(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017676
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】自動搬送用台車、自動搬送用台車の連結方法
(51)【国際特許分類】
B61D 47/00 20060101AFI20240201BHJP
B60D 1/30 20060101ALI20240201BHJP
B60D 1/02 20060101ALI20240201BHJP
B61B 13/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
B61D47/00 A
B60D1/30
B60D1/02 A
B61B13/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120483
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】509328928
【氏名又は名称】株式会社日立プラントコンストラクション
(74)【代理人】
【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一
(74)【代理人】
【識別番号】100174609
【弁理士】
【氏名又は名称】関 博
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 耕二
(72)【発明者】
【氏名】篠田 直哉
(72)【発明者】
【氏名】川名 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】正木 宗親
【テーマコード(参考)】
3D101
【Fターム(参考)】
3D101BB16
3D101BB34
3D101BB43
(57)【要約】
【課題】長尺などの荷物を狭隘なエリアでも搬送できる自動搬送用台車を提供する。
【解決手段】本発明の自動搬送用台車10は、荷物を載せて走行する台車本体12を備え、
前記台車本体12は、前方又は後方から下面に潜り込んだ前記台車本体12よりも小さい自動牽引車40の上面中心に設けた牽引車側連結部42と連結する台車側連結部14と、
前記台車本体12に連結した前記自動牽引車40を前記台車本体12に固定する牽引ロック部20を有し、
前記台車側連結部14及び牽引ロック部20は、前記台車本体12の前方及び後方にそれぞれ配置したことを特徴としている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を載せて走行する台車本体を備え、
前記台車本体は平面視矩形であって下面に車輪を備え、長手方向の前方又は後方から下面に潜り込んだ前記台車本体よりも小さい自動牽引車の上面中心に設けた牽引車側連結部と連結する台車側連結部と、
前記台車本体に連結した前記自動牽引車を前記台車本体に固定する牽引ロック部を有し、
前記台車側連結部及び牽引ロック部は、前記台車本体の前方及び後方にそれぞれ配置したことを特徴とする自動搬送用台車。
【請求項2】
請求項1に記載された自動搬送用台車であって、
前記台車側連結部の前記台車本体の前方又は後方からの取付位置は、前記牽引車側連結部の前記自動牽引車の前方又は後方からの取付位置と一致していることを特徴としている自動搬送用台車。
【請求項3】
請求項1に記載された自動搬送用台車であって、
前記牽引ロック部は、前記台車本体に連結した前記自動牽引車の前方又は後方側の両側面を把持して固定する伸縮機構を備え、前記伸縮機構は、前記台車側連結部を通る前記台車本体の前後方向を中心として対称に一対配置したことを特徴とする請求項1に記載の自動搬送用台車。
【請求項4】
請求項1に記載された自動搬送用台車であって、
前記台車本体は、車輪を停止する車輪ロック部を備えたことを特徴とする自動搬送用台車。
【請求項5】
請求項1に記載の自動搬送車用台車の前方又は後方の下面から自動牽引車が潜り込んで、前記台車本体の前方又は後方の台車側連結部と前記自動牽引車の牽引車側連結部を連結する工程と、
連結した前記自動牽引車の前方又は後方側の両側面を前記牽引ロック部で把持して固定する工程と、
を有することを特徴とする自動搬送用台車の連結方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送台車に自動牽引車を連結して牽引する自動搬送車に用いる自動搬送用台車、自動搬送用台車の連結方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラントなどの建設現場では自動搬送車(AGV:Automatic Guided Vehicle)を利用して作業の効率化を図っている。
特許文献1に開示の自動搬送車は、搬送台車と、搬送台車の前後方向から下側に潜り込んで連結される牽引車を組み合わせたものであり、搬送台車の連結部は1か所であり、牽引車の側面に対向する箇所にガイドレールを配置し、牽引車が前後方向に移動する際には連結部で搬送台車が牽引され、牽引車が左右方向に移動する際には、ガイドレールに接触しながら搬送台車が左右方向に牽引される。
【0003】
しかしながら特許文献1に開示の技術では、搬送台車の前後方向から下側に潜り込む牽引車は、1か所の連結部で連結し、搬送台車の前後に障害物センサなどのセンサ類を露出するため搬送台車よりも僅かに大きい形状となる。そうすると搬送台車を牽引車で左右方向に牽引するときに大回りとなってしまい、狭い搬送スペースでは搬送できないおそれがある。
また搬送台車と牽引車は1か所の連結部と薄板のガイドレールにより連結しているのみであり、搬送台車が重量物を搭載した場合、固定が不十分であり移動中に搬送台車の慣性で牽引車が煽られ又は滑り、安定した運転が困難となるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、長尺などの荷物を狭隘なエリアでも搬送できる自動搬送用台車、自動搬送用台車の連結方法を提供することにある。
また全長、全幅の異なる台車であっても、共通の自動牽引車で搬送できる自動搬送用台車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、荷物を載せて走行する台車本体を備え、
前記台車本体は平面視矩形であって下面に車輪を備え、長手方向の前方又は後方から下面に潜り込んだ前記台車本体よりも小さい自動牽引車の上面中心に設けた牽引車側連結部と連結する台車側連結部と、
前記台車本体に連結した前記自動牽引車を前記台車本体に固定する牽引ロック部を有し、
前記台車側連結部及び牽引ロック部は、前記台車本体の前方及び後方にそれぞれ配置したことを特徴とする自動搬送用台車を提供することにある。
上記第1の手段によれば、自動牽引車が台車本体の下面に潜り込んで台車の前方又は後方で連結できるため、移動開始のときに方向転換する必要がない。また切り替えしの際に十分なスペースを確保することが難しい場所でも搬送台車が通るスペースさえあれば、搬送することができる。また自動搬送用台車よりも小さい自動牽引車を用いるため、台車よりも小回りが効いて、搬送スペースを抑えることができる。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するための第2の手段として、第1の手段において、前記台車側連結部の前記台車本体の前方又は後方からの取付位置は、前記牽引車側連結部の前記自動牽引車の前方又は後方からの取付位置と一致していることを特徴としている自動搬送用台車を提供することにある。
上記第2の手段によれば、台車本体の前方及び後方からの連結部と自動牽引車の前方又は後方からの連結部の位置が一致しているため、台車本体の全長が異なる台車であっても台車本体の前方又は後方に連結することができる。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための第3の手段として、第1の手段において、前記牽引ロック部は、前記台車本体に連結した前記自動牽引車の前方又は後方側の両側面を把持して固定する伸縮機構を備え、前記伸縮機構は、前記台車側連結部を通る前記台車本体の前後方向を中心として対称に一対配置したことを特徴とする請求項1に記載の自動搬送用台車を提供することにある。
上記第3の手段によれば、台車本体と自動牽引車の連結部から離れた箇所で把持するように固定するため、重量物を搬送する際又は左右方向に横移動する際に生じるモーメントを効率良く抑えて安定して走行することができる。また車幅の異なる台車本体であっても、自動牽引車を把持することができる。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するための第4の手段として、第1の手段において、前記台車本体は、車輪を停止する車輪ロック部を備えたことを特徴とする自動搬送用台車を提供することにある。
上記第4の手段によれば、台車本体の停車の際に意図しない移動を防止できる。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するための第5の手段として、第1の手段に記載の自動搬送車用台車の前方又は後方の下面から自動牽引車が潜り込んで、前記台車本体の前方又は後方の台車側連結部と前記自動牽引車の牽引車側連結部を連結する工程と、
連結した前記自動牽引車の前方又は後方側の両側面を前記牽引ロック部で把持して固定する工程と、
を有することを特徴とする自動搬送用台車の連結方法を提供することにある。
上記第5の手段によれば、自動牽引車が台車本体の下面に潜り込んで台車の前方又は後方で連結できるため、移動開始のときに方向転換する必要がなく、搬送するスペースさえあれば、搬送することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、自動牽引車が台車本体の下面に潜り込んで台車の前方又は後方で連結できるため、移動開始のときに方向転換する必要がない。また切り替えしの際に十分なスペースを確保することが難しい場所でも搬送台車が通るスペースさえあれば、搬送することができる。また自動搬送用台車よりも小さい自動牽引車を用いるため、台車よりも小回りが効いて、搬送スペースを抑えることができる。
また、1台の自動牽引車で全長又は車幅の異なる種類の自動搬送用台車を搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図3】本発明の自動搬送用台車の車輪ロック部の説明図である。
【
図4】本発明の自動搬送用台車の牽引ロック部の説明図である。
【
図8】連結前の自動搬送用台車と自動牽引車の説明図である。
【
図9】前方又は後方の連結時の自動搬送用台車と自動牽引車の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の自動搬送用台車の実施形態について、図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
【0014】
[自動搬送用台車10]
図1は、本発明の自動搬送用台車の斜視図である。
図2は本発明の自動搬送用台車の底面図である。図示のように本発明の自動搬送用台車10は、荷物を載せて走行する台車本体12を備え、前記台車本体12は平面視矩形であって下面に車輪を備え、長手方向の前方又は後方から下面に潜り込んだ前記台車本体12よりも小さい自動牽引車40の上面中心に設けた牽引車側連結部42と連結する台車側連結部14と、前記台車本体12に連結した前記自動牽引車40を前記台車本体12に固定する牽引ロック部20を有し、前記台車側連結部14及び牽引ロック部20は、前記台車本体12の前方及び後方にそれぞれ配置している。
本実施形態の自動搬送用台車10は、平面視矩形の台車本体12の下面に複数の車輪(
図1中では4個)を配置している。この車輪は自動牽引車40が潜り込めるように台車本体12の下面から自動牽引車40の車高よりも僅かに長い位置に配置している。台車本体12の上面には長尺、重量物の荷物を搭載できる。
本実施形態の自動牽引車40は、平面視矩形で台車本体12よりも全長の短い車体に、複数の車輪(
図3中では6個)を配置している。自動牽引車40は長手方向に沿って進退移動し、左右一対の駆動輪の回転差によって左右へ曲がることができる。このような自動牽引車40は、台車本体12よりも小さいため、台車本体よりも小回りが効き、狭い通路であっても走行することができる。
なお本実施形態で前後方向とは、台車本体の長手方向に沿った方向をいい、左右方向は長手方向(前後方向)と交差する方向をいう。
自動牽引車の前方及び後方には、障害物を検知する障害物センサ、車載カメラ等が配置されている。また自動牽引車は駆動部、遠隔の制御装置と通信可能な通信部などを配置し、遠隔操作によって自動運転することができる。
【0015】
自動搬送用台車10と自動牽引車40の連結は、凸部と凹部の嵌め合い構造を採用し、台車本体12に配置する台車側連結部14と、自動牽引車40に配置する牽引車側連結部42から構成されている。本実施形態では、一例として、台車側連結部14が凹部となる連結孔であり、牽引車側連結部42が凸部となる連結ピンである。台車側連結部14は、牽引車側連結部42が嵌る貫通孔であり、台車本体12の下面に配置している。牽引車側連結部42は、台車側連結部14に嵌る円筒状の連結ピンである。この連結ピンは台車本体12の下面に潜り込む自動牽引車40の上面から伸縮機構(電動、エアなどを駆動源とする伸縮シリンダーなど)により鉛直方向に進退移動するように配置している。
牽引車側連結部42は、自動牽引車40の上面中心、換言すると自動牽引車40の前方及び後方からの距離が同じ位置に配置している(
図8参照)。
台車側連結部14は、台車本体12が自動牽引車40よりも大きい、換言すると全長が長いため、台車本体12の前方又は後方からの取付位置が、自動牽引車40の牽引車側連結部42の前方又は後方からの取付位置と一致するように配置する必要がある。従って台車側連結部14は、台車本体12の前方及び後方に2か所配置している。
【0016】
(牽引ロック部20)
図4は本発明の自動搬送用台車の牽引ロック部の説明図である。図示のように牽引ロック部20は、台車本体12に連結した自動牽引車40を台車本体12に固定させるものであり、本実施形態では自動牽引車40に対して進退移動する伸縮機構22(電動、エアなどを駆動源とする伸縮シリンダーなど)の構成を採用している。伸縮機構22は、台車本体12に連結した自動牽引車40の前方又は後方側の両側面を把持して固定する。この伸縮機構22は、台車側連結部14を通る台車本体12の前後方向を中心として対称に配置し、一対の伸縮機構22の間の距離は、自動牽引車40の車幅よりも僅かに長い長さに設定している。
図4(1)に示すように、伸縮機構22が後退(縮小)したとき自動牽引車40はロック(固定)されない。一方、
図4(2)に示すように、伸縮機構22が伸長したとき一対の伸縮機構22間で自動牽引車40の両側面を把持して固定することができる。このような牽引ロック部20の構成によれば、台車本体と自動牽引車の連結部から離れた箇所で把持するように固定するため、重量物を搬送する際又は左右方向に横移動する際に生じるモーメントを効率良く抑えて安定して走行することができる。また自動牽引車40よりも重い重量物を積載した自動搬送用台車10の場合、移動中に自動牽引車40が自動搬送用台車10の慣性によって煽られ又は滑るなどの不具合が生じて、狭い通路での安定した走行運転が困難になることを防止できる。
【0017】
(車輪ロック部30)
図3は本発明の自動搬送用台車の車輪ロック部の説明図である。図示のように車輪ロック部30は、台車本体12の複数の車輪13のうち左右一対の車輪13の回転を停止させるものであり、本実施形態では車輪13に対して進退移動するストッパー32の構成を採用している。ストッパー32は台車本体12の下面に配置した伸縮機構(電動、エアなどを駆動源とする伸縮シリンダーなど)34により進退移動し、
図3(1)に示すようにストッパー32が後退(縮小)したとき車輪13は回転する。また
図3(2)に示すようにストッパー32が伸長したとき車輪13は固定されて、台車本体12が移動できなくなる。台車本体12は、停止中は基本的に車輪ロック部30により車輪13がロックされて移動できないようにしている。車輪ロック部30は、遠隔の制御装置によってロック又は解除の操作が行えるようにしている。このような車輪ロック部30の構成によれば、重量物を積載したときに台車本体12が移動することを防止でき、手動でロック解除をするときに挟まるなどの事故を防止する災害リスクを回避できる。
【0018】
[変形例1]全長の異なる台車本体
図5は変形例1の自動搬送用台車の斜視図である。
図示のように変形例1の自動搬送用台車10Aは、
図1よりも台車本体12Aが長尺であり、台車本体12Aの前方及び後方の台車側連結部14の間の長さが長くなっている。台車側連結部14の台車本体12Aの前方又は後方からの取付位置は、牽引車側連結部42の自動牽引車40の前方又は後方からの取付位置と一致させている。また牽引ロック部20は、台車本体12Aの前方及び後方に配置している。
このような変形例1の自動搬送用台車10Aによれば、台車側連結部14及び牽引ロック部20を台車本体12Aの前方及び後方に配置しているため、台車本体12Aよりも小さい自動牽引車40であっても連結して固定することができる。従って、長尺の台車本体12Aに合わせて自動牽引車40を別途用意する必要がなく、1台の自動牽引車40を共有することができる。
【0019】
[変形例2]車幅の異なる台車本体
図6は変形例2の自動搬送用台車の斜視図である。
図示のように変形例2の自動搬送用台車10Bは、
図1よりも台車本体12Bの車幅が長くなっている。台車側連結部14の台車本体12Bの前方又は後方からの取付位置は、牽引車側連結部42の自動牽引車40の前方又は後方からの取付位置と一致させている。また牽引ロック部20は、台車本体12Bの前方及び後方であって、台車側連結部14を通る台車本体12Bの前後方向を中心として対称に一対配置している。
このような変形例2の自動搬送用台車10Bによれば、台車側連結部14及び牽引ロック部20を台車本体12Bの前方及び後方に配置しているため、台車本体12Bよりも小さい自動牽引車40であっても連結して固定することができる。従って、車幅の長い台車本体12Bに合わせて自動牽引車40を別途用意する必要がなく、1台の自動牽引車40を共有することができる。
【0020】
[自動搬送用台車の連結方法]
上記構成による本発明の自動搬送用台車10の連結方法について、以下説明する。
図7は搬送用台車の連結方法の処理フローである。
図8は連結前の自動搬送用台車と自動牽引車の説明図である。
図9は前方又は後方の連結時の自動搬送用台車と自動牽引車の説明図である。
【0021】
(ステップ1)
自動搬送用台車10の牽引方向と自動牽引車40の潜り込み方向が同じか否か判定する。このとき、あらかじめ自動搬送用台車10の車輪は車輪ロック部30によりロックされた状態であり、自動搬送用台車10の移動を制限している。このため重量物を搭載した自動搬送用台車10の予期せぬ移動、又は自動牽引車40と接触して移動することを防止できる。
(ステップ2)
自動搬送用台車10の牽引方向が前方の場合、自動牽引車40は自動搬送用台車10の前方から下面に潜り込む。牽引車側連結部42の連結ピンと台車側連結部14の連結孔が鉛直方向に重なる位置まで自動牽引車40を移動させて停止して、伸縮機構により連結ピンを伸長して連結孔に挿入して連結させる。
(ステップ3)
自動搬送用台車10の牽引方向が後方の場合、自動牽引車40は自動搬送用台車10の後方から下面に潜り込む(
図8参照)。牽引車側連結部42の連結ピンと台車側連結部14の連結孔が鉛直方向に重なる位置まで自動牽引車40を移動させて停止して、伸縮機構により連結ピンを伸長して連結孔に挿入して連結させる。
(ステップ4)
連結後、車輪ロック部30により自動搬送用台車10の車輪13のロックを解除する。
【0022】
(ステップ5)
次に、牽引ロック部20の伸縮機構を伸長させて、一対の伸縮機構22の間に配置した自動牽引車40の両側面を把持して固定する。これにより、連結部と牽引ロック部20で自動搬送用台車10と自動牽引車40を固定でき、重量物を積載した自動搬送用台車10であっても、移動中に自動牽引車40が自動搬送用台車10の慣性によって煽られ又は滑るなどの不具合が生じることがなく、狭い通路であっても安定した走行運転ができる。
(ステップ6)
自動牽引車40により自動搬送用台車10を牽引方向へ走行する(
図9(1)は前方へ走行、
図9(2)は後方へ走行)。
このような本発明によれば、移動開始時に自動搬送用台車を方向転換する必要がなく、搬送スペースさえあれば移動することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
【符号の説明】
【0023】
10、10A、10B 自動搬送用台車
12、12A、12B 台車本体
13 車輪
14 台車側連結部
20 牽引ロック部
22 伸縮機構
30 車輪ロック部
32 ストッパー
34 伸縮機構
40 自動牽引車
42 牽引車側連結部