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特開2024-177400回路板層より厚いトレースを有する多層回路板
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177400
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】回路板層より厚いトレースを有する多層回路板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/18 20060101AFI20241212BHJP
   H05K 1/03 20060101ALI20241212BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20241212BHJP
   H05K 3/42 20060101ALI20241212BHJP
   H05K 1/11 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
H05K3/18 E
H05K1/03 610Q
H05K3/46 E
H05K3/46 B
H05K3/42 630A
H05K1/11 N
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024174325
(22)【出願日】2024-10-03
(62)【分割の表示】P 2021538684の分割
【原出願日】2019-12-17
(31)【優先権主張番号】16/237,702
(32)【優先日】2019-01-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519253694
【氏名又は名称】カトラム・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ケネス・エス・バール
(57)【要約】
【課題】回路板層より厚いトレースを有する多層回路板を提供する。
【解決手段】多層回路板は、触媒層の複数の層から形成され、各触媒層が面の下に除外深さを有し、触媒粒子は、面に形成されるチャネル中に無電解析出を実現するのに十分な密度のものである。第1の触媒層は、無電解銅でめっきされる、形成されたチャネルを有する。各後続の触媒層が下にある触媒層に接着または積層され、触媒層を通して下にある無電解銅トレースへと延在するチャネルが形成され、無電解銅が、チャネル中に堆積されて、下にある無電解銅トレースと電気的に接続する。この様式では、単一の触媒層の厚さより厚い厚さを有するトレースを形成することができる。
【選択図】図3I
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の層の中のチャネル中に無電解析出によって形成される導電性トレースを有する触媒層から形成される第1の層と、
前記第1の層に付加、接着、または積層される第2の触媒層であって、前記第2の触媒層の厚さを通して形成されて前記第1の触媒層の前記導電性トレースへと深く延在するチャネルを有する、第2の触媒層とを備え、
前記第2の触媒層の前記チャネルが、無電解析出による導電性金属で充填されて、前記第1の触媒層の前記無電解析出と接触する、多層回路板。
【請求項2】
前記第1の層または第2の層の前記触媒層が不均質触媒粒子を使用して形成される、請求項1に記載の多層回路板。
【請求項3】
前記不均質触媒粒子が触媒でコーティングされる無機材料である、請求項2に記載の多層回路板。
【請求項4】
前記触媒層が、プラチナ(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、コバルト(Co)、もしくは銅(Cu)、または、その中に、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、スズ(Sn)もしくはその中の混合物もしくは塩などの他の金属を含む場合がある化合物のうちの少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の多層回路板。
【請求項5】
前記触媒層が、BrPd、ClPd、Pd(CN)、IPd、Pd(NO*2HO、Pd(NO、PdSO、Pd(NH)4Br、Pd(NH)4ClOのうちの少なくとも1つを含むパラジウム塩を含有する、請求項1に記載の多層回路板。
【請求項6】
前記触媒層が、ポリイミド樹脂、またはエポキシ樹脂とシアン酸エステルとの混合物のうちの少なくとも1つを含有する樹脂を含む、請求項1に記載の多層回路板。
【請求項7】
前記第1の触媒層または前記第2の触媒層のうちの少なくとも1つが触媒接着材または触媒積層体である、請求項1に記載の多層回路板。
【請求項8】
回路板を形成するためのプロセスであって、
幅および深さを有するチャネルを第1の触媒層の中に形成するステップと、
前記第1の触媒層の中に導電性トレースを前記第1の触媒層の前記チャネルのほぼ前記深さへと無電解めっきするステップと、
少なくとも1つの後続の層について、
以前に付加した層に後続の触媒層を積層するステップと、
前記後続の触媒層の中に、以前の積層体層の前記導電性トレースに達する深さまで、チャネルを形成するステップと、
前記後続の触媒層の中に導電性トレースを無電解析出するステップであって、前記無電解析出が以前の触媒層の前記導電性トレースと電気的に接触する、ステップと
を含む、プロセス。
【請求項9】
少なくとも1つの触媒層が不均質触媒粒子を使用して形成される、請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
前記不均質触媒粒子が、触媒でコーティングされた無機材料である、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
前記無電解析出が銅である、請求項8に記載のプロセス。
【請求項12】
前記不均質触媒粒子が、触媒でコーティングされた無機材料である、請求項8に記載のプロセス。
【請求項13】
前記触媒粒子がパラジウムであって、前記粒子の大部分が25u未満の最大寸法を有する、請求項8に記載のプロセス。
【請求項14】
前記第1の触媒層または後続の触媒層のうちの少なくとも1つが触媒接着材または触媒積層体である、請求項8に記載のプロセス。
【請求項15】
1つより多い層の厚さに広がり、隣接する層上のチャネル中に形成される少なくとも1つの他のトレースと連続するチャネル中に形成される少なくとも1つのトレースを有する多層回路板。
【請求項16】
前記触媒層が不均質触媒粒子を使用して形成され、前記粒子の大部分が約25uより小さい、請求項15に記載の多層回路板。
【請求項17】
前記触媒層が、プラチナ(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、コバルト(Co)、もしくは銅(Cu)、または、その中に、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、スズ(Sn)もしくはその中の混合物もしくは塩などの他の金属を含む場合がある化合物のうちの少なくとも1つを含有する、請求項15に記載の多層回路板。
【請求項18】
前記触媒材料が、触媒でコーティングされた無機材料を備える不均質触媒粒子を含有する、請求項15に記載の多層回路板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの触媒層で形成されており、1つの触媒層よりも多くに広がる寸法厚を有するトレースを形成するために、隣接する触媒層中に形成されるチャネル中の無電解析出を使用する、少なくとも2つの触媒層にわたって連続的に形成される深さを有するトレースを有する、多層プリント回路板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術のプリント回路板(PCB)は、誘電体基板上に導電性金属の相互接続(「トレース」として知られている)を形成するために、パターン形成したレジストを使用して基板に積層した銅のシートをエッチングすることによるサブトラクティブ法を使用して形成され、ここで導体を担持する各面は、「層」として知られている。各誘電体コアは片面または両面上に形成されるトレースを有し、1つまたは複数の面上に形成されるトレースを有するいくつかのそのような誘電体コアを積み重ねることおよびむき出しの誘電体層を挿入させることによって、それらをある温度および圧力下で一緒に積層することにより多層プリント回路を形成することができる。誘電体基板は、布の中に織り込まれたガラス繊維などの繊維母材の中に埋め込まれたエポキシ樹脂を含む。1つの従来技術の製造方法では、誘電体層の外面上に銅が積層され、マスク領域および非マスク領域を作成するために銅面がフォトレジストまたは感光性フィルムなどでパターン形成され、次いでエッチングされて、コア誘電体の片側または両側に導電性トレース層を形成する。導電性トレースを有する誘電体コアのスタックは、次いで、一緒に積層されて、多層回路板、および、1つの層から別のものへの接続性を実現する環状リングを形成するために銅でめっきされるドリル孔であるビアで作られる、任意の層間トレース相互接続を形成することができる。
【0003】
プリント回路板(PCB)は、典型的には、PCB上に搭載される様々な電子構成要素間の導電性トレースを実現するために使用される。積層体の面に平行なトレースの寸法がトレース幅と考えられ、積層体の面に垂直なトレースの寸法がトレース厚と考えられる。1つのタイプの電子構成要素は、PCB中の1つまたは複数の孔を通してリード線を位置決めさせることによってPCB上に搭載されるスルーホールデバイスであり、ここで、PCBの孔は、各トレース接続層上に導電性環状リングパッドを含み、構成要素のリード線は、PCBの孔の環状リングパッドに半田付けされる。スルーホール構成要素は、関連するPCB搭載孔と位置合わせするのが難しい傾向があるリード線を有するが、表面実装技術(SMT)が好ましい搭載システムを実現しており、そこでは、構成要素のリード線は単純にPCBパッドまたはランドの面上に置かれて半田付けされており、SMT構成要素がより小さいサイズで高密度であること、およびスルーホール構成要素と比較して機械化された組み立てが容易であることのために、PCB組み立てで好ましい。表面実装構成要素は、表面実装パッドだけを必要とし、表面実装パッドは、外部仕上げしたPCB層上に、表面半田付け端子を提供する。2層または多層PCB内で、1つの層から別の層への導電性トレースの相互接続は、スルーホールビアを使用して達成され、ここでは、1つのトレース層上の導電性トレースは、典型的には、PCBの1つまたは複数の誘電体層を通してドリル加工され、銅または他の導電性金属でめっきされてトレース層接続を完成させる孔へと通じる。すべての誘電体層を貫通してドリル加工される孔はスルービアとして知られており、(典型的には、個々の層の製造の部分として)外側層だけを通してドリル加工される孔はマイクロビアとして知られており、1つまたは複数の内側層を通してドリル加工される孔はブラインドビアとして知られている。これらのビアタイプのいずれかでは、PCBの対向するトレース層上の環状リング導電領域を含むようにビアがパターン形成され、ドリル孔は、積層体またはPCBのいずれかの側の環状リング導電体を接続する導電材料と整列される。
【0004】
プリント回路板積層体上の事前パターン形成される銅または事後パターン形成される銅の厚さは、電気めっきを使用して増加させることができ、ここでは、トレースを有するPCBまたは誘電体層は、電解槽中に置かれ、その間にDC電流を印可することができる2つの電極を形成する、犠牲アノード導電体電極(銅の棒など)と、PCBの既存の導電層にクランプまたは取り付けられる電極との間にDC電源が接続される。むき出しの誘電体層またはドリルビアホールの場合などといった、電気めっきを容易にするためにPCB上に既存の導電性銅層が存在しない場合、銅のシード層が最初に堆積されなければならない。これは、誘電体の面上に堆積される「シード」触媒材料(これが、特定の導電性材料の堆積を向上させる)が補助する無電解プロセスを使用して行われ、次いで、板が無電解槽に置かれる。パラジウムなどの触媒および銅の無電解槽では、表面が均質な電気伝導率を実現するのに十分なよう覆われるまで、溶液中の銅イオンがパラジウムの上に堆積し、その後、無電解プロセスを使用して堆積された銅によって、電気めっきプロセスを使用した、その後の材料の追加のための、導電性の足場がもたらされる。電気めっきは、無電解めっきプロセスよりも速い堆積速度を有するために、めっき作業を終了させるのに好ましい。
【0005】
電子組立体が複雑さを増すと、ますます密な集積回路(IC)リードパターンと組み合わせて、(微細ピッチトレースとして知られている)より狭いトレース幅を使用することによってなどといった、PCB組立体上の構成要素密度の向上が望まれる。従来技術の表面実装PCB製造および組立方法の1つの問題は、誘電体の面上にトレースが形成されるために、(微細ピッチトレースとして知られている)より狭い導電体の線幅のための、銅のトレースと下にある積層体との間の接着が低下し、構成要素の置き換え動作期間に、微細ピッチトレースおよび構成要素パッドが分離して(持ち上がって)、全回路板組立体およびその上の高価な構成要素を台無しにすることである。微細ピッチ表面トレースの別の問題は、多層回路板を製造するとき、個々のトレース層が、上昇した温度環境の圧力下で一緒に積層されることである。積層期間に、微細ピッチトレースは、誘電体の面に横方向に横切って移動する傾向がある。高速回路板レイアウトおよび設計では、特に、(エッジ結合した)差動対伝送路では、トレース間で固定したインピーダンスを維持するように求められる。積層期間のこうしたトレースの横方向移動によって、仕上がったPCB差動対の伝送路インピーダンスが、トレースの長さにわたって変わることが引き起こされ、このことによって、一定の間隔からもたらされる固定したインピーダンス特性を有するものと比較して、伝送路中で反射および損失がもたらされる。
【0006】
トレースを形成するため銅箔表面層をエッチングするなどといった、サブトラクティブ法を使用してトレースが形成される場合、トレース抵抗を下げるために外面上のトレースの厚さを増加させるために電気めっきを使用して、または、トレース中の電流密度を下げるため上面上のトレースを広げることによって、より低い抵抗値のトレースを形成することができる。しかし、周りの区域への銅の流出、およびトレースの幅の増加のために、3オンスより多くの銅を電気めっきするのは難しくなり、電気めっきできる銅の厚さが制限される。典型的には、回路板の設計期間に、トレースは、より幅広く作られ、このことによって、板上の利用可能な実装面積が消費される。または、誘電体によって分離される、別個の内側トレース層上に平行なトレースを形成するために、より低いトレース層上にトレースを複製することができ、ここで、内側層は、典型的には、1/2オンスの銅(約0.5ミル厚)などといったより薄いベース銅から形成される。あるいは、トレースは、米国特許第9,706,650号、米国特許第9,380,700号、米国特許第9,674,967号、および米国特許第9,631,279号に記載されるような出願人の付加的なプロセスを使用してチャネル中に形成することができる。より大きい電流密度をサポートするためトレースの幅を広げるのに同じ制限を条件として、トレース抵抗値を減らすために、チャネル中に形成されるこれらの付加的なプロセスのトレースの幅を広げることが同様に可能である。トレースの幅を増やすことなく、従来技術のプロセスによって実現されるより低い抵抗値を有するトレースを設けることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第9,706,650号明細書
【特許文献2】米国特許第9,380,700号明細書
【特許文献3】米国特許第9,674,967号明細書
【特許文献4】米国特許第9,631,279号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第1の目的は、幅および深さを有するトレースを有する、触媒積層体または触媒接着材のいずれかから形成される第1の触媒層を有する回路板であって、トレースが無電解析出を使用する導電性金属で充填されるチャネル中に形成され、第1の触媒層が触媒積層体または触媒接着材のいずれかから形成される第2の触媒層に積層され、第2の触媒層が、第2の触媒層の厚さを通して第1の触媒層のトレースへと形成されるチャネルを有し、チャネルが無電解析出からなどといった導電性金属で充填されて、回路板の単一の層の厚さよりも大きい深さを有して細長いトレーススパンを有する細長いトレースを有し、第1の触媒層の無電解析出が第2の触媒層の無電解析出と電気的に接触する回路板を形成する。
【0009】
本発明の第2の目的は、回路板を形成するためのプロセスであって、プロセスは、
幅および深さを有するチャネルを、触媒積層体または触媒接着材のいずれかから形成される第1の触媒層の中に形成するステップと、
導電性トレースを第1の触媒層の中に無電解めっきするステップと、
第1の触媒層への触媒積層体または触媒接着材のいずれかから形成される第2の触媒層を積層するステップと、
幅および深さを有するチャネルを第2の触媒層の中に形成するステップであって、チャネル深さが、第1の触媒層の導電性トレースに達する、ステップと、
第1の触媒層の導電性トレースと電気的に接触する第2の触媒層の中に導電性トレースを無電解めっきするステップと
を含む。
【0010】
本発明の第3の目的は、触媒積層体または触媒接着材のいずれかから形成される第1の触媒層中に形成される少なくとも1つのトレースを有する多層回路板であって、第1の触媒層が導電性金属の無電解析出で充填されるチャネルを有し、第1の触媒層が後続の隣接する触媒層に隣接し、各隣接する触媒層が、触媒接着材または触媒積層体から形成されて、以前の触媒層に接着または積層され、チャネルの中へ無電解金属で形成され堆積されるチャネルを有しており、金属堆積は、以前の隣接する層の無電解金属析出中へと延在し、それによって、少なくとも2つの触媒層に広がるトレース深さを有する均質なトレースを形成する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の実施形態では、触媒積層体または触媒接着材のいずれかから形成される第1の触媒層が、触媒層の少なくとも1つの面の下に除外深さのある触媒粒子を有し、触媒層が、少なくとも除外深さの深さを有する、触媒層の少なくとも1つの面へと形成されるチャネルを有し、それによってチャネルが触媒粒子を露出させる。第1の触媒層のチャネルは、チャネルの底から第1の触媒層の面近くの深さまでの厚さを有する金属の堆積に十分な時間の間、銅などといった導電性金属の電気めっきにさらされる。第1の触媒層は、第2の触媒層に接着または積層され、第2の触媒層の厚さを通り第1の触媒層上の金属堆積物へ延びる少なくとも1つのチャネルが第2の触媒層の中に形成され、その後、第2の触媒層チャネルは、第1の触媒層の金属堆積物から第2の触媒層の面への深さにわたって無電解めっきされ、そのことによって、単一の触媒層よりも深い深さを有するトレースを形成する。追加の触媒層を以前の触媒層に接着または積層することができ、追加の触媒層は各々が、隣接する触媒層の下にある金属堆積物に形成される十分な深さのチャネルを有し、無電解析出がめっきを行い、各追加の触媒層に広がるトレース深さを有するトレースを形成し、いくつかの触媒層に広がる深さを有するトレースを形成して、各触媒層が十分な深さのチャネルを提供する。
【0012】
本発明の第2の実施形態では、触媒層は、触媒積層体または触媒接着材のいずれかとして形成される。触媒積層体は、樹脂、触媒粒子、および繊維メッシュの混合物を硬化することによって形成され、触媒粒子は、触媒積層体の面の下の除外深さを有する。触媒接着材は、下にある面上で硬化される樹脂と触媒粒子の混合物として形成され、硬化した触媒接着材の面は、硬化した触媒接着材の面の下に触媒粒子の除外深さを有する。この実施形態では、トレースは、複数の触媒層の深さを有して形成され、第1の触媒層が形成されたチャネルを有し、チャネルは、無電解めっきを使用して金属を堆積されて、チャネルを表面層までほぼ充填する。第1の触媒層は、次いで、1つまたは複数の後続の触媒層に接着または積層され、各後続の触媒層は、無電解めっきした金属で、触媒層を通して第1の触媒層のレベルへと形成されるチャネルを有し、その後、無電解銅が各後続層の面へとチャネル中に堆積され、そのことによって、複数の触媒層にわたって深さが連続するトレースが実現され、結果として得られるトレースが単一の触媒層の厚さより大きい厚さを有して、トレースを形成する複数の触媒層の深さに広がる。形成されたチャネルと下にある触媒積層体層に対する後続の触媒積層体の積層は、各積層およびチャネル形成ステップ後の無電解析出で実施することができ、または、チャネルは、単一のステップで、複数の触媒積層体層を通して形成して、無電解めっきすることができる。本発明の一例では、触媒積層体の連続積層を実施するステップ、各積層後に触媒積層体中にチャネルを形成するステップ、および各チャネルを無電解めっきするステップは、所望のトレース深さが形成されるまで、繰り返すシーケンスで行われる。
【0013】
本発明の第3の実施形態では、触媒積層体または触媒接着材のいずれかから形成される触媒層中にトレースを形成するためのプロセスは、チャネル中で連続形成される少なくとも1つのトレースを有し、結果として得られるトレースは、単一の触媒層の深さより深い厚さを有しており、プロセスは、
除外深さの下に、第1の触媒層の1つまたは複数の面の中にチャネルを形成し、それによって触媒粒子を露出させるステップと、
およそチャネルの深さに導電性金属でチャネルを無電解めっきするステップと、
第1の触媒層に1つまたは複数の追加の触媒層を積層または接着するステップと、
追加の触媒層の厚さを通して以前の触媒層の無電解金属堆積物へ延びる幅および深さを有するチャネルを形成するステップと、
隣接する触媒層の以前に堆積された無電解めっきと電気的に接触する、各々の追加の触媒層のチャネル中の、導電性金属の無電解析出を実施するステップと
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】断面図および触媒層の断面図に関連する触媒層中の触媒粒子分布の対応するプロットである。
図2A】ある構成要素の中のパルス状電流を有するスイッチング電源回路を示す概略図である。
図2B図2Aのスイッチング電源回路についての波形プロットである。
図2C図2Aの電源回路の一部についてのプリント回路板レイアウトを示す平面図である。
図3A】触媒プリプレグ積層体層を示す断面図である。
図3B】表面層の中にチャネルを形成した後の図3Aを示す図である。
図3C】無電解析出などによる金属トレースの堆積後の図3Bを示す図である。
図3D】以前の触媒プリプレグ層に対して第2の触媒プリプレグ層を接着または積層した後の図3Cを示す図である。
図3E図3Cに加えられた第1の層の無電解析出に到達するプリプレグの厚さを通した深さを有するチャネルを形成した後の図3Dを示す図である。
図3F図3Cの無電解析出したトレースと接触する金属の無電解析出後の図3Eを示す図である。
図3G図3Fの積層体に対して触媒層を追加する、任意選択の追加ステップを示す図である。
図3H図3Gに追加された触媒層に対してチャネルを形成した後の図3Gを示す図である。
図3I図3Cおよび図3Hの無電解析出したトレースと接触する金属の無電解析出後の図3Gを示す図である。
図4】触媒層を使用する様々な厚さのトレース層を形成するための処理ステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の一態様で使用する例示的な触媒プリプレグを示す。触媒プリプレグは、触媒粒子を含有する樹脂中に結合される、予め含浸した繊維の母材からなる。プリプレグの繊維のために、織られたガラス繊維布、カーボン繊維、または他の繊維を含む多くの異なる材料を使用することができ、樹脂のために、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂、PTFE(テフロン(登録商標))混合樹脂、または他の樹脂を含む様々な異なる材料を使用することができる。本発明の一態様は、1ミル(25u)の程度の微細ピッチ導電性トレースをサポートすることが可能なプリント回路板積層体であって、無電解の銅形成で触媒を使用する銅トレースの形成に対して記載が行われている一方で、本発明の範囲は、無電解めっきおよび電気めっきに好適な他の材料に拡大できることを理解されたい。銅(Cu)チャネルの無電解析出では、触媒として元素パラジウム(Pd)が好ましいが、9族から11族などといった、選択される周期表の遷移金属元素、プラチナ(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、コバルト(Co)、もしくは銅(Cu)、またはこれらの他の化合物、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、スズ(Sn)もしくは上記の混合物もしくは塩などの他の金属を含み、そのいずれかは、触媒粒子として使用することができる。この候補リストは、包括的であることよりむしろ例であることが意図され、銅イオンを誘引するための他の触媒も使用できることが当技術分野で知られている。本発明の一例では、触媒粒子は、均質な触媒粒子である。本発明の別の例では、触媒粒子は、数オングストロームの厚さの触媒金属でコーティングされ、そのことによって、非触媒の内部粒子をカプセル化する薄い触媒外面を有する不均質触媒粒子を形成する無機粒子または高温抵抗性プラスチック粒子である。この処方は、最大寸法で25uの程度のものなどといった、より大きい触媒粒子にとって望ましい場合がある。この処方の不均質触媒粒子は、蒸着または化学堆積などによる、充填材の面上に吸収されるパラジウムなどの触媒とともに表面上にコーティングされる、二酸化シリコン(SiO)、カオリンなどの無機質粘土、または高温プラスチック充填材などといった、無機、有機、または不活性充填材を含むことができる。触媒粒子が無電解めっきに導電性となる所望の特性を有するために、単に数原子層の触媒が要求される。
【0016】
触媒接着材を使用して形成される触媒層の別の例では、触媒接着材の処方は、樹脂および触媒粒子混合物の中に繊維が導入されないことを除いて、触媒積層体についてと同じであり、樹脂および触媒粒子混合物は下にある面に塗布されて硬化される。その結果、触媒粒子は、触媒積層体層の触媒粒子分布の場合と同様に、硬化した触媒接着材の面の下に除外深さとなり、それによって、触媒粒子についての除外深さの下に形成されて延在するチャネル中にだけ無電解めっきが可能になる。
【0017】
不均質触媒粒子を形成する一例では、(有機または無機)充填材の槽が、サイズによって分類されて、サイズが25u未満の粒子を含む。これらの分類された無機粒子はタンク中の水性槽へと混合されて攪拌される。次いで、PdCl(または、他の触媒の銀塩などといった任意の他の触媒)などのパラジウム塩が、HClなどの酸およびヒドラジン水和物などといった還元剤と一緒に導入され、それによって、混合物が無機粒子をコーティングする金属Pdを還元することで、充填材上に数オングストロームの厚さのPdをコーティングさせ、それによって、均質なPd金属粒子を使用することと比較して、Pdの体積要件を非常に減少させた均質なPd粒子の触媒特性を有する不均質触媒粒子を作る。しかし、数nmの程度の極端に小さい触媒粒子では、均質な触媒粒子(純粋Pdなど)が好ましい場合がある。
【0018】
例の無機充填材としては、可変量の鉄、マグネシウム、アルカリ金属、アルカリ土類、および他のカチオンを含有する場合がある、含水アルミニウムフィロケイ酸塩などといった、粘土鉱物が挙げられる。この族の例の無機充填材としては、二酸化シリコン、ケイ酸アルミニウム、カオリナイト(AlSi(OH))、多ケイ酸塩、またはカオリンもしくはチャイナクレー族に属する他の粘土鉱物が挙げられる。例の有機充填材としては、PTFE(テフロン(登録商標))および高温抵抗性を有する他のポリマが挙げられる。
【0019】
パラジウム塩の例は、BrPd、ClPd、Pd(CN)、IPd、Pd(NO*2HO、Pd(NO、PdSO、Pd(NH)4Br、Pd(NH)4ClOである。本発明の触媒パウダーは、不均質触媒粒子(たとえば、無機充填材粒子を覆ってコーティングした触媒材料)、均質触媒粒子(元素パラジウムなど)、ならびに非触媒粒子(無機充填材の族から選択される)の混合物をやはり含有することができる。
【0020】
触媒の中でも、パラジウムは、かなりの経済性、入手しやすさ、および機械的特性のために好ましい触媒であるが、他の触媒を使用することができる。
【0021】
触媒積層体を形成する1つの方法では、ローラの組が、触媒粒子と混合し、粘性を減らすために揮発性の液体と混ぜたエポキシ樹脂を織物に注入するとき、織られたガラス繊維が供給され、それによってAステージ(液体)プリプレグが形成される。
【0022】
樹脂は、ポリイミド樹脂、エポキシとシアン酸エステルの混合物(これは、高温での硬化をもたらす)、またはコーティング期間の選択可能な粘性および冷却後の熱硬化特性を有する任意の他の好適な樹脂処方であってよい。たとえば、燃焼性規格に準拠するために、またはFR-4もしくはFR-10などといった、プリプレグのFRシリーズ規格のうちの1つと互換性があるように、難燃材を追加することができる。高速電気回路についての追加要件は、比誘電率ε(誘電率)であり、これはおよそ4であることが多く、誘電体上に形成される伝送路の特性インピーダンス、および距離にわたる周波数依存のエネルギ吸収の測定値である損失正接δを支配する。それによって、損失正接は、どのように誘電体が高周波数電場と相互作用し、伝送路長のdB毎cmの計算可能量だけ信号振幅を好ましくなく低下させるかについての測定値である。樹脂は、サイズで分類された触媒粒子と混合される。1つの例の処方では、触媒粒子は、均質触媒粒子(金属パラジウム)または不均質触媒粒子(無機粒子または高温プラスチックを覆ってコーティングしたパラジウム)のうちの少なくとも1つを含み、両方の処方で、触媒粒子は、好ましくは、25u未満であり、12uと25uの間にサイズ決定される数の粒子の50%である、または1~25uの範囲もしくはそれより小さい最大範囲を有する。これらは、例の触媒粒子サイズの実施形態であり、本発明の範囲を限定する意図はない。1つの例の実施形態では、(均質または不均質のいずれかの)触媒粒子は、1u~25uのサイズ範囲にある。本発明の別の例では、均質触媒粒子は、金属パラジウムを粒子へとすり砕き、結果として得られる粒子を25uの矩形開口部を有する網目を有するふるいを通過させることによって形成される。別の例では、触媒樹脂混合物は、均質または不均質触媒粒子をプリプレグ樹脂の中に、重量でほぼ12%の触媒粒子対樹脂の重量の比などといった、重量比によって混合することによって形成される。樹脂混合物中の触媒粒子の重量比は、代わりに、全樹脂重量に対して、8~16%の範囲の触媒粒子重量であってよい。他の混合比をやはり使用できることが理解される。また、より小さい粒子を使用するのが好ましい場合がある。本発明の1つの例では、触媒粒子密度は、3u~5uの程度の触媒粒子間平均距離を実現するように選択される。
【0023】
本発明の1つの例では、触媒粒子を除外した樹脂の豊富な面を作成するために、外面(下にある触媒粒子を露出させるために表面が後で取り除かれることになる)近くに位置決めされるプリプレグシートは、ガラス106(71%樹脂)、ガラス1067、またはガラス1035(65%樹脂)などといった65%樹脂より多く有するように選択され、内部プリプレグシート(表面除去を受けない)は、65%樹脂より少なく有するように選択される。加えて、ガラス繊維が触媒プリプレグの面近くに存在する可能性を減らすため、織られたガラス繊維を内部プリプレグ層と一緒に使用することができ、外側の樹脂が豊富なプリプレグ層に平坦で織られていないガラス繊維を使用することができる。外面層上で樹脂が豊富なプリプレグと平坦で織られていないガラス繊維を組み合わせることによって、外面とカプセル化ガラス繊維の間に、0.7ミル(17u)~0.9ミル(23u)の除外ゾーンがもたらされる。外側の樹脂が豊富な面上で使用するのに、ガラススタイル106、1035、および1067が好ましい。というのは、ガラス繊維厚は、3.7ミル(94u)の繊維を有するガラススタイル2116などといった、積層体の中心領域で使用される65%より多い樹脂を有する典型的なプリプレグシートに見られるガラス繊維厚より小さい(1.3~1.4ミル/33~35u)。これらの値は、例として与えられ、市販されている最も小さいガラス繊維が直径を小さくし続けることが期待される。本発明で使用する触媒積層体の処理期間に、温度対時間のシーケンスが適用されて、触媒粒子およびガラス繊維が積層体の外面から移動させられ、ゲル点温度の液体状態期間にエポキシの表面張力によってはじかれる。冷却サイクル後、硬化したCステージプリプレグシートがオフロードされる。硬化したCステージプリプレグシートを形成するプロセスは、仕上げ厚を変えるために単数または複数のシートの繊維織物を使用することができ、仕上げ厚は、2ミル(51u)~60ミル(1.5mm)まで変わることができる。触媒積層体、触媒接着材、および樹脂を形成するためのプロセスの完全な記載は、参照によって組み込まれ、同一出願人による、本発明者らの米国特許第9,706,650号に見いだすことができる。
【0024】
図1は、プリプレグプロセスによって形成される、結果として得られる触媒プリプレグ102を示しており、触媒粒子114がプリプレグ102の中心領域内に均質に分布されるが、第1の面104の下の境界領域108の下、または第2の面106の下の境界領域110の下には存在しない。この境界領域110は、触媒積層体と触媒接着材触媒層の両方に共通の、触媒粒子除外ゾーンの基本的特徴である。25uより小さい粒子の例の粒子分布では、触媒粒子境界は、典型的には、表面の下10~12u(触媒粒子の長さの半分の程度)であり、したがって、埋め込まれた触媒粒子が無電解めっきのために利用可能となるために、表面材料のこの深さ以上を取り除かなくてはならない。領域110における面106から触媒粒子へ、および領域108における面104から触媒粒子への領域は、本出願では、触媒粒子除外ゾーンと呼ばれる。本発明の一例では、触媒粒子除外ゾーンは、触媒粒子の除外深さの下にチャネルを形成することなく無電解めっきを可能にするために、不十分な密度の触媒粒子を含有する。本発明の別の例では、除外ゾーン中の触媒粒子の密度は、触媒積層体の非除外ゾーン領域中の触媒粒子密度の1/100より低い。本発明の別の例では、除外ゾーン領域は、所与の持続時間に無電解めっきを通して連続する導体を形成することが不可能であり、一方で、除外ゾーンの下の領域は、同じ時間間隔で連続する導体を形成することが可能である。
【0025】
従来技術の触媒積層体は、触媒積層体の活性面上の不要な無電解めっきを防ぐために、マスクしなければならない活性面を有する。対照的に、本発明の触媒積層体および触媒接着材は、第1の面104から第1の境界108および第2の面106から第2の境界110の厚さ範囲にわたって、触媒粒子を除外して、従来技術に存在するような、無電解めっきのために、触媒粒子の接触を防止する別個のマスク層が必要でないという利益を提供する。したがって、第1の面104から境界層108の深さまで、もしくはそれ以上で表面材料を除去すること、または、第2の面106から第2の境界110まで表面材料を除去することによって、無電解めっきで使用できる触媒材料の露出がもたらされる。後続のステップにおける表面層の除去のときに、樹脂が豊富な面が、触媒だけでなく繊維織物も除外するのを可能にし、このことによって、繊維の露出で追加のクリーニングステップが必要になることとなるプロセスがやはり望ましく、したがって、下にある触媒粒子だけを露出するように、表面除去は樹脂だけであることが好ましい。これは、樹脂が豊富な外側プリプレグ層と、外側層上により小さい直径の繊維を有する、平坦で織られていないガラス繊維層との組合せを使用することによって達成される。無電解めっきを使用してチャネル中にトレースを形成することのさらなる利点は、トレースが3つの側面で機械的に支持されることであり、このことによって、誘電積層体に対するトレースの接着が大きく改善される。
【0026】
図2Aは、従来技術のバックレギュレータ回路を示す。スイッチ202が閉じると、インダクタ充電電流が電源204からエネルギ貯蔵インダクタ208を通って平滑コンデンサ218へと流れ、平滑コンデンサ218の電圧を上昇させる。スイッチ202が開くと、インダクタ放電電流が、インダクタ208を通り、ダイオード212およびコンデンサ218の経路を通って流れ続ける。負荷214によって引き出される定常状態電流I3および負荷216によって引き出される定常状態電流I4は、それぞれ、スイッチ202を通るピークパルス電流I1 206、またはインダクタ208を通るピークパルス電流I2 210より著しく低い。
【0027】
図2Bは、電流波形のプロットを示しており、230はスイッチの開閉を示すI1、インダクタ電流I2 232、および定常状態電流I3 234、I4 236である。
【0028】
図2Cは、パルス電流対定常状態電流について設計された、従来技術のプリント回路板上の効果の例を図示する。インダクタ208は図2Aの208に対応し、図2Cのコンデンサ218Aは図2Aの218に対応する。(図2Aの概略図の太線237に対応する)トレース237Aは、ピークパルス電流を伝え、そのため、I2に関連するIR損失を減らすために比較的広くなければならないが、一方で、(図2Aの対応する線214および216に関連する)定常状態電流I3およびI4を伝えるトレース214Aおよび216Aの幅は、著しく狭くてよい。さらに、トレースの交差結合を介した磁気誘導または静電変位電流により、パルス電流から小信号トレースへ不要な過渡信号が結合するのを防ぐために、プリント回路設計期間に、小信号トレースが電源区域から除外されるのが、典型的な事例である。
【0029】
このために、導電性トレースを形成するため、幅ではなく厚さが成長することができ、多層回路板の2以上の層の厚さを利用できるトレースを提供することが望まれる。
【0030】
図3A図3Iのシーケンスは、本発明を理解するための例のプロセスステップを示す。図3Aは、図1の触媒粒子の分布プロットでの触媒積層体(または触媒接着材)302の断面図を示し、触媒粒子が触媒層(触媒積層体または触媒接着材のいずれか)の内側領域の全体にわたって分布され、触媒粒子は関連する外面の表面除外深さ306および304の下にあり、そのことによって、表面触媒粒子除外ゾーンの下に延在する領域中に、銅などといった導電性金属の無電解析出を実現し、本来の面303または307において無電解析出を除外するのに十分である触媒粒子の密度が304から306に実現される。
【0031】
304と306の間の領域中の触媒粒子(図示せず)は、25u以下のサイズ範囲にあってよく、本例では、12u~25uの範囲にあってよい。触媒粒子は、前に記載したように、不均質触媒粒子(触媒表面コーティングを有する有機または無機粒子)または均質粒子(触媒金属粒子)を含むことができる。除外境界304は、第1の面303のおよそ25u下にある。第2の面307および反対面上の第2の面除外境界306が参照のために示されるが、候補の触媒積層体または触媒接着材の片側または両側で本プロセスを使用できることが理解される。
【0032】
図3Bは、トレースが望まれる領域中の除外ゾーン304の下の表面層303の除去によって形成されるチャネル310を有する図3Aの積層体を示す。触媒積層体または触媒接着材302の中にチャネルを形成するための表面材料の除去は、レーザ切断によって行われてよく、ここで、触媒プリプレグの温度は、触媒プリプレグが蒸発するまで瞬時に上昇する一方で、周りの触媒プリプレグを構造的に不変のままにし、触媒粒子を露出させたままにする。紫外線(UV)波長などといった、切断するプリプレグ材料にとって、この光の波長での、低い反射率および高い吸収率を有する波長を有するレーザを使用することが好ましい場合がある。そのようなUVレーザの例は、UVエキシマレーザまたはイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)レーザであり、これらは、正確な機械的深さのチャネルをよく規定された側壁と一緒に形成するための、狭いビーム範囲および高い利用可能パワーのために、やはり良好な選択である。例のレーザは、0.9~1.1ミル(23u~28u)の直径幅とともにレーザパワーおよび表面を横切る移動速度によって支配される深さで材料を除去することができる。チャネル210を形成するための別の表面除去技法はプラズマエッチングであり、これは、局所的に行うこと、またはドライフィルムフォトレジスト、もしくは、触媒プリプレグのプラズマエッチング速度と比較して遅いプラズマエッチング速度を有する他のマスク材料などといった、表面層206または205からプラズマを除外するパターン形成したマスクで表面を準備することによって行うことができる。フォトレジスト厚は、典型的には、エポキシ/フォトレジストのエッチング選択性に基づいて(硬化したエポキシの除去の所望の深さへとプラズマエッチングが、エッチングの終了時に十分なフォトレジストを残すように)選択される、または電気めっきマスクとして使用されるフォトレジストの場合には、厚さは、所望の堆積厚にしたがって選択される。典型的なドライフィルム厚は、0.8~2.5ミル(20~64u)の範囲にある。樹脂が豊富な面をエッチングするのに好適なプラズマは、窒素(N)などの不活性ガスと混合した酸素とCFプラズマの混合物を含み、またはアルゴン(Ar)を反応性ガスのための搬送ガスとして加える場合がある。マスクパターンは、ドライフィルムマスク、金属マスク、または開口部を有する任意の他のタイプのマスクで形成することもできる。機械的マスクを使用する場合、任意のフォトリソグラフィ、スクリーン印刷、ステンシル、スキージ、またはエッチングレジストを塗布する任意の方法を使用してエッチングレジストを塗布することができる。触媒プリプレグの表面層の除去のための別の方法は、直線状または回転切断工具などといった機械的研削である。この例では、触媒プリプレグは、真空プレートチャックに固定することができ、回転カッタ(または、可動真空プレートを有する固定カッタ)が、ガーバーフォーマットのフォトファイルのxy座標対によって規定されるような、トレースを規定するパターンを進むことができる。表面材料を除去する別の例では、水流切断工具を使用することができる。ここでは、研磨粒子が流れの中に同伴されるウォータジェットが表面に当たることができ、それによって第1の境界304の下の材料を除去する。これらの方法のいずれかを別個にまたは組み合わせて使用して、表面材料を除去し、触媒プリプレグ302からチャネル310を形成する。好ましくは、チャネルは、第1の境界304の下に延在する。したがって、最小チャネル深さは、下にある触媒粒子を露出させるのに必要な深さであり、これは、硬化したプリプレグの特徴である。触媒材料が除外境界304の下の硬化したプリプレグにわたって均質に分散されるので、最大チャネル深さは、織られた繊維(ガラス繊維など)織物の深さによって制限されてよく、これは、チャネルのクリーニングを困難にする傾向がある。というのは、繊維が裂けて、無電解めっきが意図されるチャネルの中に再堆積する場合があり、さもなければ、後続のプロセスステップを妨害する場合があるためである。典型的なチャネル深さは、1ミル(25u)~2ミル(70u)であるが、無電解析出後の電気抵抗を減らすために、プリプレグの中により深く延びる場合がある。チャネル310を形成するため表面材料を除去した後の最後のステップは、除去された材料の何らかの粒子を取り除くことであり、これは、超音波洗浄、界面活性剤と混合した水のジェット、または、チャネルを囲む表面304材料が除去されることにならない任意の他の洗浄手段を使用して達成することができる。あるいは、下にある触媒層に塗布して硬化することができ繊維を含まない触媒接着材を使用するのは、単一の層を通して延在する深いチャネルでは好ましい可能性がある。というのは、切除またはチャネル形成後に残る、後続の堆積ステップを妨害する繊維がないためである。
【0033】
図3Cは、無電解析出314ステップを示す。これは、堆積が上面303にほぼ達するまで進行することが可能であり、これによって、図3Dに示される触媒層320(触媒積層体または触媒接着材であってよい)の後続の層の塗布が可能になる。以前に記載した触媒層302が有したように、触媒層320は、関連する表面触媒粒子除外深さ322および324をやはり有する。触媒層320のために触媒接着材を使用するのは、図3Eのチャネル326が形成された後の、チャネル中の取り除かれなかった繊維または残った繊維間の妨害を回避するために好ましい。取り除かれなかった繊維または残った繊維は、図3Fの後続の無電解銅析出329を妨害する可能性がある。触媒層320の後続の層は、隣接する触媒層302に接着または積層することができ、図3Dの無電解析出314は、真空積層または層接着のための他のプロセスまたは従来技術のPCB製造で知られている積層を使用する。
【0034】
図3Eは、触媒層320の面321から第1の層302の下にある無電解析出314まで、以前に記載した方法を使用した、触媒層320の深さを通した触媒層326の除去を示す。チャネル326の形成は、積層体を除去するために任意の知られている方法を使用して行うことができるが、レーザ切断が好ましい。
【0035】
図3Fは、下の堆積物314から触媒層320のトップレベル321までのチャネル326の無電解めっき329を示す。結果として得られる回路板は、ここでは、単一の触媒層320または302の厚さより厚いトレース厚を有する均質なトレースを有する。回路板は、構成要素を加えた後、この様式で、図3Fの仕上げた形で使用することができる。図2Cのトレース区分320などといった、大電流トレース区分は、本方法を使用してその抵抗値を減らすことができ、追加の層を接着または積層してプロセスを続け、図3Gに示されるようにここでは触媒層332であるが、トレース区分の深さを増やすことができる(ここで、以前のように、第1の除外面330および第2の除外面334が存在することができる)。
【0036】
図3Hは、図3Gの触媒層332の中にチャネル336を形成するその後のステップを示す。図3Iは、最終ステップを示しており、金属340の無電解析出は、以前の無電解析出329および314と電気的に接触し、そのことによって、選択可能な厚さの低い抵抗値で細長い導体を形成するための方法が実現され、導体は、以前の技術で実現されたより深い深さを有するトレースの、所与の堆積金属抵抗率(これは、所与のトレース厚および幅についての抵抗率毎インチに変換される)について以前の技術によって可能にされたよりも狭くてよい。プロセスのステップおよび結果として得られる回路を理解しやすいように、境界は、トレース堆積層314、329、および340の間に示されるが、無電解金属堆積物は、層にわたって均質であり、いくつかの誘電体層に広がり図に示される境界はない低抵抗値トレースをもたらす。
【0037】
図3Fの329および図3Cの314についての無電解めっきは、いくつかの異なる方法で実施することができる。一例の無電解銅槽の処方は、錯化剤としてロッシェル塩、銅金属発生源として硫酸銅、還元剤としてホルムアルデヒド、および反応剤として水酸化ナトリウムの混合物を使用する。この例では、廃棄物処理が簡単なために酒石酸塩(ロッシェル塩)槽が好ましい。ロッシェル塩は、EDTAまたはクアドロールなどといった代替品ほどは強くキレートしない。この例では、酒石酸塩(ロッシェル塩)は仕上剤であり、硫酸銅は金属発生源であり、ホルムアルデヒドは還元剤であり、水酸化ナトリウムは反応剤である。他の無電解めっき処方が可能であり、この例は、参照のために与えられる。無電解めっきは、最初に、露出した触媒粒子の面の上に形成され、堆積物が触媒層の本来の外面の下にくるまで進行する。
【0038】
触媒材料中にエッチングされるチャネルの無電解めっきのキーとなる利点は、底層(最初にめっきされる層)からだけ進行する電気めっきと比較して、無電解めっきは3つの側面すべてで同時に進行するという点である。
【0039】
図4は、単一の積層体層厚より厚い厚さを有するトレース層を有する回路板を形成するために、触媒層(触媒接着材または触媒積層体)を使用するための一連のプロセスステップを示す。層間ビアのためなどの、(必要に応じて)開口部が、ステップ402で形成され(図示しないが、従来技術でよく知られている)、図3Bのチャネル310などといったチャネルがステップ404で続く。無電解めっきは、図3Cの314に対応するステップ406で実施され、一連のステップ408、410、および412が、必要に応じて積層体/チャネル/無電解めっきの各層で繰り返して実施されて、ステップ406の無電解析出の厚さを延ばす。ステップ408は、ステップ3Dの接着または積層した後続の層320、およびステップ3Gの層332から302に対応する。ステップ410は、図3Eのチャネル326または図3Hの336の形成に対応する。ステップ412は、図3Fの無電解めっき329または図3Iの340の形成に対応する。トレースの厚さをさらに延ばすための、追加の層を加えるプロセスは、各繰り返しについて、ステップ412に続く経路414によって実施することができる。
【0040】
上記の記載は、使用される、下にある機構および構造を理解するための、本発明の例を提供するためだけであり、示される特定の方法または構造だけに本発明の範囲を限定する意図はない。たとえば、図3A図3Iのシーケンスは、第1の層302の上に建てられた複数の触媒層を覆ってトレースチャネルが形成される片側構造を示すが、一方で、第1の触媒層320が、無電解析出314のレベルへとその後除去される面307を有することができ、追加の層が多層板の従来の方法、または上で記載したトレース厚を延ばすための方法を使用して反対方向に面307に追加される。
【0041】
図3A図3Iのトレース構造は、それらがPCB上で普通に生じるような組合せで示されており、これらの例は、説明のためだけであって、本発明をこれらの構造に限定する意図はない。図2Aおよび図2Cに与えられる例について本発明を使用した結果は、従来型サブトラクティブ回路板プロセスの場合に、トレース237Aが0.25インチ幅で3ミル厚であり、最も上の触媒層および下にある触媒層で15ミル厚(合計で30ミル)が使用されて、図3A図3Iに記載されるトレースを形成した場合、トレース237は、250ミルから25ミル幅に減らすことができる。
【0042】
本明細書では、「およそ(approximately)」という用語は、所与の定格値より1/4未満だけより大きいまたはより小さいことを意味すると理解され、「ほぼ(substantially)」という用語は、所与の定格値より1/2未満だけより大きいまたはより小さいことを意味すると理解される。値の「桁数(order of magnitude)」という用語は、定格値の0.1倍から定格値の10倍の範囲を含む。
【0043】
ある種の後処理作業は、プリント回路板製造には一般的であり、新規プロセスにしたがって作成される板上に従来技術の方法を使用して実施することができ、示されない。そのような作業としては、半田の流れを改善するためのスズめっき、導電性を改善して腐食を減らすための金のフラッシュめっき、半田マスク作業、板上のシルクスクリーン情報(部品番号、参照名称など)、仕上がった板の折り目付け、または切取りタブの準備などが挙げられる。現在のプロセスを使用して形成される回路板は、より低い下にある基板の頂部に隆起したトレースを残す、サブトラクティブ法の銅エッチングの従来技術と比較して平坦な面を有する。これらの作業のうちのあるものは、本発明の同一平面トレースおよび基板面上で実施されると、結果を改善させる場合がある。たとえば、トレースまたはビアを覆うシルクスクリーンの文字は、板面を覆うトレースおよびビアの厚さのために、伝統的にはばらばらになり、一方で、これらの作業は、平坦化した面上では優れた結果をもたらすことになる。
【符号の説明】
【0044】
102 触媒プリプレグ
104 第1の面
106 第2の面
108 境界領域
110 境界領域、第2の境界
114 触媒粒子
202 スイッチ
204 電源
205 表面層
206 表面層、ピークパルス電流I1
208 エネルギ貯蔵インダクタ
210 ピークパルス電流I2、チャネル
212 ダイオード
214 負荷、線
214A トレース
216 線、負荷
216A トレース
218 平滑コンデンサ
218A コンデンサ
237 太線、トレース
237A トレース
302 触媒プリプレグ、触媒積層体、触媒接着材、第1の層
303 本来の面、第1の面、表面層、上面
304 第1の境界、表面除外深さ、除外境界、除外ゾーン、表面
306 第2の面除外境界、表面除外深さ
307 第2の面、本来の面
310 チャネル
314 無電解析出、堆積物、トレース堆積層
320 触媒層、トレース区分
321 面、トップレベル
322 表面触媒粒子除外深さ
324 表面触媒粒子除外深さ
326 チャネル、触媒層
329 無電解銅析出、無電解めっき、トレース堆積層
330 第1の除外面
332 触媒層
334 第2の除外面
336 チャネル
340 金属、トレース堆積層
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路板を形成するためのプロセスであって、前記プロセスが、
幅および深さを有するチャネルを第1の触媒層の中に形成するステップと、
前記第1の触媒層の中に導電性トレースを前記第1の触媒層の前記チャネルのほぼ前記深さへと無電解めっきするステップと、
少なくとも1つの後続の層について、
以前に付加した層に後続の触媒層を積層するステップと、
前記後続の触媒層の中に、以前の触媒層の前記導電性トレースに達する深さまで、チャネルを形成するステップと、
前記後続の触媒層の中に導電性トレースを無電解めっきするステップであって、前記無電解めっきが、以前の触媒層の前記導電性トレースと電気的に接触する、ステップと、
を含む、プロセス。
【請求項2】
少なくとも1つの触媒層が不均質触媒粒子を使用して形成される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記不均質触媒粒子が、触媒でコーティングされた無機材料である、請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記不均質触媒粒子が、触媒でコーティングされた無機材料である、請求項2に記載のプロセス。
【請求項5】
前記無電解析出物が銅である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記触媒粒子がパラジウムであって、前記粒子の大部分が25u未満の最大寸法を有する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記第1の触媒層または後続の触媒層のうちの少なくとも1つが触媒接着材または触媒積層体である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
多層回路板を形成するプロセスであって、前記プロセスが、
チャネルに導電性トレースを形成することを含む、第1の触媒層を形成するステップであって、前記導電性トレースが、無電解析出によって形成される、ステップと、
第2の触媒層を前記第1の触媒層に付け、接着し、または積層するステップであって、前記第2の触媒層が、前記第2の触媒層の厚さを貫通して形成され、前記第1の触媒層の導電性トレースまで深さ方向に延びるチャネルを有するステップと、
前記第2の触媒層のチャネルを無電解析出により導電性金属で充填するステップであって、前記第2の触媒層の無電解析出物が、前記第1の触媒層の無電解析出物と接触する、ステップと、
を含む、プロセス。
【請求項9】
前記第1または第2の層の触媒層が、不均質触媒粒子を使用して形成される、請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
前記不均質触媒粒子が、触媒でコーティングされた無機材料である、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
前記第1の触媒層または前記第2の触媒層には、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、コバルト(Co)、もしくは銅(Cu)、または、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、スズ(Sn)などの他の金属を含み得る化合物、またはそれらの混合物もしくは塩のうち少なくとも1つが含まれる、請求項8に記載のプロセス。
【請求項12】
前記第1の触媒層または前記第2の触媒層が、BrPd、Cl Pd、Pd(CN) 、I Pd、Pd(NO *2H O、Pd(NO 、PdSO 、Pd(NH )4Br 、Pd(NH )4Cl Oのうちの少なくとも1つを含むパラジウム塩を含有する、請求項8に記載のプロセス。
【請求項13】
前記第1の触媒層または前記第2の触媒層が、ポリイミド樹脂、またはエポキシ樹脂とシアン酸エステルとの混合物のうちの少なくとも1つを含有する樹脂を含む、請求項8に記載のプロセス。
【請求項14】
前記第1の触媒層または前記第2の触媒層のうちの少なくとも1つが触媒接着材または触媒積層体である。請求項8に記載のプロセス。
【請求項15】
1層以上の厚さにわたるチャネル内に少なくとも1つのトレースを形成するステップであって、チャネル内に形成された前記少なくとも1つのトレースが、隣接する層のチャネル内に形成された少なくとも1つの他のトレースと連続している、ステップを含む、多層回路板を形成するプロセス。
【請求項16】
前記触媒層が不均質触媒粒子を使用して形成され、前記粒子の大部分が約25u未満である、請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記触媒層には、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、コバルト(Co)、もしくは銅(Cu)、または、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、スズ(Sn)などの他の金属を含み得る化合物、またはそれらの混合物もしくは塩のうち少なくとも1つが含まれる、請求項15に記載のプロセス。
【請求項18】
前記触媒材料が、触媒でコーティングされた無機材料を含む不均質触媒粒子を含有する、請求項15に記載のプロセス。
【外国語明細書】