(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177145
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】同心の基準電極及び感知電極を有する医療用プローブ
(51)【国際特許分類】
A61B 5/287 20210101AFI20241212BHJP
A61B 18/14 20060101ALI20241212BHJP
A61B 5/367 20210101ALI20241212BHJP
【FI】
A61B5/287 200
A61B18/14
A61B5/367
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024092865
(22)【出願日】2024-06-07
(31)【優先権主張番号】63/507,154
(32)【優先日】2023-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/659,258
(32)【優先日】2024-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ババク・エブラヒミ
(72)【発明者】
【氏名】シュバユ・バス
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・エメリウス・バン・ニーキルク
【テーマコード(参考)】
4C127
4C160
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB05
4C127CC01
4C127HH13
4C127LL08
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK16
4C160MM38
(57)【要約】
【課題】カテーテルのエンドエフェクタ用の電極組合せを提供すること。
【解決手段】カテーテルのエンドエフェクタ用の電極組合せは、基準電極と感知電極とを含み得、基準電極は、感知電極が組織と接触している間、基準電極が組織と接触することを阻止されるように、感知電極に対して窪まされるように位置決めされている。基準電極は、遠距離電磁ノイズを検出するように機能することができ、感知電極は、組織から電気信号を受信し、遠距離電磁ノイズからの信号も受信することができる。組織からの電気信号の心電図は、基準電極によって受信された遠距離電磁ノイズに基づいて、感知電極によって受信された遠距離ノイズを減算するか、又は他の方法で補償することによって生成することができる。好ましくは、基準電極及び感知電極は、互いに同じ表面積を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用プローブのためのエンドエフェクタであって、
長手方向軸に沿って延在するフレーム部材と、
前記フレーム部材の前記長手方向軸に対して略直交して配置された第1の電極及び第2の電極であって、前記第1の電極及び前記第2の電極のうちの一方が前記第1の電極及び前記第2の電極のうちの他方に対して窪んでおり、そのような窪んだ電極が組織と接触するのを防止する、第1の電極及び第2の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【請求項2】
前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記フレーム部材から離間して前記フレーム部材と接触しない基板に配置されている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項3】
前記フレーム部材は、前記フレーム部材から前記第1の電極及び前記第2の電極までの間隙を維持するようにポリマー内に封入されている、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
【請求項4】
前記第2の電極は、前記第1の電極によって完全に囲まれている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項5】
前記第1の電極は、前記第2の電極の周囲に配置された複数の弓状セクションを備え、前記複数の弓状セクションは、互いに離間している、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項6】
前記第1の電極は、前記第2の電極の第2の表面積に略等しい第1の表面積を備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項7】
前記第1の電極は、組織からの心電図信号を測定するように構成され、前記第2の電極は、遠距離信号を感知するように構成されている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項8】
凹部を含む第1の側を更に備え、前記第1の電極は、前記第1の側に連結されて前記凹部を囲み、前記第2の電極は、前記凹部内に配置されている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項9】
複数の双極対を更に備え、前記双極対の各々は、第1の電極組合せ及び第2の電極組合せを含み、前記第1の電極組合せは、前記第1の電極及び前記第2の電極を含み、前記第2の電極組合せは、第4の電極を囲む第3の電極を含み、前記第4の電極は、前記第3の電極に対して垂直に凹んでいる、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項10】
前記エンドエフェクタは、長手方向軸に沿って実質的に平面状である、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項11】
長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を含むフレームと、
前記エンドエフェクタの第1の側で前記1つ以上の支柱の間に延在し、周囲環境に露出される、第1の膜であって、前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記第2の電極が前記第1の膜の窪み内に配置されるように、前記第1の膜に固定されている、第1の膜と、を更に備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項12】
前記エンドエフェクタは、平面構成に拡張するように構成されており、前記エンドエフェクタは、
前記エンドエフェクタに連結された複数の誘導ループを更に備え、前記複数の誘導ループのうちの各誘導ループは、前記平面構成において前記エンドエフェクタに直交するそれぞれの軸を有する、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項13】
医療用プローブのためのエンドエフェクタであって、
前記エンドエフェクタの第1の側の第1の電極であって、周囲環境に露出され、組織に接触するように構成された第1の表面を備える、第1の電極と、
前記エンドエフェクタの前記第1の側の第2の電極であって、前記第1の電極によって少なくとも部分的に囲まれており、前記周囲環境に露出された第2の表面を備え、前記第2の表面は、前記第1の表面と前記第2の表面との間の第1の垂直間隙によって組織との接触が抑制されている、第2の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【請求項14】
前記第1の表面及び前記第2の表面は、平面状表面を含む、請求項13に記載のエンドエフェクタ。
【請求項15】
前記第1の表面及び前記第2の表面は、長手方向軸に沿って延在し、前記長手方向軸に直交する方を向く、請求項13に記載のエンドエフェクタ。
【請求項16】
長手方向軸に沿って延在するフレーム部材を更に備え、前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記フレーム部材から離間して前記フレーム部材と接触しない基板に配置されている、請求項13に記載のエンドエフェクタ。
【請求項17】
凹部を含む第1の側を更に備え、前記第1の電極は、前記第1の側に連結されて前記凹部を囲み、前記第2の電極は、前記凹部内に配置されている、請求項13に記載のエンドエフェクタ。
【請求項18】
前記エンドエフェクタの第1の側に連結され、周囲環境に露出され、組織に接触するように構成された第3の表面を備える第3の電極であって、前記第3の表面は、前記第1の表面と同一平面上にあり、前記第3の表面は、第2の横方向間隙によって前記第1の表面から離間している、第3の電極と、
前記エンドエフェクタの前記第1の側に連結され、前記第3の電極によって囲まれた第4の電極であって、前記第4の電極は、前記周囲環境に露出された第4の表面を備え、前記第4の表面は、前記第3の表面と前記第4の表面との間の第2の垂直間隙によって組織との接触が抑制され、前記第2の垂直間隙は、前記第3の表面に対して実質的に直交し、かつ前記第4の表面に対して直交して測定される、第4の電極と、を更に備える、請求項13に記載のエンドエフェクタ。
【請求項19】
前記第1の電極及び前記第3の電極は、双極対として心電図信号を測定するように構成されている、請求項18に記載のエンドエフェクタ。
【請求項20】
複数の双極対を更に備え、前記双極対の各々は、第1の電極組合せ及び第2の電極組合せを含み、前記第1の電極組合せは、前記第1の電極及び前記第2の電極を含み、前記第2の電極組合せは、第4の電極を囲む第3の電極を含み、前記第4の電極は、前記第3の電極に対して垂直に凹んでいる、請求項13に記載のエンドエフェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2023年6月9日に出願された先行出願の米国仮出願第63/507,154号(代理人整理番号BIO6819USPSP1)の優先権を主張し、この出願は、参照により本明細書に全文を記載するように組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、医療デバイスに関し、特に、組織、特に心臓組織の電気信号を測定するように構成された電極カテーテルに関する。
【背景技術】
【0003】
心房細動(atrial fibrillation、AF)などの心臓不整脈は、心臓組織の領域が隣接組織に電気信号を異常に伝導するときに生じる。これは、正常な心周期を混乱させ、非同期的な律動を引き起こす。不整脈を治療するための存在するある特定の処置としては、不整脈の原因となる信号の発生源を外科的に破壊すること、及びそのような信号の伝導経路を破壊することが挙げられる。カテーテルを介してエネルギーを印加して心臓組織を選択的にアブレーションすることによって、心臓の一部分から別の部分への望ましくない電気信号の伝播を停止又は変更することが時に可能である。
【0004】
多くの現在のアブレーションアプローチは、高周波(radiofrequency、RF)電気エネルギーを利用して組織を加熱する。RFアブレーションは、組織の炭化、焼損、スチームポップ、横隔神経麻痺、肺静脈狭窄、及び食道瘻の原因となり得る熱細胞損傷のリスクが高まるなど、操作者の技能に起因する、特定のまれな欠点を伴う可能性がある。冷凍アブレーションは、RFアブレーションの代替アプローチであり、RFアブレーションと関連する一部の熱リスクを低減するが、かかるデバイスの超低温の性質に起因して、組織損傷を提示し得る。冷凍アブレーションデバイスを操作し、冷凍アブレーションを選択的に適用することは、一般に、RFアブレーションと比較してより困難であり、したがって、冷凍アブレーションは、電気アブレーションデバイスによって到達され得る特定の解剖学的幾何形状では実行可能ではない。
【0005】
非熱アブレーション法を使用して心臓組織をアブレーションするために不可逆的エレクトロポレーション(irreversible electroporation、IRE)を使用するアブレーションアプローチが開発されている。IREを達成するために、高電圧電気信号の短パルスが組織に送達され、電気信号は細胞膜の回復不可能な透過化をもたらす。多電極カテーテルを使用する組織へのIREエネルギーの送達は、特許文献において以前に提案された。IREアブレーションのために構成されたシステム及びデバイスの例は、米国特許出願公開第2021/0169550(A1)号、同第2021/0169567(A1)号、同第2021/0169568(A1)号、同第2021/0161592(A1)号、同第2021/0196372(A1)号、同第2021/0177503(A1)号、及び同第2021/0186604(A1)号に開示されており、その各々は、参照により本明細書に組み込まれている。その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、第2021/0169550(A1)号、同第2021/0177503(A1)号、及び同第2021/0186604(A1)号は、優先特許出願第63/507,154号の付録に添付されている。
【0006】
心臓組織の領域は、異常な電気信号を識別するためにカテーテルによってマッピングすることができる。同じ又は異なるカテーテルを使用してアブレーションを実行し得る。いくつかのカテーテルアブレーション処置、特に、持続性心房細動を伴うものは、異常電気信号の標的領域への電気生理学(EP)マッピングを使用して実行され得る。このようなEPマッピングは、心臓血管系内の電気信号を監視して、不整脈に関与する異常な導電性組織部位の場所を正確に示すように構成された感知電極の使用を含み得る。EPマッピングシステムの例は、参照により本明細書に組み込まれ、優先特許出願第63/507,154号の付録に添付されている米国特許第5,738,096号に記載されている。EPマッピングカテーテルの例は、米国特許第9,907,480号、米国特許公開第2018/0036078号、同第2018/0056038号、同第20210369339号に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれ、米国優先権出願第63/507,154号の付録に添付されている。
【0007】
EPマッピングを使用することに加えて、一部のカテーテルアブレーション処置は、画像誘導手術(image guided surgery、IGS)システムを使用して実施されてもよい。IGSシステムにより、医師は、患者内の解剖学的構造の画像に関連して、患者内のカテーテルの位置をリアルタイムで視覚的に追跡することが可能になり得る。いくつかのシステムは、Biosense Webster,Inc.(カリフォルニア州アーバイン)によるCARTO(商標)3システムを含む、EPマッピング及びIGS機能性の組合せを提供し得る。IGSシステムと共に使用するように構成されたカテーテルの例は、参照により本明細書に組み込まれ、優先特許出願第63/507,154号の付録に添付された米国特許第9,480,416号に開示されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
提示されるカテーテルのエンドエフェクタ用の電極組合せは、基準電極と感知電極とを含み得、基準電極は、感知電極が組織と接触している間、基準電極が組織と接触することを阻止されるように、感知電極に対して窪まされるように位置決めされている。基準電極は、遠距離電磁ノイズを検出するように機能することができ、感知電極は、組織から電気信号を受信し、遠距離電磁ノイズからの信号も受信することができる。組織からの電気信号の心電図は、基準電極によって受信された遠距離電磁ノイズに基づいて、感知電極によって受信された遠距離ノイズを減算するか、又は他の方法で補償することによって生成することができる。好ましくは、基準電極及び感知電極は、互いに同じ表面積を有する。
【0009】
医療用プローブ用の例示的なエンドエフェクタは、第1の電極及び第2の電極を含むことができる。第1の電極は、エンドエフェクタの第1の側に配置することができる。第1の電極は、周囲環境に露出され、組織に接触するように構成された第1の表面を有することができる。第2の電極は、エンドエフェクタの第1の側に配置することができる。第2の電極は、第1の電極によって少なくとも部分的に囲むことができる。第2の電極は、周囲環境に露出された第2の表面を有することができ、第2の表面は、第1の表面と第2の表面との間の第1の垂直間隙によって、組織と接触することを阻止される。
【0010】
医療用プローブ用の別の例示的なエンドエフェクタは、フレーム、第1の電極、及び第2の電極を含むことができる。フレーム部材は、長手方向軸に沿って延在することができる。第1の電極及び第2の電極は、フレーム部材の長手方向軸に対して略直交して配置することができ、第1の電極及び第2の電極のうちの一方は、第1の電極及び第2の電極のうちの他方に対して窪んでおり、そのような窪んだ電極が組織と接触するのを防止する。
【0011】
例示的な医療用プローブは、細長いシャフト、エンドエフェクタ、及び複数の電極組合せを含むことができる。細長いシャフトは、長手方向軸に沿って延在することができる。エンドエフェクタは、シャフトアセンブリの遠位端に連結することができる。複数の電極組合せは、エンドエフェクタに連結することができる。複数の電極組合せの各電極組合せは、それぞれの内側電極と、それぞれの内側電極の少なくとも大部分の周囲に配置され、それぞれの内側電極から垂直方向にオフセットされたそれぞれの外側電極とを含むことができる。それぞれの内側電極及び各それぞれの外側電極の各々は、周囲環境に露出させることができる。
【0012】
遠距離信号を低減する例示的な方法は、当業者が理解するように、様々な順序で、かつインターリーブするステップを用いて行われる、以下のステップを含むことができる。本方法は、第1の電極及び第2の電極の一方が第1の電極及び第2の電極の他方に対して窪むように、第1の電極及び第2の電極を略平面状部材に配置することを含むことができる。本方法は、第1の電極及び第2の電極のうちの窪んだ一方を用いて遠距離信号を感知することを含むことができる。本方法は、第1の電極及び第2の電極のうちの他方を用いて心臓信号を感知することを含むことができる。本方法は、心臓信号から遠距離信号を減算することを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本明細書は、本明細書に記載の主題を特に指摘し、かつ明確にその権利を主張する特許請求の範囲で終了するが、その主題は、添付の図面と併せてとられた特定の実施例の以下の説明からよりよく理解されると考えられ、図面において、同様の参照番号は同じ要素を特定する。図は、限定としてではなく単なる例解として、本発明のデバイスの1つ以上の実装形態を描写している。
【
図1】例示的なカテーテルベースの電気生理学的マッピング及びアブレーションシステムを示す図である。
【
図2】カテーテルの例示的なエンドエフェクタの図である。
【
図3A】代替的な電極構成を有する例示的なエンドエフェクタの図である。
【
図3B】例示的なエンドエフェクタのフレームの図である。
【
図4】
図3Aに示される例示的なエンドエフェクタの断面図である。
【
図5A】
図4に示されるエンドエフェクタの電極組合せの上面図である。
【
図5B】
図4に示されるエンドエフェクタの電極組合せの上面図である。
【
図5C】
図4に示されるエンドエフェクタの電極組合せの上面図である。
【
図6】フレームの周囲に追加の構造部材を有する例示的なエンドエフェクタの断面図である。
【
図7】代替的な電極支持構造を有する例示的なエンドエフェクタの図である。
【
図8A】
図7に示される電極組合せの断面の代替的な実施形態の図である。
【
図8B】
図7に示される電極組合せの断面の代替的な実施形態の図である。
【
図8C】
図7に示される電極組合せの断面の代替的な実施形態の図である。
【
図9】例示的なエンドエフェクタの電極組合せを支持するために使用することができる例示的なフレックス回路レイアウトの図である。
【
図10】心臓信号を検出するために使用することができる方法ステップのフロー図である。
【
図11A】エンドエフェクタの例示的な磁気センサ回路を示す。
【
図11B】エンドエフェクタの例示的な磁気センサ回路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を描示しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく、例として、本発明の原理を例解する。この説明は、当業者が本発明を作製及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替物、及び使用を説明する。
【0015】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に説明される意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「ほぼ」は、列挙された値の±10%の値の範囲を指し得、例えば、「約90%」は、81%~99%の値の範囲を指し得る。
【0016】
加えて、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」という用語は、任意のヒト又は動物対象を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。同様に、「近位」という用語は、操作者に近い方の位置を示す一方、「遠位」とは、操作者又は医師から更に遠い位置を示す。
【0017】
代替的な装置及びシステムの特徴並びに代替的な方法ステップは、本明細書の例示的な実施形態において提示される。本明細書に提示される各所与の例示的実施形態は、本明細書の異なる例示的実施形態と共に提示される特徴及び/又は方法ステップを含むように修正することができ、そのような特徴及び/又はステップは、当業者によって理解されるように、並びに本明細書に明示的に述べられる場合、所与の実施形態と互換性がある。このような修正例及び変形例は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0018】
図1は、例示的なカテーテルベースの電気生理学的マッピング及びアブレーションシステム10を示す図である。システム10は、患者の血管系を通じて、心臓12の腔又は血管構造内に医師24によって経皮的に挿入される複数のカテーテルを含む。典型的には、送達シースカテーテルは、心臓12内の所望の場所付近の左心房又は右心房に挿入される。その後、複数のカテーテルを送達シースカテーテルに挿入して、所望の位置に到達させることができる。複数のカテーテルは、心内電位図(Intracardiac Electrogram、IEGM)信号の感知専用のカテーテル、アブレーション専用のカテーテル、及び/又は感知及びアブレーションの両方用に構成されたカテーテルを含み得る。IEGMを感知するように構成された例示的なカテーテル14が本明細書に例解されている。医師24は、心臓12の標的部位を感知するために、カテーテル14のエンドエフェクタ100を心臓壁と接触させる。アブレーションのために、医師24は、同様に、アブレーションカテーテルの遠位端をアブレーションのための標的部位に運ぶ。
【0019】
図示されたカテーテル14は、エンドエフェクタ100の実質的平面状表面にわたって分布され、IEGM信号を検知するように構成された、電極組合せ130として構成されている、1つ、好ましくは複数の電極を含む例示的なカテーテルである。各電極組合せ130は、一方の電極が組織と接触することを阻止され、他方の電極が組織と接触するように、互いに垂直にオフセットされた一対の電極を含むことができる。組織と接触している電極は感知電極として機能することができ、組織との接触が阻止されている電極は基準電極として機能することができる。感知電極によって受信される電気信号は、主にIEGM信号を含むことができる一方、基準電極によって受信される電気信号は、主に遠距離信号を含むことができる。IEGM信号は、感知電極によって受信された信号から基準電極によって受信された信号を減算することによって、又は基準電極からの信号に基づいて感知電極からの信号中の遠距離ノイズを低減することによって、より正確に測定することができる。複数の電極組合せ130によって測定されたIEGM信号を使用して、組織を通るIEGM信号の空間的関係を決定することができる。
【0020】
カテーテル14は、エンドエフェクタ100の位置及び配向を追跡するために、エンドエフェクタ100の近くのカテーテル14のシャフト90に連結された位置センサ29を更に備えることができる。任意選択的にかつ好ましくは、位置センサ29は、三次元(three-dimensional、3D)位置及び配向を感知するための3つの磁気コイルを含む磁気ベースの位置センサである。エンドエフェクタ100は、当業者によって理解されるように、
図11A及び
図11Bに示されるような追加の単軸磁気センサ171、172、181、それらの変形、及びそれらの代替を含み得る。
【0021】
磁気ベースの位置センサ29、171、172、181は、所定の作業体積内に磁場を生成するように構成された複数の磁気コイル32を含む位置パッド25と共に動作し得る。カテーテル14のエンドエフェクタ100のリアルタイム位置は、局所パッド25によって生成され、磁気ベースの位置センサ29、171、172、181によって感知される磁場に基づいて追跡され得る。磁気ベースの位置感知技術の詳細は、米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,239,724号、同第6,332,089号、同第6,484,118号、同第6,618,612号、同第6,690,963号、同第6,788,967号、同第6,892,091号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
システム10は、位置パッド25の位置基準、並びにシャフト電極26及び/又はエンドエフェクタ電極組合せ130の電極を含む電極のインピーダンスベースの追跡を確立するために、患者23上の皮膚接触のために位置決めされた1つ以上の電極パッチ38を含む。インピーダンスベースの追跡のために、電流が電極26、130に方向付けられ、電極皮膚パッチ38において感知され、それにより、各電極の位置を、電極パッチ38を介して三角測量することができる。インピーダンスベースの位置追跡技術の詳細は、米国特許第7,536,218号、同第7,756,576号、同第7,848,787号、同第7,869,865号、及び同第8,456,182号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0023】
レコーダ11は、体表面ECG電極18で捕捉された電位
図21と、カテーテル14の電極組合せ130で捕捉された心内電位図(IEGM)とを表示する。レコーダ11は、心拍リズムをペーシングするためのペーシング能力を含んでもよく、及び/又は独立型ペーサに電気的に接続されてもよい。
【0024】
システム10は、アブレーションするように構成されたカテーテルの遠位先端部にある1つ以上の電極にアブレーションエネルギーを伝達するように適合されたアブレーションエネルギー発生器50を含んでもよい。アブレーションエネルギー発生器50によって生成されるエネルギーは、不可逆エレクトロポレーション(IRE)をもたらすために使用され得るような単極又は双極高電圧DCパルスを含む、無線周波数(RF)エネルギー若しくはパルス場アブレーション(PFA)エネルギー、又はそれらの組合せを含み得るが、それらに限定されない。
【0025】
患者インターフェースユニット(patient interface unit、PIU)30は、カテーテル、電気生理学的機器、電源、及びシステム10の動作を制御するためのワークステーション55の間の電気通信を確立するように構成されたインターフェースである。システム10の電気生理学的機器は、例えば、複数のカテーテル、場所パッド25、体表面ECG電極18、電極パッチ38、アブレーションエネルギー発生器50、及びレコーダ11を含んでもよい。任意選択的に、かつ好ましくは、PIU30は、カテーテルの場所のリアルタイム計算を実施するため、かつECG計算を実行するための処理能力を含む。
【0026】
ワークステーション55は、メモリと、適切なオペレーティングソフトウェアがロードされたメモリ又は記憶装置を有するプロセッサユニットと、ユーザインターフェース機能とを含む。ワークステーション55は、複数の機能を提供するように構成することができ、任意選択的に、(1)心内膜解剖学的構造を三次元(3D)でモデル化し、そのモデル又は解剖学的マップ20を表示デバイス27に表示するためにレンダリングすることと、(2)表示デバイス27上に、記録された電位
図21からコンパイルされた活性化シーケンス(又は他のデータ)を、レンダリングされた解剖学的マップ20上に重ね合わされた代表的な視覚的印又は画像で表示することと、(3)心腔内の複数のカテーテルのリアルタイムの場所及び配向を表示することと、(4)アブレーションエネルギーが印加されたところなどの関心部位を表示デバイス27上に表示することとを含む。システム10の要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster,Inc.,カリフォルニア州アーバイン92168から市販されている、CARTO(商標)3システムとして入手可能である。
【0027】
図2は、エンドエフェクタ100のより詳細な図である。カテーテル14のシャフト90は、長手方向軸A-Aに沿って延在する。エンドエフェクタ100は、細長いシャフト90の遠位端に連結されている。エンドエフェクタ100は、エンドエフェクタ100の特徴部が、長手方向軸A-Aに直交する第1の直交軸O1に直交し、エンドエフェクタの特徴部が、長手方向軸A-Aと、長手方向軸A-A及び第1の直交軸O1に直交する第2の直交軸O2とを含む平面に平行であるような平面構成で示されている。
【0028】
エンドエフェクタ100は、心臓12への送達のためにシースカテーテル内に適合する大きさの径に折り畳まれるように構成され、シースカテーテルの遠位端から遠位に押し出されて体液中に吊り下げられたときに平面構成(又は、いくらかの湾曲を有するほぼ平面状)に拡張するように構成されている。例えば、エンドエフェクタ100は、長手方向軸A-Aに沿ってエンドエフェクタ100を螺旋状に巻き付けるために、外側部分103を互いに向かって巻くか又は折り畳むことによって折り畳むことができる。エンドエフェクタ100は、エンドエフェクタが送達シースカテーテルを通して送達されるとき、送達シースカテーテルによってこの折り畳み構成で保持することができる。エンドエフェクタ100は、シースカテーテルの遠位端の中に近位に引っ張られると、平面構成から折り畳み構成に移動することができる。
【0029】
エンドエフェクタ100は十分に可撓性であって、組織に押し付けられたときに、エンドエフェクタが組織に適合して、エンドエフェクタの複数の電極が組織と同時に接触するように構成されている。エンドエフェクタ100は、平面状表面に押し付けられたときに、エンドエフェクタ100が
図2に示すような平面構成をとるように、十分に可撓性である。
【0030】
エンドエフェクタは、エンドエフェクタ100のための構造的支持を提供し、平面構成へのエンドエフェクタ100の移動を促進するように構成される、フレーム150を含むことができる。エンドエフェクタは、フレーム150の支柱間に延在する1つ以上の膜110、120を含むことができる(
図4及び
図6も参照)。膜110、120は、電極組合せ130が連結することができる基板を形成することができる。エンドエフェクタは、第1の側101a及び第2の側101bを有する(
図4及び
図6)。各側101a、101bは周囲環境に露出され、各電極組合せ130の電極は、周囲環境に露出された表面を含む。
【0031】
エンドエフェクタ100は、エンドエフェクタ100の可撓性を高めるために開口部102、105を含むことができる。図示されるように、エンドエフェクタ100は、シャフト90の遠位端からエンドエフェクタの遠位端106まで測定されて、エンドエフェクタの長さの大部分に延在する外側開口部102を含む。外側開口部102は、エンドエフェクタの左及び右部分103をエンドエフェクタの中央部分107から分離する。図示されるように、エンドエフェクタ100は、エンドエフェクタ100の長さの半分未満に延在する中央開口部105を含む。開口部102、105は、好ましくは、電極組合せ130の列138(
図3A)の間の長手方向軸A-Aに沿って細長い。
【0032】
図示のように、中央部分107は、フレーム150の支柱間に延在する膜110、120の一部に連結された電極組合せ130の列を含む。したがって、エンドエフェクタ100は、全ての電極組合せ130の下にフレーム150を含む必要はない。電極組合せ130の少なくとも一部は、フレームが電極組合せ130の下に延在しないように、膜110、120に連結することができる。
【0033】
図2の挿入図により詳細に示されるように、各電極組合せは、第1の電極131及び第2の電極132を含む。第2の電極132は、第1の電極131によって囲まれている。図示するように、第1の電極131は円環状であり、第2の電極132は円形状である。例えば、非限定的な例として、以下の代替的な幾何学的形状が企図される。第1の電極131は正方形の環状形状を有することができ、第2の電極132は正方形形状を有することができる。第1の電極131は正多角形環状形状を有することができ、第2の電極132は正多角形形状を有することができる。又は、第1の電極131は楕円形の環状形状を有することができ、第2の電極132は楕円形形状を有することができる。更に、第1の電極131は、連続していてもよく、分割されていてもよい。更に、第1の電極131は、蛇行環状形状を有し得る、及び/又は第1の電極131の可撓性を提供するために環状形状の干渉切込みを含み得る。好ましくは、第2の電極132の周囲の大部分は、第1の電極131によって囲まれている。
【0034】
電極組合せ130は、電極組合せ130の一方の電極が感知電極として機能することができ、電極組合せ130の他方の電極が基準電極として機能することができるように、2つの電極131、132を含む。基準電極は、遠距離電磁ノイズを検出するように機能することができ、感知電極は、組織から電気信号を受信し、遠距離電磁ノイズからの信号も受信することができる。組織からの電気信号の心電図は、基準電極によって受信された遠距離電磁ノイズに基づいて、感知電極によって受信された遠距離ノイズを減算するか、又は他の方法で補償することによって生成することができる。
【0035】
電極組合せにおける電極131、132は、2つの電極131、132の露出面間の垂直間隙によって、基準電極が組織に接触することを阻止される一方で、検知電極が組織に接触するように、垂直方向にオフセットすることができる。したがって、基準電極は流体(例えば血液)と接触しており、感知電極は組織と接触している。いくつかの例では、第1の電極131(外側電極)は検知電極として構成され、第2の電極132(内側電極)は基準電極として構成されている。あるいは、エンドエフェクタ100は、第1の電極131が基準電極として機能し、第2の電極132が基準電極として機能するように、第2の電極132が第1の電極131に対して垂直に持ち上げられるように修正することができる。いくつかの例では、エンドエフェクタ100は、2つのタイプの電極組合せ、すなわち、第1の電極131(外側電極)が感知電極として構成され、第2の電極132(内側電極)が基準電極として構成される第1のタイプの電極組合せ130と、第1の電極131(外側電極)が基準電極として構成され、第2の電極132(内側電極)が感知電極として構成される第2のタイプの電極組合せ130とを含むことができる。
【0036】
電極組合せ130は、互いに離間して長手方向対141を形成することができる。各長手方向対141は、両方ともエンドエフェクタ100の同じ側101a、101bにある2つの電極組合せ130を含むことができる。したがって、長手方向対141は、長手方向対の各電極組合せ130から1つずつ、2つの感知電極を含む。感知電極は、双極対として心電図信号を測定するように構成することができる。例えば、各電極組合せ130からの第1の電極131は、感知電極として構成することができ、第1の電極131は、双極対として心電図信号を測定するように構成することができる。上述したように、電極組合せ130における第2の電極132は、代替として、感知電極として構成することができ、エンドエフェクタは、第1のタイプの電極組合せ及び第2のタイプの電極組合せ130の両方を含むことができる。したがって、長手方向対141の双極対機能は、長手方向対141における電極組合せのタイプ(複数可)に応じて、2つの外側電極131間、2つの内側電極132間、又は外側電極131と内側電極132間であり得る。
【0037】
電極組合せ130は、直交対142を形成するように位置決めすることができる。各直交対142は、エンドエフェクタ100の第1の側101a上の第1の電極組合せ130と、第1の電極組合せ130の反対側のエンドエフェクタ100の第2の側101b上の第2の電極組合せ130とを含むことができる。直交対142は、遠距離ノイズを更に補償するために使用することができる。一方の電極組合せにおける感知電極が組織と接触している間、その同じ電極組合せにおける基準電極は、組織に直接隣接する遠距離ノイズを検出しており、一方、反対の電極組合せの電極は、組織から離れて面する配向で血液中の遠距離ノイズを検出している。したがって、それぞれの基準電極からの信号を使用して、感知電極によって検出された信号内の遠距離ノイズを補償することに加えて、反対の電極組合せ内の電極から検出された信号を使用して、遠距離ノイズを補償することもできる。
【0038】
エンドエフェクタ100は、
図4に関連してより詳細に説明される、外側封入体として可撓性ポリマー層160を更に含むことができる。
【0039】
図3Aは、代替的な電極構成を有する例示的なエンドエフェクタ100の図である。電極組合せ130は、電極組合せ130の行137と電極組合せの列138とを有する規則的な格子状に離間している。行137は、第2の直交軸に沿って位置合わせされている。列138は、長手方向軸A-Aに沿って位置合わせされている。代替的な電極構成は、長手方向対141を含まない。代替的な電極構成は、直交対142を含む。直交対142は、第1の直交軸O1に沿った中心線CLに沿って垂直に位置合わせされ、したがって、平面構成においてエンドエフェクタ100に直交する。電極対130及び位置合わせについては、
図4に関連してより詳細に説明する。
【0040】
図3Bは、例示的なエンドエフェクタのフレーム150の図である。エンドエフェクタは、エンドエフェクタのための構造的支持を提供し、エンドエフェクタ100の平面構成への移動を容易にするように構成される、フレーム150を含むことができる。フレーム150は、弾性材料を含むことができ、ニチノールなどの形状記憶材料を含むことができる。フレーム150は、図示されるように長手方向軸A-Aに対して対称であり得るが、長手方向軸A-Aに対して対称である必要はない。
【0041】
図4は、
図3Aに示される例示的なエンドエフェクタ100の断面図である。第1の電極131及び第2の電極132の上面133、134はそれぞれ周囲環境に露出される。2つの電極131、132の上面133、134は、垂直間隙H1によって分離されている。垂直間隙H1によって、第1の電極131の上面が組織と接触している間、第2の電極132の上面が組織と接触することが阻止される。第1の電極131が組織に押し込まれると、組織は、第1の電極131の縁部の周囲で下向きに湾曲し、第1の電極131の上面133を越えて下向きに延在するように、ある程度の弾性を有し得る。垂直間隙H1は、カテーテル14の典型的な使用事例中に、組織が下方に延在して第2の電極132の上面134と接触することを阻止するのに十分な大きさである。
【0042】
図5A、
図5B、及び
図5Cは、
図4に示すエンドエフェクタ100の電極組合せ130の様々な可能な構成の上面図である。
図5Aは、途切れていない円形の環状形状を有する第1の電極131と、連続した円形形状を有する第2の電極132とを示す。
図5Bは、中断された円環形状を有する第1の電極131と、多角形形状を有する第2の電極132とを示す。
図5Cは、第1の電極131の可撓性を高めることができる蛇行連続円形形状を有する第1の電極131を示す。これらは、いくつかの可能な電極形状の例である。
【0043】
第1の電極131の内径D3などの寸法は、カテーテル14の典型的な使用事例中に、組織が第2の電極132の上面134と接触することを阻止するために必要とされる最小垂直間隙H1に影響を及ぼし得る。エンドエフェクタ100が組織に加えるように構成される力の量も、カテーテル14の典型的な使用事例中に組織が第2の電極132の上面134と接触することを阻止するために必要とされる最小垂直間隙H1に影響を及ぼし得る。エンドエフェクタ100が組織に加えるように構成される力の量は、エンドエフェクタ100の可撓性によって主に影響され得、この可撓性は、フレーム150の可撓性によって主に影響され得る。組織の可撓性も、組織が第2の電極132の上面134と接触することを阻止するために必要とされる最小垂直間隙H1に影響を及ぼし得る。
【0044】
図4、
図5A、
図5B、
図5Cをまとめて参照すると、第1の電極131の上面133の第1の表面積は、その寸法(すなわち、外径D1、内径D3、環状幅W1、及び形状)に基づいて計算することができる。第2の電極132の上面134の第2の表面積は、その寸法(すなわち、外径D2及び形状)によって計算することができる。好ましくは、第1の表面積は、第2の表面積にほぼ等しい。
【0045】
第1の表面133及び第2の表面134は、間隙長さL1を有する横方向間隙領域136によって互いに横方向に離間することができる。横方向間隙領域136の表面積は、第1の表面133の内径D3に等しい直径を有する円又は多角形の面積を取得し、第2の表面134の外径D2に等しい直径を有する円又は多角形の面積を差し引くことによって計算することができる。したがって、横方向間隙領域136の表面積は、第1の表面133に平行であり、第2の表面134に平行であり、第1の表面と第2の表面との間で横方向である平面状表面積として計算することができる。横方向間隙領域136の表面積は、第1の表面133の第1の表面積以下であり、第2の表面134の第2の表面積以下であり得る。第1の表面133の環状幅W1は、間隙長さL1以上であり得る。第2の表面134の外径D2は、間隙長さL1以上であり得る。好ましくは、横方向間隙領域136は、第2の表面積及び/又は第1の表面積の約0.83倍にほぼ等しい表面積を有する。
【0046】
一例では、第1の電極131は、約0.5mm~約0.67mmの外径D1を有し、第2の電極132は、約0.44mmの外径D2を有する。一例では、第1及び第2の表面積はそれぞれ、約0.15mm2である。
【0047】
好ましくは、第1の表面133及び第2の表面134は、それぞれ平面状であり、長手方向軸A-Aに沿って延在し、図示されるように長手方向軸A-Aに直交して面する。
【0048】
図4を参照すると、エンドエフェクタ100は、フレーム150と、エンドエフェクタ100の第1の側101a上の第1の膜110と、エンドエフェクタ100の第2の側101b上の第2の膜120と、第1及び第2の膜110、120を覆う封入体160とを含むことができる。
【0049】
膜110、120はそれぞれ、窪み又は凹部112を含むことができ、その中に基準電極が位置決めされて、感知電極の上面と基準電極の上面との間に垂直間隙H1を生成する。凹部112は、円形凹部として示されているが、電極組合せ130の電極131、132の代替的な形状に従って代替的な形状を有してもよい。
【0050】
図示されるように、内側電極132は凹部112内に配置され、外側電極131は凹部112を囲む。代替的に、凹部112は、内側電極132を囲むように構成され得、外側電極131は、凹部内に位置決めされ得、それにより、外側電極131は垂直間隙H1によって組織に接触することを阻止され、基準電極として機能するように構成される一方、内側電極132は感知電極として構成される(
図8B)。凹部は、
図8Aに関連してより詳細に図示及び開示されるように、張り出し部を含み得る。
【0051】
膜110、120は、当該技術分野においてフレキシブルプリント回路基板(PCB)又はフレックスPCBとも呼ばれるフレックス回路を含むことができる。膜110は、ポリマーフィルムなどの可撓性誘電体フィルムの層と、1つ以上のパターン導電(例えば、金属)層とを含むことができる。したがって、膜110、120は複数の層を含み得る。いくつかの例において、ポリマーフィルムは、主にポリイミドから作製することができる。他の例では、それは、生体適合性ポリイミド、ガラス強化エポキシ積層材料、銅、又はグラフェンのいずれかを単独であるいは組み合わせて作製され得る。図を簡略化するために、膜110、120の層は図示されていない。したがって、凹部112は、フレックス回路の1つ以上の上層及び/又は所与の膜110、120の他のポリマーフィルムに開口部を形成することによって構築され得る。図示のように、電極131、132は、フレックス回路に電気的かつ機械的に連結された導電性ディスクを含むことができる。追加的に又は代替的に、電極131、132は、導電層が露出した上面133、134を含むように、導電層の露出部分を含むことができる。
【0052】
図示のように、各直交対142内の電極組合せ130は、第1の直交軸O1に沿った中心線CLに沿って垂直に位置合わせされ、中心線CLは、直交対142の各電極組合せ130の中心点を通過する。直交対142の電極組合せ130の内側電極は、互いに垂直に位置合わせすることができ、直交対142の電極組合せ130の外側電極は、互いに垂直に位置合わせすることができる。本発明の範囲は、各電極組合せ130が互いに一致する中心線CLを有することを必要としないことに留意されたい。すなわち、第1の膜110上の電極組合せ130の中心線CLは、第2の膜120上の電極組合せ130の対応する中心線CLからオフセットさせることができる。直交対142は、中心線CLが互いにオフセットされるときに少なくとも部分的に重複する2つの電極組合せを含む。
【0053】
エンドエフェクタ100は、膜110、120、及びフレーム150を封入する可撓性ポリマー層160を更に含むことができる。可撓性ポリマー層160は、電極131、132が周囲環境に露出されるように開口部を含むことができる。いくつかの例では、可撓性ポリマー層160は、電極組合せ130を囲む薄い部分と、電極組合せ130間のほぼ中間点にある厚い部分とを有する外面を含むことができる。これにより、電極130が標的生体構造に対してより平坦に位置する能力を向上させることができる。代替的に、可撓性ポリマー層160は、電極組合せ130を囲むより厚い部分を有する外面を含むことができる。いくつかの例では、フレーム150は、膜110、120のフレキシブル回路とは別に、可撓性ポリマー層160に埋め込むことができる。これにより、エンドエフェクタ100の剛性を高めることができる。いくつかの例では、可撓性ポリマー層160は、生体適合性シリコーンを含み得る。他の例では、可撓性ポリマー層160は、生体適合性フレキシブルポリマー、熱弾性ポリマー材料、及び誘電材料を含むことができる。可撓性ポリマー層160は、任意選択で、レーザ切断を容易にするために着色することができる。
【0054】
図6は、フレーム150の周囲に追加の構造部材155を有する例示的なエンドエフェクタの断面図である。構造部材155は、膜110、120のフレックス回路の間でフレーム150の周囲に配置されて、フレックス回路を取り付けるための平面状表面を提供することができる。構造部材155は、ポリマー、金属、半金属、剛性、弾性、又は超弾性材料、及びこれらの組合せなどの群から選択することができる。
【0055】
エンドエフェクタ100は、フレーム150の様々な幾何形状、様々な電極配置、膜110、120の様々な幾何形状、並びに他の適合する特徴及び変形を含むように更に修正することができる。
【0056】
図7は、代替的な電極支持構造を有する例示的なエンドエフェクタ100の図である。エンドエフェクタ100は、電極組合せ130のための構造的支持を提供するスパイン190を含む。スパイン190は、可撓性管状ハウジングと、可撓性管状ハウジングを通って延在する支持フレームとを含み得る。支持フレームは、スパインに構造的支持を提供して、フレーム150(
図3B)の構造的機能と同様に、スパインがシースカテーテルを出ると所定の構成に拡張するようにすることができる。管状ハウジングは、様々な構成を有することができる。配線及び他の構成要素は、管状ハウジングの管腔内に配置することができる。例えば、管状ハウジング及びその中に配置された構成要素は、参照により本明細書に組み込まれ、かつ優先権特許出願第63/507,154号の付録に添付されている、米国特許公開第2021/0369339に開示されているスパインと同様に構成することができる。
【0057】
電極組合せ130は、スパイン190、例えばスパイン190のポリマー管状ハウジングに固定された膜110に取り付けることができる。膜110は、本明細書の他の箇所でより詳細に開示されるように構成されたフレックス回路を含むことができる。
【0058】
各膜110は、電極組合せ130a、130bの長手方向対141を含むことができる。各長手方向対141は、双極対として構成することができる。したがって、エンドエフェクタ100は、複数の双極対141を含むことができ、双極対の各々は、第1の電極組合せ130a及び第2の電極組合せ130bを備え、第1の電極組合せ130aは、感知電極及び基準電極として構成された第1の電極及び第2の電極を含むことができる。第2の電極組合せ130bは、感知電極及び基準電極として構成された第3の電極及び第4の電極を含むことができる。基準電極は、第1の電極組合せ130a及び第2の電極組合せ130bにおいて、感知電極に対して垂直に凹ませることができる。
【0059】
図7の挿入図に示すように、長手方向対141は、第1の表面133aを有する第1の(外側)電極と、第2の表面134aを有する第2の(内側)電極と、第3の表面133bを有する第3の(外側)電極と、第4の表面134bを有する第4の(内側)電極とを含むことができる。4つの電極は、エンドエフェクタ100の同じ側に連結されている。第1の電極、したがって第1の表面133aは、第3の電極、したがって第3の表面133bと長手方向に位置合わせすることができる。第2の電極、したがって第2の表面134aは、第4の電極、したがって第4の表面134bと長手方向に位置合わせすることができる。
図2に示す長手方向対141は、同様に、
図7に関連して説明したものと同様に構成することができる。
【0060】
第1の表面133a及び第3の表面133bの各々は、周囲環境に露出され、組織に接触するように構成されている。第2の表面134aは、第1の表面133aによって囲まれている。第4の表面134bは、第3の表面133bによって囲まれている。第2の表面134a及び第4の表面134bはそれぞれ、周囲環境に露出されている。
【0061】
長手方向対141は、2つの電極組合せを含むことができ、それぞれが感知電極及び基準電極を有する。感知電極は、長手方向に位置合わせすることができる。基準電極も、長手方向に位置合わせすることができる。
【0062】
一例では、第2の表面134aは、第2の表面134aと第1の表面133aとの間の垂直間隙H1(
図8A)によって、組織に接触することが阻止される。第4の表面134bは、第3の表面133bと第4の表面134bとの間の垂直間隙H1(
図8A)によって、組織に接触することを阻止される。垂直間隙は、第1の直交軸O1に沿って測定される。第3の表面133bは、好ましくは、第1の表面133aと同一平面上にある。第1の電極及び第3の電極は、双極対として心電図信号を測定するように構成され得る。
【0063】
別の例では、第2の表面134aと第1の表面133aとの間の垂直間隙H2(
図8B)によって、第1の表面133aが組織に接触することが阻止される。第3の表面133bは、第3の表面133bと第4の表面134bとの間の垂直間隙H2(
図8B)によって、組織と接触することを阻止される。垂直間隙は、第1の直交軸O1に沿って測定される。第2の表面134aは、好ましくは、第4の表面134bと同一平面上にある。第2の電極及び第4の電極は、双極対として心電図信号を測定するように構成され得る。
【0064】
別の例では、長手方向対141は、2つのタイプの電極組合せ(
図8A及び
図8B)を含み、内側電極は、電極組合せの一方に窪んでおり、外側電極は、他方の電極組合せに窪んでいる。
【0065】
長手方向対141の電極組合せ130は、所定の間隔だけ互いに離間することができる。第3の表面133bは、第1の表面133aから第3の表面133bまで縁部間で測定された最短距離である横方向間隙L5(
図7に示されるように)だけ第1の表面133aから離間している。電極組合せ130は、各電極組合せ130の中心点間、すなわち、第2の表面134aの中心点から第4の表面134bの中心点まで測定された長手方向間隔L2だけ互いに離間することができる。長手方向対141は、各長手方向対141の電極の表面積の中心点又は質量中心から測定される長手方向間隔L3だけ互いに離間することができる。例えば、長手方向対141間の長手方向間隔L3は、図示されるように、第1の長手方向対141aの電極組合せ130間の中心点から第2の長手方向対141bの電極組合せ130間の中心点まで測定することができる。
【0066】
電極は、エンドエフェクタ100bのスパインに沿って列状に配置することができる。スパインは、電極の列が列間隔L4によって分離されるように、列間隔L4によって分離される。
【0067】
図8A、
図8B、及び
図8Cは、電極組合せ130の断面図である。
図8Aは、第2の電極132が第1の電極131に対して窪んでいる第1のタイプの電極組合せ130の図である。
図8Bは、第1の電極131が第2の電極132に対して窪んでいる第2のタイプの電極組合せ130の図である。
図8Cは、第2の電極132が第1の電極131に対して窪み、第1の電極131が張り出し長さL6だけ第2の電極132から張り出している第1のタイプの電極組合せ130の図である。
【0068】
図8Aに示すように、膜110は、窪んだ電極が張り出し部を有する凹部112内に位置決めされ、凹部112の上部周囲114が凹部の底部周囲115に張り出すように成形することができる。電極組合せ130の幾何学的形状が図示のように円形である場合、凹部112の底部周囲115は、上部周囲114の直径D5よりも大きい直径D5を有することができる。したがって、凹部112の底部表面積は、凹部112の上部表面積よりも大きくすることができ、底部表面積は、底部周囲115内の表面積として定義され、上部表面積は、上部周囲114を有する表面積として定義される。同様に、
図4及び
図6に示される膜110、120は、凹部112内にそのような張り出し部を含んでもよい。同様に、
図8Bに示されるような電極組合せ130は、第1の電極131の上に張り出し部を含むように修正することができる。更に、代替的な幾何形状を有する基準電極は、張り出し部を有する代替的に成形された窪み内に位置決めされ得る。張り出し部は、感知電極が組織と接触しているときに、基準電極が組織と接触するのを阻止することができる。
【0069】
あるいは、
図8Bに示すように、膜110は、窪んだ電極の上に張り出し部を含む必要はない。この例では、窪み112は、第1の直交軸O1に沿って実質的に均一な幅D7を有し、第2の電極132は、第1の直交軸O1に沿って実質的に均一な幅D6を有するメサに配置される。
【0070】
代替的に、
図8Cに示すように、膜110は、窪んだ電極が張り出し部を有する凹部112内に配置され、凹部112の上部周囲114が凹部の底部周囲115に張り出すように成形することができる。張り出し部は、第1の電極131が第2の電極132と重複長さL6だけ重複するようにすることができる。この構成により、第1の電極131の直径D1を大きくすることなく、第1の電極の幅W1を大きくすることによって、第1の電極103の接触面積を大きくすることが可能になる。有効表面積132は、
図8A及び8Cの両方において、第2の電極132が上面133の同じ表面積を有する、
図8Aに示されるものと同様の電極組合せ設計と比較して、ほぼ同じままであり得る。
【0071】
図9は、例示的なエンドエフェクタ100の電極組合せ130を支持するために使用することができるフレックス回路レイアウトを有する例示的な膜110の図である。本明細書でより詳細に説明されるように、フレックス回路は、複数の層を含むことができ、1つ以上のパターン導電層143を含むことができる。
図9は、フレックス回路の導電層のパターンを示す。第1の長手方向対142aの電極組合せ130間の長手方向間隙L2が示されている。第1の長手方向対141aと第2の長手方向対141bとの間の長手方向間隙L3が示されている。
【0072】
図10は、心臓信号を検出するために使用することができる方法ステップのフロー
図200である。ブロック202において、第1の電極及び第2の電極は、第1の電極及び第2の電極のうちの一方が第1の電極及び第2の電極のうちの他方に対して窪むように略平面状部材に配置することができる。第1の電極と第2の電極は、電極組合せ130で構成することができる。ブロック204において、遠距離信号は、第1の電極と第2の電極のうちの窪んだ電極を用いて感知することができる。ブロック206において、心臓信号は、第1の電極と第2の電極のうちの他方を用いて感知することができる。ブロック208において、遠距離信号を心臓信号から減算することができる。
【0073】
図11A及び
図11Bは、エンドエフェクタ100の例示的な磁気センサ回路を示す。エンドエフェクタ100は、複数の誘導コイル又はループ171、172、181を含むことができ、各々は、平面構成においてエンドエフェクタ100に直交するそれぞれの軸を有する。図示されるように、エンドエフェクタ100は、第1の誘導ループ181、第2の誘導ループ171、及び第3の誘導ループ173を含む。第1の誘導ループ181は、エンドエフェクタ100の遠位端に近接して配置されている。第2の誘導ループ171の大部分及び第3の誘導ループ172の大部分は、第1の誘導ループ181に対して近位方向に配置されている。第2の誘導ループ171及び第3の誘導ループ172は、長手方向軸に沿って細長くすることができ、長手方向軸を中心として互いの鏡像として位置決めすることができる。第1の誘導ループ181は、矩形であり得る。ループ171、172、181は、互いに同一平面上にあり得る。可撓性ポリマー層160は、コイル171、172、181の幾何学的完全性及び感知能力を維持しながら、エンドエフェクタ100をより可撓性にするために、コイル171、172、181の内側で除去された層を有することができる。ループ171、172、181は、
図1に関連してより詳細に説明されるように、磁気位置センサとして使用することができる。磁気センサ回路は、第1のループ181と、第1のループ181によって感知された電気信号をPIU30(
図1)に送達するように構成された近位トレース導体182とを含む第1のループ回路180を含むことができる。磁気センサ回路は、第2のループ171と、第3のループ172と、第2及び第3のループ171、172によって感知された電気信号をPIU30に送達するように構成された近位トレース導体173とを含む第2のループ回路170を含むことができる。磁気センサ回路は、第1の膜110及び/又は第2の膜120のフレックス回路のパターン導体層に含まれ得る。
【0074】
本発明に含まれる主題の例示的な実施形態について図示及び説明したが、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合は、特許請求の範囲から逸脱することなく適切な修正によって達成することができる。例えば、参照により本明細書に組み込まれる参考文献及び/又は優先特許出願第63/507154号の付録に添付される参考文献に開示されるカテーテルは、当業者によって理解されるように、本明細書に開示される1つ以上の電極組合せ130又はその配置を含むように修正されることができる。更に、上記の方法及びステップが特定の順序で発生する特定の事象を示す場合、特定のステップは、説明された順序で実行される必要はなく、ステップが、実施形態がそれらの意図された目的のために機能することを可能にする限り、任意の順序で実行されることが意図される。したがって、本開示の趣旨の範囲内であるか、又は特許請求の範囲に見出される本発明と同等である本発明の変形例が存在する限り、本特許はそれらの変形例も包含することが意図されている。一部のそのような修正は、当業者には明らかであるはずである。例えば、上述の実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは、例示的なものである。したがって特許請求の範囲は、明細書及び図面に記載される構造及び操作の特定の詳細に限定されるべきではない。
【0075】
以下の条項は、本開示の非限定的な実施形態を列挙する。
条項1.医療用プローブ用のエンドエフェクタであって、エンドエフェクタの第1の側の第1の電極であって、周囲環境に露出され、組織と接触するように構成された第1の表面を備える、第1の電極と、エンドエフェクタの第1の側の第2の電極であって、第1の電極によって少なくとも部分的に囲まれており、第2の電極は、周囲環境に露出された第2の表面を含み、第1の表面と第2の表面との間の第1の垂直間隙によって組織との接触が抑制されている、第2の電極と、を含む、エンドエフェクタ。
【0076】
条項2.医療用プローブのためのエンドエフェクタであって、長手方向軸に沿って延在するフレーム部材と、フレーム部材の長手方向軸に対して略直交して配置された第1の電極及び第2の電極であって、第1の電極及び第2の電極のうちの一方が、第1の電極及び第2の電極のうちの他方に対して窪んでおり、そのような窪んだ電極が組織と接触することを防止する、第1の電極及び第2の電極と、を備えるエンドエフェクタ。
【0077】
条項3.第1の電極及び第2の電極は、フレーム部材から離間してフレーム部材と接触しない基板に配置されている、条項2に記載のエンドエフェクタ。
【0078】
条項4.フレーム部材は、フレーム部材から第1の電極及び第2の電極までの間隙を維持するようにポリマー内に封入されている、条項3に記載のエンドエフェクタ。
【0079】
条項5.第2の電極は、第1の電極によって完全に囲まれている、条項1~4のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0080】
条項6.第1の電極は、第2の電極の周囲に配置された複数の弓状セクションを備え、複数の弓状セクションが互いに離間している、第1~4項のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0081】
条項7.第1の電極は、環状形状又は分割された環のうちの1つを有し、第2の電極は、円形形状又は多角形のうちの1つを有する、条項1~6のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0082】
条項8.第1の電極は、約0.5mm~約0.67mmの第1の外径を有する、条項7に記載のエンドエフェクタ。
【0083】
条項9.第2の電極は、約0.44mmの第2の外径を備える、条項7又は8に記載のエンドエフェクタ。
【0084】
条項10.第1の電極は、第2の電極の第2の表面積に略等しい第1の表面積を備える、条項1~9のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0085】
条項11.第1の電極は、約0.15mm2の第1の表面積を有する、条項1~10のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0086】
条項12.第2の電極は、約0.15mm2の第2の表面積を有する、条項1~10のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0087】
条項13.第1の表面は、第1の表面積及び/又は第2の表面積とほぼ等しい表面積を有する第1の横方向間隙領域によって第2の表面から横方向に離間しており、第1の横方向間隙領域は、第1の表面に平行であり、第2の表面に平行であり、かつ第1の表面と第2の表面との間の平面状表面領域である、条項1~12のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0088】
条項14.第1の表面は、第1の表面積とほぼ等しいか又はそれ未満であり、かつ第2の表面積とほぼ等しいか又はそれ未満である第1の横方向間隙領域によって第2の表面から横方向に離間しており、第1の横方向間隙領域は、第1の表面に平行であり、第2の表面に平行であり、かつ第1の表面と第2の表面との間の平面状表面領域であり、第1の表面は、第1の横方向間隙領域の環状幅以上の環状幅を備え、第2の表面は、第1の横方向間隙領域の環状幅以上の直径を備える、条項1~13のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0089】
条項15.第1の横方向間隙領域の環状幅は、第2の表面積の0.83倍及び/又は第1の表面積の0.83倍にほぼ等しい、条項14に記載のエンドエフェクタ。
【0090】
条項16.第1の電極は、組織からの心電図信号を測定するように構成され、第2の電極は、遠距離信号を感知するように構成されている、条項1~15のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0091】
条項17.第1の表面及び第2の表面は、平面状表面を有する、条項1~16のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0092】
条項18.第1の表面及び第2の表面は、長手方向軸に沿って延在し、長手方向軸に直交する方を向く、条項1~17のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0093】
条項19.凹部を含む第1の側を更に備え、それにより、第1の電極が第1の側に連結されて凹部を囲み、第2の電極が凹部内に配置されている、条項1~18のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0094】
条項20.第2の電極は、凹部の底部において第1の側に連結され、凹部は、凹部の上部における直径と比較して、底部においてより大きい直径を有する、条項19に記載のエンドエフェクタ。
【0095】
条項21.エンドエフェクタの第1の側に連結され、周囲環境に露出され、組織に接触するように構成された第3の表面を含む第3の電極であって、第3の表面は第1の表面と同一平面上にあり、第3の表面は第2の横方向間隙によって第1の表面から離間されている、第3の電極と、エンドエフェクタの第1の側に連結され、第3の電極によって囲まれ、第4の電極は、周囲環境に露出され、第3の表面と第4の表面との間の第2の垂直間隙によって組織に接触することが抑制された第4の表面を含み、第2の垂直間隙は、第3の表面に対して実質的に直交し、第4の表面に対して直交して測定される、第4の電極と、を更に含む、条項1~20のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0096】
条項22.第1の電極及び第3の電極は、双極対として心電図信号を測定するように構成されている、条項21に記載のエンドエフェクタ。
【0097】
条項23.第2の表面は、第2の表面の中心点から第4の表面の中心点まで測定して、約0.85mmだけ第4の表面から横方向に離間している、条項21又は22に記載のエンドエフェクタ。
【0098】
条項24.第1の電極は、第3の電極と長手方向に位置合わせされ、第2の電極は、第4の電極と長手方向に位置合わせされている、条項21~23のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0099】
条項25.複数の双極対を更に備え、双極対の各々は、第1の電極組合せ及び第2の電極組合せを備え、第1の電極組合せは、第1の電極及び第2の電極を含み、第2の電極組合せは、第4の電極を囲む第3の電極を含み、第4の電極は、第3の電極に対して垂直に凹んでいる、条項21~24のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0100】
条項26.複数の双極対は、第1の双極対の表面積の中心点又は質量中心と第2の双極対の表面積の中心点又は質量中心とから測定して、約2.4mmだけ第1の双極対から離間した第2の双極対を含む、条項25に記載のエンドエフェクタ。
【0101】
条項27.複数の双極対は、6~24個の双極対を含む、条項25又は26に記載のエンドエフェクタ。
【0102】
条項28.エンドエフェクタの、第1の側とは反対方向を向く第2の側に連結され、周囲環境に露出される第5の表面を備え、第5の表面が第1の電極の第1の表面と垂直に位置合わせされる、第5の電極と、第2の側に連結され、第5の電極によって囲まれ、周囲環境に露出される第6の表面であって、周囲環境に露出され、第3の垂直間隙が第5の表面に直交し、第6の表面に直交して測定されるように、第5の表面と第6の表面との間に第3の垂直間隙で離間される第6の表面を備える、第6の電極と、を更に備える、条項1~27のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0103】
条項29.第5の電極は、第1の電極に対する基準電極として構成されている、条項28に記載のエンドエフェクタ。
【0104】
条項30.エンドエフェクタは、長手方向軸に沿って実質的に平面状である、条項1~29のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0105】
条項31.長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を備えるフレームと、エンドエフェクタの第1の側で1つ以上の支柱間に延在し、周囲環境に露出される第1の膜であって、第1の電極及び第2の電極は、第2の電極が第1の膜の窪み内に配置されるように第1の膜に取り付けられる、第1の膜とを更に備える、条項1~30のいずれか1つに記載のエンドエフェクタ。
【0106】
条項32.第1の膜に取り付けられ、電極アレイの行及び列を形成する複数の第1の電極組合せを更に備え、複数の第1の電極組合せの各電極組合せは、周囲環境に露出され、組織に接触するように構成されたそれぞれの第1の表面を備えるそれぞれの第1の電極と、周囲環境に露出され、それぞれの第1の表面とそれぞれの第2の表面との間のそれぞれの第1の垂直間隙によって組織に接触することが抑制されたそれぞれの第2の表面を備えるそれぞれの第2の電極とを備え、それぞれの第1の垂直間隙は、それぞれの第1の表面に直交し、かつそれぞれの第2の表面に直交して測定される、第31項に記載のエンドエフェクタ。
【0107】
条項33.フレームの少なくとも一部が第1の膜と第2の膜との間にあるように1つ以上の支柱の間に延在する第2の膜であって、第2の膜が周囲環境に露出される、第2の膜と、複数の第2の電極組合せの各第2の電極組合せが、複数の第1の電極組合せのそれぞれの電極組合せに実質的に対向して配置され、互いに離間されるように第2の膜に取り付けられた複数の第2の電極組合せであって、複数の第2の電極組合せの各電極組合せは、周囲環境に露出され、組織に接触するように構成されたそれぞれの第1の表面を含むそれぞれの第1の電極と、周囲環境に露出され、それぞれの第1の表面とそれぞれの第2の表面との間のそれぞれの第1の垂直間隙によって組織に接触することが抑制されたそれぞれの第2の表面を含むそれぞれの第2の電極とを含み、それぞれの第1の垂直間隙は、それぞれの第1の表面に直交し、かつそれぞれの第2の表面に直交して測定される、条項32に記載のエンドエフェクタ。
【0108】
条項34.エンドエフェクタは、平面構成に拡張するように構成され、エンドエフェクタは、複数の誘導ループのうちの各誘導ループが平面構成においてエンドエフェクタに直交するそれぞれの軸を備えるようにエンドエフェクタに連結された複数の誘導ループを更に備える、条項1~33のいずれか1項に記載のエンドエフェクタ。
【0109】
条項35.複数の誘導ループは、第1の誘導ループ、第2の誘導ループ、及び第3の誘導ループを含み、第1の誘導ループは、エンドエフェクタの遠位端に近接して配置され、第2の誘導ループの大部分及び第3の誘導ループの大部分は、第1の誘導ループに対して近位方向に配置されている、条項34に記載のエンドエフェクタ。
【0110】
条項36.第2の誘導ループは、第3の誘導ループの鏡像に位置決めされている、条項35に記載のエンドエフェクタ。
【0111】
条項37.医療用プローブであって、長手方向軸に沿って延在する細長いシャフトと、細長いシャフトの遠位端に連結されたエンドエフェクタと、エンドエフェクタに連結された複数の電極組合せであって、複数の電極組合せの各電極組合せは、それぞれの内側電極と、それぞれの内側電極の少なくとも大部分の周囲に配置され、それぞれの内側電極から垂直にオフセットされたそれぞれの外側電極とを備え、各それぞれの内側電極及び各それぞれの外側電極は、周囲環境に露出されている、複数の電極組合せと、を備える、医療用プローブ。
【0112】
条項38.それぞれの内側電極の各々は、それぞれの外側電極がそれぞれの内側電極から垂直にオフセットされることによって、組織に接触することを阻止されている、条項37に記載の医療用プローブ。
【0113】
条項39.それぞれの第1の電極の各々は、組織からの心電図信号を測定するように構成され、それぞれの第2の電極の各々は、遠距離信号を感知するように構成されている、条項37又は38に記載の医療用プローブ。
【0114】
条項40.エンドエフェクタは、複数の電極組合せのうちの2つの電極組合せを備える双極対を備え、双極対は、双極対の2つの電極組合せのそれぞれの外側電極間の電圧差を検出するように構成されている、条項37~39のいずれか1つに記載の医療用プローブ。
【0115】
条項41.心臓内マッピングのために取得される遠距離信号を低減する方法であって、第1の電極及び第2の電極の一方が第1の電極及び第2の電極の他方に対して窪むように、第1の電極及び第2の電極を略平面部材に配置することと、第1の電極及び第2の電極のうちの窪んだ一方を用いて遠距離信号を感知することと、第1の電極及び第2の電極のうちの他方を用いて心臓信号を感知することと、心臓信号から遠距離信号を減算することと、を含む方法。
【0116】
条項42.第1の電極は第1の表面積を含み、第2の電極は第1の表面積と実質的に等しい第2の表面積を含む、条項41に記載の方法。
【0117】
条項43.第1の電極は、第2の電極を少なくとも部分的に囲んでいる、条項41に記載の方法。
【0118】
本発明に含まれる主題の例示的な実施形態について図示及び説明したが、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合は、特許請求の範囲から逸脱することなく適切な修正によって達成することができる。更に、上記の方法及びステップが特定の順序で発生する特定の事象を示す場合、特定のステップは、説明された順序で実行される必要はなく、ステップが、実施形態がそれらの意図された目的のために機能することを可能にする限り、任意の順序で実行されることが意図される。したがって、本開示の趣旨の範囲内であるか、又は特許請求の範囲に見出される本発明と同等である本発明の変形例が存在する限り、本特許はそれらの変形例も包含することが意図されている。一部のそのような修正は、当業者には明らかであるはずである。例えば、上述の実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは、例示的なものである。したがって特許請求の範囲は、明細書及び図面に記載される構造及び操作の特定の詳細に限定されるべきではない。
【0119】
〔実施の態様〕
(1) 医療用プローブのためのエンドエフェクタであって、
長手方向軸に沿って延在するフレーム部材と、
前記フレーム部材の前記長手方向軸に対して略直交して配置された第1の電極及び第2の電極であって、前記第1の電極及び前記第2の電極のうちの一方が前記第1の電極及び前記第2の電極のうちの他方に対して窪んでおり、そのような窪んだ電極が組織と接触するのを防止する、第1の電極及び第2の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
(2) 前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記フレーム部材から離間して前記フレーム部材と接触しない基板に配置されている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(3) 前記フレーム部材は、前記フレーム部材から前記第1の電極及び前記第2の電極までの間隙を維持するようにポリマー内に封入されている、実施態様2に記載のエンドエフェクタ。
(4) 前記第2の電極は、前記第1の電極によって完全に囲まれている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(5) 前記第1の電極は、前記第2の電極の周囲に配置された複数の弓状セクションを備え、前記複数の弓状セクションは、互いに離間している、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
【0120】
(6) 前記第1の電極は、前記第2の電極の第2の表面積に略等しい第1の表面積を備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(7) 前記第1の電極は、組織からの心電図信号を測定するように構成され、前記第2の電極は、遠距離信号を感知するように構成されている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(8) 凹部を含む第1の側を更に備え、前記第1の電極は、前記第1の側に連結されて前記凹部を囲み、前記第2の電極は、前記凹部内に配置されている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(9) 複数の双極対を更に備え、前記双極対の各々は、第1の電極組合せ及び第2の電極組合せを含み、前記第1の電極組合せは、前記第1の電極及び前記第2の電極を含み、前記第2の電極組合せは、第4の電極を囲む第3の電極を含み、前記第4の電極は、前記第3の電極に対して垂直に凹んでいる、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(10) 前記エンドエフェクタは、長手方向軸に沿って実質的に平面状である、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
【0121】
(11) 長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を含むフレームと、
前記エンドエフェクタの第1の側で前記1つ以上の支柱の間に延在し、周囲環境に露出される、第1の膜であって、前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記第2の電極が前記第1の膜の窪み内に配置されるように、前記第1の膜に固定されている、第1の膜と、を更に備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(12) 前記エンドエフェクタは、平面構成に拡張するように構成されており、前記エンドエフェクタは、
前記エンドエフェクタに連結された複数の誘導ループを更に備え、前記複数の誘導ループのうちの各誘導ループは、前記平面構成において前記エンドエフェクタに直交するそれぞれの軸を有する、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(13) 医療用プローブのためのエンドエフェクタであって、
前記エンドエフェクタの第1の側の第1の電極であって、周囲環境に露出され、組織に接触するように構成された第1の表面を備える、第1の電極と、
前記エンドエフェクタの前記第1の側の第2の電極であって、前記第1の電極によって少なくとも部分的に囲まれており、前記周囲環境に露出された第2の表面を備え、前記第2の表面は、前記第1の表面と前記第2の表面との間の第1の垂直間隙によって組織との接触が抑制されている、第2の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
(14) 前記第1の表面及び前記第2の表面は、平面状表面を含む、実施態様13に記載のエンドエフェクタ。
(15) 前記第1の表面及び前記第2の表面は、長手方向軸に沿って延在し、前記長手方向軸に直交する方を向く、実施態様13に記載のエンドエフェクタ。
【0122】
(16) 長手方向軸に沿って延在するフレーム部材を更に備え、前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記フレーム部材から離間して前記フレーム部材と接触しない基板に配置されている、実施態様13に記載のエンドエフェクタ。
(17) 凹部を含む第1の側を更に備え、前記第1の電極は、前記第1の側に連結されて前記凹部を囲み、前記第2の電極は、前記凹部内に配置されている、実施態様13に記載のエンドエフェクタ。
(18) 前記エンドエフェクタの第1の側に連結され、周囲環境に露出され、組織に接触するように構成された第3の表面を備える第3の電極であって、前記第3の表面は、前記第1の表面と同一平面上にあり、前記第3の表面は、第2の横方向間隙によって前記第1の表面から離間している、第3の電極と、
前記エンドエフェクタの前記第1の側に連結され、前記第3の電極によって囲まれた第4の電極であって、前記第4の電極は、前記周囲環境に露出された第4の表面を備え、前記第4の表面は、前記第3の表面と前記第4の表面との間の第2の垂直間隙によって組織との接触が抑制され、前記第2の垂直間隙は、前記第3の表面に対して実質的に直交し、かつ前記第4の表面に対して直交して測定される、第4の電極と、を更に備える、実施態様13に記載のエンドエフェクタ。
(19) 前記第1の電極及び前記第3の電極は、双極対として心電図信号を測定するように構成されている、実施態様18に記載のエンドエフェクタ。
(20) 複数の双極対を更に備え、前記双極対の各々は、第1の電極組合せ及び第2の電極組合せを含み、前記第1の電極組合せは、前記第1の電極及び前記第2の電極を含み、前記第2の電極組合せは、第4の電極を囲む第3の電極を含み、前記第4の電極は、前記第3の電極に対して垂直に凹んでいる、実施態様13に記載のエンドエフェクタ。
【外国語明細書】