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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176735
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】作業現場での災害発生予測システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095507
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000002255
【氏名又は名称】SWCC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】沈 恒偉
(72)【発明者】
【氏名】中山 雄裕
(72)【発明者】
【氏名】瀬間 信幸
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049AA04
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】災害発生を予測し注意喚起することで、災害発生を抑制すること。
【解決手段】工事現場や工場などの作業現場での災害の発生を予測可能な、災害発生予測システムAであって、過去の災害情報を教師データに含めた機械学習処理、および過去の災害情報に対するテキストマイニング処理によって、災害予測情報およびキーワード情報を導出する導出部10と、前記災害予測情報および前記キーワード情報を少なくとも用いて予測結果レポートCを生成するレポート生成部20と、を少なくとも具備する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工事現場や工場などの作業現場での災害の発生を予測可能な、災害発生予測システムであって、
過去の災害情報を教師データに含めた機械学習処理、および過去の災害情報に対するテキストマイニング処理によって、災害予測情報およびキーワード情報を導出する、導出部と、
前記災害予測情報および前記キーワード情報を少なくとも用いて、予測結果レポートを生成する、レポート生成部と、
を少なくとも具備することを特徴とする、
災害発生予測システム。
【請求項2】
前記導出部による前記災害予測情報の導出に、前記災害発生予測システムとは独立してなる任意の将来予測モデルから取得される将来予測値を用いることを特徴とする、
請求項1に記載の災害発生予測システム。
【請求項3】
前記レポート生成部が、前記災害予測情報に基づいて、作業現場毎に、所定期間毎の災害発生の危険度情報を図示してなる予報図欄を生成する機能を有することを特徴とする、
請求項1に記載の災害発生予測システム。
【請求項4】
前記レポート生成部が、前記災害予測情報に基づいて、災害予測情報の概要説明文からなる概要欄を生成する機能を有することを特徴とする、
請求項1に記載の災害発生予測システム。
【請求項5】
前記レポート生成部が、前記キーワード情報に基づいて、注意すべきキーワードの紹介文からなる注意欄を生成する機能を有することを特徴とする、
請求項1に記載の災害発生予測システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工事現場や工場などの作業現場において、労働災害などの各種災害の発生を予測するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
以下の特許文献1には、建設工事に関する文書情報(作業手順書、工事工程書、施工計画書、報告書など)を用いて、当該建設工事に関する災害の発生状況を予測する装置が開示されている。
特許文献1の図12図13に示すように、対象とする建設物を指定することで、機械学習された災害発生予測モデルが災害予測を行い、予測結果画面として、指定した建設物での災害発生の可能性を指摘するコメントや、災害種別、発生時期などを出力している。
【0003】
また、以下の非特許文献1には、各建設現地の前月における総労働者数と監督者数、総労働時間、災害件数などの一次データと、その時系列推移・変化率などの二次データを特徴量として、翌月の災害発生の有無を予測する機械学習モデルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-189402号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】AIによる労働災害発生確率予測を活用した現地工事の安全推進活動(https://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/593/593150.pdf)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した従来方法とは異なる方法で、災害発生の抑制につながる災害発生予測システムの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべくなされた本願発明は、工事現場や工場などの作業現場での災害の発生を予測可能な、災害発生予測システムであって、過去の災害情報を教師データに含めた機械学習処理、および過去の災害情報に対するテキストマイニング処理によって、災害予測情報およびキーワード情報を導出する、導出部と、前記災害予測情報および前記キーワード情報を少なくとも用いて、予測結果レポートを生成する、レポート生成部と、を少なくとも具備することを特徴とする。
また、本願発明は、前記導出部による前記災害予測情報の導出に、前記災害発生予測システムとは独立してなる任意の将来予測モデルから取得される将来予測値を用いることができる。
また、本願発明は、前記レポート生成部が、前記災害予測情報に基づいて、作業現場毎に、所定期間毎の災害発生の危険度情報を図示してなる予報図欄を生成する機能を有するよう構成してもよい。
また、本願発明は、前記レポート生成部が、前記災害予測情報に基づいて、災害予測情報の概要説明文からなる概要欄を生成する機能を有するよう構成してもよい。
また、本願発明は、前記レポート生成部が、前記キーワード情報に基づいて、注意すべきキーワードの紹介文からなる注意欄を生成する機能を有するよう構成してもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、以下に記載する効果のうち、少なくとも何れか1つの効果を奏する。
(1)災害予測情報(作業現場毎の発生件数や発生確率など)を導出するだけでなく、災害発生に関連するキーワード情報も導出するため、より具体的な注意喚起が可能となり、災害発生の抑制につながる。
(2)災害予測情報の導出に、天気予報モデルなどの将来予測モデルによって取得した将来予測値を用いることにより、より高い精度での災害予測情報の提供が可能となる。
(3)予測結果レポートに、作業現場毎に所定期間毎の災害発生の危険度情報を図示してなる予報図欄を設けることにより、見慣れた天気予報図のような態様で作業員によりわかりやすく注意喚起を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る災害発生予測システムの機能ブロック図。
図2】実施例1に係る導出部の機能ブロック図。
図3】予測結果レポートの出力例(1)を示す図。
図4】予測結果レポートの出力例(2)を示す図。
図5】予測結果レポートの出力例(3)を示す図。
図6】予測結果レポートの出力例(4)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例について説明する。
【実施例0011】
<1>全体構成(図1
図1は、本発明に係る災害発生予測システムAの機能ブロック図である。
本発明に係る災害発生予測システムAは、文書情報Bを用いた機械学習およびテキストマイニングの結果に基づいて災害予測情報およびキーワード情報を導出する導出部10と、導出部10で導出した災害予測情報およびキーワード情報を少なくとも用いて予測結果レポートCを生成する、レポート生成部20と、を少なくとも具備して構成する。
各部は、ハードウェアおよびソフトウェアを任意に組み合わせて実現することができるほか、各部を個別の装置とする構成や、複数の各部を一つの装置に組み込んで一体化した構成等を採用することができる。
以下、各部の詳細について説明する。
【0012】
<2>導出部(図1図2
導出部10は、災害予測情報およびキーワード情報を導出するための機能を有する。
本実施例では、図2に示すように、導出部10を二つの機能ブロック(予測情報導出部11、キーワード導出部12)に区分けしているが、本発明は当該構成に限定解釈されるものではない。
また、導出処理を行うタイミングは、ユーザの指令による手動実行で行ってもよいし、システム側で定期的に自動実行を行ってもよい。
【0013】
<2.1>予測情報導出部(図2
予測情報導出部11は、災害予測情報を導出するための機能を有する。
この「災害予測情報」とは、予測される災害の内容(災害発生日、災害発生場所など)を示す情報である。
【0014】
<2.1.1>導出方法の一例
予測情報導出部11は、例えば、蓄積されている文書情報Bを教師データ(学習用データセット)として機械学習されたニューラルネットワークを用いて構成することができる。
災害予測情報を導出するための教師データとして使用される文書情報Bには、過去発生した災害の内容をまとめてある災害報告書などで各項目に記載されている事項を用いることができる。
【0015】
<2.1.2>教師データの一例
例えば、災害報告書に記載されている概要欄30に含まれている、以下の項目情報から、災害発生事実毎の教師データを生成することができる。
災害発生日 :災害が発生した日
災害発生場所:災害が発生した作業場所(作業拠点)
【0016】
<2.1.3>災害予測情報の出力例
予測情報導出部11は、この教師データを用いて機械学習されるニューラルネットワークを備えることにより、例えば、将来の日付と予測場所をニューラルネットワークへの入力データとしたときに、当該日付を災害発生予測日とした、当該予測場所での災害発生の有無(または件数)を出力データとして導出することができる。
そして、この災害発生予測日と予測場所とを紐付けた情報を、災害予測情報とすることができる。
その他にも、予測情報導出部11は、さらに災害発生予測日と予測場所とが紐付けられた情報を集計して、拠点毎の一ヶ月毎の災害発生予想件数を災害予測情報として導出することもできる。
【0017】
<2.2>キーワード導出部(図2
キーワード導出部12は、災害発生に関連するキーワード情報を導出するための機能を有する。
この「キーワード情報」とは、予測される災害に関連性の高い文言を示す情報である。
【0018】
<2.2.1>導出方法の一例
キーワード導出部12は、例えば、蓄積されている文書情報B内の文章や自然文などをテキストマイニング処理することにより、単語毎に、品詞分類や、出現頻度、共起関係(文章中に出現する単語の出現パターンが似たものを関連付けたもの)などを抽出した解析結果を出力することができる。
【0019】
<2.2.2>テキストマイニングの一例
キーワード導出部12で使用される文書情報Bには、過去発生した災害の内容をまとめてある災害報告書などのうち、災害内容の詳細記入欄や、自由記入欄などの詳細欄40に記入された文章を用いることができる。
【0020】
<2.2.3>キーワード情報の出力例
詳細欄40に記入された文章についてテキストマイニング処理を行った結果、キーワード導出部12は、災害が発生した際に出現頻度の高い単語や、共起関係があるとされた単語の組合せなどをキーワード情報として導出することができる。
テキストマイニング処理を行う対象は、蓄積された全ての文書情報Bであってもよいし、特定の期間内に作成された文書情報Bであってもよい。
例えば、予測期間として、未来の1月~3月を設定する場合には、過去の1月~3月の間に災害が発生した災害報告書のみをテキストマイニング処理の対象としてもよい。
【0021】
<2.2.4>キーワード情報のグルーピング例
導出部10では、キーワード情報で導出した各単語を、さらに任意の名称でグルーピングしてもよい。
例えば、キーワード情報で導出した単語のうち「段差」「棚」「コンセント」「エアー」「出入口」などの単語の場合には、これらの単語に共通する概念として「建屋関連」という名称で各単語をグルーピングしておくことができる。
また、キーワード情報で導出した単語のうち「押出」「金型」「注型」「金属板」などの場合、これらの単語に共通する概念として「設備関連」という名称で各単語をグルーピングしておくことができる。
【0022】
<3>レポート生成部(図1
レポート生成部20は、導出部10で導出した、災害予測情報およびキーワード情報を少なくとも用いて、予測結果レポートCを生成するための機能を有する。
【0023】
<3.1>予測結果レポートの表示例
予測結果レポートCは、安全管理の担当者や、各作業現場の作業員に対し、将来予測される災害の発生頻度や、災害内容などの把握がしやすいような態様で生成されることが好ましい。
【0024】
本実施例では、本発明に係る災害発生予測システムAに、ユーザの端末にインストールしてあるWEBブラウザからログインし、WEBブラウザ上で予測結果レポートCを閲覧可能に構成している。
予測結果レポートCには、予報図欄50、予報概要欄60、予報注意欄70、グラフ欄80などを設けることができる。
各欄の表示イメージについて、図3図6を参照しながら説明する。
【0025】
<3.2>予報図欄(図3
予報図欄50は、導出部10で導出した災害予測情報に基づいて、作業現場毎に、所定期間毎の災害発生の危険度情報を図示してなる欄である。
図3に示すように、予報図欄50は、日本地図内の作業現場(拠点A~拠点E)が存する位置から引き出し線を付しつつ、今後三ヶ月における単月毎の災害発生確率を、天気に見立てたアイコンを配置した危険度情報51を設けている。
本実施例では、雷マークを有するアイコンが、災害発生確率が極めて高い確率であること(80~99%)を示しており、雨マークを有するアイコンが、災害発生確率が高い確率であること(60~79%)を示しており、曇りマークを有するアイコンが、災害発生確率がやや高い確率であること(40~59%)を示している。
導出部10で導出した災害予測情報から災害発生確率を求める方法は、種々の方法が考えられるため、本発明では特段限定しないが、例えば、作業現場毎に、一ヶ月の災害発生の合計件数に複数の閾値を設けておき、何れの閾値を超えたか否かをもってどのアイコンを表示させるかを決定するよう構成することができる。
【0026】
<3.3>予報概要欄(図4(a))
予報概要欄60は、導出部10で導出した災害予測情報に基づいて、所定期間毎の災害予測情報の概要文を表示してなる欄である。
レポート生成部20では、概要文のひな形データを蓄積しており、導出部10で導出した災害予測情報に基づいて、ひな形データの選択を行い、選択したひな形データ内の空欄箇所(拠点名、災害発生確率、災害発生予測月など)を適宜穴埋めする形で概要文を生成することができる。
概要文のひな形データは、各拠点での一ヶ月毎の災害発生件数の大小や、複数の拠点での災害発見件数の合計数の大小などに応じて、様々なバリエーションを用意しておくことが好ましい。
【0027】
<3.4>予報注意欄(図4(b))
予報注意欄70は、導出部10で導出したキーワード情報に基づいて、注意すべきキーワードの紹介文を表示してなる欄である。
レポート生成部20では、紹介文のひな形データを蓄積しており、導出部10で導出したキーワード情報(出現頻度の高い単語、共起関係があるとされた単語の組合せ、など)を用いて、ひな形データ上の空欄箇所を適宜穴埋めする形で紹介文を生成することができる。
紹介文のひな形データは、出現頻度の大小や、前記<2.2.4>で説明したグルーピングに用いた概念名などに応じて、様々なバリエーションを用意しておくことが好ましい。
【0028】
<3.5>グラフ欄(図5図6
グラフ欄80は、導出部10で導出した災害予測情報を少なくとも用いて、任意の条件で絞り込んだ所定期間毎の災害発生件数をグラフで表示してなる欄である。
【0029】
<3.5.1>作業現場毎の表示
図5に示すグラフ欄80は、作業現場毎(拠点毎)に、横軸を災害発生時期、縦軸を災害発生件数とするグラフである。
図5の左側に配置したグラフは、2018年1月から2023年9月にわたって、過去の災害発生件数と将来の災害発生件数とをグラフ化しており、同図の右側に配置したグラフは、2023年中の月単位の災害発生件数をグラフ化している。
【0030】
<3.5.2>属性毎の表示
図6に示すグラフ欄80は、災害内容の属性毎に、横軸を災害発生時期、縦軸を災害発生件数として表示するものである。
この「災害内容の属性」には、前記<2.2.4>で説明したグルーピングに用いた名称や、その他、適宜定めてある分類条件の名称などを用いることができる。
図6の左側に配置したグラフは、2018年1月から2023年9月にわたって過去の災害発生件数と、将来の災害発生件数とをまとめてグラフ化しており、同図の右側に配置したグラフは、2023年中の月単位の災害発生件数をグラフ化している。
【0031】
<4>まとめ
このように、本実施例に係る災害発生予測システムAによれば、災害予測情報(作業現場毎や時期毎に集計された災害発生件数や、災害発生確率など)を導出するだけでなく、災害発生に関連するキーワード情報も導出するため、より具体的な注意喚起が可能となり、また、見慣れた天気予報図のような態様で予測結果をレポート表示するため、安全管理の担当者や作業員にとっても注意喚起の内容が理解しやすい点で有益である。
【0032】
<5>補足説明
なお、本発明に係る災害発生予測システムAの利用により、適切に注意喚起が行われると、その後の災害の発生件数の減少に繋がるため、本発明に係る災害発生予測システムAで予測した結果とズレが生じ、結果的に予測精度が低い結果に至る場合も考えられる。
しかし、本発明に係る災害発生予測システムAの目的は災害発生の抑制にあることから当該目的は十分に達成していることになる。
【実施例0033】
本発明に係る災害発生予測システムAは、任意の将来予測モデルをさらに組合せることもできる。
この将来予測モデルには、当該災害発生予測システムAとは独立してなる(成立している)モデルであって、災害の発生との間で相関関係が予想される種々の将来予測モデル(例えば、天気予報モデル(将来の天気を予測するモデル)、製品の生産量モデル(将来の生産量を予測するモデル)、工事量モデル(将来の工事量を予測するモデル)、作業者の長期技能モデル(将来の作業者の技能の向上度を予測するモデル)など)を利用することができる。
本実施例によれば、さらに高い精度での災害予測情報の提供が可能となる。
以下、将来予測モデルとして天気予報モデルを用いた場合に組合せ例について説明する。
【0034】
<1>組合せ例(1)予測情報導出部への組み込み(図示せず)
本例は、予測情報導出部11で行われる機械学習の教師データ(学習用データセット)に、他のデータベースから取得した、拠点毎および日付毎の天気情報の実績値を含めるよう構成し、災害予測情報を導出する際に、当該災害発生予測システムAとは独立して成立している天気予報モデルで取得される、将来の天気予報値も入力データとする形で災害予測情報を導出するものである。
【0035】
<2>組合せ例(2)災害予測情報の補正(図示せず)
本例は、実施例1で導出部10を構成していた予測情報導出部11およびキーワード導出部12の他に、新たな機能ブロックとして、補正係数出力部を設けるものである。
補正係数出力部は、拠点毎および日付毎の過去の天気情報と、災害発生の有無や件数を所定ルールで数値化してなる補正係数を教師データ(学習用データセット)として機械学習されるニューラルネットワークで構成することができる。
この補正係数出力部に、本発明に係る災害発生予測システムAとは独立してなる天気予報モデルで取得される将来の天気予報値を入力データとして入力することで、拠点毎および日付毎の補正係数を導出し、予測情報導出部11で求めた災害予測情報(月ごとの災害発生件数など)に適宜補正係数を乗算したものを最終的な災害予測情報(乗算後の月ごとの災害発生件数など)として導出するものである。
【符号の説明】
【0036】
A :災害発生予測システム
10:導出部
11:予測情報導出部
12:キーワード導出部
13:補正係数出力部
20:レポート生成部
B :文書情報
30:概要欄
40:詳細欄
C :予測結果レポート
50:予報図欄
51:危険度情報
60:予報概要欄
70:予報注意欄
80:グラフ欄
図1
図2
図3
図4
図5
図6