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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017707
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】肩部訓練装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 1/02 20060101AFI20240201BHJP
   B25J 11/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
A61H1/02 K
B25J11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120528
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】304023994
【氏名又は名称】国立大学法人山梨大学
(71)【出願人】
【識別番号】522302404
【氏名又は名称】AB情報システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】寺田 英嗣
(72)【発明者】
【氏名】牧野 浩二
(72)【発明者】
【氏名】孫 瀟
(72)【発明者】
【氏名】金子 弘海
【テーマコード(参考)】
3C707
4C046
【Fターム(参考)】
3C707AS38
3C707BS24
3C707HS27
3C707KS20
3C707XK03
3C707XK06
3C707XK16
4C046AA08
4C046AA09
4C046AA45
4C046BB04
4C046CC04
4C046DD02
4C046DD12
4C046DD32
4C046DD37
4C046FF22
(57)【要約】
【課題】肩甲骨部及び肩関節の両方の動きを取り入れた肩部訓練装置を提供する。
【解決手段】本発明によれば、肩甲骨部及び肩関節の他動運動を行う肩部訓練装置であって、肩甲骨部ホルダと、上腕ホルダと、肩甲骨部駆動手段と、肩関節駆動手段とを備え、前記肩甲骨部ホルダは、使用者の肩甲骨に沿って装着可能とされ、前記上腕ホルダは、前記使用者の上腕に沿って装着可能とされ、前記肩甲骨部駆動手段は、前記肩甲骨部ホルダを動作させることで前記肩甲骨部の他動運動を再現し、前記肩関節駆動手段は、前記上腕ホルダを動作させることで前記肩関節の他動運動を再現する、肩部訓練装置が提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肩甲骨部及び肩関節の他動運動を行う肩部訓練装置であって、
肩甲骨部ホルダと、上腕ホルダと、肩甲骨部駆動手段と、肩関節駆動手段とを備え、
前記肩甲骨部ホルダは、使用者の肩甲骨に沿って装着可能とされ、
前記上腕ホルダは、前記使用者の上腕に沿って装着可能とされ、
前記肩甲骨部駆動手段は、前記肩甲骨部ホルダを動作させることで前記肩甲骨部の他動運動を再現し、
前記肩関節駆動手段は、前記上腕ホルダを動作させることで前記肩関節の他動運動を再現する、肩部訓練装置。
【請求項2】
請求項1に記載の肩部訓練装置であって、
前記肩甲骨部駆動手段は、前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更することにより、前記肩甲骨部の屈曲・伸展、挙上・引き下げの四つの他動運動を再現する、肩部訓練装置。
【請求項3】
請求項2に記載の肩部訓練装置であって、
前記肩甲骨部駆動手段は、パラレルリンク機構を備え、当該パラレルリンク機構により、前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更する、肩部訓練装置。
【請求項4】
請求項3に記載の肩部訓練装置であって、
前記パラレルリンク機構は、第1モータと、第2モータと、第1アームと、第2アームとを備え、
前記第1モータは、前記第1アームの基端側と接続されるとともに、当該第1アームを回動させるよう構成され、
前記第2モータは、前記第2アームの基端側と接続されるとともに、当該第2アームを回動させるよう構成され、
前記第1アーム及び前記第2アームは、それぞれ一対のリンクがボールジョイントによって連結されて構成されるとともに、その先端部が前記肩甲骨部ホルダに接続されており、
前記パラレルリンク機構は、前記第1モータ及び前記第2モータを駆動することにより、前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更する、肩部訓練装置。
【請求項5】
請求項4に記載の肩部訓練装置であって、
前記第1モータと前記第2モータは、それぞれの回転軸が略垂直になるよう配置される、肩部訓練装置。
【請求項6】
請求項5に記載の肩部訓練装置であって、
前記第1モータは、その回転軸が略鉛直方向を向くよう配置され、前記第1アームを介して前記肩甲骨部の屈曲・伸展の他動運動を再現するよう前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更し、
前記第2モータは、その回転軸が略前後方向を向くよう配置され、前記第2アームを介して前記肩甲骨部の挙上・引き下げの他動運動を再現するよう前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更する、肩部訓練装置。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれかに記載の肩部訓練装置であって、
制御手段を備え、
前記制御手段は、前記使用者に前記肩甲骨部ホルダ及び前記上腕ホルダを装着した状態で教示者が教示した前記肩甲骨部及び前記肩関節の他動運動を前記肩甲骨部ホルダ及び前記上腕ホルダの動作として記憶し、その後、前記肩甲骨部駆動手段と前記肩関節駆動手段とを制御することで、当該他動運動を再現する、肩部訓練装置。
【請求項8】
請求項6に記載の肩部訓練装置であって、
前記肩関節駆動手段は、第3モータと、第4モータと、第3アームとを備え、
前記第3モータは、前記肩甲骨部ホルダに支持されるとともに、前記第3アームの基端側と接続され、当該第3アームを回動させるよう構成され、
前記第4モータは、前記第3アームの先端部に支持されるとともに、前記上腕ホルダの基端側と接続され、当該上腕ホルダを回動させるよう構成され、
前記第3モータは、前記第3アームを介して前記肩関節の外転・内転の他動運動を再現するよう前記上腕ホルダの位置及び姿勢を変更し、
前記第4モータは、前記上腕ホルダを介して前記肩関節の屈曲・伸展の他動運動を再現するよう前記上腕ホルダの位置及び姿勢を変更する、肩部訓練装置。
【請求項9】
請求項8に記載の肩部訓練装置であって、
第1~第4エンコーダと、制御手段とをさらに備え、
前記第1~第4エンコーダは、前記第1~第4モータの回転角度をそれぞれ検知するよう構成されており、
前記制御手段は、前記第1~第4エンコーダの回転角度を取得することで、前記使用者に前記肩甲骨部ホルダ及び前記上腕ホルダを装着させた状態で教示者が教示した前記肩甲骨部及び前記肩関節の他動運動を記憶し、その後、前記第1~第4モータを駆動することで、当該他動運動を再現する、肩部訓練装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肩甲骨及び肩関節の他動運動を行う肩部訓練装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、肩関節周囲炎、いわゆる「五十肩」を治療するための運動療法として、他動関節可動域訓練(CPM)が行われており、理学療法士にかかる負担を低減するため、訓練動作を繰り返し再現する肩部訓練装置が用いられている(例えば、非特許文献1や非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Celik, Derya. "Comparison of the outcomes of two different exercise programs on frozen shoulder." Acta orthopaedica et traumatologica turcica 44.4 (2010) 285-292.
【非特許文献2】Thera Tech Equipment, Inc. "Centura-Anatomical-Shoulder-Kinetec-USA." [Retrieved on 2022-06-17]. Retrieved from the Internet: <URL: http://theratechequip.com/wp-content/uploads/2014/06/Centura-Anatomical-Shoulder-Kinetec-USA.pdf>.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の肩部訓練装置は、肩関節の運動のみが考慮されており、肩甲骨部における訓練動作は不十分であった。また、従来の肩部訓練装置は、使用者の上腕を保持して動作することにより肩関節の他動運動を行うため、理学療法士が訓練動作を行う場合と異なり肩甲骨部が非固定状態のままであり、理学療法士による他動動作を忠実に再現することができていなかった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、肩甲骨部及び肩関節の両方の動きを取り入れた肩部訓練装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]肩甲骨部及び肩関節の他動運動を行う肩部訓練装置であって、肩甲骨部ホルダと、上腕ホルダと、肩甲骨部駆動手段と、肩関節駆動手段とを備え、前記肩甲骨部ホルダは、使用者の肩甲骨に沿って装着可能とされ、前記上腕ホルダは、前記使用者の上腕に沿って装着可能とされ、前記肩甲骨部駆動手段は、前記肩甲骨部ホルダを動作させることで前記肩甲骨部の他動運動を再現し、前記肩関節駆動手段は、前記上腕ホルダを動作させることで前記肩関節の他動運動を再現する、肩部訓練装置。
[2][1]に記載の肩部訓練装置であって、前記肩甲骨部駆動手段は、前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更することにより、前記肩甲骨部の屈曲・伸展、挙上・引き下げの四つの他動運動を再現する、肩部訓練装置。
[3][2]に記載の肩部訓練装置であって、前記肩甲骨部駆動手段は、パラレルリンク機構を備え、当該パラレルリンク機構により、前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更する、肩部訓練装置。
[4][3]に記載の肩部訓練装置であって、前記パラレルリンク機構は、第1モータと、第2モータと、第1アームと、第2アームとを備え、前記第1モータは、前記第1アームの基端側と接続されるとともに、当該第1アームを回動させるよう構成され、前記第2モータは、前記第2アームの基端側と接続されるとともに、当該第2アームを回動させるよう構成され、前記第1アーム及び前記第2アームは、それぞれ一対のリンクがボールジョイントによって連結されて構成されるとともに、その先端部が前記肩甲骨部ホルダに接続されており、前記パラレルリンク機構は、前記第1モータ及び前記第2モータを駆動することにより、前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更する、肩部訓練装置。
[5][4]に記載の肩部訓練装置であって、前記第1モータと前記第2モータは、それぞれの回転軸が略垂直になるよう配置される、肩部訓練装置。
[6][5]に記載の肩部訓練装置であって、前記第1モータは、その回転軸が略鉛直方向を向くよう配置され、前記第1アームを介して前記肩甲骨部の屈曲・伸展の他動運動を再現するよう前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更し、前記第2モータは、その回転軸が略前後方向を向くよう配置され、前記第2アームを介して前記肩甲骨部の挙上・引き下げの他動運動を再現するよう前記肩甲骨部ホルダの位置及び姿勢を変更する、肩部訓練装置。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の肩部訓練装置であって、制御手段を備え、前記制御手段は、前記使用者に前記肩甲骨部ホルダ及び前記上腕ホルダを装着した状態で教示者が教示した前記肩甲骨部及び前記肩関節の他動運動を前記肩甲骨部ホルダ及び前記上腕ホルダの動作として記憶し、その後、前記肩甲骨部駆動手段と前記肩関節駆動手段とを制御することで、当該他動運動を再現する、肩部訓練装置。
[8][6]に記載の肩部訓練装置であって、前記肩関節駆動手段は、第3モータと、第4モータと、第3アームとを備え、前記第3モータは、前記肩甲骨部ホルダに支持されるとともに、前記第3アームの基端側と接続され、当該第3アームを回動させるよう構成され、前記第4モータは、前記第3アームの先端部に支持されるとともに、前記上腕ホルダの基端側と接続され、当該上腕ホルダを回動させるよう構成され、前記第3モータは、前記第3アームを介して前記肩関節の外転・内転の他動運動を再現するよう前記上腕ホルダの位置及び姿勢を変更し、前記第4モータは、前記上腕ホルダを介して前記肩関節の屈曲・伸展の他動運動を再現するよう前記上腕ホルダの位置及び姿勢を変更する、肩部訓練装置。
[9][8]に記載の肩部訓練装置であって、第1~第4エンコーダと、制御手段とをさらに備え、前記第1~第4エンコーダは、前記第1~第4モータの回転角度をそれぞれ検知するよう構成されており、前記制御手段は、前記第1~第4エンコーダの回転角度を取得することで、前記使用者に前記肩甲骨部ホルダ及び前記上腕ホルダを装着させた状態で教示者が教示した前記肩甲骨部及び前記肩関節の他動運動を記憶し、その後、前記第1~第4モータを駆動することで、当該他動運動を再現する、肩部訓練装置。
【0007】
本発明によれば、肩甲骨部駆動手段と肩関節駆動手段とにより肩甲骨部ホルダと上腕ホルダとを独立して動作させることができ、肩甲骨と肩関節を独立して他動運動させることが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る肩部訓練装置100の全体構成を示す斜視図である。
図2図1の肩部訓練装置100の背面斜視図である。
図3図1の肩部訓練装置100を椅子Cに着座した使用者Uに装着した様子を示す図である。
図4図1の状態から、肩甲骨部ホルダ60、肩関節駆動手段7、上腕プレート9及び上腕ホルダ90を取り外した様子を示す拡大斜視図である。
図5図4の状態の拡大背面斜視図である。
図6図1の肩部訓練装置100の機構図である。
図7図1の肩部訓練装置100の肩甲骨部ホルダ60の拡大斜視図である。
図8図1の肩部訓練装置100の肩甲骨部プレート6、肩関節駆動手段7、上腕プレート9及び上腕ホルダ90を示す斜視図である。
図9図1の肩部訓練装置100の肩甲骨部プレート6、肩関節駆動手段7、上腕プレート9及び上腕ホルダ90を示す背面斜視図である。
図10図1の肩部訓練装置100の機能ブロック図である。
図11図11Aは、肩甲骨部の屈曲及び伸展動作を示す説明図であり、図11Bは、肩甲骨部の挙上及び引き下げ動作を示す説明図である。
図12図12Aは、肩関節の水平屈曲及び水平伸展動作を示す説明図であり、図12Bは、肩関節の屈曲及び伸展動作を示す説明図であり、図12Cは、肩関節の外転及び内転動作を示す説明図である。
図13図13Aは、図1の肩部訓練装置100が肩甲骨部の屈曲の他動動作を行う際の肩甲骨部駆動手段3の状態を示す背面斜視図であり、図13Bは、同肩部訓練装置100が肩甲骨部の伸展の他動動作を行う際の肩甲骨部駆動手段3の状態を示す背面斜視図である。
図14図14Aは、図13Aの状態を示す平面図であり、図14Bは、図13Bの状態を示す平面図である。
図15図15Aは、図1の肩部訓練装置100が肩甲骨部の挙上の他動動作を行う際の肩甲骨部駆動手段3の様子を示す背面斜視図であり、図15Bは、同肩部訓練装置100が肩甲骨部の引き下げの他動動作を行う際の肩甲骨部駆動手段3の様子を示す背面斜視図である。
図16図16Aは、図15Aの状態を示す正面図であり、図16Bは、図15Bの状態を示す正面図である。
図17図1の肩部訓練装置100のティーチングモードM1の動作を示すフローチャートである。
図18図1の肩部訓練装置100の再現モードM2の動作を示すフローチャートである。
図19図19Aは、本発明の変形例に係る肩部訓練装置100を左肩に用いるモードを示す斜視図であり、図19Bは、同肩部訓練装置100を右肩に用いるモードを示す斜視図である。
図20図20Aは、図19Aの状態を示す側面図であり、図20Bは、図19Bの状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
【0010】
1.肩部訓練装置100の全体構成
本発明の一実施形態に係る肩部訓練装置100は、図1及び図2に示すように、支持脚1と、支柱2と、肩甲骨部駆動手段3と、支持アーム5と、肩甲骨部プレート6と、肩関節駆動手段7と、上腕プレート9と、制御手段10(図10参照)とを備える。
【0011】
本実施形態の肩部訓練装置100は、図3に示すように、肩部訓練を行う使用者Uが着座する椅子Cの後方に配置して使用するものである。肩部訓練装置100は、椅子Cに着座した使用者Uに肩甲骨部ホルダ60及び上腕ホルダ90を装着させ、肩甲骨部駆動手段3及び肩関節駆動手段7を駆動することで、使用者Uの肩甲骨部と肩関節の他動運動を行う。
【0012】
以下、本実施形態に係る肩部訓練装置100の各構成を具体的に説明する。なお、以下の説明においては、図3における椅子Cに着座する使用者Uの背骨が延びる方向を上下方向と規定し、これを基準として、前後方向及び左右方向を規定する。ただし、椅子Cの背もたれはやや後傾しているため、同図に矢印で示すように、規定する上下方向は鉛直方向からやや後傾し、これに応じて前後方向も水平方向からやや前方が上になるよう傾いている。
【0013】
<支持脚1>
支持脚1は、図1及び図2に示すように、肩部訓練装置100を安定的に支持するよう構成される。本実施形態において、支持脚1は、棒状の部材により形成される。支持脚1は、支柱2を固定する中央部1aから左右方向に延び、その後、折れ曲がって後方側に接地面と平行に延びるよう構成される。図示はしていないが、肩部訓練装置100を容易に移動させるため、支持脚1の下部にキャスタを設けることも好適である。
【0014】
<支柱2>
支柱2は、支持脚1の中央部1aから、上方且つわずかに後方に向かって後傾して延びる棒状の部材である。本実施形態において、支柱2の後傾角度は、図3に示すように、使用者Uの背骨に沿うよう、椅子Cの背もたれの後傾角度と一致させることが好ましい。支柱2の上部には、肩甲骨部駆動手段3が取り付けられる。なお、支柱2は、使用者Uの体格に合うよう、伸縮可能とすることも好適である。
【0015】
<肩甲骨部駆動手段3>
肩甲骨部駆動手段3は、図4及び図5に示すように、第1サーボモータ30と、第1アーム31と、第2サーボモータ40と、第2アーム41とを備える。肩甲骨部駆動手段3は、第1サーボモータ30と第2サーボモータ40とを駆動させることにより、肩甲骨部ホルダ60の位置及び姿勢を変更するよう構成される。
【0016】
より具体的には、第1サーボモータ30は、第1マウント32を介して支柱2の上部に取り付けられる。第1マウント32は、側面視において前方が開口した略コの字状をなしており、下板32lが支柱2に固定され、上板32uに第1サーボモータ30が取り付けられている。第1マウント32の下板32lと上板32uの間には、空間32sが形成されている。
【0017】
第1サーボモータ30は、第1エンコーダ30eと、第1モータ30mとを備える(図10参照)。第1エンコーダ30eは、第1モータ30mの回転角度α1(図6参照)を検知可能に構成される。第1モータ30mは、第1アーム31を回転させる。本実施形態において、第1モータ30m(第1サーボモータ30)は、図6にも示すように、その回転軸A1が上下方向(鉛直方向)を向くよう配置される。
【0018】
第1アーム31は、第1基端側リンク31bと、第1先端側リンク31tとを備える。第1基端側リンク31bは、薄板状の部材であり、第1先端側リンク31tは、細長い棒状の部材である。
【0019】
第1基端側リンク31bの基端側は、当該第1基端側リンク31bの厚み方向と第1モータ30mの軸方向が一致するよう第1モータ30mと連結しており、第1マウント32の空間32s内に配置されている。第1基端側リンク31bの先端側は、ボールジョイント31jを介して第1先端側リンク31tの基端側と連結している。
【0020】
ここで、ボールジョイント31jは、第1基端側リンク31bと第1先端側リンク31tとを互いに可動的に連結するものであり、球頭部及びロッドを備えたボールスタッド31j1と、球頭部を保持するソケット31j2とを備える。本実施形態において、ボールジョイント31jは、ソケット31j2が第1基端側リンク31bに上方に向かって開口するよう配置され、ボールスタッド31j1が第1先端側リンク31tに配置されている。
【0021】
第1先端側リンク31tの先端部は、ボールジョイント31kを介して肩甲骨部プレート6の第1ブラケット61と接続している。ボールジョイント31kは、第1先端側リンク31tと第1ブラケット61とを互いに可動的に連結するものであり、球頭部及びロッドを備えたボールスタッド31k1と、球頭部を保持するソケット31k2とを備える。本実施形態において、ボールジョイント31kは、ボールスタッド31k1が上述したボールジョイント31jのボールスタッド31j1と略同一の方向(図示例では下方向)を向くよう第1先端側リンク31tに配置される。また、ソケット31k2が、第1ブラケット61に配置されている。
【0022】
本実施形態の第1アーム31は、上述した第1基端側リンク31bと第1先端側リンク31tとにより、ボールジョイント31jによって連結された一対のリンクを構成している。
【0023】
一方、第2サーボモータ40は、第2マウント42を介して支柱2の上部且つ第1マウント32の下板32lの下部に取り付けられる。第2マウント42は、側面視において上方が開口した略コの字状をなしており、後板42bが支柱2に固定され、前板42fに第2サーボモータ40が取り付けられている。第2マウント42の後板42bと前板42fの間には、空間42sが形成されている。
【0024】
第2サーボモータ40は、第2エンコーダ40eと、第2モータ40mとを備える(図10参照)。第2エンコーダ40eは、第2モータ40mの回転角度α2(図6参照)を検知可能に構成される。第2モータ40mは、第2アーム41を回転させる。本実施形態において、第2モータ40m(第2サーボモータ40)は、図6にも示すように、その回転軸A2が前後方向を向くよう配置される。
【0025】
第2アーム41は、第2基端側リンク41bと、第2先端側リンク41tとを備える。第2基端側リンク41bは、薄板状の部材であり、第2先端側リンク41tは、細長い棒状の部材である。
【0026】
第2基端側リンク41bの基端側は、当該第2基端側リンク41bの厚み方向と第2モータ40mの軸方向が一致するよう第2モータ40m連結しており、第2マウント42の空間42s内に配置されている。第2基端側リンク41bの先端側は、ボールジョイント41jを介して第2先端側リンク41tの基端側と連結している。
【0027】
ここで、ボールジョイント41jは、第2基端側リンク41bと第2先端側リンク41tとを互いに可動的に連結するものであり、球頭部及びロッドを備えたボールスタッド41j1と、球頭部を保持するソケット41j2とを備える。本実施形態において、ボールジョイント41jは、ソケット41j2が第2基端側リンク41bに前方に向かって開口するよう配置され、ボールスタッド41j1が第2先端側リンク41tに配置されている。
【0028】
第2先端側リンク41tの先端部は、ボールジョイント41kを介して肩甲骨部プレート6の第2ブラケット62と接続している。ボールジョイント41kは、第1先端側リンク31tと第2ブラケット62とを互いに可動的に連結するものであり、球頭部及びロッドを備えたボールスタッド41k1と、球頭部を保持するソケット41k2とを備える。本実施形態において、ボールジョイント41kは、ボールスタッド41k1が上述したボールジョイント41kのボールスタッド41k1と略同一の方向(図示例では後方向)を向くよう第2先端側リンク41tに配置される。また、ソケット41k2が第1ブラケット61に配置されている。
【0029】
本実施形態の第2アーム41も、上述した第2基端側リンク41bと第2先端側リンク41tとにより、ボールジョイント41jによって連結された一対のリンクを構成している。
【0030】
<支持アーム5>
支持アーム5は、肩甲骨部プレート6を、肩甲骨部駆動手段3による移動及び姿勢変更を許容しつつ支持するものである。具体的には、支持アーム5は、図4図6に示すように、基端側アーム50と、先端側アーム51とを備える。基端側アーム50は、薄板状の部材であり、その基端側が第1マウント32(上板32u及び下板32l)の前面に固定されている。また、基端側アーム50は、その厚み方向と上下方向が一致するようにして、前方に向かって延びている。基端側アーム50の先端側は、回転軸X1回りに回転可能となるよう、先端側アーム51を軸支している。ここで、回転軸X1は、基端側アーム50の厚み方向、すなわち、上下方向と略一致する向きに設定される。
【0031】
先端側アーム51は、薄板状の部材を2枚組み合わせて構成されるL字状の部材であり、その基端側が基端側アーム50に軸支されている。また、先端側アーム51の先端側は、基端側アーム50から下方に向かって延びており、その先端部において、回転軸X2回りに回転可能となるよう、肩甲骨部プレート6を軸支している。ここで、回転軸X2は、回転軸X1と垂直となる向きに設定される。
【0032】
以上のような構成により、本実施形態の支持アーム5は、肩甲骨部プレート6の回転軸X1回りの回動動作及び回転軸X2回りの回転動作のみを許容し、その他の動作を規制する。つまり、肩甲骨部プレート6は、支持アーム5により、2つの自由度に拘束される。詳細は後述するが、肩甲骨部プレート6の回転軸X1回りの回動動作は、肩甲骨の屈曲及び伸展動作に対応し、肩甲骨部プレート6の回転軸X2回りの回転動作は、肩甲骨の挙上及び引き下げ動作に対応する。
【0033】
肩甲骨部プレート6は、椅子Cに着座した使用者Uの肩甲骨に沿った位置に配置される細長い薄板状の部材である。肩甲骨部プレート6は、その厚み方向と前後方向が一致するようにして、長手方向の一端部(図示例では右側)で支持アーム5の先端側アーム51に軸支されている。また、肩甲骨部プレート6は、長手方向の略中央部において、第1ブラケット61と、第2ブラケット62とを備える。
【0034】
第1ブラケット61は、垂直部材61vと水平部材61hとから構成される。垂直部材61vは、一端が肩甲骨部プレート6の長手方向の略中央部且つ短手方向の一方(図示例では上方向)に固定され、垂直方向(上方向)に延びる棒状の部材である。また、水平部材61hは、垂直部材61vの先端部(上端部)から肩甲骨部プレート6の長手方向に沿った水平方向(図示例では右方向)に延びる棒状の部材である。そして、水平部材61hの先端部に、ボールジョイント31kのソケット31j2が肩甲骨部プレート6とは反対方向(上方向)に向かって開口するよう配置されている。
【0035】
第2ブラケット62は、肩甲骨部プレート6の長手方向の略中央部且つ短手方向の他方(図示例では下方向)であって、肩甲骨部プレート6よりも前方側に固定される、板状の部材である。そして、第2ブラケット62の後方側に、ボールジョイント41kのソケット41k2が後方に向かって開口するよう配置されている。
【0036】
以上のような第1ブラケット61及び第2ブラケット62により、本実施形態の肩部訓練装置100では、ボールジョイント31kの回転中心とボールジョイント41kの回転中心がそれぞれ肩甲骨部プレート6と略同一の平面内に配置されることになる。ここで、ボールジョイント31k,41kの回転中心は、ボールスタッド41k1の球頭部の中心である。言い換えると、本実施形態の肩部訓練装置100において、ボールジョイント31k及びボールジョイント41kは、肩甲骨部プレート6に対して前後方向のオフセットがない状態で固定されることになる。このような構成により、パラレルリンク機構PLの運動の計算が容易になり、第1モータ30m,第2モータ40mの回転角度α1,α2と肩甲骨部プレート6の回動角度θ1及び回転角度θ2の関係式を導出することが可能となる。
【0037】
また、肩甲骨部プレート6の前方(厚み方向の一方)には、図1図2及び図7に示すように、肩甲骨部ホルダ60が取着される。
【0038】
肩甲骨部ホルダ60は、図8及び図9に示すように、肩甲骨部パッド60pと、環状ベルト60bと、着脱ベルト60dとを備える。肩甲骨部パッド60pは、使用者Uの後方において肩部背面(肩甲骨部背面)に沿って配置するため、前方にわずかに湾曲した薄板状に形成される。環状ベルト60bは、肩甲骨部パッド60pの左右方向の一方側に固定され、肩甲骨部パッド60pの前面に環状部を形成する。また、着脱ベルト60dは、一端が肩甲骨部パッド60pの他方側に固定され、他端が環状ベルト60bに対し移動自在に取着される。着脱ベルト60dの中央部には、着脱部材(バックル)が設けられる。なお、環状ベルト60b及び着脱ベルト60dは、長さを調節可能とすることが好適である。
【0039】
このような構成の肩甲骨部ホルダ60は、まず使用者Uの上腕を環状ベルト60bに通し、その後使用者Uの胸部に着脱ベルト60dを巻いてバックルを固定することで、使用者Uの肩部に装着される。これにより、肩甲骨部プレート6は、使用者Uの肩甲骨に沿ってブレがないように装着可能となっている。
【0040】
なお、肩甲骨部ホルダ60の構成、形状は上記のものに限定されず、使用者Uの肩甲骨に沿って肩甲骨部プレート6をブレがないように装着可能であれば、任意の構成とすることができる。
【0041】
<肩関節駆動手段7>
肩関節駆動手段7は、図8及び図9に示すように、第3サーボモータ70と、第3アーム71と、第4サーボモータ80とを備える。肩関節駆動手段7は、第3サーボモータ70と第4サーボモータ80とを駆動させることにより、肩甲骨部プレート6に対する上腕プレート9の相対的な位置及び姿勢を変更するよう構成される。
【0042】
より具体的には、第3サーボモータ70は、第3マウント72を介して肩甲骨部プレート6に取り付けられる。第3マウント72は、薄板状の部材であり、肩甲骨部プレート6の長手方向の端部(図示例では右端部)に、肩甲骨部プレート6と略平行になるよう取着される。
【0043】
第3サーボモータ70は、第3エンコーダ70eと、第3モータ70mとを備える(図10参照)。第3エンコーダ70eは、第3モータ70mの回転角度α3(図6参照)を検知可能に構成される。第3モータ70mは、第3アーム71を回転させる。本実施形態において、第3モータ70m(第3サーボモータ70)は、その回転軸A3(図6参照)が肩甲骨部プレート6の厚み方向、したがって、前後方向を向くよう配置される。
【0044】
第3アーム71は、薄板状の部材を2枚組み合わせて構成されるL字状の部材であり、その基端側が肩甲骨部プレート6の長手方向の端部(図示例では右端部)に固定されている。また、第3アーム71の先端側は、肩甲骨部プレート6に対して前方に向かって延びており、その先端部において、第4マウント82を支持している。
【0045】
第4サーボモータ80は、第4マウント82を介して第3アーム71に取り付けられる。第4マウント82は、薄板状の部材であり、第3アーム71の先端側に、肩甲骨部プレート6の長手方向と略垂直になるよう取着される。
【0046】
第4サーボモータ80は、第4エンコーダ80eと、第4モータ80mとを備える(図10参照)。第4エンコーダ80eは、第4モータ80mの回転角度α4(図6参照)を検知可能に構成される。第4モータ80mは、上腕プレート9を回転させる。本実施形態において、第4モータ80m(第4サーボモータ80)は、その回転軸A4(図6参照)が肩甲骨部プレート6の長手方向と略一致するよう配置される。
【0047】
<上腕プレート9>
上腕プレート9は、椅子Cに着座した使用者Uの上腕に沿った位置に配置される細長い薄板状の部材である。上腕プレート9の基端側は、当該上腕プレート9の厚み方向と第4モータ80mの軸方向が一致するよう第4モータ80mと連結している。また、上腕プレート9の厚み方向の一方(肩甲骨部プレート6側)には、上腕ホルダ90が取着される。
【0048】
上腕ホルダ90は、使用者Uの上腕に対して着脱可能な環状の部材であり、例えば、面ファスナー等により長さを調節可能となっている。上腕ホルダ90を使用者Uの上腕に装着することで、上腕プレート9を使用者Uの上腕に沿ってブレがないように装着可能となっている。
【0049】
なお、上腕ホルダ90の構成、形状は上記のものに限定されず、使用者Uの上腕に沿って上腕プレート9をブレがないように装着可能であれば、任意の構成とすることができる。
【0050】
また、上述した第1~第4サーボモータ30,40,70,80としては、他動運動を行うために必要なトルクを確保可能な高い減速比を備えたものを用いることが好ましい。さらに、第1~第4サーボモータ30,40,70,80としては、ティーチングや装着動作を行うため、低いバックドライブトルクを有したものを用いることが好ましい。また、第1~第4サーボモータ30,40,70,80は、安全性のため、使用者Uが自ら動作する力よりも弱い力で駆動するものを用いることが好ましい。
【0051】
なお、図1図2等では図示していないが、図3に示すように、片持ち状態となっている肩関節駆動手段7の重さを支えるため、肩甲骨部プレート6を上部から吊るすバランサ101を設けることも好適である。
【0052】
<制御手段10>
次に、本実施形態の肩部訓練装置100を制御する制御手段10の構成について説明する。制御手段10は、1または複数の情報処理装置から構成されていても良く、クラウドコンピューティングによって構成されていても良い。以下では、本実施形態に係る制御手段10の構成例を説明する。
【0053】
制御手段10は、図10のハードウェア構成を示すブロック図に示すように、処理用端末11と、第1~第4モータドライバ12a~12dとを備える。
【0054】
処理用端末11は、例えば、PC(Personal Computer)とされるが、マイコン等であっても良い。本実施形態において、処理用端末11は、制御部11cと、記憶部11mと、操作入力部11iとを備える。また、図示はしないが、処理用端末11は、各種画像を表示するモニタや他の情報処理装置と接続する通信部(例えば、NIC:Network Interface Controller)を備えていることも好適である。
【0055】
制御部11cは、記憶部11mに記憶されたプログラムを読み出して種々の演算処理を実行するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)等により構成される。
【0056】
記憶部11mの一部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されており、制御部11cによる各種プログラムに基づく処理の実行時のワークエリア等として用いられる。また、記憶部11mの一部は、例えば、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)であり、後述する第1~第4エンコーダ30e,40e,70e,80eからの角度情報等の各種データ及び、制御部11cの処理に利用されるプログラム等を保存する。
【0057】
記憶部11mに記憶されるプログラムは、例えば、処理用端末11の基本的な機能を実現するためのOS(Operating System)、各種ハードウェア制御するためのドライバ、各種機能を実現するためのプログラム等であって、本実施形態に係るコンピュータプログラムを含む。
【0058】
操作入力部11iは、処理用端末11を操作するものであり、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、音声入力部、カメラ等を利用した動き認識装置により構成される。
【0059】
これら制御部11c、記憶部11m及び操作入力部11iは、バス11b(システムバス)を介して相互に電気的に接続されている。また、バス11b(シリアルバス)は、制御部11c、記憶部11m及び操作入力部11iと第1~第4モータドライバ12a~12dとを相互に電気的に接続する。なお、本実施形態において、処理用端末11と第1~第4モータドライバ12a~12dとは、それぞれ異なる4本のシリアルケーブルにより並列的に接続されており、後述する同期化ステップによりシリアル通信を同期化できるようになっている。
【0060】
第1~第4モータドライバ12a~12dはそれぞれ、第1~第4サーボモータ30,40,70,80に対応して設けられる。第1~第4モータドライバ12a~12dは、対応する第1~第4サーボモータ30,40,70,80の第1~第4エンコーダ30e,40e,70e,80eからの信号を取得する。ここで、第1~第4エンコーダ30e,40e,70e,80eからの信号は、第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4を示す信号である。そして、当該信号を、バス11bを介して処理用端末11に送信する。また、第1~第4モータドライバ12a~12dは、処理用端末11からの制御指令に基づいて生成される駆動信号によって、対応する第1~第4サーボモータ30,40,70,80の第1~第4モータ30m,40m,70m,80mを駆動する。
【0061】
以上のような構成の制御手段10は、第1~第4エンコーダ30e,40e,70e,80eの回転角度α1~α4を取得することで、使用者Uに肩甲骨部ホルダ60及び上腕ホルダ90を装着させた状態で教示者である理学療法士が教示した肩甲骨及び肩関節の他動運動を記憶する。そして、制御手段10は、その後、第1~第4モータ30m,40m,70m,80mを駆動することで、当該他動運動を再現するよう構成される。なお、肩部訓練装置100に他動運動を教示する教示者(施術者)は、理学療法士に限られず、医師や、装置を調整する者等が含まれる。
【0062】
<パラレルリンク機構PL>
ところで、図6は、上述した肩甲骨部駆動手段3及び支持アーム5により肩甲骨部プレート6を支持し、肩関節駆動手段7により上腕プレート9を支持する構成を示す機構図である。
【0063】
同図に示すように、本実施形態の肩甲骨部駆動手段3は、第1サーボモータ30と、第1アーム31と、第2サーボモータ40と、第2アーム41とにより、パラレルリンク機構PLを構成している。そして、肩甲骨部駆動手段3は、パラレルリンク機構PLにより、肩甲骨部プレート6の位置及び姿勢が変更可能となっている。
【0064】
本実施形態のパラレルリンク機構PLにおいては、第1サーボモータ30(第1モータ30m)の回転軸A1は略鉛直方向(上下方向)を向くよう配置され、第2サーボモータ40(第2モータ40m)の回転軸A2は略前後方向を向くよう配置されている。したがって、第1モータ30mと第2モータ40mは、それぞれの回転軸A1,A2が略垂直になるよう配置されていることになる。
【0065】
一方、本実施形態の肩関節駆動手段7は、第3サーボモータ70と、第3アーム71と、第4サーボモータ80とによりシリアルリンク機構SLを構成しており、シリアルリンク機構SLにより、上腕プレート9の位置及び姿勢が変更可能となっている。また、第3モータ70mと第4モータ80mは、それぞれの回転軸A3,A4が略垂直になるよう配置されている。
【0066】
なお、使用者Uの肩部の動作、言い換えると理学療法士が使用者Uに対して行う肩部の他動動作は、肩甲骨部の動作と肩関節の動作に分解できる。また、肩甲骨部の動作は、図11Aに示す屈曲及び伸展動作と、図11Bに示す挙上及び引き下げ動作に分解できる。
【0067】
ここで、本実施形態の肩甲骨部プレート6は、上述したように、支持アーム5により、上下方向に沿った回転軸X1回りの回動動作及び前後方向に沿った回転軸X2回りの回転動作のみが許容されている。そして、図13A及び図14A図13B及び図14Bに示すように、肩甲骨部駆動手段3による肩甲骨部プレート6の回転軸X1回りの回動動作は、肩甲骨部の屈曲及び伸展動作に対応している。また、図15A及び図16A図15B及び図16Bに示すように、肩甲骨部駆動手段3による肩甲骨部プレート6の回転軸X2回りの回転動作は、肩甲骨部の挙上及び引き下げ動作に対応している。
【0068】
そして、人体の可動域を考慮すると、肩甲骨部プレート6の回転軸X1回りの回動角度θ1(図6参照)は、屈曲方向及び伸展方向にそれぞれ約20°あれば十分である。また、肩甲骨部プレート6の回転軸X2回りの回転角度θ2(図6参照)は、挙上方向及び引き下げにそれぞれ約20°あれば十分である。このように、本実施形態の肩甲骨部プレート6は、大きな位置移動及び姿勢変更が必要ないため、リンク(アーム)を大きく動作させることなく肩甲骨部プレート6の姿勢変更を行うことが可能なパラレルリンク機構PLを用いるのが特に好適である。
【0069】
なお、パラレルリンク機構PLを構成する第1モータ30mの回転角度α1及び第2モータ40mの回転角度α2と、肩甲骨部プレート6の回動角度θ1及びθ2の関係は、1対1で一意に定まるよう各パラメータを設定することが好ましい。ただし、上述した人体の可動域を超えた範囲においては、一意に定まっていなくても良い。
【0070】
一方、肩関節の動作は、図12Aに示す水平屈曲及び水平伸展動作と、図12Bに示す屈曲及び伸展動作と、図12Cに示す外転及び内転動作に分解できる。水平屈曲及び水平伸展動作は、可動域の大きな動作であり、上腕プレート9を大きく位置移動及び姿勢変更する必要がある。このため、本実施形態では、上腕プレート9を動作させる手段としては、シリアルリンク機構SLを採用している。
【0071】
具体的には、第3サーボモータ70(第3モータ70m)を回転させて第3アーム71が肩甲骨部プレート6から上方に延びるようにした状態で第4サーボモータ80(第4モータ80m)を回転させることが、水平屈曲及び水平伸展動作に対応する。人体の可動域を考慮すると、水平屈曲及び水平伸展動作には、第4サーボモータ80(第4モータ80m)を水平伸展側に約15°、水平屈曲側に約135°回転させる必要がある。
【0072】
また、屈曲及び伸展動作も可動域の大きな動作であり、上腕プレート9を大きく位置移動及び姿勢変更する必要がある。具体的には、第3サーボモータ70(第3モータ70m)を第3アーム71が肩甲骨部プレート6から水平に延びるようにした状態で第4サーボモータ80(第4モータ80m)を回転させることが、屈曲及び伸展動作に対応する。人体の可動域を考慮すると、屈曲及び伸展動作には、第4サーボモータ80(第4モータ80m)を屈曲側に約180°、伸展側に約50°回転させる必要がある。
【0073】
さらに、外転及び内転動作も可動域の大きな動作であり、上腕プレート9を大きく位置移動及び姿勢変更する必要がある。具体的には、第3サーボモータ70(第3モータ70m)を回転させることが、外転及び内転動作に対応する。人体の可動域を考慮すると、外転及び内転動作には、第3サーボモータ70(第3モータ70m)を外転側に約180°、内転側に0°回転させる必要がある。
【0074】
なお、上述した分解された肩甲骨部と肩関節の基本動作が組み合わされることで、理学療法士が実際に行う複雑な動作を記憶、再現することができる。
【0075】
以下、上記構成の肩部訓練装置100による、他動運動を記憶するティーチングモードM1と、他動運動を再現する再現モードM2の具体的な動作について説明する。
【0076】
2.肩部訓練装置100の動作
<ティーチングモードM1の動作>
ティーチングモードM1は、使用者Uに肩甲骨部ホルダ60及び上腕ホルダ90を装着させた状態で理学療法士に使用者Uの肩部を実際に動作させ、肩甲骨部及び肩関節の他動運動を教示させて、これを制御手段10の記憶部11mに記憶するモードである。
【0077】
ティーチングモードM1では、図17に示すように、まずステップS1において、制御手段10の制御部11cは、第1~第4モータドライバ12a~12dを介して第1~第4サーボモータ30,40,70,80と通信し、第1~第4サーボモータ30,40,70,80の同期化を行う。具体的には、第1~第4サーボモータ30,40,70,80の全てが初期化され、準備完了と判定されるまで、プロセスをブロックする。ここで、本モードM1では、第1~第4モータドライバ12a~12dとのシリアル通信を行う4つのプロセスと、タイマとなるメインプロセスの5つのプロセスが実行される。そして、準備完了と判定されると、プロセスのブロックを解除し、第1~第4サーボモータ30,40,70,80を同時に起動する。
【0078】
同期化が完了すると、次のステップS2において、制御部11cは、経過時間Δtをリセットする(Δt=0とする)。また、同時に、ステップS3において、制御部11cは、第1~第4エンコーダ30e,40e,70e,80eから第1~第4モータドライバ12a~12dを介して第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4(角度情報)を取得し、記憶部11mに保存する。
【0079】
次に、ステップS4及びステップS5において、制御部11cは、経過時間Δtが所定時間T(例えば、100ms)を超えたか否かを判定し、所定時間Tを超えるまで待機する。ここで、所定時間Tは、角度情報を取得する周期である。そして、経過時間Δtが所定時間Tを超えると(Δt>T)、次のステップS6に進む。
【0080】
次に、ステップS6において、制御部11cは、一連の他動運動の最大時間(例えば、120s)を超えたかどうかを判定する。最大時間を超えていなければ、ステップS7に進み再度同期化を実行し、ステップS2に戻って経過時間Δtをリセットする(Δt=0とする)。ステップS6において最大時間を超えるまでステップS2~ステップS7を繰り返すことで、所定時間T(周期)ごとに第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4(角度情報)が取得され、記憶部11mに保存される。
【0081】
そして、ステップS6において、最大時間を超えたと判断されると、ティーチングモードM1を終了する。
【0082】
このように、ティーチングモードM1では、制御部11cは、所定の周期で第1~第4エンコーダ30e,40e,70e,80eから第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4を取得する。そして、制御部11cは、当該回転角度α1~α4を時系列角度データとして記憶部11mに保存する。
【0083】
<再現モードM2の動作>
次に、再現モードM2は、使用者Uに肩甲骨部ホルダ60及び上腕ホルダ90を装着させた状態で肩甲骨部駆動手段3及び肩関節駆動手段7を駆動させることで、ティーチングモードM1において記憶した肩甲骨部及び肩関節の他動運動を再現するモードである。
【0084】
再現モードM2では、図18に示すように、まず、ステップSS1において、制御手段10の制御部11cは、記憶部11mに記憶された時系列角度データ、すなわち、所定時間Tごとの第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4を読み込む。
【0085】
次に、ステップSS2において、制御部11cは、ティーチングモードM1と同様、第1~第4サーボモータ30,40,70,80の同期化を行う。
【0086】
次に、ステップSS3において、制御部11cは、経過時間Δtをリセットする(Δt=0とする)。また、同時に、ステップSS4において、制御部11cは、第1~第4モータドライバ12a~12dに記憶部11mから読み出した第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4を目標角度として送信する。そして、制御部11cは、第1~第4モータドライバ12a~12dを介して第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの駆動信号を生成して、これら第1~第4モータ30m,40m,70m,80mを駆動する。
【0087】
また、制御部11cは、ステップSS5において、制御部11cは、第1~第4エンコーダ30e,40e,70e,80eから第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4(角度情報)を取得し、記憶部11mに保存する。これにより、使用者Uに対して実際に行った他動運動(施術内容)を記憶しておくことができる。なお、回転角度α1~α4(角度情報)は、第1~第4サーボモータ30,40,70,80のフィードバック制御(セミクローズドループ制御)にも用いられる。
【0088】
次に、ステップSS6及びステップSS7において、制御部11cは、経過時間Δtが所定時間T(例えば、100ms)を超えたか否かを判定し、所定時間Tを超えるまで待機する。ここで、所定時間Tは、目標角度を送信する周期である。そして、経過時間Δtが所定時間Tを超えると(Δt>T)、次のステップSS8に進む。
【0089】
次に、ステップSS8において、制御部11cは、ティーチングモードM1で設定された一連の他動運動の最大時間(例えば、120s)を超えたかどうかを判定する。最大時間を超えていなければ、ステップSS9に進み再度同期化を実行し、ステップSS3に戻って経過時間Δtをリセットする(Δt=0とする)。ステップSS8において最大時間を超えるまでステップSS3~ステップSS9を繰り返すことで、制御部11cは、所定時間T(周期)ごとに第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4を目標角度として送信する。そして、制御部11cは、第1~第4モータドライバ12a~12dを介して第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの駆動信号を生成して、これら第1~第4モータ30m,40m,70m,80mを駆動する。
【0090】
そして、ステップSS8において、最大時間を超えたと判断されると、ティーチングモードM1を終了する。
【0091】
このように、再現モードM2では、制御手段10の制御部11cは、記憶部11mに保存された第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4を時系列角度データとして読み出し、第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの駆動信号を生成して、これら第1~第4モータ30m,40m,70m,80mを駆動する。これにより、ティーチングモードM1で記憶した理学療法士による肩甲骨部及び肩関節の他動運動が、肩甲骨部ホルダ60及び上腕ホルダ90の動作として再現される。
【0092】
なお、時系列角度データを読み出す際には、当該データを適宜に等間隔で間引いて第1~第4モータドライバ12a~12dに送信することも好適である。
【0093】
3.作用効果
(1)本実施形態の肩部訓練装置100は、肩甲骨部駆動手段3と肩関節駆動手段7の2つの駆動手段を備え、肩甲骨部駆動手段3が肩甲骨部の屈曲及び伸展、挙上及び引き下げの他動運動を肩甲骨部ホルダ60の動作として再現し、肩関節駆動手段7が肩関節の水平屈曲及び水平伸展、屈曲及び伸展、外転及び内転の他動運動を上腕ホルダ90の動作として再現する構成である。これにより、肩甲骨部と肩関節を独立して他動運動させることが可能になる。
(2)本実施形態の肩甲骨部駆動手段3は、第1サーボモータ30と、第1アーム31と、第2サーボモータ40と、第2アーム41によりパラレルリンク機構PLを構成し、パラレルリンク機構PLにより肩甲骨部プレート6の位置及び姿勢を変更する構成である。これにより、シリアルリンク機構に比べ、リンクを大きく動作させることなく肩甲骨部ホルダ60の姿勢変更を行うことが可能となり、肩部訓練装置100を省スペース化することができる。また、片持ちのシリアルリンク機構と比較して、強度を高めることも可能である。
(3)本実施形態において、パラレルリンク機構PLを構成する第1サーボモータ30の第1モータ30mと第2サーボモータ40の第2モータ40mは、それぞれの回転軸A1、A2が略垂直になるよう配置される。これにより、肩甲骨部ホルダ60の可動域範囲を増加させることが可能となり、肩甲骨部ホルダ60の姿勢変更を好適に行うことができる。
(4)本実施形態では、肩部訓練装置100が肩甲骨部駆動手段3と肩関節駆動手段7を備え、肩甲骨部と肩関節を独立して他動運動させることが可能である。これにより、制御手段10は、理学療法士による肩甲骨部及び肩関節の他動運動の教示に対し、当該他動運動を肩甲骨部駆動手段3と肩関節駆動手段7により忠実に再現することができる。理学療法士が他動運動を教示することで、同じ他動運動を繰り返し再現可能となり、理学療法士の負担軽減に加え、コロナ禍における濃厚接触を回避することも可能となる。
(5)本実施形態の肩部訓練装置100は、第1~第4エンコーダ30e,40e、70e、80eを備え、第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの回転角度α1~α4をそれぞれ検知する構成である。これにより、理学療法士による肩甲骨部及び肩関節の他動運動のティーチングに対し第1~第4モータ30m,40m,70m,80mの時系列の回転角度α1~α4を得ることができ、他動運動を忠実に再現することができる。
【0094】
4.変形例
なお、本発明は、以下の態様でも実施可能である。
【0095】
上述した実施形態において、第1サーボモータ30を支持する第1マウント32及び第2サーボモータ4を支持する第2マウント42はそれぞれ支柱2に固定されていた。しかしながら、図19A図20Bに示すように、第1マウント32及び第2マウント42を支柱2に固定せず、軸部材2aを介して前後方向の軸を中心に回転可能に支持される構成とすることも好適である。
【0096】
このような構成により、図19A図19B図20A図20Bで肩部訓練装置100を左肩用と右肩用とで共用し、切り替えて使用することができる。なお、この際は、左右の対称性を高めるためにも、第1モータ30mの回転軸X1が略鉛直方向(上下方向)を向くよう配置され、回転軸X2が前後方向を向くよう配置されることが好適である。
【0097】
上述した実施形態では、制御手段10がティーチングモードM1を備え、理学療法士等のティーチング動作を記憶する構成であった。しかしながら、制御手段10を、ティーチングモードM1行わず、予め記憶したプログラムに沿って動作させても良い。
【0098】
上述した実施形態では、肩甲骨部プレート6をパラレルリンク機構PLにより駆動する構成であったが、肩甲骨部プレート6をシリアルリンク機構により動作させる構成とすることも可能である。
【0099】
肩部訓練装置100が、使用者Uの意思で装置を停止可能な非常停止スイッチを有していることも好適である。
【0100】
上述した実施形態では、肩部訓練装置100と椅子Cとは別体として構成されていたが、肩部訓練装置100と椅子Cとを一体的に構成しても良い。
【0101】
上述した実施形態において、第1サーボモータ30の第1モータ30mの回転軸A1と第2サーボモータ40の第2モータ40mの回転軸A2は略垂直になるよう配置されていたが、回転軸A1と回転軸A2の配置はこれに限定されない。ただし、パラレルリンク機構PLを好適に構成するには、回転軸A1と回転軸A2を非平行に配置することが望ましい。
【符号の説明】
【0102】
1 :支持脚
1a :中央部
2 :支柱
2a :軸部材
3 :肩甲骨部駆動手段
4 :第2サーボモータ
5 :支持アーム
6 :肩甲骨部プレート
7 :肩関節駆動手段
9 :上腕プレート
10 :制御手段
11 :処理用端末
11b :バス
11c :制御部
11i :操作入力部
11m :記憶部
12a :第1モータドライバ
12b :第2モータドライバ
12c :第3モータドライバ
12d :第4モータドライバ
30 :第1サーボモータ
30e :第1エンコーダ
30m :第1モータ
31 :第1アーム
31b :第1基端側リンク
31j :ボールジョイント
31j1 :ボールスタッド
31j2 :ソケット
31k :ボールジョイント
31k1 :ボールスタッド
31k2 :ソケット
31t :第1先端側リンク
32 :第1マウント
32l :下板
32s :空間
32u :上板
40 :第2サーボモータ
40e :第2エンコーダ
40m :第2モータ
41 :第2アーム
41b :第2基端側リンク
41j :ボールジョイント
41j1 :ボールスタッド
41j2 :ソケット
41k :ボールジョイント
41k1 :ボールスタッド
41k2 :ソケット
41t :第2先端側リンク
42 :第2マウント
42b :後板
42f :前板
42s :空間
50 :基端側アーム
51 :先端側アーム
60 :肩甲骨部ホルダ
60a :肩甲骨部パッド
60b :環状ベルト
60f :着脱ベルト
61 :第1ブラケット
61h :水平部材
61v :垂直部材
62 :第2ブラケット
70 :第3サーボモータ
70e :第3エンコーダ
70m :第4モータ
71 :第3アーム
72 :第3マウント
80 :第4サーボモータ
80e :第4エンコーダ
80m :第4モータ
82 :第4マウント
90 :上腕ホルダ
100 :肩部訓練装置
101 :バランサ
A1~A4 :回転軸
C :椅子
M1 :ティーチングモード
M2 :再現モード
PL :パラレルリンク機構
SL :シリアルリンク機構
T :所定時間
U :使用者
X1,X2 :回転軸
Δt :経過時間
α1~α4 :回転角度
θ1 :回動角度
θ2 :回動角度
図1
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