(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017732
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材
(51)【国際特許分類】
F16L 5/00 20060101AFI20240201BHJP
F24F 7/04 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
F16L5/00 R
F24F7/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120570
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】591029921
【氏名又は名称】フジモリ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003340
【氏名又は名称】弁理士法人湧泉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 究
(72)【発明者】
【氏名】高木 洸太
【テーマコード(参考)】
3L058
【Fターム(参考)】
3L058BB04
3L058BC06
3L058BC08
(57)【要約】
【課題】ハウスメーカーごと、又は仕様ごとに壁貫通スリーブを用意する必要が無く、建物の外壁の厚みが違っても、壁貫通スリーブとして、一定の寸法形状の壁貫通スリーブで対応可能にする。
【解決手段】建物の外壁10の壁貫通スリーブ20とベントキャップ30とに、壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材40の長さ調節管41を跨らせる。長さ調節管41に設けられた弾性係止部材50を壁貫通スリーブ20の周面に当てて管径方向へ弾性変形させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外壁に設けられる空調又は換気用の壁貫通スリーブにおけるベントキャップとの接続長さを調節する壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材であって、
前記壁貫通スリーブと前記ベントキャップとに跨る長さ調節管と、
前記長さ調節管に設けられ、前記壁貫通スリーブの周面に当たって管径方向へ弾性変形される弾性係止部材と、
を備えたことを特徴とする壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材。
【請求項2】
前記弾性係止部材が、前記長さ調節管の周面に貼り付けられた弾性テープであることを特徴とする請求項1に記載の壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材。
【請求項3】
前記弾性テープが、前記長さ調節管の全周にわたって環状に巻かれていることを特徴とする請求項2に記載の壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材。
【請求項4】
前記弾性テープの厚みが、前記壁貫通の内半径と前記長さ調節管の外半径との差より大きいことを特徴とする請求項2又は3に記載の壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材。
【請求項5】
前記弾性係止部材が、前記長さ調節管と連なる連続部と、前記連続部から屋外側へ向かって片持ち状に延びる板バネ部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材。
【請求項6】
前記板バネ部が、前記長さ調節管の管周方向の側方から見て、円弧状に湾曲されていることを特徴とする請求項5に記載の壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁に設けられる空調又は換気のための壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材に関し、特に、壁貫通スリーブをベントキャップと接続するための接続長さ調節部材に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の外壁には、貫通穴が形成され、該貫通穴に壁貫通スリーブが設けられている。貫通穴の屋外側への開口にはベントキャップが設けられている。ベントキャップが壁貫通スリーブと接続されている。
【0003】
詳しくは、外壁の内装材及び壁本体の貫通穴に壁貫通スリープが挿入されている。外壁のサイディング(外装材)にベントキャップが設けられている。ベントキャップの接続筒が壁貫通スリーブの屋外側端部に挿し込まれて接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
建物の外壁の厚み(外壁の内装材とサイディングとの距離)は、ハウスメーカーによって区々であり、同じハウスメーカーでも仕様によって異なることが多い。このため、ハウスメーカーやその仕様によっては、外壁の内装材及び壁本体に設けた壁貫通スリーブの屋外側端部と、サイディングに設けたベントキャップの接続筒とが離れてしまい、壁貫通スリーブとベントキャップとを接続できないことがある。ハウスメーカーごと、または仕様ごとに対応する壁貫通スリーブを用意するのは煩雑でコストがかかる。
本発明は、このような事情に鑑み、ハウスメーカーごと、又は仕様ごとに壁貫通スリーブを用意する必要が無く、建物の外壁の厚みが違っても、壁貫通スリーブとして、一定の寸法形状の壁貫通スリーブで対応可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、建物の外壁に設けられる空調又は換気用の壁貫通スリーブにおけるベントキャップとの接続長さを調節する壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材であって、
前記壁貫通スリーブと前記ベントキャップとに跨る長さ調節管と、
前記長さ調節管に設けられ、前記壁貫通スリーブの周面に当たって管径方向へ弾性変形される弾性係止部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
好ましくは、前記弾性係止部材が、前記長さ調節管の周面に貼り付けられた弾性テープである。
好ましくは、前記弾性テープが、前記長さ調節管の全周にわたる環状である。
好ましくは、前記弾性テープの厚みが、前記壁貫通の内半径と前記長さ調節管の外半径との差より大きい。
【0008】
前記弾性係止部材が、前記長さ調節管と連なる連続部と、前記連続部から屋外側へ向かって片持ち状に延びる板バネ部と、を含んでいてもよい。
前記板バネ部が、前記長さ調節管の管周方向の側方から見て、円弧状に湾曲されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、壁貫通スリーブにおけるベントキャップとの接続長さを調節することができる。したがって、ハウスメーカーごと、又は仕様ごとに壁貫通スリーブを用意する必要が無く、建物の外壁の厚みが違っても、壁貫通スリーブとして、一定の寸法形状の壁貫通スリーブで対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係る壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材を含む壁貫通構造を建物の外壁に設置する様子を一部断面にして示す分解側面図である。
【
図2】
図2は、前記壁貫通構造を、前記外壁に設置した状態で一部断面にして示す側面図である。
【
図3】
図3は、前記壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材の斜視図である、
【
図4】
図4(a)は、
図1の円部IVaの拡大断面図である。
図4(b)は、
図2の円部IVbの拡大断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の第2実施形態に係る壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材を含む壁貫通構造を建物の外壁に設置する様子を一部断面にして示す分解側面図である。
【
図6】
図6は、前記第2実施形態に係る壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材の斜視図である、
【
図7】
図7(a)は、
図5の円部VIIaの拡大断面図である。
図7(b)は、前記第2実施形態に係る壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材の供用状態を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態(
図1~
図4)>
図1及び
図2に示すように、建物の外壁10には屋内側から屋外側へ貫通する貫通穴19が形成されている。貫通穴19に空調又は換気用の壁貫通構造1が設置されている。壁貫通構造1は、空調又は換気用の壁貫通スリーブ20と、ベントキャップ30を含む。
【0012】
壁貫通スリーブ20は、スリーブ本体21と、取り付け板22を含む。スリーブ本体21が、外壁10の中間の壁本体11と、断熱材層12と、屋内に面する内装材13を貫通している。スリーブ本体21の屋内側(
図1において左側)の端部21bには、ダクト2が連なっている。屋内側の端部21bには、ダクト2に代えて、換気ガラリが設けられていてもよい。
【0013】
スリーブ本体21の外周には取り付け板22が設けられている。取り付け板22が、壁本体11に添えられてビス24によって固定されている。壁貫通スリーブ20の屋外側端部23は、取り付け板22ひいては壁本体11よりも屋外側(
図1において右側)へ突出されている。屋外側端部23は、外壁10の屋外と面するサイディング14(外装材)と、壁本体11との間の空気層15に配置されている。
【0014】
図1に示すように、サイディング14には、ベントキャップ30が設けられている。ベントキャップ30は、ベント部31と、接続筒32を含む。
図2に示すように、ベント部31が、貫通穴19の屋外側開口を覆うようにして、サイディング14の屋外側面(
図2において右側面)にビス等の固定手段(図示せず)によって固定されている。接続筒32が、サイディング14における貫通穴19dに差し込まれている。サイディング14の屋外側面(
図2において右側面)又は貫通穴19dの内周面とベントキャップ30との間は、コーキング材(図示省略)によって液密に封止されている。
【0015】
接続筒32には、複数(例えば3つ)の板バネ33が互いに筒周方向に離れて設けられている。板バネ33は、接続筒32の筒壁の切り起こしによって形成されているが、板バネ33が接続筒32とは別体をなして接続筒32に溶接等で取り付けられていてもよい。
【0016】
図2に示すように、外壁10の設計仕様もしくは施工上の事情や壁貫通スリーブ20及びベントキャップ30の仕様等のために、壁貫通スリーブ20の屋外側端部23とベントキャップ30の接続筒32とは離間されており、直接には接続されていない。
図1及び
図2に示すように、これら壁貫通スリーブ20とベントキャップ30との間には、壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材40が配置されている。壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材40を介して、壁貫通スリーブ20の屋外側端部23とベントキャップ30の接続筒32とが接続されている。
【0017】
図3に示すように、壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材40は、長さ調節管41と、弾性係止部材42とを含む。長さ調節管41は、一定径の短い円筒形状の直管によって構成されている。長さ調節管41は、例えば、鋼板を環状に巻いて、両端部どうしをステッチ溶接等にて接合することによって形成されている。好ましくは、長さ調節管41の表面には防錆処理が施されている。
図1に示すように、長さ調節管41の外径は、スリーブ本体21の内径より少し(好ましくは数mm程度)小さい。
【0018】
図1に示すように、長さ調節管41における管軸方向の中央部よりも屋内側(
図1において左側)の部分41aの外周に弾性係止部材42が設けられている。
図3に示すように、第1実施形態の弾性係止部材42は、1又は複数(ここでは1つ)の弾性テープ43によって構成されている。
図4(a)に示すように、弾性テープ43は、ゴム又は弾性発泡樹脂からなる弾性材層44と、粘着層45を含む。好ましくは、弾性テープ43として、ブチルテープが用いられている。
【0019】
図3及び
図4(a)に示すように、弾性材層44は、薄肉部44aと、厚肉部44bを含む。薄肉部44aは、厚肉部44bの屋内側(
図4(a)において左側)に配置され、厚肉部44bより薄肉である。薄肉部44aと厚肉部44bの間に段差44dが形成されている。弾性テープ43の自然状態(無負荷状態ないしは非圧縮状態)における薄肉部44aの厚みは、壁貫通スリーブ20の内半径と長さ調節管41の外半径との差より大きい。厚肉部44bは、薄肉部44aよりも管径方向の外側(
図4(a)において上側)へ突出されている。自然状態における厚肉部44bの厚みは、壁貫通スリーブ20の外半径と長さ調節管41の外半径との差より大きい。
【0020】
図4(a)に示すように、弾性材層44の裏面(同図において下面)の全域に薄膜状の粘着層45が積層されている。
図1及び
図3に示すように、弾性テープ43が、長さ調節管41の外周の全周にわたって環状に巻かれている。
図4(a)に示すように、粘着層45が長さ調節管41の外周面に粘着されることによって、弾性テープ43が長さ調節管41に貼り付けられている。
【0021】
図2に示すように、供用時における長さ調節管41の管軸は、外壁10の厚み方向(
図1において左右)へ向けられ、壁貫通スリーブ20と同軸上に配置されている。該長さ調節管41が、壁貫通スリーブ20の屋外側端部23とベントキャップ30とに跨っている。長さ調節管41の屋内側部分41aが、スリーブ本体21内に差し込まれている。
図4(b)に示すように、弾性テープ43が、スリーブ本体21の内周面に強く当たって厚み方向(管径方向)へ圧縮されるように弾性変形されている。
図2に示すように、長さ調節管41における前記屋内側部分41aとは反対側の屋外側部分41bの内周に、ベントキャップ30の接続筒32が差し込まれている。板バネ33が屋外側部分41bの内周面に当たって管径方向の内側へ押し込まれている。
【0022】
壁貫通構造1は、次のように施工される。
図1に示すように、外壁10の壁本体11、断熱材層12及び内装材13には、これらを貫通するように壁貫通スリーブ20を設置する。
【0023】
ベントキャップ30の接続筒32には、あらかじめ長さ調節部材40の長さ調節管41の屋外側部分41bを嵌め込んでおく。板バネ33が長さ調節管41の内周面に弾性的に強く当たることによって、長さ調節部材40とベントキャップ30とが外れないように連結される。
【0024】
そのようにして一体化された長さ調節部材40及び接続筒32を、屋外側からサイディング14の貫通穴19dに挿し入れる。
さらに、
図2及び
図4(b)に示すように、長さ調節部材40を、設置済みの壁貫通スリーブ20に嵌め込む。詳しくは、スリーブ本体21の屋外側端部23の内周に、長さ調節管41の屋内側部分41aを差し込む。すると、弾性テープ43が、スリーブ本体21と長さ調節管41との間に強く挟み付けられて、厚み方向(
図4(b)において上下)に圧縮変形される。これによって、弾性テープ43が、スリーブ本体21の内周に弾性的に強く当たり、弾性係止部材42とスリーブ本体21との間に大きな摩擦力が生じることで、長さ調節部材40と壁貫通スリーブ20とが外れないように連結される。
【0025】
このようにして、長さ調節部材40を介して、壁貫通スリーブ20とベントキャップ30が連結される。長さ調節部材40を用いることによって、ハウスメーカーや仕様などの違いに拘わらず、壁貫通スリーブ20とベントキャップ30とを簡単に接続することができる。特に、外壁10の厚み(内装材13とサイディング14との距離)が多少違っていたとしても、長さ調節部材40を介して、壁貫通スリーブ20とベントキャップ30とを確実に接続することができる。言い換えると、長さ調節部材40によって、壁貫通スリーブ20におけるベントキャップ30との接続長さを調節することができる。したがって、ハウスメーカーごと、又は仕様ごとに壁貫通スリーブを用意する必要が無く、壁貫通スリーブとして、一定の寸法形状の壁貫通スリーブで対応することができる。
【0026】
弾性係止部材42として弾性テープ43を用いることによって、壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材40の構造を簡単化できる。長さ調節管41は、単純な円筒管であればよく、その管壁に切り起こしや溶接等を施す必要が無い。該長さ調節管41に弾性テープ43を貼り付けることによって、壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材40を容易に作製することができる。
また、副次的作用として、環状の弾性テープ43によって、壁貫通スリーブ20と長さ調節管41との間をシールできる。さらに、壁貫通スリーブ20とベントキャップ30との間に多少の軸ずれがあったとしても、弾性テープ43の弾性によって前記軸ずれを吸収できる。
【0027】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において、既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して、説明を省略する。
<第2実施形態(
図5~
図7)>
図5及び
図6に示すように、第2実施形態の管貫通構造1Bにおいては、壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材40Bの長さ調節管41の外周面に、3つ(複数)の弾性係止部材50が設けられている。これら弾性係止部材50は、長さ調節管41の周方向に離れて、好ましくは等間隔置きに配置されている。
図7(a)に示すように、各弾性係止部材50は、連続部51と、板バネ部52を含む。連続部51は、平板状に形成されており、該連続部51が、長さ調節管41の外周面に添えられて固定されることによって、長さ調節管41と連なっている。連続部51と長さ調節管41との固定手段は、溶接でもよく、リベットでもよい。
【0028】
板バネ部52は、連続部51から屋外側(
図7(a)において右側)へ向かって片持ち状に延びている。板バネ部52は、長さ調節管41の管周方向の側方から見て、長さ調節管41の管径方向の外側(
図7(a)において上側)へ凸の円弧状に湾曲されている。板バネ部52は、長さ調節管41よりも管径方向の外側(
図7(a)において上側)に突出されている。
【0029】
板バネ部52の先端部に爪部53が設けられている。爪部53は、板バネ52から屋外側(
図7(a)において右側)へ突出されるともに、管径方向の外側(
図7(a)において上側)へ傾斜されている。
【0030】
図5に示すように、壁貫通構造1Bの施工に際し、長さ調節部材40Bを屋外側から壁貫通スリーブ20に嵌め込むと、
図7(b)に示すように、弾性係止部材50の板バネ部52が、壁貫通スリーブ20の屋外側端部23に突き当たって、管径方向の内側(
図7(b)において下側)へ弾性変形されながら、スリーブ本体21と長さ調節管41との間に挟まれるように配置される。該弾性係止部材50の板バネ部52が、スリーブ本体21の内周面に弾性的に強く当たって管径方向の内側(
図7(b)において下側)へ押し潰されるように弾性変形される。これによって、スリーブ本体21と板バネ52との間に大きな摩擦力が生じ、長さ調節部材40Bと壁貫通スリーブ20とが外れないように連結される。
板バネ部52の先端部及び爪部53は、長さ調節管41の外周面に押し付けられている。
【0031】
本発明は、前記実施形態に限定されず、その趣旨に反しない範囲内において、種々の改変をなすことができる。
例えば、長さ調節管41が、壁貫通スリーブ20の屋外側端部23の外周に嵌め込まれるようになっていてもよい。弾性係止部材42,50が、長さ調節管41の内周面に設けられることで、壁貫通スリーブ20の外周面に押し当てられるようになっていてもよい。
長さ調節管41が、ベントキャップ30の接続筒32の内周に嵌め込まれるようになっていてもよい。
第1実施形態における弾性テープ43は、必ずしも長さ調節管41の全周にわたって環状に巻かれている必要はなく、長さ調節管41の周方向に離れて数箇所に貼り付けられていてもよい。複数の弾性テープ43を長さ調節管41の管周方向又は管軸方向へ間隔を置いて設けてもよい。
第2実施形態における弾性係止部材50の連続部51が長さ調節管41と同体に連なっていてもよい。弾性係止部材50が、長さ調節管41の切り起こしによって形成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、建物の外壁の換気構造に適用可能である。
【符号の説明】
【0033】
1,1B 壁貫通構造
2 ダクト
10 外壁
11 壁本体
12 断熱材層
13 内装材
14 サイディング(外装材)
15 空気層
19 貫通穴
19d サイディング14における貫通穴19d
20 壁貫通スリーブ
21 スリーブ本体
21b 屋内側の端部
22 取り付け板
23 屋外側端部
24 ビス
30 ベントキャップ
31 ベント部
32 接続筒
33 板バネ
40,40B 壁貫通スリーブ用接続長さ調節部材
41 長さ調節管41
41a 屋内側部分
41b 屋外側部分
42 弾性係止部材
43 弾性テープ
44 弾性材層
45 粘着層
50 弾性係止部材
51 連続部
52 板バネ部
53 爪部