(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177876
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】防災灯点灯装置、防災灯および防災灯システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20241217BHJP
H05B 47/165 20200101ALI20241217BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B47/165
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096259
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江口 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】篠田 健吾
(72)【発明者】
【氏名】今▲吉▼ ちづる
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA08
3K273PA09
3K273QA25
3K273QA39
3K273TA15
3K273TA28
3K273TA47
3K273TA54
3K273TA62
3K273TA68
3K273UA22
3K273UA29
3K273VA05
3K273VA07
3K273VA09
(57)【要約】
【課題】コストを抑制して機能を追加することができる防災灯点灯装置、防災灯および防災灯システムを得ることを目的とする。
【解決手段】本開示に係る防災灯点灯装置は、充電池を充電する充電回路と、前記充電池の電力で光源を点灯させる点灯回路と、第1マイクロコンピュータと、前記第1マイクロコンピュータが外部機器と通信するための通信コネクタと、を備え、前記通信コネクタは、送信端子と、受信端子と、前記第1マイクロコンピュータに書き込みを行うための書き込み端子と、リセット端子と、電源端子と、グランド端子と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電池を充電する充電回路と、
前記充電池の電力で光源を点灯させる点灯回路と、
第1マイクロコンピュータと、
前記第1マイクロコンピュータが外部機器と通信するための通信コネクタと、
を備え、
前記通信コネクタは、送信端子と、受信端子と、前記第1マイクロコンピュータに書き込みを行うための書き込み端子と、リセット端子と、電源端子と、グランド端子と、を有することを特徴とする防災灯点灯装置。
【請求項2】
前記書き込み端子により前記第1マイクロコンピュータに書き込みを行うことに加えて、前記書き込み端子を介してデータを送信または受信することを特徴とする請求項1に記載の防災灯点灯装置。
【請求項3】
前記書き込み端子を介して受信した前記データを、外部に出力することを特徴とする請求項2に記載の防災灯点灯装置。
【請求項4】
前記防災灯点灯装置から前記書き込み端子を介して前記データを送信することを特徴とする請求項2または3に記載の防災灯点灯装置。
【請求項5】
スピーカを備え、
前記外部機器から前記通信コネクタを介して防災無線を受信すると、前記スピーカから前記防災無線を出力することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の防災灯点灯装置。
【請求項6】
前記書き込み端子を介して前記防災無線を受信することを特徴とする請求項5に記載の防災灯点灯装置。
【請求項7】
前記スピーカから出力する情報を、誘導音と、前記防災無線との間で切り替える切替器を備えることを特徴とする請求項5に記載の防災灯点灯装置。
【請求項8】
前記第1マイクロコンピュータは、前記外部機器から前記受信端子を介して前記防災無線を受信したことを通知されると、前記切替器を操作して前記スピーカから前記防災無線を出力することを特徴とする請求項7に記載の防災灯点灯装置。
【請求項9】
請求項1から3の何れか1項に記載の防災灯点灯装置と、
前記光源と、
を備えることを特徴とする防災灯。
【請求項10】
請求項5に記載の防災灯点灯装置と、
前記光源と、
前記通信コネクタに接続される前記外部機器である防災無線受信アダプタと、
を備え、
前記防災無線受信アダプタは、前記通信コネクタと接続される第1コネクタを有し、前記防災無線を受信することを特徴とする防災灯システム。
【請求項11】
前記防災無線受信アダプタは、第2マイクロコンピュータを備え、
前記第2マイクロコンピュータには前記防災無線の周波数を書き込むことができることを特徴とする請求項10に記載の防災灯システム。
【請求項12】
前記周波数は、前記第1コネクタを介して前記防災灯点灯装置から書き込まれることを特徴とする請求項11に記載の防災灯システム。
【請求項13】
前記周波数は、前記第1コネクタにマイコン書き込みアダプタを介して端末機器を接続することで書き込まれることを特徴とする請求項11に記載の防災灯システム。
【請求項14】
請求項1から3の何れか1項に記載の防災灯点灯装置と、
前記光源と、
前記通信コネクタに接続される前記外部機器であるマイコン書き込みアダプタと、
を備え、
前記マイコン書き込みアダプタは、前記通信コネクタと接続される第1コネクタと、外部の端末機器と通信するための第2コネクタと、を有し、
前記マイコン書き込みアダプタを介して、前記端末機器と前記第1マイクロコンピュータとの間で通信を行うことを特徴とする防災灯システム。
【請求項15】
前記マイコン書き込みアダプタは、前記送信端子を介して前記第1マイクロコンピュータに記憶されている情報を取得することを特徴とする請求項14に記載の防災灯システム。
【請求項16】
前記マイコン書き込みアダプタは、前記書き込み端子を介して前記第1マイクロコンピュータに書き込みを行うことを特徴とする請求項14に記載の防災灯システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、防災灯点灯装置、防災灯および防災灯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、建物内に設置される防災照明器具が開示されている。この防災照明器具は、取得部と、提示部とを備える。取得部は緊急情報を外部から取得する。緊急情報は緊急事態の発生に関する情報である。提示部は避難情報を提示する。避難情報は、取得部で取得された緊急情報の緊急事態に対する避難に関する情報である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の防災照明器具には、避難情報を提示するために提示部が設けられている。この場合、防災照明器具に機能を追加するためには、防災照明器具自体を交換する必要があり、機能の追加のためのコストが高くなるおそれがある。
【0005】
本開示は、コストを抑制して機能を追加することができる防災灯点灯装置、防災灯および防災灯システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る防災灯点灯装置は、充電池を充電する充電回路と、前記充電池の電力で光源を点灯させる点灯回路と、第1マイクロコンピュータと、前記第1マイクロコンピュータが外部機器と通信するための通信コネクタと、を備え、前記通信コネクタは、送信端子と、受信端子と、前記第1マイクロコンピュータに書き込みを行うための書き込み端子と、リセット端子と、電源端子と、グランド端子と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る防災灯点灯装置によれば、通信コネクタに外部機器を接続することで機能を追加できる。このとき、防災灯点灯装置自体を交換する必要がないため、機能を追加するためのコストを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る防災灯の構成を説明する図である。
【
図2】実施の形態1に係る防災無線受信アダプタの構成を説明する図である。
【
図3】実施の形態2に係るマイコン書き込みアダプタの構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
各実施の形態に係る防災灯点灯装置、防災灯および防災灯システムについて図面を参照して説明する。同じまたは対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る防災灯100の構成を説明する図である。本実施の形態の防災灯100は点滅形誘導音付誘導灯である。これに限らず防災灯100は他の種類の防災灯であっても良い。防災灯100は、防災灯点灯装置50と、光源7とを備える。光源7は例えばLED等の発光素子である。
【0011】
防災灯点灯装置50は、商用電源1から供給される交流電源をダイオードブリッジ2で整流し、フライバック回路3で絶縁および低圧化する。この低圧化された電源を供給されて、充電回路4は充電池5を充電する。電源回路8は充電池5から電力を供給されて、マイクロコンピュータ9などの各回路に電源を供給する。マイクロコンピュータ9はマイコンとも呼ばれる。マイクロコンピュータ9は、フライバック回路3、充電回路4、点滅回路6、電源回路8、音声LSI10を制御する。
【0012】
マイクロコンピュータ9は、常用時は充電池5を充電し、非常時は充電池5から電力を供給されて点滅回路6により光源7を点滅駆動する。点滅回路6は、充電池5の電力で光源7を点灯させる点灯回路に該当する。
【0013】
さらに、非常時においてマイクロコンピュータ9は、音声LSI(Large Scale Integration circuit)10を起動させ、音声アンプ12a経由でスピーカ13aから誘導音を発する。音声アンプ12aは、切替器11により、音声LSI10または後述する通信コネクタ14の書き込み端子14fに接続される。音声アンプ12aが音声LSI10と接続された状態において、スピーカ13aから誘導音が出力される。
【0014】
通信コネクタ14は、マイクロコンピュータ9が外部機器と通信するためのコネクタである。通信コネクタ14は、外部機器と接続可能に設けられている。通信コネクタ14は、電源端子14aと、グランド端子14bと、送信端子14cと、受信端子14dと、リセット端子14eと、書き込み端子14fとを有する。送信端子14c、受信端子14dは、例えばシリアル通信による通信を行うための端子である。リセット端子14eは、マイクロコンピュータ9のリセットを行うための端子である。書き込み端子14fは、マイクロコンピュータ9にプログラム等の書き込みを行うための端子である。
【0015】
通信コネクタ14は、例えばマイクロコンピュータ9と同じ基板に設けられたコネクタである。通信コネクタ14に外部機器である各種アダプタを接続することで、防災灯100に機能を付加することができる。
【0016】
例えば、通信コネクタ14に外部機器を接続することで、書き込み端子14fによりマイクロコンピュータ9に書き込みを行うことができる。また、書き込み端子14fによりマイクロコンピュータ9に書き込みを行うことに加えて、防災灯点灯装置50は書き込み端子14fを介してデータを送信または受信することができても良い。つまりマイコンへの書き込みを行うとき以外は、書き込み端子14fをデータ転送用の端子として用いることができる。防災灯点灯装置50は、書き込み端子14fを介して受信したデータを、外部に出力することができても良い。データの外部への出力は、例えばスピーカ13aにより実施される。
【0017】
図2は、実施の形態1に係る防災無線受信アダプタ101の構成を説明する図である。
図2を用いて、通信コネクタ14に接続される外部機器が防災無線受信アダプタ101である例について説明する。なお、防災灯100と外部機器とを合わせて、防災灯システムと呼ぶ。
【0018】
防災無線受信アダプタ101は、通信コネクタ15、マイクロコンピュータ16、アンテナ17、防災無線受信回路18および切替器19を備える。通信コネクタ15は、通信コネクタ14と接続される。
【0019】
通信コネクタ15は、電源端子15aと、グランド端子15bと、送信端子15cと、受信端子15dと、リセット端子15eと、書き込み端子15fとを有する。通信コネクタ15と通信コネクタ14が接続された状態で、電源端子15aと電源端子14a、グランド端子15bとグランド端子14b、リセット端子15eとリセット端子14e、書き込み端子15fと書き込み端子14fがそれぞれ接続される。また、送信端子15cと受信端子14d、受信端子15dと送信端子14cがそれぞれ接続される。
【0020】
マイクロコンピュータ16は、防災灯点灯装置50の電源回路8から、通信コネクタ14、15の電源端子14a、15aを介して電源を供給されて動作する。通信コネクタ15の書き込み端子15fは、切替器19を介して、マイクロコンピュータ16または防災無線受信回路18に接続される。アンテナ17は防災無線を受信する。防災無線は、市町村防災行政無線とも呼ばれる。
【0021】
防災無線受信回路18がアンテナ17により防災無線を受信すると、マイクロコンピュータ16は、送信端子15cおよび受信端子14dを介した通信にて、防災無線を受信したことを防災灯100のマイクロコンピュータ9に通知する。
【0022】
防災灯100のマイクロコンピュータ9は、防災無線の放送が可能な場合は、送信端子14cを介して防災無線受信アダプタ101のマイクロコンピュータ16に放送可能なことを通知するともに、切替器11を書き込み端子14f側に切り替える。
【0023】
放送可能なことを通知された防災無線受信アダプタ101のマイクロコンピュータ16は、切替器19を防災無線受信回路18の出力側に切り替える。これにより防災無線受信回路18と書き込み端子15fが接続された状態で、防災無線は書き込み端子15f、14fを介して防災灯点灯装置50に送信される。
【0024】
防災灯点灯装置50は、防災無線受信アダプタ101から通信コネクタ14を介して防災無線を受信すると、受信した防災無線をスピーカ13aから出力する。防災無線は、書き込み端子14f、音声アンプ12aを介してスピーカ13aから放送される。
【0025】
このようにマイクロコンピュータ9は、防災無線受信アダプタ101から受信端子14dを介して防災無線を受信したことを通知されると、切替器11を操作してスピーカ13aから防災無線を出力する。切替器11は、スピーカ13aから出力する情報を、誘導音と、防災無線との間で切り替える。
【0026】
本実施の形態に係る防災灯点灯装置50および防災灯100では、通信コネクタ14に外部機器を接続することで機能を追加できる。このとき、防災灯100自体を交換する必要がないため、機能を追加するためのコストを抑制することができる。また、防災灯100の大型化を防ぐことができる。また、本実施の形態では必要に応じて外部機器を通信コネクタ14に接続すれば良い。このため、機能の追加が不要なユーザに不要なコストが発生することを防止できる。
【0027】
また、防災灯点灯装置の内部に防災無線を放送する機能を組み込む場合、装置毎に該当する地域の周波数を設定する必要がある。これに対し本実施の形態では、該当する地域の周波数に合わせた防災無線受信アダプタ101を、必要に応じて防災灯100に接続すれば良い。このため、必要最小限のコストで市町村防災行政無線を受信、放送できる機能を防災灯100に付加できる。
【0028】
本実施の形態で説明した防災無線を出力するための防災灯100および防災無線受信アダプタ101における制御は一例であり、上述したものに限定されない。防災無線受信アダプタ101は、防災無線を受信して通信コネクタ15から送信できれば良い。防災灯点灯装置50は、外部機器から通信コネクタ14を介して防災無線を受信して、スピーカ13aから出力できれば良い。
【0029】
また、防災灯100の構成は
図1に示されるものに限定されない。例えば本実施の形態では点灯回路として、非常時に充電池5の電力で光源7を点滅させる点滅回路6を例に説明した。これに限らず点灯回路は、少なくとも非常時に充電池5の電力で光源7を点灯させる回路であれば良い。
【0030】
本実施の形態では、防災無線受信アダプタ101により受信した内容をスピーカ13aから出力する例について説明したが、同じ経路を用いて、防災灯100から音声信号を逆向きに送ることも可能である。例えば、防災灯100にマイクアンプ12bとマイク13bを設け、音声アンプ12a、スピーカ13aからの出力と逆向きの経路で、書き込み端子14fを介して防災無線受信アダプタ101にマイクアンプ12b、マイク13bからの音声を送っても良い。このように、防災灯点灯装置50から書き込み端子14fを介してデータを送信しても良い。
【0031】
また本実施の形態では、防災無線受信アダプタ101から受信した防災無線をスピーカ13aから出力する例について説明した。この変形例として、防災無線受信アダプタ101は無線通信によりユーザの発話に基づく音声信号を受信し、受信した音声信号を通信コネクタ15から防災灯点灯装置50に送信しても良い。防災灯点灯装置50は書き込み端子14fを介して当該音声信号を受信し、スピーカ13aから出力する。また、上述のように防災灯点灯装置50にマイク13bを設け、さらに防災無線受信アダプタ101にマイク13bからの音声を送信するためのトランシーバ機能を持たせても良い。これにより、防災灯100と、防災無線受信アダプタ101の無線通信先とで、双方向の会話が可能となる。
【0032】
上述した変形は、以下の実施の形態に係る防災灯点灯装置、防災灯および防災灯システムについて適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る防災灯点灯装置、防災灯および防災灯システムについては実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0033】
実施の形態2.
図3は、実施の形態2に係るマイコン書き込みアダプタ102の構成を説明する図である。マイコン書き込みアダプタ102は、防災灯点灯装置50の通信コネクタ14に接続される外部機器である。マイコン書き込みアダプタ102は、通信コネクタ14と接続される通信コネクタ20と、外部の端末機器と通信するためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタ22とを有する。端末機器は例えばパソコン24である。端末機器はタブレット、スマートフォン等であっても良い。
【0034】
通信コネクタ20は、電源端子20aと、グランド端子20bと、送信端子20cと、受信端子20dと、リセット端子20eと、書き込み端子20fとを有する。通信コネクタ20と通信コネクタ14が接続された状態で、電源端子20aと電源端子14a、グランド端子20bとグランド端子14b、リセット端子20eとリセット端子14e、書き込み端子20fと書き込み端子14fがそれぞれ接続される。また、送信端子20cと受信端子14d、受信端子20dと送信端子14cがそれぞれ接続される。
【0035】
USBコネクタ22は、パソコン24のUSBコネクタとUSBケーブル23経由で接続される。パソコン24から受信した信号は、USBインターフェース回路21で信号変換され、通信コネクタ20から防災灯点灯装置50に送信される。
【0036】
電源端子20aとグランド端子20bは、USBインターフェース回路21から電源が供給される場合と、防災灯100から電源を供給される場合がある。
【0037】
マイコン書き込みアダプタ102の通信コネクタ20が防災灯100の通信コネクタ14に接続され、パソコン24にてマイコン書き込みプログラムが起動されたとする。これにより、通信コネクタ14のリセット端子14eと書き込み端子14f経由で、防災灯100のマイクロコンピュータ9に新たなソフトウェアが書き込まれる。このように、マイコン書き込みアダプタ102は、書き込み端子14fを介してマイクロコンピュータ9に書き込みを行うための外部機器である。通信コネクタ14にマイコン書き込みアダプタ102を接続することで、マイクロコンピュータ9への書き込みの機能を追加することができる。
【0038】
また、マイコン書き込みアダプタ102を実施の形態1の防災無線受信アダプタ101に接続することで、防災無線受信アダプタ101のマイクロコンピュータ16にソフトウェアの書き込みを行うことができる。例えば防災無線受信アダプタ101のマイクロコンピュータ16に、防災無線受信回路18が使用する周波数を書き込むことができる。つまり防災無線の周波数は、防災無線受信アダプタ101の通信コネクタ15に、マイコン書き込みアダプタ102を介してパソコン24を接続することで書き込まれても良い。
【0039】
このように防災無線受信アダプタ101のマイクロコンピュータ16に防災無線の周波数を書き込むことができるようにすることで、市区町村ごとに周波数の異なる防災無線に一つのアダプタで対応することができる。なお、予め防災無線受信アダプタ101を使用する地域が判明していれば、工場出荷時に防災無線の周波数をマイクロコンピュータ16に書き込んで出荷することもできる。防災無線の周波数は、通信コネクタ15を介して、防災灯点灯装置50から書き込まれても良い。
【0040】
また、上述の書き込み機能に加えて、パソコン24にて通信プログラムを起動することで、マイコン書き込みアダプタ102は防災灯100のマイクロコンピュータ9と通信することができる。つまり、マイコン書き込みアダプタ102を介して、パソコン24と防災灯100のマイクロコンピュータ9との間で通信を行うことができる。この通信機能にはリセット端子20eと書き込み端子20fは使用せず、送信端子20cと受信端子20dを使用する。
【0041】
この通信により、マイクロコンピュータ9に記憶されている情報の読み出しが可能となる。マイコン書き込みアダプタ102は、送信端子14cと受信端子20dを介して、マイクロコンピュータ9に記憶されている情報を取得する。取得される情報は、防災灯100の動作についての情報、充電池5の使用状況、点検結果などである。これにより、ユーザは、充電池5などの消耗品の交換時期、器具の故障有無などを確認することができる。このように、通信コネクタ14にマイコン書き込みアダプタ102を接続することで、防災灯100の内部情報の読み出し機能を付加することができる。
【0042】
本実施の形態では、マイコン書き込みアダプタ102によりマイコンに対する書き込みと読み出しが可能である例について説明した。これに限らず、マイコン書き込みアダプタ102により、マイコンに対する書き込みと読み出しの少なくとも一方が可能であれば良い。
【0043】
各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いても良い。
【0044】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
充電池を充電する充電回路と、
前記充電池の電力で光源を点灯させる点灯回路と、
第1マイクロコンピュータと、
前記第1マイクロコンピュータが外部機器と通信するための通信コネクタと、
を備え、
前記通信コネクタは、送信端子と、受信端子と、前記第1マイクロコンピュータに書き込みを行うための書き込み端子と、リセット端子と、電源端子と、グランド端子と、を有することを特徴とする防災灯点灯装置。
(付記2)
前記書き込み端子により前記第1マイクロコンピュータに書き込みを行うことに加えて、前記書き込み端子を介してデータを送信または受信することを特徴とする付記1に記載の防災灯点灯装置。
(付記3)
前記書き込み端子を介して受信した前記データを、外部に出力することを特徴とする付記2に記載の防災灯点灯装置。
(付記4)
前記防災灯点灯装置から前記書き込み端子を介して前記データを送信することを特徴とする付記2または3に記載の防災灯点灯装置。
(付記5)
スピーカを備え、
前記外部機器から前記通信コネクタを介して防災無線を受信すると、前記スピーカから前記防災無線を出力することを特徴とする付記1から4の何れか1項に記載の防災灯点灯装置。
(付記6)
前記書き込み端子を介して前記防災無線を受信することを特徴とする付記5に記載の防災灯点灯装置。
(付記7)
前記スピーカから出力する情報を、誘導音と、前記防災無線との間で切り替える切替器を備えることを特徴とする付記5または6に記載の防災灯点灯装置。
(付記8)
前記第1マイクロコンピュータは、前記外部機器から前記受信端子を介して前記防災無線を受信したことを通知されると、前記切替器を操作して前記スピーカから前記防災無線を出力することを特徴とする付記7に記載の防災灯点灯装置。
(付記9)
付記1から8の何れか1項に記載の防災灯点灯装置と、
前記光源と、
を備えることを特徴とする防災灯。
(付記10)
付記5から8の何れか1項に記載の防災灯点灯装置と、
前記光源と、
前記通信コネクタに接続される前記外部機器である防災無線受信アダプタと、
を備え、
前記防災無線受信アダプタは、前記通信コネクタと接続される第1コネクタを有し、前記防災無線を受信することを特徴とする防災灯システム。
(付記11)
前記防災無線受信アダプタは、第2マイクロコンピュータを備え、
前記第2マイクロコンピュータには前記防災無線の周波数を書き込むことができることを特徴とする付記10に記載の防災灯システム。
(付記12)
前記周波数は、前記第1コネクタを介して前記防災灯点灯装置から書き込まれることを特徴とする付記11に記載の防災灯システム。
(付記13)
前記周波数は、前記第1コネクタにマイコン書き込みアダプタを介して端末機器を接続することで書き込まれることを特徴とする付記11または12に記載の防災灯システム。
(付記14)
付記1から8の何れか1項に記載の防災灯点灯装置と、
前記光源と、
前記通信コネクタに接続される前記外部機器であるマイコン書き込みアダプタと、
を備え、
前記マイコン書き込みアダプタは、前記通信コネクタと接続される第1コネクタと、外部の端末機器と通信するための第2コネクタと、を有し、
前記マイコン書き込みアダプタを介して、前記端末機器と前記第1マイクロコンピュータとの間で通信を行うことを特徴とする防災灯システム。
(付記15)
前記マイコン書き込みアダプタは、前記送信端子を介して前記第1マイクロコンピュータに記憶されている情報を取得することを特徴とする付記14に記載の防災灯システム。
(付記16)
前記マイコン書き込みアダプタは、前記書き込み端子を介して前記第1マイクロコンピュータに書き込みを行うことを特徴とする付記14または15に記載の防災灯システム。
【符号の説明】
【0045】
1 商用電源、2 ダイオードブリッジ、3 フライバック回路、4 充電回路、5 充電池、6 点滅回路、7 光源、8 電源回路、9 マイクロコンピュータ、10 音声LSI、11 切替器、12a 音声アンプ、12b マイクアンプ、13a スピーカ、13b マイク、14 通信コネクタ、14a 電源端子、14b グランド端子、14c 送信端子、14d 受信端子、14e リセット端子、14f 書き込み端子、15 通信コネクタ、15a 電源端子、15b グランド端子、15c 送信端子、15d 受信端子、15e リセット端子、15f 書き込み端子、16 マイクロコンピュータ、17 アンテナ、18 防災無線受信回路、19 切替器、20 通信コネクタ、20a 電源端子、20b グランド端子、20c 送信端子、20d 受信端子、20e リセット端子、20f 書き込み端子、21 USBインターフェース回路、22 USBコネクタ、23 USBケーブル、24 パソコン、50 防災灯点灯装置、100 防災灯、101 防災無線受信アダプタ、102 マイコン書き込みアダプタ