(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177165
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】薬剤包装システム及びパウチ
(51)【国際特許分類】
B65B 57/00 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
B65B57/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024146186
(22)【出願日】2024-08-28
(62)【分割の表示】P 2021565121の分割
【原出願日】2020-05-04
(31)【優先権主張番号】62/843,025
(32)【優先日】2019-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520127476
【氏名又は名称】アールエックスセーフ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】ホームズ,ウィリアム ケー.
(57)【要約】
【課題】 大容量の薬剤パウチ包装をもたらすためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】 パウチ(200)及びパウチ(200)に薬物を包装するための自動包装機(100)が開示される。一実施形態は、複数の薬物を有するためのパウチ(200)を提供する。パウチ(200)は、複数の別個のコンパートメント(708)を含み、各コンパートメントは、薬物のサブバッチを有する。パウチ(200)は、パウチ(200)を隣接するパウチ(200)から分離するために、パウチ(200)の両端において鋸歯状の縁(340)も含む。パウチ(200)は、複数のコンパートメント(708)にまたがって、1つの連続したパウチの外観を与える連続した識別子をさらに含む。複数の別個のコンパートメント(708)は、シールによって分離されるが、鋸歯状の縁によって分離されない。連続した識別子は、パウチ(200)の両端に境界(732)を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物を包装するための自動包装機であって、
前記薬物を分配するためのカートリッジと、
前記カートリッジから分配された前記薬物を受ける包装ユニットと、
前記カートリッジ及び前記包装ユニットに電気的に結合された電子プロセッサであり、
薬物のバッチ内の薬物を決定し、
前記薬物のバッチ内の薬物に基づき、前記薬物のバッチは分割されることになるかどうかを決定し、
前記薬物のバッチは分割されることになるという決定に応答して、前記薬物のバッチを複数の薬物のサブバッチに分割し、
前記包装ユニットを使用して、前記複数の薬物のサブバッチに対応する複数の別個のコンパートメントを含むパウチを作製し、
前記包装ユニットを使用して、前記複数の別個のコンパートメントを前記複数の薬物のサブバッチで満たす、
ように構成された電子プロセッサと、
を含む自動包装機。
【請求項2】
前記電子プロセッサは、
前記薬物のバッチ内の薬物に基づき、前記薬物のバッチに対するサイズを決定し、
前記薬物のバッチに対するサイズがパウチサイズの閾値よりも大きいかどうかを決定し、さらに、
前記薬物のバッチが前記パウチサイズの閾値よりも大きい場合に、前記薬物のバッチは分割されることになると決定する、
ようにさらに構成されている、請求項1に記載の自動包装機。
【請求項3】
前記電子プロセッサは、
前記薬物のバッチ内の薬物に基づき、前記薬物のバッチは不適合の薬物を含むかどうかを決定し、
前記薬物のバッチが不適合の薬物を含む場合に、前記薬物のバッチは分割されることになると決定する、
ようにさらに構成されている、請求項1に記載の自動包装機。
【請求項4】
前記電子プロセッサは、
前記包装ユニットを使用して、隣接するコンパートメント間に鋸歯状の縁を有することなく、前記複数の別個のコンパートメントをシールし、
前記複数の薬物のサブバッチが包装されると決定したことに応答して、前記パウチの端部において前記パウチに鋸歯状の縁を与える、
ようにさらに構成されている、請求項1に記載の自動包装機。
【請求項5】
前記電子プロセッサは、
第2の薬物のバッチ内の薬物を決定し、
前記第2の薬物のバッチ内の薬物に基づき、前記第2の薬物のバッチは分割されることにはならないと決定し、
前記第2の薬物のバッチは分割されることにはならないという決定に応答して、コンパートメントを作製することなく、前記包装ユニットを使用して、第2のパウチを前記第2の薬物のバッチで満たし、
前記包装ユニットを使用して、前記第2のパウチの端部において前記第2のパウチにシール及び鋸歯状の縁を与える
ようにさらに構成されている、請求項1に記載の自動包装機。
【請求項6】
前記電子プロセッサは、前記複数の別個のコンパートメントのサブセットにまたがって、1つの連続したパウチの外観を提供する連続した識別子を前記パウチ上に印刷するようにさらに構成されている、請求項1に記載の自動包装機。
【請求項7】
前記包装ユニットは、
前記パウチを形成するように動作可能な包装機器と、
前記薬物を前記包装機器に向けるように構成されたトラックと、
前記トラックから前記薬物を受けるために前記トラックに結合された容器であって、前記パウチが前記容器内に形成される、容器と、
前記薬物が前記パウチ内で受けられた後で、前記パウチのシール形成領域に沿って前記パウチをシールするためのシール形成機構と、
をさらに含む、請求項1に記載の自動包装機。
【請求項8】
前記包装ユニットは、薬物が前記シール形成領域内にあるかどうかを検出するように構成されたセンサをさらに含み、前記電子プロセッサは、
前記センサを使用して、前記シール形成領域内の薬物を検出し、
前記シール形成領域内の薬物を検出したことに応答して、前記パウチのシール形成を停止する、
ようにさらに構成されている、請求項7に記載の自動包装機。
【請求項9】
前記電子プロセッサは、前記シール形成領域内の薬物を検出したことに応答して、警告を生成するようにさらに構成されている、請求項8に記載の自動包装機。
【請求項10】
前記電子プロセッサは、前記シール形成領域内の薬物を検出したことに応答して、前記パウチを振動させて前記薬物を前記シール形成領域から移動させるように構成された振動機構を作動させるように構成されている、請求項8に記載の自動包装機。
【請求項11】
自動包装機を使用して薬物を包装する方法であって、
前記自動包装機の電子プロセッサを使用して、薬物のバッチ内の薬物を決定するステップと、
前記電子プロセッサを使用して、前記薬物のバッチ内の薬物に基づき、前記薬物のバッチが分割されることになるかどうかを決定するステップと、
前記電子プロセッサを使用して、前記薬物のバッチが分割されることになるという決定に応答して、前記薬物のバッチを複数の薬物のサブバッチに分割するステップと、
前記自動包装機の包装ユニットを使用して、前記複数の薬物のサブバッチに対応する複数の別個のコンパートメントを含むパウチを作製するステップと、
前記包装ユニットを使用して、前記複数の別個のコンパートメントを前記複数の薬物のサブバッチで満たすステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記電子プロセッサを使用して、前記薬物のバッチ内の薬物に基づき、前記薬物のバッチに対するサイズを決定するステップと、
前記電子プロセッサを使用して、前記薬物のバッチに対するサイズがパウチサイズの閾値よりも大きいかどうかを決定するステップと、
前記電子プロセッサを使用して、前記薬物のバッチが前記パウチサイズの閾値よりも大きい場合に、前記薬物のバッチは分割されることになると決定するステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記電子プロセッサを使用して、前記薬物のバッチ内の薬物に基づき、前記薬物のバッチは不適合の薬物を含むかどうかを決定するステップと、
前記電子プロセッサを使用して、前記薬物のバッチが不適合の薬物を含む場合に、前記薬物のバッチは分割されることになると決定するステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記包装ユニットを使用して、隣接するコンパートメント間のシール位置に鋸歯状の縁を有することなく、前記複数の別個のコンパートメントをシールするステップと、
前記包装ユニットを使用して、前記複数の薬物のサブバッチが包装されると決定したことに応答して、前記パウチの端部において前記パウチに鋸歯状の縁を与えるステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記電子プロセッサは、
前記電子プロセッサを使用して、第2の薬物のバッチ内の薬物を決定し、
前記電子プロセッサを使用して、前記第2の薬物のバッチ内の薬物に基づき、前記第2の薬物のバッチは分割されることにはならないと決定し、
前記第2の薬物のバッチは分割されることにはならないという決定に応答して、コンパートメントを作製することなく、前記包装ユニットを使用して、第2のパウチを前記第2の薬物のバッチで満たし、
前記包装ユニットを使用して、前記第2のパウチの端部において前記第2のパウチにシール及び鋸歯状の縁を与える、
ようにさらに構成されている、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記包装ユニットを使用して、前記複数の別個のコンパートメントのサブセットにまたがって、1つの連続したパウチの外観を提供する連続した識別子を前記パウチ上に印刷するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
包装機器を用いて、前記パウチを形成するステップと、
前記薬物をトラックに沿って前記包装機器に向けるステップと、
容器において、前記トラックから前記薬物を受けるステップであって、前記パウチは前記容器内に形成され、前記薬物が前記パウチ内で受けられた後で、前記パウチのシール形成領域に沿って、シール形成機構を使用して、前記パウチはシールされる、ステップと、
センサを使用して、前記シール形成領域内の薬物を検出するステップと、
前記電子プロセッサを使用して、前記シール形成領域内の薬物を検出したことに応答して、前記パウチのシール形成を停止するステップと、
前記電子プロセッサを使用して、前記シール形成領域内の薬物を検出したことに応答して、警告を生成するステップと、
前記電子プロセッサを使用して、前記シール形成領域内の薬物を検出したことに応答して、前記パウチを振動させて前記薬物を前記シール形成領域から移動させるように構成された振動機構を作動させるステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年5月3日に出願された米国仮特許出願第62/843,025号に対する優先権を主張し、その内容全体を参照により本明細書において援用する。
【0002】
本発明は、薬剤包装システムに関し、特に、大容量の薬剤パウチ包装をもたらすためのシステム及び方法に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2019/0112080号
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0318931号
【特許文献3】米国特許出願公開第2017/0015445号
【特許文献4】米国特許第10,187,593号
【発明の概要】
【0004】
一実施形態が、複数の薬物を有するためのパウチを提供する。当該パウチは、複数の別個のコンパートメントを含み、各コンパートメントは、薬物のサブバッチを有する。当該パウチはまた、パウチを隣接するパウチから分離するために、パウチの両端に鋸歯状の縁(serrations)を含む。当該パウチは、複数のコンパートメントにまたがって、1つの連続したパウチの外観を与える連続した識別子をさらに含む。一部の実施形態において、複数の別個のコンパートメントは、ヒートシールによって分離されてもよいが、鋸歯状の縁によって分離されてはならない。一部の実施形態において、連続した識別子は、境界を含んでもよい。
【0005】
別の実施形態は、医薬品を包装するための自動包装機を提供し、当該自動包装機は、薬物を分配するためのカートリッジと、カートリッジから分配された薬物を受ける包装ユニットと、カートリッジ及び包装ユニットに電気的に結合された電子プロセッサとを含む。電子プロセッサは、薬物のバッチ内の薬物を決定し、さらに、薬物のバッチ内の薬物に基づき、薬物のバッチは分割されることになるかどうかを決定するように構成される。電子プロセッサはまた、薬物のバッチは分割されることになるという決定に応答して、薬物のバッチを複数の薬物のサブバッチに分割し、さらに、包装ユニットを使用して、複数の薬物のサブバッチに対応する複数のコンパートメントを含むパウチを作製するように構成される。電子プロセッサは、包装ユニットを使用して、複数のコンパートメントを複数の薬物のサブバッチで満たすようにさらに構成される。
【0006】
別の実施形態は、自動包装機を使用して医薬品を包装する方法を提供し、当該方法は、自動包装機の電子プロセッサを使用して、薬物のバッチ内の薬物を決定するステップと、電子プロセッサを使用して、薬物のバッチ内の薬物に基づき、薬物のバッチが分割されることになるかどうかを決定するステップとを含む。当該方法はまた、電子プロセッサを使用して、薬物のバッチは分割されることになるという決定に応答して、薬物のバッチを複数の薬物のサブバッチに分割するステップと、包装ユニットを使用して、複数の薬物のサブバッチに対応する複数のコンパートメントを含むパウチを作製するステップとを含む。当該方法は、包装ユニットを使用して、複数のコンパートメントを複数の薬物のサブバッチで満たすステップをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一部の実施形態による、自動包装機の正面斜視図である。
【
図2】一部の実施形態による、
図1の自動包装機の包装ユニットの斜視図である。
【
図3】一部の実施形態による、ベース及びマニホールドを含む
図2の包装ユニットの一部を例示した図である。
【
図4】一部の実施形態による、マニホールド、容器、及びバルブ機構を含む
図2の包装ユニットの別の部分を例示した図である。
【
図5】一部の実施形態による、マニホールド、容器、及びバルブ機構を含む
図2の包装ユニットの別の部分を例示した図である。
【
図6】一部の実施形態による、マニホールド、容器、及びバルブ機構を含む
図2の包装ユニットの別の部分を例示した図である。
【
図7】一部の実施形態による、内側に医薬品を包装したパウチを例示した図である。
【
図8】一部の実施形態による、
図1の自動包装機の包装ユニットの一部を例示した図であり、包装ユニットは、第1の位置においてバルブ機構を含む。
【
図9】一部の実施形態による、第2の位置においてバルブ機構を有する
図8の包装ユニットの一部を例示した図である。
【
図10】一部の実施形態による、
図2の包装ユニットを使用して形成された一連のパウチを例示した図である。
【
図11】一部の実施形態による、
図1の自動包装機の制御システムの簡略ブロック図である。
【
図12】一部の実施形態による、
図2の包装ユニットの正面図である。
【
図13】一部の実施形態による、
図1の自動包装機を使用した、医薬品を包装する方法の流れ図である。
【
図14A】一部の実施形態による、
図1の自動包装機を使用して包装された薬物のバッチの正面図である。
【
図14B】一部の実施形態による、
図1の自動包装機を使用して包装された薬物のバッチの背面図である。
【
図15A】一部の実施形態による、
図1の自動包装機を使用して包装された薬物のサブバッチの正面図である。
【
図15B】一部の実施形態による、
図1の自動包装機を使用して包装された薬物のサブバッチの背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のいずれかの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載されたか又は以下の図面に例示された構成要素の構成及び配置の詳細に限定されないことが理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法において実施するか又は実行することが可能である。
【0009】
図1は、ユニバーサル供給カートリッジ105及び包装ユニット110を含む、例となる自動包装機100を例示している。ユニバーサル供給カートリッジ105は、バルクキャニスタから薬物を受け、包装ユニット110に丸薬を個々に分配する。各ユニバーサル供給カートリッジ105は、同時に20までの別個の丸薬を分配することができる。ユニバーサル供給カートリッジ105を含む
図1において例示されている配置では、自動包装機100を使用して、20の異なる丸薬を同時に分配及び包装することができる。例となるユニバーサル供給カートリッジは、その内容全体を参照により本明細書に援用する特許文献1において記載されている。
【0010】
包装ユニット110は、個々の丸薬を受け、消費者に提供されることになるパウチ包装にそれらを包装する。
図1において例示されている例では、包装ユニットは、ストリップ包装機110である。例となるストリップ包装機は、その内容全体を参照により本明細書に援用する特許文献2及び特許文献3に記載されている。
図1は、自動包装機100の単なる例となる実施形態を例示している。自動包装機100は、
図1において例示されているものよりも多い又は少ない構成要素を含んでもよく、本明細書において明示的に記載されているもの以外の機能を行ってもよい。
【0011】
図2~6は、自動包装システム100と共に使用するための包装ユニット110の一実施形態を例示している。例示されている例では、包装ユニット110は、ベース114、マニホールド118、容器122、2つのフィードストックロール126、130、及び巻き取りロール134を含む。
【0012】
図2及び3において示されているように、マニホールド118は、ベース114に取り付けられたユニバーサル供給カートリッジ105のカートリッジの各々に対応する複数の別々のトラック138を含む。例示されているトラック138は、マニホールド118を共に形成する独立したチャネルである。トラック138は、医薬品が容器122までマニホールド118を滑り落ちるにときに、医薬品を互いから分離する。
【0013】
図3において示されているように、カメラ142が、ベース114内の放出口に隣接してベース114に取り付けられている。各カメラ142は、ベース114上で支持されたユニバーサル供給カートリッジ105のカートリッジのうち1つに関連付けられている。カメラ142は、適切な数及び/又はタイプの医薬品がユニバーサル供給カートリッジ105から分配されているかどうかを決定するように動作可能である。カメラ142は、ベース114を出る医薬品の画像をキャプチャし、医薬品の特徴(例えば、色、輪郭、サイズ、形状、記されたもの等)を、格納された医薬品の画像と比較する。一部の実施形態では、認識ソフトウェアを利用して、カメラ142によってキャプチャされた画像を、格納された画像と自動的に比較することができる。他の実施形態では、キャプチャされた画像を、遠くにいる薬剤師又は技術者まで送り、薬剤師又は技術者は、画像を分析し、正確な数及びタイプの医薬品が分配されたことを確認する。さらなる実施形態において、カメラ142は、特定のタイプの医薬品を明らかにするのではなく、対象(例えば、丸薬等)がベース114を通って落下するかどうかを検出するだけの赤外線センサであってもよい。
【0014】
図4~6において示されているように、容器122は、マニホールド118内のトラック138の各々から医薬品を受ける。例示されている実施形態において、容器122は、医薬品がフィードストックロール126、130によってパウチに収集される前に医薬品を一時的に停止させるシャッター又はバルブ機構146を含む。例示されているシャッター機構146は、第1の位置又は下降位置(
図5)と第2の位置又は上昇位置(
図6)との間で可動のプランジャー又はプッシュロッド150を含む。下降位置にある場合、プランジャー150は、医薬品がマニホールド118から出て移動するのを阻止する。上昇位置にある場合、プランジャー150は、医薬品が包装機器(例えば、フィードストックロール126、130)に向かって通過するのを可能にするためにどかされる。一部の実施形態において、シャッター機構146は、プランジャー150を昇降させるために、ソレノイド又は他の適したアクチュエータを含んでもよい。
【0015】
動作中、プランジャー150は、医薬品を一時的に停止させるために、最初は下降位置(
図5)にある。プランジャー150は、要求された医薬品全てが容器122に集められるまで、この位置に留まる。(カメラ142によって決定され得る)過剰又は不正確な医薬品がユニバーサル供給カートリッジ105から分配される場合、空気の噴出、デフレクタ、又はトラップドアを利用して、医薬品が容器122に到達する前に、容器122から又はマニホールド118からその医薬品を除去することができる。一部の実施形態において、過剰又は不正確な医薬品かどうかを検出することは、ユニバーサル供給カートリッジ105から放出されるに従い、医薬品が飛行(例えば、ベース114からマニホールド118への落下)中であるときに、医薬品を検査することを含み得る。ベース114上に取り付けられたカメラ142は、例えば、丸薬上の記されたものを読むことによって、各分配された医薬品を特定するために使用されてもよい。カメラ142は、高速度カメラであってもよく、分配された医薬品の全体的な画像をキャプチャするためにプリズム及び/又はミラーを含んでもよい。次に、制御システムが、高速度カメラ142によってキャプチャされた画像を処理して、正確な又は無傷の医薬品がユニバーサル供給カートリッジ105から分配されたかどうかを決定することができる。適切な医薬品が容器122内に入ると、医薬品をパウチに包装することができるように、プランジャー150は上昇位置(
図6)まで作動される。次に、プランジャー150は、医薬品をパウチ内に押し込み、次の医薬品のバッチを待つのに寄与するために、下降位置まで再作動される。
【0016】
図7は、異なる医薬品204をその中に有するパウチ200を例示している。例示されているパウチ200は、上記の包装ユニット110の包装機器を使用して形成され得るパウチの一例である。パウチ200は、3つの閉じたエッジ208と1つの開いたエッジ212とを有する透明なプラスチック(例えばセロハン)バッグである。ヒートシール216が、開いたエッジ212に隣接してパウチ200を横切って延びて、パウチ200をシールしている。一部の実施形態では、パウチ200の4つのエッジ208、212の全てが、ヒートシールを介して閉じられてもよい。追加的又は代替的に、パウチ200は、不透明及び/又は非プラスチックの材料で構成されてもよい。例えば、材料の片側又は両側が、不透明又は有色(例えば、琥珀色)であってもよい。上記のように、識別表示220(例えば、患者名、バーコード、医薬品のタイプ等)が、例えば、サーマルプリンタ、インクジェットプリンタ、又は熱転写リボン等を使用して、パウチ200上に印刷される。他の実施形態において、識別表示220は、接着剤を用いてパウチ200に結合されたラベル上に印刷されてもよい。さらなる実施形態において、パウチ200は、薬物なしのヘッダー領域及び/又はフッター領域を含んでもよいが、それは、表示220を印刷又は適用するためのスペースを提供する。一部の実施形態において、包装ユニット110は、患者に対する特定の情報を含む空の(すなわち、満たされていない)パウチを分配することができる。この情報は、例えば、どのように又はいつ医薬品を服用するかに関する指示、又は新しい医薬品のバッチを入手するためのリマインダー等を含んでもよい。
【0017】
図8及び9は、自動包装システム100と共に使用するための別の包装ユニット300の一部を例示している。包装ユニット300は、上記の包装ユニット110と類似している。以下において具体的に論じられていない包装ユニット300の特徴及び要素の説明については、上記の包装ユニット110の説明が本明細書において参照される。
【0018】
例示されている実施形態において、包装ユニット300は、医薬品がパウチ(例えば、
図7において示されているパウチ200)に包装されるときに、医薬品(例えば、丸薬P)を制御するための容器304を含む。容器304は、1つ以上のトラック(例えば、
図2において示されているマニホールド188のトラック138)から医薬品を受け、その医薬品を包装機器に向ける。先に説明したように、包装機器は、パウチを形成するために2つのフィードストックロールと巻取りロールと(例えば、
図2において示されているロール126、130、134)を含み得る。他の実施形態において、包装機器は、単一のフィードストックロールを含み得る。容器304は、包装機器の上流に位置して、医薬品が包装機器に到達する前に、トラックから医薬品を受ける。
【0019】
例示されている容器304は、収集領域308及びバルブ機構312を含む。収集領域308は、医薬品を受けるためにトラックと通じている。バルブ機構312は、医薬品が包装機器に到達する前に医薬品をブロックする。例示されている実施形態において、バルブ機構312は、プランジャー又はインジェクタ316を含む。プランジャー316は、第1の位置又は下降位置(
図8)と第2の位置又は上昇位置(
図9)との間で、トラック及び収集領域308に対して可動である。下降位置にある場合、プランジャー316は、医薬品が収集領域308から出て包装機器に向かって移動するのを阻止する。上昇位置にある場合、プランジャー316は、医薬品が包装機器に向かって通過するのを可能にするようにどかされる。例示されている実施形態において、プランジャー316は、下降位置と上昇位置との間を直線的に滑る。一部の実施形態において、バルブ機構312は、プランジャー316を昇降させるためにソレノイド又は他の適したアクチュエータを含んでもよい。
【0020】
例示されている容器304は、フラッパー320も含む。フラッパー320は、収集領域308の下流に位置する。フラッパー320は、包装機器のフィードストックロールによって放出されている材料324を管理して、パウチを形成するのに寄与する。特に、フラッパー320は、収集領域308と包装機器との間で経路328内に延び、材料324と係合して、材料324が裂けるのを又は結合するのを抑制する。加えて、フラッパー320は、シール形成のために材料324のエッジを互いに近接させて保持するのに寄与する。例示されている実施形態において、フラッパー320は、ピボットシャフト331を中心として経路328に対して枢動可能である。他の実施形態において、フラッパー320は、経路328に対して直線的に移動してもよい。一部の実施形態において、フラッパー320は、例えば、ばねによって経路328内に付勢されてもよい。
【0021】
一部の実施形態において、フラッパー320は、収集領域308と包装機器との間で経路328を選択的にブロックすることもできる。プランジャー316が上昇位置にある(
図9の)場合、例示されているフラッパー320は、容器304と包装機器との間で経路328内に延びる。この位置において、医薬品は、医薬品がパウチに充填される前に、パウチの上で保持される。プランジャー316が下降位置にある(
図8の)場合、フラッパー320は経路328からどかされ、プランジャー316が経路328を通って延びるのを可能にする。プランジャー316が下降位置まで移動する前に医薬品がフラッパー320上で保持されていた場合、医薬品はまた、包装機器により形成されたパウチ内にプランジャー316によって押し込まれる。プランジャー316が上昇位置まで戻されると、フラッパー320の先端が、パウチの2等分(すなわち、材料324の2つのストリップ)を互いに平らになるよう押す。
【0022】
他の実施形態において、フラッパー320は、その先端に沿ってカーブアウト又はへこみを含んでもよい。カーブアウトは、一般的に、プランジャー316の形状及び輪郭と適合し得る。カーブアウトは、フラッパー320によってブロックされることなく、医薬品がパウチ内に移動するための穴を提供する。そのような実施形態において、フラッパー320は、エッジ全体に沿って互いに押し付けるようにパウチの2つの側面を挟まないが、パウチの2つの側面のエッジを共に近づけるだけであるため、パウチの上縁を閉じることができる。
【0023】
一部の実施形態において、プランジャー316は、パウチが形成されているときに材料324の間に保持される。より詳細には、パウチは、材料324の2つのストリップを3つのエッジ(例えば、底部のエッジ及び2つの側部のエッジ)に沿ってシール(例えば、ヒートシール)することによって形成される。このシール形成プロセスは、U字形のシール形成機構330を使用して、単一のステップで行うことができる。材料324の2つのストリップが共にシールされる前に、プランジャー316は、材料324のストリップ間に置かれる。次に、シール形成機構330は、プランジャー316の周囲にシールを作製する。プランジャー316の周囲にシールを作製することによって、材料324の2つのストリップは共に接続されるが、互いに対して平らにはならない。プランジャー316が上昇位置まで移動すると(
図9)、プランジャー316は、材料324の2つのストリップ間からどかされ、パウチは上部で開いたままになる。以下においてさらに説明するように、プランジャー316を下降位置まで戻して(
図8)、医薬品をパウチ内に押し込むのに寄与することができる。次に、プランジャー316が材料324の上流部分の間にあるように、材料324の2つのストリップを前進させることができる。次のパウチが形成される準備が整うと、U字形のシール形成機構330は、再び、材料324の2つのストリップを3つのエッジに沿ってシールすることができる。このパウチの底部のシールが、前のパウチの上部のシールとなる。次に、切断機構が、一般的に同じ時間及びストロークで、パウチ間の底部/上部のシールを通る鋸歯状の縁の線を作製して、後にパウチを分離するのを容易にすることができる。或いは、切断機構は、パウチが完成したときに、シールにおいてパウチを切り離すことができる。
【0024】
図10は、包装ユニット300を使用して作製された一連の又は一片のパウチ332の一部を例示している。パウチ332は、ヒートシール336を用いて4つのエッジ全てに沿ってシールされている。パウチ332の分離を容易にするために、パウチ332間のヒートシール336には、鋸歯状の縁340が形成されている。
図10において示されているように、パウチは、例えば、異なる量の医薬品を収容するために、異なる長さにすることができる。
【0025】
図8及び9を再び参照すると、動作中、バルブ機構312は、医薬品がパウチに落下するために重力に依存するのではなく、パウチを充填させるためにパウチに医薬品を物理的に押し込む。特に、バルブ機構312のプランジャー316は、容器304がトラックから医薬品を受けるため、最初に下降位置にある(
図8)。下降位置にある間、プランジャー316は、医薬品が包装機器まで移動するのを阻止するため、医薬品の全てが最初に収集領域308に収集される。バルブ機構312を用いて医薬品をブロックすることは、前のパウチが依然としてシールされている間に、医薬品が収集領域308の底部に向かって共に沈降するのを可能にする。バルブ機構312は、医薬品が間違ったパウチに入るのを抑制する。バルブ機構312は、それによって、包装ユニット300の精度及び速度を上げ、エラーを防止する。バルブ機構312は、シール形成機構330によってパウチのシール形成領域において医薬品が粉砕されるか又は損傷されるのも抑制する。加えて、パウチは、バルブ機構312とほぼ同じ速度で前進させられて、バルブ機構が医薬品又はパウチを損傷するのを抑制する。
【0026】
この時間の間、包装機器の各フィードストックロールは、材料324を放出して、パウチを形成する。各フィードストックロールからの材料324は、パウチの半分を形成する。2等分は、側面を閉じてパウチを形成するために、3つの側又はエッジ(例えば、底部及び2つの側部)に沿って共に固定される。例示されている実施形態において、パウチの側は、例えば、ヒートシールによって閉じられる。パウチは、フィードストックロールから要求に応じて作られるため、
図10において示されているように、包装される医薬品の量に応じて、パウチの長さを可変に(例えば、より長く又は短く)することができる。例えば、約1インチから約3と1/4インチの長さを有するパウチが作られるが、他の長さのパウチも可能である。パウチの長さは、パウチに充填されると予想される医薬品の量、及びパウチ上に表示及びその他の情報を印刷するのに必要な面積に基づき、包装機器によって自動的に決定されてもよい。特定のパウチを形成するのに必要な材料の量は、材料324上に描かれたインデックスマーク(例えば、黒線)によって材料324上で特定され得る。包装機器がこのマークを見ると、フィードストックロールは材料324を放出するのを停止する。包装機器が単一のフィードストックロールのみを含む実施形態では、単一のロールからの材料324を、1つの側又はエッジに沿って折り畳んで、そのエッジを閉じてもよい。いずれの実施形態においても、材料324は、医薬品及び患者に関する表示で予め印刷されてもよい。パウチが最初に形成された後で、ヒートシール要素の1つが材料324から離れる。この作用は、その上部の閉じていないエッジに沿ってパウチを開かせる。
【0027】
例示されているプランジャー316は、パウチを形成する及び形づくるのにも寄与する。プランジャー316が下降位置にあるとき、プランジャー316は、パウチを形成する材料324の2つのストリップ間に位置する。材料324は、パウチの最初の形状を形成するために、3つのエッジ(例えば、底部及び2つの側部)に沿って閉じる(例えば、ヒートシールする)ことができる。例示されている実施形態において、プランジャー316は、1つの側に実質的に湾曲した外面344を含み、反対側に実質的に平らな外面348を含む。湾曲した外面344は、材料324のストリップの一方を、材料324の他方のストリップに対してアーチ状に形作る。この配置は、材料324のアーチ状ストリップを、材料324の他のストリップに対して平らにさせず、医薬品がパウチを満たしやすくしている。加えて、プランジャー316がパウチから取り除かれると、材料324の上縁間に穴又はギャップが残され、医薬品がパウチ内により容易に移動するのを可能にしている。
【0028】
一部の実施形態において、プランジャー316の周囲にパウチが形成されると、プランジャー316は上昇位置まで移動する(
図9)。次に、医薬品が、ユニバーサル供給カートリッジ105のそれぞれのカートリッジから放出される。医薬品は、重力によりマニホールド118を通って、パウチ内に落下する。プランジャー316は、パウチの上部の第2の位置まで移動し、そこで開口部が形成されて、医薬品をパウチ内に押し込むのに寄与する。次に、プランジャー316は、下降位置まで移動し(
図8)、材料324は、プランジャー316が移動するのとほぼ同じ速度で、包装機器によって前進させられる。プランジャー316が下降位置にある(
図8の)場合、パウチの上部は、以下において記載されるように、新しいパウチの側と共にシールされる。
【0029】
他の実施形態では、必要とされる医薬品の全てが収集領域308に収集され、パウチが形成されると、プランジャー316は上昇位置まで移動する(
図9)。次に、医薬品は、フラッパー320に向かって収集領域308から落下し、このフラッパー320は、一部の実施形態において、包装機器への経路328をブロックする。次に、プランジャー316は、下降位置まで戻って(
図8)、医薬品をパウチ内に押し込むのに寄与する。材料324は、プランジャー316が移動するのとほぼ同じ速度で包装機器によって前進させられ、従って、プランジャー316は、特に、パウチが多くの医薬品(例えば、15~20の丸薬、又はそれ以上)で満たされている場合に、医薬品を粉砕又は損傷することはない。代わりに、プランジャー316は、医薬品を押して、シール形成機構330を越えて及びシール形成機構330からどかすように医薬品を移動させ、従って、シール形成機構330は、パウチ内の上部のシールを作ることができる。一部の実施形態において、プランジャー316はまた、プランジャー316の移動よりもわずかに先にフラッパー320を移動させるカム型機構を作動させてもよい。プランジャー316を用いて医薬品をパウチ内に押し込むのに寄与することによって、より多くの医薬品をより確実にパウチ内に充填することができる。例えば、一部の実施形態において、プランジャー316は、10~40の医薬品を単一のパウチ内に移動させるために使用されてもよい。パウチ内へのそのような量の医薬品の充填は、重力のみに依存することによって達成可能ではない恐れがある。加えて、そのような配置は、従来の装置よりも多くの医薬品が単一のパウチに充填されるのを可能にし、これは、(各々が少数の丸薬を有する複数のパウチではなく)単一のパウチに医薬品の全てを提供することによって患者を混乱させる可能性を減らす。
【0030】
医薬品がプランジャー316によってパウチ内に充填されるに従い、材料324を前進させて、プランジャー316の周囲に次のパウチを形成し始める。フラッパー320は、材料324のエッジを共に保持するのに寄与するために、プランジャー316に向かって枢動される。材料324がフィードストックロールによって十分に前進させられると、パウチの第4の側又は縁部(例えば、上部)がシール形成機構330によって閉じられる。他の側と同様に、パウチの第4の側は、例えば、ヒートシールによって閉じることができる。上述したように、パウチの第4(又は上部)の側を形成するシールはまた、次のパウチの底部のシールを形成してもよい。このプロセスは、
図10において示されているように、一連の別々のパウチを作製するために続けられる。
【0031】
シール形成機構330は、パウチのシール形成領域(例えば、鋸歯状の縁340、612、712又は鋸歯状の縁のないヒートシール714に沿った領域等)に沿って上部のシールを作製する。薬物がパウチのシール形成領域334に存在する場合、シール形成機構330は、薬物を粉砕又は破壊して、薬物を流通には使いものにならないようにする可能性がある。この破損を防ぐために、シール形成機構330によってセンサ338(例えば、カメラ等)を提供して(
図12を参照)、シール形成領域334を妨害し得る薬物を検出することができる。包装ユニット300は、センサ338によって薬物が検出された場合に、パウチをシールするのを停止させることができる。一部の実施形態において、シール形成領域334からパウチ内に薬物が沈降するようにパウチを振動させるために、シール形成機構330に振動機構が提供されてもよい。一部の実施形態において、センサ(例えば、カメラ等)はまた、薬物がトラック138内でつまっていて、パウチまでたどりつけていないかどうかを検出するために、トラック138に沿って提供されてもよい。トラック138内のセンサがトラック内でつまった薬物を検出した場合、パウチがシールされないように防ぐことができる。特に、トラック138内のセンサは、パウチがシールされる前に、パウチへの経路がクリアであるかどうかを検出する。
【0032】
包装ユニット300の容器304は、重力供給に依存する包装ユニットよりも正確に、より速く、及びより多い容量で、パウチ内に医薬品を充填することを容易にする。そのようなものとして、パウチをより確実に満たすことができる。
【0033】
図1及び12を参照すると、一部の実施形態において、包装ユニット110、300は、パウチが形成されるときにパウチ上に患者名、日付、その中に有する医薬品の量及びタイプ、バーコード、及び/又は他の表示を印刷するためにプリンタ352を含んでもよい。プリンタ352は、例えば、サーマルプリンタであってもよい。他の実施形態において、プリンタ352は、インクリボン又はインクジェットを含んでもよい。加えて、包装ユニット110、300は、パウチが巻き取りロール134にスプールされるか又は分配されるときに、パウチをモニター及びチェックするために、バーコードスキャナ又はビジョンシステム356を含んでもよい。
【0034】
図11は、自動包装機100に対する制御システム400の一実施形態を例示している。制御システム400は、医薬品用パウチを放出及び形成するようにフィードストックロール126、130の動作を制御し、プリンタ352が材料324上に表示を印刷するよう制御し、自動包装機100の他の構成要素を制御する。例示されている例において、制御システム400は、プロセッサ410、メモリ420、トランシーバ430、及び入力/出力インターフェース440を含む。プロセッサ410、メモリ420、トランシーバ430、及び入力/出力インターフェース440は、1つ以上の制御及び/又はデータバス(例えば、通信バス450)を介して通信する。
図11は、制御システム400の単なる1つの例証的な実施形態を例示している。制御システム400は、より多くの又はより少ない構成要素を含んでもよく、本明細書において明示的に記載されているもの以外の機能を行ってもよい。
【0035】
一部の実施形態において、プロセッサ410は、メモリ420等の別個のメモリを有するマイクロプロセッサとして実装される。他の実施形態において、プロセッサ410は、(同じチップ上にメモリ420を有する)マイクロコントローラとして実装されてもよい。他の実施形態において、プロセッサ410は、複数のプロセッサを使用して実装されてもよい。加えて、プロセッサ410は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及び特定用途向け集積回路(ASIC)等として部分的又は全体的に実装されてもよく、メモリ420は、それに応じて必要とされなくても又は修正されなくてもよい。例示されている例において、メモリ420は、本明細書において記載される制御システム400の機能を実行するためにプロセッサ410によって受信及び実行される命令を格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能メモリを含む。メモリ420は、例えば、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含んでもよい。プログラム記憶領域及びデータ記憶領域は、リードオンリーメモリ及びランダムアクセスメモリ等、異なるタイプのメモリの組み合わせを含んでもよい。
【0036】
トランシーバ430は、制御システム400から、例えば、遠くの薬剤師のサーバー、スマートフォン、又はタブレットコンピュータ等の遠隔電子装置への無線通信を可能にする。他の実施形態では、トランシーバ430ではなく、制御システム400は、例えば、送信機及び受信機等、別個の送信構成要素及び受信構成要素を含んでもよい。さらに他の実施形態において、制御システム400は、トランシーバ430を含まなくてもよく、インターネット等の通信ネットワークへのネットワークインターフェース及び有線接続を介して遠隔装置と通信してもよい。
【0037】
上述したように、制御システム400は、入力/出力インターフェース440(又は、より一般的には、ユーザインターフェースと呼ばれるもの)を含んでもよい。入力/出力インターフェース440は、1つ以上の入力機構(例えば、タッチスクリーン、キーパッド、ボタン、及びノブ等)、1つ以上の出力機構(例えば、ディスプレイ、プリンタ、及びスピーカー等)、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。入力/出力インターフェース440は、ユーザによって起動される入力装置からの入力を受け、ユーザが相互作用する出力装置に出力を提供する。一部の実施形態では、入力/出力インターフェース440を介した入力及び出力の管理の代替物として又はそれに加えて、制御システム400は、有線又は無線接続を介して、コンソールコンピュータ等の外部装置と通信することによって、ユーザ入力を受け、ユーザ出力を提供し、又はその両方を行うことができる。
【0038】
ユーザは、制御システム400を介して包装ユニット110、300と相互作用して、患者情報、施設情報、及び/又は必要とされる医薬品を入力することができる。制御システム400は、包装ユニット110、300に薬物を個々に分配するように、ユニバーサル供給カートリッジ105の動作を制御することができる。制御システム400は、分配される薬物の周囲にパウチを形成するように、包装ユニット110、300の動作を制御することもできる。
【0039】
図12は、包装ユニット110、300の別の図を例示している。例示されている例において、包装ユニット110、300は、検証システム356も含む。検証システム356は、フィードストックロール126、130と巻き取りロール134(又はディスペンサ)との間で、容器122及びパウチシール形成機構330の下流に置かれる。例となる検証システムは、その全内容を参照により本明細書において援用する特許文献4に記載されている。
【0040】
動作中、自動包装機100は、薬物のバッチを包装するために使用され、各バッチは、別個のパウチ包装で提供される。パウチ包装は、検証システム356を使用して検証される。上記のように単一のパウチのサイズを変えることによって、自動包装機100を使用して、任意の数の薬物を単一のパウチ包装において包装することができる。しかし、単一のパウチにおける多数の丸薬は、検証システムを使用した検証の実施を複雑にする可能性がある。例えば、単一のパウチが7を超える薬物を含む場合、検証プロセスの間に薬物は重複する可能性があり、どの薬物が及びどのくらいの薬物がパウチ内にあるかを特定するのを困難にしている。(例えば、1つの薬物が水を放出し、別の薬物が水を吸収する場合等)一部の薬物は、互いに影響し合うことを避けるために、異なるパウチにおいて包装されるべきである。アレルゲン性であることが知られている一部の薬物(例えば、ペニシリン等)は、他の薬物とは別に包装される必要があり得る。加えて、一部の高価な薬物(例えば、HIV薬物等)は、他の薬物又は物質と接触した場合には、再包装又は再使用することはできない。これらの例において、これらの高価な薬物は、薬物を再使用又は再包装する必要が生じる場合には、別に包装される。以下に提供される例となる方法500は、検証を容易にするために、単一の薬物のバッチを複数のサブバッチに分割するのを可能にする。
【0041】
図13は、一部の実施形態による、自動包装機100を使用して薬物を包装する1つの例となる方法500の流れ図である。例示されている方法500は、多くの例証的なステップを含んでいるけれども、ステップのうち全てが、全てのシナリオにおいて行われる必要はない。一部の実施形態では、自動包装機100を使用して薬物を包装する方法は、流れ図において特定されたステップのサブセットのみを含んでもよい。加えて、一部の方法は、さらなるステップを含んでもよい。
【0042】
方法500では、特定の機能を行うか又はブロックを行う包装ユニット110又はユニバーサル供給カートリッジ105は、その機能又はブロックを行うように包装ユニット110又はユニバーサル供給カートリッジ105を制御する電子プロセッサ410を含んでもよい。
【0043】
例示されている例において、方法500は、(ブロック504において)電子プロセッサ410を使用して、次の薬物のバッチ内の薬物を決定するステップを含む。電子プロセッサ410は、処方箋を受信し、処方箋に基づき、複数の薬物のバッチを決定する。例えば、処方箋は、朝用の第1の薬物のセット、昼用の第2の薬物のセット、及び夜用の第3の薬物のセットで、30日分の薬物を処方することができる。電子プロセッサ410は、上記のセットをバッチに分割してもよい。例えば、1日目に対する第1のセットは第1のバッチ、1日目に対する第2のセットは第2のバッチ、1日目に対する第3のセットは第3のバッチ、及び2日目に対する第1のセットは第4のバッチ等である。従って、電子プロセッサ410は、上記の例となる処方箋を、例えば、90の薬物のバッチ(例えば、1日に3つの薬物のバッチが30日分等)に分割することができる。電子プロセッサ410は、バッチが作製される時点、又は薬物が自動包装機によって包装される時点で、各バッチにおける薬物のタイプ及び量を決定することができる。薬物の量は、例えば、バッチ内の薬物の数を含んでもよい。薬物のタイプは、薬物が水分を放出するかどうか、薬物が水分を吸収するかどうか、薬物が既知のアレルゲンであるかどうか、及び、他の薬物と以前に包装されている場合に再包装できないクラスに薬物が属するかどうか等を決定することを含んでもよい。
【0044】
方法500は、(ブロック512において)電子プロセッサ410を使用して、薬物のバッチ内の薬物に基づき、薬物のバッチが分割されることになるかどうかを決定するステップを含む。上記のように、単一のパウチにおいて多数の薬物を提供することは、検証プロセスを複雑にする可能性がある。加えて、あるタイプの薬物は、他の薬物と共に包装することができない。一実施形態において、電子プロセッサ410は、薬物のバッチのサイズに基づき、薬物のバッチは分割されることになると決定する。電子プロセッサ410は、バッチ内の薬物の量に基づき、薬物のバッチに対するサイズを決定することができる。例えば、電子プロセッサ410は、バッチ内の薬物のタイプを決定し、自動包装機の内部データベースから、又は、例えば、national drug codeのデータベースから、薬物のサイズ(例えば、量)を検索することができる。電子プロセッサ410は、例えば、薬物の数にそれぞれのサイズを乗じたものに基づき、バッチに対するサイズを決定する。
【0045】
パウチサイズの閾値は、自動包装機に予め設定されてもよい。自動包装機100は、以下のブロック516~528において記載されるように、パウチサイズの閾値を満たす(例えば、パウチサイズの閾値(例えば、7つの丸薬等)を下回る)バッチを単一のパウチに包装することができ、さらに、以下のブロック532~552において記載されるように、パウチサイズの閾値を超えるバッチを複数のパウチに包装することができる。電子プロセッサ410は、バッチが単一のパウチ又は複数のパウチに包装されるかどうかを決定するために、薬物のバッチに対するサイズをパウチサイズの閾値と比較する。
【0046】
加えて、一部の実施形態において、電子プロセッサ410は、薬物のバッチが不適合の薬物を含むかどうかをさらに決定することができる。例えば、一部の薬物は周囲の水分を吸収し、一部の薬物は周囲に水分を放出する。従って、これらの薬物は、相互作用を回避するために共に包装されないことがある。薬物のバッチが不適合の薬物を含むと電子プロセッサ410が決定する場合、電子プロセッサは、不適合の薬物が別のチャンバにおいてシールされるように、薬物のバッチをサブバッチに分割することができる。
【0047】
薬物のバッチを分割することなく包装することができる場合、方法500は、(ブロック516において)包装ユニット110、300を使用して、薬物のバッチに対応するサイズのパウチ(例えば、第1のパウチ)を作製するステップを含む。上記のように、包装機器の各フィードストックロールは、パウチを形成するために材料324を放出する。各フィードストックロールからの材料324は、パウチの半分を形成する。2等分は、側面を閉じてパウチを形成するために、3つの側又はエッジ(例えば、底部及び2つの側部)に沿って共に固定される。パウチは、例えばプランジャー150、316に沿って形成されてもよい。
【0048】
一部の実施形態では、上記のように、プリンタ352が、材料324上に顧客の情報、薬物のバッチに関する情報、及び他の表示を印刷することができる。例えば、プリンタ352は、材料324上に、パウチ内の薬物に関する名称、用量、及び他の情報を印刷することができる。プリンタ352はまた、意図されたパウチの端部が予想される箇所に表示(例えば、黒いマーク)を印刷してもよい。包装ユニットは、薬物のバッチに対応するサイズのパウチを作製する際にこの表示を使用する。薬物のバッチに対応するサイズは、パウチ内に薬物を快適に収容するために、薬物のバッチに対するサイズよりもわずかに大きくてもよい。一部の実施形態では、例えば、前のパウチが包装ユニット110、300によって満たされている間に、材料324上の情報及び表示が、パウチの作製前に印刷される。
【0049】
方法500は、(ブロック520において)包装ユニット110、300を使用して、薬物のバッチでパウチを満たすステップも含む。薬物のバッチは、ユニバーサル供給カートリッジ105から分配される。上記のように、パウチが形成されると、プランジャー150、316はパウチから移動して、薬物のバッチをパウチ内に向けることができる。
【0050】
方法500は、(ブロック524において)包装ユニット110、300を使用して、パウチをシールするステップと、(ブロック528において)包装ユニット110、300を使用して、現在のシール位置においてパウチに鋸歯状の縁を与えるステップとをさらに含む。パウチには、例えば、包装ユニット110、300内の切断機構を使用して鋸歯状の縁が与えられてもよい。パウチが満たされると、プランジャー150、316は下降位置まで戻り(
図8)、パウチ内に医薬品を押し込むのに寄与する。材料324は、例えば、次の薬物のバッチ又はサブバッチに対する次のパウチを形成するように前進させられる。材料324上の表示が検出されるまで、材料324を前進させることができる。プランジャー316は、医薬品を押して、医薬品を、シール形成機構330を超えて移動させ及びシール形成機構330からどかし、従って、シール形成機構330は、パウチ内の上部のシールを作ることができる。一部の実施形態において、プランジャー316はまた、プランジャー316の移動よりもわずかに先にフラッパー320を移動させるカム型機構を作動させてもよい。次に、切断機構が、ほぼ同じ時間及びストロークで、パウチ間の上部のシールを通る鋸歯状の縁の線を作製して、後にパウチを分離するのを容易にすることができる。方法500は、ブロック504に戻って、次の薬物のバッチにおける薬物の量を決定する。
【0051】
図14A~Bは、複数のパウチ600の正面図及び背面図を例示しており、その各々が、単一のチャンバ又はコンパートメント608内に位置する単一の薬物のバッチ604を含む。各パウチ600は、対応するコンパートメント608を画定するために、4つの側全てでシールされている。隣接するパウチ600は、鋸歯状の縁612又は他の適した手段によって分離されて、パウチ600を互いに分離するのに寄与する。各パウチ600の1つの側面に(
図14Aを参照)、パウチ600は、パウチ600及びその中に有する薬物604に関する情報を含む。例えば、例示されているパウチ600は、薬物604を服用すべき日時情報616、患者名620、パウチ600内の薬物624に関する情報、及びパウチ600に関連するスキャン可能な特徴628(例えば、QRコード(登録商標)、バーコード等)を含む。他の関連情報(例えば、薬物604を服用するための指示、薬局情報等)も、パウチ600上に印刷することができる。
【0052】
そのようなパウチ600は、各パウチ600が比較的少数の薬物(例えば、7つ以下の丸薬)を有する場合に良好に機能する。しかし、閾値を超える数の薬物を所与の時間に服用する必要がある場合には、薬物の全てを有するために複数のパウチを作製する必要がある。一部のシナリオにおいて、パウチ600は、例えば、「1 of 3」、「2 of 3」、及び「3 of 3」等とラベルされてもよい。そのようなパウチは、患者にとって混乱を生じさせることがあり、及び/又は、患者は、全てのパウチにおける薬物の服用を忘れることがある。
【0053】
図13に戻って参照すると、サイズがパウチサイズの閾値を超える場合、方法500は、(ブロック532において)電子プロセッサ410を使用して、バッチを複数のサブバッチに分割するステップを含む。電子プロセッサ410は、バッチを、等しい又はほぼ等しいサイズ又は量の薬物を有するサブバッチに分割することができる。或いは、バッチは、異なるサイズ又は量の薬物を有するサブバッチに分割されてもよい。上記のように、一部の薬物のバッチは、不適合の薬物を含んでいることがあり、それらは別のサブバッチに分割される。
【0054】
一部の実施形態では、上記のように、プリンタ352は、材料324上に、顧客の情報、薬物のバッチ又はサブバッチに関する情報、及び他の表示を印刷することができる。例えば、プリンタ352は、材料324上に、パウチ内の薬物に関する名称、用量、及び他の情報を印刷することができる。プリンタ352は、意図されたパウチの端部が予想される箇所に表示(例えば、黒いマーク等)を印刷することもできる。包装ユニットは、薬物のバッチに対応するサイズのパウチを作製する際にこの表示を使用する。一部の実施形態において、材料324上の情報及び表示は、例えば、前のパウチの1つが包装ユニット110、300によって満たされている間に、パウチの作製前に印刷される。
【0055】
方法500は、(ブロック536において)包装ユニット110、300を使用して、サブバッチに対するサイズのパウチを作製するステップ;(ブロック540において)包装ユニット110、300を使用して、薬物のサブバッチでパウチを満たすステップ;及び、(ブロック544において)包装ユニット110、300を使用して、パウチをシールするステップ;も含む。パウチは、ブロック520及び524において上述したように作製及びシールされる。一部の実施形態において、単一の薬物のバッチのサブバッチを有するコンパートメントは、鋸歯状の縁によって分離されない。各コンパートメント間でパウチに鋸歯状の縁を与えないことによって、サブバッチを有するコンパートメントは互いから容易に分離することができず、規定時間に服用されることになる追加の薬物又はパウチが存在することを患者に本質的に示す。従って、バッチ内のサブバッチに鋸歯状の縁を与えないことによって、処方箋への忠誠が改善される。鋸歯状の縁がサブバッチのパウチ間に設けられているシステムでは、ユーザは、誤って薬物の一部のみを切り取って、処方どおりに要求された薬物全てを服用するのを逃してしまうことがある。サブバッチのパウチに鋸歯状の縁を与えないことによってパウチを切り取る際に生じる難しさは、鋸歯状の縁間のパウチ全てが現在の時間に対するものであることをユーザに示している。他の実施形態では、単一の薬物のバッチのサブバッチを有するコンパートメントは、鋸歯状の縁によって分離される。これらの実施形態において、ラベルを使用して、ユーザは、コンパートメントの全てが同じ薬物のバッチに属することを警告されてもよい。具体的には、ラベルは連続的であり、薬物のバッチのコンパートメントにわたって延びる。例えば、線又は色等の追加的な表示が、薬物のバッチの開始及び終了を示すために提供されてもよい。
【0056】
一部の実施形態において、パウチに鋸歯状の縁を与えないことは、包装ユニット110、300の切断機構をパウチ材料から一時的に離すことによって達成され得る。例えば、ソレノイド、カム型機構、又は他の適したアクチュエータを切断機構に結合することができる。アクチュエータは、包装ユニット110、300が一連のサブバッチを作製しているときに、所与のパウチに対して鋸歯状の縁を作製しないように、包装ユニット110、300の制御システムから信号を受信することができる。追加的又は代替的に、切断機構がサブバッチ間に鋸歯状の縁を作製しないように、切断機構とは反対の切断ブロック(例えば、ゴムストリップ)をパウチから離れるように移動させてもよい。
【0057】
方法500は、(ブロック548において)電子プロセッサ410を使用して、サブバッチの終わりに到達したかどうかを決定するステップを含む。電子プロセッサ410は、薬物のバッチの複数のサブバッチの全てがパウチに包装されたかどうかを決定する。サブバッチの終わりに到達しない場合、方法500は、バッチのサブバッチ全てがシールされてパウチになるまで、ブロック536~544を繰り返すステップを含む。サブバッチの終わりに到達すると、方法500は、(ブロック552において)現在のシール位置においてパウチに鋸歯状の縁を与えるステップを含む。
【0058】
図15A~Bは、別のコンパートメント708内に有された複数の薬物のサブバッチ704を含む、パウチ700の正面図及び背面図を例示している。パウチ700は、パウチ700の両端の鋸歯状の縁712の間に画定されている。パウチ700はまた、隣接するコンパートメント708の間に鋸歯状の縁を有することなく、複数の薬物のサブバッチ704を有するように設計されている。言い換えると、パウチ700及び各コンパートメント708は、4つの側全てでシールされるが、鋸歯状の縁712は、パウチ700全体(すなわち、バッチ)の最初及び最後にのみ設けられる。そのようなものとして、単一の薬物のバッチの個々のコンパートメント708は、容易に分離することができない。例示されている実施形態において、パウチ700は、(鋸歯状の歯ではなく)ヒートシール714によって分離された3つのコンパートメント708を含む。他の実施形態において、パウチ700は、ヒートシール714及び鋸歯状の縁によって分離されてもよい。しかし、他の実施形態において、パウチ700は、薬物のバッチの充填に必要な任意の数のコンパートメントを含んでもよいことが明らかなべきである。
【0059】
図14Aのパウチ600と同様に、例示されているパウチ700(
図15A)の1つの側面は、パウチ700及びその中に有する薬物704に関する情報を含む。例えば、パウチ700は、薬物704を服用すべき時刻に関する日時情報716、患者名720、パウチ700内の薬物724に関する情報、及びパウチ700に関連するスキャン可能な特徴728(例えば、QRコード(登録商標)、バーコード等)を含む。一部の実施形態において、薬物724に関する情報は、特定の薬物を含むコンパートメントと一致するように印刷されてもよい。例えば、薬物Aが第1のコンパートメント内に提供され、薬物Bが第2のコンパートメント内に提供される場合、薬物A 724に関する情報は、第1のコンパートメントにわたって直接ラベルの一部に印刷され、薬物B 724に関する情報は、第2のコンパートメントにわたって直接ラベルの一部に印刷される。他の実施形態において、薬物724に関する情報は、日時情報716、患者名720、及びコンパートメントのサイズのために、各コンパートメントと正確に整列しないことがある。そのような実施形態において、薬物724に関する情報は、依然として、コンパートメントの順序で提示されてもよい。例えば、第1のコンパートメント内の1つ又は複数の薬物704が最初にリストされ、続いて第2のコンパートメント内の1つ又は複数の薬物704がリストされ得る。他の関連情報(例えば、薬物704を服用するための指示、薬局情報等)も、パウチ700上に印刷することができる。しかし、従来のパウチとは異なり、日時情報716、患者名720、及びスキャン可能な特徴728は、薬物の各コンパートメント708又はサブバッチに対して再度印刷されない。正しくは、この情報は一度だけ印刷され、単一の連続したパウチの外観をサブバッチに与えている。
【0060】
加えて、例示されているパウチ700は、バッチの複数のコンパートメント708にまたがる連続した識別子を含む。例示されている実施形態において、識別子は、境界732を含む。他の実施形態において、識別子は、画像、グラフィック、透かし、線、及び色等、バッチの複数のコンパートメント708にまたがるものも又は代替的に含み得る。識別子は、1つの連続したパウチの外観をさらに向上させるが、パウチは、依然として、より多くの数の薬物及び/又は不適合の薬物を有するために、複数の別々のコンパートメント708を有する。
【0061】
一部の実施形態では、
図12に関して上述したように、包装ユニット110は、パウチのシール形成領域334(
図8)を妨害する薬物を検出するためにセンサ338を含む。電子プロセッサ410は、センサ338を使用して、パウチのシール形成領域334内の薬物を検出するように構成される。センサ338は、例えば、カメラ、赤外線センサ、及び/又は光学センサ等である。シール形成領域内の薬物の検出に応答して、電子プロセッサ410は、パウチのシール形成を停止するように構成される。パウチのシール形成を停止することによって、薬物の粉砕及び不正確なパウチの包装が阻止される。一部の実施形態において、電子プロセッサ410は、シール形成領域内の薬物の検出に応答して警告を生成する。警告は、包装ユニット110において生成される可聴音又は警報、パウチの検証に使用される装置又はインターフェースにおいて生成される可聴音又は視覚的警報等の形であってもよい。一部の実施形態において、電子プロセッサ410はまた、トラック138に沿って設けられたセンサを使用して、パウチへの経路内の薬物を検出するように構成される。電子プロセッサ410は、パウチへの経路内の薬物を検出したことに応答して、パウチのシール形成を阻止し、上記の警報を生成することができる。
【0062】
電子プロセッサ410は、薬物がシール形成領域334及び/又はトラック138からクリアされることを検出したことに応答して、包装を再開してもよい。例えば、電子プロセッサ410は、センサ338から、シール形成領域334内に薬物がないことを示す信号を受信することができる。例えば、包装ユニット110のキャビネットドアを開いた後に、ユーザが包装ユニット110をタップすることによって、及び/又は薬物を物理的に移動させることによって、薬物をクリアすることができる。一部の実施形態では、シール形成領域334をクリアにするために、シール形成機構に振動機構が設けられてもよい。振動機構は、シール形成機構330に設けられた振動モータによって作動され得る。シール形成領域334及び/又はトラック138における薬物の検出に応答して、電子プロセッサ410は、振動機構を作動させて、パウチを振動させ、さらに、シール形成領域334から薬物を移動させる。
【0063】
本発明の様々な特徴及び利点が、添付の特許請求の範囲において記載されている。
【外国語明細書】