(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177870
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
D06F 34/28 20200101AFI20241217BHJP
D06F 39/00 20240101ALI20241217BHJP
【FI】
D06F34/28
D06F39/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096253
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】宮代 智貴
【テーマコード(参考)】
3B166
3B167
【Fターム(参考)】
3B166AA02
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3B167LA21
3B167LA31
3B167LC25
(57)【要約】
【課題】設定操作を行いやすくして、利便性の向上を図る衣類処理装置を提供する。
【解決手段】衣類処理装置は、衣類に対する所定の処理を行うための運転を実行する。衣類処理装置は、運転の設定に関する操作を受け付ける入力部と各種情報を表示する表示部とを有する操作表示部と、入力部に対する単押し操作に応じて表示部に表示される設定項目又は設定値を順次変化させる制御部と、を備え、制御部は、入力部に対して単押し操作された後に入力部に対して長押し操作された場合に、単押し操作されたときと逆の順序に表示部に表示される設定項目又は設定値を変化させる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類に対する所定の処理を行うための運転を実行する衣類処理装置であって、
前記運転の設定に関する操作を受け付ける入力部と各種情報を表示する表示部とを有する操作表示部と、
前記入力部に対する単押し操作に応じて前記表示部に表示される設定項目又は設定値を順次変化させる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記入力部に対して前記単押し操作された後に前記入力部に対して長押し操作された場合に、前記単押し操作されたときと逆の順序で前記表示部に表示される前記設定項目又は前記設定値を変化させる、
衣類処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記長押し操作された場合の前記設定項目又は前記設定値の変化量を前記単押し操作された場合よりも大きくする、
請求項1記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記長押し操作が維持されている場合は、前記表示部に表示される前記設定項目又は前記設定値の前記逆の順序への変化を維持する、
請求項1記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記長押し操作が継続されている時間が所定時間を超えた場合に、前記表示部に表示される前記設定項目又は前記設定値の表示時間を前記所定時間以内の前記表示時間よりも短くする、
請求項3記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記入力部は、運転コースを設定するためのコース設定入力部と、前記運転に含まれる工程の実行時間又は実行回数を設定するための数値設定入力部と、を含んでおり、
前記制御部は、前記長押し操作を前記コース設定入力部及び前記数値設定入力部に対する操作にのみ受け付ける、
請求項1記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記運転は、洗濯運転、洗濯乾燥運転、及び乾燥運転から選択可能であり、
前記制御部は、前記入力部に対して前記単押し操作される前に前記コース設定入力部が前記長押し操作された場合に、前記洗濯運転、前記洗濯乾燥運転、及び前記乾燥運転のうち選択される前記運転の内容を切り替える、
請求項5記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記入力部に対して前記単押し操作される前に前記長押し操作された場合に、前記表示部に表示される前記設定項目又は前記設定値を予め設定された特定の前記設定項目又は前記設定値まで移動するジャンプ動作を実行する、
請求項1記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記ジャンプ動作の実行後に前記入力部に対して操作された場合に、前記単押し操作されたときと逆の順序に前記表示部に表示される前記設定項目又は前記設定値を変化させる、
請求項7記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記ジャンプ動作における特定の前記設定項目又は前記設定値は、ユーザによって設定される、
請求項8記載の衣類処理装置。
【請求項10】
衣類に対する所定の処理を行うための運転を実行する衣類処理装置であって、
前記運転の設定に関する操作を受け付ける入力部と各種情報を表示する表示部とを有する操作表示部と、
前記入力部に対する単押し操作に応じて前記表示部に表示される設定項目又は設定値を順次変化させる順送りモード及び前記表示部に表示される前記設定項目又は前記設定値を前記順送りモードと逆の順序に変化させる逆送りモードを実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記順送りモードの実行中に、前記入力部が前記単押し操作された後に前記入力部に対して長押し操作された場合に、前記順送りモードを前記逆送りモードに切り替える、
衣類処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記逆送りモードの実行中に操作されている前記入力部と同一の前記入力部に対する前記長押し操作又は前記逆送りモードの実行中に操作されている前記入力部と異なる他の入力部に対する操作がされた場合に、前記逆送りモードを前記順送りモードに切り替える、
請求項10記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記逆送りモードが実行中であることが分かる態様で前記表示部に表示を行う、
請求項10又は11記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設定ボタンを連続して押圧操作すると洗濯条件としての設定値の表示が変化する洗濯機の運転内容設定方法において、設定値の変化はその下限値から上限値へ向かう方向に所定の間隔時間で変化し、上限値に達した後は上限値から下限値へ向かう方向に所定の間隔時間で変化し、押圧操作を停止した時点で表示部に表示されている数字を設定値として洗い時間、水量などの洗濯条件を設定する技術が知られている。
【0003】
従来構成では、目標とする設定値で設定ボタンの押圧操作をタイミングよく停止できず、表示される数値がさらに増加してしまって場合でも、数値が上限値に達した後は上限値から下限値へ向かう方向に数値が変化する。このため、設定操作を下限値からやり直す場合に比べて設定値に到達しやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来構成では、一度上限値まで操作をしないと下限値側に数値を変化できないため、例えば設定値の下限値と上限値の範囲が広い場合には手間が生じることがある。また、例えばコース設定等の設定項目の操作に適用しようとすると、近年はコースの種類が増加傾向にあるため、設定操作性の向上を図ることが難しい。
【0006】
そこで、設定操作を行いやすくして、利便性の向上を図る衣類処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態に係る衣類処理装置は、衣類に対する所定の処理を行うための運転を実行する。衣類処理装置は、前記運転の設定に関する操作を受け付ける入力部と各種情報を表示する表示部とを有する操作表示部と、前記入力部に対する単押し操作に応じて前記表示部に表示される設定項目又は設定値を順次変化させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記入力部に対して前記単押し操作された後に前記入力部に対して長押し操作された場合に、前記単押し操作されたときと逆の順序に前記表示部に表示される前記設定項目又は前記設定値を変化させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態による洗濯機の一例を概略的に示す斜視図
【
図2】第1実施形態による洗濯機の電気的構成の一例を示すブロック図
【
図3】第1実施形態による洗濯機について、入力部及び表示部の構成の一例を示す図
【
図4】第1実施形態による洗濯機について、長押し操作によって数値表示部の表示内容が逆送りで変化する状態の一例を示す図
【
図5】第1実施形態による洗濯機について、運転に関する設定が行われる場合の制御内容の一例を示すフローチャート
【
図6】第1実施形態による洗濯機について、運転に関する設定が行われる場合の制御内容の他の例を示すフローチャート
【
図7】第2実施形態による洗濯機について、入力部及び表示部の構成の一例を示す図
【
図8】第2実施形態による洗濯機について、運転に関する設定が行われる場合の制御内容の一例を示すフローチャート
【
図9】第3実施形態による洗濯機について、ジャンプ動作における数値表示部の表示内容の変化の一例を示す図
【
図10】第3実施形態による洗濯機について、運転に関する設定が行われる場合の制御内容の一例を示すフローチャート(その1)
【
図11】第3実施形態による洗濯機について、運転に関する設定が行われる場合の制御内容の一例を示すフローチャート(その2)
【
図12】第4実施形態による洗濯機について、運転に関する設定が行われる場合の制御内容の一例を示すフローチャート(その1)
【
図13】第4実施形態による洗濯機について、運転に関する設定が行われる場合の制御内容の一例を示すフローチャート(その2)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、複数の実施形態による衣類処理装置について、図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について、
図1から
図5を参照して説明する。
図1に示す衣類処理装置としての洗濯機10は、衣類に対して洗い、すすぎ、脱水、乾燥等の処理を施すことができる。洗濯機10は、例えば横軸又は斜め軸型のドラム式洗濯機である。洗濯機10は、
図1及び
図2に示すように、本体11、扉12、衣類収容槽13、モータ14、給水機構15、乾燥機構16、操作表示部20、及び制御部30を備えている。本体11は、例えばステンレス鋼板等の金属又は樹脂材等の組合せによって中空箱状に形成されている。本体11は、洗濯機10の外郭を構成している。本体11は、前面側に本体11の内部と外部とを連通する開口部111を有している。扉12は、開口部111を開閉する。ユーザは、扉12を開いた状態で、開口部111を通じて、衣類収容槽13から衣類の出し入れできる。
【0011】
衣類収容槽13は、衣類を収容可能である。衣類収容槽13は、詳細は図示しないが、内部に水を貯留可能な水槽と、水槽内に回転可能に設けられた回転槽と、を有している。回転槽は、衣類を収容可能であって、モータ14によって回転駆動される。また、水槽は、図示しない排水経路と接続されている。排水経路は、水槽内の水を機外に排水するためのものである。
【0012】
給水機構15は、例えば水道等の外部の水源から供給される水を衣類収容槽13内に注水する機能を有する。給水機構15は、給水弁151を含んで構成される。給水弁151は、電磁的に開閉可能に構成されており、外部の水源から図示しない注水ケースを介して衣類収容槽13内に至る図示しない給水経路を開閉する。
【0013】
注水ケースは、例えば1回の洗濯運転に必要な洗濯処理剤の投入を受ける処理剤受け部を有している。処理剤受け部は、ユーザが洗濯処理剤を手動で投入する際に用いられる。処理剤受け部内に投入された洗濯処理剤は、給水弁151から注水ケースに供給される水と混合されて水槽内に供給される。また、洗濯機10は、自動投入装置を備える構成としても良い。自動投入装置は、周知の構成であるため、詳細な説明は省略するが、複数回分の洗濯運転に必要な洗濯処理剤を貯留しておき、洗濯運転の進行に伴い所定量の洗濯処理剤を自動で水槽に投入する機能を有する。
【0014】
乾燥機構16は、衣類収容槽13内に、衣類の乾燥用の温風を供給する機能を有する。乾燥機構16は、周知のように、例えばヒートポンプ式やヒータ式の加熱装置及び送風装置を有して構成されている。加熱装置によって生成された温風は、送風装置によって衣類収容槽13内に供給される。
【0015】
操作表示部20は、例えば本体11の天面の前側部分に設けられている。操作表示部20は、例えばタッチパネル又は機械的なスイッチ等で構成されている。操作表示部20は、ユーザが運転や運転ごとのコースに関する設定を行うための入力操作等を受け付けるとともに、入力された操作内容及び運転状況等の各種情報を表示する機能を有する。運転とは、衣類に対する所定の処理を行うものであって、複数の異なる工程が順に実行されるものを意味する。運転の種類としては、例えば洗濯運転、乾燥運転、及び洗濯乾燥運転が含まれる。洗濯運転は、洗濯のみを行う運転であり、例えば洗い工程、すすぎ工程、及び脱水工程が順番に行われる。乾燥運転は、乾燥のみを行う運転であり、例えば乾燥工程が行われる。乾燥工程には、周知の送風工程及びソフトキープ工程を含めることができる。洗濯乾燥運転は、洗濯から乾燥までを連続的に行う運転である。各運転で実行される各工程の時間や回数等は、ユーザの要求等に応じて変更可能に構成されている。
【0016】
洗濯機10は、図示しない計時部を備えている。計時部は、操作表示部20と一体に構成できる。計時部は、任意の時点の時刻を取得する機能を有している。時刻とは、例えば何時何分何秒というような絶対的な時刻、又はある時点を基準とした相対的な時刻を意味する。また、計時部は、基準となるある時点からの経過時間を測定する機能を有していても良い。時間とは、ある一点の時刻からある一点の時刻までの時の長さを意味する。
【0017】
制御部30は、例えば図示しないCPUやROM、RAM、及び書き換え可能なフラッシュメモリ等の記憶領域を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部30の各処理は、CPUがプログラムを実行することにより実現される。モータ14、給水弁151、乾燥機構16、及び操作表示部20は、それぞれ制御部30に電気的に接続されている。制御部30は、操作表示部20の入力部21からの信号等に基づいて、給水機構等を制御して、運転を自動で実行するとともに、操作表示部20の表示部22の制御を行う。
【0018】
入力部21は、運転の設定に関する操作を受け付ける。ユーザは、例えば入力部21をタッチ操作することによって洗濯機10の運転に関する内容等を設定できる。入力部21は、操作の対象や内容を示す文字及び図形等によって構成されている。入力部21は、
図3に示すように、「スタート」キー211、「洗濯」キー212a、「洗乾」キー212b、「乾燥」キー212c、「洗い」キー213a、「すすぎ」キー213b、「脱水」キー213c、及び「乾燥」キー214aといった内容を表す複数の操作キーによって構成されている。操作キーは、図示しない「洗剤」キー、「柔軟剤」キー、及び「予約」キー等を含んで構成できる。以下の説明では、入力部21とは、操作キーのことを意味する場合がある。
【0019】
「スタート」キー211は、運転を開始するための操作キーである。「洗濯」キー212a、「洗乾」キー212b、及び「乾燥」キー212cは、運転コースを設定するための操作キーであり、コース設定入力部212として機能する。「洗い」キー213a、「すすぎ」キー213b、及び「脱水」キー213cは、運転に含まれる工程の実行時間又は実行回数を設定するための操作キーであり、数値設定入力部213として機能する。「乾燥」キー214aは、乾燥の仕上がりを設定するための仕上がり入力部214として機能する。
【0020】
表示部22は、例えばLED等を光源として構成されており、洗濯機10の運転に関する各種情報が含まれた各種画面が表示される。以下の説明では、画面とは、表示部22のことを意味する場合がある。ユーザは、表示部22を見ることによって洗濯機10の運転に関する内容等を確認できる。表示部22は、コース表示部221、数値表示部222、及び仕上がり表示部223を含んで構成されている。コース表示部221は、入力部21のうち例えばコース設定入力部212に対応し、複数の項目が必要に応じて選択的に表示される。複数の項目には、例えば「標準」、「メモリー」、「スピード」、「おしゃれ着」、「香り」、「2度洗い」、「おやすみ」、「少量45分」、「つけおき」、「柔らか」、「毛布」、「ダニケア」、「UV除菌洗乾」、「UV温風除菌」、「消臭」、及び「花粉」といった項目が含まれる。
【0021】
数値表示部222は、入力部21のうち例えば数値設定入力部213に対応している。数値表示部222は、例えば設定時間や設定回数等を数字で表す7セグメントで構成されている。仕上がり表示部223は、入力部21のうち「乾燥」キー214aに対応し、複数の項目が必要に応じて選択的に表示される。コース表示部221及び仕上がり表示部223で表示される内容は、設定項目に相当する。数値表示部222に表示される内容は、設定値に相当する。
【0022】
制御部30は、入力部21に対する入力操作に応じた表示部22への表示に関する表示モードとして、順送りモードを実行できる。順送りモードは、入力部21に対する単押し操作に応じて表示部22に表示される設定項目又は設定値を順次変化させるモードである。単押し操作は、短時間のタッチ操作を意味し、例えば2秒未満の連続操作は単押し操作に該当する。順送りモードでは、例えば数値表示部222に表示される数値が小さい値から大きい値に向かって増加方向に1ずつ変化する。また、順送りモードでは、例えばコース表示部221及び仕上がり表示部223に表示される項目がユーザから見て奥側から手前側に向かって表示項目が変化する。コース表示部221のように項目が複数列存在する場合は、例えば左側の列から右側の列に向かって表示項目が変化する。
【0023】
本実施形態では、制御部30は、順送りモードの実行中に、入力部21に対して単押し操作された後に、同一の入力部21に対して長押し操作された場合に、単押し操作されたときと逆の順序に表示部22に表示される設定項目又は設定値を変化させる。つまり、制御部30は、入力部21に対して単押し操作された後に、再度長押し操作されると設定項目又は設定値を単押し操作前の状態に遷移させる制御を実行できる。長押し操作とは、入力部21に対する所定時間例えば2秒以上の連続操作を意味する。
【0024】
ここで、コース設定入力部212及び数値設定入力部213は、設定可能な項目又は数値が多く存在するため、長押し操作による逆送りの必要性が高い。一方、その他の操作キーは設定可能な項目又は数値が少ないため、長押し操作を適用するとユーザにとって操作の混乱を招くおそれがある。そのため、本実施形態では、制御部30は、長押し操作をコース設定入力部212及び数値設定入力部213に対する操作にのみ受け付ける構成にできる。このようにして、逆送りの必要性が高い操作キーについてのみ逆送りを適用することで、ユーザが操作に混乱することを防止できる。
【0025】
また、本実施形態では、制御部30は、入力部21に対する入力操作を受けると、単押し操作されたものとみなして設定項目又は設定値を1つ変化させる。そのため、制御部30は、単押し操作された後に初回の長押し操作において、単押し操作されたときと逆の順序に単押し操作2回分の変化量を遷移させる。つまり、制御部30は、長押し操作された場合の設定項目又は設定値の変化量を単押し操作された場合よりも大きくすることができる。
【0026】
具体的には、制御部30は、
図4(a)に示すように、数値表示部222に表示される洗い工程の設定時間が例えば「14」分と表示された状態で、例えば「洗い」キー213aに対して入力操作を受けると、
図4(b)に示すように、数値表示部222に表示される洗い工程の設定時間を「15」分に変化させる。そして、制御部30は、「洗い」キー213aに対して長押し操作されたと判断すると、
図4(c)に示すように、数値表示部222に表示される洗い工程の設定時間を「13」分に変化させる。
【0027】
なお、長押し操作が複数回続けて行われる場合、2回目以降の長押し操作による設定項目又は設定値の変化量は、単押し操作における変化量と同一に設定できる。また、制御部30は、単押し操作又は長押し操作のいずれの操作であるかを判断するまで、設定項目又は設定値を変化させない構成にできる。この場合、制御部30は、単押し操作と長押し操作との設定項目又は設定値の変化量を同一に設定できる。
【0028】
次に、
図5を参照して運転に関する設定において制御部30で実行される制御内容の一例を説明する。制御部30は、ユーザにより図示しない電源ボタンが操作されると、洗濯機10の電源を投入し運転開始前の各種の入力操作を受け付ける運転設定画面を表示部22に表示する(スタート)。このとき、制御部30は、運転設定画面において、例えば初期設定された運転内容又は前回の運転時の設定内容を表示する。次に、制御部30は、ステップS11において、運転設定画面における表示モードを順送りモードに設定する。
【0029】
その後、制御部30は、ステップS12において、入力部212、213に対して単押し操作されたか否かを判断する。入力部212、213に対して単押し操作されていない場合(ステップS12でNO)、制御部30は、ステップS13において、「スタート」キー211が操作されたか否かを判断する。「スタート」キー211が操作された場合(ステップS13でYES)、制御部30は、一連の制御を終了し運転を開始する(エンド)。一方、「スタート」キー211が操作されていない場合(ステップS13でNO)、制御部30は、ステップS12に処理を戻す。
【0030】
入力部212、213に対して単押し操作された場合(ステップS12でYES)、制御部30は、ステップS14に処理を移行し、単押し操作された入力部212、213に対応する設定項目又は設定値を順送りに変化させる。次に、制御部30は、ステップS15において、入力部21に対する入力操作が行われたか否かを判断する。入力部21に対して入力操作が行われた場合(ステップS15でYES)、制御部30は、ステップS16において、「スタート」キー211が操作されたか否かを判断する。「スタート」キー211が操作された場合(ステップS16でYES)、制御部30は、一連の制御を終了し運転を開始する(エンド)。一方、「スタート」キー211が操作されていない場合(ステップS16でNO)、制御部30は、ステップS17に処理を移行する。
【0031】
制御部30は、ステップS17において、入力操作の内容が単押し操作された入力部21と同一の入力部21に対するものであるか否かかつ長押し操作であるか否かを判断する。入力操作が単押し操作された入力部21と異なる入力部21に対するものである又は長押し操作でない場合(ステップS17でNO)、制御部30は、ステップS14に処理を移行する。
【0032】
一方、入力操作の内容が単押し操作された入力部212、213と同一の入力部212、213に対するものかつ長押し操作である場合(ステップS17でYES)、制御部30は、ステップS18に処理を移行し、設定項目又は設定値を逆送りに変化させて、ステップS15に処理を移行し以降の処理を繰り返す。
【0033】
以上説明した実施形態によれば、衣類処理装置としての洗濯機10は、衣類に対する所定の処理を行うための運転を実行する。洗濯機10は、操作表示部20と、制御部30と、を備える。操作表示部20は、入力部21と、表示部22と、を有する。入力部21は、運転の設定に関する操作を受け付ける。表示部22は、各種情報を表示する。制御部30は、入力部21に対する単押し操作に応じて表示部22に表示される設定項目又は設定値を順次変化させる。そして、制御部30は、入力部21に対して単押し操作された後に入力部21に対して長押し操作された場合に、単押し操作されたときと逆の順序に表示部22に表示される設定項目又は設定値を変化させる。
【0034】
これによれば、ユーザが単押し操作によって希望の設定項目又は設定値を過ぎてしまった場合に、長押し操作によって単押し操作されたときと逆の順序に設定項目又は設定値を戻すことができる。これにより、運転に関する設定操作を行いやすくして、利便性の向上を図ることができる。
【0035】
制御部30は、長押し操作された場合の設定項目又は設定値の変化量を、単押し操作された場合よりも大きくする。これによれば、例えば入力部21に対して何らかの入力操作がされると設定項目又は設定値が一旦順送りされるような制御をしている場合に、長押し操作のときの変化量が単押し操作のときの変化量と同じであると設定項目又は設定値が入力部21に対する操作前の状態に戻るだけになってしまう。そこで、長押し操作された場合の設定項目又は設定値の変化量を、単押し操作された場合よりも大きくすることで、ユーザが希望する設定項目又は設定値に効率良く戻すことができる。
【0036】
入力部21は、運転コースを設定するためのコース設定入力部212と、運転に含まれる工程の実行時間又は実行回数を設定するための数値設定入力部213と、を含んでいる。制御部30は、長押し操作をコース設定入力部212と、数値設定入力部213と、に対する操作にのみ受け付ける。
【0037】
これによれば、例えば設定項目の数が少ない等により逆送りの必要性が低い操作キーに対しては、長押し操作による逆送りを適用しないようにすることで、ユーザが順送りと逆送りが混在することで、操作が混乱してしまうことを防止できる。
【0038】
なお、制御部30は、単押し操作後の長押し操作が維持されている場合は、表示部22に表示される設定項目又は設定値の逆の順序への変化を維持する構成にできる。つまり、制御部30は、長押し操作が継続した状態において、逆送りを維持することができる。この場合、制御部30は、
図5に示す制御内容に代えて、
図6に示す制御内容を実行する。
図6の例では、
図5に示すステップS11~S18までの処理に加えてステップS19の処理が行われる。
【0039】
具体的には、制御部30は、ステップS18において、設定項目又は設定値を逆送りに変化させた後に、ステップS19に処理を移行して、長押し操作が継続されているか否かを判断する。長押し操作が継続していると判断した場合(ステップS19でYES)、制御部30は、ステップS18に処理を戻して、再度設定項目又は設定値を逆送りに変化させる。一方、長押し操作が継続していないと判断した場合(ステップS19でNO)、制御部30は、ステップS15に処理を移行し以降の処理を繰り返す。これにより、長押し操作を継続することで、設定項目又は設定値の逆送りを維持できるため、ユーザが何度も長押し操作を行う必要がない。よって、利便性の向上を図ることができる。
【0040】
また、制御部30は、長押し操作が継続されている時間が所定時間例えば8秒を超えた場合に、表示部22に表示される設定項目又は設定値の表示時間を所定時間以内の表示時間よりも短くすることができる。長押し操作が所定時間以内の場合の表示時間は、例えば1秒に設定できる。一方、長押し操作が所定時間を超えた場合の表示時間は、例えば0.5秒に設定できる。
【0041】
これにより、現在の設定項目又は設定値から目標とする設定項目又は設定値が離れている場合に、継続した長押し操作の途中から設定項目又は設定値の表示時間を短くすることで、目標とする設定項目又は設定値への到達時間を早めることができる。よって、洗濯機10の運転に関する設定操作の利便性をより一層向上できる。
【0042】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、
図7及び
図8も参照して説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態と操作表示部20の構成及び制御部30の処理内容が異なる。具体的には、本実施形態では、入力部21は、「洗濯」キー212a、「洗乾」キー212b、及び「乾燥」キー212cに代えて、「コース」キー212dを含んでいる。「コース」キー212dは、例えば洗濯運転、洗濯乾燥運転、及び乾燥運転のうちいずれかの運転を選択するための操作キーである。「コース」キー212dは、コース設定入力部212として機能する。また、表示部22は、運転表示部224を含んで構成されている。運転表示部224は、複数の項目例えば「洗濯」、「洗乾」、及び「乾燥」を含んで構成されている。運転表示部224は、「コース」キー212dに対する操作に応じて、例えば「洗濯」、「洗乾」、及び「乾燥」の順番で選択的に表示される。なお、「コース」キー212dによって選択可能な運転は、洗濯運転、洗濯乾燥運転、及び乾燥運転に限らず、衣類収容槽13の洗浄や乾燥等のメンテナンスに関する運転等を含めることができる。
【0043】
そして、制御部30は、洗濯機10に電源が投入されてから、入力部21に対して単押し操作される前に「コース」キー212dが長押し操作された場合に、洗濯運転、洗濯乾燥運転、及び乾燥運転のうち選択される運転の内容を切り替える。つまり、ユーザは、「コース」キー212dに対する長押し操作によって、実行する運転を洗濯運転、洗濯乾燥運転、及び乾燥運転の中から選択することができる。運転表示部224のうち「洗濯」は洗濯運転に対応し、「洗乾」は洗濯乾燥に対応し、「乾燥」は乾燥運転に対応してそれぞれ表示される。
【0044】
本実施形態の制御部30は、
図5に示す制御内容に代えて、
図8に示す制御内容を実行する。
図8に示す制御内容は、
図5に示すステップS11~S18までの処理に加えて、ステップS20~S21の処理が行われるものである。具体的には、制御部30は、
図8のステップS13において、「スタート」キー211が操作されていないと判断すると(
図8のステップS13でNO)、ステップS20に処理を移行して、「コース」キー212dが長押し操作されたか否かを判断する。
【0045】
「コース」キー212dが長押し操作されていない場合(ステップS20でNO)、制御部30は、
図8のステップS12に処理を戻して以降の処理を進める。一方、「コース」キー212dが長押し操作された場合(ステップS20でYES)、制御部30は、処理をステップS21に移行して、選択された運転内容を切り替える。その後、制御部30は、
図8のステップS12に処理を戻して以降の処理を進める。
【0046】
このような第2実施形態によれば、ユーザは、洗濯機10に電源が投入されてから入力部21に対して単押し操作を行う前に、「コース」キー212dに対する長押し操作によって運転の内容を選択できる。これにより、それぞれの運転の内容に対応した操作キー212a、212b、212cを個別に設ける必要がなくなるため、部品点数を削減しコスト低減を図ることができるとともに、操作性を向上できる。
【0047】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、
図9から
図11を参照して説明する。この第3実施形態では、制御部30の制御内容が上記各実施形態と異なる。本実施形態の場合、制御部30は、ジャンプ動作を実行する。ジャンプ動作は、洗濯機10に電源が投入されてから、入力部21に対して単押し操作される前に長押し操作された場合に、表示部22に表示される設定項目又は設定値を予め設定された特定の設定項目又は設定値まで移動する動作である。ジャンプ動作における特定の設定項目又は設定値は、ユーザによって設定される。これにより、ユーザ好みの設定項目又は設定値を素早く選択できる。
【0048】
また、本実施形態では、制御部30は、ジャンプ動作の実行後に入力部212、213に対して操作された場合に、単押し操作されたときと逆の順序に表示部22に表示される設定項目又は設定値を変化させる。つまり、制御部30は、ジャンプ動作後に入力部212、213に対する入力操作を受けると、表示部22に表示される設定項目又は設定値を逆送りで変化させる。これにより、例えばジャンプ先が設定項目のうち後半の設定項目又は設定値のうち上限値に設定されている場合に、当該ジャンプ先から逆送りで設定項目又は設定値を変化させることで、入力部212、213に対する操作回数の効率化を図ることができる。
【0049】
ジャンプ動作時の数値表示部222の表示の変化について、
図9を用いて説明する。
図9の例では、ジャンプ動作における特定の設定値例えば洗い工程の設定時間が8分に設定されていたものとする。この場合、制御部30は、
図9(a)に示すように、数値表示部222に表示される洗い工程の設定時間が例えば「14」分と表示された状態で、例えば「洗い」キー213aに対する長押し操作を受けると、
図9(b)に示すように、数値表示部222に表示される洗い工程の設定時間を「8」分に変化させる。
【0050】
本実施形態の制御部30は、
図5に示す制御内容に代えて、
図10及び
図11に示す制御内容を実行する。
図10及び
図11に示す制御内容は、
図5に示すステップS11~S18までの処理に加えて、ステップA11~A17の処理が行われるものである。具体的には、制御部30は、
図10のステップS13において、「スタート」キー211が操作されていないと判断すると(
図10のステップS13でNO)、
図11のステップA11に処理を移行して、入力部212、213に対して長押し操作されたか否かを判断する。
【0051】
入力部212、213に対して長押し操作されていない場合(ステップA11でNO)、制御部30は、
図10のステップS12に処理を戻して以降の処理を進める。一方、入力部212、213に対して長押し操作された場合(ステップA11でYES)、制御部30は、ステップA12に処理を移行しジャンプ動作を実行する。次に、制御部30は、ステップA13において、入力部21に対して入力操作が行われたか否かを判断する。入力部21に対して入力操作が行われた場合(ステップA13でYES)、制御部30は、ステップA14に処理を移行し、入力操作された入力部21が長押し操作された入力部212、213と同一であるか否かを判断する。
【0052】
同一の入力部212、213に対して入力操作が行われた場合(ステップA14でYES)、制御部30は、ステップA15に処理を移行して、設定項目又は設定値を逆送りに変化させた後に、ステップA14に処理を移行し以降の処理を繰り返す。一方、同一の入力部212、213に対して入力操作が行われていない場合(ステップA14でNO)、制御部30は、ステップA16に処理を移行して、「スタート」キー211が操作されたか否かを判断する。「スタート」キー211が操作された場合(ステップA16でYES)、制御部30は、一連の制御を終了し運転を開始する(
図10のエンド)。一方、「スタート」キー211が操作されていない場合(ステップA16でNO)、制御部30は、設定項目又は設定値を順送りに変化させた後に、
図10のステップS15に処理を移行し以降の処理を進める。
【0053】
このような第3実施形態によれば、ジャンプ動作によって、設定のために何度も入力部を操作する手間を軽減できる。結果として、運転に関する設定操作を行いやすくして、利便性の向上を図ることができる。
【0054】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、
図12から
図13を参照して説明する。この第4実施形態では、制御部30の処理内容が上記各実施形態と異なる。この第4実施形態では、制御部30は、表示モードとして、順送りモードに加えて逆送りモードを実行する。逆送りモードは、表示部22に表示される設定項目又は設定値を順送りモードと逆の順序に変化させるモードである。逆送りモードでは、例えば数値表示部222に表示される数値が大きい値から小さい値に向かって減少方向に1ずつ変化する。また、逆送りモードでは、例えばコース表示部221及び仕上がり表示部223に表示される項目がユーザから見て手前側から奥側に向かって表示項目が変化する。コース表示部221のように項目が複数列存在する場合は、例えば右側の列から左側の列に向かって表示項目が変化する。制御部30は、例えばコース設定入力部212及び数値設定入力部213に対するそれぞれの操作に対応して順送りモードと逆送りモードとを個別に設定できる。制御部30は、表示モードの標準設定として、順送りモードを設定できる。
【0055】
制御部30は、順送りモードの実行中に、入力部212、213が単押し操作された後に入力部212、213に対して長押し操作された場合に、順送りモードを逆送りモードに切り替える。また、制御部30は、逆送りモードの実行中に操作されている入力部212、213と同一の入力部212、213に対する長押し操作又は逆送りモードの実行中に操作されている入力部212、213と異なる他の入力部212、213に対する操作がされた場合に、逆送りモードを順送りモードに切り替える。逆送りモードの実行中に操作されている入力部212、213と同一の入力部212、213に対する長押し操作又は逆送りモードの実行中に操作されている入力部212、213と異なる他の入力部212、213に対する操作は、解除操作に相当する。これにより、逆送りモードの設定及び解除を簡易に行うことができるため、利便性を向上できる。
【0056】
更に、制御部30は、逆送りモードが実行中であることが分かる態様で表示部22に表示を行う。逆送りモードが実行中であることが分かる態様とは、例えば逆送りモードの実行中における表示部22の点灯態様を、順送りモードの実行中における表示部22の点灯態様と異なるようにすることを示す。この場合、逆送りモードが実行している表示部22を点滅状態で表示し、一方順送りモードが実行している表示部22を点灯状態で表示できる。これにより、逆送りモードが実行されているか否かを視覚的にわかりやすくすることで、ユーザの誤操作を防止できる。なお、逆送りモードと順送りモードの表示態様は、点灯態様が異なるものに限らず、例えば点灯色を異なるものにしても良い。
【0057】
本実施形態の制御部30は、
図5に示す制御内容に代えて、
図12及び
図13に示す制御内容を実行する。
図12及び
図13に示す制御内容は、
図5に示すステップS18の処理に代えて、ステップB11~B16までの処理が追加されたものである。具体的には、制御部30は、
図12のステップS17において、入力操作の内容が単押し操作された入力部212、213と同一の入力部212、213に対するものかつ長押し操作である場合(
図12のステップS17でYES)、ステップB11に処理を移行し、表示モードを順送りモードから逆送りモードに切り替える。
【0058】
次に、制御部30は、
図13のステップB12において、入力部21に対する入力操作が行われたか否かを判断する。入力部21に対して入力操作が行われた場合(ステップB12でYES)、制御部30は、ステップB13において、解除操作がされたか否かを判断する。解除操作がされていない場合(ステップB13でNO)、制御部30は、ステップB14に処理を移行し、「スタート」キー211が操作されたか否かを判断する。「スタート」キー211が操作された場合(ステップB14でYES)、制御部30は、一連の制御を終了し運転を開始する(
図12のエンド)。一方、「スタート」キー211が操作されていない場合(ステップB14でNO)、制御部30はステップB15に処理を移行し、設定項目又は設定値を逆送りに変化させて、ステップB12に処理を移行し以降の処理を繰り返す。
【0059】
一方、解除操作がされた場合(ステップB13でYES)、制御部30は、ステップB16に処理を移行し、表示モードを逆送りモードから順送りモードに切り替える。その後、制御部30は、
図12のステップS15に処理を移行して以降の処理を進める。
【0060】
このような第4実施形態によれば、逆送りモードの設定以降は、単押し操作によっても表示部22に表示される設定項目又は設定値を逆送りに遷移できる。これにより、ユーザは例えば逆送りをしたい場合に長押し操作を維持する必要がないため、利便性が向上される。
【0061】
また、衣類処理装置としては、回転槽の回転中心軸が鉛直方向に延びる、いわゆる縦軸型の洗濯機でも適用できる。また、本実施形態は、例えば、衣類の消臭、脱臭、除菌など、衣類に対して何らかの処理を施す装置であれば、種々の衣類処理装置に適用できる。
【0062】
上記各実施形態は、相互に組み合わせることができる。また、2以上の実施形態の特徴部分のみを抽出して組み合わせることもできる。
以上、本発明の複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0063】
10…洗濯機(衣類処理装置)、20…操作表示部、21…入力部、22…表示部、30…制御部