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特開2024-177144渦流に依存する変形センサを備えたバスケットカテーテル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177144
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】渦流に依存する変形センサを備えたバスケットカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
A61B18/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024092859
(22)【出願日】2024-06-07
(31)【優先権主張番号】63/507,164
(32)【優先日】2023-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/658,048
(32)【優先日】2024-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】エーサン・シャメリ
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・エメリウス・バン・ニーキルク
(72)【発明者】
【氏名】ババク・エブラヒミ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK17
4C160KK38
4C160KK63
4C160MM33
(57)【要約】
【課題】バスケットカテーテル及びシステムを提供すること。
【解決手段】バスケットカテーテル及びシステムは、バスケットカテーテル内のセンサアセンブリを使用して、バスケットカテーテルのバスケットアセンブリにかかる力を決定し、かつ/又はバスケットアセンブリの変形を決定するように構成され、センサアセンブリは、カテーテルシャフト内の送信コイル及び複数の受信コイルと、バスケットアセンブリの遠位端にある導電性プレート、ディスク、又はリングとを含むものである。システムは、送信コイルに信号を提供して、第1の磁界を生成するように構成され、その第1の磁界は、導電性プレート、ディスク、又はリングに渦電流を引き起こし、その渦電流は、第2の磁界を生成する。受信コイルは、第1の磁界と第2の磁界との重なり合いを検出し、システムは、受信コイルからの信号に少なくとも部分的に基づいて、上記の力及び/又は変形を決定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用プローブであって、
長手方向軸線に沿って延在しているシャフトと、
前記シャフトの遠位端から延在し、前記長手方向軸線から離れて拡張して、弾性バスケットを形成するように構成された複数のスパインと、
前記複数のスパインのうちの各スパインに連結された1つ以上の電極と、
前記シャフト内に配設され、前記長手方向軸線に沿って位置揃えされ、第1の交番磁界を生成するように構成された送信コイルと、
前記スパインの遠位端に連結され、前記弾性バスケットにかかる力に応じて、前記送信コイルに対して移動するように構成された位置特定要素であって、前記第1の交番磁界に少なくとも部分的に基づいて、かつ前記送信コイルに対する前記位置特定要素の位置に部分的に基づいて、第2の交番磁界を生成するように構成された、位置特定要素と、
前記シャフト内に配設された複数の受信コイルであって、前記第1の交番磁界と前記第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの電気信号を出力するように構成された、複数の受信コイルと、
を備える、医療用プローブ。
【請求項2】
前記位置特定要素が、導電性非強磁性材料を含む、請求項1に記載の医療用プローブ。
【請求項3】
前記送信コイル及び前記位置特定要素は、前記第1の交番磁界が前記位置特定要素内に渦電流を誘導し、前記渦電流が前記第2の交番磁界を生成するように構成されている、請求項1に記載の医療用プローブ。
【請求項4】
前記複数の受信コイルが各々、前記長手方向軸線に沿って位置揃えされている、請求項1に記載の医療用プローブ。
【請求項5】
前記複数の受信コイルが、前記長手方向軸線を中心に対称に配設された3つの受信コイルを含み、前記複数の受信コイルの少なくとも一部が、前記送信コイルによって囲まれている、請求項1に記載の医療用プローブ。
【請求項6】
前記シャフト内に配設された3軸センサを更に備え、前記3軸センサが、前記医療用プローブから外部で生成された磁界に対する前記3軸センサの位置及び向きを示す信号を出力するように構成されている、請求項1に記載の医療用プローブ。
【請求項7】
前記1つ以上の電極が、心内電位図信号を感知すること、組織をアブレーションするための高周波信号を提供すること、及び/又は、不可逆的エレクトロポレーションで組織をアブレーションするために電極間に少なくとも900Vを提供すること、を行うように構成されている、請求項1に記載の医療用プローブ。
【請求項8】
医療用システムであって、
医療用プローブのシャフト内に配設された送信コイルに、出力信号を提供するように構成された信号発生器と、
信号プロセッサであって、
多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された複数の受信コイルから、複数の入力信号を受信することと、
前記出力信号と前記複数の入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、前記多電極バスケットカテーテルのスパインの遠位端に連結された導電性非強磁性要素の位置を決定することと、
を行うように構成されている、信号プロセッサと、
を備える、医療用システム。
【請求項9】
前記多電極バスケットカテーテルは、前記出力信号が前記送信コイルによって第1の交番磁界を発生させ、前記第1の交番磁界が前記導電性非強磁性要素内に渦電流を誘導し、前記渦電流が第2の交番磁界を発生させ、前記第1の交番磁界と前記第2の交番磁界との重なり合いが前記複数の入力信号に影響を及ぼすように、構成されている、請求項8に記載の医療用システム。
【請求項10】
前記信号プロセッサが、
前記出力信号と前記複数の入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、前記多電極バスケットカテーテルのスパインに印加された力の方向及び大きさを決定するように更に構成されている、請求項8に記載の医療用システム。
【請求項11】
前記信号プロセッサが、
前記出力信号と前記複数の入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、前記多電極バスケットカテーテルの前記スパインの変形した形状を決定するように更に構成されている、請求項8に記載の医療用システム。
【請求項12】
ディスプレイデバイス上に表示するために、前記変形した形状をグラフィックを用いてレンダリングすることと、解剖学的マップに関連させて、前記変形した形状をグラフィックを用いてレンダリングすることと、を行うように構成された視覚化モジュールを更に備える、請求項11に記載の医療用システム。
【請求項13】
前記多電極バスケットカテーテルの電極から心内電位図(IEGM)信号を受信するように構成されたIEGMセンサを更に備える、請求項8に記載の医療用システム。
【請求項14】
組織のRFアブレーション及び/又は不可逆的エレクトロポレーションを実行するために、RF信号及び/又はパルス信号を前記多電極バスケットカテーテルの電極に提供するように構成されたアブレーションエネルギー発生器を更に備える、請求項8に記載の医療用システム。
【請求項15】
多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された送信コイルから、第1の交番磁界を発生させることと、
前記多電極バスケットカテーテルのバスケットアセンブリの遠位スパイン端部に連結された導電性非強磁性要素上に、渦電流を誘導することと、
前記多電極バスケットカテーテルの前記シャフト内に配設された複数の受信コイル内に、それぞれの電気信号を誘導することであって、前記それぞれの電気信号が、前記第1の交番磁界と、前記渦電流によって生成された第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記導電性非強磁性要素の位置を、前記それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて決定することと、
を含む、方法。
【請求項16】
前記バスケットアセンブリに印加された力の方向及び大きさを、前記それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて決定することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記バスケットアセンブリの変形した形状を、前記それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて決定することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記変形した形状を、解剖学的マップに関連させてグラフィックを用いてレンダリングすることを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
心内電位図信号を、前記多電極バスケットカテーテルの電極から受信することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
高周波アブレーションエネルギーを、前記多電極バスケットカテーテルの電極において生成すること、及び/又はパルスフィールドアブレーションエネルギーを、前記多電極バスケットカテーテルの電極において生成することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、先に2023年6月9日に出願された米国特許仮出願第63/507,164号、弁理士整理番号第BIO6818USPSP1-253757.000356号の優先権を主張し、この出願は、参照により本明細書に全文を記載するように組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、医療用デバイスに関し、具体的には、多電極バスケットカテーテルに関する。
【背景技術】
【0003】
心房細動(atrial fibrillation、AF)などの心臓不整脈は、心臓組織の領域が隣接組織に電気信号を異常に伝導するときに生じる。これは、正常な心周期を混乱させ、非同期的な律動を引き起こす。心臓組織の領域は、異常な電気信号を識別するためにカテーテルによってマッピングすることができる。電気生理学(Electrophysiology、EP)マッピングは、検知電極の使用を含み得るが、その検知電極は、心臓血管系内の電気信号を監視して、不整脈に関与する異常な導電性組織部位の位置を正確に示すように構成されている。EPマッピングシステムの例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,738,096号に記載されている。
【0004】
カテーテルを介してエネルギーを印加して心臓組織を選択的にアブレーションすることによって、心臓の一部分から別の部分への望ましくない電気信号の伝播を停止又は変更することが時に可能である。同じ又は異なるカテーテルを使用してアブレーションを実行することができる。マッピング及び/又はアブレーションのために構成されたカテーテルは、典型的には、カテーテルのシャフトの遠位端に連結された少なくとも1つの電極及び/又は多電極エンドエフェクタを含む。
【0005】
カテーテルアブレーション処置は、画像誘導手術(image guided surgery、IGS)システムを使用して実施されてもよい。IGSシステムにより、医師は、患者内の解剖学的構造の画像に関連して、患者内のカテーテルの位置をリアルタイムで視覚的に追跡することが可能になり得る。Biosense Webster,Inc.(カリフォルニア州アーバイン)によるCARTO 3(登録商標)システムを含む一部のシステムは、EPマッピング機能とIGS機能との組み合わせを提供することができる。
【0006】
現代の多くの現在のアブレーションアプローチは、高周波(radiofrequency、RF)電気エネルギーを利用して組織を加熱する。冷凍アブレーション及び不可逆的エレクトロポレーション(irreversible electroporation、IRE)は、代替的な切除技術である。冷凍アブレーションは、組織を破壊するために極低温を使用する処理である。RF及びIREの両方は、組織に印加される電気信号を利用する。しかしながら、IREは組織を損傷する熱に依存しないので、IREは非熱的であると考えられる。その代わりに、IRE中に印加される電気信号は、結果として、細胞膜の回復不能な透過化をもたらす。
【0007】
AF手技のための所与のカテーテルは、マッピング、アブレーション、又はそれら両方のために構成されることができる。カテーテルの遠位部分は、脈管を通過し、心臓及び/又は隣接する血管内に位置付けられるように構成されている。冷凍アブレーション専用に構成されたカテーテルを除き、カテーテルの遠位部分は、心血管系内の電気信号を監視するように構成され、かつ/又はRF及び/若しくはIREによるアブレーション用に構成された1つ以上の電極を含む。カテーテルの遠位部分は、様々な構成を有することができる。バスケットカテーテルは、そのようなカテーテルの1種類であり、血管系を通した送達のために折り畳まれると、長手方向軸線に沿って延在するスパインであって、標的部位で展開されると、長手方向軸線から離れて拡張してバスケット形状を形成するスパインを有するものである。スパインは、感知及び/又はアブレーションのための電極を担持する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書に提示される実施例は、一般的に、バスケットカテーテル及びIGSシステムを含み、それらは、バスケットカテーテル内のセンサアセンブリを使用して、バスケットカテーテルのバスケットアセンブリにかかる力を決定し、かつ/又はバスケットアセンブリの変形を決定するように構成され、センサアセンブリは、カテーテルシャフト内の送信コイル及び複数の受信コイルと、バスケットアセンブリの遠位端にある導電性プレート、ディスク、又はリングとを含むものである。IGSシステムは、送信コイルに信号を提供して、第1の磁界を生成するように構成され、その第1の磁界は、導電性プレート、ディスク、又はリングに渦電流を引き起こし、その渦電流は、第2の磁界を生成する。受信コイルは、第1の磁界と第2の磁界との重なり合いを検出し、IGSシステムに信号を送信し、IGSシステムは、受信コイルからの信号に少なくとも部分的に基づいて、上記の力及び/又は変形を決定する。
【0009】
例示的な医療用プローブは、シャフトと、スパインと、電極と、送信コイルと、位置特定要素と、受信コイルとを含む。シャフトは、長手方向軸線に沿って延在する。スパインは、シャフトの遠位端から延在し、長手方向軸線から離れて拡張して、弾性バスケットを形成するように構成されている。電極は、各スパインに連結されている。送信コイルは、シャフト内に配設され、長手方向軸線に沿って位置揃えされ、第1の交番磁界を生成するように構成されている。位置特定要素は、スパインの遠位端に連結されている。位置特定要素は、弾性バスケットにかかる力に応じて、送信コイルに対して移動するように構成されている。位置特定要素は、第1の交番磁界に少なくとも部分的に基づいて、かつ送信コイルに対する位置特定要素の位置に部分的に基づいて、第2の交番磁界を生成するように構成されている。受信コイルは、シャフト内に配設され、第1の交番磁界と第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの電気信号を出力するようにそれぞれ構成されている。
【0010】
例示的な医療用システムは、信号発生器及び信号プロセッサを含む。信号発生器は、医療用プローブのシャフト内に配設された送信コイルに出力信号を提供するように構成することができる。信号プロセッサは、多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された受信コイルから入力信号を受信し、上記の出力信号と入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、多電極バスケットカテーテルのスパインの遠位端に連結された導電性非強磁性要素の位置を決定するように構成することができる。
【0011】
例示的な方法は、当業者によって理解されるように、様々な順序で、しかも間に挿入されるステップを伴って行われる、以下のステップのうちの1つ以上を含み得る。この方法は、多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された送信コイルから、第1の交番磁界を生成することと、多電極バスケットカテーテルのバスケットアセンブリの遠位スパイン端部に連結された導電性非強磁性要素上に、渦電流を誘導することと、多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された受信コイルに、渦電流によって生成される第1の交番磁界と第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づくそれぞれの電気信号を、誘導することと、それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて、導電性非強磁性要素の位置を決定することと、を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本明細書は、本明細書に記載の主題を特に指摘し、かつ明確にその権利を主張する請求項で結論を提示するが、その主題は、添付の図面と併せてとられた特定の実施例の以下の説明からよりよく理解されると考えられる。なお、図面において、同様の参照番号は同じ要素を特定する。図は、限定としてではなく単なる例解として、本発明のデバイスの1つ以上の実装形態を描写している。
図1】本発明の態様による、例示的なカテーテルベースの、電気生理学的マッピング及びアブレーションシステムの図である。
図2】本発明の態様による、例示的なカテーテルの遠位部分の図である。
図3】本発明の態様による、カテーテルのコイルアセンブリ及び位置特定要素の図である。
図4】本発明の態様による、第1の交番磁界を誘導する送信コイルの図であり、第1の交番磁界が、位置特定要素上に渦電流を誘導し、それによって第2の交番磁界を誘導しているのを示す図である。
図5A】本発明の態様による、カテーテルのバスケットアセンブリが、x方向の力に応じて変形しているのを示す図である。
図5B】本発明の態様による、図5Aのカテーテルの位置特定要素及び受信コイルの図である。
図6】本発明の態様による、カテーテルのバスケットアセンブリが、z方向の力に応じて変形しているのを示す図である。
図7】本発明の態様による、バスケットアセンブリの遠位端に連結された導電性非強磁性要素の位置を決定するための方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には、同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を描示しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく、例として、本発明の原理を例解する。この説明は、当業者が本発明を作製及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替例、及び使用を説明する。
【0014】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に説明される意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「ほぼ」は、列挙された値の±10%の値の範囲を指し得、例えば、「約90%」は、81%~99%の値の範囲を指し得る。
【0015】
加えて、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」という用語は、任意のヒト又は動物対象を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。同様に、「近位」という用語は、操作者に近い方の位置を示す一方、「遠位」とは、操作者又は医師から更に遠い位置を示す。
【0016】
本明細書で使用されるとき、「管状」及び「管/チューブ」という用語は、広義に解釈されるものとし、断面が直円柱構造若しくは厳密に円形である構造、又は全長にわたって均一な断面である構造に制限されるものではない。例えば、管状構造又は管状システムは、概して、実質的な直円柱構造として例解される。しかしながら、管状システムは、本発明の範囲から逸脱することなく、テーパ状又は湾曲した外面を有し得る。管状構造又は管は、中空又は中実のコアを有し得る。
【0017】
代替的な装置及びシステムの特徴並びに代替的な方法ステップは、本明細書の例示的な実施形態において提示される。本明細書に提示される各所与の例示的実施形態は、本明細書の異なる例示的実施形態と共に提示される特徴及び/又は方法ステップを含むように修正されることができるが、そのような特徴及び/又はステップは、当業者によって理解されるように、かつ本明細書に明示的に述べられる場合には、所与の実施形態と互換性がある。このような修正例及び変形例は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0018】
図1は、例示的なカテーテルベースの電気生理学的マッピング及びアブレーションシステム10を示す図である。システム10は、医師24によって経皮的に患者の血管系を通じて心臓12の腔又は血管構造内に挿入される、複数のカテーテルを含む。典型的には、送達シースカテーテルは、心臓12内の所望の位置付近の左心房又は右心房内に挿入される。その後、複数のカテーテルを送達シースカテーテルに挿入して、所望の位置に到達させることができる。複数のカテーテルは、心内電位図(Intracardiac Electrogram、IEGM)信号の感知専用のカテーテル、アブレーション専用のカテーテル、及び/又は感知及びアブレーションの両方に専用のカテーテルを含み得る。医師24は、心臓12内の標的部位のIEGM信号を感知するため、及び/又は標的部位をアブレーションするために、カテーテル14の遠位部分28のバスケットアセンブリ36(エンドエフェクタ)を、心臓壁と接触させる。カテーテル14は、患者23の外部で医師24によって(例えばハンドルによって)操作することができる近位部分を有するシャフト16を含み、その操作で、シャフト16の遠位部分を心臓12内に配置するようになっている。
【0019】
図示されるカテーテル14は、1つの電極40、好ましくは、バスケットアセンブリ36の複数のスパイン42上に分配された複数の電極40であって、IEGM信号を感知し、かつ/又はRF及び/若しくはIREアブレーションのための電気信号を印加するように構成された電極40を含む例示的なカテーテルである。カテーテル14は、遠位部分28内又はその近くに埋め込まれ(例えば、カテーテル14のシャフト16に埋め込まれ)、遠位先端部28の位置及び配向を追跡するようになっている位置センサ66を更に含み得る。任意選択的にかつ好ましくは、位置センサ66は、三次元(three-dimensional、3D)位置及び配向を感知するための3つの磁気コイルを含む、磁気ベースの位置センサを含む。
【0020】
磁気ベースの位置センサ66は、所定の作業空間内に磁界を生成するように構成された、複数の磁気コイル32を含む位置特定パッド25と共に動作してもよい。カテーテル14の遠位部分28のリアルタイム位置は、位置特定パッド25を用いて生成され、磁気ベースの位置センサ66によって感知される磁界に基づいて追跡されてもよい。磁気ベースの位置センサ66から、ナビゲーション信号を送信することができ、このナビゲーション信号は、システム10によって使用されて、所定の作業空間における、磁気ベースの位置センサ66の位置及び向きを決定することができる。磁気ベースの位置感知技術の詳細は、米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,239,724号、同第6,332,089号、同第6,484,118号、同第6,618,612号、同第6,690,963号、同第6,788,967号、及び同第6,892,091号に記載され、これらの文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0021】
システム10は、位置特定パッド25の位置特定のための基準を確立するため、及びスパイン42に連結された電極40と、遠位部分28でカテーテル14のシャフト16に連結された電極19とをインピーダンスベースで追跡するため、患者23の上の皮膚と接触するように配置された1つ以上の電極パッチ38を含む。インピーダンスベースの追跡のため、電流が、カテーテル14の遠位部分28の電極に向けられ、電極皮膚パッチ38において感知され、それにより、各カテーテル電極の位置を、電極パッチ38を介して三角測量で特定することができる。インピーダンスベースの位置追跡技術の詳細は、米国特許第7,536,218号、同第7,756,576号、同第7,848,787号、同第7,869,865号、及び同第8,456,182号に記載され、これらの文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
レコーダ11は、体表面心電図(electrocardiogram、ECG)電極18で捕捉された電位図21を表示し、かつまた、カテーテル14の電極40で捕捉されたIEGM信号を表示してもよい。レコーダ11は、心拍リズムをペーシングするためのペーシング能力を含んでもよく、及び/又は独立型ペーサに電気的に接続されてもよい。
【0023】
システム10は、アブレーションのために構成されたバスケットアセンブリ36の電極40のうちの1つ以上に、アブレーションエネルギーを伝導するように適合されたアブレーションエネルギー発生器50を含み得る。アブレーションエネルギー発生器50によって生成されるエネルギーは、IREをもたらすために使用され得るような単極又は双極高電圧直流(DC)パルスを含む、RFエネルギー若しくはパルスフィールドアブレーション(pulsed-field ablation、PFA)エネルギー、又はそれらの組み合わせを含み得るが、それらに限定されない。一例では、電極40及びアブレーションエネルギー発生器50は、IREで組織をアブレーションするために電極40間に少なくとも900ボルト(V)を提供するように構成されている。
【0024】
患者インターフェースユニット(patient interface unit、PIU)30は、カテーテルと、電気生理学的機器と、電源と、ワークステーション55と、システム10の動作を制御するための他のそのような計算用又は医療用機器との間の電気通信を確立するように構成されているインターフェースである。システム10の電気生理学的機器は、例えば、複数のカテーテル、位置特定パッド25、体表面ECG電極18、電極パッチ38、アブレーションエネルギー発生器50、及びレコーダ11を含んでもよい。任意選択的に、かつ好ましくは、PIU30は、カテーテルの場所のリアルタイム計算を実施するため、かつECG計算を実行するための処理能力を含む。
【0025】
ワークステーション55は、メモリと、適切なオペレーティングソフトウェアがロードされたメモリ又は記憶装置を有するプロセッサユニットと、ユーザインターフェース機能とを含む。ワークステーション55は、複数の機能を提供するように構成することができ、それらの機能は、任意選択的に、(1)心内膜解剖学的構造を3Dでモデル化し、そのモデル又は解剖学的マップ20を表示デバイス27に表示するためにレンダリングすることと、(2)表示デバイス27上に、記録された電位図21からコンパイルされた活性化シーケンス(又は他のデータ)を、レンダリングされた解剖学的マップ20上に重ね合わされた代表的な視覚的印又は画像で表示することと、(3)心腔内の複数のカテーテルのリアルタイムの場所及び配向を表示することと、(4)アブレーションエネルギーが印加されたところなどの関心部位を表示デバイス27上に表示することと、を含む。
【0026】
システム10は、画像誘導手術(IGS)を容易にするように構成することができる。IGSシステムにより、医師は、患者23内の解剖学的構造(例えば、心臓12)の画像に関連して、患者23内のカテーテル14の位置をリアルタイムで視覚的に追跡することが可能になり得る。
【0027】
システム10の各要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster,Inc.(31A Technology Drive,Irvine,CA,92618)から市販されている、CARTO(商標)3システムとして入手可能である。
【0028】
図2は、カテーテル14の遠位部分28の図である。シャフト16は、長手方向軸線A-Aに沿って位置揃えされている。スパイン42は、シャフト16の遠位端から延出し、バスケットアセンブリ36のための構造支持を提供する。スパイン42は、遠位部分28が血管系を通して(例えば、シースを介して)標的治療部位に送達されるときには、長手方向軸線A-Aと位置揃えするように構成され、かつスパイン42は、長手方向軸線A-Aから離れて拡張し、弾性バスケットを形成するように構成されている。各スパイン42は、可撓性の弾性材料、好ましくはニチノールとしても知られるニッケル-チタンなどの形状記憶合金で形成された、弾性ストラット又はフレームを含み得る。各スパイン42は、電極40を、その下にある支柱又はフレームから電気的に絶縁するために、各支柱又はフレームを覆う絶縁ジャケットを更に含み得る。絶縁ジャケットは、1つ以上の内腔を含むことができ、それを通じて電気信号導体が延在して電極40への電気的接触を提供し、PIU30(図1)と通信することができるようになっている。
【0029】
位置特定要素68は、シャフト42の遠位端に連結されている。位置特定要素68は、バスケットアセンブリ36にかかる力に応じて、送信コイル64に対して移動するように構成されている。位置特定要素68は、信号をPIU30(図1)に伝送するために電気信号導体(例えば、ワイヤ又はフレックス回路トレース)を必要としないので、電気信号導体は、スパインの最遠位電極40を越えて延在する必要はない。したがって、バスケットアセンブリ36は、バスケットアセンブリ36に加えられる外力に対してより対称的に応答するように作製することができる。それは、電極の遠位側の電気信号導体を欠くスパインとは異なり、バスケットアセンブリ36は、スパインの弾性に影響を及ぼす位置特定要素68への電気信号導体がないからである。更に、位置特定要素68は電気信号導体を必要としないので、バスケットアセンブリの屈曲によるそのような電気信号導体の破損の可能性がある。
【0030】
位置特定要素68は、導電性非強磁性材料を含み得る。位置特定要素68は、反磁性又は常磁性材料を含み得る。位置特定要素68は更に、生体適合性である。アルミニウム及びステンレス鋼は、高い導電率を有し、位置特定要素68に適した材料である、導電性非強磁性材料の2つの例である。鉄、コバルト、及びニッケルは強磁性であり、したがって適切ではない。非強磁性金属の例としては、金、銀、銅、チタン、ビスマス、リチウム、鉛、黄銅、及び青銅も挙げられるが、これらは、生体適合性でないか又は十分な導電性を欠く場合には、必ずしも適切ではない。
【0031】
コイルアセンブリ60は、シャフト16の遠位端の近くで、シャフト16内に配設される。スパイン42の直径がシャフト16よりも小さいので、コイルアセンブリ60の巻線及び電気信号導体は、一般に、バスケットアセンブリ36の誘導コイル及び電気信号導体よりも大きくすることができる。更に、シャフト16は、バスケットアセンブリ36と比較して、治療中に受ける機械的変形が少ないので、シャフト16内にある誘導コイル及び電気信号導体は、一般に、シャフトの誘導コイル及び電気信号導体と比較して、機械的応力が少なく、したがって、一般に、破損しにくい。
【0032】
カテーテル14は、米国特許出願公開第2021/0307815号、同第2022/0071693号、同第2022/0071695号、同第2022/0071696号、同第2022/0087734号、同第2022/0087735号、同第2022/0193370号、同第2022/0361942号、同第2023/0015298号、同第2023/0075838号、同第2023/0112251号、及び同第2023/0138104号に開示されているような他のバスケットカテーテル設計の適合する特徴を含むように更に変更することができる。なお、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込まれ、優先権のある米国仮特許出願第63/507164号の付録に添付されている。
【0033】
図1及び図2をまとめて参照すると、システム10は、バスケットアセンブリ36の偏向を感知するように更に構成され得る。コイルアセンブリ60は、第1の交番磁界を位置特定要素68に送信し得るが、その第1の交番磁界は、位置特定要素68に渦電流を誘導して、第2の磁界を発生させ、この第2の磁界は、コイルアセンブリ60によって感知される。コイルアセンブリ60は、システム10の計算モジュールと電気的に通信することができるが、その計算モジュールは、プロセッサと、命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体とを有する信号プロセッサを含み、それらの命令がプロセッサによって実行されると、プロセッサに、コイルアセンブリ60からの信号及び/又はデータに少なくとも部分的に基づいて、コイルアセンブリ60に対する位置特定要素68の位置を決定させる。計算モジュールは、コイルアセンブリ60に出力信号を提供して第1の交番磁界を生成させるように構成された、信号発生器を更に含み得る。計算モジュールは、PIU30、ワークステーション55に含まれてもよく、PIU30とワークステーション55との間に配置されてもよく、図示されたシステム10の要素と外部の計算デバイス又はシステム(例えば、ネットワーク/クラウド計算デバイス又はシステム)との間に配置されてもよい。好ましくは、PIU30は、信号発生器及び信号プロセッサを含む。
【0034】
信号プロセッサは更に、上記の出力信号と入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、バスケットアセンブリ36のスパイン42に加えられる力の方向及び大きさを決定するように構成されてもよい。信号プロセッサは更に、上記の出力信号と入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、バスケットアセンブリ36のスパイン42の変形形状を決定するように構成されてもよい。システム10は、表示デバイス(例えば、ディスプレイ27)上に表示するために、変形した形状をグラフィックを用いてレンダリングするように構成された視覚化モジュールを更に含み得る。視覚化モジュールは、変形した形状を、(例えば心臓12の)解剖学的マップに関連させてグラフィックを用いてレンダリングするように更に構成されてもよい。視覚化モジュールは、プロセッサと、プロセッサによって実行されたときにプロセッサに変形形状をグラフィックを用いてレンダリングさせる命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体とを含み得る。視覚化モジュールは、PIU30、ワークステーション55に含まれてもよく、PIU30とワークステーション55との間に配置されてもよく、図示されたシステム10の要素と外部の計算デバイス又はシステム(例えば、ネットワーク/クラウド計算デバイス又はシステム)との間に配置されてもよい。好ましくは、PIU30は、視覚化モジュールを含む。
【0035】
図3は、カテーテル14のコイルアセンブリ60及び位置特定要素68の図である。コイルアセンブリ60は、送信コイル64と、受信コイル61、62、63とを含む。コイルアセンブリ60は、シャフト16内に配設された磁気ベースの位置センサ66(本明細書では3軸センサとも呼ばれる)を更に含み得るが、この位置センサ66は、医療用プローブから外部で生成された磁界に対する3軸センサ66の位置及び配向を示す信号を出力するように構成されている。3軸センサ66の少なくとも一部は、送信コイル64によって囲まれ得る。
【0036】
送信コイル64は、シャフト16内に配設され、長手方向軸線A-Aに沿って位置揃えされ、第1の交番磁界を生成するように構成されている。位置特定要素68は、シャフト42の遠位端に連結されている。位置特定要素68は、バスケットアセンブリ36にかかる力に応じて、送信コイル64に対して移動するように構成されている。位置特定要素68は、第1の交番磁界に少なくとも部分的に基づいて、かつ送信コイル64に対する位置特定要素68の位置に部分的に基づいて、第2の交番磁界を生成するように構成されている。
【0037】
送信コイル64は、長手方向軸線A-Aと同軸であることが好ましい。位置特定要素68は、長手方向軸線を中心としていることが好ましく、また、位置特定要素68は、長手方向軸線A-Aに直交し、バスケットアセンブリ36が自由空間において拡張バスケット構成にあるとき(すなわち、バスケットアセンブリ36に外部から力が加えられていないとき)には、コイルアセンブリ60に向かって近位方向に面する表面を有する。位置特定要素68は、ディスク又はリング形状であることが好ましい。送信コイル64及び位置特定要素68は、バスケット組立体36が自由空間において拡張バスケット形態にあるときには、同軸であることが好ましい。送信コイル64は、バスケットアセンブリ36が自由空間において拡張バスケット構成にあるときに、所定の距離D1だけ位置特定要素68から離間される。
【0038】
受信コイル61、62、63は、シャフト16内に配設され、各々が、第1の交番磁界と第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの電気信号を出力するように構成されている。受信コイル61、62、63はそれぞれ、長手方向軸線A-Aに沿って位置揃えされることができる。受信コイル61、62、63はそれぞれ、送信コイル64によって囲まれ得る。
【0039】
図4は、第1の交流磁界72を誘導する送信コイル64の図であり、第1の交流磁界72が、位置特定要素68上に渦電流73を誘導し、それによって第2の交流磁界74を誘導するのを示す図である。第2の交番磁界74は、第1の交番磁界72に対抗し、その結果、第2の交番磁界74により近い、又はより位置揃えした受信コイルは、第2の交番磁界74からより遠い、又はより位置揃えしていない受信コイルと比較して、第1の交番磁界及び第2の交番磁界からのより大きさの小さい合成磁界を受けることになる。
【0040】
なお、この第1の磁界及び第2の磁界は、所定の作業空間内に磁界を生成するように構成される患者23の外部の磁気コイル32によって生成され、磁気ベースの位置センサ66によって感知される磁界とは区別され得るということに留意されたい。例えば、患者23の外部の磁気コイル32によって生成される磁界は、第1の交番磁界及び第2の交番磁界の周波数とは異なる周波数を有することができる。第2の磁界は第1の交番磁界に基づいて発生するので、第1の交番磁界と第2の交番磁界とを互いに区別可能とする必要はない。
【0041】
図5Aは、x方向の力F1に応じて、バスケットアセンブリ36が変形しているのを示す図である。位置特定要素68の中心は、長手方向軸線A-Aからx方向に、距離X1だけシフトされている。この例では、送信コイル64は、所定の距離D1又はほぼ所定の距離D1(図3)だけ位置特定要素68から離間されたままである。
【0042】
図5Bは、図5Aのカテーテル14の位置特定要素68及び受信コイル61、62、63を示す図である。各受信コイル61、62、63は、長手方向軸線A-Aに沿って位置揃えされ、長手方向軸線A-Aから離間されたそれぞれの軸線A-1、A-2、A-3を有する。受信コイル61、62、63の軸線A-1、A-2、A-3は、長手方向軸線A-Aの周りに均等に分配されることが好ましい。図では、位置特定要素68のx方向の移動は、位置特定要素68を受信コイル62のうちの1つの軸線A-2と位置揃えさせて移動させる一方で、位置特定要素68を他の受信コイル61、63の軸線A-1、A-3からは遠ざかるように移動させる。したがって、第2の交番磁界74(図4)は、他の受信コイル61、63よりも同軸の受信コイル62とより多く相互作用する。第2の交番磁界74は、第1の交番磁界に対抗し、その結果、位置揃えされた受信コイル62は、他の受信コイル61、63と比較して、第1の交番磁界及び第2の交番磁界から、より大きさの小さい合成磁界を受ける。したがって、システム10は、3つの受信コイル61、62、63間の信号の大きさの差に基づいて、長手方向軸線A-Aからのバスケットアセンブリの偏向を検出するように構成することができる。
【0043】
図6は、z方向の力F2に応じて、バスケットアセンブリ36が変形しているのを示す図である。位置特定要素68は、力F2に起因して、距離Z1だけ近位方向に移動される。したがって、位置特定要素68とコイルアセンブリ60との間の距離は、所定の距離D1(図3)から距離Z1だけ減少し得る。第2の交番磁界74(図4)は、この移動のために、コイルアセンブリ60の受信コイル61、62、63によってより強く受信され、それによって、第1の交番磁界及び第2の交番磁界の重なり合いの大きさが低減する。位置特定要素68が長手方向軸線A-Aと位置揃えされたままであるので、第1の交番磁界及び第2の交番磁界の重なり合いの大きさの低減は受信コイル61、62、63に等しく影響を及ぼす。したがって、システム10は、3つの受信コイル61、62、63上の信号の大きさが、バスケットアセンブリ36が力によって変形されていないときに測定される所定の大きさから変化したのに基づいて、長手方向軸線A-Aに沿ったバスケットアセンブリの圧縮を検出するように構成することができる。
【0044】
図7は、バスケットアセンブリの遠位端に連結された導電性非強磁性要素の位置を決定するための方法100を示すフロー図である。導電性非強磁性要素は、当業者によって理解されるように、位置特定要素68、その代替例、又はその変形例と同様に構成することができる。方法100は、システム10(又は当業者によって理解されるような代替システム)の1つ以上のプロセッサに連結され得る非一時的コンピュータ可読メモリ上の命令として含まれ得るが、システム10は、方法100の命令が1つ以上のプロセッサによって実行され他場合に、方法100のステップを実行するように構成されている。
【0045】
ステップ102において、多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された送信コイルから、第1の交番磁界を発生させることができる。多電極バスケットカテーテルは、当業者によって理解されるように、本明細書に例示される電極14、その変形例、及びそれらの代替例と同様に構成することができる。当業者に理解されるように、送信コイルは、本明細書に開示される送信コイル64、それらの変形例、及びそれらの代替例と同様に構成することができる。第1の交番磁界は、当業者によって理解されるように、PIU30、本明細書に示されるシステム10の他の構成要素、その変形例、及びその代替例によって生成され得る。
【0046】
ステップ104において、多電極バスケットカテーテルのバスケットアセンブリの遠位スパイン端部に連結された導電性非強磁性要素上に渦電流が誘導され得る。
【0047】
ステップ106において、多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された複数の受信コイル内に、それぞれの電気信号が誘導され得る。それぞれの電気信号は、第1の交番磁界と、渦電流によって生成された第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づくものである。
【0048】
ステップ108において、導電性非強磁性要素の位置が、それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。
【0049】
以下の条項は、本開示の非限定的な実施形態を列挙する。
【0050】
条項1.医療用プローブであって、長手方向軸線に沿って延在するシャフトと、シャフトの遠位端から延在し、長手方向軸線から離れて拡張して、弾性バスケットを形成するように構成された複数のスパインと、複数のスパインのうちの各スパインに連結された1つ以上の電極と、シャフト内に配設され、長手方向軸線に沿って位置揃えされ、第1の交番磁界を生成するように構成された送信コイルと、スパインの遠位端に連結され、弾性バスケットにかかる力に応じて、送信コイルに対して移動するように構成された位置特定要素であって、第1の交番磁界に少なくとも部分的に基づいて、かつ送信コイルに対する位置特定要素の位置に部分的に基づいて、第2の交番磁界を生成するように構成された、位置特定要素と、シャフト内に配設された複数の受信コイルであって、第1の交番磁界と第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの電気信号を出力するように構成された、複数の受信コイルと、を備える、医療用プローブ。
【0051】
条項2.位置特定要素は、導電性非強磁性材料を含む、条項1に記載の医療用プローブ。
【0052】
条項3.位置特定要素は、アルミニウムを含む、条項1又は2に記載の医療用プローブ。
【0053】
条項4.送信コイル及び位置特定要素は、第1の交番磁界が位置特定要素内に渦電流を誘導し、渦電流が第2の交番磁界を生成するように構成されている、条項1~3のいずれか一項に記載の医療用プローブ。
【0054】
条項5.複数の受信コイルは各々、長手方向軸線に沿って位置揃えされる、条項1~4のいずれか一項に記載の医療用プローブ。
【0055】
条項6.複数の受信コイルは、長手方向軸線を中心に対称に配設された3つの受信コイルを含む、条項1~5のいずれか一項に記載の医療用プローブ。
【0056】
条項7.複数の受信コイルの少なくとも一部は、送信コイルによって囲まれている、条項1~6のいずれか一項に記載の医療用プローブ。
【0057】
条項8.シャフト内に配設された3軸センサを更に備え、3軸センサが、医療用プローブから外部で生成された磁界に対する3軸センサの位置及び向きを示す信号を出力するように構成されている、条項1~7のいずれか一項に記載の医療用プローブ。
【0058】
条項9.3軸センサの少なくとも一部は、送信コイルによって囲まれている、条項8に記載の医療用プローブ。
【0059】
条項10.シャフトは、近位部分と遠位部分を備え、遠位部分を患者の心臓内に位置付けるように近位部分において操作されるように構成されている、条項1~9のいずれか一項に記載の医療用プローブ。
【0060】
条項11.1つ以上の電極は、心内電位図信号を感知するように構成されている、条項1~10のいずれか一項に記載の医療用プローブ。
【0061】
条項12.1つ以上の電極は、組織をアブレーションするためにRF信号を提供するように構成されている、条項1~11のいずれか一項に記載の医療用プローブ。
【0062】
条項13.1つ以上の電極は、不可逆的エレクトロポレーションで組織をアブレーションするために電極間に少なくとも900Vを提供するように構成されている、条項1~12のいずれか一項に記載の医療用プローブ。
【0063】
条項14.医療用プローブのシャフト内に配設された送信コイルに、出力信号を提供するように構成された信号発生器と、多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された受信コイルから入力信号を受信することと、上記の出力信号と複数の入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、多電極バスケットカテーテルのスパインの遠位端に連結された導電性非強磁性要素の位置を決定することと、を行うように構成されている、信号プロセッサと、を備える、医療用システム。
【0064】
条項15.多電極バスケットカテーテルは、出力信号が送信コイルによって第1の交番磁界を発生させ、第1の交番磁界が導電性非強磁性素子内に渦電流を誘導し、渦電流が第2の交番磁界を発生させ、第1の交番磁界と第2の交番磁界との重なり合いが複数の入力信号に影響を及ぼすように、構成されている、条項14に記載の医療用システム。
【0065】
条項16.信号プロセッサは、出力信号と複数の入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、多電極バスケットカテーテルのスパインに印加された力の方向及び大きさを決定するように更に構成されている、条項14又は15に記載の医療用システム。
【0066】
条項17.信号プロセッサは、出力信号と複数の入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、多電極バスケットカテーテルのスパインの変形した形状を決定するように更に構成されている、条項14~16のいずれか一項に記載の医療用システム。
【0067】
条項18.ディスプレイデバイス上に表示するために、変形した形状をグラフィックを用いてレンダリングするように構成された視覚化モジュールを更に備える、条項17に記載の医療用システム。
【0068】
条項19.視覚化モジュールは、変形した形状を、解剖学的マップに関連させてグラフィックを用いてレンダリングするように更に構成されている、条項18に記載の医療用システム。
【0069】
条項20.多電極バスケットカテーテルの電極から心内電位図(IEGM)信号を受信するように構成されたIEGMセンサを更に備える、条項14~19のいずれか一項に記載の医療用システム。
【0070】
条項21.組織の高周波(RF)アブレーションを実行するために、高周波(RF)信号を多電極バスケットカテーテルの電極に提供するように構成された高周波(RF)アブレーションエネルギー発生器を更に備える、条項14~20のいずれか一項に記載の医療用システム。
【0071】
条項22.不可逆的エレクトロポレーションによるアブレーションを実行するために、パルス信号を多電極バスケットカテーテルの電極に提供するように構成されたパルスフィールドアブレーション(PFA)エネルギー発生器を更に備える、条項14~21のいずれか一項に記載の医療用システム。
【0072】
条項23.外部の所定の作業空間内に磁界を発生させるように構成された磁界発生器と、多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された3軸センサからナビゲーション信号を受信し、ナビゲーション信号に少なくとも部分的に基づいて所定の作業空間内の3軸センサの位置及び向きを決定するように構成された磁気トラッキング信号プロセッサと、を更に備える、条項14~22のいずれか一項に記載の医療用システム。
【0073】
条項24.多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された送信コイルから、第1の交番磁界を発生させることと、多電極バスケットカテーテルのバスケットアセンブリの遠位スパイン端部に連結された導電性非強磁性要素上に、渦電流を誘導することと、多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された複数の受信コイル内に、渦電流によって生成された第1の交番磁界と第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づくそれぞれの電気信号を、誘導することと、それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて、導電性非強磁性要素の位置を決定することと、を含む、方法。
【0074】
条項25.バスケットアセンブリに印加された力の方向及び大きさを、それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて決定することを更に含む、条項24に記載の方法。
【0075】
条項26.バスケットアセンブリの変形した形状を、それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて決定するステップを更に含む、条項24又は25に記載の方法。
【0076】
条項27.変形した形状をグラフィックを用いてレンダリングすることを更に含む、条項26に記載の方法。
【0077】
条項28.変形した形状を、解剖学的マップに関連させてグラフィックを用いてレンダリングすることを更に含む、条項26に記載の方法。
【0078】
条項29.多電極バスケットカテーテルの電極から心内電位図信号を受信することを更に含む、条項24~28のいずれか一項に記載の方法。
【0079】
条項30.多電極バスケットカテーテルの電極において、高周波アブレーションエネルギーを生成することを更に含む、条項24~29のいずれか一項に記載の方法。
【0080】
条項31.多電極バスケットカテーテルの電極において、パルスフィールドアブレーションエネルギーを生成することを更に含む、条項24~29のいずれか一項に記載の方法。
【0081】
条項32.多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された3軸センサの位置及び向きを決定することを更に含む、条項24~31のいずれか一項に記載の方法。
【0082】
本発明に含まれる主題の例示的な実施形態について図示及び説明したが、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合は、特許請求の範囲から逸脱することなく適切な修正によって達成することができる。更に、上記の方法及びステップが特定の順序で発生する特定の事象を示す場合、特定のステップは、説明された順序で実行される必要はなく、ステップが、実施形態がそれらの意図された目的のために機能することを可能にする限り、任意の順序で実行されることが意図される。したがって、本開示の趣旨の範囲内であるか、又は特許請求の範囲に見出される本発明と同等である本発明の変形例が存在する限り、本特許はそれらの変形例も包含することが意図されている。一部のそのような修正は、当業者には明らかであるはずである。例えば、上述の実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは、例示的なものである。したがって特許請求の範囲は、明細書及び図面に記載される構造及び操作の特定の詳細に限定されるべきではない。
【0083】
〔実施の態様〕
(1) 医療用プローブであって、
長手方向軸線に沿って延在しているシャフトと、
前記シャフトの遠位端から延在し、前記長手方向軸線から離れて拡張して、弾性バスケットを形成するように構成された複数のスパインと、
前記複数のスパインのうちの各スパインに連結された1つ以上の電極と、
前記シャフト内に配設され、前記長手方向軸線に沿って位置揃えされ、第1の交番磁界を生成するように構成された送信コイルと、
前記スパインの遠位端に連結され、前記弾性バスケットにかかる力に応じて、前記送信コイルに対して移動するように構成された位置特定要素であって、前記第1の交番磁界に少なくとも部分的に基づいて、かつ前記送信コイルに対する前記位置特定要素の位置に部分的に基づいて、第2の交番磁界を生成するように構成された、位置特定要素と、
前記シャフト内に配設された複数の受信コイルであって、前記第1の交番磁界と前記第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの電気信号を出力するように構成された、複数の受信コイルと、
を備える、医療用プローブ。
(2) 前記位置特定要素が、導電性非強磁性材料を含む、実施態様1に記載の医療用プローブ。
(3) 前記送信コイル及び前記位置特定要素は、前記第1の交番磁界が前記位置特定要素内に渦電流を誘導し、前記渦電流が前記第2の交番磁界を生成するように構成されている、実施態様1に記載の医療用プローブ。
(4) 前記複数の受信コイルが各々、前記長手方向軸線に沿って位置揃えされている、実施態様1に記載の医療用プローブ。
(5) 前記複数の受信コイルが、前記長手方向軸線を中心に対称に配設された3つの受信コイルを含み、前記複数の受信コイルの少なくとも一部が、前記送信コイルによって囲まれている、実施態様1に記載の医療用プローブ。
【0084】
(6) 前記シャフト内に配設された3軸センサを更に備え、前記3軸センサが、前記医療用プローブから外部で生成された磁界に対する前記3軸センサの位置及び向きを示す信号を出力するように構成されている、実施態様1に記載の医療用プローブ。
(7) 前記1つ以上の電極が、心内電位図信号を感知すること、組織をアブレーションするための高周波信号を提供すること、及び/又は、不可逆的エレクトロポレーションで組織をアブレーションするために電極間に少なくとも900Vを提供すること、を行うように構成されている、実施態様1に記載の医療用プローブ。
(8) 医療用システムであって、
医療用プローブのシャフト内に配設された送信コイルに、出力信号を提供するように構成された信号発生器と、
信号プロセッサであって、
多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された複数の受信コイルから、複数の入力信号を受信することと、
前記出力信号と前記複数の入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、前記多電極バスケットカテーテルのスパインの遠位端に連結された導電性非強磁性要素の位置を決定することと、
を行うように構成されている、信号プロセッサと、
を備える、医療用システム。
(9) 前記多電極バスケットカテーテルは、前記出力信号が前記送信コイルによって第1の交番磁界を発生させ、前記第1の交番磁界が前記導電性非強磁性要素内に渦電流を誘導し、前記渦電流が第2の交番磁界を発生させ、前記第1の交番磁界と前記第2の交番磁界との重なり合いが前記複数の入力信号に影響を及ぼすように、構成されている、実施態様8に記載の医療用システム。
(10) 前記信号プロセッサが、
前記出力信号と前記複数の入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、前記多電極バスケットカテーテルのスパインに印加された力の方向及び大きさを決定するように更に構成されている、実施態様8に記載の医療用システム。
【0085】
(11) 前記信号プロセッサが、
前記出力信号と前記複数の入力信号との比較に少なくとも部分的に基づいて、前記多電極バスケットカテーテルの前記スパインの変形した形状を決定するように更に構成されている、実施態様8に記載の医療用システム。
(12) ディスプレイデバイス上に表示するために、前記変形した形状をグラフィックを用いてレンダリングすることと、解剖学的マップに関連させて、前記変形した形状をグラフィックを用いてレンダリングすることと、を行うように構成された視覚化モジュールを更に備える、実施態様11に記載の医療用システム。
(13) 前記多電極バスケットカテーテルの電極から心内電位図(IEGM)信号を受信するように構成されたIEGMセンサを更に備える、実施態様8に記載の医療用システム。
(14) 組織のRFアブレーション及び/又は不可逆的エレクトロポレーションを実行するために、RF信号及び/又はパルス信号を前記多電極バスケットカテーテルの電極に提供するように構成されたアブレーションエネルギー発生器を更に備える、実施態様8に記載の医療用システム。
(15) 多電極バスケットカテーテルのシャフト内に配設された送信コイルから、第1の交番磁界を発生させることと、
前記多電極バスケットカテーテルのバスケットアセンブリの遠位スパイン端部に連結された導電性非強磁性要素上に、渦電流を誘導することと、
前記多電極バスケットカテーテルの前記シャフト内に配設された複数の受信コイル内に、それぞれの電気信号を誘導することであって、前記それぞれの電気信号が、前記第1の交番磁界と、前記渦電流によって生成された第2の交番磁界との重なり合いに少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記導電性非強磁性要素の位置を、前記それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて決定することと、
を含む、方法。
【0086】
(16) 前記バスケットアセンブリに印加された力の方向及び大きさを、前記それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて決定することを更に含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記バスケットアセンブリの変形した形状を、前記それぞれの電気信号に少なくとも部分的に基づいて決定することを更に含む、実施態様15に記載の方法。
(18) 前記変形した形状を、解剖学的マップに関連させてグラフィックを用いてレンダリングすることを更に含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 心内電位図信号を、前記多電極バスケットカテーテルの電極から受信することを更に含む、実施態様15に記載の方法。
(20) 高周波アブレーションエネルギーを、前記多電極バスケットカテーテルの電極において生成すること、及び/又はパルスフィールドアブレーションエネルギーを、前記多電極バスケットカテーテルの電極において生成することを更に含む、実施態様15に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
【外国語明細書】