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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177873
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】車両補機用の筒型防振装置
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/08 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
F16F15/08 K
F16F15/08 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096256
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】000219602
【氏名又は名称】住友理工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001966
【氏名又は名称】弁理士法人笠井中根国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100103252
【弁理士】
【氏名又は名称】笠井 美孝
(74)【代理人】
【識別番号】100147717
【弁理士】
【氏名又は名称】中根 美枝
(72)【発明者】
【氏名】安田 恭宣
(72)【発明者】
【氏名】縄司 睦
【テーマコード(参考)】
3J048
【Fターム(参考)】
3J048AA01
3J048AD11
3J048BA19
3J048CB21
3J048DA07
3J048EA09
(57)【要約】
【課題】車両補機用に適した低ばね特性の本体ゴム弾性体を採用できる、新規な構造の車両補機用の筒型防振装置を提供する。
【解決手段】車両補機用の筒型防振装置10であって、車両補機32と車両ボデー側の支持部材34との各一方に取り付けられるインナ軸部材16とアウタブラケット14とが設けられ、アウタブラケット14にはインナ軸部材16に外挿される筒状部44が設けられており、インナ軸部材16と筒状部44とが本体ゴム弾性体20で連結されており、インナ軸部材16は、本体ゴム弾性体20から軸方向に突出する位置で外周側に突出するストッパ突部24を備えており、アウタブラケット14は、本体ゴム弾性体20から軸方向に突出する位置において、ストッパ突部24と軸直角方向で対向する軸直当接面48を有する第一のストッパ部46と、ストッパ突部24と軸方向で対向する軸方向当接面52を有する第二のストッパ部50とを、備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両補機を車両ボデー側の支持部材へ防振支持させる車両補機用の筒型防振装置であって、
前記車両補機と前記支持部材との一方に取り付けられるインナ軸部材と、
該インナ軸部材の外周側に離隔して配される筒状部を備えて、該車両補機と該支持部材との他方に取り付けられるアウタブラケットと、
該インナ軸部材と該アウタブラケットの該筒状部とを連結する本体ゴム弾性体と
を、備えており、
該インナ軸部材には、該本体ゴム弾性体から軸方向に突出する位置において外周側に突出するストッパ突部が設けられていると共に、
該アウタブラケットには、該本体ゴム弾性体から軸方向に突出する位置において、該ストッパ突部に対して軸直角方向で離隔して対向する軸直当接面を有する第一のストッパ部と、該ストッパ突部に対して軸方向に離隔して対向する軸方向当接面を有する第二のストッパ部とが、設けられている車両補機用の筒型防振装置。
【請求項2】
前記ストッパ突部が前記インナ軸部材において全周に亘って外周へ突出するフランジ部とされており、
前記アウタブラケットには、前記筒状部から軸方向外方へ延び出した筒状周壁部が設けられて、該筒状周壁部によって前記第一のストッパ部が構成されており、
該筒状周壁部から内周に向かって環状に突出する内フランジ状部によって前記第二のストッパ部が構成されている請求項1に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項3】
前記ストッパ突部と前記アウタブラケットとの間にはストッパゴムが設けられており、
該ストッパゴムが、該ストッパ突部と前記第一のストッパ部との対向面間に配された軸直緩衝ゴムと、該ストッパ突部と前記第二のストッパ部との対向面間に配された軸方向緩衝ゴムとを、含んで構成されている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項4】
前記ストッパゴムは、前記本体ゴム弾性体と一体形成されて前記インナ軸部材の前記ストッパ突部に固着されている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項5】
前記車両補機が電動コンプレッサーとされている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項6】
前記インナ軸部材の外周側に離隔して配されて、前記本体ゴム弾性体に固着されたアウタ筒部材が設けられており、
該アウタ筒部材が前記アウタブラケットの前記筒状部に圧入固定されている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項7】
前記インナ軸部材の中心軸が車両上下方向に延びており、
該インナ軸部材の下側に前記車両補機が取り付けられており、
前記アウタブラケットが該車両補機よりも上側で前記支持部材に取り付けられている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【請求項8】
前記ストッパ突部が前記インナ軸部材に一体形成されている請求項1又は2に記載の車両補機用の筒型防振装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動コンプレッサーなどの車両補機を防振支持する車両補機用の筒型防振装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、電動コンプレッサーなどの車両補機を車両ボデーに防振支持させる車両補機用の筒型防振装置が知られている。車両補機用の筒型防振装置は、例えば、米国特許第11,078,985号明細書(特許文献1)のメインブッシュ130にも示されているように、インナ軸部材と筒状部を有するアウタブラケットとが本体ゴム弾性体によって連結された構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第11,078,985号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電動コンプレッサー等の車両補機は比較的に軽量であり、防振装置に対する入力荷重が小さいことから、車両補機用の筒型防振装置には、エンジンマウントやサスペンションブッシュに用いられる筒型防振装置に比して、柔らかいばね特性が求められる。
【0005】
ところが、本体ゴム弾性体のばね定数を小さくして柔らかいばね特性を実現しようとすると、本体ゴム弾性体の変形量が大きくなったり、車両衝突時の大荷重や本体ゴム弾性体の経年劣化等によって本体ゴム弾性体の破断が発生したりするおそれがある。そして、本体ゴム弾性体の大変形や破断によって、車両補機が周囲の他部材や地面に衝突して損傷すること等も考えられた。昨今では、環境問題への意識の高まりが顕著であるが、例えば、車両補機である電動コンプレッサーが損傷したり、電動コンプレッサーの配管が抜けたりすると、冷媒の漏れ出しによる環境への負荷も懸念される。
【0006】
本発明の解決課題は、車両補機用として求められる低ばね特性の本体ゴム弾性体を採用可能となる、新規な構造の車両補機用の筒型防振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0008】
第一の態様は、車両補機を車両ボデー側の支持部材へ防振支持させる車両補機用の筒型防振装置であって、前記車両補機と前記支持部材との一方に取り付けられるインナ軸部材と、該インナ軸部材の外周側に離隔して配される筒状部を備えて、該車両補機と該支持部材との他方に取り付けられるアウタブラケットと、該インナ軸部材と該アウタブラケットの該筒状部とを連結する本体ゴム弾性体とを、備えており、該インナ軸部材には、該本体ゴム弾性体から軸方向に突出する位置において外周側に突出するストッパ突部が設けられていると共に、該アウタブラケットには、該本体ゴム弾性体から軸方向に突出する位置において、該ストッパ突部に対して軸直角方向で離隔して対向する軸直当接面を有する第一のストッパ部と、該ストッパ突部に対して軸方向に離隔して対向する軸方向当接面を有する 第二のストッパ部とが、設けられているものである。
【0009】
車両主機に比して軽量の車両補機を防振支持する車両補機用の筒型防振装置は、車両主機用の筒型防振装置に比して、柔らかいばね特性(低ばね特性)が要求されるが、通常振動の入力に対するばね特性を車両補機用として十分な程度に低く設定すると、大荷重入力時に車両補機と車両ボデー側の支持部材との相対変位量が過度に大きくなって、車両補機と周辺の他部材や地面との接触等が問題となる。そこで、本態様に従う構造とされた車両補機用の筒型防振装置では、インナ軸部材のストッパ突部とアウタブラケットの第一,第二のストッパ部との当接によって、インナ軸部材とアウタブラケットとの相対変位量が制限されるようにした。これにより、車両補機用の筒型防振装置に要求される低ばね特性を設定しながら、車両補機と車両ボデー側の支持部材との相対変位量を制限して、車両補機の他部材や地面との接触等を防止することができる。
【0010】
また、大荷重入力時に本体ゴム弾性体の変形量が大きくなると、本体ゴム弾性体が破断することも考えられるが、本体ゴム弾性体の変形量がストッパ突部と第一,第二のストッパ部との当接によって制限されることから、本体ゴム弾性体の過大な変形が回避されて、本体ゴム弾性体の破断を防ぐこともできる。
【0011】
仮に本体ゴム弾性体が破断したとしても、インナ軸部材のストッパ突部と、アウタブラケットの第二のストッパ部との当接によって、インナ軸部材とアウタブラケットとの分離が防止される。それゆえ、車両補機が車両ボデー側から分離して脱落するのを防ぐことができて、地面への打ち当たりによる車両補機の損傷などを防止できる。しかも、インナ軸部材とアウタブラケットとの軸直角方向での相対変位量が、ストッパ突部と第一のストッパ部との当接によって制限されることから、ストッパ突部と第二のストッパ部との軸方向での対向状態が解除され難くなって、車両補機の支持部材からの脱落等が安定して防止される。
【0012】
第二の態様は、第一の態様に記載された車両補機用の筒型防振装置において、前記ストッパ突部が前記インナ軸部材において全周に亘って外周へ突出するフランジ部とされており、前記アウタブラケットには、前記筒状部から軸方向外方へ筒状に延び出した筒状周壁部が設けられて、該筒状周壁部によって前記第一のストッパ部が構成されており、該筒状周壁部から内周に向かって環状に突出する内フランジ状部によって前記第二のストッパ部が構成されているものである。
【0013】
本態様に従う構造とされた車両補機用の筒型防振装置によれば、車両補機と支持部材との軸方向での相対変位量が、全周に亘って連続するフランジ部と環状とされた内フランジ状部との当接によって制限されることから、当接面積が大きく確保されてストッパ荷重の分散化が図られる。また、インナ軸部材とアウタブラケットとが相対的に傾動するこじり方向の変位量も、フランジ部と内フランジ状部との当接によって制限される。
【0014】
また、車両補機と支持部材との軸直角方向での相対変位量が、フランジ部と筒状周壁部との当接によって制限されることから、全ての軸直角方向においてインナ軸部材とアウタブラケットの相対変位量を制限することができる。
【0015】
第三の態様は、第一又は第二の態様に記載された車両補機用の筒型防振装置において、前記ストッパ突部と前記アウタブラケットとの間にはストッパゴムが設けられており、該ストッパゴムが、該ストッパ突部と前記第一のストッパ部との対向面間に配された軸直緩衝ゴムと、該ストッパ突部と前記第二のストッパ部との対向面間に配された軸方向緩衝ゴムとを、含んで構成されているものである。
【0016】
本態様に従う構造とされた車両補機用の筒型防振装置によれば、ストッパ突部とアウタブラケットとの間に配されるストッパゴムが、軸直緩衝ゴムと軸方向緩衝ゴムとを備えていることによって、ストッパ突部と第一のストッパ部との当接及びストッパ突部と第二のストッパ部との当接に際して、打音や衝撃がストッパゴムの緩衝性によって低減される。
【0017】
第四の態様は、第三の態様に記載された車両補機用の筒型防振装置において、前記ストッパゴムは、前記本体ゴム弾性体と一体形成されて前記インナ軸部材の前記ストッパ突部に固着されているものである。
【0018】
本態様に従う構造とされた車両補機用の筒型防振装置によれば、軸直緩衝ゴムと軸方向緩衝ゴムとを含むストッパゴムが、本体ゴム弾性体と一体形成されて、ストッパ突部に固着されていることにより、ストッパゴムを本体ゴム弾性体と別に形成する工程が不要になって製造が容易になると共に、部品点数を少なくすることもできる。
【0019】
第五の態様は、第一~第四の何れか1つの態様に記載された車両補機用の筒型防振装置において、前記車両補機が電動コンプレッサーとされているものである。
【0020】
本態様に従う構造とされた車両補機用の筒型防振装置によれば、車両補機が作動時に振動を生じる電動コンプレッサーとされていても、車両ボデー側の支持部材に対して防振支持されることから、支持部材側への振動伝達が抑制される。
【0021】
また、電動コンプレッサーは、エンジン等の車両主機に比して大幅に軽量であることから、本体ゴム弾性体には、より柔らかいばね特性が求められる。本体ゴム弾性体のばね定数をより小さく設定しようとすると、大荷重の入力時に本体ゴム弾性体の変形量が大きくなり、破断も発生し易くなるが、インナ軸部材とアウタブラケットの相対変位量が軸直角方向及び軸方向でそれぞれ制限されていることから、本体ゴム弾性体の過度な変形が回避されて、電動コンプレッサーの変位による他部材との干渉や脱落による地面への接触等が防止される。
【0022】
また、例えば、電動コンプレッサーが他部材や地面等に接触して損傷したり、電動コンプレッサーの配管の抜けが発生すると、環境に悪影響を及ぼす冷媒が電動コンプレッサーから漏出するおそれがある。従って、インナ軸部材のストッパ突部とアウタブラケットの第一,第二のストッパ部との当接によるストッパ機構で、電動コンプレッサーの他部材や地面等への接触を防ぐことにより、電動コンプレッサーの損傷による冷媒の漏出しを防いで、環境の汚染等を防ぐこともできる。
【0023】
第六の態様は、第一~第五の何れか1つの態様に記載された車両補機用の筒型防振装置において、前記インナ軸部材の外周側に離隔して配されて、前記本体ゴム弾性体に固着されたアウタ筒部材が設けられており、該アウタ筒部材が前記アウタブラケットの前記筒状部に圧入固定されているものである。
【0024】
本態様に従う構造とされた車両補機用の筒型防振装置によれば、車両補機又は車両ボデー側の支持部材に取り付けられるアウタブラケットとは別部材であるアウタ筒部材が、本体ゴム弾性体に固着されることから、本体ゴム弾性体に固着されるアウタ筒部材には車両ボデー側の支持部材への取付構造を設ける必要がない。それゆえ、アウタブラケットを装着する前の本体ゴム弾性体の加硫成形品を小型化することができて、生産効率の向上を図ることができる。
【0025】
第七の態様は、第一~第六の何れか1つの態様に記載された車両補機用の筒型防振装置において、前記インナ軸部材の中心軸が車両上下方向に延びており、該インナ軸部材の下側に前記車両補機が取り付けられており、前記アウタブラケットが該車両補機よりも上側で前記支持部材に取り付けられているものである。
【0026】
本態様に従う構造とされた車両補機用の筒型防振装置によれば、車両補機が吊下げ状態で支持されることから、本体ゴム弾性体の破断時には重力によって車両補機が車両ボデーに対して下側へ相対変位するが、ストッパ突部と第二のストッパ部との当接によって、車両補機が車両ボデー側から分離して脱落するのを防ぐことができる。
【0027】
第八の態様は、第一~第七の何れか1つの態様に記載された車両補機用の筒型防振装置において、前記ストッパ突部が前記インナ軸部材に一体形成されているものである。
【0028】
本態様に従う構造とされた車両補機用の筒型防振装置によれば、ストッパ突部がインナ軸部材と別部品とされる場合に比して、部品点数を少なくすることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、車両補機用の筒型防振装置において、車両補機用として求められる低ばね特性の本体ゴム弾性体を採用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の第一の実施形態としての防振マウントを車両装着状態で示す縦断面図であって、図4のI-I断面に相当する図
図2図1に示す防振マウントを構成するマウント本体の縦断面図
図3図1に示す防振マウントの車両装着状態の斜視図
図4図3に示す防振マウントの車両装着状態の正面図
図5図3に示す防振マウントの車両装着状態の平面図
図6図3に示す防振マウントの車両装着状態の右側面図
図7図1に示す防振マウントの車両装着状態の縦断面図であって、電動コンプレッサーが下方へ変位した状態を示す図
図8図1に示す防振マウントの車両装着状態の縦断面図であって、電動コンプレッサーが上方へ変位した状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0032】
図1には、本発明に係る車両補機用の筒型防振装置の第一の実施形態として、電動コンプレッサー用の防振マウント10が示されている。防振マウント10は、マウント本体12にアウタブラケット14を装着した構造とされている。以下の説明において、原則として、上下方向とは、鉛直上下方向であり、マウント中心軸方向である、図1中の上下方向を言う。
【0033】
マウント本体12は、図2にも示すように、インナ軸部材16がアウタ筒部材18に内挿されており、それらインナ軸部材16とアウタ筒部材18の径方向間が筒状の本体ゴム弾性体20によって弾性連結された構造を有している。
【0034】
インナ軸部材16は、金属や繊維補強された合成樹脂等で形成された小径筒状の部材であって、上下方向に直線的に延びている。インナ軸部材16の内孔は、円形断面で軸方向に貫通するボルト孔22とされている。
【0035】
インナ軸部材16の軸方向の中間部分には、軸直角方向で外周へ突出するストッパ突部24が形成されている。ストッパ突部24は、円環板状のフランジ部とされており、略一定の断面形状で全周に亘って連続して設けられている。ストッパ突部24は、インナ軸部材16の軸方向の中央よりも下側に設けられている。本実施形態のストッパ突部24はインナ軸部材16に一体形成されているが、例えば、円環板状のストッパ突部がインナ軸部材とは別部品とされて、当該ストッパ突部がインナ軸部材の外周面に外嵌される等して設けられていてもよい。
【0036】
アウタ筒部材18は、金属や繊維補強された合成樹脂等で形成されており、インナ軸部材16に比して薄肉大径の略円筒形状とされている。本実施形態のアウタ筒部材18は、軸方向に略一定の内径及び外径でストレートに延びている。アウタ筒部材18の軸方向の長さ寸法は、インナ軸部材16の軸方向長さ寸法よりも小さくされており、好適にはインナ軸部材16の半分以下、より好適には1/3倍以下とされている。
【0037】
インナ軸部材16がアウタ筒部材18の内周側へ挿通されている。インナ軸部材16は、上下両端部がアウタ筒部材18よりも上下外側へ突出していると共に、アウタ筒部材18に対して上方よりも下方へ大きく突出して配置されている。インナ軸部材16のストッパ突部24は、アウタ筒部材18に対して下方に離隔して位置している。
【0038】
そして、上記の如く内外挿状態で配置されたインナ軸部材16とアウタ筒部材18は、本体ゴム弾性体20によって相互に連結されている。本体ゴム弾性体20は、全体として下方へ向けて小径となる上下逆向きの円錐台状とされており、内周端部がインナ軸部材16に加硫接着されていると共に、外周端部がアウタ筒部材18に加硫接着されている。
【0039】
インナ軸部材16のストッパ突部24は、本体ゴム弾性体20よりも下側へ突出する位置に設けられており、本体ゴム弾性体20の下端部がストッパ突部24の上面に固着されている。また、ストッパ突部24は、ストッパゴムとしての第一のストッパゴム26によって被覆されている。第一のストッパゴム26は、後述する軸直当接面48との対向面であるストッパ突部24の外周面を覆う軸直緩衝ゴム28と、後述する軸方向当接面52との対向面であるストッパ突部24の下面を覆う軸方向緩衝ゴム30とを、含んでいる。本実施形態の第一のストッパゴム26は、本体ゴム弾性体20と一体形成されており、本体ゴム弾性体20と共にインナ軸部材16に加硫接着されている。本実施形態では、軸直緩衝ゴム28が軸方向緩衝ゴム30よりも厚肉とされている。なお、第一のストッパゴム26は、軸直緩衝ゴム28の上端部において本体ゴム弾性体20と一体的に連続している。また、第一のストッパゴム26は、軸方向緩衝ゴム30の内周端部から下方へ僅かに突出して、ストッパ突部24よりも下側でインナ軸部材16の外周面に固着されている。
【0040】
かくの如き構造とされたマウント本体12は、図1に示すように、車両補機としての電動コンプレッサー32と、車両ボデー側の支持部材34に固設されたアウタブラケット14との間に介装される。即ち、インナ軸部材16が電動コンプレッサー32に対して取り付けられると共に、アウタ筒部材18が支持部材34に固定されたアウタブラケット14に対して取り付けられることにより、マウント本体12が車両に装着される。そして、マウント本体12の車両装着状態において、電動コンプレッサー32は、図3図6に示すように、車両ボデー側の支持部材34に対して、防振マウント10を介して防振連結されている。
【0041】
本実施形態では、図3図5に示すように、電動コンプレッサー32が3つのマウント本体12,12,12によって車両ボデー側の支持部材34に防振連結されているが、以下の説明では1つのマウント本体12の車両装着状態についてのみ説明し、他の2つについては同様であることから説明を省略する。なお、本実施形態では、3つのマウント本体12,12,12が1つのアウタブラケット14に取り付けられているが、各マウント本体12とアウタブラケット14との組み合わせによってそれぞれ防振マウント10が構成されることから、図5に示すように、電動コンプレッサー32は、3つの防振マウント10,10,10によって防振支持されている。
【0042】
インナ軸部材16は、図1に示すように、下端面が電動コンプレッサー32のハウジング36から突出する締結部38の上面に重ね合わされて、インナ軸部材16のボルト孔22と締結部38を上下に貫通するボルト孔22とに挿通されたボルト40によって、電動コンプレッサー32にボルト固定されている。図5では、ボルト40にナット42が螺着されることで、インナ軸部材16と電動コンプレッサー32の締結部38とが締結されているが、例えば、締結部38に形成されたねじ穴に対してボルト40を螺着してもよい。なお、電動コンプレッサー32のハウジング36は、中空円柱状とされており、内部に図示しない圧縮機本体が収容されている。
【0043】
アウタ筒部材18は、アウタブラケット14に設けられた筒状部44に圧入固定されている。本実施形態では、本体ゴム弾性体20に加硫接着されるアウタ筒部材18と、車両ボデー側の支持部材34に固定されたアウタブラケット14とが、別部品とされており、アウタ筒部材18がアウタブラケット14に圧入固定されることで、アウタブラケット14の筒状部44がインナ軸部材16の外周側に離隔して配されて、インナ軸部材16とアウタブラケット14の筒状部44とが本体ゴム弾性体20で相互に連結される。このようなアウタ筒部材18とアウタブラケット14を別部品とした構造により、本体ゴム弾性体20の一体加硫成形品であるマウント本体12の小型化が図られている。なお、本実施形態の防振マウント10は、マウント本体12にアウタブラケット14が装着された構造となっている。
【0044】
また、アウタブラケット14には、筒状部44から下方へ突出する円筒状の筒状周壁部46が設けられており、筒状周壁部46がインナ軸部材16のストッパ突部24よりも下方まで延び出している。第一のストッパ部としての筒状周壁部46は、ストッパ突部24の外周を囲んでおり、ストッパ突部24の外周面と径方向で対向する内周面が軸直当接面48とされている。
【0045】
筒状周壁部46の下端部には、全周に亘って内周へ環状に突出する第二のストッパ部としての内フランジ状部50が設けられている。内フランジ状部50は、インナ軸部材16のストッパ突部24よりも下方に位置しており、内周端部がストッパ突部24に対して上下方向で対向していると共に、インナ軸部材16におけるストッパ突部24よりも下側部分に対して、外周側に離隔している。防振マウント10において、インナ軸部材16のストッパ突部24の下面を覆う軸方向緩衝ゴム30は、アウタブラケット14の内フランジ状部50に対して、上方に所定のストッパクリアランスだけ離隔して対向している。また、ストッパ突部24の外周面を覆う軸直緩衝ゴム28は、筒状周壁部46の内周面に対して、内周に所定のストッパクリアランスだけ離隔して対向している。内フランジ状部50は、ストッパ突部24の下面と上下方向で対向する上面が軸方向当接面52とされている。
【0046】
内フランジ状部50の下面には、第二のストッパゴム54が固着されている。第二のストッパゴム54は、円環状とされており、内フランジ状部50の内周端部の下面に重ね合わされている。そして、防振マウント10の車両装着状態において、第二のストッパゴム54の下面が電動コンプレッサー32の締結部38に対して上方に所定のストッパクリアランスだけ離隔して対向している。
【0047】
マウント本体12は、インナ軸部材16の中心軸が車両上下方向に延びる向きで車両に取り付けられており、電動コンプレッサー32がインナ軸部材16の下側に取り付けられていると共に、アウタブラケット14が電動コンプレッサー32よりも上側で支持部材34に取り付けられている。従って、電動コンプレッサー32は、車両ボデー側の支持部材34に対して、防振マウント10を介した吊下げ状態で防振支持されている。
【0048】
このような防振マウント10の車両装着状態において、インナ軸部材16とアウタ筒部材18の間に電動コンプレッサー32の作動等による振動が入力されると、本体ゴム弾性体20の弾性変形時の振動絶縁作用や振動減衰作用によって、目的とする防振効果が発揮される。なお、図6に示す通常の振動入力時には、ストッパ突部24を覆う第一のストッパゴム26が、アウタブラケット14の筒状周壁部46及び内フランジ状部50に対して離隔した状態に保持される。また、通常の振動入力時には、電動コンプレッサー32の締結部38が、アウタブラケット14の内フランジ状部50の下面を覆う第二のストッパゴム54から下方に離隔した状態に保持される。
【0049】
図7のように、電動コンプレッサー32が車両ボデー側の支持部材34に対して下方へ大きく変位した場合には、電動コンプレッサー32に固定されたインナ軸部材16のストッパ突部24が、第一のストッパゴム26の軸方向緩衝ゴム30を介して、アウタブラケット14における内フランジ状部50の軸方向当接面52に上下方向で当接する。これにより、インナ軸部材16のアウタ筒部材18に対する下方への相対変位量を制限する第一のストッパ機構56が構成されて、電動コンプレッサー32の支持部材34に対する下方への変位が制限される。それゆえ、電動コンプレッサー32の地面や周辺の他部材に対する打ち当たりが防止されて、電動コンプレッサー32や他部材の損傷を防ぐことができる。
【0050】
図7では、インナ軸部材16とアウタ筒部材18とが本体ゴム弾性体20によって連結された状態で第一のストッパ機構56が構成される例が示されているが、例えば、衝撃的な大荷重によって本体ゴム弾性体20が破断して、インナ軸部材16とアウタ筒部材18との本体ゴム弾性体20による連結が解除された場合にも、電動コンプレッサー32が下方へ落下することで第一のストッパ機構56が構成される。従って、本体ゴム弾性体20の破断時にも、第一のストッパ機構56によって電動コンプレッサー32の下方への脱落が防止される。
【0051】
また、電動コンプレッサー32が車両ボデー側の支持部材34に対して径方向で大きく相対変位した場合には、インナ軸部材16のストッパ突部24とアウタブラケット14における筒状周壁部46の軸直当接面48とが、軸直緩衝ゴム28を介して径方向で当接する。これにより、インナ軸部材16とアウタ筒部材18の径方向での相対変位量を制限する第二のストッパ機構58が構成されて、電動コンプレッサー32の支持部材34に対する径方向の変位が制限される。従って、電動コンプレッサー32がアウタブラケット14や周囲の他部材等に打ち当てられるのを防いで、電動コンプレッサー32、アウタブラケット14、周囲の他部材等の損傷を何れも防ぐことができる。本実施形態では、ストッパ突部24と筒状周壁部46とが、全周に亘って連続して設けられていることから、全ての径方向において第二のストッパ機構58が構成される。
【0052】
また、図8のように、電動コンプレッサー32が車両ボデー側の支持部材34に対して上方へ大きく変位した場合には、電動コンプレッサー32の締結部38が、第二のストッパゴム54を介して、アウタブラケット14の内フランジ状部50に上下方向で当接する。これにより、インナ軸部材16のアウタ筒部材18に対する上方への相対変位量を制限する第三のストッパ機構60が構成されて、電動コンプレッサー32の支持部材34に対する上方への変位が制限される。従って、電動コンプレッサー32がアウタブラケット14に打ち当てられるのを防いで、電動コンプレッサー32及びアウタブラケット14の損傷を防ぐことができる。
【0053】
なお、第二のストッパ機構58及び第三のストッパ機構60は、何れも、第一のストッパ機構56と同様に、本体ゴム弾性体20の破断時にもインナ軸部材16とアウタ筒部材18との相対変位量を制限する。
【0054】
以上のように、本実施形態に係る防振マウント10によれば、大荷重の入力時に電動コンプレッサー32の車両ボデー(支持部材34)に対する相対変位量が制限されて、例えば、他部材や地面等への打ち当たりによる電動コンプレッサー32の損傷を防ぐことができる。特に、車両のエアコンディショナ等に用いられる電動コンプレッサー32は、内部を冷媒が流れることから、他部材や地面に打ち当たって損傷すると、外部に漏れ出した冷媒が周囲の環境を汚染するおそれがあるが、本実施形態の防振マウント10を採用すれば、電動コンプレッサー32の損傷が防止されることから、冷媒の漏出による環境汚染を防ぐことができる。
【0055】
車両補機である電動コンプレッサー32は、車両主機(エンジン等)に比して大幅に軽量であることから、本体ゴム弾性体20には、エンジンマウント等の車両祝用の筒型防振装置の本体ゴム弾性体よりも柔らかいばね特性が求められる。しかしながら、本体ゴム弾性体20のばね定数をより小さく設定しようとすると、大荷重の入力時に本体ゴム弾性体20の変形量が大きくなったり、破断が発生し易くなる。そこで、インナ軸部材16とアウタブラケット14の相対変位量を軸方向及び軸直角方向でそれぞれ制限する第一~第三のストッパ機構56,58,60を防振マウント10に設けることにより、本体ゴム弾性体20の過度な変形やそれに伴う損傷が回避されて、電動コンプレッサー32の他部材や地面等への打ち当たりが防止される。
【0056】
本実施形態では、インナ軸部材16の中心軸が車両上下方向に延びる向きで防振マウント10が車両に取り付けられており、電動コンプレッサー32がインナ軸部材16の下側に取り付けられていると共に、アウタブラケット14が電動コンプレッサー32よりも上側で支持部材34に取り付けられている。このような電動コンプレッサー32が吊下げ状態で防振マウント10に支持された構造では、例えば本体ゴム弾性体20の破断時に、インナ軸部材16が重力によってアウタブラケット14に対して軸方向で下側へ相対変位するが、そのような場合に第一のストッパ機構56によって電動コンプレッサー32の脱落が防止される。
【0057】
防振マウント10において、第一,第二のストッパ機構56,58を構成するストッパ突部24は、全周に亘って連続的に設けられたフランジ部とされている。これにより、第一のストッパ機構56においてストッパ突部24と内フランジ状部50との当接面積を大きく確保することができて、ストッパ荷重の分散化による打音の低減や軸方向緩衝ゴム30の耐久性の向上等が図られる。また、第二のストッパ機構58を全周に亘って構成可能となることから、何れの径方向の入力に対してもインナ軸部材16とアウタ筒部材18との相対変位量を制限することができると共に、マウント本体12の車両装着時に周方向の向きを位置決めする必要がなく、車両への装着作業が簡単になる。なお、インナ軸部材16とアウタ筒部材18とがこじり方向に相対変位する場合にも、ストッパ突部24と内フランジ状部50との当接によって相対変位量を制限することができる。
【0058】
第一,第二のストッパ機構56,58は、何れもストッパ突部24とアウタブラケット14との当接面間に第一のストッパゴム26が介在していることから、ストッパ突部24とアウタブラケット14との当接時の打音や衝撃が低減される。本実施形態では、第一のストッパゴム26が本体ゴム弾性体20と一体形成されており、部品点数の削減が図られている。また、第三のストッパ機構60は、電動コンプレッサー32の締結部38とアウタブラケット14との当接面間に第二のストッパゴム54が介在していることから、締結部38とアウタブラケット14との当接時の打音や衝撃が低減される。
【0059】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、ストッパ突部や第一のストッパ部,第二のストッパ部は、軸方向や軸直角方向での当接によって目的とする本体ゴム弾性体の変形量制限機能を発揮する態様であればよく、必ずしも全周に亘って連続的に設けられていなくてもよく、周方向で部分的に設けられていてもよい。ストッパ突部を周方向で部分的に設ける場合には、少なくとも1つの径方向の両側において軸直角方向のストッパ機構(第二のストッパ機構58)が構成されるように、ストッパ突部が少なくとも1つの径方向の両側に突出して設けられることが望ましい。
【0060】
また、ストッパ突部24の具体的な形状や大きさは限定されないが、本体ゴム弾性体20による防振特性への影響等を考慮すると、ストッパ突部24の先端径は本体ゴム弾性体20の外径寸法より小さくすることが望ましい。更に、電動コンプレッサー(車両補機)32の支持態様や構造等を考慮して、第三のストッパ機構60をストッパ突部24を利用して構成することも可能である。具体的には、例えばアウタ筒部材18の軸方向端部に位置して内周側に向かって突出する径方向内方凸部を形成し、かかる径方向内方凸部へのストッパ突部24の当接作用によって、本体ゴム弾性体20の軸方向変形量の制限や本体ゴム弾性体20の破断時におけるインナ軸部材16のアウタ筒部材18に対する軸方向の抜け出し防止などを発揮する第三のストッパ機構を構成するようにしてもよい。
【0061】
前記実施形態では、本体ゴム弾性体20がアウタ筒部材18に固着されており、アウタ筒部材18がアウタブラケット14に圧入固定されることによって、インナ軸部材16とアウタブラケット14とが本体ゴム弾性体20で弾性連結される例を示したが、例えば、本体ゴム弾性体20がアウタブラケット14の筒状部44の内周面に直接固着されていてもよい。
【0062】
前記実施形態のように、アウタブラケット14に対して複数のマウント本体が取り付けられる場合には、少なくとも1つのマウント本体が本発明に係る筒型防振装置を構成すればよく、必ずしも全てのマウント本体が本発明に係る筒型防振装置を構成する必要はない。なお、1つのアウタブラケットに対して1つのマウント本体が取り付けられるようにしてもよい。
【0063】
前記実施形態に例示した第三のストッパ機構60は、電動コンプレッサー32を構成部品とすることからも分かるように、本発明に係る筒型防振装置において必須ではなく、省略することもできる。また、第三のストッパ機構60に相当するインナ軸部材16のアウタブラケット14に対する上方への変位量を制限するストッパ機構が、筒型防振装置に設けられていてもよい。
【0064】
前記実施形態では、第一のストッパゴム26がストッパ突部24の表面に固着されていたが、ストッパゴムは、ストッパ突部24とアウタブラケット14との対向面間に配されていればよく、例えば、ストッパ突部24とアウタブラケット14との両方に対して非固着で設けられていてもよいし、アウタブラケット14側に固着されていてもよい。具体的には、例えば、ストッパゴムは、アウタブラケット14における筒状周壁部46の内周面(軸直当接面48)と内フランジ状部50の上面(軸方向当接面52)とに固着されていてもよい。この場合に、ストッパゴムは、本体ゴム弾性体20とは別体とされており、例えば内フランジ状部50の下面に固着された第二のストッパゴム54と一体形成することもできる。
【0065】
車両補機は、例示した電動コンプレッサー32に限定されない。尤も、車両補機は、車両の原動力となる車両主機(内燃機関等)に比して軽量であることが望ましい。
【符号の説明】
【0066】
10 防振マウント(車両補機用の筒型防振装置 第一の実施形態)
12 マウント本体
14 アウタブラケット
16 インナ軸部材
18 アウタ筒部材
20 本体ゴム弾性体
22 ボルト孔
24 ストッパ突部
26 第一のストッパゴム(ストッパゴム)
28 軸直緩衝ゴム
30 軸方向緩衝ゴム
32 電動コンプレッサー
34 支持部材
36 ハウジング
38 締結部
40 ボルト
42 ナット
44 筒状部
46 筒状周壁部(第一のストッパ部)
48 軸直当接面
50 内フランジ状部(第二のストッパ部)
52 軸方向当接面
54 第二のストッパゴム
56 第一のストッパ機構
58 第二のストッパ機構
60 第三のストッパ機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8