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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177070
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】半導体素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20241212BHJP
   H01L 29/417 20060101ALI20241212BHJP
   H01L 21/8234 20060101ALI20241212BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20241212BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALN20241212BHJP
【FI】
H01L29/78 301X
H01L29/78 301G
H01L29/50 M
H01L27/088 A
H01L27/088 D
H01L29/78 617K
H01L29/78 618C
H01L21/88 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024069358
(22)【出願日】2024-04-22
(31)【優先権主張番号】10-2023-0073507
(32)【優先日】2023-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 眞 範
(72)【発明者】
【氏名】楊 貴 福
(72)【発明者】
【氏名】梁 錫
(72)【発明者】
【氏名】李 商 文
(72)【発明者】
【氏名】張 星 旭
(72)【発明者】
【氏名】張 誠 桓
(72)【発明者】
【氏名】崔 元 熙
【テーマコード(参考)】
4M104
5F033
5F048
5F110
5F140
【Fターム(参考)】
4M104AA01
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(57)【要約】
【課題】ソース/ドレイン下部から電流が漏れることを防止することができる半導体素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による半導体素子は、第1半導体物質を含む下部パターン層と、下部パターン層の上に配置され、第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む第1導電型ドーピングパターン層と、第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、第1導電型不純物と異なる第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含むソース/ドレインパターンと、ソース/ドレインパターン間を接続し、互いに離隔して積層され、第1半導体物質と異なる第2半導体物質を含む半導体パターンを含むチャンネルパターンと、第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、ソース/ドレインパターンの間を横断し、チャンネルパターンを囲むゲートパターンと、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1半導体物質を含む下部パターン層と、
前記下部パターン層の上に配置され、第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む第1導電型ドーピングパターン層と、
前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記第1導電型不純物と異なる第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含むソース/ドレインパターンと、
前記ソース/ドレインパターン間を接続し、互いに離隔して積層され、前記第1半導体物質と異なる第2半導体物質を含む半導体パターンを含むチャンネルパターンと、
前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記ソース/ドレインパターンの間を横断し、前記チャンネルパターンを囲むゲートパターンと、を有することを特徴とする半導体素子。
【請求項2】
前記第1半導体物質は、ゲルマニウム(Ge)0at%~31.5at%、炭素(C)0at%超2at%以下、及び残りの含有量のシリコン(Si)を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記第2半導体物質は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はこれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記第1導電型不純物は、n型不純物であり、前記第2導電型不純物は、p型不純物であることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記n型不純物は、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、又はこれらの組み合わせを含み、
前記p型不純物は、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、又はこれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項4に記載の半導体素子。
【請求項6】
半導体素子であって、
第1半導体物質を含む下部パターン層と、
前記下部パターン層の上に配置され、第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む第1導電型ドーピングパターン層と、
前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記第1導電型不純物と異なる第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含むソース/ドレインパターンと、
前記ソース/ドレインパターン間を接続し、互いに離隔して積層され、前記第1半導体物質と異なる第2半導体物質を含む半導体パターンを含むチャンネルパターンと、
前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記ソース/ドレインパターン間を横断し、前記チャンネルパターンを囲むゲートパターンと、
前記ソース/ドレインパターンの下に配置され、前記下部パターン層及び前記第1導電型ドーピングパターン層を貫通し、前記ソース/ドレインパターンと接続される下部コンタクト電極と、を有することを特徴とする半導体素子。
【請求項7】
前記ソース/ドレインパターンは、互いに離隔して配置される第1ソース/ドレイン構造物及び第2ソース/ドレイン構造物を含み、
前記半導体素子は、前記第1ソース/ドレイン構造物の上に配置され、前記第1ソース/ドレイン構造物に接続される第1上部コンタクト電極をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記下部コンタクト電極は、前記第2ソース/ドレイン構造物の下に配置され、前記第2ソース/ドレイン構造物に接続されることを特徴とする請求項7に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記半導体素子は、前記ゲートパターンの上に配置され、前記ゲートパターンに接続される第2上部コンタクト電極をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の半導体素子。
【請求項10】
第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む第1導電型ドーピングパターン層と、
前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記第1導電型不純物と異なる第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含むソース/ドレインパターンと、
前記ソース/ドレインパターン間を接続し、互いに離隔して積層される半導体パターンを含むチャンネルパターンと、
前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記ソース/ドレインパターン間を横断し、前記チャンネルパターンを囲むゲートパターンと、
前記ソース/ドレインパターンの下に配置され、前記第1導電型ドーピングパターン層を貫通し、前記ソース/ドレインパターンと接続される下部コンタクト電極と、を有することを特徴とする半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子及びその製造方法に関し、特に、ソース/ドレイン下部から電流が漏れることを防止することができる半導体素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体は、導体と不導体の中間領域に属する物質で、所定の条件下で電気が通じる物質を意味する。
このような半導体物質を利用して様々な半導体素子を製造することができ、例えば、メモリ素子などを製造することができる。
このような半導体素子は、様々な電子装置に使用することができる。
【0003】
電子産業が高度に発展するにつれて、半導体素子の特性に対する要求がますます高まっている。
例えば、半導体素子に対する高信頼性、高速化及び/又は多機能化などに対するして要求がますます高まっている。
【0004】
このような要求特性を満たすために、半導体素子内の構造は、ますます複雑化、集積化されている。
例えば、大きさが小さくなった素子でソース/ドレインがアンエッチング(unetch)される問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の半導体素子における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、ソース/ドレインがアンエッチング(unetch)される問題を解決することができ、ソース/ドレイン下部から電流が漏れることを防止することができ、BSPDN(backside power Distribution network)構造適用時、下部基板を全て除去する構造(BSPDN Bulk-less)もエッチング選択比を通じて容易に実現できる半導体素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による半導体素子は、第1半導体物質を含む下部パターン層と、前記下部パターン層の上に配置され、第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む第1導電型ドーピングパターン層と、前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記第1導電型不純物と異なる第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含むソース/ドレインパターンと、前記ソース/ドレインパターン間を接続し、互いに離隔して積層され、前記第1半導体物質と異なる第2半導体物質を含む半導体パターンを含むチャンネルパターンと、前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記ソース/ドレインパターンの間を横断し、前記チャンネルパターンを囲むゲートパターンと、を有することを特徴とする。
【0007】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による半導体素子は、第1半導体物質を含む下部パターン層と、前記下部パターン層の上に配置され、第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む第1導電型ドーピングパターン層と、前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記第1導電型不純物と異なる第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含むソース/ドレインパターンと、前記ソース/ドレインパターン間を接続し、互いに離隔して積層され、前記第1半導体物質と異なる第2半導体物質を含む半導体パターンを含むチャンネルパターンと、前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記ソース/ドレインパターン間を横断し、前記チャンネルパターンを囲むゲートパターンと、前記ソース/ドレインパターンの下に配置され、前記下部パターン層及び前記第1導電型ドーピングパターン層を貫通し、前記ソース/ドレインパターンと接続される下部コンタクト電極と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による半導体素子は、第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む第1導電型ドーピングパターン層と、前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記第1導電型不純物と異なる第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含むソース/ドレインパターンと、前記ソース/ドレインパターン間を接続し、互いに離隔して積層される半導体パターンを含むチャンネルパターンと、前記第1導電型ドーピングパターン層の上に配置され、前記ソース/ドレインパターン間を横断し、前記チャンネルパターンを囲むゲートパターンと、前記ソース/ドレインパターンの下に配置され、前記第1導電型ドーピングパターン層を貫通し、前記ソース/ドレインパターンと接続される下部コンタクト電極と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る半導体素子によれば、大きさが小さくなった素子でもエッチング(etch)を深く形成できるため、ソース/ドレインがアンエッチング(unetch)される問題を解決することができ、ソース/ドレインの下部から電流が漏れることを防止することができ、BSPDN(backside power Distribution network)構造適用時に下部基板を全て除去する構造(BSPDN Bulk-less)もエッチング選択比を通じて容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る半導体素子を示す平面図である。
図2A図1のX-X’線に沿って切断した断面図である。
図2B図1のY-Y’線に沿って切断した断面図である。
図2C図1のZ-Z’線に沿って切断した断面図である。
図3】本発明の他の実施形態に係る半導体素子を示す、図2のX-X’線に沿って切断した断面図に対応する断面図である。
図4A】本発明の他の実施形態に係る半導体素子を示す、図2Aに対応する断面図である。
図4B】本発明の他の実施形態に係る半導体素子を示す、図2Bに対応する断面図である。
図5A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図5B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図6A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図6B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図7A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図7B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図8A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図8B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図9A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図9B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図10A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図10B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図11A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図11B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図12A】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図12B】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図13A】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図13B】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図14A】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図14B】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図15】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図16】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図17】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図18】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図19】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図20A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図20B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図21】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図22】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図23A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図23B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図24A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図24B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図25A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図25B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図26A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図26B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図27A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図27B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図28A】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図28B】本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図29A】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
図29B】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明に係る半導体素子を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
実施形態は様々な形態に実施することができ、ここで説明する実施例に限定されない。
本発明を明確に説明するために説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一又は類似する構成要素については同じ参照符号を使用する。
また、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜上任意に示したもので、本発明が図面に限定されるものではない。
説明の便宜及び/又は簡単な図示のために一部層及び領域の厚さを拡大したり誇張して示した。
【0012】
また、層、膜、領域、板など部分が他の部分の「上」又は「の上」にあるという時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。
逆に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという時には、中間に他の部分がないことを意味する。
また、基準となる部分の「上」又は「の上」にあるというのは、基準となる部分の上又は下に位置することであり、必ず重力反対方向での「上」又は「の上」に位置することを意味するのではない。
また、明細書全体において、ある部分が他の構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
また、明細書全体で、「平面上」又は「平面から見る時」は、対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」又は「断面から見る時」は、対象部分を垂直に切断した断面をそばから見た時を意味することになる。
【0013】
本発明の一実施形態に係る半導体素子に関する図面では、例示的に、ナノワイヤー又はナノシートを含むトランジスタ、MBCFET(登録商標)(Multi-Bridge Channel Field Effect Transistortor)、フィン型パターン形状のチャンネル領域を含むフィン型トランジスタ(FinFET)を示したが、これに限定されるものではない。
いくつかの実施形態に係る半導体素子は、トンネリングトランジスタ(tunneling FET)、3DSFET(3D Stack Field Effect Transistortor)、又はCFET(Complementary Field Effect Transistortor)などを含むことができることはもちろんである。
【0014】
図1図3を参照して、本発明の一実施形態に係る半導体素子を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体素子を示す平面図であり、図2Aは、図1のX-X’線に沿って切断した断面図であり、図2Bは、図1のY-Y’線に沿って切断した断面図であり、図2Cは、図1のZ-Z’線に沿って切断した断面図であり、図3は、本発明の他の実施形態に係る半導体素子を示す、図2のX-X’線に沿って切断した断面図に対応する断面図である。
【0015】
図1図2A図2B、及び図2Cを参照すると、本発明の一実施形態に係る半導体素子10は、下部絶縁層330、下部絶縁層330の上に配置される下部パターン層110、下部パターン層110の上に配置される第1導電型ドーピングパターン層115、第1導電型ドーピングパターン層115の上に配置されるソース/ドレインパターン150、ソース/ドレインパターン150間に配置されるチャンネルパターン(CP)、そしてソース/ドレインパターン150間を横断し、チャンネルパターン(CP)を囲むゲートパターン(GS)を含む。
選択的に、半導体素子10は、第1スペーサ130及び第2スペーサ141をさらに含み得る。
選択的に、半導体素子10は、ゲートスペーサ140、キャッピング層145、エッチング停止膜185、及び層間絶縁膜190をさらに含み得る。
選択的に、半導体素子10は、下部コンタクト電極(CT1)、及び下部配線構造体(ML1)をさらに含み得る。
選択的に、半導体素子10は、第1上部コンタクト電極(UCT1)、第2上部コンタクト電極(UCT2)、及び上部配線構造体(ML2)をさらに含み得る。
【0016】
下部絶縁層330は、上部面と下部面を有する。
下部絶縁層330の上部面及び下部面は、第1方向(D1)及び第1方向(D1)と交差する第2方向(D2)に平行な平面で構成される。
下部絶縁層330の上部面は、下部絶縁層330の下部面と第3方向(D3)に対向(opposite)する面である。
ここで、第3方向(D3)は、第1方向(D1)及び第2方向(D2)と交差する方向である。
例えば、第3方向(D3)は、基板100の厚さ方向である。
下部絶縁層330の下部面は、下部絶縁層330の後面(backside)と称する。
いくつかの実施形態で、セル領域の論理回路は、下部絶縁層330の上面上に具現される。
下部絶縁層330は、単一膜であるものとしてと示しているが、説明の便宜のためであり、これに限定されるものではない。
【0017】
後述する図26A図27Bに示すように、本発明の一実施形態に係る半導体素子10は、下部パターン層110をエッチング停止膜として基板100を除去した後、基板100があったシートに下部絶縁層330を形成して製造する。
これにより、下部絶縁層330は、基板100と類似する形状を有するが、基板100とは異なる物質で構成され得る。
一例として、基板100は、例えば、バルクシリコン、SOI(silicon on insulator)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、SGOI(silicon germanium on insulator)、アンチモン化インジウム、鉛テルル化合物、インジウム砒素、インジウムリン化物、ガリウム砒素、又はアンチモン化ガリウムを含み得る。
下部絶縁層330は、例えば、酸化物、硝酸塩、窒酸化物、又はこれらの組み合わせを含み得る。
【0018】
また、後述する図6A及び図6Bに示すように、基板100は、犠牲活性パターン(AP_P)を定義するトレンチを有し、トレンチ内にフィールド絶縁膜105が配置される。
基板100を除去する過程で、フィールド絶縁膜105を共に除去する。
この場合、下部絶縁層330は、フィールド絶縁膜105を含まない。
但し、基板100を除去する過程で、フィールド絶縁膜105を一緒に除去しない場合、下部絶縁層330は、フィールド絶縁膜105を含む。
また、基板100を除去する過程で、基板100の犠牲活性パターン(AP_P)まで除去する。
基板100が位置した領域に形成される下部絶縁層330は、一部の犠牲活性パターン(AP_P)、例えば、フィールド絶縁膜105の上部に突出した犠牲活性パターン(AP_P)と対応する形状の活性パターン(AP)を含む。
【0019】
活性パターン(AP)は、シート(sheet)又はフィン(fin)形状を有する。
活性パターン(AP)は、第1方向(D1)に沿って延長され、第2方向(D2)に沿って互いに離隔されるように配置される。
一例として、活性パターン(AP)は、NMOSが形成される領域に配置される。
他の例として、活性パターン(AP)は、PMOSが形成される領域に配置される。
活性パターン(AP)は、下部絶縁層330のように、例えば、酸化物、硝酸塩、窒酸化物、又はこれらの組み合わせを含み得る。
下部パターン層110は、下部絶縁層330の上面上に配置される。
下部パターン層110は、下部絶縁層330の活性パターン(AP)のように第1方向(D1)に沿って延長され、第2方向(D2)に沿って互いに離隔するように配置される。
下部パターン層110と活性パターン(AP)の第2方向(D2)両側面には、第1スペーサ130が配置される。
【0020】
下部パターン層110は、後で説明するソース/ドレインパターン150と第3方向(D3)に重畳される。
下部パターン層110は、後で説明するゲートパターン(GS)を横切る第1方向(D1)に延長される。
下部パターン層110は、基板100又は後述する半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)とエッチング選択比を有する第1半導体物質を含む。
一例として、第1半導体物質は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はこれらの組み合わせと、炭素(C)を含み得る。
例えば、第1半導体物質は、ゲルマニウム(Ge)0at%~31.5at%、炭素(C)0at%超過2at%以下、及び残りの含有量のシリコン(Si)を含む。
【0021】
後述する図7A図11Bに示すように、ソース/ドレイン凹部(150R)を形成し、ソース/ドレイン凹部(150R)の下の犠牲下部パターン(UBP)を選択的に除去する時、下部パターン層110が基板100又は半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)とエッチング選択比を有する第1半導体物質を含むため、下部パターン層110がエッチング停止膜(wet stopper)として作用して基板100又は半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)がエッチングされるのを防ぐことができる。
第1導電型ドーピングパターン層115は、下部パターン層110の上面上に配置される。
第1導電型ドーピングパターン層115は、下部パターン層110のように第1方向(D1)に沿って延長され、第2方向(D2)に沿って互いに離隔されるように配置される。
第1導電型ドーピングパターン層115は、後に説明するソース/ドレインパターン150と第3方向(D3)に重畳される。
【0022】
第1導電型ドーピングパターン層115は、後に説明するゲートパターン(GS)を横切る第1方向(D1)に延長される。
第1導電型ドーピングパターン層115は、第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
一方、後述するソース/ドレインパターン150は、第1導電型不純物と異なる第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
即ち、第1導電型ドーピングパターン層115は、ソース/ドレインパターン150と反対にドーピングされた(anti-doped)半導体物質を含む。
第1導電型ドーピングパターン層115は、ソース/ドレインパターン150の下に電流が漏れるのを防止することができ、これにより、漏れを防止するための空間を確保する必要がないので、半導体素子10の大きさをさらに小さくすることができる。
【0023】
また、後述する図7A図11Bに示すように、ソース/ドレイン凹部(150R)を形成し、ソース/ドレイン凹部(150R)の下の犠牲下部パターン(UBP)を選択的に除去した後、第1導電型ドーピングパターン層115とソース/ドレインパターン150を一緒に形成したり、後述する図12A図14Bに示すように、第1導電型ドーピングパターン層115を形成した後、ソース/ドレインパターン150を形成することができる。
第1導電型ドーピングパターン層115によってソース/ドレインパターン150の下に電流が漏れるのを防止することができる。
また、第1導電型ドーピングパターン層115がソース/ドレインパターン150と一緒に形成されるため、第1導電型ドーピングパターン層115がソース/ドレインパターン150の成長を阻害しない。
従って、第1導電型ドーピングパターン層115がソース/ドレインパターン150の成長を阻害することによる生産性低下、ソース/ドレインパターン150に欠陥(defect)発生によるストレス(stress)効果の減少、「dopant activation」の減少、結晶欠陥によるdiffusion増加による性能劣化を防止することができる。
【0024】
第1導電型ドーピングパターン層115は、一例として、シリコン(Si)及びシリコンゲルマニウム(SiGe)の内の少なくとも一つのような半導体物質に第1導電型不純物がドーピングされた半導体物質を含み得る。
一例として、ソース/ドレインパターン150が含む第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質がn型不純物でドーピングされた半導体物質を含む場合、即ち、ソース/ドレインパターン150がNMOS領域に位置する場合、第1導電型ドーピングパターン層115が含む第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質は、p型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
また、ソース/ドレインパターン150が含む第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質がp型不純物でドーピングされた半導体物質を含む場合、即ち、ソース/ドレインパターン150がPMOS領域に位置する場合、第1導電型ドーピングパターン層115が含む第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質は、n型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
【0025】
一例として、n型不純物は、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、又はこれらの組み合わせを含み得る。
例えば、n型不純物としてリン(P)を使用する場合、不純物ガスとしてリン(P)又はポスフィン(PH3)などを使用して、低エネルギーイオン注入法、プラズマイオン注入法、又はパルスドレーザ融削蒸着法(plused laser ablation deposition)などを通じて半導体物質にリン(P)をドーピングする。
p型不純物は、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、又はこれらの組み合わせを含み得る。
例えば、p型不純物としてホウ素(B)を使用する場合、不純物ガスとしてホウ素(B)、二フッ化ホウ素(BF2)、又は三フッ化ホウ素(BF3)などを使用して、低エネルギーイオン注入法、プラズマイオン注入法、又はパルスドレーザ融削蒸着法(plused laserablation deposition)などを通じて半導体物質にホウ素(B)をドーピングする。
【0026】
第1導電型ドーピングパターン層115は、ソース/ドレインパターン150と一緒に形成されるため、第1導電型ドーピングパターン層115は、下部パターン層110をシードとして利用する選択的エピタキシャル成長工程によって形成されたエピ層(epitaxial layer)である。
第1スペーサ130、第1導電型ドーピングパターン層115、及びソース/ドレインパターン150の第2方向(D2)の両側面には、第2スペーサ141が配置される。
この時、第2スペーサ141は、ソース/ドレインパターン150の側面を全部覆うが、これに限定されるものではなく、第2スペーサ141は、ソース/ドレインパターン150の側面を一部だけを覆うこともできる。
即ち、第2スペーサ141の第3方向(D3)の上端の高さは、ソース/ドレインパターン150の第3方向(D3)の上端の高さと同じであってもよく、ソース/ドレインパターン150の第3方向(D3)の上端の高さより低くてもよい。
【0027】
一方、ソース/ドレインパターン150の第2方向(D2)両側面には、第2スペーサ141を配置することができない場合もある。
この場合、ソース/ドレインパターン150は、エピタキシャル成長時に第2方向(D2)に側面(lateral)成長も行われ、左右が凸のダイヤモンド形状を有する。
チャンネルパターン(CP)は、活性パターン(AP)の上面上に配置される。
チャンネルパターン(CP)は、活性パターン(AP)と第3方向(D3)に離隔する。
チャンネルパターン(CP)と活性パターン(AP)との間には、下部パターン層110及び第1導電型ドーピングパターン層115が配置される。
チャンネルパターン(CP)は、第1導電型ドーピングパターン層115とも第3方向(D3)に離隔する。
【0028】
チャンネルパターン(CP)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)を含み得る。
一例として、チャンネルパターン(CP)は、第1半導体パターン(SP1)、第2半導体パターン(SP2)、第3半導体パターン(SP3)、及び第4半導体パターン(SP4)を含む。
第1半導体パターン(SP1)、第2半導体パターン(SP2)、第3半導体パターン(SP3)、及び第4半導体パターン(SP4)は、第1導電型ドーピングパターン層115の上部面より高く配置される。
【0029】
第1半導体パターン(SP1)の上に第2半導体パターン(SP2)が配置され、第2半導体パターン(SP2)の上に第3半導体パターン(SP3)が配置され、第3半導体パターン(SP3)の上に第4半導体パターン(SP4)が配置される。
第2半導体パターン(SP2)は、第1半導体パターン(SP1)及び第3半導体パターン(SP3)と第3方向(D3)に離隔しており、第3半導体パターン(SP3)は、第2半導体パターン(SP2)及び第4半導体パターン(SP4)と第3方向(D3)に離隔している。
半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)間の離隔距離は、実質的に同じである。
但し、これに限定されるものではなく、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)間の離隔距離は、異なる場合もあり得る。
【0030】
半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の厚さは、実質的に同じであるが、これに限定されるものではなく、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の内の少なくともいずれかの厚さが異なる場合もあり得る。
図2A図2B、及び図2Cには、4つの半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)が第3方向(D3)に沿って離隔して積層されていることを示しているが、これは説明の便宜のためのものであり、これに限定されるものではない。
例えば、3つ又は5つ以上の半導体パターンが第3方向(D3)に沿って離隔して積層され得る。
半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)は、下部パターン層110が含む第1半導体物質と異なる第2半導体物質を含み得る。
また、それぞれの半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)は、基板100の犠牲活性パターン(AP_P)と同じ半導体物質を含み得、犠牲活性パターン(AP_P)と他の半導体物質を含み得るる。
【0031】
半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)が、下部パターン層110が含む第1半導体物質と異なる第2半導体物質を含むことによって、後述する図5A及び図5Bに示すように、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)を形成するための上部パターン(U_AP)を容易に形成することができる。
また、後述する図9A及び図9Bに示すように、犠牲下部パターン(UBP)除去時に下部パターン層110がエッチング停止膜(wet stopper)として作用して、基板100又は半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)がエッチングされるのを防ぐことができる。
また、後述する図26A及び図26Bのように、本発明の一実施形態に係る半導体素子10の製造方法において、BSPDN(backside power Distribution network)構造を適用する時に基板100を全て除去する過程でも、下部パターン層110をエッチング停止膜(wet stopper)として使用して、「BSPDN Bulk-less」構造(シリコン基板が全て除去された構造)をエッチング選択比を通じて容易に実現することができる。
【0032】
一例として、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)が含む第2半導体物質は、元素半導体物質のシリコン(Si)又はゲルマニウム(Ge)を含み得る。
また、第2半導体物質は、化合物半導体を含み得、例えば、IV-IV族化合物半導体又はIII-V族化合物半導体を含み得る。
IV-IV族化合物半導体は、例えば、炭素(C)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)の内の少なくとも2つ以上を含む二元系化合物(binary compound)、又は三元系化合物(ternary compound)であり得る。
III-V族化合物半導体は、例えば、III族元素であるアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)及びインジウム(In)の内の少なくとも一つとV族元素のリン(P)、砒素(As)及びアンチモン(Sb)の内の一つが結合して形成される二元系化合物、三元系化合物又は四元系化合物のいずれかである。
【0033】
ゲートパターン(GS)は、下部絶縁層330の上に配置される。
ゲートパターン(GS)と下部絶縁層330との間には下部パターン層110及び第1導電型ドーピングパターン層115が配置される。
ゲートパターン(GS)は、第2方向(D2)に延長される。
ゲートパターン(GS)は、第1方向(D1)に離隔して配置される。
一例として、ゲートパターン(GS)は、第1導電型ドーピングパターン層115の上に配置され、第1導電型ドーピングパターン層115を横切る。
ゲートパターン(GS)の下部は、第1導電型ドーピングパターン層115の上部と交差する。
【0034】
ゲートパターン(GS)は、サブゲート部分(S_GS)及びメインゲート部分(M_GS)を有する。
サブゲート部分(S_GS)は、第3方向(D3)に隣接する半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の間、及び第1導電型ドーピングパターン層115と半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の間に配置される。
メインゲート部分(M_GS)は、第3方向(D3)で最上部に位置する半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の上と、第2方向(D2)で互いに離隔した半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の間に配置される。
チャンネルパターン(CP)が複数の半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)を含むため、ゲートパターン(GS)は、複数のサブゲート部分(S_GS)を含む。
サブゲート部分(S_GS)の数は、チャンネルパターン(CP)に含まれている半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の数に比例する。
例えば、サブゲート部分(S_GS)の数は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の数と同じである。
【0035】
サブゲート部分(S_GS)は、第1サブゲート部分、第2サブゲート部分、第3サブゲート部分、及び第4サブゲート部分を含む。
第1サブゲート部分、第2サブゲート部分、第3サブゲート部分、及び第4サブゲート部分は、下部絶縁層330の上に第3方向(D3)に順次離隔して積層される。
以下の説明は、サブゲート部分(S_GS)の数が4つの場合について説明する。
但し、これに限定されるものではなく、3つ又は5つ以上のサブゲート部分を含むこともできる。
一例として、第1サブゲート部分は、第1導電型ドーピングパターン層115の上部面と第1半導体パターン(SP1)の下部面との間に配置され、第2サブゲート部分は、第1半導体パターン(SP1)の上部面と第2半導体パターン(SP2)の下部面との間に配置され、第3サブゲート部分は、第2半導体パターン(SP2)の上部面と第3半導体パターン(SP3)の下部面との間に配置され、第4サブゲート部分は、第3半導体パターン(SP3)の上部面と第4半導体パターン(SP4)の下部面との間に配置される。
【0036】
サブゲート部分(S_GS)は、後で説明するソース/ドレインパターン150の間に第1方向(D1)に離隔して配置される。
サブゲート部分(S_GS)のそれぞれは、サブゲート電極120s、サブ界面絶縁膜131S、及びサブゲート絶縁膜132Sを含む。
サブゲート電極120sは、第1導電型ドーピングパターン層115の上に配置される。
サブゲート電極120sは、活性パターン(AP)と交差する。
サブゲート電極120sの少なくとも一部は、サブゲート電極120s及びチャンネルパターン(CP)の積層構造の上に配置される。
この時、メインゲート電極120Mの一部は、サブゲート電極120s及びチャンネルパターン(CP)の積層構造の両側面を覆うように配置される。
これにより、チャンネルパターン(CP)の4面は、サブゲート電極120sとメインゲート電極120Mによって囲まれる。
【0037】
サブゲート電極120は、金属、金属合金、導電性金属硝酸塩、金属シリサイド、ドーピングされた半導体物質、導電性金属酸化物、又は導電性金属窒酸化物を含み得る。
サブゲート電極120は、例えば、窒化チタン(TiN)、タンタル炭化物(TaC)、タンタル硝酸塩(TaN)、チタンシリコン硝酸塩(TiSiN)、タンタルシリコン硝酸塩(TaSiN)、タンタル窒化チタン(TaTiN)、チタンアルミニウム硝酸塩(TiAlN)、タンタルアルミニウム硝酸塩(TaAlN)、タングステン硝酸塩(WN)、ルテニウム(Ru)、チタンアルミニウム(TiAl)、チタンアルミニウム炭化硝酸塩(TiAlC-N)、チタンアルミニウム炭化物(TiAlC)、チタン炭化物(TiC)、タンタル炭化硝酸塩(TaCN)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、ニッケル白金(Ni-Pt)、ニオビウム(Nb)、ニオビウム硝酸塩(NbN)、ニオビウム炭化物(NbC)、モリブデン(Mo)、モリブデン硝酸塩(MoN)、モリブデン炭化物(MoC)、タングステン炭化物(WC)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銀(Ag)、金(Au)、亜鉛(Zn)、バナジウム(V)、又はこれらの組み合わせを含み得るが、これに限定されるものではない。
導電性金属酸化物及び導電性金属窒酸化物は、上述した物質が酸化された形態を含み得るが、これに限定されるものではない。
【0038】
サブ界面絶縁膜131Sは、第1導電型ドーピングパターン層115の上部面に配置される。
サブ界面絶縁膜131Sは、チャンネルパターン(CP)の周囲に沿って配置される。
サブ界面絶縁膜131Sは、第1導電型ドーピングパターン層115、ソース/ドレインパターン150、及びチャンネルパターン(CP)と直接接触する。
サブ界面絶縁膜131Sは、チャンネルパターン(CP)とサブゲート絶縁膜132Sとの間に介在する。
サブゲート絶縁膜132Sは、サブ界面絶縁膜131Sの上部面に配置される。
サブゲート絶縁膜132Sは、チャンネルパターン(CP)を囲む。
サブゲート絶縁膜132Sは、チャンネルパターン(CP)の周囲に沿って配置される。
サブゲート絶縁膜132Sは、サブゲート電極120sとサブ界面絶縁膜131Sとの間に介在する。
【0039】
後述する図3に示すように、サブゲート絶縁膜132Sは、サブゲート電極120sと内部ゲートスペーサ133との間に介在する。
サブ界面絶縁膜131Sは、例えば、シリコン酸化物(SiO)を含む。
サブゲート絶縁膜132Sは、例えば、高誘電率物質を含む。
高誘電率物質は、ハフニウム酸化物(HfO)、アルミニウム酸化物(AlO)、又はタンタル酸化物(TaO)のようにシリコン酸化物(SiO)より誘電定数が大きい物質を含む。
【0040】
メインゲート部分(M_GS)は、活性パターン(AP)と交差する領域では最上段の第4半導体パターン(SP4)の上に配置され、活性パターン(AP)と交差しない領域では下部絶縁層330の上に配置される。
これにより、ゲートパターン(GS)は、チャンネルパターン(CP)を囲む。
一例として、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)において、ソース/ドレインパターン150と接続しない面、例えば4つの面は、ゲートパターン(GS)によって囲まれる。
即ち、サブゲート部分(S_GS)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の上部と下部を囲み、メインゲート部分(M_GS)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の側面及び最上段半導体パターン(SP4)の上部を包む。
メインゲート部分(M_GS)は、メインゲート電極120M、界面絶縁膜131M、及びゲート絶縁膜132Mを含む。
メインゲート電極120Mは、金属、金属合金、導電性金属硝酸塩、金属シリサイド、ドーピングされた半導体物質、導電性金属酸化物、導電性金属窒酸化物、又はこれらの組み合わせを含み得る。
【0041】
界面絶縁膜131Mは、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の上部面及び活性パターン(AP)の上部面に沿って延長される。
界面絶縁膜131Mは、後で説明するゲートスペーサ140の側面に沿って延長されない場合がある。
但し、これに限定されるものではなく、界面絶縁膜131Mは、ゲートスペーサ140の側面に沿って延長されることもできる。
界面絶縁膜131Mは、例えば、シリコン酸化物(SiO)を含む。
【0042】
ゲート絶縁膜132Mは、例えば、高誘電率物質を含む。
高誘電率物質は、ハフニウム酸化物(HfO)、アルミニウム酸化物(AlO)、又はタンタル酸化物(TaO)のようにシリコン酸化物(SiO)より誘電定数が大きい物質を含む。
ゲート絶縁膜132Mは、メインゲート電極120Mの側面と下部面に沿って延長される。
ゲート絶縁膜132Mは、ゲートスペーサ140の側面に沿って延長される。
ゲート絶縁膜132Mは、例えば、高誘電率物質を含む。
高誘電率物質は、ハフニウム酸化物(HfO)、アルミニウム酸化物(AlO)、又はタンタル酸化物(TaO)のようにシリコン酸化物(SiO)より誘電定数が大きい物質を含む。
【0043】
ゲートスペーサ140は、メインゲート電極120Mの側面に配置される。
ゲートスペーサ140は、活性パターン(AP)及び半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の間に配置されない。
ゲートスペーサ140は、第3方向(D3)に隣接する半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の間に配置されない。
ゲートスペーサ140は、例えば、シリコン硝酸塩(SiN)、シリコン窒酸化物(SiON)、シリコン酸化物(SiO)、シリコン炭酸硝酸塩(SiOCN)、シリコンホウ素硝酸塩(SiBN)、シリコン酸窒化ケイ素(SiOBN)、炭化ケイ素(SiOC)、又はこれらの組み合わせを含み得る。
ゲートスペーサ140は、単一膜であるものとして示したが、説明の便宜のためのものであり、これに限定されるものではない。
【0044】
一方、図3に示すように、内部ゲートスペーサ133が、サブゲート部分(S_GS)とソース/ドレインパターン150との間に配置される。
内部ゲートスペーサ133は、サブゲート構造体(S_GS)及びソース/ドレインパターン150とそれぞれ接する。
内部ゲートスペーサ133は、第1導電型ドーピングパターン層115及びチャンネルパターン(CP)の間と、第3方向(D3)に隣接するチャンネルパターン(CP)の間に配置される。
内部ゲートスペーサ133は、低誘電率物質を含む。
低誘電率物質は、シリコン酸化物、又はシリコン酸化物より誘電定数が低い物質を含む。
例えば、低誘電率物質は、シリコン酸化物、フッ素又は炭素がドーピングされたシリコン酸化物、多孔性シリコン酸化物(porous silicon oxide)、又は有機ポリマー誘電体(organic polymeric dielectric)を含み得る。
他の例として、内部ゲートスペーサ133は、シリコン硝酸塩(SiN)、シリコン窒酸化物(SiON)、シリコン(Si)炭化硝酸塩(SiCN)又はシリコン炭酸硝酸塩(SiOCN)を含み得る。
【0045】
再び、図1図2A図2B、及び図2Cを参照すると、キャッピング層145は、メインゲート部分(M_GS)及びゲートスペーサ140の上に配置される。
キャッピング層145の上部面は、層間絶縁膜190の上部面と同一平面に配置される。
図に示したものとは異なり、キャッピング層145は、ゲートスペーサ140の間に配置することもできる。
キャッピング層145は、例えば、シリコン硝酸塩(SiN)、シリコン窒酸化物(SiON)、シリコン炭化硝酸塩(SiCN)、シリコン炭酸硝酸塩(SiOCN)、又はこれらの組み合わせを含み得る。
キャッピング層145は、層間絶縁膜190に対するエッチング選択比を有する物質を含む。
【0046】
ソース/ドレインパターン150は、活性パターン(AP)の上に配置される。
ソース/ドレインパターン150は、第3方向(D3)に延長されるソース/ドレイン凹部(150R)内に配置される。
ソース/ドレイン凹部(150R)は、後述する図7A図11Bに示すように形成される。
ソース/ドレインパターン150は、ソース/ドレイン凹部(150R)を満たす。
ソース/ドレイン凹部(150R)の底面は、第1導電型ドーピングパターン層115によって定義される。
ソース/ドレイン凹部(150R)の側面は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)及びサブゲート部分(S_GS)によって定義される。
【0047】
ソース/ドレインパターン150は、サブゲート部分(S_GS)の側面に配置される。
例えば、ソース/ドレインパターン150は、サブゲート部分(S_GS)のサブ界面絶縁膜131S又は内部ゲートスペーサ133の側面と接触する。
ソース/ドレインパターン150は、第1方向(D1)に隣接するサブゲート部分(S_GS)の間に配置される。
例えば、ソース/ドレインパターン150は、サブゲート部分(S_GS)の両側に配置される。
ソース/ドレインパターン150は、チャンネルパターン(CP)の半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の側面に配置される。
例えば、ソース/ドレインパターン150は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の側面と接触する。
ソース/ドレインパターン150は、第1方向(D1)に隣接する半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の間に配置される。
【0048】
ソース/ドレインパターン150の側面は、凸凹のあるウエービー(wavy)形状を有する。
例えば、サブゲート部分(S_GS)と隣接するソース/ドレインパターン150の側面は、サブゲート部分(S_GS)に向かって凹状の形状を有し、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)と隣接するソース/ドレインパターン150の側面は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)に向かって凸状の形状を有する。
ソース/ドレインパターン150は、選択的エピタキシャル成長工程によって形成されたエピタキシャルパターンである。
ソース/ドレインパターン150は、一例として、シリコン(Si)及びシリコンゲルマニウム(SiGe)の内の少なくとも一つを含む。
ソース/ドレインパターン150は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)をチャンネル領域で使用するトランジスタのソース/ドレインの役割を果たす。
【0049】
前述のように、ソース/ドレインパターン150は、第1導電型ドーピングパターン層115が含む第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質とは異なる、第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
ソース/ドレインパターン150は、一例として、シリコン(Si)及びシリコンゲルマニウム(SiGe)の内の少なくとも一つのような半導体物質に第2導電型不純物がドーピングされた半導体物質を含む。
一例として、ソース/ドレインパターン150が含む第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質がn型不純物でドーピングされた半導体物質を含む場合、即ち、ソース/ドレインパターン150がNMOS領域に位置する場合、第1導電型ドーピングパターン層115が含む第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質は、p型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
また、ソース/ドレインパターン150が含む第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質がp型不純物でドーピングされた半導体物質を含む場合、即ち、ソース/ドレインパターン150がPMOS領域に位置する場合、第1導電型ドーピングパターン層115が含む第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質は、n型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
【0050】
一例として、n型不純物は、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、又はこれらの組み合わせを含み得る。
例えば、n型不純物としてリン(P)を使用する場合、不純物ガスとしてリン(P)又はポスフィン(PH)などを使用して、低エネルギーイオン注入法、プラズマイオン注入法、又はパルスドレーザ融削蒸着法(plused laser ablation deposition)などを通じて半導体物質にリン(P)をドーピングする。
p型不純物は、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、又はこれらの組み合わせを含み得る。
例えば、p型不純物としてホウ素(B)を使用する場合、不純物ガスとしてホウ素(B)、二フッ化ホウ素(BF)、又は三フッ化ホウ素(BF)などを使用して、低エネルギーイオン注入法、プラズマイオン注入法、又はパルスドレーザ融削蒸着法(plused laser ablation deposition)などを通じて半導体物質にホウ素(B)をドーピングする。
【0051】
ソース/ドレインパターン150は、第1ソース/ドレイン構造物151と第2ソース/ドレイン構造物152を含む。
第1ソース/ドレイン構造物151と第2ソース/ドレイン構造物152は、それぞれ後述する第1上部コンタクト電極(UCT1)又は下部コンタクト電極(CT1)と接続する。
例えば、第1ソース/ドレイン構造物151は、第1上部コンタクト電極(UCT1)と接続され、第2ソース/ドレインパターン152は、下部コンタクト電極(CT1)と接続される。
以下、第1上部コンタクト電極(UCT1)と接続されているソース/ドレインパターン150を第1ソース/ドレイン構造物151と、下部コンタクト電極(CT1)と接続されているソース/ドレインパターン150を第2ソース/ドレイン構造物152と称すことにする。
【0052】
第1ソース/ドレイン構造物151と第2ソース/ドレイン構造物152は、ゲートパターン(GS)が延長される方向に沿って第2方向(D2)に間隔をおいて離隔して配置される。
第1ソース/ドレイン構造物151と第2ソース/ドレイン構造物152との間には、後述する層間絶縁膜190が配置される。
エッチング停止膜185は、ゲートスペーサ140の側面上と、ソース/ドレインパターン150の上面上に配置される。
エッチング停止膜185は、後述する層間絶縁膜190に対してエッチング選択比を有する物質を含む。
エッチング停止膜185は、例えば、シリコン硝酸塩(SiN)、シリコン窒酸化物(SiON)、シリコン炭酸硝酸塩(SiOCN)、シリコンホウ素硝酸塩(SiBN)、シリコン酸ホウ素窒化物(SiOBN)、シリコン酸炭化物(SiOC)、又はこれらの組み合わせを含み得る。
層間絶縁膜190は、エッチング停止膜185の上に配置される。
層間絶縁膜190は、ソース/ドレインパターン150の上に配置される。
層間絶縁膜190は、キャッピング層145の上部面を覆わない。
【0053】
層間絶縁膜190は、例えば、シリコン酸化物(SiO)、シリコン硝酸塩(SiN)、シリコン窒酸化物(SiON)、又は低誘電率物質の内の少なくとも一つを含む。
低誘電率物質は,例えば、Fluorinated TetraEthylOrthoSilicate(FTEOS)、Hydrogen SilsesQuioxane(HSQ)、Bis-benzoCycloButene(BCB)、TetraMethylOrthoSilicate(TMOS)、OctaMethyleyCloTetraSiloxane(OMCTS)、HexaMethylDiSiloxane(HMDS)、TriMethylSilyl Borate(TMSB)、DiAcetoxyDitertiaryButoSiloxane(DADBS)、TriMethylSilil Phosphate(TMSP)、PolyTetraFluoroEthylene(PTFE)、TOSZ(Tonen SilaZen)、FSG(Fluoride Silicate Glass)、polypropylene oxideのようなpolyimide nanofoams、CDO(Carbon Dopedsilicon Oxide)、OSG(Organo Silicate Glass)、SiLK、Amorphous Fluorinated Carbon、silica aerogels、silica xerogels、mesoporous silica、又はこれらの組み合わせを含み得るが、これに限定されるものではない。
【0054】
下部絶縁層330の下部面の下には下部配線構造体(ML1)が配置される。
下部配線構造体(ML1)は、例えば、ソース/ドレインパターン150に電圧(例えば、電源電圧など)を供給するパワー転送ネットワーク(power delivery network)である。
下部配線構造体(ML1)は、下部配線340及び下部配線絶縁層350を含む。
下部配線340は、下部絶縁層330の下部面の上に配置される。
下部配線340は、金属(一例として、銅)を含む。
下部配線340は、下部コンタクト電極(CT1)と電気的に接続される。
これに関する説明は、後述する。
また、図1図2A図2B、及び図2Cでは、下部配線340は、ゲートパターン(GS)が延長される方向と平行して第2方向(D2)に延長されるものとしたが、これに限定されるものではない。
例えば、下部配線340は、ゲートパターン(GS)が延長される方向と交差する第1方向(D1)に延長されることもできる。
【0055】
下部配線絶縁層350は、下部絶縁層330の下部面の下に配置される。
下部配線絶縁層350は、下部配線340を覆い、下部配線340は、下部配線絶縁層350内に配置される。
下部配線絶縁層350は、例えば、シリコン酸化物(SiO)、シリコン硝酸塩(SiN)、シリコン窒酸化物(SiON)、又は低誘電膜の内の少なくとも一つを含み得る。
下部コンタクト電極(CT1)は、ソース/ドレインパターン150と下部配線構造体(ML1)との間に配置される。
下部コンタクト電極(CT1)は、少なくとも一つのソース/ドレインパターン150と接続される。
例えば、下部コンタクト電極(CT1)は、第2ソース/ドレイン構造物152と接続される。
下部コンタクト電極(CT1)は、第1ソース/ドレイン構造物151と接続されない場合もある。
【0056】
以下の説明では、下部コンタクト電極(CT1)が第2ソース/ドレイン構造物152と接続されており、第1ソース/ドレイン構造物151と接続されていない場合について説明する。
但し、これに限定されるものではなく、下部コンタクト電極(CT1)は、第1ソース/ドレイン構造物151と接続されることもできる。
下部コンタクト電極(CT1)は、第2ソース/ドレイン構造物152と接続されていない場合がある。
この時、第2ソース/ドレイン構造物152は、第1上部コンタクト電極(UCT1)と接続されており、第1ソース/ドレイン構造物151は、第1上部コンタクト電極(UCT1)と接続されていない場合がある。
【0057】
下部コンタクト電極(CT1)は、第2ソース/ドレイン構造物152と下部配線構造体(ML1)の間に配置される。
下部コンタクト電極(CT1)は、第2ソース/ドレイン構造物152から下部配線構造体(ML1)まで第3方向(D3)に延長される。
下部コンタクト電極(CT1)の下部面は、下部配線構造体(ML1)と接続される。
下部コンタクト電極(CT1)の上部面は、第2ソース/ドレイン構造物152と接続される。
下部コンタクト電極(CT1)は、下部パターン層110及び第1導電型ドーピングパターン層115を貫通する。
また、下部コンタクト電極(CT1)は、下部絶縁層330内に配置され、下部コンタクト電極(CT1)は、下部絶縁層330を貫通し、下部コンタクト電極(CT1)の上面は、第2ソース/ドレイン構造体152と接続され、下部コンタクト電極(CT1)の下面は、下部配線構造体(ML1)と接続される。
【0058】
下部コンタクト電極(CT1)を介して第2ソース/ドレイン構造物152と下部配線構造体(ML1)が互いに電気的に接続される。
即ち、下部コンタクト電極(CT1)を介して下部配線構造体(ML1)から第2ソース/ドレイン構造物152に電圧(例えば、電源電圧など)が印加される。
下部コンタクト電極(CT1)は、導電パターン230及び導電パターン230を囲むバリアパターン240を含む。
導電パターン230は、例えば、金属、金属合金、導電性金属硝酸塩、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物、導電性金属炭質貨物、及び2次元物質(Two-dimensional(2D) material)の内の少なくとも一つを含み得る。
【0059】
バリアパターン240は、導電パターン230の側壁及び下部面を覆う。
バリアパターン240は、金属、金属合金、導電性金属硝酸塩を含み得る。
上記金属は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及び白金(Pt)の内の少なくとも一つを含み得る。
上記導電性金属硝酸塩は、窒化チタン(TiN)、タンタル硝酸塩(TaN)、タングステン硝酸塩(WN)、ニッケル硝酸塩(NiN)、コバルト硝酸塩(CoN)、及び白金硝酸塩(PtN)の内の少なくとも一つを含み得る。
下部コンタクト電極(CT1)は、導電パターン230及びバリアパターン240を含む二重膜であるものとして示したが、説明の便宜のためのものであり、これに限定されるものではない。
【0060】
図に示していないが、いくつかの実施形態に係る半導体素子10の第2ソース/ドレイン構造物152と下部コンタクト電極(CT1)との間には、金属シリサイド膜がさらに配置することができる。
例えば、金属シリサイド膜は、第2ソース/ドレイン構造物152と接する下部コンタクト電極(CT1)の界面に沿って配置される。
金属シリサイド膜は、金属シリサイドを含む。
層間絶縁層190の上面上には、上部配線構造体(ML2)が配置される。
上部配線構造体(ML2)は、例えば、ゲートパターン(GS)又はソース/ドレインパターン150に電圧(例えば、電源電圧など)を供給するパワー転送ネットワーク(power delivery network)であり得る。
上部配線構造体(ML2)は、上部配線320及び上部配線絶縁層310を含む。
【0061】
上部配線320は、層間絶縁層190の上面上に配置される。
上部配線320は、金属(一例として、銅)を含む。
上部配線320は、後述する第1又は第2上部コンタクト電極(UCT1、UCT2)と電気的に接続される。
図1図2A図2B、及び図2Cでは、上部配線320が後述する第1上部コンタクト電極(UCT1)と接続し、後述する第2上部コンタクト電極(UCT2)とは接続していないものとして示したが、これに限定されるものではない。
例えば、上部配線320は、第2上部コンタクト電極(UCT2)と接続され、第1上部コンタクト電極(UCT1)とは接続されない場合もある。
又は、上部配線320は、第1上部コンタクト電極(UCT1)及び第2上部コンタクト電極(UCT2)とそれぞれ接続されることもできる。
また、図1図2A図2B、及び図2Cでは、上部配線320が、ゲートパターン(GS)が延長される方向と平行して第2方向(D2)に延長されるものとしたが、これに限定されるものではない。
例えば、上部配線320は、ゲートパターン(GS)が延長される方向と交差する第1方向(D1)に延長されることもできる。
【0062】
上部配線絶縁層310は、層間絶縁層190の上面上に配置される。
上部配線絶縁層310は、上部配線構造体(ML2)を覆う。
即ち、上部配線絶縁層310は、上部配線320を覆い、上部配線320は、上部配線絶縁層310内に配置される。
上部配線絶縁層310は、例えば、シリコン酸化物(SiO)、シリコン硝酸塩(SiN)、シリコン窒酸化物(SiON)、又は低誘電膜の内の少なくとも一つを含み得る。
【0063】
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、ソース/ドレインパターン150と上部配線構造体(ML2)との間に配置される。
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、少なくとも一つのソース/ドレインパターン150と接続される。
例えば、第1上部コンタクト電極(UCT1)は、第1ソース/ドレインパターン151と接続される。
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、第2ソース/ドレイン構造物152と接続されていない場合がある。
以下の説明では、第1上部コンタクト電極(UCT1)が第1ソース/ドレイン構造物151と接続されており、第2ソース/ドレイン構造物152と接続されていない場合について説明する。
【0064】
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、メインゲート構造体(M_GS)の一側に配置される。
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、ソース/ドレインパターン150の上に配置される。
例えば、第1上部コンタクト電極(UCT1)は、第1ソース/ドレイン構造物151の上に配置される。
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、第2ソース/ドレイン構造物152の上に配置することができない場合がある。
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、少なくとも一つの層間絶縁層190を貫通する。
例えば、第1上部コンタクト電極(UCT1)は、第1ソース/ドレイン構造物151上部の層間絶縁層190を貫通し、第1ソース/ドレイン構造物151に接続される。
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、第2ソース/ドレイン構造物152上部の層間絶縁層190を貫通しない。
即ち、第1上部コンタクト電極(UCT1)は、第2ソース/ドレイン構造物152に接続されない場合がある。
【0065】
第1上部コンタクト電極(UCT1)の下部面は、例えば、チャンネルパターン(CP)の内の最上部に位置する第4半導体パターン(SP4)の上部面と類似するレベルに配置される。
但し、これに限定されるものではなく、第1上部コンタクト電極(UCT1)の下部面は、チャンネルパターン(CP)の内の最上部に位置する第4半導体パターン(SP4)の下部面より高くても低くてもよい。
又は、第1上部コンタクト電極(UCT1)の下部面は、チャンネルパターン(CP)の内の最下部に位置する第1半導体パターン(SP1)の下面と最上部に位置する第4半導体パターン(SP4)の下面との間に配置することもできる。
【0066】
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、導電パターン210及び導電パターン210を囲むバリアパターン220を含む。
導電パターン210は、例えば、金属、金属合金、導電性金属硝酸塩、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物、導電性金属炭質貨物、及び2次元物質(Two-dimensional(2D) material)の内の少なくとも一つを含み得る。
バリアパターン220は、導電パターン210の側壁及び下部面を覆う。
バリアパターン220は、金属、金属合金、導電性金属硝酸塩を含み得る。
上記金属は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及び白金(Pt)の内の少なくとも一つを含み得る。
上記導電性金属硝酸塩は、窒化チタン(TiN)、タンタル硝酸塩(TaN)、タングステン硝酸塩(WN)、ニッケル硝酸塩(NiN)、コバルト硝酸塩(CoN)、及び白金硝酸塩(PtN)の内の少なくとも一つを含み得る。
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、導電パターン210及びバリアパターン220を含む二重膜であるものとして示したが、説明の便宜のためのものであり、これに限定されるものではない。
【0067】
ソース/ドレインパターン150と第1上部コンタクト電極(UCT1)との間には、さらに金属シリサイド膜(図示せず)が配置される。
金属シリサイド膜は、金属シリサイドを含む。
図1図2A図2B、及び図2Cでは、第1上部コンタクト電極(UCT1)が第1ソース/ドレイン構造物151の上に配置され、第2ソース/ドレイン構造物152の上に配置されないように示したが、これに限定されるものではない。
例えば、第1上部コンタクト電極(UCT1)は、第1ソース/ドレイン構造物151及び第2ソース/ドレイン構造物152の上にそれぞれ配置され得る。
第1上部コンタクト電極(UCT1)は、第1ソース/ドレイン構造物151及び第2ソース/ドレイン構造物152とそれぞれ接続される。
この時、第2ソース/ドレイン構造物152と接続されている第1上部コンタクト電極(UCT1)は、電気的な信号が印加されないダミーコンタクト電極であり得る。
【0068】
第2上部コンタクト電極(UCT2)は、ゲートパターン(GS)と上部配線構造体(ML2)との間に配置される。
第2上部コンタクト電極(UCT2)は、少なくとも一つのゲートパターン(GS)と接続される。
第2上部コンタクト電極(UCT2)は、第1上部コンタクト電極(UCT1)の一側に配置される。
第2上部コンタクト電極(UCT2)は、メインゲート構造体(M_GS)の上に配置される。
第2上部コンタクト電極(UCT2)は、少なくとも一つのキャッピング層145を貫通する。
例えば、第2上部コンタクト電極(UCT2)は、少なくとも一つのメインゲート構造
体(M_GS)上部のキャッピング層145を貫通し、メインゲート構造体(M_GS)に接続される。
【0069】
第2上部コンタクト電極(UCT2)は、ソース/ドレインパターン150上部の層間絶縁層190を貫通しない。
即ち、第2上部コンタクト電極(UCT2)は、ソース/ドレインパターン150に接続されない。
第2上部コンタクト電極(UCT2)の下部面は、例えば、メインゲート構造体(M_GS)の上部面と類似するレベルに配置される。
但し、これに限定されるものではなく、第2上部コンタクト電極(UCT2)の下部面は、メインゲート構造体(M_GS)の下部面と上部面との間に配置することもできる。
第2上部コンタクト電極(UCT2)は、導電パターン250及び導電パターン250を囲むバリアパターン260を含む。
【0070】
導電パターン250は、例えば、金属、金属合金、導電性金属硝酸塩、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物、導電性金属炭質貨物、及び2次元物質(Two-dimensional(2D) material)の内の少なくとも一つを含み得る。
バリアパターン260は、導電パターン250の側壁及び下部面を覆う。
バリアパターン260は、金属、金属合金、導電性金属硝酸塩を含み得る。
上記金属は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、及び白金(Pt)の内の少なくとも一つを含み得る。
上記導電性金属硝酸塩は、窒化チタン(TiN)、タンタル硝酸塩(TaN)、タングステン硝酸塩(WN)、ニッケル硝酸塩(NiN)、コバルト硝酸塩(CoN)、及び白金硝酸塩(PtN)の内の少なくとも一つを含み得る。
【0071】
第2上部コンタクト電極(UCT2)は、導電パターン250及びバリアパターン260を含む二重膜であるものとして示したが、説明の便宜のためのものであり、これに限定されるものではない。
メインゲート構造体(M_GS)と第2上部コンタクト電極(UCT2)との間には、さらに金属シリサイド膜(図示せず)が配置され得る
金属シリサイド膜は、金属シリサイドを含む。
【0072】
以下、図4A及び図4Bを参照して、本発明の他の実施形態に係る半導体素子10について説明する。
図4A及び図4Bは、本発明の他の実施形態に係る半導体素子10を示し、図2A及び図2Bに対応する断面図である。
図4A及び図4Bに示した実施形態は、図2A及び図2Bに示された実施形態と同じ部分が該当するので、これに関する説明は省略し、差異点を中心に説明する。
【0073】
図2A及び図2Bでは、下部絶縁層330の上に下部パターン層110が配置され、下部パターン層110の上に第1導電型ドーピングパターン層115が配置されるものとして示している。
図4A及び図4Bでは、下部絶縁層330の上に第1導電型ドーピングパターン層115が配置され、下部パターン層110は含まないものとして示している。
後述する図26A及び図26Bに示すように、本発明の一実施形態に係る半導体素子10の製造方法において、BSPDN(backside power Distribution network)構造適用時、下部パターン層110をエッチング停止膜(wet stopper)として使用して基板100を全て除去した後、選択的に下部パターン層110も除去する。
これにより、製造された半導体素子10は、下部絶縁層330と第1導電型ドーピングパターン層115との間に下部パターン層110を含まない。
この時、下部コンタクト電極(CT1)は、第1導電型ドーピングパターン層115を貫通し、第2ソース/ドレイン構造物152に接続される。
【0074】
以下、図5A図29Bを参照して、本発明の実施形態に係る半導体素子10の製造方法について説明する。
図12A図14Bは、本発明の他の実施形態に係る半導体素子10の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図であり、図15図19は、本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図であり、図29A及び図29Bは、本発明の他の実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための中間段階を示す断面図である。
【0075】
図5A及び図5Bに示すように、基板100上に予備下部パターン層110Pを形成する。
基板100は、バルクシリコン又はSOI(silicon on insulator)を含む。
これとは異なり、基板100は、シリコン基板を含むこともでき、又は他の物質、例えば、シリコンゲルマニウム(SiGe)、SGOI(silicon germanium on insulator)、アンチモン化インジウム、鉛テルル化合物、インジウム砒素、インジウムリン化物、ガリウム砒素、又はアンチモン化ガリウムを含むこともできる。
予備下部パターン層110Pは、基板100とエッチング選択比を有する第1半導体物質を含む。
一例として、第1半導体物質は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はこれらの組み合わせと、炭素(C)を含み、例えば、第1半導体物質は、ゲルマニウム(Ge)0at%~31.5at%、炭素(C)0at%超過2at%以下、及び残りの含有量のシリコン(Si)を含む。
又は、炭素(C)は、0.1at%~1at%を含む。
【0076】
続いて、予備下部パターン層110Pの上に予備犠牲下部パターン(UBP_P)及び上部パターン(U_AP)を形成する。
予備犠牲下部パターン(UBP_P)は、予備下部パターン層110Pの上に配置し、上部パターン(U_AP)は、予備犠牲下部パターン(UBP_P)の上に配置する。
上部パターン(U_AP)は、基板100上に交互に積層された犠牲層(SC_L)と半導体層(ACT_L)を含む。
例えば、予備犠牲下部パターン(UBP_P)は、シリコン(Si)を含み、犠牲層(SC_L)は、シリコンゲルマニウム(SiGe)を含み、半導体層(ACT_L)は、シリコン(Si)を含む。
【0077】
図6A及び図6Bに示すように、基板100上に犠牲活性パターン(AP_P)を形成する。
基板100は、犠牲活性パターン(AP_P)を定義するトレンチを有し、トレンチ内にはフィールド絶縁膜105を配置する。
犠牲活性パターン(AP_P)は、シート(sheet)又はフィン(fin)形状を有する。
犠牲活性パターン(AP_P)は、第1方向(D1)に沿って延長され、第2方向(D2)に沿って互いに離隔するように配置される。
犠牲活性パターン(AP_P)は、基板100の一部をエッチングして形成されたものであってもよいし、基板100から成長したエピ層(epitaxial layer)をエッチングして形成されたこものであってもよい。
【0078】
フィールド絶縁膜105を基板100上に配置する。
フィールド絶縁膜105は、トレンチ内を満たすように配置される。
一例として、フィールド絶縁膜105は、犠牲活性パターン(AP_P)の側壁の上に配置される。
フィールド絶縁膜105は、犠牲活性パターン(AP_P)の上面上に配置されることはない。
フィールド絶縁膜105は、犠牲活性パターン(AP_P)の側面を全体的に覆う。
又は、フィールド絶縁膜105は、犠牲活性パターン(AP_P)の側壁の一部を覆うこともできる。
このような場合、犠牲活性パターン(AP_P)の一部は、フィールド絶縁膜105の上部面より第3方向(D3)に突出する。
フィールド絶縁膜105は、絶縁物質を含み、例えば、酸化物、硝酸塩、窒酸化物、又はこれらの組み合わせを含み得る。
フィールド絶縁膜105は、単一膜であるものとして示したが、説明の便宜のためのものであり、これに限定されるものではない。
犠牲活性パターン(AP_P)の形成と共に、予備下部パターン層110P及び予備犠牲下部パターン(UBP_P)から下部パターン層110及び犠牲下部パターン(UBP)を形成する。
【0079】
続いて、上部パターン(U_AP)の上に、予備ゲート絶縁膜130P、予備メインゲート電極120MP、及び予備キャッピング層(120_HM)を形成する。
予備ゲート絶縁膜130Pは、犠牲活性パターン(AP_P)及び上部パターン(U_AP)の第2方向(D2)両側面にも配置する。
予備ゲート絶縁膜130Pは、例えば、シリコン酸化物を含み得るが、これに限定されるものではない。
予備メインゲート電極120MPは、例えば、ポリシリコンを含み得るが、これに限定されるものではない。
予備キャッピング層(120_HM)は、例えば、シリコン硝酸塩を含み得るが、これに限定されるものではない。
【0080】
予備メインゲート電極120MPの両側面の上に、予備ゲートスペーサ140pを形成する。
予備ゲートスペーサ140pは、犠牲活性パターン(AP_P)及び上部パターン(U_AP)の第2方向(D2)両側面にも配置される。
また、予備ゲート絶縁膜130Pが犠牲活性パターン(AP_P)及び上部パターン(U_AP)の第2方向(D2)両側面にも配置される場合、予備ゲートスペーサ140pは、予備ゲート絶縁膜130Pの表面上に配置される。
犠牲活性パターン(AP_P)及び上部パターン(U_AP)の第2方向(D2)両側面に位置する予備ゲートスペーサ140pは、第2スペーサ141となる。
【0081】
図7A及び図7Bに示すように、予備キャッピング層(120_HM)及び予備ゲートスペーサ140Pをマスクとして利用し、上部パターン(U_AP)の少なくとも一部をエッチングしてソース/ドレイン凹部(150R)を形成する。
ソース/ドレイン凹部(150R)の一部は、犠牲活性パターン(AP_P)内に形成する。
ソース/ドレイン凹部(150R)が形成されることにより、半導体層(ACT_L)が分離され、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)が形成され、ソース/ドレイン凹部(150R)の間に半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)が配置される。
半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)と犠牲層(SC_L)は、第3方向(D3)で交互に積層する。
【0082】
また、ソース/ドレイン凹部(150R)形成時に、ソース/ドレイン凹部(150R)側面に位置する予備ゲート絶縁膜130Pも共に除去され、犠牲活性パターン(AP_P)側面に残っている予備ゲート絶縁膜130Pは、第1スペーサ130になる。
また、ソース/ドレイン凹部(150R)形成時に、一部第2スペーサ141もエッチングする。
これにより、第2スペーサ141は、ソース/ドレインパターン150の側面を全部覆うが、これに限定されるものではなく、第2スペーサ141は、ソース/ドレインパターン150の側面を一部だけ覆うこともできる。
即ち、第2スペーサ141の第3方向(D3)の上端の高さは、ソース/ドレインパターン150の第3方向(D3)の上端の高さと同じであってもよく、ソース/ドレインパターン150の第3方向(D3)の上端の高さより低くてもよい。
【0083】
図8A及び図8Bに示すように、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)、犠牲層(SC_L)、及び予備ゲートスペーサ140Pの側面に第3スペーサ142を形成する。
まず、予備キャッピング層(120_HM)、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)、犠牲層(SC_L)、予備ゲートスペーサ140P、フィールド絶縁膜105、及び犠牲下部パターン(UBP)の上に予備第3スペーサを形成し、エッチング工程を通して予備第3スペーサの上部面を除去して第3スペーサ142を形成する。
第3スペーサ142は、ソース/ドレイン凹部(150R)内で半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)及び犠牲層(SC_L)の側面を覆い、犠牲下部パターン(UBP)の上部面は覆わない。
第3スペーサ142は、予備ゲートスペーサ140Pの側面を覆い、予備キャッピング層(120_HM)の上部面は覆わない。
第3スペーサ142は、シリコン硝酸塩を含む。
但し、これに限定されるものではなく、第3スペーサ142の物質は、様々に変更することができる。
例えば、第3スペーサ142は、SiOCNなどで構成することができる。
【0084】
図9A及び図9Bに示すように、ソース/ドレイン凹部(150R)下部及び半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)下部に位置する犠牲下部パターン(UBP)を選択的に除去する。
この時、第3スペーサ142によって半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)、犠牲層(SC_L)、及び予備ゲートスペーサ140Pは除去されないで、犠牲下部パターン(UBP)を選択的に除去する。
また、犠牲下部パターン(UBP)除去時、下部パターン層110が犠牲下部パターン(UBP)及び基板100とエッチング選択比を有する第1半導体物質を含むため、下部パターン層110がエッチング停止膜(wet stopper)として作用して基板100がエッチングされるのを防ぐ。
一例として、湿式エッチング工程を利用して犠牲下部パターン(UBP)を除去する。
この時、下部パターン層110が含む第1半導体物質は除去されず、犠牲下部パターン(UBP)が含む第2半導体物質が選択的に除去されるようにエッチング液を選択して使用する。
【0085】
即ち、下部パターン層110の除去に使用されるエッチング液は、下部パターン層110の第1半導体物質に比べて犠牲下部パターン(UBP)の第2半導体物質に対して相対的に高いエッチング率を有する。
例えば、下部パターン層110の第1半導体物質は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及び炭素(C)を含み得(SiGe:C)、犠牲下部パターン(UBP)の第2半導体物質は、シリコン(Si)を含み得る。
この時、SiGe:Cに対するエッチング率よりSiに対するエッチング率が高いエッチング液を使用してエッチング工程を進めることにより、犠牲下部パターン(UBP)を選択的にエッチングする。
従って、下部パターン層110と、その下部の基板100は除去されず、犠牲下部パターン(UBP)を選択的に除去することができる。
犠牲下部パターン(UBP)が位置した領域に空白空間(SS)が形成する。
一方、犠牲下部パターン(UBP)を選択的に除去する工程において、予備ゲート絶縁膜130Pが一部又は全部除去する。
この場合、予備ゲート絶縁膜130Pが除去された部分にデント(dent)が形成され、デントの少なくとも一部がソース/ドレインパターン150によって満たされて、下部パターン層110の第2方向(D2)両側面にもソース/ドレインパターン150が配置される。
【0086】
図10A及び図10Bに示すように、第3スペーサ142を、エッチング工程を利用して除去する。
第3スペーサ142を除去することにより、ソース/ドレイン凹部(150R)内で半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)及び犠牲層(SC_L)の側面が露出する。
また、予備ゲートスペーサ140Pの側面を覆っていた第3スペーサ142も除去される。
【0087】
図11A及び図11Bに示すように、第1導電型ドーピングパターン層115とソース/ドレインパターン150を一つの工程で順次形成する。
第1導電型ドーピングパターン層115とソース/ドレインパターン150は、エピタキシャル成長法を利用して形成する。
下部パターン層110の上部面とソース/ドレイン凹部(150R)の内壁がシード(seed)に用いられる。
ソース/ドレイン凹部(150R)の内壁は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)、犠牲層(SC_L)の側面、及び下部パターン層110の上部面で構成される。
犠牲下部パターン(UBP)が位置した領域に形成された空白空間(SS)に、第1導電型ドーピングパターン層115を形成し、ソース/ドレイン凹部(150R)内にソース/ドレインパターン150を形成する。
この時、ウェハーの面方向による成長速度(growth rate)を調節して、第1導電型ドーピングパターン層115が先に形成され、続いてソース/ドレインパターン150が形成されるようにする。
【0088】
例えば、ウェハーの100面の成長速度が110面の成長速度より高い条件では、第3方向(D3)にエピ層が成長することにより、犠牲下部パターン(UBP)が位置した領域に形成された空白空間(SS)に第1導電型ドーピングパターン層115が成長し、ウェハーの110面の成長速度が100面の成長速度より高い条件では、第1方向(D1)にエピ層が成長することにより、ソース/ドレイン凹部(150R)内にソース/ドレインパターン150が成長する。
前述のように、第1導電型ドーピングパターン層115は、第1導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含み、ソース/ドレインパターン150は、第1導電型不純物と異なる第2導電型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
一例として、ソース/ドレインパターン150がn型不純物でドーピングされた半導体物質を含む場合、第1導電型ドーピングパターン層115はp型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
【0089】
また、ソース/ドレインパターン150がp型不純物でドーピングされた半導体物質を含む場合、第1導電型ドーピングパターン層115n型不純物でドーピングされた半導体物質を含む。
ソース/ドレインパターン150がn型不純物でドーピングされた半導体物質を含み、第1導電型ドーピングパターン層115がp型不純物でドーピングされた半導体物質を含む場合を例に挙げて説明すると、エピタキシャル成長初期には、100面の成長速度が優勢な条件で不純物ガスとしてホウ素(B)を使用し、エピタキシャル成長後には、110面の成長速度が優勢な条件で不純物ガスとしてリン(P)を使用する。
一方、第1導電型ドーピングパターン層115とソース/ドレインパターン150を一つの工程で順次形成するのではなく、図12A図14Bに示すように、第1導電型ドーピングパターン層115を形成した後、次の工程でソース/ドレインパターン150を形成する。
【0090】
この場合、第3スペーサ142を除去することなく、第3スペーサ142が存在する状態で第1導電型ドーピングパターン層115を形成する。
一例として、ソース/ドレインパターン150がn型不純物でドーピングされた半導体物質を含み、第1導電型ドーピングパターン層115がp型不純物でドーピングされた半導体物質を含むことを例に挙げて説明すると、第1導電型ドーピングパターン層115の形成は、100面の成長速度が優勢な条件で不純物ガスとしてホウ素(B)を使用してエピタキシャル成長させて行うことができる。
【0091】
続いて、図14A及び図14Bに示すように、第3スペーサ142を、エッチング工程を利用して除去し、ソース/ドレイン凹部(150R)内にソース/ドレインパターン150を形成する。
この時、ソース/ドレイン凹部(150R)内の底面は、第1導電型ドーピングパターン層115の上部面である。
一例として、ソース/ドレインパターン150がn型不純物でドーピングされた半導体物質を含み、第1導電型ドーピングパターン層115がp型不純物でドーピングされた半導体物質を含むことを例に挙げて説明すると、ソース/ドレインパターン150の形成は、110面の成長速度が優勢な条件で不純物ガスとしてリン(P)を使用してエピタキシャル成長させて行う。
【0092】
一方、図15に示すように、ソース/ドレイン凹部(150R)を形成した後、犠牲層(SC_L)に対するインデント(indent)工程を進める。
インデント(indent)工程では、湿式エッチング又は乾式エッチング方法を利用して犠牲層(SC_L)をエッチングすることにより、犠牲層(SC_L)の第1方向(D1)の長さをさらに短くしてインデント155を形成する。
これにより、犠牲層(SC_L)がソース/ドレイン凹部(150R)と接する面がソース/ドレイン凹部(150R)を向かって凹み形状を持つようになる。
一例として、湿式エッチング方法を利用する場合、例えば、アンモニア水などのエッチング液を使用する。
【0093】
続いて、図16図19に示すように、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)、犠牲層(SC_L)、及び予備ゲートスペーサ140Pの側面に第3スペーサ142を形成し、ソース/ドレイン凹部(150R)の下の犠牲下部パターン(UBP)を選択的に除去した後、第3スペーサ142を、エッチング工程を利用して除去する。
但し、第3スペーサ142を除去しても、インデント155内部の第3スペーサ142は残り、内部ゲートスペーサ133が形成される。
続いて、第1導電型ドーピングパターン層115とソース/ドレインパターン150を形成すると、図3に示すように、内部ゲートスペーサ133は、犠牲層(SC_L)とソース/ドレインパターン150の間に配置される。
【0094】
また、後述する図21及び図22に示すように、犠牲層(SC_L)を除去し、犠牲層(SC_L)が位置した領域にサブゲート構造体(S_GS)を形成すると、内部ゲートスペーサ133は、サブゲート構造体ら(S_GS)とソース/ドレインパターン150の間に位置することになる。
内部ゲートスペーサ133は、低誘電率物質を含む。
低誘電率物質は、シリコン酸化物、又はシリコン酸化物より誘電定数が低い物質を含む。
例えば、低誘電率物質は、シリコン酸化物、フッ素又は炭素がドーピングされたシリコン酸化物、多孔性シリコン酸化物(porous silicon oxide)、又は有機ポリマー誘電体(organic polymeric dielectric)を含み得る。
他の例として、内部ゲートスペーサ133は、シリコン硝酸塩、シリコン炭酸貨物、シリコン炭酸硝酸塩、シリコン酸硝酸塩の内の少なくとも一つを含み得る。
【0095】
続いて、図20A及び図20Bに示すように、ソース/ドレインパターン150の上にエッチング停止膜185及び層間絶縁膜190を順次形成する。
続いて、層間絶縁膜190の一部と、エッチング停止膜185の一部と、予備キャッピング層120_HM)を除去し、予備メインゲート電極120MPの上部面を露出させる。
予備メインゲート電極120MPの上部面が露出する間、ゲートスペーサ140を形成する。
【0096】
図21に示すように、上部パターン構造体(U_AP)の上に位置する予備ゲート絶縁膜130P、予備メインゲート電極120MPを除去し、ゲートスペーサ140の間の上部パターン構造体(U_AP)を露出させる。
続いて、半導体パターン(SP1、SP2、SP3、SP4)の間と第1半導体パターン(SP1)の下にゲートトレンチ120tを形成する。
【0097】
図22に示すように、ゲートトレンチ120t内にサブ界面絶縁膜131S、サブゲート絶縁膜132S、サブゲート電極120sを順次形成する。
また、界面絶縁膜131M、メインゲート絶縁膜132M、メインゲート電極120M、及びキャッピング層145を順次形成する。
【0098】
図23A及び図23Bに示すように、層間絶縁層190内に第1上部コンタクト電極(UCT1)を形成する。
まず、層間絶縁層190を貫通してソース/ドレインパターン150を露出させるコンタクトホールを形成する。
例えば、層間絶縁層190を貫通し、第1ソース/ドレイン構造物151を露出させるコンタクトホールを形成する。
第2ソース/ドレイン構造物152を露出させるコンタクトホールは形成しないが、これに限定されるものではない。
続いて、コンタクトホールを満たし、第1ソース/ドレイン構造物151と電気的に接続する第1上部コンタクト電極(UCT1)を形成する。
例えば、コンタクトホール内にバリアパターン220及び導電パターン210を順次形成する。
これにより、第1上部コンタクト電極(UCT1)は、層間絶縁層191を貫通し、第1ソース/ドレイン構造物151に電気的に接続される。
【0099】
また、キャッピング層145内に第2上部コンタクト電極(UCT2)を形成する。
まず、キャッピング層145を貫通し、メインゲート構造体(M_GS)を露出させるコンタクトホールを形成する。
例えば、キャッピング層145を貫通し、メインゲート構造体(M_GS)を露出させるコンタクトホールを形成する。
続いて、コンタクトホールを満たし、メインゲート構造体(M_GS)と電気的に接続する第2上部コンタクト電極(UCT2)を形成する。
例えば、コンタクトホール内にバリアパターン250及び導電パターン260を順次形成する。
これにより、第2上部コンタクト電極(UCT2)は、キャッピング層145を貫通し、メインゲート構造体(M_GS)に電気的に接続される。
【0100】
図24A及び図24Bに示すように、層間絶縁層190とキャッピング層145の上部面に第1上部コンタクト電極(UCT1)と電気的に接続する上部配線構造体(ML2)を形成する。
但し、これに限定されるものではなく、上部配線構造体(ML2)は、第2上部コンタクト電極(UCT1)とも電気的に接続することもできる。
上部配線構造体(ML2)は、第1上部配線320及び第1上部配線320を覆う上部配線絶縁層310を含み得る。
【0101】
図25A及び図25Bに示すように、本発明の一実施形態に係る半導体素子10を回転させる。
一例として、回転した半導体素子10は、キャリア基板(図示せず)の上に配置される。
この時、半導体素子10の上部面がキャリア基板と向き合うように配置させた後、キャリア基板に付着する。
即ち、半導体素子10の上面上に位置する上部配線構造体(ML2)がキャリア基板上に付着される。
上部配線構造体(ML2)とキャリア基板の間には接着部材(図示せず)が配置される。
【0102】
キャリア基板は、半導体素子10と実質的に同じ面積を有することもでき、より大きい面積を有することができる。
キャリア基板は、例えば、半導体ウェハー、セラミック基板、又はガラス基板であってもよい。
接着部材は、フィルム状であってもよい。
接着部材は、ベースフィルム及びベースフィルムの両面に付着された接着層を含む。
ベースフィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレン-2,6-ナフタレンジカルボキシルレート(PEN)のようなポリエチレン系フィルム又はポリオレフィン系フィルムであり得る。
ベースフィルムは、ポリエチレン系フィルム又はポリポリオレフィン系フィルムにシリコン(silicone)又はテフロン(登録商標)(teflon)をコーディングして形成する。
接着層は、例えば、アクリル系高分子樹脂、エポキシ樹脂又はこれらの混合からなり得る。
【0103】
図26A及び図26Bに示すように、エッチング工程を進行して基板100を除去する。
エッチング工程は、例えば、湿式エッチング方式で行うが、これに限定されるものではない。
この時、下部パターン層110が基板100とエッチング選択比を有する第1半導体物質を含むため、下部パターン層110がエッチング停止膜の役割を果たす。
即ち、基板100をエッチングする過程で、下部パターン層110が露出すると、エッチング工程を中止する。
【0104】
このように、本発明の一実施形態に係る半導体素子10の製造方法において、BSPDN(backside power Distribution network)構造を適用する時に基板100を全て除去する過程でも、下部パターン層110をエッチング停止膜(wet stopper)として使用し、「BSPDN Bulk-less」構造(シリコン基板が全て除去された構造)をエッチング選択比を通じて容易に実現することができる。
基板100をエッチングする過程は、基板100に対するエッチング率が相対的に高いエッチング液を利用してエッチング工程を進める。
例えば、基板100がSiを含み、下部パターン層110がSiGe:Cを含む場合、Siに対するエッチング率が相対的に高いエッチング液を利用してエッチング工程を進める。
基板100が除去されることにより、下部パターン層110が露出される。
【0105】
図27A及び図27Bに示すように、下部パターン層110を覆うように下部絶縁層330を形成する。
これにより、下部絶縁層330は、下部パターン層110と接する。
下部絶縁層330は、下部パターン層110を覆うように予備下部絶縁層を形成した後、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)工程を進めて下部絶縁層330の上部面を平坦化して形成するが、これに限定されるものではない。
図26A図27Bでは、エッチング工程を進行して基板100を除去し、基板100を除去した領域に下部絶縁層330を形成することを示したが、これに限定されず、図26A図27Bの工程を省略することもできる。
例えば、基板100を前面エッチングして除去せずに、基板100の一部領域を選択的に除去する。
この時、下部パターン層110が露出するようにフォト及びエッチング工程を利用して基板100をパターニングする。
又は、エッチング工程を通じて基板100を完全に除去せず、下部パターン層110が露出するように基板100の一部のみを除去することもできる。
【0106】
続いて、フォト及びエッチング工程を進行して、下部絶縁層330の一部を除去して、第2ソース/ドレイン構造物152が露出するコンタクトホールを形成する。
この時、コンタクトホールは、下部パターン層110及び第1導電型ドーピングパターン層115を貫通する。
コンタクトホールの側面は、例えば、下部絶縁層330で囲まれる。
続いて、コンタクトホールを満たし、第2ソース/ドレイン構造物152と電気的に接続する下部コンタクト電極(CT1)を形成する。
例えば、コンタクトホール内にバリアパターン240及び導電パターン230を順次形成する。
これにより、下部コンタクト電極(CT1)は、下部パターン層110及び第1導電型ドーピングパターン層115を貫通し、第2ソース/ドレイン構造物152に電気的に接続される。
【0107】
図28A及び図28Bに示すように、下部絶縁層330の下部面上に下部コンタクト電極(CT1)と電気的に接続する下部配線構造体(ML1)を形成する。
下部配線構造体(ML1)は、下部配線340及び下部配線340を覆う下部配線絶縁層350を含む。
続いて、キャリア基板及び接着部材を除去した後、半導体素子10を回転させて、図1図2A図2B、及び図2Cの半導体素子10を形成する。
一方、図26A及び図26Bに示すように、基板100を除去した後、図29A及び図29Bに示すように、選択的に下部パターン層110も除去することができる。
【0108】
即ち、本発明の一実施形態に係る半導体素子10の製造方法において、BSPDN(backside power Distribution network)構造を適用する時、下部パターン層110をエッチング停止膜(wet stopper)として使用して基板100を全て除去した後、選択的に下部パターン層110も除去する。
下部パターン層110は、エッチング工程を利用して除去する。
エッチング工程は、例えば、湿式エッチング方式で行うが、これに限定されるものではない。
下部パターン層110をエッチングする過程は、下部パターン層110に対するエッチング率が相対的に高いエッチング液を利用してエッチング工程を進める。
例えば、下部パターン層110が、SiGe:Cを含む場合、SiGe:Cに対するエッチング率が相対的に高いエッチング液を利用してエッチング工程を進める。
【0109】
続いて、下部パターン層110が除去されることにより露出した第1導電型ドーピングパターン層115を覆うように下部絶縁層330を形成し、第2ソース/ドレイン構造物152と電気的に接続する下部コンタクト電極(CT1)を形成し、下部絶縁層330の下部面上に下部コンタクト電極(CT1)と電気的に接続する下部配線構造体(ML1)を形成した後、半導体素子10を回転させて、図4A及び図4Bの半導体素子10を形成する。
【0110】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0111】
10 半導体素子
100 基板
105 フィールド絶縁膜
110 下部パターン層
110P 予備下部パターン層
115 第1導電型ドーピングパターン層
120_HM 予備キャッピング層
120M メインゲート電極
120MP 予備メインゲート電極
120s サブゲート電極
130 第1スペーサ
130P 予備ゲート絶縁膜
131M 界面絶縁膜
132M メインゲート絶縁膜
131S サブ界面絶縁膜
132S サブゲート絶縁膜
133 内部ゲートスペーサ
140 ゲートスペーサ
140P 予備ゲートスペーサ
141 第2スペーサ
142 第3スペーサ
145 キャッピング層
150 ソース/ドレインパターン
150R ソース/ドレイン凹部
151 第1ソース/ドレイン構造物
152 第2ソース/ドレイン構造物
155 インデント
185 エッチング停止膜
190 層間絶縁膜
210、230、250 導電パターン
220、240、260 バリアパターン
310 上部配線絶縁層
320 上部配線
330 下部絶縁層
340 下部配線
350 下部配線絶縁層
ACT_L 半導体層
AP 活性パターン
AP_P 犠牲活性パターン
CP チャンネルパターン
GS ゲートパターン
ML1 下部配線構造体
ML2 上部配線構造体
M_GS メインゲート部分
SC_L 犠牲層
S_GS サブゲート部分
SP1、SP2、SP3、SP4 半導体パターン
UBP 犠牲下部パターン
UBP_P 予備犠牲下部パターン
U_AP 上部パターン
CT1 下部コンタクト電極
UCT1 第1上部コンタクト電極
UCT2 第2上部コンタクト電極
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図21
図22
図23A
図23B
図24A
図24B
図25A
図25B
図26A
図26B
図27A
図27B
図28A
図28B
図29A
図29B