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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177921
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】農作業機
(51)【国際特許分類】
   A01B 35/04 20060101AFI20241217BHJP
   A01B 33/02 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
A01B35/04 E
A01B33/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096332
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】宇佐美 智之
(72)【発明者】
【氏名】倉田 泰徳
(72)【発明者】
【氏名】小山 瑞樹
(72)【発明者】
【氏名】嶋形 祐汰
(72)【発明者】
【氏名】小林 貴史
【テーマコード(参考)】
2B033
2B034
【Fターム(参考)】
2B033AA04
2B033AB01
2B033AC04
2B034AA10
2B034BA07
2B034BB02
2B034BC06
2B034EA13
2B034EB01
(57)【要約】
【課題】適切な土寄せ作業ができる農作業機を提供する。
【解決手段】農作業機1は、耕耘作業をする耕耘体17と、この耕耘体17の前方で土寄せ作業をする土寄せ体である中央左土寄せ板42とを備える。そして、中央左土寄せ板42は、機体16の被取付部62に取り付けた取付部71と、トラクタの走行跡を消すために圃場の土盛上り部の土を掬い上げながら寄せる土寄せ部72とを有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耕耘作業をする耕耘体と、
前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、
前記耕耘体の前方で土寄せ作業をする土寄せ体とを備え、
前記土寄せ体は、土を掬い上げながら寄せる土寄せ部を有する
ことを特徴とする農作業機。
【請求項2】
耕耘作業をする耕耘体と、
前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、
前記耕耘体の前方で土寄せ作業をする土寄せ体とを備え、
前記土寄せ体は、
被取付部に取り付けられた前後方向に沿った板状の取付部と、
前記取付部に設けられ、土を掬い上げながら寄せる板状の土寄せ部とを有する
ことを特徴とする農作業機。
【請求項3】
前記取付部は、側面視で下端側ほど後方に位置するように傾斜した下側傾斜端部を前端部に有する
ことを特徴とする請求項2記載の農作業機。
【請求項4】
前記取付部は、側面視で上端側ほど後方に位置するように傾斜した上側傾斜端部を前端部に有する
ことを特徴とする請求項2又は3記載の農作業機。
【請求項5】
前記土寄せ部は、
側面視で前記被取付部の前端位置よりも前方に位置する前側部分と、
側面視で前記被取付部の前端位置よりも後方に位置する後側部分とを有し、
前記後側部分は、前記前側部分よりも大きい
ことを特徴とする請求項2又は3記載の農作業機。
【請求項6】
前記土寄せ部は、斜め上方を向くように設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の農作業機。
【請求項7】
前記土寄せ部は、
第1土寄せ板部と、
前記第1土寄せ板部に対して屈曲した第2土寄せ板部とを有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の農作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載された農作業機が知られている。
【0003】
この従来の農作業機は、例えば圃場を走行可能なトラクタ等の走行車の後部に連結して使用するもので、耕耘作業をする耕耘体と、この耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、その耕耘体の前方で土寄せ作業をする板状の土寄せ体(土寄せ板)とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭54-97406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の農作業機では、例えば圃場条件等によっては、土寄せ体が圃場の土(藁や草等の雑物を含む)を抱え込んでしまう事態等が生じ、適切な作業が行われないおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の課題の一つは、適切な作業ができる農作業機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態に係る農作業機は、耕耘作業をする耕耘体と、前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、前記耕耘体の前方で土寄せ作業をする土寄せ体とを備え、前記土寄せ体は、土を掬い上げながら寄せる土寄せ部を有するものである。
【0008】
また、本発明の実施形態に係る農作業機は、耕耘作業をする耕耘体と、前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、前記耕耘体の前方で土寄せ作業をする土寄せ体とを備え、前記土寄せ体は、被取付部に取り付けられた前後方向に沿った板状の取付部と、前記取付部に設けられ、土を掬い上げながら寄せる板状の土寄せ部とを有するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、適切な作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一の実施形態に係る農作業機の側面図である。
図2】同上農作業機の平面図(トラクタの後輪の一部の背面図を含む)である。
図3】同上農作業機の一部切欠き斜視図である。
図4図2におけるA視部分断面図である。
図5】同上農作業機の部分平面図である。
図6】同上農作業機の土寄せ体を示す図で、(a)は正面図、(b)は一側面図、(c)は他側面図、(d)は平面図である。
図7】(a)は土寄せ体の側面図で、(b)はA矢視図で、(c)はB矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一の実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。
【0012】
図中の1は農作業機で、この農作業機1は、例えば圃場を走行可能な走行車であるトラクタ2の後部に連結され、そのトラクタ2の走行により圃場を前方(進行方向)に移動しながら農作業、すなわち例えば代掻作業(耕耘整地作業)等を行う代掻機である。
【0013】
トラクタ2は、トラクタ本体(図示せず)を備え、その前部の左右両側には前輪(図示せず)が設けられ、かつ、その後部の左右両側には後輪(タイヤやクローラ等)3が設けられている。また、トラクタ本体の後部には、農作業機1を連結(装着)するための3点リンク部(図示せず)が設けられている。
【0014】
そして、トラクタ本体に搭載したエンジンの出力によって左右の後輪3が駆動回転してトラクタ2が圃場上を走行すると、その後輪(走行部である車輪)3の通過によって、凹状の溝部(走行跡の溝)5及びその左右両側に位置する凸状の土盛上り部6が圃場面に形成される(図2参照)。
【0015】
農作業機1は、例えば折畳み可能な3分割構造の折畳み作業機で、トラクタ2の後部の3点リンク部に着脱可能に連結(装着)される中央作業部11と、この中央作業部11の左右方向両端部に上下方向に回動可能に設けられた左右の延長作業部12と、この延長作業部12を中央作業部11に対して上下方向に回動させる回動駆動手段である電動油圧シリンダ13とを備えている。
【0016】
中央作業部11は、トラクタ2の後部の3点リンク部に着脱可能に連結される機体16と、この機体16に回転可能に設けられ、所定方向に回転しながら耕耘作業をする耕耘体17と、機体16に上下方向に回動可能に設けられ、耕耘体17の後方で整地作業する整地体18とを備えている。
【0017】
そして、機体16の左右方向両端部には、延長作業部12の延長機体20が上下方向に回動可能に設けられ、この各延長機体20には、中央作業部11と同様、耕耘体17及び整地体18が設けられている。
【0018】
これら3つの各作業部11,12の耕耘体17は、いずれも耕耘軸21及び耕耘爪22を有し、また、これら3つの各作業部11,12の整地体18は、いずれも均平板(第1整地部材)23及びレーキ(第2整地部材)24を有している。また、各均平板23は、対応する耕耘体17の上方部を覆う耕耘カバー部30の後端部に上下方向に回動可能に取り付けられている。なお、延長作業部12のレーキ24には、折畳み可能な延長レーキ25が取り付けられている。
【0019】
また、機体16は、トラクタ2の3点リンク部に着脱可能に連結される3点連結部31を有している。3点連結部31は、トップピン32を有したトップマスト33と、ロワピン34を有した左右一対のロワアーム35とで構成されている。
【0020】
さらに、機体16は、トラクタ2のPTO軸にジョイントを介して接続される入力軸36を回転可能に支持した入力軸支持部37を有している。入力軸支持部37の左右両側には、左右方向長手状で円筒状のフレーム部(主フレームであるフレームパイプ)38が取り付けられている。
【0021】
また一方、中央作業部11は、機体16の前端部の所定位置(土盛上り部に対応する位置)に設けられ、耕耘体17の前方で土寄せ作業、すなわち例えば圃場におけるトラクタ2の走行跡(車輪跡)を消すために圃場の土盛上り部6の土(藁や草等の雑物を含む)を溝部5側に寄せる土寄せ作業をする複数の土寄せ体41,42,43,44を備えている。
【0022】
つまり、中央作業部11の機体16の前端部には、トラクタ2の走行により圃場面に凹状に形成された溝部5を埋め戻すための土寄せ作業をする複数、すなわち例えば4つ(左側の後輪に対応する左右の2つと、右側の後輪に対応する左右の2つとで、合計4つ)の板状の土寄せ体(土寄せ板)である、左土寄せ板41、中央左土寄せ板42、中央右土寄せ板43及び右土寄せ板44が左右方向に間隔をおいて取り付けられている。
【0023】
これら4つの土寄せ板41~44のうち、左土寄せ板(左の外側土寄せ体)41と右土寄せ板(右の外側土寄せ体)44とが互いに左右対称の構成であり、また、中央左土寄せ板(左の内側土寄せ体)42と中央右土寄せ板(右の内側土寄せ体)43とが互いに左右対称の構成である。
【0024】
それゆえ、以下においては、主として、トラクタ2の左側の後輪3に対応するように中央作業部11の左側に配置された左土寄せ板41及び中央左土寄せ板42について、その具体的な構成を説明する。なお、右側の右土寄せ板44及び中央右土寄せ板43については、左側のものと同一符号を付してその説明を省略する。
【0025】
左土寄せ板41は、図3及び図5等に示すように、例えば取付手段(ボルト及びナット等)51によって機体16の被取付部52に上下位置調整可能に取り付けられた取付板部53と、この取付板部53の前端部に外側方(左側方)に向かうように屈曲状に連設され、圃場の土盛上り部6の土を溝部5側に寄せる土寄せ板部54とを有している。
【0026】
なお、被取付部52は、取付手段(ボルト及びナット等)56によって耕耘カバー部30の支持フレーム57に左右位置調整可能に取り付けられている。支持フレーム57には左右方向に並ぶ複数の取付孔58が形成され、その取付孔58の選択により被取付部52の左右位置を適宜調整できる。
【0027】
中央左土寄せ板42は、図3ないし図5等に示すように、例えば取付手段(ボルト及びナット等)61によって、機体16の被取付部62に取り付けられている。
【0028】
被取付部62は、例えば略コ字状に形成されたコ字状部材からなるもので、耕耘カバー部30と接触する接触部分66を有し、この接触部分66が耕耘カバー部30に対して溶接固定されている。また、この被取付部62は、機体16のフレーム部38に対して固定された取付アーム63の前端部に取付手段(ボルト及びナット等)64によって固定的に取り付けられている。
【0029】
そして、中央左土寄せ板42は、取付手段61にて被取付部62に上下位置調整可能に取り付けられ、前後方向に沿って鉛直状に位置する平板状の取付部(取付板部)71と、この前後方向に沿った平板状の取付部71の下端部に外側方(左側方)に向かうように屈曲状に連設され、圃場の土盛上り部6の土を斜め上方へ掬い上げながら溝部5側に寄せる斜め上向きの屈曲板状の土寄せ部(土寄せ板部)72とを有している。
【0030】
ここで、取付部(取付基部)71は、側面視で下端側ほど後方に位置するように傾斜状(湾曲状を含む。以下でも同様)に傾斜した下側傾斜端部76を前端部の下側に有し、かつ、側面視で上端側ほど後方に位置するように傾斜状に傾斜した上側傾斜端部77を前端部の上側に有している。つまり、この取付部71の前端部は、側面視において、前方に向かって凸の略く字状(略湾曲状)をなすように形成されている(図4参照)。また、取付部71には、複数の取付用孔であるボルト用孔78が互いに間隔をおいて形成されている。
【0031】
土寄せ部72は、鉛直面に沿った平板状の取付部71に対して直線状の第1折曲線L1を基端として左側面側(外側面側)に傾斜状に屈曲した平板状の第1土寄せ板部81と、この第1土寄せ板部81に対して直線状の第2折曲線L2を基端として左側面側(外側面側)に傾斜状に屈曲した平板状の第2土寄せ板部82とを有している。なお、第2土寄せ板部82は、第1土寄せ板部81よりも大きく形成されている。また、第1折曲線L1と第2折曲線L2との間の距離は、側面視で第1土寄せ板部81の前端側から後端側に向かって徐々に増大している。
【0032】
そして、取付部71と第1土寄せ板部81とがなす角度である第1角度αは、例えば略150度である(図7(b)参照)。また、第1土寄せ板部81と第2土寄せ板部82とがなす角度である第2角度βは、例えば略160度である(図7(c)参照)。そして、これら第1角度αと第2角度βとの合計は、270度を超えるようになっている。なお、当該図示した例では、第1角度αと第2角度βとは互いに異なる角度であるが、同じ角度にしてもよい。
【0033】
また、図6(a)に示すように、第1土寄せ板部81及び第2土寄せ板部82は、それぞれ傾斜状の傾斜端部81a,82aを後端部に有している。そして、正面視において、第1土寄せ板部81の後端部81aと、第2土寄せ板部82の後端部82aとは、左右方向に対して所定角度をもって傾斜した方向に沿った同一直線(略同一直線も含む)上に位置している。これにより、後端部81a,82aには耕耘体17の回転によって前方に戻ってきた土中の雑物が引っ掛かりにくくなっており、また、雑物が引っ掛かっても土の流れで押し流される。なお、当該図6(a)に図示された構成には限定されず、例えば正面視で第1土寄せ板部81の後端部81aと第2土寄せ板部82の後端部82aとのなす角度が、180度未満の所定角度(例えば略168度)である構成等でもよい。
【0034】
また一方、図4に示すように、土寄せ部72は、側面視で被取付部62の前端位置、すなわち例えば被取付部62の前面62aの位置よりも前方に位置する前側部分83と、側面視でその被取付部62の前面62aの位置(被取付部の前端位置)よりも後方に位置する後側部分84とを有している。そして、後側部分84は、前側部分83よりも大きく形成されている。つまり、後側部分84の面積は、前側部分83の面積よりも大きい。
【0035】
また、土寄せ部72の後端部は、耕耘体17に近接して位置するように耕耘カバー部30の下方に配置されている。なお、土寄せ部72の後端位置と、耕耘体17の回転軌跡の前端位置との間の距離Hは、例えば15mm~200mm、好ましくは例えば略20mmである。
【0036】
次に、農作業機1の作用等を説明する。
【0037】
例えば図2に示す展開状態の農作業機1をトラクタ2の走行により前方に移動させると、中央作業部11及び左右の延長作業部12の耕耘体17が耕耘作業をし、その後方で整地体18が整地作業をする。
【0038】
また、耕耘体17の前方では、トラクタ2の後輪3の通過により形成された各土盛上り部6に対応する位置において、左土寄せ板41、中央左土寄せ板42、中央右土寄せ板43及び右土寄せ板44が土寄せ作業をする。
【0039】
つまり、これら土寄せ板41~44は、圃場における土盛上り部6の土を溝部5側に寄せることにより、走行跡の溝部5を埋め戻して圃場面を均平にする。
【0040】
この際、農作業機1の中央側に位置した中央左土寄せ板42及び中央右土寄せ板43の土寄せ部72は、圃場の土盛上り部6の土を斜め上方に掬い上げながら溝部5側へ寄せるため、土を過剰に抱え込んでしまうことがなく、その結果、適切な土寄せ作業が行われる。
【0041】
また、例えば土が硬い場合には、土寄せ部72により溝部5側である車輪跡側へ土(泥水)を寄せるスムーズな流れが生じるが、土が柔らかい場合(流体に近くなり土が自ら車輪跡へ戻っていくような場合)には、土寄せ部72により土を車輪跡側へ寄せ過ぎないようにそのまま後方側へ抜けやすい流れも生じる。
【0042】
なお、中央左土寄せ板42と、中央右土寄せ板43とで挟まれた領域、すなわちこれら両土寄せ板42,43間における前方突出領域Rは、例えば左土寄せ板41と左右対称の中央左土寄せ板と、右土寄せ板44と左右対称の中央右土寄せ板とで挟まれた前方突出領域よりも狭いため、前方突出領域R内に滞留してしまう土の量は減少する。
【0043】
そして、このような農作業機1によれば、中央左土寄せ板42及び中央右土寄せ板43は、中央作業部11の機体16の被取付部62に着脱可能に取り付けられた取付部71と、この取付部71に一体に連設され、圃場の土盛上り部6の土を掬い上げながら溝部5側に寄せる斜め上方を向いた土寄せ部72を有するため、適切な土寄せ作業を行うことができ、圃場面の均平性の向上を図ることができる。
【0044】
また、取付部71は、側面視で下端側ほど後方に位置するように傾斜した下側傾斜端部(破砕辺)76を前端部下側に有するため、下側傾斜端部76で土盛上り部6を破砕でき、より適切な土寄せ作業を行うことができる。
【0045】
さらに、取付部71は、側面視で上端側ほど後方に位置するように傾斜した上側傾斜端部(前側傾斜部)77を前端部上側に有するため、上側傾斜端部77には雑物が引っ掛かりにくく、雑物や土等の堆積を抑制することで堆積物による前押しや、走行時における堆積物の落下等を低減できる。
【0046】
また、土寄せ部72は、取付部71に対して屈曲した第1土寄せ板部81と、この第1土寄せ板部81に対して屈曲した第2土寄せ板部82とを有するため、土を2つの方向に流すことができ、より適切な土寄せ作業を行うことができる。
【0047】
なお、農作業機は、折畳み可能な3分割構造の折畳み作業機(ハロー)には限定されず、例えば折畳み不可能な1本物のハローやロータリー等でもよい。
【0048】
また、土寄せ体は、例えばトラクタの車輪の位置等に対応できるように左右位置を調整可能とすることが好ましく、また上下位置や前後位置等を調整可能としてもよい。
【0049】
さらに、土寄せ体の斜め上向きの土寄せ部は、例えばヤゲン曲げ等で屈曲板状に形成したものには限定されず、例えば型で一枚の曲線を描く湾曲板状に形成したもの等でもよい。
【0050】
また、土寄せ部は、2つの土寄せ板部(土寄せ面部)を有する構成には限定されず、例えば3つ以上の土寄せ板部を有する構成でもよく、1つの土寄せ板部(1面)のみからなる構成等でもよい。
【0051】
さらに、土寄せ体の取付部が取り付けられる被取付部の形状等は任意であり、その取付方法も任意である。
【符号の説明】
【0052】
1 農作業機
17 耕耘体
18 整地体
42 土寄せ体である中央左土寄せ板(左の内側土寄せ体)
43 土寄せ体である中央右土寄せ板(右の内側土寄せ体)
62 被取付部
71 取付部
72 土寄せ部
76 下側傾斜端部
77 上側傾斜端部
81 第1土寄せ板部
82 第2土寄せ板部
83 前側部分
84 後側部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7