(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177112
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】HVヘッダ用のタッチ保護スリーブ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/44 20060101AFI20241212BHJP
H01R 13/42 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
H01R13/44 A
H01R13/42 E
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024091186
(22)【出願日】2024-06-05
(31)【優先権主張番号】202341039570
(32)【優先日】2023-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(71)【出願人】
【識別番号】514095099
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ インディア プライベート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TE CONNECTIVITY INDIA PRIVATE LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】523412304
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ チェコ エス.エル.オー.
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴィグネーシュ ラヴィチャンディラン
(72)【発明者】
【氏名】ダルメンドラジェイン ヴェダラヴェニ パルスワナサイア
(72)【発明者】
【氏名】トマス スヴァテック
(72)【発明者】
【氏名】ミロスラフ ヘラフィンカ
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE07
5E087FF04
5E087GG24
5E087LL22
5E087RR17
5E087RR29
(57)【要約】 (修正有)
【課題】操作の安全性を確保しつつ、より容易かつコスト効率の高い高電圧コネクタを提供する。
【解決手段】少なくとも1つのピン(110)を有するHVヘッダ(100)用のタッチ保護スリーブ(20)であって、ピンは、ベースプレート(120)から離れて差込み方向(P)に沿って突出し、その遠位端(119)にタッチ保護キャップ(130)を有し、タッチ保護スリーブは、射出成形性材料から形成されるとともに、タッチ保護スリーブをHVヘッダに取り付けるための少なくとも1つの取付け部を備え、タッチ保護スリーブは、間隔を空けて高電圧タッチ保護を図るような形でピンを取り囲むように適合されたレセプタクル(25)を形成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのピン(110)を有するHVヘッダ(100)用のタッチ保護スリーブ(20)であって、前記ピン(110)は、ベースプレート(120)から離れて差込み方向(P)に沿って突出し、その遠位端(119)にタッチ保護キャップ(130)を有し、前記タッチ保護スリーブ(20)は、射出成形性材料から形成されるとともに、前記タッチ保護スリーブ(20)を前記ヘッダ(100)に取り付けるための少なくとも1つの取付け部(30)を備え、前記タッチ保護スリーブ(200)は、間隔を空けて高電圧タッチ保護を図るような形で前記ピン(110)を取り囲むように適合されたレセプタクル(25)を形成する、タッチ保護スリーブ(20)。
【請求項2】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、前記ベースプレート(120)にシールして取り付けるように適合されている、請求項1に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項3】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、両端に2つの開口部(40、41、42)を備え、前記開口部のうちの一方(40、41)は、取付け状態において前記ベースプレートによってシールされるように適合されている、請求項1または2に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項4】
前記遠位端(119)に関連付けられる前記開口部(40、42)は、前記ベースプレート(120)から離れて前記ピン(110)の長さ(116)の少なくとも60%の距離(114)の場所で前記ピン(110)の軸方向(A)に対して垂直に延びる平面(48)によって画定されるハーフスペース(47)に、その全体が配置されている、請求項3に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項5】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、限られた数の可能な回転位置のみ、好ましくは1つの回転位置のみで前記ヘッダ(100)への取付けを可能にする少なくとも1つの極性化機構(50)を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項6】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、ロック位置(225)から外れた相手側コネクタ(200)の端子ロック(220)の移動をブロックするように適合された少なくとも1つの端子ロック保証部(60、61、62)を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項7】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、少なくとも2つの端子ロック保証部(60、61、62)を備え、前記端子ロック保証部(60、61、62)は、各々が、前記差込み方向(P)に沿って異なる深さ(65、66、67)に配置され、ロック位置(225)から外れた前記相手側コネクタ(200)の前記端子ロック(220)の移動をブロックするように適合されている、請求項6に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項8】
2つの端子ロック保証部(65、66、67)が、異なる回転位置に配置されている、請求項7に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項9】
少なくとも1つの端子ロック保証部(60、62)が、厚くなった縁部(44)として形成されている、請求項6から8のいずれか一項に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項10】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、シールドスリーブ(80)と係合するように適合された少なくとも1つのシールド係合部(70)を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項11】
少なくとも1つのシールド係合部(70、71)を形成する壁部(69)が、端子ロック保証部(60、61)も形成する、請求項6から9のいずれか一項および請求項10に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項12】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、壁厚が増大した少なくとも1つの壁部(39)を備え、前記壁部(39)は、シールド係合部(70、73)のブロック面(75)を有する外向きに突き出した出っ張りを形成し、前記壁部(39)は、少なくとも1つの取付け部(30)のためのベース部(31)である、請求項1から11のいずれか一項に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のタッチ保護スリーブ(20)と、前記タッチ保護スリーブ(20)の周りに取り付けられた導電性シールドスリーブ(80)とを備える、スリーブアセンブリ。
【請求項14】
ベースプレート(120)から突出する少なくとも1つのピン(110)を有するHVヘッダ(100)であって、前記ベースプレート(120)に取り付けられた請求項1から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのタッチ保護スリーブ(20)を備える、HVヘッダ(100)。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか一項に記載のタッチ保護スリーブ(20)と、金属製シールドとを備えるセットであって、前記タッチ保護スリーブ(20)および前記金属製シールドは、選択可能かつ互換可能にヘッダ(100)の同じピン(110)の周りに取り付けることができる、セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高電圧(HV)コネクタの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
一部の用途では、ハウジングまたは基板などの固定構造に取り付けられたHVヘッダ、すなわち、コネクタが使用される。プラグの抜き差しを行う際に高電圧の電気が流れる部品との接触を防ぐなど、しばしば、人間による安全な操作を保証することが必要となる。しかし、そのような措置を講じることは、通常、コストがかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、HVコネクタ、特にHVヘッダの製造を、操作の安全性を確保しつつ、より容易かつコスト効率の高いものにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、これは、少なくとも1つのピンを有するHVヘッダ用のタッチ保護スリーブであって、ピンは、ベースプレートから離れて差込み方向に沿って突出し、その遠位端にタッチ保護キャップを有し、タッチ保護スリーブは、射出成形性材料から形成されるとともに、タッチ保護スリーブをヘッダに取り付けるための少なくとも1つの取付け部を備え、タッチ保護スリーブは、間隔を空けて高電圧タッチ保護を図るような形でピンを取り囲むように適合されたレセプタクルを形成する、タッチ保護スリーブによって実現される。
【0005】
タッチ保護スリーブを射出成形性材料から形成することにより、そのようなスリーブをスタンピングおよび曲げによって板金から形成する従来の解決策と比較して製造がより容易となり、コスト効率が高くなる。タッチ保護スリーブを別個の部品にすることにより、特定用途の必要性に応じて従来のフルメタルシールドとタッチ保護スリーブとをモジュール式で選択可能に使用できるようになる。
【0006】
本発明による解決策は、互いに独立しており、必要に応じて任意に組合せ可能である、以下のさらなる発展例および有利な発展例によってさらに改善され得る。
【0007】
タッチ保護スリーブは、特に、シールド効果がピンにほとんどまたは全く必要でない場合に使用することができる。これは、ピンに関連付けられる配線またはケーブルが直流電流(DC)として電力を供給するために使用する場合に当てはまり得る。そのような用途のためのタッチ保護スリーブは、コストを低く抑えるために、単純なプラスチックのような低コストの成形性材料から形成可能である。ここでいうシールドとは、外部からの電場および/または磁場に対するシールドを指す。
【0008】
他の用途では、より強いシールド効果が望ましい場合もある。そのような場合、タッチ保護スリーブの材料は、例えば、導電性であるなどシールド特性を有する射出成形性材料から形成することができる。一例では、内部に導電性材料網を有するプラスチックを使用して成形性を保ちながらシールド効果を実現することができる。
【0009】
代替または追加として、金属製のさらなる外側スリーブをタッチ保護スリーブに取り付けてシールドを実現することができる。これについては、後でより詳しく説明する。
【0010】
取付け部は、タッチ保護スリーブをベースプレートに取り付けるように構成され得る。取付け部は、タッチ保護スリーブの残りの部分からピンの軸方向および/または差込み方向に突出し得る。
【0011】
一実施形態では、タッチ保護スリーブは、ピンとタッチ保護スリーブとが、互いに間接的な接続のみを有するように構成されてもよい。特に、そのような場合、直接的な接続または接触は存在しない。好ましくは、電気絶縁材料から形成された中間部品が両者を接続することができる。
【0012】
特に、ピンとタッチ保護スリーブとを遠位端で間隔を空けて配置して、テストフィンガの高電圧の電気が流れる部品との接触が生じないようにすることにより、タッチ保護効果を実現することができる。テストフィンガのサイズおよび形状は、例えば、国内規格、国際規格、または企業規格などの基準または規格において規定され得る。同様に、ピン、ヘッダ、および相手側コネクタのパラメータもそのような基準または規格において規定され得る。
【0013】
一実施形態では、タッチ保護スリーブは、ベースプレートにシールして取り付けるように適合することができる。このような措置を講じることで、ベースプレートにおいてタッチ保護スリーブを出る経路をなくすことが可能となるため、ピンにおける電圧に対する空間距離および沿面距離を伸ばすことができる。
【0014】
一発展例によれば、タッチ保護スリーブは、両端に2つの開口部を備えてもよく、開口部のうちの一方は、取付け状態において、ベースプレートによってシールされるように適合される。その場合、取付け状態において、ピンへと通じる開口部が1つだけ存在するかまたは1つだけ開口され得る。この開口部は、ピンの遠位端および/またはタッチ保護キャップに関連付けることができる。これは、ピンの沿面距離および空間距離を伸ばす助けとなり得る。
【0015】
特に有利な実施形態では、取付け状態で存在する開口部は、ベースプレートから離れてピンの長さの少なくとも60%の距離の場所でピンの軸方向に対して垂直に延びる平面によって画定されるハーフスペース(部分的な空間、half space)に、その全体が配置されている。その場合、沿面経路および空間経路は、特に長くなり得る。好ましくは、距離は、ベースプレートから離れてピンの長さの少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、特に少なくとも90%である。
【0016】
開口部は、例えば、1mm未満、好ましくは、0.1mm未満である場合、製造公差または組立て公差から生じる互いに取り付けられた部品間の小さな隙間と誤解しないようにすべきである。判断基準となるしきい値は、電流が隙間を流れることができるかどうかに依存し得る。これは、ひいては、ヘッダに指定されている最大電圧に依存し得る。
【0017】
取付け部は、容易な取付けを可能にするために、ベースプレートによってシールされる開口部が位置する端部に配置することができる。この端部は、近位端と呼ぶことができ、ピンの遠位端または突出端とは反対側になり得る。
【0018】
取付け部は、ヘッダと相手側コネクタとが互いに接続される差込み方向に沿ってレセプタクルから突出し得る。差込み方向はまた、ピンの軸方向とすることができ、またはそれに対して平行であってもよい。
【0019】
さらなる実施形態では、取付け部は、タッチ保護スリーブの残りの部分からピンの径方向に沿って、特に外向きに突出し得る。これにより、レバーが長くなり、タッチ保護スリーブが傾かないように支持するため、接続の安定性が向上し得る。
【0020】
取付け部は、2つの互いに反対を向く周方向に弾性的に撓むことができる2つのアームを備えることができる。これにより、取付けが容易になり得る。
【0021】
安定性を向上させるために、タッチ保護スリーブは、2つ以上の取付け部を備えることができる。好ましくは、取付け部は、力分布を改善するように、ピンの軸を中心として均等に配置される。取付け部は、互いに等しい角度とすることができ、例えば、360度/nの角度であってもよい(nは取付け部の数)。
【0022】
一実施形態では、タッチ保護スリーブは、限られた数の可能な回転位置のみ、好ましくは1つの回転位置のみでヘッダへの取付けを可能にする少なくとも1つの極性化機構(極性付与機構、polarization feature)を備えることができる。これにより、タッチ保護スリーブのヘッダへの適切な取付けを保証することができる。回転位置とは、ピンの軸を中心とする回転として理解されるべきである。
【0023】
有利な実施形態では、少なくとも1つの取付け部が、極性化機構として機能する。そのようなタッチ保護スリーブの製造は、1つの機構の設計および製造のみで済むため、より容易になる。
【0024】
有利な一発展例によれば、タッチ保護スリーブは、ロック位置から外れた相手側コネクタの端子ロックの移動をブロックするように適合された少なくとも1つの端子ロック保証部を備えてもよい。
【0025】
タッチ保護スリーブは、少なくとも2つの端子ロック保証部を備え、端子ロック保証部は、各々が、ロック位置から外れた相手側コネクタの端子ロック、好ましくは同じ端子ロックの移動をブロックするように適合されている。これにより、安全性が向上し得る。
【0026】
特に、端子ロック保証部は、差込み方向に沿って異なる深さで配置することで、端子ロック保証部の可能な数を増やすことができる。
【0027】
追加または代替として、2つの端子ロック保証部が、異なる回転位置に配置される。これは、端子ロック保証部の数をさらに増やす助けとなり得る。
【0028】
製造が簡単である発展例では、少なくとも1つの端子ロック保証部が、厚くなった縁部として形成されてもよい。縁部は、特に、開口部のうちの1つの縁部またはリムとすることができる。
【0029】
特に、タッチ保護スリーブ自体のシールドが不十分であるかまたは全くない場合に、タッチ保護スリーブは、外面に少なくとも1つのシールドスリーブを取り付けるように適合することができる。例えば、タッチ保護スリーブの外面は、少なくとも部分的にシールドスリーブの内面と相補的であってもよい。シールドスリーブは、金属または別の導電性材料から形成することができる。タッチ保護スリーブとともに使用するそのようなシールドスリーブでは、タッチ保護スリーブなしで使用する従来のシールドよりも材料厚さを薄くすることができる。さらに複雑さのレベルを下げることも可能である。例えば、取付け部など、タッチ保護スリーブに存在する特定の要素が、そのようなシールドスリーブに存在する必要はない。したがって、そのようなシールドスリーブの製造が、より容易になり得る。
【0030】
タッチ保護スリーブとシールドスリーブとの間の相対移動を制限するために、タッチ保護スリーブは、シールドスリーブと係合するように適合された少なくとも1つのシールド係合部を備えることができる。シールド係合部は、タッチ保護スリーブに対するシールドスリーブの移動をブロックするための少なくとも1つのブロック面を備えることができる。特に、差込み方向に沿った移動および/もしくは差込み方向とは逆向きの移動がブロックもしくは制限され、ならびに/または差込み方向に対して垂直となる少なくとも1つの周方向における移動がブロックもしくは制限され得る。
【0031】
シールド係合部は、ピンの径方向に突き出した出っ張り、または径方向に設けられた陥凹部を備えることができる。シールドスリーブは、出っ張りまたは陥凹部と係合する、対応する対向要素を備え、少なくとも1つの対向ブロック面を形成することができる。
【0032】
タッチ保護スリーブは、異なる深さおよび/または回転位置に配置された少なくとも2つのシールド係合部を備えることができる。これは、2つのスリーブが互いに係合する場所の数を増やす助けとなり得る。深さは、差込み方向および/またはピンの軸方向に沿って測定され得る。
【0033】
材料の節約を行う実施形態では、少なくとも1つのシールド係合部を形成する壁部が、端子ロック保証部も形成する。壁部は、機械的安定性を保証するために、少なくとも周囲の壁部と同じ厚さを有することができる。さらに、壁部および周囲壁は、好ましくは、連続しており(すなわち、壁を貫通する孔または隙間がない)、この部分における望ましくない電流経路を排除する。
【0034】
空間の節約を行う一実施形態によれば、シールド係合部と同じ深さおよび回転位置に少なくとも1つの端子ロック保証部が配置される。但し、両者は、異なる半径で配置することができる。
【0035】
必要な空間をさらに縮小するために、タッチ保護スリーブは、壁厚が増大した少なくとも1つの壁部を備えることができ、壁部は、シールド係合部のブロック面を有する外向きに突き出した出っ張りを形成し、壁部は、少なくとも1つの取付け部のためのベース部である。他の発展例のうちのいくつかでは、そのような部分が二重の機能を有する。
【0036】
有利な実施形態では、タッチ保護スリーブは、モノリシック部品、すなわち、単一の一体部品である。
【0037】
取付けを容易にするために、タッチ保護スリーブは、少なくとも2回回転対称を有する。
【0038】
タッチ保護スリーブのベース部は、良好な機械的安定性を実現するために、筒状、好ましくは、円筒状であってもよい。
【0039】
ベース部は、ピンのためのレセプタクルを形成することができる。レセプタクルは、管状であるか、または両端が開口するチャネルのような形状を有してもよい。
【0040】
本発明はまた、本発明によるタッチ保護スリーブと、タッチ保護スリーブの周りに取り付けられた導電性シールドスリーブとを有するスリーブアセンブリを備える。
【0041】
シールドスリーブは、特に導電性材料から形成され、タッチ保護アセンブリの一部である場合、使用にあたって接地電位またはアース電位に接続すべきである。そうすることで、ユーザは、高電圧に触れることができなくなる。
【0042】
さらに、本発明はまた、ベースプレートから突出する少なくとも1つのピンを有するHVヘッダであって、ベースプレートに取り付けられた本発明による少なくとも1つのタッチ保護スリーブを備える、HVヘッダに関する。
【0043】
最後に、特定用途に適した要素を取り付けるために、従来のシールドまたは本発明によるタッチ保護スリーブのいずれかの取付けを可能にし、したがって、本発明による少なくとも1つのタッチ保護スリーブと、少なくとも1つの金属製シールドとを備えるセットであって、タッチ保護スリーブおよび金属製シールドは、選択可能かつ互換可能にヘッダの同じピンの周りに取り付けることができ、および/または同じ相手側コネクタと互いに接続することができる、セットが提供される。特に、金属製シールドは、従来の解決策による金属製シールドとすることができる。
【0044】
このセットは、ヘッダのさらなる部品、例えば、ベースプレート、ハウジング部品、および/またはシールをさらに備えることができる。
【0045】
ここで本発明について、有利な実施形態を用いて図面を参照しながら、例示としてより詳細に説明する。説明する実施形態は、上述した個々の特徴が互いに独立して提供されるかまたは省略され得る、可能な構成に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】2つのタッチ保護スリーブを備えるヘッダの概略的な部分断面斜視図である。
【
図2】
図1のタッチ保護スリーブのうちの1つの概略斜視図である。
【
図3】異なる視点からの
図1のタッチ保護スリーブのうちの1つの概略的な断面斜視図である。
【
図4】シールドスリーブとともに示す、
図1のタッチ保護スリーブのうちの1つの概略斜視図である。
【
図5】組立て時の
図1のヘッダの概略斜視図である。
【
図6】相手側コネクタとともに示す、2つのタッチ保護スリーブを備えるヘッダの概略断面図である。
【
図7】
図6の平面に対して90°の平面に取られた
図6のヘッダのさらなる断面図の詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1~
図7は、タッチ保護スリーブ20の実施形態を示す。一部の図では、タッチ保護スリーブは、ヘッダ100の残りの部分に取り付けられている。さらに、一部の図は、その周りにシールドスリーブ80が取り付けられたタッチ保護スリーブ20を示す。
【0048】
タッチ保護スリーブ20は、特に、その用途で電磁シールドが全くまたはほとんど必要とされない場合に、完全に金属から形成される従来のスリーブを置き換えるために使用され得る。タッチ保護スリーブ20は、通常、射出成形によってプラスチック材料から形成され、これは、完全に金属から形成されるスリーブの製造よりもコスト効率が高い。
【0049】
ヘッダ100は、例えば、ねじのような適した固定要素を孔140に挿入することによって、デバイスのハウジングに取り付けて固定することができるベースプレート120を備える。正面側では、2つのピン110が、ベースプレート120から離れて差込み方向Pに沿って突出している。差込み方向Pは、ヘッダ100が相手側コネクタ200と互いに接続される方向である(例えば、
図6参照)。この例では、差込み方向Pは、略筒状のピン110の軸方向Aに平行である。
【0050】
ピン110は、ベースプレート120を貫通して延び、近位端111から遠位端119までそこから突出している。遠位端119には、絶縁材料から形成されたタッチ保護キャップ130が配置されている。ピン110のピン本体115は、良好な導電特性を有する金属材料、例えば、銅またはアルミニウムから形成される。
【0051】
タッチ保護スリーブ20が取り付けられたヘッダ100は、用途の一例である。タッチ保護スリーブ20は、ピン110がベースプレート120から突出する他のコネクタに使用することもできる。
【0052】
各タッチ保護スリーブ20は、ベース部21を備える(これは、
図2および
図3では、略筒状のベース部21、22として構成されている)。ベース部21は、ピン110、および相手側コネクタ200の対応する端子210(またはコンタクト要素)のためのレセプタクル25を形成する。完全に取り付けられると、ピン110は、相手側コネクタ200の端子210によって取り囲まれ、この端子210は、次にベース部21によって取り囲まれる。非取付け状態または条件では、ベース部21は、間隔を空けて高電圧タッチ保護を図るような形でピンを取り囲む。後者は、特に、テストフィンガが、高電圧の電気が流れている可能性があるピン110のピン本体115に近づくかまたは接触するほどレセプタクル25内を進むことができないように、ピン110とベース部21との間の間隔を決めることによって実現される。
【0053】
各ベース部21から、取付け部30は、差込み方向Pとは逆向きに、かつ軸方向Aおよび差込み方向Pに対して垂直となる径方向Rの外向きに突出している。取付け部30は、タッチ保護スリーブ20の周方向Cに沿って均等に、すなわち、4つの取付け部30がある場合は、互いに90度の角度で配置される。
【0054】
各取付け部30は、周方向Cに沿って互いに向かって弾性的に撓み得る2つのプロングまたはアーム33を備える。2つのアーム33を互いに押圧することで、幅が狭くなり、取付け部30は、ベースプレート120の対応する孔に挿入され得る。取付け部30が正しく挿入されると、アーム33の自由端に配置された係止突起34が、ベースプレートの対応する要素と係合することができる。
【0055】
取付け部30は、ピン110の近位端111およびベースプレート120に関連付けられる、タッチ保護スリーブ20の第1の開口部40、41に配置されている。開口部40、41にある壁部39は、安定性の向上のために壁厚が増大しており、取付け部30のためのベース部31として機能する。
【0056】
取付けの際、第1の開口部40、41は、ベースプレート120によって覆われる。空間距離および沿面距離を伸ばすために、第1の開口部40、41は、ベースプレート120の対応する部分とシール接触を行うように構成される。
【0057】
正しい向きへと促すために、各タッチ保護スリーブ20は、ベースプレート120の対応する機構と一致し、ピン110の軸113を中心とする1つまたは複数の許容される回転位置のみで、タッチ保護スリーブ20のベースプレート120への取付けを可能にする、極性化機構50を有する。また、取付け部30も、極性化機構として機能し得る。
【0058】
ピン110およびタッチ保護スリーブ20は、直接ではなく、中間のベースプレート120を介してのみ接続される。これにより、例えば、タッチ保護スリーブ20が導電性材料で形成されるかまたはシールドスリーブ80が取り付けられている場合に両者を互いに電気的に絶縁することが保証される。
【0059】
タッチ保護スリーブ20、特に、ベース部21およびレセプタクル25は、第1の開口部40、41の反対側に位置する第2の開口部40、42を形成する。第2の開口部40、42は、タッチ保護スリーブが取り付けられると開口し、相手側コネクタ200の端子210がピン110の導電部にアクセス可能となることを保証する。取付け状態において、第2の開口部40、42は、開口し、ピン110へのアクセスを提供する唯一の開口部である。これにより、一方のピン100から他方のピン110までの空間経路または沿面経路が、必ず第2の開口部40、42を通ることが必要となるため、直接接続(ベース部21の壁によりブロックされている)の場合よりも長くなり、高電圧性能が向上する。
経路の長さを最大化するために、第2の開口部40、42は、ピン110の長さ116にほぼ等しい距離114の場所でピン110の軸方向Aに対して垂直に延びる平面48によって画定されるハーフスペース47に、その全体が配置されている。距離114および長さ116は、ピン110が、タッチ保護キャップ130を含めて軸方向Aに沿ってベースプレート120から出る場所から測定される(特に
図7を参照されたい)。
【0060】
各タッチ保護スリーブ20は、ロック位置225から外れた相手側コネクタ200の端子ロック220の移動をブロックするように適合されたいくつかの端子ロック保証部60、61、62を備える。各端子ロック220は、端子210が、相手側コネクタ200の正しい位置にあることを保証するために使用される。端子ロック220は、端子ロック220と端子210とが互いに正しい位置関係にあるときにのみ、端子210の対応する陥凹部に係止され得る。端子ロック保証部60、61、62の各々は、ヘッダ100と相手側コネクタ200とが互いに接続されると、対応する端子ロック220の後ろに自動的に移動される。この接続状態において、端子ロック保証部60、61、62は、端子ロック220の係止アームの端部のための止めを形成する。
【0061】
端子ロック保証部60、61、62は、差込み方向Pに沿って測定された第1の深さ66に配置された第1の端子ロック保証部60、61と、第1の深さ66とは異なる第2の深さ67に配置された第2の端子ロック保証部60、62とにグループ分けされ得る。
【0062】
端子ロック保証部60、61、62の各グループは、ピン110の軸を中心として異なる回転位置、すなわち、互いに反対側の位置、または言い換えると、互いに対して180°の角度で配置された2つの端子ロック保証部60、61、62を備える。
【0063】
第2の端子ロック保証部60、62は、開口部42の厚くなった縁部44として形成される。これにより、管状またはカナル状のベース部21の製造が容易になり、機械的安定性が向上し得る。繰り返しになるが、第2の端子ロック保証部60、62のグループは、ピン110の軸113を中心として互いに180度回転して配置された2つの端子ロック保証部60、62を備える。但し、第2の端子ロック保証部60、62は、周方向に沿って良好な力分布を保証するために、第1の端子ロック保証部60、61に対して90°オフセットされている。
【0064】
相手側コネクタ200の端子210は、電線またはケーブル230に接続される。
【0065】
前述したように、その用途で有意なシールド効果が必要とされない場合、タッチ保護スリーブ20は、金属製シールドを用いる代わりに単独で使用することもできる。但し、タッチ保護スリーブ20は、シールドスリーブ80の追加を可能にするモジュール式システムの一部である。タッチ保護スリーブ20は、例えば、タッチ保護スリーブ20を差込み方向Pに沿ってシールドスリーブ80にスライドさせることによって外面に少なくとも1つのシールドスリーブ80を取り付けるように適合されている。良好な適合を実現するために、タッチ保護スリーブ20の外面は、実質的にまたはその大部分が、シールドスリーブ80の内面に相補的になっている。
【0066】
シールドスリーブ80は、切断および曲げによって板金から形成され得る。取付け条件では、シールドスリーブ80は、好ましくは、ユーザへの電気ショックを回避するために接地電位またはアース電位に接続される。
【0067】
スリーブアセンブリ90を形成するタッチ保護スリーブ20とシールドスリーブ80との間の機械的接続を改善するために、タッチ保護スリーブ20は、シールドスリーブ80と係合するように適合されたいくつかのシールド係合部70、71、72、73を備え、シールドスリーブ80は、対応する係合部81を備える。
【0068】
各シールド係合部70、71、72、73は、タッチ保護スリーブ20に対するシールドスリーブ80の移動をブロックするための少なくとも1つのブロック面35を備える。
図2~
図4に示す例では、2つの互いに反対を向く回転方向に沿った回転、ならびに差込み方向に沿った並進移動および差込み方向とは逆向きの並進移動がブロックされる。
【0069】
タッチ保護スリーブ20では、第1のシールド係合部70、71、および第2のシールド係合部70、72が、外面に対して垂直に延び、ブロック面75として機能する3つの側壁と、傾斜状またはスロープ状である第4の側壁とを有する略矩形またはボックス状の陥凹部として形成される。
【0070】
シールド係合部70、71、72、73および端子ロック保証部60、61、62の各々は、連続する壁部を有して構成される。すなわち、タッチ保護スリーブ20の壁には隙間または孔が存在しない。
【0071】
シールドスリーブ80の係合部81は、タッチ保護スリーブ20の挿入時に外向き方向に弾性的に撓むことができ、最終位置でシールド係合部70、71、72に係止されるタブまたはフラップとして具現化される。タブの自由端に配置された前面、および側面が、対向ブロック面85として機能する。シールドスリーブ80の開口部の縁部は、さらなるブロック面85として機能する。
【0072】
設計の簡略化のために、タッチ保護スリーブ20の壁部69は、シールド係合部70、71として機能するとともに、端子ロック保証部60、61としても機能する。言い換えると、端子ロック保証部60、61は、シールド係合部70、71と同じ深さおよび回転位置に、但し異なる半径で配置される。
【0073】
端子ロック保証部60、61、62のように、シールド係合部70、71、72、73は、異なる深さおよび異なる回転位置に配置されている。
【0074】
壁厚が増大した壁部39は、シールドスリーブ80に対するブロック面75を有する外向きに突き出した出っ張りを形成し、したがって、第3のシールド係合部70、73として機能する。
【0075】
タッチ保護スリーブ20全体が、単一部品またはモノリシック部品であり、射出成形性材料から形成されている。
【0076】
取付けを簡略化するために、
図1~
図7に示すタッチ保護スリーブ20の実施形態は、2回回転対称を有する。
【0077】
従来のシールドまたは本発明によるタッチ保護スリーブのいずれかの取付けを可能にするセットが、少なくとも1つのタッチ保護スリーブ20と、少なくとも1つの金属製シールドとを備え、タッチ保護スリーブ20および金属製シールドは、選択可能かつ互換可能にヘッダ100の同じピン110の周りに取り付けることができる。特に、金属製シールドは、従来の解決策による金属製シールドとすることができる。
【0078】
このセットは、ヘッダ100のさらなる部品、例えば、ベースプレート110、ハウジング部品、および/またはシールをさらに備えることができる。
【符号の説明】
【0079】
20 タッチ保護スリーブ
21 ベース部
22 筒状のベース部
25 レセプタクル
30 取付け部
31 ベース部
33 アーム
34 係止突起
39 壁部
40 開口部
41 第1の開口部
42 第2の開口部
44 厚くなった縁部
47 ハーフスペース
48 平面
50 極性化機構
60 端子ロック保証部
61 第1の端子ロック保証部
62 第2の端子ロック保証部
65 深さ
66 第1の深さ
67 第2の深さ
69 壁部
70 シールド係合部
71 第1のシールド係合部
72 第2のシールド係合部
73 第3のシールド係合部
75 ブロック面
80 シールドスリーブ
81 係合部
85 対向ブロック面
90 スリーブアセンブリ
100 ヘッダ
110 ピン
111 近位端
113 軸
114 距離
115 ピン本体
116 長さ
119 遠位端
120 ベースプレート
130 タッチ保護キャップ
140 孔
200 相手側コネクタ
210 端子
220 端子ロック
221 第1の端子ロック
222 第2の端子ロック
225 ロック位置
230 ケーブル
A 軸方向
C 周方向
P 差込み方向
R 径方向
【手続補正書】
【提出日】2024-07-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのピン(110)を有するHVヘッダ(100)用のタッチ保護スリーブ(20)であって、前記ピン(110)は、ベースプレート(120)から離れて差込み方向(P)に沿って突出し、その遠位端(119)にタッチ保護キャップ(130)を有し、前記タッチ保護スリーブ(20)は、射出成形性材料から形成されるとともに、前記タッチ保護スリーブ(20)を前記ヘッダ(100)に取り付けるための少なくとも1つの取付け部(30)を備え、前記タッチ保護スリーブ(20)は、間隔を空けて高電圧タッチ保護を図るような形で前記ピン(110)を取り囲むように適合されたレセプタクル(25)を形成する、タッチ保護スリーブ(20)。
【請求項2】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、前記ベースプレート(120)にシールして取り付けるように適合されている、請求項1に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項3】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、両端に2つの開口部(40、41、42)を備え、前記開口部のうちの一方(40、41)は、取付け状態において前記ベースプレートによってシールされるように適合されている、請求項1に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項4】
前記遠位端(119)に関連付けられる前記開口部(40、42)は、前記ベースプレート(120)から離れて前記ピン(110)の長さ(116)の少なくとも60%の距離(114)の場所で前記ピン(110)の軸方向(A)に対して垂直に延びる平面(48)によって画定されるハーフスペース(47)に、その全体が配置されている、請求項3に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項5】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、限られた数の可能な回転位置のみで前記ヘッダ(100)への取付けを可能にする少なくとも1つの極性化機構(50)を備える、請求項1に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項6】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、1つの回転位置のみで前記ヘッダ(100)への取付けを可能にする少なくとも1つの極性化機構(50)を備える、請求項1に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項7】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、ロック位置(225)から外れた相手側コネクタ(200)の端子ロック(220)の移動をブロックするように適合された少なくとも1つの端子ロック保証部(60、61、62)を備える、請求項1に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項8】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、少なくとも2つの端子ロック保証部(60、61、62)を備え、前記端子ロック保証部(60、61、62)は、各々が、前記差込み方向(P)に沿って異なる深さ(65、66、67)に配置され、ロック位置(225)から外れた前記相手側コネクタ(200)の前記端子ロック(220)の移動をブロックするように適合されている、請求項7に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項9】
2つの端子ロック保証部(60、61、62)が、異なる回転位置に配置されている、請求項8に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項10】
少なくとも1つの端子ロック保証部(60、62)が、厚くなった縁部(44)として形成されている、請求項7に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項11】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、シールドスリーブ(80)と係合するように適合された少なくとも1つのシールド係合部(70)を備える、請求項1に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項12】
少なくとも1つのシールド係合部(70、71)を形成する壁部(69)が、端子ロック保証部(60、61)も形成する、請求項7に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項13】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、ロック位置(225)から外れた相手側コネクタ(200)の端子ロック(220)の移動をブロックするように適合された少なくとも1つの端子ロック保証部(60、61、62)を備え、
前記少なくとも1つのシールド係合部(70、71)を形成する壁部(69)が、前記少なくとも1つの端子ロック保証部(60、61)も形成する、請求項11に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項14】
前記タッチ保護スリーブ(20)は、壁厚が増大した少なくとも1つの壁部(39)を備え、前記壁部(39)は、シールド係合部(70、73)のブロック面(75)を有する外向きに突き出した出っ張りを形成し、前記壁部(39)は、少なくとも1つの取付け部(30)のためのベース部(31)である、請求項1に記載のタッチ保護スリーブ(20)。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載のタッチ保護スリーブ(20)と、前記タッチ保護スリーブ(20)の周りに取り付けられた導電性シールドスリーブ(80)とを備える、スリーブアセンブリ。
【請求項16】
ベースプレート(120)から突出する少なくとも1つのピン(110)を有するHVヘッダ(100)であって、前記ベースプレート(120)に取り付けられた請求項1から14のいずれか一項に記載の少なくとも1つのタッチ保護スリーブ(20)を備える、HVヘッダ(100)。
【請求項17】
請求項1から14のいずれか一項に記載のタッチ保護スリーブ(20)と、金属製シールドとを備えるセットであって、前記タッチ保護スリーブ(20)および前記金属製シールドは、選択可能かつ互換可能にヘッダ(100)の同じピン(110)の周りに取り付けることができる、セット。
【外国語明細書】