(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017705
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】放送指示装置、放送指示システム、放送指示方法及び放送指示プログラム
(51)【国際特許分類】
H04H 20/59 20080101AFI20240201BHJP
H04M 11/04 20060101ALI20240201BHJP
H04H 60/32 20080101ALI20240201BHJP
H04H 20/12 20080101ALI20240201BHJP
【FI】
H04H20/59
H04M11/04
H04H60/32
H04H20/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120526
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】松浦 岳洋
【テーマコード(参考)】
5K201
【Fターム(参考)】
5K201BA03
5K201CC09
5K201EB06
5K201EE14
5K201EF07
(57)【要約】
【課題】同一地域内に配置された複数の子局のバッテリ電圧の低下を抑制し、当該地域において少なくとも1つの子局が放送可能な状態となる時間を延ばす。
【解決手段】放送指示装置(100)は、同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する記憶部(110)と、複数の子局のそれぞれのバッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する判定部(120)と、複数の子局のうち、バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する、送信部(130)と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する記憶手段と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する判定手段と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する、送信手段と、
を備える放送指示装置。
【請求項2】
前記送信手段は、
前記複数の子局のうち少なくとも1つの子局から前記地域における停電情報を受信すると、
前記バッテリ情報の値が高い順番で前記複数の子局のうち1つの子局のみに放送を行わせる放送指示を、各子局の前記バッテリ情報が前記所定の値以下になるまで送信する、
請求項1に記載の放送指示装置。
【請求項3】
前記送信手段は、
前記地域に設置された全ての子局の前記バッテリ情報が前記所定の値以下となった場合、
前記順番で前記複数の子局のうち1つの子局のみに放送を行わせる放送指示を、各子局が動作を停止するまで送信する、
請求項2に記載の放送指示装置。
【請求項4】
前記バッテリ情報は、バッテリ電圧であり、
前記所定の値は、前記子局が動作を停止する前記バッテリ電圧の閾値よりも高い値である、
請求項1に記載の放送指示装置。
【請求項5】
前記送信手段は、
前記複数の子局のうち少なくとも1つの子局の前記バッテリ情報が所定の値以下である場合、前記複数の子局のうち前記バッテリ情報がもっとも高い値の子局のみに放送を行わせる放送指示を送信する、
請求項1に記載の放送指示装置。
【請求項6】
さらに、前記複数の子局の子局識別情報と、前記バッテリ情報及び前記複数の子局が配置されている地域情報と、を紐づけて表示する表示手段を備える、請求項1に記載の放送指示装置。
【請求項7】
同一地域内に配置された複数の子局と、
前記複数の子局のそれぞれと通信可能な基地局と、
前記基地局と通信可能であり、前記基地局を介して前記複数の子局のそれぞれに放送指示を送信する放送指示装置と、を備え、
前記放送指示装置は、
前記複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する記憶手段と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判断する判断手段と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する、放送指示送信手段と、
を備える、放送指示システム。
【請求項8】
前記送信手段は、
前記複数の子局のうち少なくとも1つの子局から前記地域における停電情報を受信すると、
前記バッテリ情報の値が高い順番で前記複数の子局のうち1つの子局のみに放送を行わせる放送指示を、各子局の前記バッテリ情報が前記所定の値以下になるまで送信する、
請求項7に記載の放送指示システム。
【請求項9】
コンピュータが、
同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する工程と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する工程と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する工程と、
を備える、放送指示方法。
【請求項10】
同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する工程と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する工程と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する工程と、
をコンピュータに実行させる、放送指示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、放送指示装置、放送指示システム、放送指示方法及び放送指示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
防災無線システムにおいて、放送を行う子局のバッテリ電圧に応じて当該子局の制御を行う方法が知られている。例えば、特許文献1には、子局から親局にバッテリ電圧等を送信することによって当該子局が正常に動作しているか否かを判定する技術が開示されている。また、特許文献2には、停電状態となった子局に対し、親局が音量制御及び放送回数制限等を行うことによって当該子局のバッテリ消費を抑制する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-133676号公報
【特許文献2】特開2016-184803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
子局は、商用電源及びバッテリを併用して放送を行う。子局は、バッテリが商用電源によって充電されるため、子局が頻回に放送を行う場合又は商用電源の供給が絶たれた(すなわち停電した)場合、バッテリ電圧が徐々に低下して終止電圧以下となり、放送できなくなることがある。防災無線システムでは、上述のように子局のバッテリ電圧が低下する状況であっても、子局が設置された地域において放送が行われない状況になることを防ぐ、すなわち子局のバッテリ電圧の低下を抑制することが好ましい。
【0005】
特許文献1に係る技術では、子局のバッテリ電圧等により当該子局が正常に稼働するか否かを確認しているが、子局のバッテリ電圧の低下を抑制するための制御を行っていない。また、特許文献2に係る技術では、個々の子局に対して音量制御及び放送回数制限等を行うことによってバッテリ電圧の低下を抑制している。しかしながら、複数の子局が配置されている場合、同一の制御で各子局に放送を行わせると、バッテリ電圧がほぼ同時に低下し、当該地域において全ての子局がほぼ同時に放送不可能となる虞があった。
【0006】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、同一地域内に配置された複数の子局のバッテリ電圧の低下を抑制し、当該地域において少なくとも1つの子局が放送可能な状態となる時間を延ばすことができる放送指示装置、放送指示システム、放送指示方法及び放送指示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る放送指示装置は、
同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する記憶手段と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する判定手段と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する、送信手段と、
を備える。
【0008】
本開示に係る放送指示システムは、
同一地域内に配置された複数の子局と、
前記複数の子局のそれぞれと通信可能な基地局と、
前記基地局と通信可能であり、前記基地局を介して前記複数の子局のそれぞれに放送指示を送信する放送指示装置と、を備え、
前記放送指示装置は、
前記複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する記憶手段と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判断する判断手段と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する、放送指示送信手段と、
を備える。
【0009】
本開示に係る放送指示方法は、
コンピュータが、
同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する工程と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する工程と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する工程と、
を備える。
【0010】
本開示に係る放送指示プログラムは、
同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する工程と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する工程と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する工程と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、同一地域内に配置された複数の子局のバッテリ電圧の低下を抑制し、当該地域において少なくとも1つの子局が放送可能な状態となる時間を延ばすことができる放送指示装置、放送指示システム、放送指示方法及び放送指示プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態1に係る放送指示装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】実施形態1に係る放送指示方法の流れを示すフローチャートである。
【
図3】実施形態2に係る放送指示システムの構成を示すブロック図である。
【
図4】実施形態2に係る放送指示システムが備える子局の構成を示すブロック図である。
【
図5】実施形態2に係る放送指示システムが備える子局のバッテリ電圧の変化の例を示すグラフである。
【
図6】実施形態2に係る放送指示システムが備える子局の頻回放送時におけるバッテリ電圧の変化の例を示すグラフである。
【
図7】実施形態2に係る放送指示システムが備える子局の停電時におけるバッテリ電圧の変化の例を示すグラフである。
【
図8】実施形態2に係る放送指示装置の構成を示すブロック図である。
【
図9】実施形態2に係る放送指示装置が記憶するバッテリ情報テーブルの例を示す図である。
【
図10】実施形態2に係る放送指示装置が記憶するバッテリ情報テーブルの例を示す図である。
【
図11】実施形態2に係る放送指示装置が記憶するバッテリ情報テーブルの例を示す図である。
【
図12】実施形態2に係る放送指示方法の流れを示すフローチャートである。
【
図13】実施形態3に係る放送指示方法の流れを示すフローチャートである。
【
図14】実施形態3に係る放送指示装置が記憶するバッテリ情報テーブルの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0014】
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る放送指示装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、放送指示装置100は、記憶部110、判定部120及び送信部130を備える。
【0015】
放送指示装置100は、基地局(不図示)を介して同一地域内に配置された複数の子局(不図示)と通信可能であり、各子局を制御する装置である。放送指示装置100は、ネットワーク(不図示)を介して基地局と通信可能に接続されている。基地局は、複数の子局が配置された地域を通信範囲とし、各子局と通信を行う。
【0016】
記憶部110は、同一地域内に配置された複数の子局(不図示)のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する。ここで、各子局は、放送指示装置100が送信する放送指示に従って放送を行う拡声装置である。各子局は、商用電源及びバッテリの電力を併用して放送を行う。バッテリは、商用電源によって充電される。バッテリ情報は、各子局が備えるバッテリの状態を示す情報である。バッテリ情報は、例えば、バッテリ電圧、バッテリ残量または放送可能時間である。各子局は、定期的にバッテリ情報を基地局に送信する。記憶部110は、各子局が送信したバッテリ情報を、基地局を介して受信し、記憶する。
【0017】
判定部120は、各子局のバッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する。各子局は、バッテリ情報が閾値以下となると動作を停止する。所定の値は、子局が動作可能なバッテリ情報の値であり、閾値よりも大きい値である。例えば、判定部120は、記憶部110に記憶されたバッテリ情報が所定の値以下である場合に、フラグを1として記憶部110に記憶させる。また、記憶部110に記憶されたバッテリ情報が所定の値より大きい場合に、フラグを0として、記憶部110に記憶させる。
【0018】
送信部130は、複数の子局のうち、バッテリ情報が所定の値以下である子局には放送を行わせない放送指示を送信する。例えば、送信部130は、バッテリ情報が所定の値より大きい子局が複数存在する場合、当該子局のうち少なくとも1つの子局に放送を行わせる放送指示を基地局に送信する。各子局は、基地局を介して放送指示を受信し、放送指示に従って放送を行う。
【0019】
図2は、実施形態1に係る放送指示方法の流れを示すフローチャートである。まず、記憶部110は、同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する(ステップS101)。次に、判定部120は、複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する(ステップS102)。次に、送信部130は、複数の子局のうち、バッテリ情報が所定の値以下である子局には放送を行わせない放送指示を送信する(ステップS103)。
【0020】
このように、実施形態1に係る放送指示方法では、同一地域内に配置された複数の子局のうち、バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせないため、当該子局のバッテリ電圧の低下を抑制することができる。そのため、複数の子局が配置された地域において少なくとも1つの子局のバッテリ電圧が閾値以上である状態すなわち放送可能である状態となる時間を延ばすことができる。
【0021】
尚、放送指示装置100は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかる放送指示方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、記憶部110、判定部120及び送信部130の機能を実現する。
【0022】
または、放送指示装置100の各構成要素は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)等を用いることができる。
【0023】
また、放送指示装置100の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、放送指示装置100の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0024】
<実施形態2>
実施形態2は、より具体的な実施形態である。
図3は、実施形態2に係る放送指示システムの構成を示すブロック図である。放送指示システム200は、防災情報及び行政情報等の地域情報を地域内で放送する情報システムである。放送指示システム200は、例えば、市町村防災行政無線すなわち同報無線である。
【0025】
図3に示すように、放送指示システム200は、子局300a~300f、基地局400及び放送指示装置500を備える。基地局400及び放送指示装置500は、ネットワーク600を介して通信可能に接続されている。ここで、ネットワーク600は、有線又は無線の通信回線又は通信ネットワークであり、例えばLAN(Local Area Network)、インターネット、無線通信回線網等である。ネットワーク600は、通信プロトコルの種別を問わない。また、基地局400は、地域X及びYを無線通信圏の範囲とし、各子局300a~300fと無線通信可能に接続されている。基地局400は、各子局300a~300fと無線接続を確立して無線通信を行い、ネットワーク600を介して各子局300a~300fと放送指示装置500との通信を中継する。
【0026】
子局300a~300fは、地域X,Yにおいて放送を行う拡声装置であり、例えば、屋外に設置された無線スピーカーである。
図3に示す例では、地域X,Yには、それぞれ3つの子局が配置されているが、同一地域内に配置される子局の数は、2以上であれば特に限定されない。子局300a~300fは、基地局400を介して放送指示装置500から受信した放送指示に従って放送を行う。放送指示は、放送内容及び放送を行う子局の情報を含む指示であり、さらに好ましくは放送音量の指示情報を含む。尚、子局300a~300fのそれぞれは、同様の構成であり、以下、子局300と称することがある。
【0027】
図4は、実施形態2に係る放送指示システムが備える子局の構成を示すブロック図である。子局300は、ハードウェア構成として、通信装置と、拡声装置と、センサと、コンピュータと、を備える。
図4に示すように、子局300は、制御部310、バッテリ320、センサ330、放送部340、メモリ350及び通信部360を備える。
【0028】
制御部310は、子局300が備えるハードウェアの制御を行う。バッテリ320は、子局300が放送を行う際に電力を供給する電源であり、商用電源によって充電される。センサ330は、バッテリ320の電圧を計測するセンサである。センサ330は、定期的にバッテリ320の電圧を計測する。制御部310は、センサ330が計測したバッテリ電圧を、基地局400を介して放送指示装置500に送信する。放送部340は、受信した放送指示に基づいて放送を行う拡声装置である。メモリ350は、子局300の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部360は、基地局400との無線通信インタフェースである。
【0029】
図5は、実施形態2に係る放送指示システムが備える子局のバッテリ電圧の変化の例を示すグラフである。
図5に示すグラフにおいて、縦軸はバッテリ電圧を示し、横軸は経過時間を示す。
図5に示す例において、子局300は、満充電の状態で放送を行う。子局300は、バッテリの電力及び商用電源の電力を併用して放送を行う。そのため、放送時にはバッテリの充電量を大きく上回る電力がバッテリから消費されるため、バッテリの電圧は低下する。放送が終了すると、バッテリは、商用電源によって充電され、満充電の状態になる。このように、子局300は、放送を行っていない時間帯に商用電源によって充電され、バッテリの電圧を回復させている。
【0030】
図6は、実施形態2に係る放送指示システムが備える子局の頻回放送時におけるバッテリ電圧の変化の例を示すグラフである。
図6に示すように、放送終了後に満充電の状態になる前に次なる放送を行う場合、すなわち頻回に放送を行う場合、放送を繰り返す度に徐々にバッテリ電圧は低下する。バッテリ電圧が閾値(終止電圧)以下になると、子局300は、動作を停止し、放送を行うことができなくなる。ここで、バッテリ電圧の閾値は、放電終止電圧であり、安全に放電を行える電圧の最低値である。
【0031】
図7は、実施形態2に係る放送指示システムが備える子局の停電時におけるバッテリ電圧の変化の例を示すグラフである。子局300に供給される商用電源が絶たれている場合、すなわち停電している場合、子局300は、バッテリの電力のみで放送を行う。
図7に示すように、停電している場合、放送終了後にバッテリが充電されないため、放送していない時間帯もバッテリ電圧は回復しない。
【0032】
次に、
図8を参照して、放送指示装置500の構成について詳細に説明する。放送指示装置500は、上述した放送指示装置100の一例である。放送指示装置500は、防災情報及び行政情報等の地域情報を地域内で放送するための情報処理装置である。放送指示装置500は、複数台のサーバに冗長化されてもよく、各機能ブロックが複数台のコンピュータで実現されてもよい。
図8は、実施形態2に係る放送指示装置の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、放送指示装置500は、記憶部510、メモリ520、通信部530、表示部540及び制御部550を備える。
【0033】
記憶部510は、上述した記憶部110の一例であり、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部510は、放送指示プログラム511及びバッテリ情報テーブル512を記憶する。放送指示プログラム511は、バッテリ情報登録処理、フラグ設定処理及び放送指示生成処理等が実装されたコンピュータプログラムである。バッテリ情報テーブル512は、各子局300a~300fのバッテリ情報を管理するテーブルである。バッテリ情報テーブル512は、地域情報、子局識別情報、バッテリ情報及びフラグを対応付けたテーブルである。バッテリ情報テーブル512は、さらに、停電情報を含んでいてもよい。
【0034】
図9は、実施形態2に係る放送指示装置が記憶するバッテリ情報テーブルの例を示す図である。尚、
図9では、バッテリ情報がバッテリ電圧である場合を例示する。
図9に示す例では、バッテリ情報テーブル512は、「地域情報」、「子局識別情報」、「バッテリ電圧」、「フラグ」及び「停電情報」をテーブル属性として備える。「地域情報」は、子局300が設置されている地域を識別するための情報である。地域情報は、例えば、地域名である。「子局識別情報」は、各子局300a~300fを識別するための情報である。「バッテリ電圧」は、各子局300a~300fのバッテリ電圧である。「フラグ」は、各子局300a~300fのフラグである。「停電情報」は、各子局300a~300fが配置された地域における停電の発生有無の情報である。
【0035】
図8に戻って説明を続ける。
メモリ520は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部550の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。通信部530は、ネットワーク600との通信インタフェースである。表示部540は、ユーザーに対してバッテリ情報テーブル512等を表示する表示装置である。
【0036】
制御部550は、放送指示装置500の各構成を制御する制御装置である。制御部550は、記憶部510から放送指示プログラム511をメモリ520へ読み込ませ、放送指示プログラム511を実行する。これにより、制御部550は、受信部551、登録部552、判定部553、生成部554及び送信部555の機能を実現する。
【0037】
受信部551は、各子局300a~300fから基地局400及びネットワーク600を介して、バッテリ情報を受信する。登録部552は、バッテリ情報の登録処理を行う。具体的には、登録部552は、受信部551が受信したバッテリ情報を、バッテリ情報を送信した子局300の子局識別情報に紐付けて、バッテリ情報テーブル512に登録する。各子局300a~300fは、定期的にバッテリ電圧を計測して基地局400を介して放送指示装置500に送信する。そのため、登録部552は、バッテリ情報を受信する度にバッテリ情報テーブル512に登録されたバッテリ情報を登録する。つまり、各子局300a~300fのバッテリ情報は、バッテリ情報テーブル512において随時書き換えられる。
【0038】
判定部553は、上述した判定部120の一例である。判定部553は、各子局300a~300fのバッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定し、判定結果をフラグとしてバッテリ情報テーブル512に登録する。例えば、判定部553は、バッテリ情報テーブル512に登録されたバッテリ情報が所定の値以下である場合に、フラグを1としてバッテリ情報テーブル512に登録する。また、バッテリ情報テーブル512に登録されたバッテリ情報が所定の値より大きい場合に、フラグを0として、バッテリ情報テーブル512に登録する。
【0039】
生成部554は、バッテリ情報テーブル512に登録されたフラグを参照して放送指示を生成する。送信部555は、生成部554が生成した放送指示を基地局400に送信する。例えば、生成部554は、フラグが1である子局300が存在する場合、当該子局300と同一の地域内に配置され、かつ、フラグが0である子局300のうち、少なくとも1つの子局300に放送を行わせる放送指示を生成する。例えば、生成部554は、フラグが1である子局300と同一地域内に配置された子局300のうち、フラグが0である全ての子局300に放送を行わせる放送指示を生成してもよい。また、生成部554は、フラグが1である子局300と同一地域内に配置され、かつ、フラグが0である子局300のうち、バッテリ情報がもっとも高い値の子局300にのみ放送を行わせる放送指示を生成してもよい。
【0040】
生成部554は、放送音量の指示情報を含む放送指示を生成してもよい。放送指示システム200は、地域内の全ての領域において放送内容を聞き取ることができる音量で子局300に放送を行わせることが望ましい。そこで、例えば、バッテリ情報がもっとも高い値の子局300にのみ放送を行わせる放送指示を生成する場合、生成部554は、地域全域において放送を聞き取ることができる音量で当該子局300が放送を行うことを指示する情報を含む放送指示を生成してもよい。
【0041】
図9に示す例では、バッテリ情報がバッテリ電圧である場合について説明した。しかしながら、先に述べたように、バッテリ情報は、バッテリ電圧に限られず、例えば、バッテリ残量又は放送可能時間等であってもよい。
図10及び
図11は、実施形態2に係る放送指示装置が記憶するバッテリ情報テーブルの例を示す図である。
図10では、バッテリ情報がバッテリ残量である場合を例示する。バッテリ情報がバッテリ残量である場合、バッテリ情報の閾値は、子局300が動作を停止するバッテリ残量である。また、判定部553が判定に用いる所定の値は、子局300が動作可能なバッテリ残量の値であり、閾値よりも大きい値である。
図11では、バッテリ情報が放送可能時間である場合を例示する。バッテリ情報が放送可能時間である場合、バッテリ情報の閾値は、子局300が動作を停止する放送可能時間である。また、判定部553が判定に用いる所定の値は、子局300が動作可能な放送可能時間の値であり、閾値よりも大きい値である。
【0042】
バッテリ残量及び放送可能時間は、バッテリ電圧から計算可能である。バッテリ電圧からのバッテリ残量又は放送可能時間の算出は、子局300において行われてもよい。例えば、子局300が備える制御部310は、センサ330において計測したバッテリ電圧からバッテリ残量及び放送可能時間を算出し、基地局400を介して放送指示装置500に送信してもよい。また、バッテリ電圧からのバッテリ残量又は放送可能時間の算出は、放送指示装置500において行われてもよい。例えば、放送指示装置500が備える登録部552は、受信部551が受信したバッテリ電圧に基づいてバッテリ残量又は放送可能時間を算出し、バッテリ情報テーブル512に登録してもよい。
【0043】
図12は、実施形態2に係る放送指示方法の流れを示すフローチャートである。まず、受信部551は、子局300から基地局400及びネットワーク600を介して、バッテリ情報を受信する(ステップS201)。次に、登録部552は、バッテリ情報の登録処理を行う(ステップS202)。次に、判定部553は、子局300のバッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定し(ステップS203)、判定結果をフラグとしてバッテリ情報テーブル512に登録する(ステップS204)。放送指示装置500は、各子局300a~300fからバッテリ情報を受信する度にステップS201~ステップS204の各ステップを行う。
【0044】
生成部554は、バッテリ情報テーブル512に登録されたフラグを参照して放送指示を生成する(ステップS205)。例えば、
図9に示す例では、子局300a~300fのうち、地域Xに配置された子局300bのみ、フラグが1である。そこで、生成部554は、地域Xに配置され、かつ、フラグが0である子局300a及び300cのうち少なくとも1つの子局に放送を行わせる放送指示を生成する。また、地域Yに配置された全ての子局300d~300fのフラグが0であるため、生成部554は、地域Yに配置されている全ての子局300d~300fに放送を行わせる放送指示を生成する。
【0045】
次に、送信部555は、生成部554が生成した放送指示を基地局400に送信する(ステップS206)。各子局300a~300fは、基地局400を介して放送指示を受信し、放送指示に従って放送を行う。そのため、バッテリ情報が所定の値以下である子局300bは、放送を行わないため、バッテリ320を商用電源によって充電することができる。そのため、子局300bは、バッテリ電圧の低下が抑制される。このように、実施形態2に係る放送指示方法では、バッテリ情報が所定の値以下となった子局300に放送を行わせずにバッテリ320を充電させるため、頻回に放送を行う場合等において、同一地域内に配置された全ての子局300のバッテリ電圧が閾値以下になることを防ぐことができる。つまり、当該地域において放送可能な子局300が少なくとも1つ存在する状態を保つことができる。
【0046】
<実施形態3>
実施形態3は、上述した実施形態2の変形例である。実施形態3では、子局300が配置された地域において停電が発生した場合における放送指示システム200の動作を説明する。実施形態3では、各子局300から受信した停電情報を参照して放送指示を生成する。そのため、バッテリ情報テーブル512には、停電情報が含まれる。尚、実施形態3に係る放送指示システムの構成は、上述した
図3と同様であり、その他も含め、実施形態2と重複する説明については適宜省略する。
【0047】
図13は、実施形態3に係る放送指示方法の流れを示すフローチャートである。
図14は、実施形態3に係る放送指示装置が記憶するバッテリ情報テーブルの例を示す図である。以下、各子局300a~300fのバッテリ電圧が
図14に示す状態で地域Xにおいて停電が発生した場合における放送指示装置500の動作例を説明する。
【0048】
各子局300a~300fは、商用電源の供給が絶たれる、すなわち停電が発生すると、停電情報を、基地局400を介して放送指示装置500に送信する。停電情報は、各子局300a~300fが配置されている地域における停電の発生情報である。登録部552は、同一地域内に配置されている複数の子局300のうち少なくとも1つの子局300から停電情報を受信すると、当該地域に配置されている全ての子局300の停電情報を停電としてバッテリ情報テーブル512に登録する。例えば、子局300aが送信した停電情報を受信部551が受信すると(ステップS301)、登録部552は、地域Xに配置されている全ての子局300a~300cの停電情報を停電としてバッテリ情報テーブル512に登録する。
【0049】
生成部554は、停電が発生している地域においてフラグが0である子局が複数存在している場合、バッテリ電圧がもっとも高い子局のみに放送を行わせる放送指示を生成する。
図14に示す例では、生成部554は、地域Xに配置されており、かつ、フラグが0である子局300a、300cのうち、バッテリ電圧がもっとも高い子局300cのみに放送を行わせる放送指示を生成する。そして、送信部555は、生成された放送指示を送信する(ステップS302)。生成部554は、子局300cのバッテリ電圧が所定の値以下となるまで、地域Xに配置された子局300a~300cのうち子局300cのみに放送を行わせる放送指示を繰り返し生成する。
【0050】
子局300cから受信したバッテリ電圧が所定の値以下となると(ステップS303)、生成部554は、地域Xに配置されており、かつ、フラグが0である子局300a、300cのうち、バッテリ電圧が2番目に高い子局300aのみに放送を行わせる放送指示を生成する。そして、送信部555は、生成された放送指示を送信する(ステップS304)。生成部554は、子局300aのバッテリ電圧が所定の値以下となるまで、地域Xに配置された子局300a~300cのうち子局300aのみに放送を行わせる放送指示を繰り返し生成する。
【0051】
子局300aのバッテリ電圧が所定の値以下となると、地域Xに配置された全ての子局300a~300cのバッテリ電圧が所定の値以下となる。この場合、放送指示装置500は、ステップS302~ステップS305において放送を行わせた順番でフラグが0である子局300a、300cに放送を行わせる。つまり、子局300aから受信したバッテリ電圧が所定の値以下となると(ステップS305)、生成部554は、地域Xに配置された子局300a~300cのうち、子局300cのみに放送を行わせる放送指示を生成する。そして、送信部555は、生成された放送指示を送信する(ステップS306)。生成部554は、子局300cのバッテリ電圧が閾値以下となるまで、地域Xに配置された子局300a~300cのうち子局300cのみに放送を行わせる放送指示を繰り返し生成する。
【0052】
子局300cから受信したバッテリ電圧が閾値以下となると(ステップS307)、地域Xに配置された子局300a~300cのうち、子局300aのみに放送を行わせる放送指示を生成する。そして、送信部555は、生成された放送指示を送信する(ステップS308)。生成部554は、子局300aのバッテリ電圧が閾値以下となるまで、地域Xに配置された子局300a~300cのうち子局300aのみに放送を行わせる放送指示を繰り返し生成する。
【0053】
子局300aのバッテリ電圧が閾値以下となると、地域Xに配置されており、かつ、停電発生時にフラグが0であった全ての子局300a、300cのバッテリ電圧が閾値以下となる。この場合、放送指示装置500は、停電発生時にフラグが1であった子局300bに放送を行わせる放送指示を生成する。つまり、子局300aから受信したバッテリ電圧が閾値以下となると(ステップS309)、地域Xに配置された子局300a~300cのうち、子局300bのみに放送を行わせる放送指示を生成する。そして、送信部555は、生成された放送指示を送信する(ステップS310)。生成部554は、子局300bのバッテリ電圧が閾値以下となるまで、地域Xに配置された子局300a~300cのうち子局300bのみに放送を行わせる放送指示を繰り返し生成する。
【0054】
子局300bのバッテリ電圧が閾値以下となると、地域Xに配置された全ての子局300a~300cのバッテリ電圧が閾値以下となる。この場合、地域Xに配置された全ての子局300a~300cは、放送不可能となるため、放送指示装置500は、地域Xにおける放送を停止する。つまり、子局300bから受信したバッテリ電圧が閾値以下となると(ステップS311)、放送指示装置500は、子局300a~300cに放送を行わせる放送指示の生成を停止する。
【0055】
このように、実施形態3に係る放送指示方法では、各子局300のバッテリ電圧が所定の値以下となった時点で他の子局300を用いた放送に切り替えている。そのため、各子局300の放送を行う余力を残すことができ、更なる緊急の放送を行う場合に備えることができる。
【0056】
<その他の実施形態>
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0057】
上述の例において、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0058】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0059】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記A1)
同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する記憶手段と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する判定手段と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する、送信手段と、
を備える放送指示装置。
(付記A2)
前記送信手段は、
前記複数の子局のうち少なくとも1つの子局から前記地域における停電情報を受信すると、
前記バッテリ情報の値が高い順番で前記複数の子局のうち1つの子局のみに放送を行わせる放送指示を、各子局の前記バッテリ情報が前記所定の値以下になるまで送信する、
付記A1に記載の放送指示装置。
(付記A3)
前記送信手段は、
前記地域に設置された全ての子局の前記バッテリ情報が前記所定の値以下となった場合、
前記順番で前記複数の子局のうち1つの子局のみに放送を行わせる放送指示を、各子局が動作を停止するまで送信する、
付記A2に記載の放送指示装置。
(付記A4)
前記バッテリ情報は、バッテリ電圧であり、
前記所定の値は、前記子局が動作を停止する前記バッテリ電圧の閾値よりも高い値である、
付記A1に記載の放送指示装置。
(付記A5)
前記バッテリ情報は、バッテリ残量であり、
前記所定の値は、前記子局が動作を停止する前記バッテリ残量の閾値よりも高い値である、
付記A1に記載の放送指示装置。
(付記A6)
前記バッテリ情報は、放送可能時間であり、
前記所定の値は、前記子局が動作を停止する前記放送可能時間の閾値よりも高い値である、
付記A1に記載の放送指示装置。
(付記A7)
前記送信手段は、
前記複数の子局のうち少なくとも1つの子局の前記バッテリ情報が所定の値以下である場合、前記複数の子局のうち前記バッテリ情報がもっとも高い値の子局のみに放送を行わせる放送指示を送信する、
付記A1に記載の放送指示装置。
(付記A8)
さらに、前記複数の子局の子局識別情報と、前記バッテリ情報及び前記複数の子局が配置されている地域情報と、を紐づけて表示する表示手段を備える、付記A1に記載の放送指示装置。
(付記B1)
同一地域内に配置された複数の子局と、
前記複数の子局のそれぞれと通信可能な基地局と、
前記基地局と通信可能であり、前記基地局を介して前記複数の子局のそれぞれに放送指示を送信する放送指示装置と、を備え、
前記放送指示装置は、
前記複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する記憶手段と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判断する判断手段と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する、放送指示送信手段と、
を備える、放送指示システム。
(付記B2)
前記送信手段は、
前記複数の子局のうち少なくとも1つの子局から前記地域における停電情報を受信すると、
前記バッテリ情報の値が高い順番で前記複数の子局のうち1つの子局のみに放送を行わせる放送指示を、各子局の前記バッテリ情報が前記所定の値以下になるまで送信する、
付記B1に記載の放送指示システム。
(付記C1)
コンピュータが、
同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する工程と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する工程と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する工程と、
を備える、放送指示方法。
(付記D1)
同一地域内に配置された複数の子局のそれぞれから送信されたバッテリ情報を記憶する工程と、
前記複数の子局のそれぞれの前記バッテリ情報が所定の値以下であるか否かを判定する工程と、
前記複数の子局のうち、前記バッテリ情報が所定の値以下である子局に放送を行わせない放送指示を送信する工程と、
をコンピュータに実行させる、放送指示プログラム。
【符号の説明】
【0060】
100 放送指示装置
110 記憶部
120 判定部
130 送信部
200 放送指示システム
300、300a~300f 子局
310 制御部
320 バッテリ
330 センサ
340 放送部
350 メモリ
360 通信部
400 基地局
500 放送指示装置
510 記憶部
511 放送指示プログラム
512 バッテリ情報テーブル
520 メモリ
530 通信部
540 表示部
550 制御部
551 受信部
552 登録部
553 判定部
554 生成部
555 送信部
600 ネットワーク