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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176951
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】点灯装置及び照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/48 20200101AFI20241212BHJP
   H05B 47/14 20200101ALI20241212BHJP
   H05B 45/345 20200101ALI20241212BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20241212BHJP
   H05B 45/375 20200101ALI20241212BHJP
   H05B 45/325 20200101ALI20241212BHJP
   H05B 45/14 20200101ALI20241212BHJP
【FI】
H05B45/48
H05B47/14
H05B45/345
H05B47/155
H05B45/375
H05B45/325
H05B45/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095855
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上田 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】中田 克佳
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273AA09
3K273BA05
3K273BA12
3K273BA30
3K273CA02
3K273CA12
3K273CA25
3K273DA02
3K273DA03
3K273EA07
3K273EA25
3K273EA35
3K273FA03
3K273FA04
3K273FA07
3K273FA14
3K273FA26
3K273FA27
3K273FA41
3K273GA14
3K273GA22
(57)【要約】
【課題】点灯装置の個体差によるバラツキによって、光源が指定された調光率で発光せずに消灯することを抑制できる点灯装置及び照明装置を提供する。
【解決手段】点灯装置10は、点灯回路1と、バイパス回路2と、制御回路3と、を備える。点灯回路1は、光源4に点灯電力を供給する。バイパス回路2は、光源4と並列に接続される。制御回路3は、光源4に流れる第1電流I1とバイパス回路2に流れる第2電流I2との和である点灯回路1の出力電流I3が目標値に一致するように点灯回路1を制御する。バイパス回路2に流れる第2電流I2は、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3の制御範囲における下限値未満の電流である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源に点灯電力を供給する点灯回路と、
前記光源と並列に接続されるバイパス回路と、
前記光源に流れる第1電流と前記バイパス回路に流れる第2電流との和である前記点灯回路の出力電流が目標値に一致するように前記点灯回路を制御する制御回路と、を備え、
前記バイパス回路に流れる前記第2電流は、前記制御回路による前記点灯回路の前記出力電流の制御範囲における下限値未満の電流である、
点灯装置。
【請求項2】
前記点灯装置の個体差による前記第2電流のバラツキの範囲の最大値を最大第2電流とし、
前記最大第2電流は、前記下限値未満の電流である、
請求項1に記載の点灯装置。
【請求項3】
前記光源は、互いに異なる光色の光を発光する複数の光源に含まれ、
前記点灯回路を含み、前記複数の光源と対応し、対応する光源に点灯電力を供給する複数の点灯回路と、
前記バイパス回路を含み、前記複数の光源と対応し、対応する光源と並列に接続された複数のバイパス回路と、を備え、
前記複数の光源のうちの或る光源、前記複数の点灯回路のうちの或る点灯回路、及び、前記複数のバイパス回路のうちの或るバイパス回路は、互いに対応し、
前記制御回路は、前記或る光源に流れる前記第1電流と前記或るバイパス回路に流れる前記第2電流との和である前記或る点灯回路の前記出力電流が目標値に一致するように前記複数の点灯回路を制御する、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項4】
前記複数のバイパス回路は、前記或るバイパス回路を流れる前記第2電流が、前記制御回路による前記或る点灯回路の前記出力電流の制御範囲における下限値以上の電流である、バイパス回路を含む、
請求項3に記載の点灯装置。
【請求項5】
前記複数のバイパス回路は、第1バイパス回路及び第2バイパス回路を含み、
前記第1バイパス回路に流れる前記第2電流は、前記第2バイパス回路を流れる前記第2電流とは異なる、
請求項3に記載の点灯装置。
【請求項6】
前記光源は、互いに異なる色の光を発光する複数の光源に含まれ、
前記バイパス回路を含み、前記複数の光源と対応し、対応する光源と並列に接続された複数のバイパス回路と、
前記複数の光源に対応し、対応する光源に直列に接続され、対応する光源に流れる電流を制御する複数のスイッチング素子と、を備え、
前記点灯回路は、前記複数の光源に点灯電力を供給し、
前記制御回路は、前記複数の光源に流れる複数の第1電流と前記複数のバイパス回路に流れる複数の第2電流との和である前記点灯回路の前記出力電流が目標値に一致するように前記点灯回路を制御し、
前記制御回路は、前記複数のスイッチング素子を制御することで、前記複数の光源の点灯及び消灯を個別に制御する、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項7】
前記点灯回路は、スイッチング素子及びインダクタを有し、
前記制御回路は、前記出力電流として、前記インダクタに流れる電流を検出する、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項8】
前記点灯回路と前記光源との間で前記点灯回路の出力端間に接続されているキャパシタと、
前記点灯回路と前記キャパシタとの間に接続されており、前記出力電流を検出する検出抵抗と、を更に備え、
前記制御回路は、前記出力電流として、前記検出抵抗の両端間電圧に対応する電流を検出する、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項9】
前記バイパス回路は、
前記点灯回路の出力端間に接続されている抵抗と、
非反転入力端子に入力される基準電圧と、反転入力端子に入力される前記抵抗の両端間電圧と、が一致するようにフィードバック制御するオペアンプと、を有する、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項10】
前記バイパス回路は、
前記点灯回路の出力端間に接続されている抵抗と、
前記抵抗の両端間電圧を目標電圧に一致させる機能を有するツェナーダイオードと、を有する、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項11】
前記光源は、少なくとも1つのLEDを有し、
前記光源の順方向電圧が前記バイパス回路に印加される、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項12】
請求項1又は2に記載の点灯装置と、
前記光源と、を備え、
前記光源は、少なくとも1つのLEDを有する、
照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に点灯装置及び照明装置に関し、より詳細には、光源を点灯させる点灯装置、及び上記点灯装置を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、点灯装置と、光源とを備える照明装置が記載されている。点灯装置は、点灯回路と、制御部(制御回路)と、バイパス抵抗(バイパス回路)とを有する。バイパス抵抗は、光源と並列に接続される。制御部は、光源に流れる電流とバイパス抵抗に流れる電流との和である点灯回路の出力電流が目標値と一致するように点灯回路を制御する。バイパス抵抗には、制御部が制御可能な出力電流の範囲の下限値以上の電流が流れるように設定されている。この点灯装置では、バイパス抵抗に、制御部が制御可能な出力電流の範囲の下限値以上の電流が流れることで、光源に流す電流の制御下限範囲が拡張されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-40750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の点灯装置では、点灯回路の出力電流がより深い調光率の電流に制御された場合において、光源に流れる電流が点灯装置の個体差によるバラツキによってゼロになる場合がある。この場合、光源が指定された調光率で発光せずに消灯する。
【0005】
本開示の目的は、点灯装置の個体差によるバラツキによって、光源が指定された調光率で発光せずに消灯することを抑制できる点灯装置及び照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る点灯装置は、点灯回路と、バイパス回路と、制御回路と、を備える。前記点灯回路は、光源に点灯電力を供給する。前記バイパス回路は、前記光源と並列に接続される。前記制御回路は、前記光源に流れる第1電流と前記バイパス回路に流れる第2電流との和である前記点灯回路の出力電流が目標値に一致するように前記点灯回路を制御する。前記バイパス回路に流れる前記第2電流は、前記制御回路による前記点灯回路の前記出力電流の制御範囲における下限値未満の電流である。
【0007】
本開示の一態様に係る照明装置は、前記点灯装置と、前記光源と、を備える。前記光源は、少なくとも1つのLEDを有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様に係る点灯装置及び照明装置によれば、点灯装置の個体差によるバラツキによって、光源が指定された調光率で発光せずに消灯することを抑制できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態1に係る点灯装置及び照明装置の概略回路図である。
図2図2は、比較例2における点灯回路の出力電流と第2電流のバラツキとの関係を説明する説明図である。
図3図3は、比較例2における第1電流のバラツキを説明する説明図である。
図4図4は、実施形態1における点灯回路の出力電流と第2電流のバラツキとの関係を説明する説明図である。
図5図5は、実施形態1における第1電流のバラツキを説明する説明図である。
図6図6は、実施形態2に係る点灯装置及び照明装置の概略回路図である。
図7図7は、比較例4における、照明光を構成する2つの光源に流れる2つの第1電流と照明光の色温度との関係を説明する説明図である。
図8図8は、実施形態2における、照明光を構成する2つの光源に流れる2つの第1電流と照明光の色温度との関係を説明する説明図である。
図9図9は、実施形態3に係る点灯装置及び照明装置の概略回路図である。
図10図10は、比較例5における、照明光を構成する3つの光源に流れる3つの第1電流と照明光の色温度との関係を説明する説明図である。
図11図11は、比較例6における、照明光を構成する3つの光源に流れる3つの第1電流と照明光の色温度との関係を説明する説明図である。
図12図12は、実施形態3における、照明光を構成する3つの光源に流れる3つの第1電流と照明光の色温度との関係を説明する説明図である。
図13図13は、実施形態4に係る点灯装置及び照明装置の概略回路図である。
図14図14は、実施形態5に係る点灯装置及び照明装置の概略回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る点灯装置及び照明装置について、図面を参照して説明する。下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、下記の実施形態で説明する構成は本開示の一例に過ぎない。本開示は、下記の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(実施形態1)
(1)概要
実施形態1に係る点灯装置10及び照明装置100の概要について、図1を参照して説明する。
【0012】
実施形態1に係る照明装置100は、例えば、建築物の一部として天井、壁面及び床面の少なくとも一部に埋め込まれて、光のグラデーションにより空間を演出する建築化照明(ライン照明)である。建築物は、例えば、戸建住宅若しくはマンション等の集合住宅のような住宅、又は、事務所、店舗、工場、病院若しくは倉庫のような非住宅である。照明装置100は、図1に示すように、点灯装置10と、光源4と、を備える。点灯装置10は、光源4に点灯電力を供給するための装置である。
【0013】
このような建築化照明の分野では、より深い(すなわちより小さい)調光率(深調光)を実現するために、光源と並列にバイパス回路を接続する場合がある。しかしながら、この場合、バイパス回路には、点灯装置10の個体差によるバラツキによって設定値よりも大きい電流が流れて、光源が、指定された調光率で発光せずに消灯する場合がある。
【0014】
実施形態1に係る点灯装置10は、上述の課題を解決することを目的として、図1に示すように、点灯回路1と、バイパス回路2と、制御回路3と、を備える。点灯回路1は、光源4に点灯電力を供給する。バイパス回路2は、光源4と並列に接続される。制御回路3は、点灯回路1の出力電流I3が目標値と一致するように点灯回路1を制御する。出力電流I3は、光源4に流れる第1電流I1とバイパス回路2に流れる第2電流I2との和である。バイパス回路2に流れる第2電流I2は、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3の制御範囲における下限値未満の電流である。
【0015】
この構成によれば、バイパス回路2に流れる第2電流I2は、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3の制御範囲における下限値未満の電流である。このため、点灯回路1の出力電流I3がより深い調光率の電流に制御されたときに、点灯装置10の固体差による第2電流I2のバラツキによって第2電流I2が設定値よりも大きくなることで、光源4が、指定された調光率で発光せずに消灯することを抑制できるという利点がある。
【0016】
(2)詳細
実施形態1に係る点灯装置10及び照明装置100の構成について、図1を参照して説明する。
【0017】
実施形態1に係る照明装置100は、図1に示すように、点灯装置10と、光源4と、を備える。
【0018】
(2.1)光源
光源4は、図1に示すように、複数(図1では4つ)の発光素子41を有する。複数の発光素子41の各々は、例えば、LED(Light-Emitting Diode)である。複数の発光素子41は、互いに直列に接続されている。したがって、光源4の両端間には、各発光素子41の順方向電圧と発光素子41の個数とを掛け合わせた電圧(以下、「光源4の順方向電圧」という。)が印加される。光源4のアノードは、後述の点灯回路1の第1出力端子T1に接続されている。また、光源4のカソードは、後述の検出抵抗R1を介して後述の点灯回路1の第2出力端子T2に接続されている。すなわち、光源4は、後述の点灯回路1の後段に接続されている。
【0019】
(2.2)点灯装置
点灯装置10は、図1に示すように、点灯回路1と、バイパス回路2と、制御回路3と、を備える。また、点灯装置10は、キャパシタC1と、検出抵抗R1と、を更に備える。
【0020】
(2.2.1)点灯回路
点灯回路1は、光源4に点灯電力を供給する回路である。点灯回路1は、図1に示すように、スイッチング素子Q1と、インダクタL1と、ダイオードD1と、を有する。また、点灯回路1は、第1出力端子T1と、第2出力端子T2と、を更に有する。点灯回路1は、いわゆるハイサイド型のバックコンバータ回路である。点灯回路1は、スイッチング素子Q1のオンオフにより点灯回路1の出力電圧のデューティ比を変えることで、デューティ比に応じた調光率で光源4を点灯させる。
【0021】
スイッチング素子Q1は、例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。スイッチング素子Q1は、第1端子と、第2端子と、制御端子と、を有する。実施形態1では、スイッチング素子Q1がMOSFETであるため、第1端子はドレインであり、第2端子はソースであり、制御端子はゲートである。スイッチング素子Q1の第1端子は、直流電源5の正極に接続されている。スイッチング素子Q1の第2端子は、ダイオードD1のカソードに接続され、かつインダクタL1の第1端に接続されている。スイッチング素子Q1の制御端子は、制御回路3に接続されている。
【0022】
インダクタL1の第1端は、上述したように、スイッチング素子Q1の第2端子に接続され、かつダイオードD1のカソードに接続されている。また、インダクタL1の第1端は、スイッチング素子Q1を介して直流電源5の正極に接続されている。インダクタL1の第2端は、第1出力端子T1に接続されている。第1出力端子T1は、点灯回路1の高電位側の出力端子である。
【0023】
ダイオードD1のカソードは、上述したように、スイッチング素子Q1の第2端子に接続され、かつインダクタL1の第1端に接続されている。ダイオードD1のアノードは、第2出力端子T2に接続されている。また、ダイオードD1のアノードは、第2出力端子T2を介して直流電源5の負極に接続されている。第2出力端子T2は、点灯回路1の低電位側の出力端子である。
【0024】
点灯回路1は、第1出力端子T1から出力電流I3を出力する。点灯回路1の出力電流I3には、下限値が設定されている。点灯回路1は、上記下限値以上の出力電流I3のみを出力するように構成されている。したがって、点灯回路1は、制御回路3によって上記下限値未満の出力電流I3を出力するように制御されると、上記下限値の出力電流I3を出力し、出力電流I3未満の出力電流I3を出力しない。つまり、点灯回路1の出力電流I3の上記下限値は、制御回路3が点灯回路1の出力電流I3を制御するときの制御範囲の下限値となる。
【0025】
(2.2.2)バイパス回路
バイパス回路2は、図1に示すように、トランジスタTr1と、オペアンプOP1と、第1抵抗(抵抗)R2と、第2抵抗R3と、を有する。トランジスタTr1は、例えば、NPN型トランジスタである。トランジスタTr1では、ベース電流を流すことでベース電流を増幅させたコレクタ電流を流すことが可能となる。すなわち、トランジスタTr1は増幅素子である。バイパス回路2は、光源4と並列に接続される。すなわち、バイパス回路2は、直列に接続された複数の発光素子41のすべてと並列に接続されており、複数の発光素子41の一部と並列に接続されているわけではない。
【0026】
トランジスタTr1のコレクタ端子は、点灯回路1の高電位側の第1出力端子T1に接続されている。トランジスタTr1のエミッタ端子は、第1抵抗R2を介して点灯回路1の低電位側の第2出力端子T2に接続されている。すなわち、第1抵抗R2は、点灯回路1の出力端(第1出力端子T1、第2出力端子T2)間に接続されている。より詳細には、第1抵抗R2は、トランジスタTr1を介して点灯回路1の出力端間に接続されている。また、トランジスタTr1のベース端子は、第2抵抗R3を介してオペアンプOP1の出力端子に接続されている。
【0027】
オペアンプOP1の非反転入力端子には、基準電圧Vrefが印加(入力)される。オペアンプOP1の反転入力端子は、トランジスタTr1のエミッタ端子と第1抵抗R2との接続点P1に接続されている。すなわち、オペアンプOP1の反転入力端子には、第1抵抗R2の両端間電圧V3が入力される。オペアンプOP1の出力端子は、上述したように、第2抵抗R3を介してトランジスタTr1のベース端子に接続されている。オペアンプOP1は、第1抵抗R2の両端間電圧V3と基準電圧Vrefとを比較し、両者が一致するようにフィードバック制御する。
【0028】
ここで、バイパス回路2は、上述したように、光源4と並列に接続される。また、光源4は、上述したように、互いに直列に接続されている複数の発光素子(LED)41を有する。したがって、実施形態1に係る点灯装置10では、光源4の順方向電圧がバイパス回路2に印加される。
【0029】
バイパス回路2は、点灯回路1の出力電流I3の一部(第2電流I2)を常にバイパスして、光源4に流れる第1電流I1を、点灯回路1の出力電流I3から一定量(第2電流I2)差し引いた電流に制限するための回路である。バイパス回路2は、点灯回路1が出力電流I3を出力しているとき、予め設定された第2電流I2が常にバイパス回路2に流れるように構成されている。ここで、第2電流I2は、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3の制御範囲における下限値未満の電流である。より詳細には、点灯装置10の個体差による第2電流I2のバラツキの範囲の最大値を最大第2電流I2_maxとすると、最大第2電流I2_maxが上記下限値未満の電流になるように、バイパス回路2は構成されている。
【0030】
実施形態1に係る点灯装置10は、光源4の順方向電圧の変動を制御回路3にて検知するように構成されておらず、さらにバイパス回路2の分圧を制御回路3に入力するように構成されていない。また、実施形態1に係る点灯装置10では、バイパス回路2が光源4と並列に接続されており、光源4の点灯時に遮断されるダミー負荷は光源4と並列に接続されていない。さらに、実施形態1に係る点灯装置10では、光源4と並列にショットキーバリアダイオード等のダイオードが接続されていない。また、実施形態1に係る点灯装置10では、バイパス回路2は、スイッチング素子と負荷調整部(例えば、抵抗、可変抵抗、半導体スイッチ素子及び抵抗スイッチ素子の少なくともいずれか1つ)とを接続して、スイッチング素子をオンオフするように構成されていない。
【0031】
(2.2.3)制御回路
制御回路3は、例えば、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータシステムにて実現され得る。点灯装置10では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、制御回路3の機能が実現される。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0032】
制御回路3は、点灯回路1の出力電流I3が目標値(目標電流)と一致するように点灯回路1を制御する。出力電流I3は、図1に示すように、光源4に流れる第1電流I1と、バイパス回路2に流れる第2電流I2との和である。
【0033】
制御回路3は、上述したように、点灯回路1のスイッチング素子Q1の制御端子に接続されている。また、制御回路3は、調光器6に接続されている。調光器6は、光源4の調光率を設定するための装置である。調光器6は、調光率に対応する調光信号を制御回路3に出力する。調光信号は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号である。
【0034】
制御回路3は、調光器6からの調光信号に基づいて目標電圧を設定する。目標電圧は、点灯回路1の出力電流I3の目標値(目標電流)に対応する電圧である。このように、点灯回路1の出力電流I3は、調光器6から制御回路3に入力される調光信号によって決まる。そして、制御回路3は、点灯回路1の出力電圧が目標電圧と一致するように、スイッチング素子Q1に対して駆動信号を出力する。これにより、点灯回路1の出力電流I3が目標値と一致するように制御される。
【0035】
上述のように、点灯回路1の出力電流I3には、下限値(例えば調光率0.5%の電流)が設定されている。したがって、制御回路3は、点灯回路1の出力電流I3を、上記下限値以上の範囲で制御することが可能である。
【0036】
上述のように、点灯回路1の出力電流I3の一部の電流(第2電流I2)は、バイパス回路2に流れ、残りの電流(第1電流I1(=出力電流I3-第2電流I2))が光源4に流れる。つまり、点灯回路1は、光源4に第1電流I1を流すために、出力電流I3として、光源4に流れる第1電流I1を、バイパス回路2に流れる第2電流I2の分、かさ増し(すなわち増加)して出力する。このため、調光器6は、光源4の調光率として所望の調光率の調光信号を制御回路3に出力したとき、制御回路3は、点灯回路1の出力電圧の目標電圧を、バイパス回路2に流れる第2電流I2に対応する電圧の分、かさ増しする。そして、制御回路3は、点灯回路1の出力電圧がかさ増しされた目標電圧と一致するように、スイッチング素子Q1を制御する。これにより、調光器6から制御回路3に、光源4の調光率として所望の調光率の調光信号が出力されたとき、光源4を所望の調光率で発光させることができる。上記所望の調光率は、調光器6が指定した調光率であるため、以下の説明では、上記所望の調光率を「指定調光率」と記載する場合がある。
【0037】
(2.2.4)キャパシタ及び検出抵抗
キャパシタC1の第1端は、点灯回路1の高電位側の第1出力端子T1に接続されている。キャパシタC1の第2端は、検出抵抗R1の第2端に接続されている。すなわち、キャパシタC1の第2端は、検出抵抗R1を介して点灯回路1の低電位側の第2出力端子T2に接続されている。このように、キャパシタC1は、点灯回路1と光源4との間で点灯回路1の出力端(第1出力端子T1、第2出力端子T2)間に接続されている。キャパシタC1は、点灯回路1の出力電流I3を平滑化する機能を有する。
【0038】
検出抵抗R1は、点灯回路1の出力電流I3を検出する。検出抵抗R1の第1端は、点灯回路1の低電位側の第2出力端子T2に接続されている。検出抵抗R1の第2端は、上述したように、キャパシタC1の第2端に接続されている。すなわち、検出抵抗R1は、点灯回路1とキャパシタC1との間に接続されている。検出抵抗R1の両端間には、両端間電圧V2が印加される。両端間電圧V2は、出力電流I3と対応する電圧である。したがって、制御回路3は、出力電流I3として、検出抵抗R1の両端間電圧V2を検出する。そして、制御回路3は、両端間電圧V2と目標電圧とが一致するように点灯回路1を制御する。目標電圧は、上述の目標値(目標電流)に対応する電圧である。
【0039】
(3)動作
次に、実施形態1に係る点灯装置10及び照明装置100の動作について説明する。
【0040】
制御回路3は、直流電源5から点灯回路1に直流電圧V1が印加されている状態で、点灯回路1のスイッチング素子Q1に駆動信号を出力する。制御回路3は、上述の調光器6からの調光信号に応じて、上記駆動信号におけるスイッチング素子Q1のオン幅を変更する。具体的には、制御回路3は、照明装置100の調光率が大きくなるにつれてスイッチング素子Q1のオン幅を大きくし、照明装置100の調光率が小さくなるにつれてスイッチング素子Q1のオン幅を小さくする。
【0041】
制御回路3からの駆動信号によって点灯回路1のスイッチング素子Q1がオンオフすることで、光源4に第1電流I1が流れ、かつバイパス回路2に第2電流I2が流れる。これにより、第1電流I1と第2電流I2との和である出力電流I3が検出抵抗R1に流れ、検出抵抗R1の両端間に両端間電圧V2が発生する。制御回路3は、この両端間電圧V2を検出することで、両端間電圧V2に対応する出力電流I3を検出する。そして、制御回路3は、点灯回路1の出力電流I3と目標値とが一致するように点灯回路1のスイッチング素子Q1のオンオフを制御する。具体的には、制御回路3は、検出抵抗R1の両端間電圧V2と目標電圧とが一致するように点灯回路1のスイッチング素子Q1のオンオフを制御する。これにより、点灯回路1の出力電流I3は定電流制御される。また、調光器6を用いて調光率を変更することで目標電圧が変更され、その結果、光源4を調光制御することが可能となる。
【0042】
(4)点灯装置の特性
次に、実施形態1に係る点灯装置10の特性について、図1を参照して説明する。
【0043】
(4.1)第1特性
まず、点灯装置10の第1特性について説明する。
【0044】
比較例1として、図1において、光源4と並列にバイパス回路2が接続されていない場合を想定する。この場合、検出抵抗R1に流れる電流(出力電流I3)と光源4に流れる電流(第1電流I1)とが等しい。このため、例えば、出力電流I3を100%(上限値)~0.5%(下限値)の範囲で変化させる場合、照明装置100の調光制御範囲も、出力電流I3と同様、100%~0.5%の範囲となる。したがって、この場合には、光源4の調光率を0.5%以下に制御することはできない。なお、調光率0.5%は、点灯回路1の出力電流I3の制御範囲の下限値に対応する調光率である。
【0045】
これに対して、実施形態1に係る点灯装置10では、光源4と並列にバイパス回路2が接続されている。この場合、出力電流I3は、上述したように、光源4に流れる第1電流I1とバイパス回路2に流れる第2電流I2との和である。したがって、出力電流I3は、第1電流I1に第2電流I2を加算した範囲で変化する。以下の説明では、説明を分かり易くするために、上記の目標電圧のかさ増しは行われていない。
【0046】
例えば、バイパス回路2に流れる第2電流I2が0.5%となるように、基準電圧Vrefを設定する。すなわち、バイパス回路2は、制御回路3による出力電流I3の制御範囲における下限値と等しい電流(第2電流I2)が流れるように構成されている。例えば、照明装置100の調光率(指定調光率)が下限値である0.5%のとき、点灯回路1の出力電流I3が0.5%であり、かつバイパス回路2に流れる第2電流I2がm0.5%であるため、光源4に流れる第1電流I1は0%となる。また、例えば、上記調光率(指定調光率)が0.6%のとき、出力電流I3が0.6%であり、かつ第2電流I2が0.5%であるため、第1電流I1は0.1%となる。すなわち、実施形態1では、出力電流I3を100%~0.5%の範囲で変化させる場合、照明装置100の調光制御範囲は、100%~0%の範囲となる。このように、実施形態1に係る点灯装置10によれば、従来の照明装置の調光下限(例えば、0.5%)以下の調光率で光源4を点灯させることが可能となる。要するに、実施形態1に係る点灯装置10によれば、更なる深調光が可能となる。
【0047】
(4.2)第2特性
次に、点灯装置10の第2特性について説明する。
【0048】
比較例2として、バイパス回路2に流れる第2電流I2が上記下限値(例えば調光率0.5%)に設定されている場合(すなわち第2電流I2の設定値が上記下限値である場合)を想定する。この場合、点灯装置10の個体差による第2電流I2のバラツキを考慮すると、指定調光率がより深い調光率(例えば1%)であるとき、光源4は消灯する場合がある。
【0049】
より詳細には、図2に示すように、第2電流I2の設定値I2_typが上記下限値に設定された場合に、バイパス回路2に流れる第2電流I2は、点灯装置10の固体差によって、最大第2電流I2_max(例えば調光率0.6%)から最小第2電流I2_min(例えば調光率0.4%)の範囲内でばらつく。なお、最大第2電流I2_maxは、設定値I2_typよりも大きく、最小第2電流I2_minは、設定値I2_typよりも小さい。
【0050】
このため、図3に示すように、第2電流I2の上記のバラツキを考慮すると、光源4に流れる第1電流I1(=出力電流I3-第2電流I2)は、最大第1電流I1_max(=出力電流I3-最小第2電流I2_min)から最小第1電流I1_min(=出力電流I3-最大第2電流I2_max)の範囲内でばらつく。図3の設定第1電流I1_typは、第2電流I2が設定値I2_typである場合の第1電流I1である。
【0051】
より詳細には、第2電流I2が設定値I2_typである場合(すなわち第2電流I2にバラツキが無い場合)は、光源4に流れる第1電流I1は、設定通りの第1電流(設定第1電流)I1_typ(=出力電流I3-設定値I2_typ)になる。この場合、設定第1電流I1_typは、指定調光率が0%であるとき、ちょうど0%になる。すなわち、設定第1電流I1_typは、図3の原点0を通る直線になる。
【0052】
また、第2電流I2が最小第2電流I2_minである場合(すなわち第2電流I2のバラツキが最小である場合)は、光源4に流れる第1電流I1は、最大第1電流I1_max(=出力電流I3-最小第2電流I2_min)になる。最大第1電流I1_maxは、指定調光率が0%であるときは、零より大きい所定の電流α1(例えば調光率1%の電流)になる。すなわち、最大第1電流I1_maxは、図3の縦軸の所定電流α1(例えば調光率1%の電流)を通る直線になる。
【0053】
また、第2電流I2が最大第2電流I2_maxである場合(すなわち第2電流I2のバラツキが最大である場合)は、光源4に流れる第1電流I1は、最小第1電流I1_min(=出力電流I3-最大第2電流I2_max)になる。最小第1電流I1_minは、指定調光率が所定の調光率β1(例えば1%)以下では常に0%になる。すなわち、最小第1電流I1_minは、図3の横軸の所定の調光率β1(例えば0.1%)を通る直線になる。
【0054】
このように、第2電流I2の上記のバラツキを考慮すると、第1電流I1は最大第1電流I1_maxから最小第1電流I1_minの範囲内でばらつく。そして、指定調光率が所定の調光率β1以下のとき、最小第1電流I1_minが常に0になるという問題が生じる。
【0055】
これに対して、点灯装置10では、上記の問題を解消するために、上述のように、第2電流I2は上記下限値未満の電流に制限される。以下の説明では、上記下限値を下限値γ1とする。すなわち、最大第2電流I2_maxが下限値γ1未満に制限される(図4参照)。これにより、図5に示すように、最小第1電流I1_min(=出力電流I3-最大第2電流I2_max)は、指定調光率が0%であるとき、ほぼ0%(正確には0%よりも若干大きい値)になる。すなわち、最小第1電流I1_minは、図5のほぼ原点0を通る直線になる。したがって、最大第1電流I1_max及び設定第1電流I1_typも、指定調光率0%のとき0%以上になる。これにより、点灯装置10の固体差による第2電流I2のバラツキによって、光源4が、指定調光率で発光せずに消灯することを抑制できる。
【0056】
(4.3)第3特性
次に、点灯装置10の第3特性について説明する。
【0057】
比較例3として、図1において、光源4のカソードとキャパシタC1の第2端との間に検出抵抗R1が接続されている場合を想定する。この場合、点灯回路1の出力電力はキャパシタC1に充電され、キャパシタC1の充電電流が検出抵抗R1に流れる。このため、制御回路3は、点灯回路1から出力される電流ではなく、キャパシタC1の充放電によって流れる電流を検出する。したがって、この場合には、フィードバック制御に遅延が生じる可能性がある。また、この場合には、光源4に流れる第1電流I1にオーバーシュートが発生する可能性がある。
【0058】
これに対して、点灯装置10では、図1に示すように、制御回路3は、出力電流I3として、インダクタL1に流れる電流I4を検出する。具体的には、制御回路3は、インダクタL1に流れる電流I4として、点灯回路1とキャパシタC1との間に接続されている検出抵抗R1の両端間電圧V2を検出する。インダクタL1に流れる電流I4は、キャパシタC1にて平滑される前の点灯回路1の出力電流である。制御回路3は、インダクタL1に流れる電流I4から点灯回路1の出力電流I3を検出し、この出力電流I3に基づいて点灯回路1をフィードバック制御する。これにより、キャパシタC1の充放電によるフィードバック制御の遅延を抑制することが可能となる。また、第1電流I1のオーバーシュートを抑制することが可能となる。特に、低調光時におけるオーバーシュートは目立ちやすいため、低調光時のフィードバック制御において効果的である。
【0059】
(5)効果
実施形態1に係る点灯装置10は、点灯回路1と、バイパス回路2と、制御回路3と、を備える。点灯回路1は、光源4に点灯電力を供給する。バイパス回路2は、光源4と並列に接続される。制御回路3は、光源4に流れる第1電流I1とバイパス回路2に流れる第2電流I2との和である点灯回路1の出力電流I3が目標値に一致するように点灯回路1を制御する。バイパス回路2に流れる第2電流I2は、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3の制御範囲における下限値未満の電流である。
【0060】
この構成によれば、バイパス回路2を流れる第2電流I2は、制御回路3による点灯回路1の出力電流の制御範囲における下限値未満の電流である。このため、点灯回路1の出力電流I3がより深い調光率の電流に制御されたときに、点灯装置10の固体差による第2電流I2のバラツキによって、光源4が、指定された調光率で発光せずに消灯することを抑制できる。
【0061】
また、実施形態1に係る点灯装置10では、点灯装置10の個体差による第2電流I2のバラツキの範囲の最大値を最大第2電流I2_maxとする。最大第2電流I2_maxは、上記下限値未満の電流である。
【0062】
この構成によれば、点灯回路1の出力電流I3がより深い調光率の電流に制御されたときに、点灯装置10の固体差による第2電流I2のバラツキによって、光源4が、指定された調光率で発光せずに消灯することを、より一層、抑制できる。
【0063】
また、実施形態1に係る点灯装置10では、点灯回路1は、スイッチング素子Q1及びインダクタL1を有する。制御回路3は、出力電流I3として、インダクタL1に流れる電流I4を検出する。
【0064】
この態様によれば、起動時及び定常時の第1電流I1のオーバーシュートを抑制することが可能となる。
【0065】
また、実施形態1に係る点灯装置10では、キャパシタC1と、検出抵抗R1と、を更に備える。キャパシタC1は、点灯回路1と光源4との間で点灯回路1の出力端間に接続されている。検出抵抗R1は、点灯回路1とキャパシタC1との間に接続されており、出力電流I3を検出する。制御回路3は、出力電流I3として、検出抵抗R1の両端間電圧V2に対応する電流を検出する。
【0066】
この態様によれば、検出抵抗R1の両端間電圧V2に対応する電流を検出することにより、点灯回路1の出力電流I3を検出することが可能となる。
【0067】
また、実施形態1に係る点灯装置10では、バイパス回路2は、抵抗R2と、オペアンプOP1と、を有する。抵抗R2は、点灯回路1の出力端間に接続されている。オペアンプOP1は、非反転入力端子に入力される基準電圧Vrefと、反転入力端子に入力される抵抗R2の両端間電圧V3と、が一致するようにフィードバック制御する。
【0068】
この態様によれば、光源4の仕様にかかわらず光源4と並列に一定の電流(第2電流I2)を流すことが可能となる。
【0069】
また、実施形態1に係る点灯装置10では、光源4は、少なくとも1つのLED41を有する。光源4の順方向電圧がバイパス回路2に印加される。
【0070】
この態様によれば、光源4の順方向電圧と等しい電圧をバイパス回路2に印加することが可能となる。
【0071】
また、実施形態1に係る照明装置100は、点灯装置10と、光源4と、を備える。光源4は、少なくとも1つのLED41を有する。
【0072】
この態様によれば、例えば、光源4の仕様変更が生じた場合でも、バイパス回路2により一定の電流(第2電流I2)を流すことができるので、回路変更が不要であるという利点がある。
【0073】
(実施形態2)
実施形態2に係る点灯装置10A及び照明装置100Aについて、図6図8を参照して説明する。実施形態2に係る点灯装置10A及び照明装置100Aに関し、実施形態1に係る点灯装置10及び照明装置100と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0074】
(1)構成
図6に示すように、実施形態2に係る照明装置100Aは、実施形態1に係る照明装置100において、光源4と異なる光色の光を発光する光源4Aと、点灯回路1Aと、バイパス回路2Aと、検出抵抗R21と、キャパシタC21と、を更に備える。また、実施形態2に係る点灯装置10Aは、実施形態1に係る点灯装置10において、点灯回路1Aと、バイパス回路2Aと、検出抵抗R21と、キャパシタC21と、を更に備える。
【0075】
光源4、点灯回路1、バイパス回路2、検出抵抗R1及びキャパシタC1は、互いに対応する。光源4A、点灯回路1A、バイパス回路2A、検出抵抗R21及びキャパシタC21は、互いに対応する。
【0076】
図6に示す光源4、点灯回路1、バイパス回路2、検出抵抗R1及びキャパシタC1は、実施形態1の光源4、点灯回路1、バイパス回路2、検出抵抗R1及びキャパシタC1と同様に構成されている。このため、図6に示す光源4、点灯回路1、バイパス回路2、検出抵抗R1及びキャパシタC1の詳細な説明は省略する。
【0077】
光源4Aは、光源4と同様に構成されており、複数の発光素子41Aを有する。光源4Aは、光源4が発光する光の光色とは異なる光色の光を発光する。すなわち複数の光源4,4Aは、互いに異なる光色の光を発光する。光源4は、例えば暖色の光で発光し、光源4Aは、例えば白色の光で発光する。複数の光源4,4Aは、互いに並列に接続されて直流電源5に接続されている。
【0078】
点灯回路1Aは、光源4Aに点灯電力を供給する。点灯回路1Aは、点灯回路1と同様に構成されている。点灯回路1,1Aは、直流電源5と、対応する光源4,4Aとの間に接続されている。点灯回路1,1Aは、互いに並列に接続されて直流電源5に接続されている。
【0079】
点灯回路1Aは、スイッチング素子Q21と、インダクタL21と、ダイオードD21と、第1出力端子T21と、第2出力端子T22と、を有する。スイッチング素子Q21は、第1端子と、第2端子と、制御端子と、を有する。スイッチング素子Q21の第1端子は、直流電源5の正極に接続されている。スイッチング素子Q21の第2端子は、ダイオードD21のカソードに接続され、かつインダクタL21の第1端に接続されている。スイッチング素子Q21の制御端子は、制御回路3に接続されている。インダクタL21の第1端は、スイッチング素子Q21の第2端子に接続され、かつダイオードD21のカソードに接続されている。また、インダクタL21の第1端は、スイッチング素子Q21を介して直流電源5の正極に接続されている。インダクタL21の第2端は、第1出力端子T21に接続されている。ダイオードD21のカソードは、スイッチング素子Q21の第2端子に接続され、かつインダクタL21の第1端に接続されている。ダイオードD21のアノードは、第2出力端子T22に接続されている。ダイオードD21のアノードは、第2出力端子T22を介して直流電源5の負極に接続されている。
【0080】
バイパス回路2Aは、光源4Aと並列に接続されている。バイパス回路2Aは、バイパス回路2と同様に構成されており、トランジスタTr21と、オペアンプOP21と、抵抗R22,R23と、を有する。
【0081】
トランジスタTr21のコレクタ端子は、点灯回路1Aの高電位側の第1出力端子T21に接続されている。トランジスタTr21のエミッタ端子は、抵抗R22を介して点灯回路1Aの低電位側の第2出力端子T22に接続されている。トランジスタTr21のベース端子は、抵抗R23を介してオペアンプOP21の出力端子に接続されている。オペアンプOP21の非反転入力端子には、基準電圧Vrefが印加(入力)される。オペアンプOP21の反転入力端子は、トランジスタTr21のエミッタ端子と抵抗R22との接続点P21に接続されている。オペアンプOP21の出力端子は、抵抗R23を介してトランジスタTr21のベース端子に接続されている。オペアンプOP21は、抵抗R22の両端間電圧と基準電圧Vrefとを比較し、両者が一致するようにフィードバック制御する。
【0082】
キャパシタC21の第1端は、点灯回路1Aの高電位側の第1出力端子T21に接続されている。キャパシタC21の第2端は、検出抵抗R21の第2端に接続されている。このように、キャパシタC21は、点灯回路1Aと光源4Aとの間で点灯回路1Aの出力端(第1出力端子T21、第2出力端子T22)間に接続されている。キャパシタC21は、点灯回路1Aの出力電流I3Aを平滑化する機能を有する。
【0083】
検出抵抗R21は、点灯回路1Aの出力電流I3Aを検出するための抵抗である。検出抵抗R21の第1端は、点灯回路1Aの低電位側の第2出力端子T22に接続されている。検出抵抗R21の第2端は、キャパシタC21の第2端に接続されている。すなわち、検出抵抗R21は、点灯回路1AとキャパシタC21との間に接続されている。検出抵抗R21の両端間に発生する電圧は、出力電流I3Aと対応する電圧である。
【0084】
点灯装置10Aでは、点灯回路1は出力電流I3を出力し、バイパス回路2には第2電流I2が流れ、光源4には第1電流I1が流れる。出力電流I3は、第1電流I1と第2電流I2との和である。また、点灯回路1Aは出力電流I3Aを出力し、バイパス回路2Aには第2電流I2Aが流れ、光源4Aには第1電流I1Aが流れる。出力電流I3Aは、第1電流I1Aと第2電流I2Aとの和である。
【0085】
バイパス回路2,2Aに流れる第2電流I2,I2Aは、制御回路3による対応する点灯回路1,1Aの出力電流I3,I3Aの制御範囲における下限値未満の電流である。すなわち、点灯装置10Aの個体差による第2電流I2、I2Aのバラツキの範囲の最大値を最大第2電流とすると、第2電流I2,I2Aの最大第2電流は、上記下限値未満の電流である。実施形態2では、複数のバイパス回路2,2Aに流れる複数の第2電流I2,I2Aは、互いに異なる。すなわち、複数の第2電流I2,I2Aの各々の設定値は、互いに異なる。
【0086】
照明装置100Aの照明光は、複数の光源4,4Aから発光される光の合成光によって構成される。実施形態2では、照明光の調光率及び色温度を調整することが可能である。この場合、調光器6は、照明光の所望の調光率を指定する調光信号と、照明光の所望の色温度を指定する色温度信号と、を制御回路3に出力する。制御回路3は、調光信号で指定された調光率及び色温度信号で指定された色温度に基づいて、各光源4,4Aの調光率(個別調光率)を決定する。より詳細には、制御回路3には、照明光の調光率及び色温度と各光源4,4Aの個別調光率との対応関係が設定されている。制御回路3は、この対応関係に基づいて、指定された調光率及び色温度に対応する各光源4,4Aの個別調光率を決定する。そして、制御回路3は、決定した個別調光率で各光源4,4Aが発光するように各点灯回路1,1Aの出力電流I3,I3Aを制御する。
【0087】
より詳細には、実施形態2の制御回路3は、実施形態1の制御回路3と同様に、検出抵抗R1,R21の両端間電圧に基づいて、対応する点灯回路1,1Aの出力電流I3,I3Aを検出し、検出した出力電流I3,I3Aが目標値(目標電流)と一致するように、対応する点灯回路1,1Aを制御する。
【0088】
なお、実施形態2では、実施形態1と同様に、照明装置100Aの照明光に対する調光率を「調光率」と記載し、各光源4,4Aに対する調光率を「個別調光率」と記載する場合がある。また、上記「所望の調光率」を「指定調光率」と記載し、上記「所望の色温度」を「指定色温度」と記載する場合がある。
【0089】
(2)点灯装置の特性
次に、実施形態2に係る点灯装置10Aの特性について、図7を参照して説明する。
【0090】
比較例4として、バイパス回路2,2Aに流れる第2電流I2,I2Aの設定値が、制御回路3による対応する点灯回路1,1Aの出力電流I3,I3Aの制御範囲における下限値(例えば調光率0.5%)ちょうどに設定されている場合を想定する。この場合、点灯装置10Aの個体差による第2電流I2,I2Aのバラツキを考慮すると、指定調光率がより深い調光率(例えば1%)であるとき、複数の光源4,4Aのうちの一方の光源が消灯する場合がある。
【0091】
より詳細には、図7に示すように、比較例4において、照明光の指定色温度を光源4の光色(暖色:2700K)から光源4Aの光色(白色:6500K)に徐々に変化させる場合を考える。すなわち、一方の光源4のみを発光させる状態(すなわち照明光の指定色温度が暖色の2700Kの状態)から、光源4に流れる第1電流I1を徐々に減少させると共に光源4Aに流れる第1電流I1Aを徐々に増加することで、他方の光源4Aのみを発光させる状態(すなわち照明光の指定色温度が白色の6500Kの状態)に変化させる。
【0092】
この場合、上述のように、バイパス回路2に流れる第2電流I2の設定値は上記下限値ちょうどに設定されている。このため、点灯装置10Aの個体差による第2電流I2のバラツキによって、第1電流I1は、6500K付近の一定範囲W2内で常に調光率0%になる場合がある。また、上述のように、バイパス回路2Aに流れる第2電流I2Aの設定値も上記下限値ちょうどに設定されている。このため、点灯装置10Aの個体差による第2電流I2Aのバラツキによって、第1電流I1Aは、2700K付近の一定範囲W1で常に調光率0%になる場合がある。
【0093】
ここで、照明光の指定調光率がより深い調光率(例えば1%)に制御されている状態において、照明光の指定色温度を2700Kから6500Kに変化させる場合を考える。この場合、照明光の指定色温度が2700K付近の一定範囲W1内の色温度であるときは、第1電流I1Aは常に調光率0%の電流になって光源4Aは消灯する。このため、照明光の指定色温度が一定範囲W1内で変化されても、光源4Aは発光せず、光源4のみが発光するため、照明光の指定色温度は暖色の2700Kのままである。同様に、照明光の指定色温度が6500K付近の一定範囲W2内の色温度であるときは、第1電流I1は常に調光率0%の電流になって光源4は消灯する。このため、照明光の指定色温度が一定範囲W2内で変化されても、光源4は発光せず、光源4Aのみが発光するため、照明光の色温度は白色の6500Kのままである。このため、照明光の指定調光率がより深い調光率である場合において、照明光の指定色温度が一定範囲W1,W2内で変更される場合は、照明光の指定色温度と照明光の実際の色温度との間に差が生じて、利用者は違和感を感じるという問題が生じる。
【0094】
これに対し、点灯装置10Aでは、バイパス回路2,2Aに流れる第2電流I2,I2Aの設定値は、制御回路3による対応する点灯回路1,1Aの出力電流I3,I3Aの制御範囲における下限値未満に設定される。このため、図8に示すように、点灯装置10Aの固定差による第2電流I2のバラツキがあっても、第1電流I1は、6500K付近の一定範囲W2内で調光率0%にならない。同様に、第1電流I1Aも、2700K付近の一定範囲W1内で調光率0%にならない。図8の例では、第1電流I1は、照明光の指定色温度が6500Kのときに、調光率0%よりも少し大きい調光率δ1の電流となる。第1電流I1Aは、照明光の指定色温度が2700Kのときに、調光率0%よりも少し大きい調光率δ2の電流となる。なお、調光率δ1,δ2は、同じ値になる場合もあるし、異なる値になる場合もある。
【0095】
このため、点灯装置10Aでは、照明光の指定色温度を2700Kから6500Kに変化させたとき、第1電流I1Aは、調光率δ1の電流から徐々に増加する。このため、第2電流I2Aの上記のバラツキによって、第1電流I1Aは、2700K付近の一定範囲W1内で調光率0%の電流にはならない(すなわち光源4Aは消灯しない)。また、照明光の指定色温度を2700Kから6500Kに変化させたとき、第1電流I1は、調光率1.1%の電流から調光率δ2の電流へと徐々に減少する。このため、第2電流I2Aの上記のバラツキによって、第1電流I1は、6500K付近の一定範囲W2内で調光率0%にはならない(すなわち光源4は消灯しない)。このため、照明光の指定色温度と照明光の実際の色温度との間に差が生じることを抑制できる。この結果、利用者が違和感を感じることを抑制できる。
【0096】
(3)効果
実施形態2に係る点灯装置10Aでは、光源4は、互いに異なる光色の光を発光する複数の光源4,4Aに含まれる。点灯装置10Aは、複数の点灯回路1,1Aと、複数のバイパス回路2,2Aと、を備える。複数の点灯回路1,1Aは、点灯回路1を含み、複数の光源4,4Aと対応し、対応する光源に点灯電力を供給する。複数のバイパス回路2,2Aは、バイパス回路2を含み、複数の光源4,4Aと対応し、対応する光源と並列に接続される。複数の光源4,4Aのうちの或る光源、複数の点灯回路1,1Aのうちの或る点灯回路、及び、複数のバイパス回路2,2Aのうちの或るバイパス回路は、互いに対応する。制御回路3は、上記或る光源に流れる第1電流I1,I1Aと上記バイパス回路2,2Aに流れる第2電流I2,I2Aとの和である上記或る点灯回路の出力電流I3,I3Aが目標値に一致するように複数の点灯回路1,1Aを制御する。
【0097】
この構成によれば、複数の光源4,4Aを点灯させる点灯装置10Aにおいて、複数の点灯回路1,1Aのいずれか1つの点灯回路の出力電流I3,I3Aがより深い調光率の電流に制御されたときに、点灯装置10Aの固体差による第2電流I2,I2Aのバラツキによって、対応する光源4,4Aが、指定された調光率で発光せずに消灯することを抑制できる。これにより、複数の光源4,4Aから発光される光で構成される照明光がより深い調光率に制御されたときに、照明光の実際の色温度が、指定された色温度と異なる色温度になることを抑制できる。
【0098】
また、実施形態2に係る点灯装置10Aでは、複数のバイパス回路2,2Aは、第1バイパス回路2及び第2バイパス回路2Aを含む。第1バイパス回路2に流れる第2電流I2は、第2バイパス回路2Aを流れる第2電流I2Aとは異なる。
【0099】
この構成によれば、複数のバイパス回路2,2Aの各々の第2電流I2,I2Aを互いに異ならせることができる。
【0100】
(4)変形例
実施形態2の変形例を説明する。以下の説明では、実施形態1に係る点灯装置10及び照明装置100と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、下記の変形例を組み合わせて実施してもよい。
【0101】
(4.1)変形例1
実施形態2では、2つの点灯回路1,1A、2つの光源4,4A及び2つのバイパス回路2,2Aを備える場合において、2つのバイパス回路2,2Aを流れる2つの第2電流I2,I2Aの設定値が互いに異なる場合を例示する。ただし、3つ以上の点灯回路、3つ以上の光源4,4A及び3つ以上のバイパス回路を備える場合は、3つ以上のバイパス回路を流れる3つ以上の第2電流のうち、少なくとも1つの第2電流の設定値が残りの第2電流の設定値と異なればよい。例えば、3つの点灯回路、3つの光源及び3つのバイパス回路を備える場合において、3つの点灯回路の上記下限値がそれぞれ2mA、3mA、3mAである場合を考える、この場合、3つのバイパス回路を流れる3つの第2電流の設定値はそれぞれ、例えば、1.5mA、2.5mA、2.5mAであってもよい。
【0102】
(4.2)変形例2
実施形態2では、複数(例えば2つ)のバイパス回路2,2Aを流れる複数(例えば2つ)の第2電流I2,I2Aの設定値は、互いに異なる場合を例示する。ただし、複数の第2電流I2,I2Aの設定値は、互いに同じであってもよい。
【0103】
(実施形態3)
実施形態3に係る点灯装置10B及び照明装置100Bについて、図9図12を参照して説明する。実施形態3に係る点灯装置10B及び照明装置100Bに関し、実施形態1,2に係る点灯装置10,10A及び照明装置100,100Aと同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
【0104】
(1)構成
図9に示すように、実施形態3に係る照明装置100Bは、実施形態2に係る照明装置100Aにおいて、光源4,4Aと異なる光色の光を発光する光源4Bと、点灯回路1Bと、バイパス回路2Bと、検出抵抗R31と、キャパシタC31と、を更に備える。また、実施形態3に係る点灯装置10Bは、実施形態2に係る点灯装置10Aにおいて、点灯回路1Bと、バイパス回路2Bと、検出抵抗R31と、キャパシタC31と、を更に備える。
【0105】
光源4、点灯回路1、バイパス回路2、検出抵抗R1及びキャパシタC1は、互いに対応する。光源4A、点灯回路1A、バイパス回路2A、検出抵抗R21及びキャパシタC21は、互いに対応する。光源4B、点灯回路1B、バイパス回路2B、検出抵抗R31及びキャパシタC31は、互いに対応する。
【0106】
図9に示す光源4,4A、点灯回路1,1A、バイパス回路2,2A、検出抵抗R1,R21及びキャパシタC1,C21は、実施形態2の光源4,4A、点灯回路1,1A、バイパス回路2,2A、検出抵抗R1,R21及びキャパシタC1,C21と同様に構成されている。このため、図9に示す光源4,4A、点灯回路1,1A、バイパス回路2,2A、検出抵抗R1,R21及びキャパシタC1,C21の詳細な説明は省略する。
【0107】
光源4Bは、光源4,4Aと同様に構成されており、複数の発光素子41Bを有する。光源4Bは、光源4,4Aが発光する光の光色とは異なる光色の光を発光する。すなわち複数の光源4,4A,4Bは、互いに異なる光色の光を発光する。光源4は、例えば赤色の光で発光し、光源4Aは、例えば緑色の光で発光し、光源4Bは、例えば青色の光で発光する。複数の光源4,4A,4Bは、互いに並列に接続されて直流電源5に接続されている。
【0108】
点灯回路1Bは、光源4Bに点灯電力を供給する。点灯回路1Bは、点灯回路1,1Bと同様に構成されている。点灯回路1,1A,1Bは、直流電源5と、対応する光源4,4A,4Bとの間に接続されている。複数の点灯回路1,1A,1Bは、互いに並列に接続されて直流電源5に接続されている。
【0109】
点灯回路1Bは、スイッチング素子Q31と、インダクタL31と、ダイオードD31と、第1出力端子T31と、第2出力端子T32と、を有する。スイッチング素子Q31は、第1端子と、第2端子と、制御端子と、を有する。スイッチング素子Q31の第1端子は、直流電源5の正極に接続されている。スイッチング素子Q31の第2端子は、ダイオードD31のカソードに接続され、かつインダクタL31の第1端に接続されている。スイッチング素子Q31の制御端子は、制御回路3に接続されている。インダクタL31の第1端は、スイッチング素子Q31の第2端子に接続され、かつダイオードD31のカソードに接続されている。また、インダクタL31の第1端は、スイッチング素子Q31を介して直流電源5の正極に接続されている。インダクタL31の第2端は、第1出力端子T31に接続されている。ダイオードD31のカソードは、スイッチング素子Q31の第2端子に接続され、かつインダクタL31の第1端に接続されている。ダイオードD31のアノードは、第2出力端子T32に接続されている。ダイオードD31のアノードは、第2出力端子T32を介して直流電源5の負極に接続されている。
【0110】
バイパス回路2Bは、光源4Bと並列に接続されている。バイパス回路2Bは、バイパス回路2,2Aと同様に構成されており、トランジスタTr31と、オペアンプOP31と、抵抗R32,R33と、を有する。
【0111】
トランジスタTr31のコレクタ端子は、点灯回路1Bの高電位側の第1出力端子T31に接続されている。トランジスタTr31のエミッタ端子は、抵抗R32を介して点灯回路1Bの低電位側の第2出力端子T32に接続されている。トランジスタTr31のベース端子は、抵抗R33を介してオペアンプOP31の出力端子に接続されている。オペアンプOP31の非反転入力端子には、基準電圧Vrefが印加(入力)される。オペアンプOP31の反転入力端子は、トランジスタTr31のエミッタ端子と抵抗R32との接続点P31に接続されている。オペアンプOP31の出力端子は、抵抗R33を介してトランジスタTr31のベース端子に接続されている。オペアンプOP31は、抵抗R32の両端間電圧と基準電圧Vrefとを比較し、両者が一致するようにフィードバック制御する。
【0112】
キャパシタC31の第1端は、点灯回路1Bの高電位側の第1出力端子T31に接続されている。キャパシタC31の第2端は、検出抵抗R31の第2端に接続されている。このように、キャパシタC31は、点灯回路1Bと光源4Bとの間で点灯回路1Bの出力端(第1出力端子T31、第2出力端子T32)間に接続されている。キャパシタC31は、点灯回路1Bの出力電流I3Bを平滑化する機能を有する。
【0113】
検出抵抗R31は、点灯回路1Bの出力電流I3Bを検出するための抵抗である。検出抵抗R31の第1端は、点灯回路1Bの低電位側の第2出力端子T32に接続されている。検出抵抗R31の第2端は、キャパシタC31の第2端に接続されている。すなわち、検出抵抗R31は、点灯回路1BとキャパシタC31との間に接続されている。検出抵抗R31の両端間に発生する電圧は、出力電流I3Bと対応する電圧である。
【0114】
点灯装置10Bでは、点灯回路1は出力電流I3を出力し、バイパス回路2には第2電流I2が流れ、光源4には第1電流I1が流れる。出力電流I3は、第1電流I1と第2電流I2との和である。また、点灯回路1Aは出力電流I3Aを出力し、バイパス回路2Aには第2電流I2Aが流れ、光源4Aには第1電流I1Aが流れる。出力電流I3Aは、第1電流I1Aと第2電流I2Aとの和である。また、点灯回路1Bは出力電流I3Bを出力し、バイパス回路2Bには第2電流I2Bが流れ、光源4Bには第1電流I1Bが流れる。出力電流I3Bは、第1電流I1Bと第2電流I2Bとの和である。
【0115】
実施形態3では、第2電流I2,I2Aは、実施形態2の場合と同様に、制御回路3による対応する点灯回路1,1Aの出力電流I3,I3Aの制御範囲における下限値未満の電流である。第2電流I2Bは、第2電流I2,I2Aの場合とは異なり、制御回路3による対応する点灯回路1Bの出力電流I3Bの制御範囲における下限値以上の電流である。すなわち、点灯装置10Bの個体差による第2電流I2Bのバラツキの範囲の最小値を最小第2電流とすると、最小第2電流は、上記下限値以上の電流である。例えば、3つの点灯回路1,1A,1Bの上記下限値がそれぞれ、3mA、3mA、2mAである場合、3つの第2電流I2,I2A,I2Bはそれぞれ、例えば、2.5mA、2.5mA、2.5mAである。
【0116】
照明装置100Bの照明光は、複数の光源4,4A,4Bから発光される光(すなわち赤色光、緑色光及び青色光)の合成光によって構成される。実施形態3では、照明光の調光率及び色温度を調整することが可能である。この場合、調光器6は、照明光の所望の調光率を指定する調光信号と、照明光の所望の色温度を指定する色温度信号と、を制御回路3に出力する。制御回路3は、調光信号で指定された調光率及び色温度信号で指定された色温度に基づいて、各光源4,4A,4Bの調光率(個別調光率)を決定する。より詳細には、制御回路3には、照明光の調光率及び色温度と各光源4,4A,4Bの個別調光率との対応関係が設定されている。制御回路3は、この対応関係に基づいて、指定された調光率及び色温度に対応する各光源4,4A,4Bの個別調光率を決定する。そして、制御回路3は、決定した個別調光率で各光源4,4A,4Bが発光するように各点灯回路1,1A,1Bの出力電流I3,I3A,I3Bを制御する。
【0117】
より詳細には、実施形態3の制御回路3は、実施形態2の制御回路3と同様に、検出抵抗R1,R21,R31の両端間電圧に基づいて、対応する点灯回路1,1A,1Bの出力電流I3,I3A,I3Bを検出し、検出した出力電流I3,I3A,I3Bが目標値(目標電流)と一致するように、対応する点灯回路1,1A,1Bを制御する。
【0118】
なお、実施形態3では、実施形態1,2と同様に、照明装置100Bの照明光に対する調光率を「調光率」と記載し、各光源4,4A,4Bに対する調光率を「個別調光率」と記載する場合がある。また、上記「所望の調光率」を「指定調光率」と記載し、上記「所望の色温度」を「指定色温度」と記載する場合がある。
【0119】
(2)点灯装置の特性
次に、実施形態3に係る点灯装置10Bの特性について、図10図12を参照して説明する。
【0120】
比較例5として、バイパス回路2,2A,2Bに流れる第2電流I2,I2A,I2Bの設定値が、制御回路3による対応する点灯回路1,1A,1Bの出力電流I3,I3A,I3Bの制御範囲における下限値(例えば調光率0.5%)ちょうどに設定されている場合を想定する。比較例5において、照明光の指定調光率がより深い調光率(例えば1%)である場合において、照明光の指定色温度を2000Kから4000Kまで変化させる場合を考える。この場合の各光源4,4A,4Bを流れる第1電流I1,I1A,I1Bの理想的な変化は、図10に示すようになる。すなわち、赤色光を発光する光源4に流れる第1電流I1は、照明光の指定色温度が2000Kから4000Kまでの範囲で個別調光率0.9%から個別調光率0.5%まで単調に減少する。緑色光を発光する光源4Aに流れる第1電流I1Aは、照明光の指定色温度が2000Kから4000Kまでの範囲で個別調光率0.3から個別調光率0.8まで単調に増加する。青色光を発光する光源4Bに流れる第1電流I1Bは、照明光の指定色温度が2000Kから所定の色温度M1までの一定範囲W3では個別調光率0%になり、色温度M1から4000Kまでの範囲では個別調光率0%から個別調光率0.4%まで単調に増加する。
【0121】
比較例6として、バイパス回路2,2A,2Bに流れる第2電流I2,I2Aの設定値の全てが、実施形態1,2の場合のように、制御回路3による対応する点灯回路1,1A,1Bの出力電流I3,I3A,I3Bの制御範囲における下限値未満に設定されている場合を想定する。比較例6でも、比較例5と同様に、照明光の指定色温度を2000Kから4000Kまで変化させる場合を考える。この場合、図11に示すように、青色光を発光する光源4Bに流れる第1電流I1Bは、2000Kから所定の色温度M1の一定範囲W3までは個別調光率0%になり、色温度M1でギャップG1を伴って急増してから単調に増加する。すなわち、個別調光率0%の状態が一定範囲W3続いてから単調に増加し始める第1電流I1Bでは、上述のように、対応する第2電流I2Bの設定値を上記下限値未満に設定すると、一定範囲W3続いた個別調光率0%の状態から単調増加し始めるとき、ギャップG1を伴って急増してから単調増加し始める。このため、第2電流I2BのギャップG1によって光源4Bが急に明るくなる。この結果、第2電流I2BのギャップG1によって、照明光の色温度が大きく変化するという問題がある。
【0122】
これに対し、点灯装置10Aでは、比較例6でギャップG1が発生しない第2電流I2,I2Aの設定値は、実施形態1,2と同様に、制御回路3による対応する点灯回路1,1Aの出力電流I3,I3Aの制御範囲における下限値未満に設定される。そして、比較例6でギャップG1が発生した第2電流I2Bの設定値は、制御回路3による対応する点灯回路1Bの出力電流I3Bの制御範囲における下限値以上に設定される。この場合、図12に示すように、個別調光率0%の状態が一定範囲W3続いてから単調に増加し始める第1電流I1Bでは、上述のように、対応する第2電流I2Bの設定値が上記下限値以上に設定されることで、一定範囲W3続いた個別調光率0%の状態から単調増加し始めるとき、ギャップG1を伴わずに滑らかに単調増加し始める。このため、照明装置100Bでは、ギャップG1によって照明光の色温度が大きく変化することを抑制できる。
【0123】
(3)効果
実施形態3に係る点灯装置10Bでは、複数のバイパス回路2,2A,2Bのうち、バイパス回路2,2Aでは、バイパス回路2,2Aを流れる第2電流I2,I2Aが、制御回路3による対応する点灯回路1,1Aの出力電流I3,I3Aの制御範囲における下限値以上の電流である。複数のバイパス回路2,2A,2Bのうち、バイパス回路2Bでは、バイパス回路2Bを流れる第2電流I2Bが、制御回路3による点灯回路1Bの出力電流I3Bの制御範囲における下限値以上の電流である。
【0124】
この構成によれば、複数の光源4,4A,4Bから発光される光で構成される照明光において、より深い調光率の状態で照明光の色温度を変化させたときに、当該バイパス回路2Bに対応する光源4Bから発光される光が急に明るくなることを抑制できる。
【0125】
(実施形態4)
実施形態4に係る点灯装置10C及び照明装置100Cについて、図13を参照して説明する。実施形態4に係る点灯装置10C及び照明装置100Cに関し、実施形態1に係る点灯装置10及び照明装置100と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0126】
(1)構成
図13に示すように、実施形態4に係る照明装置100Cは、実施形態2に係る照明装置100Aと比べて、点灯回路1A、検出抵抗R21及びキャパシタC21が省略されて、点灯回路1、検出抵抗R1及びキャパシタC1が複数の光源4,4Aの間で共用されている点で相違する。また、実施形態4に係る照明装置100Cは、実施形態2に係る照明装置100Aと比べて、複数のスイッチング素子Q2,Q22を更に備える点で相違する。実施形態4に係る照明装置100Cは、これらの点以外では、実施形態2に係る照明装置100Aと同様に構成されている。
【0127】
したがって、照明装置100Cは、互いに異なる色の光を発光する複数の光源4,4Aと、点灯回路1と、検出抵抗R1と、キャパシタC1と、複数のバイパス回路2,2Aと、複数のスイッチング素子Q2,Q22と、を備える。
【0128】
図13に示す光源4、点灯回路1、バイパス回路2、検出抵抗R1及びキャパシタC1は、実施形態2の光源4、点灯回路1、バイパス回路2、検出抵抗R1及びキャパシタC1と同様に構成されている。このため、光源4、点灯回路1、バイパス回路2、検出抵抗R1及びキャパシタC1の詳細な説明は省略する。
【0129】
光源4Aは、実施形態2の光源4Aと同様に構成されている。光源4Aのアノードは、点灯回路1の第1出力端子T1に接続されている。また、光源4Aのカソードは、検出抵抗R1を介して点灯回路1の第2出力端子T2に接続されている。すなわち、複数の光源4,4Aは、互いに並列に接続されて、点灯回路1の後段に接続されている。
【0130】
バイパス回路2Aは、実施形態2のバイパス回路2Aと同様に構成されており、光源4Aに並列に接続されている。
【0131】
複数のスイッチング素子Q2,Q22は、複数の光源4,4Aに対応する。複数のスイッチング素子Q2,Q22は、複数のバイパス回路2,2Aに対応する。スイッチング素子Q2,Q22は、対応する光源4,4Aに流れる第1電流I1,I1Aを制御することで、対応する光源4,4Aの点灯及び消灯を個別に制御する。実施形態4では、スイッチング素子Q2,Q22は、対応する光源4,4Aに流れる第1電流I1,I1AをPWM制御する。スイッチング素子Q2,Q22は、対応する光源4,4Aに直列に接続されている。また、スイッチング素子Q2,Q22は、対応するバイパス回路2,2Aと直列に接続されている。スイッチング素子Q2,Q22は、例えば、対応する光源4,4Aの下流側に設けられている。なお、スイッチング素子Q2,Q22は、対応する光源4,4Aの上流側に設けられてもよい。
【0132】
より詳細には、スイッチング素子Q2,Q22は、例えば、MOSFETである。スイッチング素子Q2,Q22は、第1端子と、第2端子と、制御端子と、を有する。実施形態4では、スイッチング素子Q2,Q22がMOSFETであるため、第1端子はドレインであり、第2端子はソースであり、制御端子はゲートである。スイッチング素子Q2,Q22の第1端子は、対応する光源4,4Aのカソードに接続されている。スイッチング素子Q2,Q22の第2端子は、検出抵抗R1を介して点灯回路1の第2出力端子T2に接続されている。スイッチング素子Q2,Q22の制御端子は、制御回路3に接続されている。
【0133】
実施形態4の点灯回路1は、出力電流I3Cを出力する。そして、バイパス回路2には、第2電流I2が流れ、光源4には、第1電流I1が流れる。また、バイパス回路2Aには、第2電流I2Aが流れ、光源4Aには、第1電流I1Aが流れる。出力電流I3Cは、第1電流I1、第1電流I1A、第2電流I2及び第2電流I2Aの和である。第2電流I2,I2Aは、実施形態2の第2電流I2,I2Aと同様に、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3Cの制御範囲における下限値未満の電流である。すなわち、点灯装置10Cの個体差による第2電流I2,I2Aのバラツキの範囲の最大値を最大第2電流とすると、第2電流I2,I2Aの最大第2電流は、上記下限値未満の電流である。実施形態4は、複数の第2電流I2,I2Aは、例えば、互いに同じ設定値の電流である。
【0134】
照明装置100Cの照明光は、複数の光源4,4Aから発光される光の合成光によって構成される。実施形態4では、照明光の調光率及び色温度を調整することが可能である。この場合、調光器6は、照明光の所望の調光率を指定する調光信号と、照明光の所望の色温度を指定する色温度信号と、を制御回路3に出力する。制御回路3は、調光信号で指定された調光率及び色温度信号で指定された色温度に基づいて、各光源4,4Aの調光率(個別調光率)を決定する。より詳細には、制御回路3には、照明光の調光率及び色温度と各光源4,4Aの個別調光率との対応関係が設定されている。制御回路3は、この対応関係に基づいて、指定された調光率及び色温度に対応する各光源4,4Aの個別調光率を決定する。そして、制御回路3は、決定した個別調光率で各光源4,4Aが発光するように、点灯回路1の出力電流I3Cを制御すると共に、スイッチング素子Q2,Q22をPWM制御する。
【0135】
より詳細には、実施形態4の制御回路3は、検出抵抗R1の両端間電圧に基づいて、点灯回路1の出力電流I3Cを検出し、検出した出力電流I3Cが目標値(目標電流)と一致するように、対応する点灯回路1を制御する。そして、制御回路3は、各第1電流I1,I1Aが決定された個別調光率となるように、スイッチング素子Q2,Q22をPWM制御する。
【0136】
なお、実施形態4でも、実施形態2と同様に、照明装置100Cの照明光に対する調光率を「調光率」と記載し、各光源4,4Aに対する調光率を「個別調光率」と記載する場合がある。また、上記「所望の調光率」を「指定調光率」と記載し、上記「所望の色温度」を「指定色温度」と記載する場合がある。
【0137】
(2)効果
実施形態4に係る点灯装置10Cでは、光源4は、互いに異なる色の光を発光する複数の光源4,4Aに含まれる。点灯装置10Cは、複数のバイパス回路2,2Aと、複数のスイッチング素子Q2,Q22と、を備える。複数のバイパス回路2,2Aは、バイパス回路2を含み、複数の光源4,4Aと対応し、対応する光源と並列に接続される。複数のスイッチング素子Q2,Q22は、複数の光源4,4Aに対応し、対応する光源に直列に接続され、対応する光源に流れる電流を制御する。点灯回路1は、複数の光源4,4Aに点灯電力を供給する。制御回路3は、複数の光源4,4Aに流れる複数の第1電流I1,I1Aと複数のバイパス回路2,2Aに流れる複数の第2電流I2,I2Aとの和である点灯回路1の出力電流I3Cが目標値に一致するように点灯回路1を制御する。制御回路3は、複数のスイッチング素子Q2,Q22を制御することで、複数の光源4,4Aの点灯及び消灯を個別に制御する。
【0138】
この構成によれば、複数の光源4,4Aを備える構成において、点灯回路1を複数の光源4,4Aに対して共通にすることができる。
【0139】
(3)変形例
実施形態4の変形例を説明する。以下の説明では、実施形態2に係る点灯装置10A及び照明装置100Aと同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、下記の変形例を組み合わせて実施してもよい。
【0140】
(3.1)変形例1
実施形態4では、照明装置100Cは、2つの光源4,4A、2つのバイパス回路2,2A、及び、2つのスイッチング素子Q2,Q22を備える場合を例示する。ただし、照明装置100Cは、3つ以上の光源、3つ以上のバイパス回路、及び、3以上のスイッチング素子を備えてもよい。
【0141】
(3.2)変形例2
実施形態4では、複数のバイパス回路2,2Aに流れる第2電流I2,I2Aは、互いに同じ設定値である場合を例示する。ただし、複数のバイパス回路2,2Aに流れる第2電流I2,I2Aは、互いに異なる設定値であってもよい。また、照明装置100Cが3つ以上のバイパス回路を備える場合は、3つ以上のバイパス回路に流れる3つ以上の第2電流のうち、少なくとも1つの第2電流の設定値は、残りの第2電流の設定値と異なればよい。
【0142】
(3.3)変形例3
実施形態4では、第2電流I2,I2Aはともに、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3Cの制御範囲における下限値未満の電流である場合を例示する。ただし、実施形態3のように、第2電流I2,I2Aのうち、一方の第2電流は、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3Cの制御範囲における下限値未満の電流であり、残りの第2電流は、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3Cの制御範囲における下限値以上の電流であってもよい。なお、照明装置100Cが3つ以上のバイパス回路を備える場合は、3つ以上のバイパス回路に流れる3つ以上の第2電流のうち、少なくとも1つの第2電流は、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3Cの制御範囲における下限値未満の電流であり、残りの第2電流は、制御回路3による点灯回路1の出力電流I3Cの制御範囲における下限値以上の電流であればよい。
【0143】
(実施形態5)
実施形態5に係る点灯装置10D及び照明装置100Dについて、図14を参照して説明する。実施形態5に係る点灯装置10D及び照明装置100Dに関し、実施形態1に係る点灯装置10及び照明装置100と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0144】
実施形態5に係る点灯装置10Dは、バイパス回路2の代わりにバイパス回路2Dを備えている点で、実施形態1に係る点灯装置10と相違する。
【0145】
実施形態5に係る照明装置100Dは、図14に示すように、点灯装置10Dと、光源4と、を備える。点灯装置10Dは、図14に示すように、点灯回路1と、バイパス回路2Dと、制御回路3と、キャパシタC1と、検出抵抗R1と、を備える。
【0146】
バイパス回路2Dは、ツェナーダイオード(定電圧ダイオード)ZD1と、トランジスタTr2と、第1抵抗R4と、第2抵抗(抵抗)R5と、を有する。
【0147】
ツェナーダイオードZD1のカソードは、第1抵抗R4を介して点灯回路1の高電位側の第1出力端子T1に接続されている。ツェナーダイオードZD1のアノードは、点灯回路1の低電位側の第2出力端子T2に接続されている。すなわち、ツェナーダイオードZD1と第1抵抗R4との直列回路は、点灯回路1の両端(第1出力端子T1、第2出力端子T2)間に接続されている。また、ツェナーダイオードZD1と第1抵抗R4との直列回路は、光源4と並列に接続されている。
【0148】
トランジスタTr1のコレクタ端子は、第1出力端子T1に接続されている。トランジスタTr2のエミッタ端子は、第2抵抗R5を介して第2出力端子T2に接続されている。すなわち、第2抵抗R5は、点灯回路1の出力端(第1出力端子T1、第2出力端子T2)間に接続されている。より詳細には、第2抵抗R5は、トランジスタTr2を介して点灯回路1の出力端間に接続されている。また、トランジスタTr2のベース端子は、ツェナーダイオードZD1カソードと第1抵抗R4との接続点P2に接続されている。
【0149】
バイパス回路2Dでは、ツェナーダイオードZD1は、第2抵抗R5の両端間電圧V3を目標電圧に一致させる機能を有する。目標電圧は、ツェナーダイオードZD1の両端間電圧からトランジスタTr2のベース-エミッタ間電圧を引いた値である。これにより、第2抵抗R5の両端間電圧V3が一定となり、その結果、バイパス回路2Dに流れる第2電流I2も一定となる。
【0150】
実施形態5に係る点灯装置10Dでは、バイパス回路2Dは、抵抗R5と、ツェナーダイオードZD1と、を有する。抵抗R5は、点灯回路1の出力端間に接続されている。ツェナーダイオードZD1は、抵抗R5の両端間電圧V3を目標電圧に一致させる機能を有する。
【0151】
この態様によれば、光源4の仕様にかかわらず光源4と並列に一定の電流(第2電流I2)を流すことが可能となる。
【0152】
また、実施形態5に係る点灯装置10Dにおいても、光源4と並列にバイパス回路2Dが接続されている。このため、例えば、光源4を構成する発光素子41の個数、又は発光素子41の照度が変更になるような仕様変更が生じた場合でも、バイパス回路2Dにより一定の電流(第2電流I2)を流すことができるので、回路変更が不要であるという利点がある。
【0153】
(変形例)
実施形態1~5は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1~5は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態1~5の共通の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0154】
実施形態1~5では、照明装置100,100A,100B,100C,100Dが建築化照明(ライン照明)であるが、照明装置100,100A,100B,100C,100Dは建築化照明のような演出照明に限らず、例えば、ダウンライトのような一般照明であってもよい。
【0155】
実施形態1~5では、光源4が4つの発光素子41を有しているが、光源4は、例えば、1つ、2つ、又は3つの発光素子41を有していてもよいし、5つ以上の発光素子41を有していてもよい。すなわち、光源4は、少なくとも1つのLEDを有していればよい。また、実施形態2~3では、光源4Aが4つの発光素子41Aを有しているが、光源4Aは、例えば、1つ、2つ、又は3つの発光素子41Aを有していてもよいし、5つ以上の発光素子41Aを有していてもよい。すなわち、光源4Aは、少なくとも1つのLEDを有していればよい。また、実施形態4では、光源4Bが4つの発光素子41Bを有しているが、光源4Bは、例えば、1つ、2つ、又は3つの発光素子41Bを有していてもよいし、5つ以上の発光素子41Bを有していてもよい。すなわち、光源4Bは、少なくとも1つのLEDを有していればよい。
【0156】
実施形態1~5では、4つの発光素子41が互いに直列に接続されているが、4つの発光素子41は、例えば、互いに並列に接続されていてもよいし、互いに直並列に接続されていてもよい。また、実施形態2~3では、4つの発光素子41Aが互いに直列に接続されているが、4つの発光素子41Aは、例えば、互いに並列に接続されていてもよいし、互いに直並列に接続されていてもよい。また、実施形態4では、4つの発光素子41Bが互いに直列に接続されているが、4つの発光素子41Bは、例えば、互いに並列に接続されていてもよいし、互いに直並列に接続されていてもよい。
【0157】
実施形態1~4では、増幅素子としてのトランジスタTr1がNPN型トランジスタであるが、トランジスタTr1は、NPN型トランジスタに限らず、例えば、PNP型トランジスタであってもよい。さらに、増幅素子は、MOSFETであってもよい。また、実施形態2~3では、増幅素子としてのトランジスタTr21がNPN型トランジスタであるが、トランジスタTr21は、NPN型トランジスタに限らず、例えば、PNP型トランジスタであってもよい。さらに、増幅素子は、MOSFETであってもよい。また、実施形態3では、増幅素子としてのトランジスタTr31がNPN型トランジスタであるが、トランジスタTr31は、NPN型トランジスタに限らず、例えば、PNP型トランジスタであってもよい。さらに、増幅素子は、MOSFETであってもよい。また、実施形態5では、増幅素子としてのトランジスタTr2は、NPN型トランジスタに限らず、例えば、PNP型トランジスタであってもよい。さらに、増幅素子は、MOSFETであってもよい。
【0158】
実施形態1~5では、検出抵抗R1は、点灯回路1の第2出力端子T2とキャパシタC1の第2端との間に接続されているが、検出抵抗R1は、例えば、キャパシタC1の第2端と光源4のカソードとの間に接続されていてもよい。また、実施形態2~3では、検出抵抗R21は、点灯回路1Aの第2出力端子T22とキャパシタC21の第2端との間に接続されているが、検出抵抗R21は、例えば、キャパシタC21の第2端と光源4Aのカソードとの間に接続されていてもよい。また、実施形態3では、検出抵抗R31は、点灯回路1Bの第2出力端子T32とキャパシタC31の第2端との間に接続されているが、検出抵抗R31は、例えば、キャパシタC31の第2端と光源4Bのカソードとの間に接続されていてもよい。
(態様)
本明細書には、以下の態様が開示されている。
【0159】
第1の態様の点灯装置(10;10D)は、点灯回路(1)と、バイパス回路(2;2D)と、制御回路(3)と、を備える。点灯回路(1)は、光源(4)に点灯電力を供給する。バイパス回路(2;2D)は、光源(4)と並列に接続される。制御回路(3)は、光源(4)に流れる第1電流(I1)とバイパス回路(2)に流れる第2電流(I2)との和である点灯回路(1)の出力電流(I3)が目標値に一致するように点灯回路(1)を制御する。バイパス回路(2;2D)に流れる第2電流(I2)は、制御回路(3)による点灯回路(1)の出力電流(I3)の制御範囲における下限値未満の電流である。
【0160】
この構成によれば、バイパス回路(2;2D)を流れる第2電流(I2)は、制御回路(3)による点灯回路(1)の出力電流の制御範囲における下限値未満の電流である。このため、点灯回路(1)の出力電流(I3)がより深い調光率の電流に制御されたときに、点灯装置(10;10D)の固体差による第2電流(I2)のバラツキによって、光源(4)が、指定された調光率で発光せずに消灯することを抑制できる。
【0161】
第2の態様の点灯装置(10;10D)では、第1の態様において、点灯装置(10)の個体差による第2電流(I2:2D)のバラツキの範囲の最大値を最大第2電流(I2_max)とする。最大第2電流(I2_max)は、上記下限値未満の電流である。
【0162】
この構成によれば、点灯回路(1)の出力電流(I3)がより深い調光率の電流に制御されたときに、点灯装置(10;10D)の固体差による第2電流(I2;2D)のバラツキによって、光源(4)が、指定された調光率で発光せずに消灯することを、より一層、抑制できる。
【0163】
第3の態様の点灯装置(10A;10B)では、第1又は第2の態様において、光源(4)は、互いに異なる光色の光を発光する複数の光源(4,4A;4,4A,4B)に含まれる。点灯装置(10A;10B)は、複数の点灯回路(1,1A;1,1A,1B)と、複数のバイパス回路(2,2A;2,2A,2B)と、を備える。複数の点灯回路(1,1A;1,1A,1B)は、点灯回路(1)を含み、複数の光源(4,4A;4,4A,4B)と対応し、対応する光源に点灯電力を供給する。複数のバイパス回路(2,2A;2,2A,2B)は、バイパス回路(2)を含み、複数の光源(4,4A;4,4A,4B)と対応し、対応する光源と並列に接続される。複数の光源(4,4A;4,4A,4B)のうちの或る光源、複数の点灯回路(1,1A;1,1A,1B)のうちの或る点灯回路、及び、複数のバイパス回路(2,2A;2,2A,2B)のうちの或るバイパス回路は、互いに対応する。制御回路(3)は、上記或る光源に流れる第1電流(I1,I1A;I1,I1A,I1B)と上記或るバイパス回路に流れる第2電流(I2,I2A;I2,I2A,I2B)との和である上記或る点灯回路の出力電流(I3,I3A;I3,I3A,I3B)が目標値に一致するように複数の点灯回路(1,1A;1,1A,1B)を制御する。
【0164】
この構成によれば、複数の光源(4,4A;4,4A,4B)を点灯させる点灯装置(10A,10B)において、複数の点灯回路(1,1A;1,1A,1B)のいずれか1つの点灯回路の出力電流(I3,I3A;I3,I3A,I3B)がより深い調光率の電流に制御されたときに、点灯装置(10A,10B)の固体差による第2電流(I2,I2A;I2,I2A,I2B)のバラツキによって、対応する光源(4,4A;4,4A,4B)が、指定された調光率で発光せずに消灯することを抑制できる。これにより、複数の光源(4,4A;4,4A,4B)から発光される光で構成される照明光がより深い調光率に制御されたときに、照明光の実際の色温度が、指定された色温度と異なる色温度になることを抑制できる。
【0165】
第4の態様の点灯装置(10B)では、第3の態様において、複数のバイパス回路(2,2A,2B)は、バイパス回路(2B)を含む。バイパス回路(2B)は、或るバイパス回路(2B)を流れる第2電流(I2B)が、制御回路(3)による或る点灯回路(1B)の出力電流(I3B)の制御範囲における下限値以上の電流であるバイパス回路である。
【0166】
この構成によれば、複数の光源(4,4A,4B)から発光される光で構成される照明光において、より深い調光率の状態で照明光の色温度を変化させたときに、当該バイパス回路(2B)に対応する光源(4B)から発光される光が急に明るくなることを抑制できる。
【0167】
第5の態様の点灯装置(10A)では、第3又は第4の態様において、複数のバイパス回路(2,2A)は、第1バイパス回路(2)及び第2バイパス回路(2A)を含む。第1バイパス回路(2)に流れる第2電流(I2)は、第2バイパス回路(2A)を流れる第2電流(I2A)とは異なる。
【0168】
この構成によれば、複数のバイパス回路(2,2A)の各々の第2電流(I2,I2A)を互いに異ならせることができる。
【0169】
第6の態様の点灯装置(10C)では、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、光源(4)は、互いに異なる色の光を発光する複数の光源(4,4A)に含まれる。点灯装置(10C)は、複数のバイパス回路(2,2A)と、複数のスイッチング素子(Q2,Q22)と、を備える。複数のバイパス回路(2,2A)は、バイパス回路(2)を含み、複数の光源(4,4A)と対応し、対応する光源と並列に接続される。複数のスイッチング素子(Q2,Q22)は、複数の光源(4,4A)に対応し、対応する光源に直列に接続され、対応する光源に流れる電流を制御する。点灯回路(1)は、複数の光源(4,4A)に点灯電力を供給する。制御回路(3)は、複数の光源(4,4A)に流れる複数の第1電流(I1,I1A)と複数のバイパス回路(2,2A)に流れる複数の第2電流(I2,I2A)との和である点灯回路(1)の出力電流(I3C)が目標値に一致するように点灯回路(1)を制御する。制御回路(3)は、複数のスイッチング素子(Q2,Q22)を制御することで、複数の光源(4,4A)の点灯及び消灯を個別に制御する。
【0170】
この構成によれば、複数の光源(4,4A)を備える構成において、点灯回路(1)を複数の光源(4,4A)に対して共通にすることができる。
【0171】
第7の態様に係る点灯装置(10;10A;10B;10C:10D)では、第1~第6の態様のいずれか1つにおいて、点灯回路(1;1,1A;1,1A,1B)は、スイッチング素子(Q1;Q1,Q21;Q1,Q21,Q31)及びインダクタ(L1;L1,L21;L1,L21,L31)を有する。制御回路(3)は、出力電流(I3;I3,I3A;I3,I3A,I3B)として、インダクタ(L1;L1,L21;L1,L21,L31)に流れる電流(I4)を検出する。
【0172】
この態様によれば、起動時及び定常時の第1電流(I1;I1,I1A;I1,I1A,I1B)のオーバーシュートを抑制することが可能となる。
【0173】
第8の態様に係る点灯装置(10;10A;10B;10C;10D)は、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、キャパシタ(C1;C1,C21;C1,C21,C31)と、検出抵抗(R1;R1,R21;R1,R21,R31)と、を更に備える。キャパシタ(C1;C1,C21;C1,C21,C31)は、点灯回路(1;1,1A;1,1A,1B)と光源(4;4,4A;4,4A,4B)との間で点灯回路(1;1,1A;1,1A,1B)の出力端間に接続されている。検出抵抗(R1;R1,R21;R1,R21,R31)は、点灯回路(1;1,1A;1,1A,1B)とキャパシタ(C1;C1,C21;C1,C21,C31)との間に接続されており、出力電流(I3;I3,I3A;I3,I3A,IB,I3C)を検出する。制御回路(3)は、出力電流(I3;I3,I3A;I3,I3A,IB;I3C)として、検出抵抗(R1;R1,R21;R1,R21,R31)の両端間電圧(V2)に対応する電流を検出する。
【0174】
この態様によれば、検出抵抗(R1;R1,R21;R1,R21,R31)の両端間電圧(V2)に対応する電流を検出することにより、点灯回路(1;1,1A;1,1A,1B)の出力電流(I3;I3,I3A;I3,I3A,IB;I3C)を検出することが可能となる。
【0175】
第9の態様に係る点灯装置(10;10A;10B;10C)では、第1~第8の態様のいずれか1つにおいて、バイパス回路(2;2,2A;2,2A,2B)は、抵抗(R2;R2,R22;R2,R22,R32)と、オペアンプ(OP1;OP1,OP21;OP1,OP21,OP31)と、を有する。抵抗(R2;R2,R22;R2,R22,R32)は、点灯回路(1)の出力端間に接続されている。オペアンプ(OP1;OP1,OP21;OP1,OP21,OP31)は、非反転入力端子に入力される基準電圧(Vref)と、反転入力端子に入力される抵抗(R2;R2,R22;R2,R222,R32)の両端間電圧(V3)と、が一致するようにフィードバック制御する。
【0176】
この態様によれば、光源(4;4,4A;4,4A,4B)の仕様にかかわらず光源(4;4,4A;4,4A,4B)と並列に一定の電流(第2電流I2;I2,I2A;I2,I2A,I2B)を流すことが可能となる。
【0177】
第10の態様に係る点灯装置(10D)では、第1~第8の態様のいずれか1つにおいて、バイパス回路(2D)は、抵抗(R5)と、ツェナーダイオード(ZD1)と、を有する。抵抗(R5)は、点灯回路(1)の出力端間に接続されている。ツェナーダイオード(ZD1)は、抵抗(R5)の両端間電圧(V3)を目標電圧に一致させる機能を有する。
【0178】
この態様によれば、光源(4)の仕様にかかわらず光源(4)と並列に一定の電流(第2電流I2)を流すことが可能となる。
【0179】
第11の態様に係る点灯装置(10;10A;10B;10C;10D)では、第1~第10の態様のいずれか1つにおいて、光源(4)は、少なくとも1つのLED(41)を有する。光源(4)の順方向電圧がバイパス回路(2)に印加される。
【0180】
この態様によれば、光源(4)の順方向電圧と等しい電圧をバイパス回路(2)に印加することが可能となる。
【0181】
第12の態様に係る照明装置(100)は、第1~第11の態様のいずれか1つの点灯装置(10)と、光源(4)と、を備える。光源(4)は、少なくとも1つのLED(41)を有する。
【0182】
この態様によれば、例えば、光源(4)の仕様変更が生じた場合でも、バイパス回路(2)により一定の電流(第2電流I2)を流すことができるので、回路変更が不要であるという利点がある。
【符号の説明】
【0183】
1 点灯回路
2,2A,2B,2D バイパス回路
3 制御回路
4,4A,4B 光源
10,10A,10B,10C,10D 点灯装置
C1,C21,C31 キャパシタ
L1,L21,L31 インダクタ
I1,I1A,I1B 第1電流
I2,I2A,I2B 第2電流
I2_max 最大第2電流
I3,I3A,I3B,I3C 出力電流
I4 電流
OP1,OP21,OP31 オペアンプ
Q1,Q21,Q31 スイッチング素子
Q2,Q22 スイッチング素子
R1,R21,R31 検出抵抗
R2,R22,R32 抵抗
R5 抵抗
V2,V3 両端間電圧
ZD1 ツェナーダイオード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14