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特開2024-176934IDカード発行システム及びIDカード発行方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176934
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】IDカード発行システム及びIDカード発行方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095827
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】垰田 政美
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC22
5L050CC22
(57)【要約】
【課題】簡単に入場管理が可能なIDカードを発行する技術を提供する。
【解決手段】IDカード発行システムは、スキャナ部と、顔画像識別部と、撮影部と、人物判定部と、記録部と、印刷部と、を備える。スキャナ部は、媒体から顔画像を含む画像を読み取る。顔画像識別部は、顔画像を含む画像から顔画像を第1の顔画像として識別する。撮影部は、ユーザの顔を撮影した顔画像を第2の顔画像として取得する。人物判定部は、第1の顔画像と第2の顔画像が一致するか否かを判定する。記録部は、人物判定部による判定結果に基づいて、異なる入場許可情報をIDカードに含まれる無線タグに記録する。印刷部は、第2の顔画像をIDカードに印刷する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体から顔画像を含む画像を読み取るスキャナ部と、
前記顔画像を含む画像から顔画像を第1の顔画像として識別する顔画像識別部と、
ユーザの顔を撮影した顔画像を第2の顔画像として取得する撮影部と、
前記第1の顔画像と前記第2の顔画像が一致するか否かを判定する人物判定部と、
前記人物判定部による判定結果に基づいて、異なる入場許可情報をIDカードに含まれる無線タグに記録する記録部と、
前記第2の顔画像を前記IDカードに印刷する印刷部と、
を備えるIDカード発行システム。
【請求項2】
前記スキャナ部は、前記媒体と異なる他の媒体からユーザ情報を含む画像を読み取り、
前記スキャナ部により読み取られた前記ユーザ情報を含む画像から文字情報を認識する文字認識部を備え、
前記印刷部は、前記文字情報を前記IDカードに印刷する、
請求項1に記載のIDカード発行システム。
【請求項3】
前記無線タグに記録される前記入場許可情報は、入場目的に応じて異なる、
請求項1に記載のIDカード発行システム。
【請求項4】
前記無線タグに記録される前記入場許可情報は、前記文字情報に応じて異なる、
請求項2に記載のIDカード発行システム。
【請求項5】
媒体から顔画像を含む画像を読み取ることと、
前記顔画像を含む画像から顔画像を第1の顔画像として識別することと、
ユーザの顔を撮影した顔画像を第2の顔画像として取得することと、
前記第1の顔画像と前記第2の顔画像が一致するか否かを判定することと、
判定結果に基づいて、異なる入場許可情報をIDカードに含まれる無線タグに記録することと、
前記第2の顔画像を前記IDカードに印刷することと、
を備えるIDカード発行方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、IDカード発行システム及びIDカード発行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会社、工場、研究施設等の管理区域の構内への外来者の入退場を管理するため、外来者は、入場する際、予め受付等に立ち寄り、入場の許可を求める必要があった。通常、受付等において、外来者は、会社名、氏名、行き先、担当者名等を受付票に記載し、受付票を提出して入場の許可を示すIDカード等を受け取る。
【0003】
外来者の入退場を管理するシステムとして、電子ペンと監視カメラを併用して、外来者の情報と外来者の顔画像情報を関連付けて入場証を作成する入場者管理システムが知られている。
【0004】
しかしながら、従来の方法では、外来者の情報を電子ペンで入力する手間や入門チェックをする手間がかかる。そこで、簡単に入場管理が可能なIDカードを発行する技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-323433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、簡単に入場管理が可能なIDカードを発行する技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態において、IDカード発行システムは、スキャナ部と、顔画像識別部と、撮影部と、人物判定部と、記録部と、印刷部と、を備える。スキャナ部は、媒体から顔画像を含む画像を読み取る。顔画像識別部は、顔画像を含む画像から顔画像を第1の顔画像として識別する。撮影部は、ユーザの顔を撮影した顔画像を第2の顔画像として取得する。人物判定部は、第1の顔画像と第2の顔画像が一致するか否かを判定する。記録部は、人物判定部による判定結果に基づいて、異なる入場許可情報をIDカードに含まれる無線タグに記録する。印刷部は、第2の顔画像をIDカードに印刷する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係るIDカード発行システムの一例を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る画像形成装置の構成例の概略を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る入退場管理情報の構成例を例示するテーブルである。
図4図4は、実施形態に係るIDカードの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るユーザ情報を含む画像の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る顔画像を含む画像の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る画像形成装置における情報処理の処理手順を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて実施形態について説明する。各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0010】
(構成例)
図1は、実施形態に係るIDカード発行システム100の一例を示す斜視図である。
IDカード発行システム100は、画像形成装置1、リーダライタ装置2、及びカメラ3を含む。例えば、リーダライタ装置2、及びカメラ3は、画像形成装置1に有線で接続されている。IDカード発行システム100は、画像形成装置1、リーダライタ装置2、及びカメラ3のうち少なくとも2つの要素を含むシステムを指すこともある。
【0011】
画像形成装置1は、電子写真方式の印刷機能を備えた電子機器である。画像形成装置1は、コピー機能、プリント機能、ファクシミリ機能及びスキャナ機能等を備えたMFP(Multifunction Peripheral)であるものとして説明する。画像形成装置1の構成例については後述する。
【0012】
リーダライタ装置2は、アンテナを通じて、無線タグと無線で通信可能な電子機器である。リーダライタ装置2は、IDカードに含まれる無線タグと無線通信可能である。例えば、リーダライタ装置2は、アンテナを通じて送信波を放出する。リーダライタ装置2は、アンテナを通じて無線タグから送信波に対する応答波を受信し、復調する。リーダライタ装置2は、応答波を復調することで無線タグからデータを取得する。リーダライタ装置2は、無線タグから無線タグに記憶されている情報を読み取る。リーダライタ装置2は、データを無線タグに送信する。例えば、リーダライタ装置2は、アンテナを通じて、書き込みデータ等を符号化した信号を無線タグに送信する。無線タグは、IC(Integrated Circuit)チップ及びアンテナを含むICタグである。無線タグは、典型的にはRFID(Radio Frequency Identification)タグである。無線タグは、その他のICタグであってもよい。
【0013】
カメラ3は、撮像範囲の画像データを取得する。カメラ3は、取得した画像データを画像形成装置1に出力する。画像形成装置1は、取得した画像データを記憶してもよい。カメラ3は、撮影部の一例である。
【0014】
図2は、実施形態に係る画像形成装置1の構成例の概略を示すブロック図である。
画像形成装置1は、電子写真方式の印刷機能を備えた電子機器である。画像形成装置1は、コピー機能、プリント機能、ファクシミリ機能及びスキャナ機能等を備えたMFPであるものとして説明する。
【0015】
画像形成装置1は、制御ユニット10、コントロールパネル20、スキャナユニット30、通信回路40、入出力インタフェース50、音声出力デバイス60、及びプリンタユニット70を含む。
【0016】
制御ユニット10は、画像形成装置1の各部の動作を制御する。制御ユニット10は、制御回路11、メインメモリ12及びストレージ13を含む。
【0017】
制御回路11は、画像形成装置1の中枢部分に相当する。制御回路11は、画像形成装置1のコンピュータを構成する要素である。制御回路11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含む。制御回路11は、CPUに加えて、又はCPUに代えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はGPU(Graphics Processing Unit)等を含んでもよい。制御回路11は、メインメモリ12又はストレージ13に予め記憶されているプログラムをメインメモリ12に展開する。制御回路11は、メインメモリ12に展開されるプログラムを実行することで、種々の処理を実行する。プログラムは、制御回路11に後述する各部を実現し、制御回路11に各部の処理を実行させるためのプログラムである。
【0018】
メインメモリ12は、画像形成装置1の主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、画像形成装置1のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はプログラムを記憶する。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、制御回路11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。
【0019】
ストレージ13は、画像形成装置1の補助記憶部分に相当する。ストレージ13は、画像形成装置1のコンピュータを構成する要素である。例えば、ストレージ13は、HDD(Hard Disk Drive)を含む。ストレージ13は、HDDに加えて、又はHDDに代えて、SSD(Solid State Drive)等の半導体記憶媒体を含んでもよい。ストレージ13は、上述のプログラム、制御回路11が各種の処理を行う上で使用するデータ及び制御回路11の処理によって生成されるデータを記憶する。ストレージ13は、記憶デバイスの一例である。
【0020】
ストレージ13は、外来者の入退場を管理する入退場管理情報を記憶する。入退場管理情報は、外来者の情報をID番号に紐づけて管理する情報である。外来者の情報は、ユーザ情報ともいう。入退場管理情報は、ID番号、氏名、会社名、部署名、電話番号、登録日時、顔画像データ、身分証明書データ、及び入場目的データ等を含む。ID番号は、IDカード毎に割り当てられた固有の識別情報である。IDカードは、入門証、入館証等の外来者の入場を許可することを示すカードである。氏名は、外来者の氏名である。会社名は、外来者の所属を示す会社名等の情報を示す。部署名は、外来者が訪問する部署の名称等の情報を示す。電話番号は、外来者の連絡先を示す。登録日時は、外来者の入場情報が登録された日時を示す。身分証明書データは、外来者の身分証明書の有無を示すデータを含む。身分証明書データは、身分証明書に基づいて、外来者の本人確認が認証されたことを示すデータを含んでもよい。身分証明書データは、入場許可情報の一例である。入場目的データは、外来者が訪問した目的を示すデータを含む。入場目的データは、入場許可情報の一例である。入退場管理情報は、スキャナユニット30により読み取られた画像から識別されたユーザ情報に基づいて取得されるデータを含む。顔画像データは、スキャナユニット30により読み取られた画像から識別された顔画像データを含む。ストレージ13は、カメラ3により取得された外来者の顔画像データを記憶してもよい。
【0021】
コントロールパネル20は、タッチパネル21及び入力ボタン22を含む。
【0022】
タッチパネル21は、画像を表示可能であって、タッチパネル21に対するユーザ操作に基づく指示を入力可能なデバイスである。タッチパネル21は、画像を表示可能な表示デバイスを含む。表示デバイスは、液晶ディスプレイ又は有機EL(electroluminescence)ディスプレイ等であるが、これらに限定されない。タッチパネル21は、表示デバイスに積層され、タッチパネル21に対するユーザ操作に基づく指示を入力可能な入力デバイスを含む。タッチパネル21に対するユーザ操作は、タッチパネル21に対する接触を伴うユーザ操作である。タッチパネル21は、タッチスクリーンともいう。
【0023】
入力ボタン22は、スキャン開始ボタン、印刷開始ボタン等の押下可能なボタンである。入力ボタン22は、入力ボタン22に対するユーザ操作に基づく指示を入力可能なインタフェースである。
【0024】
スキャナユニット30は、所定の位置に置かれたシートに描かれている文字、図形及び写真等の画像を読み取るデバイスである。スキャナユニット30は、ラインセンサを含む。ラインセンサは、CCD(Charge Coupled Device)方式でもよい。ラインセンサは、CIS(Contact Image Sensor)方式でもよい。スキャナユニット30は、ラインセンサを用いて読み取った画像に基づく画像データを生成する。スキャナユニット30は、生成した画像データを制御ユニット10へ送信する。制御ユニット10は、受信した画像データをストレージ13に保存したり、プリンタユニット70に送信したりする。スキャナユニット30は、顔画像を含む媒体から画像を読み取る。スキャナユニット30は、ユーザ情報を含む媒体から画像を読み取る。スキャナユニット30は、スキャナ部の一例である。
【0025】
通信回路40は、有線又は無線のネットワークを介して、画像形成装置1とユーザ端末等とを通信可能に接続するためのインタフェースである。例えば、ユーザ端末は、PC(Personal Computer)、スマートフォン等であるが、これに限定されない。
【0026】
入出力インタフェース50は、画像形成装置1と外部機器とを接続するためのインタフェースである。入出力インタフェース50は、有線ケーブルのコネクタを含む。例えば、外部機器は、リーダライタ装置2、カメラ3等であるが、これに限定されない。
【0027】
音声出力デバイス60は、制御回路11の制御により音声を出力可能なデバイスである。例えば、音声出力デバイス60は、スピーカである。
【0028】
プリンタユニット70は、シートに画像を形成するユニットである。画像は、文字情報を含む画像、及び顔画像を含む画像を含む。プリンタユニット70は、プリント機能により、ネットワークを介してユーザ端末から送信された画像データに基づいてシートに画像を形成する。プリンタユニット70は、コピー機能により、スキャナユニット30により生成された画像データに基づいてシートに画像を形成する。ここでは、タンデム方式のトナー像転写ユニットを用いたプリンタユニット70の例について説明する。プリンタユニット70は、収容部71、搬送部72、画像形成部73及び定着器74を含む。プリンタユニット70は、印刷部の一例である。
【0029】
収容部71は、シートを収容する。収容部71は、給紙カセット及びピックアップローラを含む。給紙カセットは、シートを収容する。ピックアップローラは、給紙カセットからシートを1枚ずつ取り出す。ピックアップローラは、取り出したシートを搬送部72に供給する。シートは、無線タグを含むIDカードを含む。
【0030】
搬送部72は、プリンタユニット70において、シートを搬送する。搬送部72は、複数のローラ及びレジストローラを含む。複数のローラは、ピックアップローラによって供給されるシートをレジストローラに搬送するローラを含む。複数のローラは、後述する定着器74の下流側に設けられ、シートを排紙トレイに排出するローラを含む。レジストローラは、後述する画像形成部73の転写部がトナー像をシートに転写するタイミングに応じて、シートを転写部に搬送する。
【0031】
画像形成部73は、シートにトナー像を形成する。画像形成部73は、中間転写ベルト、複数の現像部、露光器及び転写部等を含む。中間転写ベルトは、無端ベルトである。複数の現像部は、トナーの種類数に対応する。複数の現像部は、ブラック用現像部、シアン用現像部、マゼンタ用現像部及びイエロー用現像部を含む。各現像部は、感光体ドラムを含む。各現像部は、感光体ドラムの周囲に、帯電器、現像装置、一次転写ローラ、クリーニングユニット及び除電器を含む。感光体ドラムは、表面に感光体層を有するドラムである。帯電器は、感光体ドラムの表面の感光体層を一様に帯電させる。現像装置は、感光体ドラムの表面上の静電潜像をトナーによって現像する。現像装置は、感光体ドラムの表面にトナー像を形成する。一次転写ローラは、感光体ドラムと対向し、中間転写ベルトを挟む。一次転写ローラは、感光体ドラムの表面のトナー像を中間転写ベルト上に転写する。クリーニングユニットは、感光体ドラムの表面の未転写のトナーを除去する。除電器は、感光体ドラムの表面に光を照射する。除電器は、光照射により、感光体ドラムの感光体層を除電する。露光器は、レーザ光を、ポリゴンミラーなどの光学系を介して、各現像部の感光体ドラムの表面に照射する。露光器は、感光体ドラムの表面に静電気のパターンを静電潜像として形成する。転写部は、中間転写ベルトの表面上の帯電しているトナー像をシートに転写する。転写部は、中間転写ベルトとシートとを厚さ方向の両側から挟み込むように構成されている支持ローラ及び二次転写ローラを含む。
【0032】
定着器74は、画像形成部73から供給されるトナー像が形成されたシートに熱と圧力とを与える。定着器74は、熱と圧力とによって、シートに形成されたトナー像をシートに定着させる。
【0033】
なお、画像形成装置1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。画像形成装置1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。画像形成装置1は、音声出力デバイス60を有していなくてもよい。音声出力デバイス60は、入出力インタフェース50を介して画像形成装置1に接続されていてもよい。
【0034】
上述の制御回路11に実現される各部について説明する。
制御回路11は、文字認識部111、顔画像識別部112、人物判定部113、記録部114、及び印刷処理部115を実現する。制御回路11に実現される各部は、各機能ということもできる。制御回路11に実現される各部は、制御回路11及びメインメモリ12を含む制御部に実現されるということもできる。
【0035】
文字認識部111は、スキャナユニット30により読み取られた画像から文字情報を抽出する。文字認識部111は、抽出された文字情報から文字認識を行う。文字認識は、公知の技術により実現され得る。
【0036】
顔画像識別部112は、スキャナユニット30により読み取られた画像から顔画像を抽出する。スキャナユニット30により読み取られた画像から抽出された顔画像は、第1の顔画像の一例である。顔画像識別部112は、カメラ3により撮影された映像から顔画像を抽出する。カメラ3により撮影された映像から抽出された顔画像は、第2の顔画像の一例である。
【0037】
人物判定部113は、顔画像識別部112により抽出された第1の顔画像と第2の顔画像が一致するか否かを判定する。人物判定部113は、例えば、特徴点の抽出、AIの機能等の公知の技術により第1の顔画像と第2の顔画像が一致するか否かを判定する。人物判定部113は、カメラ3により撮影された映像から抽出された顔画像とストレージ13に記憶された複数の顔画像を比較して、人物判定を行ってもよい。
【0038】
記録部114は、リーダライタ装置2を制御して、文字認識部111による認識結果に基づいて、外来者の情報を無線タグに記録する。記録部114は、リーダライタ装置2を制御して、入退場管理情報を無線タグに記録する。入退場管理情報は、入場許可情報を含む。入場許可情報は、身分証明書データ、及び入場目的データのうち少なくとも一方を含む。身分証明書データは、身分証明書の有無により異なる値を示すデータであってもよい。身分証明書データの値は、入場許可レベルを示し得る。入場許可レベルは、入場可能なエリアに応じて設定され得る。入場許可レベルは、入場可能なエリアに制限があるか否かを示してもよい。入場許可レベルは、入場可能なエリアの段階的な制限を示してもよい。段階的な制限は、例えば、全エリア入場許可、執務室内入場許可、執務室以外入場許可等を含み得る。入場許可レベルは、管理者等により、セキュリティレベルに応じて設定されてもよい。
【0039】
身分証明書の有無は、スキャナユニット30により、身分証明書が読み取られたか否かを示す。スキャナユニット30により、身分証明書が読み取られたことは、身分証明書があることに対応する。スキャナユニット30により、身分証明書が読み取られていないことは、身分証明書がないことに対応する。例えば、身分証明書がある場合、身分証明書データを「1」とし、身分証明書がない場合、身分証明書データを「0」としてもよい。この例では、身分証明書データ「1」は、入場許可レベル1を示す。身分証明書データ「0」は、入場許可レベル0を示す。入場許可レベル1は、例えば、入場可能なエリアに制限がないことを示す。入場許可レベル0は、例えば、入場可能なエリアに制限があることを示す。入場許可レベルは、2段階に限られない。
【0040】
身分証明書データは、身分証明書がある場合に、人物判定部113による判定結果に基づいて異なる値を示すデータであってもよい。人物判定部113による判定結果に基づいて、第1の顔画像と第2の顔画像が一致する場合、身分証明書データを「1」とし、第1の顔画像と第2の顔画像が一致しない場合、身分証明書データを「0」としてもよい。この場合、記録部114は、人物判定部113による判定結果に基づいて、異なる入場許可情報を無線タグに記録する。この例によれば、無線タグを含むIDカードにより、公的な身分証明書に基づく人物認証の成否に基づいて、入場制限を行うことができる。
【0041】
入場目的データは、入場目的に応じて異なる値を示すデータであってもよい。入場目的データの値は、入場許可レベルを示し得る。入場許可レベルは、入場目的に対応した入場許可制限を含む段階的なレベルであってもよい。入場目的に対応した入場許可制限は、例えば、訪問部署のみ許可、会議室エリアのみ許可、清掃エリアのみ許可等を含み得る。例えば、入場目的が、「見学」である場合、入場目的データを「A」としてもよい。入場目的データ「A」は、入場許可エリアを、見学者に入場が許可されるエリアに限定することを示してもよい。入場目的が、「面会」である場合、入場目的データを「B」としてもよい。入場目的データ「B」は、入場許可エリアを、面会者の所属部署、又は面会の会場等、面会者に入場が許可されるエリアに限定することを示してもよい。入場目的が、「清掃」である場合、入場目的データを「C」としてもよい。入場目的データ「D」は、入場許可エリアを、清掃員に入場が許可されるエリアに限定することを示してもよい。この場合、記録部114は、入場目的に応じて、異なる入場許可情報を無線タグに記録する。この例によれば、無線タグを含むIDカードにより、入場目的に基づいて、入場制限を行うことができる。
【0042】
入場目的は、タッチパネル21等を介して入力され得る。この場合、記録部114は、入力された情報に応じて、異なる入場許可情報を無線タグに記録する。入場目的は、文字認識部111により認識された情報のうち少なくとも1つに基づいて設定され得る。例えば、入場目的は、文字認識部111により認識された「入場目的」であってもよい。入場目的は、文字認識部111により認識された「会社名」に基づいて設定されたものであってもよい。入場目的は、文字認識部111により認識された「氏名」に基づいて設定されたものであってもよい。この場合、ストレージ13は、会社名又は氏名と関連付けられた入場目的を示すデータを記憶する。記録部114は、文字認識部111により認識された文字情報に応じて、異なる入場許可情報を無線タグに記録する。この例によれば、予め設定された会社名等のユーザ情報に関連付けられた入場許可情報を無線タグに記録することができる。そのため、入場目的を記載した書面を必要とすることなく、無線タグを含むIDカードにより、入場目的に基づいて、入場制限を行うことができる。
なお、入場目的は、図示しない音声入力デバイスを介して外来者により入力されてもよい。この場合、制御回路11に含まれる音声認識部は、入場目的を認識してもよい。記録部114は、音声認識部により認識された入場目的に応じて、異なる入場許可情報を無線タグに記録してもよい。
なお、入場許可情報は、身分証明書の有無、身分証明書がある場合の人物認証の成否、及び入場目的の組み合わせに応じて割り当てられたデータでもよい。
【0043】
印刷処理部115は、文字認識部111による認識結果に基づいて、印刷画像データを生成する。印刷処理部115は、カメラ3により撮影された映像から抽出された顔画像に基づいて、印刷画像データを生成してもよい。印刷処理部115は、プリンタユニット70を制御して、印刷画像データをIDカードに印刷する。
【0044】
入退場管理情報の構成例について説明する。
図3は、実施形態に係る入退場管理情報の構成例を例示するテーブルである。
【0045】
図3は、ストレージ13に記憶される入退場管理情報の構成例を示す。図3のテーブルは、ID番号に、氏名、会社名、部署名、電話番号、登録日時、顔画像データ、身分証明書データ、及び入場目的データ等が紐づけられたレコードを有する。例えば、ID番号「0001」のレコードは、外来者の氏名、外来者の会社名、訪問する部署の名称、外来者の電話番号、登録日時、顔画像データ、身分証明書データ、入場目的データを含む。入退場管理情報は、外来者識別情報を含んでもよい。外来者識別情報は、外来者毎に割り当てられた固有の識別情報である。例えば、外来者「XXXX」により、外来者の氏名、住所、連絡先などの情報が含まれる名刺、社員証等の書面、及び運転免許証、マイナンバーカード等の本人の顔写真が含まれる公的な身分証明書が提示された場合を例に説明する。以下の説明では、外来者「XXXX」により、名刺、及び運転免許証が提示されたものとする。画像形成装置1は、スキャナユニット30を介して、名刺、及び運転免許証の画像を読み取る。スキャナユニット30は、名刺から外来者のユーザ情報を含む画像を読み取る。文字認識部111は、ユーザ情報を含む画像から文字情報を抽出する。文字認識部111は、抽出された文字情報から文字認識を行う。ストレージ13は、文字認識部111による文字認識の結果として得られた氏名、会社名、電話番号に対応するデータを、ID番号「0001」に紐づけて記憶する。スキャナユニット30は、身分証明書から外来者の顔画像を含む画像を読み取る。顔画像識別部112は、顔画像を含む画像から顔画像を抽出する。顔画像識別部112は、抽出された顔画像を取得する。ストレージ13は、顔画像識別部112による識別結果として得られた顔画像データを、ID番号「0001」に紐づけて記憶する。
【0046】
画像形成装置1は、カメラ3により取得された外来者の顔画像データを取得する。人物判定部113は、外来者識別情報に含まれる顔画像データとカメラ3により取得された外来者の顔画像データを比較し、画像データが一致するか否かを判定する。ストレージ13は、人物判定部113による判定結果に基づくデータを、ID番号「0001」に紐づけて記憶する。ストレージ13は、判定結果に応じた入場許可情報をID番号「0001」に紐づけて記憶してもよい。ストレージ13は、判定結果に応じた入場許可情報を身分証明書データとして記憶してもよい。
【0047】
画像形成装置1は、外来者の訪問する訪問先部署名、及び入場目的に関する情報を取得する。一例では、外来者、又は画像形成装置1の操作者は、コントロールパネル20を介して訪問先部署名、及び入場目的を入力する。この場合、画像形成装置1は、タッチパネル21等を介して入力された情報を取得する。ストレージ13は、入力された情報を、ID番号「0001」に紐づけて記憶する。別の例では、外来者、又は操作者は、訪問先部署名、及び入場目的を入場申請書等の書面に記載する。この場合、画像形成装置1は、スキャナユニット30を介して書面の画像を読み取る。文字認識部111は、訪問先部署名、及び入場目的を含む画像から文字情報を抽出する。文字認識部111は、抽出された文字情報から文字認識を行う。ストレージ13は、文字認識部111による文字認識の結果として得られた訪問先部署名、及び入場目的に対応するデータを、ID番号「0001」に紐づけて記憶する。ストレージ13は、入場目的に応じた入場許可情報をID番号「0001」に紐づけて記憶してもよい。ストレージ13は、入場目的に応じた入場許可情報を入場目的データとして記憶してもよい。
【0048】
画像形成装置1は、外来者「XXXX」の入場情報が登録された日時を示す登録時刻情報をID番号「0001」に紐づけて記憶してもよい。
【0049】
入退場管理情報は、外来者「XXXX」の退場情報が登録された日時を示す退場時刻情報をID番号「0001」に紐づけて記憶してもよい。
【0050】
画像形成装置1は、入退場管理情報をIDカードに含まれる無線タグに記録する。画像形成装置1は、ID番号のみを無線タグに記録してもよい。この場合、画像形成装置1は、入退場管理情報を記憶媒体、又はサーバ等に保存してもよい。
【0051】
画像形成装置1により作成されるIDカードの一例について説明する。
図4は、実施形態に係るIDカードの一例を示す図である。
【0052】
図4に示すIDカードは、発行日、有効期限、外来者の氏名、外来者の会社名、外来者の電話番号、外来者の顔写真を含む。IDカードは、無線タグTaを含む。無線タグTaは、例えば、RFIDタグである。
【0053】
画像形成装置1は、ストレージ13に記憶された入退場管理情報を無線タグTaに書き込む。画像形成装置1は、入退場管理情報に基づいて、発行日、外来者の氏名、外来者の会社名、外来者の電話番号、外来者の顔写真をIDカードに印刷する。画像形成装置1は、予め設定された有効期限をIDカードに印刷してもよい。有効期限は、例えば、登録時刻情報に基づいて設定されてもよい。有効期限は、例えば、登録日から一日後等である。
【0054】
画像形成装置1により読み取られるユーザ情報を含む画像の一例について説明する。
図5は、実施形態に係るユーザ情報を含む画像の一例を示す図である。
【0055】
図5に示すユーザ情報を含む画像は、外来者の名刺の画像である。名刺は、外来者の氏名、会社名、所属部署、住所、電話番号等のユーザ情報を含む。
【0056】
スキャナユニット30は、名刺の画像を読み取る。文字認識部111は、名刺の画像から文字情報を抽出する。文字認識部111は、抽出された文字情報から文字認識を行う。文字認識部111は、文字認識の結果として氏名、会社名、電話番号に対応するデータを取得する。
【0057】
画像形成装置1により読み取られる顔画像を含む画像の一例について説明する。
図6は、実施形態に係る顔画像を含む画像の一例を示す図である。
【0058】
図6に示す顔画像を含む画像は、外来者の運転免許証の画像である。運転免許証は、外来者の顔写真、氏名、生年月日、住所、有効期限、免許証番号等を含む。
【0059】
スキャナユニット30は、運転免許証の画像を読み取る。顔画像識別部112は、運転免許証の画像から顔画像を抽出する。文字認識部111は、運転免許証の画像から文字情報を抽出してもよい。文字認識部111は、抽出された文字情報から文字認識を行ってもよい。
【0060】
(動作例)
図7は、実施形態に係る画像形成装置1における情報処理の処理手順を例示するフローチャートである。
以下で説明する処理手順は一例にすぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。処理手順は、実施形態に応じて各処理の省略または置換が可能であり、新たな処理の追加も可能である。
【0061】
以下の処理では、外来者「XXXX」により、名刺、及び運転免許証が提示された場合を例に説明する。外来者「XXXX」は、訪問先部署名、及び入場目的を入場申請書に記載する。画像形成装置1の操作者は、名刺、運転免許証、及び入場申請書を、スキャナユニット30を介して読み取らせるものとする。名刺、及び入場申請書は、ユーザ情報を含む媒体の一例である。名刺の画像、及び入場申請書の画像は、ユーザ情報を含む画像の一例である。運転免許証は、顔画像を含む媒体の一例である。運転免許証の画像は、顔画像を含む画像の一例である。画像形成装置1は、操作者により媒体がスキャナユニット30を介して読み取られたことに基づいて以下の処理を行う。
【0062】
スキャナユニット30は、媒体から外来者のユーザ情報を含む画像を読み取る(ACT1)。ACT1では、例えば、スキャナユニット30は、操作者の操作に基づいて、名刺の画像を読み取る。スキャナユニット30は、操作者の操作に基づいて、入場申請書の画像を読み取る。スキャナユニット30は、操作者の操作に基づいて、名刺の画像と入場申請書の画像を同時に読み取ってもよい。
【0063】
文字認識部111は、スキャナユニット30により読み取られたユーザ情報を含む画像から文字認識を行う(ACT2)。ACT2では、例えば、文字認識部111は、名刺の画像から名刺に含まれる文字情報を抽出する。文字認識部111は、入場申請書の画像から入場申請書に含まれる文字情報を抽出する。文字認識部111は、文字情報に基づいて、公知の技術により文字認識を行う。
【0064】
文字認識部111は、文字認識の結果に基づいて、ユーザ情報を取得する(ACT3)。ACT3では、例えば、文字認識部111は、名刺に含まれる文字情報から認識される氏名、会社名、及び電話番号等の情報を取得する。文字認識部111は、入場申請書に含まれる文字情報から認識される訪問先部署名、及び入場目的等の情報を取得する。文字認識部111は、取得した情報をストレージ13に保存する。
【0065】
制御回路11は、顔画像を含む媒体があるか否かを判定する(ACT4)。ACT4では、例えば、制御回路11は、ユーザの操作に基づいて、顔画像を含む媒体があるか否かを判定する。ユーザの操作は、例えば、タッチパネル21に表示される身分証明書の有無に関する通知に基づいて、身分証明書があることを示す情報を、入力ボタン22等を介して入力することを含む。身分証明書の有無に関する通知は、例えば、「身分証明書はありますか」等のテキスト情報を含む。身分証明書があることを示す情報の入力は、例えば、「はい」を示すボタンの選択を含む。ユーザの操作は、例えば、スキャナユニット30を介して身分証明書を読み取らせることを含む。
【0066】
制御回路11により顔画像を含む媒体があると判定された場合(ACT4:YES)、処理は、ACT4からACT5へ遷移する。制御回路11により顔画像を含む媒体がないと判定された場合(ACT4:NO)、処理は、ACT4からACT12へ遷移する。
【0067】
スキャナユニット30は、媒体から外来者の顔画像を含む画像を読み取る(ACT5)。ACT5では、例えば、スキャナユニット30は、操作者の操作に基づいて、運転免許証の画像を読み取る。スキャナユニット30は、操作者の操作に基づいて、名刺の画像、及び入場申請書の画像と、運転免許証の画像とを同時に読み取ってもよい。この場合、ACT1において、スキャナユニット30は、名刺の画像、及び入場申請書の画像と、運転免許証の画像とを同時に読み取る。ACT4~ACT7の処理は省略してもよい。
なお、制御回路11は、スキャナユニット30により、媒体から外来者の顔画像を含む画像が読み取られたことに基づいて、顔画像を含む媒体があると判定してもよい。この場合、ACT5の処理はACT4の処理の前に行ってもよい。
【0068】
文字認識部111は、スキャナユニット30により読み取られた顔画像を含む画像から文字認識を行う(ACT6)。ACT6では、例えば、文字認識部111は、運転免許証の画像から運転免許証に含まれる文字情報を抽出する。文字認識部111は、文字情報に基づいて、公知の技術により文字認識を行う。
【0069】
文字認識部111は、文字認識の結果に基づいて、ユーザ情報を取得する(ACT7)。ACT7では、例えば、文字認識部111は、運転免許証に含まれる文字情報から認識される氏名、及び住所等の情報を取得する。文字認識部111は、取得した情報をストレージ13に保存する。
【0070】
顔画像識別部112は、スキャナユニット30により読み取られた顔画像を含む画像から顔画像を認識する(ACT8)。ACT8では、例えば、顔画像識別部112は、運転免許証の画像から顔画像を抽出する。顔画像識別部112は、抽出した顔画像を第1の顔画像として取得する。
【0071】
カメラ3は、外来者の顔を撮影する(ACT9)。ACT9では、例えば、カメラ3は、ユーザの顔を撮影した顔画像を第2の顔画像として取得する。カメラ3は、撮影した映像を画像形成装置1に入力してもよい。カメラ3は、第2の顔画像を画像形成装置1に入力してもよい。
【0072】
顔画像識別部112は、第2の顔画像を取得する(ACT10)。ACT10では、例えば、顔画像識別部112は、カメラ3により入力された第2の顔画像を取得する。顔画像識別部112は、カメラ3により撮影された映像から顔画像を抽出し、抽出した顔画像を第2の顔画像として取得してもよい。
【0073】
人物判定部113は、第1の顔画像と第2の顔画像が一致するか否かを判定する(ACT11)。ACT11では、例えば、人物判定部113は、公知の技術により第1の顔画像と第2の顔画像が一致するか否かを判定する。人物判定部113は、判定結果をストレージ13に保存する。人物判定部113は、判定結果に基づく入場許可情報をストレージ13に保存してもよい。この例によれば、公的な身分証明書に基づく人物認証の成否に基づいて、入場制限を行うことができる。なお、人物判定部113は、予め外来者の氏名等と紐づけられて保存された顔画像データと第2の顔画像のデータを比較し、保存された顔画像と第2の顔画像が一致するか否かを判定してもよい。この場合、人物判定部113は、顔画像を含む媒体がない場合、第2の顔画像が抽出できなかった場合等でも人物判定を行うことができる。
【0074】
記録部114は、リーダライタ装置2を制御して、入退場管理情報を無線タグに記録する(ACT12)。ACT12では、例えば、記録部114は、人物判定部113による判定結果に基づいて、異なる入場許可情報を無線タグに記録する。記録部114は、入場目的に応じて、異なる入場許可情報を無線タグに記録してもよい。なお、記録部114は、ID番号のみを無線タグに記録してもよい。この場合、画像形成装置1は、入退場管理情報を記憶媒体、又はサーバ等に保存してもよい。
【0075】
印刷処理部115は、プリンタユニット70を制御して、無線タグを含むIDカードに印刷画像データを印刷する(ACT13)。ACT13では、例えば、印刷処理部115は、文字認識部111により取得された文字情報に基づいて、印刷画像データを生成する。印刷処理部115は、文字情報に基づいて生成された印刷画像データをIDカードに印刷する。印刷処理部115は、カメラ3により撮影された映像から抽出された顔画像に基づいて、印刷画像データを生成してもよい。印刷処理部115は、顔画像に基づいて生成された印刷画像データをIDカードに印刷してもよい。
【0076】
この例によれば、外来者又は画像形成装置1の操作者による入力操作や、身分証明書の目視による確認等を必要とすることなく、簡単にIDカードを発行することができる。また、無線タグに入場管理情報を書き込むことで、簡単に外来者の入場管理が可能なIDカードを発行することができる。例えば、外来者はIDカードを保有し、リーダを搭載したゲートにおいて無線タグを読み取ることにより、外来者の入場制限を行うことができる。
【0077】
なお、スキャナユニット30は、従業員証等の公的な身分証明書以外の媒体で、外来者の顔画像を含む媒体を読み取ってもよい。スキャナユニット30により従業員証が読み取られた場合について説明する。従業員証は、外来者のユーザ情報と顔画像を含む。文字認識部111は、ACT2と同様に、スキャナユニット30により読み取られた従業員証の画像から文字認識を行う。文字認識部111は、ACT3と同様に、文字認識の結果に基づいて、ユーザ情報を取得する。顔画像識別部112は、ACT8と同様に、スキャナユニット30により読み取られた従業員証の画像から顔画像を認識する。顔画像識別部112は、抽出した顔画像をストレージ13に保存する。この例では、人物判定部113は、従業員証の画像から抽出した顔画像を、カメラ3により撮影された映像から取得された第2の顔画像と比較して、人物判定を行ってもよい。この場合、人物判定の結果に基づく入場許可情報は、公的な身分証明書から取得した第1の顔画像と第2の顔画像とに基づく人物判定の結果に基づく入場許可情報と異なる入場許可レベルであってもよい。
【0078】
なお、人物判定部113は、ACT3で取得したユーザ情報と、ACT7で取得したユーザ情報に基づいて、氏名が一致するか否かを判定してもよい。人物判定部113は、氏名に基づく人物判定の結果に基づいて、入場許可レベルを設定してもよい。
【0079】
(他の実施形態)
上述の実施形態は、画像形成装置を例示して説明したが、これに限定されない。実施形態は、スキャナ、及びプリンタと接続可能な装置に適用可能である。
プリンタユニット70は、タンデム方式のトナー像転写ユニットを用いたプリンタユニットとして説明したが、これに限られない。プリンタユニット70は、インクジェット方式のプリンタユニットでもよい。
スキャナユニット30の機能は、2次元のCCD等のカメラにより実現されてもよい。
上述の実施形態は、装置だけでなく、装置が実行する方法に適用されてもよい。上述の実施形態は、装置のコンピュータに各機能を実行させることが可能なプログラムに適用されてもよい。上述の実施形態は、プログラムを記憶する記録媒体に適用されてもよい。
プログラムは、装置に記憶された状態で譲渡されてよいし、装置に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0081】
(付記)
上述の実施形態は、以下のように構成することができる。
(1) 媒体から顔画像を含む画像を読み取るスキャナ部と、
前記顔画像を含む画像から顔画像を第1の顔画像として識別する顔画像識別部と、
ユーザの顔を撮影した顔画像を第2の顔画像として取得する撮影部と、
前記第1の顔画像と前記第2の顔画像が一致するか否かを判定する人物判定部と、
前記人物判定部による判定結果に基づいて、異なる入場許可情報をIDカードに含まれる無線タグに記録する記録部と、
前記第2の顔画像を前記IDカードに印刷する印刷部と、
を備えるIDカード発行システム。
(2) 前記スキャナ部は、前記媒体と異なる他の媒体からユーザ情報を含む画像を読み取り、
前記スキャナ部により読み取られた前記ユーザ情報を含む画像から文字情報を認識する文字認識部を備え、
前記印刷部は、前記文字情報を前記IDカードに印刷する、
(1)に記載のIDカード発行システム。
(3) 前記無線タグに記録される前記入場許可情報は、入場目的に応じて異なる、
(1)又は(2)に記載のIDカード発行システム。
(4) 前記無線タグに記録される前記入場許可情報は、前記文字情報に応じて異なる、
(2)に記載のIDカード発行システム。
(5) 媒体から顔画像を含む画像を読み取ることと、
前記顔画像を含む画像から顔画像を第1の顔画像として識別することと、
ユーザの顔を撮影した顔画像を第2の顔画像として取得することと、
前記第1の顔画像と前記第2の顔画像が一致するか否かを判定することと、
判定結果に基づいて、異なる入場許可情報をIDカードに含まれる無線タグに記録することと、
前記第2の顔画像を前記IDカードに印刷することと、
を備えるIDカード発行方法。
【符号の説明】
【0082】
1…画像形成装置、2…リーダライタ装置、3…カメラ、10…制御ユニット、11…制御回路、12…メインメモリ、13…ストレージ、20…コントロールパネル、21…タッチパネル、22…入力ボタン、30…スキャナユニット、40…通信回路、50…入出力インタフェース、60…音声出力デバイス、70…プリンタユニット、71…収容部、72…搬送部、73…画像形成部、74…定着器、100…IDカード発行システム、111…文字認識部、112…顔画像識別部、113…人物判定部、114…記録部、115…印刷処理部、Ta…無線タグ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7