを停めて車外に降りる。そして、移動させておいた車室占有代替物10を元の場所に戻す。次に、自分が駐車場まで乗ってきた自転車を近隣から戻し、差込部13に自転車の前輪又は後輪を差し込む。最後に、自転車の前輪又は後輪と車室占有代替物10をこの穿孔16を介して紐体で結束(ロック)する。その後、いったん停めておいたシェアリングカーに乗り込み、出発する。
【0016】
駐車車室の先端(入り口)側に、告知スペースが正面になるように車室占有代替物10を配置することで、次のようなメリットが生じる。
(1)告知スペースを、駐車車室の前を通過する歩行者や車両などに正対させるため、これらの者から見やすくなり、告知の効果が高い。
(2)自転車が駐車車室の入り口に横付けする格好、すなわち、バリケード状に駐輪することになり、不正駐車対策になる。
(3)万一自転車が倒れても、隣の車室の自動車を傷つけない。
【0017】
図2(a)は、本実施形態にかかる車室占有代替物20の正面図である。この車室占有代替物20は、正面から見ると台形形状を有する。車室占有代替物10には、上面21の中心を縦断する形で底面22の方向へ切れ込みを設けている。この切れ込みの深さは、車室占有代替物20の約2/3であるが、これに限られるものではない。この切れ込みが、自転車の前輪又は後輪を差し込む差込部23となる。この差込部23の底部24は湾曲状に形成されて(図2(b)参照)、自転車の前輪又は後輪を差込部23内で係止する。なお、底部24には下底22へ貫通する水抜き孔25が形成されている。この水抜き孔25により、底部24に水やゴミが溜まらない。また、車室占有代替物20の右上には穿孔26が形成されている。さらに、車室占有代替物20の正面には告知スペースが形成されている。この告知スペースは、図1で説明したものと同じであるので、その説明を省略する。
【0018】
図2(b)は、本実施形態にかかる車室占有代替物20の側面図である。前述した穿孔26は、車室占有代替物20の正面から反対面まで貫通している。そして、この穿孔26にはワイヤーやチェーンなどの紐体を通すことができ、差込部23に係止させた自転車の前輪又は後輪と車室占有代替物20をこの穿孔26を介して紐体で結束(ロック)し、自転車の盗難を防止するとともに、この穿孔26が車室占有代替物20の持ち手にもなる。
【0019】
図2(c)は、本実施形態にかかる車室占有代替物20の斜視図である。差込部23が、車室占有代替物20の上面21の中心を縦断する形で底面22の方向へ形成されている状態が理解されるであろう。
【0020】
図2(d)では、車室占有代替物20を使用した駐車車室内での自転車Xの駐輪状態を図示している。
カーシェアリングサービスを利用するユーザーは、駐車車室内に停められているシェアリングカーを利用する際、自分がここまで乗ってきた自転車を、近隣の適当な場所に停車してからシェアリングカーを駐車車室から外に出すまでは、図1の実施形態と同じであるのでその部分の説明を省略する。
いったんシェアリングカーを停めて車外に降りたユーザーは、移動させておいた車室占有代替物20を元の場所に戻す。次に、自分が駐車場まで乗ってきた自転車を近隣から戻し、差込部23に自転車の前輪又は後輪を差し込む。最後に、自転車の前輪又は後輪と車室占有代替物20をこの穿孔26を介して紐体で結束(ロック)する。その後、いったん停めておいたシェアリングカーに乗り込み、出発する。
【0021】
駐車車室の先端(入り口)に対して告知スペースが直交するように車室占有代替物20を配置することで、次のようなメリットが生じる。
(1)自転車が倒れにくい。
(2)図中の「スペースあり」で図示するように、左隣(図面上方)の車室の運転者の乗り降りを邪魔しない。
【0022】
図3(a)は、本実施形態にかかる車室占有代替物30の正面図である。この車室占有代替物30は、正面から見ると台形形状を有する。車室占有代替物30には、上面21の対角線状に底面32の方向へ切れ込みを設けている。この切れ込みの深さは、車室占有代替物30の約2/3であるが、これに限られるものではない。この切れ込みが、自転車の前輪又は後輪を差し込む差込部33となる。この差込部33の底部34は湾曲状に形成されて、自転車の前輪又は後輪を差込部33内で係止する。なお、底部34には底面32へ貫通する水抜き孔35が形成されている。この水抜き孔35により、底部34に水やゴミが溜まらない。また、車室占有代替物30の上部には穿孔36が形成されている。さらに、車室占有代替物30の正面には告知スペースが形成されている。この告知スペースは、図1で説明したものと同じであるので、その説明を省略する。
【0023】
図3(b)は、本実施形態にかかる車室占有代替物30の側面図である。前述した穿孔36は、車室占有代替物30の正面から反対面まで貫通している。そして、この穿孔36にはワイヤーやチェーンなどの紐体を通すことができ、差込部33に係止させた自転車の前輪又は後輪と車室占有代替物30をこの穿孔36を介して紐体で結束(ロック)し、自転車の盗難を防止するとともに、この穿孔36が車室占有代替物30の持ち手にもなる。
【0024】
図3(c)は、本実施形態にかかる車室占有代替物30の斜視図である。差込部33が、車室占有代替物30の上面31の対角線状に底面32の方向へ形成されている状態が理解されるであろう。
【0025】
図3(d)では、車室占有代替物30を使用した駐車車室内での自転車Xの駐輪状態を図示している。
カーシェアリングサービスを利用するユーザーは、駐車車室内に停められているシェアリングカーを利用する際、自分がここまで乗ってきた自転車を、近隣の適当な場所に停車してからシェアリングカーを駐車車室から外に出すまでは、図1の実施形態と同じであるのでその部分の説明を省略する。
いったんシェアリングカーを停めて車外に降りたユーザーは、移動させておいた車室占有代替物30を元の場所に戻す。次に、自分が駐車場まで乗ってきた自転車を近隣から戻し、差込部33に自転車の前輪又は後輪を差し込む。最後に、自転車の前輪又は後輪と車室占有代替物30をこの穿孔36を介して紐体で結束(ロック)する。その後、いったん停めておいたシェアリングカーに乗り込み、出発する。
【0026】
図3(d)では、車室占有代替物30を使用した駐車車室内での自転車Xの駐輪状態を図示している。
駐車車室の先端(入り口)に対して告知スペースが角度をもって配置されることになり、このように車室占有代替物30を配置することで、次のようなメリットが生じる。
(1)告知スペースを、駐車車室の前を通過する歩行者や車両などにほぼ正対させるため、これらの者から見やすくなり、告知の効果が高い。
(2)自転車が駐車車室の入り口に横付けする格好、すなわち、バリケード状に駐輪することになり、不正駐車対策になる。
(3)万一自転車が倒れても、隣の車室の自動車を傷つけない。
(4)図中の「スペースあり」で図示するように、左隣の車室の運転者の乗り降りを邪魔しない。
【0027】
図4図6は本願発明の第2実施形態であり、この車室占有代替物が自転車のサドルの支軸と係止する駐輪方法(駐車場構造)を図示したものである。
【0028】
図4(a)は、本実施形態にかかる車室占有代替物40の正面図である。この車室占有代替物40は、正面から見ると台形形状を有する。車室占有代替物40の上方には穿孔46が形成されている。この穿孔46にはワイヤーやチェーンなどの紐体を通すことができ、差込部43(図4(b)にて後述する)に係止させた自転車の前輪又は後輪と車室占有代替物10をこの穿孔46を介して紐体で結束(ロック)し、自転車の盗難を防止するとともに、この穿孔46が車室占有代替物40の持ち手にもなる。また、車室占有代替物40の正面には告知スペースが形成されている。この告知スペースは、図1で説明したものと同じであるので、その説明を省略する。
【0029】
図4(b)は、本実施形態にかかる車室占有代替物40の側面図である。車室占有代替物40には、上面41から一方の側面47へ斜めの切れ込みを設けている。この切れ込みの深さは、車室占有代替物40の約1/3であるが、これに限られるものではない。この切れ込みが、自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)を差し込む差込部43となる。また、前述した穿孔46は、車室占有代替物40の正面から反対面まで貫通している。
【0030】
図4(c)は、本実施形態にかかる車室占有代替物40の斜視図である。差込部43が、車室占有代替物40の上面41から一方の側面47へ斜めに形成されている状態が理解されるであろう。
【0031】
図4(d)では、車室占有代替物40を使用した駐車車室内での自転車Xの駐輪状態を図示している。
カーシェアリングサービスを利用するユーザーは、駐車車室内に停められているシェアリングカーを利用する際、自分がここまで乗ってきた自転車を、近隣の適当な場所に停車してからシェアリングカーを駐車車室から外に出すまでは、図1の実施形態と同じであるのでその部分の説明を省略する。
いったんシェアリングカーを停めて車外に降りたユーザーは、移動させておいた車室占有代替物40を元の場所に戻す。次に、自分が駐車場まで乗ってきた自転車を近隣から戻し、差込部43に自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)を差し込む。最後に、自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)と車室占有代替物40をこの穿孔46を介して紐体で結束(ロック)する。その後、いったん停めておいたシェアリングカーに乗り込み、出発する。
【0032】
駐車車室の先端(入り口)側に、告知スペースが正面になるように車室占有代替物40を配置することで、次のようなメリットが生じる。
(1)告知スペースを、駐車車室の前を通過する歩行者や車両などに正対させるため、これらの者から見やすくなり、告知の効果が高い。
(2)自転車は駐車車室の入り口に対してほぼ直交する方向に保持されるが、車室占有代替物40を入り口に正対させた横に自転車を固定することになるため、両者を合わせて駐車車室の入り口を塞ぐように駐輪することになり、不正駐車対策になる。
(3)自転車は倒れないので(すでに斜めになっている状態)、隣の車室の自動車を傷つけない。
(4)図中の「スペースあり」で図示するように、左隣の車室の運転者の乗り降りを邪魔しない。
【0033】
図5(a)は、本実施形態にかかる車室占有代替物50の正面図である。この車室占有代替物50は、正面から見ると台形形状を有する。車室占有代替物50には、上面51から正面58へ斜めの切れ込みを設けている。この切れ込みの深さは、車室占有代替物50の約1/3であるが、これに限られるものではない。この切れ込みが、自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)を差し込む差込部53となる。また、車室占有代替物20の右上には穿孔26が形成されている。さらに、車室占有代替物20の正面には告知スペースが形成されている。この告知スペースは、図1で説明したものと同じであるので、その説明を省略する。
【0034】
図5(b)は、本実施形態にかかる車室占有代替物50の側面図である。前述した穿孔56は、車室占有代替物20の正面から反対面まで貫通している。そして、この穿孔56にはワイヤーやチェーンなどの紐体を通すことができ、差込部53に係止させた自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)と車室占有代替物50をこの穿孔56を介して紐体で結束(ロック)し、自転車の盗難を防止するとともに、この穿孔56が車室占有代替物50の持ち手にもなる。
【0035】
図5(c)は、本実施形態にかかる車室占有代替物50の斜視図である。差込部53が、車室占有代替物20の上面51から正面58へ斜めに形成されている状態が理解されるであろう。
【0036】
図5(d)では、車室占有代替物50を使用した駐車車室内での自転車Xの駐輪状態を図示している。
カーシェアリングサービスを利用するユーザーは、駐車車室内に停められているシェアリングカーを利用する際、自分がここまで乗ってきた自転車を、近隣の適当な場所に停車してからシェアリングカーを駐車車室から外に出すまでは、図1の実施形態と同じであるのでその部分の説明を省略する。
いったんシェアリングカーを停めて車外に降りたユーザーは、移動させておいた車室占有代替物50を元の場所に戻す。次に、自分が駐車場まで乗ってきた自転車を近隣から戻し、差込部53に自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)を差し込む。最後に、自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)と車室占有代替物50をこの穿孔56を介して紐体で結束(ロック)する。その後、いったん停めておいたシェアリングカーに乗り込み、出発する。
【0037】
駐車車室の先端(入り口)側に、告知スペースが正面になるように車室占有代替物50を配置することで、次のようなメリットが生じる。
(1)告知スペースを、駐車車室の前を通過する歩行者や車両などに正対させるため、これらの者から見やすくなり、告知の効果が高い。
(2)自転車が駐車車室の入り口に横付けする格好、すなわち、バリケード状に駐輪することになり、不正駐車対策になる。
(3)自転車は倒れないので(すでに斜めになっている状態)、隣の車室の自動車を傷つけない。
【0038】
図6(a)は、本実施形態にかかる車室占有代替物60の正面図である。この車室占有代替物60は、正面から見ると台形形状を有する。車室占有代替物60には、上面61から斜辺69へ斜めの切れ込みを設けている。この切れ込みの深さは、車室占有代替物60の約1/3であるが、これに限られるものではない。この切れ込みが、自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)を差し込む差込部63となる。また、車室占有代替物60の上部には穿孔66が形成されている。さらに、車室占有代替物60の正面には告知スペースが形成されている。この告知スペースは、図1で説明したものと同じであるので、その説明を省略する。
【0039】
図6(b)は、本実施形態にかかる車室占有代替物60の側面図である。前述した穿孔66は、車室占有代替物60の正面から反対面まで貫通している。そして、この穿孔66にはワイヤーやチェーンなどの紐体を通すことができ、差込部63に係止させた自転車の自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)と車室占有代替物60をこの穿孔66を介して紐体で結束(ロック)し、自転車の盗難を防止するとともに、この穿孔66が車室占有代替物60の持ち手にもなる。
【0040】
図6(c)は、本実施形態にかかる車室占有代替物60の斜視図である。差込部63が、車室占有代替物30の上面61から斜辺69へ斜めに形成されている状態が理解されるであろう。
【0041】
図6(d)では、車室占有代替物60を使用した駐車車室内での自転車Xの駐輪状態を図示している。
カーシェアリングサービスを利用するユーザーは、駐車車室内に停められているシェアリングカーを利用する際、自分がここまで乗ってきた自転車を、近隣の適当な場所に停車してからシェアリングカーを駐車車室から外に出すまでは、図1の実施形態と同じであるのでその部分の説明を省略する。
いったんシェアリングカーを停めて車外に降りたユーザーは、移動させておいた車室占有代替物60を元の場所に戻す。次に、自分が駐車場まで乗ってきた自転車を近隣から戻し、差込部63に自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)を差し込む。最後に、自転車のサドル(詳しくはサドルの支軸)と車室占有代替物60をこの穿孔66を介して紐体で結束(ロック)する。その後、いったん停めておいたシェアリングカーに乗り込み、出発する。
【0042】
駐車車室の先端(入り口)側に、告知スペースが正面になるように車室占有代替物60を配置することで、次のようなメリットが生じる。
(1)告知スペースを、駐車車室の前を通過する歩行者や車両などに正対させるため、これらの者から見やすくなり、告知の効果が高い。
(2)自転車が駐車車室の入り口に横付けする格好、すなわち、バリケード状に駐輪することになり、不正駐車対策になる。
(3)自転車は倒れないので(すでに斜めになっている状態)、隣の車室の自動車を傷つけない。
(4)図中の「スペースあり」で図示するように、左隣の車室の運転者の乗り降りを邪魔しない。
【0043】
以上のような本実施形態の効果として、次のことが挙げられる。
(1)車室占有代替物に自転車の車輪又はサドル(サドルの支軸)を差し込み係止可能な差込部を備えることで、自転車の転倒を無くし、隣の車室に駐車している四輪車(自動車)との接触を防止できる(隣の車を傷つけない)。
(2)車室占有代替物に通し孔を備えることで、通し孔にワイヤーやチェーンなどを通すことができるので、車室占有代替物と自転車との係止を確実なものにできて、自転車の盗難を防止できる。また、この通し孔を持ち手にできるので、車室占有代替物の移動が楽になる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本願発明は、駐車場に二輪車又は三輪車などの小型モビリティー(小型車両)を駐輪するための駐輪技術として幅広く利用できるものである。
【符号の説明】
【0045】
10,20,30,40,50,60 車室占有代替物
11,21,31,41,51,61 上面
12,22,32,42,52,62 底面
13,23,33,43,53,63 差込部
14,24,34 底部
15,25,35 水抜き孔
16,26,36,46,56,66 穿孔
47 側面
58 正面
69 斜辺
X 自転車
図1
図2
図3
図4
図5
図6