(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177591
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】洗車の管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024179285
(22)【出願日】2024-10-11
(62)【分割の表示】P 2023136929の分割
【原出願日】2020-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】000210595
【氏名又は名称】タケウチビユーテー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】高野 泰家
(72)【発明者】
【氏名】中川 明博
(72)【発明者】
【氏名】橋本 忠弘
(57)【要約】
【課題】洗車の動作の選択にあたって良好な使い勝手を実現することができる洗車の管理方法を提供する。
【解決手段】洗車の管理方法は、洗車機の受付装置22に組み込まれるディスプレイパネル35の画面に表示され、洗車機の動作の選択肢を表示する第1案内画像37を特定する第1画像データを生成する工程と、利用者の携帯端末18に組み込まれるディスプレイパネル61の画面に表示され、第1案内画像37の構図に従って洗車機の動作の選択肢を表示する第2案内画像64を特定する第2画像データを生成する工程と、第2案内画像64で選択された動作を特定するQRコードを発行し、利用者の携帯端末18に向けて送信する工程とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗車機の受付装置に組み込まれるディスプレイパネルの画面に表示され、洗車機の動作の選択肢を表示する第1案内画像を特定する第1画像データを生成する工程と、
利用者の携帯端末に組み込まれるディスプレイパネルの画面に表示され、第1案内画像の構図に従って洗車機の動作の選択肢を表示する第2案内画像を特定する第2画像データを生成する工程と、
第2案内画像で選択された動作を特定するQRコードを発行し、利用者の携帯端末に向けて前記QRコードの画像データを送信する工程と
を備えることを特徴とする洗車の管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の携帯端末に組み込まれるディスプレイパネルの画面に表示され、洗車機の動作の選択肢を表示する案内画像を特定する画像データを生成する洗車の管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、携帯端末から洗車の予約を受け付ける洗車受付システムを開示する。利用者は、携帯端末で、車種や洗車コース、装備品といった洗車の選択肢を選択する。携帯端末に組み込まれるディスプレイパネルの画面には選択肢を特定する画像が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
洗車機は、現金決済に用いられる受付装置を備える。受付装置には、車種や洗車コース、装備品といった洗車の選択肢を選択する洗車設定部が設置される。選択肢の選択にあたって携帯端末の操作は受付装置の操作から完全に分離される。操作が全く相違することから、利用者は洗車機の動作の選択に戸惑ってしまう。
【0005】
本発明は、洗車の動作の選択にあたって良好な使い勝手を実現することができる洗車の管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1側面によれば、洗車機の受付装置に組み込まれるディスプレイパネルの画面に表示され、洗車機の動作の選択肢を表示する第1案内画像を特定する第1画像データを生成する工程と、利用者の携帯端末に組み込まれるディスプレイパネルの画面に表示され、第1案内画像の構図に従って洗車機の動作の選択肢を表示する第2案内画像を特定する第2画像データを生成する工程と、第2案内画像で選択された動作を特定するQRコードを発行し、利用者の携帯端末に向けて前記QRコードの画像データを送信する工程とを備える洗車の管理方法は提供される。
【0007】
本発明の第2側面によれば、洗車機の受付装置に組み込まれるディスプレイパネルの画面に表示され、洗車機の動作の選択肢を表示する第1案内画像を特定する第1画像データを生成する工程と、利用者の携帯端末に組み込まれるディスプレイパネルの画面に表示され、第1案内画像の構図に従って洗車機の動作の選択肢を表示する第2案内画像を特定する第2画像データを生成する工程と、第2案内画像で選択された動作を特定するデータを生成し、利用者の携帯端末に向けて前記データを送信する工程とを備える洗車の管理方法は提供される。
【発明の効果】
【0008】
第1側面によれば、洗車にあたって利用者は例えば洗車機の受付装置を操作する。受付装置の操作に応じて洗車機の動作は選択されることができる。洗車機は選択された動作に基づき洗車を実施することができる。洗車に先立って利用者は携帯端末から洗車を予約することができる。携帯端末の操作に応じて洗車機の動作は選択されることができる。選択された動作に基づきQRコードは発行されることができる。発行されたQRコードは携帯端末の画面に表示されることができる。QRコードが読み取られることで洗車機では選択された動作に基づき洗車は実施されることができる。
【0009】
このとき、受付装置の操作にあたって画面に表示される画像と、携帯端末の操作にあたって画面に表示される画像とは同じ構図で表示されることから、利用者は受付装置であっても携帯端末であっても同様な操作で洗車機の動作を選択することができる。良好な使い勝手は提供されることができる。
【0010】
第2側面によれば、洗車にあたって利用者は例えば洗車機の受付装置を操作する。受付装置の操作に応じて洗車機の動作は選択されることができる。洗車機は選択された動作に基づき洗車を実施することができる。洗車に先立って利用者は携帯端末から洗車を予約することができる。携帯端末の操作に応じて洗車機の動作は選択されることができる。選択された動作に基づきデータは生成されることができる。生成されたデータは携帯端末に格納されることができる。データが読み取られることで洗車機では選択された動作に基づき洗車は実施されることができる。
【0011】
このとき、受付装置の操作にあたって画面に表示される画像と、携帯端末の操作にあたって画面に表示される画像とは同じ構図で表示されることから、利用者は受付装置であっても携帯端末であっても同様な操作で洗車機の動作を選択することができる。良好な使い勝手は提供されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る洗車システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【
図2】洗車機の受付装置で第2構成データに基づきディスプレイパネルの画面に表示される第1案内画像の一具体例を示す図である。
【
図3】洗車機の受付装置で第3構成データに基づきディスプレイパネルの画面に表示される第1案内画像の一具体例を示す図である。
【
図4】洗車機の受付装置で第4構成データに基づきディスプレイパネルの画面に表示される第1案内画像の一具体例を示す図である。
【
図5】スマートフォン端末で第5構成データに基づきディスプレイパネルの画面に表示される第2案内画像の一具体例を示す図である。
【
図6】スマートフォン端末で第6構成データに基づきディスプレイパネルの画面に表示される第2案内画像の一具体例を示す図である。
【
図7】スマートフォン端末で第7構成データに基づきディスプレイパネルの画面に表示される第2案内画像の一具体例を示す図である。
【
図8】スマートフォン端末のディスプレイパネルに表示されるQRコードの一具体例を示す画像である。
【
図9】QRコードから解読されたイベントデータに基づき表示される「内容確認」の画像の一具体例を示す図である。
【
図10】本発明の第2実施形態に係る洗車システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【
図11】QRコードから解読されたイベントデータに基づき表示される「内容確認」の画像の一具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0014】
図1は本発明の第1実施形態に係る洗車システム11の構成を概略的に示す。洗車システム11は、洗車場(ガソリンスタンドを含む)12A、12B、12Cに設置されて、指定された動作で洗車を実施する洗車機13Aa、13Ab、13Ac、13Ba、13Bb、13Caと、インターネット14に接続されてASP(アプリケーションサービスプロバイダー)によって運用されるASPサーバー15と、インターネット14に接続され、洗車の利用者によって所有されるインターネット端末(ユーザー端末)16と、携帯電話通信網17に接続され、洗車の利用者によって所有されるスマートフォン端末(ユーザー端末)18とを備える。インターネット端末16は、例えばアプリケーションプログラムの実行に応じてインターネット14経由でASPサーバー15に接続される。携帯電話通信網17は例えばゲートウエイを通じてインターネット14に接続される。スマートフォン端末18は、例えばモバイルアプリケーションプログラムの実行に応じて携帯電話通信網17およびインターネット14経由でASPサーバー15に接続される。ASPサーバー15は、インターネット端末16やスマートフォン端末18から供給される要求に応じて、個々の洗車機13Aa、13Ab、13Ac、13Ba、13Bb、13Caごとに洗車の動作を規定するQRコード(登録商標)を発行することができる。3台の洗車機13Aa、13Ab、13Acは例えばAA洗車場12Aに設置される。2台の洗車機13Ba、13Bbは例えばBB洗車場12Bに設置される。1台の洗車機13Caは例えばCC洗車場12Cに設置される。
【0015】
個々の洗車機13Aa、13Ab、13Ac、13Ba、13Bb、13Caは、車両を水洗いする洗い装置21と、洗い装置21に接続されて、入力される指示に従って洗い装置21の動作を指定する受付装置22とを備える。洗い装置21では、例えば、車両を跨いで前後方向に車両に対して相対的に移動する門型フレームに、車両の前面および上面を洗浄するトップブラシと、車両の左右側面を洗浄する左右のサイドブラシと、車両の前面および上面に空気を吹き付けるトップノズルと、車両の左右側面に空気を吹き付けるサイドノズルとが支持される。ここでは、洗い装置21の構造は一般の洗車機と同様であって、詳細な説明は割愛される。
【0016】
洗車機13Aa、13Ab、13Ac、13Ba、13Bb、13Caは機種で分類されることができる。個々の機種ごとに洗車機13Aa、13Ab、13Ac、13Ba、13Bb、13Caには号機番号が付与される。機種ごとに「洗車コース」は設定されることができる。「洗車コース」ごとに一通りの洗車を実現する洗車機の動作は指定される。「洗車コース」は例えば「ウォッシュ(水洗い)」コースや「シャンプー」コース、「撥水洗車」コース、「撥水ガラスコーティング」コースを含む。加えて、機種ごとに付加的な動作を指定する「オプション」は設定されることができる。「オプション」は例えば「側面下部洗浄」「ていねい洗車」を含む。
【0017】
さらに、機種ごとに、装備品に対応する動作の変更は許容されることができる。装備品には、「格納不能なドアミラー」、「フェンダーポール」、キャリアといった「ルーフ突起物」、大型のフォグランプといった「フロント突起物」、リアミラーといった「リア突起物」、「左右にずれたナンバープレート」が含まれることができる。
【0018】
受付装置22は、洗車設定手段23、読み取り手段24、照合手段25および判定手段26として機能するプロセッサー(MPU)27と、プロセッサー27に接続されて、撮像素子に結像される像に基づき撮像信号を出力する撮像装置(カメラ)28と、プロセッサー27に接続されて、第1画像データ29、洗車受付プログラム31、洗車受付データベース32および洗車履歴データベース33を格納する記憶手段34と、プロセッサー27に接続されて、横長の画面上に画像を表示するディスプレイパネル35と、プロセッサー27に接続されて、プロセッサー27に向けて利用者の指示を入力するユーザーインターフェイス36とを備える。洗い装置21の動作は、洗車設定手段23で生成される動作データ、または、読み取り手段24で取得されるイベントデータで指定される。動作データおよびイベントデータの詳細は後述される。ここでは、ユーザーインターフェイス36は、画像ごとに画面で検出される接触の座標値を特定するタッチスクリーンパネルを有する。タッチスクリーンパネルは、画面に表示される画像と、画面で検出される接触の座標値とに基づき、プロセッサー27に向けて利用者の指示やデータを入力する。
【0019】
第1画像データ29は洗車機の動作の選択肢を表示する第1案内画像を特定する。第1画像データ29は、待機画像を生成する第1構成データと、選択肢の洗車コースを特定し第1構図に従って視覚的に選択肢を表現する第2構成データと、選択肢のオプションを特定し第2構図に従って視覚的に選択肢を表現する第3構成データと、装備品を特定し第3構図に従って視覚的に装備品を表現する第4構成データとを含む。ここでは、画像データには予め決められた構図に嵌め込まれるテキストデータも含まれる。
【0020】
図2に示されるように、第2構成データに基づき第1案内画像37が生成されると、ディスプレイパネル35の画面には「洗車コース」の選択肢が表示される。第1案内画像37は、選択肢として、「ウォッシュ」の画像38a、「シャンプー」の画像38b、「撥水洗車」の画像38c、「撥水ガラスコーティング」の画像38d、「シャンプーセット」の画像38e、「撥水洗車セット」の画像38f、および、「撥水ガラスコーティングセット」の画像38gを含む。個々の選択肢にはラジオボタン39の画像が組み込まれる。
【0021】
図3に示されるように、第3構成データに基づき第1案内画像37が生成されると、ディスプレイパネル35の画面には「オプション」の選択肢が表示される。第1案内画像37は、選択肢として、「側面下部洗浄」の画像41a、「くすみ・汚れ除去」の画像41bおよび「ていねい洗車」の画像41cを含む。個々の選択肢には例えばチェックボックス42の画像が組み込まれる。
【0022】
図4に示されるように、第4構成データに基づき第1案内画像37が生成されると、ディスプレイパネル35の画面には「装備品」の選択肢が表示される。第1案内画像37は、選択肢として、「格納不能なドアミラー」の画像43a、「フェンダーポール」の画像43b、「ルーフ突起物」の画像43c、「フロント突起物」の画像43d、「リア突起物」の画像43e、および、「左右にずれたナンバープレート」の画像43fを含む。
【0023】
洗車受付データベース32には、読み取り手段24で取得されるイベントデータに基づき洗車が実施される際に1回の洗車を識別する識別子が登録される。洗車履歴データベース33には1回の洗車ごとに洗車機の動作を特定する洗車履歴データが登録される。洗車履歴データは、例えばトップブラシ、サイドブラシ、トップノズルおよびサイドノズルに対する制御信号に基づき作成されることができる。洗車履歴データは洗車受付データベース32で対応する識別子に紐付けられる。
【0024】
受付装置22で洗車受付プログラム31が実行されると、受付装置22では洗車受付アプリケーションが動作する。洗車受付アプリケーションの働きでプロセッサー27では洗車設定手段23、読み取り手段24,照合手段25および判定手段26は確立される。洗車設定手段23は、利用者から指定される洗車機の動作を特定する動作データを生成する。動作データの生成にあたって洗車設定手段23は第1画像データ29に基づきディスプレイパネル35の画面に第1案内画像37を表示する。第1案内画像37の表示に従ってユーザーインターフェイス36が操作されると、ユーザーインターフェイス36の操作に応じて洗車機の動作(すなわち「洗車コース」「オプション」「装備品」)は指定される。動作データは洗い装置21に送信される。洗い装置21は動作データに基づき動作する。
【0025】
読み取り手段24は、撮像装置28から出力される撮像信号に基づきQRコードを解読する。QRコードの解読に応じてイベントデータは復元される。イベントデータは、洗車機13Aa、13Ab、13Ac、13Ba、13Bb、13Caで実施される1つの洗車イベント(1台の洗車)を特定する。1つのイベントデータは、後述されるように、「運営者ID」データ、「店舗ID」データ、「機種ID」データ、「洗車機ID」データ、「洗車コースID」データ、「オプションID」データ、「装備品ID」データ、「決済金額」データ、「発行日時」データ、「発行シリアルID」データ、「会員ID」データおよび「会員種別」データを含む。
【0026】
「運営者ID」データは、個々の洗車場を運営する運営者(例えば法人)を特定する。「運営者ID」は例えば半角英数字で構成されることができる。「運営者ID」は運営者ごとにASPから付与されることができる。「運営者ID」に基づき個々の運営者は識別されることができる。
【0027】
「店舗ID」データは個々の洗車場(ガソリンスタンドを含む)を特定する。「店舗ID」は例えば半角英数字で構成されることができる。「店舗ID」は店舗ごとにASPから付与されることができる。「店舗ID」に基づき個々の洗車場は識別されることができる。
【0028】
「機種ID」データは洗車機の機種を特定する。「機種ID」は例えば半角英数字で構成されることができる。「機種ID」は洗車機の機種ごとにASPから付与されることができる。「機種ID」に基づき個々の機種は識別されることができる。
【0029】
「洗車機ID」データは個々の洗車機ごとに号機番号を特定する。「洗車機ID」は例えば半角英数字で構成されることができる。「洗車機ID」は洗車機の製造会社から付与されることができる。「機種ID」で特定される機種ごとに連続番号が付与されてもよい。この場合には、「機種ID」および「洗車機ID」の組み合わせで洗車機識別子は形成される。「洗車機ID」に基づき個々の洗車機は識別されることができる。
【0030】
「洗車コースID」データは個々の洗車機ごとに実施可能な洗車コースを特定する。「洗車コースID」は例えば16進数で構成されることができる。洗車コースは個々の洗車機に(あるいは個々の機種に)固有に設定される。洗車コースごとに洗車の動作は指定される。「洗車コースID」に基づき個々の洗車コースは識別されることができる。
【0031】
「オプションID」データは個々の洗車機ごとに洗車コースに付加されて実施可能なオプションを特定する。「オプションID」は例えば16進数で構成されることができる。オプションは例えば個々の洗車機に(あるいは個々の機種に)固有に設定される。オプションごとに付加的な動作は指定される。「オプションID」に基づき個々のオプションは識別されることができる。
【0032】
「装備品ID」データは指定される装備品ごとに装備の有無を特定する。「装備品ID」は例えば16進数で構成されることができる。「装備品ID」に基づき、「格納不能なドアミラー」の有無や、「フェンダーポール」の有無、キャリアといった「ルーフ突起物」の有無、大型のフォグランプといった「フロント突起物」の有無、リアミラーといった「リア突起物」の有無、「左右にずれたナンバープレート」の有無は特定されることができる。装備品に応じて洗車機の動作は変更されることから、「装備品ID」データは洗車機の動作を特定する。
【0033】
「決済金額」データは、洗車の提供にあたって利用者に請求される代金を特定する。「決済金額」は例えば半角数字で構成されることができる。
【0034】
「発行日時」データはQRコードの発行日時を特定する。「発行日時」は、例えば4ケタの西暦「YYYY」、4ケタの月日「MMDD」および6ケタの時刻「hhmmss」を表現する半角数字で構成されることができる。
【0035】
「発行シリアルID」データは1つの洗車を特定する。「発行シリアルID」は決められたケタ数の連続番号で構成されることができる。「発行シリアルID」に基づき個々の洗車(洗車イベント)は識別されることができる。ここでは、「発行シリアルID」は識別子として洗車受付データベース32に登録される。
【0036】
「会員ID」データは、洗車システムに登録された利用者を特定する。「会員ID」は例えば半角英数字で構成されることができる。「会員ID」は利用者ごとにASPから付与されることができる。「会員ID」に基づき個々の利用者は識別されることができる。
【0037】
「会員種別」データは利用者の種別を特定する。利用者の種別は、例えば「スポット会員」「プリペイド会員」「マンスリー会員」に分類されることができる。スポット会員は1つの洗車のたびに洗車の代金を決済する。プリペイド会員は前もって運営者に特定の金額の金銭価値を預ける。洗車のたびに預けられた金銭価値から洗車の代金は差し引かれる。ここでは、プリペイド会員は、例えば、950円の決済で1000円相当のポイントを購入することができ、1800円の決済で2000円相当のポイントを購入することができ、4250円の決済で5000円相当のポイントを購入することができる。マンスリー会員は1ヶ月ごとに決められた金額を支払うことで回数に制限なく洗車することができる。
【0038】
照合手段25は、自機に記憶される自機「機種ID」および自機「洗車機ID」に、QRコードの解読で取得された「機種ID」および「洗車機ID」を照らし合わせる。解読された「機種ID」および「洗車機ID」が自機を特定する「機種ID」および「洗車機ID」に一致すると、判定手段26は洗車を許可する。一致しなければ、判定手段26は洗車を回避する。判定手段26はディスプレイパネル35の画面に「この洗車機ではお取り扱いできません」といった文字列を表示する。
【0039】
ASPサーバー15は、受付手段45およびQRコード発行手段46として機能するプロセッサー(CPU)47と、プロセッサー47に接続されて、第2画像データ48、サーバーアプリケーションプログラム49、洗車予約データベース51、洗車機データベース52および会員データベース53を格納する記憶手段54とを備える。記憶手段54は例えばディスクアレイ装置といった大容量記憶装置で構成されることができる。
【0040】
第2画像データ48は洗車機の動作の選択肢を表示する第2案内画像を特定する。第2画像データ48は、選択肢の洗車コースを特定し、第2構成データと同じ第1構図に従って視覚的に選択肢を表現する第5構成データと、選択肢のオプションを特定し、第3構成データと同じ第2構図に従って視覚的に選択肢を表現する第6構成データと、装備品を特定し、第4構成データと同じ第3構図に従って視覚的に装備品を表現する第7構成データとを含む。ここでは、画像データには予め決められた構図に嵌め込まれるテキストデータも含まれる。
【0041】
洗車予約データベース51にはイベントデータが登録される。洗車機データベース52には、個々の洗車機ごとに「店舗ID」データ、「機種ID」データ、「洗車機ID」データ、「洗車コースID」データ、「オプションID」データおよび「装備品ID」データが登録される。会員データベース53には、個々の利用者ごとに「会員ID」データおよび「会員種別」データが登録される。洗車機データベース52および会員データベース53の管理にあたってASPの管理者はインターネット14に接続されるインターネット端末(図示されず)でASPサーバー15の記憶手段54にアクセスすることができる。
【0042】
ASPサーバー15でサーバーアプリケーションプログラム49が実行されると、ASPサーバー15では洗車管理アプリケーションが動作する。洗車管理アプリケーションの働きでプロセッサー47では受付手段45およびQRコード発行手段46が確立される。受付手段45は、インターネット14経由でインターネット端末16およびスマートフォン端末18に接続されて、インターネット端末16やスマートフォン端末18との間でテキストデータや画像データを送受信する。QRコード発行手段46は、受付手段45で受信されるテキストデータや、記憶手段54に格納される洗車機データベース52および会員データベース53に基づきイベントデータを生成する。
【0043】
QRコード発行手段46は1つのイベントデータに対して1つのQRコードを発行する。ここでは、個々に決められた文字数で順番に「運営者ID」の文字列、「店舗ID」の文字列、「機種ID」の文字列、「洗車機ID」の文字列、「洗車コースID」の文字列、「オプションID」の文字列、「装備品ID」の文字列、「決済金額」の文字列、「発行日時」の文字列、「発行シリアルID」の文字列、「会員ID」の文字列および「会員種別」の文字列がQRコードに暗号化される。したがって、QRコードは、1回の洗車を識別する識別子を含み洗車の動作を特定する。
【0044】
スマートフォン端末18は、ASPサーバー15のプロセッサー47に接続されてプロセッサー47との間でデータを送受信するプロセッサー(演算処理装置)56と、プロセッサー56に接続されて、洗車予約アプリケーションプログラム(モバイルアプリプログラム)57やQRコードの画像データ58、その他のプログラムやデータを格納するメモリー59と、プロセッサー56に接続されて、縦長の画面上に画像を表示するディスプレイパネル61と、プロセッサー56に接続されて、プロセッサー56に向けて利用者の指示やデータを入力するユーザーインターフェイス62とを備える。ここでは、ユーザーインターフェイス62は、画像ごとに画面で検出される接触の座標値を特定するタッチスクリーンパネルを有する。タッチスクリーンパネルは、画面に表示される画像と、画面で検出される接触の座標値とに基づき、プロセッサー56に向けて利用者の指示やデータを入力する。プロセッサー56は通信回路63経由で携帯電話通信網17に無線で接続されることができる。その他、プロセッサー56はWiFi(登録商標)回路(図示されず)経由でWiFiルーターに無線で接続されることができる。WiFiルーターはインターネット14にWiFi回路を接続する。
【0045】
スマートフォン端末18にはASPサーバー15から第2画像データ48が供給される。第2画像データ48は、モバイルアプリプログラム57とともにダウンロードされてメモリー59に格納されてもよく、モバイルアプリプログラム57の実行にあたって一時的にメモリー59に保持されてもよい。
【0046】
図5に示されるように、第2画像データ48の第5構成データはスマートフォン端末18で第2案内画像64を生成する。ディスプレイパネル61の画面には「洗車コース」の選択肢が表示される。第2案内画像64は、選択肢として、「ウォッシュ」の画像65a、「シャンプー」の画像65b、「撥水洗車」の画像65c、「撥水ガラスコーティング」の画像65d、「シャンプーセット」の画像65e、「撥水洗車セット」の画像65f、および、「撥水ガラスコーティングセット」の画像65gを含む。個々の選択肢にはラジオボタン66の画像が組み込まれる。
【0047】
第5構成データの第1構図は第2構成データの第1構図に一致する。ここでは、構図の一致には、選択肢の配置(レイアウト)の一致や類似、配色の一致や類似、アスペクト比の一致や類似、その他の構成要素の一致や類似が含まれる。第2構成データに基づく第1案内画像37は横長の画面に嵌め込まれる一方で、第5構成データに基づく第2案内画像64は縦長の画面に嵌め込まれるものの、第1案内画像37および第2案内画像64の間で見栄えは一致する(または類似する)。その他、受付装置22のディスプレイパネル35には縦長の画面のものが用いられてもよい。
【0048】
図6に示されるように、第2画像データ48の第6構成データはスマートフォン端末18で第2案内画像64を生成する。ディスプレイパネル61の画面には「オプション」の選択肢が表示される。第2案内画像64は「側面下部洗浄」の画像67a、「くすみ・汚れ除去」の画像67bおよび「ていねい洗車」の画像67cを含む。個々の選択肢には例えばチェックボックス68の画像が組み込まれる。
【0049】
第6構成データの第2構図は第3構成データの第2構図に一致する。ここでは、構図の一致には、選択肢の配置(レイアウト)の一致や類似、配色の一致や類似、アスペクト比の一致や類似、その他の構成要素の一致や類似が含まれる。第3構成データに基づく第1案内画像37は横長の画面に嵌め込まれる一方で、第6構成データに基づく第2案内画像64は縦長の画面に嵌め込まれるものの、第1案内画像37および第2案内画像64の間で見栄えは一致する(または類似する)。
【0050】
図7に示されるように、第2画像データ48の第7構成データはスマートフォン端末18で第2案内画像64を生成する。ディスプレイパネル61の画面には「装備品」の選択肢が表示される。第2案内画像64は「格納不能なドアミラー」の画像69a、「フェンダーポール」の画像69b、「ルーフ突起物」の画像69c、「フロント突起物」の画像69d、「リア突起物」の画像69e、および、「左右にずれたナンバープレート」の画像69fを含む。
【0051】
第7構成データの第3構図は第4構成データの第3構図に一致する。ここでは、構図の一致には、選択肢の配置(レイアウト)の一致や類似、配色の一致や類似、アスペクト比の一致や類似、その他の構成要素の一致や類似が含まれる。第4構成データに基づく第1案内画像37は横長の画面に嵌め込まれる一方で、第7構成データに基づく第2案内画像64は縦長の画面に嵌め込まれるものの、第1案内画像37および第2案内画像64の間で見栄えは一致する(または類似する)。
【0052】
インターネット端末16は、同様に、ASPサーバー15のプロセッサー47に接続されてプロセッサー47との間でデータを送受信するCPU(中央演算処理装置)と、当該CPUに接続されて、洗車予約アプリケーションプログラムやQRコードの画像データ、その他のプログラムやデータを格納する記憶手段と、CPUに接続されて、画面上に画像を表示するディスプレイパネルと、CPUに接続されて、CPUに向けて利用者の指示やデータを入力するユーザーインターフェイスとを備えればよい。ここでは、ユーザーインターフェイスはキーボードやマウスを有する。CPUはLANボード経由でインターネット14に接続されることができる。
【0053】
インターネット端末16にはプリンター71が接続されることができる。プリンター71はテキストデータやイメージデータに基づき印刷用紙の紙面に文字列や画像を印刷することができる。テキストデータやイメージデータは例えばCPUからプリンター71に供給されることができる。
【0054】
次に洗車システム11の動作を説明する。例えば利用者が現金で洗車の代金を決済する場合には、洗車にあたって利用者は対象の洗車場(例えばAA洗車場12A)に車両を乗り付ける。受付装置22ではディスプレイパネル35の画面に第1画像データ29に基づき第1案内画像37は表示される。利用者の接近に応じて例えば待機画像は「洗車コース」の選択に切り替わる。ディスプレイパネル35の画面には、
図2に示されるように、第1構図に従って「洗車コース」の選択肢が表示される。利用者はユーザーインターフェイス36の操作に応じて1つの「洗車コース」を選択する。選択にあたってユーザーインターフェイス36で対応するラジオボタン39が指定される。
【0055】
「オプション選択画面へ進む」ボタン72がタップされると、ディスプレイパネル35の画面には、
図3に示されるように、第2構図に従って「オプション」の選択肢が表示される。利用者はユーザーインターフェイス36の操作に応じて1以上の「オプション」を選択することができる。選択にあたってユーザーインターフェイス36で対応するチェックボックス42が指定される。「オプション」が不要であれば、利用者は全てのチェックボックス42のチェックを外す。
【0056】
「装備品選択画面へ進む」ボタン73がタップされると、ディスプレイパネル35の画面には、
図4に示されるように、第3構図に従って「装備品」の選択を促す画像は表示される。利用者はユーザーインターフェイス36の操作に応じて該当する「装備品」を選択する。ここでは、選択にあたってユーザーインターフェイス36で対応する画像がタップされると、画像の色(または明暗や彩度)は変化する。色の変化に応じて「装備品」の選択は視覚的に確認されることができる。
【0057】
「決定」ボタン74がタップされると、ディスプレイパネル35の画面には「内容確認」の画像が表示される。ユーザーインターフェイス36の操作に基づき設定された洗車が承認されると、洗車設定手段23は決済手続きを実行する。利用者にはディスプレイパネル35の画面で現金の投入が促される。受付装置22に現金が投入されると、決済は完了する。決済が完了すると、洗車設定手段23は洗い装置21に動作データを供給する。洗車は開始される。洗車機17Aaの動作は洗車履歴データとして洗車履歴データベース33に登録される。洗車履歴データには現金決済を特定するデータが紐付けられる。
【0058】
利用者がスマートフォン端末18でモバイルアプリケーションプログラム57の実行に応じて洗車予約アプリケーション(以下「モバイルアプリ」という)を起動すると、利用者にはログインIDおよびパスワードの入力が促される。モバイルアプリは事前にスマートフォン端末18にインストールされる。ログインIDおよびパスワードが承認されると、スマートフォン端末18のモバイルアプリはASPサーバー15の洗車管理アプリケーションに接続される。こうしてスマートフォン端末18のプロセッサー56とASPサーバー15のプロセッサー47との間で暗号通信は実現される。
【0059】
会員の認証に応じて、ASPサーバー15のQRコード発行手段46は会員データベース53に基づき「会員ID」および「会員種別」を認識することができる。ここでは、モバイルアプリは個々の洗車場12A、12B、12Cごとに提供される。モバイルアプリはディスプレイパネル35の画面に個々の洗車場12A、12B、12Cに固有の画像を表示する。モバイルアプリはスマートフォン端末18からASPサーバー15に向かって「店舗ID」データを送信する。したがって、ASPサーバー15のQRコード発行手段46は洗車機データベース52に基づき「運営者ID」「店舗ID」を特定することができる。「店舗ID」に基づき対象の洗車機は絞り込まれることができる。
【0060】
利用者には洗車機の選択が促される。受付手段45は、プロセッサー56に向けて、選択肢の洗車機13Aa、13Ab、13Acを特定する画像データ(およびテキストデータ)を送信する。ディスプレイパネル61の画面には選択肢の画像が表示される。
【0061】
画像に基づき利用者は1つの洗車機13Aaを選択する。ユーザーインターフェイス62の操作に基づき選択は入力される。洗車機13Aaの選択はASPサーバー15の受付手段45に送信される。選択に基づきASPサーバー15のQRコード発行手段46は「機種ID」および「洗車機ID」を特定することができる。
【0062】
洗車機13Aaが決定されると、受付手段45は洗車機データベース52に基づき洗車機13Aaに割り当てられた「洗車コースID」、「オプションID」および「装備品ID」を特定する。受付手段45はプロセッサー56に向けて第2画像データ48を送信する。ディスプレイパネル61の画面には第2画像データ48に基づき第2案内画像64は表示される。ディスプレイパネル61の画面には、
図5に示されるように、第1案内画像37と同様に第1構図に従って「洗車コース」の選択肢が表示される。利用者はユーザーインターフェイス62の操作に応じて1つの「洗車コース」を選択する。選択にあたってユーザーインターフェイス62で対応するラジオボタン66が指定される。「オプション選択画面へ進む」ボタン76のタップに応じてASPサーバー15のQRコード発行手段46は「洗車コースID」を特定することができる。
【0063】
「オプション選択画面へ進む」ボタン76がタップされると、
図6に示されるように、ディスプレイパネル61の画面には第1案内画像37と同様に第2構図に従って「オプション」の選択肢が表示される。利用者はユーザーインターフェイス62の操作に応じて1以上の「オプション」を選択する。選択にあたってユーザーインターフェイス62で対応するチェックボックス68が指定される。「装備品選択画面へ進む」ボタン77のタップに応じてASPサーバー15のQRコード発行手段46は「オプションID」を特定することができる。「オプション」のチェックボックス68から全てチェックが外されると、「オプションID」では非選択が特定される。
【0064】
「装備品選択画面へ進む」ボタン77がタップされると、
図7に示されるように、ディスプレイパネル61の画面には第1案内画像37と同様に第3構図に従って「装備品」の選択が促される。利用者はユーザーインターフェイス62の操作に応じて該当する「装備品」を選択する。ここでは、選択にあたってユーザーインターフェイス62で対応する画像がタップされると、画像の色(または明暗や彩度)は変化する。色の変化に応じて「装備品」の選択は視覚的に確認されることができる。「決定」ボタン78のタップに応じてASPサーバー15のQRコード発行手段46は「装備品ID」を特定することができる。
【0065】
「決定」ボタン78がタップされると、受付手段45は、プロセッサー56に向けて、洗車イベントの確認画面を特定する画像データを送信する。ディスプレイパネル61の画面には「内容確認」の画像が表示される。ユーザーインターフェイス62の操作に基づき洗車イベントが承認されると、受付手段45は決済手続きを実行する。決済が完了すると、QRコード発行手段46は洗車予約データベース51にイベントデータを登録する。イベントデータの成立に応じてQRコード発行手段46はQRコードを発行する。発行されたQRコードの画像データはプロセッサー56に向けて送信される。QRコードの画像データ58はスマートフォン端末18のメモリー59に格納される。ここでは、QRコードの画像データ58は上書きされる。1つのスマートフォン端末18で新しいQRコードが発行されると、古いQRコードは消去される。
図8に示されるように、QRコード79はディスプレイパネル61の画面に表示されることができる。
【0066】
洗車にあたって利用者は対象の洗車場12Aに車両を乗り付ける。このとき、利用者はスマートフォン端末18を持参する。インターネット端末16から洗車が予約された場合には、プリンター71でプリントアウトされたQRコードが持参されればよい。画面に表示されたQRコード79は受付装置22の撮像装置28に翳される。読み取り手段24は撮像装置28の撮像信号からQRコード79を解読する。イベントデータは復元される。イベントデータは一時的にメモリーに格納される。
【0067】
照合手段25は、自機「機種ID」および自機「洗車機ID」(自機を特定する洗車機識別子)に、解読で取得された「機種ID」および「洗車機ID」(洗車機識別子)を照らし合わせる。解読で取得された洗車機識別子が自機を特定する洗車機識別子に一致すると、判定手段26は洗車を許可する。一致しなければ、受付装置22は利用者に洗車不可を通知する。受付装置22のディスプレイパネル35は画面に「この洗車機ではお取り扱いできません」の文字列を表示する。
【0068】
洗車が許可されると、受付装置22はディスプレイパネル35の画面に「内容確認」の画像を表示する。ユーザーインターフェイス36の操作に応じて洗車イベントの内容が承認されると、洗車は開始される。受付装置22ではイベントデータから「発行シリアルID」が抽出される。「発行シリアルID」は洗車受付データベース32に登録される。洗車機13Aaの動作は洗車履歴データとして洗車履歴データベース33に登録される。ここでは、洗車履歴データは登録された「発行シリアルID」に紐付けられる。こうしてイベントデータは実際の洗車履歴に基づき検証されることができる。洗車が途中で中止された場合には、洗車受付データベース32から対応の「発行シリアルID」は削除される。こうして洗車が未了の場合には同一のQRコード79は再び使用されることができる。
【0069】
本実施形態では、洗車にあたって利用者は洗車機17Aaの受付装置22を操作する。受付装置22の操作に応じて洗車機17Aaの動作は選択されることができる。洗車機17Aaは選択された動作に基づき洗車を実施することができる。その一方で、洗車に先立って利用者はスマートフォン端末18から洗車を予約することができる。スマートフォン端末18の操作に応じて洗車機17Aaの動作は選択されることができる。選択された動作に基づきQRコード79は発行されることができる。発行されたQRコード79はスマートフォン端末18の画面に表示されることができる。QRコード79が読み取られることで洗車機17Aaでは選択された動作に基づき洗車は実施されることができる。
【0070】
このとき、受付装置22の操作にあたってディスプレイパネル35の画面に表示される画像と、スマートフォン端末18の操作にあたってディスプレイパネル61の画面に表示される画像とは同じ構図で表示されることから、利用者は受付装置22であってもスマートフォン端末18であっても同様な操作で洗車機17Aaの動作を選択することができる。良好な使い勝手は提供されることができる。
【0071】
本実施形態では、QRコードから解読されたイベントデータに基づき「内容確認」の画像が表示される際に、洗車機の動作は変更されることができる。
図9に示されるように、例えば「内容確認」の画面81で「装備品変更」ボタン82がタップされると、
図4に示されるように、ディスプレイパネル35の画面には「装備品」の選択肢が表示される。ここでは、最初の画面ではイベントデータで復元される選択が再現される。したがって、利用者が誤って「装備品変更」ボタン82をタップしても、イベントデータで特定される選択を維持したまま「内容確認」の画面81は復帰することができる。誤操作後の再選択の手間は回避されることができる。受付装置22では良好な操作性は実現されることができる。その一方で、利用者はイベントデータで特定される選択に基づき「装備品」を選択し直すことができる。
【0072】
「装備品」の選択肢の表示にあたって、ディスプレイパネル35の画面には「装備品クリア」ボタン83が設置されてもよい。「装備品クリア」ボタン83がタップされると、ディスプレイパネル35の画面では全ての選択はクリアされる。利用者はゼロから「装備品」を選択することができる。選択の修正にあたって操作性は向上することができる。
【0073】
イベントデータにはさらに「未決済フラグ」データが設定されてもよい(追加されてもよい)。「未決済フラグ」データは決済の完了または未了を特定する。例えば、決済が完了すれば、「未決済フラグ」データには「0(ゼロ)」値が書き込まれる。決済が済んでいなければ「未決済フラグ」データには「1」値が書き込まれる。QRコードの発行にあたってASPサーバー15のQRコード発行手段46は決済手続きの完了または未了を判定する。「未決済フラグ」の確立にあたってスポット会員のスマートフォン端末18ではモバイルアプリの働きに応じてディスプレイパネル61の画面に決済または未決済を選択する画像が表示されればよい。ユーザーインターフェイス62の操作に応じて決済または未決済は選択されることができる。洗車機の受付装置22でQRコード79の解読に応じてイベントデータに「決済」が確認されると、そのまま洗車は開始される。イベントデータに「未決済」が確認されると、受付装置22はディスプレイパネル35の画面に現金決済を促す画像を表示する。利用者は、受付装置22に現金を投入することで決済を済ますことができる。こうして受付装置22で現金決済が確認されると、洗車は開始される。
【0074】
図10は本発明の第2実施形態に係る洗車システム11aの構成を概略的に示す。ここでは、個々の受付装置22はインターネット14経由でASPサーバー15に接続される。受付装置22には、ASPサーバー15から、洗車予約データベース51に登録されたイベントデータが供給される。イベントデータの供給に応じて少なくとも「発行シリアルID」データは記憶手段34に記憶される。受付装置22には、「機種ID」および「洗車機ID」で該当するイベントデータが供給されればよい。受付装置22は、ASPサーバー15から供給される「発行シリアルID」データにQRコードの解読で得られた「発行シリアルID」データを照らし合わせる。ASPサーバー15から供給される「発行シリアルID」データのいずれか1にQRコードの解読で得られた「発行シリアルID」データが一致すれば、判定手段26は洗車を許可する。このとき、受付装置22はASPサーバー15から供給される「発行シリアルID」データを消去すればよい。洗車が完了したら、受付装置22はASPサーバー15に洗車の完了を通知することができる。こうしてASPサーバー15では洗車の完了後に決済処理を実施することができる。
【0075】
ASPサーバー15から供給される「発行シリアルID」データのいずれか1にQRコードの解読で得られた「発行シリアルID」データが一致しなければ、判定手段26は洗車を回避する。判定手段26はディスプレイパネル35の画面に「この洗車機ではお取り扱いできません」といった文字列を表示する。
【0076】
本実施形態では、QRコードから解読されたイベントデータに基づき「内容確認」の画像が表示される際に、「洗車コース」および「オプション」は変更されることができる。
図11に示されるように、例えば「内容確認」の画面81で「コース変更」ボタン84がタップされると、
図2および
図3に示されるように、ディスプレイパネル35の画面には第2構図および第3構図に従って第1案内画像37は提示される。ここでは、最初の画面ではイベントデータで復元される選択が再現される。したがって、利用者が誤って「コース変更」ボタン84をタップしても、イベントデータで特定される選択を維持したまま「内容確認」の画面81は復帰することができる。誤操作後の再選択の手間は回避されることができる。受付装置22では良好な操作性は実現されることができる。その一方で、利用者はイベントデータで特定される選択に基づき「洗車コース」や「オプション」を選択し直すことができる。
【0077】
その他、「オプション」の選択肢の表示にあたって、ディスプレイパネル35の画面には「オプションクリア」ボタンが設置されてもよい。「オプションクリア」ボタンがタップされると、ディスプレイパネル35の画面では全ての選択はクリアされる。利用者はゼロから「オプション」を選択することができる。選択の修正にあたって操作性は向上することができる。
【符号の説明】
【0078】
13Aa…洗車機、13Ab…洗車機、13Ac…洗車機、13Ba…洗車機、13Bb…洗車機、13Ca…洗車機、18…携帯端末(スマートフォン端末)、22…受付装置、29…第1画像データ、35…(受付装置に組み込まれる)ディスプレイパネル、37…第1案内画像、48…第2画像データ、61…(携帯端末に組み込まれる)ディスプレイパネル、64…第2案内画像、79…QRコード。