(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176966
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/16 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
G03G15/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095880
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】落合 誠
(72)【発明者】
【氏名】野口 あゆみ
(72)【発明者】
【氏名】野上 直樹
(72)【発明者】
【氏名】岡本 英樹
(72)【発明者】
【氏名】湯浅 宏一郎
(72)【発明者】
【氏名】桑原 諄
【テーマコード(参考)】
2H200
【Fターム(参考)】
2H200GA12
2H200GA23
2H200GA33
2H200GA44
2H200GA47
2H200GB12
2H200GB22
2H200HA12
2H200HB03
2H200JA02
2H200JB06
2H200JC03
2H200JC12
2H200KA01
2H200LB03
2H200LB09
2H200MA20
2H200MC06
(57)【要約】
【課題】周方向に複数の溝を備えた搬送体と凹凸部を備えた清掃部材の接触面で、溝と凹凸部が交差しない場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる画像形成装置を得る。
【解決手段】画像形成装置は、周方向に移動すると共にトナー像が保持された中間転写ベルト31との間で記録媒体Pを搬送しつつ転写ニップを形成し、トナー像を記録媒体Pに転写させる二次転写ベルト36であって、周方向に沿って複数の溝102を備えた二次転写ベルト36と、二次転写ベルト36の表面を清掃し、付着物を回収すると共に、二次転写ベルト36との接触面に溝102と交差する方向に延びる複数の凹凸部80を備えた清掃ブラシ61と、を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周方向に移動すると共にトナー像が保持された像保持部との間で媒体を搬送しつつ転写ニップを形成し、前記トナー像を前記媒体に転写させる搬送体であって、周方向に沿って複数の溝を備えた前記搬送体と、
前記搬送体の表面を清掃し、付着物を回収すると共に、前記搬送体との接触面に前記溝と交差する方向に延びる複数の凹凸部を備えた清掃部材と、
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記清掃部材が前記搬送体の表面と接触する接触部で、前記凹凸部と前記溝とが交差する角度が45度以下である請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記清掃部材における前記凹凸部の高さの差は、100μm以上1mm以下である請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記清掃部材は、前記搬送体に食い込んでおり、食い込み量が前記高さの差の上限よりも大きい請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記清掃部材は、前記搬送体の表面に接触しながら回転する回転部材であり、周面に螺旋状に前記凹凸部が形成されている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記清掃部材は、円筒部の表面に前記搬送体の表面に接触するブラシ毛を備えたブラシ部材であり、前記ブラシ毛の長さにより螺旋状に前記凹凸部が形成されている請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記清掃部材は、前記搬送体の表面に接触する弾性体層を備えた円筒状部材であり、前記弾性体層に螺旋状に前記凹凸部が形成されている請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記搬送体の表面に粘弾性層を有し、前記粘弾性層の十点平均粗さRzは、1μm以上10μm以下である請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記搬送体の表面に粘弾性層を有し、前記粘弾性層の表面性状のアスペクト比Strは、0.5より小さい請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記清掃部材は、前記搬送体の幅方向に沿って3つ以上に分割して形成されており、
前記搬送体の幅方向両端部に接触する前記清掃部材の分割部の凹凸の間隔は、前記搬送体の幅方向両端部より内側に接触する前記清掃部材の分割部の凹凸の間隔よりも小さい請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、現像剤像を保持する無端状の転写ベルトであって、基層と、弾性材料と該弾性材料内に分散するフィラーとを含み、前記基層の外側に積層された弾性層と、前記弾性層の外側に積層された表面層とを有し、前記表面層の表面の十点平均粗さをR z で表し、前記表面層の表面の静止摩擦係数をμ s で表したときに、
0 . 0 5 [ μ m ] ≦ R z ≦ 1 . 2 1 [ μ m ]
0 . 1 ≦ μ s ≦ 1 . 0
を満たす転写ベルトが開示されている。
【0003】
下記特許文献2には、トナー像を保持して搬送するトナー像保持体としてのエンドレスベルトと、該エンドレスベルトを張架搬送するための駆動ロールを含む複数のロールからなるベルト張架手段と、該架橋ロールの少なくとも一つを対向ロールとした該エンドレスベルト上の残留トナーを回収するクリーニング部材を配した画像形成装置において、該エンドレスベルト表面の周方向に研磨目を有する事を特徴とする該エンドレスベルトを備えた画像形成装置が開示されている。
【0004】
下記特許文献3には、複数のローラに張架される無端ベルトにおいて、外周面に無端長手方向に延びる溝を設けた無端ベルトが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-174757号公報
【特許文献2】特開2010-271380号公報
【特許文献3】特開2005-082327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、周方向に複数の溝を備えた搬送体と凹凸部を備えた清掃部材の接触面で、溝と凹凸部が交差しない場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様に係る画像形成装置は、周方向に移動すると共にトナー像が保持された像保持部との間で媒体を搬送しつつ転写ニップを形成し、前記トナー像を前記媒体に転写させる搬送体であって、周方向に沿って複数の溝を備えた前記搬送体と、前記搬送体の表面を清掃し、付着物を回収すると共に、前記搬送体との接触面に前記溝と交差する方向に延びる複数の凹凸部を備えた清掃部材と、を有する。
【0008】
第2態様に係る画像形成装置は、第1態様に記載の画像形成装置において、前記清掃部材が前記搬送体の表面と接触する接触部で、前記凹凸部と前記溝とが交差する角度が45度以下である。
【0009】
第3態様に係る画像形成装置は、第1態様に記載の画像形成装置において、前記清掃部材における前記凹凸部の高さの差は、100μm以上1mm以下である。
【0010】
第4態様に係る画像形成装置は、第3態様に記載の画像形成装置において、前記清掃部材は、前記搬送体に食い込んでおり、食い込み量が前記高さの差の上限よりも大きい。
【0011】
第5態様に係る画像形成装置は、第1態様に記載の画像形成装置において、前記清掃部材は、前記搬送体の表面に接触しながら回転する回転部材であり、周面に螺旋状に前記凹凸部が形成されている。
【0012】
第6態様に係る画像形成装置は、第5態様に記載の画像形成装置において、前記清掃部材は、円筒部の表面に前記搬送体の表面に接触するブラシ毛を備えたブラシ部材であり、前記ブラシ毛の長さにより螺旋状に前記凹凸部が形成されている。
【0013】
第7態様に係る画像形成装置は、第5態様に記載の画像形成装置において、前記清掃部材は、前記搬送体の表面に接触する弾性体層を備えた円筒状部材であり、前記弾性体層に螺旋状に前記凹凸部が形成されている。
【0014】
第8態様に係る画像形成装置は、第1態様に記載の画像形成装置において、前記搬送体の表面に粘弾性層を有し、前記粘弾性層の十点平均粗さRzは、1μm以上10μm以下である。
【0015】
第9態様に係る画像形成装置は、第1態様に記載の画像形成装置において、前記搬送体の表面に粘弾性層を有し、前記粘弾性層の表面性状のアスペクト比Strは、0.5より小さい。
【0016】
第10態様に係る画像形成装置は、第1態様に記載の画像形成装置において、前記清掃部材は、前記搬送体の幅方向に沿って3つ以上に分割して形成されており、前記搬送体の幅方向両端部に接触する前記清掃部材の分割部の凹凸の間隔は、前記搬送体の幅方向両端部より内側に接触する前記清掃部材の分割部の凹凸の間隔よりも小さい。
【発明の効果】
【0017】
第1態様に係る画像形成装置によれば、周方向に複数の溝を備えた搬送体と凹凸部を備えた清掃部材の接触面で、溝と凹凸部が交差しない場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0018】
第2態様に係る画像形成装置によれば、清掃部材の凹凸部と搬送体の溝とが交差する角度が45度よりも大きい場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0019】
第3態様に係る画像形成装置によれば、清掃部材における凹凸部の高さの差が1mmより大きい場合と比較して、清掃部材と搬送体との接触部でのトナーのすり抜けが抑制される。また、清掃部材における凹凸部の最大高さの差が100μmより小さい場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0020】
第4態様に係る画像形成装置によれば、清掃部材の食い込み量が高さの差の上限よりも小さい場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0021】
第5態様に係る画像形成装置によれば、清掃部材が回転しない部材で形成されている場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0022】
第6態様に係る画像形成装置によれば、清掃部材に樹脂によって凹凸部が形成されている場合と比較して、清掃部材の搬送体への接触部でのトナーのすり抜けが抑制される。
【0023】
第7態様に係る画像形成装置によれば、清掃部材にブラシ毛によって凹凸部が形成されている場合と比較して、清掃部材の製造が容易である。
【0024】
第8態様に係る画像形成装置によれば、搬送体の表面の十点平均粗さRzが10μmより大きい場合と比較して、清掃部材との接触部でのトナーのすり抜けが抑制される。また、搬送体の表面の十点平均粗さRzが1μmより小さい場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0025】
第9態様に係る画像形成装置によれば、搬送体の表面性状のアスペクト比Strが0.5以上である場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0026】
第10態様に係る画像形成装置によれば、搬送体の幅方向両端部に接触する清掃部材の分割部の凹凸の間隔が搬送体の幅方向中央部に接触する清掃部材の分割部の凹凸の間隔と同等である場合と比較して、清掃部材の撓み等があっても、搬送体の幅方向両端部での除去性能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】第1実施形態に係る画像形成装置を正面側から見た構成を示す概略図である。
【
図2】第1実施形態に係る画像形成装置に用いられる二次転写ベルトの清掃装置を示す概略構成図である。
【
図3】清掃装置の清掃ブラシが二次転写ベルトに接触した状態を示す概略構成図である。
【
図4】(A)は、清掃ブラシを示す概略側面図であり、(B)は、清掃ブラシの一部を軸方向に沿って切断した状態を示す部分断面図である。
【
図5】(A)は、清掃ブラシと二次転写ベルトとの接触部を示す概略構成図であり、(B)は、清掃ブラシの凹凸部の方向とベルト部材の溝の方向を模式的に示す図である。
【
図6】第2実施形態に係る画像形成装置に用いられる清掃装置の清掃ブラシが二次転写ベルトに接触した状態を示す概略構成図である。
【
図7】第2実施形態に係る画像形成装置に用いられる清掃ブラシと二次転写ベルトとの接触部を示す概略構成図である。
【
図8】第3実施形態に係る画像形成装置に用いられる二次転写ベルトの清掃装置を示す概略構成図である。
【
図9】清掃装置の清掃ロールを示す側面図及び清掃ロールの一部を拡大した拡大側面図である。
【
図10】清掃ロールの一部を軸方向に沿って切断した状態を示す部分断面図である。
【
図11】第4実施形態に係る画像形成装置に用いられる清掃装置の清掃ブラシを示す概略構成図である。
【
図12】(A)は、二次転写ベルトの幅方向両端部における分割部の凹凸部の方向と二次転写ベルトの溝の方向を模式的に示す図であり、(B)は、二次転写ベルトの幅方向中央部における分割部の凹凸部の方向と二次転写ベルトの溝の方向を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。なお、各図に示す矢印Hは鉛直方向を示し、矢印Wは水平方向であって装置幅方向を示す。
【0029】
〔第1実施形態〕
以下に第1実施形態に係る画像形成装置について説明する。
【0030】
<画像形成装置の構成>
図1は、画像形成装置10を正面側から見た構成を示す概略図である。この図に示されるように、画像形成装置10は、電子写真方式により用紙等の記録媒体Pに画像を形成する画像形成部12と、記録媒体Pを搬送する搬送装置50と、画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部70と、を有している。記録媒体Pは、媒体の一例である。
【0031】
(搬送装置)
図1に示されるように、搬送装置50は、記録媒体Pが収容される収容器51と、収容器51から二次転写位置NTへ記録媒体Pを搬送する複数の搬送ロール52と、を有している。さらに、搬送装置50は、二次転写位置NTから定着装置40へ記録媒体Pを搬送する複数の搬送ベルト58と、定着装置40から記録媒体Pの排出部(図示省略)へ向けて記録媒体Pを搬送する搬送ベルト54を有している。
【0032】
(画像形成部)
画像形成部12は、トナー像を形成するトナー像形成部20と、トナー像形成部20で形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写装置30と、記録媒体Pに転写されたトナー像を加熱及び加圧して記録媒体Pに定着する定着装置40と、を有している。
【0033】
トナー像形成部20は、色ごとにトナー像を形成するように複数備えられている。この実施形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計4色のトナー像形成部20が設けられている。この各色のトナー像形成部20は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順で、後述の中間転写ベルト31の搬送方向の上流側から下流側に向けて配置されている。
【0034】
図1に示す(Y)、(M)、(C)、(K)は、上記各色に対応する構成部分を示している。なお、本明細書の説明では、(Y)、(M)、(C)、(K)の括弧を省略して、Y、M、C、Kと記載する場合がある。
【0035】
[トナー像形成部]
各色のトナー像形成部20は、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されている。以下の説明では、各色を区別する必要がない場合は、(Y)、(M)、(C)、(K)を省略して単に各部材の符号のみを記載する。具体的には、各色のトナー像形成部20は、時計周り方向に回転する感光体ドラム21と、感光体ドラム21を帯電させる帯電器22と、帯電器22によって帯電された感光体ドラム21を露光して感光体ドラム21に静電潜像を形成する露光装置23と、を有している。さらに、各色のトナー像形成部20は、露光装置23によって感光体ドラム21に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置24と、転写装置30へのトナー像の転写後に感光体ドラム21の表面に残留したトナーを除去するブレード25と、を有している。
【0036】
帯電器22は、例えば、感光体ドラム21の表面(感光層)を負極性に帯電させる。負極性に帯電した感光体ドラム21の表面は、露光装置23によって露光光Lが照射された部分が正極性を呈し、感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。そして、現像装置24内で負極性に摩擦帯電されたトナーが、正極性を呈する静電潜像に付着して静電潜像が現像される。このように、感光体ドラム21の表面(外周面)にトナー像が形成される。ブレード25は、感光体ドラム21の表面に接触して、感光体ドラム21の表面に残留したトナーを掻き取る。
【0037】
[転写装置]
転写装置30は、各色の感光体ドラム21のトナー像を、中間転写ベルト31に重畳して一次転写し、該重畳されたトナー像を二次転写位置NT(ニップの一例)で記録媒体Pに二次転写するようになっている。具体的には、転写装置30は、中間転写ベルト31と、一次転写ロール33と、二次転写ベルト36と、二次転写ベルト36の清掃装置60と、中間転写ベルト31の清掃装置35と、を備えている。二次転写ベルト36は、中間転写ベルト31との間で記録媒体Pを搬送しつつ転写ニップを形成する搬送体の一例である。さらに、二次転写ベルト36は、中間転写ベルト31に保持されたトナー像を記録媒体Pに転写させる転写体の一例ということもできる。
【0038】
[中間転写ベルト]
図1に示されるように、中間転写ベルト31は、無端状を成し、複数のロール32に巻き掛けられて姿勢が決められている。この実施形態では、中間転写ベルト31は、正面視で装置幅方向に長い逆鈍角三角形状の姿勢とされている。複数のロール32のうち、
図1に示すロール32Dは、図示しないモータの動力により中間転写ベルト31を矢印A方向に周回させる駆動ロールとして機能する。中間転写ベルト31は、矢印A方向に周回することで、一次転写された画像を二次転写位置NTへ搬送するようになっている。
【0039】
また、複数のロール32のうち、
図1に示すロール32Tは、中間転写ベルト31に張力を付与する張力付与ロールとして機能する。複数のロール32のうち、
図1に示すロール32Bは、二次転写ロール34の対向ロールとして機能する。対向ロール32Bには、前述の通り逆さ鈍角三角形状の姿勢とされた中間転写ベルト31の鈍角を成す下端側の頂部が巻き掛けられている。この中間転写ベルト31は、前述した姿勢で装置幅方向に延びる上辺部において、各色の感光体ドラム21に下方から接触している。
【0040】
[一次転写ロール]
一次転写ロール33は、各感光体ドラム21のトナー像を中間転写ベルト31に転写させるロールであり、中間転写ベルト31の内側に配置されている。各一次転写ロール33は、中間転写ベルト31を挟んで対応する色の感光体ドラム21に対して対向配置されている。また、一次転写ロール33には、給電部(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の一次転写電圧が印加されるようになっている。この一次転写電圧の印加により、感光体ドラム21に形成されたトナー像が、感光体ドラム21と一次転写ロール33との間の一次転写位置Tで中間転写ベルト31に転写される。
【0041】
[二次転写ベルト]
二次転写ベルト36は、中間転写ベルト31に重畳されたトナー像を記録媒体Pに転写するベルトである。
図2に示されるように、二次転写ベルト36は、無端状を成し、二次転写ロール34と、従動ロール37と、に巻き掛けられている。
【0042】
二次転写ロール34は、対向ロール32Bとの間に中間転写ベルト31及び二次転写ベルト36を挟むように配置されており、二次転写ベルト36と中間転写ベルト31とは予め定められた荷重にて接触している。このように接触している二次転写ベルト36と中間転写ベルト31の間が二次転写位置NTとされる。この二次転写位置NTには、収容器51(
図1参照)から適時に記録媒体Pが供給されるようになっている。二次転写ベルト36は、二次転写ロール34が回転駆動されることで、矢印B方向へ周回移動される。なお、二次転写ベルト36の構成については、後に説明する。
【0043】
第1実施形態では、中間転写ベルト31のトナー像を記録媒体Pに転写する際には、給電部39(
図1参照)によって、対向ロール32Bに負極性の電圧が印加される。これにより、対向ロール32Bと二次転写ロール34との間に電位差が生じる。すなわち、対向ロール32Bに負極性の電圧が印加されることで、対向ロール32Bの対向電極をなす二次転写ロール34にトナー極性と逆極性の二次転写電圧(正極性の電圧)が間接的に印加される。これにより、二次転写位置NTを通過する記録媒体Pに、中間転写ベルト31から負極のトナー像が転写される。
【0044】
一方、中間転写ベルト31のトナーが二次転写位置NTを通過する際に当該トナーを中間転写ベルト31に保持させる場合には、給電部39によって、対向ロール32Bに正極性の電圧が印加される。これにより、対向ロール32Bと二次転写ロール34との間に電位差が生じる。すなわち、対向ロール32Bに正極性の電圧が印加されることで、対向ロール32Bの対向電極をなす二次転写ロール34にトナー極性と同極性の非転写電圧(負極性の電圧)が間接的に印加される。これにより、二次転写位置NTを通過するトナーは、二次転写ロール34から反発力を受けて、中間転写ベルト31に保持される。例えば、画像濃度や色ずれを検出するために中間転写ベルト31にトナーによるパッチ(検出用画像)を形成する場合は、中間転写ベルト31のパッチが二次転写位置NTを通過する際にパッチを中間転写ベルト31に保持させる。
図1中の符号49は、パッチの画像濃度や色ずれを検出する検出部である。
【0045】
[中間転写ベルトの清掃装置]
図1に示されるように、清掃装置35は、中間転写ベルト31の周回方向において、二次転写位置NTの下流側で、かつ一次転写位置T(Y)の上流側に配置されている。清掃装置35は、中間転写ベルト31の表面に残留したトナーを中間転写ベルト31の表面から掻き取るブレード351を備えている。例えば、中間転写ベルト31にパッチを形成した場合は、パッチはブレード351により掻き取られる。なお、清掃装置35は、ブレード351の他にクリーニングブラシを備えていてもよい。
【0046】
(画像形成装置の動作)
次に、画像形成装置10の動作について説明する。
【0047】
画像形成指令(プリント指令)を制御部70が受けると、制御部70は、以下のように、トナー像形成部20Y~20K、転写装置30及び定着装置40を作動させる(
図1参照)。
【0048】
トナー像形成部20Y~20Kでは、各色の感光体ドラム21は、回転されながら帯電器22によって帯電される。帯電された各感光体ドラム21が各露光装置23によって露光されて、各感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム21に形成された静電潜像は、現像装置24から供給される現像剤によって現像される。これにより、各色の感光体ドラム21Y~21Kには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像がそれぞれ形成される。
【0049】
各感光体ドラム21に形成されたトナー像は、各一次転写ロール33によって、周回する中間転写ベルト31に順次転写される。中間転写ベルト31に転写されたトナー像は、中間転写ベルト31の周回によって二次転写位置NTに搬送される。
【0050】
この二次転写位置NTには、搬送ロール52によって、トナー像の搬送のタイミングに合わせて、記録媒体Pが供給される。この二次転写位置NTを記録媒体Pが通過する際に、対向ロール32Bを介して二次転写ロール34に二次転写電圧(正極性の電圧)が印加される。これにより、中間転写ベルト31からトナー像が記録媒体Pに転写される。
【0051】
トナー像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト58によって、二次転写位置NTから定着装置40へ搬送され、定着装置40において、記録媒体P上のトナー像が記録媒体Pに定着される。二次転写後に中間転写ベルト31に残留するトナーなどの付着物は、清掃装置35のブレード351及びクリーニングブラシによって除去される。
【0052】
(二次転写ベルト及び二次転写ベルトの清掃装置)
次に、本開示の要部である二次転写ベルト36及び二次転写ベルト36の清掃装置60の構成について説明する。
【0053】
図2に示されるように、清掃装置60は、二次転写ベルト36の表面を清掃する清掃部材の一例としての清掃ブラシ61を有している。例えば、清掃ブラシ61は、二次転写ベルト36の表面に接触し、二次転写ベルト36の表面のトナーを除去する。清掃ブラシ61は、ブラシ部材の一例である。第1実施形態では、清掃ブラシ61は、円柱状のロールブラシである。一例として、清掃ブラシ61は、二次転写ベルト36の二次転写ロール34に対する巻掛部分に設けられている。なお、以下の説明で、「ベルトの表面を清掃する」とは、「ベルトからトナー等の付着物を除去又は回収する」と同義である。
【0054】
第1実施形態では、清掃装置60は、清掃ブラシ61の後述する軸部61Aに正極性のバイアス電圧(清掃電圧)を印加する給電部65を有している。これにより、清掃ブラシ61は、給電部65から印加されるバイアス電圧に応じた静電力によって二次転写ベルト36のトナーを吸着して清掃する。
【0055】
また、清掃装置60は、清掃ブラシ61の後述するブラシ部61Bに接触して毛材61Fを弾く円柱状のフリッキングバー63を有している。なお、清掃ブラシ61のトナーを除去するものであれば、フリッキングバー63に限らず、ロール状のブラシ等、他の部材であってもよい。
【0056】
清掃装置60は、清掃ブラシ61よりも二次転写ベルト36の周回方向下流側で、かつ二次転写位置NTの上流側に、二次転写ベルト36の表面に残留したトナーを二次転写ベルト36の表面から掻き取るブレード69を有している。
【0057】
なお、清掃装置60は、二次転写ベルト36との間で、清掃ブラシ61、フリッキングバー63、及びブレード69を囲むように受け部71が設けられており、二次転写ベルト36から除去したトナーが受け部71の内部に落下するように構成されている。
【0058】
[二次転写ベルトの構成]
図3に示されるように、二次転写ベルト36は、周方向に沿って形成された複数の溝102を備えている(
図5参照)。
図3では、二次転写ベルト36の外周面の一部を拡大した領域100Aが示しており、拡大した領域100Aに複数の溝102が設けられている。
図3では、構成が分かりにくくなるため正確な位置関係を示していないが、複数の溝102は、二次転写ベルト36の周方向に沿って形成されていることで、二次転写ベルト36の幅方向において複数の溝102は等間隔で配置されている。
【0059】
二次転写ベルト36は、表面に粘弾性層101を有している。図示を省略するが、二次転写ベルト36は、無端状の基材の表面に粘弾性層101を有する構成でもよい。第1実施形態では、粘弾性層101の表面に周方向に沿って複数の溝102が形成されている。一例として、複数の溝102は、周方向に沿って実質的に連続して形成されている。
【0060】
粘弾性層101の表面の十点平均粗さRzは、1μm以上10μm以下であることが好ましく、2μm以上8μm以下であることがより好ましく、3μm以上6μm以下であることがさらに好ましい。ここで、十点平均粗さRzは、JIS B 0601:1994に準拠して測定される十点平均粗さRzである。十点平均粗さRzは、23℃、55%RHの環境下において、接触式表面粗さ測定装置(サーフコム570A、東京精密社製)を用いて測定される。測定距離を2.5mmとし、接触針としてはその先端がダイヤモンド(5μmR、90°円錐)のものを用いて測定し、その平均値を算出する。軸方向の場合、十点平均粗さRzは、例えば、軸方向を6等分し、6等分したうちの中央部を測定した値の平均値である。周方向の場合、例えば、十点平均粗さRzは、軸方向中央部での周方向を6等分し、6等分したうちの中央になる位置を測定した値の平均値である。
【0061】
また、二次転写ベルト36の粘弾性層101の表面性状のアスペクト比Strは、0.5より小さいことが好ましく、0.45より小さいことがより好ましく、0.4より小さいことがさらに好ましい。ここで、表面性状のアスペクト比Strとは、ISO25178に規定される表面性状のパラメータであり、表面性状の等方性、異方性を表す。表面性状のアスペクト比Strは、0から1までの値であり、0に近い場合は筋目などがあり、1に近い場合は表面が方向に依存しないことを示す。粘弾性層101の表面上の最大高さは、画像形成装置10で用いるトナーの平均粒径に基づいて設定されている。測定装置及び測定条件等は以下の通りである。
測定装置: (株)キーエンス製 VK-X3000形状解析レーザ顕微鏡
測定範囲:1.06mm×1.42mm
測定条件:ガウシアンフィルターを使用
Sフィルター:使用無し
Lフィルター:0.1mm
【0062】
複数の溝102の間隔(すなわち、複数の溝102のピッチ)は、60μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、45μm以下がさらに好ましい。
【0063】
[清掃ブラシの構成]
図2に示されるように、清掃ブラシ61は、金属製の軸部61Aと、軸部61Aの外周にその全周にわたって設けられた合成樹脂製のブラシ部61Bと、を有している。ブラシ部61Bでは、多数本の毛材61Fが軸部61Aから放射方向(半径方向外側方向)に延びている。軸部61Aは、円筒部の一例であり、毛材61Fは、ブラシ毛の一例である。
【0064】
清掃ブラシ61は、軸部61Aがモータ等の回転駆動装置67で回転駆動されることで、回転するようになっている。清掃ブラシ61は、回転部材の一例であり、二次転写ベルト36の表面に接触しながら回転する。清掃ブラシ61は、一例として、二次転写ベルト36の周回方向と同一方向(
図2における時計方向)に回転するようになっている。言い換えると、清掃ブラシ61と二次転写ベルト36との接触部で、清掃ブラシ61は、二次転写ベルト36の周回方向に対して逆方向に回転するようになっている。
【0065】
なお、回転駆動装置67は、清掃ブラシ61を二次転写ベルト36の周回方向と逆方向(
図2における反時計方向)に回転させるようにしてもよい。清掃ブラシ61が二次転写ベルト36の周回方向と逆方向に回転する場合には、例えば、二次転写ベルト36の周速度に対して周速度差を有して回転することが好ましい。
【0066】
図3及び
図4(A)、(B)に示されるように、清掃ブラシ61は、二次転写ベルト36との接触面に溝102と交差する方向に延びる複数の凹凸部80を備えている。凹凸部80は、半径方向に沿って配置された毛材61Fの長さを変えることで、毛材61Fの長さが長い凸部80Aと、毛材61Fの長さが短い凹部80Bと、を備えた構成となっている。複数の凹凸部80は、清掃ブラシ61の軸方向に沿って凸部80Aと凹部80Bとを交互に配置した構成である。
【0067】
清掃ブラシ61における凹凸部80の高さの差、すなわち凸部80Aと凹部80Bとの高さの差は、100μm以上1mm以下が好ましく、200μm以上800μm以下がより好ましく、300μm以上500μm以下がさらに好ましい。
【0068】
一例として、清掃ブラシ61の周面には、螺旋状に凹凸部80が形成されている(
図4(A)参照)。第1実施形態では、清掃ブラシ61では、毛材61Fの長さを変えることにより、螺旋状に凹凸部80が形成されている(
図4(A)、(B)参照)。これにより、清掃ブラシ61における二次転写ベルト36との接触面には、軸方向に沿って複数の凹凸部80が設けられている。
【0069】
図5(A)に示されるように、清掃ブラシ61が二次転写ベルト36の表面と接触する接触部では、清掃ブラシ61の凹凸部80と二次転写ベルト36の溝102とが交差する。
図5(B)に示すように、平面視にて清掃ブラシ61と二次転写ベルト36との接触部では、清掃ブラシ61の凹凸部80の方向81と、二次転写ベルト36の溝102の方向103とは、角度θで交差している。
【0070】
清掃ブラシ61が二次転写ベルト36の表面と接触する接触部で、凹凸部80と溝102とが交差する角度θは45度以下であることが好ましく、43度以下であることがより好ましく、41度以下であることがさらに好ましい。例えば、清掃ブラシ61が二次転写ベルト36の表面と接触する接触部で、凹凸部80と溝102とが交差する角度θは、40度である。
【0071】
一例として、清掃ブラシ61のブラシ部61Bは、二次転写ベルト36に食い込んだ状態で接触しており、ブラシ部61Bの食い込み量が凹凸部80の高さの差、すなわち凸部80Aと凹部80Bとの高さの差の上限より大きい。これにより、清掃ブラシ61の凸部80Aと凹部80Bの両方が二次転写ベルト36の表面に接触するようになっている。
【0072】
(第1実施形態の作用)
次に、第1実施形態の作用を説明する。
【0073】
画像形成装置10では、二次転写ベルト36と中間転写ベルト31とが予め定められた荷重にて接触しているため、中間転写ベルト31に保持されたトナーの一部は、記録媒体Pが通過しない二次転写ベルト36に転移される場合がある。特に、画像濃度や色ずれを調整するために、中間転写ベルト31の表面にトナーによるパッチが形成された場合には、給電部39から転写時とは逆極性の電圧を印加しても、パッチのトナーの一部が二次転写ベルト36に転移される場合がある。これにより、二次転写ベルト36の表面にトナーが付着する。
【0074】
二次転写ベルト36に付着したトナーは、二次転写ベルト36が周回することで、清掃装置60へ搬送される。清掃装置60では、二次転写ベルト36の表面に接触する清掃ブラシ61を備えており、清掃ブラシ61が二次転写ベルト36の表面を清掃することで、二次転写ベルト36の表面のトナーなどの付着物が除去(すなわち、回収)される。
【0075】
二次転写ベルト36は、周方向に沿って複数の溝102を備えている。また、清掃ブラシ61は、二次転写ベルト36との接触面に溝102と交差する方向に延びる複数の凹凸部80を備えている。これにより、清掃ブラシ61が二次転写ベルト36の表面に接触する接触部では、二次転写ベルト36の複数の溝102と清掃ブラシ61の複数の凹凸部80とが交差した状態となる。清掃ブラシ61は、複数の凹凸部80の回転により軸方向の変位を持たせると共に、二次転写ベルト36の複数の溝102と交差して回転することで、清掃ブラシ61の回転に伴って二次転写ベルト36との接触圧力が高い部位と接触圧力が低い部位とが軸方向に移動する。すなわち、二次転写ベルト36への清掃ブラシ61の接触圧力が軸方向において大小を繰り返す構成となる。これにより、清掃ブラシ61と二次転写ベルト36との接触部をトナーなどの付着物がすり抜けることが抑制されると共に、過剰な摩擦抵抗を低減することができ、優れた耐久特性を得ることができる。
【0076】
一般的に、清掃ブラシなどの清掃部材と二次転写ベルトが接触する構成では、清掃部材の直径が軸方向に沿って等しい場合、清掃部材が二次転写ベルトに接触する凹状部分の形態変化に伴って密着性が低下する部分でトナーなどの付着物のすり抜けが生じる場合がある。また、清掃部材と二次転写ベルトとの摩擦に起因して、クリーニング性能や耐久性能が低下する場合がある。
【0077】
これに対して、第1実施形態の画像形成装置10では、清掃ブラシ61と二次転写ベルト36との接触部では、二次転写ベルト36の複数の溝102と清掃ブラシ61の複数の凹凸部80とが交差した状態となる。これにより、清掃ブラシ61の回転に伴って、二次転写ベルト36への清掃ブラシ61の接触圧力が軸方向において大小を繰り返す構成となる。このため、清掃ブラシ61と二次転写ベルト36との接触部をトナーなどの付着物がすり抜けることが抑制されると共に、過剰な摩擦抵抗を低減することができる。
【0078】
したがって、画像形成装置10では、周方向に複数の溝を備えた搬送体と凹凸部を備えた清掃部材の接触面で、溝と凹凸部が交差しない場合と比較して、二次転写ベルト36のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0079】
また、画像形成装置10では、清掃ブラシ61が二次転写ベルト36の表面と接触する接触部で、凹凸部80と溝102とが交差する角度θが45度以下である。これにより、清掃ブラシ61と二次転写ベルト36との接触部で、二次転写ベルト36への清掃ブラシ61の接触圧力が軸方向において大小を繰り返す構成となりやすい。このため、画像形成装置10では、清掃部材の凹凸部と二次転写ベルトの溝とが交差する角度が45度よりも大きい場合と比較して、二次転写ベルト36のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0080】
また、画像形成装置10では、清掃ブラシ61における凹凸部80の高さの差は、100μm以上1mm以下である。このため、画像形成装置10では、清掃部材における凹凸部の高さの差が1mmより大きい場合と比較して、清掃ブラシ61と二次転写ベルト36との接触部でのトナーのすり抜けが抑制される。また、清掃部材における凹凸部の最大高さの差が100μmより小さい場合と比較して、二次転写ベルト36のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0081】
また、画像形成装置10では、清掃ブラシ61のブラシ部61Bは、二次転写ベルト36に食い込んだ状態で接触しており、ブラシ部61Bの食い込み量が凹凸部80の高さの差、すなわち凸部80Aと凹部80Bとの高さの差の上限より大きい。これにより、清掃ブラシ61の凸部80Aと凹部80Bの両方が二次転写ベルト36に接触する。このため、画像形成装置10では、清掃ブラシの食い込み量が高さの差の上限よりも小さい場合と比較して、二次転写ベルト36のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0082】
また、画像形成装置10では、清掃ブラシ61は、二次転写ベルト36の表面に接触しながら回転する回転部材であり、周面に螺旋状に凹凸部80が形成されている。これにより、清掃ブラシ61の螺旋状の凹凸部80が二次転写ベルト36の複数の溝102と交差して回転することで、清掃ブラシ61の回転に伴って二次転写ベルト36との接触圧力が高い部位と接触圧力が低い部位とが軸方向に移動する。このため、画像形成装置10では、清掃部材が回転しない部材で形成されている場合と比較して、二次転写ベルト36のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0083】
また、画像形成装置10では、清掃ブラシ61は、軸部61Aの表面に二次転写ベルト36の表面に接触する毛材61Fを備えており、毛材61Fの長さにより螺旋状に凹凸部80が形成されている。これにより、清掃ブラシ61の回転により、清掃ブラシ61の毛材61Fが二次転写ベルト36の表面のトナーなどの付着物を接触しやすくなる。このため、画像形成装置10では、清掃部材に樹脂によって凹凸部が形成されている場合と比較して、清掃ブラシ61の二次転写ベルト36への接触部でのトナーのすり抜けが抑制される。
【0084】
また、画像形成装置10では、二次転写ベルト36の表面に粘弾性層101を有し、粘弾性層101の十点平均粗さRzは、1μm以上10μm以下である。このため、画像形成装置10では、二次転写ベルトの表面の十点平均粗さRzが10μmより大きい場合と比較して、二次転写ベルト36と清掃ブラシ61との接触部でのトナーのすり抜けが抑制される。また、二次転写ベルトの表面の十点平均粗さRzが1μmより小さい場合と比較して、二次転写ベルト36のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0085】
また、画像形成装置10では、二次転写ベルト36の表面に粘弾性層101を有し、粘弾性層101の表面性状のアスペクト比Strは、0.5より小さい。粘弾性層101の表面性状のアスペクト比Strが0.5より小さい場合は、粘弾性層101の表面に筋目などの複数の溝102がある状態である。粘弾性層の表面性状のアスペクト比Strが1に近くなるにしたがって、粘弾性層の表面が方向に依存しない状態となる。このため、画像形成装置10では、二次転写ベルトの表面性状のアスペクト比Strが0.5以上である場合と比較して、二次転写ベルト36のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0086】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の画像形成装置について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0087】
図6及び
図7に示されるように、第2実施形態の画像形成装置130の清掃装置60による清掃部では、第1実施形態と比べて、搬送体の一例としての二次転写ベルト132の構成が異なる。二次転写ベルト132は、無端状を成し、表面に粘弾性層133を有している。第2実施形態では、粘弾性層133の表面に周方向に沿って複数の溝134が形成されている。一例として、複数の溝134は、周方向に沿って不連続であって、周方向に間隔をおいて形成されている。
【0088】
粘弾性層133の十点平均粗さRzは、1μm以上10μm以下である。また、粘弾性層133の表面性状のアスペクト比Strは、0.5より小さい。
【0089】
図7に示されるように、清掃ブラシ61は、二次転写ベルト132との接触面に溝134と交差する方向に延びる複数の凹凸部80を備えている。これにより、清掃ブラシ61が二次転写ベルト132の表面に接触する接触部では、二次転写ベルト132の複数の溝134と清掃ブラシ61の複数の凹凸部80とが交差した状態となる。なお、画像形成装置130の他の構成は、第1実施形態の画像形成装置10の構成と同様である。
【0090】
第2実施形態の画像形成装置130では、第1実施形態の画像形成装置10と同様の構成により、同様の作用及び効果を得ることができる。
【0091】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態の画像形成装置について説明する。なお、前述した第1及び第2実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0092】
図8に示されるように、第3実施形態の画像形成装置150の清掃装置151では、第1実施形態と比べて、清掃部材の一例としての清掃ロール152の構成が異なる。清掃ロール152は、軸部152Aと、軸部152Aの外周面に設けられた弾性体層152Bと、を備えている。清掃ロール152は、円筒状部材の一例である。弾性体層152Bは、二次転写ロール34に巻き掛けられた二次転写ベルト36に、凹状に弾性変形した状態で接触している。清掃ロール152は、回転部材の一例であり、二次転写ベルト36の表面に接触しながら回転する。
【0093】
一例として、弾性体層152Bは、導電性を有したゴム部材で形成されており、弾性体層152Bの外周面に接触する給電ロール160を介して正極性のバイアス電圧(清掃電圧)が印加されるようになっている。
【0094】
図9に示されるように、清掃ロール152は、二次転写ベルト36との接触面に溝102(
図3参照)と交差する方向に延びる複数の凹凸部154を備えている。凹凸部154は、弾性体層152Bの半径方向の厚みを変えることで、弾性体層152Bの半径方向の高さが高い凸部154Aと、弾性体層152Bの半径方向の高さが低い凹部154Bとが形成されている(
図10参照)。複数の凹凸部154は、清掃ロール152の軸方向に沿って凸部154Aと凹部154Bとを交互に配置した構成である。
【0095】
清掃ロール152における凹凸部154の高さの差、すなわち凸部154Aと凹部154Bとの高さの差は、100μm以上1mm以下が好ましく、200μm以上800μm以下がより好ましく、300μm以上500μm以下がさらに好ましい。
【0096】
一例として、清掃ロール152の周面には、螺旋状に凹凸部154が形成されており、清掃ロール152が二次転写ベルト36の表面と接触する接触部で、清掃ロール152の凹凸部154と二次転写ベルト36の溝102(
図3参照)とが交差している。
【0097】
また、清掃ロール152の弾性体層152Bは、二次転写ベルト36に食い込んでいる(
図8参照)。弾性体層152Bの二次転写ベルト36への食い込み量は、凹凸部154の高さの差、すなわち凸部154Aと凹部154Bとの高さの差の上限より大きい。これにより、弾性体層152Bの凸部154Aと凹部154Bの両方が二次転写ベルト36の表面に接触するようになっている。なお、画像形成装置150の他の構成は、第1実施形態の画像形成装置10の構成と同様である。
【0098】
第3実施形態の画像形成装置150では、第1実施形態の画像形成装置10と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果が得られる。
【0099】
画像形成装置150では、清掃ロール152の弾性体層152Bは、二次転写ベルト36に食い込んでおり、弾性体層152Bの食い込み量が凹凸部154の高さの差の上限よりも大きい。このため、画像形成装置150では、清掃ロールの食い込み量が高さの差の上限よりも小さい場合と比較して、二次転写ベルト36のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0100】
また、画像形成装置150では、清掃ロール152は、二次転写ベルト36の表面に接触する弾性体層152Bを備えた円筒状部材であり、弾性体層152Bに螺旋状に凹凸部154が形成されている。このため、画像形成装置150では、清掃部材にブラシ毛によって凹凸部が形成されている場合と比較して、清掃ロール152の製造が容易である。
【0101】
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態の画像形成装置について説明する。なお、前述した第1~第3実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0102】
図11に示されるように、第4実施形態の画像形成装置170の清掃装置171では、第1実施形態と比べて、清掃部材の一例としての清掃ブラシ172の構成が異なる。清掃ブラシ172は、二次転写ベルト36の幅方向に沿って3つ以上に分割して形成されている。一例として、清掃ブラシ172は、3つに分割された分割部の一例としての第1分割部172A、第2分割部172B、及び第3分割部172Cを有している。第1分割部172Aと第3分割部172Cは、二次転写ベルト36の幅方向両端部に配置されており、第2分割部172Bは、二次転写ベルト36の幅方向両端部より内側(第4実施形態では二次転写ベルト36の幅方向中央部)に配置されている。
【0103】
図11及び
図12に示されるように、第1分割部172Aと第3分割部172Cは、二次転写ベルト36との接触面に溝102と交差する方向に延びる複数の凹凸部174を備えている。凹凸部174は、凹凸の一例であり、凹部174Bと凸部174Aとを備えている。第2分割部172Bは、二次転写ベルト36との接触面に溝102と交差する方向に延びる複数の凹凸部176を備えている。凹凸部176は、凹凸の一例であり、凹部176Bと凸部176Aとを備えている。
【0104】
第1分割部172A及び第3分割部172Cの凹凸部174の間隔D1は、第2分割部172Bの凹凸部176の間隔D2よりも小さい(
図12参照)。なお、画像形成装置170の他の構成は、第1実施形態の画像形成装置10の構成と同様である。
【0105】
第4実施形態の画像形成装置170では、第1実施形態の画像形成装置10と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果が得られる。
【0106】
画像形成装置170では、清掃ブラシ172は、二次転写ベルト36の幅方向に沿って3つに分割して形成されている。二次転写ベルト36の幅方向両端部に接触する第1分割部172A及び第3分割部172Cの凹凸部174の間隔D1は、二次転写ベルト36の幅方向両端部より内側に接触する第2分割部172Bの凹凸部176の間隔D2よりも小さい。このため、画像形成装置170では、二次転写ベルトの幅方向両端部に接触する清掃部材の分割部の凹凸の間隔が二次転写ベルトの幅方向中央部に接触する清掃部材の分割部の凹凸の間隔と同等である場合と比較して、清掃ブラシ172の撓み等があっても、二次転写ベルト36の幅方向両端部での除去性能を維持できる。
【0107】
〔補足説明〕
第2実施形態では、二次転写ベルト132に清掃ブラシ61が接触しているが、本開示はこの構成に限定されるものではない。例えば、二次転写ベルト132に清掃ロール152が接触する構成でもよい。
【0108】
第4実施形態では、清掃ブラシ172が二次転写ベルト36の幅方向に沿って3つに分割して形成されているが、本開示はこの構成に限定されるものではない。例えば、清掃ロールが二次転写ベルト36の幅方向に沿って3つに分割して形成されており、二次転写ベルト36の幅方向両端部に接触する清掃ロールの分割部の凹凸の間隔が二次転写ベルト36の幅方向両端部より内側に接触する清掃ロールの分割部の凹凸の間隔よりも小さい構成でもよい。
【0109】
また、第4実施形態では、3つに分割された清掃ブラシ172が二次転写ベルト36に接触しているが、本開示はこの構成に限定されるものではない。例えば、清掃ブラシ又は清掃ロールなどの清掃部材は、二次転写ベルトの幅方向に沿って3つ以上(例えば、4つ又は5つ等)に分割されたものでもよい。
【0110】
また、第1~第4実施形態では、清掃ブラシ又は清掃ロールが二次転写ベルトに接触しながら回転するが、本開示はこの構成に限定されるものではない。例えば、回転しないウエブ状の清掃部材が二次転写ベルトに接触する構成でもよい。すなわち、ウエブ状の清掃部材の二次転写ベルトとの接触面に溝と交差する方向に延びる複数の凹凸部を備えた構成でもよい。
【0111】
また、第1~第4実施形態では、清掃ブラシや清掃ロールなどの清掃部材が二次転写ベルトの表面に接触し、二次転写ベルトの表面のトナーなどの付着物を除去する構成であるが、本開示はこの構成に限定されるものではない。例えば、像保持部の一例としての感光体に対向する転写ベルトを備え、感光体と転写ベルトとの間に記録媒体Pを搬送し、感光体上のトナー像を記録媒体Pに転写する画像形成装置でも、転写ベルトの清掃部材に本開示を適用してもよい。具体的には、転写ベルトに周方向に沿って複数の溝を形成し、清掃部材における転写ベルトとの接触面に溝と交差する方向に延びる複数の凹凸部を設ける構成でもよい。また、転写ベルトに限定されるものではなく、ロール状の転写体に接触する清掃部材に本開示を適用してもよい。
【0112】
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
【0113】
〔付記〕
以下、本開示の好ましい態様について付記する。
【0114】
(((1)))
周方向に移動すると共にトナー像が保持された像保持部との間で媒体を搬送しつつ転写ニップを形成し、前記トナー像を前記媒体に転写させる搬送体であって、周方向に沿って複数の溝を備えた前記搬送体と、
前記搬送体の表面を清掃し、付着物を回収すると共に、前記搬送体との接触面に前記溝と交差する方向に延びる複数の凹凸部を備えた清掃部材と、
を有する画像形成装置。
【0115】
(((2)))
前記清掃部材が前記搬送体の表面と接触する接触部で、前記凹凸部と前記溝とが交差する角度が45度以下である(((1)))に記載の画像形成装置。
【0116】
(((3)))
前記清掃部材における前記凹凸部の高さの差は、100μm以上1mm以下である(((1)))又は(((2)))に記載の画像形成装置。
【0117】
(((4)))
前記清掃部材は、前記搬送体に食い込んでおり、食い込み量が前記高さの差の上限よりも大きい(((1)))から(((3)))までのいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0118】
(((5)))
前記清掃部材は、前記搬送体の表面に接触しながら回転する回転部材であり、周面に螺旋状に前記凹凸部が形成されている(((1)))から(((4)))までのいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0119】
(((6)))
前記清掃部材は、円筒部の表面に前記搬送体の表面に接触するブラシ毛を備えたブラシ部材であり、前記ブラシ毛の長さにより螺旋状に前記凹凸部が形成されている(((5)))に記載の画像形成装置。
【0120】
(((7)))
前記清掃部材は、前記搬送体の表面に接触する弾性体層を備えた円筒状部材であり、前記弾性体層に螺旋状に前記凹凸部が形成されている(((5)))に記載の画像形成装置。
【0121】
(((8)))
前記搬送体の表面に粘弾性層を有し、前記粘弾性層の十点平均粗さRzは、1μm以上10μm以下である(((1)))から(((7)))までのいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0122】
(((9)))
前記搬送体の表面に粘弾性層を有し、前記粘弾性層の表面性状のアスペクト比Strは、0.5より小さい(((1)))から(((8)))までのいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0123】
(((10)))
前記清掃部材は、前記搬送体の幅方向に沿って3つ以上に分割して形成されており、
前記搬送体の幅方向両端部に接触する前記清掃部材の分割部の凹凸の間隔は、前記搬送体の幅方向両端部より内側に接触する前記清掃部材の分割部の凹凸の間隔よりも小さい(((1)))から(((9)))までのいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0124】
(((1)))に記載の画像形成装置によれば、周方向に複数の溝を備えた搬送体と凹凸部を備えた清掃部材の接触面で、溝と凹凸部が交差しない場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0125】
(((2)))に記載の画像形成装置によれば、清掃部材の凹凸部と搬送体の溝とが交差する角度が45度よりも大きい場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0126】
(((3)))に記載の画像形成装置によれば、清掃部材における凹凸部の高さの差が1mmより大きい場合と比較して、清掃部材と搬送体との接触部でのトナーのすり抜けが抑制される。また、清掃部材における凹凸部の最大高さの差が100μmより小さい場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0127】
(((4)))に記載の画像形成装置によれば、清掃部材の食い込み量が高さの差の上限よりも小さい場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0128】
(((5)))に記載の画像形成装置によれば、清掃部材が回転しない部材で形成されている場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0129】
(((6)))に記載の画像形成装置によれば、清掃部材に樹脂によって凹凸部が形成されている場合と比較して、清掃部材の搬送体への接触部でのトナーのすり抜けが抑制される。
【0130】
(((7)))に記載の画像形成装置によれば、清掃部材にブラシ毛によって凹凸部が形成されている場合と比較して、清掃部材の製造が容易である。
【0131】
(((8)))に記載の画像形成装置によれば、搬送体の表面の十点平均粗さRzが10μmより大きい場合と比較して、清掃部材との接触部でのトナーのすり抜けが抑制される。また、搬送体の表面の十点平均粗さRzが1μmより小さい場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0132】
(((9)))に記載の画像形成装置によれば、搬送体の表面性状のアスペクト比Strが0.5以上である場合と比較して、搬送体のクリーニング性を向上しつつ、摩耗による劣化を抑制することができる。
【0133】
(((10)))に記載の画像形成装置によれば、搬送体の幅方向両端部に接触する清掃部材の分割部の凹凸の間隔が搬送体の幅方向中央部に接触する清掃部材の分割部の凹凸の間隔と同等である場合と比較して、清掃部材の撓み等があっても、搬送体の幅方向両端部での除去性能を維持できる。
【符号の説明】
【0134】
10 画像形成装置
31 中間転写ベルト(像保持体の一例)
36 二次転写ベルト(搬送体の一例)
61 清掃ブラシ(清掃部材の一例、回転部材の一例、ブラシ部材の一例)
61A 軸部(円筒部の一例)
61F 毛材(ブラシ毛の一例)
80 凹凸部
101 粘弾性層
102 溝
130 画像形成装置
132 二次転写ベルト(搬送体の一例)
133 粘弾性層
134 溝
150 画像形成装置
152 清掃ロール(清掃部材の一例、回転部材の一例、円筒状部材の一例)
152B 弾性体層
154 凹凸部
170 画像形成装置
172 清掃ブラシ(清掃部材の一例、回転部材の一例)
172A 第1分割部(搬送体の幅方向両端部に接触する分割部の一例)
172B 第2分割部(搬送体の幅方向両端部より内側に接触する分割部の一例)
172C 第3分割部(搬送体の幅方向両端部に接触する分割部の一例)
174 凹凸部(凹凸の一例)
176 凹凸部(凹凸の一例)
351 クリーニングブレード
351 ブレード
θ 角度
D1 間隔
D2 間隔
P 記録媒体(媒体の一例)