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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176808
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】空調機
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0007 20190101AFI20241212BHJP
   F24F 1/032 20190101ALI20241212BHJP
【FI】
F24F1/0007 331
F24F1/032
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095618
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100143960
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 早百合
(72)【発明者】
【氏名】松本 大樹
(72)【発明者】
【氏名】坂野 雄治
(72)【発明者】
【氏名】吉田 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】落合 優介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 僚祐
【テーマコード(参考)】
3L050
3L051
【Fターム(参考)】
3L050AA07
3L050BB03
3L051BE05
(57)【要約】
【課題】熱交換器を流通する第二空気の圧力損失を従来よりも低下させた空調機を提供すること。
【解決手段】空調機1は、筐体2、第一、第二取込口74、熱交換器4、気化フィルタ6、第一吹出口29、及び第二吹出口を備える。熱交換器4は、第一熱交換流路R1と、第二熱交換流路R2とが形成される。気化フィルタ6は、水の潜熱によって第一空気を冷却する。第一吹出口は、第一取込口74から取り込まれ、熱交換器4の第一熱交換流路R1及び気化フィルタ6を流通する第一空気が筐体2外に吹き出される。第一吹出口29は、筐体2に配される。第二吹出口は、第二取込口74から取り込まれ、第二熱交換流路R2を上方向に向かって流通する第二空気が筐体2外に吹き出される。第二吹出口は、筐体2のうちの、熱交換器4の第二熱交換流路R2の出口50よりも上方となる位置に配される。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の第一側壁に配され、第一空気を前記筐体内に取り込む第一取込口と、
前記第一側壁に配され、第二空気を前記筐体内に取り込む第二取込口と、
前記第一取込口から取り込まれる前記第一空気が流通する第一熱交換流路と、
前記第二取込口から取り込まれる前記第二空気が上方向に向かって流通し、且つ、水が供給される第二熱交換流路と、
が形成される熱交換器と、
水の潜熱によって前記第一空気を冷却する気化フィルタと、
前記第一取込口から取り込まれ、前記熱交換器の前記第一熱交換流路及び前記気化フィルタを流通する前記第一空気が前記筐体外に吹き出される、前記筐体に配される第一吹出口と、
前記第二取込口から取り込まれ、前記第二熱交換流路を前記上方向に向かって流通する前記第二空気が前記筐体外に吹き出され、前記筐体のうちの、前記熱交換器の前記第二熱交換流路の出口よりも上方となる位置に配される第二吹出口と
を備えることを特徴とする空調機。
【請求項2】
前記熱交換器の直上に配され、前記第二熱交換流路に供給される水が流通する第一配管を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項3】
前記気化フィルタの直上に配され、前記気化フィルタに供給される水が流通する第二配管と、
前記第一配管及び前記第二配管の各々に水を送るポンプと
を備え、
前記ポンプ、前記第一配管、及び前記第二配管を含む給水流路において、前記給水流路における水の流通方向の上流から下流に向けて、前記ポンプ、前記第一配管、及び前記第二配管の順番で接続されることを特徴とする請求項2に記載の空調機。
【請求項4】
前記第二配管は、前記第一配管よりも鉛直方向の下方に配されることを特徴とする請求項3に記載の空調機。
【請求項5】
前記第一配管と前記熱交換器との鉛直方向の第一間隔は、前記第二配管と前記気化フィルタとの前記鉛直方向の第二間隔よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の空調機。
【請求項6】
前記筐体は、前記第一側壁の反対の第二側壁と、前記第一側壁及び前記第二側壁に接続される第三側壁と、前記第三側壁の反対の第四側壁とを備え、
前記第一取込口から前記第一吹出口までの、前記第一熱交換流路を含む第一流路に、前記第一空気を流通させる第一ファンと、
前記第一ファンを駆動するファンモータと、
前記第三側壁に沿って配され、前記第一配管に接続される第三配管と、
前記第四側壁に沿って配され、前記ファンモータに電力を供給する給電ハーネスと
を備えることを特徴とする請求項3に記載の空調機。
【請求項7】
前記第二熱交換流路は、前記第二取込口から前記第二吹出口までの第二流路の一部を形成し、
前記熱交換器の直下に配され、前記第二熱交換流路から排出される水を受け、前記第二熱交換流路の上流において前記第二流路の一部を形成するドレンパンを備えることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項8】
前記ドレンパンは、
前記熱交換器と当接し、前記第二熱交換流路から排出される前記水を受ける第一受部と、
前記気化フィルタと当接し、前記気化フィルタから排出される水を受ける第二受部と、
前記第一受部と、前記第二受部とを隔てるドレン壁と
を有することを特徴とする請求項7に記載の空調機。
【請求項9】
前記第一取込口と、前記第二取込口とは、共通の取込口であることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項10】
前記第一熱交換流路に前記第一空気を流通させる第一ファンと、
前記第二熱交換流路に前記第二空気を流通させる、前記第一ファンに比べて出力が小さい第二ファンと
を備えることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項11】
前記筐体は、前記第一吹出口と前記第二吹出口とが配される上壁を備え、
前記第二吹出口は、前記第一空気が前記第一熱交換流路を流通する方向において、前記第一吹出口よりも前記第一側壁に近い位置に配されることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の空調機。
【請求項12】
前記第二吹出口は、前記第一空気が前記第一熱交換流路を流通する方向と鉛直方向とに垂直な方向において、前記第一吹出口と重なる位置に配されることを特徴とする請求項11に記載の空調機。
【請求項13】
前記第一取込口から前記第一吹出口までの、前記第一熱交換流路を含む第一流路に、前記第一空気を流通させる第一ファンと、
前記第二取込口から前記第二吹出口までの、前記第二熱交換流路を含む第二流路に、前記第二空気を流通させる第二ファンと、
前記第一ファンと前記第二ファンとを駆動するファンモータとを備え、
前記ファンモータの回転軸は、前記第一空気が前記第一熱交換流路を流通する方向と平行であることを特徴とする請求項11に記載の空調機。
【請求項14】
前記第一空気が前記第一熱交換流路を流通する方向において、前記第一ファンは、前記気化フィルタと重なる位置に配されることを特徴とする請求項13に記載の空調機。
【請求項15】
前記第一空気が前記第一熱交換流路を流通する方向において、前記第二ファンは、前記熱交換器と重なる位置に配されることを特徴とする請求項13に記載の空調機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器を有する空調機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の空調機は、筐体、第一流路、第二流路、タンクユニット、冷却ユニット、供給水路、及び回収水路を有する。筐体には、第一吹出口及び第二吹出口が形成される。第一流路は、第一吹出口に連通する。第二流路は、第二吹出口に連通する。タンクユニットは、第一流路に流れる第一空気、及び第二流路に流れる第二空気を冷却するための水を保持する。冷却ユニットは、タンクユニットに保持される水の気化熱によって第一空気を冷却する。冷却ユニットは、熱交換器、及び気化フィルタを備える。熱交換器は、タンクユニットから供給される水との熱交換によって第二空気を冷却し、冷却される第二空気と第一空気との間で熱交換することにより、第一空気を冷却する。気化フィルタは、タンクユニットから供給される水の潜熱によって第一空気を冷却する。供給水路は、タンクユニットに保持される水を冷却ユニットに供給する。回収水路は、冷却ユニットに残存した水をタンクユニットに回収する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-113652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の熱交換器では、第二空気は、第二流路に沿って、熱交換器の上方から下方に向かって流通後、熱交換器の下方を通過し、上方に向かって流通し、筐体の上面に設けられた第二吹出口から吹き出される。第二流路は、U字状に折り返した部分を含むため、第二空気の圧力損失が大きくなることが懸念される。
【0005】
本発明の目的は、熱交換器を流通する第二空気の圧力損失を従来よりも低下させた空調機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る空調機は、筐体と、前記筐体の第一側壁に配され、第一空気を前記筐体内に取り込む第一取込口と、前記第一側壁に配され、第二空気を前記筐体内に取り込む第二取込口と、前記第一取込口から取り込まれる前記第一空気が流通する第一熱交換流路と、前記第二取込口から取り込まれる前記第二空気が上方向に向かって流通し、且つ、水が供給される第二熱交換流路と、が形成される熱交換器と、水の潜熱によって前記第一空気を冷却する気化フィルタと、前記第一取込口から取り込まれ、前記熱交換器の前記第一熱交換流路及び前記気化フィルタを流通する前記第一空気が前記筐体外に吹き出される、前記筐体に配される第一吹出口と、前記第二取込口から取り込まれ、前記第二熱交換流路を前記上方向に向かって流通する前記第二空気が前記筐体外に吹き出され、前記筐体のうちの、前記熱交換器の前記第二熱交換流路の出口よりも上方となる位置に配される第二吹出口とを備える。空調機の熱交換器では、第二空気が第二熱交換流路を流通する方向と、熱交換器の第二熱交換流路の出口に対する第二吹出口が配される方向とが一致する。したがって、空調機は、第二空気を第二熱交換流路から、第二吹出口まで上方向に向かって流通させることができ、従来に比べ、第二空気の圧力損失を小さくできる。第一取込口と、第二取込口とは同じ第一側壁に配されているため、第一取込口と、第二取込口とを互いに異なる側壁に設ける場合に比べ、筐体内の構成を簡単にでき、筐体の大きさを小さくすることに貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】引出し体7が収容位置Q1にある空調機1の斜視図である。
図2】引出し体7が引出し位置Q2にある空調機1の斜視図である。
図3】引出し位置Q2にある引出し体7から、エアフィルタ60、熱交換器4、及び気化フィルタ6を取り外した空調機1の、第三側壁23を省略した斜視図である。
図4】エアフィルタ60、熱交換器4、及び気化フィルタ6を搭載した引出し体7の右側面図である。
図5】エアフィルタ60、熱交換器4、及び気化フィルタ6を搭載した引出し体7の平面図である。
図6】エアフィルタ60、熱交換器4、及び気化フィルタ6を搭載した引出し体7の斜視図である。
図7】熱交換器4の斜視図である。
図8】気化フィルタ6の斜視図である。
図9】エアフィルタ60を搭載し、熱交換器4、及び気化フィルタ6を取り外した引出し体7の斜視図である。
図10】第一ドレンパン81の斜視図である。
図11図2の11-11線における矢視方向断面図である。
図12図1の12-12線における矢視方向断面図である。
図13】第一タンク201と、第二タンク202とを取り外した空調機1の斜視図である。
図14図13の14-14線における矢視方向断面図である。
図15】第一タンク201と、第二タンク202との斜視図である。
図16】第一タンク201と、第二タンク202とを取り外した空調機1の斜視図である。
図17】給水ユニット13と、給電ハーネス99の筐体2内の配置を示す斜視図である。
図18】第一配管96、第二配管97、及び第三配管98の斜視図である。
図19】変形例の第二ドレンパン181と、第二タンク収容部239との右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態を説明する。以下では、図1に示す空調機1の載置状態を空調機1の通常の使用態様とし、図中に矢印で示す左右、前後、及び上下を使用する。空調機1の左右方向を、空調機1の幅方向Wともいい、空調機1の幅方向Wの中心を中心WMという。空調機1が有する各部材の固定方法は適宜選択されればよく、例えば、溶接、接着、又は固定部材で固定されるものとする。固定部材は、例えば、ネジ、ボルト、及びリベットである。
【0009】
図1に示す空調機1は、例えば、工場等の空調対象空間の床面に設置される、気化冷却式の空調機である。図1から図3に示すように、空調機1は、筐体2、レール91、92、引出し体7、エアフィルタ60、冷却ユニット3を備える。本実施形態の冷却ユニット3は、熱交換器4と気化フィルタ6とを有する。図11図12、及び図17に示すように、空調機1は更に、貯水容器20、第一タンク収容部140、第二タンク収容部39、出口配管19、ドレンパン8、流路形成部37、給水ユニット13、押圧部材331、332、第一壁35、第二壁36、第一ファン101、第二ファン102、ファンモータ103、及び仕切板105を備える。
【0010】
図1に示すように、筐体2は、第一側壁21、第二側壁22、第三側壁23、第四側壁24、上壁25及び下壁26を有する、上下方向に長い直方体状である。筐体2は、樹脂又は金属で形成される。第一側壁21は、筐体2の正面を形成する前壁であり、第二側壁22は、第一側壁21の反対の後壁であり、筐体2の背面を形成する。第三側壁23は、第一側壁21及び第二側壁22に接続される右壁であり、筐体2の右側面を形成する。第四側壁24は、第三側壁23の反対の左壁であり、筐体2の左側面を形成する。筐体2は、熱交換器4と貯水容器20とを収容する。
【0011】
筐体2の第一側壁21には、後述の貯水容器20が有する第一タンク201と、第二タンク202との各々を、筐体2から取り出す取出口27が形成される。筐体2の第一側壁21には更に、引出口28が形成される。引出口28は、取出口27の上方に形成され、取出口27と連続する。引出口28と、取出口27とは、第一側壁21に形成された、全体として上下方向に長い正面視矩形状の開口である。引出口28には、後述の引出し体7が装着される。筐体2の第一側壁21には、取込口74が形成される。本実施形態の筐体2は、引出口28に装着された引出し体7の化粧板73に取込口74を配する。取込口74は、第一取込口の一例であり、筐体2の第一側壁21に配され、筐体2内に取り込まれる第一空気が流通する。取込口74は、第二取込口の一例でもあり、第一側壁21に配され、筐体2内に取り込まれる第二空気が流通する。つまり、取込口74は、第一空気と、第二空気との共通の取込口である。
【0012】
筐体2の上壁25には、第一吹出口29と第二吹出口30とが形成される。第一吹出口29は、筐体2に配される。第一吹出口29は、取込口74から取り込まれ、後述の冷却ユニット3が有する熱交換器4の第一熱交換流路R1及び気化フィルタ6を流通する第一空気が筐体2外に吹き出される開口である。第二吹出口30は、筐体2のうちの、図5に示す後述の熱交換器4の第二熱交換流路R2の出口50よりも上方となる位置に配される。第二吹出口30は、取込口74から取り込まれ、第二熱交換流路R2を上方向に向かって流通する第二空気が筐体2外に吹き出される開口である。第二吹出口30は、第一空気が第一熱交換流路R1を流通する第一方向K1に沿った前後方向において、第一吹出口29よりも第一側壁21に近い位置に配される。第二吹出口30は、第一空気が第一熱交換流路R1を流通する第一方向K1と鉛直方向とに垂直な幅方向W、つまり左右方向において、第一吹出口29と重なる位置に配される。第一吹出口29には、可撓性を有する筒状の送風ダクト291が接続される。送風ダクト291の向きは、変更できる。下壁26の四隅には、キャスター89が固定される。図3及び図14に示すように、筐体2の内部には、上下方向に延びる支柱281から284が配される。支柱281は、右前角部に配され、支柱282は、左前角部に配され、支柱283は、右後角部に配され、支柱284は、左後角部に配される。上壁25及び下壁26は各々水平に延びる。下壁26は、支柱281から284の各々の下端と連結する。上壁25は、支柱281から284の各々の上端と連結する。
【0013】
図3及び図14に示すように、レール91、92は、引出し体7の移動を案内する。レール91、92は、前後方向に延びる金属製の板である。レール91は、幅方向Wにおいて、第四側壁24側、つまり左方に配される。レール91の前端は、固定板261を介して支柱282に固定され、レール91の後端は、固定板261を介して支柱284に固定される。固定板261は、レール91の左方において前後方向に延びる金属製の板である。レール92は、幅方向Wにおいて、第三側壁23側、つまり右方に配される。レール92の前端は、固定板262を介して支柱281に固定され、レール92の後端は、固定板262を介して支柱283に固定される。固定板262は、レール92の右方において前後方向に延びる金属製の板である。固定板261の前端部には、係合部93が固定される。図12に示すように、係合部93は固定板261の前端部から右方に突出する金属製の板であり、係合部93の右端は上方に屈曲する。固定板262の前端部には、係合部94が固定される。係合部94は固定板262の前端部から左方に突出する金属製の板であり、係合部94の左端は上方に屈曲する。係合部93、94は、引出し体7が収容位置Q1から引出し位置Q2に向かって移動することを規制する規制部材78の一部を構成する。
【0014】
引出し体7は、熱交換器4を搭載し、図1に示す、熱交換器4が筐体2内に配される収容位置Q1と、図2に示す、熱交換器4が筐体2外に配される引出し位置Q2とに移動する。図2から図6に示すように、引出し体7は、フレーム71、72、化粧板73、及び梁部材76、77を有する。引出し体7には、被係合部79、80が設けられる。
【0015】
図4から図6に示すように、フレーム71、72は、幅方向Wの中心WM側の端部が下方に屈曲した、前後方向に長い金属製の板である。フレーム71は、レール91に嵌り、フレーム72は、レール92に嵌る。化粧板73は、フレーム71、72のうち、引出し体7を収容位置Q1から引出し位置Q2に移動する引出し方向Dの下流端部に接続される。本実施形態の引出し方向Dは、後方から前方に向かう方向であり、引出し方向Dの上流側は、後方であり、引出し方向Dの下流側は、前方である。化粧板73は、フレーム71、72の長手方向、つまり前後方向と交差する方向に延びる。図1に示すように、化粧板73は、引出し体7が収容位置Q1にある場合に、筐体2とともに空調機1の外周面200を形成する。化粧板73には、筐体2内に取り込まれる第一空気が流通する取込口74が形成される。取込口74は、格子枠状である。上下方向において、フレーム71、72は、化粧板73の背面のうちの、取込口74の形成位置の下方に接続される。化粧板73の背面には後方に突出するフランジ731、732が形成される。フランジ731は、化粧板73の背面左端部から後方に延びる。フランジ732は、化粧板73の背面右端部から後方に延びる。フランジ731、732の上端は、後方ほど下方に傾斜する。フランジ731、732の下端は、幅方向Wの中心WM側に屈曲される。フランジ731、732の前後方向の長さは、フレーム71、72の前後方向の長さの半分よりも短い。フランジ731、732の上端後部には、支持板734が形成される。支持板734は、上下方向において取込口74の上方において、化粧板73と離隔して、化粧板73と平行に延びる。
【0016】
引出しハンドル70は、化粧板73のうちの、取込口74の下方に設けられ、引出し体7を移動する時に操作される。引出しハンドル70は、正面視左右方向に長い矩形状であり、後方に凹む。上下方向において、引出しハンドル70は、フレーム71、72の下方に位置する。図6に示すように、引出しハンドル70は、切替機構701を介して、被係合部79、80と連結する。切替機構701は、引出しハンドル70の動作を、被係合部79、80に伝達する。引出しハンドル70は、空調機1のユーザからの操作に応じて、引出し体7に設けられた被係合部79、80の位置を、係合部93、94と当接して係合可能な係合位置と、係合部93、94と離隔して係合不能な非係合位置とに切り替える。被係合部79、80は、規制部材78の一部を構成する。即ち、規制部材78は、筐体2に配された、係合部93、94と、引出し体7に配される被係合部79、80とを備える。被係合部79、80は、平面視L字形状の金属製の板である。被係合部79の後端部は、左方に屈曲する。被係合部80の後端部は、右方に屈曲する。被係合部79、80は、第一ドレンパン81の下方、且つ、フレーム71、72の上端よりも下方に位置する。被係合部79の前端部は、引出しハンドル70の左方にて、上下方向に延びる軸を中心に揺動可能に支持される。被係合部80の前端部は、引出しハンドル70の右方にて、上下方向に延びる軸を中心に揺動可能に支持される。図6において係合位置にある被係合部79、80を実線で示し、被係合位置にある被係合部79、80を点線で示す。図12に示すように、被係合部79は、係合部93と係合する場合に、引出し体7の引出し方向Dへの移動を規制し、係合部93と係合しない場合に、引出し体7の引出し方向Dへの移動を許可する。同様に、被係合部80は、係合部94と係合する場合に、引出し体7の引出し方向Dへの移動を規制し、係合部94と係合しない場合に、引出し体7の引出し方向Dへの移動を許可する。
【0017】
図4図6、及び図9に示すように、梁部材76、77は、フレーム71、72と化粧板73とを接続する。梁部材76、77は、金属製の板である。梁部材76、77の長手方向は、化粧板73の延設面、フレーム71、72の長手方向との各々に交差する方向、具体的には後方ほど下方となる下斜め後方に延びる。左右方向において、梁部材76は、フランジ731と第一ドレンパン81との間に配置される。梁部材76の前端部761は、幅方向Wの中心MWに向けて、つまり右方に折り曲げられ、化粧板73の背面に固定される。梁部材76の後端部762は、幅方向Wの中心MWに向けて折り曲げられ、フレーム71に固定される。同様に、梁部材77は、フランジ732と第一ドレンパン81との間に配置される。梁部材77の前端部771は、幅方向Wの中心MWに向けて、つまり左方に折り曲げられ、化粧板73の背面に固定される。梁部材77の後端部772は、幅方向Wの中心MWに向けて折り曲げられ、フレーム72に固定される。
【0018】
図2から図6に示すように、本実施形態の引出し体7は、熱交換器4に加え、気化フィルタ6、エアフィルタ60、及び対向壁803を搭載する。対向壁803は、熱交換器4の第一外壁54及び気化フィルタ6の第二外壁65と対向する。本実施形態の対向壁803は、第一ドレンパン81の右壁である。熱交換器4、気化フィルタ6、エアフィルタ60、及び対向壁803は各々、幅方向Wにおいて、フランジ731、732の間、且つ、梁部材76、77の間に配置される。上下方向において、熱交換器4、気化フィルタ6、及びエアフィルタ60の上端は各々、化粧板73の上端よりも下方に位置する。熱交換器4、気化フィルタ6、及びエアフィルタ60の下端は各々、化粧板73の下端よりも上方に位置する。
【0019】
エアフィルタ60は、平面視矩形状のフィルタであり、フィルタ601、枠602、及び左右一対の摘み603を有する。フィルタ601は、取込口74から吸い込まれた空気の塵埃を捕集し、筐体2内に塵埃が付着することを抑制する。枠602は矩形状であり、フィルタ601を保持する。一対の摘み603は各々、枠602の上端から後方に屈曲する。エアフィルタ60は、引出し体7に搭載され、取込口74と、熱交換器4との間に配される。より具体的には、エアフィルタ60は、化粧板73と、支持板734と、フランジ731、732とに囲まれる、平面視矩形状の空間に、上方から挿入される。エアフィルタ60が引出し体7に装着された場合、一対の摘み603は各々、支持板734の上端と当接する。枠602の左端及び右端は、化粧板73の背面に設けられた支持爪737と、化粧板73によって前後方向に挟まれる。
【0020】
冷却ユニット3は、筐体2内に配され、図11に示す後述の出口配管19から供給される水の気化熱によって筐体2外から取り込む空気を冷却する。出口配管19は、後述する貯水容器20の第二タンク202に接続する。
【0021】
熱交換器4は、貯水容器20から供給された水を用いて雰囲気温度を低下させ、空調対象空間を冷却する。図7に示すように、熱交換器4は、第一空気が流通する第一熱交換流路R1と、第二空気と貯水容器から供給される水とが流通する第二熱交換流路R2とを隔てる隔壁42を有する。熱交換器4では、隔壁42により取込口74から取り込まれる第一空気が流通する第一熱交換流路R1と、取込口74から取り込まれる第二空気が上方向に向かって流通し、且つ、水が供給される第二熱交換流路R2とが形成される。図12に示すように、第一熱交換流路R1は、取込口74から第一吹出口29までの第一流路P1の一部を形成する。第二熱交換流路R2は、取込口74から第二吹出口30までの第二流路P2の一部を形成する。
【0022】
図7に示すように、本実施形態の熱交換器4は、熱交換器本体41と、熱交換器本体41を収容する熱交換ケース46とを備える。熱交換器本体41は、複数のシート45と、複数のスペーサ43と、複数のスペーサ44とからなる隔壁42を有する。複数のシート45は各々、伝熱性を有する樹脂又は金属により形成される。一対のスペーサ43は、隣接する一対のシート45の上端部及び下端部において、シート45の前端から後端まで前後方向に延びる。隣接する一対のシート45と、隣接する一対のシート45の間に配置された一対のスペーサ43とにより囲まれた空間が、第一熱交換流路R1である。一対のスペーサ44は、一対のスペーサ43が間に配置された隣接する一対のシート45とは別の隣接する一対のシート45の前端部及び後端部において、シート45の上端から下端まで上下方向に延びる。隣接する一対のシート45と、隣接する一対のシート45の間に配置された一対のスペーサ44とにより囲まれた空間が、第二熱交換流路R2である。複数のシート45は各々、複数の面のうちの面積が最大となる面を右方に向けた姿勢で、左右方向に所定の間隔で配されることで、第一熱交換流路R1と、第二熱交換流路R2とが、左右方向に交互に形成される。第一熱交換流路R1の所定の間隔はスペーサ43の左右方向の厚みによって規定される。第二熱交換流路R2の所定の間隔は、スペーサ44の左右方向の厚みによって規定される。
【0023】
熱交換ケース46は、熱交換器本体41を収容する。熱交換ケース46は、蓋部47と、箱体53とを有する。蓋部47は、第二熱交換流路R2の出口50が形成された平面視矩形枠状である。出口50は、平面視矩形状に形成される。箱体53は、上方が開放する箱状である。蓋部47の四隅近傍は各々、箱体53の上端部に固定部材471から474で、取り外し可能に固定される。熱交換器4は、熱交換ケース46の蓋部47に、第一当接部51及び第二当接部52を有する。第一当接部51は、熱交換器4の上面48のうちの引出し方向Dの下流の端部に、つまり蓋部47の前端部に配された、上方に突出する部分である。第二当接部52は、熱交換器4の上面48のうちの引出し方向Dの上流の端部に、つまり蓋部47の後端部に配された、上方に突出する部分である。より具体的には、第一当接部51及び第二当接部52は各々、熱交換器4の上面48から上方、且つ、前方ほど上方に傾斜して突出する。第一当接部51及び第二当接部52は各々、熱交換器4の左端から右端まで左右方向に延びる。前後方向において、第一当接部51は、出口50の前方に設けられ、第二当接部52は、出口50の後方に設けられる。図12に示すように、第一当接部51は、引出し体7が収容位置Q1に配される場合に、筐体2に形成された第一壁35の緩衝材361と当接する。第二当接部52は、引出し体7が収容位置Q1に配される場合に、筐体2に形成された第二壁36の緩衝材361と当接する。第一当接部51及び第二当接部52は、熱交換器4の前後方向の位置決めをし、第二熱交換流路R2の出口50を流通した第二空気が他の空気と混ざることを抑制する。図4図5、及び図7に示すように、熱交換器4は、引出し方向Dの上流、つまり熱交換器4の後端部に後述の気化フィルタ6の上面69に接する鍔部49を有する。本実施形態の鍔部49は、熱交換ケース46の蓋部47の後端に設けられる。より具体的には、鍔部49は、第二当接部52の後端から後方に、気化フィルタ6の上面69に沿って延びる。鍔部49の後端は、箱体53の後端よりも後方にある。鍔部49は、熱交換器4の左端から右端まで左右方向に延びる。蓋部47には、フランジ581、582が形成される。フランジ581は、蓋部47の左端部に配された、左斜め上方に突出する部分である。フランジ582は、蓋部47の右端部に配された、右斜め上方に突出する部分である。左右方向において、フランジ581の左端は、熱交換ケース46よりも左方に位置し、フランジ582の右端は、熱交換ケース46よりも右方に位置する。フランジ581、582は、第二熱交換流路R2の出口50を流通した第二空気が他の空気と混ざることを抑制する。
【0024】
熱交換器4は、第一外壁54を有する。第一外壁54は、熱交換ケース46の箱体53の右壁である。第一外壁54は、後述の対向壁803の第一リブ851、852が嵌まる第一溝55を有する。第一溝55は、リブ551、552により形成される。リブ551、552は、第一外壁54の後部の下端から上方に延びる、右方に突出する凸部である。リブ551は、鉛直方向に延びる。リブ552は、リブ551の後方に配され、下方ほど後方に位置するように鉛直方向に対して傾斜して延びる。つまり、リブ551、552の前後方向の間隔は、下方ほど大きい。リブ551の前端には、前後方向に延びる複数のリブ553が、上下方向に等間隔で接続する。リブ552の後端には、前後方向に延びる複数のリブ554が、上下方向に等間隔で接続する。複数のリブ553の上下方向の間隔、及び複数のリブ554の上下方向の間隔は各々、リブ551、552の前後方向の間隔の最小値よりも小さい。
【0025】
熱交換器4は、熱交換ケース46の箱体53に、把持部541、542を備える。把持部541は、右側面視で下方が開放する逆U字状であり、第一外壁54の前後方向中心部に形成される。同様に把持部542は、箱体53の左壁に形成される。把持部541、542は、熱交換器4を引出し体7に着脱する場合に、空調機1のユーザにより把持される。箱体53の前面には、第一熱交換流路R1の入口57が正面視矩形状に形成される。図11に示すように、箱体53の背面には第一熱交換流路R1の出口58が背面視矩形状に形成される。箱体53の底面には、第二熱交換流路R2の入口56が底面視矩形状に形成される。図7に示すように、第一熱交換流路R1の入口57から出口58に向かう第一方向K1は、後方である。第二熱交換流路R2の入口56から出口50に向かう第二方向K2は、上方である。箱体53の左壁下端591及び右壁下端592は各々、後述の第一ドレンパン81と当接する。
【0026】
図5に示すように、熱交換器4は、引出し体7を収容位置Q1から引出し位置Q2に移動する引出し方向Dの上流ほど、下流に比べ、引出し方向Dと上下方向とに直交する幅方向Wの長さが短い。具体的には、熱交換器4の後端部の幅方向Wの長さL2は、熱交換器4の前端部の幅方向Wの長さL1よりも短い。つまり、熱交換器4は、平面視台形状である。熱交換器4は、熱交換ケース46の前壁の正面を底面とする四角錐台状である。熱交換器4は、引出し体7を収容位置Q1から引出し位置Q2に移動する引出し方向Dの上流ほど、下流に比べ上下方向の長さが短い。具体的には、図4に示すように、熱交換器4の後端部の上下方向の長さH2は、熱交換器4の前端部の上下方向の長さH1よりも短い。上下方向において、熱交換器4の後端部の上下方向の位置は、熱交換器4の前端部の上下方向の位置よりも下方に位置する。
【0027】
図2及び図3に示すように、気化フィルタ6は、引出し体7に搭載され、引出し体7を収容位置Q1から引出し位置Q2に移動する引出し方向Dにおいて熱交換器4よりも上流、つまり、熱交換器4よりも後方に位置し、貯水容器20から水が供給されると共に、第一熱交換流路R1を流通した第一空気が流通する。気化フィルタ6は、水の潜熱によって第一空気を冷却する。
【0028】
図8に示すように、気化フィルタ6は、ケース61と、フィルタ68とを有する。ケース61は、上下方向に長い直方体状である。気化フィルタ6のケース61は、上壁613、第二外壁65、左壁611、下壁612、前壁617、後壁618、及び把持部641、642を有する。ケース61の上壁613には、四つの開口62が形成される。四つの開口62は各々、平面視左右方向に長い矩形状に形成される。四つの開口62は、所定の間隔で左右方向に並ぶ。上壁613には、フランジ614から616が形成される。フランジ614は、上壁613の左端部から左斜め上方に突出する。フランジ615は、上壁613の右端部から、右斜め上方に突出する。左右方向において、フランジ614の左端は、左壁611よりも左方に位置し、フランジ615の右端は、第二外壁65よりも右方に位置する。フランジ615は、四つの開口62の前方において、前斜め上方に突出する。図12に示すように、下壁612には、下方に凹む凹部619が形成される。凹部619の下端には、水抜き孔が形成される。ケース61内の水は、水抜き孔を介して、後述の第一ドレンパン81の第二受部84に排出される。
【0029】
本実施形態の第二外壁65は、ケース61の右壁である。第二外壁65は、後述の対向壁803の第二リブ853、854が嵌まる第二溝66を有する。第二溝66は、リブ661、662により形成される。リブ661、662は、第二外壁65の右前部の下端から上方に延びる、右方に突出する凸部である。リブ661のうちの、上下方向の中心よりも上方の部分は、上下方向に延び、下方部分は、下方ほど前方に傾斜して延びる。リブ662は、リブ661の後方に配され、上下方向に、直線状に延びる。つまり、リブ661、662の前後方向の間隔は、下方ほど大きい。リブ661、662の前後方向の間隔の最小値及び最大値は各々、リブ551、552の前後方向の間隔の最小値よりも小さい。本実施形態の気化フィルタ6は、第二外壁65とは反対側の左壁611にも第二溝66を有する。
【0030】
ケース61の前壁617には、正面視矩形状の入口63が形成される。前後方向において前壁617は、上壁613、第二外壁65、左壁611、及び下壁612の前端よりも後方に位置する。気化フィルタ6が、引出し体7に搭載された場合、上壁613、第二外壁65、左壁611、及び下壁612の前端は各々、熱交換器4の背面と当接する。上壁613、第二外壁65、左壁611、及び下壁612と、熱交換器4の背面と、気化フィルタ6の前壁617とは、第一流路P1のうちの、第一熱交換流路R1の下流部分を形成し、第一空気が他の空気と混ざることを防ぐ。ケース61の後壁618には、背面視矩形状の出口64が形成される。気化フィルタ6の入口63から出口64に向かう方向は、熱交換器4の第一熱交換流路R1の入口57から出口58に向かう第一方向K1と同じ、後方である。把持部641は、右側面視、下方が開放する逆U字状に第二外壁65の前後方向中心部に形成される。同様に把持部642は、左壁611に形成される。把持部641、642は、気化フィルタ6を引出し体7に着脱する場合に、空調機1のユーザにより把持される。
【0031】
図4及び図5に示すように、気化フィルタ6は、上下方向における下端に、第一ドレンパン81よりも引出し方向Dの上流、つまり後方に突出し、引出し方向Dと上下方向とに直交する幅方向Wに沿って延びる水受けリブ67を有する。幅方向Wにおいて、水受けリブ67は、フレーム71、72の間に延設される。図6に示すように、ケース61の後壁618のうち、水受けリブ67の上方に、出口64が形成される。図12に示すように、引出し体7が、収容位置Q1にある場合、水受けリブ67は、後述の流路形成部37の下方に形成された、後方に凹む凹部38に挿入され、流路形成部37から排出される水を受ける。
【0032】
図5に示すように、気化フィルタ6は、引出し体7を収容位置Q1から引出し位置Q2に移動する引出し方向Dの上流ほど、下流に比べ、引出し方向Dと上下方向とに直交する幅方向Wの長さが短い。具体的には、気化フィルタ6の後端部の幅方向Wの長さL4は、気化フィルタ6の前端部の幅方向Wの長さL3よりも短い。つまり、気化フィルタ6は、平面形視台形状である。気化フィルタ6は、気化フィルタ6の前壁617の正面を底面とする四角錐台状である。気化フィルタ6は、引出し体7を収容位置Q1から引出し位置Q2に移動する引出し方向Dの上流ほど、下流に比べ上下方向の長さが短い。具体的には、気化フィルタ6の後端部の上下方向の長さH4は、気化フィルタ6の前端部の上下方向の長さH3よりも短い。上下方向において、気化フィルタ6の後端部の上下方向の位置は、気化フィルタ6の前端部の上下方向の位置よりも下方に位置する。
【0033】
エアフィルタ60、熱交換器4、及び気化フィルタ6の少なくとも何れかをメンテナンスする場合の操作を説明する。空調機1のユーザは、引出しハンドル70を操作して、被係合部79、80を係合位置から非係合位置に移動させ、引出し体7を収容位置Q1から引出し位置Q2に移動させる。図2及び図11に示すように、引出し体7が引出し位置Q2にある場合、エアフィルタ60、熱交換器4、及び気化フィルタ6は、筐体2の外部に位置する。図3に示すように、空調機1のユーザは、引出し体7が引出し位置Q2にある場合、エアフィルタ60、熱交換器4、及び気化フィルタ6の各々を、引出し体7から取外すことができる。図4に示すように、熱交換器4の鍔部49は、気化フィルタ6の上面69に上方から当接するので、気化フィルタ6を引出し体7から取り外す場合、ユーザは、熱交換器4を引出し体7から取り外した後、気化フィルタ6を引出し体7から取り外す。
【0034】
ユーザは、エアフィルタ60を引出し体7に搭載する場合、エアフィルタ60を前後方向において化粧板73と、支持板734との間に配する。ユーザは、熱交換器4、及び気化フィルタ6の各々を、引出し体7に搭載する場合、まず気化フィルタ6を引出し体7に搭載する。対向壁803は、第二リブ853、854を有する。第二外壁65は、第二溝66を備える。ユーザは、気化フィルタ6のリブ661、662の前後方向の間に、対向壁803の第二リブ853、854を配置して、気化フィルタ6を引出し体7に搭載する。前後方向において、対向壁803の第二リブ853、854は、リブ661、662の間に配置される。第二リブ853の前端上部は、リブ661の後端上部と当接する。第二リブ854の後端は、リブ552の前端と当接する。同様に、気化フィルタ6の左壁611に形成された第二溝66には、左壁804に形成された第二リブ853、854が配される。ユーザは、気化フィルタ6の次に、熱交換器4を引出し体7に搭載する。対向壁803は、第一リブ851、852を有する。第一外壁54は、第一溝55を備える。前後方向において、対向壁803の第一リブ851、852は、リブ551、552の間に配置される。ユーザは、リブ551、552の前後方向の間に対向壁803の第一リブ851、852を配置して、熱交換器4を引出し体に搭載する。第一リブ851の前端は、リブ551の後端と当接する。第一リブ852の後端上部は、リブ552の前端上部と当接する。ユーザは、メンテナンス終了後、エアフィルタ60、熱交換器4、及び気化フィルタ6の各々を搭載した引出し体7を、引出し位置Q2から収容位置Q1に移動させる。引出し位置Q2から収容位置Q1に移動する過程で、被係合部79、80は係合位置から非係合位置に移動後、係合位置に移動し、係合部93、94と係合する。
【0035】
図13に示すように、貯水容器20は、水を溜める。本実施形態の貯水容器20は、第一タンク201と、第二タンク202とを備える。第一タンク201は、水を溜める。本実施形態の第一タンク201は、互いに同じ構成を有する第一タンク211、221を備える。以下、第一タンク211の構成を説明し、第一タンク221の構成の説明は省略する。第一タンク211は、前後方向に長い直方体状であり、第一タンクハンドル214、給水口213、及び逆止弁215を備える。第一タンクハンドル214は、第一タンク211の前端部に設けられた正面視H字状の部分である。給水口213は、第一タンク211の底面212に設けられ、第一タンク211内から第二タンク202に供給する水が流通する開口である。給水口213は、底面212から下方に筒状に形成される。逆止弁215は、給水口213の内側に配される。第一タンク211の逆止弁215は、後述の第二タンク202の凸部207により上方に押された場合に、第一タンク211の水を給水口213から、第一タンク211の外部に流通する流路を開放する。逆止弁215は、第二タンク202と離隔し、上方に押されない場合に、第一タンク211の水を給水口213から、第一タンク211の外部に流通する流路を塞ぐ。第一タンク221の逆止弁215は、後述の第二タンク202の凸部208により凸部208により上方に押された場合に、第一タンク221の水を給水口213から、第一タンク221の外部に流通する流路を開放する。第一タンク211は、例えば、筐体2から取り外した状態で水道水等が補充された後、筐体2内に収容される。第一タンク211の底面212は、後述の第二タンク202の底壁210よりも上方に位置する。第二タンク202の水位が所定値以下となった場合、給水口213を介して第一タンク211内の水が第二タンク202に供給される。
【0036】
図13から図15に示すように、第二タンク202は、上部に開口が形成された矩形状の箱体であり、気化フィルタ6及びドレンパン8の下方に設けられる。第二タンク202は、気化フィルタ6及び熱交換器4に供給する水を溜める。本実施形態の第二タンク202は、筐体2に対し取り外し可能に配され、第一タンク201から供給される水を溜める。第二タンク202は、第二タンク202の内側面209に囲まれる領域Rに第二タンクハンドル204、インラインフィルター205、水位センサ206、及び凸部207、208を備える。第二タンクハンドル204は、第二タンク202の長手方向、つまり左右方向の中心部に配される。第二タンクハンドル204は、左右方向に長い、正面視、下方が開放する逆U字状である。第二タンクハンドル204の長手方向の中心と、第二タンク202の長手方向の中心とは一致する。本実施形態の第二タンクハンドル204は、第二タンク202の短手方向、つまり前後方向の中心部、より詳細には前後方向の中心よりもやや後方に配される。
【0037】
インラインフィルター205は、第二タンク202内の水に含まれる塵埃を捕集し、第二タンク202の下流にある後述の給水流路P3に塵埃が流通することを抑制する。インラインフィルター205は、第二タンク202に対し、取り外し可能に装着される。インラインフィルター205は、第一側壁21の反対の第二側壁22よりも、第一側壁21の近くに配される。水位センサ206は、第二タンクハンドル204の右後方に配され、第二タンク202に溜まる水の水位を検出し、検出信号を空調機1のコントローラ300に出力する。コントローラ300は、水位センサ206の検出信号に基づき、ポンプ9の駆動を制御する。コントローラ300は、例えばマイコン等にて構成され、第三側壁23の前左部と対向する位置に配される。凸部207、208は、第二タンク202の底壁210から上方に突出する円柱状の凸部である。凸部207は、第二タンクハンドル204の左方に配され、凸部208は、第二タンクハンドル204の右方に配される。つまり、第二タンク202の長手方向において、第二タンクハンドル204は、凸部207、208の間に位置する。
【0038】
図15に示すように、第二タンク逆止弁18は、第二タンク202に配される。第二タンク逆止弁18は、給水流路P3において、インラインフィルター205の下流に配される。第二タンク逆止弁18は、第二タンク202の底壁210の下面から下方に突出する排出口形成部199と接続する。第二タンク逆止弁18は、後述の第二タンク収容部39の接続部399により上方に押された場合に、第二タンク202の水を第二タンク202の外部に流通する流路を解放する。第二タンク逆止弁18は、接続部399と離隔し、上方に押されない場合に、第二タンク202の水を第二タンク202の外部に流通する流路を塞ぐ。
【0039】
第一タンク収容部140は、筐体2内に配され、第一タンク201を収容する。上下方向において、第一タンク収容部140は、レール91、92の下方、且つ、筐体2の下壁26の上方に設けられる。より詳細には、第一タンク収容部140は蓋10、板部155、仕切り壁141から144を備える。板部155は、後述の第二タンク収容部39の蓋10の後方において、水平に延びる。仕切り壁141から144は、板部155から上方に突出する板状であり、第一タンク211が収容される空間と、第一タンク221が収容される空間とを仕切る。左右方向において、第一タンク211は、仕切り壁141、142の間に配され、第一タンク221は、仕切り壁143、144の間に配される。第一タンク211、221の前端部は、蓋10の上方に配される。
【0040】
図14に示すように、第二タンク収容部39は、筐体2内に配され、第二タンク202を収容する。第二タンク収容部39は、第一側壁21の反対の第二側壁22よりも、第一側壁21の近く、つまり筐体2の前後方向の中心よりも前方に配される。第二タンク収容部39は、蓋10、ヒンジ15、凹部341、シール部材16を備える。図11に示すように、ヒンジ15は、蓋10を、第二タンク収容部39に配される第二タンク202の上部を覆う閉鎖位置Q3と、第二タンク収容部39に配される第二タンク202の上部を解放する解放位置Q4とに回転可能に筐体2内に固定する。蓋10が、閉鎖位置Q3にある場合、蓋10は、ヒンジ15に対し、前方において水平に延びる。蓋10が、解放位置Q4にある場合、蓋10は、ヒンジ15に対し、上方に延びる。
【0041】
蓋10は、蓋本体110と、中空の筒体111とを有する。蓋本体110は、蓋10が閉鎖位置にある状態の蓋本体110の上面115のうち、筒体111と取出口27との間となる部分に、上面115から上方に突出する蓋体突起112を備える。前後方向において蓋体突起112は、筒体111と、取出口27との間に配される。蓋本体110には、第一タンク201の給水口213を挿通する挿通孔113、114が形成される。挿通孔113、114の外周は、外周から離れるほど上方となるテーパー状である。挿通孔113は、蓋体突起112の左方に形成され、挿通孔114は、蓋体突起112の右方に形成される。つまり、左右方向において、蓋体突起112は挿通孔113、114の間に形成される。挿通孔113には、第一タンク211の給水口213が挿通され、挿通孔114には、第一タンク221の給水口213が挿通される。平面視において、蓋体突起112の前端部は、前方ほど幅方向Wの中心WMに近づくように傾斜する。蓋体突起112と、筒体111とは、幅方向Wの中心WMに配される。蓋体突起112は、筒体111の前方に位置する。
【0042】
図11に示すように、筒体111は、入口配管17が接続される筒体入口118と、蓋本体110に接続される筒体出口119とを有する。蓋10が解放位置Q4にある状態で、筒体111の筒体出口119は、筒体入口118よりも上方に位置する。蓋10が閉鎖位置Q3にある状態で、筒体出口119は、筒体入口118よりも下方に位置する。蓋10が閉鎖位置Q3にある状態で、蓋体突起112の上端は、筒体111の上端よりも上方に位置する。蓋10が閉鎖位置Q3にある場合の蓋本体110の前端には、左右一対の爪部131が形成される。爪部131は、蓋10が閉鎖位置Q3にある時、後述の第二タンク収容部39の前端に設けられた凹部135と係合する。
【0043】
図14に示すように、凹部341は、平面視左右方向に長い六角形状である。凹部341の底壁390には、接続部399と、後端部に下方に凹む凹部398と、筐体2の外部空間と連通する外部連通孔391から397が設けられている。接続部399は、凹部341のうち左右方向の中心部に形成される。接続部399は、第二タンク202が第二タンク収容部39に収容された場合に、第二タンク逆止弁18と当接する。凹部398は、凹部341のうち後端部において下方に凹む凹部であり、第二タンク202の水位センサ206に対応する部分である。外部連通孔391から397は、第二タンク収容部39に流入した水を筐体2の外部に排出するための孔である。図17に示すように、下壁26には、下方に凹む凹部270が形成され、凹部270の四隅には、孔271から274が形成される。外部連通孔391から397は各々、筐体2の下壁26に形成された孔271から274を介し、筐体2の外部空間と連通する。外部連通孔391は、底壁390の左後部に形成され、外部連通孔392は、底壁390の左右方向の中心の後部に形成され、外部連通孔393は、底壁390の右後部に形成される。外部連通孔394は、底壁390の左前部に形成され、外部連通孔395は、底壁390の右前部に形成される。外部連通孔396は、凹部398の左後部に形成され、外部連通孔397は、凹部398の右前部に形成される。シール部材16は、凹部341の開口400の外周部に配された平面視六角形状の部材である。シール部材16は、蓋10が閉鎖位置Q3にある状態の蓋10と第二タンク202との間に配される。シール部材16は、ゴム等の弾性部材により形成される。
【0044】
図11に示すように、出口配管19は、筐体2内に配され、第二タンク逆止弁18を介して第二タンク202に接続される。出口配管19の一端は、筐体2の下壁26の上方において、第二タンク収容部39の接続部399と接続する。出口配管19の他端は、ポンプ9と接続する。
【0045】
図11から図16を参照して、第二タンク202を筐体2に着脱する操作を説明する。第二タンク202を筐体2から取り出す場合、ユーザはまず、第一タンク211、221を筐体2から取り出す。ユーザは、蓋10を閉鎖位置Q3から解放位置Q4に移動させる。この時、筒体111に接続された入口配管17が撓み、筒体入口118は、筒体出口119の下方に位置する。ユーザは、第二タンクハンドル204を把持して、第二タンク収容部39の凹部341から第二タンク202を取り出す。第二タンク202に配された第二タンク逆止弁18は第二タンク収容部39の接続部399と離隔し、第二タンク202の水を第二タンク202の外部に流通する流路を塞ぐ。ユーザは、筐体2から第二タンク202を取り出した状態で、第二タンク202及び第二タンク収容部39をメンテナンスできる。第二タンク202を筐体2に装着する場合、ユーザは、第二タンクハンドル204を把持して、第二タンク202を第二タンク収容部39の凹部341に配する。第二タンク逆止弁18は、第二タンク収容部39の接続部399により上方に押され、第二タンク202の水を第二タンク202の外部に流通する流路を解放する。ユーザは、蓋10を解放位置Q4から閉鎖位置Q3に移動させる。ユーザは、第一タンク211、221を、第一タンク収容部140に配する。蓋10の上面115のうち、筒体111には、蓋体突起112が形成される。蓋体突起112は、第一タンク収容部140のうちの、仕切り壁141、142の間に、第一タンク211が配されるように、第一タンク211の移動を案内する。蓋体突起112は、第一タンク収容部140のうちの、仕切り壁143、144の間に、第一タンク221が配されるように、第一タンク221の移動を案内する。蓋体突起112は筒体111の前方に位置する。筒体111の幅方向Wの延設範囲は、蓋体突起112の幅方向Wの延設範囲に含まれる。故に、蓋体突起112は第一タンク211、221の装着時に、第一タンク211、221が誤って筒体111に当たることを防ぐ。蓋体突起112は、仕切り壁141から144よりも前方において、第一タンク211と第一タンク221とを左右方向に仕切る。以上の操作により、第二タンク202及び第一タンク201の各々が筐体2に装着される。
【0046】
図3に示すように、ドレンパン8は、冷却ユニット3から排出される水を受ける。より詳細には、ドレンパン8は、熱交換器4の直下に配され、第二熱交換流路R2から排出される水を受け、第二熱交換流路R2の上流において第二流路P2の一部を形成する。本実施形態のドレンパン8は、第一ドレンパン81と、第二ドレンパン82とを有する。図9及び図10に示すように、第一ドレンパン81は、熱交換器4の下方、且つ第二タンク202よりも上方に設けられた、矩形皿状である。第一ドレンパン81は、引出し体7に設けられ、第二熱交換流路R2から排出される水を受ける。第一ドレンパン81は、フレーム71、72に固定される。より詳細には、図9に示すように、支持部808の下面833は、フレーム71に当接し、第一ドレンパン81とフレーム71との間に配された梁部材76の後端部762と共に、フレーム71に固定される。図4及び図6に示すように、支持部809の下面834は、フレーム72に当接し、第一ドレンパン81とフレーム72との間に配された梁部材77の後端部772と共に、フレーム72に固定部材773により固定される。図12に示すように、第一ドレンパン81の前端部は、引出しハンドル70の後上部と当接する。
【0047】
第一ドレンパン81は、前壁801、後壁802、対向壁803、左壁804、第一受部83、第二受部84、支持部808から810、ドレン壁85、及び排水孔87を有する。第一ドレンパン81は、ドレン配管90と接続する。前壁801は、化粧板73の背面と対向する。前壁801には、前壁801の上端から下方に切り欠かれた切欠き806が形成される。切欠き806の下端は、取込口74の下端よりも下方に位置する。後壁802には、後壁802の上端から下方に切り欠かれた切欠き807が形成される。対向壁803は、本発明の第一対向壁及び第二対向壁の一例である。対向壁803は、前壁801の右端と、後壁802の右端とを前後方向に連結する、第一ドレンパン81の右壁である。左壁804は、前壁801の左端と、後壁802の左端とを前後方向に連結する。
【0048】
第一受部83は、第二熱交換流路R2から排出される水を受ける。第一受部83の底壁831は、後方ほど下方に傾斜する。第一受部83の前壁832は、後方ほど下方に傾斜する。前壁832の前端は、切欠き806の下方において前壁801と連結し、前壁832の後端は底壁831の前端に連結する。第二受部84は、第一受部83の後方に配され、気化フィルタ6から排出される水を受ける。第二受部84の底壁841は、幅方向Wの中心MWに向かう程、下方に傾斜する。つまり、第二受部84の底壁841は、背面視V字状に傾斜する。底壁841は、幅方向Wの中心部に、下方に凹む、前後方向に延びる溝部820を有する。上下方向において、第一受部83の底壁831の最下端835は、第二受部84の底壁841の最下端842よりも下方に位置し、第二受部84の溝部820の最下端843よりも上方に位置する。
【0049】
ドレン壁85は、第一受部83と、第二受部84とを隔てる。ドレン壁85の下端部には、第一受部83と、第二受部84とを前後方向に連通する連通孔86が形成される。連通孔86の前下端は、第一受部83の底壁831の上面下端と連結する。連通孔86の幅方向Wの長さは、溝部820の幅方向の長さよりも狭い。ドレン壁85の背面における連通孔86の上下方向の長さは、ドレン壁85の前面における連通孔86の上下方向の長さよりも長い。
【0050】
支持部808、809は、本発明の第一支持部として機能し、支持部808から810は、本発明の第二支持部として機能する。図10に示すように、幅方向Wにおいて支持部808は、左壁804と、第一受部83及び第二受部84との間に配された、前後方向に延びる部分である。幅方向Wにおいて支持部809は、対向壁803と、第一受部83及び第二受部84との間に配された、前後方向に延びる部分である。支持部810は、支持部808の後端と、支持部809の後端とを連結する左右方向に延びる部分である。支持部808、809は、熱交換器4を下方から支持する。より詳細には、支持部808は、熱交換器4の左壁下端591と当接する。支持部809は、熱交換器4の右壁下端592と当接する。これにより、支持部808、809は、熱交換器4を下方から支持し、空調機1は、第一受部83と、熱交換器4との間のうち、幅方向Wから空気が侵入することを防ぐ。支持部808から810は、ドレン壁85とともに気化フィルタ6を下方から支持する。より詳細には、支持部808は、気化フィルタ6の左壁611の下端と当接する。支持部809は、気化フィルタ6の第二外壁65の下端と当接する。支持部810は、気化フィルタ6の後壁618の下端と当接する。ドレン壁85は、気化フィルタ6の前壁617と当接する。つまり、気化フィルタ6と第二受部84とが当接する部分は、平面視環状である。これにより、支持部808から810は、ドレン壁85とともに気化フィルタ6を下方から支持し、空調機1は、第二受部84と、気化フィルタ6との間から、空気が侵入することを防ぐ。第一受部83と第二受部84との間は、ドレン壁85に形成された連通孔86により連通しているが、連通孔86は比較的小さいので、第二熱交換流路R2に第二空気以外の空気が混ざることが抑えられる。
【0051】
図10に示すように、排水孔87は、引出し体7を収容位置Q1から引出し位置Q2に移動する引出し方向Dにおいて第一受部83よりも上流に位置し第一受部83が受けた水が排出される。排水孔87は、後壁802に形成された、正面視円状の孔であり、溝部820の後下端と連通する。
【0052】
ドレン配管90は、第一ドレンパン81の後端部、より詳細には、第一ドレンパン81の排水孔87と接続される。ドレン配管90は、第一ドレンパン81の後端から後方に延びた後、下方に屈曲する、L字状の配管である。引出し体7が収容位置Q1にある場合と、引出し位置Q2にある場合との各々で、第一ドレンパン81が受ける水は、第二ドレンパン82に向けて流通する。より詳細には、図12に示すように、引出し体7が収容位置Q1にある場合、ドレン配管90は、第二ドレンパン82の後端部821の上方に位置する。図11に示すように、引出し体7が引出し位置Q2にある場合、ドレン配管90は、第二ドレンパン82の前端部822と当接する。故に、第二ドレンパン82は、引出し体7が収容位置Q1にある場合と、引出し位置Q2にある場合との各々で、ドレン配管90を流通した水を受ける。
【0053】
図3図11及び図12に示すように、第二ドレンパン82は、筐体2に設けられる。第二ドレンパン82は、前後方向に長い皿状である。前後方向において、第二ドレンパン82は、レール91、92の下方、且つ、第一タンク201の上方に配される。左右方向において、第二ドレンパン82は、レール91、92の間、且つ、第一タンク211、221の間に配される。第二ドレンパン82の幅方向Wの長さは、第一ドレンパン81の幅方向Wの長さよりも短く、より詳細には、第一ドレンパン81の幅方向Wの長さの半分よりも短い。前後方向において、第二ドレンパン82の後端部821は、流路形成部37の前端よりも後方まで延びる。第二ドレンパン82の右側面形状は、V字状である。前後方向において、第二ドレンパン82の下端部823は、第二ドレンパン82の前後方向の中心よりも後方に位置する。第二ドレンパン82の下端部823は、配管88と接続する。図17に示すように、第二ドレンパン82の後端部826は、第二側壁22に沿って上方に屈曲し、第二側壁22に固定される。
【0054】
図12に示すように、入口配管17は、可撓性を有し、第二タンク収容部39の蓋10と、ドレンパン8の第二ドレンパン82とを接続する。入口配管17は、例えば、樹脂で形成されたホースである。入口配管17の上端171は、第二ドレンパン82の配管88と接続し、入口配管17の下端172は、蓋10の筒体111と接続する。入口配管17の長さは、蓋10の開閉動作が可能な範囲を考慮して設定される。第二タンク202内に溜められる水は、ドレンパン8及び入口配管17を介して、第二タンク202に回収された水を含む。
【0055】
図3図11及び図12に示すように、流路形成部37は、筐体2の内部に配され、気化フィルタ6を流通した第一空気の第一流路P1を形成する。上下方向において、流路形成部37は、レール91、92の上方に形成される。流路形成部37は、気化フィルタ6の後方において、筐体2の第二側壁22に沿って、上下方向に延びる筒状に形成される。流路形成部37の前面370には入口371が、平面視矩形状に形成される。流路形成部37の後壁373の下端部は、前方ほど下方に傾斜する。流路形成部37の下方には、後方に凹む、左右方向に長い凹部38が形成される。引出し体7が収容位置Q1にある場合、流路形成部37の前面370は、気化フィルタ6の後壁618と当接する。凹部38の下前端381は、水受けリブ67の下方において、気化フィルタ6の後壁618と当接する。引出し体7が、収容位置にある場合に後壁618が、凹部38の下前端381、流路形成部37の前面370と当接することで、引出し体7が収容位置Q1にある場合に、第一流路P1における、気化フィルタ6と流路形成部37との間の機密性が確保される。
【0056】
図11及び図17に示すように、給水ユニット13は、第二タンク202に溜まった水を、熱交換器4及び気化フィルタ6に供給する。給水ユニット13は、ポンプ9、コントローラ300、出口配管19、第四配管95、第三配管98、第一配管96、及び第二配管97を備える。第二タンク202から、冷却ユニット3までの給水流路P3は、出口配管19、ポンプ9、第四配管95、第三配管98、第一配管96、第二配管97を含み、給水流路P3における水の流通方向の上流から下流に向けて、この順番で接続されている。図14に示すように、ポンプ9は、第一配管96及び第二配管97の各々に水を送る。ポンプ9は、第二側壁22と第二タンク202との間、より詳細には、第二側壁22に隣接した位置に配される。コントローラ300は、通信線によりポンプ9と接続されている。ポンプ9は、水位センサ206からの検出信号に応じて、コントローラ300から出力される制御信号に基づき、駆動又は停止する。
【0057】
図11に示すように、出口配管19は、第一タンク収容部140の板部155の下方において、前後方向に延び、第二タンク202とポンプ9とを接続する。図11及び図17に示すように、第四配管95は、ポンプ9に接続され、ポンプ9から上方に延びる。第四配管95は、第二ドレンパン82の後端部821に形成された上下に貫通する孔825に挿通される。第四配管95は、第二ドレンパン82の上端近傍で、第三側壁23の近傍まで左方に屈曲する。第四配管95の右端は、第三側壁23の近傍で第三配管98の下端と接続する。図18に示すように、第三配管98は、第三側壁23に沿って配され、第一配管96に接続される。第三配管98は、第三側壁23に沿って、より詳細には、支柱284に沿って、第四配管95の右端から上方に延びる第一部分981と、第三側壁23に沿って、第一部分981の上端から前方に延びる第二部分982と、第二部分982の前端から左方に延びる第三部分983と、第三部分983の左端から後方に延びる第四部分984とを有する。第三配管98の平面形状はJ字状である。第四部分984の後端は、第一配管96に接続する。
【0058】
図11及び図18に示すように、第一配管96は、熱交換器4の直上に配され、第二熱交換流路R2に供給される水が流通する。第一配管96は、前後方向において、後述の第一ファンケース107と、第二ファンケース108との間に配置される。第一配管96は、第二流路P2の内の、後述のファンモータ103の上流、且つ、熱交換器4の下流に配される。第一配管96は、左右方向に長い給水管961から963を備える。給水管961から963は、所定の間隔X3で前後方向に並ぶ。給水管961から963は各々、互いに同じ形状を有する。給水管961は、給水管961の右端部に支持板部964を備え、支持板部964は、第一ファンケース107の下面に固定された支持板951に固定される。支持板951は、第三側壁23に沿って前後方向に延びる。同様に、給水管962は、給水管962の右端部に、支持板部965を備え、支持板部965は、支持板951に固定される。給水管963は、給水管963の右端部に、支持板部966を備え、支持板部966は、支持板951に固定される。給水管961から963の下面には各々、左右方向に間隔X1で並ぶ複数のノズル921が形成される。第一配管96の複数のノズル921は各々、第二熱交換流路R2の出口50と対向する。給水管961、962は、前後方向に延びる接続管985により連結される。給水管962、963は、前後方向に延びる接続管986により連結される。
【0059】
第二配管97は、第一配管96の後方、且つ、気化フィルタ6の直上に配され、気化フィルタ6に供給される水が流通する。第二配管97は左右方向に延びる。第二配管97と、第一配管96との前後方向の間隔X4は、間隔X3よりも長い。給水管963と、第二配管97とは、前後方向に延びる接続管987により連結される。接続管987は、右側面視Z状に緩やかに屈曲する。平面視において、接続管985から987は、第三配管98の第四部分984と同一直線上に配される。第二配管97は、第二配管97の右端部に、支持板部967を備え、支持板部967は、支持板951に固定される。第二配管97の下面には、左右方向に間隔X2で並ぶ複数のノズル922が形成される。第二配管97の複数のノズル922は各々、気化フィルタ6の上面69又は開口62と対向する。間隔X2は、間隔X1よりも大きい。間隔X2は、間隔X1の1.5倍から2.5倍である。第一配管96のノズル921の数の合計は、第二配管97のノズル922の数の合計よりも多い。第二配管97は、第一配管96よりも鉛直方向の下方に配される。第一配管96と熱交換器4との鉛直方向の第一間隔D1及び第一配管96の熱交換器本体41との上下方向の間隔D3は、第二配管97と気化フィルタ6との鉛直方向の第二間隔よりも大きい。第二配管97のノズル922は、気化フィルタ6の上面69に形成された開口62に挿通され、フィルタ68に近接する。具体的には、第二配管97は気化フィルタ6の上面69よりも距離D2だけ下方に配置されており、第二配管97と気化フィルタ6との上下方向の第二間隔は0である。第二配管97と、気化フィルタ6のフィルタ68とは上下方向に間隔D4だけ離隔する。
【0060】
給水流路P3において、図18に示すように、ポンプ9により汲み上げられた水は、第三配管98の第一部分981を第三側壁23に沿った方向C1である上方に流通後、第三配管98の第二部分982を第三側壁23に沿った方向C2である前方に流通する。前後方向において第一配管96よりも前方において、水は、第三配管98の第三部分983を第三側壁23と離隔する方向C3である左方に流通後、第三配管98の第四部分984を第三側壁23と平行な方向C4である後方に流通し、第一配管96の給水管961から963の各々との接続部分で第三側壁23と離隔する方向C5である左方、第三側壁23に近づく方向C6である右方、及び方向C4に分かれて流通する。水は、接続管987に沿って第三側壁23と平行な方向C7に流通後、接続管987と第二配管97との接続部分で、方向C5及び方向C6に分かれて流通する。
【0061】
図17に示すように、押圧部材331、332は、前後方向に長い板状である。押圧部材331、332は、引出し体7が収容位置Q1にある場合に、熱交換器4の上面48と当接し、熱交換器4の上面48を下方に押す。押圧部材331、332は、互いに左右対称の構成を有する。上下方向において、押圧部材331、332は、熱交換器4の上方、且つ、第一ファン101の下方に配される。押圧部材331は、第一配管96及び第二配管97の左方に配され、押圧部材332は、第一配管96及び第二配管97の右方に配される。幅方向Wにおいて、押圧部材331、332の間に、第一配管96及び第二配管97が配される。以下、押圧部材331の説明をし、押圧部材332の説明は省略する。
【0062】
図12及び図17に示すように、押圧部材331は、熱交換器4の上面48の左部と対向し、押圧部材332は、熱交換器4の上面48の右部と対向する。押圧部材331は、第一突起33及び第二突起34を有する。第一突起33は、筐体2の内部において下方に突出し、引出し体7が収容位置Q1にある場合に、熱交換器4の上面48に接触する。前後方向において、第一突起33の形成範囲と、第一配管96の給水管961の形成範囲とは互いに重なる。第二突起34は、筐体2の内部のうち、引出し体7が収容位置Q1から引出し位置Q2に向かう引出し方向Dの上流において、第一突起33の下端よりも下方に突出し、引出し体7が収容位置Q1にある場合に、熱交換器4の上面48に接触する。第二突起34は、後述の第一ファンケース107の前端部の下方に配される。前後方向において、第二突起34は、熱交換器4の上面48の後端に接触する。つまり、押圧部材331は、前後方向に離隔して配された第一突起33及び第二突起34の二箇所で、熱交換器4の上面48の左部と接し、熱交換器4を下方に押す。同様に、押圧部材332は、前後方向に離隔して配された第一突起33及び第二突起34の二箇所で、熱交換器4の上面48の右部と接し、熱交換器4を下方に押す。つまり、押圧部材331、332により、熱交換器4の上面48の四箇所が下方に押される。
【0063】
図12に示すように、第一壁35は、筐体2の内部において、下方に突出するV字板状である。第一壁35は、左右方向に延び、第二ファンケース108の下面に固定部材で固定される。第一壁35の前面には、緩衝材351が固定される。引出し体7が収容位置Q1にある場合に、第一壁35は、緩衝材351を介して熱交換器4の第一当接部51の背面と当接する。第二壁36は、第一壁35よりも、引出し体7を収容位置Q1から引出し位置Q2に移動する引出し方向Dの上流、つまり、後方において下方に突出するV字板状である。第二壁36は、左右方向に延び、第一ファンケース107の下面に固定部材で固定される。第二壁36の前面には、緩衝材361が固定される。引出し体7が収容位置Q1にある場合に、第二壁36は、緩衝材361を介して熱交換器4の第二当接部52の背面と当接する。
【0064】
図11及び図12に示すように、第一ファン101は、取込口74から第一吹出口29までの、第一熱交換流路R1を含む第一流路P1に、第一空気を流通させる。第一ファン101は、第一吹出口29の近傍、より具体的には、筐体2の後上部の第一ファンケース107内に配される。第一空気が第一熱交換流路R1を流通する方向、つまり後方において、第一ファン101は、気化フィルタ6と重なる位置に配される。第二ファン102は、第二吹出口30の近傍、より具体的には、筐体2の前上部の第二ファンケース108内に配される。第二ファン102は、取込口74から第二吹出口30までの、第二熱交換流路R2を含む第二流路P2に、第二空気を流通させる。第一空気が第一熱交換流路R1を流通する方向において、第二ファン102は、熱交換器4と重なる位置に配される。第二ファン102は、第二熱交換流路R2に第二空気を流通させる、第一ファン101に比べて出力が小さい。より詳細には、第二ファン102の直径Y2は、第一ファン101の直径Y1よりも小さい。
【0065】
ファンモータ103は、第一ファン101と第二ファン102とを駆動する。ファンモータ103の回転軸104は、第一空気が第一熱交換流路R1を流通する方向と平行である。ファンモータ103の回転軸104の後端は、第一ファン101と連結し、回転軸104の前端は、第二ファン102と連結する。給電ハーネス99は、第四側壁24、より詳細には、支柱283に沿って配され、ファンモータ103に電力を供給する。コード100は、筐体2の第二側壁22の後端部に設けた孔に挿通され、給電ハーネス99と接続する。給電ハーネス99の電源は、少なくともポンプ9、マイコン、及びファンモータ103に供給される。仕切板105は、第一ファン101と第二ファン102との間に配置され、第一ファン101によって搬送される第一空気と、第二ファン102によって搬送される第二空気とが混合することを防ぐ。本実施形態の仕切板105は、第一ファンケース107の前壁である。ファンモータ103は、仕切板105と第一ファン101との間に位置する。ファンモータ103は、第二流路P2に配され、第二ファン102によって搬送される第二空気は、ファンモータ103を冷却する。したがって、空調機1は、第一ファン101によって搬送される第一空気の温度を上昇させることなく、第二空気による冷熱を利用してファンモータ103を効率的に冷却できる。
【0066】
図2を参照し、上記構成を有する空調機1の動作について説明する。空調機1は、ファンモータ103を駆動して、空調対象空間の空気を取込口74から吸い込む。吸込された空気は、エアフィルタ60を通過して、熱交換器4に流入する。熱交換器4に流入された空気は、第二流路P2を流れる第二空気と、第一流路P1を流れる第一空気とに分流される。
【0067】
空調機1は、ポンプ9を駆動して、第二熱交換流路R2と、気化フィルタ6との各々に、第二タンク202に溜められた水を供給する。第二熱交換流路R2と、気化フィルタ6とに供給された水の一部は、ドレンパン8を介して第二タンク202に回収される。第一配管96は、ポンプ9により第二タンク202から供給された水を第二熱交換流路R2に滴下する。
【0068】
第二空気は、取込口74から、下方に流通した後、第一ドレンパン81の第一受部83で上方に折り返し、第二熱交換流路R2を上方に流通する。第二熱交換流路R2は、第二空気と、第一配管96から滴下された水とが、混在する状態となる。より詳細には、第二熱交換流路R2の入口56から出口50に向かう第二方向K2である上方と、第一配管96から供給された水の流通方向である下方とは逆方向であるので、第二方向K2と、水の流通方向とが同じである場合に比べ、水は第二熱交換流路R2に長く留まる。第二タンク202に溜まる水は、空調機1を稼働後、気化フィルタ6から回収された、気化熱により冷却された水を含む。したがって、第二タンク202から供給された水の温度は、空調機1の稼働状況に応じて、第二熱交換流路R2に流入した直後の第二空気の温度よりも低くなる。第二空気は、第一配管96から滴下された水との間で顕熱を交換し、冷却される。第二空気は、第一配管96から第二熱交換流路R2に滴下された水が気化する時の気化熱によっても冷却される。
【0069】
熱交換器4の第一熱交換流路R1の入口57から出口58に向かう第一方向K1と、第二熱交換流路R2の入口56から出口50に向かう第二方向K2とは、互いに直交する。第二熱交換流路R2を流れる第二空気は、第二タンク202から供給された水によって冷却されており、第一空気は、第二空気によって冷却される。つまり、熱交換器4では、第一空気と第二空気との間で、隔壁42のシート45を介して顕熱交換がされる。第二空気は、第二熱交換流路R2を上方に流通後、第二流路P2内に配されたファンモータ103の近傍を通過して、第二吹出口30から空調機1の外へ排出される。このとき第二空気は、ファンモータ103を冷却する。空調機1のように、気化熱により第二空気を冷却しない方式では、筐体2の前方、つまり、第一空気を送りたい側に第二空気が吹き出される第二吹出口30があると、第一空気の送風ダクト291が第二空気によって温められ、第一空気の温度が上昇する可能性がある。しかしながら、空調機1では、第二空気も熱交換器4により気化冷却されているため、気化冷却しない冷却方式に比べて、第二空気により第一空気が温められる可能性が低い。
【0070】
熱交換器4の第一熱交換流路R1を第一方向K1、つまり、後方に流通した第一空気は、気化フィルタ6を後方に通過する。気化フィルタ6には、気化フィルタ6の上部に設けられた第二配管97を介して、第二タンク202から供給された水が滴下される。第一流路P1内は負圧に保たれているので、第二タンク202から供給された水は、第二配管97のノズル922から気化フィルタ6の内部に吸い込まれ、気化フィルタ6内に浸透する。ノズル922と、気化フィルタ6との上下方向の第二間隔は0であり、気化フィルタ6の上面69に形成された開口62から気化フィルタ6内に空気が流入しにくい。気化フィルタ6に浸透した水は、第一空気が気化フィルタ6を通過することにより気化が促進され、気化、すなわち蒸発して水蒸気となって第一空気に含有される。この時の気化熱により、第一空気は冷却され、第一空気の温度は低下する。冷却された第一空気は、流路形成部37を上方に流通後、第一ファン101によって第一吹出口29から空調対象空間に吹き出される。
【0071】
空調機1は、上記構成により、空調対象空間に吹き出される第一空気に対し、熱交換器4による一次冷却、及び気化フィルタ6による二次冷却を含む二段階の冷却を行うことができる。したがって、空調機1は、例えば、気化フィルタ6のみを用いる直接気化方式と比較して、第一空気の温度を更に低下できる。
【0072】
上記実施形態の空調機は、貯水容器、熱交換器、筐体、及び引出し体を備える。貯水容器は、水を溜める。熱交換器は、第一空気が流通する第一熱交換流路と、第二空気と貯水容器から供給される水とが流通する第二熱交換流路とを隔てる隔壁を有する。筐体は、熱交換器と貯水容器とを収容する。引出し体は、熱交換器を搭載し、熱交換器が筐体内に配される収容位置と、熱交換器が筐体外に配される引出し位置とに移動する。空調機の引出し体は、引出し位置に移動される場合に、熱交換器を筐体外に配置できる。空調機の引出し体は、空調機のユーザによる熱交換器の保守のしやすさを向上することに貢献する。
【0073】
空調機は、引出し体に設けられ、第二熱交換流路から排出される水を受ける第一ドレンパンを備える。空調機の第一ドレンパンは、引出し体が引き出し位置に移動する過程で、熱交換器の第二熱交換流路から排出される水が、筐体内の、意図しない箇所に付着することを抑制することに貢献する。空調機の第一ドレンパンは、引出し体が引き出し位置に移動される場合に、熱交換器の第二流路から排出される水が筐体の周辺に漏れることを抑制することに貢献する。
【0074】
空調機は、筐体に設けられる第二ドレンパンと、第一ドレンパンと接続し、引出し体が収容位置にある場合と、引出し位置にある場合との各々で、第一ドレンパンが受ける水が第二ドレンパンに向かって流れるドレン配管とを備える。空調機の第二ドレンパン及びドレン配管は、引出し体が引き出し位置に移動する過程で、第一ドレンパンから水が溢れ、熱交換器の第二熱交換流路から排出される水が、筐体内の、意図しない箇所に付着することを抑制することに貢献する。空調機の第二ドレンパン及びドレン配管は、第一ドレンパンに受ける水により、引出し体が重くなり、引出し体を収容位置と引出し位置とに移動しにくくなることを回避することに貢献する。
【0075】
空調機の第一ドレンパンは、第二熱交換流路から排出される水を受ける第一受部と、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向において第一受部よりも上流に位置し第一受部が受けた水が排出される排水孔とを有する。ドレン配管は、排水孔と接続される。空調機のドレン配管は、第一ドレンパンのうちの引出し方向の下流側の部分とドレン配管が接続する場合に比べ、ドレン配管の長さを短く、簡単な構成にすることに貢献する。
【0076】
空調機は、引出し体に搭載され、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向において熱交換器よりも上流に位置し、貯水容器から水が供給されると共に、第一熱交換流路を流通した第一空気が流通する気化フィルタを備える。空調機の引出し体は、気化フィルタが、引出し体に搭載されていない場合に比べ、熱交換器と、気化フィルタとのメンテナンス性を向上することに貢献する。
【0077】
空調機は、引出し体に搭載され、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向において熱交換器よりも上流に位置し、貯水容器から水が供給されると共に、第一熱交換流路を流通した第一空気が流通する気化フィルタを備える。第一ドレンパンは、第二熱交換流路から排出される水を受ける第一受部と、気化フィルタから排出される水を受ける第二受部と、第一受部と、第二受部とを隔てるドレン壁とを有する。ドレン壁の下端部には、第一受部と、第二受部とを連通する連通孔が形成される。空調機の第一ドレンパンは、第一ドレンパンを流通する第二空気が、他の空気と混ざることを抑制できる。
【0078】
空調機の第一ドレンパンは、熱交換器を下方から支持する第一支持部を有する。空調機の第一ドレンパンは、第一ドレンパン以外に第一支持部が設けられる場合に比べ、引出し体の構成を簡単にできる。
【0079】
空調機の第一ドレンパンは、ドレン壁とともに気化フィルタを下方から支持する第二支持部を有する。空調機の第一ドレンパンは、第一ドレンパン以外に第二支持部が設けられる場合に比べ、引出し体の構成を簡単にできる。
【0080】
空調機は、引出し体の移動を案内するレールを備える。引出し体は、レールに嵌るフレームと、化粧板とを有する。化粧板は、フレームのうち、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向の下流端部に接続され、フレームの長手方向と交差する方向に延び、引出し体が収容位置にある場合に、筐体とともに空調機の外周面を形成し、筐体内に取り込まれる第一空気が流通する取込口が形成される。空調機は、引出し体に搭載され、取込口と、熱交換器との間に配されるエアフィルタを備える。空調機の引出し体は、エアフィルタが、引出し体に搭載されていない場合に比べ、熱交換器と、エアフィルタとのメンテナンス性を向上することに貢献する。
【0081】
空調機は、引出し体の移動を案内するレールを備える。第一ドレンパンは、フレームに配されている。引出し体は、レールに嵌るフレームと、化粧板と、梁部材とを備える。化粧板は、フレームのうち、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向の下流端部に接続され、フレームの長手方向と交差する方向に延び、引出し体が収容位置にある場合に、筐体とともに空調機の外周面を形成する。梁部材は、フレームと化粧板とを接続する。空調機の梁部材は、引出し体移動時に、化粧板に加わる力を分散することに貢献する。
【0082】
化粧板には、筐体内に取り込まれる第一空気が流通する取込口が形成される。フレームは、化粧板のうちの、取込口の下方に接続される。化粧板は、取込口の下方に引出し体を移動する時に操作される引出しハンドルを有する。空調機の引出しハンドルは、取込口の上方に設けられる場合に比べ、引出しハンドルを操作されたことに応じて化粧板を撓みにくくすることに貢献する。
【0083】
空調機は、引出し体が収容位置から引出し位置に向かって移動することを規制する規制部材を備える。空調機の規制部材は、収容位置にある引出し体が意図しないタイミングで、引出し位置に向かって移動することを抑制することに貢献する。
【0084】
規制部材は、筐体に配された、係合部と、引出し体に配され、係合部と係合される場合に、引出し体の移動を規制する被係合部とを備える。引出し体は、被係合部の位置を、係合部と係合可能な係合位置と、係合部と係合不能な非係合位置とに切り替える引出しハンドルを有する。空調機の規制部材は、係合部と、被係合部という比較的簡単な構成で、収容位置にある引出し体が意図しないタイミングで、引出し位置に向かって移動することを抑制することに貢献する。
【0085】
熱交換器は、第一外壁を有する。引出し体は、熱交換器の第一外壁と対向する第一対向壁を搭載する。第一外壁及び第一対向壁の一方は、第一リブを有する。第一外壁及び第一対向壁の他方は、第一リブが嵌まる第一溝を有する。空調機の第一リブと、第一溝とは、メンテナンス時に、熱交換器を引出し体の所定の位置に配する作業を容易にすることに貢献する。
【0086】
気化フィルタは、第二外壁を有する。引出し体は、気化フィルタの第二外壁と対向する第二対向壁を搭載する。第二外壁及び第二対向壁の一方は、第二リブを有する。第二外壁及び第二対向壁の他方は、第二リブが嵌まる第二溝を有する。空調機の第二リブと、第二溝とは、メンテナンス時に、気化フィルタを引出し体の所定の位置に配する作業を容易にできる。
【0087】
空調機は、第一突起及び第二突起を備える。第一突起は、筐体の内部において下方に突出し、引出し体が収容位置にある場合に、熱交換器の上面に接触する。第二突起は、筐体の内部のうち、引出し体が収容位置から引出し位置に向かう引出し方向の上流において、第一突起の下端よりも下方に突出し、引出し体が収容位置にある場合に、熱交換器の上面に接触する。空調機の第一突起及び第二突起は、引出し体を引出し位置に移動し易くしつつ、収容位置に移動時には熱交換器の上面を第一突起と、第二突起との各々で下方に押さえることに貢献する。
【0088】
熱交換器は、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向の上流ほど、下流に比べ、引出し方向と上下方向とに直交する幅方向の長さが短い。空調機の熱交換器は、引出し方向の上流ほど、下流に比べ幅方向の長さが長い場合に比べ、引出し体の操作性をよくすることに貢献する。
【0089】
熱交換器は、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向の上流ほど、下流に比べ上下方向の長さが短い。空調機の熱交換器は、引出し方向の上流ほど、下流に比べ上下方向の長さが長い場合に比べ、引出し体の操作性をよくすることに貢献する。
【0090】
熱交換器は、引出し方向の上流に気化フィルタの上面に接する鍔部を有する。空調機の鍔部は、熱交換器と気化フィルタとの間の第一空気の第一流路に、第一空気以外の空気が混ざることを抑制することに貢献する。
【0091】
空調機は、筐体の内部において、下方に突出する第一壁と、第一壁よりも、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向の上流において下方に突出する第二壁とを備える。熱交換器は、熱交換器の上面のうちの引出し方向の下流の端部に、上方に突出し、引出し体が収容位置に配される場合に第一壁と当接する第一当接部と、熱交換器の上面のうちの引出し方向の上流の端部に、上方に突出し、引出し体が収容位置に配される場合に第二壁と当接する第二当接部を有する。空調機の第一壁、第二壁、第一当接部及び第二当接部は、比較的簡単な構成で、第一空気と、第二空気とが混ざることを抑制することに貢献する。
【0092】
空調機は、筐体の内部に配され、気化フィルタを流通した第一空気の流路を形成する流路形成部を備える。気化フィルタは、上下方向における下端に、第一ドレンパンよりも引出し方向の上流に突出し、引出し方向と上下方向とに直交する幅方向に沿って延びる水受けリブを有する。空調機の気化フィルタの下端に設けられた水受けリブは、第一空気の流通に伴って気化フィルタから流路形成部に排出される水を、第一ドレンパンに案内でき、筐体内に残存する水を減らすことに貢献する。
【0093】
上記実施形態の空調機は、筐体、第一取込口、第二取込口、熱交換器、気化フィルタ、第一吹出口、及び第二吹出口を備える。第一取込口は、筐体の第一側壁に配され、第一空気が筐体内に取り込まれる。第二取込口は、第一側壁に配され、第二空気は筐体内に取り込まれる。熱交換器は、第一取込口から取り込まれる第一空気が流通する第一熱交換流路と、第二取込口から取り込まれる第二空気が上方向に向かって流通し、且つ、水が供給される第二熱交換流路とが形成される。気化フィルタは、水の潜熱によって第一空気を冷却する。第一吹出口は、第一取込口から取り込まれ、熱交換器の第一熱交換流路及び気化フィルタを流通する第一空気が筐体外に吹き出される。第一吹出口は、筐体に配される。第二吹出口は、第二取込口から取り込まれ、第二熱交換流路を上方向に向かって流通する第二空気が筐体外に吹き出される。第二吹出口は、筐体のうちの、熱交換器の第二熱交換流路の出口よりも上方となる位置に配される。空調機の熱交換器では、第二空気が第二熱交換流路を流通する方向と、熱交換器の第二熱交換流路の出口に対する第二吹出口が配される方向とが一致する。したがって、空調機は、第二空気を第二熱交換流路から、第二吹出口まで上方向に向かって流通させることができ、従来に比べ、第二空気の圧力損失を小さくできる。第一取込口と、第二取込口とは同じ第一側壁に配されているため、第一取込口と、第二取込口とを互いに異なる側壁に設ける場合に比べ、筐体内の構成を簡単にでき、筐体の大きさを小さくすることに貢献する。
【0094】
空調機は、熱交換器の直上に配され、第二熱交換流路に供給される水が流通する第一配管を更に備える。第二熱交換流路に供給される水が流れる方向と、第二空気が流れる方向とが、反対方向になるため、空調機は、両者が互いに反対方向ではない場合に比べ、第二熱交換流路を流通する水の気化熱による熱交換効率が高い。
【0095】
空調機は、気化フィルタの直上に配され、気化フィルタに供給される水が流通する第二配管と、第一配管及び第二配管の各々に水を送るポンプとを備える。ポンプ、第一配管、及び第二配管を含む給水流路において、給水流路における水の流通方向の上流から下流に向けて、ポンプ、第一配管、及び第二配管の順番で接続される。空調機の給水流路は、第一配管を第二配管よりも上流に配することで、気化フィルタに比べ熱交換器に高い水圧で水を供給できる。
【0096】
第二配管は、第一配管よりも鉛直方向の下方に配される。空調機は、第二配管が第一配管よりも上方に配される場合に比べ、第二配管に水が行き渡りやすい。
【0097】
第一配管と熱交換器との鉛直方向の第一間隔は、第二配管と気化フィルタとの鉛直方向の第二間隔よりも大きい。空調機は、第一間隔を第二間隔よりも大きくすることで、気化フィルタから第一空気が漏れることを抑制することと、第二熱交換流路の下流において第二空気がスムーズに流通することとを両立できる。
【0098】
筐体は、第一側壁の反対の第二側壁と、第一側壁及び第二側壁に接続される第三側壁と、第三側壁の反対の第四側壁とを備える。空調機は、第一取込口から第一吹出口までの、第一熱交換流路を含む第一流路に、第一空気を流通させる第一ファンと、第一ファンを駆動するファンモータと、第三側壁に沿って配され、第一配管に接続される第三配管と、第四側壁に沿って配され、ファンモータに電力を供給する給電ハーネスとを備える。空調機の第三配管と、給電ハーネスとは、互いに分離して配されることで、両者が混在して配される場合に比べ、漏電及びショートが発生する可能性を抑制できる。
【0099】
第二熱交換流路は、第二取込口から第二吹出口までの第二流路の一部を形成する。空調機は、熱交換器の直下に配され、第二熱交換流路から排出される水を受け、第二熱交換流路の上流において第二流路の一部を形成するドレンパンを備える。空調機のドレンパンは、ドレンパンに溜められる水の気化熱により、熱交換器に入る前の第二空気を冷却できる。
【0100】
ドレンパンは、熱交換器と当接し、第二熱交換流路から排出される水を受ける第一受部と、気化フィルタと当接し、気化フィルタから排出される水を受ける第二受部と、第一受部と、第二受部とを隔てるドレン壁とを有する。空調機のドレンパンは、ドレン壁を備えない場合に比べ、第二流路の一部を形成するドレンパンを経由する第二空気が、他の空気と混ざりにくい。
【0101】
第一取込口と、第二取込口とは、共通の取込口である。空調機は、第一取込口と、第二取込口とを別々に設ける場合に比べ、異なる二つの取込口を構成する必要がないため、筐体を小さくできる。
【0102】
空調機は、第一熱交換流路に第一空気を流通させる第一ファンと、第二熱交換流路に第二空気を流通させる、第一ファンに比べて出力が小さい第二ファンとを備える。空調機は、第二空気が第二熱交換流路から、下方向に向かって流通後、第二吹出口まで上方向に向かって流通する従来の空調機に比べ、第二空気の圧力損失を小さくできるので、第二ファンの出力を第一ファンに比べ小さくしても空調機全体の熱交換率を高いままに保てる。
【0103】
筐体は、第一吹出口と第二吹出口とが配される上壁を備える。第二吹出口は、第一空気が第一熱交換流路を流通する方向において、第一吹出口よりも第一側壁に近い位置に配される。空調機の筐体は、第二吹出口が第一吹出口に対して第一側壁より遠い位置に配される場合と比べて、筐体内の第一空気の流路と第二空気の流路とをシンプルにでき、筐体を小型化することに貢献する。
【0104】
第二吹出口は、第一空気が第一熱交換流路を流通する方向と鉛直方向とに垂直な方向において、第一吹出口と重なる位置に配される。空調機の筐体は、筐体内の第一空気の流路と第二空気の流路とを更にシンプルにでき、筐体を小型化することに貢献する。
【0105】
空調機は、第一取込口から第一吹出口までの、第一熱交換流路を含む第一流路に、第一空気を流通させる第一ファンと、第二取込口から第二吹出口までの、第二熱交換流路を含む第二流路に、第二空気を流通させる第二ファンと、第一ファンと第二ファンとを駆動するファンモータとを備える。ファンモータの回転軸は、第一空気が第一熱交換流路を流通する方向と平行である。ファンモータの回転軸は、第一空気が第一熱交換流路を流通する方向、つまり、前後方向と交差する場合と比べ、筐体内の第一空気の流路と第二空気の流路とを更にシンプルにでき、筐体を小型化できる。
【0106】
第一空気が第一熱交換流路を流通する方向において、第一ファンは、気化フィルタと重なる位置に配される。第一空気が第一熱交換流路を流通する方向、つまり、前後方向において第一ファンが気化フィルタと異なる、つまりズレた位置に配される場合と比べ、筐体内の第一空気の第一流路を短くでき、筐体を小型化できる。
【0107】
第一空気が第一熱交換流路を流通する方向において、第二ファンは、熱交換器と重なる位置に配される。第一空気が第一熱交換流路を流通する方向において第二ファンが熱交換器と異なる、つまりズレた位置に配される場合と比べ、筐体内の第二空気の流路を短くでき、筐体を小型化できる。
【0108】
上記実施形態の空調機は、筐体、第一タンク、第一タンク収容部、第二タンク、第二タンク逆止弁、第二タンク収容部、出口配管、及び冷却ユニットを備える。第一タンクは、水を溜める。第一タンク収容部は、筐体内に配され、第一タンクを収容する。第二タンクは、筐体に対し取り外し可能に配され、第一タンクから供給される水を溜める。第二タンク逆止弁は、第二タンクに配される。第二タンク収容部は、筐体内に配され、第二タンクを収容する。出口配管は、筐体内に配され、第二タンク逆止弁を介して第二タンクに接続される。冷却ユニットは、筐体内に配され、出口配管から供給される水の気化熱によって筐体外から取り込む空気を冷却する。空調機の第二タンクは、筐体から取り外すことができるので、従来よりも第二タンクの保守のしやすさを向上することに貢献する。空調機の第二タンク逆止弁は、第二タンクが筐体から取り外される過程で、第二タンクに溜まる水が、第二タンクの外部に流れることを抑制することに貢献する。
【0109】
第二タンク収容部は、蓋と、ヒンジとを備える。ヒンジは、蓋を、第二タンク収容部に配される第二タンクの上部を覆う閉鎖位置と、第二タンク収容部に配される第二タンクの上部を解放する解放位置とに回転可能に筐体内に固定する。空調機の蓋は、第二タンクを筐体の内部から取り出す場合に、第二タンク内の水が飛び散ることを抑制することに貢献する。
【0110】
空調機は、冷却ユニットから排出される水を受けるドレンパンと、入口配管とを備える。入口配管は、蓋と、ドレンパンとを接続する可撓性の配管である。空調機の入口配管は、蓋とドレンパンとを接続するので、第二タンクを筐体に着脱する時に、ドレンパンから第二タンクに水を供給する配管が第二タンクと干渉したり、干渉を避けるため配管を個別に移動させたりする必要を無くすことに貢献する。
【0111】
蓋は、蓋本体と、入口配管が接続される筒体入口と、蓋本体に接続される筒体出口とを有する中空の筒体とを有する。蓋が解放位置にある状態で、筒体出口は、筒体入口よりも上方に位置する。空調機の筒体は、蓋が解放位置にある状態では、筒体出口は、筒体入口よりも上方に位置するので、第二タンクを着脱する時に、ドレンパンから供給される水を筒体入口から筒体出口までの間で留めておくことができ、出口まで水が達しにくくすることに貢献する
【0112】
筐体の側壁には、第一タンクと、第二タンクとの各々を、筐体から取り出す取出口が形成される。蓋本体は、蓋が閉鎖位置にある状態の蓋本体の上面のうち、筒体と取出口との間となる部分に、上面から上方に突出する蓋体突起を備える。空調機の蓋体突起は、第一タンクを第一タンク収容部に移動するのを案内することに貢献する。空調機の蓋体突起は、第一タンクを筐体に装着する時に、第一タンクが筒体に接触することを抑制することに貢献する。
【0113】
第一タンクは、第一タンク内から第二タンクに供給される水が流通する給水口を備える。蓋本体には、給水口を挿通する挿通孔が形成される。空調機の蓋本体は、第一タンクの水を第二タンクに供給する構成を、比較的簡単にできる。
【0114】
蓋が閉鎖位置にある状態の蓋と第二タンクとの間に配されるシール部材を備える。空調機のシール部材は、第二タンクと蓋とで囲まれる空間を密閉に近い状態にできる。空調機は、第二タンクに溜まる水が蒸発したり、水の温度が変化したりしにくくすることに貢献する。
【0115】
第二タンクは、第二タンクの内側面に囲まれる領域に第二タンクハンドルを備える。空調機の第二タンクハンドルは、第二タンクを筐体から着脱する時の操作性を向上することに貢献する。空調機の第二タンクハンドルは、第二タンクの内側面に囲まれる領域外に配される場合に比べ、第二タンクをコンパクトにすることに貢献する。
【0116】
第二タンクハンドルは、第二タンクの長手方向の中心部に配される。空調機の第二タンクハンドルは、第二タンクの長手方向の端部に配される場合に比べ、第二タンクを筐体から取り出すときにバランスをとりやすくすることに貢献する。
【0117】
第二タンクは、第二タンクの内側面に囲まれる領域にインラインフィルターを備える。空調機のインラインフィルターは、第二タンクに異物が侵入した場合にも、異物が第二タンクに接続される配管に侵入することを抑制することに貢献する。
【0118】
筐体は、第一タンクを筐体から取り出す取出口が形成される第一側壁を有する。第二タンク収容部は、第一側壁の反対の第二側壁よりも、第一側壁の近くに配される。空調機の第二タンク収容部は、第二タンクが第二側壁の近くに配される場合に比べ、筐体から第二タンクを取り出しやすい。
【0119】
筐体は、第一タンクを筐体から取り出す取出口が形成される第一側壁を有する。インラインフィルターは、第一側壁の反対の第二側壁よりも、第一側壁の近くに配される。空調機のインラインフィルターは、第二側壁の近くに配される場合に比べ、第一タンクを第一タンク収容部に配した状態でインラインフィルターを交換する作業をしやすくすることに貢献する。
【0120】
第二タンク収容部の底壁には、筐体の外部空間と連通する外部連通孔が形成される。空調機の外部連通孔は、第二タンク収容部に意図しない水を空調機の筐体の外に排出することに貢献する。
【0121】
本発明の空調機は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の変形が適宜加えられてもよい。
【0122】
空調機の各構成要素の構成、形状、大きさ、配置、及び数は、適宜変更されてよい。筐体の形状は、円柱状、多角柱状等適宜変更されてよい。引出し体は適宜省略されてもよいし、構成を変更されてもよい。筐体に形成される、第一取込口、第二取込口、第一吹出口、及び第二吹出口の少なくとも何れかは、配置、形状、及び大きさが変更されてよい。第一取込口及び第二取込口は各々、第一側壁のうちの別の部位に個別に形成さてもよい。第一吹出口、及び第二吹出口は、筐体の上壁以外の側壁に形成されてもよい。第一吹出口、及び第二吹出口の各々が筐体の上壁に形成される場合、第二吹出口は、第一空気が第一熱交換流路を流通する方向において、第一吹出口よりも第一側壁に遠い位置に配されてもよい。第二吹出口は、第一空気が第一熱交換流路を流通する方向と鉛直方向とに垂直な方向において、第一吹出口と重ならない位置に配されてもよい。取出口の大きさ、形状、及び配置は、適宜変更されてよい。
【0123】
空調機は、引出し体の移動を案内するレールを備えなくてもよい。空調機は、一つのレールを備えてもよいし、三つ以上のレールを備えてもよい。筐体に対する引出し体の配置は適宜変更されてよく、例えば、引出し対の上下方向の配置を変更し、筐体の下端部に引出し体の下端部を配置してもよい。化粧板に対するフレームの接続位置は適宜変更されてよい。引出しハンドルは、取込口の上方、左方、右方の何れかに形成されてもよい。引出し体は、梁部材を備えなくてもよいし、梁部材の、構成、形状、数、及び配置は適宜変更されてもよい。引出し体は、箱状であってもよい。規制部材は、必要に応じて省略されてもよいし、大きさ、構成、配置、数等が変更されてもよい。空調機は、規制部材として、化粧板に設けた磁石と、引出口に設けた磁性体とを有していてもよい。この場合、引出し体が収容位置にあるとき、磁石と磁性体との間の磁力により、引出し体が引出し方向に移動されることが規制される。規制部材は、引出しハンドルと連結しなくてもよく、例えば、化粧板に設けられたフックと、第一側壁に設けた孔部とにより構成され、引出し体が収容位置にあるときにフックを孔部に係合させることで、引出し体が引出し方向に移動することを規制してもよい。規制部材が、係合部と被係合部とで構成される場合、係合部と被係合部との配置、構成、数等は適宜変更されてよく、被係合部は、筐体に設けられてもよい。
【0124】
冷却ユニットの構成は適宜変更されてよい。冷却ユニットは、熱交換機及び気化フィルタの一方のみを備えてもよい。熱交換器の構成は適宜変更されてよい。熱交換器は、熱交換ケースを備えず、熱交換器本体のみを備えてもよい。熱交換器の隔壁は、複数のシートと複数のスペーサとで形成されてもよいし、複数のシートのみで形成されてもよいし、筒状体を複数配置して形成してもよい。熱交換器は、第一熱交換流路の入口から出口に向かう第一方向と、第二熱交換流路の入口から出口に向かう第二方向とは、互いに直交していてもよいし、互いに交差していてもよいし、平行でもよい。熱交換器は、第一外壁を有さなくてもよい。第一外壁には、第一リブが形成され、第一対向壁に第一リブが嵌る第一溝が形成されてもよい。第一外壁には第一リブ及び第一溝の一方が形成されなくてもよい。第一リブ及び第一溝の形状、大きさ、配置は適宜変更されてよい。熱交換器の形状は適宜変更されてよい。熱交換器は、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向の上流ほど、下流に比べ、引出し方向と上下方向とに直交する幅方向の長さが長くてもよい。熱交換器は、引出し体を収容位置から引出し位置に移動する引出し方向の上流ほど、下流に比べ上下方向の長さが長くてもよい。熱交換器は、鍔部、第一当接部、及び第二当接部の少なくとも何れかを省略してもよいし、配置、構成、数等が適宜変更されてもよい。熱交換器が鍔部を備えない場合、気化フィルタは、熱交換器の上面と当接する鍔部を有してもよい。
【0125】
空調機は、第一突起及び第二突起を備えなくてもよいし、第一突起及び第二突起の何れかのみを備えてもよい。第一突起及び第二突起の形状、配置は適宜変更されてよい。第一突起及び第二突起は、気化フィルタの上面と当接してもよい。第一突起及び第二突起とは、一体に形成されていたが、別体に形成されてもよい。
【0126】
空調機は、エアフィルタの少なくとも何れかを省略してもよいし、エアフィルタの、構成及び配置を変更してもよい。エアフィルタは、引出し体に搭載されなくてもよい。気化フィルタの構成は適宜変更されてよい。気化フィルタは、引出し体に搭載されず、筐体内に配置されてもよい。気化フィルタは、熱交換器が搭載される引出し体とは別の引出し体に搭載されてもよい。引出し体に搭載される場合の気化フィルタの配置は適宜変更されてよく、例えば、熱交換器に対し引出し方向に下流に引出し体が配置されてもよい。その場合、取込口は、化粧板に形成されてもよいし、筐体の第一から第四側壁の何れかの側壁に形成されてもよいし、筐体の上壁又は下壁に形成されてもよい。気化フィルタは水受けリブを備えなくてもよい。気化フィルタは、第二外壁を有さなくてもよい。第二外壁には、第二リブが形成され、第二対向壁に第二リブが嵌る第二溝が形成されてもよい。第二外壁には第二リブ及び第二溝の何れも形成されなくてもよい。第二リブ及び第二溝の形状、大きさ、配置は適宜変更されてよい。
【0127】
ドレンパンは省略されてもよいし、ドレンパンの構成は適宜変更されてよい。ドレンパンは第一ドレンパン及び第二ドレンパンの一方のみを備えてもよい。第一ドレンパン及び第二ドレンパンは各々、大きさ、形状、及び配置の各々を適宜変更されてよい。第一ドレンパンは、引出し体に設けられなくてもよい。第一ドレンパンが引出しに設けられる場合、第一ドレンパンは、フレームに固定されなくてもよく、化粧板に固定されてもよい。第一ドレンパンがフレームの機能を有し、レールと係合してもよい。第一ドレンパンは、ドレン配管を省略してもよいし、ドレン配管の形状、大きさ、及び配置の各々を適宜変更してもよい。ドレン配管は、第一ドレンパンの底壁に連結してもよいし、可撓性を有する配管であってもよいし、収縮する配管であってもよい。ドレン配管は、第二タンクの筒体に直接接続されてもよい。第一ドレンパンは、第二受部及びドレン壁を有さず、熱交換器の第二熱交換流路から排出される水のみを受けてもよい。ドレン壁は、気化フィルタと当接せずに、熱交換器の後下端と当接してもよい。ドレン壁は連通孔が形成されなくてもよい。第一受部と、第二受部とは、別々のドレン配管と連結してもよい。第一ドレンパンは、第一支持部及び第二支持部の少なくとも何れかを備えなくてもよく、例えば、熱交換器及び気化フィルタの少なくとも何れかは、引出し体のフレームに支持されてもよい。第一ドレンパンは、第一対向壁及び第二対向壁の少なくとも何れかとして機能しなくてもよい。第一対向壁及び第二対向壁の少なくとも何れかは、第一ドレンパンとは別体に形成されてもよい。第一対向壁及び第二対向壁の少なくとも何れかは、化粧板に連結するフランジ、又はフレームであってもよい。
【0128】
貯水容器の構成は適宜変更されてよい。貯水容器は、第一タンク及び第二タンクの何れかのみを備えてもよいし、各タンクの大きさ、形状、数、及び配置は、適宜変更されてよい。第二タンクは、筐体に対して取り外し不能であってもよい。その場合、第二タンクは第二タンク逆止弁を備える必要が無い。第二タンクは、第一タンクの数に応じて複数設けられてもよい。第二タンクは、インラインフィルター及び第二タンクハンドルの少なくとも何れかを省略してもよいし、インラインフィルター及び第二タンクハンドルの構成、配置、及び数を適宜変更してもよい。第二タンクハンドルは、第二タンクの長手方向の一端部に配されてもよい。インラインフィルターは、第一側壁の反対の第二側壁の近くに配されてもよい。第二タンクは、内側面に囲まれる領域の外側に、第二タンクハンドルを設けてもよい。外部連通孔
【0129】
給水ユニットの構成は適宜変更されてもよい。空調機は、ポンプ、第一配管から第四配管を有さず、不織布等の吸水性の高い補水布により、水を吸い上げて、冷却ユニットに供給してもよい。第一配管、第二配管、第三配管の配置は適宜変更されてもよい。ポンプ、第一配管、及び第二配管の給水流路における水の流通方向の配置は、適宜変更されてよい。上流から下流に向けて、ポンプ、第二配管、及び第一配管の順番で接続されてもよい。第二配管の鉛直方向の位置は、第一配管の鉛直方向の位置と互いに同じであっても良いし、第二配管が、第一配管よりも鉛直方向の上方に配されてもよい。第一配管と熱交換器との鉛直方向の第一間隔は、第二配管と気化フィルタとの鉛直方向の第二間隔以下でもよい。第三配管の配置は適宜変更されてよく、例えば、給電ハーネスと近接して配置されてもよい。第一配管に水を供給する配管と、第二配管に水を供給する配管とが別に設けられてもよい。入口配管は、適宜省略されてもよいし、構成を変更されてもよい。入口配管は、収縮性を有する配管であってもよい。
【0130】
第一ファン、第二ファン、及びファンモータは、適宜省略されてもよいし、構成、配置、大きさを変更されてもよい。第二ファンの出力は、第一ファンの出力以上でもよい。ファンモータは、第一流路に設けられてもよいし、筐体外に設けられてもよい。第一空気が第一熱交換流路を流通する方向において、第一ファンは、気化フィルタと重ならない位置に配されてもよい。第一空気が第一熱交換流路を流通する方向において、第二ファンは、熱交換器と重ならない位置に配されてもよい。
【0131】
第二タンク収容部の構成及び配置は適宜変更されてもよい。第二タンク収容部は、第一側壁の反対の第二側壁の近くに配されてもよい。空調機の第二タンク収容部の蓋の構成は適宜変更されてよい。第二タンク収容部には、シール部材が設けられなくてもよい。蓋は、蓋体突起、及び筒体の少なくとも何れかを備えてなくてもよいし、挿通孔が形成されなくてもよい。筒体の構成は適宜変更されてよく、筒体が解放位置にある状態で、筒体出口は、筒体入口よりも下方に位置してもよい。第二タンク収容部は、蓋と、ヒンジとを備えなくてもよい。第二ドレンパンは入口配管と接続していなくてもよい。第二タンク収容部の底壁に外部連通孔が形成されなくてもよいし、外部連通孔の数、配置、及び形等は適宜変更されてよい。また、第二タンク収容部の底壁が筐体の下壁の一部を構成し、外部連通孔が筐体の外部空間と直接連通してもよい。また、外部連通孔は、筐体の側壁の下端に設けた穴を介して外部空間と連通するものであってもよい。
【0132】
図19を参照して、蓋とヒンジとを備えない変形例の第二タンク収容部239と、入口配管17と接続されない第二ドレンパン181について説明する。図19では、上記実施形態の空調機1と同様の構成には、同じ符号を付与している。図19に示す変形例の第二タンク収容部239は、蓋とヒンジとを備えないことを除いて、上記実施形態の第二タンク収容部の構成と互いに同じである。変形例の空調機1の第二ドレンパン181の下端部は、前後方向の中心付近に位置し、屈曲配管182と連結する。屈曲配管182は、L字状の配管であり、第二ドレンパン181に対し、上下方向に延びる軸周りに回転可能に連結する。第一タンク201が筐体2に収容される場合、空調機1のユーザは屈曲配管182の下端が、前方を向く姿勢とする。この時、屈曲配管182の下端は、第二タンク202の後端よりも前方に位置するので、第二ドレンパン181から流れる水は、屈曲配管182を流通後、第二タンク202に流入する。第一タンク201が筐体2を取り出した後、第二タンク202を取り出す場合、空調機1のユーザは、屈曲配管182の下端が右方又は左方を向く姿勢とする。この時、屈曲配管182の下端は、第二タンク202の後端よりも後方に位置するので、ユーザは、第二タンク202を筐体2から取り出す作業を容易にできる。上記の変形は矛盾がない範囲で適宜組み合わされてもよい。
【符号の説明】
【0133】
1:空調機、2:筐体、3:冷却ユニット、4:熱交換器、6:気化フィルタ、7:引出し体、8:ドレンパン、8:ドレンパン、9:ポンプ、10:蓋、15:ヒンジ、16:シール部材、17:入口配管、18:第二タンク逆止弁、19:出口配管、21:第一側壁、22:第二側壁、23:第三側壁、24:第四側壁、29:第一吹出口、30:第二吹出口、33:第一突起、34:第二突起、35:第一壁、36:第二壁、37:流路形成部、39:第二タンク収容部、48:上面、49:鍔部、51:第一当接部、52:第二当接部、54:第一外壁、55:第一溝、59:上面、60:エアフィルタ、65:第二外壁、66:第二溝、70:引出しハンドル、71:フレーム、フレーム、73:化粧板、74:第一取込口、第二取込口、取込口、76、77:梁部材、78:規制部材、79、80:被係合部、81:第一ドレンパン、82:第二ドレンパン、83:第一受部、84:第二受部、85:ドレン壁、86:連通孔、87:排水孔、90:ドレン配管、91、92:レール、93、94:係合部、96:第一配管、97:第二配管、98:第三配管、101:第一ファン、102:第二ファン、103:ファンモータ、104:回転軸、110:蓋本体、111:筒体、140:第一タンク収容部、200:外周面、201、211、221:第一タンク、202:第二タンク、204:第二タンクハンドル、391から397:外部連通孔、803:第一対向壁、第二対向壁、808、809:第一支持部、808から809:第二支持部、851、852:第一リブ、853、854:第二リブ、104:回転軸、D:引出し方向、D1:第一間隔、P1:第一流路、P2:第二流路、P3:給水流路、Q1:引出し位置、Q2:収容位置、R:領域、R1:第一熱交換流路、R2:第二熱交換流路、W:幅方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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