(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177016
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】セル選択方法
(51)【国際特許分類】
H04W 48/20 20090101AFI20241212BHJP
H04W 48/08 20090101ALI20241212BHJP
H04W 48/16 20090101ALI20241212BHJP
【FI】
H04W48/20
H04W48/08
H04W48/16 132
H04W48/16 135
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023159295
(22)【出願日】2023-09-23
(31)【優先権主張番号】112121327
(32)【優先日】2023-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504429600
【氏名又は名称】緯創資通股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】WISTRON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】黄 源福
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ73
(57)【要約】 (修正有)
【課題】端末装置がより混雑した基地局をサービング基地局として選択する状況を回避し、良好なサービス品質を得るセル選択方法を提供する。
【解決手段】方法は、複数の基準基地局でセル選択動作を実行する間、各基準基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータを取得することと、各基準基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータに基づいて、基準基地局からサービング基地局を選択するすることと、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に適用されるセル選択方法であって、
複数の基準基地局でセル選択動作を実行する間、各前記基準基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータを取得することと、
各前記基準基地局に対応する前記信号インジケータ及び前記ネットワーク輻輳インジケータに基づいて、前記基準基地局からサービング基地局を選択することと
を含む、
方法。
【請求項2】
各前記基準基地局に対応する前記信号インジケータは信号強度及び信号品質を含み、各前記基準基地局に対応する前記ネットワーク輻輳インジケータは各前記基準基地局により判定されたユーザネットワークスループットを含み、
前記ユーザネットワークスループットは、第1の基準基地局により判定された現在のユーザネットワークスループット、又は、前記第1の基準基地局により予測された将来的なユーザネットワークスループットである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各前記基準基地局に対応する前記信号インジケータ及び前記ネットワーク輻輳インジケータに基づいて前記基準基地局から前記サービング基地局を選択することは、
各前記基準基地局に対応する前記信号インジケータに基づいて前記基準基地局から少なくとも1つの候補基地局を見つけることであって、各前記候補基地局に対応する前記信号インジケータは予め設定された条件を満たすことと、
各前記候補基地局に対応する前記ネットワーク輻輳インジケータに基づいて前記少なくとも1つの候補基地局から前記サービング基地局を選択することと
を含み、
各前記基準基地局に対応する前記ネットワーク輻輳インジケータは各前記基準基地局により判定されたユーザネットワークスループットを含み、前記サービング基地局は前記少なくとも1つの候補基地局の最も高いユーザネットワークスループットを有し、
前記基準基地局は第1の基準基地局を含み、前記第1の基準基地局に対応する前記信号インジケータは信号強度及び信号品質を含み、
前記方法は、
前記第1の基準基地局に対応する前記信号強度が信号強度閾値未満でなく、且つ前記第1の基準基地局に対応する前記信号品質が信号品質閾値未満でないと判定されることに応じて、前記第1の基準基地局に対応する前記信号インジケータは前記予め設定された条件を満たすと判定することと、
前記第1の基準基地局に対応する前記信号強度が前記信号強度閾値未満であり、または前記第1の基準基地局に対応する前記信号品質が前記信号品質閾値未満であると判定されることに応じて、前記第1の基準基地局に対応する前記信号インジケータは前記予め設定された条件を満たさないと判定することと
を更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
基地局に適用されるセル選択方法であって、
前記基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータを端末装置に提供することであって、前記基地局に対応する前記信号インジケータ及び前記ネットワーク輻輳インジケータは前記端末装置にセル選択動作を実行することを可能とすること
を含む、
方法。
【請求項5】
前記基地局に対応する前記信号インジケータは信号強度及び信号品質を含み、前記基地局に対応する前記ネットワーク輻輳インジケータは前記基地局により判定されたユーザネットワークスループットを含み、
前記ユーザネットワークスループットは、前記基地局により判定された現在のユーザネットワークスループット、又は、前記基地局により予測された将来的なユーザネットワークスループットであり、
前記方法は、
少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットを予測モデルに与えることであって、前記予測モデルは前記少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットに応じて前記将来的なユーザネットワークスループットを予測すること
を更に含み、
第1の場合において、前記予測モデルは長・短期メモリモデルを含み、前記将来的なユーザネットワークスループットは
【数1】
として表され、ここで、T
t-L,…,T
tは前記少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットであり、Lは時間窓であり、tは時間インデックスであり、f
λ()は前記長・短期メモリモデルであり、
第2の場合において、前記予測モデルは回帰モデルを含み、前記将来的なユーザネットワークスループットは
【数2】
として表され、ここで、c
tはランダム誤差値であり、ε
tは定数であり、φ
iは回帰係数であり、T
t-L,…,T
tは前記少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットであり、Lは時間窓であり、tは時間インデックスである、
請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信技術に関するものであり、特に、セル選択方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
端末装置(例えば携帯電話)は、起動した後にネットワークへの接続を試みる。接続処理の間、付近の検出可能なセル(又は基地局)の信号情報が測定され、より適切なセルが接続のために選択される。この処理をセル選択と呼ぶ。
【0003】
ネットワークに接続した後、端末装置は再びセル選択をタイムリーに実行するため、ネットワーク状態を観察し続け、この処理をセル再選択と呼ぶ。
【0004】
関連する通信標準(例えば、3GPP TS38.304)によると、セル選択又はセル再選択の間、端末装置は接続のために信号強度(例えば、3GPP TS38.304に定義されたSrxLevパラメータ)及び信号品質(例えば、3GPP TS38.304に定義されたSqalパラメータ)、並びに適合する周波数優先度又は無線アクセス技術(RAT_priorities)に基づいて適切なセルを選択する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、この選択方法が端末装置に高い信号強度及び良好な信号品質を有するサービングセルを選択することを可能にするとはいえ、端末装置は良好なサービス品質を得られない可能性がある。
【0006】
例えば、セルに何らかの理由(例えば、過度に多くの端末にサービス提供)でネットワーク輻輳が生じている場合、高い信号強度及び良好な信号品質にもかかわらず、サービス提供している端末のデータ転送速度を低下させる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記技術的課題を解決可能なセル選択方法を提供する。
【0008】
本発明の1つの実施形態は、端末装置に適用されるセル選択方法を提供する。該方法は、複数の基準基地局でのセル選択動作の間に、各基準基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータを取得することと、各基準基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータに基づいて基準基地局からサービス提供する基地局を選択することとを含む。
【0009】
本発明の1つの実施形態は、基地局に適用されるセル選択方法を提供する。該方法は、基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータを端末装置に提供することを含む。基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータは、端末装置にセル選択動作を実行することを可能とする。
【発明の効果】
【0010】
従って、端末装置がより混雑した基地局をサービング基地局として選択する状況を回避することができる。
【0011】
上記をより理解しやすくするため、図面と併せていくつかの実施形態を以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付図面は、本発明の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれてその一部を構成する。図面は、本発明の例示的な実施形態を表し、明細書と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。
【0013】
【
図1】本発明の1つの実施形態による通信システムの概略図である。
【
図2】本発明の1つの実施形態によるセル選択方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明の1つの実施形態による通信システムの概略図である。
図1において、通信システム10は端末装置11と基地局12とを含む。
【0015】
異なる実施形態において、端末装置11は、ユーザ機器(UE)、移動局、高度移動局(AMS)、又は無線端末通信装置を表してよい。加えて、端末装置11は、携帯電話、スマートフォン、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートブックPC、ネットブックPC、タブレットPC、テレビ、セットトップボックス、無線データモデム、ゲームコンソール、携帯機器、又は携帯型マルチメディアプレーヤ等であってよい。
【0016】
異なる実施形態において、基地局12は、例えば、無線ネットワークアクセスポイント、evolved Node B(eNodeB)、高度基地局(ABS)、マクロセル基地局、ピコセル基地局、又はRemote Radio Head(RRH)、gNodeB(gNB)等であってよいが、これに限定されない。
【0017】
図1に示すように、端末装置11は通信回路112とプロセッサ114とを含む。1つの実施形態において、通信回路112は、少なくとも送信器回路、受信器回路、アナログ-デジタル(A/D)変換器、デジタル-アナログ(D/A)変換器、低雑音増幅器(LNA)、ミキサ、フィルタ、整合回路、伝送線、パワーアンプ(PA)、1つ以上のアンテナユニット、及びローカル記憶媒体を含むことにより、端末装置11に無線アクセスを提供する。
【0018】
いくつかの実施形態において、通信回路112は、WiFi HaLowといった様々な無線ネットワーク通信プロトコルをサポートすることのできるプロトコルユニットといったコンポーネントであってよい。他の実施形態において、通信回路112は、global system for mobile communication(GSM)、personal handy-phone system(PHS)、符号分割多元接続(CDMA)システム、ワイヤレス・ファイデリティ(Wi-Fi)システム、又はworldwide interoperability for microwave access(WiMAX)信号伝送もサポートしてよいが、これに限定されない。
【0019】
加えて、プロセッサ114が通信回路112に結合され、プロセッサ114は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサコアを組み込む1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、任意のタイプの集積回路、ステートマシン、advanced RISC machine(ARM)系プロセッサ、及び類似の製品であってよい。
【0020】
図1に示すように、基地局12は通信回路122とプロセッサ124とを含み、その個別の可能な実装は通信回路112及びプロセッサ114を参照することができ、以下では特に説明しない。
【0021】
本発明の実施形態において、端末装置11及び基地局12は本発明が目的とするセル選択方法を実装するために連携することができ、その詳細を以下に説明する。
【0022】
図2は、本発明の1つの実施形態によるセル選択方法のフロー図である。本実施形態の方法は、
図1における端末装置11及び基地局12により実行されてよく、
図2におけるステップの詳細を
図1に示したコンポーネントと共に以下に表す。
【0023】
ステップS222にて、基地局12は、基地局12に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータを端末装置11に提供する。
【0024】
1つの実施形態において、基地局12に対応する信号インジケータは、信号強度(例えばSrxLevパラメータ)及び信号品質(例えばSqalパラメータ)を含む。加えて、基地局12に対応するネットワーク輻輳インジケータは、基地局12により判定されたユーザネットワークスループットを含んでよい。1つの実施形態において、基地局12のユーザネットワークスループットは、例えば基地局12により判定されたユーザが知覚するIPスループットであるが、これに限定されない。
【0025】
異なる実施形態において、基地局12は、例えばサービス提供する全ての端末装置のユーザが知覚するIPスループットの統計値(例えば平均値)を、対応するユーザネットワークスループットとして用いてよいが、これに限定されない。
【0026】
第1の実施形態において、基地局12のユーザネットワークスループットは、例えば基地局12により判定された現在のユーザネットワークスループットである。例えば、第tの時点(tは時間インデックス)で基地局12により判定されたユーザネットワークスループットが特定の値であると仮定し、基地局12はこの値を現在のユーザネットワークスループット(Ttと表す)として用い、Ttを端末装置11に提供してよい。
【0027】
第2の実施形態において、基地局12のユーザネットワークスループットは、例えば、基地局12により予測された将来的なユーザネットワークスループットである。例えば、現時点が第tの時点であると仮定し、将来的なユーザネットワークスループットは後の時点のユーザネットワークスループットである。第(t+1)の時点に対応する将来的なユーザネットワークスループットに関する下記の仮定は例示のみを目的としており、本発明の潜在的な実装を限定することを意図していない。
【0028】
第2の実施形態において、基地局12は少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットを予測モデル(Mと表す)に与えてよい。予測モデルMは、履歴ユーザネットワークスループットに応じて将来的なユーザネットワークスループット(T’t+1と表す)を予測してよい。
【0029】
第2の実施形態の第1の変形例において、予測モデルMは長・短期メモリモデルを含んでよい。この場合、将来的なユーザネットワークスループットT’
t+1は次のように表すことができる:
【数1】
ここで、T
t-L,…,T
tは履歴ユーザネットワークスループットであり、Lは時間窓であり、f
λ()は 長・短期メモリモデルである。
【0030】
式1から、予測モデルMはL+1個の履歴ユーザネットワークスループット(即ちTt-L,…,Tt)に応じて対応するネットワークスループットを将来的なユーザネットワークスループットT’t+1として予測することができることが分かるが、これに限定されない。
【0031】
第2の実施形態の第2の変形例において、予測モデルMは回帰モデルを含んでよい。この場合、将来的なユーザネットワークスループットT’
t+1は次のように表すことができる:
【数2】
ここで、c
tはランダム誤差値であり、ε
t定数であり、φ
iは回帰係数である。1つの実施形態において、c
tは、例えば平均値0及び標準偏差σを有するガウス確率変数であるが、これに限定されない。
【0032】
相応して、ステップS212にて、複数の基準基地局(例えば基地局12を含む)でセル選択動作を実行する間、端末装置11は各基準基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータを取得する。
【0033】
本発明の実施形態において、基準基地局は、例えば端末装置11が現在属するセルを管理する基地局(例えば、端末装置11のサービング基地局である)、又は端末装置11に隣接するセルを管理する基地局であるが、これに限定されない。
【0034】
この場合、各基準基地局に対応する信号インジケータは、信号強度(例えばSrxLevパラメータ)及び信号品質(例えばSqalパラメータ)を含み、各基準基地局に対応するネットワーク輻輳インジケータは、各基準基地局により判定されたユーザネットワークスループットを含む(例えば、第1の実施形態における現在のユーザネットワークスループットTt及び/又は第2の実施形態における将来的なユーザネットワークスループットT’t+1)。
【0035】
1つの実施形態において、アイドル状態(例えばRRC_IDLE状態)又は非動作状態(例えばRRC_INACTIVE状態)にある端末装置11は、現在のサービング基地局から同一周波数セル、異周波数セル、他RATセル等に関する情報を取得し、それに応じてセル選択動作を実行してよい。
【0036】
本発明の実施形態において、言及されるセル選択動作は、セル再選択動作も含むと広く理解されてよいが、これに限定されない。
【0037】
次に、ステップS214にて、端末装置11は、各基準基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータに基づいて、基準基地局からサービング基地局を選択する。
【0038】
1つの実施形態において、端末装置11は、各基準基地局に対応する信号インジケータに基づいて、基準基地局から少なくとも1つの候補基地局を見つけてよい。各候補基地局に対応する信号インジケータは、予め設定された条件を満たす。
【0039】
1つの実施形態において、基準基地局のうちの1つ(以降、第1の基準基地局と呼ぶ)に対し、端末装置11は第1の基準基地局が候補基地局に属するか否かを判定するため、第1の基準基地局に対応する信号強度が信号強度閾値(例えば0dB)未満でないか否か、及び、第1の基準基地局に対応する信号品質が信号品質閾値(例えば0dB)未満でないか否かを判定してよい。
【0040】
第1の基準基地局に対応する信号強度が信号強度閾値未満ではなく、第1の基準基地局に対応する信号品質が信号品質閾値未満ではないと判定したことに応じて、端末装置11は第1の基準基地局に対応する信号インジケータが予め設定された条件を満たすと判定してよい。逆に、第1の基準基地局に対応する信号強度が信号強度閾値未満である、又は、第1の基準基地局に対応する信号品質が信号品質閾値未満であると判定したことに応じて、端末装置11は第1の基準基地局に対応する信号インジケータが予め設定された条件を満たさないと判定してよいが、これに限定されない。
【0041】
簡述すれば、端末装置11は、信号強度が信号強度閾値未満でなく信号品質が信号品質閾値未満でない1つ以上の基準基地局を候補基地局として見つけてよいが、これに限定されない。
【0042】
その後、端末装置11は、各候補基地局に対応するネットワーク輻輳インジケータに基づいて、候補基地局からサービング基地局を選択してよい。
【0043】
1つの実施形態において、端末装置11は、例えば最も高いユーザネットワークスループットを有する候補基地局の1つ以上をサービング基地局として使用してよいが、これに限定されない。例えば、基地局12が、予め設定された条件を満たすことに加え、最も高いユーザネットワークスループットを有する候補基地局であると仮定し、端末装置11は、例えば基地局12をサービング基地局として選択してよいが、これに限定されない。
【0044】
その後、端末装置11は相応して、選択されたサービング基地局に接続するため、選択されたサービング基地局(例えば基地局12)で後続の接続手順(例えばランダムアクセス手順)を実行してよいが、これに限定されない。
【0045】
まとめると、本発明の提案する方法は、より好ましい信号強度、信号品質、及びネットワーク輻輳インジケータ(例えば、最も高いユーザネットワークスループット)を有する基地局をサービング基地局として端末装置が選択することを可能とし、これにより、より混雑した基地局をサービング基地局として選択することを回避する。これは、端末装置がセル選択動作後に、より好ましいデータ転送速度を得ることを可能とし、よってユーザエクスペリエンスが向上する。
【0046】
当業者にとって、本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、開示された実施形態に対して様々な改変及び変形を行うことができることは明らかであろう。上記を考慮し、本発明は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲内にある限り、改変及び変形を包含することを意図している。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明のセル選択方法は、通信システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0048】
10:通信システム
11:端末装置
112、122:通信回路
114、124:プロセッサ
12:基地局
S212~S214、S222:ステップ
【手続補正書】
【提出日】2023-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項5】
前記基地局に対応する前記信号インジケータは信号強度及び信号品質を含み、前記基地局に対応する前記ネットワーク輻輳インジケータは前記基地局により判定されたユーザネットワークスループットを含み、
前記ユーザネットワークスループットは、前記基地局により判定された現在のユーザネットワークスループット、又は、前記基地局により予測された将来的なユーザネットワークスループットであり、
前記方法は、
少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットを予測モデルに与えることであって、前記予測モデルは前記少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットに応じて前記将来的なユーザネットワークスループットを予測すること
を更に含み、
第1の場合において、前記予測モデルは長・短期メモリモデルを含み、前記将来的なユーザネットワークスループットは
【数1】
として表され、ここで、T
t-L,…,T
tは前記少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットであり、Lは時間窓であり、tは時間インデックスであり、f
λ()は前記長・短期メモリモデルであり、
第2の場合において、前記予測モデルは回帰モデルを含み、前記将来的なユーザネットワークスループットは
【数2】
として表され、ここで、c
tはランダム誤差値であり、ε
tは定数であり、φ
iは回帰係数であり、T
t-L,…,T
tは前記少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットであり、Lは時間窓であり、tは時間インデックスである、
請求項
4に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に適用されるセル選択方法であって、
複数の基準基地局でセル選択動作を実行する間、各前記基準基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータを取得することと、
各前記基準基地局に対応する前記信号インジケータ及び前記ネットワーク輻輳インジケータに基づいて、前記基準基地局からサービング基地局を選択することと
を含み、
各前記基準基地局に対応する前記信号インジケータは信号強度及び信号品質を含み、各前記基準基地局に対応する前記ネットワーク輻輳インジケータは各前記基準基地局により判定されたユーザネットワークスループットを含み、
前記ユーザネットワークスループットは、各前記基準基地局によりサービスが提供された全ての端末装置のユーザが知覚するIPスループットの統計値であり、
前記ユーザネットワークスループットは、前記複数の基準基地局のうちの第1の基準基地局により判定された現在のユーザネットワークスループット、又は、前記第1の基準基地局により予測された将来的なユーザネットワークスループットである、
方法。
【請求項2】
各前記基準基地局に対応する前記信号インジケータ及び前記ネットワーク輻輳インジケータに基づいて前記基準基地局から前記サービング基地局を選択することは、
各前記基準基地局に対応する前記信号インジケータに基づいて前記基準基地局から少なくとも1つの候補基地局を見つけることであって、各前記候補基地局に対応する前記信号インジケータは予め設定された条件を満たすことと、
各前記候補基地局に対応する前記ネットワーク輻輳インジケータに基づいて前記少なくとも1つの候補基地局から前記サービング基地局を選択することと
を含み、
各前記基準基地局に対応する前記ネットワーク輻輳インジケータは各前記基準基地局により判定されたユーザネットワークスループットを含み、前記サービング基地局は前記少なくとも1つの候補基地局の最も高いユーザネットワークスループットを有し、
前記基準基地局は第1の基準基地局を含み、前記第1の基準基地局に対応する前記信号インジケータは信号強度及び信号品質を含み、
前記方法は、
前記第1の基準基地局に対応する前記信号強度が信号強度閾値未満でなく、且つ前記第1の基準基地局に対応する前記信号品質が信号品質閾値未満でないと判定されることに応じて、前記第1の基準基地局に対応する前記信号インジケータは前記予め設定された条件を満たすと判定することと、
前記第1の基準基地局に対応する前記信号強度が前記信号強度閾値未満であり、または前記第1の基準基地局に対応する前記信号品質が前記信号品質閾値未満であると判定されることに応じて、前記第1の基準基地局に対応する前記信号インジケータは前記予め設定された条件を満たさないと判定することと
を更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
基地局に適用されるセル選択方法であって、
前記基地局に対応する信号インジケータ及びネットワーク輻輳インジケータを端末装置に提供することであって、前記基地局に対応する前記信号インジケータ及び前記ネットワーク輻輳インジケータは前記端末装置にセル選択動作を実行することを可能とすること
を含み、
前記基地局に対応する前記信号インジケータは信号強度及び信号品質を含み、前記基地局に対応する前記ネットワーク輻輳インジケータは前記基地局により判定されたユーザネットワークスループットを含み、
前記ユーザネットワークスループットは、前記基地局によりサービスが提供された全ての端末装置のユーザが知覚するIPスループットの統計値であり、
前記ユーザネットワークスループットは、前記基地局により判定された現在のユーザネットワークスループット、又は、前記基地局により予測された将来的なユーザネットワークスループットである、
方法。
【請求項4】
前記方法は、
少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットを予測モデルに与えることであって、前記予測モデルは前記少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットに応じて前記将来的なユーザネットワークスループットを予測すること
を更に含み、
第1の場合において、前記予測モデルは長・短期メモリモデルを含み、前記将来的なユーザネットワークスループットは
【数1】
として表され、ここで、T
t-L,…,T
tは前記少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットであり、Lは時間窓であり、tは時間インデックスであり、f
λ()は前記長・短期メモリモデルであり、
第2の場合において、前記予測モデルは回帰モデルを含み、前記将来的なユーザネットワークスループットは
【数2】
として表され、ここで、c
tはランダム誤差値であり、ε
tは定数であり、φ
iは回帰係数であり、T
t-L,…,T
tは前記少なくとも1つの履歴ユーザネットワークスループットであり、Lは時間窓であり、tは時間インデックスである、
請求項
3に記載の方法。
【外国語明細書】