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▶ ローター シュミットの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177089
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】青銅合金
(51)【国際特許分類】
   C22C 9/00 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
C22C9/00
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024083986
(22)【出願日】2024-05-23
(31)【優先権主張番号】10 2023 115 082.0
(32)【優先日】2023-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】515057698
【氏名又は名称】ローター シュミット
【氏名又は名称原語表記】Lothar Schmidt
【住所又は居所原語表記】Rychenbergstrasse 265 CH-8404 Winterthur Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100225864
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 諒
(72)【発明者】
【氏名】ローター シュミット
(57)【要約】
【課題】容易に鋳造可能であり、耐腐食性及び耐海水性を有しつつ、皮膚科学的に無害で特に肌に優しく、変色を生じ難く、独自の暖色調を備える青銅合金を提供する。
【解決手段】本発明は、特に、装身具、宝石品、時計、並びに時計ハウジングなど、装飾品を製造するための銅及び錫を含む青銅合金に関する。本発明に係る青銅合金は、更なる合金成分として金を含み、錫の割合が7~9重量%であり、金の割合が19~26重量%であり、銅、錫、並びに金の割合の合計が青銅合金の99,95重量%を超え、100重量%までの残部が不可避不純物である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に、装身具、宝石品、時計、並びに時計ハウジングなど、装飾品を製造するための銅及び錫を含む青銅合金であって、
前記青銅合金が、更なる合金成分として金を含み、錫の割合が、7~9重量%であり、金の割合が、19~26重量%であり、銅、錫、並びに金の割合の合計が、前記青銅合金の99,95重量%を超え、100重量%までの残部が、不可避不純物であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項2】
請求項1に記載の青銅合金であって、錫の割合が、8重量%であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の青銅合金であって、金の割合が、20重量%であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項4】
請求項1及び2に記載の青銅合金であって、金の割合が、25重量%であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の青銅合金であって、銅、錫、並びに金の割合の合計が、前記青銅合金の99,99重量%であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の青銅合金であって、該青銅合金における銅成分の純度が、99,99以上であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載の青銅合金であって、該青銅合金における錫成分の純度が、99,99以上であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の青銅合金であって、該青銅合金における金成分の純度が、99,99以上であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項9】
装身具、宝石品、アクセサリー、時計、並びに時計ハウジング、及び/又は、その構成要素など、装飾品を製造するための請求項1~8の何れか一項に記載の青銅合金の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、装身具、宝石品、時計、並びに時計ハウジングなど、装飾品を製造するための銅及び錫を含む青銅合金に関する。
【背景技術】
【0002】
このような青銅合金は、良好な強度及び加工性に優れていることで知られている。この場合、所望の要件及び/又は所望の外観を得るために、広範囲の他の金属及び元素、例えば、アルミニウム、鉛、マンガン、ケイ素、ベリリウム、リン、マグネシウム、又はカドミウムを合金元素として添加するのが一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、容易に鋳造可能であり、耐腐食性及び耐海水性を有しつつ、皮膚科学的に無害で特に肌に優しく、変色を生じ難く、独自の暖色調を備える、冒頭に述べた種類の青銅合金を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を解決するため、本発明に係る青銅合金は、青銅合金が更なる合金成分として金を含み、錫の割合が、7~9重量%であり、金の割合が、19~26重量%であり、銅、錫、並びに金の割合の合計が、青銅合金の99,95重量%を超え、100重量%までの残部が不可避不純物であることを特徴とする。
【0005】
これら合金成分により、課題に関連する特性、特に、青銅合金が変色を生じ難いか又は変色を生じないという特性が得られるのみならず、金の成分により、安定的な価値を有する材料も得られる。
【0006】
更に、銅、錫、並びに金の割合の合計が青銅合金の99,95重量%を超えることには、これら3種の成分を含む青銅合金の純度が高く、皮膚に対して特に優しいという利点がある。従って、この青銅合金で構成された装飾品は、刺激をもたらすことなく、人の皮膚に特に快適に着用することができると共に、高い身体適合性を有する。
【0007】
錫の割合は、8重量%とするのが好適である。
【0008】
青銅合金における金の割合が20重量%の場合、青銅合金の変色は極めてゆっくり生じる。
【0009】
青銅合金における金の割合が25重量%の場合、青銅合金の変色は少なくともほぼ生じないが、青銅の色調は維持される。
【0010】
銅、錫、並びに金の割合の合計が青銅合金の99,95重量%を超える場合、これら3種の成分を含む青銅合金の高純度は、皮膚に対して特に優しい。従って、この青銅合金で構成された装飾品は、刺激をもたらすことなく、人の皮膚に特に快適に着用することができると共に、高い身体適合性を有する。
【0011】
特に、銅、錫、並びに金の割合の合計は、青銅合金の99,99重量%であり、この場合は毒性を有さない金属だけが使用されるので、特に高い身体適合性をもたらす。
【0012】
青銅合金における銅成分の純度が99,99以上であり、従って最高純度の金属である場合、特に高い身体適合性が得られる。
【0013】
同様に、青銅合金における錫成分の純度が99,99以上であり、従って最高純度の金属である場合、特に高い身体適合性が得られる。
【0014】
同様に、青銅合金における金成分の純度が99,99以上であり、従って最高純度の金属である場合、特に高い身体適合性が得られる。
【0015】
上述した利点は、装身具、宝石品、アクセサリー、時計、並びに時計ハウジング、及び/又は、その構成要素など、装飾品を製造するための青銅合金の使用につながる。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に、装身具、宝石品、時計、並びに時計ハウジングなど、装飾品を製造するための銅及び錫を含む青銅合金であって、
前記青銅合金が、更なる合金成分として金を含み、錫の割合が、7~9重量%であり、金の割合が、19~26重量%であり、銅、錫、並びに金の割合の合計が、前記青銅合金の99,95重量%を超え、100重量%までの残部が、不可避不純物であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項2】
請求項1に記載の青銅合金であって、錫の割合が、8重量%であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の青銅合金であって、金の割合が、20重量%であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項4】
請求項1及び2に記載の青銅合金であって、金の割合が、25重量%であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の青銅合金であって、銅、錫、並びに金の割合の合計が、前記青銅合金の99,99重量%であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の青銅合金であって、該青銅合金における銅成分の純度が、99,99以上であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の青銅合金であって、該青銅合金における錫成分の純度が、99,99以上であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の青銅合金であって、該青銅合金における金成分の純度が、99,99以上であることを特徴とする、青銅合金。
【請求項9】
装身具、宝石品、アクセサリー、時計、並びに時計ハウジング、及び/又は、その構成要素など、装飾品を製造するための請求項1又は2に記載の青銅合金の使用方法。
【外国語明細書】