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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177196
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】無線充電干渉緩和
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/70 20160101AFI20241212BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20241212BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20241212BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241212BHJP
   B60R 25/40 20130101ALI20241212BHJP
   E05B 49/00 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
H02J50/70
H02J50/80
H02J50/10
H02J7/00 301D
B60R25/40
E05B49/00 K
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024159903
(22)【出願日】2024-09-17
(62)【分割の表示】P 2022525707の分割
【原出願日】2020-10-23
(31)【優先権主張番号】62/931,469
(32)【優先日】2019-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/868,077
(32)【優先日】2020-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/868,120
(32)【優先日】2020-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】シューウォーツ アダム エル
(72)【発明者】
【氏名】フロレスカ ロン レイファー シー
(72)【発明者】
【氏名】チェン リャン
(72)【発明者】
【氏名】ムサウィ ザキ
(57)【要約】
【課題】概して、車両システムに関し、特に、車両リモートキーレスシステムと無線電力システムとの間の双方向作用に関する。
【解決手段】ポータブル電子デバイスなどの電子デバイスは、無線電力受信回路を有する。車両は、ビーコンを送信する車両リモートキーレスシステムを有する。キーは、ビーコンを受信し、ドアをロック解除し車両における車両点火を有効にするためのキーコードで応答する。無線電力伝送動作の存在下では、無線電力信号がキーによるビーコンの受信と干渉するリスクがある。ビーコンが十分に受信されることを確実にするために、干渉のリスクがある状態が検出され、対応する干渉緩和動作が実行される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両リモートキーレスシステムビーコンをキーに送信し、前記キーから無線キー信号を受信する、ように構成された車両リモートキーレスシステムを有する車両内又は前記車両の近くの無線電力送信回路から無線電力を受信するように構成された電子デバイスであって、前記電子デバイスが、
前記無線電力送信回路から無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信回路と、
前記無線電力信号の送信が前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンとの干渉を引き起こすことを示唆する状態を検出し、
前記状態の検出に応答して前記干渉を緩和する、
ように構成された制御回路と、
を備える、電子デバイス。
【請求項2】
前記無線電力受信回路が、無線電力受信コイルを含み、前記制御回路が、前記無線電力受信コイルを使用して前記状態を検出するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記電子デバイスが、
前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンと関連付けられたビーコン周波数におけるピーク無線信号の大きさを測定するために前記無線電力受信コイルを使用するように構成されたピーク検出器を含む無線回路を更に備え、前記制御回路が、前記ビーコン周波数における前記測定されたピーク無線信号の大きさに基づいて、前記状態を検出するように構成されている、請求項2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記電子デバイスが、
周波数に同調された受信機を更に備え、前記制御回路が、信号を前記無線電力受信コイルで受信するために、前記周波数に同調された前記受信機を使用することによって、前記状態を検出するように構成されている、請求項2に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記受信機が、前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンを受信するように構成されており、前記制御回路が、前記受信された車両リモートキーレスシステムビーコンに基づいて前記状態を検出するように構成されており、前記受信機が、100~145kHzの周波数に同調されている、請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記受信機が、前記キーによって送信された前記無線キー信号を受信するように構成されており、前記制御回路が、前記受信された無線キー信号に基づいて前記状態を検出するように構成されており、前記受信機が、300MHz~1000MHzの周波数に同調されている、請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記無線電力受信回路が、無線電力受信コイルを含み、前記回路が、前記無線電力受信コイルとは別個のアンテナを更に備え、前記制御回路が、前記アンテナを使用して前記状態を検出するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記電子デバイスが、
前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンと関連付けられたビーコン周波数におけるピーク無線信号の大きさを測定するために前記アンテナを使用するように構成されたピーク検出器を含む無線回路を更に備え、前記制御回路が、前記ビーコン周波数における前記測定されたピーク無線信号の大きさに基づいて、前記状態を検出するように構成されている、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記電子デバイスが、
周波数に同調された受信機を更に備え、前記制御回路が、信号を前記アンテナで受信するために、前記周波数に同調された前記受信機を使用することによって、前記状態を検出するように構成されており、前記受信機が、前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンを受信するように構成されており、前記制御回路が、前記受信された車両リモートキーレスシステムビーコンに基づいて前記状態を検出するように構成されており、前記受信機が、100~145kHzの周波数に同調されている、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記受信機が、前記キーによって送信された前記無線キー信号を受信するように構成されており、前記制御回路が、前記受信された無線キー信号に基づいて前記状態を検出するように構成されている、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記受信機が、300MHz~1000MHzの周波数に同調されている、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記制御回路が、前記無線電力送信回路に前記無線電力信号の前記送信をデューティサイクルに従って第1のモードと第2のモードとの間で交互に調整させるコマンドを、前記状態の検出に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されており、所与の電力量が、前記無線電力送信回路によって前記第1のモードで送信され、前記所与の電力量未満が、前記無線電力送信回路によって前記第2のモードで送信される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記無線電力信号が、第1の周波数を有し、前記車両リモートキーレスシステム信号が、第2の周波数を有し、前記制御回路が、前記無線電力送信回路に前記第1の周波数を前記第2の周波数よりも異なるように調整させるコマンドを、前記状態の検出に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記制御回路が、前記無線電力送信回路に前記無線電力送信回路と前記無線電力受信回路との間の前記無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、前記状態の検出に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項15】
前記制御回路が、前記状態の検出に応答してユーザ入力を促すことによって、及び前記無線電力送信回路に前記無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、前記ユーザ入力に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項16】
車両リモートキーレスシステムビーコンをキーに送信し、前記キーから無線キー信号を受信する、ように構成された車両リモートキーレスシステムを有する車両内又は前記車両の近くの無線電力送信回路から無線電力を受信するように構成された電子デバイスであって、前記電子デバイスが、
バッテリと、
前記バッテリを充電するために前記無線電力送信回路から無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信回路と、
前記無線電力信号の送信が前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンとの干渉を引き起こすことを示唆する状態を検出し、
前記状態の検出に応答して前記干渉を緩和する、
ように構成された制御回路と、
を備える、電子デバイス。
【請求項17】
前記電子デバイスが、
位置情報を収集するように構成された衛星航法システム回路を更に備え、前記制御回路が、前記位置情報を使用して前記状態を検出するように構成されている、請求項16に記載の電子デバイス。
【請求項18】
前記制御回路が、
前記車両の駐車に応答して前記衛星航法システム回路によって収集された車両駐車位置を保存し、
前記衛星航法システム回路によって収集された現在の位置を前記車両駐車位置と比較することによって、前記状態を検出する、
ように構成されている、請求項17に記載の電子デバイス。
【請求項19】
前記電子デバイスが、
前記車両内の無線回路と無線でペアリングするように構成された無線送受信機回路を更に備え、前記制御回路が、前記無線送受信機回路が前記車両内の前記無線回路と無線でペアリングされたときを判定することによって、前記状態を検出するように構成されている、請求項16に記載の電子デバイス。
【請求項20】
前記電子デバイスが、
慣性測定ユニットを更に備え、前記制御回路が、車両移動を表す動きを検出するために前記慣性測定ユニットを使用することによって、前記状態を検出するように構成されている、請求項16に記載の電子デバイス。
【請求項21】
前記制御回路が、ユーザ入力を促すことと、前記ユーザ入力に応答して前記無線電力信号の送信を調整することと、によって、前記無線電力信号の送信を調整することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項16に記載の電子デバイス。
【請求項22】
前記制御回路が、前記無線電力送信回路に前記無線電力信号の前記送信をデューティサイクルに従って第1のモードと第2のモードとの間で交互に調整させるコマンドを、前記状態の検出に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されており、所与の電力量が、前記無線電力送信回路によって前記第1のモードで送信され、前記所与の電力量未満が、前記無線電力送信回路によって前記第2のモードで送信される、請求項16に記載の電子デバイス。
【請求項23】
前記無線電力信号が、第1の周波数を有し、前記車両リモートキーレスシステム信号が、第2の周波数を有し、前記制御回路が、前記無線電力送信回路に前記第1の周波数を前記第2の周波数よりも異なるように調整させるコマンドを、前記状態の検出に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項16に記載の電子デバイス。
【請求項24】
前記制御回路が、前記無線電力送信回路に前記無線電力送信回路と前記無線電力受信回路との間の前記無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、前記状態の検出に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項16に記載の電子デバイス。
【請求項25】
前記制御回路が、前記状態の検出に応答してユーザ入力を促すことによって、及び前記無線電力送信回路に前記無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、前記ユーザ入力に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項16に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれている、2020年5月6日に出願された米国特許出願公開第16/868,120号、2020年5月6日に出願された米国特許出願公開第16/868,077号、及び2019年11月6日に出願された米国特許仮出願第62/931,469号の優先権を主張する。
【0002】
これは、概して、車両システムに関し、特に、車両リモートキーレスシステムと無線電力システムとの間の双方向作用に関する。
【背景技術】
【0003】
車両には、リモートキーレスシステムが設けられていることがある。リモートキーレスシステムは、無線通信周波数において動作する電子キーを有するユーザが車両ドアロック及び車両点火機能を無線で制御することを可能にする。
【発明の概要】
【0004】
リモートキーレスシステムを他の無線機器の存在下で使用するときに、課題が生じ得る。注意が払われない場合、例えば、リモートキーレスシステムの付近で動作する無線電力システムは、リモートキーレスシステムの特性を低下させ得る。
【0005】
ポータブル電子デバイスなどの電子デバイスは、無線電力受信回路を有する。無線電力伝送動作中に、無線電力信号は、電子デバイス内のバッテリを充電するために、無線電力送信機回路から無線電力受信回路に送信される。車両は、車両リモートキーレスシステムビーコンを送信する車両リモートキーレスシステムを有する。キーは、ビーコンを受信し、ドアをロック解除し車両における車両点火を有効にするためのキーコードで応答する。無線電力送信機回路は、車両の付近に位置し得る。無線電力伝送動作中に、無線電力送信機回路からの無線電力信号がキーによる車両キーレスシステムビーコンの受信と干渉し得るリスクがある。
【0006】
ビーコンが十分に受信されることを確実にするために、干渉のリスクがある状態が検出され、対応する干渉緩和動作が実行される。
【0007】
干渉リスク検出は、車両リモートキーレスシステムビーコンの検出、受信されたビーコンに応答してキーによって送信されたキーコードの検出、車両位置の監視、及び測定されたデバイス位置と記憶された車両位置情報との比較、電子デバイスが車両と無線でペアリングされているかどうかの監視、電子デバイスが車両移動を表す動きを経験しているかどうかを判定するための慣性測定ユニット又は他の入出力デバイスの使用、及び/又は干渉のリスクが存在するときを判定するための他の動作を含む。
【0008】
干渉緩和動作は、車両リモートキーレスシステムが車両を動作させるために使用され得ることを確実にするために使用される。干渉緩和動作は、無線電力伝送動作を無効にする又は無線電力伝送動作を自動的に阻止するようにユーザに促すこと、送信された無線電力信号の波形を調整すること、送信された無線電力信号の周波数を(例えば、無線ビーコン周波数と少なくとも同じではない周波数に)調整すること、及びキーが、送信されたビーコンを受信することを可能にし、無線電力動作が車両リモートキーレスシステム動作と同時に起こることを可能にし得る他の動作を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による、車両及びキーを有する例示的なシステムの模式図である。
図2】一実施形態による例示的な電子機器の模式図である。
図3】一実施形態による、無線電力伝送能力及び車両リモートキーレスシステム能力を有する例示的なシステムの図である。
図4】一実施形態による、図3に示すタイプのシステムの動作に含まれる例示的な動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
車両には、ユーザが車両ロック解除及び点火などの動作を無線で有効にすることを可能にするリモートキーシステムが設けられている。車両システムは、無線車両リモートキーレスシステムビーコンを送信するための1つ以上のビーコン送信機を有する。ユーザは、ビーコンを検出するキーを有する。キーは、キーフォブ、キーカード、又は腕時計若しくはセルラー電話機などの他の機器内に組み込まれたキーシステムであってもよい。
【0011】
例示的な車両リモートキーレスシステムビーコンは、典型的には125~134kHz、より一般に100~145kHzの範囲内の周波数における無線信号である。車両リモートキーレスシステムビーコン送信機からの信号(以下、ビーコン(単数又は複数)の検出に応答して、キーは、高周波信号を使用してキー信号を送信する。例示的なキーは、無線信号を300~1000MHzの周波数において送信する。キー信号は、いくつかの例では、リモートキーシステムに車両ドアをロック解除させ車両の車両点火を有効にするキーコードを表す。次いで、ユーザは、車両のロック解除されたドアを通って車両に入ることができ、車両内の始動ボタンを押すことによって車両のエンジンを始動させることができる。
【0012】
車両内又は車両の近く(例えば、10m以内又は20m以内)の電子デバイスは、無線電力信号を互換性のあるデバイスに送信する無線電力送信回路を有する。互換性のあるデバイスの例として、腕時計、セルラー電話機、着脱可能バッテリケース、及び無線電力受信回路を有する他のバッテリ駆動電子デバイスが挙げられる。一実施形態では、無線電力を送信する車両内又は当該車両の近くの電子デバイスは、ユニバーサルシリアルバス(USB)充電装置(例えば、車両内の電源に結合された充電パッド又は他のアクセサリ)などの車両の電力コンセントから電力を得るアクセサリである。車両内又は車両の近くの着脱可能バッテリケースはまた、無線電力送信機として機能することができる(例えば、バッテリケース回路は、電力をセルラー電話機又はバッテリケースに結合された他の電子デバイスに送信する間に、バッテリケースが車両内又は車両の近くに位置するときに送信機として機能することができる)。無線電力信号は、例えば、110kHz~205kHzの周波数において送信され得る。無線電力信号は、無線電力受信回路によって受信され、ポータブル電子デバイス内のバッテリを充電するために使用される。
【0013】
送信された無線電力信号は、車両リモートキーレスシステムビーコンと関連付けられた周波数と同一又は当該周波数に近い周波数を有し得る。したがって、いくつかのシナリオでは、無線電力送信は、ビーコンが車両リモートキーシステムによって送信されているビーコンと干渉するリスクをもたらす。これは、ユーザが車両ドアを開きキーを使用して車両の点火を有効にする能力に影響を与え得る。無線電力動作と車両リモートキーシステム動作との間の望ましくない干渉を防止するために、検出動作が、干渉状態の可能性の存在を検出するために使用され得る。干渉のリスクが検出された場合、車両リモートキーシステムの動作への無線電力送信の効果を緩和するためのアクションが行われ得る。このようにして、ユーザは、キーを使用して車両を十分に動作させることができる。いくつかのシナリオでは、無線電力伝送動作は、車両リモートキーレスシステム動作と共存してもよく、これは、車両リムーブキーレスシステム及び無線充電システムの両方が互いの存在下で機能することができることを意味する。
【0014】
図1は、車両及び関連付けられた無線キーデバイスを含む例示的なシステムのシステム図である。図1に示すように、システム10は、車両20を含む。車両20は、車両本体、モータ、ステアリング機器、ブレーキ、及び他の車両構成要素を含む。車両20は、自動車、トラック、オートバイ、又は他の車両であり得る。
【0015】
図1に示すように、車両20は、車両リモートキーレスシステム28などの無線キーシステムを含む。システム28は、高周波送信機22、高周波受信機24、及び処理回路26(制御回路と称されることがある)を含む。高周波送信機22は、アンテナ(例えば、アンテナ30を参照されたい)を使用して、車両リモートキーレスシステムビーコンをキー44に送信する。ビーコンは、任意の好適なビーコン周波数において送信され得る。一例として、ビーコンは、100~145kHzの範囲の周波数において送信され得る。
【0016】
高周波受信機24は、キー44から高周波キーコードを315MHz~435MHz、300MHz~1000MHz(1GHz)の周波数又は他の好適なキーコード周波数において受信するために、アンテナ(例えば、アンテナ30を参照されたい)を使用する。処理回路26は、システム28の動作、及び車両システム32などの車両20内の他のシステムの動作を制御する。車両システム32は、ドアロック、点火システム、及び処理回路26によって制御される他のデバイスを含む。例えば、キーシステム28は、ドアロックを開き、キー44からキーコードを受信することに応答して車両点火を有効にすることができる。
【0017】
キー44のキー回路40は、アンテナ回路(例えば、アンテナ42を参照されたい)、高周波受信機34、及び高周波送信機36を含む。キー回路40はまた、処理回路38(制御回路と称されることがある)及び他の構成要素(例えば、バッテリ、任意選択のディスプレイ、ボタンなど)を含む。キー回路40の処理回路38は、着信する車両リモートキーレスシステムビーコンについて監視するために、受信機34及び関連付けられたアンテナ(例えば、アンテナ42を参照されたい)などの高周波受信機回路を使用する。ビーコンを検出することに応答して、処理回路38は、対応するキーコードをシステム28に315MHz~435MHz、300~1000MHzの周波数又は他の好適なキーコード周波数において送信するために、高周波送信機36などの高周波送信機回路を自動的に使用することができる。システム28は、キーコードが受信されたときに車両システム32を調整する。例えば、システム28は、ドアロックを開き、キーコードを受信することに応答して車両システム32内の点火システムを有効にすることができる。
【0018】
無線電力信号は、キー44及び車両20の存在下で、無線電力充電器(例えば、マット)とバッテリ駆動デバイス(例えば、電話)との間で送信され得る。これらの無線電力信号は、キー44によるビーコンの受信と干渉し、これによって、ユーザが車両20を開く及び動作させることを妨げる可能性があり得る。車両リモートキーレスシステム機能の十分な動作を確実にすることを助長するために、干渉リスク検出動作が、干渉のリスクを示唆する状態が存在するときを検出するために使用され得、適切な干渉緩和動作が、応答して行われ得る。
【0019】
無線電力信号は、図2に示すタイプの機器を使用して、送信及び/又は受信され得る。図2の機器50の回路のうちのいくつか又は全ては、車両内又は車両の近くに使用される電子デバイスの形成において使用され得る。電子デバイスは、無線電力を送信することができ、及び/又は無線電力を受信することができる。例えば、バッテリケースは、無線電力を送信することができ、任意選択で無線電力を受信することができ、充電パッド又はパックなどの充電アクセサリは、無線電力を送信することができ、セルラー電話機、タブレットコンピュータ、腕時計、ラップトップコンピュータ、及び他の電子デバイスは、電力を無線で受信でき、任意選択で電力を無線で送信するができるなどである。したがって、いくつかの実施形態では、例示的な機器50の回路から形成されたデバイスは、無線電力送信回路62を含み、他の実施形態では、無線電力受信回路70を含み、更なる実施形態では、無線電力送信機回路及び無線電力受信機回路の両方を含む。一般に、機器50は、セルラー電話機、腕時計、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、コンピュータスタイラス若しくは他の入出力デバイスなどのアクセサリ、他のポータブル電子デバイス、車両20内の埋め込みシステムの一部分である機器、電子デバイス(例えば、タブレットコンピュータのための着脱可能カバー、セルラー電話機又は他のポータブルデバイスのための着脱可能バッテリケースなど)のための着脱可能ケース、無線充電パッド若しくはパック、キー(例えば、図1のキー44を参照されたい)、及び/又は他の電子機器において使用され得る。
【0020】
図2の電子機器50は、任意選択の構成要素を含む。これらの任意選択の構成要素のうちの任意の1つ以上は、機器50のコスト及び複雑さを低減するために省略され得る。例えば、機器50が車両20の一部分の形成において使用されるときに、機器50は、機器50が(例として)キー44又はユーザのセルラー電話機の形成において使用されるときとは異なる車両制御装置などの構成要素(例えば、他の回路88を参照されたい)を含む。図2の模式図は、一例として提示されている。
【0021】
図2に示すように、機器50は、制御回路52を含む。制御回路52は、機器50の動作を制御するために使用される。この制御回路は、マイクロプロセッサ、電力管理ユニット、ベースバンドプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、及び/又は処理回路を有する特定用途向け集積回路と関連付けられた処理回路を含み得る。処理回路は、機器50内の所望の制御及び通信機能を実装する。例えば、処理回路は、無線電力動作の制御、センサデータ及び他のデータの処理、ユーザ入力の処理、デバイス間のネゴシエーションの扱い、無線通信(例えば、コマンド、ビーコン、センサ測定値及び他のデータなど)の送受信、測定の行い、バッテリ状態の監視、バッテリ充電の制御、及びそうでなければ機器50の動作の制御において使用され得る。
【0022】
制御回路52は、ハードウェア(例えば、専用のハードウェア又は回路)、ファームウェア及び/又はソフトウェアを使用して、機器50における動作を実行するように構成されてもよい。システム動作を実行するためのソフトウェアコードは、制御回路52内の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(例えば、有形的コンピュータ可読記憶媒体)に記憶されている。ソフトウェアコードは、ソフトウェア、データ、プログラム命令、命令、又はコードと称されることがあり得る。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(Non-Volatile Random-Access Memory、NVRAM)などの不揮発性メモリ、1つ以上のハードドライブ(例えば、磁気ドライブ又はソリッドステートドライブ)、1つ以上の着脱可能フラッシュドライブ、又は他の着脱可能媒体などを含むことができる。非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたソフトウェアは、制御回路52の処理回路において実行されてもよい。処理回路は、処理回路を有する特定用途向け集積回路、1つ以上のマイクロプロセッサ、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、又は他の処理回路を含むことができる。
【0023】
機器50は、図2の入出力デバイス76によって示すような入出力回路を含む。入出力デバイス76は、ディスプレイ78、サウンドを放出させるためのスピーカ、及び他のデバイス84(例えば、触覚出力デバイスなど)などの出力デバイスを含むことができる。全地球測位システム受信機82などのデバイス76内の衛星航法システム回路は、機器50の現在の位置及び機器50の速度についての情報を収集するために使用され得る。センサ80は、画像センサ、光近接センサ、光線を投影する発光体と、投影された光線が物体に当たる点を検出する対応する画像センサとから形成された3次元画像センサ、カメラフラッシュ構成要素、並びに/又は光を放出させる及び/若しくは検出する他の回路、周辺光センサ、力センサ、レーダ回路及び/又は物体の位置及び移動を検出するための他の高周波回路などの高周波回路、サウンドを収集するためのマイク、タッチセンサ、ボタン、温度センサ、ガスセンサ、及び/又はユーザ入力を検出し、環境データを測定するための他の回路を含むことができる。センサ80は、機器50の位置、向き、及び/又は移動を測定するための慣性測定ユニット(例えば、加速度計、コンパス、及び/又はジャイロスコープ)を含むことができる。いくつかのシナリオでは、衛星航法システム受信機、及び/又は加速度計若しくは他の慣性測定ユニット回路は、機器50が電動車両と関連付けられた速度の範囲内で移動しているとき(例えば、車両20が時速20マイル~80マイルの間で移動しているとき)、機器50が、道路に沿う車両20の移動を示唆する所定の加速度範囲内にある加速度の変更を経験しているとき、機器50がマッピングされた車道に沿って移動しているとき、及び/又はそうでなければ機器50が、移動する車両内で動作していることを示唆する身体活動(位置、向き、及び/又は移動)によって特徴付けられるとき(例えば、機器50が車両移動を示唆するパラメータによって特徴付けられるとき)を検出することができる。慣性測定ユニットはまた、ユーザが駐車後に車両から歩み去っているときに、機器50の移動を監視し得る。例えば、機器50内の慣性測定ユニット(例えば、ユーザによって携行されているデバイス)からの測定値は、車が駐車され、ユーザが車からある距離、例えば10m歩き去り、これにより、干渉緩和がもはや必要とされないときを検出するために使用され得る。
【0024】
図2に示すように、機器50は、機器50に電力を提供し、所望であれば無線電力を送信するためのバッテリ86などのバッテリを含む。通信回路54は、高周波送信機回路58(例えば、同調送信機と称されることがある、所望の送信周波数に同調され得る送信機)及び/又は高周波受信機回路56(例えば、同調受信機と称されることがある、所望の受信周波数に同調され得る受信機)を含む。送信機回路58は、無線信号を送信するために、アンテナ(例えば、アンテナ60を参照されたい)を使用する。受信機回路56は、無線信号を受信するために、アンテナ(例えば、アンテナ60を参照されたい)を使用する。いくつかの構成では、受信機回路56は無線信号を受信し、及び/又は送信機回路58は、そうでなければ無線電力信号を扱うために使用される無線電力送信コイル及び/又は無線電力受信コイル(例えば、コイル68及び72を参照されたい)を使用して無線信号を送信する。アンテナ(単数又は複数)60がコイル(単数又は複数)68及びコイル(単数又は複数)72とは別個である構成がまた使用されてもよい。無線電力送信回路と共用される別個のアンテナ及びコイルは、受信機回路及び送信機回路と共に使用され得、したがって、機器50の無線送信機回路及び無線受信機回路の一部分を形成すると称されることがあり得る。無線通信は、任意の好適な周波数(例えば、回路54が図1のシステム28などのシステムの一部分として使用されるときの車両リモートキーレスシステム動作と関連付けられた周波数、例えば、キーレスシステムビーコンと関連付けられた100~145kHzの周波数、キーからのキーコード送信と関連付けられた300~1000MHzの周波数、及び/又は他の周波数など)、無線ローカルエリアネットワークと関連付けられた周波数(例えば、2.4GHz、5GHz、他のWiFi(登録商標)周波数など)、ミリ波周波数(例えば、10GHzを超える周波数)、セルラー電話機周波数(例えば、700MHz~2.7GHz、並びに/又は700MHz未満及び/若しくは2.7GHzを超える周波数)、パーソナルエリアネットワーク周波数(例えば、Bluetooth(登録商標)については2.4GHz)、及び/又はそれぞれの電子デバイス間の無線通信をサポートするための他の高周波において送信及び/又は受信され得る。
【0025】
無線電力回路62は、電子機器50内に含まれ得る。例えば、車両20、キー44、セルラー電話機、腕時計、バッテリケース、及び/又は他の電子デバイスは、任意選択で、無線電力送信回路64及び/又は無線電力受信回路70を含み得る。無線電力送信回路64は、無線電力信号(交流電磁場)を生成するために、交流駆動信号(電流)をコイル(単数又は複数)68に提供するインバータ66を有する。無線電力信号は、受信電子デバイス内の無線電力受信回路を使用して受信され得る。
【0026】
受信電子デバイスは、機器50の無線電力受信回路70などの無線電力受信回路を有し得る。図2の例示的な電子機器50の回路70は、コイル(単数又は複数)72及び整流器74を含む。1つ以上のコイル72を使用して、無線電力信号が受信され、対応する電流フローがコイル(単数又は複数)72において誘導される。コイル(単数又は複数)72における電流は、バッテリ86を充電する及び/又はそうでなければ機器50内の回路に電力を供給するために、整流器74を使用して整流される。
【0027】
図3は、車両リモートキーレスシステム及び無線電力回路を含む例示的なシステム8の図である。図8のシステム8は、車両10A、キー10B、電子デバイス10C、及び電子デバイス10Dを含む。他の電子システムは、所望であれば、車両リモートキーレスシステム及び無線電力回路を含み得る。図3のシステム8が一例として提示されている。
【0028】
図3の車両10Aは、図1の車両20などの車両であり得、図2に示すタイプの機器を含み得る。車両10Aは、車両リモートキーレスシステム100(例えば、図1のシステム28を参照されたい)などの車両機器を含む。図3に示すように、バッテリケース、無線充電アクセサリ(例えば、車両10Aから有線電力を受信する充電パッド又は充電パック)、又は他の電子デバイス10Dは、車両10A内に位置してもよい。いくつかのシナリオでは、電子デバイス10Dは、車両10A外に位置するが、車両10Aの近く(例えば、位置10D’などの位置で車両10Aの10m以内)に位置する。デバイス10Dは、無線電力送信回路102を含み、任意選択で、追加の電気機器(例えば、図2の無線電力回路62の任意選択の無線電力受信回路、及び図2の他の電子機器50を参照されたい)を含む。無線電力伝送動作中に、無線電力送信回路102は、電子デバイス10C内の無線電力受信回路106によって受信される無線電力信号を送信する(例えば、デバイス10C内のバッテリを充電する)ために使用され得る。キー10Bは、キー回路104(例えば、図1のキー回路40を参照されたい)を含み、追加の構成要素(例えば、ディスプレイ、セルラー電話機送受信機回路、無線ローカルエリアネットワーク回路、センサなど)を含み得る。キー10Bは、キーフォブ、キーカード、腕時計、セルラー電話機、タブレットコンピュータ若しくは他のポータブル電子デバイス内に組み込まれたキー、又は他の好適な無線車両キーであってもよい。
【0029】
電子デバイス10Cは、無線電力受信回路106(例えば、図2の無線電力回路62の無線電力受信回路70を参照されたい)を含み、他の回路(例えば、図2の電子機器50の回路のうちのいくつか又は全て)を含み得る。電子デバイス10Cは、セルラー電話機、タブレットコンピュータ、腕時計、又は他の電子機器などのポータブル電子デバイスであってもよい。
【0030】
無線電力送信回路102から無線電力を受信するために、ユーザは、無線電力受信回路106が、無線電力信号を受信するのに無線電力送信回路102に十分に近い(例えば、10cm未満、2cm未満、1cm未満、若しくは他の好適な距離内、又は無線電力受信デバイスが無線電力送信デバイスに当接しているように直接接触する)ように、デバイス10Cを配置し得る。一例として、回路102が充電表面(例えば、無線電力充電マットの表面、車両コンソール表面、又は無線電力コイル(単数又は複数)と重なる他の組み込み車両表面など)と関連付けられている場合、デバイス10Cは、回路106内の無線電力受信コイルが回路102内の1つ以上の対応する無線電力送信コイルと重なるように、充電表面上に配置され得る。別の例として、回路102が無線電力送信能力を有する着脱可能バッテリケースの一部分を形成する場合、ユーザは、回路106の無線電力受信コイルが、回路102内の1つ以上の関連付けられた無線電力送信コイルに電磁結合されるように、デバイス10Cを着脱可能バッテリケース内に配置することができる。
【0031】
回路106及び無線電力送信回路102が、互いに隣接して配置されているときに、又はそうでなければ、回路106及び無線電力送信回路102が、無線電力信号が回路102から回路106に伝達されるのを可能にするのに一緒に十分に近く位置するときに、無線電力が伝送されてもよい。無線電力送信中に、回路102内のインバータは、無線電力信号を回路106に送信するために、回路102内の1つ以上の無線電力送信コイルを介して、交流駆動信号(例えば、110kHz~205kHzの範囲内の周波数又は他の好適な周波数における信号)を駆動させる。交流駆動信号は、方形波信号、正弦波信号、非対称波形を有する信号、任意の好適なデューティサイクルを有するパルス、又は他の好適な交流信号であってもよい。回路106は、無線電力信号を受信しこれらの信号をデバイス10Cのための電源電圧に変換するために(例えば、デバイス10C内のバッテリを充電するために、及び/又はデバイス10C内の他の回路に電力供給するために)、対応するコイル(単数又は複数)及び整流回路を使用する。
【0032】
車両10Aは、車両リモートキーレスシステムビーコンを無線で送信するためにリモートキーレスシステム100を使用する。これらのビーコンは、一例として、(一例として)100~145kHzの範囲の周波数を有し得る。キー10Bは、送信されたビーコンについて監視するためにキー回路104を使用し、ビーコンが受信された場合、キー10Bは、応答して、対応するキーコードをリモートキーレスシステム100に送信するためにキー回路104を使用する。キー10Bが車両10Aから遠く離れている場合、又は干渉が存在する場合、キー10Bはビーコンを受信しない。
【0033】
回路102から回路106への電力の伝送と関連付けられた無線電力信号の存在は、キー回路104が無線ビーコンをシステム100から十分に受信することを妨げ得る干渉を引き起こす可能性を有する。キー104がシステム100からビーコンを受信することができない状況を緩和するために、システム8の制御回路は、干渉が存在する又は存在する可能性があるときを検出し、干渉の望ましくない効果を緩和するための好適なアクションを行う。
【0034】
ユーザは、デバイス10C及びキー10Bの両方を携行し得る(いくつかのシナリオでは、キー10Bはデバイス10Cに実装され得る)。キー10B及びデバイス10Cは、近接することがあるため(例えば、キー10B及びデバイス10Cの両方は、ユーザのポケット内にあるため、及び/又はキー10B及びデバイス10Cは、ユーザのバッグ内に携行されているため)、干渉リスクは、キー10Bがデバイス10Aに近い(この場合、デバイス10Cはまた、デバイス10A及び回路102に近い可能性がある)状態を検出することによって、及び/又はデバイス10Bがデバイス10Aに近い(この場合、キー10Bはまた、デバイス10A及び回路102に近い可能性がある)状態を検出することによって、検出され得る。これらの干渉シナリオは、回路102が車両10A内に埋め込まれている若しくはそうでなければ車両10Aと関連付けられているかどうか、又は回路102が、車両10Aとは別個のバッテリケース若しくは他のデバイス内にあり、デバイス10Cに結合されている若しくはそうでなければ関連付けられているかどうかに関わらず発生し得る。
【0035】
干渉リスク検出動作及び干渉緩和動作を実行するシステム8の制御回路は、図2の制御回路52などの制御回路を含む。この制御回路は、無線電力送信回路102を含む電子デバイス(例えば、車両10Aとは別個であり、車両10A内又は車両10Aの近くに位置するデバイス10Dなどのデバイス)内に位置する制御回路、キー10B内に位置する制御回路、及び/又は電子機器10C内に位置する制御回路を含む。異なるデバイス内の制御回路は、無線で及び/又は(存在するときに)有線通信経路を使用して通信する。
【0036】
図3のシステム8において実行され得る例示的な干渉検出動作及び干渉緩和動作は、図4に示されている。
【0037】
ブロック200の動作中に、システム8の制御回路(例えば、デバイス10C、デバイス10Dなどの電子デバイス、及び/又は図3の他の回路)は、検出動作を実行する。これらの検出動作中に、制御回路は、回路102からの無線電力信号がシステム100によって送信されている車両リモートキーレスシステムビーコンと干渉する可能性と関連付けられた状態を検出するために、システム8の動作を監視する。干渉可能性が検出されない場合(例えば、制御回路が、回路102からの無線電力信号が、キー10Bなどのキーによるビーコンの受信を妨げる干渉を引き起こす可能性がないと判定した場合)、アクションが行われる必要がない(例えば、無線電力送信は、途切れずに継続することが許可され得る)。しかしながら、干渉の可能性の検出に応答して、システム8の制御回路(例えば、デバイス10C、デバイス10Dなどの電子デバイス、及び/又は図3の他の回路)は、ブロック202の動作中に、干渉を緩和するためのアクションを行うことができる。特に、ブロック202の動作中に、干渉緩和動作は制御回路によって実行され得る。緩和動作は、干渉を引き起こす要因を除去し、これによって、キー回路104のビーコンの受信及び無線キーコードでのこれらのビーコンの送信を改善することを助長する。
【0038】
実施形態では、1つ以上の干渉検出技法が、デバイス10C、デバイス10Dの制御回路、及び/又はシステム8の他の制御回路によって使用される。
【0039】
同期検出スキームと称されることがあり得る第1の実施形態についての第1の例示的な配置では、デバイス10C、デバイス10Dの制御回路、又はシステム8内の他の回路は、リモートキーレスシステム100によって送信された無線ビーコンの存在について監視するために、高周波受信機回路(例えば、回路54を参照されたい)を使用する。ビーコン信号のためのアンテナとして機能し、また、無線電力信号を受信及び/若しくは送信するために使用されることがあるコイル、又は別個の無線受信構造体(例えば、別個のアンテナ(単数又は複数)、別個のコイル(単数又は複数)、無線電力受信コイルとは別個のアンテナとして機能するコイルなどの1つ、2つ、又は3つの直交コイル)、及び関連付けられた高周波受信機回路は、デバイス10C、デバイス10D内に、又はシステム8内の他の機器内に含まれている。受信構造体及び高周波受信機回路は、ビーコンを無線ビーコン周波数(例えば、100~145kHzの周波数)において受信するように構成されており、したがって、ビーコン送信について自動的に監視するために使用される。所望であれば、ビーコン信号について監視するために使用される高周波受信機は、ビーコン信号がリモートキーレスシステムと関連付けられていることを確認することを助長するために、ビーコン信号内のデジタルデータを受信及び分析することができる。
【0040】
無線で送信されたビーコンは、制限された範囲(例えば、20メートル未満)を有する。ビーコンがブロック200の動作中に検出された場合、ビーコンを検出した検出回路(例えば、デバイス10C、デバイス10Dのアンテナ及び関連付けられた高周波受信機回路、又はシステム8内の他の回路)は、システム100の近く(例えば、一例として20メートル以内)にあると結論され得る。例えば、100~145kHz)の範囲内の無線信号に敏感であるデバイス10C又はデバイス10D内のアンテナ及び高周波受信機回路を使用してシステム100からのビーコンを検出することに応答して、デバイス10C又はデバイス10Dは、デバイス10C及び/又はデバイス10Dが車両10A及びシステム100の無線ビーコン範囲内にあると結論し得る。高周波受信機は、ホモダイン回路、ヘテロダイン回路、又は他の同調復調器であり得る。回路102及びデバイス10Dは、車両10A内又は車両10Aの近くにあり、このため、デバイス10C又はデバイス10Dがシステム10のビーコンの無線範囲内にあることを検出することによって、デバイス10C又はデバイス10Dは、デバイス10C及び/又はデバイス10Dが車両10Aの回路100及び回路102に十分に近いと結論し得、回路102から回路106への無線電力のいずれかの送信が、システム100によって送信されている無線ビーコン信号と干渉し、これによって、キー10Bによる無線ビーコン信号の受信に影響を与える無線電力信号を引き起こすリスクがあると結論し得る。
【0041】
第1の実施形態についての第2の例示的な配置では、デバイス10C又はデバイス10Dは、無線キーコードの存在について監視するために、無線受信機回路(例えば、図2の通信回路54の高周波受信機回路56を参照されたい)を使用する。キー10Bがシステム100から無線ビーコンを受信したときに、キー回路104は、キーコード(例えば、315MHz~435MHz、300~1000MHzの周波数、又は他の好適なキーコード周波数におけるキーコード)を送信することによって応答する。デバイス10C又はデバイス10Dの無線受信機回路は、アンテナと、キー10Bによるキーコードの送信を検出するように構成された高周波受信機と、を有する。キーコードが検出されたときに、デバイス10C又はデバイス10Dは、(キー10Bはビーコンを受信することに応答してキーコードを送信する可能性があるため)キー10Bがシステム100の範囲内にあると結論し得、(デバイス10C又はデバイス10Dが、送信されたコードを受信しているため)デバイス10C又はデバイス10Dがキー10B及びシステム100の近くにあると結論し得る。キー10Bが近くの車両によってトリガされた可能性があることを検出することによって、デバイス10C又はデバイス10Dは、無線電力送信動作(例えば、無線電力送信回路102からの無線電力受信回路106による無線電力の受信)が、例えば、キー10B)によってビーコン信号の受信に影響を与えることによって、望ましくない干渉を引き起こすリスクがあると判定することができる。
【0042】
非同期検出技法、包絡線検波技法、又はピーク検出技法と称されることがあり得る第2の実施形態では、デバイス10C、デバイス10Dの制御回路、又はシステム8内の他の回路(例えば、図2の回路54)は、リモートキーレスシステム100によって送信された無線ビーコンの存在について監視するための高周波信号ピーク検出器回路を含む。デバイス10C又はデバイス10Dの通信回路は、例えば、ピーク検出器を実装するように構成されたアナログ及び/又はデジタル回路を有する受信機回路56を含み得る。ピーク検出器は、ビーコン信号の存在なしでベースラインレベルを超える送信又は受信された無線電力信号内のピークを測定するように構成されている。例えば、ピーク検出器が、そうでなければ無線電力信号を受信するために使用される無線電力受信コイルに結合されている配置では、ピーク検出器は、コイルにおける無線電力信号を超えて出現するシステム100からのビーコンに対応する信号ピークを検出することができる。1つ、2つ、又は3つの別個の直交コイルがまた、信号の受信において使用されてもよい。測定された信号の大きさ(例えば、ビーコン周波数における受信された信号の試料のピーク間電圧の測定された最大値)が所定の閾値(例えば、無線電力信号レベル又は他のベースライン量を超える所定の量)を超える場合、制御回路は、ビーコン信号が存在すると結論し得る。
【0043】
第2の実施形態では、デバイス10C又はデバイス10Dの高周波受信機回路は、所定の閾値(例えば、所定のピーク電圧)を超える大きさによって特徴付けられるビーコン周波数における信号について監視するために、受信構造体(例えば、共用アンテナ(単数又は複数)、別個のアンテナ(単数又は複数)、共用無線電力受信コイル(単数又は複数)、無線電力送信動作と無線信号受信動作との間で共用されるコイル、又は別個のコイル(単数又は複数))、及び関連付けられた高周波信号ピーク検出器を使用する。所望であれば、バンドパスフィルタは、アンテナとピーク検出器との間に直列に結合されてもよい。バンドパスフィルタは、ビーコン信号周波数の可能な範囲内の信号を除く全ての信号をブロックするように構成されてもよい。例えば、100~145kHzの範囲の信号が、バンドパスフィルタを通過することができ、バンドパスフィルタは、(125kHzビーコンに対応するための)125kHzにおける第1の通過帯域、及び(134kHzビーコンに対応するための)134kHzにおける第2の通過帯域を有してもよく、及び/又はそうでなければ、ビーコン周波数における信号以外の信号を除去するように構成されてもよい。ビーコンが送信された場合、ピーク検出器は、所定の閾値を超える無線信号を検出し、ビーコン周波数におけるピーク信号強度が所定の閾値(所定のピーク電圧)を超えたことを検出することに応答して、ビーコン信号が送信されていると結論され得る。
【0044】
第2の実施形態では、ビーコンが検出された場合、ピーク検出回路(例えば、デバイス10C、デバイス10Dのアンテナ及び関連付けられたピーク検出器、又はシステム8内の他の回路)はシステム100の近くにあると結論され得る。例えば、100~145kHzの範囲内の無線信号に敏感であるデバイス10C又はデバイス10D内のアンテナ及び高周波ピーク検出器を使用してシステム100からのビーコンを検出することに応答して、デバイス10C又はデバイス10Dは、デバイス10C又はデバイス10Dが車両10A及びシステム100の無線ビーコン範囲内にあると結論し得る。回路102は、車両10A内又は車両10Aの近くにあるため、デバイス10C及び/又はデバイス10Dは、ビーコンの検出に基づいて、デバイス10C及び/又はデバイス10Dが車両10Aの回路100及び回路102に十分に近いと結論し得、回路102から回路106への無線電力の送信が無線ビーコン信号と干渉する(これによって、キー10Bによる無線ビーコン信号の十分な受信を妨げる)リスクがあると結論し得る。
【0045】
間接検出技法と称されることがあり得る実施形態3では、干渉リスクがあるかどうかについての情報は、デバイス10Cが車両10Aの近くにあることを示唆する状態について監視することによって収集される。デバイス10Cが車両10Aの付近にあるときに、回路102は、回路106の範囲内にある可能性がある。結果として、無線電力送信は、キー10Bによるシステム100からのビーコンの受信と干渉する高周波無線電力信号を生成し得る。
【0046】
第3の実施形態についての第1の例示的な配置では、車両10Aの位置が、(例えば、デバイス10C内の図2の全地球測位システム受信機82などの衛星航法システム回路を使用して)監視され得る。ユーザが車両10Aを駐車するときはいつでも、車両の速度は、車両移動と関連付けられた速度からゼロに低下し、車両が駐車されていることを示唆する。受信機82の速度を監視することによって、制御回路(例えば、デバイス10C内及び/又はシステム8の他の部分内の制御回路などのシステム8内の制御回路は、車両10Aが駐車されたときを判定することができ、受信機82によって収集された位置から、車両10Aが駐車された位置を判定することができる。システム8の制御回路(例えば、デバイス10C内の制御回路)は、車両10Aが駐車された位置を示唆する車両駐車位置情報を維持することができる。デバイス10Cのその後の動作中に、図2の全地球測位システム受信機82などの衛星航法システム回路は、(例えば、ユーザが車両10Aを出て徒歩で移動しているときに)デバイス10Cの位置を監視するために使用され得る。デバイス10Cの制御回路及び/又はシステム8の他の制御回路は、ユーザの駐車された車両(車両10A)の既知の位置とユーザの既知の位置(デバイス10Cの既知の位置)とを定期的に比較することができる。デバイス10Cが車両10Aから遠くにあると判定された場合、デバイス10Cによる無線電力受信が、車両10Aによってキー10Bに送信されているビーコンと干渉するリスクはないと結論され得る。しかしながら、デバイス10Cが車両10Aの付近に戻ったと判定することに応答して、デバイス10Cによって無線電力受信が車両10Aによってキー10Bに送信されているビーコンと干渉するリスクがあると結論され得る。
【0047】
第3の実施形態についての第2の例示的な配置では、デバイス10C内の制御回路などのシステム8内の制御回路は、(例えば、デバイス10Cが車両10Aとペアリングしたかどうかを判定するために、図2の通信回路54などのデバイス10C内の通信回路を監視することによって)デバイス10Cが車両10Aと確立した通信リンクを監視することができる。いずれかの短距離無線通信リンク(例えば、Bluetooth(登録商標)リンクなどの短距離パーソナルエリアネットワークリンク、IEEE 802.11リンクなどの無線ローカルエリアネットワークリンク、又はApple CarPlay(登録商標)動作などの、デバイス10Cの能力が車両10Aと共用される無線動作をサポートするための他の無線通信リンク、13.56MHzの周波数若しくは他の好適な近距離通信周波数における近距離通信リンク、又はデバイス10Cを車両10Aと無線でペアリングする他の短距離無線リンク)がデバイス10Cと車両10Aとの間に確立された場合、及び/又はデバイス10Cが(例えば、有線Apple CarPlay(登録商標)機能などの、デバイス10Cの能力が車両10Aと共用される有線動作をサポートするための)有線通信リンクを確立することによって車両10Aとペアリングされている場合、デバイス10Cは車両10Aの付近にある(例えば、デバイス10Cは、車両10Aから20m又は他の所与の短い距離内にあり、したがって、干渉リスクが存在する)と結論され得る。
【0048】
第3の実施形態についての第3の例示的な配置では、デバイス10C内の制御回路などのシステム8内の制御回路は、デバイス10Cが車両内又は車両の近くに位置するときを判定するために、入出力デバイス(例えば、センサ80などの入出力デバイス、及び/又は全地球測位システム受信機82などの衛星航法システム回路)を使用する。このシナリオでは、制御回路は、一例として、デバイス10Cが、加速度値、速度値、及び車両移動と関連付けられたこれらのパラメータの範囲内にある他のパラメータ(例えば、自動車の能力と関連付けられたパラメータ)によって特徴付けられるときを判定することができる。一例として、速度について考察する。ユーザは、典型的には、時速10マイル未満の速度で歩く又は走る。このため、ユーザが時速10マイルを超える速度を経験しているときに、ユーザは、移動する車両内にある可能性がある。類似して、所定の特性を有する加速度値は、車両移動(例えば、所定の最小加速度値を超え所定の最大加速度値未満であり、(車道に沿う車両動きに起因する)所定の範囲内の加速度値の経時的な変化によって特徴付けられる加速度値と関連付けられている。所望であれば、制御回路は、ユーザが車道に位置する及び/又は車道に沿って移動しているかどうかを(例えば、地図データ及び衛星航法システムの位置及び/又は速度情報を使用して)判定することができる。したがって、デバイス10内の入出力デバイス(例えば、加速度計、他の慣性測定ユニット回路、衛星航法システム回路、及び/又は他の回路)を使用して、デバイス10Cの動き、向き、及び/又は位置は、デバイス10Cが、車両移動を示唆する特性を経験しており、したがって、車両10A内にある可能性があるかどうかを判定するために分析され得る。これらの技法などの技法はまた、ユーザが車を駐車し、依然として車から20m以内又は他の短い距離にあるときを(例えば、ユーザが駐車後に何歩歩いたかを測定することによって)判定するために使用され得る。
【0049】
これらの例示的な干渉リスク検出技法及び/又は他の好適な干渉リスク検出技法のうちの任意の1つ以上は、干渉リスクを検出するために使用され得、任意の1つ以上の好適な干渉緩和技法と共に使用され得る。
【0050】
システム8において使用され得る例示的な干渉緩和手法は、無線電力信号が、システム100によって送信されているビーコンのキー10Bによる受信をブロックするのを防止することを助長するために、回路102と回路106との間の無線電力信号の送信の変更を含む。
【0051】
第1の例示的な実施形態では、デバイス10C内の制御回路、デバイス10A内の制御回路、及び/又はシステム8内の他の制御回路は、無線電力信号がシステム100からのビーコンと干渉するのを防止するために、無線電力送信動作を自動的に中止することができる。例えば、無線電力送信回路102は、干渉リスクを検出することに応答してオフにされてもよく、このため、無線電力信号は、回路102によって(例えば、リスクがもはや検出されないまで)送信されない。車両10A及び/又はデバイス10Cは、このようにして回路102をオフにすることができる。例えば、デバイス10Cは、送信された電力の大きさをゼロに低下させるように回路102に指示する電力調整コマンドを回路102に送信することができる。回路102は、このようにして完全にオフにされてもよく、又は所望であれば、回路102は、送信された電力の量を小さい非干渉レベル(例えば、一例として、システム8の最大容量の10%未満又は3%未満のシステム8の最大無線電力送信能力量)まで低減するように命令されてもよい。所望であれば、ユーザには、電力送信を手動でオフにする(又は低減する)機会が提供されてもよい。例えば、ユーザには、デバイス10Cのタッチスクリーンディスプレイにおけるオンスクリーンオプションが提供されてもよく、又はそうでなければ、ユーザは、無線電力送信が停止されるべき(又は少なくとも送信された電力量が、干渉を回避するレベル又は干渉を回避するために行われる他の調整まで低減されるべきである)であることを確認するために入力するように促されてもよい。オンスクリーンオプションは、「無線キー動作が無線電力活動によって影響を受けることがあり、無線電力動作を一時停止するためにここを押す」などのメッセージを含むことができる。音声プロンプト、ボタンオプション、及び他の入出力装置は、無線電力送信がオフにされる又はそうでなければ削減されるべきことを示唆するユーザ入力を収集するために使用され得る。無線電力送信が干渉を防止するためにオフにされるシナリオは、キー10Bが、車両10Aを動作させるために使用されるが、無線電力信号が送信されていないため、無線電力伝送に割り込むために使用されることを可能にする。
【0052】
第2の例示的な実施形態では、回路102は、無線電力信号を断続的に送信するようにシステム8の制御回路によって指示される。一例として、回路102は、干渉緩和を実行することが望まれるときに、所与のデューティサイクル(例えば、50%、少なくとも30%、70%未満などのデューティサイクル)に従って、第1の動作モードと第2の動作モードとの間で交互になるように構成され得る。第1の動作モードでは、無線電力は送信される(例えば、無線電力送信回路102はアクティブであり、無線電力受信回路106は送信された無線電力信号を受信することができる)。第1の動作モードでの動作中に、干渉が存在する可能性がある。しかしながら、第2の動作モードでは、無線電力送信回路102は、干渉を防止するために、無線電力送信を低下させる又は完全に停止する。適切なデューティサイクルの選択によって、ビーコンは、第2の期間中に、キー10Bによって受信され得る。例えば、適切なデューティサイクルは、第2の期間が、交互になる第1の期間に対して十分に長いことを提供し、これにより、十分な干渉のない時間が、リモートキーレスシステムが無線電力の送信によって妨げられることなく動作するために使用可能である。第1の期間及び第2の期間は、例えば、2.5秒の長さ(又は、少なくとも2秒、少なくとも3秒、5秒未満の期間などの他の好適な長さ)であり得る。第2の期間のためのこの時間の長さ(例えば、2.5秒)は、車両リモートキーレスシステムが(典型的には約30~200msかかる)ハンドシェーキング動作を完了し、ビーコンの送信において車両によって使用される(例えば、いくつかの車両について500ms、他の車両について2000msなどであり得る)ポーリング間隔を受け入れるのに十分である。例示的な構成では、デューティサイクルは、可変であり得る、すなわち、オフ時間は、250ms~2500msの間で変化することができる。デューティサイクルが固定されている(例えば、オフ時間は、250~2500msの間の固定値を有する)配置がまた使用されてもよい。適切なデューティサイクルは、第2の期間が、無線電力動作が完全に再開されなければならないほど長くない(例えば、循環電流が排出しない)ことを提供し、このため、無線電力送信機及び受信機が車載で動作を継続するときに、有意な量の無線電力は、デューティサイクルの過程にわたって受信デバイスの動作をサポートするために、回路102と回路106との間で送信される。したがって、この第2の例示的な実施形態は、リモートキーレスシステム動作及び無線電力伝送動作が共存することを可能にする。
【0053】
第3の例示的な実施形態では、干渉緩和動作は、信号をコイル(単数又は複数)68(図2)に駆動させるためにインバータ66によって使用される交流駆動信号と関連付けられたパラメータを調整することを含む。交流駆動信号は、例えば、周波数fを有する交流波形であってもよい。干渉を低減するために調整され得るパラメータの第1の例は、交流駆動信号及び結果として生じる無線電力信号のために使用される波形の形状である(例えば、波形が方形波、正弦波信号、別の形状を有する対称又は非対称波形であるかどうかに関わらず、特定のデューティサイクルのパルスを有するパルス列、並びに/又はコイル(単数又は複数)68を通って流れる電流信号及び回路102によって送信された結果として生じる無線電力信号の形状の他の変更)。干渉を低減するために調整され得るパラメータの第2の例は、交流駆動信号及び対応する無線電力信号の周波数fである。周波数fは、(一例として)110kHz~205kHzの周波数範囲内にある。干渉を防止するために、周波数fは、この範囲の特定の極値(例えば、110kHz又は205kHz)にシフトされてもよく、この範囲内の第1の周波数と第2の周波数との間で交互になってもよく、第1の周波数と第2の周波数との間で繰り返し掃引されてもよく、2つ以上の異なる周波数の間で所定のパターン又はランダムパターンでホップしてもよく、及び/又はそうでなければ(例えば、少なくともビーコン周波数よりも異なり、ビーコン周波数と干渉しない周波数に)調整されてもよい。システム8の無線電力伝送効率は、コイル駆動信号及び対応する送信された無線電力信号を修正する結果として減少し得るが、無線電力信号の波形及び/又は周波数の変更に起因して、干渉問題は、無線電力送信がリモートキーレスシステムビーコンと共存することを可能にするのに十分に低減され得る。
【0054】
前述の例示的な干渉リスク検出技法のうちの任意の1つ以上は、干渉リスクを検出するために使用され得、例示的な干渉緩和技法のうちの任意の1つ以上と共に使用され得る。
【0055】
第1の実装では、干渉は、同期検出を使用して検出され、無線電力送信動作を自動的に中止することによって緩和される。
【0056】
第2の実装では、干渉は、同期検出を使用して検出され、無線電力信号を断続的に送信することによって緩和される。
【0057】
第3の実装では、干渉は、同期検出を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の波形を調整することによって緩和される。
【0058】
第4の実装では、干渉は、同期検出を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の周波数を調整することによって緩和される。
【0059】
第5の実装では、干渉は、非同期検出を使用して検出され、無線電力送信動作を自動的に中止することによって緩和される。
【0060】
第6の実装では、干渉は、非同期検出を使用して検出され、無線電力信号を断続的に伝送することによって緩和される。
【0061】
第7の実装では、干渉は、非同期検出を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の波形を調整することによって緩和される。
【0062】
第8の実装では、干渉は、非同期検出を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の周波数を調整することによって緩和される。
【0063】
第9の実装では、干渉は、無線受信機がキーコードを検出する間接検出技法を使用して検出され、無線電力送信動作を自動的に中止することによって緩和される。
【0064】
第10の実装では、干渉は、無線受信機がキーコードを検出する間接検出技法を使用して検出され、無線電力信号を断続的に送信することによって緩和される。
【0065】
第11の実装では、干渉は、無線受信機がキーコードを検出する間接検出技法を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の波形を調整することによって緩和される。
【0066】
第12の実装では、干渉は、無線受信機がキーコードを検出する間接検出技法を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の周波数を調整することによって緩和される。
【0067】
第13の実装では、干渉は、位置監視に基づいて間接検出技法を使用して検出され、無線電力送信動作を自動的に中止することによって緩和される。
【0068】
第14の実装では、干渉は、位置監視に基づいて間接検出技法を使用して検出され、無線電力信号を断続的に送信することによって緩和される。
【0069】
第15の実装では、干渉は、位置監視に基づいて間接検出技法を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の波形を調整することによって緩和される。
【0070】
第16の実装では、干渉は、位置監視に基づいて間接検出技法を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の周波数を調整することによって緩和される。
【0071】
第17の実装では、干渉は、制御回路がデバイスによって車両と確立された通信リンクを監視する間接検出技法を使用して検出され、無線電力送信動作を自動的に中止することによって緩和される。
【0072】
第18の実装では、干渉は、制御回路がデバイスによって車両と確立された通信リンクを監視する間接検出技法を使用して検出され、無線電力信号を断続的に送信することによって緩和される。
【0073】
第19の実装では、干渉は、制御回路がデバイスによって車両と確立された通信リンクを監視する間接検出技法を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の波形を調整することによって緩和される。
【0074】
第20の実装では、干渉は、制御回路がデバイスによって車両と確立された通信リンクを監視する間接検出技法を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の周波数を調整することによって緩和される。
【0075】
第21の実装では、干渉は、デバイスが車両内に位置するときを判定するために入出力回路が使用される間接検出技法を使用して検出され、無線電力送信動作を自動的に中止することによって緩和される。
【0076】
第22の実装では、干渉は、デバイスが車両内に位置するときを判定するために入出力回路が使用される間接検出技法を使用して検出され、無線電力信号を断続的に送信することによって緩和される。
【0077】
第23の実装では、干渉は、デバイスが車両内に位置するときを判定するために入出力回路が使用される間接検出技法を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の波形を調整することによって緩和される。
【0078】
第24の実装では、干渉は、デバイスが車両内に位置するときを判定するために入出力回路が使用される間接検出技法を使用して検出され、インバータによって使用される交流駆動信号の周波数を調整することによって緩和される。
【0079】
第25の実装では、干渉は、同期検出を使用して検出され、入力をユーザに促すことと、ユーザ入力に応答して無線電力送信動作を中止することを調整することと、によって緩和される。
【0080】
第26の実装では、干渉は、非同期検出を使用して検出され、入力をユーザに促すことと、ユーザ入力に応答して無線電力送信動作を中止することを調整することと、によって緩和される。
【0081】
第27の実装では、干渉は、間接検出を使用して検出され、入力をユーザに促すことと、ユーザ入力に応答して無線電力送信動作を中止することを調整することと、によって緩和される。
【0082】
前述では、電力伝送動作のコンテキストにおいてデータ通信を使用する技術が説明されている。本開示では、電力送信機及び受信機回路が、電荷の状態、充電速度、電力伝送レベル、及び電力伝送を制御するための他の無線電力送信設定などの情報を通信することが望ましいことがあることが意図されている。上記の技術は、機能するために個人特定可能な情報の使用を含む必要はない。この充電技術の実装が個人特定可能な情報の使用を含む範囲内で、実装者は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又はこれを超えると一般に認識されているプライバシーポリシー及び慣行に従うべきである。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小にするように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質は、ユーザに明確に示唆されるべきである。
【0083】
一実施形態によれば、車両リモートキーレスシステムビーコンをキーに送信し、キーから無線キー信号を受信する、ように構成された車両リモートキーレスシステムを有する車両内又は当該車両の近くの無線電力受信デバイス内の無線電力受信回路に無線電力を送信するように構成された電子デバイスであって、無線電力受信デバイス内のバッテリを充電するために無線電力受信回路に無線電力信号を送信するように構成された無線電力送信回路と、無線電力信号の送信が車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンとの干渉を引き起こすことを示唆する状態を検出し、状態の検出に応答して干渉を緩和する、ように構成された制御回路と、を含む、電子デバイスが提供されている。
【0084】
別の実施形態によれば、無線電力送信回路は、無線電力送信コイルを含み、制御回路は、無線電力送信コイルを使用して状態を検出するように構成されている。
【0085】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンと関連付けられたビーコン周波数におけるピーク無線信号の大きさを測定するために無線電力送信コイルを使用するように構成されたピーク検出器を含む無線回路を含み、制御回路は、ビーコン周波数における測定されたピーク無線信号の大きさに基づいて、状態を検出するように構成されている。
【0086】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、周波数に同調された受信機を含み、制御回路は、信号を無線電力送信コイルで受信するために、周波数に同調された受信機を使用することによって、状態を検出するように構成されている。
【0087】
別の実施形態によれば、受信機は、車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンを受信するように構成されており、制御回路は、受信された車両リモートキーレスシステムビーコンに基づいて状態を検出するように構成されている。
【0088】
別の実施形態によれば、受信機は、100~145kHzの周波数に同調されている。
【0089】
別の実施形態によれば、受信機は、キーによって送信された無線キー信号を受信するように構成されており、制御回路は、受信された無線キー信号に基づいて状態を検出するように構成されている。
【0090】
別の実施形態によれば、受信機は、300MHz~1000MHzの周波数に同調されている。
【0091】
別の実施形態によれば、無線電力送信回路は、無線電力送信コイルを含み、回路は、無線電力送信コイルとは別個のアンテナを更に含み、制御回路は、アンテナを使用して状態を検出するように構成されている。
【0092】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンと関連付けられたビーコン周波数におけるピーク無線信号の大きさを測定するためにアンテナを使用するように構成されたピーク検出器を含む無線回路を含み、制御回路は、ビーコン周波数における測定されたピーク無線信号の大きさに基づいて、状態を検出するように構成されている。
【0093】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、周波数に同調された受信機を含み、制御回路は、信号をアンテナで受信するために、周波数に同調された受信機を使用することによって、状態を検出するように構成されている。
【0094】
別の実施形態によれば、受信機は、車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンを受信するように構成されており、制御回路は、受信された車両リモートキーレスシステムビーコンに基づいて状態を検出するように構成されている。
【0095】
別の実施形態によれば、受信機は、100~145kHzの周波数に同調されている。
【0096】
別の実施形態によれば、受信機は、キーによって送信された無線キー信号を受信するように構成されており、制御回路は、受信された無線キー信号に基づいて状態を検出するように構成されている。
【0097】
別の実施形態によれば、受信機は、300MHz~1000MHzの周波数に同調されている。
【0098】
別の実施形態によれば、制御回路は、無線電力送信回路に無線電力送信をデューティサイクルに従って第1のモードと第2のモードとの間で交互に調整させることによって、干渉を緩和するように構成されており、所与の電力量は、無線電力送信回路によって第1のモードで送信され、所与の電力量未満は、無線電力送信回路によって第2のモードで送信される。
【0099】
別の実施形態によれば、無線電力信号は、第1の周波数を有し、車両リモートキーレスシステム信号は、第2の周波数を有し、制御回路は、状態の検出に応答して、無線電力送信回路に第1の周波数を第2の周波数よりも異なるように調整させることによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0100】
別の実施形態によれば、制御回路は、無線電力送信回路に無線電力受信回路への無線電力信号の送信を停止させることによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0101】
別の実施形態によれば、制御回路は、ユーザ入力を促すことによって無線電力送信を調整することと、ユーザ入力に応答して無線電力信号の送信を停止することと、によって、干渉を緩和するように構成されている。
【0102】
一実施形態によれば、車両リモートキーレスシステムビーコンをキーに送信し、キーから無線キー信号を受信する、ように構成された車両リモートキーレスシステムを有する車両内又は当該車両の近くの無線電力受信デバイス内の無線電力受信回路に無線電力を送信するように構成された電子デバイスであって、無線電力受信デバイス内のバッテリを充電するために、無線電力受信回路に無線電力信号を送信するように構成された無線電力送信回路と、無線電力信号の送信が車両リモートキーレスシステムビーコンとの干渉を引き起こすことを示唆する車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンを検出し、状態の検出に応答して干渉を緩和する、ように構成された制御回路と、を含む、電子デバイスが提供されている。
【0103】
別の実施形態によれば、制御回路は、無線電力信号の送信をデューティサイクルに従って第1のモードと第2のモードとの間で交互に調整することによって干渉を緩和するように構成されており、所与の電力量は、無線電力送信回路によって第1のモードで送信され、所与の電力量未満は、無線電力送信回路によって第2のモードで送信される。
【0104】
別の実施形態によれば、無線電力信号は、第1の周波数を有し、車両リモートキーレスシステム信号は、第2の周波数を有し、制御回路は、状態の検出に応答して、第1の周波数を第2の周波数よりも異なるように調整することによって干渉を緩和するように構成されている。
【0105】
別の実施形態によれば、制御回路は、無線電力送信回路と無線電力受信回路との間の無線電力信号の送信を停止することによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0106】
別の実施形態によれば、制御回路は、ユーザ入力を促すことによって無線電力信号の送信を調整することと、ユーザ入力に応答して無線電力信号の送信を停止することと、によって、干渉を緩和するように構成されている。
【0107】
一実施形態によれば、車両リモートキーレスシステムビーコンをキーに送信し、キーから無線キー信号を受信する、ように構成された車両リモートキーレスシステムを有する車両内又は当該車両の近くの無線電力送信回路から無線電力を受信するように構成された電子デバイスであって、無線電力送信回路から無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信回路と、無線電力信号の送信が車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンとの干渉を引き起こすことを示唆する状態を検出し、状態の検出に応答して干渉を緩和する、ように構成された制御回路と、を含む、電子デバイスが提供されている。
【0108】
別の実施形態によれば、無線電力受信回路は、無線電力受信コイルを含み、制御回路は、無線電力受信コイルを使用して状態を検出するように構成されている。
【0109】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンと関連付けられたビーコン周波数におけるピーク無線信号の大きさを測定するために無線電力受信コイルを使用するように構成されたピーク検出器を含む無線回路を含み、制御回路は、ビーコン周波数における測定されたピーク無線信号の大きさに基づいて、状態を検出するように構成されている。
【0110】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、周波数に同調された受信機を含み、制御回路は、信号を無線電力受信コイルで受信するために、周波数に同調された受信機を使用することによって、状態を検出するように構成されている。
【0111】
別の実施形態によれば、受信機は、車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンを受信するように構成されており、制御回路は、受信された車両リモートキーレスシステムビーコンに基づいて状態を検出するように構成されており、受信機は、100~145kHzの周波数に同調されている。
【0112】
別の実施形態によれば、受信機は、キーによって送信された無線キー信号を受信するように構成されており、制御回路は、受信された無線キー信号に基づいて状態を検出するように構成されており、受信機は、300~1000MHzの周波数に同調されている。
【0113】
別の実施形態によれば、無線電力受信回路は、無線電力受信コイルを含み、回路は、無線電力受信コイルとは別個のアンテナを更に含み、制御回路は、アンテナを使用して状態を検出するように構成されている。
【0114】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンと関連付けられたビーコン周波数におけるピーク無線信号の大きさを測定するためにアンテナを使用するように構成されたピーク検出器を含む無線回路を含み、制御回路は、ビーコン周波数における測定されたピーク無線信号の大きさに基づいて、状態を検出するように構成されている。
【0115】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、周波数に同調された受信機を含み、制御回路は、信号をアンテナで受信するために、周波数に同調された受信機を使用することによって、状態を検出するように構成されており、受信機は、車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンを受信するように構成されており、制御回路は、受信された車両リモートキーレスシステムビーコンに基づいて状態を検出するように構成されており、受信機は、100~145kHzの周波数に同調されている。
【0116】
別の実施形態によれば、受信機は、キーによって送信された無線キー信号を受信するように構成されており、制御回路は、受信された無線キー信号に基づいて状態を検出するように構成されている。
【0117】
別の実施形態によれば、受信機は、300MHz~1000MHzの周波数に同調されている。
【0118】
別の実施形態によれば、制御回路は、無線電力送信回路に無線電力信号の送信をデューティサイクルに従って第1のモードと第2のモードとの間で交互に調整させるコマンドを、状態の検出に応答して無線電力送信回路に送信することによって、干渉を緩和するように構成されており、所与の電力量は、無線電力送信回路によって第1のモードで送信され、所与の電力量未満は、無線電力送信回路によって第2のモードで送信される。
【0119】
別の実施形態によれば、無線電力信号は、第1の周波数を有し、車両リモートキーレスシステム信号は、第2の周波数を有し、制御回路は、無線電力送信回路に第1の周波数を第2の周波数よりも異なるように調整させるコマンドを、状態の検出に応答して無線電力送信回路に送信することによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0120】
別の実施形態によれば、制御回路は、無線電力送信回路に無線電力送信回路と無線電力受信回路との間の無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、状態の検出に応答して無線電力送信回路に送信することによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0121】
別の実施形態によれば、制御回路は、状態の検出に応答してユーザ入力を促すことによって、及び無線電力送信回路に無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、ユーザ入力に応答して無線電力送信回路に送信することによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0122】
一実施形態によれば、車両リモートキーレスシステムビーコンをキーに送信し、キーから無線キー信号を受信する、ように構成された車両リモートキーレスシステムを有する車両内又は当該車両の近くの無線電力送信回路から無線電力を受信するように構成された電子デバイスであって、バッテリと、バッテリを充電するために無線電力送信回路から無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信回路と、無線電力信号の送信が車両リモートキーレスシステムによって送信された車両リモートキーレスシステムビーコンとの干渉を引き起こすことを示唆する状態を検出し、状態の検出に応答して干渉を緩和する、ように構成された制御回路と、を含む、電子デバイスが提供されている。
【0123】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、位置情報を収集するように構成された衛星航法システム回路を含み、制御回路は、位置情報を使用して状態を検出するように構成されている。
【0124】
別の実施形態によれば、制御回路は、車両の駐車に応答して衛星航法システム回路によって収集された車両駐車位置を保存し、衛星航法システム回路によって収集された現在の位置を車両駐車位置と比較することによって、状態を検出する、ように構成されている。
【0125】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、車両内の無線回路と無線でペアリングするように構成された無線送受信機回路を含み、制御回路は、無線送受信機回路が車両内の無線回路と無線でペアリングされたときを判定することによって、状態を検出するように構成されている。
【0126】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、慣性測定ユニットを含み、制御回路は、車両移動を表す動きを検出するために慣性測定ユニットを使用することによって、状態を検出するように構成されている、慣性測定ユニットを含む。
【0127】
別の実施形態によれば、制御回路は、ユーザ入力を促すことと、ユーザ入力に応答して無線電力信号の送信を調整することと、によって、無線電力信号の送信を調整することによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0128】
別の実施形態によれば、制御回路は、無線電力送信回路に無線電力信号の送信をデューティサイクルに従って第1のモードと第2のモードとの間で交互に調整させるコマンドを、状態の検出に応答して無線電力送信回路に送信することによって、干渉を緩和するように構成されており、所与の電力量は、無線電力送信回路によって第1のモードで送信され、所与の電力量未満は、無線電力送信回路によって第2のモードで送信される。
【0129】
別の実施形態によれば、無線電力信号は、第1の周波数を有し、車両リモートキーレスシステム信号は、第2の周波数を有し、制御回路は、無線電力送信回路に第1の周波数を第2の周波数よりも異なるように調整させるコマンドを、状態の検出に応答して無線電力送信回路に送信することによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0130】
別の実施形態によれば、制御回路は、無線電力送信回路に無線電力送信回路と無線電力受信回路との間の無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、状態の検出に応答して無線電力送信回路に送信することによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0131】
別の実施形態によれば、制御回路は、状態の検出に応答してユーザ入力を促すことによって、及び無線電力送信回路に無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、ユーザ入力に応答して無線電力送信回路に送信することによって、干渉を緩和するように構成されている。
【0132】
前述は、単なる例示であり、様々な修正が、記載の実施形態になされてもよい。前述の実施形態は、個々に又は任意の組み合わせで実装されてもよい。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両リモートキーレスシステムビーコンをキーに送信し、前記キーから無線キー信号を受信する、ように構成された車両リモートキーレスシステムを有する車両内又は前記車両の近くの無線電力送信回路から無線電力を受信するように構成された電子デバイスであって、前記電子デバイスが、
前記無線電力送信回路から無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信回路と、
車両リモートキーレスシステムビーコンと関連付けられたビーコン周波数における無線信号の大きさを測定するように構成された検出器回路と、
前記測定された無線信号の大きさが、前記車両リモートキーレスシステムビーコンの存在なしで、前記無線電力信号と関連付けられた前記ビーコン周波数におけるベースラインレベルを超えることに基づいて、前記無線電力信号の送信が前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンとの干渉を引き起こすことを示唆する状態を検出し、
前記状態の検出に応答して前記干渉を緩和する、
ように構成された制御回路と、
を備える、電子デバイス。
【請求項2】
前記無線電力受信回路が、無線電力受信コイルを含み、前記制御回路が、前記無線電力受信コイルを使用して前記状態を検出するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記検出器回路が、前記無線電力受信コイルを使用して前記無線信号の大きさを測定するように構成されている、請求項2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記電子デバイスが、
100kHz~145kHz又は300MHz~1000MHzの周波数に同調された受信機を更に備え、前記制御回路が、前記周波数に同調された前記受信機を使用することによって、前記状態を検出するように構成されている、請求項2に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記受信機が、前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンを受信するように構成されており、前記制御回路が、前記受信された車両リモートキーレスシステムビーコンに基づいて前記状態を検出するように構成されている、請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記受信機が、前記キーによって送信された前記無線キー信号を受信するように構成されており、前記制御回路が、前記受信された無線キー信号に基づいて前記状態を検出するように構成されている、請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記無線電力受信回路が、無線電力受信コイルを含み、前記電子デバイスが、前記無線電力受信コイルとは別個のアンテナを更に備え、前記制御回路が、前記アンテナを使用して前記状態を検出するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記検出器回路が、前記アンテナを使用して前記無線信号の大きさを測定するように構成されている、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記電子デバイスが、
100kHz~145kHz又は300MHz~1000MHzの周波数に同調された受信機を更に備え、前記制御回路が、前記周波数に同調された前記受信機を使用することによって、前記状態を検出するように構成されており、前記受信機が、前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンを受信するように構成されており、前記制御回路が、前記受信された車両リモートキーレスシステムビーコンに基づいて前記状態を検出するように構成されている、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記受信機が、前記キーによって送信された前記無線キー信号を受信するように構成されており、前記制御回路が、前記受信された無線キー信号に基づいて前記状態を検出するように構成されている、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記制御回路が、前記無線電力送信回路に前記無線電力信号の前記送信をデューティサイクルに従って第1のモードと第2のモードとの間で交互に調整させるコマンドを、前記状態の検出に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されており、所与の電力量が、前記無線電力送信回路によって前記第1のモードで送信され、前記所与の電力量未満が、前記無線電力送信回路によって前記第2のモードで送信される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記無線電力信号が、第1の周波数を有し、前記車両リモートキーレスシステムビーコンが、第2の周波数を有し、前記制御回路が、前記無線電力送信回路に前記第1の周波数を前記第2の周波数よりも異なるように調整させるコマンドを、前記状態の検出に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記制御回路が、前記無線電力送信回路に前記無線電力送信回路と前記無線電力受信回路との間の前記無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、前記状態の検出に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記制御回路が、前記状態の検出に応答してユーザ入力を促すことによって、及び前記無線電力送信回路に前記無線電力信号の送信を停止させるコマンドを、前記ユーザ入力に応答して前記無線電力送信回路に送信することによって、前記干渉を緩和するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項15】
車両リモートキーレスシステムビーコンをキーに送信し、前記キーから無線キー信号を受信する、ように構成された車両リモートキーレスシステムを有する車両内又は前記車両の近くの無線電力送信回路から無線電力を受信するように構成された電子デバイスであって、前記電子デバイスが、
バッテリと、
前記バッテリを充電するために前記無線電力送信回路から無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信回路と、
前記無線電力信号の送信が前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンとの干渉を引き起こすことを示唆する状態を検出し、
前記状態の検出に応答して、前記無線電力送信回路に前記無線電力信号の前記送信をデューティサイクルに従って第1のモードと第2のモードとの間で選択的に調整させるコマンドを前記無線電力送信回路に送信することによって前記干渉を緩和する、
ように構成された制御回路と、
を備え、前記第2のモードでは前記第1のモードよりも無線電力送信が弱く、前記第2のモードの送信が前記車両リモートキーレスシステムビーコンと同時に起こる、電子デバイス。
【請求項16】
前記電子デバイスが、
位置情報を収集するように構成された衛星航法システム回路を更に備え、前記制御回路が、前記位置情報を使用して前記状態を検出するように構成されている、請求項15に記載の電子デバイス。
【請求項17】
前記電子デバイスが、
前記車両内の無線回路と無線でペアリングするように構成された無線送受信機回路を更に備え、前記制御回路が、前記無線送受信機回路が前記車両内の前記無線回路と無線でペアリングされたときを判定することによって、前記状態を検出するように構成されている、請求項15に記載の電子デバイス。
【請求項18】
前記電子デバイスが、
慣性測定ユニットを更に備え、前記制御回路が、車両移動を表す動きを検出するために前記慣性測定ユニットを使用することによって、前記状態を検出するように構成されている、請求項15に記載の電子デバイス。
【請求項19】
車両リモートキーレスシステムビーコンをキーに送信し、前記キーから無線キー信号を受信する、ように構成された車両リモートキーレスシステムを有する車両内又は前記車両の近くの無線電力送信回路から無線電力を受信するように構成された電子デバイスであって、前記電子デバイスが、
バッテリと、
前記バッテリを充電するために前記無線電力送信回路から無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信回路と、
位置情報を収集するように構成された衛星航法システム回路と、
前記車両の駐車に応答して前記衛星航法システム回路によって収集された車両駐車位置を保存し、
前記衛星航法システム回路によって収集された現在の位置を前記車両駐車位置と比較することによって、前記無線電力信号の送信が前記車両リモートキーレスシステムによって送信された前記車両リモートキーレスシステムビーコンとの干渉を引き起こすことを示唆する状態を検出し、
前記状態の検出に応答して前記干渉を緩和する、
ように構成された制御回路と、
を備える、電子デバイス。
【外国語明細書】