(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177554
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】コンテンツ配信プログラム、記憶媒体、コンテンツ配信方法、及びコンテンツ配信装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q30/0241
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024177549
(22)【出願日】2024-10-10
(62)【分割の表示】P 2023209287の分割
【原出願日】2020-12-15
(31)【優先権主張番号】P 2019238275
(32)【優先日】2019-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】加峯 昂生
(57)【要約】
【課題】広くコンテンツ情報を配信する。
【解決手段】コンテンツ配信プログラムが、サーバ10のコンピュータに、第1端末装置のユーザの1次来店情報を取得すると、第1端末装置とコンテンツ情報とに関連付けられた2次コンテンツ識別情報を第1端末装置に送る2次コンテンツ識別情報送付処理と、第2端末装置から2次コンテンツ識別情報を取得すると、当該2次コンテンツ識別情報に係るコンテンツ情報を第2端末装置に送る2次コンテンツ送付処理と、第2端末装置のユーザの2次来店情報を取得すると、第1端末装置に、特定店舗の利用に関する特典に係る特典情報を送る特典送付処理と、を実行させることを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
第1端末装置のユーザの特定店舗への来店回数、当該特定店舗での商品購入金額、及び当該特定店舗からの特典の付与回数の内少なくとも1つを用いた判断基準に基づいて、前記第1端末装置から他の端末装置へ配信される、前記特定店舗のクーポンを含むコンテンツ情報に関する2次コンテンツ識別情報の前記第1端末装置への送付可否を判断する判断処理と、
前記判断処理の判断の結果に応じて、前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送付する第1送付処理と、
を実行させることを特徴とするコンテンツ配信プログラム。
【請求項2】
前記2次コンテンツ識別情報は、前記第1端末装置と前記コンテンツ情報との組を識別する情報であることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信プログラム。
【請求項3】
前記第1送付処理は、前記特定店舗の店舗端末装置から前記第1端末装置のユーザの来店に関する1次来店情報を取得すると、前記判断処理の判断の結果に応じて、前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送付する処理であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンテンツ配信プログラム。
【請求項4】
前記1次来店情報は、前記クーポンの利用の有無も表していることを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ配信プログラム。
【請求項5】
前記他の端末装置から前記2次コンテンツ識別情報を取得すると、当該2次コンテンツ識別情報に係る前記コンテンツ情報を前記他の端末装置に送る第2送付処理と、
前記他の端末装置のユーザによる前記2次コンテンツ識別情報に係る前記特定店舗の来店に関する2次来店情報を前記特定店舗の店舗端末装置から取得すると、前記第1端末装置に、前記特定店舗の利用に関する特典に係る特典情報を送る特典送付処理と、を更に実行させることを特徴とする請求項1~4のうち何れか一項に記載のコンテンツ配信プログラム。
【請求項6】
前記2次来店情報は、前記クーポンの利用の有無も表していることを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ配信プログラム。
【請求項7】
前記第2送付処理は、前記他の端末装置から、前記2次コンテンツ識別情報とともに、当該他の端末装置が当該2次コンテンツ識別情報を取得した位置及び時刻のうち少なくとも一方を表す位置/時刻情報も取得して記録する処理であることを特徴とする請求項4~6のうち何れか一項に記載のコンテンツ配信プログラム。
【請求項8】
前記コンピュータに、前記コンテンツ情報を識別する1次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置から取得すると、前記1次コンテンツ識別情報に対応する前記コンテンツ情報を前記第1端末装置に送る第3送付処理を更に実行させることを特徴とする請求項1~7のうち何れか一項に記載のコンテンツ配信プログラム。
【請求項9】
前記判断処理は、前記特定店舗で設定された前記判断基準に基づいて前記2次コンテンツ識別情報の送付の可否を判断することを特徴とする請求項1~8のうち何れか一項に記載のコンテンツ配信プログラム。
【請求項10】
請求項1~9のうち何れか一項に記載のコンテンツ配信プログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
【請求項11】
第1端末装置のユーザの特定店舗への来店回数、当該特定店舗での商品購入金額、及び当該特定店舗からの特典の付与回数の内少なくとも1つを用いた判断基準に基づいて、前記第1端末装置から他の端末装置へ配信される、前記特定店舗のクーポンを含むコンテンツ情報に関する2次コンテンツ識別情報の前記第1端末装置への送付可否を判断する判断工程と、
前記判断工程の判断の結果に応じて、前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送付する第1送付工程と、
を実行させることを特徴とするコンテンツ配信方法。
【請求項12】
第1端末装置のユーザの特定店舗への来店回数、当該特定店舗での商品購入金額、及び当該特定店舗からの特典の付与回数の内少なくとも1つを用いた判断基準に基づいて、前記第1端末装置から他の端末装置へ配信される2次コンテンツ識別情報の前記第1端末装置への送付可否を判断する判断処理部と、
前記判断処理部の判断の結果に応じて、前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送付する第1送付部と、
を備えたことを特徴とするコンテンツ配信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定店舗のコンテンツ情報を配信するためのコンテンツ配信プログラム、記憶媒体、コンテンツ配信方法、及びコンテンツ配信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗等のコンテンツ情報を、例えば駅に設置される無線LAN等のアクセスポイントにおけるコンテンツサーバとの送受信によってスマートフォン等の端末装置で取得する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような技術によれば、端末装置のユーザは、アクセスポイントにおいてコンテンツ情報を入手することができる。また、このようなアクセスポイントを店舗前に設けることで、あたかも店舗前で広告チラシを配るようにコンテンツ情報を配信すること等も考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、コンテンツ情報がアクセスポイントでしか配信されず、広く効果的にコンテンツ情報を配信したいという店舗側の要請に十分答える形にはなっていないのが現状である。
【0005】
したがって、本発明の課題は、広く効果的にコンテンツ情報を配信することができるコンテンツ配信プログラム、記憶媒体、コンテンツ配信方法、及びコンテンツ配信装置を提供すること等が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決し目的を達成するために、本発明のコンテンツ配信プログラムは、コンピュータに、第1端末装置のユーザの特定店舗への来店回数、当該特定店舗での商品購入金額、及び当該特定店舗からの特典の付与回数の内少なくとも1つを用いた判断基準に基づいて、前記第1端末装置から他の端末装置へ配信される、前記特定店舗のクーポンを含むコンテンツ情報に関する2次コンテンツ識別情報の前記第1端末装置への送付可否を判断する判断処理と、前記判断処理の判断の結果に応じて、前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送付する第1送付処理と、を実行させることを特徴とする。
他のコンテンツ配信用プログラムは、コンピュータに、特定店舗の店舗端末装置から第1端末装置のユーザの来店に関する1次来店情報を取得すると、前記第1端末装置と前記特定店舗の利用に関するクーポンを含む当該特定店舗のコンテンツ情報との組を識別する2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送る2次コンテンツ識別情報送付処理と、第2端末装置から前記2次コンテンツ識別情報を取得すると、当該2次コンテンツ識別情報に係る前記コンテンツ情報を前記第2端末装置に送る2次コンテンツ送付処理と、前記第2端末装置のユーザの、前記2次コンテンツ識別情報に係る前記コンテンツ情報が示す前記特定店舗の来店に関する2次来店情報を前記店舗端末装置から取得すると、前記第1端末装置に、前記特定店舗の利用に関する特典に係る特典情報を送る特典送付処理と、前記第1端末装置のユーザが、前記コンテンツ情報の他の端末への配信を許可するユーザか否かの判断に基づいて、前記第1端末装置に対する前記2次コンテンツ識別情報の送付の可否を判断する判断処理と、を実行させ、前記判断処理は、前記第1端末装置のユーザにおける前記特定店舗への来店回数、当該特定店舗での商品購入金額、及び当該特定店舗からの前記特典の付与回数のうちの少なくとも1つを用いた判断基準に基づいて前記2次コンテンツ識別情報の送付の可否を判断する処理であり、前記2次コンテンツ識別情報送付処理が、前記1次来店情報を取得すると、前記判断処理での判断結果に応じて前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送る処理であることを特徴とする。
【0007】
また、前述した課題を解決し目的を達成するために、本発明の記憶媒体は、上述のコンテンツ配信プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0008】
また、前述した課題を解決し目的を達成するために、本発明のコンテンツ配信方法は、第1端末装置のユーザの特定店舗への来店回数、当該特定店舗での商品購入金額、及び当該特定店舗からの特典の付与回数の内少なくとも1つを用いた判断基準に基づいて、前記第1端末装置から他の端末装置へ配信される、前記特定店舗のクーポンを含むコンテンツ情報に関する2次コンテンツ識別情報の前記第1端末装置への送付可否を判断する判断工程と、前記判断工程の判断の結果に応じて、前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送付する第1送付工程と、を実行させることを特徴とする。
他のコンテンツ配信方法は、特定店舗の店舗端末装置から第1端末装置のユーザの来店に関する1次来店情報を取得すると、前記第1端末装置と前記特定店舗の利用に関するクーポンを含む当該特定店舗のコンテンツ情報との組を識別する2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送る2次コンテンツ識別情報送付工程と、第2端末装置から前記2次コンテンツ識別情報を取得すると、当該2次コンテンツ識別情報に係る前記コンテンツ情報を前記第2端末装置に送る2次コンテンツ送付工程と、前記第2端末装置のユーザの、前記2次コンテンツ識別情報に係る前記コンテンツ情報が示す前記特定店舗の来店に関する2次来店情報を前記店舗端末装置から取得すると、前記第1端末装置に、前記特定店舗の利用に関する特典に係る特典情報を送る特典送付工程と、前記第1端末装置のユーザが、前記コンテンツ情報の他の端末への配信を許可するユーザか否かの判断に基づいて、前記第1端末装置に対する前記2次コンテンツ識別情報の送付の可否を判断する判断工程と、を実行させ、前記判断工程は、前記第1端末装置のユーザにおける前記特定店舗への来店回数、当該特定店舗での商品購入金額、及び当該特定店舗からの前記特典の付与回数のうちの少なくとも1つを用いた判断基準に基づいて前記2次コンテンツ識別情報の送付の可否を判断する処理であり、前記2次コンテンツ識別情報送付工程が、前記1次来店情報を取得すると、前記判断工程での判断結果に応じて前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送る処理であることを特徴とする。
【0009】
また、前述した課題を解決し目的を達成するために、本発明のコンテンツ配信装置は、第1端末装置のユーザの特定店舗への来店回数、当該特定店舗での商品購入金額、及び当該特定店舗からの特典の付与回数の内少なくとも1つを用いた判断基準に基づいて、前記第1端末装置から他の端末装置へ配信される2次コンテンツ識別情報の前記第1端末装置への送付可否を判断する判断処理部と、前記判断処理部の判断の結果に応じて、前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送付する第1送付部と、を備えたことを特徴とする。
他の特定店舗の店舗端末装置から第1端末装置のユーザの来店に関する1次来店情報を取得すると、前記第1端末装置と前記特定店舗の利用に関するクーポンを含む当該特定店舗のコンテンツ情報との組を識別する2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送る2次コンテンツ識別情報送付部と、第2端末装置から前記2次コンテンツ識別情報を取得すると、当該2次コンテンツ識別情報に係る前記コンテンツ情報を前記第2端末装置に送る2次コンテンツ送付処理部と、前記第2端末装置のユーザの、前記2次コンテンツ識別情報に係る前記コンテンツ情報が示す前記特定店舗の来店に関する2次来店情報を前記店舗端末装置から取得すると、前記第1端末装置に、前記特定店舗の利用に関する特典に係る特典情報を送る特典送付部と、前記第1端末装置のユーザが、前記コンテンツ情報の他の端末への配信を許可するユーザか否かの判断に基づいて、前記第1端末装置に対する前記2次コンテンツ識別情報の送付の可否を判断する判断処理部と、を備え、前記判断処理部は、前記第1端末装置のユーザにおける前記特定店舗への来店回数、当該特定店舗での商品購入金額、及び当該特定店舗からの前記特典の付与回数のうちの少なくとも1つを用いた判断基準に基づいて前記2次コンテンツ識別情報の送付の可否を判断し、前記2次コンテンツ識別情報送付部が、前記1次来店情報を取得すると、前記判断処理部での判断結果に応じて前記2次コンテンツ識別情報を前記第1端末装置に送ることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】店舗のコンテンツ情報を配信するための情報配信システムを示す模式図である。
【
図2】
図1に示されたサーバにおけるコンピュータがプログラムを実行することで構築される装置の機能ブロックを示す模式的なブロック図である。
【
図3】1次コンテンツID及び2次コンテンツIDを示す模式図である。
【
図5】店舗利用履歴情報の一例を示す模式図である。
【
図8】配信条件の更新に用いられる各種情報を示す模式図である。
【
図9】
図8に示されている各種情報に基づいて配信条件が更新される様子を示す模式図である。
【
図10】
図1に示された店舗端末装置におけるコンピュータがプログラムを実行することで構築される装置の機能ブロックを示す模式的なブロック図である。
【
図11】
図1に示された端末装置におけるコンピュータがプログラムを実行することで構築される装置の機能ブロックを示す模式的なブロック図である。
【
図12】情報配信処理を表すフローチャートの、スタートから途中までを示す図である。
【
図13】情報配信処理を表すフローチャートの、
図12の続きから途中までを示す図である。
【
図14】情報配信処理を表すフローチャートの、
図13の続きから途中までを示す図である。
【
図15】情報配信処理を表すフローチャートの、
図14の続きから途中までを示す図である。
【
図16】情報配信処理を表すフローチャートの、
図15の続きから終了までを示す図である。
【
図17】
図1に示されている情報配信システムにおける複数の端末装置の間でのグルーピングの開始に係る処理を表すフローチャートを示す図である。
【
図18】グルーピングを表すフローチャートの、スタートから途中までを示す図である。
【
図19】グルーピングを表すフローチャートの、
図18の続きから終了までを示す図である。
【
図20】グルーピング後に実行されるグループ確認/除外処理を表すフローチャートである。
【
図21】グルーピング信号配信処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態に係るコンテンツ配信用プログラムは、コンピュータに、2次コンテンツ識別情報送付処理と、2次コンテンツ送付処理と、特典送付処理と、を実行させる。2次コンテンツ識別情報送付処理は、特定店舗の店舗端末装置から第1端末装置のユーザの来店に関する1次来店情報を取得すると、第1端末装置と特定店舗のコンテンツ情報とに関連付けられた2次コンテンツ識別情報を第1端末装置に送る処理である。2次コンテンツ送付処理は、第2端末装置から2次コンテンツ識別情報を取得すると、当該2次コンテンツ識別情報に係るコンテンツ情報を第2端末装置に送る処理である。特典送付処理は、第2端末装置のユーザの、2次コンテンツ識別情報に係るコンテンツ情報が示す特定店舗の来店に関する2次来店情報を店舗端末装置から取得すると、第1端末装置に、特定店舗の利用に関する特典に係る特典情報を送る処理である。
【0012】
本実施形態のコンテンツ配信用プログラムによれば、自由に動き回るユーザが持つ第1端末装置を介して、コンテンツ情報を配信することができる。その上で、そのコンテンツ情報を受け取った第2端末装置のユーザが来店すると、配信元の第1端末装置に対して特典情報が送られるので、第1端末装置のユーザのコンテンツ配信についてのモチベーションを高めることができ、一層の配信に繋げることができる。このように、本実施形態のコンテンツ配信用プログラムによれば、端末装置を介することで広くコンテンツ情報を配信することができる。
【0013】
ここで、本実施形態のコンテンツ配信用プログラムは、コンピュータに、1次コンテンツ送付処理を更に実行させるものとなっている。1次コンテンツ送付処理は、コンテンツ情報に関連付けられた1次コンテンツ識別情報を第1端末装置から取得すると、1次コンテンツ識別情報に対応するコンテンツ情報を第1端末装置に送る処理である。
【0014】
この構成によれば、2次コンテンツ識別情報の送付の契機としての第1端末装置のユーザの来店を、第1端末装置へのコンテンツ情報の送付により促すことができるので好適である。
【0015】
また、本実施形態のコンテンツ配信用プログラムは、コンピュータに、判断処理を更に実行させるものとなっている。判断処理は、第1端末装置に対する2次コンテンツ識別情報の送付の可否を判断する処理である。そして、上記の2次コンテンツ識別情報送付処理が、1次来店情報を取得すると、判断処理での判断結果に応じて2次コンテンツ識別情報を第1端末装置に送る処理となっている。
【0016】
この構成によれば、判断処理での可否判断により、2次コンテンツ識別情報を送って特典情報と引き換えにコンテンツ情報を配信して欲しいユーザを選定することができるので好適である。
【0017】
また、本実施形態では、判断処理が、特定店舗で設定された判断基準に基づいて2次コンテンツ識別情報の送付の可否を判断する処理となっている。
【0018】
この構成によれば、例えば過去に複数回に亘って来店し、更なる来店が見込めるユーザというように、店舗側にとって特典情報と引き換えにコンテンツ情報を配信して欲しいユーザについての判断基準を設けることが可能となる。
【0019】
また、本実施形態では、コンテンツ情報は、特定店舗の利用に関するクーポンを含む情報であり、1次来店情報及び2次来店情報は、クーポンの利用の有無も表している。
【0020】
この構成によれば、コンテンツ情報として配信されたクーポンが有効に活用されたか否かが確認されることから、どのようなクーポンをコンテンツ情報として配信すれば有効か等といった宣伝戦略の立案等に役立てることができる。
【0021】
また、本実施形態では、2次コンテンツ送付処理が、第2端末装置から、2次コンテンツ識別情報とともに、位置/時刻情報も取得して記録する処理となっている。位置/時刻情報は、第2端末装置が2次コンテンツ識別情報を取得した位置及び時刻のうち少なくとも一方を表す情報である。
【0022】
この構成によれば、2次コンテンツ識別情報をどのような位置や時刻で取得したときに第2端末装置のユーザが来店したかといった、コンテンツ情報配信の有効性の確認が可能となることから、宣伝戦略の立案等に役立てることができる。
【0023】
また、本発明の実施形態に係る記憶媒体は、上述のコンテンツ配信用プログラムを記憶したものである。
【0024】
本実施形態の記憶媒体によれば、上述のコンテンツ配信用プログラムを読みだしてコンピュータで実行させることで、広くコンテンツ情報を配信することができる。
【0025】
また、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信方法は、2次コンテンツ識別情報送付工程と、2次コンテンツ送付工程と、特典送付工程と、を備えている。2次コンテンツ識別情報送付工程は、特定店舗の店舗端末装置から第1端末装置のユーザの来店に関する1次来店情報を取得すると、第1端末装置と特定店舗のコンテンツ情報とに関連付けられた2次コンテンツ識別情報を第1端末装置に送る工程である。2次コンテンツ送付工程は、第2端末装置から2次コンテンツ識別情報を取得すると、当該2次コンテンツ識別情報に係るコンテンツ情報を第2端末装置に送る工程である。特典送付工程は、第2端末装置のユーザの、2次コンテンツ識別情報に係るコンテンツ情報が示す特定店舗の来店に関する2次来店情報を店舗端末装置から取得すると、第1端末装置に、特定店舗の利用に関する特典に係る特典情報を送る工程である。
【0026】
本実施形態のコンテンツ配信方法によれば、自由に動き回るユーザが持つ第1端末装置を介して、コンテンツ情報を配信することができ、その見返りとしての特典情報により第1端末装置のユーザのコンテンツ配信についてのモチベーションを高めることができる。このような一連の工程により、本実施形態のコンテンツ配信方法によれば、端末装置を介することで広くコンテンツ情報を配信することができる。
【0027】
また、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信装置は、2次コンテンツ識別情報送付部と、2次コンテンツ送付処理部と、特典送付部と、を備えている。2次コンテンツ識別情報送付部は、特定店舗の店舗端末装置から第1端末装置のユーザの来店に関する1次来店情報を取得すると、第1端末装置と特定店舗のコンテンツ情報とに関連付けられた2次コンテンツ識別情報を第1端末装置に送る。2次コンテンツ送付処理部は、第2端末装置から2次コンテンツ識別情報を取得すると、当該2次コンテンツ識別情報に係るコンテンツ情報を第2端末装置に送る。特典送付部は、第2端末装置のユーザの、2次コンテンツ識別情報に係るコンテンツ情報が示す特定店舗の来店に関する2次来店情報を店舗端末装置から取得すると、第1端末装置に、特定店舗の利用に関する特典に係る特典情報を送る。
【0028】
本実施形態のコンテンツ配信装置によれば、自由に動き回るユーザが持つ第1端末装置を介して、コンテンツ情報を配信することができ、その見返りとしての特典情報により第1端末装置のユーザのコンテンツ配信についてのモチベーションを高めることができる。このように、本実施形態のコンテンツ配信装置によれば、端末装置を介することで広くコンテンツ情報を配信することができる。
【実施例0029】
以下、広くコンテンツ情報を配信するという課題を解決するための実施例について図を参照して具体的に説明する。
【0030】
図1は、店舗のコンテンツ情報を配信するための情報配信システムを示す模式図である。
【0031】
図1に示されている情報配信システム1は、サーバ10、複数の店舗SHそれぞれに設置された店舗端末装置20、各々がユーザに携帯される複数の端末装置30、及び、これらの装置を接続する無線/有線の通信ネットワーク40を備えている。
【0032】
ここで、複数の店舗SHについて、以下の説明では、一の店舗SHに注目する際には特定店舗SH1と呼び、店舗全般を指す際には単に店舗SHと呼ぶ。また、複数の端末装置30について、一の端末装置30に注目する際には第1端末装置31や第2端末装置32の呼称を用いる。
【0033】
図1に示されている情報配信システム1では、店舗端末装置20が店内または店外に向けて店舗や商品宣伝のための情報配信をブロードキャストで行っている。ユーザが店舗SHの近傍を通りかかると、その端末装置30で店舗端末装置20からの配信情報を受信し、通信ネットワーク40を介したサーバ10との各種情報のやり取りを経て店舗利用に関する電子クーポン等を端末装置30で取得するようになっている。また、複数の端末装置30の相互間でもブロードキャストによる情報のやり取りが行われ、これらの端末間、更にサーバ10との各種情報のやり取りによっても電子クーポン等の取得が可能となっている。更に、端末間でのブロードキャストによる情報のやり取りを介して複数の端末装置30でグループを構成するグルーピングが可能となっている。
【0034】
まず、この情報配信システム1におけるサーバ10は、サーバ10におけるコンピュータがプログラムを実行することで、次のような機能ブロックを有する装置を構築する。
【0035】
図2は、
図1に示されたサーバにおけるコンピュータがプログラムを実行することで構築される装置の機能ブロックを示す模式的なブロック図である。
【0036】
サーバ10は、そのコンピュータがプログラムを実行することで次のような機能ブロックを有するサーバ側コンテンツ配信装置100を構築する。サーバ側コンテンツ配信装置100は、2次コンテンツID送付部101、2次コンテンツ送付部102、特典送付部103、1次コンテンツ送付部104、判断処理部105、及びグループ特典生成部106を備えている。更に、サーバ側コンテンツ配信装置100は、ユーザ情報記憶部107、店舗利用履歴記憶部108、情報メモリ109、更新処理部110、付加情報生成部111、条件設定部112、位置/時刻取得部113、及び来店情報取得部114を備えている。
【0037】
サーバ10のコンピュータは、サーバ側コンテンツ配信装置100の各機能ブロックとして動作するためにサーバ側コンテンツ配信用プログラムを実行する。このサーバ側コンテンツ配信用プログラムは、サーバ10のコンピュータに搭載されたハードディスク等の
記憶媒体に記憶されている。尚、サーバ側コンテンツ配信用プログラムを記憶する記憶媒体はこれに限るものではなく、サーバ10のコンピュータに接続された他のコンピュータや外部記憶装置に搭載された記憶媒体であってもよく、任意の可搬型記憶媒体等であってもよい。
【0038】
2次コンテンツID送付部101は、サーバ10のコンピュータが、2次コンテンツID送付処理を実行することで構築される。2次コンテンツID送付処理は、何れか一の第1端末装置31に後述の2次コンテンツIDを送る処理である。
【0039】
尚、以下の説明で使用する「ID」なる文言は、何れも識別情報としての符号を表しているが、ここにいう識別情報はこのID(符号)に限るものではなく、対象を識別するための情報であれば、その具体的な情報態様を問うものではない。
【0040】
図3は、1次コンテンツID及び2次コンテンツIDを示す模式図である。
【0041】
1次コンテンツID20aは、
図1の情報配信システム1を構成する複数の店舗SHそれぞれの店舗端末装置20からブロードキャストで不特定多数の端末装置30に向けて配信される店舗SHごとに個別のIDである。1次コンテンツID20aは、各店舗SHにおけるコンテンツ情報20bに関連付けられている。
【0042】
コンテンツ情報20bは、
図1の情報配信システム1を構成する複数の店舗SHの店舗端末装置20から通信ネットワーク40を介してサーバ10に事前登録された情報で、情報メモリ109に記憶されている。各店舗SHのコンテンツ情報20bは、その店舗SHの広告情報、店舗ジャンル、店舗利用の際に使用可能なクーポン、等を含んだ情報である。
【0043】
複数の店舗SHそれぞれについて1次コンテンツID20aが割り振られており、情報メモリ109には、各1次コンテンツID20aが各店舗SHのコンテンツ情報20bに関連付けられて記憶されている。この1次コンテンツID20aの記憶は、各コンテンツ情報20bの事前登録の際に一緒に行われる。
【0044】
図1の情報配信システム1では、この1次コンテンツID20aが店舗SHの店舗端末装置20からブロードキャストで配信される。そして、このブロードキャストの配信地域内を通りかかったユーザの端末装置30で1次コンテンツID20aが受信、取得されると、この端末装置30が1次コンテンツID20aをサーバ10に送る。サーバ10では、送られてきた1次コンテンツID20aで情報メモリ109が検索され、この1次コンテンツID20aに関連付けられたコンテンツ情報20bが端末装置30に送られる。端末装置30でこのようにして取得されたコンテンツ情報20bを見たユーザが、そのコンテンツ情報20bが示す店舗を訪れると、一定の条件を満たすか否かの判断を経て、今度は2次コンテンツID101aがサーバ10経由で端末装置30に送られる。
【0045】
2次コンテンツID101aは、コンテンツ情報20bと、上記の一連の情報配信に係る端末装置30を識別する個別ID30aと、に関連付けられるもので、この一連の情報配信の中で生成される情報である。
【0046】
図2に示されている2次コンテンツID送付部101は、特定店舗SH1の店舗端末装置20から第1端末装置31のユーザの来店に関する1次来店情報を取得すると上記の2次コンテンツID101aを第1端末装置31に送る処理である。この1次来店情報は、コンテンツ情報20bに含まれるクーポンの利用の有無も表している。この2次コンテンツID送付部101による1次来店情報の取得は、後述の来店情報取得部114を介して
行われる。
【0047】
図1の情報配信システム1では、この2次コンテンツID101aを取得した第1端末装置31が、ユーザに携帯されて移動しながらブロードキャストで不特定多数の端末装置30に向けて2次コンテンツID101aを配信する。そして、何れか一の第2端末装置32がこの2次コンテンツID101aを受信、取得すると、その第2端末装置32が2次コンテンツID101aをサーバ10に送る。
【0048】
図2に示されている2次コンテンツ送付部102は、サーバ10のコンピュータが、2次コンテンツ送付処理を実行することで構築される。2次コンテンツ送付処理は、第2端末装置32から2次コンテンツID101aを取得すると、当該2次コンテンツID101aに係るコンテンツ情報20bを第2端末装置32に送る処理である。
【0049】
また、2次コンテンツ送付部102は、第2端末装置32から、上記の2次コンテンツID101aとともに、当該第2端末装置32が当該2次コンテンツID101aを取得した位置及び時刻の両方を表す位置/時刻情報も取得して記録する。この2次コンテンツ送付部102での位置/時刻情報の取得は、後述の位置/時刻取得部113を介して行われる。
【0050】
特典送付部103は、サーバ10のコンピュータが、特典送付処理を実行することで構築される。特典送付処理は、第2端末装置32のユーザの、2次コンテンツID101aに係るコンテンツ情報20bが示す特定店舗SH1の来店に関する2次来店情報を店舗端末装置20から取得すると特典情報を第1端末装置31に送る処理である。2次来店情報も、上述の1次来店情報と同様に、クーポンの利用の有無も表している。また、この特典送付部103による2次来店情報の取得も、後述の来店情報取得部114を介して行われる。
【0051】
特典情報は、2次コンテンツID101aの配信によって特定店舗SH1への第2端末装置32のユーザの来店もしくは特定店舗SH1の利用を促したことへの見返りとして第1端末装置31に還元される、特定店舗SH1の利用に関するクーポンやポイント等の特典に係る情報である。第1端末装置31が次回に特定店舗SH1を訪れた際にこの特典情報が利用可能となる。
【0052】
1次コンテンツ送付部104は、サーバ10のコンピュータが、1次コンテンツ送付処理を実行することで構築される。1次コンテンツ送付処理は、特定店舗SH1の店舗端末装置20からブロードキャストで配信された1次コンテンツID20aを受信、取得した第1端末装置31が、その取得した1次コンテンツID20aをサーバ10に送ると実行される処理である。1次コンテンツ送付処理は、1次コンテンツID20aを第1端末装置31から取得すると、1次コンテンツID20aに対応するコンテンツ情報20bを第1端末装置31に送る処理となっている。
【0053】
判断処理部105は、サーバ10のコンピュータが、判断処理を実行することで構築される。判断処理は、1次コンテンツID20aの送り主である第1端末装置31に対する2次コンテンツID101aの送付の可否を判断する処理である。この判断処理での判断に用いられる判断基準は、複数の店舗SHそれぞれにおいて設定されてコンテンツ情報20bとともにサーバ10に事前登録されたものである。この判断基準としては、例えば、ユーザが店舗SHへ来店した回数が閾値以上であるといった基準や、ユーザの店舗SHでの商品購入金額が所定額以上であるといった基準、ユーザに特典が付与された回数といった基準等が一例として挙げられる。
【0054】
2次コンテンツID送付部101は、上記の1次来店情報を取得すると、判断処理部105での判断結果に応じて2次コンテンツID101aを第1端末装置31に送るものとなっている。
【0055】
ここで、
図1の情報配信システム1では、上述したように、端末間でのブロードキャストによる情報のやり取りを介して複数の端末装置30でグループを構成するグルーピングが可能となっている。そして、このグループを構成する端末装置30のユーザが一緒に店舗SHを訪れた際には、グループ割引等の特典を受けられるようになっている。
【0056】
図2に示されているグループ特典生成部106は、サーバ10のコンピュータが、グループ特典生成処理を実行することで構築される。グループ特典生成処理は、端末装置30から、特定店舗SH1に係る1次コンテンツID20a又は2次コンテンツID101aとともにグループ情報を取得するとグループ特典情報を生成する処理である。グループ情報は、この情報を送ってきた端末装置30が他の端末装置30とグループを構成していることを表す情報である。ここにいうグループとは、端末装置30を携帯するユーザ同士が連れ立って行動することを意味している。グループ特典情報は、特定店舗SH1のグループでの利用に関したグループ割引等の特典に係る情報である。
【0057】
ユーザ情報記憶部107は、サーバ10のコンピュータが、ユーザ情報記憶処理を実行することで構築される。ユーザ情報記憶処理は、任意のユーザの属性に関するユーザ情報を記憶する処理である。
【0058】
【0059】
この
図4に一例として示されているユーザ情報107aは、ユーザの属性に関する情報として、ユーザが所有する端末装置30の個別ID30a、性別、年齢を示す情報である。
【0060】
図2のユーザ情報記憶部107は、このようなユーザ情報107aを取得して情報メモリ109に記憶する。このユーザ情報107aは、店舗SHへのユーザの来店時またはサービス登録時に、そのユーザの端末装置30から、店舗端末装置20を介して、または直接サーバ10に送られて情報メモリ109に記憶される。
【0061】
店舗利用履歴記憶部108は、サーバ10のコンピュータが、店舗利用履歴記憶処理を実行することで構築される。店舗利用履歴記憶処理は、ユーザごとに利用した店舗SHの履歴を示す店舗利用履歴情報を記憶する処理である。
【0062】
図5は、店舗利用履歴情報の一例を示す模式図である。
【0063】
この
図5に一例として示されている店舗利用履歴情報108aは、各ユーザの個別ID30aと関連付けられており、ユーザが利用した店舗SHについて、店舗ジャンル、店舗名、来店回数、各来店時の来店時間を示す情報である。この店舗利用履歴情報108aは、ユーザの来店時に、店舗端末装置20と端末装置30との情報のやり取りに応じてサーバ10に送られる来店情報に基づいて生成されて情報メモリ109に記憶される。
【0064】
また、本実施例では、店舗利用履歴記憶部108によって、上記の店舗利用履歴情報108aの記憶とともに、以下に説明する店舗情報の記憶も行われる。
【0065】
【0066】
この
図6に一例として示されている店舗情報108bは、店舗SHごとに記憶されるものであり、基本情報108cとアップデート情報108dとを有する。基本情報108cは、店舗SHのコンテンツ情報20bにも使われる広告情報、店舗ジャンルを示す情報である。アップデート情報108dは、各来店者端末の個別ID、各来店者の来店時間、各来店者の性別及び年齢層、各来店者の来店回数を示す情報であって、店舗端末装置20からの来店情報に基づいて適宜に更新される。
【0067】
図2に示されている情報メモリ109は、サーバ10のコンピュータに搭載された記憶媒体のうち、サーバ側コンテンツ配信用プログラムの実行に係る各種情報の記憶に用いられるメモリ領域がこれに当たる。
【0068】
更新処理部110は、サーバ10のコンピュータが、更新処理を実行することで構築される。更新処理は、特定店舗SH1の店舗端末装置20から、任意の端末装置30のユーザの来店を表す、当該ユーザのユーザ情報107aを含む来店情報を取得すると、情報メモリ109内の記憶内容をこの来店情報に基づいて更新する処理である。
【0069】
付加情報生成部111は、サーバ10のコンピュータが、付加情報生成処理を実行することで構築される。付加情報生成処理は、第2端末装置32から2次コンテンツID101aを取得すると以下に説明する付加情報を生成する処理である。
【0070】
【0071】
この
図7に一例として示されている付加情報111aは、上記の2次コンテンツID101aに関連付けられた個別ID30aの第1端末装置31に係るユーザ情報107a及び店舗利用履歴情報108aの少なくとも一方に基づく情報である。付加情報111aは、2次コンテンツID101aの配信元である第1端末装置31のユーザ、即ち配信者の性別、年齢層、及び、2次コンテンツID101aに係る店舗SHをこの配信者が来店した回数、を示す情報である。
【0072】
図2に示されている付加情報生成部111は、このような付加情報111aを、第2端末装置32からの2次コンテンツID101aの取得に応じて生成する。
【0073】
そして、2次コンテンツ送付部102は、2次コンテンツID101aの取得に応じて第2端末装置32に特定店舗SH1のコンテンツ情報20bを送る際には、このコンテンツ情報20bに上記の付加情報111aを付して送る。
【0074】
条件設定部112は、サーバ10のコンピュータが、条件設定処理を実行することで構築される。条件設定処理は、特定店舗SH1のコンテンツ情報20bに関連付けられる1次コンテンツID20aの配信地域及び配信時間の両方に関する配信条件を設定する処理である。
【0075】
そして、2次コンテンツID送付部101は、2次コンテンツID101aを上記の配信条件とともに第1端末装置31に送るものとなっている。
【0076】
位置/時刻取得部113は、サーバ10のコンピュータが、位置/時刻取得処理を実行することで構築される。位置/時刻取得処理は、第2端末装置32から、当該第2端末装置32が2次コンテンツID101aを第1端末装置31から取得した位置及び時刻の両方を表す位置/時刻情報を取得する処理である。この位置/時刻取得部113で取得された位置/時刻情報は条件設定部112に渡されるとともに、2次コンテンツ送付部102にも渡される。このように、2次コンテンツ送付部102での位置/時刻情報の取得は、
位置/時刻取得部113を介して行われる。
【0077】
来店情報取得部114は、サーバ10のコンピュータが、来店情報取得処理を実行することで構築される。来店情報取得処理は、第2端末装置32のユーザの来店を表す2次来店情報を、特定店舗SH1の店舗端末装置20から取得する処理である。また、来店情報取得処理は、第1端末装置31のユーザの来店を表す1次来店情報を、特定店舗SH1の店舗端末装置20から取得する処理ともなっている。この来店情報取得部114で取得された1次来店情報や2次来店情報は条件設定部112に渡される。また、1次来店情報は2次コンテンツID送付部101にも渡され、2次来店情報は特典送付部103にも渡される。このように、2次コンテンツID送付部101での1次来店情報の取得や、特典送付部103での2次来店情報の取得は、来店情報取得部114を介して行われる。
【0078】
そして、条件設定部112は、上記の位置/時刻情報及び来店情報に基づいて、第1端末装置31における2次コンテンツID101aの配信条件を更新するものとなっている。
【0079】
図8は、配信条件の更新に用いられる各種情報を示す模式図であり、
図9は、
図8に示されている各種情報に基づいて配信条件が更新される様子を示す模式図である。
【0080】
図8には、配信条件の更新に用いられる端末装置30の個別ID30a、2次コンテンツID101a、位置/時刻情報113a、及び来店情報114aが表形式で示されている。これらの情報から、どのような位置、時刻で2次コンテンツID101aを取得したユーザが、その2次コンテンツID101aに係る店舗SHに来店したか、配信の有効度が分かる。本実施例では、このようにして把握される有効度に基づいて、
図9に一例が示されているように配信条件における、2次コンテンツID101aの配信地域112a及び配信時間112bの少なくとも一方が随時に更新される。
【0081】
図9の例では、まず、各店舗SHの店舗端末装置20から、デフォルトの配信地域112aとしての所定の円形地域112a-1と、デフォルトの配信時間112bとしての終日と、がデフォルトの配信条件として事前登録される。その後、一定期間に亘って
図8に示されている各種情報が集計されると、その集計情報に対して統計処理が行われ、配信地域及び配信時間についての有効度112cが求められる。そして、その有効度112cに基づいて配信条件が更新される。
図9の例では、昼間の有効度112cに基づいて、昼間の配信時間112b-1に対応した配信地域112a-2からなる昼間用の配信条件と、夜間の配信時間112b-2に対応した配信地域112a-3からなる夜間用の配信条件と、に配信条件が更新される。
【0082】
図2の2次コンテンツID送付部101は、2次コンテンツID101aを上記のように更新される最新の配信条件とともに第1端末装置31に送る。そして、第1端末装置31では、最新の配信条件に基づいた有効度の高い2次コンテンツID101aのブロードキャストでの配信が行われる。
【0083】
図10は、
図1に示された店舗端末装置におけるコンピュータがプログラムを実行することで構築される装置の機能ブロックを示す模式的なブロック図である。
【0084】
尚、
図10には、コンテンツ配信に係る機能ブロックのみが示されているが、店舗端末装置20が決済装置とも接続されている場合には、これらの他にも、代金支払いの受付等、店舗運営に係る様々な機能ブロックが構築される。店舗端末装置20のコンピュータに搭載された記憶媒体に、これらの機能ブロックを構築するための店舗端末プログラムが記憶されている。尚、店舗端末プログラムを記憶する記憶媒体はこれに限るものではなく、
店舗端末装置20のコンピュータに接続された他のコンピュータや外部記憶装置に搭載された記憶媒体であってもよく、任意の可搬型記憶媒体等であってもよい。
【0085】
以下では、コンテンツ配信に係る機能ブロックに注目して店舗端末装置20の説明を行う。
【0086】
この店舗端末装置20は、1次コンテンツID送付部201、来店情報生成部202、及び来店情報送付部203、を備えている。
【0087】
1次コンテンツID送付部201は、店舗端末装置20のコンピュータが1次コンテンツID送付処理を実行することで構築される。1次コンテンツID送付処理は、店舗SHのコンテンツ情報20bに関連付けられた1次コンテンツID20aを、ブロードキャストで店舗端末装置20の通信範囲領域である店内や店外の不特定多数の端末装置30に向けて配信する処理である。
【0088】
来店情報生成部202は、店舗端末装置20のコンピュータが来店情報生成処理を実行することで構築される。来店情報生成処理は、任意の端末装置30のユーザが来店すると、端末装置30との情報のやり取りによりユーザ情報107aを取得し、この情報に、来店時間や、過去にも来店したユーザである場合の来店回数等を付加して来店情報を生成する処理である。
【0089】
来店情報送付部203は、店舗端末装置20のコンピュータが来店情報送付処理を実行することで構築される。来店情報送付処理は、来店情報生成部202で生成された来店情報をサーバ10に送付する処理である。
【0090】
図11は、
図1に示された端末装置におけるコンピュータがプログラムを実行することで構築される装置の機能ブロックを示す模式的なブロック図である。
【0091】
尚、端末装置30におけるコンピュータとは、スマートフォンやタブレット端末等の端末装置30に搭載された1または複数のプロセッサや、通信部、表示画面等のハードウェアを合わせたものである。
【0092】
端末装置30は、そのコンピュータがプログラムを実行することで各々が後述の機能ブロックを有する3種類の装置を構築する。即ち、端末装置30は、端末側コンテンツ配信用プログラムを実行することで端末側コンテンツ配信装置310を構築する。また、端末装置30は、コンテンツ取得用プログラムを実行することでコンテンツ取得装置320を構築する。そして、端末装置30は、グルーピング用プログラムを実行することでグルーピング装置330を構築する。
【0093】
端末装置30のコンピュータが実行する上記のプログラムは、端末装置30のコンピュータに搭載された記憶媒体に記憶されている。尚、これらのプログラムを記憶する記憶媒体はこれに限るものではなく、端末装置30のコンピュータに接続された他のコンピュータや外部記憶装置に搭載された記憶媒体であってもよく、任意の可搬型記憶媒体等であってもよい。
【0094】
まず、端末側コンテンツ配信装置310から説明する。この端末側コンテンツ配信装置310は、1次コンテンツ取得部311、2次コンテンツID取得部312、2次コンテンツID配信部313、及び2次コンテンツ取得部314を備える。
【0095】
1次コンテンツ取得部311は、端末装置30のコンピュータが、1次コンテンツ取得
処理を実行することで構築される。1次コンテンツ取得処理は、特定店舗SH1の店舗端末装置20から1次コンテンツID20aを取得した場合、その1次コンテンツID20aをサーバ10に送り、1次コンテンツID20aに関連付けられたコンテンツ情報20bを取得する処理である。
【0096】
2次コンテンツID取得部312は、端末装置30のコンピュータが、2次コンテンツID取得処理を実行することで構築される。2次コンテンツID取得処理は、特定店舗SH1に係る2次コンテンツID101aを、2次コンテンツID101aの配信条件とともにサーバ10から取得する処理である。
【0097】
2次コンテンツID配信部313は、端末装置30のコンピュータが、2次コンテンツID配信処理を実行することで構築される。2次コンテンツID配信処理は、自機の位置と時刻とが配信条件を満たす場合に、2次コンテンツID101aをブロードキャストで配信する処理である。また、2次コンテンツID配信処理は、上述したようにサーバ10において更新を受ける配信条件に基づいて2次コンテンツID101aの配信を行う処理ともなっている。
【0098】
2次コンテンツ取得部314は、端末装置30のコンピュータが、2次コンテンツ取得処理を実行することで構築される。2次コンテンツ取得処理は、他機が配信した2次コンテンツID101aを取得した場合、その取得した2次コンテンツID101aをサーバ10に送り、2次コンテンツID101aに関連付けられたコンテンツ情報20bを取得する処理である。また、2次コンテンツ取得処理は、2次コンテンツID101aをサーバ10に送る際に、2次コンテンツID101aの取得に係る位置/時刻情報113aを添付してサーバ10に送る処理ともなっている。2次コンテンツ取得部314は、以下に説明するコンテンツ取得装置320と略同等のものとなっている。
【0099】
次に、コンテンツ取得装置320について説明する。このコンテンツ取得装置320は、2次コンテンツID取得部321、2次コンテンツID送付部322、及び2次コンテンツ取得部323を備える。
【0100】
2次コンテンツID取得部321は、端末装置30のコンピュータが、2次コンテンツID取得処理を実行することで構築される。2次コンテンツID取得処理は、任意の端末装置30からブロードキャストで送られた2次コンテンツID101aを取得する処理である。
【0101】
2次コンテンツID送付部322は、端末装置30のコンピュータが、2次コンテンツID送付処理を実行することで構築される。2次コンテンツID送付処理は、2次コンテンツID101aをサーバ10に送る処理である。
【0102】
2次コンテンツ取得部323は、端末装置30のコンピュータが、2次コンテンツ取得処理を実行することで構築される。2次コンテンツ取得処理は、2次コンテンツID101aに関連付けられたコンテンツ情報20bを上述の付加情報111aとともに取得する処理である。
【0103】
次に、グルーピング装置330について説明する。このグルーピング装置330は、グルーピング信号配信部331、グループ候補設定部332、グループID発行部333、受信データメモリ334、及びグループメモリ335を備える。また、グルーピング装置330は、承認返信部336、2次コンテンツ取得部337、グループ除外設定部338、及び確認返信部339を備える。
【0104】
グルーピング信号配信部331は、端末装置30のコンピュータが、グルーピング信号配信処理を実行することで構築される。グルーピング信号配信処理は、他機とのグルーピングに利用可能で自機を識別する自機グルーピング信号をブロードキャストで配信する処理である。
【0105】
グループ候補設定部332は、端末装置30のコンピュータが、グループ候補設定処理を実行することで構築される。グループ候補設定処理は、他機から当該他機を識別する所定強度以上の他機グルーピング信号を所定時間継続して取得すると、当該他機をグループ候補に設定する処理である。このとき、他機グルーピング信号の取得が所定時間に達するまでの途中経過は、受信データメモリ334に記憶される。
【0106】
グループID発行部333は、端末装置30のコンピュータが、グループID発行処理を実行することで構築される。グループID発行処理は、グループ候補となった他機にグループ承認要求を送り、承認応答が得られた他機にグループを識別するグループIDを発行する処理である。このグループID発行処理では、発行したグループIDや、自機とともにグループを構成する他機の個別ID30aが、グループメモリ335に記憶される。
【0107】
ここで、本実施例では、グループIDが、グループを識別するとともに当該グループの構成機も識別する識別情報となっている。そして、グルーピング信号配信部331は、自機がグループに属している場合には、自機グルーピング信号としてグループIDを配信する。他方、グルーピング信号配信部331は、自機がグループに属していない場合には、当該自機を識別する個別ID30aを自機グルーピング信号として配信するものとなっている。
【0108】
また、グループ候補設定部332及びグループID発行部333は、他機から取得した他機グルーピング信号の種別に応じてグループ候補の設定及びグループIDの発行を行うものとなっている。
【0109】
受信データメモリ334は、端末装置30のコンピュータに搭載された記憶媒体のうち上記の他機グルーピング信号の途中経過等の記憶に使われるメモリ領域がこれに当たる。
【0110】
グループメモリ335は、端末装置30のコンピュータに搭載された記憶媒体のうち上記のグループIDや他機の個別ID30a等の記憶に使われるメモリ領域がこれに当たる。
【0111】
承認返信部336は、端末装置30のコンピュータが、承認返信処理を実行することで構築される。承認返信処理は、他機からグループ承認要求を取得すると承認応答を返信する処理である。
【0112】
2次コンテンツ取得部337は、端末装置30のコンピュータが、2次コンテンツ取得処理を実行することで構築される。2次コンテンツ取得処理は、特定店舗SH1に係る2次コンテンツID101aを取得すると、グループを構成していることを表すグループ情報をサーバ10に送る処理である。更に、2次コンテンツ取得処理は、特定店舗SH1のコンテンツ情報20bと、特定店舗SH1のグループでの利用に関したグループ割引等の特典に係る特典情報と、を取得する処理となっている。
【0113】
グループ除外設定部338は、端末装置30のコンピュータが、グループ除外設定処理を実行することで構築される。グループ除外設定処理は、グループの一の構成機から所定強度以上のグループIDが所定時間内に得られない場合、当該一の構成機の存在を確認する確認要求を前記グループの全ての構成機に送る処理となっている。そして、グループ除
外設定処理は、何れの構成機からも確認応答が得られない場合、上記の一の構成機をグループから除外する処理となっている。
【0114】
確認返信部339は、端末装置30のコンピュータが、確認返信処理を実行することで構築される。確認返信処理は、グループの何れかの構成機から上記の確認要求を取得すると、確認応答を返信する処理である。
【0115】
また、グループID発行部333は、グループ除外設定部338で一の構成機がグループから除外されたとき、当該グループのグループIDを破棄する。そして、グループID発行部333は、当該グループに自機の他に構成機が存在する場合には、上記の一の構成機を除いた新たなグループを識別する新たなグループIDを発行するものとなっている。
【0116】
次に、
図1に示されている情報配信システム1で実行される情報配信処理について
図12~
図16のフローチャートを参照して説明する。
【0117】
図12は、情報配信処理を表すフローチャートの、スタートから途中までを示す図である。
図13は、情報配信処理を表すフローチャートの、
図12の続きから途中までを示す図である。
図14は、情報配信処理を表すフローチャートの、
図13の続きから途中までを示す図である。
図15は、情報配信処理を表すフローチャートの、
図14の続きから途中までを示す図である。
図16は、情報配信処理を表すフローチャートの、
図15の続きから終了までを示す図である。
【0118】
これらの図に示されるフローチャートは、サーバ10、店舗端末装置20、複数の端末装置30のそれぞれで、情報配信処理に係るプログラムが起動するとスタートする。尚、
図12~
図16では、端末装置30については、複数の端末装置30のうちの2機、即ち第1端末装置31と第2端末装置32に注目してフローチャートが示されている。
【0119】
処理がスタートすると、まず、店舗端末装置20において1次コンテンツID送付工程(ステップS11)が実行される。1次コンテンツID送付工程(ステップS11)では、店外に向けてブロードキャストで1次コンテンツID20aが配信される。
【0120】
店舗端末装置20におけるブロードキャストの配信地域に入った端末装置30があると、これを第1端末装置31とし、この第1端末装置31において1次コンテンツID取得工程(ステップS12)が実行される。1次コンテンツID取得工程(ステップS12)では、店舗端末装置20からの1次コンテンツID20aが、受信、取得される。続いて、第1端末側グループ判断工程(ステップS13)が実行される。第1端末側グループ判断工程(ステップS13)では、自機が、他機とグループを構成しているか否かが、
図11に示されているグループメモリ335を参照することで判断される。グループを構成していた場合(ステップS13でのYES判定)、グループ情報付きの1次コンテンツID送付工程(ステップS14)が実行される。この1次コンテンツID送付工程(ステップS14)では、グループを構成していることを表すグループ情報とともに1次コンテンツID20aがサーバに送られる。他方、グループを構成していない場合(ステップS13でのNO判定)、グループ情報無しの1次コンテンツID送付工程(ステップS15)が実行される。この1次コンテンツID送付工程(ステップS15)では、1次コンテンツID20aのみがサーバに送られる。これらの1次コンテンツID送付工程(ステップS14,ステップS15)による1次コンテンツID20aの送付はユニキャストで行われる。
【0121】
第1端末装置31でこれら一連の処理が実行されると、サーバ10において、まず、1次コンテンツID取得工程(ステップS16)が実行される。1次コンテンツID取得工
程(ステップS16)では、第1端末装置31からの1次コンテンツID20aが、受信、取得される。続いて、サーバ側グループ判断工程(ステップS17)が実行される。サーバ側グループ判断工程(ステップS17)では、グループ情報の有無によって、第1端末装置31がグループを構成しているか否かが判断される。グループを構成していた場合(ステップS17でのYES判定)、グループ特典生成工程(ステップS18)が実行され、その後、1次コンテンツ送付工程(ステップS19)が実行される。グループ特典生成工程(ステップS18)では、グループでの利用に関した特典に係るグループ特典情報が生成される。グループ特典生成工程(ステップS18)に続く1次コンテンツ送付工程(ステップS19)では、1次コンテンツID20aに対応したコンテンツ情報20bがグループ特典情報とともに第1端末装置31に送付される。他方、グループを構成していない場合(ステップS17でのNO判定)、グループ特典生成工程(ステップS18)が省略されて1次コンテンツ送付工程(ステップS19)が実行される。この場合には、コンテンツ情報20bのみが第1端末装置31に送付される。1次コンテンツ送付工程(ステップS19)での情報送付もユニキャストで行われる。
【0122】
サーバ10からこのようにしてコンテンツ情報20bが送られてくると、第1端末装置31で1次コンテンツ取得工程(ステップS20)が実行される。1次コンテンツ取得工程(ステップS20)ではサーバ10からのコンテンツ情報20bが取得される。第1端末装置31におけるステップS12~S14、及びステップS20の処理が、1次コンテンツID20aを介してコンテンツ情報20bを取得するコンテンツ取得工程となっている。
【0123】
この後、第1端末装置31のユーザが、コンテンツ情報20bが示す特定店舗SH1を訪れると、第1端末装置31において来店/チェックイン工程(ステップS21)が実行される。来店/チェックイン工程(ステップS21)では、第1端末装置31が店舗内の無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信手段を介して店舗端末装置20に接続され、第1端末装置31から店舗端末装置20にユーザ情報107a等が送付される。また、来店/チェックイン工程はクーポン等の利用(適用)工程であってもよい。
【0124】
すると、店舗端末装置20において、送られてきたユーザ情報107a等に基づく来店情報生成/送付工程(ステップS22)が実行される。来店情報生成/送付工程(ステップS22)では、第1端末装置31のユーザの来店を表す、ユーザ情報107aを含む1次来店情報が生成され、サーバ10に送付される。尚、ステップS21の来店/チェックイン工程について、来店情報を第1端末装置31から店舗端末装置20へ送信するとしたが、第1端末装置31からサーバ10へ送信することとしてもよい。この際、来店の証明として店舗端末装置のIDや第1端末装置31の位置情報を利用してもよい。また、1次コンテンツIDが店舗端末装置に固有ものに設定されていれば、1次コンテンツ取得動作(S14、S15~S19)そのものを来店/チェックイン工程として用いることができる。
【0125】
サーバ10では、店舗端末装置20からの1次来店情報に基づいてユーザ情報記憶工程(ステップS23)と店舗利用履歴記憶工程(ステップS24)とが実行される。ユーザ情報記憶工程(ステップS23)では、1次来店情報に含まれているユーザ情報107aが記憶される。今回のユーザ情報107aが既に記憶されているユーザ情報107aのユーザと同一人に関するものである場合には、最新のユーザ情報107aに更新される。店舗利用履歴記憶工程(ステップS24)では、今回の来店がユーザにとって新規の店舗SHへの来店だった場合には、この店舗SHに関する店舗利用履歴情報108aが新規に記憶される。また、過去にも訪れた店舗SHへの再訪だった場合には店舗利用履歴情報108aが更新される。
【0126】
サーバ10では、次に、第1端末装置31のユーザが今回来店した特定店舗SH1の2次コンテンツID101aの配信条件に関する条件設定工程(ステップS25)が実行される。更に、サーバ10では、付加情報生成工程(ステップS26)が実行される。付加情報生成工程(ステップS26)では、上記の1次来店情報に含まれているユーザ情報107aと、店舗利用履歴情報108aとに基づいて、2次コンテンツID101aに付加する付加情報111aが生成される。
【0127】
続いて、サーバ10では、2次コンテンツID101aの送付に関する判断工程(ステップS27)が実行される。判断工程(ステップS27)では、特定店舗SH1で設定された判断基準に基づいて2次コンテンツID101aの送付の可否が判断される。送付不可の場合(ステップS27のNO判定)、サーバ10のスタート直後に戻って以降の処理が繰り返される。他方、送付可の場合(ステップS27のYES判定)、2次コンテンツID送付工程(ステップS28)が実行される。2次コンテンツID送付工程(ステップS28)では、2次コンテンツID101aが配信条件とともに第1端末装置31にユニキャストで送付される。
【0128】
第1端末装置31では、2次コンテンツID取得工程(ステップS29)が実行される。2次コンテンツID取得工程(ステップS29)では、サーバ10から送られてきた2次コンテンツID101aと配信条件とが取得される。続いて、条件判断工程(ステップS30)が実行される。条件判断工程(ステップS30)では、自機の位置と時刻とが配信条件を満たすか否かが判断される。配信条件を満たさない場合(ステップS30のNO判定)、ユーザの移動と時間経過によって配信条件が満たされるまで条件判断工程(ステップS30)が繰り返される。そして、配信条件を満たす場合(ステップS30のYES判定)、2次コンテンツID配信工程(ステップS31)が実行される。2次コンテンツID配信工程(ステップS31)では、2次コンテンツID101aがブロードキャストで不特定多数の端末装置30に向けて配信される。尚、条件判断の際に最新の配信条件をサーバへ問い合わせるように構成してもよい。
【0129】
第1端末装置31によるブロードキャストの配信地域に入った他の端末装置30があると、この端末装置30を第2端末装置32とし、この第2端末装置32において2次コンテンツID取得工程(ステップS32)が実行される。2次コンテンツID取得工程(ステップS32)では、第1端末装置31からの2次コンテンツID101aが受信、取得される。続いて、第2端末側グループ判断工程(ステップS33)が実行される。第2端末側グループ判断工程(ステップS33)では、自機がグループを構成しているか否かが判断される。グループを構成していた場合(ステップS33でのYES判定)、グループ情報付きの2次コンテンツID送付工程(ステップS34)が実行される。この2次コンテンツID送付工程(ステップS34)では、グループ情報とともに2次コンテンツID101aがサーバに送られる。このとき、2次コンテンツID送付工程(ステップS34)では、第2端末装置32がこの2次コンテンツID101aを取得したときの位置及び時刻を表す位置/時刻情報113aが添付されて一緒にサーバに送られる。他方、グループを構成していない場合(ステップS33でのNO判定)、グループ情報無しの2次コンテンツID送付工程(ステップS35)が実行される。この2次コンテンツID送付工程(ステップS35)では、2次コンテンツID101aと位置/時刻情報113aのみがサーバに送られる。これらの2次コンテンツID送付工程(ステップS34,ステップS35)による2次コンテンツID101a等の送付はユニキャストで行われる。
【0130】
続いて、サーバ10では2次コンテンツID取得工程(ステップS36)によって第2端末装置32からの2次コンテンツID101a取得され、サーバ側グループ判断工程(ステップS37)で第2端末装置32がグループを構成しているか否かが判断される。構成していた場合(ステップS37でのYES判定)、グループ特典生成工程(ステップS38)でグループ特典情報が生成され、2次コンテンツ送付工程(ステップS39)でコンテンツ情報20bとグループ特典情報とが第2端末装置32に送付される。他方、グループを構成していない場合(ステップS37でのNO判定)、グループ特典生成工程(ステップS38)が省略され、2次コンテンツ送付工程(ステップS39)でコンテンツ情報20bのみが第2端末装置32に送付される。2次コンテンツ送付工程(ステップS39)での情報送付もユニキャストで行われる。
【0131】
サーバ10からこのようにしてコンテンツ情報20bが送られてくると、第2端末装置32で2次コンテンツ取得工程(ステップS40)が実行されて、サーバ10からのコンテンツ情報20bが取得される。
【0132】
この後、第2端末装置32のユーザが、コンテンツ情報20bが示す特定店舗SH1を訪れると、第2端末装置32において来店/チェックイン工程(ステップS41)が実行される。来店/チェックイン工程(ステップS41)では、無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信等を介し、第2端末装置32から店舗端末装置20にユーザ情報107a等が送付される。また、来店/チェックイン工程はクーポン等の利用(適用)工程であってもよい。
【0133】
店舗端末装置20では、送られてきたユーザ情報107a等に基づく来店情報生成/送付工程(ステップS42)が実行される。来店情報生成/送付工程(ステップS42)では、第2端末装置32のユーザの来店を表す、ユーザ情報107aを含む2次来店情報が生成され、サーバ10に送付される。尚、ステップS41の来店/チェックイン工程について、来店情報を第2端末装置32から店舗端末装置20へ送信するとしたが、第2端末装置32からサーバ10へ送信することとしてもよい。この際、来店の証明として店舗端末装置のIDや位置情報を利用してもよい。
【0134】
サーバ10では、店舗端末装置20から2次来店情報を取得すると、特典送付工程(ステップS43)が実行される。特典送付工程(ステップS43)では、特定店舗の利用に関する特典に係るクーポン等の特典情報が生成され、コンテンツ配信の見返りとして第1端末装置31に送付される。
【0135】
サーバ10では、続いて、店舗端末装置20からの2次来店情報に基づいてユーザ情報記憶工程(ステップS44)と店舗利用履歴記憶工程(ステップS45)とが実行される。ユーザ情報記憶工程(ステップS44)では、2次来店情報に含まれている第2端末装置32のユーザ情報107aが記憶される。今回のユーザ情報107aが既に記憶されているユーザ情報107aのユーザと同一人に関するものである場合には、最新のユーザ情報107aに更新される。店舗利用履歴記憶工程(ステップS45)では、今回の来店がユーザにとって新規の店舗SHへの来店だった場合には、この店舗SHに関する店舗利用履歴情報108aが新規に記憶される。また、過去にも訪れた店舗SHへの再訪だった場合には店舗利用履歴情報108aが更新される。
【0136】
サーバ10では、次に、第2端末装置32のユーザが今回来店した特定店舗SH1の2次コンテンツID101aについて条件更新工程(ステップS46)が実行される。条件更新工程(ステップS46)では、ステップS34又はステップS35において第2端末装置32から送られてきた位置/時刻情報113aに基づいて特定店舗SH1の2次コンテンツID101aの配信条件が更新される。
【0137】
その後、サーバ10では終了判断工程(ステップS47)が実行される。終了判断工程(ステップS47)では、情報配信処理に係るプログラムの終了又は電源OFFの指示が
なされた否かが判断される。プログラムの終了又は電源OFFの指示がなされない場合(ステップS47のNO判定)、スタート直後に戻って以降の処理が繰り返される。指示がなされた場合(ステップS47のYES判定)、情報配信処理に係るサーバ10での処理が終了する。
【0138】
店舗端末装置20では、ステップS42で2次来店情報を送付した後、終了判断工程(ステップS48)が実行される。終了判断工程(ステップS48)では、情報配信処理に係るプログラムの終了又は電源OFFの指示がなされた否かが判断される。プログラムの終了又は電源OFFの指示がなされない場合(ステップS48のNO判定)、スタート直後に戻って以降の処理が繰り返される。指示がなされた場合(ステップS47のYES判定)、情報配信処理に係る店舗端末装置20での処理が終了する。
【0139】
第1端末装置31では、ステップS43でサーバ10から特典情報の送付を受けた後、他機からブロードキャストで配信された何れかの店舗SHに係る2次コンテンツID101aについての受信確認工程(ステップS49)が実行される。受信があった場合(ステップS49のYES判定)、今度は自機が第2端末装置32となり、第2端末装置32の処理における2次コンテンツID取得工程(ステップS32)に向かい、以降は、第2端末装置32としての処理が続けられる。
【0140】
他方、他機からの2次コンテンツID101aの受信がない場合(ステップS49のNO判定)、第1端末装置31では、他の店舗SHの店舗端末装置20からの1次コンテンツID20aについての受信確認工程(ステップS50)が実行される。受信があった場合(ステップS50のYES判定)、1次コンテンツID取得工程(ステップS12)へと戻り、以降の処理が繰り返される。他の店舗SHに係る1次コンテンツID20aの受信がない場合(ステップS50のNO判定)、終了判断工程(ステップS51)が実行される。終了判断工程(ステップS51)では、情報配信処理に係るプログラムの終了又は電源OFFの指示がなされた否かが判断される。プログラムの終了又は電源OFFの指示がなされない場合(ステップS51のNO判定)、特定店舗SH1の2次コンテンツID101aの配信に関する条件判断工程(ステップS30)に戻って以降の処理が繰り返される。指示がなされた場合(ステップS47の50判定)、情報配信処理に係る第1端末装置31での処理が終了する。
【0141】
第2端末装置32では、来店/チェックイン工程(ステップS41)の後、何れかの店舗SHの店舗端末装置20からの1次コンテンツID20aについての受信確認工程(ステップS52)が実行される。受信があった場合(ステップS52のYES判定)、今度は自機が第1端末装置31となり、第1端末装置31の処理における1次コンテンツID取得工程(ステップS12)に向かい、以降は、第1端末装置31としての処理が続けられる。
【0142】
他方、1次コンテンツID20aの受信がない場合(ステップS52のNO判定)、第2端末装置32では、2次コンテンツID101aについての再度の受信確認工程(ステップS53)が実行される。再度の受信があった場合(ステップS53のYES判定)、2次コンテンツID取得工程(ステップS32)へと戻り、以降の処理が繰り返される。再度の受信がない場合(ステップS53のNO判定)、終了判断工程(ステップS54)が実行される。終了判断工程(ステップS54)では、情報配信処理に係るプログラムの終了又は電源OFFの指示がなされた否かが判断される。プログラムの終了又は電源OFFの指示がなされない場合(ステップS54のNO判定)、第2端末装置32のスタート直後に戻って以降の処理が繰り返される。指示がなされた場合(ステップS54のYES判定)、情報配信処理に係る第2端末装置32での処理が終了する。
【0143】
以上に説明した情報配信処理のうち、サーバ10での処理が、サーバ側コンテンツ配信方法の一例に相当する。また、第1端末装置31での処理が、端末側コンテンツ配信方法の一例に相当する。そして、第2端末装置32での処理が、コンテンツ取得方法の一例に相当する。
【0144】
次に、
図1に示されている情報配信システム1における複数の端末装置30の間で実行されるグルーピングについて
図17~
図21のフローチャートを参照して説明する。
【0145】
図17は、
図1に示されている情報配信システムにおける複数の端末装置の間でのグルーピングの開始に係る処理を表すフローチャートを示す図である。
【0146】
これらの図に示されるフローチャートは、各々でグルーピング用プログラムを実行中の複数の端末装置30の何れかにおいて、他機から当該他機を識別する他機グルーピング信号の受信があるとスタートする。
【0147】
他機グルーピング信号を受信した端末装置30では、ID確認工程(ステップS61)が実行される。ID確認工程(ステップS61)では、自機が何れかのグループを構成している場合において、受信した他機グルーピング信号が、自機所属のグループと同じグループを示すグループIDであるか否かが判断される。同じグループのグループIDであった場合(ステップS61のYES判定)、既にグルーピングが完了しているものとして処理を終了する。
【0148】
他方、同じグループのグループIDではない場合(ステップS61のNO判定)は、他機グルーピング信号が他グループのグループIDである場合、若しくは、そもそも他機グルーピング信号がグループIDではなく個別ID30aである場合を意味する。これらの場合、まず、電波強度確認工程(ステップS62)が実行される。電波強度確認工程(ステップS62)では、他機グルーピング信号の電波強度が、所定強度に当たるしきい値以上であるか否かが確認される。電波強度がしきい値よりも小さい場合(ステップS61のNO判定)、他機が自機とは離れた位置にある、全くの他人ユーザの端末装置30でありグルーピング不要であるとして処理を終了する。
【0149】
電波強度がしきい値以上の場合(ステップS61のYES判定)、以降のステップにおいて、この他機グルーピング信号が所定時間継続したものであるか否かを判断する継続性確認が実行される。
【0150】
まず、第1確認工程(ステップS63)では、上述の受信データメモリ334に他機グルーピング信号と同じものが記憶されているか否かが確認される。同じものが記憶されていない場合(ステップS63のNO判定)、新規記憶工程(ステップS64)が実行される。新規記憶工程(ステップS64)では、今回の他機グルーピング信号と、その受信時間とが受信データメモリ334に記憶される。この場合には、グルーピングには時期尚早であるとして処理を終了して次の受信を待つ。
【0151】
受信データメモリ334に同じものが記憶されている場合(ステップS62のYES判定)、第2確認工程(ステップS65)が実行される。第2確認工程(ステップS65)では、今回の受信が、1つ前の同じ他機グルーピング信号の受信時から所定のステップ時間T_a内であるか否かが確認される。ステップ時間T_a内ではない場合(ステップS65のNO判定)、他機グルーピング信号のこれまでの継続性が絶たれたものとして記憶リセット工程(ステップS66)が実行される。記憶リセット工程(ステップS66)では、受信データメモリ334における、今回の他機グルーピング信号のこれまでの記憶内容を破棄し、今回の他機グルーピング信号とその受信時間が新規に記憶し直される。その
後、処理を終了して次の受信を待つ。
【0152】
今回の受信が前回からステップ時間T_a内の受信であった場合(ステップS65のYES判定)、第3確認工程(ステップS67)が実行される。第3確認工程(ステップS67)では、受信データメモリ334に記憶されている一連の他機グルーピング信号のうちの先頭の受信時刻から今回の受信時刻までの時間が、継続性保証時間T_bを越えているか否かが確認される。継続性保証時間T_bを越えていない場合(ステップS67のNO判定)、グルーピングには時期尚早であるとして処理を終了して次の受信を待つ。
【0153】
他方、継続性保証時間T_bを越えている場合(ステップS67のYES判定)、この他機グルーピング信号の発信元たる端末装置30のユーザが、自機の端末装置30のユーザと一緒に行動しているものとしてグルーピング(ステップS100)が開始される。
【0154】
図18は、グルーピングを表すフローチャートの、スタートから途中までを示す図である。
図19は、グルーピングを表すフローチャートの、
図18の続きから終了までを示す図である。尚、
図18及び
図19のフローチャートは、グルーピングに係る端末装置30が、第1ユーザが持つ第1端末装置31と第2ユーザが持つ第2端末装置32との2台であるとして示されている。また、以下では、説明の簡便化のために、
図17の処理で受信した他機グルーピング信号が、端末装置30を個別に識別する個別ID30aであるとして説明を行う。
【0155】
この
図18及び
図19のフローチャートの開始時点では、第1端末装置31と第2端末装置32とのそれぞれでグルーピングの開始が決定された状態となっている。この状態において、第1端末装置31の方で、第2端末装置32よりも先に、グループ候補設定工程(ステップS101)と承認要求工程(ステップS102)が実行される。グループ候補設定工程(ステップS101)では、
図17の処理で受信した他機グルーピング信号に対応した第2端末装置32がグループ候補に設定される。グループ候補が設定されると、承認要求工程(ステップS102)において、グループ候補となった第2端末装置32にグループ承認要求が送られる。そして、第1端末装置31では、承認拒否工程(ステップS103)が実行され、第1端末装置31は、他機、即ち第2端末装置32からのグループ承認要求を受け付けないグルーピングの親機となる。尚、S102でのグループ承認要求を送る端末装置はユーザによってグループ候補から選択されてもよいし、予め設定された条件から自動的に選択される、もしくは候補であればすべての端末装置に送付するようにしてもよい。
【0156】
第1端末装置31からのグループ承認要求を受信した第2端末装置32では、このグループ承認要求について要求先確認工程(ステップS104)が実行される。グループ承認要求には、要求元である第1端末装置31の個別ID30aと要求先である第2端末装置32の個別ID30aが含まれている。要求先確認工程(ステップS104)では、グループ承認要求において要求先を示す個別ID30aを参照することで、このグループ承認要求が第2端末装置32に送られたものか否かが確認される。第2端末装置32に送られたものでない場合(ステップS104のNO判定)、第2端末装置32ではグループ不成立として処理を終了する。
【0157】
グループ承認要求が第2端末装置32に送られたものである場合(ステップS104のYES判定)、第2ユーザに対する応答確認工程(ステップS105)が実行される。応答確認工程(ステップS105)では、第2端末装置32の表示画面に第1ユーザとグループを構成するか否かを問うメッセージが表示され、第2ユーザの操作を受けて応答確認がなされる。グループを構成しない場合(ステップS105のNO判定)、第2端末装置32ではグループ不成立として処理を終了する。
【0158】
グループを構成する場合(ステップS105のYES判定)、承認返信工程(ステップS106)が実行される。承認返信工程(ステップS106)では、第2端末装置32から第1端末装置31に承認応答が送られる。この承認応答にも、第1端末装置31の個別ID30aと第2端末装置32の個別ID30aが含まれている。そして、第2端末装置32では、要求拒否工程(ステップS107)が実行され、第2端末装置32は、今回のグルーピングにおける親機たる第1端末装置31以外からのグループ承認要求を受け付けない第1端末装置31の子機となる。
【0159】
第1端末装置31では、承認要求工程(ステップS102)及び承認拒否工程(ステップS103)の後、所定の応答確認時間T_cの待機の後、応答確認工程(ステップS108)が実行される。応答確認工程(ステップS108)では、応答確認時間T_c内に承認応答を受信したか否かが確認される。承認応答を受信しなかった場合(ステップS108のNO判定)、第1端末装置31ではグループ不成立として処理を終了する。
【0160】
応答確認時間T_c内に承認応答を受信した場合(ステップS108のYES判定)、第1端末装置31では、グループID発行工程(ステップS109)が実行される。グループID発行工程(ステップS109)では、今回のグループを識別するグループIDが、親機である第1端末装置31から、グループの構成機である子機の第2端末装置32に向けて発行される。このグループIDには、グループの構成機にグループナンバーとしての通し番号が割り振られる。グループナンバーは、親機である第1端末装置31が「1番」で、以降、承認応答の受信順に昇順で割り振られる。ここでの例では、子機が第2端末装置32の1台のみとなっているので、第2端末装置32のグループIDにグループナンバー「2番」が割り振られる。このようなナンバー付きのグループIDは、グループを識別するとともに当該グループの構成機も識別する識別情報となっている。
【0161】
第2端末装置32では、承認返信工程(ステップS106)及び要求拒否工程(ステップS107)の後、所定の待機時間の後、ID発行確認工程(ステップS110)が実行される。ID発行確認工程(ステップS110)では、待機時間内にグループIDを受信したか否かが確認される。グループIDを受信しなかった場合(ステップS110のNO判定)、第2端末装置32ではグループ不成立として処理を終了する。
【0162】
待機時間内にグループIDを受信した場合(ステップS110のYES判定)、第2端末装置32では、受信確認のためのグループID送付工程(ステップS111)が実行される。グループID送付工程(ステップS111)では、第2端末装置32のナンバー付きのグループIDが第1端末装置31に送付される。
【0163】
一方の第1端末装置31では、グループのメンバー分(ここでの例では第2端末装置32のみ)のグループIDを発行した後、グループID受信確認工程(ステップS112)が実行される。グループID受信確認工程(ステップS112)では、所定の確認時間T_d内に、全メンバー(ここでの例では第2端末装置32のみ)からのグループIDの受信が完了したか否かが確認される。完了しなかった場合(ステップS112のNO判定)、再グルーピング確認工程(ステップS113)が実行される。再グルーピング確認工程(ステップS113)では、第1端末装置31の表示画面に再度グループを構成するか否かを問うメッセージが表示され、第1ユーザの操作を受けて応答確認がなされる。再度グループの構成は不要との応答がなされた場合(ステップS113のNO判定)、第1端末装置31ではグループ不成立として処理を終了する。再度グループを構成するとの応答がなされた場合(ステップS113のYES判定)、第1端末装置31におけるグルーピングのスタート直後に処理が戻り、以降の処理が繰り返される。
【0164】
一方、グループID受信確認工程(ステップS112)で所定の確認時間T_d内に、全メンバーからのグループIDの受信完了が確認された場合(ステップS112のYES判定)、親機側のグループID送付工程(ステップS114)が実行される。このグループID送付工程(ステップS114)では、第1端末装置31のナンバー「1番」付きのグループIDが第2端末装置32に送付される。
【0165】
これに続き、第1端末装置31では、グループ登録工程(ステップS115)が実行される。グループ登録工程(ステップS115)では、今回グループを構成することとなった第2端末装置32のナンバー「2番」付きのグループIDが自機のグループメモリ335に記憶される。第1端末装置31では、このグループ登録工程(ステップS115)を以てグルーピングの処理を終了する。
【0166】
他方、第2端末装置32では、第1端末装置31から送られてきたナンバー「1番」付きのグループIDについてのグループ登録工程(ステップS116)が実行される。このグループ登録工程(ステップS116)では、第1端末装置31のナンバー「1番」付きのグループIDが自機のグループメモリ335に記憶される。第2端末装置32でも、このグループ登録工程(ステップS116)を以てグルーピングの処理を終了する。
【0167】
このようにしてグループピングが終了した後は、グループの構成機たる各端末装置30において、グループが成立しているか否かの確認と、一のユーザがグループから離れたときのグループの除外等が行われることとなる。このグループ確認/除外処理は、グループの構成機たる各端末装置30が、各自のナンバー付きのグループIDを定期的に配信することで行われる。
【0168】
図20は、グルーピング後に実行されるグループ確認/除外処理を表すフローチャートである。
【0169】
このグループ確認/除外処理では、まず、グループID確認工程(ステップS201)が実行される。グループID確認工程(ステップS201)では、前回受信が確認されてから所定の確認時間T_e内に他機から所定強度以上のグループIDが受信されたか否かが確認される。グループの各構成機からのグループIDの受信時間はグループメモリ335に記憶されることとなっており、このグループメモリ335の記憶内容を参照することでグループIDの受信確認が行われる。受信が確認された場合(ステップS201のYES判定)、引き続きグループID確認工程(ステップS201)が続けられる。
【0170】
他方、グループIDの受信が確認されなかった場合(ステップS201のNO判定)、グループの他の構成機に対する確認要求工程(ステップS202)と確認拒否工程(ステップS203)が実行される。確認要求工程(ステップS202)では、グループIDの受信が確認されなかった構成機の存在を確認する確認要求がグループにおける自機以外の全ての構成機に送付される。確認拒否工程(ステップS203)では、他の構成機からの確認要求が拒否される。
【0171】
この後、上記の確認要求に対する応答確認工程(ステップS204)が実行される。応答確認工程(ステップS204)では、確認要求後、所定の応答時間T_f内に何れかの構成機から確認応答が受信されたか否かが判断される。確認応答が受信された場合(ステップS204のYES判定)、メモリ更新工程(ステップS205)が実行される。メモリ更新工程(ステップS205)では、グループメモリ335における確認対象の構成機についてのグループIDの最新の受信時間が、確認応答の受信時間に更新される。メモリ更新工程(ステップS205)の後は、グループID確認工程(ステップS201)以降の処理が繰り返される。
【0172】
応答時間T_f内に何れの構成機からも確認応答が受信されなかった場合(ステップS204のNO判定)、除外通知工程(ステップS206)が実行される。除外通知工程(ステップS206)では、当該構成機(つまりは、そのユーザ)をグループから除外するか否かを問うメッセージの表示により、自機のユーザに除外についての通知が行われる。この除外通知工程(ステップS206)に続いて、除外確認工程(ステップS207)が実行される。除外確認工程(ステップS207)では、上記の通知を受けたユーザの操作を受けて、除外の可否が確認される。除外しないとの操作がユーザによってなされた場合(ステップS207のNO判定)、待機工程(ステップS208)を経て、処理が確認要求工程(ステップS202)に戻って以降の処理が繰り返される。
【0173】
除外するとの操作がユーザによってなされた場合(ステップS207のYES判定)、メンバー確認工程(ステップS209)が実行される。メンバー確認工程(ステップS209)では、グループメモリ335に、自機と除外対象の構成機の他に、構成機のグループIDが記憶されているか否かが確認される。つまり、グループに自機の他に構成機が存在するか否かが確認される。他の構成機が存在しない場合(ステップS209のNO判定)、グループID破棄工程(ステップS210)が実行される。グループID破棄工程(ステップS210)では、グループメモリ335内のグループIDが破棄されてグループが解消される。
【0174】
他方、他の構成機が存在する場合(ステップS209のYES判定)、再グルーピング工程(ステップS211)が実行される。再グルーピング工程(ステップS211)では、グループメモリ335内のグループIDが破棄された上で、除外対象の構成機を除いた新たなグループを識別する新たなグループIDを発行するための再グルーピングが行われる。このときの処理は、
図18及び
図19に示されているグルーピングの処理となる。
【0175】
グループID破棄工程(ステップS210)又は再グルーピング工程(ステップS211)を以て、グループ確認/除外処理が終了する。
【0176】
ここで、上述したように各端末装置30では、他機とのグルーピングに利用可能で自機を識別する自機グルーピング信号をブロードキャストで配信するグルーピング信号配信処理が実行される。このグルーピング信号配信処理は、次のように行われる。
【0177】
図21は、グルーピング信号配信処理を表すフローチャートである。
【0178】
このグルーピング信号配信処理は、各端末装置30で電源が投入されるとスタートする。
【0179】
処理がスタートすると、まず、グループ確認工程(ステップS301)が実行される。グループ確認工程(ステップS301)では、自機がグループに属しているか否かが確認される。グループに属していた場合(ステップS301のYES判定)、第1配信工程(ステップS302)が実行され、グループに属していない場合(ステップS301のNO判定)、第2配信工程(ステップS303)が実行される。第1配信工程(ステップS302)では、自機グルーピング信号として上述したナンバー付きのグループIDが配信される。他方、第2配信工程(ステップS303)では、自機を識別する個別ID30aが自機グルーピング信号として配信される。
【0180】
何れかの配信工程が行われた後、経過確認工程(ステップS304)が実行される。経過確認工程(ステップS304)では、自機グルーピング信号の配信後、所定の経過時間T_gが経過したか否かが確認される。このときの経過時間T_gが、
図17の第2確認
工程(ステップS65)におけるステップ時間T_a、
図20のグループID確認工程(ステップS201)における確認時間T_eに対応している。
【0181】
この経過時間T_gが経過していない場合(ステップS304のNO判定)、経過確認工程(ステップS304)が繰り返される。経過時間T_gが経過した場合(ステップS304のYES判定)、終了確認工程(ステップS305)が実行される。終了確認工程(ステップS305)では、電源遮断が指示されたか否かが確認される。電源遮断が指示された場合(ステップS305のYES判定)、処理を終了し、指示されていない場合(ステップS305のNO判定)、グループ確認工程(ステップS301)に戻って、以降の処理が繰り返される。
【0182】
以上に説明した実施例におけるサーバ側のコンテンツ配信によれば、自由に動き回るユーザが持つ第1端末装置31を介して、コンテンツ情報20bを配信することができる。その上で、そのコンテンツ情報20bを受け取った第2端末装置32のユーザが来店すると、配信元の第1端末装置31に対して特典情報が送られる。このため、第1端末装置31のユーザのコンテンツ配信についてのモチベーションを高めることができ、一層の配信に繋げることができる。このように、本実施例によれば、端末装置30を介することで広くコンテンツ情報20bを配信することができる。
【0183】
ここで、本実施例では、サーバ10において、コンテンツ情報20bに関連付けられた1次コンテンツID20aが第1端末装置31から取得されると、1次コンテンツID20aに対応するコンテンツ情報20bが第1端末装置31に送られる。この構成によれば、2次コンテンツID101aの送付の契機としての第1端末装置31のユーザの来店を、第1端末装置31へのコンテンツ情報20bの送付により促すことができるので好適である。
【0184】
また、本実施例では、サーバ10において、第1端末装置31に対する2次コンテンツID101aの送付の可否が判断される。そして、サーバ10において、1次来店情報が取得されると、上記の判断結果に応じて2次コンテンツID101aが第1端末装置31に送られる。この構成によれば、送付の可否判断により、2次コンテンツID101aを送って特典情報と引き換えにコンテンツ情報20bを配信して欲しいユーザ、別言すれば宣伝効果の高いユーザ、を選定してサービスを提供できるので好適である。
【0185】
また、本実施例では、2次コンテンツID101a送付の可否判断が、特定店舗SH1で設定された判断基準に基づいてなされる。この構成によれば、例えば過去に複数回に亘って来店し、更なる来店が見込めるユーザというように、店舗SH側にとって特典情報と引き換えにコンテンツ情報20bを配信して欲しいユーザについての判断基準を設けることが可能となる。
【0186】
また、本実施例では、コンテンツ情報20bは、特定店舗SH1の利用に関するクーポンを含む情報であり、1次来店情報及び2次来店情報は、クーポンの利用の有無も表している。この構成によれば、コンテンツ情報20bとして配信されたクーポンが有効に活用されたか否かが確認されることから、どのようなクーポンをコンテンツ情報20bとして配信すれば有効か等といった宣伝戦略の立案等に役立てることができる。
【0187】
また、本実施例では、サーバ10において、第2端末装置32から、2次コンテンツID101aとともに、2次コンテンツID101aが取得された位置及び時刻の両方を表す位置/時刻情報113aが取得されて記録される。この構成によれば、2次コンテンツID101aをどのような位置や時刻で取得したときに第2端末装置32のユーザが来店したかといった、コンテンツ情報配信の有効性の確認が可能となることから、宣伝戦略の
立案等に役立てることができる。
【0188】
また、本実施例のグルーピングによれば、自機において、ブロードキャストによる他機配信のグルーピング信号の強度と継続性、及び他機へのグループ承認要求と承認応答、に基づいてグループIDの発行によるグルーピングを行うことができる。また、ブロードキャストによるグルーピング信号の自機配信、及び他機からのグループ承認要求に対する承認応答、に基づいて他機にグルーピングを行わせることもできる。つまり、本実施離によれば、複数の端末装置30において、特定の親機等を必要とせずに自由にグルーピングを行うことができる。このように、本実施例は、複数の端末装置30についての自由で簡易なグルーピングに係るものとなっている。
【0189】
ここで、本実施例では、一の端末装置30で特定店舗SH1に係る1次コンテンツID20aや2次コンテンツID101aが取得されると、グループを構成していることを表すグループ情報がサーバ10に送られる。そして、この一の端末装置30において、サーバ10から特定店舗SH1のコンテンツ情報20bとグループでの利用に関した特典に係る特典情報とが取得される。この構成によれば、グループの構成に応じて、そのグループでの利用に関した特典に係る特典情報を端末装置30で得ることができるので好適である。
【0190】
また、本実施例では、グループIDが、グループを識別するとともに当該グループの構成機も識別する上述のナンバー付きのIDとなっている。また、
図21に示されているグルーピング信号配信処理は、自機がグループに属している場合には、自機グルーピング信号としてグループIDを配信する。更に、自機がグループに属していない場合には、当該自機を識別する個別ID30aを自機グルーピング信号として配信する処理となっている。そして、端末装置30でのグルーピングの際には、他機から取得した他機グルーピング信号の種別に応じてグループ候補の設定及びグループIDの発行が行われる。この構成によれば、単機同士でグループを設定する、グループに単独の機器を参加させる、グループ同士で更に大きなグループを設定する、等といった一層自由なグルーピングをグルーピング信号の種別に応じて行うことができる。
【0191】
また、本実施例では、所定強度以上のグループIDが所定時間内に得られない一の構成機のグループからの除外に当たって、当該一の構成機の存在を確認する確認要求がグループの全ての構成機に送られる。更に、何れの構成機からも確認応答が得られない場合、上記の一の構成機がグループから除外される。この構成によれば、何れか一の構成機のユーザが離れて物理的にグループから抜けた等の場合に、グループIDを介してグループからの除外を効率的に行うことができる。また、存在確認のための確認要求をグループの全ての構成機に送ることで、一の構成機のユーザが、グループを抜けるつもりはなくたまたま距離が離れてしまったような場合に、これに気付いた他の構成機のユーザが代理して確認応答を返すことができる。このように、上記の構成によれば、グループからの一の構成機の除外を効率的且つ柔軟に行うことができる。
【0192】
また、本実施例では、一の構成機がグループから除外されたとき、当該グループのグループIDが破棄される。更に、当該グループに自機の他に構成機が存在する場合には、上記の一の構成機を除いた新たなグループを識別する新たなグループIDが発行される。この構成によれば、一の構成機が抜けたとき、自機の他に構成機が存在するか否かに応じてグループを解消したり残った構成機で新たなグループを設定したり、といった柔軟なグループ管理を行うことができる。
【0193】
また、本実施例におけるサーバ側のコンテンツ配信によれば、上述したようにグループでの利用に関した特典に係るグループ特典情報をコンテンツ情報20bとともにサーバ1
0から端末装置30に提供することができる。つまり、本実施例によれば、端末装置30でのグルーピングに応じたコンテンツ情報20bの配信を行うことができる。この点においても、本実施例は、複数の端末装置30についての自由なグルーピングに係るものとなっている。
【0194】
また、本実施例におけるサーバ側のコンテンツ配信によれば、第2端末装置32でコンテンツ情報20bとともに付加情報111aが取得される。この付加情報111aによって、コンテンツ情報20bに対応付けられた第1端末装置31のユーザがどのようなユーザであるかを第2端末装置32のユーザが把握することができる。また、そのユーザがコンテンツ情報20bの店舗SHをどの程度利用しているか等といった状況を把握することもできる。そして、付加情報111aから把握される各種状況は、第2端末装置32のユーザにとって、店舗選びのための有効な判断材料となる。このように、本実施例によれば、店舗選びに有効なコンテンツ配信を行うことができる。つまり、本実施例は、店舗選びに有効活用できるコンテンツ配信に係るものとなっている。
【0195】
ここで、本実施例では、サーバ10において、特定店舗SH1の店舗端末装置20から来店ユーザの来店情報が取得されると、過去のユーザ情報107aや店舗利用履歴情報108aの記憶内容が来店情報に基づいて更新される。この構成によれば、ユーザ情報107aや店舗利用履歴情報108aの記憶内容が、様々なユーザが特定店舗SH1を訪れるたびに更新されるので、店舗選びに一層有効活用できるコンテンツ配信を行うことができる。
【0196】
また、本実施例では、サーバ10において、2次コンテンツID101aに基づいて第1端末装置31のユーザが把握され、当該ユーザに係る付加情報111aが生成される。そして、その生成された付加情報111aがコンテンツ情報20bとともに第2端末装置32に送られる。この構成によれば、サーバ10が第2端末装置32に送るコンテンツ情報20bに、第2端末装置32がそのコンテンツ情報20bを取得する契機となった第1端末装置31のユーザに係る付加情報111aが添付される。これにより、店舗選びに一層有効活用できるコンテンツ配信を行うことができる。
【0197】
また、本実施例では、第2端末装置32が、第1端末装置31からブロードキャストで配信されたコンテンツIDを取得する。そして、コンテンツ情報20bに付加情報111aが付されてサーバ10からユニキャストで第2端末装置32に送られる。この構成によれば、第1端末装置31からブロードキャストで不特定多数に配信される情報は、その第1端末装置31のユーザ個人に関連した付加情報111aを持たない2次コンテンツID101aとなっている。そして、そのような付加情報111aが秘匿性の高いユニキャストで第2端末装置32に送られるので、個人情報保護の観点から本実施例は好適なものとなっている。
【0198】
また、本実施例における端末側のコンテンツ取得によれば、コンテンツ情報20bとともに店舗選びのための有効な判断材料となる付加情報111aが、第2端末装置32において取得される。このように、本実施例によれば、店舗選びに有効なコンテンツ取得を行うことができる。つまり、本実施例における端末側のコンテンツ取得は、店舗選びに有効活用できるコンテンツ配信に係るものとなっている。
【0199】
また、本実施例における端末側のコンテンツ配信によれば、自由に動き回るユーザが持つ端末装置30を介して、コンテンツ情報20bに関連付けられる2次コンテンツID101aを配信することができる。その上で、2次コンテンツID101aの配信が、予めサーバ10から取得された配信条件を用い自機の位置や時刻に基づいて適切に行われるので、端末側において有効性の高いコンテンツ配信を行うことができる。さらに、配信条件を用いることで継続的に配信を行うことなく省電力でコンテンツ配信を行うことができる。また、他機から配信されてきた2次コンテンツID101aを介してコンテンツ情報20bを取得することで、有効性の高いコンテンツ配信を受けることもできる。このように、本実施例における端末側のコンテンツ配信は、有効性の高いコンテンツ配信に係るものとなっている。
【0200】
ここで、本実施例では、2次コンテンツID101aがサーバ10に送られる際に、2次コンテンツID101aが取得された位置及び時刻の両方を表す位置/時刻情報113aが添付されて一緒に送られる。この構成によれば、端末側でどのような位置や時刻で取得された2次コンテンツID101aに基づくコンテンツ情報20bが有効に活用されたか等といった有効性評価をサーバ10側で行うことができるので好適である。
【0201】
また、本実施例では、サーバ10において、位置/時刻情報113a及びコンテンツ情報20bを用いた特定店舗SH1の利用状況に基づいて配信条件が更新される。そして、サーバ10において更新を受ける配信条件に基づいて第1端末装置31から2次コンテンツID101aが配信される。この構成によれば、端末側で、有効性について精度の高い配信条件に基づいた2次コンテンツID101aの配信を行うことができるので好適である。
【0202】
また、本実施例おけるサーバ側のコンテンツ配信によれば、2次コンテンツID101aの配信元となる第1端末装置31で適切な配信を行うための配信条件がサーバ10で設定されて第1端末装置31に送付される。これにより、第1端末装置31では、2次コンテンツID101aの配信が配信条件に基づいて適切に行われる。これにより、第2端末装置32でそのような2次コンテンツID101aを介してコンテンツ情報20bが取得されるので有効性の高いコンテンツ配信を行うことができる。このように、本実施例におけるサーバ側のコンテンツ配信は、有効性の高いコンテンツ配信に係るものとなっている。
【0203】
ここで、本実施例では、第2端末装置32における2次コンテンツID101aの取得に係る位置/時刻情報113aと、第2端末装置32のユーザの来店情報に基づいてサーバ10で配信条件が更新される。この構成によれば、第2端末装置32のユーザが来店してコンテンツ情報20bが有効に活用されたときの2次コンテンツID101aの取得位置や取得時刻が随時に配信条件に反映されることから、一層有効性の高いコンテンツ配信を行うことができる。
【0204】
尚、本発明は、以上に説明した実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
【0205】
例えば、上述した実施例では、店舗端末装置20で配信された1次コンテンツID20aを起点としてサーバ10から取得した2次コンテンツID101aを第1端末装置31が配信する形態が例示されている。しかしながら、第1端末装置における2次コンテンツ識別情報の取得の起点は、店舗端末装置からの1次コンテンツ識別情報に限るものではない。例えば、店舗端末装置での1次コンテンツ識別情報の配信等は行われず、第1端末装置のユーザが無作為に来店したときの来店情報に基づいて2次コンテンツ識別情報を第1端末装置に送ることとしてもよいし、来店回数が所定回数を超えた時としてもよい。また、店舗端末装置から取得した1次コンテンツID20aではなく、ホームページ等から取得したクーポンを利用したことを起点としてもよい。即ち、1次コンテンツIDと2次コンテンツIDが示すコンテンツ情報は同一でなくともよい。
【0206】
また、上述した実施例では、グルーピングにおけるグルーピング信号の一例として、個
別ID30aやグループIDが例示されている。しかしながら、上記のグルーピング信号は、これらに限るものではなく、グルーピングに利用可能で自機を識別する信号であれば、具体的な信号態様を問うものではない。
【0207】
また、上述した実施例では、グルーピングにおける承認応答が端末装置30におけるユーザ操作を受けてなされる形態が例示されている。また、グループからの除外についての確認要求やこれに対する確認応答が端末装置30におけるユーザ操作を受けてなされる形態が例示されている。しかしながら、これらの処理は、ユーザ操作を受けてなされるものに限らず、端末装置30において自動的になされてもよい。
【0208】
また、上述した実施例では、グループ特典情報を端末装置30で受け取るために端末装置30から送られるグループ情報が、サーバ10に送られる形態が例示されている。しかしながらグループ情報の送付先はサーバに限るものではなく、店舗端末装置であってもよい。その場合、店舗端末装置からサーバにグループ情報が送られることとしてもよい。
【0209】
また、上述した実施例では、コンテンツ情報20bに付される付加情報として、性別、年齢層、及び来店回数を示す付加情報111aが例示されているが、付加情報はこれに限るものではない。付加情報は、ユーザ情報及び店舗利用履歴情報の少なくとも一方に基づくものであれば、その具体的な情報内容を問うものではない。
【0210】
また、上述した実施例では、2次コンテンツID101aの配信条件として、配信地域112a及び配信時間112bの両方に関する条件が例示されている。しかしながら、配信条件はこれに限るものではなく、配信地域及び配信時間の少なくとも一方に関する条件であればよい。また、配信条件の設定は必須ではなく、配信条件そのものを設定しなくてもよい。また、第1端末側で配信条件を任意に設定または変更可能に構成してもよい。
【0211】
また、上述した実施例では、位置/時刻情報として、位置及び時刻の両方に関する位置/時刻情報113aが例示されている。しかしながら、位置/時刻情報はこれに限るものではなく、位置及び時刻のうち少なくとも一方を表す情報であればよい。
【0212】
また、店舗端末装置は、例えばビーコンそのものであってもよいし、ビーコンとビーコンを制御する端末やサーバと接続する装置を含んでもよい。
【0213】
また、上述した実施例では、店舗を同一店舗(同一店舗端末装置)として説明したが、例えばチェーン展開している店舗や系列店など、クーポンなどの同一のコンテンツ情報を用いることができる場合には同一店舗に限らない。
【0214】
また、上述した実施例では、2次コンテンツIDのブロードキャスト配信について配信条件に基づいて配信を行うかを決定しているが、例えば配信アプリケーションに設ける配信ON/OFFスイッチによって制御してもよい。またこの場合、ONから1時間配信したのちにOFFにするなど、時間を任意に設定可能なタイマー機能を持たせてもよい。
【0215】
また、上述した実施例では、特典を店舗に関連するクーポンやポイントとしているが、店舗と直接関連のないクーポンやポイント、サービスが提供されてもよい。
【0216】
また、配信条件について、配信地域を広げたい場合やイベント等により効果的なエリアや時間を変更したい場合には、任意に設定可能としてよい。その場合、履歴情報から設定に基づく配信の有効度を確認することができる。
【0217】
また、配信地域の更新について、定期的にエリアを所定距離分外側に広げる、または効
果の高いエリアが配信地域端に存在する場合にはその部分のエリアを外側へ広げる処理を追加して行ってもよい。広げる処理と狭める処理を繰り返すこととなり、効果の高いエリアにより適応した配信地域を決定することができる。
【0218】
また、2次コンテンツとするクーポンの配布数または利用数上限をあらかじめ設定しておくことも可能である。この場合、サーバ側で配布数または利用数を履歴情報からカウントし、上限に達したならば、第1端末装置に対して配信を停止させる情報を送付する。または第1端末装置からの配信条件の更新問い合わせに合わせて配信停止情報を送付してもよい。上限状態で第2端末装置からコンテンツ要求があった際には、上限に達した旨を通知する情報を送付し、第2端末装置は当該送付を受けて該当するコンテンツIDを削除する。
【0219】
また、上述した実施例で説明したサーバと端末装置の機能分担は一例であり、技術常識に基づき特定の機能について部分的または機能全体を置換可能である。