IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ビーダーマン・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフトの特許一覧

特開2024-177106椎骨間の係合のためのインプラントおよびインプラントキット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177106
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】椎骨間の係合のためのインプラントおよびインプラントキット
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
A61F2/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024090733
(22)【出願日】2024-06-04
(31)【優先権主張番号】23177921
(32)【優先日】2023-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】63/506,735
(32)【優先日】2023-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511211737
【氏名又は名称】ビーダーマン・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】BIEDERMANN TECHNOLOGIES GMBH & CO. KG
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティモ・ビーダーマン
(72)【発明者】
【氏名】ベルトホルト・ダネッカー
(72)【発明者】
【氏名】ルッツ・ビーダーマン
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA10
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC03
4C097CC05
4C097CC14
4C097CC18
4C097DD09
4C097MM10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】椎骨間の係合のためのインプラントが提供される。
【解決手段】インプラントは、第1の端部(10a)にある第1の縁部と、第1の端部(10a)とは反対側の第2の端部(10b)にある第2の縁部と、第1の縁部と第2の縁部との間に延在する外面とを備えるモノリシック本体(10)であって、本体が、第1の端部(10a)および第2の端部(10b)を通って延在する中心軸線を画定する、モノリシック本体と、第1の縁部を形成する複数の歯(6)と、第1の縁部または第2の縁部から離間して設けられ、歯(6)を実質的に横断して延在する当接面(7a)とを含み、当接面(7a)は、椎骨または椎骨との係合に役立つエンドプレートの一部と係合するように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
椎骨間の係合のためのインプラントであって、前記インプラントが、
第1の端部(10a,40a,50a)にある第1の縁部と、前記第1の端部(10a,40a,50a)とは反対側の第2の端部(10b,40b,50b)にある第2の縁部と、前記第1の縁部と前記第2の縁部との間に延在する外面(3a)とを備えるモノリシック本体(10,40,50,50′)であって、前記本体が、前記第1の端部(10a,40a,50a)および前記第2の端部(10b,40b,50b)を通って延在する中心軸線(L)を画定する、モノリシック本体と、
前記第1の縁部を形成する複数の歯(6)と、
前記歯6が当接面の上方に突出するように、前記第1の縁部または前記第2の縁部から軸方向に離間して設けられた当接面(7a,41,51)であって、前記当接面が前記歯(6)を実質的に横断して延在する、当接面と
を含み、
前記当接面(7a,41,51)が、椎骨または椎骨との係合に役立つエンドプレート(20,20′)の一部と係合するように構成される、インプラント。
【請求項2】
前記当接面(7a,51)が、前記中心軸線(L)に対して径方向に延在し前記周方向に互いに離間した複数のウェブ(8,43,53)を備える、請求項1に記載のインプラント。
【請求項3】
前記第1の端部(10a)の前記当接面が第1の当接面(7a)であり、第2の当接面(7b)が、前記歯(6)を実質的に横断して延在し前記第2の縁部から距離を置いて設けられ、好ましくは、前記第2の当接面(7b)が、前記周方向に互いに離間し前記中心軸線(L)に対して径方向に延在する複数のウェブ(8)を備え、前記第2の当接面(7b)が、椎骨または椎骨との係合に役立つエンドプレートの一部と係合するように構成される、請求項1または2に記載のインプラント。
【請求項4】
少なくとも1つのさらなる中間当接面(7,90)、好ましくは複数のさらなる当接面が、軸方向において前記第1の端部(10a,50a)と前記第2の端部(10b,50b)との間に、好ましくは等しい距離で設けられ、好ましくは、前記中間当接面(7,90)が、前記第1の端部(10a,50a)において前記当接面(7a)と同一である、請求項1~3のいずれか1項に記載のインプラント。
【請求項5】
前記本体(10,40,50,50′)が、複数の開口(2)を有するメッシュ構造を備え、前記開口の一部が、前記歯(6)が形成されるように、前記第1の端部(10a,40a,50a)および/または前記第2の端部(10b,40b,50b)に開口し、好ましくは前記開口(2)が菱形であり、対角線が前記中心軸線(L)に平行に延在する、請求項1~4のいずれか1項に記載のインプラント。
【請求項6】
前記本体(10、50′)が、前記本体が切断される1つの特定の中間当接面が切断後に前記第1の端部(10a,50a)で前記第1の当接面(7a,51)を形成するように、前記中間当接面(7,90)間の軸方向位置において長さで切断されるように構成される、請求項4または5に記載のインプラント。
【請求項7】
前記本体(10,40,50,50′)の前記形状が管状であり、前記第1の当接面(7a,41,51)が、前記外面(3a)から径方向内側の方向に延在する、請求項1~6のいずれか1項に記載のインプラント。
【請求項8】
前記第1の端部(10a,50a)に着脱可能に接続可能に構成された少なくとも第1のエンドプレート(20,20′)をさらに備え、前記第1のエンドプレート(20,20′)が、前記本体の前記第1の端部に接続されるように構成された内面(20b)と、椎骨と係合するように構成された反対側の外面(20a)とを備え、前記内面(20b)が、前記本体の前記第1の当接面(7a,51)に当接するように構成され、複数の開口(25,25′)が前記第1のエンドプレート(20,20′)に設けられ、前記開口内に前記歯(6)が係合して、前記第1のエンドプレート(20,20′)を前記本体に接続することができる、請求項1~7のいずれか1項に記載のインプラント。
【請求項9】
前記内面が、径方向に延在する複数のウェブ(23,25′)を備え、前記開口(25′)が前記ウェブに形成される、請求項8に記載のインプラント。
【請求項10】
前記第2の端部(10b,40b)に着脱可能に接続可能に構成された少なくとも第2のエンドプレート(30)をさらに備え、前記第2のエンドプレート(30)が、前記本体(10,40)の前記第2の端部(10b,40b)に接続されるように構成された内面(30b)と、椎骨と係合するように構成された外面(30a)とを備え、複数の開口(34,35,35a)が前記第2のエンドプレート(30)に設けられ、前記開口内に前記歯(6)が前記第2の端部(10b,40b)で係合して、前記第2のエンドプレートを前記本体に接続することができる、請求項1~9のいずれか1項に記載のインプラント。
【請求項11】
前記第2のエンドプレート(30)が、径方向に延在する複数のウェブ(33)を備え、好ましくは、周方向における前記ウェブ間の前記空間(34)が、前記開口を画定する、請求項10に記載のインプラント。
【請求項12】
前記本体が第1の管状部材(40)として形成され、別の本体を画定し、かつ前記第1の管状部材内で移動可能に位置決め可能な第2の管状部材(50)が設けられ、前記第1の管状部材(40)に対する前記第2の管状部材(50)の前記軸方向位置を調整するための長さ調整構造(60)が設けられ、好ましくは、前記第2の管状部材(50′)が長さで切断されるように構成される、請求項1~11のいずれか1項に記載のインプラント。
【請求項13】
前記第1の管状部材(40)または前記第2の管状部材(50)が駆動部材(80)を備え、これに対応して、前記第2の管状部材(50)または前記第1の管状部材(40)が前進構造(70)を備え、前記駆動部材(80)が作動されると前記第2の管状部材(50)が前記第1の管状部材(40)に対して軸方向に移動するように、前記駆動部材(80)が前記前進構造内に係合するように構成される、請求項12に記載のインプラント。
【請求項14】
前記長さ調整構造(60)が、前記駆動部材(80)をロックして前記インプラントの前記軸方向長さを固定するためのロック部材(85)をさらに備え、好ましくは、前記ロック部材(85)および前記駆動部材(80)が、傾斜面を介して互いに係合して、摩擦によって前記駆動部材(80)の位置をロックするように構成される、請求項13に記載のインプラント。
【請求項15】
椎骨間の係合のためのインプラントのキットであって、
長さで切断されるように構成された第1のインプラント(10)と、その長さが可逆的に調整可能であり、好ましくは可逆的に調整可能である第2のインプラント(100)と、任意選択的に、前記第1のインプラント(10)または前記第2のインプラント(10)に取り外し可能に取り付け可能に構成されたエンドプレート(30)とを含み、好ましくは、前記第1のインプラントが請求項1~11のいずれか1項に記載のインプラントであり、前記第2のインプラントが請求項12~14に記載のインプラントである、キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椎骨間の係合のためのインプラント、およびそのようなインプラントを含むインプラントキットに関する。特に、本発明は、椎骨間に挿入されるスペーサのタイプのインプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
特に椎間板用の椎骨用のスペースホルダは、米国特許第5,702,451号明細書から知られている。スペースホルダは、開口ならびに第1および第2の縁部を有するジャケットを備える。縁部は、各々が他方の縁部に向かう方向に延在する周方向に隣接する凹部と、縁部の少なくとも1つに設けられたストッパとを有し、ストッパは外縁部から離間している。ストッパは、ジャケットの内側輪郭に対応する外側輪郭と、凹部に係合するための鼻状突起とを有する部材によって形成される。ジャケットは長さで切断されてもよい。
【0003】
米国特許第7,547,325号明細書は、可変の軸方向長さを有する、2つの椎骨の間に挿入するためのスペースキーパを記載している。スペースキーパは、スリーブ状の第1の部材と、第1の部材内に案内され、全長を調整するために第1の部材に対して軸方向に移動可能な第2の部材とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,702,451号明細書
【特許文献2】米国特許第7,547,325号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スペーサとも呼ばれる上記のタイプのスペースホルダまたはキーパは、除去された1つまたは複数の椎骨用のスペーサまたは椎間板用のスペーサなど、様々な目的に使用され得る。様々な可能な臨床用途、患者特有の状態、およびそのようなスペーサが使用される脊柱上の異なる位置に起因して、通常、適切なインプラントを選択するためには、異なるサイズおよび異なる特性を有するスペーサの多数の在庫が必要とされる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、椎骨間の係合のためのインプラントと、手術のために提供されるインプラントの在庫を減らすことを可能にするインプラントキットとを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1に記載のインプラントおよび請求項15に記載のキットによって解決される。インプラントのさらなる発展形態は、従属請求項に明記されている。
【0008】
本発明の一態様によれば、椎骨間の係合のためのインプラントは、第1の端部の第1の縁部と、第1の端部の反対側の第2の端部の第2の縁部と、第1の縁部と第2の縁部との間に延在する外面とを備えるモノリシック本体であって、本体が、第1の端部および第2の端部を通って延在する中心軸線を画定する、モノリシック本体と、第1の縁部を形成する複数の歯と、第1の縁部から距離を置いて設けられ、歯を実質的に横断して、好ましくは中心軸線に向かう方向に延在する当接面とを含む。当接面は、椎骨または椎骨との係合に役立つエンドプレートの一部と係合するように構成される。さらなる発展形態では、複数の中間当接面が本体の長さに沿って軸方向に設けられる。
【0009】
インプラントは、所望の長さに容易に切断され得る。したがって、所望の長さを有するインプラントを手術前に利用可能にして、インプラントが配置されることが意図される椎間腔のサイズにインプラントを適合させることができる。任意選択的に、インプラントは、例えば切断した後に、一方または両方の端部で、椎骨と係合するように構成された適切なエンドプレートと組み合わせることができる。そのようなエンドプレートは、特定のサイズ、係合構造、または前弯角などの適切な特性を有し得る。好ましくは、両端のエンドプレートは、インプラント本体と着脱可能に接続することができる。
【0010】
インプラントのメッシュ構造は、組織および血管の内殖を促進し得る。
さらなる態様によれば、インプラントは長さ調整可能なインプラントであり、第1の管状部材と、第1の管状部材内に移動可能に位置決め可能な第2の管状部材と、第1の管状部材に対する第2の管状部材の軸方向位置を調整するための長さ調整構造とを備える。少なくとも第2の管状部材は、第1の端部の第1の縁部と、第1の端部の反対側の第2の端部の第2の縁部と、第1の縁部と第2の縁部との間に延在する外面とを備えるモノリシック本体であり、本体は、第1の端部および第2の端部を通って延在する中心軸線を画定し、複数の歯が、第1の縁部を形成し、当接面が、第1の縁部から距離を置いて設けられ、歯を実質的に横断して中心縦軸線に向かって延在する。
【0011】
長さ調整可能なインプラントを用いて、インプラントの長さを小段階または準無段階で調整することができる。エンドプレートは、実際の臨床用途の要件に従って選択することができる。さらなる発展形態において、さらにより大きな変動性が提供されるように、第2の管状部材がさらに長さで切断されてもよい。
【0012】
長さ調整構造は、係合する傾斜面間の摩擦を利用して、第1の管状部材に対する第2の管状部材の位置をロックすることを可能にする。したがって、軸方向位置を器具で容易に固定および解除することができる。
【0013】
さらに、別の態様によれば、長さで切断されるように構成された第1のインプラントと、長さが好ましくは可逆的に調整可能であり、第1のインプラントまたは第2のインプラントに取り外し可能に取り付け可能に構成されたエンドプレートであってもよい第2のインプラントとを備えるキットが提供される。様々な目的のためのさらなるエンドプレートが提供されてもよい。
【0014】
したがって、キットは、少数の部品の選択から異なる特性を有する多数のインプラントを構成することを可能にするモジュール式システムを提供する。これは、病院のコスト削減に寄与する。
【0015】
さらなる態様によれば、インプラントは、レーザ焼結、レーザ溶融、電子ビーム溶融、溶融堆積成形(FDM:fused deposition molding)などの付加製造技術を用いて製造される。このような技術により、CADデータから任意の3次元形状、特に、サブトラクティブ法では製造できないか、または製造することがほとんどできない複雑な形状を製造することができる。製造は、特定の患者の用途の要求に応じて行うことができる。
【0016】
さらなる特徴および利点は、添付の図面による実施形態の説明から明らかになるであろう。図面において、
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1の実施形態によるインプラントの斜視図を示す。
図2】所望の長さに切断された図1のインプラントおよびさらなる切断オプションの斜視図を示す。
図3】インプラントに着脱可能に取り付けることができるエンドプレートを有する、図1または図2のインプラントの斜視分解図を示す。
図4】組み立てられた状態の図3のインプラントを示す。
図5図1のインプラントの上部からの斜視図を示す。
図6図5のインプラントの底部からの斜視図を示す。
図7図5および図6のインプラントの側面図を示す。
図8図5図7のインプラントの上面図を示す。
図9】インプラントの第1の端部に接続されるように構成された図3および図4のインプラントの第1のエンドプレートの上部からの斜視図を示す。
図10図9のエンドプレートの底部からの斜視図を示す。
図11図9および図10のエンドプレートの上面図を示す。
図12図9図11のエンドプレートの側面図を示す。
図13】インプラントの第2の端部に接続されるように構成された図3および図4に示す第2のエンドプレートの上部からの斜視図を示す。
図14図13の第2のエンドプレートの底部からの斜視図を示す。
図15図13および図14の第2のエンドプレートの上面図を示す。
図16図13図15の第2のエンドプレートの側面図を示す。
図17】第2の実施形態によるインプラントの斜視分解図を示す。
図18】組み立てられた状態の図17のインプラントの斜視図を示す。
図19図17および図18のインプラントの断面図であり、断面は、インプラントの長手軸を含み、周方向で長さ調整機構の中心を通って延在する平面で切断されている。
図20図17図19によるインプラントの長さ調整機構の駆動部材の正面からの斜視図を示す。
図21図20の駆動部材の背面図を示す。
図22図20および図21の駆動部材の側面図を示す。
図23図17図19によるインプラントの長さ調整機構のロック部材の正面からの斜視図を示す。
図24図23のロック部材の後方からの斜視図を示す。
図25図23および図24のロック部材の断面図を示す。
図26図17図19に示すインプラントの別のエンドプレートの底部からの斜視図を示す。
図27図26のエンドプレートの上部からの斜視図を示す。
図28図26および図27のエンドプレートの上面図を示す。
図29図26図28に示すエンドプレートの側面図を示す。
図30】さらなる実施形態による図17図19のインプラントの管状部材の斜視図を示す。
図31】長さで切断した図30の管状部材の斜視図を示す。
図32】第1の実施形態および第2の実施形態によるインプラントを含むキットの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1図8を参照すると、第1の実施形態によるインプラント1は、モノリシックなインプラント本体10と、任意選択的に第1のエンドプレート20および第2のエンドプレート30とを含む。インプラント本体10は、管状メッシュとして形成され得る。インプラント本体は、第1の端部10aおよび反対側の第2の端部10bを有し、第1の端部10aおよび第2の端部10bを通って延在する中心軸線Lを画定する。図示の実施形態では、中心軸線Lはまた、細長い本体の長手方向軸線である。インプラント本体10の中心軸線Lに垂直な外側エンベロープは、円筒形、楕円形もしくは腎臓形状であってもよく、または椎骨間に配置するのに適した任意の他の形状を有してもよい。メッシュは、外面3aと内面3b(図8)との間に規則的な距離で周方向に形成された開口2を備える。開口2は、菱形であり得、インプラント本体10の中心軸線Lに平行に延在する長手方向の対角線を有し得る。各開口2は、菱形の長手方向対角線に対して鏡面対称である。軸方向に隣接する開口2の列2a、2bは、開口2の軸方向高さの半分だけ互いにオフセットされ得る。このようにして、鋭角で交差し、開口2の長手方向対角線と等しい角度を形成するウェブ4a、4bを有するグリッドが形成される。周方向において、各列に等しい数の開口2があり得る。開口2およびウェブ4a、4bのサイズは、1つの列に整数個の開口2が存在するようなものである。
【0019】
ウェブ4a、4bは、第1の端部に第1の縁部5aを形成し、第2の端部10bに第2の縁部5bを形成する。交差ウェブ4a、4bによって、縁部5aは、中心軸線Lの周りにリング状に配置された歯6を備える。歯6の自由端は、中心軸線Lに垂直な平面内に位置し得る。したがって、歯6の自由端は、本体の第1の端部10aおよび第2の端部10bをそれぞれ形成する。本体10は円筒形の外形を有するので、図示の実施形態における歯6のリングは円形であることに留意されたい。しかしながら、リングは、本体の外形に適合した任意の他の形状を有してもよい。変形実施形態では、歯の自由端は、本体の長手方向軸線Lとの角度を含む平面内に配置されてもよい。
【0020】
第1の端部10aから離れた位置には、第1の当接面7aまたはストッパが形成される。第1の当接面7aは、エンドプレート20が第1の端部10aでインプラント本体に接続されるための支持部として機能する。より詳細には、第1の当接面7aは、中心軸線Lに対して実質的に垂直な平面内に延在し、実質的に平坦であり得る。歯6は、第1の当接面7aから軸方向に突出している。第1の当接面7aは、内側同軸リング9から歯6まで延在する、径方向に延在する複数のウェブ8を備える。そのため、内側リング9から径方向外側に向かってウェブ8の幅が広くなる。ウェブ8は、歯6に対して交互に配置される。すなわち、ウェブ8の径方向外端部は、連続する歯6の間の間隙内の内面3bで終端する。したがって、ウェブ8の数は、開口2の数に対応する。周方向において、ウェブ8の間に間隙8aがある。リング9およびウェブ8は、開口2の高さの約4分の1であってもよい軸方向の特定の厚さを有する。
【0021】
最後に、リング9に隣接する各ウェブ8には、両方向に、すなわち第1の端部10aおよび第2の端部10bを指す、スパイク800がある。スパイク800の高さは、歯6の高さよりも小さくてもよい。
【0022】
第2の端部10bには第2の当接面7bがあり、第2の当接面は、第1の当接面7aと同じであり、歯6の自由端から離間して設けられている。
【0023】
本体10内の等距離の軸方向位置において、好ましくはメッシュ構造の列の軸方向高さの半分の距離に、第1の当接面7aおよび第2の当接面7bと同一である複数の中間当接面7が形成される。より詳細には、さらなる当接面7は、インプラント本体10を中心軸線Lに垂直な平面内で、軸方向における開口2の中心で所望の長さに切断することによって、開口2の半分を含む1つのメッシュ列の軸方向長さの半分の倍数だけ短くなるインプラント本体が提供されるような位置に設けられる。これにより、図2に示すように、切断セグメントが画定される。各中間当接面7は、切断後に第1の当接面7aを形成してもよく、インプラント本体が第2の端部10bから短縮される場合には第2の当接面7bを形成してもよい。また、インプラント本体は、上下反転させた場合に同じ形状となる。切断前に、歯6の位置は、隣接するセグメントの歯6の位置から周方向にオフセットされる。
【0024】
当接面7a、7、7bの構造により、ウェブ8間の間隙8a、ならびにリング9間の周方向チャネルによって、長手方向チャネルが形成される。これにより、インプラント本体10の安定性が高められ得る。
【0025】
インプラント本体10は、付加製造法を用いて製造されることが好ましい。付加製造法では、インプラント本体は、インプラント本体の形状およびサイズを特徴付ける3次元データに基づいて層ごとに構築される。一例として、選択的レーザ溶融(SLM:selective laser-melting)などの粉末床ベースの層製造技術は、粉末、特に金属粉末またはプラスチック粉末などの建築材料の層を支持面上に適用することと、それぞれの層内のインプラント本体の断面に対応する位置で粉末を選択的に凝固または溶融することとを含む。その後、インプラント本体のさらなる層の適用および溶融は、インプラント本体が完成するまで繰り返される。それぞれの層におけるインプラント本体の断面のデータ、および層製造装置を制御するためのデータは、インプラント本体のCADまたはCAMデータおよび対応するスライスデータから得られる。特に、アンダーカットおよび複雑な形状を構築することができる。製造されたインプラント本体は、精巧に準備された切り離し部分において、わずかに粗い表面またはレーザの痕跡などの製造工程の特性を示す場合がある。これにより、製造工程が識別され得る。電子ビーム溶融、FDM(溶融堆積成形)などの他の付加製造処理も考えられ得る。
【0026】
図9図12をさらに参照すると、第1のエンドプレート20または上部エンドプレートは、インプラント本体10の第1の端部10aに接続されるように構成される。第1のエンドプレート20は、実質的に平坦な管状板状部材であり、椎骨、特に椎体と係合するように構成された外面20aと、インプラント本体10と係合するように構成された反対側の内面20bとを有する。エンドプレート20の外側輪郭は、図11に示すように、インプラント本体10の最大外側幅よりも大きい幅を有する実質的に四角形の上面図であってもよい。しかしながら、エンドプレート10の形状は、椎骨との係合に適した任意の形状および/またはサイズとすることができる。エンドプレート20の管の内面は、インプラント本体のリング9よりもわずかに小さい直径を有し得るリング21を形成する。突起22は、リング21から軸方向に延在する。突起は、180°オフセットしてもよく、インプラント本体10のリング9の内面に沿って摺動するように構成される。突起22は、円筒壁の一部の形状を有してもよい。突起は、エンドプレート20をインプラント本体10に取り付けるときにエンドプレート20をセンタリングするのに役立ち得る。リング21から径方向外側に延在する、径方向に延在する複数のウェブ23が設けられる。ウェブ23の間には、インプラント本体10の歯6の端部を受け入れる役割を果たす間隙24または開口部が形成される。したがって、ウェブ23の数は、インプラント本体の歯6の数に対応する。各間隙24は、歯6の位置に対応する径方向外端部25を有する。より詳細には、端部25の形状は、歯6の端部の形状に適合され得、その結果、歯6をその中にぴったりと受け入れることができる。特に、端部25の側壁は、メッシュのウェブ4a、4bが交差する角度で傾斜していてもよい。
【0027】
エンドプレート20がインプラント本体10の第1の端部10aに取り付けられると、エンドプレート20のウェブ23は、インプラント本体10の第1の当接面7aを形成するウェブ8に当接する。突起22は、インプラント本体10のリング9の内面に径方向に当接する。歯6は、ウェブ23間の間隙24の端部25内に延在する。
【0028】
第1のエンドプレート20は、前弯角を提供するためにくさび形状を有してもよい。特に図12に見られるように、エンドプレート20は、反対側の側面26bと比較して、中心軸線Lに対して第1の側面26aでより厚い。モジュール式システムをもたらすために、異なる角度を有する様々なエンドプレート20が提供され得る。さらに、ウェブ23の径方向外側部分にあり、間隙24の端部25から径方向外側にある外面20aには、中心軸線Lの周りにリングを形成するスパイク27がそれぞれ設けられてもよい。スパイク27は、椎骨との係合に役立ち得る。スパイクは、ほぼ同じ幅を有してもよく、またはウェブ23よりも少し小さい幅を有してもよい。
【0029】
次に図13図16を参照すると、第2のエンドプレート30または底部エンドプレートも、実質的に平坦な管状板部材であり、椎骨と係合するように構成された外面30aと、インプラント本体10に接続されるように構成された反対側の内面30bとを有する。第2のエンドプレート30の外側輪郭は、第1のエンドプレート20の外側輪郭と同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0030】
第2のエンドプレート30は内側リング31を備える。好ましくは互いに反対側に位置する2つの突起32は、インプラント本体10の第2の端部10bにおいて第2の当接面7bの内側リング9に係合し、かつ内側リング9に沿って摺動することができるように、内面30bから突出する。したがって、内側リング32の内面は、リング9の内径と比較して幾分小さい内径を有する。複数のウェブ33は、内側リング32から径方向外側に延在する。したがって、ウェブ33の周方向の幅は、内側リング32に隣接するほど小さく、径方向外側に向かって増大する。ウェブ33の数および位置は、インプラント本体10の第2の当接面7bにおけるウェブ8の数および位置に対応する。ウェブ33の間には、間隙34または開口部が設けられ、その各々は、径方向外端部に、インプラント本体10の第2の縁部7bの歯6を受け入れるための周方向拡大部分35をそれぞれ有する。拡大部分35の対向する側面35aは、歯6の端部を拡大部分35に噛合可能に受け入れることができるように、歯6の傾斜に対応する傾斜を有し得る。
【0031】
ウェブ33の径方向外側位置にある外面30aには、第1のエンドプレート20のスパイク27と同様のスパイク37が設けられ、椎骨との係合に役立つ。したがって、スパイク37はリング上に配置され、ウェブ33の径方向外側の幅よりも小さい幅を有し得る。
【0032】
特に図16に見られるように、第2のエンドプレート30はまた、第2のエンドプレート30の厚さが反対側の面36bと比較して中心軸線Lからの一方の面36aでより大きくなるように、前弯角を含んでもよい。異なる第2のエンドプレートには、椎骨に係合するための異なる前弯角および/または異なるサイズおよび/または異なる係合機構が設けられてもよい。これにより、1つのみのインプラント本体と、インプラント本体と組み合わせて2つの椎体間を係合するためのインプラントにすることができるいくつかの第1および第2のエンドプレートとを含む、モジュール式システムが提供され得る。
【0033】
第1のエンドプレート20および第2のエンドプレート30も、上述したような付加製造法によって製造されることが好ましい。
【0034】
インプラント本体ならびに第1のエンドプレートおよび第2のエンドプレートは、任意の生体適合性材料、好ましくはチタンもしくはステンレス鋼、または任意の他の生体適合性金属もしくは金属合金もしくはプラスチック材料で作製されてもよい。生体適合性合金として、NiTi合金、例えばニチノールを使用してもよい。他の材料も、マグネシウムまたはマグネシウム合金とすることができる。使用のための生体適合性プラスチック材料は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:polyether ether ketone)またはポリ-L-ラクチド酸(PLLA:poly-L-lactide acid)であってもよい。エンドプレートおよびインプラント本体は、同じ材料で作製されてもよく、または異なる材料で作製されてもよい。
【0035】
使用時には、まず、インプラント本体10は、最初に提供された長さで使用され、任意の適切な第1のエンドプレート20および/または第2のエンドプレート30と組み合わされる。あるいは、インプラント本体10は、元のインプラント本体と同じ形状であるが異なる長さを有するインプラント本体が提供されるように、所定の位置で所望の長さに切断されてもよい。次いで、短縮されたインプラント本体を任意の適切なエンドプレートと組み合わせて、椎骨の間に配置されるインプラントを提供する。エンドプレート20、30は、インプラント本体の第1の端部10aおよび第2の端部10bにそれぞれ差し込まれる。短縮されたインプラント本体は、切り取られたセグメントの歯からオフセットされた歯を有し得るが、第1のエンドプレート20と接続するためのその対称性に起因して回転することができる。第1のエンドプレート20は、拡大部分25において第1の端部10aの歯6を受ける。第2のエンドプレート30は、第2の端部10bの歯6を孔35の拡大部分35aに受け入れる。これにより、エンドプレートがインプラント本体に対して回転可能に固定される。インプラント1が2つの椎骨の間に挿入されるとき、エンドプレートへの椎骨の圧力により、エンドプレートはインプラント本体にしっかりと固定されたままになる。
【0036】
図17図19に示すように、2つの椎骨間の係合のためのインプラント100の第2の実施形態は、モノリシックな第1の管状本体40と、第1の管状本体40内に位置決め可能であり、第1の管状本体に対して軸方向に移動可能なモノリシックな第2の管状本体50とを含む。第1の管状本体40と第2の管状本体50は、長さ調整構造60を介して互いに接続される。長さ調整構造60は、第2の管状部材50に設けられた前進構造70と、第1の管状部材40に設けられた駆動部材80とを含む。なお、第1の管状部材40および第2の管状部材ならびに長さ調整構造の部分は、上述したような付加製造法によって製造されることが好ましい。長さ調整構造は、モノリシック部品に容易に一体化することができる。また、第1の管状部材40に対する第2の管状部材50の軸方向位置をロックするロック部材85が設けられている。第2のエンドプレート30は、第1の実施形態と同様であり、第1の管状部材40に接続されるように構成されている。さらに、第2の管状部材50に接続されるように構成された、変形された第1のエンドプレート20′が設けられている。
【0037】
特に図17および図18に示すように、第1の管状部材40は、第1の端部40aと、反対側の第2の端部40bと、複数の開口2、好ましくは菱形の開口2によって形成されたグリッドまたはメッシュとを備えるメッシュケージである。第2の端部40bにおいて、縁部は複数の歯6を備える。歯6の自由端から距離を置いて当接面41が形成され、当接面は、内側リング42と、内側リング42から歯6まで径方向に延在する複数のウェブ43とを含む。ウェブ43は、第1の端部40aに向かって平坦な表面を有してもよく、第2の端部40bに向かって径方向に延在するV字形の溝を有してもよいが、第2の端部40bに向かって平坦であってもよい。歯6は、第2のエンドプレート30の開口部34の拡大部分35に受け入れられるように構成される。第2のエンドプレート30のウェブ33は、第2のエンドプレート30が第1の管状部材40に取り付けられたときに、第1の管状部材40のウェブ43に当接するように構成される。
【0038】
第2の端部40bよりも上方の第1の管状部材40には、管状部分44が設けられ、管状部分44の管軸tは、中心軸線Lに対して略垂直である。管状部分44は、ロック部材85と協働するように構成された雌ねじ45を備える。管状部分44の軸方向延在は、第1の端部40aまで達してもよい。
【0039】
第2の管状部材50は、第1の端部50aと、反対側の第2の端部50bと、第1の管状部材40と同様の複数の好ましくは菱形の開口2および第1の端部50aで縁部を形成する歯6によって形成されたメッシュまたはグリッドとを有するメッシュケージを備える。第1の端部50aの歯6の自由端から距離を置いて、第1の当接面51が設けられている。第1の実施形態のインプラント本体と同様に、当接面51は、内側リング52と、歯6に対応する位置に配置された径方向に延在するウェブ53とを備える。径方向に延在するウェブ53の間には、間隙54が設けられている。
【0040】
略U字形部分56は、第2の端部50bから当接面52における歯6間の間隙まで延在する。U字形部分56は、第2の端部50bに向かって開いている。中心軸線Lに垂直な方向において、U字形部分56は、第2の管状部材50の内部中空空間内に延在し、U字形部分56の一方側には、駆動部材80と係合するように構成された前進構造70が形成されている。前進構造70は、例えば、ラチェット構造または歯付きラックであってもよい。歯付きラックの歯71は、軸方向に次々に配置される。第2の管状部材50が第1の管状部材40内に挿入され、U字形部分56が第1の管状部材40の管状部分44に位置合わせされると、U字形部分56は管状部分44の後側に当接する。
【0041】
さらに図20図25から分かるように、長さ調整構造60は、駆動部材80およびロック部材85をさらに備える。駆動部材80は、その後側に、第1の管状部材40内に挿入されるように構成されたピニオン部分81を備える。ピニオン部分は、第2の管状部材40において前進構造70の歯付きラックと係合するように構成された歯81aを備える。ピニオン部分81に隣接して、円錐部分82が形成され、円錐部分82はピニオン部分81から離れる方向に先細になっている。駆動部材80の前端部には、駆動部材80を回転させるための工具(図示せず)に係合するための凹部83が形成されている。
【0042】
ロック部材85は、第1の管状部材40の管状部分44の雌ねじ45と協働するように構成された雄ねじ部87を有するねじ部材である。組み立てられた状態では、ロック部材85の後側85aは、第2の管状部材50に向けられており、その前側85bは、第1の管状部材40の外側に向けられている。さらに、ロック部材85は、後側85aから前側85bへ円錐状に先細になるように、ねじ山と同軸に延在する円錐形貫通孔86を備える。円錐形貫通孔86は、駆動部材80の円錐部分82を受け入れるように構成される。さらに、ロック部材85は、ロック部材85を管状部分44に前後にねじ込むための工具と係合するための、径方向に延在する凹部88を前側に備える。
【0043】
組み立てられた状態では、ロック部材85は、第1の管状部材40の管状部分44内にあり、駆動部材80は、ピニオン部分81が第2の管状部材50の歯付きラックに係合した状態で、ロック部材85の円錐形貫通孔86に円錐部分82と共に配置される。第2の管状部材50は、駆動部材80のピニオン部分81が最上位置、すなわち逆U字形部分56の底部に近接するように、第1の管状部材40内に挿入されてもよい。工具との係合によって駆動部材80を回転させることにより、第2の管状部材50を第1の管状部材40から所望の程度まで移動させる。第1の管状部材40に対する第2の管状部材50の相対位置は、駆動部材80の円錐部分82の円錐面とロック部材85の円錐形貫通孔86の円錐面が係合して、駆動部材80がこれ以上回転できないように摩擦により駆動部材80をロックするように、ロック部材85を管状部分44の奥深くまでねじ込むことでロックすることができる。ロックは、ロック部材85を逆方向に回転させることにより解除することができる。
【0044】
第3のエンドプレート20′は、第2の管状部材の第1の端部50aと係合するように構成されている。図26図29に示すように、第3のエンドプレート20′は、第1のエンドプレート20と同様であり、同一または高度に類似する部分には同一の符号を付して説明を省略する。第3のエンドプレート20′は、外面20aと内面20bとの間に、スパイク27に隣接するウェブ23の径方向外端部に配置された貫通孔25を有し得る。貫通孔25は、第2の管状部材50の当接面51のウェブ53が歯6と同じ周方向位置にあるため、第2の管状部材50の歯6の一部を受け入れる役割を果たす。内側20bにおいて、円形の段差28が、貫通孔25から径方向外側の位置に形成されてもよい。第3のエンドプレート20′は、歯6が貫通孔25内に延在するように、第2の管状部材50に取り付け可能である。
【0045】
第2のエンドプレート30は、第1の実施形態の第2のエンドプレート30と同様である。
【0046】
図30および図31を参照すると、第2の実施形態の変形例では、第2の管状部材50′を所望の長さに切断することができる。このために、中間当接面90は、第2の管状部材50′が開口2の最大幅を含む平面で切断されたときに、図31に詳細に見られるように、中間当接面90が第1の当接面になるような位置で、第1の端部50aから距離を置いて形成される。このため、中間当接面90が第1の当接面となるように、図示のように第2の管状部材50′の一部を切り取ることができる。第2の管状部材が十分に長ければ、いくつかの中間当接面90が提供され得る。第2の管状部材50′は、第3のエンドプレート20′と共に用いられ得る。上側セグメントが切り取られると、残りの第2の管状部材50′の歯6は、切断前の歯6からオフセットされる。したがって、第1の実施形態と同様に、中間当接面90の歯6は、第3のエンドプレート20′のウェブ23間の間隙24に係合することができる。
【0047】
図32は、同じ第2のエンドプレートまたは底部エンドプレート30と交換可能に使用することができる第1の実施形態によるインプラント10および第2の実施形態によるインプラント100を備えるインプラントおよびエンドプレートのキットを示す。
【0048】
上述の実施形態の変形例が考えられる。例えば、開口は、菱形以外の形状を有してもよい。エンドプレートは、別の形状を有してもよく、例えば、円形、楕円形、腎臓形などを有してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
【外国語明細書】