(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176917
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095790
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】河邉 法広
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA11
(57)【要約】
【課題】第1入球容易状態で小当たりに当選した状況、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況において、大当たり遊技後の遊技設定を異ならせること。
【解決手段】パチンコ遊技機1は、1種2種混合機であり、下位時短状態又は特殊時短状態に制御可能である。下位時短状態にて特
図2_小当たり図柄aと判定されて、V通過したときに通常遊技状態に制御されている場合、下位時短状態に制御されていたことを示す時短種別データと特
図2_小当たり図柄aとに基づいて、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数が200回に設定される。一方、特殊時短状態にて特
図2_小当たり図柄aと判定されて、V通過したときに通常遊技状態に制御されている場合、特殊時短状態に制御されていたことを示す時短種別データと特
図2_小当たり図柄aとに基づいて、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数が90回に設定される。
【選択図】
図63
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小当たりであるかの判定処理を実行可能な遊技制御手段を備え、
前記遊技制御手段は、
特別入球口に入球した遊技球が特定領域を通過すると、大当たり遊技を実行可能であり、
前記判定処理で小当たりと判定されると、前記特別入球口を開放可能な小当たり遊技を実行可能であり、
通常遊技状態、又は前記通常遊技状態よりも可変入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態に制御可能であり、
前記入球容易状態として、第1開始条件の成立で移行する第1入球容易状態、又は、第2開始条件の成立で移行する第2入球容易状態に制御可能であり、
前記第1入球容易状態又は前記第2入球容易状態では、前記判定処理で小当たりと判定されると、前記通常遊技状態に制御可能であり、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後の遊技設定が、第1遊技設定に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後の遊技設定が、第2遊技設定に設定されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機において、
前記第1入球容易状態の終了条件には、前記判定処理の結果を示す識別図柄の変動表示の回数が終了回数に至る回数終了条件が含まれていて、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、前記第1遊技設定として第1終了回数に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、前記第2遊技設定として第2終了回数に設定されることを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項2に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記判定処理で判定される小当たりとして、第1小当たりと判定する場合と、第2小当たりと判定する場合と、があり、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第1小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と前記第1小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第1所定終了回数に設定され、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第2小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と前記第2小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第1特定終了回数に設定されることを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項2に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記判定処理で判定される小当たりとして、第1小当たりと判定する場合と、第2小当たりと判定する場合と、があり、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第1小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と前記第1小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第2所定終了回数に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第2小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と前記第2小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第2特定終了回数に設定されることを特徴とする遊技機。
【請求項5】
請求項2に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記判定処理で判定される小当たりとして、第1小当たりと判定する場合と、第2小当たりと判定する場合と、があり、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第1小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と前記第1小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第1所定終了回数に設定され、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第2小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と前記第2小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第1特定終了回数に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第1小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と前記第1小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第2所定終了回数に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第2小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と前記第2小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第2特定終了回数に設定されることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の1つであるパチンコ遊技機などでは、例えば下記特許文献1に記載されているように、所謂1種2種混合機として構成されているものがある。即ち、遊技制御手段(遊技制御用マイコン)が、小当たり又は大当たりであるかの判定処理を実行可能であり、判定処理で小当たりと判定されると、特別入球口(大入賞口)を開放可能な小当たり遊技を実行可能である。そして、特別入球口に入球した遊技球が特定領域(V領域)を通過すると、大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。また遊技制御手段は、通常遊技状態、又は通常遊技状態よりも可変入球口(電チュー)に遊技球が入球し易い入球容易状態(時短状態)に制御可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年の遊技機では、入球容易状態において、判定処理で小当たりと判定されると、通常遊技状態に制御されるものが知られている。また開始条件が異なる複数の入球容易状態に制御されるものも知られている。即ち、第1開始条件が成立すると、入球容易状態として第1入球容易状態に移行することがあり、第2開始条件が成立すると、入球容易状態として第2入球容易状態に移行することがある。こうして、1種2種混合機において、開始条件が異なる第1入球容易状態又は第2入球容易状態において、判定処理で小当たりと判定されると、通常遊技状態に制御されるように構成した場合、以下の問題点がある。
【0005】
即ち、第1入球容易状態又は第2入球容易状態に制御されているときに判定処理で小当たりと判定されると、通常遊技状態に制御される場合、小当たり遊技の実行中で遊技球が特定領域を通過するときには、遊技制御手段は、その時点において通常遊技状態に制御されているため、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況なのか、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況なのかが分からない。その結果、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況の何れでも、遊技制御手段は、大当たり遊技後の遊技設定を異ならせることができないという問題点がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題は、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況において、大当たり遊技後の遊技設定を異ならせることが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る遊技機は、
小当たりであるかの判定処理を実行可能な遊技制御手段を備え、
前記遊技制御手段は、
特別入球口に入球した遊技球が特定領域を通過すると、大当たり遊技を実行可能であり、
前記判定処理で小当たりと判定されると、前記特別入球口を開放可能な小当たり遊技を実行可能であり、
通常遊技状態、又は前記通常遊技状態よりも可変入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態に制御可能であり、
前記入球容易状態として、第1開始条件の成立で移行する第1入球容易状態、又は、第2開始条件の成立で移行する第2入球容易状態に制御可能であり、
前記第1入球容易状態又は前記第2入球容易状態では、前記判定処理で小当たりと判定されると、前記通常遊技状態に制御可能であり、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後の遊技設定が、第1遊技設定に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、前記大当たり遊技後の遊技設定が、第2遊技設定に設定されることを特徴とする遊技機である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況において、大当たり遊技後の遊技設定を異ならせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図である。
【
図2】同遊技機が備える第2大入賞装置等を示す概略正面図である。
【
図3】
図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。
【
図4】同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図5】同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図6】遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。
【
図7】(A)大当たり判定テーブルである。(B)大当たり図柄種別判定テーブルである。(C)小当たり図柄種別判定テーブルである。(D)ハズレ図柄種別判定テーブルである。(E)リーチ判定テーブルである。
【
図8】大当たり図柄種別及び小当たり図柄種別の判定テーブルであり、大当たり及び小当たりの種類を説明する表である。
【
図11】(A)普通図柄当たり判定テーブルである。(B)普通図柄変動パターン判定テーブルである。(C)電チューの開放パターン決定テーブルである。
【
図12】(A)非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。(B)通常時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。
【
図13】(A)微時短状態A用の特図変動パターン判定テーブルである。(B)微時短状態B用の特図変動パターン判定テーブルである。(C)微時短状態C用の特図変動パターン判定テーブルである。
【
図15】主制御メイン処理のフローチャートである。
【
図16】メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図21】特別図柄待機処理のフローチャートである。
【
図22】大当たり判定処理のフローチャートである。
【
図23】変動パターン選択処理のフローチャートである。
【
図24】変動パターン選択処理のフローチャートである。
【
図25】特別図柄変動中処理のフローチャートである。
【
図26】特別図柄確定処理のフローチャートである。
【
図27】遊技状態管理処理のフローチャートである。
【
図28】特別電動役物処理1(大当たり遊技)のフローチャートである。
【
図29】遊技状態設定処理のフローチャートである。
【
図30】特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。
【
図31】特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。
【
図32】振分部材制御処理のフローチャートである。
【
図33】特定領域センサ検出処理のフローチャートである。
【
図34】サブ制御メイン処理のフローチャートである。
【
図35】1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図36】10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図37】受信コマンド解析処理のフローチャートである。
【
図38】小当たり遊技における第2大入賞口の開放パターン及び振分部材の作動パターンを示すタイミングチャートである。
【
図39】(A)通常演出モードの表示画面を示す図である。(B)擬似通常モードの表示画面を示す図である。(C)RUSH演出モードの表示画面を示す図である。
【
図40】微熱モード煽り演出が実行される場合を示す図である。
【
図41】激熱モード煽り演出が実行される場合を示す図である。
【
図42】灼熱モード煽り演出が実行される場合を示す図である。
【
図43】第1形態の第1変形例における遊技状態判定テーブルである。
【
図44】第1形態の第2変形例における遊技状態判定テーブルである。
【
図45】第1形態の第3変形例における遊技状態判定テーブルである。
【
図46】第2形態における遊技状態判定テーブルである。
【
図47】第2形態における遊技フローを示す図である。
【
図48】第2形態における遊技フローを示す図である。
【
図49】第3形態における遊技状態判定テーブルである。
【
図50】第3形態における遊技フローを示す図である。
【
図51】第3形態における遊技フローを示す図である。
【
図52】第3形態において、(A)天国演出モードの表示画面を示す図である。(B)小吉演出モードの表示画面を示す図である。(C)中吉演出モードの表示画面を示す図である。(D)大吉演出モードの表示画面を示す図である。
【
図53】第3形態において、天国モード煽り演出が実行される場合を示す図である。
【
図54】従来を説明するための遊技状態判定テーブルである。
【
図55】第4形態における遊技状態判定テーブルである。
【
図56】第5形態における遊技状態判定テーブルである。
【
図57】第6形態において、セリフ予告演出が実行される場合を示す図である。
【
図58】第6形態において、ガセセリフ予告演出の後に微時短移行示唆演出が実行される場合を示す図である。
【
図59】第7形態における遊技フローを示す図である。
【
図60】第7形態における遊技状態判定テーブルである。
【
図61】第7形態において、(A)普通図柄当たり判定テーブルである。(B)普通図柄変動パターン判定テーブルである。(C)電チューの開放パターン決定テーブルである。
【
図62】第7形態において、V通過するときの遊技状態を示す図である。
【
図63】第7形態において、時短回数の決定方法を示す図である。
【
図64】第7形態における時短回数決定テーブルである。
【
図65】第8形態における時短回数決定テーブルである。
【
図66】第9形態において、遊技状態の決定方法を示す図である。
【
図67】第9形態における遊技状態決定テーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.遊技機の構造
本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63およびセレクトボタン64(
図1中の一点鎖線内の平面図参照)が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
【0011】
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(
図5参照)が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎ(図示せず)が突設されている。
【0012】
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7(所定の表示手段)が設けられている。画像表示装置7の表示画面7a(表示部)には、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う演出図柄表示領域がある。演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの表示領域からなる。左の表示領域には左演出図柄8Lが表示され、中の表示領域には中演出図柄8Cが表示され、右の表示領域には右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」~「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(
図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
【0013】
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また小当たりに当選した場合には「246」などの予め定めたチャンス目で演出図柄を停止表示する。また、はずれ(通常ハズレ)であった場合には「263」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、演出図柄8L,8C,8Rの表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能であり、小当たり当選時にバラケ目で演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
【0014】
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出(「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」とも言う)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
【0015】
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留の表示により、後述の第1特図保留表示器43aにて表示される第1特図保留の記憶数および第2特図保留表示器43b(
図3参照)にて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
【0016】
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
【0017】
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20を、第1始動入賞口や固定始動口、固定入球口、第1入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
【0018】
また第1始動口20の右上方には、第2始動口21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21を第2始動入賞口や可変始動口、可変入球口、第2入球口ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
【0019】
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(
図4参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
【0020】
また、遊技領域3における第1始動口20の下方には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31が設けられている。第1大入賞装置31を、第1特別可変入賞装置や、他の特別入賞手段ともいい、第1大入賞口30を他の特別入賞口ともいう。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(
図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
【0021】
また、遊技領域3における第1大入賞口30の右方には、第2大入賞口35(特別入球口)を備えた第2大入賞装置36が設けられている。第2大入賞装置36を、第2特別可変入賞装置、特別入賞手段ともいい、第2大入賞口35を特別入賞口ともいう。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、前後に進退する進退式のものであり、第2大入賞口ソレノイド38(
図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
【0022】
より詳細には、
図2に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
【0023】
振分部材71は、
図2に二点鎖線で示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
【0024】
また振分部材71は、
図2に破線で示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71上を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
【0025】
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過は、後述の大当たり遊技の実行契機となっている。つまり本形態では、特定領域39への遊技球の通過の有無によっても大当たり抽選を行っている。上述の第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを1種大当たりといい、特定領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを2種大当たりという。また、1種大当たりに当選して実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技といい、2種大当たりに当選して実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技という。また、1種大当たりを直撃大当たりともいう。大当たり遊技(1種大当たり遊技、2種大当たり遊技)が実行されている遊技状態が、「特別遊技状態」である。
【0026】
また
図1に示すように、遊技領域3における第2始動口21の上方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
【0027】
さらに遊技領域3の左下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口6が設けられている。
【0028】
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
【0029】
第1流路R1上には、第1始動口20と、第1大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙う。
【0030】
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過、電チュー22に係る第2始動口21、第1大入賞口30、又は第2大入賞口35への入賞を狙う。
【0031】
なお本形態では、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。また、固定入賞装置19と第1大入賞装置31とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。
【0032】
また
図1および
図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄(特
図1、識別図柄の一例)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(特
図2、識別図柄の一例)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、及び、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bが含まれている。第1特図保留を特
図1保留ともいい、第2特図保留を特
図2保留ともいう。
【0033】
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
【0034】
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種別(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種別(つまり当選した小当たりの種類)に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技が行われる。なお、大当たり遊技及び小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
【0035】
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレ(後述の複数種類のハズレのうちの一つ)である場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。なお、ハズレ図柄の一つとして全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示、図柄変動)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
【0036】
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(判定情報)は、特図保留記憶部85(
図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(
図4参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(
図4参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限記憶数、上限保留数)は第1特図保留記憶部85aが「4」、第2特図保留記憶部85bが「4」となっている。
【0037】
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。つまり本形態のパチンコ遊技機1は、第1始動口20(固定始動口)への入球に基づく大当たり判定処理(所定の判定処理)の実行を保留可能な保留手段と、第2始動口21(可変始動口)への入球に基づく大当たり判定処理(所定の判定処理)の実行を保留可能な保留手段とを備えている。
【0038】
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bは4個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
【0039】
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
【0040】
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(
図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
【0041】
なお本パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中にゲート28への通過があった場合には、その通過に基づく普通図柄乱数の取得を行わない構成である。すなわち、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)を記憶しない構成である。なお、普図保留をRAM84(
図4参照)内の所定の記憶領域に所定の上限数(例えば「4」)まで記憶可能な構成としてもよい。この場合、RAM84に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。またこの場合、普図保留の記憶数を表示する普図保留表示器を設けるとよい。
【0042】
2.遊技機の電気的構成
次に
図4及び
図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。
図4及び
図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、盤可動体15等)を用いた各種の演出を制御可能であればよい。
【0043】
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
【0044】
また電源基板150には、後述する遊技制御用マイコン81のRAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ(RAMクリア操作手段)152が設けられている。なお、RAMクリアスイッチ152は、本パチンコ遊技機1の裏側に配置された電源基板150上に設けられている。そのため、遊技機枠50を開放可能な遊技場の従業員等でなければ、RAMクリアスイッチ152を操作することはできない。即ち、RAMクリアスイッチ152は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。なお、RAMクリアスイッチ152は、タクトスイッチであり、RAMクリアスイッチ152が押下操作されると、RAMクリアスイッチ152がONであることを示す検出信号が遊技制御用マイコン81に入力される。RAMクリアスイッチ152が押下操作されている状態をRAMクリアスイッチ152のON状態といい、RAMクリアスイッチ152が押下操作されていない状態をRAMクリアスイッチ152のOFF状態という。
【0045】
図4に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。なお、ROM83は外付けであってもよい。RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85b)が設けられている。
【0046】
また主制御基板80には、
図4に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
【0047】
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
【0048】
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
【0049】
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、および第2特図保留表示器43bが接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
【0050】
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(
図1参照)が含まれる。
【0051】
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球や貸球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(
図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
【0052】
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
【0053】
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
【0054】
また
図5に示すように、サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
【0055】
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
【0056】
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光データ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光データに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光データの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
【0057】
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された盤可動体15を動作させる。なお盤可動体15は、
図1では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。詳細には演出制御用マイコン91は、盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って盤可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や盤可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
【0058】
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(
図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン64(
図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン64が押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
【0059】
なお
図4及び
図5は、あくまで本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、
図4及び
図5に示す基板だけが設けられているわけではない。主制御基板80を除いて、
図4及び
図5に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、
図4及び
図5に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
【0060】
3.遊技機における主な遊技
次に、パチンコ遊技機1により行われる主な遊技について説明する。パチンコ遊技機1は、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて、特図関係乱数を取得する。特図関係乱数には、
図6(A)に示すように、大当たり乱数、図柄種別乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数がある。大当たり乱数は、大当たりの当否判定や小当たりの当否判定に用いられる。大当たり乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。図柄種別乱数は、大当たり図柄の種別判定や小当たり図柄の種別判定、ハズレ図柄の種別判定に用いられる。図柄種別乱数は、0~9999までの範囲で値をとる。
【0061】
また、リーチ乱数は、当否判定の結果がはずれ(通常ハズレ)である場合に、その結果を示す変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。リーチ乱数は、0~255までの範囲で値をとる。
【0062】
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、乱数を判定情報とも言う。
【0063】
また、パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づいて、
図6(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)を取得する。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
【0064】
パチンコ遊技機1は、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得した大当たり乱数を、
図7(A)に示す大当たり判定テーブルに従って判定することにより、大当たりか否か、及び、小当たりか否かを決定する。
図7(A)に示すように、第1始動口20への入賞に基づく第1特別図柄(特
図1)の抽選と、第2始動口21への入賞に基づく第2特別図柄(特
図2)の抽選とでは、大当たりの当選確率は同じであるが、小当たりの当選確率は異なっている。特
図1の抽選では小当たりの当選確率は零であり、特
図2の抽選では小当たりの当選確率は約1/100である。つまり、特
図2の抽選の方が、特
図1の抽選よりも小当たりに当選し易いと言える。なお、特
図1の抽選においても、小当たりに当選可能に構成してもよい。この場合、特
図1の抽選における小当たり当選確率は、特
図2の抽選における小当たり当選確率よりも低く設定することが望ましい。
【0065】
パチンコ遊技機1は、大当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、
図7(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、大当たり図柄の種別を決定する。特
図1の抽選では、10%の割合で、「特
図1_大当たり図柄A」に決定し、40%の割合で、「特
図1_大当たり図柄B」に決定し、50%の割合で、「特
図1_大当たり図柄C」に決定する。一方、特
図2の抽選では、20%の割合で、「特
図2_大当たり図柄D」に決定し、80%の割合で、「特
図2_大当たり図柄E」に決定する。当選した大当たり図柄の種別が異なると、1種大当たり遊技における大入賞口の開放パターンや、大当たり遊技後の遊技状態に関する設定が異なる(
図8参照)。この点については後述する。
【0066】
またパチンコ遊技機1は、小当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、
図7(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、小当たり図柄の種別を決定する。具体的には特
図2の抽選では、20%の割合で、「特
図2_小当たり図柄a」に決定し、60%の割合で、「特
図2_小当たり図柄b」に決定し、20%の割合で、「特
図2_小当たり図柄c」に決定する。当選した小当たり図柄の種別が異なると、小当たり遊技や2種大当たり遊技における大入賞口の開放パターンや、大当たり遊技後の遊技状態に関する設定が異なる(
図8参照)。この点については後述する。
【0067】
またパチンコ遊技機1は、大当たりにも小当たりにも当選していないと判定した場合(つまりハズレと判定した場合)、図柄種別乱数を、
図7(D)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、ハズレ図柄の種別を決定する。特
図1の抽選では、約98.5%の割合で、「特
図1_ハズレ図柄D」に決定し、残りの約1.5%の割合で、「特
図1_ハズレ図柄A」、「特
図1_ハズレ図柄B」、「特
図1_ハズレ図柄C」のうち何れかに決定する。具体的に、特
図1の抽選では、約1/100の確率(割合)で、「特
図1_ハズレ図柄A」に決定し、約1/300の確率で、「特
図1_ハズレ図柄B」に決定し、約1/500%の確率で、「特
図1_ハズレ図柄C」に決定する。一方、特
図2の抽選では、100%の確率(割合)で、「特
図2_ハズレ図柄E」に決定する。ハズレ図柄の種別の違いは、ハズレ図柄が停止表示された後の遊技状態に関する設定に影響を与える(
図9参照)。なお、この点については後述する。
【0068】
またパチンコ遊技機1は、ハズレ(後述の通常ハズレ)と判定した場合、リーチ乱数を、
図7(E)に示すリーチ判定テーブルに従って判定することにより、変動演出において演出図柄8L,8C,8Rをリーチにするか否かを決定する。リーチ有りと判定される確率は、遊技状態が後述の時短状態であるか否かによって異なっている。時短状態でないときの方が、時短状態であるときよりも、リーチ有りと判定される確率が高い。
【0069】
次に、大当たりの種類、小当たりの種類、ハズレの種類について、
図8及び
図9に基づいて詳細に説明する。上述したように、特別図柄抽選(特
図1の抽選や特
図2の抽選)の結果には、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ(ハズレ)」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。大当たり図柄には、「特
図1_大当たり図柄A」、「特
図1_大当たり図柄B」、「特
図1_大当たり図柄C」、「特
図2_大当たり図柄D」、「特
図2_大当たり図柄E」がある。また、「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。小当たり図柄には、「特
図2_小当たり図柄a」、「特
図2_小当たり図柄b」、「特
図2_小当たり図柄c」がある。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。ハズレ図柄には、「特
図1_ハズレ図柄A」、「特
図1_ハズレ図柄B」、「特
図1_ハズレ図柄C」、「特
図1_ハズレ図柄D」、「特
図2_ハズレ図柄E」がある。
【0070】
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる「小当たり遊技」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称し、特定領域39への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。
【0071】
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
【0072】
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
【0073】
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。本形態では
図8に示すように、第1特別図柄(特
図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される大当たり図柄)の種別には3種類あり、第2特別図柄(特
図2)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される大当たり図柄)の種別には2種類ある。具体的には特
図1の抽選では、「特
図1_大当たり図柄A」、「特
図1_大当たり図柄B」、「特
図1_大当たり図柄C」に当選する可能性がある。また特
図2の抽選では、「特
図2_大当たり図柄D」、「特
図2_大当たり図柄E」に当選する可能性がある。
【0074】
図8に示すように、「特
図1_大当たり図柄A」、「特
図1_大当たり図柄B」、「特
図1_大当たり図柄C」は、10R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「大当たり図柄A」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、「通常時短状態」であり、「大当たり図柄B」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、「通常時短状態」であり、「大当たり図柄C」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、「通常時短状態」である。通常時短状態については、後に詳述する。「大当たり図柄A」に基づく通常時短状態では、時短回数が10000回に設定され、「大当たり図柄B」に基づく通常時短状態では、時短回数が165回に設定され、「大当たり図柄C」に基づく通常時短状態では、時短回数が100回に設定される。時短回数とは、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数である。種々の時短回数は「特定回数」の一例である。なお、遊技状態の詳細については後述する。
【0075】
また、「特
図2_大当たり図柄D」、「特
図2_大当たり図柄E」は、10R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「大当たり図柄D」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、「通常時短状態」であり、「大当たり図柄E」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、「通常時短状態」である。
【0076】
また特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この大当たり遊技(特定領域39への通過を契機とする大当たり遊技)が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。なお、小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。本明細書では、大当たり遊技や小当たり遊技を特別遊技と称することもある。なお、特別遊技においては1ラウンド中に複数回大入賞口を開放させるラウンドがあってもよい。
【0077】
本形態では
図8に示すように、特
図2の抽選で当選可能な小当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される小当たり図柄)の種別は3種類である。具体的には特
図2の抽選では、「特
図2_小当たり図柄a」、「特
図2_小当たり図柄b」、「特
図2_小当たり図柄c」に当選する可能性がある。
【0078】
「小当たり図柄a」、「小当たり図柄b」、「小当たり図柄c」は、何れであっても正しく遊技する限り、特定領域39への通過(V通過ともいう)が必ず可能な小当たりである。つまり本形態では、特
図2の抽選に基づく小当たり当選は、実質的には大当たり当選と同じ意味をもつ。
【0079】
各種別の小当たり図柄に基づく小当たり遊技では、第2大入賞口35の1.6秒開放が1回行われる。また、各小当たり遊技におけるオープニングの時間は、0.008秒である。また、特定領域39への遊技球の通過に基づいて実行される大当たり遊技(2種大当たり遊技)では、「小当たり図柄a」又は「小当たり図柄b」或いは「小当たり図柄c」の何れの当選であって、2R目から10R目まで1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に9Rの2種大当たり遊技が実行される。
【0080】
「小当たり図柄a」に当選した場合の2種大当たり遊技後の遊技状態は、「通常時短状態」であり、「小当たり図柄b」に当選した場合の2種大当たり遊技後の遊技状態は、「通常時短状態」であり、「小当たり図柄c」に当選した場合の2種大当たり遊技後の遊技状態は、「通常遊技状態」である。また「小当たり図柄a」に当選した場合の2種大当たり遊技後の通常時短状態では、時短回数が10000回に設定される。一方、「小当たり図柄b」に当選した場合の2種大当たり遊技後の通常時短状態では、時短回数が165回に設定される。なお後述するように、通常時短状態に制御された場合には、特
図2の抽選によって遊技が進行されるのに対して、通常遊技状態に制御された場合には、特
図1の抽選によって遊技が進行される。本形態では、特
図2の抽選における小当たり当選確率が約1/100であるため、時短回数が10000回である通常時短状態に制御された場合には、次の大当たり遊技の実行が実質的に確定している(保証されている)ことになる。
【0081】
また特別図柄抽選の結果、ハズレと判定されると、ハズレ図柄の種別が決定される。
図7(D)に示すように、特
図1の抽選で決定されるハズレ図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示されるハズレ図柄)の種別は4種類あり、特
図2の抽選で決定されるハズレ図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示されるハズレ図柄)の種別は1種類ある。具体的には特
図1の抽選では、「特
図1_ハズレ図柄A(第1特定結果)」、「特
図1_ハズレ図柄B(第2特定結果)」、「特
図1_ハズレ図柄C(第3特定結果)」、「特
図1_ハズレ図柄D」の何れかに決定される。また特
図2の抽選では、「特
図2_ハズレ図柄E」に決定される。
【0082】
「特
図1_ハズレ図柄D」及び「特
図2_ハズレ図柄E」は、通常ハズレである。即ち、「特
図1_ハズレ図柄D」及び「特
図2_ハズレ図柄E」が停止表示されても、遊技状態が変化することはない。これに対して、「特
図1_ハズレ図柄A」、「特
図1_ハズレ図柄B」、「特
図1_ハズレ図柄C」は、特殊ハズレ(特定の判定結果の一例)である。特殊ハズレ(特定結果)は、後述する微時短状態A、又は微時短状態B、或いは微時短状態Cへの移行契機となるハズレである。但し、後述するように、特殊ハズレに基づいて移行する遊技状態は、当選時(特殊ハズレとなったとき)の遊技状態と、特殊ハズレの種類とによって決まる。
【0083】
図9に示すように、「ハズレ図柄A」に基づく微時短状態Aでは、時短回数が1140回に設定される。この微時短状態Aにおいて、特別図柄の変動表示の実行回数が1140回に達すると、通常遊技状態に制御されることになる。また「ハズレ図柄B」に基づく微時短状態Bでは、時短回数が1140回に設定される。この微時短状態Bにおいて、特別図柄の変動表示の実行回数が1140回に達すると、通常遊技状態に制御されることになる。また「ハズレ図柄C」に基づく微時短状態Cでは、時短回数が1140回に設定される。この微時短状態Cにおいて、特別図柄の変動表示の実行回数が1140回に達すると、通常遊技状態に制御されることになる。なお、特殊ハズレを、時短ハズレとも称する。
【0084】
ここで、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。本形態では、遊技状態として、非時短状態と時短状態とがある。非時短状態を通常遊技状態とも称する。パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、非時短状態(通常遊技状態)である。時短状態は、非時短状態と比べて、電チュー22に遊技球が入賞し易い遊技状態(入球容易状態)である。
【0085】
時短状態の種類には、通常時短状態、微時短状態A、微時短状態B、微時短状態Cの4種類がある。通常時短状態(有利遊技状態、特典遊技状態)は、上述したように、大当たり遊技(1種大当たり遊技又は2種大当たり遊技)の終了後に移行する(
図8参照)時短状態である(
図9参照)。一方、微時短状態A、微時短状態B、微時短状態Cは、特殊ハズレを引いて、「特
図1_ハズレ図柄A」、「特
図1_ハズレ図柄B」、「特
図1_ハズレ図柄C」が停止表示されたことに応じて移行し得る時短状態である(
図9参照)。すなわちパチンコ遊技機1は、大当たり図柄又は小当たり図柄に当選した場合だけでなく、特定のハズレ図柄(ハズレ図柄A、ハズレ図柄B、ハズレ図柄C)が停止表示した場合、その停止時間が経過したことに応じて、大当たり遊技が実行されることなく、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御され得る。微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)が、「特定遊技状態」に相当し、微時短状態Aが、「第1特定遊技状態」に相当し、微時短状態Bが、「第2特定遊技状態」に相当し、微時短状態Cが、「第3特定遊技状態」に相当する。
【0086】
なお本形態では、大当たり又は小当たりを引くことで、大当たり遊技が実行されても、その大当たり遊技後に微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御されることはない。また、特殊ハズレを引いて、特定のハズレ図柄(ハズレ図柄A、ハズレ図柄B、ハズレ図柄C)が停止表示されても、通常時短状態に制御されることはない。
【0087】
時短状態の種類が異なると、普通図柄の変動パターンや電チュー22の開放パターン等、電チュー22への入賞し易さに関わる各種パラメータの設定が異なる。詳細には、本形態では
図11(A)に示すように、時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C、通常時短状態)における普通図柄抽選の当選確率は、非時短状態における普通図柄の当選確率と同じである。具体的には本形態では、非時短状態、時短状態A、微時短状態B、微時短状態C、通常時短状態のいずれの遊技状態においても、普通図柄抽選で当たりと判定される確率は、65535/65536に設定されている。つまり、いずれの遊技状態においても普通図柄抽選では、ほぼ当たりと判定される。なお、時短状態では普通図柄抽選の当選確率が非時短状態よりも高くなる構成(言い換えれば時短状態では普通図柄表示器42の確率変動機能が作動する構成)としてもよい。
【0088】
また時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C、通常時短状態)では、
図11(B)に示すように、普通図柄の変動時間が、非時短状態よりも短くなる。具体的には本形態では、普通図柄の変動時間は、非時短状態では60000msであるが、微時短状態Aでは59000msであり、微時短状態Bでは58000msであり、微時短状態Cでは57000msであり、通常時短状態では1000ms(1秒)である。すなわち時短状態では、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能が作動する。なお、普通図柄の停止時間は、いずれの遊技状態であっても500ms(0.5秒)である。
【0089】
また時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C、通常時短状態)では、
図11(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなる。具体的には本形態では、電チュー22の開放時間は、非時短状態では1回あたり0.05秒であるが、微時短状態A、微時短状態B、微時短状態Cでは1回当たり0.1秒であり、通常時短状態では1回当たり2.5秒である。すなわち時短状態では、電チュー22の開放時間延長機能が作動する。
【0090】
また時短状態では、
図11(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放回数が、非時短状態よりも多くなることがある。具体的には本形態では、電チュー22の開放回数は、非時短状態、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)では1回であるが、通常時短状態では2回である。すなわち通常時短状態に限り、電チュー22の開放回数増加機能が作動する。
【0091】
ここで非時短状態では、普通図柄抽選が実行されればほぼ当たりとなるものの、普通図柄の変動時間が60000ms(60秒)と長く、補助遊技における電チュー22の開放は0.05秒の開放が1回と極短時間である。よって非時短状態では、右打ち(遊技球がゲート28を通過し得る打ち方)にて遊技を行っても、電チュー22への入賞はほとんど見込めない。
【0092】
これに対して通常時短状態では、普通図柄抽選が実行されればほぼ当たりとなり、普通図柄の変動時間も1000ms(1秒)と短く、また、補助遊技における電チュー22の開放は2.5秒の開放が2回と十分に長い。よって通常時短状態では、右打ちにて遊技を行うことで、電チュー22への入賞が頻繁に生じ得る。すなわち通常時短状態は、非時短状態(非入球容易状態)と比べて、電チュー22への入賞が容易な遊技状態(入球容易状態)であると言える。
【0093】
一方、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)では、普通図柄抽選が実行されればほぼ当たりとなるものの、普通図柄の変動時間は59000ms(59秒)、58000ms(58秒)、57000ms(57秒)と長く、また、補助遊技における電チュー22の開放は0.1秒の開放が1回と短い。よって、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)では、電チュー22への入賞し易さに関係する各種のパラメータ(普通図柄抽選の当選確率、普通図柄の変動時間や停止時間、電チュー22の開放パターン)が非時短状態に比べれば、電チュー22へ入賞し易い設定となっているものの、右打ちにて遊技を行っても電チュー22への入賞はほとんど見込めない。
【0094】
このように非時短状態では、右打ちを行っても電チュー22への入賞が見込めないため、遊技者は左打ちにて遊技を進行させる(
図10参照)。一方、通常遊技状態では、右打ちを行うことで電チュー22への入賞が頻繁に生じるため、遊技者が右打ちにて、特
図2の抽選によって遊技を進行する(
図10参照)。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
【0095】
微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)は、通常時短状態と同様、非時短状態と比べて、電チュー22への入賞が容易な設定の遊技状態であると言えるが、通常時短状態よりも電チュー22への入賞困難な遊技状態である。また微時短状態では、電チュー22への入賞が見込めないことから、通常時短状態よりも、非時短状態に近い性質の遊技状態であり、遊技者が左打ちにて、特
図1の抽選によって遊技を進行する(
図10参照)。なお、非時短状態は通常遊技状態や非特定遊技状態に相当し、時短状態は特定遊技状態に相当する。そして、微時短状態Aは第1入球容易状態や第1特定遊技状態に相当し、微時短状態Bは第2入球容易状態や第2特定遊技状態に相当し、微時短状態Cは第3入球容易状態や第3特定遊技状態に相当する。
【0096】
ちなみに、通常時短状態では、非時短状態と比べて、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。よって、通常時短状態を「高ベース状態」ともいい、非時短状態を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)におけるベースは、非時短状態よりも僅かに高い程度であり、非時短状態とほとんど変わらない。
【0097】
なお、時短状態は、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、及び、電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22に係る第2始動口21に遊技球が入賞し易くなっていればよく、これらの全ての機能が作動するものでなくてもよい。
【0098】
次に、特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)の決定について説明する。パチンコ遊技機1は、非時短状態と時短状態(通常時短状態、微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)とで異なる特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを決定する(
図12及び
図13参照)。時短状態における特図変動パターン判定テーブル(
図12(B)、
図13(A)(B)(C)参照)は、非時短状態における特図変動パターン判定テーブル(
図12(A)参照)に比べて、変動時間が短い変動パターンが選択され易いテーブルである。また本形態では、通常時短状態と、微時短状態Aと、微時短状態Bと、微時短状態Cとで、異なる特図変動パターン判定テーブルに従って特図変動パターンを決定する(
図12(B)、
図13(A)(B)(C)参照)。
【0099】
具体的には、通常時短状態では、右打ちによって主に特
図2の抽選が行われて、
図12(B)に示す通常時短状態用の特図変動パターン判定テーブルが用いられる。通常時短状態用の特図変動パターン判定テーブル(
図12(B)参照)では、特
図2の変動パターンとして、変動パターンP31~P36の何れかが決定される。
【0100】
非時短状態(通常遊技状態)では、左打ちによって主に特
図1の抽選が行われて、
図12(A)に示す非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルが用いられる。非時短状態用の特図変動パターン判定テーブル(
図12(A)参照)では、特
図1の変動パターンとして、変動パターンP1~P7の何れかが決定される。これらの変動パターンが選択された場合、変動時間を利用して、ノーマルリーチやSPリーチを伴う変動演出が実行されることがある。
【0101】
微時短状態Aでは、左打ちによって主に特
図1の抽選が行われて、
図13(A)に示す微時短状態A用の特図変動パターン判定テーブルが用いられる。微時短状態A用の特図変動パターン判定テーブル(
図13(A)参照)では、特
図1の変動パターンとして、変動パターンP41~P47の何れかが決定される。これらの変動パターンが選択された場合、変動時間を利用して、ノーマルリーチやSPリーチを伴う変動演出が実行されることがある。ここで、微時短状態A用の特図変動パターン判定テーブルに基づいて決定される変動パターンP41~P47は、その変動時間の長さにおいて、非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルに基づいて決定される変動パターンP1~P7と実質的に同じである。従って、通常遊技状態(非時短状態)と微時短状態Aとでは、特別図柄の変動時間の長さによって、どちらの遊技状態に制御されているのか区別できないようにしている。
【0102】
微時短状態Bでは、左打ちによって主に特
図1の抽選が行われて、
図13(B)に示す微時短状態B用の特図変動パターン判定テーブルが用いられる。微時短状態B用の特図変動パターン判定テーブル(
図13(B)参照)では、特
図1の変動パターンとして、変動パターンP61~P67の何れかが決定される。これらの変動パターンが選択された場合、変動時間を利用して、ノーマルリーチやSPリーチを伴う変動演出が実行されることがある。ここで、微時短状態B用の特図変動パターン判定テーブルに基づいて決定される変動パターンP61~P67は、その変動時間の長さにおいて、非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルに基づいて決定される変動パターンP1~P7と実質的に同じである。従って、通常遊技状態(非時短状態)と微時短状態Bとでは、特別図柄の変動時間の長さによって、どちらの遊技状態に制御されているのか区別できないようにしている。
【0103】
微時短状態Cでは、左打ちによって主に特
図1の抽選が行われて、
図13(C)に示す微時短状態C用の特図変動パターン判定テーブルが用いられる。微時短状態C用の特図変動パターン判定テーブル(
図13(C)参照)では、特
図1の変動パターンとして、変動パターンP81~P87の何れかが決定される。これらの変動パターンが選択された場合、変動時間を利用して、ノーマルリーチやSPリーチを伴う変動演出が実行されることがある。ここで、微時短状態C用の特図変動パターン判定テーブルに基づいて決定される変動パターンP81~P87は、その変動時間の長さにおいて、非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルに基づいて決定される変動パターンP1~P7と実質的に同じである。従って、通常遊技状態(非時短状態)と微時短状態Cとでは、特別図柄の変動時間の長さによって、どちらの遊技状態に制御されているのか区別できないようにしている。
【0104】
ところで本形態では、特殊ハズレに基づいて移行する遊技状態は、当選時(特殊ハズレとなったとき)の遊技状態と、特殊ハズレ(ハズレ図柄A~C)の種類とによって決まるようになっていて、
図9に基づいて、詳細に説明する。
図9に示すように、通常遊技状態にて、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄A」である場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄Aの停止表示後の遊技状態を、微時短状態Aに制御する。このときに制御される微時短状態Aでは、時短回数が1140回に設定される。従って、非常に稀であるが、微時短状態Aにおいて、時短回数である1140回が消化されると、通常遊技状態に移行する。
【0105】
これに対して、
図9に示すように、通常遊技状態にて、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄B」である場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄Bの停止表示後の遊技状態を、微時短状態Bに制御せずに、遊技状態を変化させない(通常遊技状態を維持する)。即ち、通常遊技状態で特
図1_ハズレ図柄Bを引いても、通常ハズレとして扱われて、遊技状態が変わることはない。同様に、通常遊技状態にて、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄C」である場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄Cの停止表示後の遊技状態を、微時短状態Cに制御せずに、遊技状態を変化させない(通常遊技状態を維持する)。即ち、通常遊技状態で特
図1_ハズレ図柄Cを引いても、通常ハズレとして扱われて、遊技状態が変わることはない。
【0106】
また
図9に示すように、微時短状態Aにて、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄B」である場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄Bの停止表示後の遊技状態を、微時短状態Bに制御する。このときに制御される微時短状態Bでは、時短回数が1140回に設定される。従って、非常に稀であるが、微時短状態Bにおいて、時短回数である1140回が消化されると、通常遊技状態に移行する。
【0107】
これに対して、
図9に示すように、微時短状態Aにて、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄A」である場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄Aの停止表示後の遊技状態を、新たに微時短状態A(時短回数が1140回に設定される微時短状態A)に制御しない。即ち、微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Aを引いても、通常ハズレとして扱われる。また微時短状態Aにて、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄C」である場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄Cの停止表示後の遊技状態を、微時短状態Cに制御せずに、遊技状態を変化させない(通常遊技状態を維持する)。即ち、微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Cを引いても、通常ハズレとして扱われて、遊技状態が変わることはない。なお変形例として、微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Aを引くと、新たに微時短状態A(時短回数が1140回に設定される微時短状態A)に制御されるようにしても良い。
【0108】
また
図9に示すように、微時短状態Bにて、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄C」である場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄Cの停止表示後の遊技状態を、微時短状態Cに制御する。このときに制御される微時短状態Cでは、時短回数が1140回に設定される。従って、非常に稀であるが、微時短状態Cにおいて、時短回数である1140回が消化されると、通常遊技状態に移行する。
【0109】
これに対して、
図9に示すように、微時短状態Bにて、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄A」である場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄Aの停止表示後の遊技状態を、微時短状態Aに制御せずに、遊技状態を変化させない(微時短状態Aを維持する)。即ち、微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Aを引いても、通常ハズレとして扱われて、遊技状態が変わることはない。また微時短状態Bにて、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄B」である場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄Bの停止表示後の遊技状態を、新たに微時短状態B(時短回数が1140回に設定される微時短状態B)に制御しない。即ち、微時短状態Bで特
図1_ハズレ図柄Bを引いても、通常ハズレとして扱われる。なお変形例として、微時短状態Bで特
図1_ハズレ図柄Bを引くと、新たに微時短状態B(時短回数が1140回に設定される微時短状態B)に制御されるようにしても良い。
【0110】
また
図9に示すように、微時短状態Cでは、特別図柄抽選の結果が「特
図1_ハズレ図柄A」、又は「特
図1_ハズレ図柄B」、或いは「特
図1_ハズレ図柄C」の何れであっても、遊技制御用マイコン81は、通常ハズレとして扱い、微時短状態Cを維持する。即ち、微時短状態Cでは、微時短状態A及び微時短状態Bとは異なり、特殊ハズレが全く作動しなくなる。なお変形例として、微時短状態Cで特
図1_ハズレ図柄Cを引くと、新たに微時短状態C(時短回数が1140回に設定される微時短状態C)に制御されるようにしても良い。
【0111】
ここで本形態では、通常遊技状態又は微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)において、左打ちによる特
図1の抽選で大当たりへの当選を狙うことになる。
但し、通常遊技状態、微時短状態A、微時短状態B、微時短状態Cのうち、何れの遊技状態にて大当たりに当選したかに応じて、遊技者に付与する特典が異なるようにしている。具体的には、特
図1の抽選で大当たりに当選したときの遊技状態(通常遊技状態、微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に応じて、移行する通常時短状態で設定される時短回数を異ならせている。
【0112】
即ち、
図9に示すように、通常遊技状態にて「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御された場合、特
図2の抽選で小当たりに当選する確率が約1/100であるため、実質的に2種大当たり遊技の実行が保証されている。また通常遊技状態にて「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行する。時短回数が165回に設定される通常時短状態に制御された場合、特
図2の抽選で小当たりに当選する確率が約1/100であるため、165回である時短回数が消化されるまでに小当たりに当選する可能性(継続率)は、約81%である。また通常遊技状態にて「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が100回に設定される通常時短状態に移行する。時短回数が100回に設定される通常時短状態に制御された場合、特
図2の抽選で小当たりに当選する確率が約1/100であるため、100回である時短回数が消化されるまでに小当たりに当選する可能性(継続率)は、約63%である。
【0113】
これに対して、微時短状態Aにて「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。従って、通常遊技状態又は微時短状態Aの何れにおいても、特
図1_大当たり図柄Aに当選すれば、移行する通常時短状態において、設定される時短回数(10000回)は変わらない。また通常遊技状態にて「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行する。従って、通常遊技状態又は微時短状態Aの何れにおいても、特
図1_大当たり図柄Bに当選すれば、移行する通常時短状態において、設定される時短回数(165回)は変わらない。但し、通常遊技状態にて「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が50回に設定される通常時短状態に移行する。時短回数が50回に設定される通常時短状態に制御された場合、特
図2の抽選で小当たりに当選する確率が約1/100であるため、50回である時短回数が消化されるまでに小当たりに当選する可能性(継続率)は、約40%である。こうして、微時短状態Aで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合には、通常遊技状態で特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合よりも、通常時短状態で設定される時短回数が少なくなるという点で遊技者に不利になる。
【0114】
ここで、微時短状態Bにて「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。従って、通常遊技状態又は微時短状態A或いは微時短状態Bの何れであっても、特
図1_大当たり図柄Aに当選すれば、移行する通常時短状態において、設定される時短回数(10000回)は変わらない。但し、微時短状態Bにて「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。こうして、微時短状態Bで特
図1_大当たり図柄Bに当選した場合には、通常遊技状態又は微時短状態Aで特
図1_大当たり図柄Bに当選した場合よりも、通常時短状態で設定される時短回数が多くなるという点で遊技者に有利になる。また、微時短状態Bにて「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が100回に設定される通常時短状態に移行する。こうして、微時短状態Bで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合には、微時短状態Aで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合よりも、通常時短状態で設定される時短回数が多くなるという点で遊技者に有利になる。なお、微時短状態Bで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合と、通常遊技状態で特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合とでは、通常時短状態で設定される時短回数は共に100回で同じである。
【0115】
また、微時短状態Cにて「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。従って、通常遊技状態又は微時短状態A或いは微時短状態B若しくは微時短状態Cの何れであっても、特
図1_大当たり図柄Aに当選すれば、移行する通常時短状態において、設定される時短回数(10000回)は変わらない。また、微時短状態Cにて「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。従って、微時短状態B又は微時短状態Cでは、特
図1_大当たり図柄Bに当選すれば、移行する通常時短状態において、設定される時短回数(10000回)は変わらない。但し、微時短状態Cにて「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。こうして、微時短状態Cで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合には、通常遊技状態又は微時短状態A或いは微時短状態Cで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合よりも、通常時短状態で設定される時短回数が多くなるという点で遊技者に有利になる。
【0116】
特に、微時短状態Cでは、特
図1_大当たり図柄A又は特
図1_大当たり図柄B_或いは特
図1_大当たり図柄Cのうち、何れの大当たり図柄であっても、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。従って、微時短状態Cで大当たりに当選すれば、移行した通常時短状態で必ず次回の大当たり当選も保証されていることになるため、微時短状態Cは極めて有利な遊技状態といえる。以上により、本形態では、通常遊技状態、微時短状態A、微時短状態B、微時短状態Cのうち何れの遊技状態で大当たりに当選したかによって、移行する通常時短状態での時短回数の多さが異なる。この観点から、微時短状態C>微時短状態B>通常遊技状態>微時短状態Aの順番に、遊技者に有利になるように設定している。
【0117】
4.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、所謂先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する当選期待度を示唆する演出である。
【0118】
図14に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たりであるか、小当たりであるか、通常ハズレであるか、特殊ハズレ(時短ハズレ)であるかの抽選結果情報が含まれている。また、本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかの始動口情報が含まれている。なお、始動入賞コマンドには抽選結果情報が含まれていればよく、抽選結果情報の他に、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
【0119】
5.遊技フロー
次に、本形態の特徴である遊技フローについて、
図10に基づいて説明する。
図10に示すように、本パチンコ遊技機1では、遊技状態が、大当たり遊技状態(特別遊技状態)及び小当たり遊技状態を除いて、通常遊技状態(非時短状態)と、微時短状態Aと、微時短状態Bと、微時短状態Cと、通常時短状態と、がある。
図10では、特
図1_大当たり図柄Aに当選した場合の推移が、実線で示され、特
図1_大当たり図柄Bに当選した場合の推移が、点線で示され、特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合の推移が、一点鎖線で示されている。
【0120】
通常遊技状態では、左打ちによって、特
図1の抽選で遊技が進行する。このとき、約1/320の確率(
図7(A)参照)で、大当たりへの当選を狙う。そして、
図10に示すように、「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行し、「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行し、「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が100回に設定される通常時短状態に移行することになる。
【0121】
その一方で、特殊ハズレとして、約1/100の確率で特
図1_ハズレ図柄Aを引くことがあり、約1/300の確率で特
図1_ハズレ図柄Bを引くことがあり、約1/500の確率で特
図1_ハズレ図柄Cを引くことがある。但し、通常遊技状態では、特
図1_ハズレ図柄B又は特
図1_ハズレ図柄Cを引いても、通常ハズレとして扱われる。従って、通常遊技状態では、特
図1_ハズレ図柄Aを引いた場合のみ、微時短状態Aに移行する。そして、通常遊技状態から微時短状態Bに移行することがなく、通常遊技状態から微時短状態Cに移行することがない。
【0122】
微時短状態Aでは、左打ちによって、特
図1の抽選で遊技が進行する。このときも、基本的に、約1/320の確率(
図7(A)参照)で、大当たりへの当選を狙う。微時短状態Aにおいて、
図10に示すように、「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行し、「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行し、「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が50回に設定される通常時短状態に移行することになる。こうして、微時短状態Aで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合には、通常遊技状態で特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合よりも、通常時短状態に移行したときに設定される時短回数が少ないため、遊技者にとって不利である。
【0123】
また微時短状態Aであっても、特殊ハズレとして、約1/100の確率で特
図1_ハズレ図柄Aを引くことがあり、約1/300の確率で特
図1_ハズレ図柄Bを引くことがあり、約1/500の確率で特
図1_ハズレ図柄Cを引くことがある。但し、微時短状態Aでは、特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Cを引いても、通常ハズレとして扱われる。従って、微時短状態Aでは、特
図1_ハズレ図柄Bを引いた場合のみ、微時短状態Bに移行する。そして、微時短状態Aから微時短状態Cに移行することがない。
【0124】
微時短状態Bでは、左打ちによって、特
図1の抽選で遊技が進行する。このときも、基本的に、約1/320の確率(
図7(A)参照)で、大当たりへの当選を狙う。微時短状態Bでは、
図10に示すように、「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行し、「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行し、「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が100回に設定される通常時短状態に移行することになる。こうして、微時短状態Bで特
図1_大当たり図柄Bに当選した場合には、通常遊技状態で特
図1_大当たり図柄Bに当選した場合、又は微時短状態Aで特
図1_大当たり図柄Bに当選した場合よりも、通常時短状態に移行したときに設定される時短回数が多いため、遊技者にとって有利である。
【0125】
特に、微時短状態Bで大当たりに当選した場合には、50%の振分率(
図9参照)で次回の大当たり遊技の実行が保証されている通常時短状態(時短回数が10000回に設定される通常時短状態)に移行するのに対して、通常遊技状態又は微時短状態Aで大当たりに当選した場合には、10%の振分率(
図9参照)で次回の大当たり遊技の実行が保証されている通常時短状態に移行する。従って、微時短状態Bで大当たりに当選した場合には、通常遊技状態又は微時短状態Aで大当たりに当選した場合よりも、遊技者にとって非常に有利であるといえる。
【0126】
また微時短状態Bであっても、特殊ハズレとして、約1/100の確率で特
図1_ハズレ図柄Aを引くことがあり、約1/300の確率で特
図1_ハズレ図柄Bを引くことがあり、約1/500の確率で特
図1_ハズレ図柄Cを引くことがある。但し、微時短状態Bでは、特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Bを引いても、通常ハズレとして扱われる。従って、微時短状態Bでは、特
図1_ハズレ図柄Cを引いた場合のみ、微時短状態Cに移行する。そして、微時短状態Bから微時短状態Aに移行することがない。
【0127】
微時短状態Cでは、左打ちによって、特
図1の抽選で遊技が進行する。このときも、約1/320の確率(
図7(A)参照)で、大当たりへの当選を狙う。微時短状態Cでは、
図10に示すように、「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行し、「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行し、「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合には、大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行することになる。こうして、微時短状態Cで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合には、通常遊技状態で特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合、又は微時短状態Aで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合、或いは微時短状態Bで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合よりも、通常時短状態に移行したときに設定される時短回数が多いため、遊技者にとって有利である。
【0128】
特に、微時短状態Cで大当たりに当選した場合には、100%の振分率(
図9参照)で次回の大当たり遊技の実行が保証されている通常時短状態(時短回数が10000回に設定される通常時短状態)に移行するのに対して、微時短状態Bで大当たりに当選した場合には、50%の振分率(
図9参照)で次回の大当たり遊技の実行が保証されている通常時短状態に移行する。従って、微時短状態Cで大当たりに当選した場合には、通常遊技状態又は微時短状態A或いは微時短状態Bで大当たりに当選した場合よりも、遊技者にとって極めて有利であるといえる。
【0129】
なお、微時短状態Cであっても、特殊ハズレとして、約1/100の確率で特
図1_ハズレ図柄Aを引くことがあり、約1/300の確率で特
図1_ハズレ図柄Bを引くことがあり、約1/500の確率で特
図1_ハズレ図柄Cを引くことがある。しかしながら、微時短状態Cでは、特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄B或いは特
図1_ハズレ図柄Cの何れを引いても、通常ハズレとして扱われる。従って、微時短状態Cから微時短状態Bに移行することがなく、微時短状態Cから微時短状態Aに移行することがない。
【0130】
以上により、本形態では、通常遊技状態から遊技を進行して、大当たりを引かなければ、通常遊技状態⇒微時短状態A⇒微時短状態B⇒微時短状態Cの順番に移行し得る。言い換えると、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、通常遊技状態に制御されている可能性よりも微時短状態Aに制御されている可能性が高くなっていき、更に大当たりを引くことなくハマればハマるほど、微時短状態Aに制御されている可能性よりも微時短状態Bに制御されている可能性が高くなっていき、更に大当たりを引くことなくハマればハマるほど、微時短状態Bに制御されている可能性よりも微時短状態Cに制御されている可能性が高くなっていく。そして、微時短状態において大当たりに当選した場合には、微時短状態A⇒微時短状態B⇒微時短状態Cの順番に、移行する通常時短状態での時短回数が多くなり易いように設定されている。こうして、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、大当たりを引いたときに時短回数が多くなり易いという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0131】
また本形態では、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B)において、引いた特殊ハズレの種類に応じて、現時点での微時短状態が維持される場合と、別の微時短状態に移行する場合と、がある。即ち、微時短状態A(第1特定遊技状態)において、特
図1_ハズレ図柄A(第1特定結果)又は特
図1_ハズレ図柄Cを引いても、微時短状態Aが維持される。その一方で、微時短状態Aにおいて、特
図2_ハズレ図柄B(第2特定結果)を引けば、微時短状態Bに制御される。また、微時短状態Bにおいて、特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Bを引いても、微時短状態Bが維持される。その一方で、微時短状態Bにおいて、特
図2_ハズレ図柄Cを引けば、微時短状態Cに制御される。こうして、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B)において、現時点での微時短状態への移行契機となった特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B)を引いても、現時点での微時短状態が維持される一方、別の微時短状態への移行契機となる特殊ハズレを引けば、別の微時短状態へ移行できるという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0132】
なお、通常時短状態では、右打ちによって、特
図2の抽選で遊技が進行する。このとき、約1/100の確率(
図7(A)参照)で、小当たりへの当選を狙う。即ち、時短回数が消化されるまでに、約1/100の確率で、小当たり当選に基づく2種大当たり遊技の実行を狙うことになる。ここで、通常時短状態では、時短回数の多さによって、時短回数が消化されるまでに小当たりに当選する可能性(継続率)が異なる。つまり、時短回数が10000回に設定される通常時短状態では、継続率は約100%であり、時短回数が165回に設定される通常時短状態では、継続率は約81%であり、時短回数が100回に設定される通常時短状態では、継続率は約63%であり、時短回数が50回に設定される通常時短状態では、継続率は約40%である。
【0133】
こうして、通常時短状態では、時短回数が消化されるまでに、特
図2の抽選で小当たりに当選しない、又は特
図2の抽選で大当たりに当選しなければ、通常遊技状態に移行(転落)することになる。但し、通常時短状態で小当たりに当選した場合でも、特
図2_小当たり図柄aへの当選であれば、2種大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行し、特
図2_小当たり図柄bへの当選であれば、2種大当たり遊技後に時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行するものの、特
図2_小当たり図柄cへの当選であれば、2種大当たり遊技後に通常遊技状態に移行(転落)することになる(
図8及び
図10参照)。また、通常時短状態で大当たりに当選した場合、特
図2_大当たり図柄Dへの当選であれば、大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行し、特
図2_大当たり図柄Eへの当選であれば、大当たり遊技後に時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行する。
【0134】
6.演出モード
次に、演出モードについて、
図39に基づいて説明する。演出モードとは、画像表示装置7、スピーカ67、盤ランプ5、及び枠ランプ66等を用いた演出の態様であり、演出モードが異なると、例えば画像表示装置7に表示されるキャラクタやアイテム、背景画像等が異なり、演出図柄8L,8C,8Rを用いた変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。
【0135】
本形態の演出モードには、
図39(A)に示す昼の背景画像Haが表示される通常演出モード、
図39(B)に示す昼の背景画像Haが表示される擬似通常モード、
図39(C)に示す夜の背景画像Hcが表示されるRUSH演出モードが含まれている。
【0136】
通常演出モード(
図39(A)参照)は、通常遊技状態(非時短状態)に制御されている場合の演出モードである。つまり、左打ちによって特
図1の抽選で遊技が進行しているときに設定される演出モードである。擬似通常モード(
図39(B)参照)は、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御されている場合の演出モードである。つまり、左打ちによって特
図1の抽選で遊技が進行しているときに設定される演出モードである。
図39(A)に示す通常演出モードと、
図39(B)に示す擬似通常モードとの比較から分かるように、演出態様は全く同じである。従って、通常演出モードと擬似通常モードとの見た目では、通常遊技状態又は微時短状態A或いは微時短状態B若しくは微時短状態Cの何れに制御されているのかを把握できないようにしている。
【0137】
また、通常遊技状態(非時短状態)に制御されているときに、特
図1の抽選で特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引くと、変動時間が13000msである変動パターンP7が選択される(
図12(A)参照)。このとき、特
図1_ハズレ図柄B又は特
図1_ハズレ図柄Cを引いた場合には、通常ハズレとして扱われて、演出制御用マイコン91は、変動演出として表示画面7aにて昼の背景画像Haを表示した状態で、演出図柄8L、8C、8Rを変動表示を経て、ドハズレ態様(バラケ目で)停止表示させる。また、微時短状態Aへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Aを引いた場合には、その変動演出として表示画面7aにて昼の背景画像Haを表示した状態で、演出図柄8L、8C、8Rを変動表示を経て、ドハズレ態様(バラケ目)停止表示させる。つまり、微時短状態Aへの移行を示唆する演出が実行されることはない。こうして、通常遊技状態において、特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いた場合の変動演出は、ドハズレ(通常ハズレD)である変動パターンP5(
図12(A)参照)が選択されたときの変動演出と同じである。従って、通常遊技状態で特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いたときの変動演出では、遊技者に、特殊ハズレを引いたことが判別できないようにしている。
【0138】
また、微時短状態Aに制御されているときに、特
図1の抽選で、微時短状態Bへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Bを引くと、変動時間が13000msである変動パターンP47が選択される(
図13(A)参照)。このとき、変動演出として表示画面7aにて昼の背景画像Haを表示した状態で、演出図柄8L、8C、8Rを変動表示を経て、ドハズレ態様(バラケ目)停止表示させる。こうして、微時短状態Aにおいて、微時短状態Bへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Bを引いた場合の変動演出は、ドハズレ(通常ハズレD)である変動パターンP15、P45(
図12(A)、
図13(A)参照)が選択されたときの変動演出と同じである。従って、微時短状態Aにおいて、微時短状態Bへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Bを引いたときの変動演出では、遊技者に、微時短状態Bへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Bを引いたことが判別できないようにしている。つまり、微時短状態Bへの移行を示唆する演出が実行されることはない。なお、微時短状態Aにおいて、通常ハズレとして扱われる特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Cを引いたときの変動演出については、後述する。
【0139】
また、微時短状態Bに制御されているときに、特
図1の抽選で、微時短状態Cへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Cを引くと、変動時間が13000msである変動パターンP67が選択される(
図13(B)参照)。このとき、変動演出として表示画面7aにて昼の背景画像Haを表示した状態で、演出図柄8L、8C、8Rを変動表示を経て、ドハズレ態様(バラケ目)で停止表示させる。こうして、微時短状態Bにおいて、微時短状態Cへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Cを引いた場合の変動演出は、ドハズレ(通常ハズレD)である変動パターンP15、P45、P65(
図12(A)、
図13(A)、
図13(B)参照)が選択されたときの変動演出と同じである。従って、微時短状態Bにおいて、微時短状態Cへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Cを引いたときの変動演出では、遊技者に、微時短状態Cへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Cを引いたことが判別できないようにしている。つまり、微時短状態Cへの移行を示唆する演出が実行されることはない。なお、微時短状態Bにおいて、通常ハズレとして扱われる特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Bを引いたときの変動演出については、後述する。また、微時短状態Cにおいて、通常ハズレとして扱われる特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いたときの変動演出については、後述する。
【0140】
以上により、通常遊技状態で特
図1_ハズレ図柄Aを引いたときの変動演出、微時短状態Aに制御されているときのドハズレを示す変動演出、微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Bを引いたときの変動演出、微時短状態Bに制御されているときのドハズレを示す変動演出、微時短状態Bで特
図1_ハズレ図柄Cを引いたときの変動演出、微時短状態Cに制御されているときのドハズレを示す変動演出では、何れであっても基本的には、
図39(B)に示すように、昼の背景画像Haが表示される。従って、遊技者には、常に通常遊技状態に制御されているように思わせて、何れの遊技状態に制御されているのかを判別不能にしている。よって、微時短状態A、微時短状態B、微時短状態Cにおいて、昼の背景画像Haが表示されている演出が、「判別不能演出」に相当する。
【0141】
上述したように、本形態では、通常遊技状態から遊技が進行していき、大当たりを引かなければ、基本的に、どの遊技状態に制御されているのかを把握できないようにしている。そのため、仮に、通常遊技状態又は微時短状態Aに制御されていても、遊技者には、有利な微時短状態Bや微時短状態Cに制御されているかもしれないと思わせることが可能である。即ち、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、遊技者には、遊技状態が通常遊技状態⇒微時短状態A⇒微時短状態B⇒微時短状態Cに移行していると思わせて、遊技意欲を高めることが可能である。
【0142】
RUSH演出モード(
図39(C)参照)は、通常時短状態に制御されている場合の演出モードである。つまり、右打ちによって特
図2の抽選で遊技が進行しているときに設定される演出モードである。RUSH演出モードに設定されると、演出制御用マイコン91は、右打ちにて遊技を行うべき旨を報知する右打ち報知画像RIを表示画面7aの右上部に表示する。右打ち報知画像RIは、通常時短状態の終了に際して、非表示となる。なお本形態では、RUSH演出モードにおいて、時短回数の残り回数を示唆することがないが、時短回数の残り回数を示す残回数表示を表示画面7aで実行するようにしても良い。
【0143】
ところで、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御されているときに、どの遊技状態に制御されているのかが完全に分からないようにすると、遊技者に退屈な印象を与えかねない。そこで本形態では、
図40~
図42に基づく演出により、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御されていることを把握させる場合がある。
【0144】
図40は、微熱モード煽り演出が実行される場合を示す図である。微熱モード煽り演出が実行される場合、
図40(A)に示すように、表示画面7aでは、左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとが、それぞれ仮停止表示している状態で、「微熱」の文字を示す中演出図柄8Cが徐々に減速しながら、表示画面7aの中央に向かって移動してくる。こうして、遊技者には、「微熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央に停止表示させるのを期待させるようになっている。
【0145】
その後、
図40(B-1)に示す微熱モード報知成功演出が実行される場合と、
図40(B-2)に示す微熱モード報知失敗演出が実行される場合と、に分岐する。
図40(B-1)に示すように、微熱モード報知成功演出(状態示唆演出)が実行される場合、「微熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央で停止して、演出図柄8L、8C、8Rが確定的に停止表示する。このとき、表示画面7aの縁部分に対して微動する微熱の炎と「微熱ゾーン」の文字とを示す微熱ゾーン画像BNが表示される。こうして、微熱モード報知成功演出が実行されることで、微時短状態Aに制御されていることが報知される。
【0146】
図40(B-1)に示すように、「微熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央で停止して、演出図柄8L、8C、8Rが確定的に停止表示した後、
図40(C-1)に示すように、次の変動演出が開始されても、微熱ゾーン画像BNが表示され続ける。この微熱ゾーン画像BNは、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば10回)実行されるまで、表示され続けるようになっている。なお変形例として、例えば、次の変動演出が開始されると、微熱ゾーン画像BNが非表示になるようにしても良い。又は、微時短状態Aに制御されている限り、微熱ゾーン画像BNが表示され続けるようにして、微時短状態Aから異なる遊技状態に移行すると、微熱ゾーン画像BNが非表示になるようにしても良い。
【0147】
一方、
図40(B-2)に示すように、微熱モード報知失敗演出が実行される場合、「微熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aよりも下方に向かって通り過ぎていき、演出図柄8L、8C、8Rがハズレ態様(「583」)で確定的に停止表示する。こうして、微熱モード報知失敗演出が実行されることで、微時短状態Aに制御されていないことが報知される。そして、
図40(C-1)に示すように、次の変動演出が開始されることになる。
【0148】
本形態において、微熱モード報知成功演出の実行条件を以下のようにしている。即ち、微時短状態Aに制御されていて、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Cを引いた場合に限り、微熱モード報知成功演出が実行されるようにしている。言い換えると、微時短状態Aに制御されているときに、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Cを引いた場合、通常ハズレとして扱われる。この場合、遊技者に何ら特典が無いのは、遊技者にとって酷である。
【0149】
そこで、本形態では、微時短状態Aに制御されているときに、特
図1の抽選で通常ハズレとして扱われる特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Cを引くと、微熱モード煽り演出が開始されて、微熱モード報知成功演出が実行されるようにしている。この微熱モード報知成功演出により、遊技者には、特典として微時短状態Aに制御されていることを把握させることが可能である。
【0150】
なお本形態では、微時短状態Aで大当たりに当選した場合には、通常遊技状態で大当たりに当選した場合よりも、遊技者に不利であるが、微時短状態Aは、通常遊技状態よりも、微時短状態Bに近いという点で有利である。なお、通常遊技状態に制御されているときに特
図1の抽選で通常ハズレが引かれた場合、又は微時短状態Aに制御されているときに特
図1の抽選で通常ハズレが引かれた場合、演出制御用マイコン91は、微熱モード煽り演出及び微熱モード報知失敗演出の実行を、抽選により決定する。
【0151】
図41は、激熱モード煽り演出が実行される場合を示す図である。激熱モード煽り演出が実行される場合、
図41(A)に示すように、表示画面7aでは、左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとが、それぞれ仮停止表示している状態で、「激熱」の文字を示す中演出図柄8Cが徐々に減速しながら、表示画面7aの中央に向かって移動してくる。こうして、遊技者には、「激熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央に停止表示させるのを期待させるようになっている。
【0152】
その後、
図41(B-1)に示す激熱モード報知成功演出が実行される場合と、
図41(B-2)に示す激熱モード報知失敗演出が実行される場合と、に分岐する。
図41(B-1)に示すように、激熱モード報知成功演出が実行される場合、「激熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央で停止して、演出図柄8L、8C、8Rが確定的に停止表示する。このとき、表示画面7aの縁部分に対して大きく移動する激熱の炎と「激熱ゾーン」の文字とを示す激熱ゾーン画像GNが表示される。こうして、激熱モード報知成功演出が実行されることで、微時短状態Bに制御されていることが報知される。
【0153】
図41(B-1)に示すように、「激熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央で停止して、演出図柄8L、8C、8Rが確定的に停止表示した後、
図41(C-1)に示すように、次の変動演出が開始されても、激熱ゾーン画像GNが表示され続ける。この激熱ゾーン画像GNは、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば10回)実行されるまで、表示され続けるようになっている。なお変形例として、例えば、次の変動演出が開始されると、激熱ゾーン画像GNが非表示になるようにしても良い。又は、微時短状態Bに制御されている限り、激熱ゾーン画像GNが表示され続けるようにして、微時短状態Bから異なる遊技状態に移行すると、激熱ゾーン画像GNが非表示になるようにしても良い。
【0154】
一方、
図41(B-2)に示すように、激熱モード報知失敗演出が実行される場合、「激熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aよりも下方に向かって通り過ぎていき、演出図柄8L、8C、8Rがハズレ態様(「583」)で確定的に停止表示する。こうして、激熱モード報知失敗演出が実行されることで、微時短状態Bに制御されていないことが報知される。そして、
図41(C-1)に示すように、次の変動演出が開始されることになる。
【0155】
本形態において、激熱モード報知成功演出の実行条件を以下のようにしている。即ち、微時短状態Bに制御されていて、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Bを引いた場合に限り、激熱モード報知成功演出が実行されるようにしている。言い換えると、微時短状態Bに制御されているときに、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Bを引いた場合、通常ハズレとして扱われる。この場合、遊技者に何ら特典が無いのは、遊技者にとって酷である。
【0156】
そこで、本形態では、微時短状態Bに制御されているときに、特
図1の抽選で通常ハズレとして扱われる特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Bを引くと、激熱モード煽り演出が開始されて、激熱モード報知成功演出が実行されるようにしている。この激熱モード報知成功演出により、遊技者には、特典として微時短状態Bに制御されていることを把握させることが可能である。
【0157】
なお、通常遊技状態に制御されているときに特
図1の抽選で通常ハズレが引かれた場合、又は微時短状態Aに制御されているときに特
図1の抽選で通常ハズレが引かれた場合、或いは微時短状態Bに制御されているときに特
図1の抽選で通常ハズレが引かれた場合、演出制御用マイコン91は、激熱モード煽り演出及び激熱モード報知失敗演出の実行を、抽選により決定する。
【0158】
図42は、灼熱モード煽り演出が実行される場合を示す図である。灼熱モード煽り演出が実行される場合、
図42(A)に示すように、表示画面7aでは、左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとが、それぞれ仮停止表示している状態で、「灼熱」の文字を示す中演出図柄8Cが徐々に減速しながら、表示画面7aの中央に向かって移動してくる。こうして、遊技者には、「灼熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央に停止表示させるのを期待させるようになっている。
【0159】
その後、
図42(B-1)に示す灼熱モード報知成功演出が実行される場合と、
図42(B-2)に示す灼熱モード報知失敗演出が実行される場合と、に分岐する。
図42(B-1)に示すように、灼熱モード報知成功演出が実行される場合、「灼熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央で停止して、演出図柄8L、8C、8Rが確定的に停止表示する。このとき、表示画面7aの縁部分に対して激しく動き回る灼熱の炎と「灼熱ゾーン」の文字とを示す灼熱ゾーン画像SNが表示される。こうして、灼熱モード報知成功演出が実行されることで、微時短状態Cに制御されていることが報知される。
【0160】
図42(B-1)に示すように、「灼熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央で停止して、演出図柄8L、8C、8Rが確定的に停止表示した後、
図42(C-1)に示すように、次の変動演出が開始されても、灼熱ゾーン画像SNが表示され続ける。この灼熱ゾーン画像SNは、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば10回)実行されるまで、表示され続けるようになっている。なお変形例として、例えば、次の変動演出が開始されると、灼熱ゾーン画像SNが非表示になるようにしても良い。又は、微時短状態Cに制御されている限り、灼熱ゾーン画像SNが表示され続けるようにして、微時短状態Cから異なる遊技状態に移行すると、灼熱ゾーン画像SNが非表示になるようにしても良い。
【0161】
一方、
図42(B-2)に示すように、灼熱モード報知失敗演出が実行される場合、「灼熱」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aよりも下方に向かって通り過ぎていき、演出図柄8L、8C、8Rがハズレ態様(「583」)で確定的に停止表示する。こうして、灼熱モード報知失敗演出が実行されることで、微時短状態Cに制御されていないことが報知される。そして、
図42(C-1)に示すように、次の変動演出が開始されることになる。
【0162】
本形態において、灼熱モード報知成功演出の実行条件を以下のようにしている。即ち、微時短状態Cに制御されていて、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄B或いは特
図1_ハズレ図柄Cを引いた場合に、灼熱モード報知成功演出が実行されるようにしている。言い換えると、微時短状態Cに制御されているときに、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄B或いは特
図1_ハズレ図柄Cを引いた場合、通常ハズレとして扱われる。この場合、遊技者に何ら特典が無いのは、遊技者にとって酷である。
【0163】
そこで、本形態では、微時短状態Cに制御されているときに、特
図1の抽選で通常ハズレとして扱われる特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄B或いは特
図1_ハズレ図柄Cを引くと、灼熱モード煽り演出が開始されて、灼熱モード報知成功演出が実行されるようにしている。この灼熱モード報知成功演出により、遊技者には、特典として微時短状態Cに制御されていることを把握させることが可能である。
【0164】
なお、通常遊技状態に制御されているときに特
図1の抽選で通常ハズレが引かれた場合、又は微時短状態Aに制御されているときに特
図1の抽選で通常ハズレが引かれた場合、或いは微時短状態Bに制御されているときに特
図1の抽選で通常ハズレが引かれた場合、若しくは微時短状態Cに制御されているときに特
図1の抽選で通常ハズレが引かれた場合、演出制御用マイコン91は、激熱モード煽り演出及び激熱モード報知失敗演出の実行を、抽選により決定する。
【0165】
7.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に
図15~
図33に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から
図15に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
【0166】
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、
図6に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
【0167】
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
【0168】
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。
図16に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
【0169】
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(
図4参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。なお、各入賞口への入賞に応じた賞球数は、例えば第2始動口21であれば2球など、所定の値に設定されているものとする。但し、各入賞口への入賞に応じた賞球数を何球に設定するかは適宜変更可能である。
【0170】
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、
図15の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、
図6に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
【0171】
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、振分部材制御処理(S107)、および特定領域センサ検出処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特
図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特
図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(
図15参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
【0172】
[センサ検出処理]
図17に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
【0173】
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特
図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特
図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特
図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特
図2保留球数に1を加算する(S205)。
【0174】
続いて特
図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特
図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり
図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85b(
図4)のうち現在の特
図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
【0175】
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、
図14に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第2始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、通常遊技状態であって、大当たり乱数が「1」であり、図柄種別乱数が「1」であれば、
図14の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「E2H02H」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば01H))からなっている。
【0176】
図15に示すテーブルにおける大当たり乱数の区分けは、大当たり判定テーブル(
図7(A)参照)における区分けと対応している。詳細には、大当たり乱数値が65330~65535であれば大当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が大当たり当選と判定される予定の大当たり当選情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの下位の値が「1」)が特定される。また、大当たり乱数値が0~654であれば小当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が小当たり当選と判定される予定の小当たり当選情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの下位の値が「2」)が特定される。また、大当たり乱数値が655~655329であれば通常ハズレと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が通常ハズレと判定される予定の通常ハズレ情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの下位の値が「3」)が特定される。
【0177】
なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドは、抽選結果情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
【0178】
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
【0179】
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特
図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S210)。そして、特
図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特
図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特
図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
【0180】
続いて特
図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特
図1関係乱数取得処理(S212)では、特
図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり
図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85a(
図4)のうち現在の特
図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
【0181】
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、
図14に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第1始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、通常遊技状態であって、大当たり乱数が「65535」であり、図柄種別乱数が「1」であれば、
図15の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H01H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、抽選結果情報が含まれている。
【0182】
上述の第2始動入賞コマンドの場合と同様、
図15に示すテーブルにおける大当たり乱数の区分けは、大当たり判定テーブル(
図7(A)参照)における区分けと対応している。また、図柄種別乱数の区分けは、特殊ハズレ(時短ハズレ)であるか否かを区別できるようになっている(
図7(D)参照)。詳細には、大当たり乱数値が65330~65535であれば大当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が大当たり当選と判定される予定の大当たり当選情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が01H)が特定される。また、大当たり乱数値が0~65329であり、図柄種別乱数値が153~9999であれば通常ハズレと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が通常ハズレと判定される予定の通常ハズレ情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が03H)が特定される。また、大当たり乱数値が0~65329であり、図柄種別乱数値が0~152であれば特殊ハズレと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が特殊ハズレと判定される予定の特殊ハズレ情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの下位の値が「4」)が特定される。特に、大当たり乱数値が0~65329であり、図柄種別乱数値が0~99であれば、特
図1_ハズレ図柄Aを引いていることになり、下位コマンドの値が04Hとなる。また大当たり乱数値が0~65329であり、図柄種別乱数値が100~132であれば、特
図1_ハズレ図柄Bを引いていることになり、下位コマンドの値が14Hとなる。また大当たり乱数値が0~65329であり、図柄種別乱数値が133~152であれば、特
図1_ハズレ図柄Cを引いていることになり、下位コマンドの値が24Hとなる。
【0183】
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。
【0184】
[ゲート通過処理]
図18に示すようにゲート通過処理(S202)ではまず、普通図柄の変動待機中か否かを判定する(S221)。普通図柄の変動待機中とは、普通図柄の変動表示の実行中でも補助遊技の実行中でもない状態である。普通図柄の変動待機中でなければ(S221でNO)、直ちに本処理を終えるが、普通図柄の変動待機中であれば(S221でYES)、普通図柄乱数取得処理(S222)を行う。普通図柄乱数取得処理(S222)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値、
図6(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の所定の記憶領域に格納する。
【0185】
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで、
図19に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S301)。電チューの作動中でなければ(S301でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中(普通図柄の停止時間の開始から終了まで)か否かを判定する(S302)。普通図柄の停止表示中でなければ(S302でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S303)。普通図柄の変動表示中でなければ(S303でNO)、続いて、上述のステップS222で取得した当たり判定前の普通図柄乱数の記憶があるか否かを判定する(S304)。普通図柄乱数の記憶がなければ(S304でNO)、本処理を終える。
【0186】
ステップS304において普通図柄乱数の記憶があれば(S304でYES)、当たり判定処理(S305)を行う。当たり判定処理(S305)では、非時短状態であれば、非時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(
図11(A)に示すテーブルの非時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定し、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)であれば、微時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(
図12(A)に示すテーブルの微時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定し、通常時短状態であれば、通常時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(
図12(A)に示すテーブルの通常時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定処理の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S306)。つまり図柄決定処理(S306)では、「ハズレ」であれば「普通ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。なお、本形態では、非時短状態であっても時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C、通常時短状態)であっても普通図柄抽選の当選確率は同じである。
【0187】
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理(S307)を行う。普通図柄変動時間決定処理(S307)では、
図11(B)に示す普通図柄変動パターン判定テーブルを参照して、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が60000msの普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が微時短状態Aであれば、普通図柄の変動時間が59000msの普通図柄変動パターンを選択し、遊技状態が微時短状態Bであれば、普通図柄の変動時間が58000msの普通図柄変動パターンを選択し、遊技状態が微時短状態Cであれば、普通図柄の変動時間が58000msの普通図柄変動パターンを選択する。また遊技状態が通常時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1000msの普通図柄変動パターンを選択する。
【0188】
その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS307で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S310)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
【0189】
上述のステップS303にて普通図柄の変動表示中であれば(S303でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S311)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S311でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S312)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S313)、普通図柄の停止時間(本形態では500ms、
図11(B)参照)をセットして(S314)本処理を終える。
【0190】
また、上述のステップS302にて普通図柄の停止表示中であれば(S302でYES)、続いて、ステップS314でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S315)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S315でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S316)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S316でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S316でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S317)。詳細には、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態用の開放パターン(
図11(C)の電チュー開放TBL1参照)をセットする。これに対して、微時短状態(時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)中であれば、電チュー22の開放パターンとして微時短状態用の開放パターン(
図11(C)の電チュー開放TBL2参照)をセットする。また通常時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして通常時短状態用の開放パターン(
図11(C)の電チュー開放TBL3参照)をセットする。そして、ステップS317でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S318)。
【0191】
また、上述のステップS301にて電チュー22の作動中であれば(S301でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S319)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S319でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S320)。
【0192】
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、
図20に示す特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4,5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905で共にNO、S907でYES)、大当たり遊技としての特別電動役物処理1(S908)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S901,S903,S905,S907の全てがNO)、小当たり遊技としての特別電動役物処理2(S909)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
【0193】
[特別図柄待機処理]
図21に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特
図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1001)。特
図2保留球数が「0」である場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特
図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1007)。そして、特
図1保留球数も「0」である場合(S1007でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1013)、そうであれば(S1013でYES)処理を終え、そうでなければ(S1013でNO)、待機画面設定処理(S1014)を行う。待機画面設定処理(S1014)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
【0194】
ステップS1001において特
図2保留球数が「0」でない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特
図2の保留情報)がある場合には、後述の特
図2大当たり判定処理(S1002)及び特
図2変動パターン選択処理(S1003)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特
図2保留球数を1ディクリメントする(S1004)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1005)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特
図2変動開始処理(S1006)を実行する。特
図2変動開始処理(S1006)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特
図2変動開始処理(S1006)でセットされる変動開始コマンド(特
図2変動開始コマンドともいう)には、特
図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や特
図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
【0195】
また、特
図2保留球数が「0」であるが特
図1保留球数が「0」でない場合(S1001でYES且つS1007でNO)、即ち、特
図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特
図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特
図1大当たり判定処理(S1008)及び特
図1変動パターン選択処理(S1009)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特
図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特
図1変動開始処理(S1012)を実行する。特
図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特
図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特
図1変動開始コマンドともいう)には、特
図1大当たり判定処理(S1008)でセットされた特図停止図柄データの情報や特
図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
【0196】
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1001でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。そして本形態では、第2特図保留に基づく抽選にて小当たり当選となると、その小当たり遊技では必ず特定領域39を通過することができるようになっている。この点については後に詳述する。
【0197】
[特
図2大当たり判定処理(特
図1大当たり判定処理)]特
図2大当たり判定処理(S1002)と特
図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため
図22に基づいてまとめて説明する。
図22に示すように、特
図2大当たり判定処理(S1002)又は特
図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特
図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85b(詳しくは第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特
図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
【0198】
次に、大当たり判定テーブル(
図7(A))をセットする(S1102)。次いで、セットした大当たり判定テーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1103)。すなわち、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)が、大当たり判定値である「65330」~「65535」の何れかと一致するか否か判定する(
図7(A)参照)。大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1104)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、
図7(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄種別(大当たりの種類)を判定する(S1105)。大当たり図柄種別を判定(S1105)した後は、大当たり図柄種別に応じた特図停止図柄データ(
図7(B)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1106)処理を終える。
【0199】
一方、大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」でなければ、小当たりか否かを判定する(S1107)。詳細には、特
図2大当たり判定処理(S1002)では、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「0」~「654」の何れかと一致するか否か判定する(
図7(A)の特
図2の欄参照)。また特
図1大当たり判定処理(S1008)では、小当たりでないと判定する(
図7(A)の特
図1の欄参照)。なお小当たり当選確率は、特
図1の抽選よりも特
図2の抽選の方が高くなっている。より詳細には、特
図1の抽選における小当たり当選確率が「零」であるのに対して、特
図2の抽選における小当たり当選確率はおよそ1/100程度である。
【0200】
小当たり判定(S1107)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1108)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、
図7(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに基づいて小当たり図柄種別(小当たりの種類)を判定する(S1109)。小当たり図柄種別を判定(S1109)した後は、小当たり図柄種別に応じた特図停止図柄データ(
図7(C)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1110)処理を終える。なお、小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
【0201】
また、大当たりでなく(S1103でNO)、小当たりでもなければ(S1107でNO)、「ハズレ」であるので、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、
図7(D)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに基づいてハズレ図柄種別(ハズレの種類)を判定する(S1112)。ハズレ図柄種別を判定(S1112)した後は、ハズレ図柄種別に応じた特図停止図柄データ(
図7(D)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1113)処理を終える。
【0202】
[特
図2変動パターン選択処理(特
図1変動パターン選択処理)]特
図2変動パターン選択処理(S1003)と特
図1変動パターン選択処理(S1009)とは、処理の流れが同じであるため
図23及び
図24に基づいてまとめて説明する。
図23に示すように、特
図2変動パターン選択処理(S1003)又は特
図1変動パターン選択処理(S1009)ではまず、遊技状態が非時短状態か否か(時短フラグがOFFか否か)を判定する(S1301)。
【0203】
非時短状態であれば(S1301でYES)、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1302)。ONであれば(S1302でYES)、非時短状態中大当たり用のテーブル(
図12(A)に示すテーブルのうち大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1303)。
図12(A)に示すように、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
【0204】
なお、変動パターンには変動演出が関連付けられており、変動パターンが決定されると、その変動パターンに応じた変動演出が実行される。具体的には例えば、変動パターンP1に基づく変動演出ではSPリーチが実行され、変動パターンP2に基づく変動演出ではノーマルリーチ(Nリーチ)が実行される(
図12(A)に示すテーブルの備考欄参照)。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
【0205】
またステップS1302において、大当たりフラグがONでなければ(S1302でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1304)。ONであれば(S1304でYES)、非時短状態中小当たり用のテーブル(
図12(A)に示すテーブルのうち小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1305)。
【0206】
またステップS1304において、小当たりフラグがONでなければ(S1304でNO)、ハズレ図柄の種別が「ハズレ図柄A~C」であるか否かを判定する(S1306)。ハズレ図柄の種別が「ハズレ図柄A~C」であれば(S1306でYES)、非時短状態中ハズレ図柄A~C用のテーブル(
図12(A)に示すテーブルのうちハズレ図柄A~Cに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1307)。本形態では、ハズレ図柄A~Cである場合、変動パターンP7に決定される。
【0207】
またステップS1306において、「ハズレ図柄A~C」でなければ(S1306でNO)、通常ハズレ(ハズレ図柄Aあるいはハズレ図柄E、
図9参照)であるため、続いて、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1310)。
図7(E)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」~「11」であり、非時短状態であれば「0」~「27」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりも通常ハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されるようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1310でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレ用のテーブル(
図12(A)に示すテーブルのうちリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1311)。
【0208】
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1310でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレ用のテーブル(
図12(A)に示すテーブルのうちリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1312)。
【0209】
なお、特
図1変動パターン選択処理(S1009)におけるリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」~「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
【0210】
またステップS1301において、遊技状態が非時短状態でないと判定した場合(S1301でNO)、すなわち時短状態であると判定した場合には、
図24に示すように、時短状態の種類が「通常時短状態」であれば(S1313でYES)、
図12(B)に示す通常時短状態用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択する(S1314)。また、時短状態の種類が「微時短状態」であれば(S1313でNO)、微時短状態A~C用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択する(S1315)。このとき、微時短状態Aであれば、
図13(A)に示す微時短状態A用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択し、微時短状態Bであれば、
図13(B)に示す微時短状態B用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択し、微時短状態Cであれば、
図13(C)に示す微時短状態C用の特図変動パターン判定テーブルに従って、変動パターンを選択する。なお本形態では、時短状態(通常時短状態、微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)の種類は、後述する遊技状態フラグの値を参照して判定する(
図27中の表参照)。
【0211】
時短状態における変動パターンの選択では、参照する特図変動パターン判定テーブルを各時短状態に応じたテーブル(
図12(B)、
図13(A)~(C)参照)にする事以外は非時短状態と同様の流れで処理を行う。
【0212】
なお、特
図1に係る通常時短状態中の特図変動パターン判定テーブル(
図12(B)参照)では、リーチ無しハズレ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」~「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、大当たり当選時に変動時間の長い変動パターンが選択される確率が非時短状態中よりも低くなっている。すなわち、非時短状態中よりも変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっている。つまり、通常時短状態中の変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の変動パターン判定テーブルよりも変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
【0213】
また微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)では、主に特
図1の抽選が行われる。微時短状態における特
図1の変動パターンは、非時短状態における特
図1の変動パターンとほぼ同様の変動パターンである(
図12(A)、
図13(A)~(C)参照)。但し微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)で大当たりと判定された場合の特
図1の変動パターンP41、P61、P81(
図13(A)~(C)参照)では、非時短状態で大当たりと判定された場合の特
図1の変動パターンP1(
図12(A)参照)よりも、僅かに変動時間が短くなっている。
【0214】
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、
図23に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1320)、本処理を終える。ステップS1320でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1006又はS1012でセットされる変動開始コマンドに含められる。
【0215】
[特別図柄変動中処理]
図25に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、
図13及び
図14参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
【0216】
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データ(
図7(B)~(D)参照)に応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1504)、この処理を終える。
【0217】
[特別図柄確定処理]
図26に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間(
図12及び
図13参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。経過していなければ(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S1601でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1602)。
【0218】
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かを判定し(S1605)、ONでなければステップS1607に進むが、ONであれば時短フラグをOFFして(S1606)ステップS1607に進む。これにより、大当たり遊技の実行中は非時短状態(低ベース状態)に制御される。なお、本形態における低ベース状態とは、電チュー22が頻繁に開放されることによる入賞サポートがないという意味での低ベース状態であり、大入賞装置の作動に基づくベースアップを考慮したものではない。
【0219】
ステップS1607では、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンド(
図8参照)をセットして、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1608)。ステップS1608に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは
図8を参照)をセットする(S1609)。このときに、特別遊技中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たり図柄の種別に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
【0220】
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1610)。小当たりフラグがONであれば(S1610でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1611)。なお小当たりフラグがONである場合には、時短フラグがONであってもOFFにはしない。その後、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンド(
図8参照)をセットして(S1612)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1613)。
【0221】
ステップS1613に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは
図8を参照)をセットする(S1614)。なおこのときに、大入賞口開放カウンタの値を、当選した小当たり図柄の種別に応じた値にセットする。その後遊技制御用マイコン81は、振分部材作動フラグをONにして(S1615)、本処理を終える。振分部材作動フラグは、振分部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。つまり本形態では、振分部材71の作動は小当たり遊技のオープニングとともに開始される。なお、振分部材の作動パターンについては後に詳述する。
【0222】
ステップS1610において小当たりフラグがONでなければ(S1610でNO)、大当たり遊技も小当たり遊技も開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1616)、本処理を終える。
【0223】
[遊技状態管理処理]
図27に示すように、遊技状態管理処理(S1602)ではまず、時短フラグがONか否か判定し(S1701)、ONでなければステップS1710に進み、ONであれば、時短状態中に実行した特図変動(特別図柄の変動表示)の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1702)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1703)。そして、「0」でなければステップS1710に進み、「0」であれば、時短フラグをOFFするとともに(S1704)、遊技状態フラグ更新処理(S1705)を行って、ステップS1710に進む。
【0224】
遊技状態フラグ更新処理(S1705)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。
図27中の表に示すように、遊技状態フラグの値は、非時短状態であれば「1」にセットされ、通常時短状態であれば「2」にセットされ、微時短状態Aであれば「3」にセットされ、微時短状態Bであれば「4」にセットされ、微時短状態Cであれば、「5」にセットされる。この遊技状態フラグ更新処理(S1705)では、時短フラグをOFFしたところであるため、遊技状態フラグの値を、非時短状態に対応する値「1」にセットする。
【0225】
ステップS1710では、遊技状態フラグの値が「2」であるか否かを判定する。遊技状態フラグの値が「2」であれば(S1710でYES)、通常時短状態であるため、ステップS1730に進む。一方、遊技状態フラグの値が「2」でなければ(S1710でNO)、続いて、停止表示されている特別図柄が、「ハズレ図柄A~C」であるか否かを判定する(S1711)。すなわち、特殊ハズレであるか否かを判定する。そして、微時短状態に移行する特殊ハズレ(ハズレ図柄A~C)でなければステップS1730に進むが、特殊ハズレであれば、時短フラグをONする。
【0226】
但し、本形態では、「ハズレ図柄A~C」であっても、遊技状態に応じて、通常ハズレと判断され得る。即ち、ステップS1711の処理において、通常遊技状態でハズレ図柄Aが停止表示した状況であれば、微時短状態Aに移行するため、ステップS1712の処理に進む。一方、通常遊技状態でハズレ図柄B又はハズレ図柄Cが停止表示した状況であれば、通常ハズレとして扱われるため、ステップS1730の処理に進む。またステップS1711の処理において、微時短状態Aでハズレ図柄Bが停止表示した状況であれば、微時短状態Bに移行するため、ステップS1712の処理に進む。一方、微時短状態Aでハズレ図柄A又はハズレ図柄Cが停止表示した状況であれば、通常ハズレとして扱われるため、ステップS1730の処理に進む。
【0227】
また、ステップS1711の処理において、微時短状態Bでハズレ図柄Cが停止表示した状況であれば、微時短状態Cに移行するため、ステップS1712の処理に進む。一方、微時短状態Bでハズレ図柄A又はハズレ図柄Bが停止表示した状況であれば、通常ハズレとして扱われるため、ステップS1730の処理に進む。ステップS1711の処理において、微時短状態Cでハズレ図柄A又はハズレ図柄B或いはハズレ図柄Cが停止表示した状況であれば、通常ハズレとして扱われるため、ステップS1730の処理に進む。
【0228】
ステップS1712に進む場合、時短フラグをONにして、ハズレ図柄の種別に応じた時短回数(1140回、
図9参照)を時短カウンタにセットする(S1713)。そして、遊技状態フラグ更新処理(S1714)を行って、ステップS1730に進む。この遊技状態フラグ更新処理(S1714)では、特殊ハズレに基づいて時短フラグをONしたところである。そのため、特
図1_ハズレ図柄Aによって遊技状態フラグの値を「3」にセットすれば、微時短状態Aに制御されることになり、特
図1_ハズレ図柄Bによって遊技状態フラグの値を「4」にセットすれば、微時短状態Bに制御されることになり、特
図1_ハズレ図柄Cによって遊技状態フラグの値を「5」にセットすれば、微時短状態Cに制御されることになる。なお、微時短状態(微時短状態A又は時短状態B或いは微時短状態C)は、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は次の大当たり遊技が実行されることにより終了する。このように本形態では、ハズレ時であっても微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御されることがある。
【0229】
ステップS1730では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする(S1730)。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。
【0230】
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]特別電動役物処理1は、1種大当たり遊技や2種大当たり遊技といった大当たり遊技の実行のための処理である。
図28に示すように、特別電動役物処理1(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当たり終了フラグは、当選した大当たり遊技において第1大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
【0231】
大当たり終了フラグがONでなければ(S2001でNO)、第1大入賞口30の開放中か否か(すなわち第1大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2002)。開放中でなければ(S2002でNO)、第1大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して第1大入賞口30の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2003)。
【0232】
ステップS2003の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2003の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って第1大入賞口30を開放させる(S2004)。
【0233】
ステップS2002において第1大入賞口30の開放中であれば(S2002でYES)、その単位開放遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では10個)に達しているか否かを判定する(S2005)。規定入賞個数に達していなければ(S2005でNO)、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(
図8参照)が経過したか否か)を判定する(S2006)。そして、第1大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2006でNO)、本処理を終える。
【0234】
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2005でYES)又は第1大入賞口30の開放時間が経過した場合(S2006でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2007)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2008)、大入賞口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2009)。「0」でなければ(S2009でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。
【0235】
一方「0」であれば(S2009でYES)、大当たり遊技を終了させるべく、大当たりのエンディングコマンド(
図8参照)をセットするとともに(S2010)、大当たりのエンディングを開始する(S2011)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2012)。
【0236】
またステップS2001において大当たり終了フラグがONであれば(S2001でYES)、大当たり遊技における第1大入賞口30の開放が全て終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2013)、エンディング時間が経過していなければ(S2013でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2013でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2014)、大当たりフラグをOFFする(S2015)。そして、特別動作ステータスを「1」にセットした後(S2016)、後述の遊技状態設定処理(S2017)を行って、本処理を終える。
【0237】
[遊技状態設定処理]
図29に示すように、遊技状態設定処理(S2017)ではまず、今回の大当たり遊技の実行契機となった当たり図柄(大当たり図柄又は小当たり図柄)が、時短状態への制御契機となる図柄(
図8参照)であるか否かを判定する(S2101)。この判定結果がNOであればステップS2104に進むが、判定結果がYESであれば、時短フラグをONするとともに(S2102)、当たり図柄の種別に応じた時短回数(
図8及び
図9参照)を時短カウンタにセットして(S2103)、ステップS2104に進む。ステップS2102及びS2103が実行されることにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が時短状態(通常時短状態又は非時短状態)になる。この通常時短状態は、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。
【0238】
ステップS2104では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理(S2104)を行う。遊技状態フラグ更新処理(S2104)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。具体的には、この遊技状態フラグ更新処理(S2104)では、特
図1_大当たり図柄A、特
図1_大当たり図柄B、特
図1_大当たり図柄C、特
図2_大当たり図柄D、特
図2_大当たり図柄E、特
図2_小当たり図柄a、特
図2_小当たり図柄bに当選している状況であれば(
図8参照)、遊技状態フラグの値を、通常時短状態に対応する値「2」にセットする(
図27中の表参照)。また特
図2_小当たり図柄cに当選している状況であれば(
図8参照)、遊技状態フラグの値を、非時短状態に対応する値「1」にセットする(
図27中の表参照)。
【0239】
続いて遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットして(S2105)、本処理を終える。なお、遊技状態指定コマンドには設定された時短回数の情報も含まれるものとする。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。
【0240】
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]特別電動役物処理2は、特定領域39を備えた第2大入賞装置36を開放させる小当たり遊技の実行のための処理である。
図30及び
図31に示すように、特別電動役物処理2(S909)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。
【0241】
小当たり終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置36の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、第2大入賞口35を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル(小当たりのオープニング)の時間が経過して第2大入賞口35の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
【0242】
ステップS2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2303の判定結果がYESであれば、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(
図8参照)に従って第2大入賞口35を開放させる(S2304)。
【0243】
ステップS2302において第2大入賞口35の開放中であれば(S2302でYES)、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では10個)に達しているか否かを判定する(S2305)。規定入賞個数に達していなければ(S2305でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(
図8に示すように本形態では1.6秒)が経過したか否か)を判定する(S2306)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2306でNO)、本処理を終える。
【0244】
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2305でYES)又は第2大入賞口35の開放時間が経過した場合(S2306でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)する(S2307)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2308)、小当たり終了フラグをセットして(S2309)、本処理を終える。
【0245】
またステップS2301において小当たり終了フラグがONであれば(S2301でYES)、
図31に示すように、小当たり遊技における第2大入賞口35の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバルの時間)が経過したか否かを判定し(S2310)、閉鎖後インターバルの時間が経過していなければ(S2310でNO)処理を終える。なお、小当たり遊技の閉鎖後インターバルの時間については後述する。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S2310でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2311)、小当たりフラグをOFFして(S2312)、ステップS2313に進む。
【0246】
ステップS2313では、VフラグがONか否かを判定する。Vフラグは、小当たり遊技の実行中に特定領域39への遊技球の通過があったことを示すフラグであり、後述するステップS2603(
図33参照)でONされるフラグである。このVフラグがONでなければ(S2313でNO)、2種大当たり遊技を実行しないため、大入賞口開放カウンタの値を「0」にクリアするとともに(S2314)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S2315)処理を終える。
【0247】
一方、VフラグがONであれば(S2313でYES)、2種大当たり遊技を実行するため、遊技制御用マイコン81は、VフラグをOFFするとともに(S2317)、大当たりフラグをONして(S2318)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S2319)。続いて、時短フラグがONであれば(S2320でYES)時短フラグをOFFする(S2321)。その後、遊技制御用マイコン81は、大当たりのオープニングコマンド(
図8参照)をセットするとともに(S2322)、大当たりのオープニングを開始する(S2323)。これにより、第2大入賞口35を短時間にわたって開放する小当たり遊技から2種大当たり遊技に移行する。
【0248】
[振分部材制御処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで振分部材制御処理(S107)を行う(
図16参照)。振分部材制御処理(S107)では
図32に示すように、まず、振分部材作動フラグがONか否かを判定する(S2501)。振分部材作動フラグがONでなければ本処理を終える。一方、振分部材作動フラグがONであれば、小当たり遊技のオープニングが開始しているため(
図26参照)、振分部材71を所定の作動パターンにて作動させるべく振分部材作動処理(S2502)を行うとともに、V有効期間設定処理(S2503)を行う。
【0249】
振分部材作動処理(S2502)では、振分部材71の作動時間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、振分部材71の開放タイミングになったら振分部材ソレノイド73をONし、振分部材71の閉鎖タイミングになったら振分部材ソレノイド73をOFFする。これにより、振分部材71は、小当たり遊技のオープニングの開始から一定の動作で動くこととなる。
【0250】
具体的には
図38(c)に示すように、振分部材71をまず、小当たり遊技のオープニングの開始から8msにわたって通過阻止状態(
図2に破線で示す状態)に制御する。これを開放前インターバルという。続いて、4600msにわたって通過許容状態(
図2に二点鎖線で示す状態)に制御する。これを、V開放という。次いで、3000msにわたって通過阻止状態に制御する。これを、閉鎖後インターバルという。このような、「開放前インターバル⇒V開放⇒閉鎖後インターバル」からなる一連の動作が振分部材71の一定動作である。
【0251】
また、V有効期間設定処理(S2503)では、上記のような振分部材71の一定動作に対してV有効期間を設定する。V有効期間とは、特定領域センサ39aによる検知があった場合にその検知を有効なものとみてVフラグをONにする期間である。
図38(d)に示すように、V有効期間は、特定領域39の開放開始(振分部材71を通過許容状態に制御した時点)から所定の時間が経過するまでである。所定の時間は、特定領域39の開放時間(振分部材71を通過許容状態に制御している時間)よりも長い時間に設定されている。これは、振分部材71の配置位置を通過した遊技球が特定領域39に至るまでのタイムラグを考慮してのことである。
【0252】
具体的にはV有効期間設定処理(S2503)では、V有効期間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、特定領域39を有効にするタイミングになったらV有効フラグをONし、特定領域39を無効にするタイミングになったらV有効フラグをOFFする。なお、後述する特定領域センサ検出処理(S108)のステップS2602では、このV有効フラグがONか否かを判断することにより、V有効期間中か否かを判定する。
【0253】
V有効期間設定処理(S2503)に続いて遊技制御用マイコン81は、振分部材71の動作が終了したか否かを判定する(S2504)。具体的には、ステップS2502でセットした振分部材71の作動時間を計測するためのタイマに基づいて、振分部材71が一定動作を開始してから終了するまでの総作動時間(7608ms(
図38(c)参照))が経過したか否かを判定する。そして、振分部材71の動作が終了していなければそのまま本処理を終える。これに対して、振分部材71の動作が終了していれば、振分部材作動フラグをOFFしてから(S2505)本処理を終える。
【0254】
ここで
図38に基づいて、上記のような振分部材71の一定動作と、小当たり遊技における第2大入賞口35(開閉部材37)の開放パターンとの関係について説明する。本形態では、小当たり遊技における第2大入賞口35の開放パターンとして、
図38(b)に示す開放パターンがある。なお、
図38(a)は、小当たり遊技の開始のタイミングをわかりやすくするために、特別図柄の変動表示および停止表示のタイミングを示したものである。
【0255】
図38(b)に示す開放パターンは、特
図2の抽選にて小当たりに当選した場合に選択される開放パターンである。つまり、「特
図2_小当たり図柄a」、「特
図2_小当たり図柄b」、「特
図2_小当たり図柄c」(
図8参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が可能な通過用開放パターンである。
【0256】
より詳細には、この通過用開放パターンは、8msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、6000msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、8msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、6000msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
【0257】
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、1600msにわたる第2大入賞口35の開放期間中および第2大入賞口35の閉鎖後の3000msの期間中は、振分部材71のV開放にあたり、振分部材71が通過許容状態をとっている(
図38(b)及び(c)参照)。従って、どのような入賞タイミングで第2大入賞口35へ遊技球が入賞したとしても、その遊技球は特定領域39を通過することが可能である。なお本形態では、右打ちにて遊技球を連続的に発射し続けていれば、1.6秒にわたる開放期間中に必ず第2大入賞口35へ遊技球が入賞するように、第2大入賞装置36等の各装置が配されている。また、第2大入賞口35を通過した遊技球が振分部材71の配置位置に至るまでの所要時間は3000msよりも短い。つまり本形態では、小当たりは実質的には大当たりとして機能する。なお本明細書では、特
図2の抽選に基づく小当たりを、特2V通過小当たりと称することがある。
【0258】
また本形態では、小当たり遊技中は、第2大入賞装置36内に入球した遊技球の数を第2大入賞口センサ35aによる検知に基づいてカウントしているとともに、第2大入賞装置36外へ排出された遊技球の数を特定領域センサ39a又は非特定領域センサ70aによる検知に基づいてカウントしている。つまり本形態では、特定領域センサ39a及び非特定領域センサ70aは、第2大入賞装置36外へ排出された遊技球の数をカウントする排出口センサとしても機能している。そして、振分部材71の一定動作の終了時点で、両カウント値が一致していないときにはエラー報知を行うようにしている。なお第2大入賞口35の閉鎖後、両カウント値が一致したときに振分部材71の作動を停止するようにしてもよい。このようにすれば、第2大入賞口35の閉鎖後に特別図柄の変動表示をスムーズに開始することが可能となる。
【0259】
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81の動作の説明に戻る。遊技制御用マイコン81は、振分部材制御処理(S107)に次いで特定領域センサ検出処理(S108)を行う(
図16参照)。特定領域センサ検出処理(S108)では
図33に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2601)。検知がなければ(S2601でNO)処理を終了するが、検知があれば(S2601でYES)V有効期間中か否かを判定する(S2602)。V有効期間は、前述の振分部材制御処理(
図32)におけるV有効期間設定処理(S2503)にて設定される期間である。具体的にはV有効期間は、
図38(d)に示す期間である。
【0260】
ステップS2602でV有効期間中であると判定した場合には(S2602でYES)、VフラグをONするとともに(S2603)、V通過コマンドをセットして(S2604)処理を終える。一方、ステップS2602でV有効期間中でないと判定した場合には(S2602でNO)、ステップS2603及びS2604の処理を行うことなく、特定領域センサ検出処理を終える。なお、V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過(特定領域39の通過)の報知を行わせるためのコマンドである。
【0261】
8.演出制御用マイコン91の動作
次に、
図34~
図37に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、RAM94に設けられている。
【0262】
[サブ制御メイン処理]演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、
図34に示したサブ制御メイン処理のプログラムをROM93から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
【0263】
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数更新処理を実行する(S4003)。乱数更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
【0264】
乱数更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理(S4004)では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに従って、表示画面7a(表示部)に画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。なお、サブ制御基板90は、画像制御基板100によって行われる種々の演出とともに、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、ランプ制御基板107を介して盤ランプ5や枠ランプ66を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、盤可動体15を作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。このようにして、各種の演出(変動演出、保留演出、可動体演出、操作演出、先読み演出、その他の予告演出、特別遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出、客待ち演出、演出モードの制御など)が実現される。
【0265】
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002~S4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
【0266】
受信割り込み処理(S4010)は、主制御基板80から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン91に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011,S4012)に優先して実行される。
【0267】
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、
図35に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動体制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
【0268】
入力処理(S4101)では、演出ボタン検出スイッチ63aやセレクトボタン検出スイッチ64aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出し、検出結果に応じてコマンドをセットしたり演出用データを作成したりする。
【0269】
発光データ出力処理(S4102)では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ66、および盤ランプ5などのランプを発光させるべく、発光データ(ランプデータ)をランプ制御基板107に出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、発光データに従って枠ランプ66、および盤ランプ5などを所定の発光態様で発光させる。
【0270】
可動体制御処理(S4103)では、入力処理(S4101)や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで盤可動体15などの可動体を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、駆動データに従って、盤可動体15などを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。
【0271】
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、
図36に示すように、後述する受信コマンド解析処理(S4201)、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
【0272】
受信コマンド解析処理(S4201)では、受信割り込み処理(S4010)によってRAM94の受信バッファに格納されたコマンドを解析し、そのコマンドに応じた処理(例えば演出の選択や演出モードの設定、コマンドのセット等)を行う。演出タイマ更新処理(S4202)では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。例えば、演出タイマ更新処理では、演出ボタン63やセレクトボタン64といった操作部の操作有効期間の開始タイミングや終了タイミングを計測する。
【0273】
音声制御処理(S4203)では、入力処理(S4101)や受信コマンド解析処理(S4201)の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御基板106への出力が行われる。演出用データ作成処理(S4204)では、受信コマンド解析処理(S4201)の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
【0274】
ここで、演出制御用マイコン91が遊技制御用マイコン81からコマンドを受信した場合の処理の一例を説明する。演出制御用マイコン91が受信するコマンドは、変動開始コマンド(特
図1変動開始コマンド又は特
図2変動開始コマンド)とする。演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理(S4201)において、変動開始コマンドを受信していると判定した場合、変動開始コマンド受信時処理として、そのコマンドが示す特図変動パターンに基づいて、変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択し、そのサブ変動パターンの情報をセットするとともに、そのサブ変動パターンの情報を含む変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。例えば、変動開始コマンドが示す特図変動パターンがSP変動(SPリーチに関連付けられた変動パターン)である場合、SPリーチを行うサブ変動パターンを選択し、そのサブ変動パターンに対応する変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。その後、各処理(コマンド送信処理(S4004)、発光データ出力処理(S4102)、可動体制御処理(S4103)、音声制御処理(S4203)など)が実行されることで、選択したサブ変動パターンに対応する変動演出が実現される。なお、このような演出の実現に関する処理の流れは、特別遊技に伴う演出や客待ち演出、先読み演出、所謂当該変動に伴う予告演出、演出モードの制御などの他の演出についても基本的には同じである。
【0275】
[受信コマンド解析処理]次に、受信コマンド解析処理(S4201)について、
図37に基づいて詳述する。受信コマンド解析処理(S4201)ではまず、
図37に示すように、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から始動入賞コマンドを受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば先読み演出判定処理(S4402)を行う。先読み演出判定処理(S4402)では、始動入賞コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、所謂保留変化予告や連続予告などの先読み演出の抽選を行い、その抽選結果に応じた先読み演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
【0276】
続いて、演出制御用マイコン91は、遊技状態指定コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば演出モード更新処理(S4404)を行う。演出モード更新処理(S4404)では、遊技状態指定コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、演出モードの選択を行い、その選択に応じた演出モードに設定するための演出モード設定コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
【0277】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば変動演出開始処理(S4406)を行う。変動演出開始処理(S4406)では、変動開始コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、変動演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択した変動演出パターンにて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
【0278】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば変動演出終了処理(S4408)を行う。変動演出終了処理(S4408)では、変動停止コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、演出図柄8L,8C,8Rを確定的に停止表示させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
【0279】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していればオープニング演出選択処理(S4410)を行う。オープニング演出選択処理(S4410)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、特別遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
【0280】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していればエンディング演出選択処理(S4412)を行う。エンディング演出選択処理(S4412)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
【0281】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4413)、受信していればV通過報知演出開始処理(S4414)を行う。V通過報知演出開始処理(S4414)では、V通過報知演出を開始するためのV通過報知演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。V通過報知演出とは、V通過(特定領域39への通過)があったことを遊技者に報知するための演出である。本形態では、所定のV通過報知画像(例えば「V」の文字を示す文字画像)を表示画面7aに表示する演出である。このV通過報知演出としての「V」の文字画像の表示は、特定領域39への通過に基づいて2種大当たり遊技を実行する本パチンコ遊技機1では、大当たり当選の報知としての意味ももつ。なお、V通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
【0282】
続いて、その他の処理(S4415)として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理を行って、受信コマンド解析処理を終える。
【0283】
9.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機1によれば、大当たり判定処理の結果が特殊ハズレである場合に、大当たり遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも第2始動口21へ遊技球が入球し易い微時短状態に制御される。そして、微時短状態には、微時短状態Aと微時短状態Bとがあり、微時短状態Bにおいて大当たりと判定された場合には、微時短状態Aにおいて大当たりと判定された場合よりも、遊技者に有利になるように設定されている。具体的には、微時短状態Bにおいて大当たりと判定されたことに基づいて移行する通常時短状態では、微時短状態Aにおいて大当たりと判定されたことに基づいて移行する通常時短状態よりも、時短回数が多くなり易いように設定されている(
図9参照)。その上で、大当たりと判定されることなく通常遊技状態からの特別図柄の変動回数が少ない場合(例えば100回である場合)には、微時短状態Aに制御されている可能性が、微時短状態Bに制御されている可能性よりも高くなるように設定されている一方、大当たりと判定されることなく通常遊技状態からの特別図柄の変動回数が多い場合(例えば500回である場合)には、微時短状態Bに制御されている可能性が、微時短状態Aに制御されている可能性よりも高くなるように設定されている。即ち、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、微時短状態Aよりも微時短状態Bに制御され易くなる。こうして、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、大当たりを引いたときに遊技者に有利になる、具体的には通常時短状態で設定される時短回数が多くなり易いという斬新なゲーム性を提供することが可能である。即ち、通常遊技状態から遊技を開始して、長い間、大当たりを引けずに、特別図柄の変動回数が多くなっても、遊技者の遊技意欲を高めることが可能である。
【0284】
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、通常遊技状態において大当たり判定処理の結果が特
図1_ハズレ図柄Aであると、大当たり遊技状態を経ることなく、微時短状態Aに制御され、微時短状態Aにおいて大当たり判定処理の結果が特
図1_ハズレ図柄Bであると、微時短状態Bに制御される(
図9参照)。しかしながら、通常遊技状態において大当たり判定処理の結果が特
図1_ハズレ図柄Bであっても、微時短状態Bに移行しない(
図9及び
図10参照)。こうして、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、通常遊技状態⇒微時短状態A⇒微時短状態Bという移行にさせ易くすることが可能である。
【0285】
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、微時短状態Bにおいて大当たり判定処理の結果が特
図1_ハズレ図柄Aであっても、微時短状態Aに移行しない。つまり、微時短状態Bから微時短状態Aに移行することはない。従って、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、通常遊技状態⇒微時短状態A⇒微時短状態Bという移行にさせ易くすることが可能である。
【0286】
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、大当たり遊技状態を経ることなく、微時短状態Aに制御されることがある。また、特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、大当たり遊技状態を経ることなく、微時短状態Bに制御されることがある。しかしながら、微時短状態Aにおいて、当該微時短状態Aの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Aを引いた場合には、通常ハズレとして扱われて、微時短状態Aが維持される。その一方で、微時短状態Aにおいて、特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、微時短状態Bに制御される。こうして、微時短状態Aにて特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、遊技状態が変わらないものの、微時短状態Aにて特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、微時短状態Bに移行できるという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0287】
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、微時短状態Aにおいて特
図1の抽選で大当たりと判定された場合と、微時短状態Bにおいて特
図1の抽選で大当たりと判定された場合とでは、遊技者に対する有利さが異なるように設定されている。具体的には、微時短状態Bにおいて特
図1の抽選で大当たりと判定された場合には、微時短状態Aにおいて特
図1の抽選で大当たりと判定された場合よりも、大当たり遊技後に移行する通常時短状態での時短回数が多くなり易い(
図9、
図10参照)。そのため、遊技者には、微時短状態Aと微時短状態Bのうち何れに制御されているのかに関心を向けさせることが可能である。
【0288】
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、通常遊技状態において、微時短状態Aへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Aを引いても、表示画面7aにて、昼の背景画像Haが表示されたまま、ドハズレを示す変動演出が実行される。即ち、微時短状態Aへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Aを引いたときの変動演出であっても、微時短状態Aへの移行を示唆する演出が実行されない。そして、微時短状態Aにおいて、通常遊技状態と同様に、表示画面7aにて、昼の背景画像Haが表示されたまま、変動演出が実行される(
図39(A)(B)参照)。こうして、微時短状態Aにおいて、当該微時短状態Aに制御されていることが判別不能になっている。しかしながら、微時短状態Aに制御されているときに、特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、
図40(A)に示す微熱モード煽り演出を経て、
図40(B-1)に示す微熱モード報知成功演出が実行される。こうして、遊技者には、微時短状態Aが維持されるものの、特
図1_ハズレ図柄を引いた特典として、微時短状態Aに制御されていることを把握させることが可能である。
【0289】
10.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態(第1形態)のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0290】
上記形態(第1形態)では、微時短状態Aと微時短状態Bと微時短状態Cという3つの微時短状態があった。しかしながら、
図43に示す第1変形例のように、微時短状態A(第1特定遊技状態)と微時短状態B(第2特定遊技状態)という2つの微時短状態だけがあるようにしても良い。以下に、
図43に示す第1変形例について説明する。
【0291】
図43に示すように、第1変形例では、上記形態(第1形態)と異なり、通常遊技状態において特
図1_ハズレ図柄Bを引くと、大当たり遊技状態を経ることなく、時短回数が1140回に設定される微時短状態Bに制御される。なお、第1変形例では、上記形態と同様に、通常遊技状態において特
図1_ハズレ図柄Aを引くと、大当たり遊技状態を経ることなく、時短回数が1140回に設定される微時短状態Aに制御される。こうして、通常遊技状態から微時短状態A又は微時短状態Bに移行することがある。
【0292】
但し、微時短状態Bであるときには、上記形態(第1形態)と同様に、特
図1_ハズレ図柄Aを引いても、通常ハズレとして扱われ、微時短状態Aに移行することはない。従って、微時短状態Bから微時短状態Aに移行することはない。そして、第1変形例では、上記形態と同様に、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄Aを引く確率は、約1/100であるのに対して、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄Bを引く確率は、約1/300である。
【0293】
以上により、第1変形例でも、上記形態(第1形態)と同様に、大当たりと判定されることなく通常遊技状態からの特別図柄の変動回数が少ない場合(例えば100回である場合)には、微時短状態Aに制御されている可能性が、微時短状態Bに制御されている可能性よりも高くなるように設定されている。その一方で、大当たりと判定されることなく通常遊技状態からの特別図柄の変動回数が多い場合(例えば500回である場合)には、微時短状態Bに制御されている可能性が、微時短状態Aに制御されている可能性よりも高くなるように設定されている。よって、第1変形例でも、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、大当たりを引いたときに遊技者に有利になる、具体的には通常時短状態で設定される時短回数が多くなり易いという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0294】
上記形態(第1形態)では、微時短状態Bから微時短状態Aに移行することがなかった。これに対して、
図44に示す第2変形例では、微時短状態Bから微時短状態Aに移行することがある。以下に、
図44に示す第2変形例について説明する。
【0295】
図44に示すように、第2変形例では、上記形態(第1形態)と異なり、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄Aを引く確率は、約1/300であるのに対して、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄Bを引く確率は、約1/100である。つまり、微時短状態Aへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Aよりも、微時短状態Bへの移行契機となる特
図1_ハズレ図柄Bの方が、引き易くなっている。
【0296】
但し、第2変形例では、上記形態(第1形態)と同様に、通常遊技状態で特
図1_ハズレ図柄Bを引いても、通常ハズレとして扱われて、微時短状態Bに移行することがない。つまり、特
図1の抽選で、特
図1_ハズレ図柄Aよりも、特
図1_ハズレ図柄Bの方が引き易いものの、通常遊技状態からいきなり微時短状態Bに移行することはない。そして、微時短状態Aでは、特
図1_ハズレ図柄Aを引ければ、再び時短回数が1140回に設定される微時短状態Aに制御される一方、特
図1_ハズレ図柄Bを引ければ、時短回数が1140回に設定される微時短状態Bに制御される。このとき(微時短状態Aであるとき)、特
図1_ハズレ図柄Aよりも、特
図1_ハズレ図柄Bの方が引き易いため、大当たりを引くことなく特別図柄の変動回数が多くなるほど、微時短状態Bに移行している可能性が高くなっていく。
【0297】
以上により、第2変形例でも、上記形態(第1形態)と同様に、大当たりと判定されることなく通常遊技状態からの特別図柄の変動回数が少ない場合(例えば100回である場合)には、微時短状態Aに制御されている可能性が、微時短状態Bに制御されている可能性よりも高くなるように設定されている。その一方で、大当たりと判定されることなく通常遊技状態からの特別図柄の変動回数が多い場合(例えば500回である場合)には、微時短状態Bに制御されている可能性が、微時短状態Aに制御されている可能性よりも高くなるように設定されている。よって、第2変形例でも、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、大当たりを引いたときに遊技者に有利になる、具体的には通常時短状態で設定される時短回数が多くなり易いという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0298】
上記形態(第1形態)では、大当たりと判定されることなく通常遊技状態からの特別図柄の変動回数が多くなるほど、大当たりと判定されたときに遊技者に有利になる(通常時短状態での時短回数が多くなり易い)ように設定されていた。これに対して、
図45に示す第3変形例では、大当たりと判定されることなく通常遊技状態からの特別図柄の変動回数が多くなるほど、大当たりと判定されたときに遊技者に不利になる(通常時短状態での時短回数が少なくなり易い)ように設定されている。以下に、
図45に示す第3変形例について説明する。
【0299】
図45に示すように、第3変形例では、上記形態(第1形態)と同様、通常遊技状態において、特
図1_大当たり図柄Aに当選すれば、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御され、特
図1_大当たり図柄Bに当選すれば、時短回数が165回に設定される通常時短状態に制御され、特
図1_大当たり図柄Cに当選すれば、時短回数が100回に設定される通常時短状態に制御される。そして、微時短状態Aにおいて、特
図1_大当たり図柄Aに当選すれば、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御され、特
図1_大当たり図柄Bに当選すれば、時短回数が165回に設定される通常時短状態に制御され、特
図1_大当たり図柄Cに当選すれば、時短回数が50回に設定される通常時短状態に制御される。
【0300】
しかしながら、第3変形例では、上記形態(第1形態)と異なり、微時短状態Bにおいて、特
図1_大当たり図柄Aに当選すれば、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御され、特
図1_大当たり図柄Bに当選すれば、時短回数が50回に設定される通常時短状態に制御され、特
図1_大当たり図柄Cに当選すれば、時短回数が50回に設定される通常時短状態に制御される。そして、微時短状態Cにおいて、特
図1_大当たり図柄Aに当選すれば、時短回数が50回に設定される通常時短状態に制御され、特
図1_大当たり図柄Bに当選すれば、時短回数が50回に設定される通常時短状態に制御され、特
図1_大当たり図柄Cに当選すれば、時短回数が50回に設定される通常時短状態に制御される。
【0301】
こうして、第3変形例では、通常遊技状態>微時短状態A>微時短状態B>微時短状態Cの順番に、大当たりに当選した場合に移行する通常時短状態において、時短回数が多くなり易い。そして、上記形態で説明したように、通常遊技状態から遊技を進行して、大当たりを引かなければ、通常遊技状態⇒微時短状態A⇒微時短状態B⇒微時短状態Cの順番に移行し得る。よって、通常遊技状態から大当たりを引くことなくハマればハマるほど、大当たりを引いたときに時短回数が少なくなり易いという斬新なゲーム性になる。即ち、通常遊技状態から遊技を開始して、できるだけ早く大当たりを引くほど、時短回数が多くなり易いという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0302】
<第2形態>
第1形態では、通常遊技状態にて特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引くと、微時短状態Aに限り、移行可能であった(
図9及び
図10参照)。これに対して、第2形態では、
図46及び
図48に示すように、通常遊技状態にて特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引くと、微時短状態A又は微時短状態B或いは微時短状態Cの何れであっても、移行可能になっている。以下、第1形態と異なる点を中心に説明する。
【0303】
図46に示すように、通常遊技状態で特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Aに制御される。また、通常遊技状態で特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Bに制御される。また、通常遊技状態で特
図1_ハズレ図柄Cを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Cに制御される。こうして、
図48に示すように、通常遊技状態で特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引けば、通常ハズレとして扱われることはなく、必ず微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に移行するようになっている。
【0304】
また微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Bに制御される。また、微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Cを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Cに制御される。但し、微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、通常ハズレとして扱われ、特別図柄の停止時間が経過しても、微時短状態Aが維持される。こうして、
図48に示すように、微時短状態Aにおいて、当該微時短状態Aへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄A以外の特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引けば、微時短状態A以外の微時短状態(微時短状態B、微時短状態C)に移行するようになっている。
【0305】
また微時短状態Bで特
図1_ハズレ図柄Cを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Cに制御される。また、微時短状態Bで特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Aに制御される。但し、微時短状態Bで特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、通常ハズレとして扱われ、特別図柄の停止時間が経過しても、微時短状態Bが維持される。こうして、
図48に示すように、微時短状態Bにおいて、当該微時短状態Bへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄B以外の特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄C、特
図1_ハズレ図柄A)を引けば、微時短状態B以外の微時短状態(微時短状態C、微時短状態A)に移行するようになっている。
【0306】
また微時短状態Cで特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Aに制御される。また、微時短状態Cで特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Bに制御される。但し、微時短状態Cで特
図1_ハズレ図柄Cを引けば、通常ハズレとして扱われ、特別図柄の停止時間が経過しても、微時短状態Cが維持される。こうして、
図48に示すように、微時短状態Cにおいて、当該微時短状態Cへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄C以外の特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B)を引けば、微時短状態C以外の微時短状態(微時短状態A、微時短状態B)に移行するようになっている。
【0307】
第2形態では、
図47に示すように、通常遊技状態及び微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)において、特
図1の抽選で大当たり(特
図1_大当たり図柄A、特
図1_大当たり図柄B、特
図1_大当たり図柄C)に当選した場合に移行する時短状態での各時短回数は、第1形態と同じである(
図10参照)。従って、微時短状態においては、第1形態と同様に、微時短状態C>微時短状態B>微時短状態Aの順番に、遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
【0308】
そして、第2形態では、
図48に示すように、通常遊技状態から微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に移行した後、大当たりを引かずに、特殊ハズレを引くことで、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)の中で、遊技状態が移行していく。但し、第1形態で説明したように、基本的には、遊技者に通常遊技状態に制御されているように思わせていて、微時短状態に制御されていても、どの微時短状態に制御されているのか判別不能にしている。
【0309】
この前提の上で、微時短状態Aに制御されているときには、当該微時短状態Aへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Aを引くと、その変動演出として、
図40(A)に示す微熱モード煽り演出を経て、
図40(B-1)に示す微熱モード報知成功演出が実行される。なお、微時短状態Aに制御されているときに、特
図1_ハズレ図柄B又は特
図1_ハズレ図柄Cを引いても、変動演出として、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示を経て、ドハズレ態様(バラケ目)で停止表示するだけであり、微時短状態(微時短状態B、微時短状態C)への移行を示唆する演出が実行されることはない。こうして、微時短状態Aに制御されているときには、当該微時短状態Aへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Aを引いた場合に限り、微時短状態Aに制御されていることが報知される。これにより、遊技者には、特
図1_ハズレ図柄Aを引いた特典として、微時短状態Aに制御されていることを把握させることが可能である。
【0310】
また、微時短状態Bに制御されているときには、当該微時短状態Bへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Bを引くと、その変動演出として、
図41(A)に示す激熱モード煽り演出を経て、
図41(B-1)に示す激熱モード報知成功演出が実行される。なお、微時短状態Bに制御されているときに、特
図1_ハズレ図柄C又は特
図1_ハズレ図柄Aを引いても、変動演出として、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示を経て、ドハズレ態様(バラケ目)で停止表示するだけであり、微時短状態(微時短状態C、微時短状態A)への移行を示唆する演出が実行されることはない。こうして、微時短状態Bに制御されているときには、当該微時短状態Bへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Bを引いた場合に限り、微時短状態Bに制御されていることが報知される。これにより、遊技者には、特
図1_ハズレ図柄Bを引いた特典として、微時短状態Bに制御されているという大きな高揚感を与えることが可能である。
【0311】
また、微時短状態Cに制御されているときには、当該微時短状態Cへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Cを引くと、その変動演出として、
図42(A)に示す灼熱モード煽り演出を経て、
図42(B-1)に示す灼熱モード報知成功演出が実行される。なお、微時短状態Cに制御されているときに、特
図1_ハズレ図柄A又は特
図1_ハズレ図柄Bを引いても、変動演出として、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示を経て、ドハズレ態様(バラケ目)で停止表示するだけであり、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B)への移行を示唆する演出が実行されることはない。こうして、微時短状態Cに制御されているときには、当該微時短状態Cへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Cを引いた場合に限り、微時短状態Cに制御されていることが報知される。これにより、遊技者には、特
図1_ハズレ図柄Cを引いた特典として、微時短状態Cに制御されているという大きな高揚感を与えることが可能である。上記以外の内容(構成、作用効果)については、第1形態と同様であるため、説明を省略する。
【0312】
<第3形態>
第1形態では、
図9に示すように、通常遊技状態は、微時短状態B及び微時短状態Cよりも、特
図1の抽選で大当たり(特
図1_大当たり図柄A、特
図1_大当たり図柄B、特
図1_大当たり図柄C)に当選した場合に移行する通常時短状態での各時短回数が少なくなり易いという点で不利であった。これに対して、第3形態では、
図49に示すように、通常遊技状態は、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)よりも、特
図1の抽選で大当たり(特
図1_大当たり図柄A、特
図1_大当たり図柄B、特
図1_大当たり図柄C)に当選した場合に移行する通常時短状態での各時短回数が多くなり易いという点で有利になっている。以下、第1形態と異なる点を中心に説明する。
【0313】
図49及び
図50に示すように、通常遊技状態にて「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。また通常遊技状態にて「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。また通常遊技状態にて「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。こうして、通常遊技状態では、特
図1の抽選で大当たりに当選すれば、移行した通常時短状態で必ず次回の大当たり当選も保証されている。従って、通常遊技状態は、極めて有利な遊技状態になっている。
【0314】
また、微時短状態Aにて「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。また微時短状態Aにて「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行する。また微時短状態Aにて「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が50回に設定される通常時短状態に移行する。こうして、微時短状態Aは、通常遊技状態に比べて、特
図1の抽選で大当たり(特
図1_大当たり図柄A、特
図1_大当たり図柄B、特
図1_大当たり図柄C)に当選した場合に移行する時短状態での各時短回数が少なくなり易いという点で、非常に不利な遊技状態になっている。
【0315】
また、微時短状態Bにて「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。また微時短状態Bにて「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行する。また微時短状態Bにて「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が100回に設定される通常時短状態に移行する。こうして、微時短状態Bは、通常遊技状態に比べて不利な遊技状態であるものの、微時短状態Aに比べて、特
図1の抽選で大当たり(特
図1_大当たり図柄A、特
図1_大当たり図柄B、特
図1_大当たり図柄C)に当選した場合に移行する時短状態での各時短回数が多くなり易いという点で、有利な遊技状態になっている。
【0316】
また、微時短状態Cにて「特
図1_大当たり図柄A」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に移行する。また微時短状態Cにて「特
図1_大当たり図柄B」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行する。また微時短状態Cにて「特
図1_大当たり図柄C」に当選した場合、大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される通常時短状態に移行する。こうして、微時短状態Cは、通常遊技状態に比べて不利な遊技状態であるものの、微時短状態A及び微時短状態Bに比べて、特
図1の抽選で大当たり(特
図1_大当たり図柄A、特
図1_大当たり図柄B、特
図1_大当たり図柄C)に当選した場合に移行する時短状態での各時短回数が多くなり易いという点で、有利な遊技状態になっている。以上により、第3形態では、通常遊技状態>微時短状態C>微時短状態B>微時短状態Aの順番に、遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
【0317】
また第3形態では、
図49及び
図51に示すように、通常遊技状態で特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引けば、通常ハズレとして扱われることはなく、それぞれの微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に移行するようになっている。
【0318】
また、微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Bに制御され、微時短状態Aで特
図1_ハズレ図柄Cを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Cに制御される。また、微時短状態Bで特
図1_ハズレ図柄Cを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Cに制御され、微時短状態Bで特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Aに制御される。また、微時短状態Cで特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Aに制御され、微時短状態Bで特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、特別図柄の停止時間が経過したときに、時短回数が1140回に設定される微時短状態Bに制御される。
【0319】
ところで、第3形態では、微時短状態Aであるときに、当該微時短状態Aへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Aを再び引いたとき、微時短状態Bであるときに、当該微時短状態Bへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Bを再び引いたとき、微時短状態Cであるときに、当該微時短状態Cへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Cを再び引いたとき、それぞれ大きな特典を付与するようになっている。
【0320】
具体的に、
図49及び
図51に示すように、微時短状態Aであるときに、当該微時短状態Aへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Aを引けば、通常ハズレとして扱われることはなく(単に時短回数が1回消化されるわけではなく)、時短回数が1回に設定される微時短状態Aに制御される。また微時短状態Bであるときに、当該微時短状態Bへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Bを引けば、通常ハズレとして扱われることはなく(単に時短回数が1回消化されるわけではなく)、時短回数が1回に設定される微時短状態Bに制御される。また微時短状態Cであるときに、当該微時短状態Cへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Cを引けば、通常ハズレとして扱われることはなく(単に時短回数が1回消化されるわけではなく)、時短回数が1回に設定される微時短状態Cに制御される。
【0321】
こうして、時短回数が1回に設定される微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御された場合、その微時短状態で特別図柄の変動表示が1回行われれば(1回である時短回数を消化すれば)、極めて有利な通常遊技状態に移行する。従って、各微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)において、当該微時短状態への移行契機となった特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を再び引けば、すぐに極めて有利な通常遊技状態に移行できるという斬新なゲーム性を提供することができる。言い換えると、通常遊技状態よりも不利な微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に移行していても、現時点で制御されている微時短状態への制御契機となった特殊ハズレを引くことで、時短回数を1回までいきなり減少させるという大きな特典を与えることが可能である。
【0322】
次に、第3形態において、通常遊技状態及び微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御されているときの演出モードについて、説明する。第3形態では、通常遊技状態に制御されているときに、天国モードに設定され、微時短状態Aに制御されているときに、小吉モードに設定され、微時短状態Bに制御されているときに、中吉モードに設定され、微時短状態Cに制御されているときに、大吉モードに設定される。
【0323】
そして、
図52(A)に示すように、天国モードでは、昼の背景画像Haが表示されると共に、表示画面7aの左上部にて、「天国」の文字を示す天国モード示唆画像EM1が表示される。従って、遊技者は、天国モード示唆画像EM1を見ることで、通常遊技状態に制御されていることを把握することができる。また
図52(B)に示すように、小吉モードでは、昼の背景画像Haが表示されると共に、表示画面7aの左上部にて、「小吉」の文字を示す小吉モード示唆画像EM2が表示される。従って、遊技者は、小吉モード示唆画像EM2を見ることで、微時短状態Aに制御されていることを把握することができる。
【0324】
また
図52(C)に示すように、中吉モードでは、昼の背景画像Haが表示されると共に、表示画面7aの左上部にて、「中吉」の文字を示す中吉モード示唆画像EM3が表示される。従って、遊技者は、中吉モード示唆画像EM3を見ることで、微時短状態Bに制御されていることを把握することができる。また
図52(D)に示すように、大吉モードでは、昼の背景画像Haが表示されると共に、表示画面7aの左上部にて、「大吉」の文字を示す大吉モード示唆画像EM4が表示される。従って、遊技者は、大吉モード示唆画像EM4を見ることで、微時短状態Cに制御されていることを把握することができる。以上により、第3形態では、通常遊技状態又は微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御されているときに、遊技者は現時点での遊技状態を把握できるようになっている。
【0325】
続いて、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御されているときに、天国モード煽り演出が実行される場合を、
図53に基づいて説明する。なお、微時短状態Aに制御されているときに天国モード煽り演出が実行される場合を、例として説明する。天国モード煽り演出が実行される場合、
図53(A)に示すように、左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとが、それぞれ仮停止表示している状態で、左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとが、それぞれ仮停止表示している状態で、「天国チャンス」の文字を示す中演出図柄8Cが徐々に減速しながら、表示画面7aの中央に向かって移動してくる。こうして、遊技者には、「天国チャンス」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央に停止表示させるのを期待させるようになっている。
【0326】
その後、
図53(B-1)に示す天国モード移行可能演出が実行される場合と、
図53(B-2)に示す天国モード移行不能演出が実行される場合と、に分岐する。第3形態では、微時短状態Aに制御されているときに、当該微時短状態Aへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Aを引くと、天国モード煽り演出及び天国モード移行可能演出が実行される。また、微時短状態Aに制御されているときに、通常ハズレ(特
図1_ハズレ図柄D)を引いた場合に、抽選によって、天国モード煽り演出及び天国モード移行不能演出が実行される場合があるようになっている。
【0327】
図53(B-1)に示すように、天国モード移行可能演出が実行される場合、「天国チャンス」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aの中央で停止して、演出図柄8L、8C、8Rが確定的に停止表示する。これにより、天国モードに移行し得ること、即ち、通常遊技状態に移行し得ることを遊技者に把握させることが可能である。その後、
図53(C-1)に示すように、表示画面50aでは、小吉モード示唆画像EM2が表示されていると共に、「天国まで残り1回」を示す残変動回数画像NCが表示された状態で、変動演出が開始される。残変動回数画像NCは、通常遊技状態(天国モード)に移行するまでに要する特別図柄の変動回数を示す画像である。こうして、残変動回数画像NCを見た遊技者には、特別図柄の変動表示が1回実行されれば、通常遊技状態(天国モード)に移行できることを把握させることが可能である。そして、
図53(C-1)に示す状況において、大当たりに当選しておらず、ハズレであれば、特別図柄の停止時間が経過した後に、通常遊技状態(天国モード)に移行することになる。
【0328】
一方、
図53(B-2)に示すように、天国モード移行不能演出が実行される場合、「天国チャンス」の文字を示す中演出図柄8Cが表示画面7aよりも下方に向かって通り過ぎていき、演出図柄8L、8C、8Rがハズレ態様(「583」)で確定的に停止表示する。こうして、天国モード移行不能演出が実行されることで、通常遊技状態(天国モード)にすぐに移行できないことが報知される。そして、
図53(C-1)に示すように、次の変動演出が開始されることになる。
【0329】
上記では、
図53を用いて、微時短状態Aに制御されているときに天国モード煽り演出が実行される場合について説明したが、微時短状態B又は微時短状態Cに制御されているときに天国モード煽り演出が実行される場合も、同様である。即ち、微時短状態Bに制御されているときに、当該微時短状態Bへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Bを引くと、天国モード煽り演出及び天国モード移行可能演出が実行され(
図53(A)(B-1)参照)、通常ハズレ(特
図1_ハズレ図柄D)を引くと、抽選によって、天国モード煽り演出及び天国モード移行不能演出が実行される場合がある。また、微時短状態Cに制御されているときに、当該微時短状態Cへの移行契機となった特
図1_ハズレ図柄Cを引くと、天国モード煽り演出及び天国モード移行可能演出が実行され(
図53(A)(B-1)参照)、通常ハズレ(特
図1_ハズレ図柄D)を引くと、抽選によって、天国モード煽り演出及び天国モード移行不能演出が実行される場合がある。
【0330】
以上により、第3形態では、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御されているときに、天国モード煽り演出(
図53(A)参照)が実行されると、遊技者には、すぐに有利な通常遊技状態(天国モード)に移行できるかもしれないという大きな期待感を抱かせることが可能である。そして、天国モード移行可能演出(
図53(B-1)参照)が実行されると、遊技者には、すぐに有利な通常遊技状態(天国モード)に移行できるという大きな高揚感を与えることが可能である。即ち、天国モード移行可能演出(
図53(B-1)参照)が実行された場合、時短回数がいきなり1回になることを把握させて(
図53(C-1)参照)、有利な通常遊技状態(天国モード)にいきなり近づくという見せ方を提供することが可能である。
【0331】
以上、第3形態のパチンコ遊技機PY1によれば、
図49に示すように、通常遊技状態において、特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引けば、大当たり遊技状態を経ることなく、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に制御される。また微時短状態において、当該微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを引けば、その微時短状態に再び制御される。しかしながら、通常遊技状態において特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いた場合に制御される微時短状態では、時短回数は1140回に設定される。一方、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)において、当該微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態では、時短回数は1回に設定される。こうして、通常遊技状態において特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いた場合と、微時短状態において、当該微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを引いた場合とでは、同じ微時短状態に制御されても、各微時短状態の終了条件が異なるという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0332】
また、第3形態のパチンコ遊技機PY1によれば、
図49に示すように、通常遊技状態は、微時短状態(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)よりも、特
図1の抽選で大当たりに当選した場合に、移行する通常時短状態で設定される時短回数が多くなり易いという点で有利に設定されている。その上で、通常遊技状態において特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いた場合に制御される微時短状態では、時短回数は1140回に設定される。これに対して、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)において、当該微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態では、時短回数は極めて少ない1回に設定される。これにより、微時短状態において、当該微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを再び引いた場合には、当該微時短状態から有利な通常遊技状態にすぐに移行させることが可能である。つまり、微時短状態において当該微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを再び引いた場合には、有利な通常遊技状態にすぐに移行できるという特典を付与することが可能である。
【0333】
<第4形態>
第4形態を説明する前に、従来の構成に対する問題点について説明する。遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技後に変動ステータスを設定するようになっている。変動ステータスは、大当たり遊技後の遊技状態(第4形態では、特に通常時短状態)における変動パターンを選択する際に、どの特図変動パターン判定テーブルを用いるかを決定するための情報である。
【0334】
第4形態では、通常遊技状態で特
図1_大当たり図柄Aに当選すると、大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御されることになるが、遊技制御用マイコン81は、特
図1_大当たり図柄Aへの当選に基づいて、時短回数が10000回に設定される通常時短状態にて、即当たり用変動ステータスを設定する(
図54参照)。即当たり用変動ステータスは、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易い即当たり用の特図変動パターン判定テーブル(図示省略)を用いること示す情報である。こうして、通常遊技状態から大当たり遊技状態を経て時短回数が10000回に設定される通常時短状態では、即当たり用の特図変動パターン判定テーブルが用いられて、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易い。
【0335】
また、通常遊技状態で特
図1_大当たり図柄Bに当選すると、大当たり遊技後に時短回数が165回に設定される通常時短状態に制御されることになるが、遊技制御用マイコン81は、特
図1_大当たり図柄Bへの当選に基づいて、時短回数が165回に設定される通常時短状態にて、高継続用変動ステータスを設定する(
図54参照)。高継続用変動ステータスは、変動時間が比較的短い変動パターンが選択され易い高継続用の特図変動パターン判定テーブル(図示省略)を用いること示す情報である。こうして、通常遊技状態から大当たり遊技状態を経て時短回数が165回に設定される通常時短状態では、高継続用の特図変動パターン判定テーブルが用いられて、変動時間が比較的短い変動パターンが選択され易い。
【0336】
また、通常遊技状態で特
図1_大当たり図柄Cに当選すると、大当たり遊技後に時短回数が100回に設定される通常時短状態に制御されることになるが、遊技制御用マイコン81は、特
図1_大当たり図柄Cへの当選に基づいて、時短回数が100回に設定される通常時短状態にて、低継続用変動ステータスを設定する(
図54参照)。低継続用変動ステータスは、変動時間が比較的長い変動パターンが選択され易い低継続用の特図変動パターン判定テーブル(図示省略)を用いること示す情報である。こうして、通常遊技状態から大当たり遊技状態を経て時短回数が100回に設定される通常時短状態では、低継続用の特図変動パターン判定テーブルが用いられて、変動時間が比較的長い変動パターンが選択され易い。
【0337】
ここで、遊技制御用マイコン81が、上述したように、当選した大当たり図柄の種類のみに基づいて、大当たり遊技後の変動ステータスを設定すると、以下の問題点がある。即ち、
図54に示すように、例えば、微時短状態Bで特
図1_大当たり図柄Bに当選すると、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される。このとき、遊技制御用マイコン81は、特
図1_大当たり図柄Bへの当選に基づいて、高継続用変動ステータスを設定することになる。しかしながら、高継続用変動ステータスは、上述したように、時短回数が165回に設定される通常時短状態で設定される変動ステータスであるため、時短回数が10000回に設定される通常時短状態で設定されてしまうと、遊技者に対して、選択される変動パターンの変動時間に違和感を与えるおそれがある。即ち、時短回数が10000回に設定される通常時短状態では、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易いことが前提であるにも拘わらず、変動時間が比較的短い変動パターンが選択され易い状況が生じてしまう。
【0338】
また、例えば、微時短状態Cで特
図1_大当たり図柄Cに当選すると、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される。このとき、遊技制御用マイコン81は、特
図1_大当たり図柄Cへの当選に基づいて、低継続用変動ステータスを設定することになる。しかしながら、低継続用変動ステータスは、上述したように、時短回数が100回に設定される通常時短状態で設定される変動ステータスであるため、時短回数が10000回に設定される通常時短状態で設定されてしまうと、遊技者に対して、選択される変動パターンの変動時間に違和感を与えるおそれがある。即ち、時短回数が10000回に設定される通常時短状態では、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易いことが前提であるにも拘わらず、変動時間が比較的長い変動パターンが選択され易い状況が生じてしまう。なお、上記した問題点は、微時短状態Aで特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合に設定する変動ステータスや、微時短状態Cで特
図1_大当たり図柄Bに当選した場合に設定する変動ステータスでも、生じ得る。
【0339】
そこで、第4形態では、上記した問題点を解消すべく、
図55に示すように、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技後の変動ステータスを設定するようになっている。具体的には、
図55に示すように、微時短状態Aで特
図1_大当たり図柄Cに当選すると、大当たり遊技後に、時短回数が50回に設定される通常時短状態に制御される。このとき、遊技制御用マイコン81は、当選した特
図1_大当たり図柄Cではなく、通常時短状態で設定される時短回数(50回)に基づいて、ロング変動用ステータスを設定する。ロング変動ステータスは、変動時間が非常に長い変動パターンが選択され易いロング用の特図変動パターン判定テーブル(図示省略)を用いること示す情報である。こうして、特
図1_大当たり図柄Cへの当選に基づいて、時短回数が50回に設定される通常時短状態に制御された場合には、ロング用の変動パターン判定テーブルが用いられて、変動時間が非常に長い変動パターンが選択され易いようにすることが可能である。
【0340】
また
図55に示すように、微時短状態Bで特
図1_大当たり図柄Bに当選すると、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される。このとき、遊技制御用マイコン81は、当選した特
図1_大当たり図柄Bではなく、通常時短状態で設定される時短回数(10000回)に基づいて、即当たり用変動用ステータスを設定する。これにより、特
図1_大当たり図柄Bへの当選に基づいて、時短回数が10000回に設定される通常時短状態でも、即当たり用の変動パターン判定テーブルが用いられて、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易くなるようにすることが可能である。なお、上記したように、時短回数に基づいて変動ステータスを設定する方法に替えて、以下の方法にしても良い。即ち、上述したように、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される場合、遊技制御用マイコン81は、当選した特
図1_大当たり図柄Bと、当選時の遊技状態(微時短状態B)とに基づいて、即当たり用変動用ステータスを設定するようにしても良い。
【0341】
また
図55に示すように、微時短状態Cで特
図1_大当たり図柄Bに当選すると、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される。このとき、遊技制御用マイコン81は、当選した特
図1_大当たり図柄Bではなく、通常時短状態で設定される時短回数(10000回)に基づいて、即当たり用変動用ステータスを設定する。これにより、特
図1_大当たり図柄Bへの当選に基づいて、時短回数が10000回に設定される通常時短状態でも、即当たり用の変動パターン判定テーブルが用いられて、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易くなるようにすることが可能である。なお、上記した方法に替えて、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される場合、遊技制御用マイコン81は、当選した特
図1_大当たり図柄Bと、当選時の遊技状態(微時短状態C)とに基づいて、即当たり用変動用ステータスを設定するようにしても良い。
【0342】
また
図55に示すように、微時短状態Cで特
図1_大当たり図柄Cに当選すると、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される。このとき、遊技制御用マイコン81は、当選した特
図1_大当たり図柄Cではなく、通常時短状態で設定される時短回数(10000回)に基づいて、即当たり用変動用ステータスを設定する。これにより、特
図1_大当たり図柄Cへの当選に基づいて、時短回数が10000回に設定される通常時短状態でも、即当たり用の変動パターン判定テーブルが用いられて、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易くなるようにすることが可能である。なお、上記した方法に替えて、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される場合、遊技制御用マイコン81は、当選した特
図1_大当たり図柄Cと、当選時の遊技状態(微時短状態C)とに基づいて、即当たり用変動用ステータスを設定するようにしても良い。
【0343】
以上、第4形態では、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技後の遊技状態(通常時短状態)で設定する変動ステータスを、大当たり図柄の種類のみに基づいて設定するのではなく、移行する通常時短状態で設定される時短回数に基づいて、設定する。又は、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技後の遊技状態(通常時短状態)で設定する変動ステータスを、大当たり図柄の種類と当選時の遊技状態の種類とに基づいて、設定する。これにより、特殊ハズレを引くことで、時短回数が異なる複数種類の通常時短状態に制御される場合でも、各通常時短状態に応じて、変動ステータスを最適に設定することが可能である。
【0344】
<第5形態>
第4形態では、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技後の遊技状態(通常時短状態)で設定する変動ステータスを、移行する通常時短状態で設定される時短回数に基づいて、又は、大当たり図柄の種類と当選時の遊技状態の種類とに基づいて、設定した。しかしながら、上記した方法で、変動ステータスを設定することが認められないおそれがある。そこで、第5形態では、以下に示すように対処している。
【0345】
第5形態では、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技後の遊技状態(通常時短状態)で設定する変動ステータスを、従来の方法と同様に、大当たり図柄の種類のみに基づいて設定している。その上で、高継続用変動ステータスの設定で用いられる高継続用の特図変動パターン判定テーブル、及び、低継続用変動ステータスの設定で用いられる低継続用の特図変動パターン判定テーブルを以下のように構成している。
【0346】
即ち、高継続用の特図変動パターン判定テーブルは、時短回数が165回に設定される通常時短状態で用いられることを前提としているため、特別図柄の変動回数が165回分において、変動パターンが選択できるようになっている。但し、第5形態の高継続用の特図変動パターン判定テーブルでは、
図56に示すように、特別図柄の変動回数が165回を超えて、10000回まで、変動パターンが選択できるようになっている。詳細には、第5形態の高継続用の特図変動パターン判定テーブルでは、特別図柄の変動回数が1回から165回までは、変動時間が比較的短い変動パターンが選択され易いように設定されていて、特別図柄の変動回数が166回から10000回まで(9835回分)は、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易いように設定されている。これにより、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される状況にも拘らず、高継続用の特図変動パターン判定テーブルが用いられる場合において、特別図柄の変動回数が166回を超えてからは、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易いようにすることが可能である。
【0347】
具体的には、
図56に示すように、例えば、微時短状態Cで特
図1_大当たり図柄Bに当選すると、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される。このとき、遊技制御用マイコン81は、当選した特
図1_大当たり図柄Bに基づいて、高継続用変動ステータスを設定する。そして、高継続用変動ステータスの設定に基づいて、高継続用の特図変動パターン判定テーブルが用いられる。このとき(時短回数が10000回に設定される通常時短状態)、特別図柄の変動回数が1回から165回までは、変動時間が比較的短い変動パターンが選択され易い。そして、特別図柄の変動回数が166回を超えると、即当たり用の特図変動パターン判定テーブルのように、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易いようにすることが可能である。
【0348】
また第5形態において、低継続用の特図変動パターン判定テーブルは、時短回数が100回に設定される通常時短状態で用いられることを前提としているため、特別図柄の変動回数が100回分において、変動時間が比較的長い変動パターンが選択され易いようになっている。但し、第5形態の低継続用の特図変動パターン判定テーブルでは、
図56に示すように、特別図柄の変動回数が100回を超えて、10000回まで、変動パターンが選択できるようになっている。詳細には、第5形態の低継続用の特図変動パターン判定テーブルでは、特別図柄の変動回数が1回から100回までは、変動時間が比較的長い変動パターンが選択され易いように設定されていて、特別図柄の変動回数が101回から10000回まで(9900回分)は、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易いように設定されている。これにより、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される状況にも拘らず、低継続用の特図変動パターン判定テーブルが用いられる場合において、特別図柄の変動回数が100回を超えてからは、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易いようにすることが可能である。
【0349】
具体的には、
図56に示すように、例えば、微時短状態Cで特
図1_大当たり図柄Cに当選すると、大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態に制御される。このとき、遊技制御用マイコン81は、当選した特
図1_大当たり図柄Cに基づいて、低継続用変動ステータスを設定する。そして、低継続用変動ステータスの設定に基づいて、低継続用の特図変動パターン判定テーブルが用いられる。このとき(時短回数が10000回に設定される通常時短状態)、特別図柄の変動回数が1回から100回までは、変動時間が比較的長い変動パターンが選択され易い。そして、特別図柄の変動回数が100回を超えると、即当たり用の特図変動パターン判定テーブルのように、変動時間が非常に短い変動パターンが選択され易いようにすることが可能である。
【0350】
<第6形態>
第2形態では、各微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)への移行契機となった特殊ハズレを引いたときの変動演出(特別図柄の変動表示中)において、微時短状態への移行が示唆されることがなかった。これに対して、第6形態では、各微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)への移行契機となった特殊ハズレを引いたときの変動演出(特別図柄の変動表示中)において、微時短状態への移行が示唆される場合がある。なお、第6形態では、第2形態と同様に、通常遊技状態で特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引くと、各微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)に移行するようになっている(
図46及び
図48参照)。
【0351】
第6形態では、大当たりへの当選期待度を示唆する予告演出の一つとして、セリフ予告演出が実行される場合がある。第6形態のセリフ予告演出について、
図57に基づいて説明する。
図57(A)に示すように、変動演出の実行中に、セリフ予告演出が実行されると、表示画面7aの右下部にて、特定キャラクタを示すキャラクタ画像CAが表示される。従って、キャラクタ画像CAを見た遊技者には、セリフ予告演出が開始されたことを把握させることが可能である。その後、
図57(B-1)に示すチャンスセリフ予告演出が実行される場合と、
図57(B-2)に示すガセセリフ予告演出が実行される場合と、に分岐する。
【0352】
図57(B-1)に示すように、チャンスセリフ予告演出が実行される場合には、表示画面7aにて、表示されているキャラクタ画像CAから「チャンスだよ!」を示すチャンスコメント画像CO1が現れるように表示される。このチャンスコメント画像CO1が表示されることで、遊技者には、チャンスセリフ予告演出の実行により、大当たりへの当選期待度が高くなったことを把握させることが可能である。第6形態では、チャンスセリフ予告演出が実行された場合の大当たりへの当選期待度は、15%であるように設定されていて、チャンスセリフ予告演出から必ずリーチに発展するようになっている。従って、
図57(B-1)に示すチャンスセリフ予告演出の後に、
図57(C-1)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rがリーチ態様(「5↓5」)になる。以上により、チャンスセリフ予告演出の実行(チャンスコメントCO1の表示)を把握した遊技者には、大当たりへの当選期待度が高くなったことによる高揚感を与えることが可能である。
【0353】
一方、
図57(B-1)に示すように、ガセセリフ予告演出が実行される場合には、表示画面7aにて、表示されているキャラクタ画像CAから「まだまだだね!」を示すガセコメント画像CO2が現れるように表示される。このガセコメント画像CO2が表示されることで、遊技者には、チャンスセリフ予告演出が実行されないことを把握させることが可能である。第6形態では、ガセセリフ予告演出が実行された場合には、演出図柄8L、8C、8Rがドハズレ(バラケ目)で停止表示するようになっている。従って、
図57(B-2)に示すチャンスセリフ予告演出の後に、
図57(C-2)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rがドハズレ態様(「384」)になる。以上により、ガセセリフ予告演出の実行を把握した遊技者には、基本的に落胆させるようになっている。
【0354】
ところで、第6形態では、ガセセリフ予告演出が実行された後に、
図58に示すように、微時短状態への移行を示唆する微時短移行示唆演出が実行される場合がある。微時短移行示唆演出には、微時短状態Aへの移行を示唆する微時短A移行示唆演出と、微時短状態Bへの移行を示唆する微時短B移行示唆演出と、微時短状態Cへの移行を示唆する微時短C移行示唆演出と、がある。
【0355】
微時短A移行示唆演出は、特
図1_ハズレ図柄Aを引いたときの変動演出(特別図柄の変動表示)において実行される場合があり、微時短A移行示唆演出が実行されれば、その後に必ず微時短状態Aに制御されることになる。なお、特
図1_ハズレ図柄Aを引いて微時短状態Aに移行する状況であっても、必ず微時短A移行示唆演出が実行されるわけではなく、微時短A移行示唆演出の実行は抽選によって決定される。
【0356】
微時短B移行示唆演出は、特
図1_ハズレ図柄Bを引いたときの変動演出(特別図柄の変動表示)において実行される場合があり、微時短B移行示唆演出が実行されれば、その後に必ず微時短状態Bに制御されることになる。なお、特
図1_ハズレ図柄Bを引いて微時短状態Bに移行する状況であっても、必ず微時短B移行示唆演出が実行されるわけではなく、微時短B移行示唆演出の実行は抽選によって決定される。
【0357】
微時短C移行示唆演出は、特
図1_ハズレ図柄Cを引いたときの変動演出(特別図柄の変動表示)において実行される場合があり、微時短C移行示唆演出が実行されれば、その後に必ず微時短状態Cに制御されることになる。なお、特
図1_ハズレ図柄Cを引いて微時短状態Cに移行する状況であっても、必ず微時短C移行示唆演出が実行されるわけではなく、微時短C移行示唆演出の実行は抽選によって決定される。
【0358】
微時短A移行示唆演出が実行される場合、
図58(A)に示すガセセリフ予告演出が実行された後、
図58(B-1)に示すように、表示画面7aにて、表示されているキャラクタ画像CAから「でも微熱だよ!」を示す微熱コメント画像CO3が現れるように表示される。この微熱コメント画像CO3が表示されることで、遊技者には、微時短A移行示唆演出が実行されたことを把握させることが可能である。その後、
図58(C-1)に示すように、表示画面7aにて、縁部分に対して微動する微熱の炎と「微熱ゾーン」の文字とを示す微熱ゾーン画像BNが表示されると共に、演出図柄8L、8C、8Rがドハズレ態様(「384」)で停止表示する。こうして、
図58(B-1)(C-1)に示す微時短A移行示唆演出の実行(微熱コメント画像CO3及び微熱ゾーン画像BNの表示)により、遊技者には、微時短状態Aへの移行を獲得したことによる高揚感を与えることが可能である。特に、
図58(A)に示すガセセリフ予告演出によって落胆している遊技者に対して、
図58(B-1)(C-1)に示す微時短A移行示唆演出を把握させることで、復活して微時短状態Aを獲得したかのような高揚感を与えることが可能である。
【0359】
微時短B移行示唆演出が実行される場合、
図58(A)に示すガセセリフ予告演出が実行された後、
図58(B-2)に示すように、表示画面7aにて、表示されているキャラクタ画像CAから「でも激熱だよ!」を示す激熱コメント画像CO4が現れるように表示される。この激熱コメント画像CO4が表示されることで、遊技者には、微時短B移行示唆演出が実行されたことを把握させることが可能である。その後、
図58(C-2)に示すように、表示画面7aにて、縁部分に対して大きく移動する激熱の炎と「激熱ゾーン」の文字とを示す激熱ゾーン画像GNが表示されると共に、演出図柄8L、8C、8Rがドハズレ態様(「384」)で停止表示する。こうして、
図58(B-2)(C-2)に示す微時短B移行示唆演出の実行(激熱コメント画像CO4及び激熱ゾーン画像GNの表示)により、遊技者には、微時短状態Bへの移行を獲得したことによる高揚感を与えることが可能である。特に、
図58(A)に示すガセセリフ予告演出によって落胆している遊技者に対して、
図58(B-2)(C-2)に示す微時短B移行示唆演出を把握させることで、復活して微時短状態Bを獲得したかのような高揚感を与えることが可能である。
【0360】
微時短C移行示唆演出が実行される場合、
図58(A)に示すガセセリフ予告演出が実行された後、
図58(B-3)に示すように、表示画面7aにて、表示されているキャラクタ画像CAから「でも灼熱だよ!」を示す灼熱コメント画像CO5が現れるように表示される。この灼熱コメント画像CO5が表示されることで、遊技者には、微時短C移行示唆演出が実行されたことを把握させることが可能である。その後、
図58(C-3)に示すように、表示画面7aにて、縁部分に対して激しく動き回る灼熱の炎と「灼熱ゾーン」の文字とを示す灼熱ゾーン画像SNが表示されると共に、演出図柄8L、8C、8Rがドハズレ態様(「384」)で停止表示する。こうして、
図58(B-3)(C-3)に示す微時短C移行示唆演出の実行(灼熱コメント画像CO5及び灼熱ゾーン画像SNの表示)により、遊技者には、微時短状態Cへの移行を獲得したことによる高揚感を与えることが可能である。特に、
図58(A)に示すガセセリフ予告演出によって落胆している遊技者に対して、
図58(B-3)(C-3)に示す微時短C移行示唆演出を把握させることで、復活して微時短状態Cを獲得したかのような高揚感を与えることが可能である。
【0361】
以上、第6形態では、
図58(A)に示すガセセリフ予告演出が実行された場合でも、その直後に、微時短移行示唆演出(微時短A移行示唆演出、微時短B移行示唆演出、微時短C移行示唆演出)が実行されるかもしれないという期待感を抱かせることが可能である。特に、微時短移行示唆演出が実行された場合、微熱コメント画像CO3を示す微時短A移行示唆演出よりも、激熱コメント画像CO4を示す微時短B移行示唆演出が実行された方が、遊技者にとって有利な微時短状態(微時短状態B)への移行が示唆されることになり、激熱コメント画像CO4を示す微時短B移行示唆演出よりも、灼熱コメント画像CO5を示す微時短C移行示唆演出が実行された方が、遊技者にとって有利な微時短状態(微時短状態C)への移行が示唆されることになる。従って、
図58(A)に示すガセセリフ予告演出が実行された後、遊技者には、微時短移行示唆演出が実行されるか否かだけでなく、微時短移行示唆演出の種類(即ち、コメント画像CO3~CO5の種類)にも注目させることが可能である。
【0362】
<第7形態>
第1形態では、時短状態として、通常時短状態と、各微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)と、があった。これに対して、第7形態では、時短状態として、通常時短状態(後述する下位時短状態及び上位時短状態を含む)と、特殊時短状態と、天井時短状態と、がある。
【0363】
第7形態では、第1形態と同様に、所謂1種2種混合機のパチンコ遊技機として構成されていて、第1形態と同様に、
図7(A)に示す大当たり判定テーブル、
図7(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブル、
図7(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブル、
図7(D)に示すハズレ図柄種別判定テーブル、
図7(E)に示すリーチ判定テーブルが用いられる。即ち、大当たり図柄の種別として、特
図1_大当たり図柄A、特
図1_大当たり図柄B、特
図1_大当たり図柄C、特
図2_大当たり図柄D、特
図2_大当たり図柄Eがあり、小当たり図柄の種別として、特
図2_小当たり図柄a、特
図2_小当たり図柄b、特
図2_小当たり図柄cがあり、ハズレ図柄の種別として、特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C、特
図1_ハズレ図柄D、特
図2_ハズレ図柄Eがある。第7形態における各図柄の振分率は、第1形態における各図柄の振分率と同じであるため、説明を省略する。以下では、第1形態と異なる点を中心に説明する。
【0364】
第7形態では、通常遊技状態において、特
図1の抽選で特殊ハズレ(特定結果)を引くと、「特
図1_ハズレ図柄A」又は「特
図1_ハズレ図柄B」或いは「特
図1_ハズレ図柄C」が停止表示した後、特殊時短状態に移行する(
図60参照)。即ち、特殊ハズレ(時短ハズレ)は、特殊時短状態への移行契機となるハズレである。要するに、第7形態では、第1形態と異なり、特殊ハズレを引くと微時短状態に移行するわけではなく、特殊時短状態に移行する。
【0365】
特殊時短状態(第2入球容易状態)では、
図61(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放回数が、通常遊技状態(非時短状態)よりも多くなる。また特殊時短状態では、
図61(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放時間が、通常遊技状態(非時短状態)よりも長くなる。また特殊時短状態では、
図61(A)に示すように、普通図柄抽選が実行されればほぼ当たりとなり、普通図柄の変動時間が1100msであって短く、補助遊技における電チュー22の開放は2.5秒の開放が2回である。よって、特殊時短状態では、右打ちにて遊技を行うことで、電チュー22への入賞が頻繁に生じて、特
図2の抽選で遊技が進行する。すなわち特殊時短状態は、通常遊技状態と比べて、電チュー22への入賞が容易な遊技状態(入球容易状態)であり、通常遊技状態よりも通常時短状態の方に非常に近い遊技状態と言える。なお、特殊時短状態(第2入球容易状態)の開始条件(第2開始条件)は、特殊ハズレを引くことである。
【0366】
図60に示すように、特殊時短状態では、時短回数が100回に設定される特殊時短状態と、時短回数が200回に設定される特殊時短状態と、時短回数が300回に設定される特殊時短状態と、がある。特殊ハズレとして、特
図1_ハズレ図柄Aを引くと、時短回数が100回に設定される特殊時短状態に移行する。また特殊ハズレとして、特
図1_ハズレ図柄Bを引くと、時短回数が200回に設定される特殊時短状態に移行する。また特殊ハズレとして、特
図1_ハズレ図柄Cを引くと、時短回数が300回に設定される特殊時短状態に移行する。特殊時短状態において、時短回数が消化されると、通常遊技状態に移行することになる(
図59参照)。なお第7形態では、特殊時短状態において、特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いても、通常ハズレとして扱われ、遊技状態が変わることはない。
【0367】
また第7形態では、大当たり遊技状態を除く遊技状態(通常遊技状態及び時短状態)において、特別図柄の抽選で大当たり(特定結果)を除く非特定結果(ハズレ、小当たり)と判定された連続回数が、800回(天井回数)に至ると、天井時短状態に移行する。なお、特別図柄の抽選で大当たりを除く非特定結果(ハズレ、小当たり)と判定された連続回数は、大当たり遊技が開始されることで、「0」にリセットされる。従って、遊技者にとっては、大当たりを長い間引けずに、ハズレを引く回数が多くなるほど、天井時短状態への移行に近づくことなる。なお、第7形態における天井回数(800回)は、一例であって、適宜変更可能である。
【0368】
天井時短状態(第3入球容易状態)では、
図61(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放回数が、通常遊技状態(非時短状態)よりも多くなる。また天井時短状態では、
図61(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放時間が、通常遊技状態(非時短状態)よりも長くなる。また天井時短状態では、
図61(A)に示すように、普通図柄抽選が実行されればほぼ当たりとなり、普通図柄の変動時間が1200msであって短く、補助遊技における電チュー22の開放は2.5秒の開放が2回である。よって、天井時短状態では、右打ちにて遊技を行うことで、電チュー22への入賞が頻繁に生じて、特
図2の抽選で遊技が進行する。すなわち天井時短状態は、通常遊技状態と比べて、電チュー22への入賞が容易な遊技状態(入球容易状態)であり、通常遊技状態よりも通常時短状態の方に非常に近い遊技状態と言える。なお、天井時短状態(第3入球容易状態)の開始条件(第3開始条件)は、特別図柄の抽選で大当たり(特定結果)を除く非特定結果(ハズレ、小当たり)と判定された連続回数が800回(天井回数)に至ることである。
【0369】
天井時短状態に移行すると、時短回数が500回に設定される。従って、天井時短状態において、時短回数が消化されると、通常遊技状態に移行することになる(
図59参照)。なお、第7形態における天井時短状態で設定される時短回数(500回)は、一例であって、適宜変更可能である。
【0370】
また第7形態では、時短状態(通常時短状態、特殊時短状態、天井時短状態)において、小当たりに当選することに基づいて、通常遊技状態(非時短状態)に移行し得るようになっている。即ち、通常時短状態の終了条件、特殊時短状態の終了条件、天井時短状態の終了条件として、小当たりに特定回数だけ当選する小当たり当選終了条件が設けられている。第7形態では、通常時短状態において小当たりに1回(第1特定回数)当選すると通常遊技状態に移行する場合と、通常時短状態において小当たりに2回(第2特定回数)当選すると通常遊技状態に移行する場合と、がある。
【0371】
以下では、小当たりに1回当選すると通常遊技状態に移行する通常時短状態を、「下位時短状態」と呼び、「下位時短状態(第1入球容易状態)」では、時短小当たり回数が「1回」に設定されているともいう。また小当たりに2回当選すると通常遊技状態に移行する通常時短状態を、「上位時短状態」と呼び、「上位時短状態」では、時短小当たり回数が「2回」に設定されているともいう。なお、時短小当たり回数とは、時短状態から非時短状態に移行する契機となる小当たりへの当選回数のことである。また下位時短状態(第1入球容易状態)の開始条件(第1開始条件)は、大当たり遊技が実行されることである。
【0372】
これに対して、特殊時短状態では、小当たりに1回(第1特定回数)当選すると通常遊技状態に移行して、小当たりに2回以上当選することにより通常遊技状態に移行することはない。即ち、特殊時短状態では、小当たりに1回当選するだけで、必ず通常遊技状態に移行するようになっている。同様に、天井時短状態では、小当たりに1回(第1特定回数)当選すると通常遊技状態に移行して、小当たりに2回以上当選することにより通常遊技状態に移行することはない。即ち、天井時短状態では、小当たりに1回当選するだけで、必ず通常遊技状態に移行するようになっている。
【0373】
次に、第7形態において、大当たり、小当たり、又は特殊ハズレを引いた場合に移行する遊技状態について、
図60に基づいて説明する。
図60に示すように、通常遊技状態に制御されているときに、特
図1の抽選で特
図1_大当たり図柄Aに当選した場合、1種大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。また通常遊技状態に制御されているときに、特
図1の抽選で特
図1_大当たり図柄Bに当選した場合、1種大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。また通常遊技状態に制御されているときに、特
図1の抽選で特
図1_大当たり図柄Cに当選した場合、1種大当たり遊技後に、時短回数が100回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。
【0374】
また通常遊技状態に制御されているときに、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄Aを引いた場合、特
図1_ハズレ図柄Aが変動表示を経て停止表示した後に、時短回数が100回に設定される特殊時短状態に移行する。また通常遊技状態に制御されているときに、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄Bを引いた場合、特
図1_ハズレ図柄Bが変動表示を経て停止表示した後に、時短回数が200回に設定される特殊時短状態に移行する。また通常遊技状態に制御されているときに、特
図1の抽選で特
図1_ハズレ図柄Cを引いた場合、特
図1_ハズレ図柄Cが変動表示を経て停止表示した後に、時短回数が300回に設定される特殊時短状態に移行する。
【0375】
また通常時短状態、特殊時短状態、又は天井時短状態の何れの時短状態に制御されているときでも、特
図2の抽選で特
図2_大当たり図柄Dに当選した場合、1種大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される上位時短状態(通常時短状態)に移行する。また通常時短状態、特殊時短状態、又は天井時短状態の何れの時短状態に制御されているときでも、特
図2の抽選で特
図2_大当たり図柄Eに当選した場合、1種大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される上位時短状態(通常時短状態)に移行する。
【0376】
また下位時短状態(通常時短状態)に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄aを引いた場合、小当たり遊技の実行中に遊技球が特定領域39を通過すること(V通過)による2種大当たり遊技後に、時短回数が200回に設定される下位時短状態に移行する。また下位時短状態(通常時短状態)に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄bを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される下位時短状態に移行する。また下位時短状態(通常時短状態)に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄cを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、通常遊技状態に移行する(言い換えると、時短回数が0回に設定される)。
【0377】
また特殊時短状態に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄aを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、時短回数が90回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。また特殊時短状態に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄bを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、時短回数が60回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。また特殊時短状態に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄cを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、時短回数が30回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。
【0378】
また天井時短状態に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄aを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、時短回数が300回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。また天井時短状態に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄bを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、時短回数が200回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。また天井時短状態に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄cを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、時短回数が100回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。
【0379】
また通常遊技状態(上位時短状態)に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄aを引いた場合、小当たり遊技の実行中に遊技球が特定領域39を通過すること(V通過)による2種大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。また通常遊技状態(上位時短状態)に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄bを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、時短回数が165回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。また通常遊技状態(上位時短状態)に制御されているときに、特
図2の抽選で特
図2_小当たり図柄cを引いた場合、V通過による2種大当たり遊技後に、時短回数が10000回に設定される通常時短状態(下位時短状態)に移行する。
【0380】
以上により、時短小当たり回数が2回に設定されている上位時短状態は、時短小当たり回数が1回に設定されている下位時短状態よりも、遊技者に有利になるように設定されている。即ち、上位時短状態では、時短回数が10000回又は165回の何れかに設定されるのに対して、下位時短状態では、時短回数が165回未満(例えば100回)に設定されることがある。また上位時短状態で小当たりに当選した場合には、40%の振分率で、2種大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される下位時短状態に制御されるのに対して、下位時短状態で小当たりに当選した場合には、2種大当たり遊技後に時短回数が10000回に設定される下位時短状態に制御されことはない。
【0381】
ところで、下位時短状態と上位時短状態とで、小当たりに当選した場合の遊技状態について、
図62に基づいて説明する。下位時短状態に移行してから小当たりに当選すると、時短小当たり回数が1回に設定されているため、通常遊技状態(非時短状態)に移行することになる。この場合、
図62に示すように、小当たり図柄(特
図2_小当たり図柄a、特
図2_小当たり図柄b、特
図2_小当たり図柄c)が変動表示して、その変動表示が終了したタイミングで、時短状態から通常遊技状態に移行する(即ち、時短フラグがOFFになる)。そして、小当たり図柄の停止表示が終了すると、小当たり遊技が開始されて、小当たり遊技の実行中にV通過することになる。このとき、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがOFFであることにより、通常遊技状態に制御されていることを把握する。
【0382】
こうして、従来において、遊技制御用マイコン81は、下位時短状態を経てV通過したとき、小当たり図柄の種別とV通過したときの遊技状態(通常遊技状態)とに基づいて、2種大当たり遊技後の遊技状態と時短回数とを決定する。例えば、遊技制御用マイコン81は、V通過したときに、小当たり図柄の種別が特
図2_小当たり図柄aであり、遊技状態が通常遊技状態であることを把握すれば、2種大当たり遊技後に、通常時短状態(下位時短状態)に制御することを決定すると共に、時短回数を200回にすることを決定するようにしていた。
【0383】
一方、上位時短状態に移行してから小当たりに当選すると、時短小当たり回数が2回に設定されているため、通常遊技状態(非時短状態)に移行することはなく、上位時短状態のままである。この場合、
図62に示すように、小当たり図柄(特
図2_小当たり図柄a、特
図2_小当たり図柄b、特
図2_小当たり図柄c)が変動表示して、その変動表示が終了したタイミングでも、時短状態のままである(即ち、時短フラグがONである)。そして、小当たり図柄の停止表示が終了すると、小当たり遊技が開始されて、小当たり遊技の実行中にV通過することになる。このとき、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがOFFであることにより、時短状態に制御されていることを把握する。
【0384】
こうして、遊技制御用マイコン81は、上位時短状態を経てV通過したときには、小当たり図柄の種別とそのときの遊技状態(時短状態)とに基づいて、2種大当たり遊技後の遊技状態と時短回数とを決定する。例えば、遊技制御用マイコン81は、V通過したときに、小当たり図柄の種別が特
図2_小当たり図柄aであり、遊技状態が時短遊技状態であることを把握すれば、2種大当たり遊技後に、通常時短状態(下位時短状態)に制御することを決定すると共に、時短回数を10000回にすることを決定するようにしていた。
【0385】
以上により、下位時短状態で小当たりに当選した場合には、V通過するときに通常遊技状態(非時短状態)であるのに対して、上位時短状態で小当たりに当選した場合には、V通過するときに時短状態であるという違いがある。こうして、下位時短状態と上位時短状態とにおいて、同じ小当たり図柄の種別に当選した場合であっても、V通過時の遊技状態の違いにより、2種大当たり遊技後の遊技状態(遊技設定)を異ならせたり、下位時短状態で設定される時短回数(遊技設定)を異ならせることが可能である。
【0386】
ところで第7形態では、下位時短状態、特殊時短状態、天井時短状態において、それぞれ時短小当たり回数が1回に設定されているが、従来の方法では、同じ小当たり図柄の種別に当選した場合、小当たり当選に基づく2種大当たり遊技に、下位時短状態で設定される時短回数を異ならせることができないという問題点があった。
【0387】
即ち、時短小当たり回数が1回に設定されている特殊短状態において、小当たりに当選すると、小当たり図柄(特
図2_小当たり図柄a、特
図2_小当たり図柄b、特
図2_小当たり図柄c)の変動表示が終了したタイミングで、時短状態から通常遊技状態に移行する(即ち、時短フラグがOFFになる)。従って、小当たり遊技の実行中でV通過するときに、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがOFFであることにより、通常遊技状態に制御されていることを把握する。よって、遊技制御用マイコン81は、特殊時短状態を経てV通過したときには、小当たり図柄の種別とそのときの遊技状態(通常遊技状態)とに基づいて、2種大当たり遊技後の遊技状態と時短回数とを決定しようとするが、上述したように、下位時短状態を経てV通過したときと同じ状況である(
図62参照)。以上により、特殊時短状態を経てV通過するときに遊技制御用マイコン81が把握している遊技状態と、下位時短状態を経てV通過するときに遊技制御用マイコン81が把握している遊技状態とが同じ通常遊技状態であることで、2種大当たり遊技の時短回数を異ならせることができなかった。
【0388】
同様に、時短小当たり回数が1回に設定されている天井短状態において、小当たりに当選すると、小当たり図柄(特
図2_小当たり図柄a、特
図2_小当たり図柄b、特
図2_小当たり図柄c)の変動表示が終了したタイミングで、時短状態から通常遊技状態に移行する(即ち、時短フラグがOFFになる)。従って、小当たり遊技の実行中でV通過するときに、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがOFFであることにより、通常遊技状態に制御されていることを把握する。以上により、遊技制御用マイコン81は、天井時短状態を経てV通過したときには、小当たり図柄の種別とそのときの遊技状態(通常遊技状態)とに基づいて、2種大当たり遊技後の遊技状態と時短回数とを決定しようとするが、上述したように、下位時短状態を経てV通過したときと同じ状況である(
図62参照)。以上により、天井時短状態を経てV通過するときに遊技制御用マイコン81が把握している遊技状態と、下位時短状態を経てV通過するときに遊技制御用マイコン81が把握している遊技状態とが同じ通常遊技状態であることで、2種大当たり遊技の時短回数を異ならせることができなかった。
【0389】
そこで第7形態では、上記した問題点に対処すべく、遊技制御用マイコン81は、時短状態(通常時短状態、特殊時短状態、天井時短状態)を経て2種大当たり遊技が実行される場合に、大当たり遊技(2種大当たり遊技を含む)が終了するまで、時短種別データを保持するようになっている。時短種別データは、時短状態であるか否かだけを示す時短フラグとは異なるものであり、通常時短状態又は特殊時短状態或いは天井時短状態の何れの時短状態に制御されていたのかを示すものである。
【0390】
具体的に、
図63に示すように、遊技制御用マイコン81は、通常時短状態(下位時短状態、上位時短状態)に制御されているときに小当たりに当選すれば、「1」を示す時短種別データを取得して、大当たり遊技(2種大当たり遊技)が終了するまで、「1」を示す時短種別データを保持する。これにより、2種大当たり遊技が終了するまで、遊技制御用マイコン81は、通常時短状態に制御されていたことを把握することが可能である。
【0391】
また遊技制御用マイコン81は、特殊時短状態に制御されているときに小当たりに当選すれば、「2」を示す時短種別データを取得して、2種大当たり遊技が終了するまで、「2」を示す時短種別データを保持する。これにより、大当たり遊技(2種大当たり遊技を含む)が終了するまで、遊技制御用マイコン81は、特殊時短状態に制御されていたことを把握することが可能である。
【0392】
また遊技制御用マイコン81は、天井時短状態に制御されているときに小当たりに当選すれば、「3」を示す時短種別データを取得して、2種大当たり遊技が終了するまで、「3」を示す時短種別データを保持する。これにより、2種大当たり遊技が終了するまで、遊技制御用マイコン81は、天井時短状態に制御されていたことを把握することが可能である。
【0393】
以上により、第7形態では、下位時短状態、特殊時短状態、天井時短状態において、小当たりに当選したときに、
図63に示すように、遊技制御用マイコン81は、特図停止図柄データ(小当たり種別データ)を取得すると共に、時短状態の種別を示す時短種別データを取得する。なお、
図8に示すように、特
図2_小当たり図柄aに当選した場合には、特図停止図柄データとして、「23H」が取得され、特
図2_小当たり図柄bに当選した場合には、特図停止図柄データとして、「24H」が取得され、特
図2_小当たり図柄cに当選した場合には、特図停止図柄データとして、「25H」が取得される。そして、小当たり図柄が変動表示を終了したときに、通常遊技状態に制御される。
【0394】
ここで、第7形態では、
図63に示すように、小当たり遊技の実行中で、V通過したときに、遊技制御用マイコン81は、取得していた時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照する。
図64に示すように、時短回数決定テーブルは、時短種別データと特図停止図柄データとによって、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を決定するためのテーブルである。なお、
図64に示す時短回数決定テーブルは、ROM83に予め記憶されている。
【0395】
よって、下位時短状態で特
図2_小当たり図柄a(第1小当たり)に当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「1」を示す時短種別データと「23H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を200回(第1遊技設定、第1終了回数、第1所定終了回数))に決定する。また通常時短状態(下位時短状態)で特
図2_小当たり図柄b(第2小当たり)に当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「1」を示す時短種別データと「24H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を165回(第1特定終了回数)に決定する。また通常時短状態(下位時短状態)で特
図2_小当たり図柄cに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「1」を示す時短種別データと「25H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の遊技状態を通常遊技状態に決定する(言い換えると、時短回数を0回に決定する)。
【0396】
また、特殊時短状態で特
図2_小当たり図柄a(第1小当たり)に当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「2」を示す時短種別データと「23H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を90回(第2遊技設定、第2終了回数、第2所定終了回数)に決定する。また特殊時短状態で特
図2_小当たり図柄b(第2小当たり)に当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「2」を示す時短種別データと「24H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を60回(第2特定終了回数)に決定する。また特殊時短状態で特
図2_小当たり図柄cに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「2」を示す時短種別データと「25H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を30回に決定する。
【0397】
また、天井時短状態で特
図2_小当たり図柄aに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「3」を示す時短種別データと「23H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を300回に決定する。また天井時短状態で特
図2_小当たり図柄bに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「3」を示す時短種別データと「24H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を200回に決定する。また天井時短状態で特
図2_小当たり図柄cに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「3」を示す時短種別データと「25H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を100回に決定する。
【0398】
以上、第7形態では、下位時短状態(通常時短状態)、特殊時短状態、又は天井時短状態の何れであっても、小当たりに当選すれば、V通過するときに通常遊技状態に制御されている。しかしながら、遊技制御用マイコン81は、V通過するときに、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を決定する。従って、下位時短状態(通常時短状態)、特殊時短状態、又は天井時短状態において、同じ小当たり図柄に当選した状況であっても、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を異ならせることが可能である(
図64参照)。
【0399】
<第8形態>
第7形態では、
図63に示すように、V通過するときに、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を決定した。これに対して、第8形態では、V通過するときに、テーブル用数値データに基づいて、
図65に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を決定するようになっている。以下では、第7形態と異なる点を中心に説明する。
【0400】
遊技制御用マイコン81は、通常時短状態(下位時短状態を含む)、特殊時短状態、天井時短状態に制御されているときに、時短種別数値データを保持するようになっている。時短種別数値データには、通常時短状態に制御されているときには、「1」が設定されていて、特殊時短状態に制御されているときには、「4」が設定されていて、天井時短状態に制御されているときには、「7」が設定されている(
図65参照)。
【0401】
そして、遊技制御用マイコン81は、通常時短状態(下位時短状態を含む)、特殊時短状態、天井時短状態に制御されているときに、小当たりに当選すると、特図停止図柄データから特図数値データを求める。具体的に、遊技制御用マイコン81は、特
図2_小当たり図柄aに当選した場合、特図数値データに「0」を設定し、特
図2_小当たり図柄bに当選した場合、特図数値データに「1」を設定し、特
図2_小当たり図柄cに当選した場合、特図数値データに「3」を設定する。そして、遊技制御用マイコン81は、特図数値データを求めた後、続けて、特図数値データの値と時短種別数値データの値とを加算して、テーブル用数値データの値を算出しておく(
図65参照)。
【0402】
例えば、遊技制御用マイコン81は、天井時短状態に制御されているときに、特
図2_小当たり図柄bに当選した場合には、「1」が設定されている特図数値データと、「7」が設定されている時短種別数値データとを加算して、「8」を示すテーブル用数値データを算出しておく。こうして、遊技制御用マイコン81は、小当たりに当選した時点で、時短状態の種別と小当たり図柄の種別とに基づいて、テーブル用数値データを算出する。このテーブル用数値データの値は、大当たり遊技(2種大当たり遊技を含む)が終了するまで、保持されるようになっている。
【0403】
その後、遊技制御用マイコン81は、V通過するときに、算出しておいたテーブル用数値データに基づいて、
図65に示す時短回数決定テーブルを参照して、時短回数を決定する。具体的に、テーブル用数値データが「1」であれば、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を200回に決定する。またテーブル用数値データが「4」であれば、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を90回に決定する。またテーブル用数値データが「7」であれば、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を300回に決定する。またテーブル用数値データが「2」であれば、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を165回に決定する。またテーブル用数値データが「5」であれば、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を60回に決定する。またテーブル用数値データが「5」であれば、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を60回に決定する。またテーブル用数値データが「8」であれば、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を200回に決定する。
【0404】
またテーブル用数値データが「3」であれば、2種大当たり遊技後に通常遊技状態に制御することを決定する(言い換えると、時短回数を0回に決定する)。またテーブル用数値データが「6」であれば、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を30回に決定する。またテーブル用数値データが「6」であれば、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を100回に決定する。
【0405】
以上、第8形態では、第7形態と同様、下位時短状態(通常時短状態)、特殊時短状態、又は天井時短状態の何れであっても、小当たりに当選すれば、V通過するときに通常遊技状態に制御されている。しかしながら、遊技制御用マイコン81は、通常時短状態(下位時短状態を含む)、特殊時短状態、天井時短状態に制御されているときに、時短種別数値データを予め保持していて、小当たりに当選したときに、時短種別データと、特図停止図柄データから求められる特図数値データとにより、テーブル用数値データを算出しておく。そして、V通過するときに、テーブル用数値データに基づいて、
図65に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を決定する。従って、下位時短状態(通常時短状態)、特殊時短状態、又は天井時短状態において、同じ小当たり図柄に当選した状況であっても、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を異ならせることが可能である(
図65参照)。
【0406】
<第9形態>
第7形態では、
図63に示すように、V通過するときに、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、
図64に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の通常時短状態で設定される時短回数を決定した。これに対して、第9形態では、V通過するときに、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後の遊技状態を決定するようになっている。以下では、第7形態と異なる点を中心に説明する。
【0407】
第9形態では、
図66に示すように、小当たり遊技の実行中で、V通過したときに、遊技制御用マイコン81は、取得していた時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照する。
図67に示すように、遊技状態決定テーブルは、時短種別データと特図停止図柄データとによって、2種大当たり遊技後の遊技状態を決定するためのテーブルである。なお、
図67に示す遊技状態決定テーブルは、ROM83に予め記憶されている。
【0408】
よって、通常時短状態(下位時短状態)で特
図2_小当たり図柄aに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「1」を示す時短種別データと「23H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に通常時短状態(下位時短状態、第1遊技設定)に制御することを決定する。また通常時短状態(下位時短状態)で特
図2_小当たり図柄bに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「1」を示す時短種別データと「24H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に通常時短状態(下位時短状態)に制御することを決定する。また通常時短状態(下位時短状態)で特
図2_小当たり図柄cに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「1」を示す時短種別データと「25H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に通常遊技状態に制御することを決定する。こうして、通常時短状態(下位時短状態)で小当たり(特
図2_小当たり図柄a、特
図2_小当たり図柄b、特
図2_小当たり図柄c)に当選した場合、2種大当たり遊技後に再び通常時短状態に制御される継続率(振分率)は、80%になっている。
【0409】
また、特殊時短状態で特
図2_小当たり図柄aに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「2」を示す時短種別データと「23H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に通常遊技状態(第2遊技設定)に制御することを決定する。また特殊時短状態で特
図2_小当たり図柄bに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「2」を示す時短種別データと「24H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す時短回数決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に通常時短状態(下位時短状態)に制御することを決定する。また特殊時短状態で特
図2_小当たり図柄cに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「2」を示す時短種別データと「25H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に通常遊技状態に制御することを決定する。こうして、特殊時短状態で小当たり(特
図2_小当たり図柄a、特
図2_小当たり図柄b、特
図2_小当たり図柄c)に当選した場合、2種大当たり遊技後に通常時短状態に制御される継続率(振分率)は、60%になっている。
【0410】
また、天井時短状態で特
図2_小当たり図柄aに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「3」を示す時短種別データと「23H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に通常時短状態(上位時短状態)制御することを決定する。また天井時短状態で特
図2_小当たり図柄bに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「3」を示す時短種別データと「24H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に通常時短状態(下位時短状態)制御することを決定する。また天井時短状態で特
図2_小当たり図柄cに当選した状況であれば、遊技制御用マイコン81は、「3」を示す時短種別データと「25H」を示す特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に通常時短状態(下位時短状態)に制御されることを決定する。こうして、天井時短状態で小当たり(特
図2_小当たり図柄a、特
図2_小当たり図柄b、特
図2_小当たり図柄c)に当選した場合、2種大当たり遊技後に通常時短状態に制御される継続率(振分率)は、100%になっている。特に、天井時短状態で小当たりに当選した場合には、通常時短状態(下位時短状態)又は特殊時短状態で小当たりに当選した場合と異なり、20%の振分率で、2種大当たり遊技後に上位時短状態に制御されるようになっている。
【0411】
以上、第9形態では、下位時短状態(通常時短状態)、特殊時短状態、又は天井時短状態の何れであっても、小当たりに当選すれば、V通過するときに通常遊技状態に制御されている。しかしながら、遊技制御用マイコン81は、V通過するときに、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、
図67に示す遊技状態決定テーブルを参照して、2種大当たり遊技後に制御される遊技状態を決定する。従って、下位時短状態(通常時短状態)、特殊時短状態、又は天井時短状態において、同じ小当たり図柄に当選した状況であっても、2種大当たり遊技後に制御される遊技状態を異ならせることが可能である(
図67参照)。
【0412】
<その他の変形例>
上記第1形態~第6形態では、各微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)のうち、大当たりへの当選に基づいて移行する通常時短状態で設定される時短回数が多くなり易いという点で、微時短状態A(第1特定遊技状態)<微時短状態B(第2特定遊技状態)<微時短状態C(第3特定遊技状態)の順番に有利になるように設定されていた。しかしながら、各微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)のうち、例えば、微時短状態Aでは時短回数が50回に設定され、微時短状態Bでは時短回数が100回に設定され、微時短状態Cでは時短回数が150回に設定されているように、各微時短状態で設定される時短回数の多さという点で、微時短状態A<微時短状態B<微時短状態Cの順番に有利になるように設定しても良い。また、第3形態のように、通常遊技状態が各微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)よりも有利になるように設定されている場合には、微時短状態Aでは時短回数が150回に設定され、微時短状態Bでは時短回数が100回に設定され、微時短状態Cでは時短回数が50回に設定されているように、各微時短状態で設定される時短回数の少なさという点で、微時短状態A<微時短状態B<微時短状態Cの順番に有利になるように設定しても良い。
【0413】
上記各形態では、特
図1_ハズレ図柄Aを引く確率、特
図1_ハズレ図柄Bを引く確率、特
図1_ハズレ図柄Cを引く確率が、それぞれ異なっていた。しかしながら、特
図1_ハズレ図柄Aを引く確率、特
図1_ハズレ図柄Bを引く確率、特
図1_ハズレ図柄Cを引く確率が、同じになるようにしても良い。上述した特
図1_ハズレ図柄Aを引く確率、特
図1_ハズレ図柄Bを引く確率、特
図1_ハズレ図柄Cを引く確率は、あくまで一例であって、適宜変更可能である。また、上述した各時短回数は、あくまで一例であって、適宜変更可能である。
【0414】
上記第1形態では、微時短状態において主に特
図1の抽選によって遊技が進行して、微時短状態A⇒微時短状態B⇒微時短状態Cの順番に移行していき、大当たりを引くことなく特別図柄の変動回数が多くなるとほど、大当たりに当選した場合に移行する通常時短状態において、時短回数が多くなり易いように設定した。しかしながら、微時短状態において主に特
図2の抽選によって遊技が進行して、微時短状態A⇒微時短状態B⇒微時短状態Cの順番に移行していき、大当たりを引くことなく特別図柄の変動回数が多くなるとほど、大当たりに当選した場合に移行する通常時短状態において、時短回数が多くなり易いように設定しても良い。
【0415】
上記第1形態では、
図40(B-1)に示す微熱モード報知成功演出(状態示唆演出)により、微時短状態Aに制御されていることが示唆され、
図41(B-1)に示す激熱モード報知成功演出(状態示唆演出)により、微時短状態Bに制御されていることが示唆され、
図42(B-1)に示す灼熱モード報知成功演出(状態示唆演出)により、微時短状態Cに制御されていることが示唆された。しかしながら、状態示唆演出の演出態様は、上記に限られるものではなく、盤ランプ5又は枠ランプ66による特定発光態様であったり、スピーカ67から出力される特定音声などであっても良い。
【0416】
上記第3形態では、通常遊技状態が、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)よりも有利に設定されている前提において、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)において、その微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態での時短回数(1回)が、通常遊技状態において特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いた場合に制御される微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)での時短回数(1140回)よりも少なくなることで、遊技者に有利になるように設定されていた。しかしながら、微時短状態において、その微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態での時短回数は、通常遊技状態において特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態での時短回数よりも少ない回数であれば、1回に限られるものではなく、例えば通常遊技状態において特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態での時短回数の10分の1以下の回数であっても良く、適宜変更可能である。
【0417】
また微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)において、その微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態での時短回数(例えば1140回)が、通常遊技状態において特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いた場合に制御される微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)での時短回数(例えば100回)よりも多くなることで(例えば10倍以上の時短回数になることで)、遊技者に不利になるように設定しても良い。つまり、特殊ハズレを引くことを契機に、現時点での微時短状態での時短回数がいきなり多くなって、遊技者に不利になるようにしても良い。
【0418】
又は、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)が、通常遊技状態よりも有利になるように設定する。この前提の上で、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)において、その微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態での時短回数(例えば1140回)が、通常遊技状態において特殊ハズレ(特
図1_ハズレ図柄A、特
図1_ハズレ図柄B、特
図1_ハズレ図柄C)を引いた場合に制御される微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)での時短回数(例えば100回)よりも多くなることで(例えば10倍以上の時短回数になることで)、遊技者に有利になるように設定しても良い。つまり、特殊ハズレを引くことを契機に、現時点での微時短状態での時短回数がいきなり多くなって、遊技者に有利になるようにしても良い。或いは、上記した前提の上で、微時短状態において、その微時短状態への移行契機となった特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態での時短回数(例えば100回)が、通常遊技状態において特殊ハズレを引いた場合に制御される微時短状態での時短回数(例えば1140回)よりも少なくなることで(例えば10分の1以下の時短回数)、遊技者に不利になるように設定しても良い。つまり、特殊ハズレを引くことを契機に、現時点での微時短状態での時短回数がいきなり少なくなって、遊技者に不利になるようにしても良い。
【0419】
上記第1形態~第6形態では、微時短状態B(第2特定遊技状態)で大当たりと判定された場合に移行する通常時短状態では、微時短状態A(第1特定遊技状態)で大当たりと判定された場合に移行する通常時短状態よりも、時短回数が多くなり易いように設定した。しかしながら、微時短状態B(第2特定遊技状態)で大当たりと判定された場合に移行する通常時短状態では、微時短状態A(第1特定遊技状態)で大当たりと判定された場合に移行する通常時短状態よりも、必ず(何れの大当たりの種別であっても)時短回数が多くなるように設定しても良い。
【0420】
上記第1形態~第6形態では、微時短状態B(第2特定遊技状態)で大当たりと判定された場合には、微時短状態A(第1特定遊技状態)で大当たりと判定された場合よりも、遊技者に有利な設定として、通常時短状態での時短回数が多くなり易いようにした。しなしながら、遊技者に有利な設定は、時短回数の多さに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、微時短状態B(第2特定遊技状態)で大当たりと判定された場合には、微時短状態A(第1特定遊技状態)で大当たりと判定された場合よりも、大当たりの種別として、賞球数(ラウンド遊技でのラウンド数)が多い大当たりになり易いようにしても良い。
【0421】
上記第1形態~第6形態では、微時短状態(特定遊技状態)において、微時短状態A(第1特定遊技状態)と微時短状態B(第2特定遊技状態)と微時短状態C(第3特定遊技状態)とがあった。しかしながら、上記各形態を実施する上で、微時短状態Aと微時短状態Bと微時短状態Cのうち、何れか2つの微時短状態が設けられているようにして実施しても良く、何れか1つのみの微時短状態が設けられているようにして実施しても良い。又は、4つ以上の微時短状態が設けられているようにして実施しても良い。
【0422】
上記第1形態~第6形態では、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)では、主に特
図1の抽選が実行されるため、実質的に小当たりに当選することがなかった。しかしながら、微時短状態(微時短状態A、微時短状態B、微時短状態C)では、小当たりに当選することがあって、2種大当たり遊技が実行され得るようにしても良い。この場合、微時短状態B(第2特定遊技状態)で小当たりと判定された場合に移行する通常時短状態では、微時短状態A(第1特定遊技状態)で小当たりと判定された場合に移行する通常時短状態よりも、時短回数が多くなり易いように設定しても良い。又は、微時短状態B(第2特定遊技状態)で小当たりと判定された場合に実行される2種大当たり遊技では、微時短状態B(第2特定遊技状態)で小当たりと判定された場合に実行される2種大当たり遊技よりも、賞球数(ラウンド遊技でのラウンド数)が多い2種大当たり遊技になり易いようにしても良い。
【0423】
上記第7形態では、遊技制御用マイコン81は、V通過したときに、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を決定した(
図63参照)。しかしながら、2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数を決定するタイミングは、V通過したときに限られず、V通過した後のタイミング(例えば2種大当たり遊技が終了するタイミング)であっても良く、適宜変更可能である。
【0424】
上記第7形態では、2種大当たり遊技後に時短状態に制御される場合、何れの時短状態を経て何れの小当たりに当選したときであっても、下位時短状態に制御された。しかしながら、2種大当たり遊技後に時短状態に制御される場合、上位時短状態に制御されることがあるようにしても良い。この場合、遊技制御用マイコン81は、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、2種大当たり遊技後の上位時短状態で設定される時短回数を決定するようにしても良い。
【0425】
上記第7形態では、下位時短状態が「第1入球容易状態」に相当し、特殊時短状態が「第2入球容易状態」に相当し、天井時短状態が「第3入球容易状態」に相当した。しかしながら、「第1入球容易状態」と「第2入球容易状態」と「第3入球容易状態」との関係は、上記したものに限られず、適宜変更可能である。従って、例えば、「天井時短状態」を「第2入球容易状態」としても良く、第1形態から第6形態で説明した「微時短状態」を「第2入球容易状態」としても良い。
【0426】
上記第8形態では、遊技制御用マイコン81は、V通過したときに、特図停止図柄データ(特図数値データ)と時短種別数値データとから算出されたテーブル用数値データに基づいて、2種大当たり遊技後の遊技状態を決定した。しかしながら、2種大当たり遊技後の遊技状態を決定するタイミングは、V通過したときに限られず、V通過した後のタイミング(例えば2種大当たり遊技が終了するタイミング)であっても良く、適宜変更可能である。
【0427】
上記第7形態~第9形態では、時短状態(下位時短状態、特殊時短状態、天井時短状態)において、特別図柄の抽選で小当たりと判定されると、小当たり図柄の変動表示が終了したタイミングで、時短状態から通常遊技状態(非時短状態)に制御された(
図62参照)。しかしながら、特別図柄の抽選で小当たりと判定されると時短状態から通常遊技状態に移行するタイミングは、適宜変更可能である。例えば、特別図柄の抽選で小当たりと判定されると、小当たり図柄の変動表示が開始するタイミングで、時短状態から通常遊技状態(非時短状態)に制御されたり、小当たり遊技が開始されるタイミングで、時短状態から通常遊技状態(非時短状態)に制御されるようにしても良い。
【0428】
上記第7形態~第9形態では、上位時短状態では、時短小当たり回数が2回に設定されていた。しかしながら、上位時短状態で設定される時短小当たり回数は、2回に限られるものではなく、3回以上であっても良く、適宜変更可能である。また上記第7形態~第9形態では、通常時短状態として、時短小当たり回数が2回に設定される上位時短状態と、時短小当たり回数が1回に設定される下位時短状態と、があったが、時短小当たり回数が1回に設定される下位時短状態だけ設けられているようにしても良い。
【0429】
上記第7形態では、遊技制御用マイコン81は、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、2種大当たり遊技後の通常時短状態で設定される時短回数(第1遊技設定、第2遊技設定)を決定し、上記第9形態では、遊技制御用マイコン81は、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、2種大当たり遊技後の遊技状態(第1遊技設定、第2遊技設定)を決定した。しかしながら、遊技制御用マイコン81は、時短種別データと特図停止図柄データとに基づいて、遊技状態及び時短回数の両方(第1遊技設定、第2遊技設定)を決定するようにしても良い。また「第1遊技設定」及び「第2遊技設定」は、時短回数、遊技状態に限られるものではなく、適宜変更可能であり、例えば、時短小当たり回数(第1時短小当たり回数、第2時短小当たり回数)であっても良い。
【0430】
上記各形態では、第2大入賞口35内の特定領域39への遊技球の通過に基づいて大当たり遊技を実行可能な所謂1種2種混合機として構成したが、高確率状態から通常確率状態に移行するまでの特別図柄の変動回数が特定回数(ST回数)に制限されている「ST機」や「確変ループ機」など、1種2種混合機以外のタイプの遊技機としてもよい。ST機や確変ループ機とする場合、当選した特別図柄の種類に基づいて大当たり当選確率が高い高確率状態への移行が決定される所謂「図柄確変機」としてもよいし、Vアタッカー(特定領域を有する大入賞装置)内の特定領域への通過に基づいて高確率状態への移行が決定される所謂「V確変機」としてもよい。
【0431】
上記各形態では、所謂1種2種混合機として構成したが、実現したい遊技性によっては、1種大当たりのない所謂ハネモノ(2種機)としてもよい。すなわち、特
図1の抽選でも特
図2の抽選でも所謂「直撃大当たり」に当選し得ない構成としてもよい。
【0432】
上記各形態では、特
図2の抽選に基づいて所謂「直撃大当たり」に当選し得る構成としたが、特
図2の抽選に基づいて「直撃大当たり」に当選し得ない構成、すなわち特
図2の抽選に基づく大当たりは2種大当たりのみの構成としてもよい。
【0433】
上記各形態では、所謂1種2種混合機として構成したが、特別図柄の抽選で大当たりになった場合に限り、大当たり遊技が実行される所謂一種遊技機として構成しても良い。この場合に、通常確率状態よりも大当たり当選確率が高い高確率状態に制御可能な遊技機として構成すると良い。
【0434】
上記各形態では、特
図2の抽選に基づく小当たり遊技では、必ずV通過が発生するように第2大入賞口35(開閉部材37)の開放制御や振分部材71の作動制御が行われる構成とした。これに対して、特
図2の抽選に基づく小当たり遊技では、V通過することもあるがV通過しないこともあるような第2大入賞口35の開放制御や振分部材71の作動制御が行われる構成(つまり振分部材71が通過許容状態をとっているタイミングと第2大入賞口35への入賞タイミングがうまく合えば特定領域39への通過が生じるが、合わなければ特定領域39への通過が生じない構成)としてもよい。
【0435】
上記各形態では、小当たり遊技の開始時点を基準に、時間で管理された所定の作動パターンに従って、特定領域39が開放されるように構成した(
図38参照)。これに対して、第2大入賞口35への入賞球数が予め定められた作動契機入賞球数(例えば1球)になったときに、特定領域39を開放させる(通過許容状態にする)構成としてもよい。この場合、特2V通過小当たりでは、作動契機入賞球数を例えば「1」とするとよい。このようにすれば、特2V通過小当たり時には、第2大入賞口35への入賞球を特定領域39に通過させることができる。なお、作動契機入賞球数に基づいて振分部材71が作動する構成であっても、特定領域39が予め定められたタイミングで通過の可否が切り替えられていることにかわりはない。
【0436】
上記各形態では、大当たり乱数を用いた判定の結果がハズレであり、図柄種別乱数を用いた判定の結果がハズレ図柄A~Cである場合に、大当たり遊技を実行することなく時短状態に制御し得る構成とした。これに対して、時短状態に制御するか否かの抽選(時短抽選)のための乱数(時短乱数)を別途取得することとし、特別図柄の変動表示の開始前に、時短乱数を用いて時短抽選(時短状態にするか否かの判定)を行う構成としてもよい。この場合、時短抽選は、大当たりであるか否かの判定の前に行ってもよいし、後に行ってもよい。また時短抽選を行う構成とする場合、時短乱数に代えて、大当たり乱数や図柄種別乱数を用いて時短抽選を行う構成としてもよい。
【0437】
上記各形態では、特
図1保留(第1特図保留)の上限記憶数を「4」とし、特
図2保留(第2特図保留)の上限記憶数を「4」としたが、特
図1保留の上限記憶数、及び特
図2保留の上限記憶数は、適宜変更可能である。また、遊技に支障をきたさなければ、特
図2保留の無い構成、すなわち、特
図2保留の上限記憶数が「0」である構成としてもよい。
【0438】
上記各形態では、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数(時短回数)は、特
図1の変動表示が実行されても特
図2の変動表示が実行されてもカウントされる合算上限実行回数としたが、この合算上限実行回数とは別に、特
図1の変動表示だけをカウント対象とした特
図1上限実行回数や、特
図2の変動表示だけをカウント対象とした特
図2上限実行回数を設け、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するように構成してもよい。なお、特
図1上限実行回数や特
図2上限実行回数は、合算上限実行回数とは異なる値に設定することができる。また、合算上限実行回数を設けることなく、特
図1上限実行回数と特
図2上限実行回数とを設け、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するように構成したり、特
図2上限実行回数だけを設け、この回数が満たされると時短状態が終了するように構成したりしてもよい。
【0439】
上記各形態では、特
図1の抽選に基づいて大当たり遊技が実行された場合よりも、特
図2の抽選に基づいて大当たり遊技(2種大当たり遊技を含む)が実行された場合の方が、遊技者が獲得可能な特典が大きい構成としたが、逆若しくは同じであってもよい。なお、遊技者が獲得可能な特典には、大当たり遊技において獲得可能な賞球の量や、大当たり遊技後の遊技状態に関する各種の設定(時短状態に制御されるか否かや、時短状態に制御された場合の時短回数など)が含まれる。
【0440】
上記各形態では、変動演出を行う表示部を、1つの表示装置の表示画面(画像表示装置7の表示画面7a)によって構成したが、2つ以上の表示装置の各表示画面によって構成してもよい。例えば、メイン表示装置としての画像表示装置7の他に、サブ表示装置を備えている構成では、メイン表示装置の表示画面にて演出図柄8L,8C,8Rの変動演出を行い、サブ表示装置の表示画面にて小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動演出を行うように構成してもよい。なお、タッチセンサと液晶表示装置からなるタッチパネルを遊技機枠50に搭載し、このタッチパネルにおける液晶表示装置をサブ表示装置としてもよい。
【0441】
上記各形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄の種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
【0442】
上記各形態では、パチンコ遊技機1として構成したが、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成しても良い。ここでスロットマシンの場合、どのようなタイプであってもよい。ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機(Aタイプのスロットマシン)であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスを実行している状態が特別遊技状態に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中の状態が特別遊技状態に相当する。また、ノーマル機では特別遊技状態への制御条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選した上で、有効化された入賞ライン上に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行契機となる図柄の組み合せが各リールの表示結果として導出表示されることである。また、ART機やAT機では特別遊技状態への制御条件は、例えば、ARTやATの実行抽選に当選した上で、規定ゲーム数を消化するなどしてARTやATの発動タイミングを迎えることである。
【0443】
上記各形態では、パチンコ遊技機1は、遊技者に付与される賞球が上皿に払い出される非封入式パチンコとして構成された。しかしながら、パチンコ遊技機1を、内部に封入する遊技球が遊技領域3を流下した後に循環して再び遊技領域3に進入可能な遊技機(所謂「封入式パチンコ」)として構成しても良い。なお、上記各形態及び上記変形例の特徴をそれぞれ組み合わせて実行することは勿論可能である。
【0444】
11.本明細書に開示されている発明
この[発明を実施するための形態]における前段落までには、以下の発明が開示されている。以下の説明では、実施形態における対応する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
【0445】
<手段A>
手段A1に係る発明は、
所定の判定処理(大当たり判定処理(S1002、S1008))で当たり(大当たり)と判定されると、遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記遊技制御手段は、
前記所定の判定処理の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示させる図柄変動を実行可能であり、
前記所定の判定処理の結果が特定結果(特殊ハズレ)である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口(第2始動口21)へ遊技球が入球し易い特定遊技状態(微時短状態)に制御可能であり、
前記特定遊技状態には、第1特定遊技状態(微時短状態A)と、第2特定遊技状態(微時短状態B)と、があり、
前記第2特定遊技状態において前記所定の判定処理で当たりと判定された場合には、前記第1特定遊技状態において前記所定の判定処理で当たりと判定された場合よりも、遊技者に有利になるように設定されていて(通常時短状態で設定される時短回数が多くなり易いように設定されていて、
図9参照)、
前記所定の判定処理で当たりと判定されることなく前記通常遊技状態からの前記図柄変動の実行回数が少ない場合には、前記第1特定遊技状態に制御されている可能性が、前記第2特定遊技状態に制御されている可能性よりも高くなるように設定されている一方、
前記所定の判定処理で当たりと判定されることなく前記通常遊技状態からの前記図柄変動の実行回数が多い場合には、前記第2特定遊技状態に制御されている可能性が、前記第1特定遊技状態に制御されている可能性よりも高くなるように設定されている(
図10参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0446】
この構成の遊技機によれば、所定の判定処理の結果が特定結果である場合に、特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口へ遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御される。そして、特定遊技状態には、第1特定遊技状態と、第2特定遊技状態と、があり、第2特定遊技状態において当たりと判定された場合には、第1特定遊技状態において当たりと判定された場合よりも、遊技者に有利になるように設定されている。その上で、当たりと判定されることなく通常遊技状態からの図柄変動の実行回数が少ない場合には、第1特定遊技状態に制御されている可能性が、第2特定遊技状態に制御されている可能性よりも高くなるように設定されている一方、当たりと判定されることなく通常遊技状態からの図柄変動の実行回数が多い場合には、第2特定遊技状態に制御されている可能性が、第1特定遊技状態に制御されている可能性よりも高くなるように設定されている。即ち、通常遊技状態から当たりを引くことなくハマればハマるほど、第1特定遊技状態よりも、第2特定遊技状態に制御され易くなる。こうして、通常遊技状態から当たりを引くことなくハマればハマるほど、当たりを引いたときに遊技者に有利になるという斬新なゲーム性を提供することが可能である。即ち、通常遊技状態から遊技を開始して、長い間当たりを引けずに、図柄変動の実行回数が多くなっても、遊技者の遊技意欲を高めることが可能である。
【0447】
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記通常遊技状態よりも、前記可変始動口へ遊技球が入球し易い入球容易状態(通常時短状態)に制御可能であり、
前記入球容易状態における前記図柄変動の実行回数が特定回数(時短回数)に至ると、前記通常遊技状態に制御可能であり、
前記第2特定遊技状態において前記所定の判定処理で当たりと判定されたことに基づいて移行する前記入球容易状態では、前記第1特定遊技状態において前記所定の判定処理で当たりと判定されたことに基づいて移行する前記入球容易状態よりも、前記通常遊技状態に移行するまでに要する前記特定回数が多くなり易いように設定されている(
図9参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0448】
この構成の遊技機によれば、第2特定遊技状態において当たりと判定されたことに基づいて移行する入球容易状態では、第1特定遊技状態において当たりと判定されたことに基づいて移行する入球容易状態よりも、通常遊技状態に移行するまでに要する特定回数が多くなり易いように設定されている。従って、通常遊技状態から当たりを引くことなくハマればハマるほど、当たりを引いたときに移行する入球容易状態において、通常遊技状態に移行するまでに要する特定回数が多くなり易いという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0449】
手段A3に係る発明は、
手段A1又は手段A2に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記通常遊技状態において前記所定の判定処理の結果が第1特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく、前記第1特定遊技状態(微時短状態A)に制御可能であり、
前記第1特定遊技状態において前記所定の判定処理の結果が第2特定結果(特
図1_ハズレ図柄B)である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく、前記第2特定遊技状態(微時短状態B)に制御可能である一方、
前記通常遊技状態において前記所定の判定処理の結果が前記第2特定結果(特
図1_ハズレ図柄B)である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく前記第2特定遊技状態に移行しない(
図9参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0450】
この構成の遊技機によれば、通常遊技状態において所定の判定処理の結果が第1特定結果であると、第1特定遊技状態に制御され、第2特定遊技状態において所定の判定処理の結果が第2特定結果であると、第2特定遊技状態に制御される。しかしながら、通常遊技状態において所定の判定処理の結果が第2特定結果であっても、第2特定遊技状態に移行しない。こうして、通常遊技状態から当たりを引くことなくハマればハマるほど、通常遊技状態⇒第1特定遊技状態⇒第2特定遊技状態という移行にさせ易くすることが可能である。
【0451】
手段A4に係る発明は、
手段A1又は手段A2に記載の遊技機において、
前記通常遊技状態において前記所定の判定処理の結果が第1特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく、前記第1特定遊技状態(微時短状態A)に制御可能であり、
前記第1特定遊技状態において前記所定の判定処理の結果が第2特定結果(特
図1_ハズレ図柄B)である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく、前記第2特定遊技状態(微時短状態B)に制御可能であり、
前記第2特定遊技状態(微時短状態B)において前記所定の判定処理の結果が前記第1特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく前記第1特定遊技状態に移行しない(
図9参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0452】
この構成の遊技機によれば、通常遊技状態において所定の判定処理の結果が第1特定結果であると、第1特定遊技状態に制御され、第2特定遊技状態において所定の判定処理の結果が第2特定結果であると、第2特定遊技状態に制御される。しかしながら、第2特定遊技状態において所定の判定処理の結果が第1特定結果であっても、第1特定遊技状態に移行しない。つまり、第2特定遊技状態から第1特定遊技状態に移行することはない。従って、通常遊技状態から当たりを引くことなくハマればハマるほど、通常遊技状態⇒第1特定遊技状態⇒第2特定遊技状態という移行にさせ易くすることが可能である。
【0453】
ところで、特開2017-38676号公報に記載の遊技機では、通常遊技状態から遊技を開始して、長い間当たりを引けずに、図柄変動の実行回数が多くなると、遊技者の遊技意欲が減少していく。従って、通常遊技状態から遊技を開始して、図柄変動の実行回数が多くなっても、遊技者の遊技意欲を高められるようなゲーム性が求められていた。そこで手段A1~A4に係る発明は、特開2017-38676号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、所定の判定処理の結果を示す識別図柄を変動表示させる図柄変動を実行可能であり、所定の判定処理の結果が特定結果である場合に、特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口へ遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御可能であり、特定遊技状態には、第1特定遊技状態と、第2特定遊技状態と、があり、第2特定遊技状態において所定の判定処理で当たりと判定された場合には、第1特定遊技状態において所定の判定処理で当たりと判定された場合よりも、遊技者に有利になるように設定されていて、所定の判定処理で当たりと判定されることなく通常遊技状態からの図柄変動の実行回数が少ない場合には、第1特定遊技状態に制御されている可能性が、第2特定遊技状態に制御されている可能性よりも高くなるように設定されている一方、所定の判定処理で当たりと判定されることなく通常遊技状態からの図柄変動の実行回数が多い場合には、第2特定遊技状態に制御されている可能性が、第1特定遊技状態に制御されている可能性よりも高くなるように設定されている点で相違している。これにより、通常遊技状態から遊技を開始して、図柄変動の実行回数が多くなっても、遊技者の遊技意欲を高めことが可能である。遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
【0454】
<手段B>
手段B1に係る発明は、
所定の判定処理(大当たり判定処理(S1002、S1008))で当たり(大当たり)と判定されると、遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記遊技制御手段は、
前記所定の判定処理の結果が第1特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口(第2始動口21)へ遊技球が入球し易い第1特定遊技状態(微時短状態A)に制御可能であり、
前記所定の判定処理の結果が第2特定結果(特
図1_ハズレ図柄B)である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも前記可変始動口(第2始動口21)へ遊技球が入球し易い第2特定遊技状態(微時短状態B)に制御可能であり、
前記第1特定遊技状態において、前記所定の判定処理の結果が前記第1特定結果である場合に当該第1特定遊技状態を維持可能である一方、前記所定の判定処理の結果が前記第2特定結果である場合に前記第2特定遊技状態に制御可能である(
図9参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0455】
この構成の遊技機によれば、所定の判定処理の結果が第1特定結果である場合に、特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口へ遊技球が入球し易い第1特定遊技状態に制御されることがある。また所定の判定処理の結果が第2特定結果である場合に、特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口へ遊技球が入球し易い第2特定遊技状態に制御されることがある。しかしながら、第1特定遊技状態において、所定の判定処理の結果が第1特定結果である場合には、当該第1特定遊技状態が維持される。その一方で、第1特定遊技状態において、所定の判定処理の結果が第2特定結果である場合には、第2特定遊技状態に制御される。こうして、第1特定遊技状態にて第1特定結果を引けば、遊技状態が変わらないものの、第1特定遊技状態にて第2特定結果を引けば、第2特定遊技状態に移行できるという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0456】
手段B2に係る発明は、
手段B1に記載の遊技機において、
前記第1特定遊技状態(微時短状態A)において前記所定の判定処理で当たり(大当たり)と判定された場合と、前記第2特定遊技状態(微時短状態B)において前記所定の判定処理で当たり(大当たり)と判定された場合とでは、遊技者に対する有利さが異なるように設定されている(
図9参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0457】
この構成の遊技機によれば、第1特定遊技状態において当たりと判定された場合と、第2特定遊技状態において当たりと判定された場合とでは、遊技者に対する有利さが異なるように設定されている。そのため、遊技者には、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態のうち何れに制御されているのかに関心を向けさせることが可能である。
【0458】
手段B3に係る発明は、
手段B1又は手段B2に記載の遊技機において、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン91)を備え、
前記演出制御手段は、
前記第1特定遊技状態(微時短状態A)において当該第1特定遊技状態に制御されていることを判別不能な判別不能演出(昼の背景画像Haが表示されている演出、
図39(A)(B)参照)を実行可能であり、
前記判別不能演出を実行していて、前記所定の判定処理の結果が前記第1特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に、当該第1特定遊技状態に制御されていることを示唆する状態示唆演出(微熱モード報知成功演出、
図40(B-1)参照)を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
【0459】
この構成の遊技機によれば、第1特定遊技状態において、当該第1特定遊技状態に制御されていることを判別不能な判別不能演出が実行されるため、遊技者は第1特定遊技状態に制御されていることが把握できない。しかしながら、判別不能演出が実行されていて、所定の判定処理の結果が第1特定結果である場合に、当該第1特定遊技状態に制御されていることを示唆する状態示唆演出が実行される。これにより、遊技者には、第1特定結果を引いた特典として、第1特定遊技状態に制御されていることを把握させることが可能である。
【0460】
ところで、特開2017-38676号公報に記載の遊技機では、当たり判定処理で当たりと判定されると、遊技者に有利な大当たり遊技状態(特別遊技状態)に制御されるようになっている。しかしながら、単に当たりを引くことを狙うというゲーム性はありきたりなものであり、ゲーム性には改善の余地があった。そこで手段B1~B3に係る発明は、特開2017-38676号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、所定の判定処理の結果が第1特定結果である場合に、特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口へ遊技球が入球し易い第1特定遊技状態に制御可能であり、所定の判定処理の結果が第2特定結果である場合に、特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口へ遊技球が入球し易い第2特定遊技状態に制御可能であり、第1特定遊技状態において、所定の判定処理の結果が第1特定結果である場合に当該第1特定遊技状態を維持可能である一方、所定の判定処理の結果が第2特定結果である場合に当該第2特定遊技状態に制御可能である点で相違している。これにより、斬新なゲーム性を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
【0461】
<手段C>
手段C1に係る発明は、
所定の判定処理(大当たり判定処理(S1002、S1008))で当たり(大当たり)と判定されると、遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記遊技制御手段は、
前記所定の判定処理の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示させる図柄変動を実行可能であり、
通常遊技状態において前記所定の判定処理の結果が特定結果(特殊ハズレ(例えば特
図1_ハズレ図柄A))である場合に、前記特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも前記可変始動口(第2始動口21)へ遊技球が入球し易い特定遊技状態(微時短状態(例えば微時短状態A))に制御可能であり、
前記特定遊技状態において前記所定の判定処理の結果が前記特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に、前記特定遊技状態(微時短状態A)に再び制御可能であり、
前記特定遊技状態(微時短状態A)における前記図柄変動の実行回数に基づいて、通常遊技状態に制御可能であり、
通常遊技状態において前記所定の判定処理の結果が前記特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に制御される前記特定遊技状態(微時短状態A)から通常遊技状態に移行するまでに要する前記図柄変動の実行回数(1140回)と、前記特定遊技状態(微時短状態A)において前記所定の判定処理の結果が前記特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に制御される前記特定遊技状態(微時短状態A)から通常遊技状態に移行するまでに要する前記図柄変動の実行回数(1回)と、が異なる(
図49参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0462】
この構成の遊技機によれば、通常遊技状態において所定の判定処理の結果が特定結果である場合に、特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口へ遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御される。また特定遊技状態において所定の判定処理の結果が特定結果である場合に、特定遊技状態に再び制御される。しかしながら、通常遊技状態において特定結果である場合に制御される特定遊技状態と、特定遊技状態において特定結果である場合に制御される特定遊技状態とでは、各特定遊技状態から通常遊技状態に移行するまでに要する図柄変動の実行回数が異なる。こうして、通常遊技状態において特定結果を引いた場合と、特定遊技状態において特定結果を引いた場合とでは、同じ特定遊技状態に制御されても、各特定遊技状態の終了条件が異なるという斬新なゲーム性を提供することが可能である。
【0463】
手段C2に係る発明は、
手段C1に記載の遊技機において、
通常遊技状態において前記所定の判定処理の結果が前記特定結果(例えば特
図1_ハズレ図柄A))である場合に制御される前記特定遊技状態(例えば微時短状態A)から通常遊技状態に移行するまでに要する前記図柄変動の実行回数(1140回)と、前記特定遊技状態(微時短状態A)において前記所定の判定処理の結果が前記特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に制御される前記特定遊技状態(微時短状態A)から通常遊技状態に移行するまでに要する前記図柄変動の実行回数(1回)と、が異なることで(
図49参照)、前記特定遊技状態(微時短状態A)において前記所定の判定処理の結果が前記特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合の方が、通常遊技状態において前記所定の判定処理の結果が前記特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合よりも、遊技者に有利になる(有利な通常遊技状態に移行し易い)ように設定されていることを特徴とする遊技機である。
【0464】
この構成の遊技機によれば、特定遊技状態において特定結果を引いても、再び特定遊技状態に制御されるため、遊技者に特典がないように思われる。しかしながら、通常遊技状態において特定結果である場合と特定遊技状態において特定結果である場合とでは、特定遊技状態から通常遊技状態に移行するまでに要する図柄変動の実行回数が異なることで、特定遊技状態において特定結果を引いた場合の方が、通常遊技状態において特定結果を引いた場合よりも、遊技者に有利になるように設定されている。従って、特定遊技状態において特定結果を引いた場合に遊技者に特典を付与することが可能である。
【0465】
手段C3に係る発明は、
手段C2に記載の遊技機において、
通常遊技状態は、前記特定遊技状態よりも、遊技者に有利になるように設定されていて(
図50参照)、
前記特定遊技状態(微時短状態A)において前記所定の判定処理の結果が前記特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に制御される前記特定遊技状態(微時短状態A)から通常遊技状態に移行するまでに要する前記図柄変動の実行回数(1回)は、通常遊技状態において前記所定の判定処理の結果が前記特定結果(特
図1_ハズレ図柄A)である場合に制御される前記特定遊技状態(微時短状態A)から通常遊技状態に移行するまでに要する前記図柄変動の実行回数(1140回)よりも、少ないことを特徴とする遊技機である。
【0466】
この構成の遊技機によれば、通常遊技状態は、特定遊技状態よりも、遊技者に有利になるように設定されている。その上で、特定遊技状態において特定結果である場合に当該特定遊技状態から通常遊技状態に移行するまでに要する図柄変動の実行回数は、通常遊技状態において特定結果を引いた場合に特定遊技状態から通常遊技状態に移行するまでに要する図柄変動の実行回数よりも、少ない。これにより、特定遊技状態において特定結果を引いた場合には、図柄変動の実行回数に基づいて当該特定遊技状態から有利な通常遊技状態に移行し易くすることが可能である。つまり、特定遊技状態において特定結果を引いた場合には、遊技者に対して、有利な通常遊技状態に移行し易くなるという特典を付与することが可能である。
【0467】
ところで、特開2017-38676号公報に記載の遊技機では、当たり判定処理で当たりと判定されると、遊技者に有利な大当たり遊技状態(特別遊技状態)に制御されるようになっている。しかしながら、単に当たりを引くことを狙うというゲーム性はありきたりなものであり、ゲーム性には改善の余地があった。そこで手段C1~C3に係る発明は、特開2017-38676号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、通常遊技状態において所定の判定処理の結果が特定結果である場合に、特別遊技状態を経ることなく、通常遊技状態よりも可変始動口へ遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御可能であり、特定遊技状態において所定の判定処理の結果が特定結果である場合に、特定遊技状態に再び制御可能であり、特定遊技状態における図柄変動の実行回数に基づいて、通常遊技状態に制御可能であり、通常遊技状態において所定の判定処理の結果が特定結果である場合に制御される特定遊技状態から通常遊技状態に移行するまでに要する図柄変動の実行回数と、特定遊技状態において所定の判定処理の結果が特定結果である場合に制御される特定遊技状態から通常遊技状態に移行するまでに要する図柄変動の実行回数と、が異なる点で相違している。これにより、斬新なゲーム性を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
【0468】
<手段D>
手段D1に係る発明は、
小当たりであるかの判定処理を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)を備え、
前記遊技制御手段は、
特別入球口(第2大入賞口35)に入球した遊技球が特定領域(39)を通過すると、大当たり遊技(2種大当たり遊技)を実行可能であり、
前記判定処理で小当たりと判定されると、前記特別入球口を開放可能な小当たり遊技を実行可能であり、
通常遊技状態、又は前記通常遊技状態よりも可変入球口(第2始動口21)に遊技球が入球し易い入球容易状態(時短状態)に制御可能であり、
前記入球容易状態として、第1開始条件の成立(大当たり遊技が実行されること)
で移行する第1入球容易状態(下位時短状態)、又は、第2開始条件の成立(特殊ハズレを引くこと)で移行する第2入球容易状態(特殊時短状態)に制御可能であり、
前記第1入球容易状態又は前記第2入球容易状態では、前記判定処理で小当たりと判定されると、前記通常遊技状態に制御可能であり(時短小当たり回数が1回に設定されていて)、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「1」を示す時短種別データ)と小当たりを示す情報(「23H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後の遊技設定(2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数、2種大当たり遊技後の遊技状態)が、第1遊技設定(200回、下位時短状態)に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「2」を示す時短種別データ)と小当たりを示す情報(「23H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後の遊技設定(2種大当たり遊技後の下位時短状態で設定される時短回数、2種大当たり遊技後の遊技状態)が、第2遊技設定(90回、通常遊技状態)に設定される(
図64、
図67参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0469】
従来の遊技機では、第1入球容易状態又は第2入球容易状態に制御されているときに判定処理で小当たりと判定されると、通常遊技状態に制御される。そのため、小当たり遊技の実行中に、遊技球が特定領域を通過するときには、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況なのか、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況なのかが分からないおそれがある。その結果、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況の何れでも、大当たり遊技後の遊技設定を異ならせることができない。そこで、この構成の遊技機では、第1入球容易状態に制御されているときに小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球したときに通常遊技状態に制御されていても、第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後の遊技設定では、第1遊技設定に設定される。一方、第2入球容易状態に制御されているときに小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球したときに通常遊技状態に制御されていても、第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後の遊技設定が、第2遊技設定に設定される。こうして、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況において、大当たり遊技後の遊技設定を異ならせることが可能である。
【0470】
手段D2に係る発明は、
手段D1に記載の遊技機において、
前記第1入球容易状態の終了条件には、前記判定処理の結果を示す識別図柄の変動表示の回数が終了回数に至る回数終了条件(時短回数の消化)が含まれていて、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「1」を示す時短種別データ)と小当たりを示す情報(「23H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数(時短回数)が、前記第1遊技設定として第1終了回数(200回)に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球したときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「2」を示す時短種別データ)と小当たりを示す情報(「23H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数(時短回数)が、前記第2遊技設定として第2終了回数(90回)に設定される(
図64参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0471】
この構成の遊技機によれば、第1入球容易状態に制御されているときに小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球したときに通常遊技状態に制御されていても、第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第1終了回数に設定される。一方、第2入球容易状態に制御されているときに小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球したときに通常遊技状態に制御されていても、第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第2終了回数に設定される。こうして、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況において、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数を異ならせることが可能である。
【0472】
手段D3に係る発明は、
手段D2に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記判定処理で判定される小当たりとして、第1小当たり(特
図2_小当たり図柄a)と判定する場合と、第2小当たり(特
図2_小当たり図柄b)と判定する場合と、があり、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第1小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「1」を示す時短種別データ)と前記第1小当たりを示す情報(「23H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第1所定終了回数(200回)に設定され、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第2小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「1」を示す時短種別データ)と前記第2小当たりを示す情報(「24H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数が、第1特定終了回数(165回)に設定される(
図64参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0473】
この構成の遊技機によれば、小当たりの種類に、第1小当たりと、第2小当たりと、がある。そのため、第1入球容易状態に制御されているときに第1小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球するときに通常遊技状態に制御されている場合、第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と第1小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第1所定終了回数に設定される。一方、第1入球容易状態に制御されているときに第2小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球するときに通常遊技状態に制御されている場合、第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と第2小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第1特定終了回数に設定される。こうして、第1入球容易状態で第1小当たりに当選した状況と、第1入球容易状態で第2小当たりに当選した状況とにおいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数を異ならせることが可能である。
【0474】
手段D4に係る発明は、
手段D2に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記判定処理で判定される小当たりとして、第1小当たり(特
図2_小当たり図柄a)と判定する場合と、第2小当たり(特
図2_小当たり図柄b)と判定する場合と、があり、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第1小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「2」を示す時短種別データ)と前記第1小当たりを示す情報(「23H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数(時短回数)が、第2所定終了回数(90回)に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第2小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「2」を示す時短種別データ)と前記第2小当たりを示す情報(「24H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数(時短回数)が、第2特定終了回数(60回)に設定される(
図64参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0475】
この構成の遊技機によれば、小当たりの種類に、第1小当たりと、第2小当たりと、がある。そのため、第2入球容易状態に制御されているときに第1小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球するときに通常遊技状態に制御されている場合、第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と第1小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第2所定終了回数に設定される。一方、第2入球容易状態に制御されているときに第2小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球するときに通常遊技状態に制御されている場合、第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と第2小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第2入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第2特定終了回数に設定される。こうして、第2入球容易状態で第1小当たりに当選した状況と、第2入球容易状態で第2小当たりに当選した状況とにおいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数を異ならせることが可能である。
【0476】
手段D5に係る発明は、
手段D2に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記判定処理で判定される小当たりとして、第1小当たり(特
図2_小当たり図柄a)と判定する場合と、第2小当たり(特
図2_小当たり図柄b)と判定する場合と、があり、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第1小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「1」を示す時短種別データ)と前記第1小当たりを示す情報(「23H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数(時短回数)が、第1所定終了回数(200回)に設定され、
前記第1入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第2小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「1」を示す時短種別データ)と前記第2小当たりを示す情報(「24H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数(時短回数)が、第1特定終了回数(165回)に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第1小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「2」を示す時短種別データ)と前記第1小当たりを示す情報(「23H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数(時短回数)が、第2所定終了回数(90回)に設定され、
前記第2入球容易状態に制御されているときに前記判定処理で前記第2小当たりと判定されて、遊技球が前記特定領域に入球するときに前記通常遊技状態に制御されている場合、前記第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報(「2」を示す時短種別データ)と前記第2小当たりを示す情報(「24H」を示す特図停止図柄データ)とに基づいて、前記大当たり遊技後に制御される前記第1入球容易状態(下位時短状態)では、前記回数終了条件での前記終了回数(時短回数)が、第2特定終了回数(60回)に設定される(
図64参照)ことを特徴とする遊技機である。
【0477】
この構成の遊技機によれば、小当たりの種類に、第1小当たりと、第2小当たりと、がある。そのため、第1入球容易状態に制御されているときに第1小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球するときに通常遊技状態に制御されている場合、第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と第1小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第1所定終了回数に設定される。一方、第1入球容易状態に制御されているときに第2小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球するときに通常遊技状態に制御されている場合、第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と第2小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第1特定終了回数に設定される。これに対して、第2入球容易状態に制御されているときに第1小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球するときに通常遊技状態に制御されている場合、第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と第1小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第2所定終了回数に設定される。一方、第2入球容易状態に制御されているときに第2小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球するときに通常遊技状態に制御されている場合、第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と第2小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後に制御される第2入球容易状態では、回数終了条件での終了回数が、第2特定終了回数に設定される。以上により、第1入球容易状態で第1小当たりに当選した状況と、第1入球容易状態で第2小当たりに当選した状況と、第2入球容易状態で第1小当たりに当選した状況と、第2入球容易状態で第2小当たりに当選した状況とにおいて、大当たり遊技後に制御される第1入球容易状態では、それぞれ回数終了条件での終了回数を異ならせることが可能である。
【0478】
ところで、特開2018-089289号公報に記載の遊技機では、所謂1種2種混合機として構成されている。ここで、近年の遊技機では、入球容易状態において、判定処理で小当たりと判定されると、通常遊技状態に制御されるものが知られている。また開始条件が異なる複数の入球容易状態に制御されるものも知られている。即ち、第1開始条件が成立すると、入球容易状態として第1入球容易状態に移行することがあり、第2開始条件が成立すると、入球容易状態として第2入球容易状態に移行することがある。こうして、1種2種混合機において、開始条件が異なる第1入球容易状態又は第2入球容易状態において、判定処理で小当たりと判定されると、通常遊技状態に制御されるように構成した場合、以下の問題点がある。即ち、第1入球容易状態又は第2入球容易状態に制御されているときに判定処理で小当たりと判定されると、通常遊技状態に制御される場合、小当たり遊技の実行中で遊技球が特定領域を通過するときには、遊技制御手段は、その時点において通常遊技状態に制御されているため、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況なのか、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況なのかが分からない。その結果、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況の何れでも、遊技制御手段は、大当たり遊技後の遊技設定を異ならせることができないという問題点がある。そこで手段D1~D5に係る発明は、特開2018-08291号公報に記載の遊技機に対して、入球容易状態として、第1開始条件の成立で移行する第1入球容易状態、又は、第2開始条件の成立で移行する第2入球容易状態に制御可能であり、第1入球容易状態又は第2入球容易状態では、判定処理で小当たりと判定されると、通常遊技状態に制御可能であり、第1入球容易状態に制御されているときに判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球したときに通常遊技状態に制御されている場合、第1入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後の遊技設定が、第1遊技設定に設定され、第2入球容易状態に制御されているときに判定処理で小当たりと判定されて、遊技球が特定領域に入球したときに通常遊技状態に制御されている場合、第2入球容易状態に制御されていたことを示す情報と小当たりを示す情報とに基づいて、大当たり遊技後の遊技設定が、第2遊技設定に設定される点で相違している。これにより、第1入球容易状態で小当たりに当選した状況、又は第2入球容易状態で小当たりに当選した状況において、大当たり遊技後の遊技設定を異ならせるという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
【符号の説明】
【0479】
1…パチンコ遊技機
7a…表示画面
21…第2始動口
35…第2大入賞口
39…特定領域
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン
100…画像制御基板