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特開2024-176905通信用アンテナを備えたドローンおよびこのドローンを用いた監視システム並びに監視方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176905
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】通信用アンテナを備えたドローンおよびこのドローンを用いた監視システム並びに監視方法
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/27 20060101AFI20241212BHJP
   H01Q 13/08 20060101ALI20241212BHJP
   H01Q 21/06 20060101ALI20241212BHJP
   H01Q 19/10 20060101ALI20241212BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20241212BHJP
   F16L 11/133 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
H01Q1/27
H01Q13/08
H01Q21/06
H01Q19/10
G06K7/10 248
G06K7/10 236
F16L11/133
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095768
(22)【出願日】2023-06-09
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】000006714
【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001368
【氏名又は名称】清流国際弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100129252
【弁理士】
【氏名又は名称】昼間 孝良
(74)【代理人】
【識別番号】100155033
【弁理士】
【氏名又は名称】境澤 正夫
(72)【発明者】
【氏名】石橋 裕輔
【テーマコード(参考)】
3H111
5J020
5J021
5J045
5J046
【Fターム(参考)】
3H111CB07
3H111CB14
3H111DA17
3H111DB03
3H111DB06
3H111DB08
3H111DB10
5J020AA03
5J020BA06
5J020BC13
5J020CA04
5J020DA02
5J021AA02
5J021AB06
5J021HA08
5J021JA07
5J045AA06
5J045AB05
5J045DA10
5J045LA02
5J045NA01
5J046AA04
5J046AA07
5J046AA12
5J046AB13
5J046KA00
(57)【要約】
【課題】監視対象物に設置されたパッシブ型のICタグとの無線通信をより良好な状態に維持でき、かつ、軽量化されたアンテナを備えたドローンおよびこのドローンを用いた監視システム並びに監視方法を提供する。
【解決手段】通信機6を構成するアンテナ7が、反射板9の下面に2枚のアンテナ素子8が並置された2素子型パッチアンテナであり、反射板9および各アンテナ素子8を厚さ3mm以下のアルミニウム合金板で形成し、反射板9の中央部の各アンテナ素子8の間の位置に形成されたカメラ用貫通穴9aが平面視でドローン1の中央部に位置するように反射板9をドローン1に設置し、ドローン1を真下から見上げた視野では、反射板9及び各アンテナ素子8が現れていて、反射板9の上方に配置されたカメラ装置5は、カメラ用貫通穴9aを通じてドローン1の下方の画像データを取得する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象物に設置されているパッシブ型のICタグとの無線通信に使用されるアンテナを備えた通信機およびカメラ装置が搭載されたドローンにおいて、
前記アンテナが、反射板とこの反射板の下面に間隔をあけて並置されている2枚の板状のアンテナ素子とを有する2素子型パッチアンテナであり、
前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子は厚さ3mm以下のアルミニウム合金板で形成されていて、
前記反射板の中央部のそれぞれの前記アンテナ素子の間に相当する位置にカメラ用貫通穴が形成されていて、
前記反射板は前記カメラ用貫通穴が平面視で前記ドローンの中央部に位置するように前記ドローンに設置されていて、前記ドローンを真下から見上げた視野では前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子が現れていて、
前記カメラ装置は前記反射板の上方に配置されていて、前記カメラ用貫通穴を通じて前記ドローンの下方の画像データが前記カメラ装置により取得される構成にしたドローン。
【請求項2】
前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子の合計質量が1.2kg以下である請求項1に記載のドローン。
【請求項3】
前記反射板は、その周縁部が下方に折り曲げられた形状である請求項1または2に記載のドローン。
【請求項4】
前記反射板に、前記カメラ用貫通穴とは別に上下に貫通する通気孔が多数形成されている請求項1または2に記載のドローン。
【請求項5】
請求項1または2に記載のドローンと、前記監視対象物に設置されている前記ICタグと、無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得された監視用データが入力される演算装置とを備えた監視システムであって、
前記ICタグには、前記監視対象物の状態を検知するセンサ部による検知データが記憶されていて、無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得された前記検知データが前記監視用データとして使用されて、前記監視用データに基づいて前記演算装置により前記監視対象物の状態が判断される監視システム。
【請求項6】
前記監視対象物がマリンホースである請求項5に記載の監視システム。
【請求項7】
請求項1または2に記載のドローンと、前記監視対象物に設置されている前記ICタグと、無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得された監視用データが入力される演算装置とを用いた監視方法であって、
前記監視対象物の状態を前記監視対象物に設置されたセンサ部により検知して、前記センサ部による検知データを前記ICタグに記憶しておき、前記検知データを無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得して、この検知データを前記監視用データとして使用して、前記監視用データに基づいて前記演算装置により前記監視対象物の状態を判断する監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視対象物に設置されたパッシブ型ICタグとの通信用アンテナを備えたドローンおよびこのドローンを用いた監視システム並びに監視方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ドローンに搭載された通信機を利用して、マリンホースに設置されているパッシブ型のICタグからマリンホースでの圧力データを取得し、この圧力データに基づいて流体漏れの有無が判断される監視システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。パッシブ型のICタグと通信機との間の無線通信距離は概ね2m以下である。そのため、この無線通信をする際には、通信機のアンテナがICタグの例えば2m以内になるように、ドローンをICタグに近接した上方位置に位置決めしてホバリングする必要がある。したがって、アンテナはドローンに対してできるだけ下方位置に設置することが望ましく、また、ICタグとの無線通信距離を大きくできるアンテナ仕様が望ましい。
【0003】
ドローン操縦者は、ドローンに搭載されたカメラ装置による画像データを参照してドローンをICタグに近接した上方位置に位置決めする。そのため、カメラ装置が画像データを取得する際に、ドローンに搭載されたアンテナが邪魔になる位置に存在しないことが必要である。また、カメラ装置の存在によって、アンテナとICタグとの無線通信に悪影響が生じないようにすることも必要になる。さらには、ICタグとの無線通信距離を大きくできるアンテナ仕様であっても、アンテナの重量が増大するに伴ってドローンの荷重負担が大きくなるので飛行可能時間が短くなる。それ故、ドローンに搭載されるアンテナを軽量化しつつ、このアンテナとICタグとの無線通信を良好な状態に維持して、ICタグから監視用データをより確実に取得するには改善の余地ある。尚、このようにドローンに搭載された通信機を利用してパッシブ型のICタグから取得したデータに基づいて監視することは、マリンホースに限らず他の監視対象物に対しても適用できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-46929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、監視対象物に設置されたパッシブ型のICタグとの無線通信をより良好な状態に維持でき、かつ、軽量化されたアンテナを備えたドローンおよびこのドローンを用いた監視システム並びに監視方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明のドローンは、監視対象物に設置されているパッシブ型のICタグとの無線通信に使用されるアンテナを備えた通信機およびカメラ装置が搭載されたドローンにおいて、前記アンテナが、反射板とこの反射板の下面に間隔をあけて並置されている2枚の板状のアンテナ素子とを有する2素子型パッチアンテナであり、前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子は厚さ3mm以下のアルミニウム合金板で形成されていて、前記反射板の中央部のそれぞれの前記アンテナ素子の間に相当する位置にカメラ用貫通穴が形成されていて、前記反射板は前記カメラ用貫通穴が平面視で前記ドローンの中央部に位置するように前記ドローンに設置されていて、前記ドローンを真下から見上げた視野では前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子が現れていて、前記カメラ装置は前記反射板の上方に配置されていて、前記カメラ用貫通穴を通じて前記ドローンの下方の画像データが前記カメラ装置により取得される構成にしたことを特徴とする。
【0007】
本発明の監視システムは、上記のドローンと、前記監視対象物に設置されている前記ICタグと、無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得された監視用データが入力される演算装置とを備えた監視対象物の監視システムであって、前記ICタグには、前記監視対象物の状態を検知するセンサ部による検知データが記憶されていて、無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得された前記検知データが前記監視用データとして使用されて、前記監視用データに基づいて前記演算装置により前記監視対象物の状態が判断されることを特徴とする。
【0008】
本発明の監視方法は、上記のドローンと、前記監視対象物に設置されている前記ICタグと、無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得された監視用データが入力される演算装置とを用いた監視対象物の監視方法であって、前記監視対象物の状態を前記監視対象物に設置されたセンサ部により検知して、前記センサ部による検知データを前記ICタグに記憶しておき、前記検知データを無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得して、この検知データを前記監視用データとして使用して、前記監視用データに基づいて前記演算装置により前記監視対象物の状態を判断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のドローンによれば、前記ドローンに搭載される前記通信機を構成する前記アンテナとして2素子型パッチアンテナを採用し、前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子は厚さ3mm以下のアルミニウム合金板で形成されているので、前記アンテナの軽量化を図りつつ、前記ICタグとの無線通信距離を大きくし易くなっている。そして、前記ドローンを真下から見上げた視野では前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子が現れていているので、前記アンテナは、前記カメラ装置や前記通信機の他の部品などに遮られることなく、前記ICタグと無線通信できる。
【0010】
前記反射板の中央部のそれぞれの前記アンテナ素子の間に相当する位置に形成されている前記カメラ用貫通穴が、平面視で前記ドローンの中央部に位置している。また、前記反射板の上方に配置されている前記カメラ装置は、前記カメラ用貫通穴を通じて前記ドローンの下方の画像データを取得するので、ドローン操縦者はこの画像データを参照することで、前記ドローンを前記ICタグに近接した上方位置に精度よく位置決めしてホバリングするには有利になる。その結果、前記ICタグと前記アンテナとの無線通信をより良好な状態に維持することが可能になり、前記監視対象物の状態を示すデータを前記ICタグからより確実に取得するには有利になる。
【0011】
本発明の監視システムおよび監視方法によれば、前記ICタグと前記アンテナとの無線通信をより良好な状態に維持できるので、前記ICタグに記憶されている前記監視用データをより確実に取得できる。そのため、前記監視対象物の状態を精度よく把握するには有利になる。さらに、軽量化された前記ドローンを用いるので、前記ドローンの1回当たりの飛行可能時間が増加し、監視作業を迅速に行うには有利になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】ドローンの実施形態を正面視で例示する説明図である。
図2図1のドローンを平面視で例示する説明図である。
図3図1のA-A断面視でカメラ装置およびアンテナを例示する説明図である。
図4図3のアンテナを底面視で例示する説明図である。
図5図3のB-B断面図である。
図6】監視システムの実施形態を例示する説明図である。
図7図6のマリンホースの一部を拡大して縦断面視で例示する説明図である。
図8図7のC-C断面視でマリンホースの一部を例示する説明図である。
図9図7のICタグの周辺を拡大して縦断面視で例示する説明図である。
図10】通信網を通じて演算装置と端末機器とが接続されている監視システムの構成を模式的に例示する説明図である。
図11】監視システムの別の実施形態を、マリンホースの一部を拡大して縦断面視で例示する説明図である。
図12図11のD-D断面視でマリンホースの一部を例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明のドローンおよびこのドローンを用いた監視システム並びに監視方法を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
【0014】
図1図2に例示するドローン1の実施形態は、様々な監視対象物の状態を把握するために使用される。図中の矢印W、D、Hはそれぞれ、ドローン1の幅方向、奥行き方向、高さ方向を示している。監視対象物は例えば、図6に示す水面に浮かんだ状態で使用されるフローティング仕様のマリンホース18である。ドローン1に搭載された通信機6は、マリンホース18に設置されたパッシブ型のICタグ13と無線通信を行う。
【0015】
この無線通信に使用される電波(R1、R2)は右旋円偏波である。この電波(R1、R2)の周波数は主にUHF帯(国によって異なるが860MHz以上930MHz以下の範囲、日本では915MHz以上930MHz)であり、HF帯(13.56MHz)が用いられることもある。
【0016】
図1図2に例示するようにドローン1は、複数のプロペラ1aと、上下に間隔をあけて配置された支持体2a、2b、2cと、4本の脚部3とを有している。それぞれの支持体2a、2b、2cと脚部3とによりフレーム構造が構築されていて、最上段の支持体2aから延在するそれぞれのアームに1つのプロペラ1aが設置されている。ドローン1はこの実施形態に例示する構造に限定されず、公知の種々の構造を採用することができる。
【0017】
このドローン1には、GNSS受信機4と、カメラ装置5と、通信機6とが搭載されている。GNSS受信機4には公知の種々の仕様を用いることができる。カメラ装置5には、静止画または動画の画像データを取得できる公知の種々のデジタルカメラなどを用いることができる。現在は非常に小型軽量のカメラ装置5が市販されているので、そのようなカメラ装置5を採用すればよい。通信機6には、パッシブ型のRFIDタグとの間で無線通信を行うことができる公知の種々の仕様を用いることができる。ドローン1にはその他に、高度計や搭載されている機器を作動させるバッテリなどが搭載されている。
【0018】
GNSS受信機4は、最上段の支持体2aに設置されていて、平面視でドローン1の中央部に配置されている。カメラ装置5と通信機6の本体は中段の支持体2bに設置されている。カメラ装置5は平面視でドローン1の中央部に配置されている。カメラ装置5の撮影用レンズは下方に向いている。通信機6を構成するアンテナ7は最下段の支持体2cに設置されている。アンテナ7と通信機6の本体とはケーブルによって接続されている。尚、アンテナ7は絶縁体を介してドローン1に固定されている。
【0019】
図3図5に例示するように、アンテナ7は、反射板9とこの反射板9の下面に間隔をあけて並置されている2枚の板状のアンテナ素子8とを有する2素子型パッチアンテナである。反射板9およびそれぞれのアンテナ素子8は同じ材質であり、厚さ3mm以下のアルミニウム合金板で形成されている。Al-Mg系、Al-Mg-Si系アルミニウム合金板など、公知の種々のアルミニウム合金を用いることができる。
【0020】
この実施形態のように反射板9が長方形の場合のサイズは、例えば幅寸法400mm以上500mm以下、奥行き寸法300mm以上480mm以下、高さ寸法(厚さ)は0.5mm以上3mm以下である。反射板9は長方形に限定されず、正方形、円形、楕円形など他の形状にすることもできる。
【0021】
反射板9の平面視の中央部のそれぞれのアンテナ素子8の間に相当する位置に、反射板9を上下に貫通するカメラ用貫通穴9aが形成されている。カメラ用貫通穴9aの直径は50mm以下であり、例えば10mm以上40mm以下が好ましい。カメラ装置5の撮影用レンズの直径は10mm以下である。カメラ装置5の撮影用レンズとカメラ用貫通穴9aとは同軸上に上下に配置されている。したがって、反射板9の上方に配置されているカメラ装置5は、カメラ用貫通穴9aを通じてドローン1の下方の画像データを取得することができる。
【0022】
それぞれのアンテナ素子8は同じ形状であり略四角形であるが、この四角形の対向する2つの隅には切欠き8aが形成されている。略四角形のそれぞれのアンテナ素子8のサイズは、例えば幅寸法は反射板9の幅寸法の30%程度、奥行き寸法は反射板9の幅寸法の50%程度、高さ寸法(厚さ)は0.5mm以上3mm以下である。
【0023】
切欠き8aのサイズは、例えば20mm以上25mm以下のC面取り(C-20~C-25)である。図4に例示するように、それぞれのアンテナ素子8は右上および左下の隅に切欠き8aを有しているが、これに代わって、左上および右下の隅に切欠き8aを有する仕様にすることもできる。
【0024】
それぞれのアンテナ素子8は、幅方向Wに間隔をあけて配置されている。アンテナ素子8どうしの幅方向Wの間隔(対向する辺どうしの間隔)は例えば、80mm以上120mm以下である。それぞれのアンテナ素子8の中心位置どうしの離間距離は例えば、240mm以上260mm以下である。
【0025】
それぞれのアンテナ素子8は、絶縁固定部10によって反射板9に固定されている。詳述すると図5に例示するように、それぞれのアンテナ素子8と反射板9とが通電しないように、両者は絶縁固定部10を用いて隙間をあけて配置されている。即ち、絶縁固定部10は、アンテナ素子8と反射板9との間に介在する絶縁性のスペーサを有している。それぞれのアンテナ素子8と反射板9との高さ方向Hの隙間は例えば10mm程度である。
【0026】
それぞれのアンテナ素子8は、1つの絶縁固定部10の内部を挿通する導電線(通信ケーブル)を通じて、反射板9の上面に固定されている分配器11と接続されている。この分配器11には通信機6の本体に接続されている通信ケーブルが接続されている。したがって、それぞれのアンテナ素子8は、分配器11を介して通信機6の本体と通電可能に接続されている。
【0027】
反射板9はカメラ用貫通穴9aが平面視でドローン1の中央部に位置するようにドローン1に設置されている。そして、ドローン1を真下から見上げた視野では図4に例示するように、反射板9およびそれぞれのアンテナ素子8の実質的に全範囲が現れている。即ち、このドローン1では、反射板9およびそれぞれのアンテナ素子8の真下の位置には、実質的に何も配置されていない。
【0028】
ドローン1の荷重負担を軽減するために、反射板9およびそれぞれのアンテナ素子8の合計質量は1.2kg以下であることが好ましく、1.0kg以下がより好ましい。0.8kg以下がさらに好ましい。このように、アンテナ7を軽量化するには、反射板9およびそれぞれのアンテナ素子8は厚さ2mm以下がより好ましく、1.5mm以下がさらに好ましい。ただし、反射板9を過度に薄肉にして軽量化すると、剛性が低下して反りなどの変形が生じるので、最低限必要な剛性を確保できる厚さに設定される。それぞれのアンテナ素子8も同様に最低限必要な剛性を確保できる厚さに設定される。そのため、反射板9およびそれぞれのアンテナ素子8の厚さは、0.5mm以上、より好ましくは1mm以上である。
【0029】
反射板9は、その周縁部9bが下方に折り曲げられた形状である。周縁部9bが下方に折り曲げられた形状にすることで、反射板9の薄肉化に伴う曲げ剛性不足を補うことできる。特に反射板9の厚さが1mm以下の場合は、周縁部9bが下方に折り曲げられた形状にすることが好ましい。
【0030】
この実施形態では、周縁部9bの全範囲(全周)が下方に折り曲げられた形状であるが、対向する2辺の周縁部9bだけなど、反射板9の一部分の周縁部9bだけが下方に折り曲げられた形状にすることもできる。下方に折り曲げられた周縁部9bの折り曲げ寸法(高さ方向Hの寸法)は例えば、10mm以上20mm以下である。
【0031】
アンテナ7(それぞれのアンテナ素子8および反射板9)の仕様は、アンテナ7とICタグ13との無線通信をする際のアンテナ7の利得の向上と、アンテナ7の軽量化とを考慮して上述した適切範囲に設定されている。尚、アンテナ7が1枚のアンテナ素子8を有する1素子型パッチアンテナの場合は、基本的に反射板9の中央部にアンテナ素子8が配置される。そのため、その反射板9の中央部にカメラ用貫通穴9aを形成してもアンテナ素子8によって遮断されるので別の位置にカメラ用貫通穴9aを形成する必要がある。しかしながら、反射板9の中央部以外の位置にカメラ用貫通穴9aを形成すると、ICタグ13と無線通信をする際のアンテナ7の周波数特性などが、カメラ用貫通穴9aの位置に応じて変化する。一方、この実施形態のように、アンテナ7を2素子型パッチアンテナにして、カメラ用貫通穴9aを反射板9の中央部のそれぞれのアンテナ素子8の間に相当する位置に形成すると、カメラ用貫通穴9aの有無に起因してICタグ13と無線通信をする際のアンテナ7の周波数特性などがほとんど変化しないことが判明した。それ故、この実施形態ではアンテナ7をこのような仕様にしている。
【0032】
図6に例示するように、本発明の監視システムの実施形態は、上述したドローン1と、監視対象物であるマリンホース18に設置されているICタグ13と、無線通信によりICタグ13から通信機6により取得された監視用データが入力される演算装置12と、を備えている。この実施形態では、演算装置12がマリンホース18の使用場所に対して遠隔地に配置されていて、通信機6と演算装置12とがそれぞれ分離独立した構成になっているが、通信機6と演算装置12とを一体化してドローン1に搭載した構成にすることもできる。
【0033】
演算装置12としては、公知のコンピュータが用いられ、演算装置12は入力されたデータを用いて様々な演算処理を行う。演算装置12には、通信機6によりICタグ13から取得された監視用データおよびカメラ装置5により取得された画像データが入力される。
【0034】
図6に例示するようにマリンホース18は、円筒状のホース本体と、このホース本体の長手方向両端にそれぞれ連接された連結金具19と、で構成されている。それぞれの連結金具19は、ホース本体の長手方向に延在するニップル19bと、ニップル19bに接合されたフランジ19aとを有している。マリンホース18どうしは互いの連結金具19を介して連結され、一般的には10本程度のマリンホース18が連結されて使用される。
【0035】
図7図8に例示するようにマリンホース18のホース本体には、内周側から外周側に向かって、内面層20、第一補強層21、本体ワイヤ層22、流体滞留層24、第二補強層23、浮力層25、外面層26が順に積層されている。このマリンホース18は、流体滞留層24を介在させてホース本体の半径方向に間隔をあけて積層された第一補強層21および第二補強層23を有するタブルカーカスタイプである。本体ワイヤ層22は任意で設けることができる。内面層20の内周側領域が流体Lの流路18aになる。流体Lとしては、原油、重油、ガソリン、LPG、水、海水、薬品(ガソリンから精製されたアルコール類)等を例示できる。
【0036】
第一補強層21、本体ワイヤ層22、第二補強層23は、それぞれの両端部にあるニップルワイヤ21w、22w、23wと、ホース本体の両端部のニップル19bの外周面に突設された固定リング19c等を用いて、それぞれのニップル19bに固定されている。第一補強層21と第二補強層23との間に形成されている流体滞留層24は、流路18aから漏出した流体Lを貯留する空間になっている。
【0037】
図9に例示するように、ICタグ13はマリンホース18の表面(ニップル19bの外周面)に立設されたケーシング27に収容されていて水上に位置している。ICタグ13は、基板15上に設置されたICチップ13aと、ICチップ13aに接続されたアンテナ部14とを有している。
【0038】
ICチップ13aには、そのICタグ13の識別番号などのタグ固有情報、その他に必要な情報が任意で記憶されている。ICタグ13としては、一般に流通している仕様が採用され、例えばRFIDタグを用いることができる。ICタグ13(ICチップ13a)には、マリンホース18の状態を検知するセンサ部16が接続されている。この実施形態では、センサ部16として圧力センサが用いられている。尚、図9ではICチップ13aおよびセンサ部16は吊り下げられた状態になっているが、アンテナ部14のように平置きされた状態にすることもできる。
【0039】
ケーシング27の上方空間には、ICタグ13およびセンサ部16が配置されている。この上方空間の下部には逆止弁28が設置されている。また、ケーシング27の下方空間には、流体滞留層24に連通する連通管29が接続されている。したがって、ケーシング27の上方空間と下方空間との間に逆止弁28が介在している。逆止弁28は、上方空間への流体Lおよび気体の流れのみを許容して、上方空間から下方空間側への流れを規制する。そのため、上方空間の圧力値が上昇するとその圧力状態が保持される。逆止弁28は公知のものを使用すればよい。センサ部16は、上方空間の圧力値を検知し、その検知データはICタグ13(ICチップ13a)に記憶される。
【0040】
以下、このドローン1を有する監視システムの実施形態を使用して、マリンホース18での流体Lの漏れの有無を判断する手順の一例を説明する。
【0041】
図6に例示するように、陸上や船上などの測定基地からドローン1を飛行させてマリンホース18の上空に移動させる。ドローン1の位置座標はGNSS受信機4によってリアルタイムで把握される。ドローン1は、演算装置12に通信可能に接続された操縦器を用いて、ドローン操縦者が無線操縦することによって所望位置に飛行させることができる。所望位置の位置座標をドローン1の制御部に入力することで、自動制御運転によってドローン1を測定基地から所望位置まで飛行させることもできる。
【0042】
ドローン1をマリンホース18の上空に移動させた後は、ICタグ13と通信機6との間で無線通信を行なうために、ドローン1を下方移動させて通信機6をICタグ13に近接させる。詳述すると、ICタグ13と通信機6との間で無線通信を行なう際には、ドローン操縦者は、カメラ装置5によりリアルタイムで取得される画像データ(マリンホース18の上面視の画像データ)を参照して、図7に例示するように、アンテナ7がICタグ13(アンテナ部14)に近接した位置(例えばICタグ13から1m~2m以内の位置)になるように、ドローン1を位置決めしてホバリングさせる。
【0043】
反射板9の中央部のそれぞれのアンテナ素子8の間に相当する位置に形成されているカメラ用貫通穴9aが、平面視でドローン1の中央部に位置している。反射板9の上方に配置されているカメラ装置5は、カメラ用貫通穴9aを通じてドローン1の下方の画像データを取得するので、ドローン操縦者は、この画像データを参照することで、ドローン1をICタグ13に近接した上方位置(例えばICタグ13から1m~2m以内の位置)に精度よく位置決めしてホバリングするには有利なる。即ち、取得された画像データの中央部にICタグ13が位置するようにドローン1を位置決めすればよい。
【0044】
このようにアンテナ7とICタグ13(アンテナ部14)とを近接させた状態で、図7に例示するように、アンテナ7からは、ICタグ13に対して発信電波R1が送信される。ICタグ13を構成するアンテナ部14が受信した発信電波R1によって、ICタグ13には電力が発生してICタグ13が起動する。起動したICタグ13はこの電力によってアンテナ部14を通じて返信電波R2を送信する。この返信電波R2がアンテナ7により受信される。このように、発信電波R1に応じて返信電波R2が送信されることによりICタグ13と通信機6との間で無線通信が行われる。
【0045】
この無線通信ではICタグ13に記憶されているセンサ部16による検知データ(圧力データ)が通信機6により取得される。演算装置12は、通信機6により取得された検知データを監視用データとして使用して、この監視用データに基づいてマリンホース18の状態を判断する。
【0046】
例えば、流路18aから流体Lが漏出していない健全な状態での流体滞留層24での圧力値を、事前テストなどを行って予め把握しておいて基準値として設定する。演算装置12は、取得された監視用データと予め設定されている基準値との大きさを比較する。演算装置12は、監視用データが基準値以下の場合は流体Lが漏出していないと判断し、監視用データが基準値よりも大きい場合は流体Lが漏出していると判断する。
【0047】
センサ部16として、圧力センサに加えて、または、代えて、温度センサを用いることもできる。温度センサを用いることで、マリンホース18の内部の異常加熱の有無を判断できる。
【0048】
この実施形態では、通信機6を構成するアンテナ7として上述した仕様の2素子型パッチアンテナを採用することで、アンテナ7とICタグ13との無線通信距離を大きくし易くなっている。即ち、カメラ用貫通穴9aの有無に起因してICタグ13と無線通信をする際のアンテナ7の周波数特性などがほとんど変化することがなく、また、1素子型パッチアンテナに比してアンテナ利得を向上させることができる。
【0049】
そして、ドローン1を真下から見上げた視野では反射板9およびそれぞれのアンテナ素子8が現れていているので、アンテナ7は、カメラ装置5や通信機6の他の部品などに遮られることなく、ICタグ13とより安定して無線通信できる。その結果、ICタグ13とアンテナ7との無線通信をより良好な状態に維持することが可能になり、マリンホース18の状態を示す監視用データをICタグ13からより確実に取得するには有利になる。そのため、マリンホース18の状態を精度よく把握するには有利になる。
【0050】
さらに、反射板9およびそれぞれのアンテナ素子8は厚さ3mm以下のアルミニウム合金板で形成されている。そのため、アンテナ7の軽量化によってドローン1の荷重負担が軽減し、ドローン1の1回当たりの飛行可能時間が増加するので監視作業を迅速に行うには有利になる。
【0051】
図10に例示するように演算装置12は、所望の端末機器17とインターネットなどの通信網を介して接続されている。例えば、マリンホース18の使用場所に対して遠隔地にあるマリンホース18の運用会社(ユーザ)の管理室、マリンホース18の販売会社、製造会社などの関係者の端末機器17に対して、様々な情報(データ)が演算装置12から送信可能になっている。そこで、演算装置12からそれぞれの端末機器17に対して、通信機6により取得された監視用データや演算装置12による判断結果を逐次送信することもできる。
【0052】
図11図12に例示する監視システムの実施形態のように、ICタグ13をマリンホース18の長手方向所定位置で流体滞留層24内に設置することもできる。その他の構成は、先の実施形態と同様である。このICタグ13は、マリンホース18を製造する工程(成形工程)で、流体滞留層24内に配置して、加硫接着等によって流体滞留層24内に固定する。このICタグ13は、流体Lが接触することで無線通信状態(通信強度)が変化する仕様にしておく。ICタグ13の埋設位置に相当する外面層26の表面には、ICタグ13の埋設位置であることを示す目標マークを付しておく。
【0053】
以下、この監視システムを用いて流路18aから流体Lの漏れが生じているか否かを判断する手順の一例を説明する。
【0054】
例えば、流路18aから流体Lが漏出していない健全な状態で、通信機6とICタグ13との間で無線通信した際の返信電波R2の強さを、事前テストなどを行って予め把握しておいて基準値として設定する。ドローン操縦者は、カメラ装置5によりリアルタイムで取得される画像データ(マリンホース18の上面視の画像データ)を参照して、図11に例示するようにアンテナ7がICタグ13(アンテナ部14)に近接した位置になるように、ドローン1を上述した目標マークに位置決めしてホバリングさせる。そして、ホバリング中に通信機6とICタグ13との間で無線通信した際の返信電波R2の強さを監視用データとして用いる。そして、演算装置12は、取得された監視用データと予め設定されている基準値との大きさを比較し、その比較結果に基づいて流体Lの漏出の有無を判断する。
【0055】
反射板9は、カメラ用貫通穴9aとは別に上下に貫通する通気孔が多数形成されている仕様にすることもできる。多数の通気孔を、反射板9の最低限必要な剛性を確保できる範囲内で反射板9に散在させるとよい。反射板9に通気孔が多数形成されている仕様にすることで、ドローン1が飛行中やホバリング中に反射板9が受ける空気抵抗を低減させることができる。これに伴い、ドローン1を所望位置に精度よく移動させてホバリングさせるには有利になる。また、ドローン1による消費電力が低減するので、ドローン1の1回当たりの飛行可能時間を増加させるにも有利になる。
【0056】
監視対象物はマリンホース18に限定されず、その他にコンベヤベルト、空気式防舷材、建設車両用の超大型タイヤなどを例示できる。ドローン1に搭載された通信機6を利用して上述した実施形態と同様に、これらの監視対象物に設置されたパッシブ型のICタグ13から取得した監視用データに基づいて監視対象物の状態を把握する。
【0057】
また、本発明は、使用中の監視対象物の状態を把握するだけでなく、倉庫や工場などに保管されている監視対象物の状態を把握するために用いることもできる。即ち、監視対象物の在庫管理を目的として本発明を適用して、保管されている監視対象物の温度や内圧状態などを把握することもできる。
【0058】
本開示は以下の発明を包含している。
[発明1]
監視対象物に設置されているパッシブ型のICタグとの無線通信に使用されるアンテナを備えた通信機およびカメラ装置が搭載されたドローンにおいて、
前記アンテナが、反射板とこの反射板の下面に間隔をあけて並置されている2枚の板状のアンテナ素子とを有する2素子型パッチアンテナであり、
前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子は厚さ3mm以下のアルミニウム合金板で形成されていて、
前記反射板の中央部のそれぞれの前記アンテナ素子の間に相当する位置にカメラ用貫通穴が形成されていて、
前記反射板は前記カメラ用貫通穴が平面視で前記ドローンの中央部に位置するように前記ドローンに設置されていて、前記ドローンを真下から見上げた視野では前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子が現れていて、
前記カメラ装置は前記反射板の上方に配置されていて、前記カメラ用貫通穴を通じて前記ドローンの下方の画像データが前記カメラ装置により取得される構成にしたドローン。
[発明2]
前記反射板およびそれぞれの前記アンテナ素子の合計質量が1.2kg以下である発明1に記載のドローン。
[発明3]
前記反射板は、その周縁部が下方に折り曲げられた形状である発明1または2に記載のドローン。
[発明4]
前記反射板に、前記カメラ用貫通穴とは別に上下に貫通する通気孔が多数形成されている発明1~3のいずれかに記載のドローン。
[発明5]
発明1~4のいずれかに記載のドローンと、前記監視対象物に設置されている前記ICタグと、無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得された監視用データが入力される演算装置とを備えた監視システムであって、
前記ICタグには、前記監視対象物の状態を検知するセンサ部による検知データが記憶されていて、無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得された前記検知データが前記監視用データとして使用されて、前記監視用データに基づいて前記演算装置により前記監視対象物の状態が判断される監視システム。
[発明6]
前記監視対象物がマリンホースである発明5に記載の監視システム。
[発明7]
発明1~4のいずれかに記載のドローンと、前記監視対象物に設置されている前記ICタグと、無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得された監視用データが入力される演算装置とを用いた監視方法であって、
前記監視対象物の状態を前記監視対象物に設置されたセンサ部により検知して、前記センサ部による検知データを前記ICタグに記憶しておき、前記検知データを無線通信により前記ICタグから前記通信機により取得して、この検知データを前記監視用データとして使用して、前記監視用データに基づいて前記演算装置により前記監視対象物の状態を判断する監視方法。
【符号の説明】
【0059】
1 ドローン
1a プロペラ
2a、2b、2c 支持体
3 脚部
4 GNSS受信機
5 カメラ装置
6 通信機
7 アンテナ
8 アンテナ素子(パッチ)
8a 切欠き
9 反射板
9a カメラ用貫通穴
9b 周縁部
10 絶縁固定部
11 分配器
12 演算装置
13 ICタグ
13a ICチップ
14 アンテナ部
15 基板
16 センサ部
17 端末機器
18 マリンホース(監視対象物)
18a 流路
19 連結金具
19a フランジ
19b ニップル
19c 固定リング
20 内面層
21 第一補強層
21w ニップルワイヤ
22 本体ワイヤ層
22w ニップルワイヤ
23 第二補強層
23w ニップルワイヤ
24 流体滞留層
25 浮力層
26 外面層
27 ケーシング
28 逆止弁
29 連通管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12