(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017764
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】取付部材
(51)【国際特許分類】
H05K 7/00 20060101AFI20240201BHJP
H05K 5/00 20060101ALI20240201BHJP
H02G 3/06 20060101ALI20240201BHJP
H02G 15/08 20060101ALI20240201BHJP
H01R 13/622 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
H05K7/00 P
H05K5/00
H02G3/06 025
H02G15/08
H01R13/622
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120619
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】熊本 毅
(72)【発明者】
【氏名】青柳 健吾
(72)【発明者】
【氏名】森川 瑞穂
【テーマコード(参考)】
4E352
4E360
5E021
5G375
【Fターム(参考)】
4E352AA02
4E352AA03
4E352AA16
4E352BB02
4E352BB10
4E352CC04
4E352CC07
4E352CC12
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4E352CC40
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4E352DD02
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4E352DD11
4E352DR13
4E352DR34
4E352EE03
4E352GG15
4E360AB12
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4E360BC05
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4E360EC04
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4E360ED02
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4E360ED07
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4E360EE02
4E360GA07
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4E360GB33
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4E360GB99
4E360GC08
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC36
5E021HC11
5E021HC31
5G375AA02
5G375BA26
5G375CA19
5G375DB16
5G375DB24
(57)【要約】
【課題】電気機器とケーブルとの接続が解除されることを簡便に抑制できる部材を提供する。
【解決手段】取付部材は、電気機器と接続されるケーブルであって、前記電気機器と前記ケーブルとの間において電力及び通信信号の少なくともいずれかが伝送可能なケーブルと、前記電気機器と、の接続の解除を抑制する抜け止め部を含み、前記抜け止め部は、前記ケーブル及び前記電気機器のいずれか一方に後付けされる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器と接続されるケーブルであって、前記電気機器と前記ケーブルとの間において電力及び通信信号の少なくともいずれかが伝送可能なケーブルと、前記電気機器と、の接続の解除を抑制する抜け止め部を備え、
前記抜け止め部は、前記ケーブル及び前記電気機器のいずれか一方に後付けされる、取付部材。
【請求項2】
前記抜け止め部は、前記ケーブルと前記電気機器との接続がロックされたロック状態と、前記ロック状態が解除されたロック解除状態と、の切替を可能とする、請求項1に記載の取付部材。
【請求項3】
前記抜け止め部は、前記電気機器に後付けされる、請求項1または2に記載の取付部材。
【請求項4】
前記抜け止め部は、前記ケーブルに後付けされる、請求項1または2に記載の取付部材。
【請求項5】
前記ケーブル及び前記電気機器のいずれか他方には、別の取付部の別の抜け止め部が後付け可能であり、
前記ケーブル及び前記電気機器の前記いずれか一方に後付けされた前記抜け止め部は、前記ケーブル及び前記電気機器のいずれか他方に後付けされた前記別の抜け止め部とともに、前記ケーブルと前記電気機器との接続の解除を抑制する、請求項1または2に記載の取付部材。
【請求項6】
前記抜け止め部を前記ケーブル及び前記電気機器の前記いずれか一方に取り付けるための取付部をさらに備え、
前記取付部は、前記電気機器の筐体を収容するケースである、請求項3に記載の取付部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、取付部材に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電気機器とケーブルとのように、互いに接続されて電力及び通信信号の少なくともいずれかが伝達される部材がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような部材において、接続が意図せずに解除されるといった課題がある。本発明の実施形態の目的は、電気機器とケーブルとの接続が解除されることを簡便に抑制できる部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る取付部材は、電気機器と接続されるケーブルであって、前記電気機器と前記ケーブルとの間において電力及び通信信号の少なくともいずれかが伝送可能なケーブルと、前記電気機器と、の接続の解除を抑制する抜け止め部を含み、前記抜け止め部は、前記ケーブル及び前記電気機器のいずれか一方に後付けされる。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、電気機器とケーブルとの接続が解除されることを簡便に抑制できる部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図2】実施形態に係る取付部材を例示する模式的平面図である。
【
図3】実施形態に係る取付部材を例示する模式的平面図である。
【
図5】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図6】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図7】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図8】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図9】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図10】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図11】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図12】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図13】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図14】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図15】実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
【
図16】電動ベッドの一部を例示する模式的斜視図である。
【
図17】電動ベッドの一部の接続を例示する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
図1は、実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
図1に表したように、実施形態に係る取付部材100は、第1部材10(電気機器)に取り付けられる。取付部材100は、第1部材10に後付けされる部材である。この例では、取付部材100は、第1部材10を収容可能なケース部材である。
図1は、取付部材100が取り付けられた第1部材10(ケース部材に収容された第1部材10)が、第2部材20(ケーブル)に接続された状態を表す。後述するように、取付部材100は、第1部材10と第2部材20との接続の解除を抑制する、抜け止めを有する。
【0010】
第1部材10と第2部材20とが互いに接続されると、第1部材10と第2部材20との間において電力及び通信信号の少なくともいずれかが伝送可能である。すなわち、第1部材10及び第2部材20の一方から、第1部材10及び第2部材20の他方に、電力及び通信信号の少なくともいずれかが伝達される。
【0011】
具体的には、この例では、第1部材10は、ACアダプタであり、第2部材20は、電源からの電力をACアダプタに伝達する電源ケーブルである。
【0012】
図2及び
図3は、実施形態に係る取付部材を例示する模式的平面図である。
図2は、取付部材100が取り付けられた第1部材10に、第2部材20が接続された状態を表す。
図3は、取付部材100が取り付けられた第1部材10に、第2部材20が接続される前の状態を表す。
【0013】
図3に表したように、取付部材100は、抜け止め部50と、取付部60と、を有する。抜け止め部50は、例えば、互いに接続された第1部材10及び第2部材20の一方から、第1部材10及び第2部材20の他方が抜けることを抑制する。すなわち、抜け止め部50は、第1部材10と第2部材20との接続の解除を抑制する接続解除抑制部である。抜け止め部50は、例えば、第1部材10と第2部材20とが接続された状態を保持するロック機構である。取付部60は、取付部材100のうちの、抜け止め部50を第1部材10に取り付ける部分である。
【0014】
この例では、抜け止め部50として抜け止め部50aが設けられ、取付部60として取付部60aが設けられている。取付部60aは、第1部材10を収容可能なカバー部である。取付部60aは、例えば、第1部材10の筐体またはケースである。取付部60aは、第1部材10の外周を覆う箱状である。取付部60aは、例えば直方体状の第1部材10の外面に沿う。
【0015】
抜け止め部50aは、例えば取付部60aに対して直接的又は間接的に、固定されている。抜け止め部50aは、例えば、取付部60aと一体である。抜け止め部50aは、取付部60aと樹脂により一体に成形することができる。樹脂には、例えば、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。第1部材10に取付部60aを取り付けること、言い換えれば、第1部材10をケース状の取付部60a内に収容することにより、第1部材10に対して抜け止め部50aが取り付けられる。
【0016】
この例では、抜け止め部50aは、接続口31が設けられた円筒部32を有する。円筒部32は、取付部60aの側面から第1方向D1に沿って突出した管状である。接続口31は、円筒部32の第1方向D1における端部に位置する開口である。接続口31は、取付部60a内に連通するように設けられている。取付部60a内に収容された第1部材10は、接続口31において、第2部材20と接続可能である。すなわち、第1部材10及び第2部材20の少なくともいずれかが接続口31に挿入された状態において、第1部材10と第2部材20とは、互いに接続される。
【0017】
例えば、第2部材20を第1部材10に対して相対的に第1方向D1に移動させることで、第1部材10と第2部材20とが接続される。この例では、第1部材10及び第2部材20の一方を、第1部材10及び第2部材20の他方に対して第1方向D1に挿入する。これにより、第1部材10と第2部材20とが接続される。つまり、第1方向D1は、挿入方向である。
【0018】
なお、実施形態の説明において、第1方向D1を「前」といい、その反対方向を「後」という場合がある。また、第1方向D1に垂直な1つの方向を第2方向D2とする。第2方向D2を「上」といい、その反対方向を「下」という場合がある。第1方向D1に垂直で、第2方向D2に垂直な方向を第3方向D3とする。第3方向D3を「右」といい、その反対方向を「左」という場合がある。
【0019】
図2及び
図3に表したように、第1部材10は、第1接続部11を有する。第2部材20は、第2接続部21を有する。第1接続部11と第2接続部21との接続により、第1部材10と第2部材20とが接続される。
【0020】
第1接続部11及び第2接続部21のそれぞれは、例えば端子を有するコネクタである。コネクタは、例えばプラグ、レセプタクル、またはアダプタでもよい。第1接続部11及び第2接続部21の形状は、ソケット状でもよいし、ピン状でもよい。
【0021】
この例では、第1接続部11は、凹部11gと端子11tとを有する。凹部11gは、直方体状の第1部材10の筐体10cの側面に設けられている。端子11tは、凹部11g内に設けられている。また、第2接続部21の端部は、凸部21pとなっている。凸部21pには、孔21gが設けられている。
【0022】
凸部21pを、接続口31、円筒部32及び凹部11gに対して、第1方向D1に挿入する。凸部21pが凹部11g内に挿入されると、端子11tは、孔21g内に挿入される。これにより、端子11tが、孔21g内の端子と接触し、第1部材10と第2部材20とが接続される。
【0023】
このように、第1接続部11及び第2接続部21の少なくともいずれかを接続口31に挿入して、第1接続部11及び第2接続部21の一方に他方を挿入することで、第1部材10と第2部材20とが接続される。
【0024】
なお、接続口31は、必要に応じて設けられればよく、必ずしも抜け止め部50(円筒部32)に設けられたものでなくてよい。接続口31は、第2部材20が接続できるように、第1部材10の第1接続部11を覆わずに露出させる部分であればよい。例えば、接続口31の形状は、円形に限らず、切り欠き状でもよい。
【0025】
図3に表したように、抜け止め部50aの円筒部32の外周には、屈曲した溝32gが設けられている。溝32gは、第1方向D1に延びる部分32gaと、部分32gaから連続する部分32gbと、を有する。部分32gbは、第1方向D1と交差する方向に延びながら、幅が狭くなる形状を有する。部分32gbの先端部には、凸部32gc(
図5参照)が設けられている。なお、この例では、円筒部32の外周に2つの溝32gが設けられている。
【0026】
図4は、第2部材を例示する模式的斜視図である。
図4に表したように、第2部材20は、第2接続部21と、フランジ部22と、筒部23と、を有する。第2接続部21は、第2部材20の先端に位置する。フランジ部22は、第2接続部21の後端に設けられ、第2接続部21よりも大きい径を有する。筒部23は、フランジ部22の外周を覆うように設けられる。筒部23の内側にケーブル(第2接続部21及びフランジ部22)の軸が通されている。筒部23は、第2接続部21及びフランジ部22とは別体であり、例えば矢印ACのように、フランジ部22の周りを回転することができる。この例では筒部23は、第2部材20の一部として、第2部材20から取り外せないように取り付けられている。筒部23の内周面には、2つの凸部23pが設けられている。
【0027】
第1部材10と第2部材20とを接続する際には、第2部材20をカバー部30の接続口31に挿入する。このとき、フランジ部22の外周側面22s(又は外周側面22sに設けられたパッキン等)は、円筒部32の内周面32f(
図5参照)と接触してもよい。
【0028】
フランジ部22の後端の径D22は、円筒部32の内周面32fの径D32f(
図5参照)よりも大きくてもよい。この場合には、第2部材20を接続口31に挿入したときに、フランジ部22の後端が、円筒部32の端部と接することとなる。そのため、第2部材20を接続口31に挿入可能な距離が制限される。
【0029】
第2部材20を接続口31に挿入した場合、筒部23は、円筒部32の外周面を覆う。このとき、筒部23の凸部23pを、円筒部32の溝32gに通す。そして、筒部23を回転させることにより、凸部23pと溝32gとが係合する。より具体的には、まず、凸部23pを溝32gの部分32gaに通して第1方向D1に移動させる。そして、筒部23を回転させて、凸部23pを、溝32gの部分32gbに通す。凸部23pが溝32gの凸部32gcを乗り越える。これにより、第2部材20が、第1方向D1において、第1部材10から抜けることが抑制される。したがって、第1部材10と第2部材20との接続の解除が抑制される。
【0030】
この例では、凸部23pと凸部32gcとの係合により、筒部23が逆方向に回転することが抑制される。これにより、第1部材10及び第2部材20は、第1部材10及び第2部材20の一方を引っ張っても他方が抜けない状態、すなわち、第1部材10と第2部材20との接続が解除されないロック状態となる。筒部23を逆方向に回転させることで、凸部23pを、凸部32gc及び部分32gbを通過させて、再び部分32gaまで通すことができる。これにより、第1部材10及び第2部材20は、第1部材10及び第2部材20の一方を引っ張って他方から抜くことができる状態、すなわち、ロック状態が解除されたロック解除状態となる。
【0031】
図5は、実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
図5は、取付部材100を、第1部材10に取り付けていない状態を表す。この例では、取付部材100の取付部60aは、直方体形状である。取付部60aは、第1方向D1において並ぶ2つの面(前板部30f、及び後板部30b)を有する。前述の円筒部32は、前板部30fに設けられている。後板部30bには、開口が設けられている。
【0032】
取付部60aは、前板部30fと後板部30bとを接続する4つの面(上板部30u、下板部30d、右板部30m、及び左板部30h)を有する。これら4つの面のそれぞれには、開口30wが設けられている。各面における開口30wは、直方体の辺以外部分を貫通するように設けられている。
【0033】
取付部60aの後板部30bの内側には、弾性ツメ41aが設けられている。弾性ツメ41aは、取付部60aを第1部材10に取り付けた際に、第1部材10を接続口31に向けて押し付ける。
【0034】
取付部60aは、複数の支持部42sを有する。この例では、4つの支持部42sが設けられている。4つの支持部42sのそれぞれは、直方体状のカバー部30の、前板部30fから後板部30bへ延びる4つの辺のそれぞれに設けられている。
【0035】
支持部42sは、第1方向D1に沿って延びる梁構造を有する。支持部42sは、弾性により、第1方向D1と垂直な方向に撓むことができる。これにより、支持部42sは、第1部材10に接して、第1方向D1と垂直な方向に第1部材10を押すようにして、第1部材10に沿う。これにより、支持部42sは、第1部材10を支持する。
【0036】
支持部42sは、例えば、梁部42saと、リブ42sbと、を有する。梁部42saは、第1方向D1に沿って延びる。梁部42saは、例えば断面L字状である。リブ42sbは、梁部42saからカバー部30の内側に向けて突出するようにL字状に設けられている。
【0037】
図6は、実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
図6は、取付部材100の分解図である。取付部材100は、上部材33と、下部材34と、を含む。上部材33と下部材34とは、上下(第1方向D1に垂直な第2方向D2)に並ぶ。取付部材100は、上部材33と下部材34との組合せにより構成される。つまり、上部材33と下部材34とを組み立て、固定具35で固定することにより、取付部材100が形成される。固定具35は、例えば、上部材33と下部材34とを締結するネジである。
【0038】
上部材33と下部材34とは、対称な形状を有する。すなわち、上部材33の形状と、下部材34の形状とは、互いに同じである。例えば、上部材33と下部材34とは、同じ1つの金型を用いて成形することができる。
【0039】
図6に表したように、上部材33及び下部材34のそれぞれは、位置決めピンP1と、ピン穴P2と、ネジ穴P3と、を有する。上部材33及び下部材34のそれぞれにおいて、位置決めピンP1は、対角の角部に2つ設けられている。また、上部材33及び下部材34のそれぞれにおいて、ピン穴P2は、対角の角部に2つ設けられている。上部材33及び下部材34のそれぞれにおいて、ネジ穴P3は、4つの角部に設けられている。
【0040】
上部材33と下部材34との間に第1部材10を配置する。そして、上部材33及び下部材34の一方の位置決めピンP1を、上部材33及び下部材34の他方のピン穴P2に挿入するようにして、上部材33と下部材34とを組み合わせる。これにより、第1部材10を上部材33と下部材34とで挟むようにする。そして、その状態で、上部材33のネジ穴P3及び下部材34のネジ穴P3に、固定具35を挿入して、上部材33と下部材34とを固定する。固定具35は、上部材33と下部材34との、前後左右における位置関係を固定する。また、固定具35は、ネジの締め込み量によって、上部材33と下部材34との上下方向における位置関係を調節できる。
【0041】
これにより、第1部材10に、取付部60aを取付けることができる。取付部60aによって、第1部材10に抜け止め部50aを取り付けることができる。
【0042】
上部材33と下部材34とを組み合わせると、上部材33及び下部材34の一方に設けられた弾性ツメ41aが、上部材33及び下部材34の他方に設けられた傾斜面に押されることで、第1部材10を押す。上部材と下部材との位置関係(すなわちネジの締め込み量)によって、弾性ツメ41aが第1部材10を押す量を調整できる。また、例えば、上部材33と下部材34との間に第1部材10を収容すると、複数の支持部42sが第1部材10を互いに押し付けるように支持することで、第1部材10の取付部60aに対する位置が調整される。例えば、第1部材10の第1接続部11と接続口31との中心位置が合わせられる。
【0043】
以上説明したように、抜け止め部50は、電気機器(第1部材10)とケーブル(第2部材20)との接続の解除を抑制する。具体的には、抜け止め部50は、第1接続部11と第2接続部21とが離れて、電気機器とケーブルとの間において電力及び通信信号の少なくともいずれかが伝送出来ない状態となることを抑制する。そして、実施形態においては、電気機器(第1部材10)及びケーブル(第2部材20)のいずれか一方に、抜け止め部50を後付けすることができる。これにより、例えば電気機器やケーブルが接続をロックするロック機構等を有していない場合でも、取付部材100(抜け止め部50)を後付けすることにより、簡便に接続の解除を抑制することができる。
【0044】
なお、後付けとは、電気機器及びケーブルとは別体のものを、取り付けることができることである。後付け可能な部材は、電気機器の使用者又は作業者が、必要に応じて、電気機器及びケーブルの外側から取り付けることができる外付け部材でよい。上述の例では、ネジとケース(取付部60a)とによって、電気機器の外面に抜け止め部50aが取り付けられる。後付けされる部材とは、電気機器及びケーブルの少なくともいずれかと同梱される製品であってもよいし、電気機器及びケーブルの少なくともいずれかとは別の製品であってもよい。
【0045】
例えば、抜け止めのために、ケーブル自体または電気機器自体に特別な構造を追加する方法も考えられる。しかしながら、この場合には、開発や製造にコストや時間が掛かる恐れがある。例えば、ロック機能が後から必要になった場合にロック機能付きに改造または再度開発することは、開発コストや開発期間の観点から、特に少量製品が対象である場合には、困難である。例えば、特別な構造が追加された部材においては、規格認証の取得に時間が掛かる場合がある。これに対して、実施形態においては、抜け止め部50を後付けすることができる。これにより、開発や製造に係るコストや時間の増大を抑制しながら、ケーブルと電気機器との着脱が容易な、抜け止め機能(例えばロック機能)を提供することができる。
【0046】
上述したように、この例では、抜け止め部50aは、ロック機構である。つまり、抜け止め部50aは、ケーブル(第2部材20)と電気機器(第1部材10)との接続がロックされたロック状態と、ロック状態が解除されたロック解除状態との切替を可能とする。必要に応じてロック状態に切り替えることで、より確実に接続状態を維持しつつ、ロック解除状態に切り替えることで、ケーブルと電気機器との着脱性の低下を抑制することができる。
【0047】
また、この例では、抜け止め部50aは、電気機器に後付けされる。これにより、電気機器がロック機構等を有していない場合でも、電気機器に接続の解除を抑制する機能を付加することができる。ただし、実施形態においては、抜け止め部50は、ケーブルに後付けされてもよい。
【0048】
上述したように、取付部60aは、電気機器の筐体10cを収容するケースである。取付部60aをケースとすることで、取付部材100と電気機器とを、所定の位置関係としやすい。例えば、抜け止め部50aと電気機器の第1接続部11との位置ずれを抑制しやすい。例えば、上述したように、弾性ツメ41aや支持部42sによって、電気機器を所定の位置に保持することができる。また、ケースに開口30wを設けることで、電気機器の放熱性を向上させることができる。
【0049】
取付部材100は、電気機器及びケーブルのいずれかに着脱自在である。例えば、抜け止め部50aは、取付部60aによって、電気機器に対して着脱自在である。これにより、取付部材100を必要に応じて交換することができる。例えば、取付部材100が万一破損した場合や、別の方式のロック機構を採用する場合などに、別の取付部材100を後付けすることができる。また、取付部材100が邪魔になる場合には、取り外すことができ、使い勝手がよい。
【0050】
ただし、抜け止め部50を後付けする方法は、上記の例に限らず、接着、嵌合、螺合、または係合など任意の方式でよい。取付部60は、必ずしも電気機器を収容可能なケースでなくてもよい。実施形態に係る取付部材は、電気機器又はケーブルの一部に対して取り付けられる(例えば装着される)ものでもよい。例えば、抜け止め部50を後付けするための取付部60は、接着剤が塗布される接着面、ネジが通されるネジ穴、嵌め合わされる凸部(又は凹部)、又はスナップフィットの係合部(弾性ツメ)などであってもよい。取付部材100(抜け止め部50)は、電気機器及びケーブルのいずれかから取り外せないように後付けされてもよい。この場合には、例えば抜け止め部50をしっかりと固定しやすい。
【0051】
実施形態において、取付部60は、ケーブルと電気機器とを接続しない状態においても、抜け止め部50をケーブル及び電気機器のいずれか一方に取り付けたまま(例えば固定したまま)とすることができる。例えば、
図3に表したように、ケーブルと電気機器との接続が解除された状態において、抜け止め部50は、電気機器に後付けされている。抜け止め部50が後付けされたままの状態の電気機器に対して、ケーブルを抜き差しすることができる。これにより、ケーブルと電気機器との着脱性を向上させることができる。例えば、容易にロック状態とロック解除状態とを切り替えることができる。また、抜け止め部50を紛失することを抑制することができる。
【0052】
なお、接続の解除を抑制する抜け止め部50とは、抜け止め部50が単独で接続の解除を抑制するものでもよいし、その他の部材と組み合わされて接続の解除を抑制するものでもよい。例えば、電気機器及びケーブルの一方に取り付けられた抜け止め部50は、電気機器及びケーブルの他方と組み合わされて接続の解除を抑制する。例えば、上述の例では、抜け止め部50aは、ケーブルの一部(例えば筒部23)と組み合わされて、接続の解除を抑制する。あるいは、電気機器及びケーブルの一方に取り付けられた抜け止め部50は、電気機器及びケーブルの他方に直接的又は間接的に取り付けられた部材と組み合わされて接続の解除を抑制するものでもよい。
【0053】
抜け止め部50は、接続をロックするロック機構の少なくとも一部を構成するものでよい。例えば、ロック状態とロック解除状態との切替は、抜け止め部50とその他の部材(例えば筒部23)との組合せによるものであってもよい。抜け止め部50が接続の解除を抑制する方法は、係合に限らず、螺合、結束、または摩擦など、接続部を抜けにくくする任意の方式でよい。
【0054】
図7及び
図8は、実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
図7は、実施形態に係る取付部材101が取り付けられた第1部材10に、第2部材20が接続された状態を表す。
図8は、取付部材101が取り付けられた第1部材10に、第2部材20が接続される前の状態を表す。取付部材101は、抜け止め部50の構造において、上述の取付部材100と異なる。この例では、抜け止め部50として、抜け止め部50bが設けられている。抜け止め部50bは、取付部60aによって、第1部材10に後付けされる。抜け止め部50bは、取付部60aと一体でよい。
【0055】
抜け止め部50bは、接続口31が設けられた円筒部32を有する。この例においても、円筒部32は、例えばケース状の取付部60aの側面から第1方向D1に沿って突出している。抜け止め部50bは、さらに突起部32rを有する。突起部32rは、円筒部32の外周から、第1方向D1に交差する方向に延びている。
図8に表したように、突起部32rには、突起部32rを第1方向D1に貫通する孔32raが設けられている。この例では、円筒部32に2つの突起部32rが設けられている。
【0056】
図8に表したように、この例では、第2部材20は、筒部23の代わりに、リング部24を有する。リング部24の内側にケーブル(第2接続部21及びフランジ部22)の軸が通されている。例えば、リング部24は、第2部材20の一部として、第2部材20から取り外せないように取り付けられている。リング部24は、フランジ部22とは別体でもよい。リング部24の外径は、フランジ部22の径D22よりも大きい。リング部24には、リング部24を第1方向D1に貫通する孔24aが設けられている。孔24aは、リング部24のうち、第1方向D1に対して交差する方向に延在する鍔状部分に設けられている。この例では、2つの孔24aが設けられている。
【0057】
第2接続部21を、接続口31及び第1接続部11に挿入して、第1部材10と第2部材20とを接続する。この状態で、孔32raと孔24aとに結束バンド52を通して、抜け止め部50bとリング部24とを結束する。これにより、第2接続部21が第1接続部11から抜けることが抑制され、第1部材10と第2部材20との接続が解除されることが抑制される。
【0058】
このように、電気機器に取り付けられた抜け止め部50bは、第2部材20のリング部24及びリング部24に取り付けられる結束バンド52と組み合わされて、接続の解除を抑制する。言い換えれば、ロック機構は、抜け止め部50bとリング部24と結束バンド52とによって構成される。
【0059】
取付部材101においても、抜け止め部50bを電気機器に後付けすることができ、簡便に接続の解除を抑制することができる。
【0060】
図9~
図11は、実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
実施形態に係る取付部材102は、第2部材20(ケーブル)に後付け可能である。
図9、
図10、
図11は、それぞれ、第2部材20に対して取付部材102を、取り付け前の状態、取り付け途中の状態、取り付け後の状態を表す。
【0061】
取付部材102は、取付部60(取付部60c)と、抜け止め部50(抜け止め部50c)とを有する。取付部60cは、概ね筒状である。具体的には、取付部60cは、湾曲した側壁部61を有する。
図9に表したように、側壁部61は、軸方向D4に沿って見た場合に環状(円状)である。側壁部61は、軸方向D4の一端から他端まで延びる開口部62を有する。開口部62の幅62wは、第2部材20のケーブル線25の径25wよりも大きい。抜け止め部50cは、筒状の側壁部61の内周面に設けられた凸部である。
【0062】
図10に表したように、開口部62を介して、ケーブル線25を側壁部61の内側に通す。そして、
図11に表したように、筒状の側壁部61が、第2部材20のフランジ部22の外周を覆うように、取付部材102を移動させる。このようにして、取付部材102(抜け止め部50c)を、取付部60cによって第2部材20に後付けすることができる。例えば、取付部材102は、第2部材20に対して着脱自在である。
【0063】
取付部材102が後付けされた第2部材20の第2接続部21を、
図3等に表した接続口31及び第1接続部11に挿入する。これにより、第1部材10と第2部材20とが接続される。そして、前述の溝32gと凸部23pとの係合と同様にして、溝32gと抜け止め部50cとを係合させる。取付部材102と、取付部材101と、によって、第1部材10と第2部材20との接続の解除が抑制される。
【0064】
このように、例えば、ケーブル及び電気機器の一方に、取付部材(第1取付部材)が後付けされ、ケーブル及び電気機器の他方に別の取付部材(第2取付部材)が後付けされてもよい。第1取付部材の抜け止め部50は、第2取付部材の抜け止め部50とともに、ケーブルと電気機器との接続の解除を抑制する。電気機器及びケーブルの両方がロック機構等を有していない場合でも、後付けによって、接続の解除を抑制する機能を付加することが可能となる。
【0065】
なお、第1部材10に円筒部32(抜け止め部50a)を後付けする構成ではなく、予め第1部材10に円筒部32と同様の構造を設けてもよい。すなわち、抜け止め部50は、ケーブル及び電気機器の両方に後付けされるものでもよいし、ケーブル及び電気機器の一方のみに後付けされるものでもよい。
【0066】
図12~
図14は、実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
図12は、実施形態に係る取付部材103が取り付けられた第1部材10に、第2部材20が接続された状態を表す。
図13、
図14は、それぞれ、取付部材103が取り付けられた第1部材10に第2部材が接続される前の状態、接続される途中の状態を表す。取付部材103は、抜け止め部50の構造において、上述の取付部材100と異なる。この例では、抜け止め部50として、抜け止め部50dが設けられている。抜け止め部50dは、取付部60aによって、第1部材10に後付けされる。抜け止め部50dは、取付部60aと一体でよい。
【0067】
抜け止め部50dは、筒体70を有する。筒体70は、例えばケース状の取付部60aの側面から第1方向D1に沿って突出している。筒体70は、第1筒部71と、第2筒部72と、を有する。第2筒部72は、筒体70の先端側である。第1筒部71は、ケース状の取付部60aの側面と、第2筒部72を接続する。
【0068】
第2筒部72は開くことができる。具体的には、
図13に表したように、第2筒部72は、可動部72aと可動部72bとを有する。可動部72aは、可撓性を有する接続部によって第1筒部71と接続されている。可動部72aは、第1筒部71との接続部を支点として上方に回動することができる。同様に、可動部72bは、可撓性を有する接続部によって第2筒部72と接続されている。可動部72bは、第1筒部71との接続部を支点として下方に回動することができる。第1筒部71、第2筒部(可動部72a、可動部72b)及び取付部60aは、例えば一体に成形されている。
【0069】
図14に表したように、開いた第2筒部72、第1筒部71及び第1部材10(第1接続部11)に第2部材20(第2接続部21)を挿入して、第1部材10と第2部材20とを接続する。可動部72aの先端、可動部72bの先端には、それぞれ、係合部72ac、係合部72bcが設けられている。係合部72acと係合部72bcとは、例えば、弾性爪(スナップフィット)、及び、弾性爪が係合する穴部である。可動部72a及び可動部72bのそれぞれに、弾性爪及び穴部が1つずつ設けられている。係合部72acと係合部72bcとの係合により、
図12のように第2筒部72が閉じた状態が保持される。
【0070】
図12のように第2筒部72が閉じた状態において、第2筒部72の先端面(第1方向D1と交差する面)には開口73が形成される。フランジ部22が、筒体70内に配置され、ケーブル線25は、筒体70の外部に延びる。開口73の径D73は、第2部材20の第2接続部21の径(最大幅)よりも小さく、フランジ部22の径(最大幅)よりも小さく、ケーブル線25の径よりも大きい。例えば、筒体70に覆われたフランジ部22が筒体70と当接することにより、第2接続部21が、第1部材10から離れることが制限される。これにより、抜け止め部50dは、第1部材10と第2部材20との接続が解除されることを抑制する。このように、後付けされる取付部材103は、第1接続部11と第2接続部21との両方を覆うものでもよい。
【0071】
例えば、互いに接続された状態の第1接続部(例えばコンセント)と第2接続部(例えばプラグ)に対して、第1接続部と第2接続部との両方を覆うようにして、ケース(カバー)を取り付ける方法も考えられる。つまり、第1接続部と第2接続部とを接続した後に、接続部全体(第1、2接続部の両方)をケースに入れて、ケースを閉じる。ただし、この方法では、ケース自体が大型化する恐れがある。また、接続前において、ケースは、コンセント側にもプラグ側にも固定されていないため、ケースを紛失してしまう恐れがある。また、第1接続部と第2接続部との着脱の際には、接続部全体をケースから出し入れすることになり、着脱の手順が煩雑となる。例えば、ケースを開けて、ケースから接続部全体を取り出し、コネクタの抜き差しをするという手順となる。また、ケースの形状は、収容する接続部全体の形状に合わせて、専用に設計されることがある。この場合、ケースの内部形状は、第1接続部と第2接続部とが接続された形状に合わせられるため、組合せの自由度が低い。すなわち、例えば、第1接続部に、第2接続部とは別の形状の第3接続部を接続した場合、互いに接続された第1接続部と第3接続部とが、ケースに入らないことがある。
【0072】
これに対して、実施形態においては、抜け止め部50は、第1部材10及び第2部材20のいずれか一方に後付けできるため、抜け止め部50を紛失することが抑制できる。また、抜け止め部50を取り付けたまま、第1接続部11と第2接続部21とを着脱できるため、着脱が容易である。必要に応じて、抜け止め部50を接続する部材の一部に後付けすることにより、接続する部材の自由度を向上させることができる。
【0073】
図15は、実施形態に係る取付部材を例示する模式的斜視図である。
実施形態に係る取付部材104は、第2部材20(ケーブル)に後付け可能である。取付部材104は、抜け止め部50eを有する。抜け止め部50eは、例えばゴムなどの樹脂を含むリング状である。抜け止め部50eは、第2部材20のフランジ部22の外周側面に被せるようにして、後付けされる。
【0074】
第2接続部21を、接続口31及び円筒部32を介して、第1接続部11に挿入して、第1部材10と第2部材20とを接続する。このとき、抜け止め部50eの外周面は、円筒部32の内周面32fと接触する。抜け止め部50eと内周面32fとの間の摩擦によって、第2接続部21が第1接続部11から抜けることが抑制される。
【0075】
実施形態において、第1部材10(電気機器)及び第2部材20(ケーブル)は、上記の例に限定されない。電気機器は、電気回路を含み、任意の機能を有する機器でよい。例えば、電気機器には、電圧を変換する機器、給電機器、または、通信信号の中継機器などが挙げられる。電気機器は、例えば電動ベッドのアクチュエータ等の他の機器を制御するコントローラ(例えばCPU等を含む制御回路)でもよいし、他の機器を操作するためのリモコンでもよい。ケーブルは、例えば、給電又は受電するための電源ケーブルでもよいし、他の機器、コントローラまたはリモコンとの間で通信信号を送信又は受信するための通信ケーブルでもよい。
【0076】
通信信号は、電気機器、または、その電気機器に直接的又は間接的に接続された別の機器に、任意の情報を伝達する信号でよい。例えば、通信信号は、当該電気機器または当該別の機器の動作を制御する信号である。例えば、電気機器がアクチュエータと接続される回路を内蔵したコントロールボックスの場合、アクチュエータの位置情報を含む信号が、通信信号として、コントロールボックスとアクチュエータとの間で送受信される。また、この場合、アクチュエータには、例えばコントロールボックスから電力が供給される。接続は、第1部材10と第2部材20とが近接(例えば接触)することで信号等の伝達が可能となる任意の方式でよい。例えば、通信ケーブルは、電線を含んでもよいし、光ケーブルを含んでもよい。
【0077】
図16は、電動ベッドの一部を例示する模式的斜視図である。
図16に表したように、電動ベッド200は、フレーム201と、コントロールボックス202と、アクチュエータ203と、リモコン204と、を有する。
【0078】
アクチュエータ203は、フレーム201と接続されている。アクチュエータ203の動作によってフレーム201の一部の位置(例えば高さや傾き)を変化させることができる。これにより、電動ベッド200の背ボトムや脚ボトムなどを動かすことができる。
【0079】
アクチュエータ203は、コントロールボックス202と通信可能に接続される。コントロールボックス202は、アクチュエータ203の動作を制御するための制御回路を含む。アクチュエータ203は、コントロールボックス202からの信号を受信して、その信号に応じて動作する。
【0080】
リモコン204は、コントロールボックス202と通信可能に接続される。リモコン204は、使用者が電動ベッド200の動作を操作したり設定したりするための手元スイッチである。使用者がリモコン204のボタンを押すと、その操作に応じた信号がコントロールボックス202に送信される。コントロールボックス202は、リモコン204から受信した信号に基づいて、例えばアクチュエータ203を動作させる。
【0081】
図17は、電動ベッドの一部の接続を例示する模式図である。
図17は、リモコン204とコントロールボックス202との接続を模式的に表す。コントロールボックス202は、リモコン204のケーブル204cによって、リモコン204のリモコン本体204bと接続される。コントロールボックス202には、例えば、取付部材105が後付けされている。取付部材105は、抜け止め部50を有する。このように、第1部材10がコントロールボックス202であり、第2部材20がリモコン204のケーブル204cであってもよい。
【0082】
図17は、アクチュエータ203とコントロールボックス202との接続を模式的に表す。コントロールボックス202は、アクチュエータ203のケーブル203cによって、アクチュエータ203のアクチュエータ本体203bと接続される。このように、第1部材10がコントロールボックス202であり、第2部材20がアクチュエータ203のケーブル203cであってもよい。
【0083】
例えば、リモコン本体204bと、ケーブル204cとは、着脱可能であってもよい。この場合、例えばリモコン本体204bやケーブル204cに、抜け止め部50を後付けしてもよい。すなわち、第1部材10がリモコン本体204bであり、第2部材20がケーブル204cであってもよい。
【0084】
例えば、アクチュエータ本体203bと、ケーブル203cとは、着脱可能であってもよい。この場合、例えばアクチュエータ本体203bやケーブル203cに、抜け止め部50を後付けしてもよい。すなわち、第1部材10がアクチュエータ本体203bであり、第2部材20がケーブル203cであってもよい。
【0085】
本願明細書において、「垂直」は、厳密な垂直だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直であれば良い。
【0086】
本願明細書において、同じとは、実質的に同じであればよく、例えば製造条件のばらつき等に起因して僅かに異なる場合も、同じに含まれる。
【0087】
実施形態は、以下の構成を含んでもよい。
(構成1)
電気機器と接続されるケーブルであって、前記電気機器と前記ケーブルとの間において電力及び通信信号の少なくともいずれかが伝送可能なケーブルと、前記電気機器と、の接続の解除を抑制する抜け止め部を備え、
前記抜け止め部は、前記ケーブル及び前記電気機器のいずれか一方に後付けされる、取付部材。
(構成2)
前記抜け止め部は、前記ケーブルと前記電気機器との接続がロックされたロック状態と、前記ロック状態が解除されたロック解除状態と、の切替を可能とする、構成1に記載の取付部材。
(構成3)
前記抜け止め部は、前記電気機器に後付けされる、構成1または2に記載の取付部材。
(構成4)
前記抜け止め部は、前記ケーブルに後付けされる、構成1または2に記載の取付部材。
(構成5)
前記ケーブル及び前記電気機器のいずれか他方には、別の取付部の別の抜け止め部が後付け可能であり、
前記ケーブル及び前記電気機器の前記いずれか一方に後付けされた前記抜け止め部は、前記ケーブル及び前記電気機器のいずれか他方に後付けされた前記別の抜け止め部とともに、前記ケーブルと前記電気機器との接続の解除を抑制する、構成1~3のいずれか1つに記載の取付部材。
(構成6)
前記抜け止め部を前記ケーブル及び前記電気機器の前記いずれか一方に取り付けるための取付部をさらに備え、
前記取付部は、前記電気機器の筐体を収容するケースである、構成1~3、5のいずれか1つに記載の取付部材。
【0088】
前述の実施形態は、本発明を具現化した例であり、本発明はこれらの実施形態には限定されない。例えば、前述の実施形態において、いくつかの構成要素を追加、削除または変更したものも本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0089】
10 第1部材、 10c 筐体、 11 第1接続部、 11g 凹部、 11t 端子、 20 第2部材、 21 第2接続部、 21g 孔、 21p 凸部、 22 フランジ部、 22s 外周側面、 23 筒部、 23p 凸部、 24 リング部、 24a 孔、 25 ケーブル線、 25w 径、 30 カバー部、 30b 後板部、 30d 下板部、 30f 前板部、 30h 左板部、 30m 右板部、 30u 上板部、 30w 開口、 31 接続口、 32 円筒部、 32f 内周面、 32g 溝、 32ga、32gb 部分、 32gc 凸部、 32r 突起部、 32ra 孔、 33 上部材、 34 下部材、 35 固定具、 41a 弾性ツメ、 42s 支持部、 42sa 梁部、 42sb リブ、 50、50a~50e 抜け止め部、 52 結束バンド、 60、60a、60c 取付部、 61 側壁部、 62 開口部、 62w 幅、 70 筒体、 71 第1筒部、 72 第2筒部、 72a 可動部、 72ac 係合部、 72b 可動部、 72bc 係合部、 73 開口、 100~105 取付部材、 200 電動ベッド、 201 フレーム、 202 コントロールボックス、 203 アクチュエータ、 203b アクチュエータ本体、 203c ケーブル、 204 リモコン、 204b リモコン本体、 204c ケーブル、 D1~D3 第1~第3方向、 P1 位置決めピン、 P2 ピン穴、 P3 ネジ穴