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  • 特開-自立型まな板 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176874
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】自立型まな板
(51)【国際特許分類】
   A47J 47/00 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
A47J47/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095718
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】390020019
【氏名又は名称】レック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100181928
【弁理士】
【氏名又は名称】日比谷 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100075948
【弁理士】
【氏名又は名称】日比谷 征彦
(72)【発明者】
【氏名】小野 彩子
(72)【発明者】
【氏名】堀江 由紀
【テーマコード(参考)】
4B066
【Fターム(参考)】
4B066CC11
4B066CC19
4B066CC31
(57)【要約】
【課題】起立した状態を維持することが可能な自立型まな板を提供する。
【解決手段】自立型まな板10は、平面状の主面部11と、この主面部11と連続する平面状の第1の側面部12及び第2の側面部13a、13bとから構成されている。第1の側面部12は主面部11に対して略垂直に立設され、例えば90度以内の角度で内側に傾けて立ち上げられている。カットされた食材は、側面部12、13a、13bにより外側にこぼれ落ちることが防止され、使用後は水洗して、第1の側面部12を底部にして、主面部11を立て掛けることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線状の第1の端辺を有する平面状の主面部と、前記第1の端辺を基部として前記主面部に対して略垂直に立設される平面状の第1の側面部とから構成されていることを特徴とする自立型まな板。
【請求項2】
前記主面部の裏面には、滑り止め部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自立型まな板。
【請求項3】
前記主面部は前記第1の端辺と異なる直線状の第2の端辺を有し、
前記第2の端辺を基部として前記主面部に対して略垂直に立設される面状の第2の側面部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自立型まな板。
【請求項4】
前記第1の側面部と前記第2の側面部とは、離間しており、
前記第1の端辺の延長線と、前記第2の端辺の延長線とが交叉する箇所の前記前延長線間の角度は45度~120度の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の自立型まな板。
【請求項5】
一対から成る前記第2の側面部は、対向して配置されており、
前記第1の側面部の一端と一方の第2の側面部の端部とは、及び前記第1の側面部の他端と他方の第2の側面部の端部とは、それぞれ連続していることを特徴とする請求項3に記載の自立型まな板。
【請求項6】
一対の前記第2の側面部の頂辺は、前記第1の側面部から離れるにつれて高さが低くなるように傾いていることを特徴とする請求項5に記載の自立型まな板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食材をカットする際に使用するまな板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
雑菌が繁殖し易い調理用のまな板において、清潔に保つためには、使用後に十分な水切りを行い、乾燥させる必要がある。そのために特許文献1に示すように、まな板スタンドを用いることがある。このまな板スタンドは、水切りを容易に行うためにまな板を挟持して、起立させた状態にすることを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-38366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のまな板用スタンドは、小型であり、紛失し易いという問題がある。また、特許文献1にも開示され、一般に広く使用されている矩形平面状のまな板を用いると、カットした食材の一部がまな板からこぼれ落ちることがあり、またカットした食材を鍋等に投入する際にも、食材の一部が鍋内に投入できずに、外側にこぼれ落ちてしまうことも多々ある。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決し、起立した状態を維持することが可能であって、カットした食材がこぼれ落ち難い自立型まな板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するための本発明に係る自立型まな板は、直線状の第1の端辺を有する平面状の主面部と、前記第1の端辺を基部として前記主面部に対して略垂直に立設される平面状の第1の側面部とから構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る自立型まな板によれば、別体のまな板用スタンドを用意する必要がなく、起立した状態を維持することができる。洗浄後に、起立させることで、水切りを行い、雑菌等の繁殖を防止することができる。
【0008】
また、カットした食材が自立型まな板からこぼれ落ちることが少なく、カットした食材を容易に鍋等に投入することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1の自立型まな板の平面図である
図2】自立型まな板の斜視図である。
図3】自立状態の自立型まな板の斜視図である。
図4】実施例2の自立型まな板の平面図である。
図5】自立型まな板の斜視図である。
図6】自立状態の自立型まな板の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例0011】
図1は実施例1の自立型まな板の平面図、図2は斜視図であり、自立型まな板10は例えば硬質の合成樹脂材から成り、自立型まな板10の大きさは、例えば主面部11の長辺11aは300mm、短辺11bは200mm、第1の側面部12の高さは40mm、側面部12、13a、13bの厚みは5mmとされている。
【0012】
自立型まな板10は、平面状の主面部11と、この主面部11と連続する平面状の第1の側面部12及び第2の側面部13a、13bとから構成されている。主面部11は例えば矩形状とされ、直線状の第1の端辺である長辺11aを基部として、所定の高さを有する平面状の第1の側面部12が立設されている。
【0013】
第1の側面部12は主面部11に対して略垂直に立設され、例えば90度以内の角度で内側に傾けて立ち上げられている。主面部11の長辺11aを挟む両側の直線状の第2の端辺である短辺11bを基部として、所定の高さを有する平面状の第2の側面部13a、13bがそれぞれ略垂直に立設されている。
【0014】
第1の側面部12の一端と第2の側面部13aの端部とは、及び第1の側面部12の他端と第2の側面部13bの端部とは、それぞれ連続している。なお、第1の側面部12と、一対の第2の側面部13a、13bとは。若干離間するように配置してもよい。
【0015】
向かい合う第2の側面部13a、13bは、第1の側面部12側ではそれぞれ頂辺13c、13dが第1の側面部12とほぼ同等であるが、第1の側面部12から離れるに従って頂辺13c、13dの高さが低くなるようにされている。このように、第1の側面部12から離れるに従って高さを低くせず、第1の側面部12及び第2の側面部13a、13bは、同じ高さであってもよい。
【0016】
更に、主面部11の裏面は、図示しない滑り止めのための滑り止め部が形成されている。滑り止め部は第1の側面部12に設けるようにしてもよい。
【0017】
この自立型まな板10の使用に際しては、自立型まな板10をキッチン台上に載置し、側面部12、13a、13bが存在しない開放された側の長辺11aを使用者側に向け、使用者は主面部11上で食材をカットする。
【0018】
カットされた食材は、側面部12、13a、13bにより外側にこぼれ落ちることが防止される。また、カットした食材を鍋等に投入する場合に、食材は第2の側面部13a、13bに誘導され、正確に鍋に入れることができる。
【0019】
更に、使用後は水洗して、図3に示すように、第1の側面部12を底部にして、主面部11を立て掛けることができ、水切り、乾燥が容易となる。この場合に、第1の側面部12の立ち上げ角は主面部11に対して90度よりも小さくすることにより、立ち上げた場合の自立型まな板10の重心が底部となる第1の側面部12の中心側に位置し、倒れる虞れがなく安定して立て掛けられる。
【0020】
なお、主面部11は矩形状とは限らず、正方形や台形であってもよい。また、自立型まな板10は少なくとも主面部11と第1の側面部12とを備えていればよく、第2の側面部13a、14bを省略することも可能である。
【実施例0021】
図4は実施例2の自立型まな板の平面図、図5は斜視図である。実施例2の自立型まな板20は、実施例1の自立型まな板10と同様に、例えば硬質の合成樹脂材から成り、自立型まな板20の大きさは、例えば主面部21の直径は300mm、第1の側面部22の高さは40mm、側面部22、23の厚みは5mmとされている。
【0022】
自立型まな板20は、平面状の主面部21と、この主面部21と連続する平面状の第1の側面部22及び第2の側面部23とから構成されている。
【0023】
主面部21は例えば略扇形状とされ、直線状の第1の端辺である側辺21aを基部として、所定の高さを有する平面状の第1の側面部22が立設されている。同様に、直線状の第2の端辺である側辺21bを基部として、所定の高さを有する平面状の第2の側面部23が立設されている。
【0024】
第1の側面部22の頂部は一定の高さとされ、第2の側面部23の上部23aは円弧状とされている。なお、第1の側面部22及び第2の側面部23は、平面であれば、適宜の形状を採用することができる。
【0025】
この第1の側面部22の側辺21aの長さは、第2の側面部23の側辺21bの長さよりも大きくされている。また、側辺21aの延長線と側辺21bの延長線が交叉する角度、つまり第1の側面部22と第2の側面部23との開き角は約45度~120度の範囲が好ましい。
【0026】
第1の側面部22の主面部21に対する立ち上げ角は、実施例1と同様に略垂直とされ、90度以下であることが好ましい。また、主面部21の第1、第2の側面部22、23に挟まれた側辺21c及び主面部21の扇形の弧側に相当する側辺21dは、直線状、円弧状等の適宜の線形を採用することができる。
【0027】
主面部21の扇形の弧側である略半円形の主にカット等の作業を行う箇所の形状についても、矩形等適宜の形状を採用してもよい。更に、主面部21の裏面は、図示しない滑り止めのための滑り止め部が形成されている。滑り止め部は第1の側面部22に設けるようにしてもよい。
【0028】
自立型まな板20の使用に際しては、略半円形である広く開放された主面部21を利用して、食材のカット等を行う。そして、主面部21上でカットされた食材は、第1の側面部22と第2の側面部23とにより狭い出口となる側辺21c側に誘導されて、鍋等に容易に投入することが可能である。
【0029】
使用後には、実施例1と同様に図6に示すように、第1の側面部22を底部として立て掛けることができる。また、自立型まな板20は少なくとも主面部21と第1の側面部22とを備えていればよく、第2の側面部23を省略することも可能である。
【0030】
このように、本発明に係る自立型まな板10、20によれば、従来例の別体のまな板用スタンドを用意する必要がなく、起立した状態を維持することができる。洗浄後に、起立させることで、水切りを行い、雑菌等の繁殖を防止することができる。
【0031】
また、カットした食材が自立型まな板10、20からこぼれ落ちることが少なく、カットした食材を容易に鍋等に投入することが可能である。
【符号の説明】
【0032】
10、20 自立型まな板
11、21 主面部
11a 長辺
11b 短辺
12、22 第1の側面部
13a、13b、23 第2の側面部
13c、13d 頂辺
21a、21b 側辺
図1
図2
図3
図4
図5
図6