(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177031
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】会計情報開示システム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q40/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023202385
(22)【出願日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】P 2023095258
(32)【優先日】2023-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】593157127
【氏名又は名称】株式会社サンワ
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100168790
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英之
(72)【発明者】
【氏名】霜野 祥章
(57)【要約】
【課題】担任教師等、管理金の実際の管理を担当する担当者の負担を増大させることなく、学校によって管理される管理金の使途に関する正確な会計情報を納金者に開示できる会計情報開示システム、プログラム、及び方法を提供する。
【解決手段】
会計情報開示システムは、コンピュータによって構成されており、学校によって管理される管理金を納金する納金者に、管理金の使途に関する会計情報を開示するシステムであって、請求情報登録手段16と、許否情報入力手段17Aと、割付手段17Bと、会計情報作成手段18とを具備する。請求情報登録手段16は、販売者端末3Aから送信される請求情報を承認要求付きにて請求情報データベース26に登録する。許否情報入力手段17Aは、承認要求に対し承認するか否かに関する許否情報を入力する。割付手段17Bは、承認要求に対し承認がなされた請求情報を特定のグループ、又は特定の学校生徒に割付ける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって構成されており、学校によって管理される管理金を納金する納金者に、前記管理金の使途に関する会計情報を開示する会計情報開示システムであって、
前記納金者に関する納金者情報を納金者情報データベースに登録する納金者情報登録手段と、
学校生徒に関する生徒情報を前記納金者と紐づけ、生徒情報データベースに登録する生徒情報登録手段と、
前記管理金を消費する、学校所属のグループに関するグループ情報をグループ情報データベースに登録するグループ情報登録手段と、
前記管理金によって購入される物品の販売者が使用する第1端末装置から送信される請求情報を承認要求付きにて請求情報データベースに登録する請求情報登録手段と、
前記承認要求に対し承認するか否かに関する許否情報を入力する許否情報入力手段と、
前記承認要求に対し承認がなされた前記請求情報を特定の前記グループ、又は特定の前記学校生徒に割付ける割付手段と、
前記割付手段によって前記請求情報が割付けられる前記グループごと、又は前記学校生徒ごとの前記会計情報を作成する会計情報作成手段と、
通信ネットワークを介し、前記第1端末装置から送信される前記請求情報を受信するとともに、前記会計情報作成手段によって作成される前記会計情報を前記納金者が使用する第2端末装置に送信する送受信手段
とを具備する、会計情報開示システム。
【請求項2】
学校によって管理される管理金を納金する納金者に、前記管理金の使途に関する会計情報を開示する会計情報開示方法であって、コンピュータにより構成される会計情報開示システムに、
前記納金者に関する納金者情報を納金者情報データベースに登録する納金者情報登録ステップと、
学校生徒に関する生徒情報を前記納金者と紐づけ、生徒情報データベースに登録する生徒情報登録ステップと、
前記管理金を消費する、学校所属のグループに関するグループ情報をグループ情報データベースに登録するグループ情報登録ステップと、
前記管理金によって購入される物品の販売者が使用する第1端末装置から送信される請求情報を承認要求付きにて請求情報データベースに登録する請求情報登録ステップと、
前記承認要求に対し承認するか否かに関する許否情報を入力する許否情報入力ステップと、
前記承認要求に対し承認がなされた前記請求情報を特定の前記グループ、又は特定の前記学校生徒に割付ける割付ステップと、
前記割付ステップによって前記請求情報が割付けられる前記グループごと、又は前記学校生徒ごとの前記会計情報を作成する会計情報作成ステップと、
通信ネットワークを介し、前記第1端末装置から送信される前記請求情報を受信するとともに、前記会計情報作成ステップによって作成される前記会計情報を前記納金者が使用する第2端末装置に送信する送受信ステップ
とを実行させる、会計情報開示方法。
【請求項3】
学校によって管理される管理金を納金する納金者に、前記管理金の使途に関する会計情報を開示する会計情報開示プログラムであって、コンピュータを、
前記納金者に関する納金者情報を納金者情報データベースに登録する納金者情報登録手段、
学校生徒に関する生徒情報を前記納金者と紐づけ、生徒情報データベースに登録する生徒情報登録手段、
前記管理金を消費する、学校所属のグループに関するグループ情報をグループ情報データベースに登録するグループ情報登録手段、
前記管理金によって購入される物品の販売者が使用する第1端末装置から送信される請求情報を承認要求付きにて請求情報データベースに登録する請求情報登録手段、
前記承認要求に対し承認するか否かに関する許否情報を入力する許否情報入力手段、
前記承認要求に対し承認がなされた前記請求情報を特定の前記グループ、又は特定の前記学校生徒に割付ける割付手段、
前記割付手段によって前記請求情報が割付けられる前記グループごと、又は前記学校生徒ごとの前記会計情報を作成する会計情報作成手段、及び
通信ネットワークを介し、前記第1端末装置から送信される前記請求情報を受信するとともに、前記会計情報作成手段によって作成される前記会計情報を前記納金者が使用する第2端末装置に送信する送受信手段
として機能させる会計情報開示プログラム。
【請求項4】
前記管理金が、デポジットとして納金され、
前記会計情報作成手段は、前記デポジットとして納金された前記管理金の決済を示す前記会計情報を作成する、請求項1に記載の会計情報開示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PTA会費、学級費、学年費、部費、及び教材費等、学校が管理する管理金の使途を保護者等の関係者に開示するための会計情報開示システム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
保護者等の関係者によって学校に納金され、学校によって管理される管理金の使途について帳簿を作成する帳簿作成装置として、特許文献1には、学年全体についての帳簿と、生徒個人についての帳簿とを作成する帳簿作成装置が記載されている。特許文献1に記載の帳簿作成装置によれば、生徒個人を対象とする帳簿が、学年全体を対象とする帳簿とは別に作成されるために、保護者等の関係者は管理金が適切に管理されているかをより詳しく知ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の帳簿作成装置においては、担任教師等、管理金の実際の管理を担当する担当者が、学用品等の物品の販売者に物品を注文する際に、注文の内容を示す物品名、及び購入金額等の取引データを帳簿管理装置に入力することによって帳簿が作成される。従って、値引きや、注文のキャンセル等のイレギュラーな事態が発生した場合には、その都度、担任教師等の担当者が、既に入力した取引データを修正する必要があり、データの修正が適時、適切に行われないと正しい帳簿が作成されず、担任教師等の負担は大きなものとなる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、担任教師等、管理金の実際の管理を担当する担当者の負担を増大させることなく、学校によって管理される管理金の使途に関する正確な会計情報を納金者に開示できる会計情報開示システム、プログラム、及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する会計情報開示システムは、コンピュータによって構成されており、学校によって管理される管理金を納金する納金者に、前記管理金の使途に関する会計情報を開示するシステムであって、納金者情報登録手段と、生徒情報登録手段と、グループ情報登録手段と、請求情報登録手段と、許否情報入力手段と、割付手段と、会計情報作成手段と、送受信手段とを具備する。前記納金者情報登録手段は、前記納金者に関する納金者情報を納金者情報データベースに登録する。前記生徒情報登録手段は、学校生徒に関する生徒情報を前記納金者と紐づけ、生徒情報データベースに登録する。前記グループ情報登録手段は、前記管理金を消費する、学校所属のグループに関するグループ情報をグループ情報データベースに登録する。前記請求情報登録手段は、第1端末装置から送信される請求情報を承認要求付きにて請求情報データベースに登録する。前記第1端末装置は、前記管理金によって購入される物品の販売者が使用する端末装置である。前記許否情報入力手段は、前記承認要求に対し承認するか否かに関する許否情報を入力する。前記割付手段は、前記承認要求に対し承認がなされた前記請求情報を特定の前記グループ、又は特定の前記学校生徒に割付ける。前記会計情報作成手段は、前記割付手段によって前記請求情報が割付けられる前記グループごと、又は前記学校生徒ごとの前記会計情報を作成する。前記送受信手段は、通信ネットワークを介し、前記第1端末装置から送信される前記請求情報を受信するとともに、前記会計情報作成手段によって作成される前記会計情報を第2端末装置に送信する。前記第2端末装置は、前記納金者が使用する端末装置である。
【0007】
本願に開示する会計情報開示方法は、学校によって管理される管理金を納金する納金者に、前記管理金の使途に関する会計情報を開示する方法であって、コンピュータにより構成される会計情報開示システムに、納金者情報登録ステップと、生徒情報登録ステップと、グループ情報登録ステップと、請求情報登録ステップと、許否情報入力ステップと、割付ステップと、会計情報作成ステップと、送受信ステップとを実行させる。前記納金者情報登録ステップは、前記納金者に関する納金者情報を納金者情報データベースに登録する。前記生徒情報登録ステップは、学校生徒に関する生徒情報を前記納金者と紐づけ、生徒情報データベースに登録する。前記グループ情報登録ステップは、前記管理金を消費する、学校所属のグループに関するグループ情報をグループ情報データベースに登録する。前記請求情報登録ステップは、第1端末装置から送信される請求情報を承認要求付きにて請求情報データベースに登録する。前記第1端末装置は、前記管理金によって購入される物品の販売者が使用する端末装置である。前記許否情報入力ステップは、前記承認要求に対し承認するか否かに関する許否情報を入力する。前記割付ステップは、前記承認要求に対し承認がなされた前記請求情報を特定の前記グループ、又は特定の前記学校生徒に割付ける。前記会計情報作成ステップは、前記割付ステップによって前記請求情報が割付けられる前記グループごと、又は前記学校生徒ごとの前記会計情報を作成する。前記送受信ステップは、通信ネットワークを介し、前記第1端末装置から送信される前記請求情報を受信するとともに、前記会計情報作成ステップによって作成される前記会計情報を第2端末装置に送信する。前記第2端末装置は、前記納金者が使用する端末装置である。
【0008】
本願に開示する会計情報開示プログラムは、学校によって管理される管理金を納金すべき納金者に、前記管理金の使途に関する会計情報を開示するためのプログラムであって、コンピュータを、納金者情報登録手段、生徒情報登録手段、グループ情報登録手段、請求情報登録手段、許否情報入力手段、割付手段、会計情報作成手段、及び送受信手段として機能させる。前記納金者情報登録手段は、前記納金者に関する納金者情報を納金者情報データベースに登録する。前記生徒情報登録手段は、学校生徒に関する生徒情報を前記納金者と紐づけ、生徒情報データベースに登録する。前記グループ情報登録手段は、前記管理金を消費する、学校所属のグループに関するグループ情報をグループ情報データベースに登録する。前記請求情報登録手段は、第1端末装置から送信される請求情報を承認要求付きにて請求情報データベースに登録する。前記第1端末装置は、前記管理金によって購入される物品の販売者が使用する端末装置である。前記許否情報入力手段は、前記承認要求に対し承認するか否かに関する許否情報を入力する。前記割付手段は、前記承認要求に対し承認がなされた前記請求情報を特定の前記グループ、又は特定の前記学校生徒に割付ける。前記会計情報作成手段は、前記割付手段によって前記請求情報が割付けられる前記グループごと、又は前記学校生徒ごとの前記会計情報を作成する。前記送受信手段は、通信ネットワークを介し、前記第1端末装置から送信される前記請求情報を受信するとともに、前記会計情報作成手段によって作成される前記会計情報を第2端末装置に送信する。前記第2端末装置は、前記納金者が使用する端末装置である。
【0009】
本願に開示する会計情報開示システムにおいて、前記管理金は、デポジットとして納金され、前記会計情報作成手段は、前記デポジットとして納金された前記管理金の決済を示す前記会計情報を作成する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る会計情報開示システム、プログラム、及び方法によれば、担任教師等、管理金の実際の管理を担当する担当者の負担を増大させることなく、学校によって管理される管理金の使途に関する正確な会計情報を納金者に開示できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態に係る会計情報開示システムを示すブロック図である。
【
図2】実施形態の運営サーバを示すブロック図である。
【
図3】(a)実施形態の学校情報データベースを示すテーブル図である。(b)実施形態の納金者情報データベースを示すテーブル図である。(c)実施形態の生徒情報データベースを示すテーブル図である。
【
図4】(a)実施形態のグループ情報データベースのヘッダーを示すテーブル図である。(a)実施形態のグループ情報データベースの明細を示すテーブル図である。(c)実施形態の販売者情報データベースを示すテーブル図である。
【
図5】(a)実施形態のグループ管理画面を示す概略図である。(b)実施形態のグループ構成員登録画面を示す概略図である。
【
図6】(a)実施形態の請求情報データベースの請求ヘッダーを示すテーブル図である。(b)実施形態の請求情報データベースの請求明細を示すテーブル図である。
【
図7】(a)実施形態の請求情報データベースの割付ヘッダーを示すテーブル図である。(b)実施形態の請求情報データベースの割付明細を示すテーブル図である。
【
図8】実施形態の請求登録画面を示す概略図である。
【
図9】実施形態の第1許否決定画面を示す概略図である。
【
図10】実施形態の第2許否決定画面を示す概略図である。
【
図11】実施形態の会計情報作成手段が作成する会計情報の一例を示す概略図であって、会計情報のうちの収入の部を表示する表示画面を示す概略図である。
【
図12】実施形態の会計情報作成手段が作成する会計情報の一例を示す概略図であって、会計情報のうちの支出の部を表示する表示画面を示す概略図である。
【
図13】実施形態の会計情報作成手段が作成する会計情報の一例を示す概略図であって、会計情報のうちの残高の部を表示する表示画面を示す概略図である。
【
図14】実施形態の会計情報作成手段が作成する会計情報の他の一例を示す概略図であって、ある月のデポジットについての決済を表示する表示画面を示す概略図である。
【
図15】実施形態の会計情報作成手段が作成する会計情報の他の一例を示す概略図であって、翌月のデポジットについての決済を表示する表示画面を示す概略図である。
【
図16】実施形態の会計情報作成手段が作成する会計情報の他の一例を示す概略図であって、翌々月のデポジットについての決済を表示する表示画面を示す概略図である。
【
図17】本発明の実施形態に係る会計情報開示システムにおける全体的な処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係る会計情報開示システム、方法、及びプログラムを図面に基づいて詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するのに好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に発明を限定する旨が明記されていない限り、この実施形態に限定されるものではない。
【0013】
〈実施形態1〉
以下に、
図1、
図2を参照して、本発明の一実施形態に係る会計情報開示システム、方法、及びプログラムを説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る会計情報開示システムを示すブロック図である。
図2は、実施形態の運営サーバを示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、実施形態の会計情報開示システムは、運営サーバ1を備えており、学校によって管理される管理金を納金する納金者に、管理金の使途に関する会計情報を開示するためのシステムである。学校によって管理される管理金とは、実施形態においては、PTA会費、学級費、学年費、部費、及び学習ドリル等の教材費を含む。
【0015】
運営サーバ1は、コンピュータであり、制御部10、記憶部20、及び通信部30を有する。制御部10は、中央処理装置、及び主記憶装置等から構成され、運営サーバ1の動作を統括的に制御する。記憶部20は、補助記憶装置から構成され、各種情報を記憶し、保存する。通信部30は、運営サーバ1が、ローカルエリアネットワーク(構内ネットワーク)、携帯電話回線、及びインターネット等の通信ネットワーク2を介し外部装置と通信するネットワーク・インタフェース・カード等の物理的なハードウェアである。
【0016】
運営サーバ1は、ウェブサーバ、及びメールサーバ等のサーバ機能を有しており、
図1に示すように、通信ネットワーク2を介し、販売者端末3A、納金者端末3B、及び担当者端末3C等の端末装置3と通信する。販売者端末3Aとは、管理金によって購入される物品の販売者が使用する端末装置3である。納金者端末3Bとは、学校生徒の保護者等の納金者が使用する端末装置3である。担当者端末3Cとは、担任教師等の担当者が使用する端末装置3である。なお、運営サーバ1がウェブサーバ、又はメールサーバ等のサーバ機能を有しない場合には、運営サーバ1は、ウェブサーバ、又はメールサーバを介し端末装置3と通信する。
【0017】
端末装置3は、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、又はノートパソコン等のコンピュータであり、無線通信、及び有線通信等の通信機能と、各種情報を表示する表示機能とを有する。
【0018】
図2に示すように、運営サーバ1の制御部10は、コンピュータの主記憶装置に記憶されるプログラムを中央処理装置に読み込ませ、プログラムに含まれる命令を実行させることによって、運営サーバ1を制御するとともに、学校情報登録手段11、納金者情報登録手段12、生徒情報登録手段13、グループ情報登録手段14A、グループ構成員登録手段14B、販売者情報登録手段15、請求情報登録手段16、許否情報入力手段17A、割付手段17B、会計情報作成手段18、及び送受信手段19として機能する。プログラムは、CD-ROM、USBメモリ等の記憶媒体に記憶され、記憶媒体から運営サーバ1に読み出され、インストールされるものであってもよいし、通信ネットワーク2を介し運営サーバ1にインストールされるものであってもよい。
【0019】
運営サーバ1の記憶部20は、実施形態においては、学校情報データベース21、納金者情報データベース22、生徒情報データベース23、グループ情報データベース24、販売者情報データベース25、及び請求情報データベース26を記憶し、保存する。以下、
図3から
図10を参照して、実施形態の各データベースを説明する。
【0020】
図3(a)は、実施形態の学校情報データベースを示すテーブル図である。
図3(b)は、実施形態の納金者情報データベースを示すテーブル図である。
図3(c)は、実施形態の生徒情報データベースを示すテーブル図である。
図4(a)は、実施形態のグループ情報データベースのヘッダーを示すテーブル図である。
図4(b)は、実施形態のグループ情報データベースの明細を示すテーブル図である。
図4(c)は、実施形態の販売者情報データベースを示すテーブル図である。
図5(a)は、実施形態のグループ管理画面を示す概略図である。
図5(b)は、実施形態のグループ構成員登録画面を示す概略図である。
【0021】
図6(a)は、実施形態の請求情報データベースの請求ヘッダーを示すテーブル図である。
図6(b)は、実施形態の請求情報データベースの請求明細を示すテーブル図である。
図7(a)は、実施形態の請求情報データベースの割付ヘッダーを示すテーブル図である。
図7(b)は、実施形態の請求情報データベースの割付明細を示すテーブル図である。
図8は、実施形態の請求登録画面を示す概略図である。
図9は、実施形態の第1許否決定画面を示す概略図である。
図10は、実施形態の第2許否決定画面を示す概略図である。
【0022】
学校情報登録手段11は、学校に関する学校情報を学校情報データベース21に登録する。実施形態において、学校とは、小学校、及び中学校である。しかしながら、本発明の学校は、学校教育法に定められる学校であればよく、高等学校、大学、高等専門学校等を含む。
【0023】
図3(a)に示すように、学校情報データベース21は、実施形態においては、学校ID、学校名、納金時期、所在地、連絡先、及びパスワードの各項目を有する。項目「学校ID」には、学校の識別番号が記憶される。項目「学校名」には、学校の名称が記憶される。項目「納金時期」には、学校ごとに決められる、一定の納金時期に関する情報が記憶される。図示例の各学校においては、学級費、部費、教材費等の管理金は、各学期の初めに納金されるものとされているが、後述するように、実施形態において、管理金は、必要に応じて、基本的には毎月、例えばクレジットカード払い、又は口座振替によって、一定額がデポジットとして納金されてもよい。また、物品の購入後に各学校生徒に個別に請求すべき事案については、別途、締日、引落日、及び請求者への支払日等を学校情報データベース21に登録するようにしてもよい。
【0024】
学校情報データベース21の項目「所在地」には、学校の住所が記憶される。項目「連絡先」には、電話番号等の連絡先に関する情報が記憶される。項目「パスワード」には、運営サーバ1にログインするためのパスワードが記憶される。学級担任等の各担当者は、例えば、学校IDとパスワードとを用いて、各担当者が使用する担当者端末3Cから運営サーバ1にログインする。
【0025】
納金者情報登録手段12は、学校生徒の保護者等の管理金の納金者に関する納金者情報を納金者情報データベース22に登録する。
【0026】
図3(b)に示すように、納金者情報データベース22は、実施形態においては、納金者ID、納金者名、パスワード、納金方法、及び連絡先の各項目を有する。項目「納金者ID」には、納金者の識別番号が記憶される。項目「納金者名」には、納金者の氏名が記憶される。項目「パスワード」には、納金者が納金者端末3Bから運営サーバ1にログインするためのパスワードが記憶される。項目「納金方法」には、納金者が管理金を納金する納金方法を示す情報が記憶される。例えば、クレジットカードによって自動決済する「クレジットカード払い」、自動決済である「口座振替」、コンビニエンスストアにおいて支払いを行う「コンビニ決済」、及び「銀行振込」等の各種納金方法を記憶することができる。項目「連絡先」には、eメールアドレス等の連絡先に関する情報が記憶される。
【0027】
生徒情報登録手段13は、学校生徒に関する生徒情報を納金者と紐づけ、生徒情報データベース23に登録する。
【0028】
図3(c)に示すように、生徒情報データベース23は、実施形態においては、生徒ID、生徒名、及び納金者IDの各項目を有する。項目「生徒ID」には、各学校生徒の識別番号が記憶される。項目「生徒名」には、学校生徒の氏名が記憶される。項目「納金者ID」には、学校生徒が紐づけられる納金者の識別番号が記憶される。
【0029】
グループ情報登録手段14Aは、管理金を消費する学校所属のグループに関するグループ情報をグループ情報データベース24に登録する。グループ構成員登録手段14Bは、各グループの構成員として学校生徒、又は学校生徒が紐づけられる納金者を登録する。
【0030】
図4(a)、
図4(b)に示すように、グループ情報データベース24は、実施形態においては、グループヘッダー24A、及びグループ明細24Bを含む。グループヘッダー24Aは、グループID、グループ名、人数、及び学校IDの各項目を有する。グループ明細24Bは、グループ明細番号、グループID、及び生徒IDの各項目を有する。
【0031】
グループヘッダー24Aの項目「グループID」には、グループの識別番号が記憶される。項目「グループ名」には、グループの名称が記憶される。項目「人数」には、グループの構成員の人数が記憶される。項目「学校ID」には、グループが所属する学校の識別番号が記憶される。
【0032】
グループ明細24Bの項目「グループ明細番号」には、各学校生徒を特定のグループに登録する登録操作に付される整理番号が記憶され、項目「グループID」には、登録先のグループの識別番号が記憶され、項目「生徒ID」には、登録操作によって登録される学校生徒の識別番号が記憶される。各学校生徒は、学年、学級等のグループに登録されるとともに、学校生徒が部活をしている場合には、部活を示すグループにも登録される。
【0033】
図5に示すように、実施形態において、グループ構成員登録手段14Bは、グループ管理画面31、及びグループ構成員登録画面32と対応するウェブページデータを生成し、送受信手段19によって担当者端末3Cに送信する。
【0034】
グループ管理画面31は、グループ一覧31a、及び構成員登録ボタン31bを含む。グループ一覧31aは、グループ名、人数等の各項目を含み、学校所属の「野球部」、「サッカー部」、及び「PTA」等の各グループの名称、及び所属員の人数を表示する。グループ構成員登録ボタン31bは、マウスクリック等の操作を受付け可能にグループ管理画面31に表示される。例えば、グループ一覧31aにおいていずれかのグループが選択されている状態で、グループ構成員登録ボタン31bがマウスクリック等の操作を受付けると、グループ構成員登録手段14Bは、グループ構成員登録画面32と対応するウェブページデータを生成し、担当者端末3Cに送信する。
【0035】
グループ構成員登録画面32は、グループ名表示欄32a、及び構成員登録欄32bを含む。グループ名表示欄32aは、構成員登録の対象となっているグループのグループ名を表示する。グループ構成員登録欄32bは、検索等して取得される、グループ構成員として登録すべき学校生徒の生徒情報を表示するとともに、グループの構成員として実際に追加するか否かを決定するための操作を受付ける。グループ構成員登録画面32において特定のグループの構成員であることが決定された学校生徒は、グループ情報データベース24に、特定のグループの構成員であることを示す情報が記憶される。
【0036】
販売者情報登録手段15は、販売者に関する販売者情報を販売者情報データベース25に登録する。販売者情報データベース25に登録される販売者は、管理金によって購入される物品の販売者である。
【0037】
図4(c)に示すように、販売者情報データベース25は、実施形態においては、販売者ID、販売者名、パスワード、代表者名、所在地、及び連絡先の各項目を有する。項目「販売者ID」には、販売者の識別番号が記憶される。項目「販売者名」には、販売者の名称が記憶される。項目「パスワード」には、販売者が販売者端末3Aによって運営サーバ1にログインする際のパスワードが記憶される。項目「代表者名」には、代表者の氏名が記憶される。項目「所在地」には、販売者の住所が記憶される。項目「連絡先」には、eメールアドレス等の連絡先に関する情報が記憶される。
【0038】
請求情報登録手段16は、第1端末装置としての販売者端末3Aから送信される請求情報を承認要求付きにて請求情報データベース27に登録する。販売者端末3Aから送信される請求情報は、通信ネットワーク2を介し、送受信手段19によって受信される。許否情報入力手段17Aは、請求情報に付される承認要求に対し承認するか否かに関する許否情報を入力する。割付手段17Bは、承認要求に対し承認がなされた請求情報を特定のグループ、又は特定の学校生徒に割付ける。
【0039】
図6、
図7に示すように、実施形態において、請求情報データベース27は、請求ヘッダー27A、請求明細27B、割付ヘッダー27C、及び割付明細27Dを含む。
【0040】
請求ヘッダー27A、及び請求明細27Bは、販売者が使用する販売者端末3Aから送信され、送受信手段19によって受信される請求情報から、担任教師等の担当者の操作を要することなく、自動的に作成される。なお、校外学習の際のバスのチャーター料、電車賃等、請求者が学校である請求については、例外的に、担当者端末3Cから送信され、送受信手段19によって受信される請求情報が請求ヘッダー27A、及び請求明細27Bに登録される。
【0041】
図6(a)に示すように、請求ヘッダー27Aは、請求番号、請求日、請求者ID、締日、及び支払日の各項目を有する。項目「請求番号」には、各請求の整理番号が記憶される。項目「請求日」には、請求の日付が記憶される。項目「請求者ID」には、請求者である販売者の識別番号、又は、学校が請求者である場合には、学校の識別番号が記憶される。項目「締日」には、今期の決済期間における請求の締日が記憶される。項目「支払日」には、学校から販売者等に支払いが行われるべき日時が記憶される。
【0042】
図6(b)に示すように、請求明細27Bは、請求明細番号、請求番号、請求対象、単価、数量、請求額、承認状況、及び請求先IDの各項目を有する。項目「請求明細番号」には、請求の原因である具体的な取引の整理番号が記憶される。項目「請求番号」には、具体的な取引が紐づけられている請求の整理番号が記憶される。項目「請求対象」には、取引の対象である物品等の名称や請求の費目が記憶される。項目「単価」には、物品の単価や一人当たりの徴収額が記憶される。項目「数量」には、物品の数量や徴収対象の人数が記憶される。項目「請求額」には、合計の請求金額が記憶される。項目「承認状況」には、具体的な取引についての請求を担当者が承認したか否かに関する情報が記憶される。項目「請求先ID」には、販売者端末3A等から送信される請求情報にて指定される請求先の識別番号が記憶される。
【0043】
図7(a)に示すように、割付ヘッダー27Cは、割付番号、及び割付日の各項目を有する。項目「割付番号」には、承認要求に対し承認がなされ、特定のグループに割付けられた具体的な取引についての整理番号が記憶される。項目「割付日」には、割付がなされた日時が記憶される。
【0044】
図7(b)に示すように、割付明細27Dは、割付明細番号、割付番号、請求明細、請求番号、単価、数量、請求額、及び割付先IDの各項目を有する。項目「割付明細番号」には、具体的な個々の取引についての請求情報を特定のグループや学校生徒個人に最終的に割付ける割付けの整理番号が記憶される。例えば、請求先を「5年1組」とする「計算ドリル」の「32」冊分の請求が販売者からなされたとき、5年1組に所属する各学校生徒に請求情報が割付けられ、各学校生徒への請求情報の割付けの各々に対して整理番号が付される。
【0045】
割付明細27Dの項目「請求明細」には、請求の原因である具体的な取引の整理番号が記憶される。項目「請求番号」には、具体的な取引が紐づけられる請求の整理番号が記憶される。項目「単価」には、物品の単価や一人当たりの徴収額が記憶される。項目「数量」には、物品の数量や徴収対象の人数が記憶される。項目「請求額」には、合計の請求金額が記憶される。項目「割付先ID」には、具体的な取引の請求情報が最終的に割付けられた特定のグループ、又は学校生徒の識別番号が記憶される。
【0046】
図8に示すように、実施形態においては、請求情報登録手段16は、請求登録画面33と対応するウェブページデータを生成し、送受信手段19によって販売者端末3Aに送信する。請求登録画面33は、販売した物品についての請求を販売者が学校に申請するための画面である。
【0047】
実施形態の請求登録画面33は、納品先情報入力欄33a、請求対象情報入力欄33b、及びクラス数量入力欄33cを含む。納品先情報入力欄33aにおいては、物品の納品先の学校、学年等の納品先に関する情報が入力される。請求対象情報入力欄33bにおいては、物品の名称、単価、数量、及び請求額等の請求の対象に関する情報が入力される。クラス数量入力欄33cにおいては、学級ごとの物品の必要数量を販売者が知らされている場合に、任意ではあるが、学級ごとの物品の必要数量が入力される。
【0048】
図9、及び
図10に示すように、許否情報入力手段17A、及び割付手段17Bは、第1許否決定画面34、及び第2許否決定画面35と対応するウェブページデータを生成し、送受信手段19によって担当者端末3Cに送信する。第1許否決定画面34、及び第2許否決定画面35は、承認要求に対し担当者が承認するか否かに関する許否情報を入力し、請求情報の最終的な割付先を決定するための画面である。
【0049】
第1許否決定画面34は、ステータス表示欄34a、割付対象情報表示欄34b、クラス割付欄34c、確定ボタン34d、差戻しボタン34e、及び詳細設定ボタン34fを有する。図示例の第1許否決定画面34は、学年全員の分の教材に対する請求について、学年を代表する担任等の担当者が各学級に配布すべき教材の数量をクラス割付欄34cにおいて入力するための画面となっている。
【0050】
クラス割付欄34cにおいて各学級に配布すべき教材の数量が入力されると、確定ボタン34d、及び詳細設定ボタン34fがマウスクリック等の操作を受付け可能となり、確定ボタン34dが操作を受付けると、各学級に配布すべき教材の数量が確定し、各学級に割付けられた請求金額が確定し、承認がなされたこととなり、割付明細27Dの項目「割付先ID」に各学級の識別番号が入力される。
【0051】
また、詳細設定ボタン34fがマウスクリック等の操作を受付けると、各学級に割付けられた請求情報を更に各学校生徒に割付けるための第2許否決定画面35が担当者端末3Cに表示される。
【0052】
また、割付対象の物品の数量と、クラス割付欄34cにおいて割付けられた物品の合計数とが一致しないような場合には、差戻しボタン33eがマウスクリック等の操作を受付け可能となり、差戻しボタン34eが操作を受付けると、請求が承認されなかったことが確定する。請求が承認されなかったことが確定すると、差戻しの理由が請求者に通知され、差戻しの原因を解消するための現実的な処置がなされた後、再度、請求がなされる。
【0053】
第2許否決定画面35は、ステータス表示欄35a、割付対象情報表示欄35b、生徒割付欄35c、確定ボタン35d、及び差戻しボタン35eを有する。図示例の第2許否決定画面35は、学級全員の分の教材に対する請求について、学級担任等の担当者が各学校生徒に配布すべき教材の数量を生徒割付欄35cにおいて入力するための画面となっている。
【0054】
生徒割付欄35cにおいて各学校生徒に配布すべき教材の数量が入力されると、確定ボタン35dがマウスクリック等の操作を受付け可能となり、確定ボタン35dが操作を受付けると、各学校生徒に配布すべき教材の数量が確定し、各学校生徒に割付けられた請求金額が確定し、承認がなされたこととなり、割付明細27Dの項目「割付先ID」に各学校生徒の識別番号が入力される。
【0055】
また、割付対象の物品の数量と、生徒割付欄35cにおいて割付けられた物品の合計数とが一致しないような場合には、差戻しボタン35eがマウスクリック等の操作を受付け可能となり、差戻しボタン35eが操作を受付けると、請求が承認されなかったことが確定する。請求が承認されなかったことが確定すると、差戻しの理由が請求者に通知され、差戻しの原因を解消するための現実的な処置がなされた後、再度、請求がなされる。
【0056】
会計情報作成手段18は、割付手段17Bによって請求情報が割付けられるグループごと、又は学校生徒ごとの会計情報を作成する。会計情報作成手段18によって作成される会計情報は、通信ネットワーク2を介し、第2端末装置としての納金者端末3Bに送信される。
【0057】
実施形態においては、会計情報作成手段18は、割付明細27Dの項目「割付先ID」に記憶されている識別番号を参照して、グループごと、又は学校生徒ごとの会計情報を作成する。
【0058】
以下、
図11から
図13を参照して、会計情報作成手段18によって作成される会計情報の一例を説明する。
【0059】
図11から
図13に示す会計情報は、学級費として学期初めに徴収された管理金の使途に関する会計情報であり、収入の部画面41と、支出の部画面42と、残高の部画面43とから構成される。
【0060】
収入の部画面41には、学級費として集金される毎月分の単価「200円」と、数量「30人」と、請求額「6000円」とが表示される。支出の部画面42には、物品の名称「シール」、「ファイル」、・・・と、請求額「500円」、「300円」・・・とが表示される。残高の部画面43には、収入の部画面41の合計額「18000円」から支出の部画面42の合計額「16800円」を差し引いた「1200円」が残高の合計として表示される。
【0061】
以上、
図1から
図13を参照して説明したように、実施形態の会計情報開示システムによれば、請求情報登録手段16が、販売者端末3Aから送信される請求情報を承認要求付きにて請求情報データベース26に登録し、許否情報入力手段17Aが、承認要求に対し承認するか否かに関する許否情報を入力し、割付手段17Bが、承認要求に対し承認がなされた請求情報を特定のグループ、又は特定の学校生徒に割付け、会計情報作成手段18が、割付手段17Bによって請求情報が割付けられるグループごと、又は学校生徒ごとの会計情報を作成し、送受信手段19が、通信ネットワーク2を介し、会計情報作成手段18によって作成される会計情報を納金者端末3Bに送信する。
【0062】
従って、担任教師等、管理金の実際の管理を担当する担当者は、物品の販売者が作成する請求情報に対し、承認するか否かに関する許否情報を入力し、承認した請求情報を特定のグループに割付けるだけの簡単な操作によって、管理金の使途に関する会計情報を作成し、保護者等の納金者に開示できる。会計情報は、基本的には、会計のプロである販売者が作成した請求情報を基に作成されるために、会計上の誤りが含まれる危険性が小さく、例え誤りが含まれている場合にも、担当者がダブルチェックをすることによって、誤った会計情報が作成される可能性は更に小さくなる。その結果、担当者の負担を増大させることなく、学校によって管理される管理金の使途に関する正確な会計情報を納金者に開示できる。
【0063】
次に、
図14から
図16を参照して、会計情報作成手段18によって作成される会計情報の他の一例を説明する。
図14から
図16に示す会計情報は、納金者が、例えば毎月一定額、教材費等の管理金をデポジットとして入金する場合に、会計情報作成手段18が作成する会計情報であり、スマートフォン等の納金者端末3Bに表示される。
【0064】
図14は、実施形態の会計情報作成手段が作成する会計情報の他の一例を示す概略図であって、ある月のデポジットについての決済を表示する表示画面を示す概略図である。
図15は、翌月のデポジットについての決済を表示する表示画面を示す概略図である。
図16は、翌々月のデポジットについての決済を表示する表示画面を示す概略図である。
【0065】
図14に示す明細画面51においては、締日の「6月26日」現在、例えばクレジットカード払いによって、納金者端末3Bの所持者である保護者等の納金者から、運営サーバ1の管理者である運営に「学校教材・教育費」として3000円がデポジットとして納金され、他に、A小学校には「PTA会費」として2000円が納金され、同じくA小学校に「体育共済金」として300円が納金され、以上の小計5300円と、「振替システム手数料」の330円との合計5630円が納金されたことが示されている。なお、体育共済金とは、特定の団体と、体育の授業等、学校の管理下で発生した怪我等に対して医療費等の給付を行う災害共済給付契約を交わした場合に、特定の団体に支払う共済掛金である。
【0066】
図15に示す明細画面52においては、締日の「7月15日」現在、前月締日以降に当該保護者の子供である学校生徒に割り当てられた教材費等の「小計」が1600円であり、内訳は、A販売店から購入した「国語ドリル」の代金300円、B販売店から購入した「粘土」の代金500円、及び同じくB販売店から購入した「理科実験器具」の代金800円であることが示されている。
【0067】
また、
図15に示す明細画面52においては、締日の「7月15日」現在、デポジットとして既に入金されている「前月繰越学校教材・教育費」が、使用されておらず、3000円のまま残っており、今月分のデポジットとして3000円の「6月学校教材・教育費」が例えばクレジットカード払いによって納金され、デポジット残額の「合計」が6000円であることが示されている。
【0068】
また、
図15に示す明細画面52においては、締日の「7月15日」現在、上掲のデポジット残額の「合計」に相当する「合計学校教材・教育費」の6000円から、上掲の教材費等の「小計」に相当する「利用教材・サービス費」の1600円を減算した残額である、「次月繰越学校教材・教育費」の4400円が、次月に繰り越されることが示されている。
【0069】
図16に示す明細画面53においては、締日の「8月15日」現在、前月締日以降に当該保護者の子供である学校生徒に割り当てられた教材費等の「小計」が700円であり、内訳は、A販売店から購入した「算数ドリル」の代金300円、B販売店から購入した「社会ドリル」の代金300円、及び同じくB販売店から購入した「学習ノート」の代金100円であることが示されている。
【0070】
また、
図16に示す明細画面53においては、締日の「8月15日」現在、前月から繰り越されたデポジットの残額である「前月繰越学校教材・教育費」が、4400円であり、今月分のデポジットとしての「7月学校教材・教育費」は、必要がないために入金されておらず、0円であり、デポジット残額の「合計」が4400円であることが示されている。
【0071】
また、
図16に示す明細画面53においては、締日の「8月15日」現在、上掲のデポジット残額の「合計」に相当する「合計学校教材・教育費」の4400円から、上掲の教材費等の「小計」に相当する「利用教材・サービス費」の700円を減算した残額である、「次月繰越学校教材・教育費」の3700円が、次月に繰り越されることが示されている。
【0072】
以上のとおり、学校教材・教育費等の管理金がデポジットとして例えば定期的に納金されることによって、個々の教材を購入する度に保護者等から集金する必要がなく、購入代金の未払い等を防止できる。また、会計情報作成手段18が、デポジットとして納金された管理金の決済を示す会計情報を作成し、例えば毎月のデポジットの残額が送受信手段19によってスマートフォン等の納金者端末3Bに送信され、表示されるために、納金者は、納金した管理金の使途を定期的に確認することができる。また、学年末や卒業時等にデポジットの残額がある場合には、代わりの記念品等ではなく、残額を保護者等に直接に返金でき、より合理的に、保護者等が納金する管理金を運用できる。
【0073】
以下、
図17を参照して、実施形態の会計情報開示システムにおける処理の全体的な流れを説明する。
【0074】
ステップS1において、担任教師等の担当者は、学級、PTA、部活等の各グループへの学校生徒の登録や、納金時期の設定等の初期設定を行う。また、担当者は、学校生徒の保護者等の納金者に対し、会計情報開示システムについての説明、及び登録の際に必要となる納金者ID、パスワード等の各種情報を通知する。
【0075】
ステップS2において、納金者は、学校生徒を紐づけるようにして会計情報開示システムに自身を登録するとともに、納金方法の設定等を行う。
【0076】
ステップS3において、担当者は、PTA会費、学級費、学年費、部費、及び教材費等の管理金についての請求を費目ごとに請求情報データベース27に登録する。
【0077】
ステップS4において、担当者は、請求情報データベース27に登録された請求を各学校生徒に割付け、各学校生徒の保護者等の納金者に対し、管理金を費目ごとに請求する。
【0078】
ステップS5において、納金者は、予め設定した納金方法によって、費目ごとに請求された管理金を納金する。管理金は、例えば、システムの運営が管理する銀行口座等に納金される。
【0079】
ステップS6において、会計情報開示システムを運営する運営は、納金された管理金を各学校に払渡す。なお、
図14から
図16を参照して説明したように、教材費等の管理金が運営にデポジットで納金される場合には、運営に納金された管理金は、運営から各学校に払渡されず、運営が保持し、後で説明するステップS11においては、運営から教材等の販売者に代金が直接支払われる。
【0080】
ステップS7において、担当者は、バスのチャーター料等、学校が請求者となるべき請求についての請求情報を請求情報データベース27に登録する。
【0081】
ステップS8において、販売者は、学校から注文を受け、納品した物品についての請求情報を販売者端末3Aから送信し、承認要求付きにて請求情報データベース27に登録する。
【0082】
ステップS9において、担当者は、請求情報に付された承認要求に対し拒否情報を入力するとともに、各請求情報を特定のグループ、又は特定の学校生徒に割付ける。
【0083】
ステップS10において、納金者は、運営サーバ1にログインし、ステップS7において登録された請求情報、及びステップS9において割付けられた請求情報から作成される、管理金の使途に関する会計情報を納金者端末3Bにおいて確認する。
【0084】
ステップS11において、担当者は、販売者に対する支払金を管理金によって支払う。また、上掲のステップS6について述べたように、教材費等の管理金が運営にデポジットで納金され、納金された管理金を運営が保持している場合には、教材等の販売者への支払いは、運営が保持する管理金から支払いがなされ、学校生徒の卒業時等に管理金の残額があれば、運営から保護者等の納金者に残額が返金される。
【0085】
以上、図面(
図1~
図17)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
【符号の説明】
【0086】
1…運営サーバ
2…通信ネットワーク
3…外部装置
3A…販売者端末(第1端末装置)
3B…納金者端末(第2端末装置)
3C…担当者端末
12…納金者情報登録手段
13…生徒情報登録手段
14A…グループ情報登録手段
15…販売者情報登録手段
16…請求情報登録手段
17A…許否情報入力手段
17B…割付手段
18…会計情報作成手段
19…送受信手段
22…納金者情報データベース
23…生徒情報データベース
24…グループ情報データベース
26…請求情報データベース