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特開2024-177077イオン注入による偏光子、回折格子、およびメタ表面の製造
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177077
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】イオン注入による偏光子、回折格子、およびメタ表面の製造
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/30 20060101AFI20241212BHJP
   G02B 5/18 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
G02B5/30
G02B5/18
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024076994
(22)【出願日】2024-05-10
(31)【優先権主張番号】63/471,866
(32)【優先日】2023-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/607,870
(32)【優先日】2024-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519146787
【氏名又は名称】ツー-シックス デラウェア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】II-VI Delaware,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】ジョヴァンニ・バルバロッサ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・チェビ
(72)【発明者】
【氏名】ラメシュ・スンダラム
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー・トゥルコー
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・グライナー
【テーマコード(参考)】
2H149
2H249
【Fターム(参考)】
2H149AA00
2H149AB01
2H149BA23
2H149FA41W
2H149FA42Z
2H149FD46
2H249AA03
2H249AA07
2H249AA13
2H249AA36
2H249AA37
2H249AA42
2H249AA48
(57)【要約】
【課題】本開示は、イオン注入による偏光子、回折格子、およびメタ表面の製造について説明する。
【解決手段】偏光子は、導電性ワイヤのワイヤグリッド間に複数の非導電性領域を備える。導電性ワイヤは、ナノワイヤまたはナノピラーを備え得る。ワイヤグリッドは、長方形のグリッドまたは六角形のグリッドであり得る。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造であって、
導電性素子のグリッド間に複数の非導電性領域を含む偏光子
を備えた構造。
【請求項2】
請求項1に記載の構造であって、前記導電性素子は、ナノワイヤを含む、構造。
【請求項3】
請求項1に記載の構造であって、前記導電性素子は、ナノピラーを含む、構造。
【請求項4】
請求項1に記載の構造であって、前記グリッドは、六角形のグリッドである、構造。
【請求項5】
請求項1に記載の構造であって、前記グリッドは、基板に動作可能に結合される、構造。
【請求項6】
請求項5に記載の構造であって、前記基板は、シリカ化合物を含む、構造。
【請求項7】
請求項5に記載の構造であって、前記基板は、対象の波長において透明である、構造。
【請求項8】
請求項7に記載の構造であって、対象の前記波長は、400nmより大きく、2μm未満である、構造。
【請求項9】
請求項1に記載の構造であって、前記グリッドは、アルミニウムを含む、構造。
【請求項10】
請求項1に記載の構造であって、前記非導電性領域は、透明なアルミニウムを含む、構造。
【請求項11】
請求項1に記載の構造であって、前記非導電性領域は、導電性材料にイオン注入することによって生成される、構造。
【請求項12】
請求項11に記載の構造であって、前記イオン注入は、アルゴンと、酸素と、ゲルマニウムと、窒素とのうちの1以上の使用を含む、構造。
【請求項13】
請求項11に記載の構造であって、前記グリッドは、前記イオン注入中に周期的なラインスペースパターンで、フォトレジストで導電性材料を覆うことによって生成される、構造。
【請求項14】
請求項1に記載の構造であって、前記非導電性領域は、窒化アルミニウムを含む、構造。
【請求項15】
請求項1に記載の構造であって、前記非導電性領域は、シリコンイオンを、角度を付けて注入してアルミニウムシリコン化合物を生成することによって生成される、構造。
【請求項16】
請求項15に記載の構造であって、前記アルミニウムシリコン化合物は、リフトオフプロセスによって除去される、構造。
【請求項17】
請求項15に記載の構造であって、前記アルミニウムシリコン化合物は、ウェットエッチングによって除去される、構造。
【請求項18】
請求項15に記載の構造であって、前記角度は、前記導電性素子の寸法を決定する、構造。
【請求項19】
請求項1に記載の構造であって、前記グリッドは、金属層に動作可能に結合される、構造。
【請求項20】
請求項1に記載の構造であって、
前記グリッドは、複数のピラーを含み、
各ピラー間の距離は、対象の波長に従って決定される、
構造。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本願は、2023年6月8日に出願された「POLARIZER DIFFRACTION GRATING AND META SURFACE FABRICATION VIA ION IMPLANTATION」(イオン注入による偏光子、回折格子、およびメタ表面の製造)と題された米国仮特許出願第63/471,866号の利益および優先権を主張し、その開示は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]製造のための従来のシステムおよび方法の限界および欠点は、そのようなアプローチと、図面を参照して本開示の残りの部分で説明される本方法およびシステムのいくつかの態様との比較を通じて、当業者に明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0003】
[0003]イオン注入による偏光子、回折格子、およびメタ表面の製造のためのシステムおよび方法が、特許請求の範囲においてより完全に説明されるように、図面のうちの少なくとも1つの図面と関連して例示および/または説明されるように、実質的に提供される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1A】[0004]図1Aは、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の実施形態を示す図である。
図1B】[0005]図1Bは、本開示の様々な例示的な実施に従う、フォトレジスト除去後の図1Aの光学偏光子を示す図である。
図2】[0006]図2は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図3】[0007]図3は、本開示の様々な例示的な実施に従って、ウェットエッチング後の損傷部分の除去およびレジストのクリーンアップにより得られるワイヤグリッド偏光子構造を示す図である。
図4】[0008]図4は、本開示の様々な例示的な実施に従って、その後のリフトオフによる除去のために、むき出しのレジストトレンチの下のAl材料を化学的に変化させる特定の例を示す図である。
図5】[0009]図5は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入ベースの除去プロセスを介して生成された金属反射格子の特定の例を示す図である。
図6A】[0010]図6Aは、本開示の様々な例示的な実施に従って、940nmの波長用に設計されたメタ表面の上面図である。
図6B】[0011]図6Bは、本開示の様々な例示的な実施に従う、図6Aのメタ表面の断面図である。
図7】[0012]図7は、本開示の様々な例示的な実施形態に従う、別の例示的なメタ表面の断面図である。
図8】[0013]図8は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図9】[0014]図9は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図10】[0015]図10は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図11】[0016]図11は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図12】[0017]図12は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図13】[0018]図13は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図14】[0019]図14は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図15】[0020]図15は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図16】[0021]図16は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図17】[0022]図17は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図18】[0023]図18は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
図19】[0024]図19は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0025]本開示は、複数の異なるイオン注入技法を使用して、様々なタイプの回折格子、メタ表面、およびサブ波長構造の回折光学素子を製造するためのシステムおよび方法について説明する。
【0006】
[0026]図1Aは、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の実施形態を示す。図1Aにおいて、適切な厚さ、たとえば500nmの金属層103、たとえばアルミニウム(Al)が、対象の波長において十分に透明な材料の基板105上に堆積される。可視(>400nm波長)から近赤外(<2μm波長)までの波長帯域で偏光子を動作させる場合、基板105は溶融シリカであってもよいが、他の適切な透明材料も可能である。フォトレジスト(PR)101がAl層103上に堆積され、回折が発生しないように、対象の波長範囲に比べて適切に小さい周期を有するラインスペースパターンにパターニングされる。
【0007】
[0027]その後、構造は、たとえばArまたは他の適切なイオンを用いてイオン注入107され、注入されたイオンは、むき出しのフォトレジストトレンチを通ってAl層103内に伝播し、Al層103を越えて基板105内に伝播する。このプロセスは室温で発生する。Arイオン107がAl層103中を伝播すると、金属に損傷が発生し、その抵抗率が、高い値または無限の値にさえ増加すると同時に、それまで反射していたAl層103が、対象の波長範囲で透明なAl(Al)109に変化する。それにより、導電性Alナノワイヤ111(損傷を受けていない領域)の周期的ラインスペースパターンの間に(損傷を受けた、むき出しのレジストスペースの下に)非導電性/高抵抗率Al領域109を備えたワイヤグリッド偏光子が生成される。
【0008】
[0028]図1Bは、本開示の様々な例示的な実施に従う、フォトレジスト除去後の図1Aの光学偏光子を示す。
[0029]図2は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図2において、偏光子のAl層203には、酸素205(二量体または単原子酸素)が注入される。この方法は、室温注入のためにはレジストマスクに依存することができるが、注入または、たとえば注入後のアニールのような事後プロセスステップで必要とされる昇温のために、SiNまたはカーボンなどのハードマスク(HM)207が必要とされる。注入プロセス自体中、またはその後のアニールステップのいずれかで、Al層の酸素注入部分はAl2O3に変換される。Al/Al2O3ラインスペース構造は、適切に設計されている場合、偏光子として機能する。
【0009】
[0030]アルミニウム層203に、O2/Oの代わりに、N2またはNをイオン注入すると、AlxOyの代わりに、窒化アルミニウムを形成することができ、異なる偏光子の実施形態が得られる。
【0010】
[0031]別のアプローチでは、物理的損傷または化学的改質を誘発する特定のイオンを、アルミニウムに注入することができ、これにより、たとえばウェットエッチングプロセスによって、その後の損傷または化学的に変化した部分の完全な選択的除去が可能になる。図3は、本開示の様々な例示的な実施に従って、ウェットエッチング後の損傷部分301の除去およびレジストのクリーンアップの結果得られるワイヤグリッド偏光子構造を示す。
【0011】
[0032]図4は、本開示の様々な例示的な実施に従って、その後のリフトオフによる除去のために、むき出しのレジストトレンチの下のAl材料を化学的に変化させる特定の例を示す。たとえばSiイオン401による注入は、角度を伴って生じ、Alを化学的に変化させて、AlxSiy化合物(黒色領域)を形成し、これは、たとえばフッ化物ベースまたは他の化学物質を使用して、ウェットエッチングにより除去可能である。変換された領域によって囲まれたAlは、プロセス中に単純にリフトオフされ、図3に示される構造を形成する。注入角度(矢印で示す)は変更でき、残りのラインの寸法を、たとえば、狭くしたり広げたり、影響を与えるために使用できることに留意されたい。この技法は、望ましいAlラインが、利用可能なレジスト寸法の、制限された範囲によって決定されるものよりも薄い場合に役立つ。
【0012】
[0033]図5は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入ベースの除去プロセスを介して生成された金属反射格子の特定の例を示す。注入される層が、Alまたは他の金属であり、パターンの周期が、回折を可能にするのに十分な大きさである場合、トレンチのリフトオフされた部分の下に、十分に厚い金属層503が残るという条件で、金属反射格子501を設計および製造することができる。
【0013】
[0034]これまでの議論は、導電層の除去または化学的/物理的改質による変化に基づく偏光子および回折子の作成に焦点を当てた。イオン注入によって処理される層が、対象の波長で透明な誘電体材料である場合にも、同様の考慮が当てはまる。イオン注入により、材料の変化が可能になり、その後の除去により、透過型格子が作成され得る。
【0014】
[0035]図6Aは、本開示の様々な例示的な実施に従って、940nmの波長用に設計されたメタ表面の上面図を示す。図6Bは、本開示の様々な例示的な実施に従う、図6Aのメタ表面の断面図を示す。図6Aおよび図6Bにおいて、適切に設計された2次元レジストパターン、たとえば、サブ波長寸法を有する六角形または長方形のグリッド上のナノピラー601は、イオン注入によって誘電体層に転写される。例として、レンズ、ドットジェネレータなど、設計を可能にするメタ表面材料が生成され得る。
【0015】
[0036]図6Aおよび図6Bにおいて、メタ表面構造は、高屈折率および低屈折率のサブ波長スケール領域を画定することによって作成される。高屈折率ナノピラー601を含む周囲媒体(空気、低屈折率領域)で満たされた単位セルは、横方向機能サイズ(直径)制御を通じて、レンズ作用、分割などの所望の機能を提供する全体位相面に設計され得る任意の位相遅延を生成する。サブ波長スケールの単位セルの空気充填部分を作成する材料除去は、図4を参照して上述したように進行し得る。
【0016】
[0037]あるいは、材料の変化(具体的には、屈折率などの光学材料特性の変化)に続いて、高屈折率領域601(図6のナノピラーなど)を有するメタ表面が、二酸化シリコンなどの適切なホスト誘電体層におけるGeのような、適切なイオンの注入によって生成され得る。図7は、本開示の様々な例示的な実施形態による、別の例示的なメタ表面の断面図を示す。
【0017】
[0038]図7のメタ表面は、(ネガ型)フォトレジストにおける開口部703にイオンを注入することによって作成される。フォトレジストは、高屈折率ナノ機能701の断面を画定する。固体ホスト材料内でこのように生成されたナノ構造間の屈折率のコントラストは通常、空気に比べて低いため、ホスト材料メタ表面層705の厚さは、適切な調整が必要となる場合がある。
【0018】
[0039]ワイヤグリッド偏光子は、パターン化された周期的な格子マスクを使用して、膜へのイオン注入によって形成され得る。1つの実施形態では、酸素または窒素イオンが注入されたアルミニウム膜など、堆積膜は導電性であり、注入領域は抵抗性である。注入領域の抵抗率は注入量によって制御でき、膜への侵入深さは、注入エネルギによって制御できる。
【0019】
[0040]図8は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図8において、異なるエネルギおよび深さ(h)を目標とされた多段階注入を使用して、二酸化シリコン(SiO2)基板803上の酸化アルミニウム(AlOx)膜内にAl格子層の単層801を作成する。
【0020】
[0041]図9は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図9において、図8の構造は、誘電体膜901で封止されている。誘電体901は、化学蒸着(CVD)などの技法を使用してスピンオンまたは堆積させ得る。
【0021】
[0042]図10は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図10において、図9の構造に別の層801が追加されている。AlOx膜の堆積と、それに続くAl注入とが複数回繰り返されて、複数の層801が作成され得る。
【0022】
[0043]図11は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図11において、封止層901が、図10の構造に追加されている。1つまたは複数の封止層901が存在し得る。
【0023】
[0044]図12は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図12において、AlOx膜の堆積と、それに続くAl注入が連続的に複数回繰り返されて、複数の層801,1201が作成される。最上層801からの注入は、注入プロセス中に下層1201に拡散し得る。
【0024】
[0045]図13は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図13において、封止層901が、図12の構造に追加されている。
【0025】
[0046]図14は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図14において、封止層901は、複数の層801,1201の間に配置される。
【0026】
[0047]図15は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図15において、封止層901が、図14の構造に追加されている。
【0027】
[0048]図16は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。代替プロセスでは、誘電体膜が堆積され、パターン化された周期的な格子マスクを使用したドーパントのイオン注入によって、格子が形成される。多段階注入を使用して、ドープ領域と非ドープ領域とを交互に備えた層1601が作成される。
【0028】
[0049]図17は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図17では、誘電体膜の封止層901が、図16の構造に追加されている。
【0029】
[0050]図18は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図18において、図16に関して説明されるプロセスが、連続的に複数回繰り返されて、複数の層1601,1801が作成される。最上層1601からの注入は、注入プロセス中に、下層1801に拡散し得る。
【0030】
[0051]図19は、本開示の様々な例示的な実施に従って、イオン注入によって製造される光学偏光子の別の実施形態を示す。図19において、封止層901が、図18の構造に追加されている。(たとえば、図8図19に示されるような)任意の実施形態は、透過損失の軽減を助けるために、堆積中に反射防止コーティングを備え得る。
【0031】
[0052]本明細書で使用される「回路」および「回路構成」という用語は、物理的な電子構成要素(すなわち、ハードウェア)と、ハードウェアを構成し、ハードウェアによって実行され、さもなければハードウェアに関連付けられ得る任意のソフトウェアおよび/またはファームウェア(「コード」)を称する。本明細書で使用される場合、例として、特定のプロセッサおよびメモリは、第1のコードの1つまたは複数の行を実行する場合、第1の「回路」を備え得、第2のコードの1つまたは複数の行の実行する場合、第2の「回路」を備え得る。本明細書で使用される場合、「および/または」は、「および/または」で結合されたリスト内の任意の1つまたは複数の項目を意味する。例として、「xおよび/またはy」は、3要素のセット{(x),(y),(x,y)}のうちの任意の要素を意味する。別の例として、「x,yおよび/またはz」は、7要素のセット{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちの任意の要素を意味する。本明細書で使用される場合、「例示的な」という用語は、非限定的な例、事例、または実例として作用することを意味する。本明細書で使用される場合、「たとえば」および「例として」という用語は、1つまたは複数の非限定的な例、事例、または例示のリストを構成する。本明細書で使用される場合、回路構成は、その機能を実行するために必要なハードウェアおよびコード(必要な場合)を備えているときはいつでも、その機能の実行が(たとえば、ユーザ構成可能な設定、工場出荷時のトリムなどによって)無効化されているか、有効化されていないかに関係なく、その機能を実行するように「動作可能」である。本明細書で使用される場合、「に基づく」という用語は、「少なくとも部分的に基づく」ことを意味する。たとえば、「yに基づくx」は、「x」が、少なくとも部分的に「y」に基づく(また、例として、zにも基づき得る)ことを意味する。
【0032】
[0053]本方法および/またはシステムは、特定の実施を参照して説明されたが、本方法および/またはシステムの範囲から逸脱することなく、様々な変更が行われてもよく、等価物に置き換えられてもよいことが当業者によって理解されよう。それに加えて、特定の状況または材料を、本開示の教示に適合させるために、その範囲から逸脱することなく、多くの変形が行われ得る。したがって、本方法および/またはシステムは、開示された特定の実施に限定されず、本方法および/またはシステムは、添付の特許請求の範囲に含まれるすべての実施を含むことが意図される。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【外国語明細書】