(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177893
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置、及びこのプレフィルター装置を有する排気装置
(51)【国際特許分類】
B05B 16/60 20180101AFI20241217BHJP
B05B 14/43 20180101ALI20241217BHJP
B05B 16/40 20180101ALI20241217BHJP
B05C 15/00 20060101ALI20241217BHJP
F24F 13/28 20060101ALI20241217BHJP
B01D 46/18 20060101ALI20241217BHJP
B01D 46/121 20220101ALI20241217BHJP
【FI】
B05B16/60
B05B14/43
B05B16/40
B05C15/00
F24F13/28
B01D46/18 B
B01D46/121
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096288
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】000135737
【氏名又は名称】株式会社バンザイ
(74)【代理人】
【識別番号】100102749
【弁理士】
【氏名又は名称】澤木 紀一
(72)【発明者】
【氏名】福田 裕史
(72)【発明者】
【氏名】河野 元彦
(72)【発明者】
【氏名】緒方 貴幸
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 駿
【テーマコード(参考)】
4D058
4D073
4F042
【Fターム(参考)】
4D058JA12
4D058JA24
4D058KB06
4D058KB11
4D058KD11
4D058KD20
4D058QA03
4D058QA19
4D058SA15
4D073AA01
4D073BB03
4D073DC02
4D073DC19
4D073DD03
4D073DD14
4F042AA09
4F042BA13
4F042DE01
4F042DE09
4F042DE10
(57)【要約】
【課題】従来、塗装ブースに設けられた排気装置の排気フィルターは、メンテナンス頻度が高いため、その上流側にプレフィルターを設けたものがあったが、それでも、作業者の交換の負担が大きかった。
【解決手段】本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置は、プレフィルターと、該プレフィルターを、塗装ブース内の空気をろ過して、該塗装ブース外に排気する、排気フィルターを有する塗装ブース用排気装置の排気ボックスの外側から挿入され、前記塗装ブース内において、前記排気フィルターの下流側を通過し、該排気ボックス外に引き出すように設けたプレフィルター支持部とよりなることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレフィルターと、
該プレフィルターを、塗装ブース内の空気をろ過して、該塗装ブース外に排気する、排気フィルターを有する塗装ブース用排気装置の排気ボックスの外側から挿入され、
前記塗装ブース内において、前記排気フィルターの下流側を通過し、
該排気ボックス外に引き出すように設けたプレフィルター支持部とよりなることを特徴とする塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置。
【請求項2】
前記プレフィルター支持部は、前記排気ボックスを挟んで、一端側に設けた、前記プレフィルターのロール状に巻かれた基部側を回転自在に支持する一端側プレフィルター支持部と、
他端側に設けた、前記プレフィルターの先端部を、巻き取る方向に回転自在に支持する他端側プレフィルター支持部と、
前記先端部を巻き取る手段と、
前記排気ボックス内に形成された、内部を通過するプレフィルターをガイドするプレフィルターガイドとよりなることを特徴とする請求項1に記載の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置。
【請求項3】
前記プレフィルターガイドは、前記排気ボックスの一方側壁に貫通して形成した入口部と、
他方側壁に貫通して形成した出口部と、
前記排気ボックス内に設けた、前記排気ボックス内に挿入されたプレフィルターを折り曲げて位置させる支持部とよりなることを特徴とする請求項2に記載の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置。
【請求項4】
前記出口部は、該出口部の開口を上方から下方に向かって塞ぐ上下動自在なシャッター部を有し、
該シャッター部は、常時、前記出口部を塞ぐよう下方に位置すると共に、
該出口部を通過するプレフィルターが上昇した場合には、該上昇に従って、上方に位置するように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置。
【請求項5】
塗装ブース内の空気をろ過して、該塗装ブース外に排気する、排気フィルターを有する塗装ブース用排気装置の排気ボックスと、
プレフィルターと、
該プレフィルターを、前記排気ボックスの外側から挿入され、
前記塗装ブース内において、前記排気フィルターの下流側を通過し、
該排気ボックス外に引き出すように設けたプレフィルター支持部とよりなることを特徴とする塗装ブース用排気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置、及び、このプレフィルター装置を有する排気装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図9は、車両等を塗装する塗装ブースを示し、1は、車両等を塗装し、乾燥する塗装乾燥ブース、2は、該塗装乾燥ブース1に設けられた吸気装置、3は、前記塗装乾燥ブース1に設けられた排気装置を示す。
【0003】
そして、前記吸気装置2は、吸気フィルター4を有する吸気ボックス5と、該吸気ボックス5に、吸気ファン装置6を介して接続された吸気ダクト7とよりなる。そして、前記吸気フィルター4を通って、前記吸気ボックス5内に導入された外気は、前記吸気ダクト7から、前記塗装ブース1の天井部1a内に供給され、そして、該天井部1aに設けられた天井フィルター8を通って、前記ブース1の塗装乾燥スペース1b内に供給されるようになる。
【0004】
また、前記排気装置3は、
図9及び
図10に示すように、前記塗装乾燥ブース1内の、塗装で汚れた空気(塗装ミスト)を導入する排気ボックス9と、該排気ボックス9に接続された排気ダクト10とよりなる。そして、該排気ボックス9内には、流路を塞ぐように設けた、前記ブース1からの塗装ミストをろ過(清浄)する排気フィルター11と、該排気フィルター11の下流側に設けた排気ファン装置12とを有する。
【0005】
そして、前記排気装置3は、例えば、地面に設置され、地面を掘って形成した排気ピット13を通じて、前記ブース1(塗装乾燥スペース1b)内の空気が、前記排気ボックス9の下から導入されるように形成し、前記ブース1内の塗装ミストが、前記排気フィルター11を通過して、清浄化され、該清浄化された空気が前記排気ダクト10から外部に排出されるようになる。
【0006】
なお、前記排気フィルター11は、シート状に形成され、表面積を広くするため、前記排気ボックス9内において、一方側壁9aから他方側壁9bに向かって、例えば、M字状など、ジグザグ状に折り曲げられて配置されている。
【0007】
例えば、塗装ブースとしては、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記塗装乾燥ブース1内で用いられる水性塗料や溶剤塗料は、粘着性があるため、排気装置3の排気フィルター11が詰まり易く、メンテナンス頻度が高いことが作業者の負担になっていた。
【0010】
そのため、排気フィルター11の上流側(流路の前)に簡易交換用フィルター(プレフィルター)を設けたものがある。そして、該プレフィルターにより、前記排気フィルター11の交換頻度を少なくすることができる。
【0011】
しかしながら、プレフィルター交換作業時に、汚れたプレフィルターを直に触って交換する必要があると共に、作業者も排気装置内に入らないと交換できない構造となっているため、作業者の負担が大きかった。
【0012】
本発明は、簡単にプレフィルターを交換できるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置は、プレフィルターと、該プレフィルターを、塗装ブース内の空気をろ過して、該塗装ブース外に排気する、排気フィルターを有する塗装ブース用排気装置の排気ボックスの外側から挿入され、前記塗装ブース内において、前記排気フィルターの下流側を通過し、該排気ボックス外に引き出すように設けたプレフィルター支持部とよりなることを特徴とする。
【0014】
また、前記プレフィルター支持部は、前記排気ボックスを挟んで、一端側に設けた、前記プレフィルターのロール状に巻かれた基部側を回転自在に支持する一端側プレフィルター支持部と、他端側に設けた、前記プレフィルターの先端部を、巻き取る方向に回転自在に支持する他端側プレフィルター支持部と、前記先端部を巻き取る手段と、前記排気ボックス内に形成された、内部を通過するプレフィルターをガイドするプレフィルターガイドとよりなることを特徴とする。
【0015】
また、前記プレフィルターガイドは、前記排気ボックスの一方側壁に貫通して形成した入口部と、他方側壁に貫通して形成した出口部と、前記排気ボックス内に設けた、前記排気ボックス内に挿入されたプレフィルターを折り曲げて位置させる支持部とよりなることを特徴とする。
【0016】
また、前記出口部は、該出口部の開口を上方から下方に向かって塞ぐ上下動自在なシャッター部を有し、該シャッター部は、常時、前記出口部を塞ぐよう下方に位置すると共に、該出口部を通過するプレフィルターが上昇した場合には、該上昇に従って、上方に位置するように形成されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の塗装ブース用排気装置は、塗装ブース内の空気をろ過して、該塗装ブース外に排気する、排気フィルターを有する塗装ブース用排気装置の排気ボックスと、プレフィルターと、該プレフィルターを、前記排気ボックスの外側から挿入され、前記塗装ブース内において、前記排気フィルターの下流側を通過し、該排気ボックス外に引き出すように設けたプレフィルター支持部とよりなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の簡単にプレフィルターを交換することができるようになる。
【0019】
また、作業者が排気装置内に入る必要がないので、塗装ミストによる暴露を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置の説明用断面図である。
【
図2】本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置の説明用平面図である。
【
図3】本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置の他端側支持部の説明用正面図である。
【
図4】本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置の説明用正面図である。
【
図5】本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置の排気ダクト内の説明図である。
【
図6】本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置のシャッター板の説明図である。
【
図7】本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置のシャッター板の閉じた状態を示す説明図である。
【
図8】本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置のシャッター板の開いた状態を示す説明図である。
【
図10】従来の塗装ブース用排気装置の説明用断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下図面によって本発明の実施例を説明する。
【0022】
なお、従来の説明において同じ部分には、同じ符号を付け、説明を省略する。
【実施例0023】
(1.本願のプレフィルター装置の全体の説明)
【0024】
本発明の塗装ブース用排気装置に設けたプレフィルター装置は、
図1~
図4に示すように、プレフィルター支持部により、前記排気ボックス9の外側から内部に挿入され、前記排気フィルター11の上流側(流路に対して前側)を通過し、前記排気ボックスの外部に引き出された、塗装ミストをろ過するプレフィルター14とよりなる。
【0025】
そして、該プレフィルター支持部は、前記排気ボックス9を挟んで、一端側に設けた、前記プレフィルター14の基部側をロール状に巻いた一端側芯材15を、回転自在に支持する一端側プレフィルター支持部16と、他端側に設けた、前記プレフィルター14の先端部を取り付け、使用後のプレフィルター部分を巻き取る他端側芯材17を、回転自在に支持する他端側プレフィルター支持部18と、前記排気ボックス9内に形成された、内部を通過するプレフィルター14をガイドするプレフィルターガイド19とよりなる。
【0026】
(1.1.プレフィルターガイド19の説明)
【0027】
前記プレフィルターガイド19は、例えば、前記排気ボックス9の一方側壁9aの下方に貫通して形成した横長の矩形スリット状の入口部20と、他方側壁9bの下方に貫通して形成した横長の矩形スリット状の出口部21と、内部に形成したガイド部22とよりなり、前記プレフィルター14が、前記入口部20、ガイド部22、出口部21を経由して、前記排気ボックス9内を通過するようになる。
【0028】
また、前記ガイド部22は、前記排気ボックス9内を通過するプレフィルター14を、例えば、M字状などに折り曲げられた排気フィルター11と同様に、例えば、M字状など、ジグザグ状に折り曲げられて配置されるように形成さる。
【0029】
例えば、該ガイド部22は、入口部20から出口部21に向かうに従って、所望の距離、離間して設けた、それぞれ水平状の棒体よりなる上方に位置する上方支持部22aと、下方に位置する下方支持部22bと、上方に位置する上方支持部22cとよりなり、前記入口部20、上方支持部22aと、下方支持部22bと、上方支持部22cと、前記出口部21とにより、前記プレフィルター14がM字状に配置されるようになる。
【0030】
なお、前記上方の位置とは、前記下方の位置より高い位置を示し、該下方の位置は、例えば、入口部20と出口部21の高さの位置である。
【0031】
なお、内部を通過するプレフィルター14が、折れ曲がって配置されるようであれば、前記各支持部の高さに特に、制限はない。
【0032】
(1.2.出口部21の説明)
【0033】
なお、
図6に示すように、前記出口部21を、上下方向に幅のあるスリット状とすると共に、該開口を上から下に塞ぐ、上下動自在なシャッター板(シャッター部)23を設けるようにし、そして、前記支持部18に支持された他端側芯材17の位置よりも、前記出口部21の高さを低くなるようにし、また、前記他端側芯材17の上から、前記出口部21からのプレフィルター14を巻き取るように構成する。
【0034】
また、前記シャッター板23の下端には、回転ローラー23aを設けて、出口部21を通過するプレフィルター14の移動をスムーズにすると共に、摩擦抵抗を少なくして、プレフィルター14の破損を防ぐようにしてもよい。
【0035】
このように構成することにより、前記芯材15、17が前記支持部16,17に対して、ロック機構により回転しないように固定させて、前記プレフィルター14を若干たるませることにより、
図6及び
図7に示すように、前記シャッター板23が自重により下降し、前記プレフィルター14は、前記出口部21の下縁とシャッター板23とに挟まれて、前記出口部21が塞がれるようになる。
【0036】
これにより、前記出口部21から空気が吸い込まれることを防ぎ、排気効率が落ちないようにすると共に、該下縁で折れ曲がるプレフィルター14に角度がつき、前記排気ボックス9内の面積を稼ぐことができるようになる。
【0037】
例えば、前記下縁で折れ曲がるプレフィルター14の角度は、
図6に示す場合においては、61度となる。
【0038】
なお、前記シャッター板23は、ローラー等による錘などを加えた自重以外に、バネ等の付勢手段により、下方に移動するようにしてもよい。
【0039】
また、前記ロック機構を解除し、前記他端側芯材15、17を回転させて、プレフィルター14を巻き取るときは、
図6及び
図8に示すように、該プレフィルター14が上方に持ち上がるから、これにより、前記シャッター板23が上昇し、前記出口部21が開口し、前記プレフィルター14が、前記出口部21の上縁部を通過するようになる。従って、該上縁で折れ曲がるプレフィルター14の角度が緩和され、巻き取りやすくなる。
【0040】
例えば、前記上縁で折れ曲がるプレフィルター14の角度は、
図6に示す場合においては、74度となる。
【0041】
なお、前記入口部20の開口は、排気効率を下げないためにも、前記プレフィルター14の幅、厚さと略同じであるか、若干大きい大きさであることが好ましい。
【0042】
(1.3.芯材の説明)
前記芯材15、17は、例えば、棒状の厚紙で形成される。また、例えば、前記一端側芯材15は、前記支持部16に、ロール状のプレフィルター14を支持される場合には、省略してもよい。
【0043】
また、プレフィルターが無くなった一端側芯材15を、他端側芯材17として利用してもよい。また、使用済のプレフィルター14を巻いた他端側芯材17は、そのまま廃棄できるようにしてもよい。
【0044】
(1.4.ハンドル部の説明)
【0045】
なお、前記他端側芯材17に、芯材回転用のハンドル24などの、プレフィルター14の先端部巻き取り手段を固定できるようにし、該ハンドル24を回転させることにより、該芯材17に、プレフィルター14を巻き取れるようにする。
【0046】
該ハンドル24により、手を汚さずに、プレフィルター14を巻き取り、そして、巻き取ったプレフィルター14を、前記支持部18から取り外すことができるようになる。
【0047】
なお、ハンドル24に加えて、又は、ハンドル24を用いずに、電動等で前記芯材17を回転させる自動回転装置を設け、該プレフィルター14を巻き取るようにしてもよい。
【0048】
また、前記他端側芯材17の回転を阻止するためのロック機構として、前記他端側芯材17と、支持部18を貫通して固定されるピン25を用いてもよい。
【0049】
そして、該ロック機構により、芯材15、17の回転を阻止することにより、排気装置作動時に、プレフィルターが吸い込まれても、ロール状のフィルターが回転しないようにできる。
【0050】
(1.5.支持部の説明)
【0051】
前記支持部18は、プレフィルター14を交換しやすいように、例えば、地面上に設置され、該支持部18は、例えば、前記芯材17の一端及び他端をそれぞれ載置し支持できる、凹部26を上端に有する、離間した2枚の板状の台18a、18aより形成する。
【0052】
前記支持部16も、前記支持部18と同様に形状であってもよい。
【0053】
なお、前記支持部16において、前記支持部18とは異なる形状として、例えば、プレフィルター14が、一端側芯材15を有しない場合には、ロール状のプレフィルターに形成された中心貫通孔に、棒体を挿入することにより支持するようにしたり、ロール状のプレフィルター自体を載置できる、凹状の支持部としたりしてもよい。
【0054】
(2.本発明の使用方法の説明)
【0055】
本発明においては、まず、使用前のロール状に巻かれたプレフィルター14を、前記一端側支持部16に回転自在に、載置させる。
【0056】
そして、該プレフィルター14の先端部を引き延ばして、前記排気ボックス9の入口部20から排気ボックス9内に挿入して、前記ガイド部22を経由し、出口部21から外部に引き出す。
【0057】
この際、前記プレフィルター14は、前記ガイド部22により、例えば、M字状に配置されて、表面積を稼ぐことができる。
【0058】
そして、前記プレフィルター14の先端部を前記他端側芯材17に固定し、前記他端側支持部18に載置する。
【0059】
該他端側芯材17は、新規のものでも、プレフィルターが無くなった一端側芯材15を利用してもよい。
【0060】
そして、前記シャッター板23が前記出口部21を閉じた状態において、前記芯材17が回転しないようにロック機構によりロックする。
【0061】
そして、排気ファンを駆動し、排気装置を使用するようにする。
【0062】
所望の時間経過後、前記排気ボックス9内のプレフィルター14を交換するために、前記他端側芯材17にハンドル24を設ける(予め固定していてもよい)と共に、前記ロック機構を解除して、前記芯材17を回転自在とし、例えば、前記ハンドル24を回転させて、前記他端側芯材17に、プレフィルターを巻き取るようにする。
【0063】
なお、前記巻き取り量に特に制限はなく、例えば、前記排気ボックス9内に新しいプレフィルター14が、配置されるまでが好ましい。
【0064】
なお、この際、前記プレフィルター14の巻き取りにより、前記出口部21のプレフィルター14が前記シャッター板23を上方に押し上げて、上に移動するので、該出口部21におけるプレフィルター14の角度を大きくすることにより、巻き取りが容易になる。
【0065】
また、前記プレフィルター14は、前記芯材17に汚れた面が、内側に位置するように巻かれるので、該巻き取ったプレフィルター14を破棄する場合も手が汚れないようになる。
【0066】
前記一端側支持部15に支持したロール状のプレフィルター14が無くなった場合には、前記一端側芯材15を前記支持部16から取り外し、新しいロール状のプレフィルター14の一端側芯材15を、前記一端側支持部16に載置し、その先端部を、前のプレフィルター14の後端部に、例えば、インシュロック等によりつなぎ、古いプレフィルターと、新しいプレフィルターとを接続するようにする。
【0067】
なお、取り外した古い一端側芯材15は、後に、他端側芯材17として再利用してもよい。
【0068】
本発明によれば、簡単にプレフィルターを交換することができるようになる。
【0069】
また、作業者が排気装置内に入る必要がないので、塗装ミストによる暴露を防ぐことができる。
【0070】
また、プレフィルターを排気フィルターと同じM字形等、折り曲げて配置することにより、表面積を広くして交換頻度を少なくしている。
【0071】
また、巻取りに厚紙の芯材を使用し、プレフィルターの汚れた面を内側にして巻き取ることで、作業者が汚れず簡単に廃棄できるようになる。
【0072】
また、出口部に、上下動可動シャッターを設けることにより、プレフィルターの巻取り時にはプレフィルター角度を緩やかにする為に開口部が開き、排気装置作動時には、開口部が閉じ、排気効率を上げることができるようになる。
【0073】
また、また上下可動式シャッター板23の先端に丸棒(またはローラー)を取付けることで、プレフィルター巻取り時の抵抗が減るようになる。