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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177859
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】乗員検知方法及び乗員検知装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20241217BHJP
   B60R 16/037 20060101ALI20241217BHJP
   G01S 5/14 20060101ALI20241217BHJP
   B60R 16/023 20060101ALI20241217BHJP
   G01S 5/04 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
B60R11/02 W
B60R16/037
G01S5/14
B60R16/023 Z
G01S5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096229
(22)【出願日】2023-06-12
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】根本 俊吾
【テーマコード(参考)】
3D020
5J062
【Fターム(参考)】
3D020BA06
3D020BA07
3D020BA09
3D020BC02
3D020BC05
3D020BC07
3D020BE03
5J062BB05
5J062CC11
5J062FF01
5J062GG02
(57)【要約】
【課題】車載システムを、車両を運転する運転者に関連付けられたプロファイルで設定し、さらに、運転者と一緒に車両に同乗する同乗者に応じて、車載システムを異なるモードで制御することができる乗員検知方法及び乗員検知装置を提供する。
【解決手段】乗員検知方法及び乗員検知装置は、複数の受信機により、車両の周囲に位置する一又は複数の携帯機からの電波を受信し、当該電波に基づいて特定される、車両を基準とする携帯機の相対位置に基づいて、携帯機のうち車両の運転席に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出する。そして、車両に搭載された車載機器を、特定携帯機に関連付けられたプロファイルによって設定し、携帯機のうち、特定携帯機を除く他携帯機の有無に基づいて、車載機器を制御するモードを設定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の周囲に位置する一又は複数の携帯機からの電波を受信する複数の受信機と、コントローラと、を備える乗員検知装置に係る乗員検知方法であって、
前記コントローラは、
前記電波に基づいて特定される、前記車両を基準とする前記携帯機の相対位置に基づいて、前記携帯機のうち前記車両の運転席に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出し、
前記車両に搭載された車載機器を、前記特定携帯機に関連付けられたプロファイルによって設定し、
前記携帯機のうち、前記特定携帯機を除く他携帯機の有無に基づいて、前記車載機器を制御するモードを設定すること
を特徴とする乗員検知方法。
【請求項2】
前記複数の受信機は、前記車両の車体中心から見て、
前記車両の前方側且つ運転席側に設けられた第1受信機と、
前記車両の前方側且つ助手席側に設けられた第2受信機と、
前記車両の後方側且つ運転席側に設けられた第3受信機と、
前記車両の後方側且つ助手席側に設けられた第4受信機と、
を少なくとも含むこと
を特徴とする、請求項1に記載の乗員検知方法。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記電波に基づいて、
前記携帯機と前記第1受信機の間の第1距離、
前記携帯機と前記第2受信機の間の第2距離、
前記携帯機と前記第3受信機の間の第3距離、
前記携帯機と前記第4受信機の間の第4距離、
を算出し、
前記第1距離、前記第2距離、前記第3距離、前記第4距離、に基づいて、前記相対位置を特定すること
を特徴とする、請求項2に記載の乗員検知方法。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記電波に基づいて、
前記携帯機と前記第1受信機を結ぶ線分と前記携帯機と前記第3受信機を結ぶ線分で挟まれた第1角度と、
前記携帯機と前記第2受信機を結ぶ線分と前記携帯機と前記第4受信機を結ぶ線分で挟まれた第2角度と、
を算出し、
前記第1角度、及び、前記第2角度に基づいて、前記相対位置を特定すること
を特徴とする、請求項2に記載の乗員検知方法。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記電波に基づいて、
前記携帯機と前記第1受信機を結ぶ線分と前記携帯機と前記第3受信機を結ぶ線分で挟まれた第1角度と、
前記携帯機と前記第2受信機を結ぶ線分と前記携帯機と前記第4受信機を結ぶ線分で挟まれた第2角度と、
を算出し、
前記車両の運転席側のドアが開放された際に、前記第2角度よりも前記第1角度が大きい前記携帯機のうち、前記第1受信機に最も近い前記携帯機を、前記特定携帯機として抽出すること
を特徴とする、請求項2に記載の乗員検知方法。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記携帯機を識別する識別子に紐づけられた前記プロファイルを格納するデータベースと接続され、
前記電波から、前記特定携帯機を識別する特定識別子を検出し、
前記データベースから、前記特定識別子に基づいて前記プロファイルを読み出すこと
を特徴とする、請求項1に記載の乗員検知方法。
【請求項7】
前記モードは、前記特定携帯機のユーザによって前記プロファイルに予め紐づけられたモードであること
を特徴とする、請求項1に記載の乗員検知方法。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記携帯機が前記特定携帯機のみで構成される場合に、前記モードを通常モードに設定し、
前記通常モードは、前記車載機器の全ての制御が許容されるモードであること
を特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の乗員検知方法。
【請求項9】
前記コントローラは、
全ての前記他携帯機が前記プロファイルに紐づけられているか否かを判定し、
全ての前記他携帯機が前記プロファイルに紐づけられていると判定した場合に、前記モードを第1同乗モードに設定し、
全ての前記他携帯機が前記プロファイルに紐づけられていると判定されなかった場合に、前記モードを第2同乗モードに設定し、
前記第1同乗モードにおいて前記車載機器において許容される制御と、前記第2同乗モードにおいて前記車載機器において許容される制御は、異なること
を特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の乗員検知方法。
【請求項10】
前記コントローラは、
前記車両の車室内を監視するセンサと接続され、
前記センサからの情報に基づいて、前記車両の運転者を除く乗員の属性を判定し、
前記属性に基づいて、前記第2同乗モードにおいて前記車載機器において許容される制御を決定すること
を特徴とする、請求項9に記載の乗員検知方法。
【請求項11】
車両の周囲に位置する一又は複数の携帯機からの電波を受信する複数の受信機と、コントローラと、を備える乗員検知装置であって、
前記コントローラは、
前記電波に基づいて特定される、前記車両を基準とする前記携帯機の相対位置に基づいて、前記携帯機のうち前記車両の運転席に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出し、
前記車両に搭載された車載機器を、前記特定携帯機に関連付けられたプロファイルによって設定し、
前記携帯機のうち、前記特定携帯機を除く他携帯機の有無に基づいて、前記車載機器を制御するモードを設定すること
を特徴とする乗員検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗員検知方法及び乗員検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの携帯機から送信されるウルトラワイドバンド(UWB)電波を、車両に搭載された複数の無線機によって受信し、UWB電波の到来時刻の差分からUWB電波の到来方向を算出し、到来方向に基づいて携帯機の位置を算出する技術が開示されている。当該技術によれば、算出した携帯機の位置に基づいて、携帯機に近接する車両のドアが開錠される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-99289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術によれば、車両を運転する運転者を特定するものではなく、車載システムを運転者に関連付けられたプロファイルで設定することができない。さらには、運転者と一緒に車両に同乗する同乗者に応じて、車載システムを異なるモードで制御することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものである。その目的とするところは、車載システムを、車両を運転する運転者に関連付けられたプロファイルで設定し、さらに、運転者と一緒に車両に同乗する同乗者に応じて、車載システムを異なるモードで制御することができる乗員検知方法及び乗員検知装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係る乗員検知方法及び乗員検知装置は、複数の受信機により、車両の周囲に位置する一又は複数の携帯機からの電波を受信し、当該電波に基づいて特定される、車両を基準とする携帯機の相対位置に基づいて、携帯機のうち車両の運転席に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出する。そして、車両に搭載された車載機器を、特定携帯機に関連付けられたプロファイルによって設定し、携帯機のうち、特定携帯機を除く他携帯機の有無に基づいて、車載機器を制御するモードを設定する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車載システムを、車両を運転する運転者に関連付けられたプロファイルで設定し、さらに、運転者と一緒に車両に同乗する同乗者に応じて、車載システムを異なるモードで制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る乗員検知装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る乗員検知装置の処理手順を示すフローチャートである。
図3図3は、車両の周囲に位置する携帯機と受信機の位置関係の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。説明において、同一のものには同一符号を付して重複説明を省略する。
【0010】
[乗員検知装置の構成]
図1は、本実施形態に係る乗員検知装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る乗員検知装置は、受信機P1~P4、センサ群71、データベース73、コントローラ100、を備える。コントローラ100は、有線あるいは無線の通信路によって、受信機P1~P4、データベース73、車載機器400と接続される。
【0011】
なお、図3に示すように、受信機P1~P4は、車両VCに搭載されるものとする。また、以下の説明のため、車両VCは、運転席ST1、助手席ST2、運転席側後部座席ST3、助手席側後部座席ST4を備えるものとする。
【0012】
受信機P1~P4は、車両VCの周囲に位置する一又は複数の携帯機からの電波を受信する。図3では、4台の受信機P1~P4が、車両VCに搭載される例が示されているが、これに限定されない。例えば、4台以上の複数台の受信機が車両VCに搭載されていてもよい。
【0013】
例えば、受信機P1~P4は、携帯機から送信されるウルトラワイドバンド(UWB)電波を受信するUWBアンテナである。その他、受信機P1~P4は、Bluetooth Low Energy(BLE)に対応したアンテナであってもよい。
【0014】
なお、携帯機は、ユーザが使用する携帯電話、スマートフォン、スマートウォッチ、その他のウェアラブルデバイスなどであってもよい。携帯機は、自身を識別する識別子を有しており、受信機P1~P4に対して、識別子の情報を電波で送信するものであってもよい。
【0015】
受信機P1は、車両VCの車体中心から見て、車両VCの前方側且つ運転席側に設けられた第1受信機である。受信機P2は、車両VCの車体中心から見て、車両VCの前方側且つ助手席側に設けられた第2受信機である。受信機P3は、車両VCの車体中心から見て、車両VCの後方側且つ運転席側に設けられた第3受信機である。受信機P4は、車両VCの車体中心から見て、車両VCの後方側且つ助手席側に設けられた第4受信機である。
【0016】
例えば、図3に示すように、受信機P1~P4のうち、受信機P1は、運転席ST1に最も近い位置に配置された受信機である。受信機P2は、助手席ST2に最も近い位置に配置された受信機である。受信機P3は、運転席側後部座席ST3に最も近い位置に配置された受信機である。受信機P4は、助手席側後部座席ST4に最も近い位置に配置された受信機である。
【0017】
受信機P1~P4によって受信する電波には、信号パルスが含まれ、当該信号パルスが携帯機から送信された送信時刻を取得することができる。受信機P1~P4において電波に含まれる信号パルスを受信した受信時刻と、送信時刻の差分から、信号パルスの伝搬時間を取得することができる。当該伝搬時間に光速度を乗算することにより、受信機P1~P4と携帯機の間の距離を算出することができる。その他、受信機P1~P4は、受信した電波の到来方向を検知するものであってもよい。
【0018】
車載機器400は、車両VCに搭載された各種の機器である。例えば、車載機器400は、スピーカーを含んでいてもよいし、ディスプレイを有する各種の情報端末を含んでいてもよい。また、車載機器400は、音楽プレーヤーを含んでいてもよい。さらには、車載機器400は、車両VCのサスペンションの制御、車両VCのクルーズコントロールの制御、車両VCに搭載された座席の位置・姿勢などの制御などを行う車両制御装置を含んでいてもよい。その他、車載機器400は、車両VCのドアや、車両VCのトランクルームのドアの施解錠を制御する施解錠装置を含むものであってもよい。
【0019】
なお、車載機器400は、後述するコントローラ100が設定する「モード」によって許容される制御の範囲で、制御される。
【0020】
センサ群71は、車両VCの車室内の乗員等の属性を検知する。例えば、センサ群71には、カメラが含まれていてもよい。当該カメラによって撮像した画像に基づいて、乗員を識別する情報を属性として取得するものであってもよい。撮像した画像に基づいて、乗員の体格、性別、年齢などを、乗員の属性として取得するものであってもよい。また、センサ群71には、座席の荷重センサが含まれていてもよい。荷重センサにより、乗員の体格、座席に置かれた荷物の有無、荷物の重量などを、乗員及び乗員に紐づく荷物の属性として取得するものであってもよい。
【0021】
データベース73は、車両VCの運転者(ユーザ)が使用する携帯機を識別する識別子、及び、識別子に紐づけられたプロファイルを格納する。ここで、「プロファイル」とは、後述する車載機器400の設定内容を運転者ごとに記録したデータである。車載機器400に設定されるプロファイルを切り替えることにより、識別子を介してプロファイルに対応付けられた運転者に合わせて、車載機器400の制御を行うことができる。その他、プロファイルには、運転者の指定により、運転者以外のユーザが使用する携帯機が紐づけられているものであってもよい。
【0022】
なお、データベース73に記録された各プロファイルには、一又は複数のモードが紐づけられる。ここで、「モード」とは、車載機器400において許容される制御の範囲を示すデータである。プロファイルに紐づけられたモードのうち、いずれのモードが選択されるかは、運転者以外に車両に同乗する同乗者の有無や、運転者と同乗者の関係に依存する。プロファイルに紐づけられるモードには、「通常モード」、「第1同乗モード」、「第2同乗モード」が少なくとも含まれる。
【0023】
ここで、「通常モード」、「第1同乗モード」、「第2同乗モード」のそれぞれについて説明する。「通常モード」では、車載機器400において全ての制御が許容される。「通常モード」は、運転者以外に車両VCに同乗する同乗者がいない場合に選択される。
【0024】
「第1同乗モード」は、同乗者がいる場合であって、当該同乗者の携帯機が予めプロファイルに紐づけられた同乗者である場合に選択される。「第1同乗モード」が示す、車載機器400において許容される制御の範囲は、同乗者の携帯機を自身のプロファイルに紐づける際に運転者が設定するものであってもよい。「第1同乗モード」が示す、車載機器400において許容される制御の範囲は、予め乗員検知装置に登録されたテンプレートの中から運転者が選択又はカスタマイズして設定するものであってもよい。その他、運転者は、同乗者の属性を示す情報を「第1同乗モード」と組にして、プロファイルに紐づけてもよい。
【0025】
「第2同乗モード」は、同乗者がいる場合であって、当該同乗者の携帯機が予めプロファイルに紐づけられた同乗者でない場合に選択される。「第2同乗モード」が示す、車載機器400において許容される制御の範囲は、予め運転者が設定するものであってもよい。「第2同乗モード」が示す、車載機器400において許容される制御の範囲は、予め乗員検知装置に登録されたテンプレートの中から運転者が選択又はカスタマイズして設定するものであってもよい。
【0026】
第1同乗モードにおいて車載機器400において許容される制御の範囲と、第2同乗モードにおいて車載機器400において許容される制御の範囲は、異なるものであってもよい。
【0027】
例として、同乗者が運転者の家族である場合を考える。「第1同乗モード」が示す制御の範囲に、車載機器400に含まれるヘッドレストスピーカーの音響設定の変更が含まれていてもよい。例えば、同乗者が後部座席に乗車する際に、音場を後部座席優先にする制御を許容してもよい。また、「第1同乗モード」が示す制御の範囲に、ヘッドレストスピーカーの出力調整が含まれていてもよい。例えば、同乗者が乗車する座席にのみ音を出力し、電力消費を抑える制御を許容してもよい。これらにより、同乗者が、より快適に車両VCに乗車することができる。
【0028】
別の例として、同乗者が子供である場合を考える。「第1同乗モード」が示す制御の範囲に、車載機器400に含まれる車両制御装置による、マイルドな走行設定(サスペンション・走行モードの設定)が含まれていてもよい。また、「第1同乗モード」が示す制御の範囲に、音を介して運転者への各種情報を通知する方法を除外する制御があってもよい。例えば、「第1同乗モード」が示す制御の範囲に、運転者への各種情報の通知方法をステアリングバイブレーションなどの振動による方法に限定する制御が含まれていてもよい。これらにより、同乗者が、より快適に車両VCに乗車することができる。
【0029】
次の例として、同乗者が他人である場合を考える。「第2同乗モード」が示す制御の範囲に、運転者に紐づいたメッセージアプリの表示を制限する制御、又は、運転者に紐づいた写真・動画アプリの表示を制限する制御などが含まれていてもよい。その他、「第2同乗モード」が示す制御の範囲に、音楽アプリのお気に入りリストの表示を制限する制御などが含まれていてもよい。これらにより、他人に運転者のプライベートな情報が閲覧されてしまうことを防止・抑制できる。運転者のプライバシーを確保することができる。さらには、運転者のプロファイルに紐づけられた同乗者のプライバシーも確保することができる。
【0030】
また、同乗者が他人である場合、「第2同乗モード」が示す制御の範囲に、警告音の音量・音色を所定の範囲に限定する制御が含まれていてもよい。「第2同乗モード」が示す制御の範囲に、クルーズコントロールにおける車間距離を通常設定よりも長くする制御が含まれていてもよい。これらにより、同乗する他人が不快感を持つことを抑制できる。
【0031】
その他、「第2同乗モード」は、センサ群71によって取得した乗員等の属性に基づいて修正されるものであってもよい。例えば、同乗する他人の属性が、他人の年齢が所定年齢以上であることを示す場合に、「第2同乗モード」が示す制御の範囲に、マイルドな走行設定(サスペンション・走行モードの設定)を含ませてもよい。これらにより、同乗者が、より快適に車両VCに乗車することができる。
【0032】
また、乗員に紐づく荷物が所定の大きさを超える場合、若しくは、所定の重量を超える場合に、荷物を積載するため、「第2同乗モード」が示す制御の範囲に、座席の位置・姿勢を変更する制御を含ませてもよい。その他、「第2同乗モード」が示す制御の範囲に、車両VCのトランクルームのドアの施解錠を行う制御を含ませてもよい。これらにより、同乗者が、より快適に車両VCに乗車することができる。
【0033】
コントローラ100(制御部または処理部の一例)は、CPU(中央処理装置)、メモリ、及び入出力部を備える汎用のマイクロコンピュータである。コントローラ100には、乗員検知装置の一部として機能させるためのコンピュータプログラム(乗員検知プログラム)がインストールされている。コンピュータプログラムを実行することにより、コントローラ100は、乗員検知装置が備える複数の情報処理回路(110、120、130、140、150)として機能する。
【0034】
なお、ここでは、ソフトウェアによって乗員検知装置が備える複数の情報処理回路(110、120、130、140、150)を実現する例を示す。ただし、以下に示す各情報処理を実行するための専用のハードウェアを用意して、情報処理回路(110、120、130、140、150)を構成することも可能である。また、複数の情報処理回路(110、120、130、140、150)を個別のハードウェアにより構成してもよい。更に、情報処理回路(110、120、130、140、150)は、車両にかかわる他の制御に用いる電子制御ユニット(ECU)と兼用してもよい。
【0035】
コントローラ100は、複数の情報処理回路(110、120、130、140、150)として、相対位置算出部110、特定携帯機抽出部120、プロファイル設定部130、判定部140、モード設定部150を備える。
【0036】
相対位置算出部110は、受信した携帯機の電波に基づいて、車両VCを基準とする携帯機の相対位置を特定する。車両VCの周囲に複数の携帯機が位置する場合には、相対位置算出部110は、携帯機ごとに、車両VCを基準とする携帯機の相対位置を特定する。
【0037】
例えば、相対位置算出部110は、受信機P1(第1受信機)から受信した携帯機の電波に基づいて、受信機P1と携帯機の間の第1距離を算出する。相対位置算出部110は、受信機P2(第2受信機)から受信した携帯機の電波に基づいて、受信機P2と携帯機の間の第2距離を算出する。相対位置算出部110は、受信機P3(第3受信機)から受信した携帯機の電波に基づいて、受信機P3と携帯機の間の第3距離を算出する。相対位置算出部110は、受信機P4(第4受信機)から受信した携帯機の電波に基づいて、受信機P4と携帯機の間の第4距離を算出するものであってもよい。
【0038】
そして、相対位置算出部110は、第1距離、第2距離、第3距離、第4距離、に基づいて、三角測量の原理によって、車両VCを基準とする携帯機の相対位置を特定するものであってもよい。なお、相対位置算出部110は、第1距離、第2距離、第3距離、第4距離のうちいずれか3つを用いて、携帯機の相対位置を特定するものであってもよい。
【0039】
また、相対位置算出部110は、受信機P1~P4によって受信した携帯機の電波の到来方向に基づいて、車両VCを基準とする携帯機の相対位置を特定するものであってもよい。さらには、相対位置算出部110は、携帯機の電波の到来方向、及び、携帯機と受信機の間の距離に基づいて、車両VCを基準とする携帯機の相対位置を特定するものであってもよい。
【0040】
その他、相対位置算出部110は、車両VCを基準とする携帯機の相対位置を精度よく測定する必要はなく、車両VCに対して携帯機が運転席側と助手席側のいずれの側にあるのかを特定するものであってもよい。また、相対位置算出部110は、車両VCに対して携帯機が前方側と後方側のいずれの側にあるのかを特定するものであってもよい。
【0041】
例えば、相対位置算出部110は、携帯機と受信機P1を結ぶ線分と携帯機と受信機P3を結ぶ線分で挟まれた第1角度を算出し、携帯機と受信機P2を結ぶ線分と携帯機と受信機P4を結ぶ線分で挟まれた第2角度を算出するものであってもよい。そして、相対位置算出部110は、第1角度、及び、第2角度に基づいて、車両VCを基準とする携帯機の相対位置を特定するものであってもよい。
【0042】
また、相対位置算出部110は、第2角度よりも第1角度が大きくなる携帯機について、運転席側にあると特定するものであってもよい。一方、相対位置算出部110は、第1角度よりも第2角度が大きくなる携帯機について、助手席側にあると特定するものであってもよい。
【0043】
その他、相対位置算出部110は、相対位置算出部110は、携帯機と受信機P1を結ぶ線分と携帯機と受信機P2を結ぶ線分で挟まれた第3角度を算出し、携帯機と受信機P3を結ぶ線分と携帯機と受信機P4を結ぶ線分で挟まれた第4角度を算出するものであってもよい。そして、相対位置算出部110は、第3角度、及び、第4角度に基づいて、車両VCを基準とする携帯機の相対位置を特定するものであってもよい。
【0044】
また、相対位置算出部110は、第4角度よりも第3角度が大きくなる携帯機について、車両の前方側にあると特定するものであってもよい。一方、相対位置算出部110は、第3角度よりも第4角度が大きくなる携帯機について、車両の後方側にあると特定するものであってもよい。
【0045】
例えば、図3に示すように、携帯機MP1及び携帯機MP2が、車両VCの周囲に位置している状況を想定する。携帯機MP1に関して、角度AG11は第1角度、角度AG12は第2角度である。一方、携帯機MP2に関して、角度AG21が第1角度、角度AG22は第2角度となっている。
【0046】
携帯機MP1において第2角度よりも第1角度が大きくなっている。したがって、相対位置算出部110は、携帯機MP1が運転席側にあると特定する。一方、携帯機MP2において第1角度よりも第2角度が大きくなっている。したがって、相対位置算出部110は、携帯機MP2が助手席側にあると特定する。
【0047】
特定携帯機抽出部120は、相対位置算出部110によって特定された携帯機の相対位置に基づいて、車両の周囲に位置する携帯機のうち、車両VCの運転席ST1に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出する。
【0048】
例えば、特定携帯機抽出部120は、携帯機の相対位置に基づいて、携帯機ごとに運転席ST1までの距離を算出する。そして、特定携帯機抽出部120は、運転席ST1までの距離が最も短い携帯機を、特定携帯機として抽出するものであってもよい。また、特定携帯機抽出部120は、上述した第2角度よりも第1角度が大きい携帯機のうち、第1受信機に最も近い携帯機を、特定携帯機として抽出するものであってもよい。
【0049】
なお、特定携帯機抽出部120は、車両VCの運転席ST1の側のドアが開放された場合に、特定携帯機として抽出するものであってもよい。車両VCの周囲に位置する携帯機の位置は、車両VCの周囲を乗員が移動することで変化し得る。そのため、タイミングに依存して、特定携帯機として抽出する携帯機は変動し得る。そこで、車両VCの運転席ST1の側のドアが開放されたタイミングにおける、携帯機の位置に基づいて、特定携帯機抽出部120は、車両VCの運転席ST1に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出するものであってもよい。
【0050】
プロファイル設定部130は、車両VCに搭載された車載機器400を、特定携帯機に関連付けられたプロファイルによって設定する。例えば、プロファイル設定部130は、特定携帯機から受信した電波から、特定携帯機を識別する識別子(特定識別子)を検出するものであってもよい。そして、プロファイル設定部130は、データベース73から、特定識別子に基づいて、特定携帯機に関連付けられたプロファイルを読み出すものであってもよい。
【0051】
プロファイル設定部130は、読み出したプロファイルに含まれる、車載機器400の設定内容にしたがって、車載機器400を設定する。これにより、特定携帯機を使用する運転者に合わせて、車載機器400の制御を行うことができる。
【0052】
判定部140は、電波を受信した携帯機のうち、特定携帯機を除く他携帯機の有無を判定する。つまり、判定部140は、電波を受信した携帯機が特定携帯機のみで構成されるか否かを判定するものであってもよい。
【0053】
また、判定部140は、電波を受信した携帯機のうち、特定携帯機を除く他携帯機について、運転者のプロファイルに紐づけられているか否かを判定するものであってもよい。
【0054】
モード設定部150は、受信機P1~P4によって電波を受信した携帯機のうち、特定携帯機を除く他携帯機の有無に基づいて、車載機器400を制御するモードを設定する。例えば、判定部140によって、電波を受信した携帯機が特定携帯機のみで構成されると判定された場合に、車載機器400を制御するモードを通常モードに設定するものであってもよい。
【0055】
また、判定部140によって、全ての他携帯機がプロファイルに紐づけられていると判定された場合に、モード設定部150は、車載機器400を制御するモードを第1同乗モードに設定するものであってもよい。さらに、判定部140によって、全ての他携帯機がプロファイルに紐づけられていると判定されなかった場合に、モード設定部150は、車載機器400を制御するモードを第2同乗モードに設定するものであってもよい。
【0056】
その他、モード設定部150は、センサ群71からの情報に基づいて、車両VCの運転者を除く乗員の属性を判定するものであってもよい。そして、モード設定部150は、センサ群71によって取得した乗員等の属性に基づいて、「第2同乗モード」を修正して設定するものであってもよい。つまり、モード設定部150は、乗員等の属性に基づいて、第2同乗モードにおいて車載機器400において許容される制御を決定するものであってもよい。
【0057】
[乗員検知装置の処理手順]
次に、本実施形態に係る乗員検知装置の処理手順を、図2のフローチャートを参照して説明する。図2は、本実施形態に係る乗員検知装置の処理手順を示すフローチャートである。
【0058】
図2に示す処理は、運転席ST1に運転者が乗車する前の車両VCが停車中の期間に繰り返し実行されるものであってもよいし、運転席ST1から運転者が降車した後の車両VCが停車中の期間に繰り返し実行されるものであってもよい。
【0059】
ステップS101において、受信機P1~P4は、車両の周囲に位置する携帯機の電波を受信する。
【0060】
ステップS103において、相対位置算出部110は、受信した携帯機の電波に基づいて、車両VCを基準とする携帯機の相対位置を特定する。
【0061】
ステップS105において、特定携帯機抽出部120は、携帯機の相対位置に基づいて、車両の周囲に位置する携帯機のうち、車両VCの運転席ST1に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出する。
【0062】
ステップS107において、プロファイル設定部130は、車載機器400にプロファイルを設定する。すなわち、プロファイル設定部130は、車両VCに搭載された車載機器400を、特定携帯機に関連付けられたプロファイルによって設定する。
【0063】
ステップS109において、判定部140は、電波を受信した携帯機のうち、特定携帯機を除く他携帯機が存在するか否かを判定する。
【0064】
他携帯機が存在しないと判定された場合(ステップS109でNOの場合)、ステップS111において、モード設定部150は、車載機器400を制御するモードを通常モードに設定する。
【0065】
一方、他携帯機が存在すると判定された場合(ステップS109でYESの場合)、ステップS113において、判定部140は、全ての他携帯機が設定したプロファイルに紐づけられているか否かを判定する。
【0066】
全ての他携帯機が設定したプロファイルに紐づけられていると判定された場合(ステップS113でYESの場合)、ステップS115において、モード設定部150は、車載機器400を制御するモードを第1同乗モードに設定する。
【0067】
一方、全ての他携帯機が設定したプロファイルに紐づけられていると判定されなかった場合(ステップS113でNOの場合)、ステップS117において、モード設定部150は、車載機器400を制御するモードを第2同乗モードに設定する。
【0068】
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置は、複数の受信機により、車両の周囲に位置する一又は複数の携帯機からの電波を受信し、当該電波に基づいて特定される、車両を基準とする携帯機の相対位置に基づいて、携帯機のうち車両の運転席に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出する。そして、車両に搭載された車載機器を、特定携帯機に関連付けられたプロファイルによって設定し、携帯機のうち、特定携帯機を除く他携帯機の有無に基づいて、車載機器を制御するモードを設定する。
【0069】
これにより、車載システムを、車両を運転する運転者に関連付けられたプロファイルで設定し、さらに、運転者と一緒に車両に同乗する同乗者に応じて、車載システムを異なるモードで制御することができる。その結果、車両に乗車する運転者及び同乗者の利便性を向上させることができる。
【0070】
また、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置において、複数の受信機は、車両の車体中心から見て、車両の前方側且つ運転席側に設けられた第1受信機と、車両の前方側且つ助手席側に設けられた第2受信機と、車両の後方側且つ運転席側に設けられた第3受信機と、車両の後方側且つ助手席側に設けられた第4受信機と、を少なくとも含むものであってもよい。これにより、車両の周囲に位置する携帯機の位置を精度よく測定することができる。そして、携帯機のうち車両の運転席に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出することができる。
【0071】
さらに、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置は、受信した電波に基づいて、携帯機と第1受信機の間の第1距離、携帯機と第2受信機の間の第2距離、携帯機と第3受信機の間の第3距離、携帯機と第4受信機の間の第4距離、を算出するものであってもよい。そして、第1距離、第2距離、第3距離、第4距離、に基づいて、相対位置を特定するものであってもよい。これにより、車両の周囲に位置する携帯機の位置を精度よく測定することができる。そして、携帯機のうち車両の運転席に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出することができる。
【0072】
また、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置は、受信した電波に基づいて、携帯機と第1受信機を結ぶ線分と携帯機と第3受信機を結ぶ線分で挟まれた第1角度と、携帯機と第2受信機を結ぶ線分と携帯機と第4受信機を結ぶ線分で挟まれた第2角度と、を算出するものであってもよい。そして、第1角度、及び、第2角度に基づいて、相対位置を特定するものであってもよい。
【0073】
これにより、車両の周囲に位置する携帯機が存在するエリアを特定することができる。そして、携帯機のうち車両の運転席に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出することができる。さらには、携帯機の位置の特定に必要な計算負荷を抑えることができる。
【0074】
さらに、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置は、受信した電波に基づいて、携帯機と第1受信機を結ぶ線分と携帯機と第3受信機を結ぶ線分で挟まれた第1角度と、携帯機と第2受信機を結ぶ線分と携帯機と第4受信機を結ぶ線分で挟まれた第2角度と、を算出するものであってもよい。そして、車両の運転席側のドアが開放された際に、第2角度よりも第1角度が大きい携帯機のうち、第1受信機に最も近い携帯機を、特定携帯機として抽出するものであってもよい。
【0075】
これにより、車両の周囲に位置する携帯機が存在するエリアを特定することができる。そして、携帯機のうち車両の運転席に最も近い携帯機を特定携帯機として抽出することができる。さらには、携帯機の位置の特定に必要な計算負荷を抑えることができる。
【0076】
また、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置は、携帯機を識別する識別子に紐づけられたプロファイルを格納するデータベースと接続され、受信した電波から、特定携帯機を識別する特定識別子を検出し、データベースから、特定識別子に基づいてプロファイルを読み出すものであってもよい。これにより、運転者に対応するプロファイルに基づいて車載機器を設定し、運転者に合わせた車載機器の制御を行うことができる。
【0077】
さらに、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置において、モードは、特定携帯機のユーザによってプロファイルに予め紐づけられたモードであってもよい。これにより、同乗者ごとに異なる車載機器の制御の内容を、運転者に対応するプロファイルで管理することができる。さらに、同乗者に合わせた車載機器の制御を行うことができる。
【0078】
また、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置は、携帯機が特定携帯機のみで構成される場合に、モードを通常モードに設定し、通常モードは、車載機器の全ての制御が許容されるモードであってもよい。これにより、同乗者が存在しない場合に、全ての制御が許容され、運転者にとって利便性の良い車両の状態を確保することができる。
【0079】
さらに、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置は、全ての他携帯機がプロファイルに紐づけられているか否かを判定し、全ての他携帯機がプロファイルに紐づけられていると判定した場合に、モードを第1同乗モードに設定するものであってもよい。また、全ての他携帯機がプロファイルに紐づけられていると判定されなかった場合に、モードを第2同乗モードに設定するものであってもよい。さらに、第1同乗モードにおいて車載機器において許容される制御と、第2同乗モードにおいて車載機器において許容される制御は、異なるものであってもよい。
【0080】
これにより、運転者のプロファイルに紐づけられた同乗者に対して、運転者が許可した車載機器の制御を許容することができ、車両の利便性を向上させることができる。一方で、運転者のプロファイルに紐づけられていない同乗者に対して、必要最小限の車載機器の制御のみを許容して、運転者のプライバシーを確保することができる。さらには、運転者のプロファイルに紐づけられた同乗者のプライバシーも確保することができる。
【0081】
また、本実施形態に係る乗員検知方法及び乗員検知装置は、車両の車室内を監視するセンサと接続され、センサからの情報に基づいて、車両の運転者を除く乗員の属性を判定し、属性に基づいて、第2同乗モードにおいて車載機器において許容される制御を決定するものであってもよい。これにより、運転者のプロファイルに紐づけられていない同乗者の属性に応じた、車載機器の制御を行うことができる。その結果、同乗者にとって、車両の利便性を向上させることができる。
【0082】
上述の実施形態で示した各機能は、1又は複数の処理回路によって実装されうる。処理回路には、プログラムされたプロセッサや、電気回路などが含まれ、さらには、特定用途向けの集積回路(ASIC)のような装置や、記載された機能を実行するよう配置された回路構成要素なども含まれる。
【0083】
以上、実施形態に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。この開示の一部をなす論述および図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0084】
本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0085】
71 センサ群
73 データベース
100 コントローラ
110 相対位置算出部
120 特定携帯機抽出部
130 プロファイル設定部
140 判定部
150 モード設定部
400 車載機器
P1~P4 受信機
VC 車両
図1
図2
図3