(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177959
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 301C
A63F7/02 304D
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096404
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】110003410
【氏名又は名称】弁理士法人テクノピア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福島 将貴
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088BA07
2C088BC08
2C088EB55
2C333AA11
2C333CA53
2C333GA04
(57)【要約】
【課題】注意喚起を適切に行う。
【解決手段】遊技機は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに、注意喚起を促す注意喚起音の出力、及び、注意喚起を促す注意喚起画像の表示を行い、注意喚起音の出力が終了しても、注意喚起画像の表示を所定時間継続する。
【選択図】
図58
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技価値数を計数する計数手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、
遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、
を備え、
前記計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、前記操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、
前記通信手段は、前記操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を前記外部機器に出力し、
前記注意喚起手段は、前記操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに、前記注意喚起を促す注意喚起音の出力、及び、前記注意喚起を促す注意喚起画像の表示を行い、
前記注意喚起音の出力が終了しても、前記注意喚起画像の表示を所定時間継続する
遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技機に係るものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、遊技機では、大当り遊技におけるエンディング中に、のめり込み防止やカードの取り忘れ防止に関する注意喚起が行われるようになされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技機においては、注意喚起をさらに適切なタイミングや方法で行うようにすることが望まれている。
【0005】
そこで、本発明では、注意喚起を適切に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遊技機は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、を備え、前記計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、前記操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、前記通信手段は、前記操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を前記外部機器に出力し、前記注意喚起手段は、前記操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに、前記注意喚起を促す注意喚起音の出力、及び、前記注意喚起を促す注意喚起画像の表示を行い、前記注意喚起音の出力が終了しても、前記注意喚起画像の表示を所定時間継続する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、注意喚起を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図4】メイン表示器及び第4図柄表示器を説明する図である。
【
図7】LCDユニットに表示される画面を説明する図である。
【
図8】主制御側メイン処理を示したフローチャートである。
【
図9】主制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
【
図10】枠制御側メイン処理を示したフローチャートである。
【
図11】主制御基板通信処理を示したフローチャートである。
【
図12】遊技機情報管理処理を示したフローチャートである。
【
図13】SC基板通信処理を示したフローチャートである。
【
図14】計数通知送信処理を示したフローチャートである。
【
図15】計数減算設定処理を示したフローチャートである。
【
図16】枠制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
【
図17】スイッチ検知処理を示したフローチャートである。
【
図18】スイッチ検知処理を示したフローチャートである。
【
図19】ポート入力処理を示したフローチャートである。
【
図20】減算出口スイッチ及びファール球スイッチのエッジデータの推移を説明する図である。
【
図21】減算機構制御処理を示したフローチャートである。
【
図22】演出制御側メイン処理を示したフローチャートである。
【
図23】演出制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
【
図24】発射装置及び揚上装置の前方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
【
図25】発射装置及び揚上装置の後方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
【
図29】エレベータ部を前方右斜め上から見た分解斜視図である。
【
図31】球送りソレノイド及び発射可動片の動作を説明する図である。
【
図32】ファール球回収部の構成を示した図である。
【
図33】ファール球回収部によるファール球の回収を説明する図である。
【
図34】揚上前経路及び揚上後経路におけるセンサを説明する概略図である。
【
図35】減算出口スイッチ、ファール球スイッチ及び電波センサの位置関係を説明する図である。
【
図38】振動装置による振動発生のタイミングを説明する図である。
【
図39】大当たり時の特別図柄変動表示ゲーム及び大当り遊技におけるタイミングを説明する図である。
【
図40】ハズレ時の特別図柄変動表示ゲーム及び大当り遊技におけるタイミングを説明する図である。
【
図43】枠制御基板と前枠に設けられた各部との配線図を説明する図である。
【
図44】前枠中継基板の電子部品の配置を説明する図である。
【
図45】前枠中継基板の部品面の配線パターンを示した図である。
【
図46】前枠中継基板の半田面の配線パターンを示した図である。
【
図48】発射強度VRの可変抵抗値(電圧)とハンドルの回転角度との関係を説明する図である。
【
図49】ハンドルの回転角度と発射強度との関係を説明する図である。
【
図50】発射制御のタイミングチャートを説明する図である。
【
図51】計数スイッチの操作時の制御のタイミングチャートを説明する図である。
【
図52】注意喚起の実行タイミングを説明する図である。
【
図53】エンディング機関における注意喚起を説明する図である。
【
図54】デモ中における注意喚起を説明する図である。
【
図55】計数スイッチの操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに行われる注意喚起を説明する図である。
【
図56】変動演出中の取り忘れ防止注意喚起画像の表示の一例を説明する図である。
【
図57】可動体役物の動作中の取り忘れ防止注意喚起画像の表示の一例を説明する図である。
【
図58】注意喚起と演出音及び演出用LEDとの関係を説明する図である。
【
図59】注意喚起表示について注意喚起表示やエラー表示との関係を説明する図である。
【
図60】管理遊技球数が0になったときの注意喚起の比較を説明する図である。
【
図61】デモ・節電処理を示したフローチャートである。
【
図62】貸出通知コマンド受信処理を示したフローチャートである。
【
図63】計数中フラグ信号受信処理を示したフローチャートである。
【
図64】音声報知信号受信処理を示したフローチャートである。
【
図65】エンディングコマンド受信処理を示したフローチャートである。
【
図66】計数減算設定処理の変形例1を示したフローチャートである。
【
図67】計数減算設定処理の変形例2を示したフローチャートである。
【
図68】計数減算設定処理の変形例2を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照し、本発明に係る実施形態を次の順序で説明する。
<1.遊技機の構造>
<2.遊技機の制御構成>
<3.動作の概要説明>
<4.主制御基板の処理>
<5.枠制御基板の処理>
<6.演出制御基板の処理>
<7.循環機構の構成>
<8.電波センサの配置>
<9.振動装置の構成>
<10.枠制御基板と前枠に設けられた各部との接続関係>
<11.発射装置の制御>
<12.計数スイッチの操作時の制御>
<13.注意喚起>
<14.計数報知及び注意喚起に係る演出制御部の処理>
<15.計数減算設定処理の変形例>
<16.構成例>
【0010】
<1.遊技機の構造>
図1及び
図2を参照して、本発明に係る実施形態としての遊技機1の全体構造について説明する。
図1は、遊技機1の外観を示す斜視図であり、
図2は、前枠7を開放した遊技機1の斜視図である。
なお、以下では、遊技機1に正対した遊技者から見て右方向を遊技機1の右方向とし、遊技機1に正対した遊技者から見て左方向を遊技機1の左方向とする。また、鉛直上方向を遊技機1の上方向とし、鉛直下方向を遊技機1の下方向とする。また、遊技機1から正対した遊技者に向かう方向を遊技機1の前方向し、正対した遊技者から遊技機1に向かう方向を遊技機1の後方向とする。そして、遊技機1の左右方向は、遊技機1の幅方向と同じことを意味する。
【0011】
遊技機1は、内部に封入された遊技球を循環させて遊技に利用する所謂スマートパチンコ機である。
【0012】
図1及び
図2に示すように、遊技機1は、木製の外枠3と、外枠3にヒンジ機構4によって開閉可能に取り付けられた内枠5と、内枠5にヒンジ機構4によって開閉可能に取り付けられた前枠7とを備える。ヒンジ機構4は、遊技機1の左上端及び左下端に設けられている。内枠5は、額縁状に形成され、内部に遊技盤9が保持される。
【0013】
前枠7は、中央に透明ガラス11が保持されているとともに、透明ガラス11の周囲の全部又は一部を囲むようにサイドユニット13が設けられている。
サイドユニット13は、遊技機1のテーマに合わせた装飾形状とされるとともに、内部にLEDや可動体役物等の演出手段が設けられることもあり、遊技者に遊技の雰囲気を伝える演出効果を発揮する。サイドユニット13は、前枠7に対して交換可能に取り付けられる。
【0014】
前枠7の右端には扉ロック解除用のキーシリンダ15が設けられており、このキーシリンダ15にキーを差し込んで一方側に操作すれば内枠5に対する前枠7のロック状態が解除されて前枠7を前側に開放でき、また、他方側に操作すれば外枠3に対する内枠5のロック状態が解除されて内枠5を前側に開放できる。
【0015】
前枠7の下側には、前面操作パネル17が配置されている。前面操作パネル17の右端側には、発射装置31から遊技球を発射させるためのハンドル装置19が設けられている。
【0016】
前面操作パネル17の左側には、遊技球数表示器21及び計数スイッチ23が設けられている。遊技球数表示器21は、6桁の7セグメントLEDによって構成されており、遊技機1が管理する遊技球数(遊技者が保有する遊技球数:以下、管理遊技球数と表記する)を表示する。計数スイッチ23は、管理遊技球数を、遊技球等貸出装置の遊技価値媒体(カード)に移行させる操作入力を遊技者から受け付ける。
【0017】
また、前面操作パネル17には、遊技者が操作可能に構成された操作ボタン25が設けられている。操作ボタン25は、演出ボタン25a、方向キー25b、輝度変更ボタン25c及び音量変更ボタン25dを含んで構成されている。
演出ボタン25aは、所定の入力受付期間中に操作可能(入力受付可能)となり、所定の操作(押下、連打、長押し等)をすることにより演出に変化をもたらすことが可能となっている。また、演出ボタン25aは、方向キー25bによって選択された項目の決定を指示するための操作子でもある。演出ボタン25aには、演出用振動デバイス77(
図6参照)が取り付けられており、演出用振動デバイス77が所定のタイミングで演出ボタン25aを振動させることで演出効果をさらに高めることが可能となっている。
方向キー25bは、遊技者やホールスタッフ等の使用者が各種の項目の選択や方向指示等を行うための操作子である。方向キー25bは、上側に設けられ上を指示するための上キー、左側に設けられ左を指示するための左キー、右側に設けられ右を指示するための右キー、下側に設けられ下を指示するための下キーを含んで構成される。
輝度変更ボタン25cは、演出に関する演出用LED27の輝度を調整するための操作子であり、演出用LED27の輝度を上げるプラスボタンと、演出用LED27の輝度を下げるマイナスボタンとを含んで構成されている。
音量変更ボタン25dは、スピーカ29から出力される音の音量を調整するための操作子であり、音量を上げるプラスボタンと、音量を下げるマイナスボタンとを含んで構成されている。
【0018】
前枠7の適所には、さまざまな点灯態様や発光色(これらを纏めて発光状態と表記する)に制御される演出用LED27が複数設けられている。演出用LED27は、遊技機1の周囲、例えば前枠7の周縁、サイドユニット13内、遊技盤9内に多数設けられており、演出制御基板120によって点灯制御される。
【0019】
また、遊技機1の周囲、例えば前枠7の周縁には、音を出力する複数のスピーカ29が設けられている。
複数のスピーカ29により、演出に関する音などについて、いわゆるステレオ音響再生や、より多チャネルの音響再生を行うことができるようにされている。
【0020】
内枠5には、遊技盤9の下側に発射装置31及び揚上装置33を含む循環機構300が設けられている。循環機構300は、遊技機1内で遊技球を循環させる。発射装置31は、遊技者によるハンドル装置19のハンドル19aに対する操作量(回転角度)に応じた強度で遊技球を遊技領域37に向けて発射させる。揚上装置33は、遊技領域37(遊技盤9)から排出された遊技球を発射装置31に搬送する。
なお、揚上装置33には、遊技球を揚上させている間に遊技球を研磨する研磨装置が組み込まれている。
【0021】
また、内枠5及び前枠7の下部には、循環機構300内の遊技球の球詰まりを防止するための振動装置500が設けられている。詳しくは後述するが、振動装置500は、振動デバイス501及び振動伝達部503を含んで構成されている。
振動デバイス501は、前枠7における中央下部に設けられ、演出制御基板120の制御に基づいて振動を発生させる。
振動伝達部503は、振動伝達部材511及び被振動伝達部材513により構成されており、振動デバイス501で発生された振動を循環機構300に伝達する。循環機構300は、振動デバイス501で発生され振動伝達部503を介して伝達された振動により全体的に揺らされ、内部で球詰まりが発生していた場合には球詰まりが解消され、内部で球詰まりが発生していなかったとしても揺らされることで球詰まりが発生する可能性が低下される。
振動伝達部材511は、振動伝達部材511a、511bを含んで構成されている。振動伝達部材511aは前枠7における中央下部に設けられ、振動伝達部材511bは前枠7における右下端部(ヒンジ機構4から最も遠い側)に設けられている。
被振動伝達部材513は、被振動伝達部材513a、513bを含んで構成されている。被振動伝達部材513aは内枠5における中央下部であって、前枠7が内枠5に対して閉じられたときに振動伝達部材511aと当接する位置に設けられている。被振動伝達部材513bは内枠5における右下端部(ヒンジ機構4から最も遠い側)であって、前枠7が内枠5に対して閉じられたときに振動伝達部材511bと当接する位置に設けられている。
【0022】
次に、
図3を参照して、遊技盤9の構成について説明する。
図3は、遊技盤9の正面図である。
【0023】
図3に示すように、遊技盤9には、発射された遊技球を案内する外レール35及び内レール36が設けられている。外レール35は、左右方向のやや左下端から円弧状に延び左右方向中央上端を通り過ぎて右上部まで延びている。そして、外レール35に取り囲まれた略円形状の領域が遊技領域37、略円形状の領域の外側が非遊技領域として形成される。
遊技領域37は、遊技盤9と透明ガラス11との間に形成される空間であって、遊技球が流下可能な領域である。
内レール36は、外レール35に沿って左右方向のやや左下端から円弧状に左上部まで延びている。外レール35及び内レール36に挟まれた領域が遊技球案内経路35aとして形成される。遊技球案内経路35aは、発射装置31から発射された遊技球が通る経路であり、発射装置31から発射された遊技球を遊技領域37に導く。
【0024】
遊技領域37は、中央に設けられたセンター飾り39によって左右それぞれの左遊技領域37a及び右遊技領域37bに分割されている。センター飾り39には、左遊技領域37a及び右遊技領域37bを分割するために最も上方向に突き出したセンター頂点39aが形成されている。なお、センター頂点39aは、左右方向における中央でなく、中央から右又は左にずれた位置に形成されていてもよい。
発射装置31によりセンター頂点39aを超えない所定の発射強度未満で発射された遊技球は左遊技領域37aを流下し、センター頂点39aを超える所定の発射強度以上で発射された遊技球は右遊技領域37bを流下することになる。
【0025】
遊技領域37には、外レール35の右上端に連続するように衝止部38が設けられている。衝止部38は、外レール35に沿った位置に配置されることで、発射装置31により所定の発射強度以上で発射された遊技球を衝突させて右遊技領域37bに導く。
【0026】
また、内レール36の左上端には、逆流防止部材40が設けられている。逆流防止部材40は、遊技球案内経路35aを塞ぐように不図示のバネにより反時計回りに付勢されているとともに、遊技球案内経路35aから遊技領域37に進入する遊技球によって内レール36の左上端を支点として時計回りに回転可能となっている。これにより、逆流防止部材40は、遊技領域37に一度進入した遊技球が遊技球案内経路35aに逆流することを防止することができる。
【0027】
遊技盤9の中央下側には、特別図柄1始動口41が設けられている。特別図柄1始動口41は、メイン表示器63における第1の特別図柄(以下、特別図柄1と表記し、また、特
図1と省略して表記することもある)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、固定始動口として構成されている。
【0028】
遊技盤9の右側には、特別図柄2始動口43が設けられている。特別図柄2始動口43は、メイン表示器63における第2の特別図柄(以下、特別図柄2と表記し、また、特
図2と省略して表記することもある)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、普通電動役物45によって開閉制御がなされる可変始動口として構成されている。
【0029】
普通電動役物45は、可動片45aを動作させることにより、特別図柄2始動口43への遊技球の入球を可能とする開状態と、特別図柄2始動口43への遊技球の入球を困難又は不可能にする閉状態とが切り換えられる。
【0030】
右遊技領域37bにおける特別図柄2始動口43の上方には、遊技球が通過可能な普通図柄始動口47が設けられている。この普通図柄始動口47は、メイン表示器63における普通図柄の変動表示動作に係るゲートである。
【0031】
右遊技領域37bにおける特別図柄2始動口43よりも下方には、大入賞口49が設けられている。大入賞口49は、特別電動役物51によって開閉制御がなされる。
特別電動役物51は、可動片51aを動作させることにより、大入賞口49への遊技球の入球を可能とする開状態と、大入賞口49への遊技球の入球を困難又は不可能にする閉状態とに切り換えられる。
【0032】
また、遊技領域37における左右下側には、入賞口53が複数設けられている。また、遊技領域37の中央下端には、アウト口55が設けられており、いずれの入賞口にも入球しなかった遊技球がアウト口55を介して遊技領域37から排出される。
【0033】
なお、特別図柄1始動口41は、左遊技領域37aを流下してきた遊技球のみが入球可能となっているが、右遊技領域37bを流下してきた遊技球が入球可能であってもよい。
また、特別図柄2始動口43、普通図柄始動口47及び大入賞口49は、右遊技領域37bを流下してきた遊技球のみが入球可能であるが、左遊技領域37aを流下してきた遊技球が入球又は通過可能であってもよい。
【0034】
遊技機1では、遊技領域37に設けられた各種入賞口に遊技球が入球した場合、遊技球が入球した入賞口に設定された賞球数(例えば、特別図柄1始動口41は3個、特別図柄2始動口43は1個、大入賞口49は15個、入賞口53は5個)が払い出されるようになっている。
【0035】
遊技盤9の中央においてセンター飾り39で囲まれた領域には、LCDユニット(液晶表示装置)57及びイルミネーションパネル59が設けられている。LCDユニット57は、後述する演出制御基板120の制御に応じて、例えば3つの装飾図柄201a~201c(
図7参照)を変動表示及び停止表示したり、様々な演出用の画像(静止画像及び動画像)を表示したりする。
装飾図柄201は、異なる数字や記号などを含む複数種類が設けられており、停止表示した3つの装飾図柄201a~201cの組み合わせによって、後述する大当り抽選の結果を遊技者に報知する。
【0036】
イルミネーションパネル59は、板状の透明な合成樹脂材でなり、LCDユニット57よりも遊技者側(前方側)にLCDユニット57に対向して配置されている。イルミネーションパネル59は、前面もしくは後面に文字、図形、記号、図柄などの所定の絵柄が凹凸加工により形成されている。イルミネーションパネル59は、側面から光が入射されていないときには絵柄が視認不能又は視認困難であり、側面から光が入射されると絵柄部分で拡散発光して絵柄が遊技者に視認可能となる。
【0037】
LCDユニット57及びイルミネーションパネル59の間には空間が形成されており、この空間内に1又は複数の可動体役物61が配置されている。
図3には、複数の可動体役物61の1つを図示している。
可動体役物61は、LCDユニット57よりも前方に配置され、
図3において破線で示すように、通常では遊技者が視認できない位置等に退避されている。
そして、可動体役物61は、
図3において実線で示すように、装飾図柄201の変動表示中(特別図柄1、2の変動表示中)等に可動体モータ61a(
図6参照)に駆動され、LCDユニット57の前面に移動してくることで遊技者に大当りの期待感を付与する。
【0038】
遊技盤9の左下部の非遊技領域には、ドット表示器でなるメイン表示器63が設けられている。また、遊技盤9においてLCDユニット57の右下部には、ドット表示器でなる第4図柄表示器65が設けられている。
【0039】
図4は、メイン表示器63及び第4図柄表示器65を説明する図である。メイン表示器63は、主制御基板100によって制御され、遊技の進行に関する情報をLEDの点灯、点滅、消灯によって表示(報知)する。なお、以下では、LEDが点灯、点滅、消灯することをまとめて点灯表示と表記する。
図4(a)に示すように、メイン表示器63は、特別図柄1の変動表示動作(点灯表示)が行われる特別図柄1表示器63a、特別図柄2の変動表示動作が行われる特別図柄2表示器63b、普通図柄の変動表示動作が行われる普通図柄表示器63cが設けられている。また、メイン表示器63は、特別図柄1の保留数を表示する特別図柄1保留数表示器63d、特別図柄2の保留数を表示する特別図柄2保留数表示器63e、普通図柄の保留数を表示する普通図柄保留数表示器63f、大当りに係る規定ラウンド数(最大ラウンド数)を表示するラウンド表示器63g,遊技状態(時短状態、高確率状態)を表示する遊技状態表示器63h、右打ちを遊技者に促す右打ち表示器63iが設けられている。
なお、右打ちとは、右遊技領域37bに向けて遊技球を発射させるように遊技者がハンドル19aを操作することである。右打ち表示器63iは、右遊技領域37bに向けて遊技球を発射させた方が、左遊技領域37aに向けて遊技球を発射させた場合により遊技者にとって有利であることを報知するための表示器である。
【0040】
第4図柄表示器65は、演出制御基板120によって制御され、遊技の進行に関する情報をLEDの点灯表示によって報知する。
図4(b)に示すように、第4図柄表示器65は、特別図柄1の変動表示動作が行われる特別図柄1表示器65a、特別図柄2の変動表示動作が行われる特別図柄2表示器65bが設けられている。また、第4図柄表示器65は、特別図柄1の保留数を表示する特別図柄1保留数表示器65c、特別図柄2の保留数を表示する特別図柄2保留数表示器65d、右打ちを遊技者に促す右打ち表示器65eが設けられている。
【0041】
<2.遊技機の制御構成>
図5及び
図6は、遊技機1の制御構成を示すブロック図である。
図5及び
図6のブロック図を参照して、遊技機1の制御構成について説明する。
本実施形態の遊技機1は、主に遊技の進行に係る制御(遊技動作制御)を統括的に司る主制御基板100と、遊技球数(賞球)の管理に係る制御及び遊技球の管理(発射、循環)に係る制御を統括的に司る枠制御基板110と、主制御基板100から演出制御コマンドを受けて演出手段による演出の実行制御を統括的に司る演出制御基板120と、外部電源から遊技機1に必要な電源電圧を生成し供給する電源基板130と、遊技球等貸出装置と接続される遊技球等貸出装置接続端子板140と、演出手段に係る部品が設けられたり接続されたりする装飾中継基板150と、前枠中継基板160と、上部装飾基板170と、装飾基板180とを含んで構成されている。
【0042】
[2.1 主制御基板]
主制御基板100は、主制御部101及びシステムリセット回路103を備える。主制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RWM(Read/Write Memory)を備えるマイクロプロセッサである。ROMは、遊技動作制御を行うための制御プログラムの他、遊技動作制御に必要な種々のデータを格納する。RWMは、ワーク領域やバッファメモリとして機能する。CPUは、ROMに格納された制御ブログラムを実行することで遊技動作制御を行う。
【0043】
システムリセット回路103は、電源投入時や電源断時や電源異常などを検知してシステムリセット信号を出力して主制御部101をリセットさせる。
また図示はしていないが、主制御部101は、周期的割込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を実現するためのCTC(Counter Timer Circuit)、割込み信号を付与するタイマ割込み等の割込許可/割込禁止機能を発揮する割込みコントローラ回路、制御プログラムの動作異常を監視するウォッチドッグタイマ(WDT)回路、予め設定したアドレス範囲内でプログラムが正しく実行されているかを監視する指定エリア外走行禁止(IAT)回路、及びハードウェア的に一定範囲の乱数(ハード乱数値)を生成するためのカウンタ回路(乱数生成回路)等も備えている。
【0044】
上記カウンタ回路は、乱数を生成する乱数生成回路と、その乱数生成回路から所定のタイミングで乱数値をサンプリングするサンプリング回路とを含んで構成され、全体として16ビットカウンタとして働く。主制御部101は、処理状態に応じてサンプリング回路に指示を送ることで、乱数生成回路が示している数値を大当り判定用乱数(0~65535)として取得し、大当り判定用乱数を大当り抽選に利用する。なお、大当り判定用乱数は、当り狙い打ち等のゴト行為を防ぐために、適宜なソフトウェア処理で生成しているソフト乱数値と、ハード乱数値とを加算したものを取得している。
【0045】
主制御基板100には、特別図柄1始動口41への遊技球の入球を検出する特別図柄1始動口スイッチ41aと、特別図柄2始動口43への遊技球の入球を検出する特別図柄2始動口スイッチ43aと、普通図柄始動口47への遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47aと、入賞口53への遊技球の入球を検出する入賞口スイッチ53aと、大入賞口49への遊技球の入球を検出する大入賞口スイッチ49aとが接続されている。これらから出力される検出信号は主制御部101に入力される。従って、主制御部101は、各スイッチからの検出信号に基づき、何れの入賞口に遊技球が入球(通過)したのかを把握可能である。
【0046】
また、主制御基板100には、大入賞口49を開閉する特別電動役物51(可動片51a)を動作させる大入賞口ソレノイド51bと、特別図柄2始動口43を開閉する普通電動役物45(可動片45a)を動作させる普通電動役物ソレノイド45bとが接続されている。主制御部101は、これらソレノイドを制御するための制御信号を出力する。
【0047】
また、遊技盤9には、磁気を検出する磁気センサ67と、電波を検出する電波センサ69と、振動を検出する振動センサ71とが設けられており、これらセンサが主制御基板100に接続されている。これらセンサからの信号は主制御部101に入力される。
【0048】
また、主制御基板100には、メイン表示器63が接続されている。主制御部101は、メイン表示器63を点灯表示するための制御信号を出力する。
【0049】
主制御基板100は、枠制御基板110と相互通信が可能に接続されている。主制御基板100(主制御部101)は、主に賞球に関する情報を含む制御コマンド、遊技球の発射の可否を示す発射制御信号を枠制御基板110に送信する。また、主制御基板100は、前枠7の開放を示すドア開放信号、RWMをクリアするためのRWMクリア信号、電源の異常を示す電源異常信号、通信を確認するための枠通信確認信号を枠制御基板110から受信する。さらに、主制御基板100は、枠制御基板110から駆動電源(DC35VA、DC12VA、DC5VA、バックアップ電源)を受け取る。
【0050】
主制御基板100は、特別図柄変動表示ゲームに関する情報やエラーに関する情報等を含む種々の演出制御コマンドを、演出制御基板120に対して送信する。但し、ゴト行為等の不正を防止するために、主制御基板100は演出制御基板120に対して信号を送信するのみで、演出制御基板120からの信号を受信不可能な片方向通信の構成となっている。
【0051】
[2.2 枠制御基板]
枠制御基板110は、枠制御部111、RWMクリアスイッチ112a、遊技球数クリアスイッチ112b、球抜きスイッチ112c、エラー解除スイッチ112d、性能表示器113、システムリセット回路114、電源異常信号生成回路115、発射制御回路116及びバックアップ電源生成回路117を備える。
【0052】
枠制御部111は、CPU、ROM、RWMを備えるマイクロプロセッサである。ROMは、遊技球数の管理、発射装置31及び揚上装置33の制御等を行うための制御プログラムの他、これらの制御に必要な種々のデータを格納する。RWMは、ワーク領域やバッファメモリとして機能する。CPUは、ROMに格納された制御ブログラムを実行することで遊技球数の管理、発射装置31及び揚上装置33の制御等を行う。
【0053】
RWMクリアスイッチ112a、遊技球数クリアスイッチ112b、球抜きスイッチ112c、エラー解除スイッチ112dは、押しボタン式のスイッチである。
枠制御部111は、電源投入時にRWMクリアスイッチ112aが押下されていた場合、RWMをクリアするとともに、主制御基板100にRWMクリア信号を送信する。RWMクリア信号を受信した主制御部101はRWMの所定領域をクリアする。
【0054】
枠制御部111は、電源投入時に遊技球数クリアスイッチ112bが押下されていた場合、自身が管理する遊技球数をクリアする。遊技球数がクリアされることで、遊技球数表示器21には0が表示されることになる。
【0055】
枠制御部111は、電源投入時に球抜きスイッチ112cが押下されていた場合、遊技機1に封入されている遊技球を外部に排出するための球抜き処理を行う。具体的には、枠制御部111は、後述する揚上入口スイッチ33fで遊技球を検出していることを条件に揚上モータ33aを駆動させる。
【0056】
枠制御部111は、特定のエラーが発生したときにエラー解除スイッチ112dが押下された場合、発生していた特定のエラーを解除する。
【0057】
性能表示器113は、例えば6桁の8セグメント(7セグメント+1ドット)表示器で構成される。性能表示器113は、枠制御部111によって制御され、所定期間(例えば6000ゲーム毎)にわたる遊技結果に基づいて算出される遊技実績情報を表示する。遊技実績情報とは、連続役物比率や役物比率、ベースなどである。連続役物比率は、賞球合計数のうち大入賞口49への入賞による賞球数が占める割合である。役物比率は、賞球合計数のうち特別図柄2始動口43への入賞による賞球数と大入賞口49への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。
なお、性能表示器113では、所定期間毎(区間毎)の遊技実績情報を切り替えて表示可能である。
【0058】
システムリセット回路114は、電源投入時や電源断時や電源異常などを検知してシステムリセット信号を出力して枠制御部111をリセットさせる。
【0059】
電源異常信号生成回路115は、電源基板130から供給される駆動電源(5V直流電圧(DC5VA)、12V直流電圧(DC12VA))の電圧低下を監視し、所定閾値以下の電圧となった場合に電源異常信号を主制御部101に出力する。また、電源異常信号生成回路115は、24V交流電圧(AC24V)の電圧低下を監視するようにしてもよい。
【0060】
発射制御回路116は、発射装置31(球送りソレノイド31a、発射ソレノイド31b)を駆動制御することで、発射装置31からの遊技球の発射を制御する。
【0061】
バックアップ電源生成回路117は、電源断時に主制御部101及び枠制御部111のRWMに供給されるバックアップ電源(VBB)を生成する。バックアップ電源(VBB)の供給を受けた主制御部101及び枠制御部111のRWMは、電源断が発生したときであっても一定期間に亘って記憶されたデータを保持する(バックアップする)ことが可能となる。
【0062】
枠制御基板110には、内枠5に設けられたドア開放センサ73が接続されている。ドア開放センサ73は、前枠7が内枠5に対して開放されたこと、及び、内枠5が外枠3に対して開放されたことの少なくともいずれかを検出すると、ドア開放信号を、枠制御基板110を介して主制御基板100に出力する。
【0063】
内枠5に設けられた循環機構300には、揚上モータ33a、アウト球スイッチ33b、ファール球スイッチ33c、過多位置検出スイッチ33d、過少位置検出スイッチ33e、揚上入口スイッチ33f、揚上出口スイッチ33g、揚上位置検出スイッチ33hが設けられており、これらが枠制御基板110に接続されている。
【0064】
循環機構300には、遊技領域37から排出された遊技球が導かれる揚上前経路、揚上前経路を通過した遊技球が揚上される揚上経路、及び、揚上経路で揚上された遊技球が発射装置31に導かれる揚上後経路が形成されている。
循環機構300では、遊技領域37から排出された遊技球が揚上前経路を通って揚上経路の最下端に導かれる。揚上経路の最下端に導かれた遊技球は、揚上装置33によって揚上経路内で上方向に揚上される。そして、揚上経路の最上端に到達した遊技球は、揚上後経路に送出された後、揚上後経路を通って発射装置31に導かれる。
【0065】
揚上モータ33aは、枠制御部111によって制御され、揚上経路内に配置された例えば螺旋部材でなる揚上部376(
図29参照)を回転させる。回転させられた揚上部376は、揚上前経路の下流端に到達した遊技球を揚上経路に導くとともに、揚上経路内に滞留された遊技球を上方向に揚上させる。また、揚上経路の最上端から遊技球を揚上後経路に送出する。
【0066】
アウト球スイッチ33b、ファール球スイッチ33c、過多位置検出スイッチ33d、過少位置検出スイッチ33e、揚上入口スイッチ33f、揚上出口スイッチ33gは、遊技球を検出するスイッチであり、遊技球を検出した場合には検出信号を枠制御基板110(枠制御部111)に出力する。
【0067】
アウト球スイッチ33bは、揚上前経路の上流側に配置され、遊技領域37から排出され揚上前経路に導かれた遊技球(アウト球)を検出する。
ファール球スイッチ33cは、揚上前経路においてアウト球スイッチ33bと過多位置検出スイッチ33dとがそれぞれ配置された位置の間に接続されたファール球合流経路に配置され、発射装置31から発射された遊技球のうち、遊技領域37に到達せずにファール球合流経路を通って揚上前経路に戻される遊技球を検出する。
【0068】
過多位置検出スイッチ33d及び過少位置検出スイッチ33eは、揚上前経路上におけるアウト球スイッチ33bよりも下流側において所定距離だけ離隔して配置されており、揚上前経路に滞留する遊技球を検出する。過多位置検出スイッチ33dは過少位置検出スイッチ33eよりも揚上前経路の上流側に設けられている。
そして、電源投入時に過多位置検出スイッチ33dが遊技球を検出しておらず、かつ、過少位置検出スイッチ33eが遊技球を検出している場合、すなわち、過少位置検出スイッチ33eが設けられた位置には遊技球があり、かつ、過多位置検出スイッチ33dが設けられた位置には遊技球がない場合、遊技機1内に遊技球が正常な数だけ封入されているものと枠制御部111に判断される。
一方、電源投入時に過少位置検出スイッチ33eが遊技球を検出していなかった場合には遊技機1内に封入されている遊技球が少ないと枠制御部111に判断され、また、電源投入時に過多位置検出スイッチ33dが遊技球を検出していた場合には遊技機1内に封入されている遊技球が多いと枠制御部111に判断される。すなわち、これらの場合には、遊技機1内に遊技球が正常な数だけ封入されていないと枠制御部111に判断される。この場合、枠制御部111は、遊技球が正常な数だけ封入されていないことを示す信号を主制御部101に送信し、主制御部101は、遊技球が正常な数だけ封入されていないことを示す演出制御コマンドを演出制御部121に送信する。そして、演出制御部121は、遊技球が正常な数だけ封入されていないことをLCDユニット57等に表示したりしてホールスタッフ等に通知する。
【0069】
揚上入口スイッチ33fは、揚上前経路の下流端近傍に配置されており、揚上前経路の下流端近傍に滞留する遊技球を検出する。
揚上出口スイッチ33gは、揚上後経路の途中に配置されており、その位置に滞留する遊技球を検出する。
枠制御部111は、揚上入口スイッチ33fで遊技球が検出され(遊技前経路に遊技球が溜まっており)、かつ、揚上出口スイッチ33gで遊技球が検出されていない場合(揚上後経路に遊技球が所定数滞留していない場合)、揚上モータ33aを回転させる。
【0070】
そして、枠制御部111は、揚上出口スイッチ33gで遊技球が検出されている場合、すなわち、揚上後経路に遊技球が所定数滞留している場合に揚上モータ33aを停止させる。
【0071】
揚上位置検出スイッチ33hは、揚上モータ33aの回転角を検出する。枠制御部111は、揚上位置検出スイッチ33hによって検出される回転角に基づいて揚上モータ33aを回転させる。
【0072】
発射装置31には、球送りソレノイド31a、発射ソレノイド31b及び減算出口スイッチ31cを備える。
球送りソレノイド31aは、枠制御部111による制御に基づいて、揚上後経路の下流端に位置する遊技球を発射装置31内の発射位置に送出する。
発射ソレノイド31bは、枠制御部111による制御に基づいて、球送りソレノイド31aによって発射位置に送出された遊技球を遊技領域37に向けて発射させる。
減算出口スイッチ31cは、揚上後経路の下流端に配置されており、球送りソレノイド31aにより発射装置31内の発射位置に送出される遊技球を検出する。
【0073】
枠制御部111は、減算出口スイッチ31cによって遊技球が検出されると、管理遊技球数を1減算する。また、枠制御部111は、発射装置31から発射された遊技球が遊技領域37に到達せずにファール球合流経路を通って揚上前経路に導かれる際にファール球スイッチ33cによって検出されると、減算された値を戻すために管理遊技球数を1加算する。
また、枠制御部111は、主制御基板100(主制御部101)から賞球数を示す制御コマンドを受信すると、コマンドに示される賞球数を管理遊技球数に加算する。
【0074】
また、枠制御部111は、前枠7に設けられた計数スイッチ23が遊技者に操作されると、管理遊技球数を、遊技球等貸出装置接続端子板140を介して遊技球等貸出装置の遊技価値媒体に移行させる。
具体的には、計数スイッチ23が所定時間よりも短い時間だけ操作されると、管理遊技球数を1減算するとともに、遊技価値媒体に記録される遊技球数を1加算させる信号を遊技球等貸出装置に出力する。これにより、遊技球等貸出装置では、遊技価値媒体に記録される遊技球数を1加算することになる。
また、計数スイッチ23が所定時間よりも長い時間操作されると、一定時間毎に、管理遊技球数を250減算するとともに、遊技価値媒体に記録される遊技球数を250加算させる信号を遊技球等貸出装置に随時出力する。これにより、遊技球等貸出装置では、信号を受信するたびに遊技価値媒体に記録される遊技球数を250ずつ加算することになる。
さらに、枠制御部111は、遊技価値媒体に記憶された遊技球数又は金銭情報に基づいて遊技球等貸出装置から遊技球を貸し出すための貸出通知を受けた場合、貸出通知に応じた遊技球数を、管理遊技球数に加算する。この場合、遊技価値媒体に記録された遊技球数又は金銭情報は、貸出通知に応じた遊技球数に対応する値だけ減算されることになる。
【0075】
前枠7に設けられたハンドル装置19には、タッチセンサ19b、発射停止スイッチ19c、発射強度VR19dが設けられており、これらセンサが枠制御基板110に接続されている。枠制御基板110は、タッチセンサ19b、発射停止スイッチ19c、発射強度VR19dからの検出信号を受信可能である。
【0076】
タッチセンサ19bは、遊技者がハンドル19aに触れていることを検出する。
発射停止スイッチ19cは、押しボタン式のスイッチである。
発射強度VR19dは、ハンドル19aの操作量(回転角度)を検出する。
【0077】
発射制御回路116は、主制御部101及び枠制御部111から出力される発射制御信号等に基づき、球送りソレノイド31a及び発射ソレノイド31bへの通電を制御することで発射装置31から遊技球を発射させる。具体的には、主制御部101及び枠制御部111から発射を許可する発射制御信号が出力され、タッチセンサ19bにより遊技者がハンドル19aに触れていることが検出され、かつ、発射停止スイッチ19cが操作されていない場合に、発射装置31による遊技球の発射動作が許容される。
そして、発射制御回路116は、発射強度VR19dによって検出される操作量に応じた発射強度で遊技球が発射されるように発射ソレノイド31bを制御する。
【0078】
また、枠制御基板110には、遊技球数表示器21が接続されている。枠制御基板110は、管理遊技球数を点灯表示するための制御信号を遊技球数表示器21に送信する。
【0079】
また、前枠7には、ファール球スイッチ33cと対向する位置に電波を検出する電波センサ75が設けられており、電波センサ75が枠制御基板110に接続されている。電波センサ75は、コイルが設けられておりコイルに加えられる誘導磁界に基づいて電波を検出する。電波センサ75は、主にファール球スイッチ33cに対する不正な電波を検出し、検出信号を枠制御基板110に出力する。
【0080】
[2.3 電源基板]
電源基板130は、AC入力電源(AC24V)が外部から入力され、入力されたAC入力電源(AC24V)に基づいて各部の駆動電源となる直流電圧を生成する。電源基板130は、AC入力電源から35V直流電圧(DC35VA、DC35VB)、12V直流電圧(DC12VA、DC12VB)及び5V直流電圧(DC5VA)を生成する。
【0081】
生成された35V直流電圧(DC35VA)、12V直流電圧(DC12VA)、5V直流電圧(DC5VA)と、外部から入力されたAC入力電源(AC24V)は、枠制御基板110に供給される。
また、枠制御基板110に供給された35V直流電圧(DC35VA)、12V直流電圧(DC12VA)、5V直流電圧(DC5VA)は、枠制御基板110で生成されたバックアップ電源とともに主制御基板100にも供給される。
また、生成された35V直流電圧(DC35VB)、12V直流電圧(DC12VB)は、演出制御基板120に供給される。さらに、生成された12V直流電圧(DC12VB)は、前枠中継基板160にも供給される。
【0082】
[2.4 演出制御基板等]
演出制御基板120は、装飾中継基板150、前枠中継基板160及びLCDユニット57が接続されているとともに、前枠中継基板160を介して上部装飾基板170が接続されている。
装飾中継基板150には、可動体役物61を駆動させる可動体モータ61a、可動体役物61の位置を検出する可動体位置検出スイッチ61b、第4図柄表示器65、装飾基板180が接続されている。
また、装飾中継基板150には、可動体モータ61aを駆動させるモータドライバ61c、演出用LED27を点灯表示制御するLEDドライバ27aが設けられている。
前枠中継基板160は、前枠7におけるヒンジ機構4側の下方に設けられており、後方側(遊技盤9側)にコネクタが露出するように配置されている(
図2参照)。
前枠中継基板160には、スピーカ29、操作ボタン25、遊技者に振動を与える演出用振動デバイス77、装飾基板180及び振動デバイス501が接続されている。また、前枠中継基板160には、12V直流電圧(DC12VB)から5V直流電圧(DC5VB)を生成する電源生成回路151が設けられている。電源生成回路151で生成された5V直流電圧(DC5VB)は、12V直流電圧(DC12VB)とともに上部装飾基板170に供給される。
上部装飾基板170は、前枠7における上側中央に設けられており、後方側(遊技盤9側)にコネクタが露出するように配置されている(
図2参照)。
上部装飾基板170には、可動体モータ61a、可動体位置検出スイッチ61b、風デバイス79、装飾基板180が接続されている。風デバイス79は、演出制御部121の制御によって駆動され、遊技者に対して風を吹き出す。
【0083】
装飾基板180は、主に演出用LED27が配置されるものと、演出用LED27及びLEDドライバ27aが配置されるものがあり、異なる装飾基板180同士が連続して接続されることもある。
なお、装飾基板180の数及び接続関係は一例に過ぎず、他の構成であってもよい。
【0084】
演出制御基板120は、演出制御部121、音ROM123、音声IC125、VDP回路127、電源生成回路129を備える。
【0085】
演出制御部121は、CPU、ROM、RWMを備えるマイクロプロセッサである。ROMは、演出手段の制御プログラムや、演出動作制御に必要な種々のデータを記憶する。RWMは、ワーク領域やバッファメモリとして機能する。CPUは、ROMに格納された制御ブログラムをRWMに展開して実行することで演出手段の制御等を行う。
【0086】
演出制御部121は、演出制御プログラム及び主制御基板100から受信した演出制御コマンドに基づいて、各種演出動作のための演算処理や各演出手段の制御を行う。演出手段とは、遊技の進行中等に遊技者に有利な状態が発生するか否かを報知又は示唆する演出や、大当り遊技中の演出等を行う装置であり、演出用LED27、スピーカ29、LCDユニット57、イルミネーションパネル59、可動体役物61、演出用振動デバイス77、風デバイス79を含むものである。
【0087】
演出制御部121は、主制御基板100からの演出制御コマンドを受信し、演出制御コマンドに基づいて演出シナリオを決定する。そして、演出制御部121は、決定した演出シナリオに基づいた演出を演出手段に実行させるように制御する。
【0088】
例えば、演出制御部121は、演出シナリオに基づいて可動体役物61を可動させるようにモータドライバ61cに指示を出したり、演出シナリオに基づいて演出用LED27を点灯表示させるようにLEDドライバ27aに指示を出したりする。なお、装飾中継基板150に設けられたLEDドライバ27aは、演出用LED27に加え、第4図柄表示器65を点灯表示させるように指示を出す。
また、演出制御部121は、演出シナリオに基づいて振動を発生させるように演出用振動デバイス77を駆動させたり、演出シナリオに基づいて風を送風させるように風デバイス79を駆動させたりする。
また、演出制御部121は、遊技の進行に応じて振動デバイス501を駆動させ、循環機構300に振動を与えて球技球の球詰まりを低減(解消)する。なお、振動デバイス310の制御について詳しくは後述する。
【0089】
音ROM123は、BGMや効果音等の音データ等が格納されている。音声IC125は、決定された演出パターンに対応する音データを音ROM123より読み出し、スピーカ29に出力する。これにより、スピーカ29より決定された演出シナリオに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
【0090】
VDP回路127は、VDP(Video Display Processor)、画像ROM、VRAM(Video RAM)を備える。
VDPは、画像展開処理や画像の描画などの映像出力処理全般の制御を行う。
画像ROMとは、VDPが画像展開処理を行う画像データが格納されている。
VRAMは、VDPが展開した画像データを一時的に記憶する画像メモリ領域である。
VDP回路127は、演出シナリオに基づいて各種の画像データを生成し、LCDユニット57に出力する。これによってLCDユニット57において各種の演出画像が表示される。
【0091】
電源生成回路129は、12V直流電圧(DC12VB)から5V直流電圧(DC5VB)を生成する。
【0092】
<3.動作の概要説明>
次に、上記のような制御構成(
図5及び
図6)により実現される遊技機1の遊技動作の概要について説明する。
【0093】
[3.1 遊技状態]
遊技機1では、大当り遊技を行う特別遊技状態の他、複数種類の遊技状態を設定可能に構成されている。本実施形態の理解を容易なものとするために、先ず、種々の遊技状態について説明する。
【0094】
遊技機1は、低確率状態又は高確率状態のどちらかと、非時短状態又は時短状態のどちらかとが組み合わされた何れかの遊技状態で遊技が進行する。
【0095】
低確率状態は、大当り抽選の当選確率が相対的に低い状態であり、高確率状態は、大当り抽選の当選確率が相対的に高い状態である。
非時短状態は、特別図柄2始動口43に遊技球が相対的に入球しにくい状態であり、時短状態は、特別図柄2始動口43に遊技球が相対的に入球しやすい状態である。例えば、時短状態の方が非時短状態よりも、普図当り抽選に当選したときの特別図柄2始動口43の開放時間が長く設定されている。しかしながら、時短状態の方が非時短状態よりも特別図柄2始動口43に遊技球が入球しやすいのであれば、時短状態の方が非時短状態よりも、例えば、普図当り抽選の当選確率を高くしたり、普通図柄の変動時間を短くしたりしてもよい。
本実施形態において、「通常状態」とは、低確率状態及び非時短状態を言い、初期状態に相当する。
【0096】
[3.2 特別図柄変動表示ゲーム]
遊技機1では、特別図柄1始動口41に遊技球が入球(入賞)したことに基づき特別図柄1変動表示ゲームが実行される。
特別図柄1変動表示ゲームでは、特別図柄1始動口41に遊技球が入球したことに基づいて特別図柄1変動表示ゲームで用いられる乱数(大当り判定用乱数、特別図柄判定用乱数、変動パターン用乱数)が取得され、取得された乱数に基づいて主制御部101によって大当り抽選、図柄抽選、変動パターン抽選が行われる。大当り抽選では、大当り判定用乱数に基づいて、大当り又はハズレのどちらかを抽選により決定する。図柄抽選では、大当り抽選の抽選結果、及び、特別図柄判定用乱数に基づいて、最終的に停止表示される停止図柄(大当り図柄、ハズレ図柄)を抽選により決定する。また、変動パターン抽選では、大当り抽選及び図柄抽選の抽選結果、及び、変動パターン用乱数に基づき、特別図柄の変動時間を規定する変動パターンを抽選により決定する。
特別図柄1変動表示ゲームでは、特別図柄1表示器63aに特別図柄1の変動表示を開始した後、変動パターン抽選の抽選結果に基づいた変動時間の経過後に、図柄抽選で決定された停止図柄で停止表示する。
遊技機1では、特別図柄1始動口41へ遊技球が通過した場合、すなわち、特別図柄1始動口スイッチ41aからの検出信号の入力があった場合、特別図柄1変動表示ゲームで用いられる乱数が取得され、この乱数が保留データとして最大保留記憶数(例えば最大4個)までRWMの特別図柄1保留記憶エリアに記憶される。
【0097】
また、遊技機1では、特別図柄2始動口43に遊技球が入球(入賞)したことに基づき特別図柄2変動表示ゲームが実行される。特別図柄2変動表示ゲームは、特別図柄1変動表示ゲームと同様、取得された乱数に基づいて主制御部101によって大当り抽選、図柄抽選、変動パターン抽選が行われ、特別図柄2表示器63bに特別図柄2の変動表示を開始した後、変動パターン抽選の抽選結果に基づいた変動時間の経過後に、図柄抽選で決定された停止図柄で停止表示する。
【0098】
遊技機1では、特別図柄2始動口43へ遊技球が通過した場合、すなわち、特別図柄2始動口スイッチ43aからの検出信号の入力があった場合、特別図柄2変動表示ゲームに係る乱数が取得され、この乱数が保留データとして最大保留記憶数(例えば最大4個)までRWMの特別図柄2保留記憶エリアに保留記憶される。
【0099】
なお、特別図柄1変動表示ゲーム及び特別図柄2変動表示ゲームを区別することなく説明する場合、単に特別図柄変動表示ゲームと表記する。
【0100】
[3.3 大当り遊技]
大当り抽選において大当りに当選し、特別図柄1表示器63a又は特別図柄2表示器63bに大当り図柄が停止表示された場合、その後に、特別図柄変動表示ゲーム中よりも遊技者に有利な大当り遊技が大当り図柄に基づいて行われる。なお、大当り図柄は、大当り抽選において大当りに当選したときに特別図柄判定用乱数や遊技状態等に基づいて図柄抽選により決定されるものであり、規定ラウンド数等が対応付けられている。
【0101】
大当り遊技は、所定の開放前インターバル時間(オープニング時間)が経過した後、大入賞口49が開放されてから所定時間(最大開放時間)が経過するか、大入賞口49に入球した遊技球数が最大入賞数に達すると、大入賞口49が閉鎖されるといった「ラウンド遊技」が、予め定められた規定ラウンド数(大当り図柄に基づくラウンド数)繰り返される。そして、規定ラウンド数終了後に、所定の開放後インターバル時間(エンディング時間)が経過すると、大当り遊技が終了する。
【0102】
大当り遊技が実行された場合、大当り当選時の遊技状態、決定された大当り図柄に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態、確変回数、時短回数が決定される。
確変回数は、大当り遊技後の遊技状態として高確率状態が継続可能な特別図柄変動表示ゲームの実行回数である。大当り遊技の終了後に高確率状態に設定された場合、大当りに当選することなく確変回数の特別図柄変動表示ゲームが終了すると、遊技状態が低確率状態に移行される。
時短回数は、大当り遊技後の遊技状態として時短状態が継続可能な特別図柄変動表示ゲームの実行回数である。大当り遊技の終了後に時短状態に設定された場合、大当りに当選することなく時短回数の特別図柄変動表示ゲームが終了すると、遊技状態が非時短状態に移行される。
【0103】
[3.4 普通図柄変動表示ゲーム]
遊技機1では、普通図柄始動口47に遊技球が通過したことに基づき、普通図柄変動表示ゲームが実行される。
普通図柄変動表示ゲームでは、普通図柄始動口47を遊技球が通過したことに基づいて取得される乱数(普図当り判定用乱数)を用いて主制御部101によって普図当り抽選が行われ、普図当り抽選の抽選結果に基づいて、普通図柄表示器63cに普通図柄が変動表示された後、所定の変動時間の経過後に、その抽選結果を停止表示する。
遊技機1では、普通図柄始動口47へ遊技球が通過した場合、すなわち、普通図柄ゲート検出センサ26aからの検出信号の入力があった場合、普通図柄変動表示ゲームに係る乱数(普図当り判定用乱数)が取得され、この乱数が保留データとして最大保留記憶数(例えば最大4個)までRWMの普図保留記憶エリアに保留記憶される。
【0104】
普図当り抽選において普図当りに当選し、普通図柄表示器63cに「普図当り」態様で普通図柄が停止表示された場合、その後に、普電開放遊技が行われる。普電開放遊技では、普通電動役物ソレノイド45bが作動して普通電動役物45が開状態になり、特別図柄2始動口43が開放されて遊技球が流入し易くなる。普電開放遊技では、所定時間(例えば5.7s)経過するか、特別図柄2始動口43に入球した遊技球数が所定個数(例えば6個)に達するまで、その特別図柄2始動口43が開放されるといった動作が所定回数(たとえば1回)繰り返される。
【0105】
[3.5 演出の一例]
図7は、変動の一例を説明する図である。演出制御基板120は、主制御基板100からの演出制御コマンドを受けて演出手段による演出の実行を制御する。例えば特別図柄変動表示ゲームでは、演出制御基板120の制御に基づいて、特別図柄変動表示ゲームと同期して変動演出が行われる。
【0106】
変動演出では、例えば3つの装飾図柄201(左装飾図柄201a、中装飾図柄201b、右装飾図柄201c)がLCDユニット57の中央にスクロール表示されるとともに、所定の演出音がスピーカ29から出力される。
【0107】
また、LCDユニット57の下部には、実行中の特別図柄変動表示ゲームについて記憶されている保留データの保留数に合わせた保留表示203(203a~203d)が行われる保留表示エリア205と、実行中の特別図柄変動表示ゲームに対応する保留表示を当該保留表示207として表示するための当該表示エリア209とが設けられている。
【0108】
保留表示203及び当該保留表示207には、複数の表示パターンが設けられている。特別図柄1始動口41又は特別図柄2始動口43に遊技球が入球した際に主制御部101によって事前に行われる大当り抽選や変動パターン抽選の抽選結果に基づいて、保留表示203及び当該保留表示207に表示される際の表示パターンが演出制御部121によって決定される。
保留表示エリア205及び当該表示エリア209には、演出制御部121によって決定された表示パターンで保留表示203及び当該保留表示207が表示される。
表示パターンとしては、例えばデフォルト(白色)、青色、緑色、赤色、金色等の表示色が異なるパターンが設けられている。なお、複数の表示パターンは、表示色だけでなく形状を異なるようにしてもよい。また、保留表示エリア205に始めて表示されてから当該表示エリア209で非表示になるまでに表示パターンが変化することもある。当該表示エリア209に最終的に表示される当該保留表示207の表示パターンによって大当りの期待度が示される。
【0109】
図7(a)に示すように、前回の特別図柄変動表示ゲームが終了し、左装飾図柄201aとして「1」図柄、中装飾図柄201bとして「2」図柄、右装飾図柄201cとして「3」図柄が停止表示されたとする。また、4つの保留表示203a~203dが保留表示エリア205に表示されていたとする。
【0110】
その後、次の特別図柄変動表示ゲームについて演出シナリオや最終的に停止させる装飾図柄201が演出制御部121によって決定され、その特別図柄変動表示ゲームが開始されると、
図7(b)に示すように、装飾図柄201a~201cの変動表示が開始されるとともに(図中、変動表示中の装飾図柄201を白抜き矢印で示す)、保留表示エリア205において保留表示203がシフト表示されるとともに、保留表示エリア205において最も左側に表示されていた保留表示203aが当該表示エリア209において当該保留表示207として表示される。
【0111】
図7(c)に示すように、左右の装飾図柄201a、201cが例えば同一の「7」図柄で仮停止した後(所謂リーチ状態となった後)、
図7(d)に示すように、LCDユニット57に所定の発展画像(図中、「BATTLE」と示す)が表示されると、保留表示203及び当該保留表示207が非表示になるとともに、装飾図柄201a~201cが例えば右上に小さく表示される。
【0112】
そして、
図7(e)に示すように、最終的に、例えば、装飾図柄201a~201cが同一の「7」図柄で停止表示されることで、大当りに当選したことが遊技者に報知される。なお、大当りに当選していない場合、装飾図柄201a~201cが揃って停止表示されることはなく、そのことをもってハズレであることが遊技者に報知される。
【0113】
装飾図柄201a~201cが同一の図柄で停止表示された後、大当り遊技が開始されると大当り演出が実行され、
図7(f)に示すように、LCDユニット57には、大当り遊技に関する画像(図中、「大当り」と示す)が表示されるとともに、右打ちを促す右打ち画像210がLCDユニット57の右上の右打ち表示エリア211に表示される。これにより、遊技者は、右打ちを行うことになる。
【0114】
<4.主制御基板の処理>
続いて、本実施形態の主制御部101が行う処理について説明する。主制御部101が実行する処理は、主に、メイン処理(主制御側メイン処理:
図8)と、定時割込みで起動されるタイマ割込み処理(主制御側タイマ割込み処理:
図9)とである。
【0115】
[4.1 主制御側メイン処理]
図8は、主制御側メイン処理を示したフローチャートである。
電源基板130から電力が供給され主制御側メイン処理が開始されると、ステップS101で主制御部101は、CPUの内部レジスタを設定する。
【0116】
ステップS102で主制御部101は、電源の異常を示す電源異常信号がON(異常)であるかを判定する。
電源異常信号がONである場合(ステップS102でYes)、ステップS102に処理を戻す。
電源異常信号がONでない(正常)場合(ステップS102でNo)、ステップS103で主制御部101は、RWMへのアクセスを許可する。
【0117】
ステップS104で主制御部101は、RWMクリアスイッチ112aからの入力信号(RWMクリア信号)がONであるかを判定する。RWMクリアスイッチ112aからの入力信号は、RWMクリアスイッチ112aが押下されているときにONとなり、RWMクリアスイッチ112aが押下されていないときにOFFとなる。
RWMクリアスイッチ112aからの入力信号がONでない場合(ステップS104でNo)、ステップS105で主制御部101は、バックアップフラグがONであるかを判定する。バックアップフラグは、後述するステップS201の電源チェック・バックアップ処理においてバックアップ処理が行われたかを示すフラグであり、バックアップ処理が行われた場合にONにされる。
【0118】
バックアップフラグがONである場合(ステップS105でYes)、ステップS106で主制御部101は、バックアップ復帰処理を行い、ステップS108に処理を移す。バックアップ復帰処理は、電源遮断時にRWMにバックアップされた遊技情報に基づいて、電源投入後に遊技を再開させるための復帰処理である。
また、バックアップ復帰処理では、バックアップ復帰に応じた演出制御コマンドを演出制御基板120に送信する。
【0119】
一方、RWMクリアスイッチ112aからの入力信号がONである場合(ステップS104でYes)、又は、バックアップフラグがONでない場合(ステップS105でNo)、ステップS107で主制御部101は、RAMクリア復帰処理を実行し、ステップS108に処理を移す。このRAMクリア復帰処理は、RWMにおけるワーク領域を含む所定領域(使用領域)内の値を初期化する処理や、RAMクリア復帰したことを示す演出制御コマンドを演出制御基板120に送信する。
【0120】
ステップS108で主制御部101は、主制御部101を含む各部のレジスタの値を初期設定する等の遊技動作開始に必要な起動時初期化処理を実行する。起動時初期化処理には、遊技開始を指示するための演出制御コマンドを演出制御基板120に送信する処理、特別図柄1、特別図柄2の保留数を示すコマンドの送信処理、枠制御基板110に対する発射制御信号をONにする処理などが含まれる。
【0121】
主制御部101は、ステップS109で割込み禁止状態に設定し、続くステップS110で乱数更新処理を実行する。この乱数更新処理では、特別図柄変動表示ゲームや普通図柄変動表示ゲームに使用される各種乱数を更新し、ステップS111で割込み許可状態に設定した上でステップS109に戻る。
【0122】
このようにステップS109~S111の処理が無限ループ状に繰り返される。主制御部101は、間欠的に実行されるタイマ割込み処理を行っている間を除いて、これらステップS109~S111の処理を繰り返し実行する。
【0123】
[4.2 主制御側タイマ割込み処理]
図9は、主制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
主制御側タイマ割込み処理は、CTCからの一定時間(4ms)ごとの割込みで起動され、主制御側メイン処理実行中に割り込んで実行される。
【0124】
図9に示すように、主制御部101は、タイマ割込みが生じると、ステップS201の電源チェック・バックアップ処理を実行する。この電源チェック・バックアップ処理では、主に、電源基板130から供給されている電源レベルを監視し、電断が生じる等の異常が発生した場合、電源復帰時に支障なく遊技を復帰できるように、電断時における所定の遊技情報をRWMに格納するバックアップ処理等が行われる。主制御部101は、バックアップ処理を行った場合、バックアップフラグをONにする。
【0125】
ステップS202で主制御部101は、遊技動作制御に用いられるタイマを管理するタイマ管理処理を実行する。ここでは、遊技機1の遊技動作制御に用いる各種タイマの値について更新(減算処理)が行われる。
【0126】
ステップS203で主制御部101は、入力管理処理を実行する。入力管理処理では、各種センサやスイッチから出力される入力情報(ON/OFF信号や、立ち上がり状態(ONエッジ、OFFエッジ))に基づき入力データを作成し、作成した入力データに基づき、入賞カウンタの値を更新する。
ここでの入力情報とは、例えば特別図柄1始動口スイッチ41a、特別図柄2始動口スイッチ43a、普通図柄始動口スイッチ47a、大入賞口スイッチ49a、入賞口スイッチ53aなどの検出スイッチから出力される検出信号のON/OFF情報(入賞検出情報)や、磁気センサ67、電波センサ69、振動センサ71から出力される検出信号のON/OFF情報、枠制御基板110からの状態信号(ドア開放センサ73、電波センサ75等のON/OFF情報)である。これにより、各入賞口において遊技球が検出されたかが割込みごとに監視される。
また、「入賞カウンタ」とは、入賞口ごとに対応して設けられ、入賞した遊技球数(入賞球数)を計数するカウンタである。
【0127】
ステップS204で主制御部101は、各変動表示ゲームに係る乱数を定期的に更新するタイマ割込み内乱数管理処理を実行する。ここでは、乱数カウンタのカウント値をランダムなものとするために、特別図柄判定用乱数や普図当り判定用乱数などに対し、乱数の更新(割込み毎に+1加算)と、乱数カウンタが一周するごとに、乱数カウンタのスタート値を変更する処理を行う。なお、大当り判定用乱数は、乱数生成回路で生成されるので、ここで更新されることはない。
【0128】
ステップS205で主制御部101は、エラー管理処理を実行する。エラー管理処理では、各種センサ類に係る入力データや枠制御基板110からの状態信号に基づき、エラー発生の有無の監視を行う。
エラーが発生した場合には、主制御部101はエラー処理として、発生したエラー種別に対応するエラーコマンドを演出制御コマンドとして演出制御基板120に送信する。演出制御基板120がこのエラーコマンドを受けると、エラー種別に応じたエラー報知を実行する。また、主制御部101は発生中のエラーが解消された場合、エラー解除コマンドを演出制御基板120に送信する。演出制御基板120がこのエラー解除コマンドを受けると、実行中のエラー報知を終了させる。
【0129】
ステップS206で主制御部101は、普通図柄管理処理を実行する。普通図柄管理処理では、普通図柄の保留データの取得及び記憶や、普通図柄変動表示ゲームにおける普図抽選、その抽選結果に基づいて普通図柄を普通図柄表示器63cに変動表示させる変動時間の決定等、普通図柄変動表示ゲームを実行させるために必要な処理を行う。
【0130】
ステップS207で主制御部101は、普通電動役物管理処理を実行する。普通電動役物管理処理では、普通電動役物ソレノイド45bの開閉制御等、普電開放遊技を実行させるために必要な処理を行う。
【0131】
ステップS208で主制御部101は、特別図柄管理処理を実行する。特別図柄管理処理では、主に、特別図柄1及び特別図柄2の保留データの取得及び記憶、特別図柄変動表示ゲームにおける大当り抽選及び図柄抽選、その抽選結果に基づく特別図柄の変動パターン抽選等、特別図柄変動表示ゲームを実行させるために必要な処理を行う。
そして、主制御部101は、演出制御コマンドとして、大当り抽選結果、現在の遊技状態、変動パターンを含む変動パターン指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
また、主制御部101は、演出制御コマンドとして、図柄種別(特別図柄1、2のどちらであるか)と停止図柄(図柄抽選結果)を含む装飾図柄指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
【0132】
ステップS209で主制御部101は、特別電動役物管理処理を実行する。特別電動役物管理処理では、大当り遊技を実行させるために必要な処理を行う。
【0133】
ステップS210で主制御部101は、右打ち報知情報管理処理を行う。右打ち報知情報管理処理では、特別図柄2始動口43や大入賞口49が開放される場合等、右打ちが有利な状況において右打ち報知を行うための処理を行う。
【0134】
ステップS211で主制御部101は、LED管理処理を実行する。LED管理処理では、メイン表示器63に対する制御信号の出力制御を行う。制御信号は、普通図柄管理処理(ステップS206)、特別図柄管理処理(ステップS208)、右打ち報知情報管理処理(ステップS210)などでの決定に基づいて生成され、このLED管理処理でメイン表示器63に出力される。これにより、メイン表示器63における特別図柄や普通図柄の一連の変動表示動作(変動表示及び停止表示)、保留数の表示等が実現される。
【0135】
ステップS212で主制御部101は、ソレノイド管理処理を行う。ソレノイド管理処理では、普通電動役物管理処理(ステップS207)で生成された普通電動役物ソレノイド45bの制御に関する信号を確認するとともに、特別電動役物管理処理(ステップS209)で生成された大入賞口ソレノイド51bの制御に関する信号を確認する。そして、これらの信号に基づき、普通電動役物ソレノイド45b及び大入賞口ソレノイド51bの作動/停止が制御され、特別図柄2始動口スイッチ43aが開放又は閉鎖、あるいは、大入賞口49が開放又は閉鎖されることとなる。
【0136】
ステップS213で主制御部101は、枠制御基板110との通信を行う通信周期(例えば108ms間隔)となったかを判定する。
枠制御基板110との通信を行う通信周期となっていない場合(ステップS213でNo)、主制御部101は、主制御側タイマ割込み処理を終了する。
枠制御基板110との通信を行う通信周期となった場合(ステップS213でYes)、ステップS214で主制御部101は、枠制御基板110から送信された信号(ドア開放信号、電源異常信号等)を受信する受信データ取得処理を行う。
【0137】
ステップS215で主制御部101は、遊技機1の遊技機情報((ホールコン・不正監視情報)に応じた制御コマンドを枠制御基板110に出力し、主制御側タイマ割込み処理を終了する。遊技機情報には、例えば、大当り遊技発生情報、図柄変動表示ゲーム実行開始情報、入賞数や賞球数の情報、エラー情報などが含まれている。
【0138】
以上のタイマ割込み処理が終了すると、主制御部101は次のタイマ割込みが発生するまでの間、上記ステップS109~S111を繰り返す。
【0139】
<5.枠制御基板の処理>
続いて、本実施形態の枠制御部111が行う処理について説明する。枠制御部111の処理は、主に、メイン処理(枠制御側メイン処理:
図10)と、定時割込みで起動されるタイマ割込み処理(枠制御側タイマ割込み処理:
図16)とを含んで構成される。
【0140】
[5.1 枠制御側メイン処理]
図10は、枠制御側メイン処理を示したフローチャートである。
電源基板130から電力が供給され枠制御側メイン処理が開始されると、ステップS301で枠制御部111は、CPUの内部レジスタを設定する。
【0141】
ステップS302で枠制御部111は、電源の異常を示す電源異常信号がONであるかを判定する。
電源異常信号がONである場合(ステップS302でYes)、ステップS302に処理を戻す。
電源異常信号がONでない(OFFである)場合(ステップS302でNo)、ステップS303で枠制御部111は、RWMへのアクセスを許可する。
【0142】
ステップS304で枠制御部111は、遊技球数クリアスイッチ112bからの入力信号がON(遊技球数クリアスイッチ112bが押下された状態)であるかを判定する。
遊技球数クリアスイッチ112bからの入力信号がONでない場合(ステップS304でNo)、ステップS305で枠制御部111は、RWMにおける遊技球数に係る領域を対象としたチェックサムを算出し、チェックサムが正常であるかを判定する。
【0143】
遊技球数クリアスイッチ112bからの入力信号がONである場合(ステップS304でYes)、又は、チェックサムが正常でない場合(ステップS305でNo)、ステップS306で枠制御部111は、RWMにおける遊技球数に係る領域の値を初期化する遊技球数クリア処理を実行する。
一方、遊技球数クリアスイッチ112bからの入力信号がONでなく(ステップS304でNo)、かつ、チェックサムが正常である場合(ステップS305でYes)、枠制御部111は、遊技球数クリア処理を実行することなくステップS307に処理を移す。
【0144】
ステップS307で枠制御部111は、RWMクリアスイッチ112aからの入力信号がON(RWMクリアスイッチ112aが押下された状態)であるかを判定する。
RWMクリアスイッチ112aからの入力信号がONでない場合(ステップS307でNo)、ステップS308で枠制御部111は、RWMにおける遊技機情報に係る領域を対象としたチェックサムを算出し、チェックサムが正常であるかを判定する。
【0145】
RWMクリアスイッチ112aからの入力信号がONである場合(ステップS307でYes)、又は、チェックサムが正常でない場合(ステップS308でNo)、ステップS309で枠制御部111は、RWMにおける遊技機情報に係る領域の値を初期化するRWMクリア処理を実行する。
一方、RWMクリアスイッチ112aからの入力信号がONでなく(ステップS307でNo)、かつ、チェックサムが正常である場合(ステップS308でYes)、枠制御部111は、RWMクリア処理を実行することなくステップS310に処理を移す。
【0146】
ステップS310で枠制御部111は、バックアップの必要がないワーク領域の初期化、WDTやタイマ割込みの設定、球抜きスイッチ112cが押下されていた場合の球抜き処理等の起動時初期化処理を実行する。
【0147】
枠制御部111は、ステップS311で割込み禁止状態に設定し、ステップS312で電断異常チェックを行う。
【0148】
ステップS313で枠制御部111は、所定条件に基づいて発射制御信号のONOFFを切り替え、その発射制御信号を発射制御回路116に出力する発射停止制御処理を行う。
【0149】
ステップS314で枠制御部111は、主制御基板100から送信される制御コマンドがある場合に制御コマンドを受信し、主制御基板100に送信する信号がある場合にその信号を主制御基板100に送信する主制御基板通信処理を行う。
なお、主制御基板通信処理(ステップS314)について、詳しくは後述する。
【0150】
ステップS315で枠制御部111は、主制御基板100から送信された制御コマンドに基づき、遊技機情報を管理する遊技機情報管理処理を行う。遊技機情報管理処理では、枠制御部111は、例えば管理遊技球数を更新する。ここでは、枠制御部111は、主制御基板100から送信される賞球数に関する制御コマンドに応じた遊技球数の加算、減算出口スイッチ31cによる遊技球の検出に応じた遊技球数の減算、ファール球スイッチ33cによる遊技球の検出に応じた遊技球数の加算を行う。
なお、遊技機情報管理処理(ステップS315)について、詳しくは後述する。
【0151】
ステップS316で枠制御部111は、遊技球等貸出装置のSC基板と通信を行うSC基板通信処理を行う。SC基板通信処理では、枠制御部111は、例えば管理遊技球数を更新する。ここでは、枠制御部111は、遊技球等貸出装置からの貸出通知に応じた遊技球数の加算、計数スイッチ23の操作に応じた遊技球数の減算を行う。
なお、SC基板通信処理(ステップS316)について、詳しくは後述する。
【0152】
ステップS317で枠制御部111は、ステップS315、ステップS316で更新された管理遊技球数を遊技球数表示器21に点灯表示させるための制御信号を生成する遊技球数表示制御処理を行う。
【0153】
枠制御部111は、ステップS318で領域内エラー解除処理を実行し、ステップS319で揚上装置33を適宜制御する遊技球循環管理処理を行い、ステップS320で領域外エラー解除処理を実行し、ステップS321で不正検知処理を行う。
【0154】
ステップS322で枠制御部111は、性能表示器113に表示される遊技実績情報を算出するための値(打ち出した遊技球数、賞球合計数、大入賞口49への入賞による賞球数、特別図柄2始動口43への入賞による賞球数と大入賞口49への入賞による賞球数の合計等)を算出し、算出した値に基づいて遊技実績情報を算出する性能情報管理処理を行う。
【0155】
ステップS323で枠制御部111は、ステップS322で算出された遊技実績情報を性能表示器113に点灯表示させるための制御信号を生成する性能表示器制御処理を行う。
ステップS324で枠制御部111は、割込み許可を行い、ステップS311に処理を戻す。
【0156】
従って、枠制御部111は、ステップS311~ステップS324の処理を繰り返し実行することになる。
【0157】
[5.1.1 主制御基板通信処理(ステップS314)]
図11は、主制御基板通信処理を示したフローチャートである。
【0158】
図11に示すように、主制御基板通信処理(ステップS314)が開始されると、ステップS331で枠制御部111は、主制御基板100から送信された制御コマンドが一時的に格納される受信FIFOに受信データ(制御コマンド)があるかを判定する。受信FIFOに受信データがある場合、枠制御部111は、ステップS332で割込み禁止状態に設定し、ステップS333で受信FIFOから受信データを取得し、ステップS334で取得した受信データを受信バッファに格納する。
【0159】
ステップS335で枠制御部111は、1セットの制御コマンドの受信が完了したかを判定する。
ここで、主制御基板100から枠制御基板110に送信させる制御コマンドの電文長(データ量)は、コマンド毎に異なる。制御コマンドの電文長は、遊技機設置情報である場合は25バイトで、遊技機情報である場合は11~21バイトである。
そして、これらの制御コマンドのデータ構造は、1バイトの電文長、1バイトのコマンドコード、1バイトの通番、N(整数)バイトのデータ、1バイトのチェックサムが連続するように構成されている。なお、通番は0~255が周期的に割り当てられる。
ここでは、枠制御部111は、制御コマンドの電文長の情報と、受信データのデータ数とを比較して、1セットの制御コマンドの受信が完了したかを判定する。
【0160】
1セットの制御コマンドの受信が完了していない場合(ステップS335でNo)、枠制御部111は、ステップS339に処理を移す。
1セットの制御コマンドの受信が完了した場合(ステップS335でYes)、枠制御部111は、受信した制御コマンドを対象としたチェックサムを算出する。そして、ステップS337で枠制御部111は、算出したチェックサムと、制御コマンドに含まれるチェックサムとが一致するかを判定する。
【0161】
チェックサムが一致した場合(ステップS337でYes)、枠制御部111は、ステップS338で受信完了フラグを1にし、受信バッファをクリアしてからステップS339で割込み許可を行い、ステップS331に処理を戻す。
チェックサムが一致しなかった場合(ステップS337でNo)、枠制御部111は、受信完了フラグを1にすることなく受信バッファをクリアしてステップS339に処理を移す。これにより、受信した制御コマンドが破棄される。
【0162】
そして、枠制御部111は、ステップS331で受信FIFOに受信データがないと判定されるまでステップS331~ステップS339を繰り返し実行する。受信FIFOに受信データがないと判定されると(ステップS331でNo)、ステップS340で枠制御部111は、受信完了フラグが1であるかを判定する。
受信完了フラグが1でない場合(ステップS340でNo)、枠制御部111は、主制御基板通信処理(ステップS314)を終了する。
【0163】
受信完了フラグが1である場合(ステップS340でYes)、ステップS341で枠制御部111は、受信した制御コマンドが遊技機設置情報であるかを判定する。なお、遊技機設置情報は、遊技機の種類、主制御部101のCPUのID番号、及び、そのCPUの製造者等を特定可能な情報である。遊技機設置情報は、電源投入時に主制御基板100(主制御部101)から送信される。
【0164】
受信した制御コマンドが遊技機設置情報である場合(ステップS341でYes)、枠制御部111は、ステップS342で遊技機設置情報を所定の記憶領域(RAM)に格納し、ステップS343で応答用の電文を作成して送信バッファに格納し、ステップS346に処理を移す。
【0165】
一方、受信した制御コマンドが遊技機設置情報でない場合(ステップS341でNo)、すなわち、受信した制御コマンドが遊技機情報である場合、枠制御部111は、ステップS344で遊技機情報を所定の記憶領域(RAM)に格納し、ステップS345で応答用の電文を作成して送信バッファに格納し、ステップS346に処理を移す。
【0166】
枠制御部111は、ステップS346で送信バッファに格納された応答電文を送信FIFOに転送し、ステップS347で受信完了フラグを0にし、主制御基板通信処理(ステップS314)を終了する。なお、送信FIFOに格納された応答電文は所定のタイミングで主制御基板100に送信される。
【0167】
[5.1.2 遊技機情報管理処理(ステップS315)]
図12は、遊技機情報管理処理を示したフローチャートである。
【0168】
図12に示すように、遊技機情報管理処理(ステップS315)が開始されると、ステップS351で枠制御部111は、主制御基板100から送信された遊技機情報を解析する遊技機情報データ処理を行う。ここでは、枠制御部111は、遊技機情報に賞球数が示されている場合、賞球数を管理遊技機数に加算する。
【0169】
枠制御部111は、ステップS352で減算球数カウンタの値を取得し、ステップS353で管理遊技球数から減算球数カウンタの値を減算する遊技球数減算処理を行う。また、ステップS354で枠制御部111は、減算球数カウンタの値を発射球数カウンタに加算する。なお、減算球数カウンタは管理遊技球数から減算されていない発射装置31から発射された遊技球数をカウントするものであり、後述するステップS487(
図21参照)で加算される。また、発射球数カウンタは、発射装置31から発射された全ての遊技球数をカウントするものであり、後述するステップS413の試験信号出力処理(
図16参照)において、このカウント値に応じたカウント信号が試験用出力端子から出力される。
【0170】
枠制御部111は、ステップS355でファール球カウンタの値を取得し、ステップS356で管理遊技球数にファール球カウンタの値を加算する遊技球数加算処理を行う。また、ステップS357で枠制御部111は、ファール球カウンタの値をファール球数に加算する。なお、ファール球カウンタは管理遊技球数から減算されていないファール球をカウントするものであり、後述するステップS473(
図21参照)で加算される。また、ファール球数カウンタは、全てのファール球をカウントするものであり、後述するステップS413の試験信号出力処理(
図16参照)において、このカウント値に応じたカウント信号が試験用出力端子から出力される。
【0171】
枠制御部111は、ステップS358でアウト球カウンタの値を取得し、ステップS359でアウト球カウンタの値をアウト球数に加算する。なお、アウト球カウンタは、アウト球数に加算されていないアウト球をカウントするものであり、後述するステップS451(
図18参照)で加算される。また、アウト球数は、全てのアウト球をカウントするものである。
【0172】
ステップS360で枠制御部111は、遊技機情報に含まれる賞球数を賞球数カウンタに加算し、遊技機情報管理処理(ステップS315)を終了する。なお、賞球数カウンタは、全ての賞球数をカウントするものであり、後述するステップS413の試験信号出力処理(
図16参照)において、このカウント値に応じたカウント信号が試験用出力端子から出力される。
【0173】
[5.1.3 SC基板通信処理(ステップS316)]
図13は、SC基板通信処理を示したフローチャートである。
【0174】
図13に示すように、SC基板通信処理(ステップS316)が開始されると、ステップS371で枠制御部111は、SC基板(遊技球等貸出装置)から送信される電文(貸出通知)がある場合にはその電文を受信するSC基板電文受信処理を行う。
【0175】
ステップS372で枠制御部111は、送信周期タイマが0であるかを判定する。なお、送信周期タイマは、SC基板に遊技機情報を送信する間隔(300ms)をカウントするためのタイマである。
【0176】
送信周期タイマが0である場合(ステップS372でYes)、枠制御部111は、ステップS373で送信周期タイマに300msに相当する値をセットし、ステップS374で計数通知周期タイマに90msに相当する値をセットし、ステップS375で計数送信要求をセットする。
計数通知周期タイマは、遊技機情報送信処理(ステップS376)で遊技機情報をSC基板に送信してから、計数通知送信処理(ステップS381)で減算値をSC基板に送信するまでの間隔(90ms)を確保するために設けられたタイマである。
送信周期タイマ及び計数通知周期タイマは、後述するステップS406(
図16参照)において2ms毎に1ずつ減算されることになる。そのため、送信周期タイマは300msに相当する値である150がセットされ、計数通知周期タイマは90msに相当する値である45がセットされる。
【0177】
ステップS376で枠制御部111は、遊技機情報をSC基板に送信する遊技機情報通知送信処理を行い、ステップS377に処理を移す。
遊技機情報としてホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報の3つがある。例えば、ホールコン・不正監視情報は、300msec周期で通知される。また、遊技機設置情報は、60sec周期で通知される。また、遊技機性能情報は、180sec周期で通知される。ただし、3つの通知は、その送信タイミングが重なる場合がある。送信タイミングが重なった場合、遊技機情報通知は、所定の優先順位に従って順次通知される。
【0178】
一方、送信周期タイマが0でない場合(ステップS372でNo)、枠制御部111は、ステップS373~ステップS376の処理をスキップしてステップS377に処理を移す。
【0179】
ステップS377で枠制御部111は、所定期間に亘ってSC基板との通信が行われていないかをチェックし、所定期間に亘ってSC基板との通信が行われていない異常の場合に通信異常フラグをセットする専用ユニット無反応チェックを行う。
【0180】
ステップS378で枠制御部111は、計数通知周期タイマが0であるかを判定する。計数通知周期タイマが0である場合(ステップS378でYes)、ステップS379で枠制御部111は、計数送信要求があるかを判定する。
【0181】
計数送信要求がある場合(ステップS379でYes)、枠制御部111は、ステップS380で計数送信要求をリセットし、ステップS381で計数通知をSC基板(遊技球等貸出装置)に送信する計数通知送信処理を行う。
なお、計数通知送信処理(ステップS381)について、詳しくは後述する。
【0182】
その後、ステップS382で枠制御部111は、SC基板(遊技球等貸出装置)からの貸出通知を有効に受信する期間(172ms)である貸出通知受信有効時間タイマに172msに相当する値をセットする。なお、貸出通知受信有効時間タイマは、後述するステップS406(
図16参照)において2ms毎に1ずつ減算されることになる。そのため、貸出通知受信有効時間タイマは172msに相当する値である86がセットされる。
【0183】
一方、計数通知周期タイマが0でない場合(ステップS378でNo)、又は、計数送信要求がない場合(ステップS379でNo)、ステップS383で枠制御部111は、貸出通知受信有効時間タイマが0であるかを判定する。
【0184】
貸出通知受信有効時間タイマが0でない場合(ステップS383でNo)、ステップS384で枠制御部111は、貸出通知があるかを判定する。貸出通知は、遊技球等貸出装置において球貸ボタン又は再遊技ボタンが操作されたことに応じて送信される通知であり、遊技球数を示す情報が含まれている。
【0185】
貸出通知がある場合(ステップS384でYes)、枠制御部111は、ステップS385で貸出通知に示される遊技球数を管理遊技球数に加算する遊技球数加算処理を行い、ステップS386で貸出通知フラグをセットし、SC基板通信処理(ステップS316)を終了する。
貸出通知フラブは、遊技球等貸出装置から遊技球の貸出があったことを通知する通知音をスピーカ29から出力させるためのフラグであり、ここでセットされると、遊技球等貸出装置から遊技球の貸出があったことを通知する貸出通知信号が主制御基板100を介して演出制御基板120に通知され、演出制御基板120が貸出通知音をスピーカ29から出力させる。
【0186】
貸出通知受信有効時間タイマが0である場合(ステップS383でYes)、又は、貸出通知がない場合(ステップS384でNo)、枠制御部111は、ステップS385及びステップS386をスキップし、SC基板通信処理(ステップS316)を終了する。
【0187】
[5.1.4 計数通知送信処理(ステップS381)]
図14は、計数通知送信処理を示したフローチャートである。
【0188】
図14に示すように、計数通知送信処理(ステップS381)が開始されると、ステップS381-1で枠制御部111は、計数スイッチ23の操作に応じて算出される計数減算値を設定する計数減算値設定処理を行う。
なお、計数減算値設定処理(ステップS381-1)について、詳しくは後述する。
【0189】
枠制御部111は、ステップS381-2で計数減算値をSCバッファに格納し、ステップS381-3で計数減算値を累計計数値に加算し、ステップS381-4で累計計数値をSCバッファに格納する。なお、累計計数値は、計数減算値の合計値、すなわち、遊技機1からSC基板に送信した遊技球数の合計値である。
【0190】
ステップS381-5で枠制御部111は、計数減算値及び累計計数値を含む計数通知(SC基板電文)を作成しSC基板に送信する。
【0191】
ステップS381-6で枠制御部111は、計数減算値が0であるかを判定する。
計数減算値が0でない場合(ステップS381-6でNo)、枠制御部111は、ステップS381-7で管理遊技球数から計数減算値を減算し、ステップS381-8で計数減算値をクリアする。
一方、計数減算値が0である場合(ステップS381-6でYes)、枠制御部111は、管理遊技球数からの減算や計数減算値のクリアを行うことなく、計数通知送信処理(ステップS381)を終了する。
【0192】
ステップS381-9で枠制御部111は、管理遊技球数が0であるかを判定する。管理遊技球数が0である場合(ステップS381-9でYes)、ステップS381-10で枠制御部111は、管理遊技球数が0になったことを示す音声報知信号を演出制御基板120に送信する。なお、音声報知信号は枠制御基板110から演出制御基板120に直接送信するようにしてもよいし、枠制御基板110から主制御基板100を介して演出制御基板120に送信するようにしてもよい。
【0193】
ステップS381-11で枠制御部111は、発射装置31からの遊技球の発射を停止させ、計数通知送信処理(ステップS381)を終了する。
【0194】
また、管理遊技球数が0でない場合(ステップS381-9でNo)、枠制御部111は、音声報知信号の送信や遊技球の発射の停止を行うことなく、計数通知送信処理(ステップS381)を終了する。
【0195】
[5.1.5 計数減算設定処理(ステップS381-1)]
図15は、計数減算設定処理を示したフローチャートである。
【0196】
図15に示すように、計数減算設定処理(ステップS381-1)が開始されると、枠制御部111は、ステップS381-21で計数減算値をクリアし、ステップS381-22で計数中フラグをOFFにする。また、枠制御部111は、ステップS381-23でスイッチ押下カウンタの値をCレジスタに格納し、ステップS381-24でスイッチ押下カウンタをクリアする。なお、計数中フラグは、計数スイッチ23の500ms以上の押下操作(所謂長押し)を検出したことを示すフラグである。また、スイッチ押下カウンタは、計数スイッチ23の500ms未満の押下操作(所謂短押し)の回数をカウントするカウンタであり、後述するステップS450(
図18参照)でカウントされる。
【0197】
枠制御部111は、ステップS381-25で管理遊技球数が0であるかを判定する。
管理遊技球数が0である場合(ステップS381-25でYes)、枠制御部111は、計数減算設定処理(ステップS381-1)を終了する。
管理遊技球数が0でない場合(ステップS381-25でNo)、枠制御部111は、ステップS381-26で減算有効時間タイマが0であるかを判定する。なお、減算有効時間タイマは、発射の動作が開始されてから減算出口スイッチ31cが遊技球を検出するまでの期間をカウントするタイマであり、また、計数スイッチ23の操作を有効に受け付けるための期間をカウントするタイマであるとも言える。減算有効時間タイマは、後述するステップS482(
図21参照)でセットされ、1バイトタイマ減算処理(ステップS406:
図16参照)でカウントされる。
【0198】
減算有効時間タイマが0でない場合(ステップS381-26でNo)、枠制御部111は、計数減算設定処理(ステップS381-1)を終了する。
減算有効時間タイマが0である場合(ステップS381-26でYes)、ステップS381-27で枠制御部111は、Cレジスタの値が0であるかを判定する。ここでは、ステップS381-23で格納されたスイッチ押下カウンタの値が0であるかを判定することになる。
【0199】
Cレジスタの値が0でない場合(ステップS381-27でNo)、すなわち、ステップS381-23で格納されたスイッチ押下カウンタの値が0でない場合、枠制御部111は、ステップS381-28でCレジスタの値(ステップS381-23で格納されたスイッチ押下カウンタの値)を計数減算値とする。
【0200】
枠制御部111は、ステップS381-29で管理遊技球数がCレジスタの値未満であるかを判定する。ここでは、ステップS381-23で格納されたスイッチ押下カウンタの値が管理遊技球数より少ないかを判定することになる。Cレジスタの値は2以上になることもあり、管理遊技球数よりも多い数を減算してしまうことを回避するため、この処理を行っている。
管理遊技球数がCレジスタの値未満でない場合(ステップS381-29でYes)、枠制御部111は、計数減算設定処理(ステップS381-1)を終了する。一方、管理遊技球数がCレジスタの値未満である場合(ステップS381-29でYes)、枠制御部111は、ステップS381-30で管理遊技球数を計数減算値とする。
【0201】
また、Cレジスタの値が0である場合(ステップS381-27でYes)、すなわち、ステップS381-23で格納されたスイッチ押下カウンタの値が0である場合(短押しの回数が0である場合)、枠制御部111は、ステップS381-31で計数スイッチ検知フラグが0であるかを判定する。
なお、計数スイッチ検知フラグは、計数スイッチ23の操作を検知したことを示すフラグであり、後述するステップS440(
図18参照)でON(1)され、後述するステップ447でOFF(0)される。
【0202】
計数スイッチ検知フラグが0でない場合(ステップS381-31でNo)、枠制御部111は、ステップS381-32で押下時間タイマが500msに相当する値(250)以上であるかを判定する。
なお、押下時間タイマは、計数スイッチ23の操作時間を計測するためのタイマであり、後述するステップS449(
図18参照)で0がセットされ、その後、計数スイッチ23が操作されている間はステップS443(
図18参照)で1ずつ加算される。また、押下時間タイマは、0から255の値(8ビットの値)を取ることが可能であり、ステップS443で1ずつ加算される。そのため、押下時間タイマは、2ms毎に1ずつ加算されるので、0msから510msまでの時間をカウント可能である。
【0203】
押下時間タイマが500msに相当する値(250)以上である場合(ステップS381-32でYes)、枠制御部111は、ステップS381-33で計数減算値を250とし、ステップS381-34で計数中フラグをONにする。また、枠制御部111は、計数中フラグがON又はOFFであることを示す計数中フラグ信号を、主制御基板100を介して、又は、直接、演出制御基板120に送信する。演出制御基板120は、計数中フラグ信号を受信すると、計数スイッチ23が長押しされ、250球単位で管理遊技球数が減算されるとともに、減算された遊技球数が遊技価値媒体に移行されている際に計数報知音をスピーカ29から出力する。
【0204】
枠制御部111は、ステップS381-35で管理遊技球数が250未満であるかを判定する。
管理遊技球数が250未満である場合(ステップS381-35でYes)、枠制御部111は、管理遊技球数よりも多い数を減算してしまうことを回避するため、ステップS381-36で計数減算値に管理遊技球数を入れる。
管理遊技球数が250未満でない場合(ステップS381-35でNo)、枠制御部111は、計数減算値を250のまま維持して計数減算設定処理(ステップS381-1)を終了する。
【0205】
また、計数スイッチ検知フラグが0である場合(ステップS381-31でYes)、又は、押下時間タイマが500msに相当する値(250)以上でない場合(ステップS381-32でNo)、枠制御部111は、計数減算値を設定することなく、計数減算設定処理(ステップS381-1)を終了する。
【0206】
[5.2 枠制御側タイマ割込み処理]
図16は、枠制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
枠制御側タイマ割込み処理は、CTCからの一定時間(1ms)ごとの割込みで起動され、枠制御側メイン処理実行中に割り込んで実行される。
【0207】
図16に示すように、枠制御部111は、タイマ割込みが生じると、ステップS401でレジスタを退避させる。ステップS402で枠制御部111は、第1周期(2ms)及び第2周期(4ms)をそれぞれカウントするカウンタの値を1加算するとともに、1ms毎のタイマを減算するカウンタ管理処理を行う。
【0208】
ステップS403で枠制御部111は、揚上モータ33aの駆動制御を行う揚上モータ管理処理を行う。
【0209】
ステップS404で枠制御部111は、第1周期をカウントするカウンタの値に基づいて、第1周期(2ms)であるかを判定する。
第1周期(2ms)でない場合(ステップS404でNo)、枠制御部111は、ステップS405~ステップS411をスキップしてステップS412に処理を移す。
第1周期である場合(ステップS404でYes)、ステップS405で枠制御部111は、上記ステップS318で生成された制御信号(遊技球数表示セグデータ、遊技球数表示コモンデータ)をSPI通信用バッファにセットするとともに、コモンカウンタを更新する遊技球数表示器LED制御処理を行う。
【0210】
ステップS406で枠制御部111は、1バイトで構成されるタイマを減算する1バイトタイマ減算処理を行う。
【0211】
ステップS407で枠制御部111は、枠制御部111に接続される各スイッチの状態を検知するスイッチ検知処理を行う。ステップS408で枠制御部111は、球送りソレノイド31a及びファール球スイッチ33cを監視して管理遊技球数に関するカウンタを更新する減算機構制御処理を行う。
なお、スイッチ検知処理及び減算機構制御処理について、詳しくは後述する。
【0212】
ステップS409で枠制御部111は、ステップS323で生成された制御信号(性能表示セグデータ、性能表示コモンデータ)をSPI通信用バッファにセットするとともに、コモンカウンタを更新する性能表示器LED制御処理を行う。
【0213】
ステップS410で枠制御部111は、揚上装置33に設けられた各スイッチの状態を検知するとともに、遊技球の循環に関する各種タイマを更新する遊技球循環スイッチ検知処理を行う。
【0214】
ステップS411で枠制御部111は、領域外エラーの監視を行う領域外エラー監視管理処理を実行する。
【0215】
ここまでのステップS405~ステップS411の処理が第1周期(2ms毎)で実行される。
【0216】
ステップS412で枠制御部111は、第2周期をカウントするカウンタの値に基づいて、第2周期(4ms)であるかを判定する。
第2周期でない場合(ステップS412でNo)、枠制御部111は、ステップS413~ステップS415をスキップしてステップS416に処理を移す。
第2周期である場合(ステップS412でYes)、ステップS413で枠制御部111は、試験信号を出力する試験信号出力処理を行う。ここでは、ステップS354で加算された発射球数カウンタの値、ステップS357で加算されたファール球数カウンタの値、ステップS360で加算された賞球数カウンタの値が0以外のときに1つ分のパルス信号を出力して対応するカウンタを1減算する。
【0217】
ステップS414で枠制御部111は、2バイトで構成されるタイマを減算する2バイトタイマ減算処理を行う。
【0218】
ステップS415で枠制御部111は、性能表示器113に表示される区間を切り替える性能表示器表示設定処理を行う。
【0219】
ここまでのステップS412~ステップS415の処理が第2周期(4ms毎)で実行される。
【0220】
ステップS416で枠制御部111は、出力ポートのデータを出力する。ステップS417で枠制御部111は、SPI通信を行う。SPI通信では、例えば、ステップS405でセットされた制御信号(後述する遊技球数表示セグデータ、遊技球数表示コモンデータ)を遊技球数表示器21にシリアル出力する。また、枠制御部111は、ステップS409でセットされた制御信号(後述する性能表示セグデータ、性能表示コモンデータ)を性能表示器113にシリアル出力する。これにより、遊技球数表示器21及び性能表示器113は、送信された制御信号に基づいて遊技球数及び遊技実績情報を点灯表示することになる。
【0221】
ステップS418で枠制御部111は、レジスタを復帰させ、枠制御側タイマ割込み処理を終了する。
【0222】
以上のタイマ割込み処理が終了すると、枠制御部111は次のタイマ割込みが発生するまでの間、上記ステップS311~ステップS324(
図10参照)を繰り返す。
【0223】
[5.2.1 スイッチ検知処理(ステップS407)]
図17及び
図18は、スイッチ検知処理を示したフローチャートである。
図19は、ポート入力処理を示したフローチャートである。
【0224】
図17に示すように、スイッチ検知処理(ステップS407)が開始されると、ステップS421で枠制御部111は、枠制御部111に接続された各スイッチのレベルデータをRWMに保存(格納)するとともに、アウト球スイッチ33b、減算出口スイッチ31c、揚上位置検出スイッチ33hのエッジデータを生成してRWMに保存するポート入力処理を行う。ここで、エッジデータは、枠制御部111に接続されたスイッチ(アウト球スイッチ33b、ファール球スイッチ33c、過多位置検出スイッチ33d、過少位置検出スイッチ33e、揚上入口スイッチ33f、揚上出口スイッチ33g、揚上位置検出スイッチ33h、減算出口スイッチ31c)ごとに生成されるものであり、検出信号がOFFからONに切り替わったと判断されるときに1となり、それ以外のタイミングで0となる。なお、ポート入力処理では、後述する減算基準信号についてのエッジデータも生成される。
【0225】
図19に示すように、ポート入力処理では、ステップS461で枠制御部111は、枠制御部111に接続される各スイッチのエッジデータをクリアする。ステップS462で枠制御部111は、枠制御部111に接続される各スイッチから入力される検出信号の状態(入力ポートの状態)を今回のレベルデータとして取得する。ここでは、検出信号がONである場合にレベルデータとして1を取得し、検出信号がOFFである場合にレベルデータとして0を取得する。
【0226】
ステップS463で枠制御部111は、アウト球スイッチ33b、揚上位置検出スイッチ33h、減算出口スイッチ31cの検出信号について、前回のレベルデータと今回のレベルデータとに基づいて、エッジデータを生成する。ここでは、前回の枠制御側タイマ割込み処理時にRWMに保存されている前回のレベルデータが0(OFF)で今回取得したレベルデータが1(ON)である場合にエッジデータを1にし、それ以外の場合にエッジデータを0にする。
従って、エッジデータは、検出信号のONエッジを検出していることになる。
なお、揚上位置検出スイッチ33h、減算出口スイッチ31c以外のスイッチについては、スイッチ毎に定められた条件に基づいてONエッジを判定するため、他の処理でエッジデータが作成される。
【0227】
ステップS464で枠制御部111は、今回取得したレベルデータをRWMに保存するとともに、エッジデータをRMWに保存し、ポート入力処理(ステップS421)を終了する。
【0228】
図17に戻り、ステップS422で枠制御部111は、ファール球検知フラグが1であるかを判定する。ファール球検知フラグは、ファール球スイッチ33cが遊技球を検出していると判断されたときに1となるフラグである。
【0229】
ファール球検知フラグが1でない場合(ステップS422でNo)、ステップS423で枠制御部111は、ファール球スイッチ33cから出力される検出信号がONであるかを判定する。
ファール球スイッチ33cから出力される検出信号がONでない場合(ステップS423でNo)、枠制御部111は、ステップS428に処理を移す。
ファール球スイッチ33cから出力される検出信号がONである場合(ステップS423でYes)、ステップS424で枠制御部111は、ファール球スイッチ検知タイマを1減算する。ファール球スイッチ検知タイマは、ファール球スイッチ33cが遊技球を所定期間に亘って検知しているかをカウントするためのタイマであり、最大で6msに相当する3が入力される。
【0230】
ステップS425で枠制御部111は、ファール球スイッチ検知タイマが0であるかを判定する。
ファール球スイッチ検知タイマが0でない場合(ステップS425でNo)、枠制御部111は、ステップS433に処理を移す。
ファール球スイッチ検知タイマが0である場合(ステップS425でYes)、ステップS426で枠制御部111は、ファール球検知フラグを1にする。続いて、枠制御部111は、ステップS427でファール球スイッチ33cのエッジデータを1にセットし、ステップS428でファール球スイッチ検知タイマに3をセットし、ステップS433に処理を移す。
【0231】
一方、ファール球検知フラグが1であると判定した場合(ステップS422でYes)、ステップS429で枠制御部111は、ファール球スイッチ33cから出力される検出信号がONであるかを判定する。
ファール球スイッチ33cから出力される検出信号がONである場合(ステップS429でYes)、枠制御部111は、ステップS428に処理を移す。
ファール球スイッチ33cから出力される検出信号がONでない場合(ステップS429でNo)、ステップS430で枠制御部111は、ファール球スイッチ検知タイマを1減算する。
【0232】
ステップS431で枠制御部111は、ファール球スイッチ検知タイマが0であるかを判定する。
ファール球スイッチ検知タイマが0でない場合(ステップS431でNo)、枠制御部111は、ステップS433に処理を移す。
ファール球スイッチ検知タイマが0である場合(ステップS431でYes)、ステップS432で枠制御部111は、ファール球検知フラグを0にし、ステップS428に処理を移す。
【0233】
図18に示すように、ステップS433で枠制御部111は、専用PIFケーブル断線フラグが1であるかを判定する。専用PIFケーブルは、枠制御基板110とSC基板とを接続するケーブルであり、ポート入力処理(ステップS421)の後に専用PIFケーブルの断線を検知する断線検知処理が枠制御部111により行われ、専用PIFケーブルが断線している場合に専用PIFケーブル断線フラグが1(ON)にされる。
【0234】
専用PIFケーブル断線フラグが1である場合(ステップS433でYes)、ステップS434で枠制御部111は、計数スイッチ検知フラグを0にする。
専用PIFケーブル断線フラグが1でない場合(ステップS433でNo)、枠制御部111は、計数スイッチ検知フラグを0にすることなくステップS435に処理を移す。
【0235】
ステップS435で枠制御部111は、計数スイッチ検知フラグが0であるかを判定する。
計数スイッチ検知フラグが0である場合(ステップS435でYes)、ステップS436で枠制御部111は、計数スイッチ23から出力される検出信号がONであるかを判定する。
計数スイッチ23から出力される検出信号がONでない場合(ステップS436でNo)、すなわち、計数スイッチ23が操作されていない場合、ステップS437で枠制御部111は、HIGH検知タイマに50msに相当する値(25)をセットする。なお、HIGH検知タイマは、計数スイッチ23が操作されていることを検知するためのタイマであり、計数スイッチ23が50msに亘って操作されたときに、計数スイッチ23が遊技者に操作されたと判定するために用いられる。
【0236】
計数スイッチ23から出力される検出信号がONである場合(ステップS436でYes)、ステップS438で枠制御部111は、HIGH検知タイマを1減算する。ステップS439で枠制御部111は、HIGH検知タイマが0になったかを判定する。ここでは、計数スイッチ23の操作が開始されてから中断することなく50msに亘って操作され続けたかが判定される。
【0237】
HIGH検知タイマが0である場合(ステップS439でYes)、ステップS440で枠制御部111は、計数スイッチ検知フラグを1にする。また、ステップS441で枠制御部111は、押下時間タイマを0にする。
HIGH検知タイマが0でない場合(ステップS439でNo)、枠制御部111は、計数スイッチ検知フラグを1にすることなく、また、押下時間タイマを0にすることなく、ステップS451に処理を移す。
【0238】
計数スイッチ検知フラグが0でない場合(ステップS435でNo)、ステップS442で枠制御部111は、計数スイッチ23から出力される検出信号がONであるかを判定する。
計数スイッチ23から出力される検出信号がONである場合(ステップS442でYes)、すなわち、計数スイッチ23が操作されている場合、ステップS443で枠制御部111は、押下時間タイマを1加算する。なお、押下時間タイマは、上記したように最大で255であるため、押下時間タイマが255である場合にはその値を維持して次の処理に移る。
【0239】
ステップS444で枠制御部111は、LOW検知タイマに50msに相当する値(25)をセットする。なお、LOW検知タイマは、計数スイッチ23が操作されなくなったことを検知するためのタイマであり、計数スイッチ23が50msに亘って操作されなくなったときに、計数スイッチ23が遊技者に操作されなくなったと判定するために用いられる。
【0240】
計数スイッチ23から出力される検出信号がONでない場合(ステップS442でNo)、ステップS445で枠制御部111は、LOW検知タイマを1減算する。ステップS446で枠制御部111は、LOW検知タイマが0になったかを判定する。ここでは、計数スイッチ23の操作が行われなくなってから50msに亘って操作されていないかが判定される。
【0241】
LOW検知タイマが0でない場合(ステップS446でNo)、枠制御部111は、ステップS451に処理を移す。
LOW検知タイマが0である場合(ステップS446でYes)、ステップS447で枠制御部111は、計数スイッチ検知フラグを0にする。
【0242】
ステップS448で枠制御部111は、押下時間タイマが500msに相当する値(250)未満であるかを判定する。
押下時間タイマが500msに相当する値(250)未満である場合(ステップS448でYes)、ステップS449で枠制御部111は、押下時間タイマを0にクリアする。また、ステップS450で枠制御部111は、スイッチ押下カウンタを1加算する。これにより、計数スイッチ23の短押しがカウントされる。
押下時間タイマが500msに相当する値(250)未満でない場合(ステップS448でNo)、枠制御部111は、押下時間タイマに0をセットすることなく、また、スイッチ押下カウンタを1加算することなく、ステップS451に処理を移す。
【0243】
ステップS451で枠制御部111は、アウト球スイッチ33bから出力される検出信号に基づいてアウト球を検知するアウト球検知処理を行い、スイッチ検知処理(ステップS407)を終了する。
【0244】
図20は、減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cのエッジデータの推移を説明する図である。
図20(a)に示すように、減算出口スイッチ31cは、遊技球を検知していない場合にOFFの検出信号を出力し、例えば時刻T1及びT2の間において遊技球を検知するとONの検出信号を出力する。なお、詳しくは後述するように、減算出口スイッチ31cは、コイルによって形成される貫通孔を遊技球が通過する貫通型の近接スイッチであり、1個の遊技球が貫通孔を通過する際に減算出口スイッチ31cがONの検出信号を出力する時間は例えば約30msである。換言すると、減算出口スイッチ31cは、1個の遊技球を検出した際に約30msに亘ってONの検出信号を出力し続ける。
【0245】
枠制御部111は、スイッチ検知処理を第1周期(2ms)毎に行うので、時刻T1を過ぎて時刻T2においてスイッチ検知処理を行った際に、上記のステップS463で減算出口スイッチ31cのエッジデータを1にする。そして、次の第1周期後(時刻T3)におけるスイッチ検知処理において、枠制御部111は、上記のステップS461で減算出口スイッチエッジデータを0にする。
従って、減算出口スイッチ31cに関しては、1回のスイッチ検知処理において検出信号がONであることを条件にエッジデータが1となり、遊技球を検出したと判定される。
【0246】
一方、
図20(b)に示すように、ファール球スイッチ33cは、遊技球を検知していない場合にOFFの検出信号を出力し、例えば時刻T11及び時刻T12の間において遊技球を検知するとONの検出信号を出力する。なお、ファール球スイッチ33cは、減算出口スイッチ31cと同様に貫通型の近接スイッチであり、1個の遊技球を検出した際に約20msに亘ってONの検出信号を出力し続ける。
【0247】
このような場合、時刻T11以前におけるスイッチ検知処理(ステップS407:
図17参照)では、ファール球検知フラグが0であるためステップS422でNoとなり、ファール球スイッチ33cの検出信号がOFFであるためステップS423でNoとなり、ステップS428でファール球スイッチ検知タイマに3がセットされ続ける。
【0248】
そして、時刻T12におけるスイッチ検知処理において、ファール球スイッチ33cの検出信号がONであるためステップS423でYesとなり、ステップS424でファール球スイッチ検知タイマが1減算されて2になるが0にはならない。
【0249】
また、時刻T13におけるスイッチ検知処理において、ステップS424でファール球スイッチ検知タイマが1減算されて1になるが0にはならない。そして、時刻T14におけるスイッチ検知処理において、ステップS424でファール球スイッチ検知タイマが1減算されて0になるためステップS425でYesとなり、ステップS426でファール球検知フラグが1となり(
図20(b)参照)、ステップS427でファール球スイッチ33cのエッジデータが1となる。また、ステップS428でファール球スイッチ検知タイマに3がセットされる。
従って、ファール球スイッチ33cに関しては、検出信号が最初にONとなってから、連続する3回のスイッチ検知処理において検出信号がONであることを条件にエッジデータが1となり、遊技球を検出したと判定される。
【0250】
その後、ファール球スイッチ33cの検出信号がOFFになるまで、ステップS429でYesとなりステップS428でファール球スイッチ検知タイマに3がセットされ続けることになる。そして、ファール球スイッチ33cの検出信号がOFFとなった後の最初(時刻T21)のスイッチ検知処理を行った際に、ファール球スイッチ33cの検出信号がOFFであるためステップS429でNoとなり、ステップS430ファール球スイッチ検知タイマが1減算されて2になるが0にはならないためステップS431でNoとなる。
【0251】
また、次(時刻T22)のスイッチ検知処理において、ステップS430でファール球スイッチ検知タイマが1減算されて1になるが0にはならない。さらに次(時刻T23)のスイッチ検知処理において、ステップS430でファール球スイッチ検知タイマが1減算されて0になるためステップS431でYesとなり、ステップS432でファール球検知フラグが0となる。
これにより、1個の遊技球の検出に関する一連の流れが終了する。
【0252】
[5.2.2 減算機構制御処理(ステップS408)]
図21は、減算機構制御処理を示したフローチャートである。
【0253】
図21に示すように、減算機構制御処理(ステップS408)が開始されると、ステップS471で枠制御部111は、ファール球スイッチ33cのエッジデータが1であるかを判定する。ファール球スイッチ33cのエッジデータが1である場合(ステップS471でYes)、ステップS472で枠制御部111は、球抜き処理中であるかを判定する。
【0254】
球抜き処理中でない場合(ステップS472でNo)、ステップS473で枠制御部111は、ファール球カウンタを1加算する。なお、ここでファール球カウンタが1加算された場合、上記のステップS315(
図12)において、管理遊技球数が1加算されるとともにファール球カウンタが1減算されることになる。
【0255】
ファール球スイッチ33cのエッジデータが1でない場合(ステップS471でNo)、又は、球抜き処理中である場合(ステップS472でYes)、枠制御部111は、ファール球カウンタを1加算することなく、ステップS473に処理を移す。
【0256】
ステップS474で枠制御部111は、異常により揚上モータ33aが停止中であるかを判定する。
異常により揚上モータ33aが停止中である場合(ステップS474でYes)、枠制御部111は、ステップS488に処理を移す。
異常により揚上モータ33aが停止中でない場合(ステップS474でNo)、ステップS475で枠制御部111は、減算出口スイッチ31cが異常検知しているかを判定する減算出口スイッチ異常検知処理を行う。
【0257】
続いて、ステップS476で枠制御部111は、発射制御プロセスが0であるかを判定する。発射制御プロセスは、発射装置31の制御段階を示すものであり、減算基準信号待ち中は0となり、減算出口スイッチ31cの遊技球検出待ち中は1となる。
【0258】
発射制御プロセスが0(減算基準信号待ち中)である場合(ステップS476でYes)、ステップS477で枠制御部111は、減算基準信号が0であるかを判定する。
減算基準信号が0である場合(ステップS477でYes)、枠制御部111は、減算機構制御処理(ステップS408)を終了する。
減算基準信号が0でない場合(ステップS477でNo)、すなわち、減算基準信号が1であると判定した場合、ステップS478で枠制御部111は、発射制御プロセスを1(遊技球検出待ち中)にセットする。
また、ステップS479で枠制御部111は、発射制御タイマに510msに相当する値(255)をセットする。なお、発射制御タイマは、減算出口スイッチ31cの遊技球の検出を有効に受け付けるためのタイマであり、1バイトタイマ減算処理(ステップS406:
図16参照)でカウントされる。
【0259】
ステップS480で枠制御部111は、管理遊技球数が0であるかを判定する。管理遊技球数が0でない場合(ステップS480でNo)、ステップS481で枠制御部111は、ステップS485で減算出口スイッチ31cの異常が検知されたかを判定する。
減算出口スイッチ31cの異常が検知されていない場合(ステップS481でNo)、ステップS482で枠制御部111は、減算有効時間タイマに510msに相当する値(255)をセットする。なお、減算有効時間タイマは、1バイトタイマ減算処理(ステップS406:
図16参照)でカウントされる。
一方、管理遊技球数が0である場合(ステップS480でYes)、又は、減算出口スイッチ31cの異常が検知されている場合(ステップS481でYes)、枠制御部111は、減算有効時間タイマをセットすることなく、減算機構制御処理(ステップS408)を終了する。
【0260】
発射制御プロセスが0でない場合(ステップS476でNo)、ステップS483で枠制御部111は、発射制御タイマが0であるかを判定する。
発射制御タイマが0である場合(ステップS483でYes)、枠制御部111は、ステップS489に処理を移す。
発射制御タイマが0でない場合(ステップS483でNo)、ステップS484で枠制御部111は、減算出口スイッチ31cのエッジデータが1であるかを判定する。
【0261】
減算出口スイッチ31cのエッジデータが1でない場合(ステップS484でNo)、枠制御部111は、減算機構制御処理(ステップS408)を終了する。
減算出口スイッチ31cのエッジデータが1である場合(ステップS484でYes)、ステップS485で枠制御部111は、減算出口スイッチ31cの異常検知をリセットする。
【0262】
ステップS486で枠制御部111は、減算有効時間タイマが0であるかを判定する。
減算有効時間タイマが0でない場合(ステップS486でNo)、ステップS487で枠制御部111は、減算球数カウンタを1加算する。なお、ここで減算球数カウンタが加算された場合、上記のステップS352(
図12)において、管理遊技球数がその分だけ減算されるとともに減算球数カウンタがその分だけ減算されることになる。
減算有効時間タイマが0である場合(ステップS486でYes)、枠制御部111は、減算球数カウンタを1減算することなく、ステップS488に処理を移す。
【0263】
ステップS488で枠制御部111は、減算有効時間タイマをクリアする。ステップS489で枠制御部111は、発射制御プロセスを0にし、減算機構制御処理(ステップS408)を終了する。
【0264】
<6.演出制御基板の処理>
続いて、本実施形態の演出制御基板120が行う処理について説明する。演出制御基板120の処理は、主に、メイン処理(演出制御側メイン処理:
図22)と、定時割込みで起動されるタイマ割込み処理(演出制御側タイマ割込み処理:
図23)とを含んで構成される。
【0265】
[6.1 演出制御側メイン処理]
図22は、演出制御側メイン処理を示したフローチャートである。
まず、ステップS501で演出制御部121は、遊技動作開始前における必要な初期設定処理を行う。ここでは、初期設定処理として、たとえば、コマンド受信割込み設定、可動体役物61の起点復帰処理、CTCの初期設定、タイマ割込みの許可、マイクロコンピュータの各部を含めてCPU内部のレジスタ値の初期設定などを行う。
【0266】
上記初期設定処理を終えると、所定時間ごと(16ms)にステップS504~S511のメインループ処理を行い、それ以外ではステップS503の演出用ソフト乱数更新処理を繰り返し行う。
【0267】
ステップS502で演出制御部121は、メインループ更新カウンタを参照して、メインループ処理の実行契機となるメインループ更新周期(カウンタ値>15)が到来したかを判定する。メインループ更新カウンタは、1ms毎に実行される後述の演出制御側タイマ割込み処理中でインクリメントされるカウンタである。本実施形態では、16msごとにメインループ処理を行うようになっており、ステップS502の判定処理にて、メインループ更新カウンタ値を判定し、その値が「15」より大きい場合には(ステップS502でYes)、メインループ処理の実行タイミングが到来したとして、ステップS504~S511の処理を実行し、それ以外の場合には、メインループ更新周期が到来するまで(ステップS502でNo)、ステップS503で、演出シナリオを決定するための抽選に利用する各種演出抽選用乱数の更新を行う。
【0268】
メインループ更新周期が到来した場合(ステップS502でYes)、ステップS504で演出制御部121は、メインループ更新カウンタをクリアし、ステップS505でデモ・節電モード処理を実行する。デモ・節電モード処理では、デモ中演出(客待ち演出)及び節電モードに必要な設定処理を実行する。
【0269】
ステップS506で演出制御部121は、演出スイッチ入力処理を実行する。演出スイッチ入力処理では、操作ボタン25の操作状態を監視し、操作を検出した場合には、その操作に応じた演出制御処理を実行する。
【0270】
ステップS507で演出制御部121は、コマンド解析処理を行う。コマンド解析処理では、コマンド受信バッファに演出制御コマンドが格納されているかを監視し、演出制御コマンドが格納されていればこのコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドに対応した演出処理を実行する。なお、主制御基板100から演出制御コマンドが送信されると、RWMのコマンド受信バッファに格納される。
【0271】
例えば、変動パターン指定コマンドと装飾図柄指定コマンドとが受信され、それらが受信バッファに格納されている場合、演出制御部121は、コマンド解析処理において、そのコマンドに含まれる情報に基づいて演出シナリオを決定し、その演出シナリオのデータ(演出シナリオデータ)をRWMのシナリオ設定領域に格納する。なお、演出シナリオには、1又は複数種類の演出を、どのようなタイミングで、どれだけの演出時間幅をもって出現させるかについてのタイムスケジュールが規定されている。
【0272】
ステップS508で演出制御部121は、シナリオ更新処理を実行する。このシナリオ更新処理では、演出シナリオの実行に必要なタイマの内容を更新し、当該タイマ値に基づいて演出シナリオを進行する処理を実行する。上記タイマの代表的なものは、演出の発生タイミングに関するタイムスケジュールを管理する演出シナリオタイマである。例えば、特別図柄が変動表示されている変動期間内と実質的に同一期間内である、装飾図柄201が変動表示されている変動期間内において、その時間軸上で、どのような演出を、どれだけの時間幅をもって、どのような演出手段で現出させるかについての時間的なスケジュールがこのタイマにより管理される。なお、演出シナリオタイマは、後述のLED駆動データ更新処理(ステップS510)や可動体役物動作更新処理(不図示)においても利用される。
【0273】
ステップS509で演出制御部121は、サウンド出力処理を行う。サウンド出力処理では、演出シナリオデータと演出シナリオタイマとに基づき、フレーズやボリュームなどのデータを音声IC125に出力し、音声IC125を通じてスピーカ29から音演出を現出させる。これにより、演出シナリオに沿った音演出が実現される。
【0274】
ステップS510で演出制御部121は、LED駆動データ更新処理を実行する。LED駆動データ更新処理では、演出シナリオデータと演出シナリオタイマとに基づき、演出用LED27を点灯表示させるための制御信号(LEDデータ)を作成する。
また、演出制御部121は、主制御基板100から送信される演出制御コマンド(特別図柄や普通図柄の保留数、右打ち報知等のコマンド)と演出シナリオタイマとに基づいて、第4図柄表示器65を点灯表示させるための制御信号(LEDデータ)を作成する。
【0275】
ステップS511で演出制御部121は、LED出力処理を実行する。このLED出力処理では、LED駆動データ更新処理で作成された制御信号(LEDデータ)をLEDドライバ27aに出力し、LEDドライバ27aを通じて第4図柄表示器65や演出用LED27を点灯表示させる。
【0276】
[6.2 演出制御側タイマ割込み処理]
図23は、演出制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。演出制御側タイマ割込み処理は、CTCからの一定時間(1ms)ごとの割込みで起動され、演出制御側メイン処理実行中に割り込んで実行される。
【0277】
ステップS601で演出制御部121は、レジスタの内容をスタック領域に退避させた後、ステップS602でボタン入力状態更新処理を実行する。このボタン入力状態更新処理では、操作ボタン25からの操作検出信号の入力状態を監視し、操作検出信号を受信したことを確認した場合、その検出情報をRWMの所定領域に格納する。
【0278】
ステップS603で演出制御部121は、可動体役物動作更新処理を実行する。この可動体役物動作更新処理では、演出シナリオデータと演出シナリオタイマとに基づき、可動体役物61を動作させる可動体モータ61aのモータ制御データを作成する処理を行う。
【0279】
ステップS604で演出制御部121は、SOL・MOT出力処理を行う。このSOL・MOT出力処理では、可動体役物動作更新処理で作成された可動体モータ61aのモータ制御データをモータドライバ61cに出力する。モータドライバ61cは、モータ制御データに基づく制御信号を、動作対象とする可動体役物61の可動体モータ61aに出力しその動作を制御する。これにより、演出シナリオに沿った可動体役物61による可動体演出が実現される。
【0280】
ステップS605で演出制御部121は、LCDコマンド送信処理を行う。このLCDコマンド送信処理では、シナリオ更新処理(ステップS508)で作成されたLCDコマンドがある場合には、VDP回路127にLCDコマンドを送信し、LCDユニット57に対する画像表示制御を実行させる。これにより、演出シナリオに沿った画像が表示される。
【0281】
ステップS606で演出制御部121は、RTC情報取得処理を実行する。このRTC情報取得処理では、RTCにより計時される日時情報(RTC情報)を取得する。このRTC情報は、RTC情報に基づく演出を現出する際に利用される。
【0282】
ステップS607で演出制御部121は、メインループ更新カウンタをインクリメントする。このメインループ更新カウンタは、上記の演出制御側メイン処理中のステップS503でリセットされ、ここでインクリメントされる。
【0283】
ステップS608で演出制御部121は、退避していたレジスタの内容を復帰し、タイマ割込み処理を終了して、次のタイマ割込みが発生するまで演出制御側メイン処理を実行する。
【0284】
<7.循環機構300の構成>
図24は、循環機構300の前方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
図25は、循環機構300の後方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。なお、
図24及び
図25において、遊技球が通る経路の繋がりを一点鎖線で示している。
【0285】
図24及び
図25に示すように、循環機構300は、発射装置31及び揚上装置33に加えて、アウト球回収部301、ファール球回収部302、合流部303、回収球案内部304、パネル部305、フレーム部306を備え、遊技機1内で遊技球を循環させる循環経路が形成される。なお、後述するように、フレーム部306は、ファール球回収部302の一部としても機能する。
【0286】
フレーム部306は、内枠5内であって遊技盤9の下部に配置されており、発射装置31、揚上装置33、アウト球回収部301、ファール球回収部302、合流部303、回収球案内部304が取り付けられているとともに、内枠5に設けられた各種基板が取り付けられる。
循環機構300では、発射装置31、揚上装置33、ファール球回収部302、回収球案内部304がフレーム部306の前方側に配置され、アウト球回収部301、合流部303、パネル部305がフレーム部306の後方側に配置されている。
【0287】
パネル部305は、左右方向及び上下方向に広がった板状部材であり、循環機構300を構成する各部の中で最も後方側に配置され、アウト球回収部301のアウト球経路322(
図26参照)を後方側から塞ぐ。
【0288】
図26は、アウト球回収部301の構成を示した図である。
図26(a)及び
図26(b)に示すように、アウト球回収部301は、アウト球集合部321、アウト球経路322、アウト球出口323、収容空間324が透明の樹脂材により一体的に形成されている。
【0289】
アウト球集合部321は、遊技盤9から排出された遊技球が落下してくる場所であり、アウト球経路322側(後方側)に向かって下り勾配が形成されている。換言すると、遊技盤9から排出された遊技球は、全てアウト球集合部321に落下することになる。
【0290】
アウト球回収部301は、後方側にアウト球経路322が形成されている。アウト球経路322は、アウト球を減速させてファール球と合流させるために、上から順に、左右方向の一方側から他方側に向かって下り傾斜した傾斜部、左右方向の他方側から一方側に向かって下り傾斜した傾斜部、左右方向の一方側から他方側に向かって下り傾斜した傾斜部が交互に連続して形成されている。また、アウト球経路322は、後方側が開放されており、パネル部305によって塞がれる。
【0291】
アウト球経路322は、アウト球集合部321に落下してきた球技球が導かれ、導かれた遊技球を複数の傾斜部を通して減速させて下流に導く。アウト球経路322の途中にはアウト球スイッチ33bが配置されている。
【0292】
アウト球スイッチ33bは、コイルによって形成される貫通孔に遊技球が通過可能な貫通型の近接スイッチである。アウト球スイッチ33bは、アウト球経路322を通過する遊技球、すなわち、遊技盤9から排出された遊技球(アウト球)を検出する。
【0293】
アウト球経路322の下流端には、球技球が通過可能なアウト球出口323が形成されている。アウト球経路322を通過した遊技球は、アウト球出口323から前方に向かって排出され合流部303に導かれる。
【0294】
なお、アウト球回収部301には、合流部303が収容されるための収容空間324が前方側に形成されている。
【0295】
図27は、合流部303の構成を説明する図である。
図27(a)は、合流部303を前方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
図27(b)は、合流部303を後方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
図27(c)及び
図27(d)は、過多位置検出スイッチ33dによる遊技球の検出を説明する図である。
【0296】
図27(a)及び
図27(b)に示すように、合流部303は、合流部ベース331、合流部カバー332、過多位置検出スイッチケース333、過多位置可動片334を備える。
合流部ベース331は、アウト球回収部301のアウト球出口323に接続する合流部入口341が形成されるとともに、上流端に合流部入口341が接続され下流端に合流部出口343が接続され遊技球が通過する合流部経路342が形成されている。
合流部経路342は、合流部入口341から合流部出口343(左から右)に向かって下り傾斜するように形成されており、合流部カバー332によって覆われている。合流部経路342は、合流部入口341から入ってきた遊技球を合流部出口343に導く。合流部出口343から排出された遊技球は、フレーム部306の貫通孔306a(
図24参照)を通って回収球案内部304に導かれる。
【0297】
合流部ベース331には、合流部経路342の前方にファール球合流経路344が形成されており、ファール球合流経路344が合流部経路342に接続されている。ファール球合流経路344の前方側にはファール球入口345が形成されており、ファール球回収部302により回収された遊技球(ファール球)がファール球合流経路344に入ってくる。ファール球合流経路344は、合流部経路342側(後方側)に傾斜するように形成されており、ファール球入口345から入ってきた遊技球を合流部経路342に導く。
【0298】
ファール球合流経路344には、ファール球入口345付近にファール球スイッチ33cが配置されている。ファール球スイッチ33cは、コイルによって形成された貫通孔に遊技球が通過可能な貫通型の近接スイッチである。ファール球スイッチ33cは、ファール球合流経路344を通過する遊技球、すなわち、ファール球回収部302によって回収された遊技球(ファール球)を検出する。
【0299】
合流部経路342におけるファール球合流経路344の合流位置よりも下流側(右側)には、過多位置可動片334が配置されている。過多位置可動片334は、支軸を中心に回転可能なように過多位置検出スイッチケース333に支持されている。
【0300】
図27(c)に示すように、過多位置可動片334は、2つの突出する接触部334a及び遮断部334bを有し、接触部334aが合流部経路342に向かって突出するように配置されている。そして、
図27(d)に示すように、合流部経路342を遊技球が通過する際に、その遊技球が接触部334aに接触することで、過多位置可動片334を図中時計回りに回転させる。
【0301】
過多位置検出スイッチケース333には、過多位置検出スイッチ33dが収容されている。過多位置検出スイッチ33dは、発光素子から照射された光を受光素子で受光する透過型のフォトセンサである。
過多位置可動片334の遮断部334bは、遊技球により回転されていない状態(
図27(c))では、発光素子と受光素子との間(以下、センサ位置と表記する)を遮っていない。そして、遊技球により過多位置可動片334が回転されると、遮断部334bがセンサ位置を遮る。
【0302】
このように、過多位置検出スイッチ33dは、センサ位置が過多位置可動片334の遮断部334bによって遮られているか否かによって受光素子が発光素子から照射された光を受光するかしないかが切り替えられる。これにより、ファール球スイッチ33cは、受光素子で受光した光量に基づいて、合流部経路342を通過する遊技球を検出する。
【0303】
また、合流部303では、合流部経路342とファール球合流経路344とでの遊技球が合流する合流位置が、アウト球スイッチ33b及びファール球スイッチ33cの下流側であって、過多位置検出スイッチ33dの上流側である。これにより、合流部303では、アウト球及びファール球を検出した後に合流させることができるとともに、通常は過多位置検出スイッチ33dよりも上流側に遊技球が待機していることがないので、合流位置での球詰まりの発生を低減することが可能である。
【0304】
図28は、回収球案内部304の構成を説明する図である。
図28(a)は、回収球案内部304を後方右斜め上から見た斜視図を示した図である。
図28(b)は、回収球案内部304を後方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
図28(c)及び
図28(d)は、過少位置検出スイッチ33eによる遊技球の検出を説明する図である。
【0305】
図28(a)及び
図28(b)に示すように、回収球案内部304は、回収球案内部ベース351、回収球案内部背面352、過少位置検出スイッチケース353、過少位置可動片354を備える。
回収球案内部304は、回収球案内部ベース351及び回収球案内部背面352によって、合流部303の合流部出口343に連通する回収球入口361が形成されるとともに、上流端に回収球入口361が接続され下流端に回収球出口362が接続され遊技球が通過する回収球経路363が形成されている。
回収球経路363は、回収球入口361から回収球出口362(左から右)に向かって下り傾斜するように形成されており、回収球入口361から入ってきた遊技球を回収球出口362に導く。
【0306】
回収球経路363の途中には、過少位置可動片354が配置されている。過少位置可動片354は、支軸を中心に回転可能なように過少位置検出スイッチケース353に支持されている。
【0307】
図28(c)に示すように、過少位置可動片354は、2つの突出した接触部354a及び遮断部354bを有し、接触部354aが回収球経路363に向かって突出するように配置されている。そして、
図28(d)に示すように、回収球経路363を遊技球が通過する際に、その遊技球が接触部354aに接触することで、過少位置可動片354を図中時計回りに回転させる。
【0308】
過少位置検出スイッチケース353には、過少位置検出スイッチ33eが収容されている。過少位置検出スイッチ33eは、発光素子から照射された光を受光素子で受光する透過型のフォトセンサである。
過少位置可動片354の他方の突出部は、遊技球により回転されていない状態(
図28(c))では、センサ位置を遮っていない。そして、遊技球により過多位置可動片334が回転されると、遮断部354bはセンサ位置を遮る。
【0309】
このように、過少位置検出スイッチ33eは、センサ位置発光素子と受光素子との間が過少位置可動片354によって遮られているか否かによって受光素子が発光素子から照射された光を受光するかしないかが切り替えられる。これにより、過少位置検出スイッチ33eは、受光素子で受光した光量に基づいて、回収球経路363を通過する遊技球を検出する。
【0310】
図29は、揚上装置33を前方右斜め上から見た分解斜視図である。揚上装置33は、ベース部371、第1支持部372、第2支持部373、揚上後部374、カバー部375、揚上部376及び研磨装置377を備える。
【0311】
ベース部371は、揚上装置33を構成する各部材及び研磨装置377が置かれる土台となる部材であり、右側に揚上部入口経路381が形成されている。揚上部入口経路381は、回収球案内部304の回収球出口362に接続されているとともに、揚上部376側(後方)に向けて下り傾斜に形成されている。揚上部入口経路381の右側には、揚上入口スイッチ33fが揚上部入口経路381に対向するように配置されている。
【0312】
揚上入口スイッチ33fは、検出コイルのインピーダンス変化によって遊技球を検出する近接スイッチであり、揚上部入口経路381を通過する遊技球を検出する。
【0313】
第1支持部372及び第2支持部373は、左右方向から組み合わされた状態でベース部371及びカバー部375に挟まれるように配置されている。これにより、第1支持部372及び第2支持部373は、上下方向に延びる円柱形状の空間を形成する。そして、この円筒形状の空間に揚上部376が回転可能に配置される。
【0314】
揚上部376は全体として螺旋形状に形成されており、揚上部376、第1支持部372及び第2支持部373によって挟まれた螺旋状の空間に遊技球が入り込むことが可能となっている。揚上部376の下端にはギヤ機構を介して揚上モータ33aが接続されており、揚上モータ33aが駆動することでギヤ機構を介して揚上部376が回転される。これにより、第1支持部372、第2支持部373及び揚上部376によって挟まれた螺旋状の空間にある遊技球は、揚上部376の回転に伴って上方に移動される。
【0315】
また、ギヤ機構には研磨装置377が接続されている。研磨装置377は、揚上部376と略平行となるようにベース部371及びカバー部375に挟まれている。研磨装置377は、研磨部材が回転可能で、かつ、研磨部材が揚上部376によって運ばれている遊技球に当接するように配置されている。従って、研磨装置377は、揚上部376によって上方向に運ばれている遊技球を研磨部材によって研磨可能である。
【0316】
カバー部375の下方であって第1支持部372の左方には揚上後部374が配置されている。揚上後部374は、第1支持部372の上端部に接続されている。また、揚上後部374には、揚上出口経路382が形成されている。揚上出口経路382は、揚上部376の上端部と接続されているとともに、左端には揚上後出口383が接続されている。揚上出口経路382は、揚上後出口383に向けて下り傾斜に形成されている。
そして、揚上部376によって上方向に運ばれた遊技球は、揚上出口経路382を通って揚上後出口383に導かれる。揚上後出口383に導かれた遊技球は、フレーム部306の中継経路306b(
図24参照)を介して発射装置31に供給される。
【0317】
揚上出口経路382における揚上後出口383側には揚上出口スイッチ33gが配置されている。揚上出口スイッチ33gは、コイルによって形成された貫通孔を遊技球が通過可能な貫通型の近接スイッチである。揚上出口スイッチ33gは、揚上後出口383を通過する遊技球、すなわち、揚上部376によって揚上された遊技球を検出する。
【0318】
図30は、発射装置31の構成を示した図である。
図30(a)は、発射装置31を前方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
図30(b)は、発射装置31を後方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
【0319】
図30に示すように、発射装置31は、発射ベース401、発射本体402、発射カバー403を備える。発射ベース401には、ハンマー406、発射レール407が設けられている。発射本体402には、球送り可動片404、球抜きレバー405が設けられている。
【0320】
発射本体402は、揚上後出口383からの球を受け入れる発射入口411が形成されているとともに、前後方向に貫通する発射出口413が中央左側に形成されている。また、発射本体402の前面には、発射入口411及び発射出口413が両端にそれぞれ接続された発射経路412が形成されている。発射経路412は、発射入口411から発射出口413(右から左)に向かって下り傾斜に形成されており、発射入口411から入ってきた遊技球を発射出口413に導く。
【0321】
発射経路412の途中には、下方向に延びる球抜経路414が接続されている。また、発射経路412と球抜経路414との間には、球抜経路414を開閉するための球抜きレバー405が配置されている。球抜きレバー405は、バネによって球抜経路414を塞ぐ方向(左方向)に付勢されており、通常では球抜経路414が塞がれていて遊技球が球抜きレバー405の上を通って発射出口413に導かれ、球抜経路414に遊技球が導かれることはない。
球抜きレバー405がホールスタッフ等によって右方向に移動されると、発射入口411を通ってきた遊技球が球抜経路414に導かれ下流端から外部に排出される。
【0322】
また、発射経路412の左端部(下流端部)であって、発射出口413の前方には、球送り可動片404が配置されている。球送り可動片404は、略凹型に形成されており、球送りソレノイド31aによって回動され、遊技球を1個ずつ発射位置に送出する。
【0323】
図31は、球送りソレノイド31a及び球送り可動片404の動作を説明する図である。
図31(a)は、球送りソレノイド31aが停止時の発射装置31を説明する図である。
図31(b)は、球送りソレノイド31aが駆動時の発射装置31を説明する図である。
【0324】
図31に示すように、球送り可動片404は、突起部404b及び突起部404cが離隔して突出するように凹型に形成されており、突起部404b及び突起部404cの間に1個の遊技球が収容可能な凹空間404dが形成されている。
【0325】
図31(a)に示すように、球送りソレノイド31aが停止しているときには球送り可動片404は自重により回転軸404aを中心に図中時計回りに移動し、発射経路412に突起部404bが対向する。これにより、発射経路412を流れてきた遊技球は、突起部404bに堰き止められることで発射出口413から発射装置31に向かうことはない。
【0326】
球送りソレノイド31aが駆動すると、
図31(b)に示すように、球送りソレノイド31aにより発生する磁力によって球送り可動片404が回転軸404aを中心に図中反時計回りに回転され、発射経路412に凹空間404dが対向する。これにより、発射経路412に堰き止められていた遊技球のうち最も下流側の1個の遊技球が凹空間404dに移動することになる。なお、球送り可動片404は、球送りソレノイド31aと対向する位置に金属プレートが取り付けられており、球送りソレノイド31aにより発生する磁力に金属プレートが引き付けられることで、金属プレートとともに回転する。
【0327】
その後、球送りソレノイド31aが駆動停止すると球送り可動片404は自重により回転軸404aを中心に図中時計回りに移動し(
図31(a)参照)、発射経路412に突起部404bが再び対向する。このとき、凹空間404dに移動していた遊技球は、発射出口413及び減算出口スイッチ31cを通って発射位置に導かれる。
【0328】
図30に戻り、発射ベース401は、左右方向及び上下方向に広がり前後方向に薄い略板状に形成されている。発射ベース401には、発射ソレノイド31b、ハンマー406及び発射レール407が設けられている。
【0329】
発射レール407は、右下から左上に向かって傾くように配置されている。発射ベース401には、発射レール407に対向した位置に、前方に突出した球受部408が形成されている。
発射レール407及び球受部408の間は、遊技球の直径よりも短く、かつ、ハンマー406の先端部406aよりも長い開口が形成されている。発射出口413から送出された遊技球は、発射レール407及び球受部408の間に滞留する。この遊技球が滞留する位置が発射位置409(
図33参照)となる。
【0330】
発射ソレノイド31bは、発射ベース401の背面側に配置されており、ハンマー406を回転可能に支持している。ハンマー406は、発射ソレノイド31bが駆動することによって回転し、発射位置にある遊技球を先端部406aで叩くことで、遊技球を遊技領域37に向けて発射させる。このとき、発射レール407に沿って遊技球が発射されることになる。従って、発射レール407は、発射位置に遊技球を停留させる機能を有するとともに、遊技球案内経路35a及び遊技領域37に遊技球を案内するガイドとしても機能する。
【0331】
発射出口413と発射位置409との間には減算出口スイッチ31cが配置されている。減算出口スイッチ31cは、コイルによって形成された貫通孔に遊技球が通過可能な貫通型の近接スイッチである。減算出口スイッチ31cは発射出口413から発射位置に導かれる遊技球、すなわち、発射装置31から発射される遊技球を検出する。
【0332】
図32は、ファール球回収部302の構成を示した図である。
図32(a)は、ファール球回収部302を前方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
図32(b)は、ファール球回収部302を後方右斜め上から見た分解斜視図を示した図である。
図33は、ファール球回収部302によるファール球の回収を説明する図である。なお、
図33では、発射装置31及び揚上装置33(ファール球回収部302)の一部を省略して示している。
【0333】
図32に示すように、ファール球回収部302は、フレーム部306、ファール球回収カバー421及び戻り球案内部422を備える。ファール球回収カバー421は、フレーム部306に対向する平板部421a、平板部421aの左縁からフレーム部306側に突出した側壁部421b、平板部421aの下縁からフレーム部306側に突出した傾斜部421c、傾斜部421cの右端に連続し上部が開口した出口部421dが一体的に形成されている。
【0334】
側壁部421bは上下方向に延びるように形成され、傾斜部421cは発射装置31側に向かって下り傾斜するように形成されており、側壁部421b及び傾斜部421cは連続して形成されている。側壁部421b及び傾斜部421cの前後方向の厚さは遊技球の直径よりも長い。
【0335】
出口部421dは、合流部303側(後方向)に向かって下り傾斜しており、フレーム部306に形成された貫通孔423に対向している。貫通孔423は、合流部303のファール球合流経路344(ファール球入口345)に接続されている。
【0336】
ファール球回収部302では、ファール球回収カバー421がフレーム部306に当接するように配置されることで、
図33に示すように、フレーム部306及びファール球回収カバー421に囲まれた空間が回収空間424として形成される。
【0337】
回収空間424の略中央であって、発射装置31から発射された遊技球が衝突しない位置に戻り球案内部422が配置されている。戻り球案内部422は、発射装置31とは反対側に向かって下り傾斜する傾斜部422aが左側面に形成されており、ファール球が発射レール407側に進入することを防止している。
【0338】
回収空間424は、発射装置31の発射位置409を含む発射空間、及び、遊技球案内経路35aと連通している。発射装置31から発射された遊技球は、回収空間424を通過して遊技球案内経路35aに導かれる。
【0339】
このとき、逆流防止部材40(
図3参照)に到達する発射強度よりも強い発射強度で発射された遊技球は遊技領域37を到達する。しかしながら、逆流防止部材40に到達する発射強度よりも弱い発射強度で発射された遊技球は遊技領域37に到達することなく遊技球案内経路35aを外レール35に沿って逆流しファール球として回収空間424に導かれる。
【0340】
回収空間424に導かれた遊技球は戻り球案内部422に衝突し、戻り球案内部422の傾斜部422aに沿って発射装置31とは反対側(左下方向)に移動し、ファール球回収カバー421の側壁部421b又は傾斜部421cに衝突する。側壁部421b又は傾斜部421cに衝突した遊技球は、傾斜部421cに案内されて発射装置31側(右方向)に移動した後、出口部421dに導かれ貫通孔423から合流部303に導かれる。
なお、ファール球の一部は、ファール球回収部302の回収空間424を通過して発射位置に戻る場合もある。
【0341】
図34は、揚上前経路及び揚上後経路におけるセンサを説明する概略図である。
図34(a)及び
図34(b)に示すように、遊技盤9から排出された遊技球は、アウト球経路322、合流部経路342、回収球経路363及び揚上部入口経路381を通って揚上部376に導かれる。従って、これらの経路が揚上前経路に相当する。
【0342】
また、
図34(c)に示すように、揚上部376によって揚上された遊技球は、揚上出口経路382、中継経路306b、発射経路412を通って球送り可動片404が設けられた位置まで導かれる。従って、これらの経路が揚上後経路に相当する。
揚上後経路においては、球送りソレノイド31aが停止しているときには球送り可動片404の突起部404bに揚上後経路の最下流の遊技球が当接することになる。そして、揚上出口スイッチ33gによって遊技球が検出された状態が継続するまで遊技球が揚上部376によって揚上されることになるため、揚上後経路には、揚上出口スイッチ33gが設けられた位置まで遊技球が滞留する。
揚上後経路上では、球送り可動片404の突起部404bから揚上出口スイッチ33gが設けられた位置までの距離が概ね遊技球の直径の整数倍に遊技球の半径が加算された距離(当該距離の例えば±2mmの範囲)に設定されている。これにより、揚上後経路に遊技球が滞留される際に、揚上出口スイッチ33gの貫通孔の中心軸方向の中央に遊技球の略中心が位置することになる。これにより、揚上出口スイッチ33gは遊技球の検出精度を向上することができる。
【0343】
一方で、
図34(a)及び
図34(b)に示したように、揚上前経路には過多位置検出スイッチ33d及び過少位置検出スイッチ33eが配置されており、電源投入時に、それぞれの位置に遊技球があるかを検出する。しかしながら、揚上前経路においては下流端が揚上部376に接続されていることから、揚上部376の停止状態(回転角度)によって揚上前流路の下流端における遊技球の位置が変化する。
【0344】
そこで、揚上前流路においては、過多位置可動片334及び過少位置可動片354が設けられ、過多位置可動片334及び過少位置可動片354の回転に基づいて過多位置検出スイッチ33d及び過少位置検出スイッチ33eが遊技球を検出する。
ここで、過多位置可動片334は、自重で下がった状態での接触部334aの下辺が合流部経路342の底面から遊技球の半径以上の高さとなり、遮断部334bの上下方向の長さよりも自重で下がった状態でのセンサ位置から遮断部334bまでの距離の方が短くなる形状となっている。同様に、過少位置可動片354は、自重で下がった状態での接触部354aの下辺が回収球経路363の底面から遊技球の半径以上の高さとなり、遮断部354bの上下方向の長さよりも自重で下がった状態でのセンサ位置から遮断部354bまでの距離の方が短くなる形状となっている。
これにより、揚上部376の回転角度によって揚上前流路の下流端における遊技球の位置が変化したとしても、過多位置可動片334及び過少位置可動片354が配置された位置においては、遊技球があれば過多位置可動片334及び過少位置可動片354が回転されることになり、過多位置検出スイッチ33d及び過少位置検出スイッチ33eによって遊技球の有無を検出可能としている。
【0345】
<8.電波センサ75の配置>
図35は、減算出口スイッチ31c、ファール球スイッチ33c及び電波センサ75の位置関係を説明する図である。
図36は、前枠7の背面図である。なお、
図35では、減算出口スイッチ31c、ファール球スイッチ33c及び電波センサ75の位置関係を明確にするため、これらを図中前側に図示している。また、
図35では、前枠7が閉じられた状態における電波センサ75を投影して示している。
【0346】
図36に示すように、前枠7の透明ガラス11よりも下方における略中央には電波センサ75が配置されている。具体的には、電波センサ75は、前枠7の透明ガラス11よりも下方部分において、上下方向に真ん中より上側であって、左右方向に中央よりややヒンジ方向側に配置されている。
【0347】
また、前枠7の透明ガラス11よりも下方には、透明ガラス11を支える金属製の板金76が広範囲に亘って設けられている。板金76は、電波センサ75と対向する位置が切り欠かれており、電波センサ75による電波の検出の妨げにならないようになされている。
【0348】
図35に示すように、電波センサ75は、前枠7が閉じられた状態で、左右方向において減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cの間で、かつ、上下方向において減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cよりも上方に配置されている。
【0349】
ファール球スイッチ33cは、左右方向においてファール球回収カバー421の幅内に配置されている。より具体的には、ファール球スイッチ33cは、左右方向において出口部421dに対向する位置(傾斜部421cの右端付近)、すなわち、ファール球回収カバー421の幅内において電波センサ75(減算出口スイッチ31c)により近い位置に配置されている。
【0350】
ここで、ファール球スイッチ33cが遊技球を検出すると管理遊技球数が1加算されることになるため、ファール球スイッチ33cに対する不正な電波を特に監視する必要がある。そこで、電波センサ75は、ファール球スイッチ33cの近傍に配置されることで、主に、ファール球スイッチ33cに対する不正な電波を検出する。また、電波センサ75は、減算出口スイッチ31cの近傍に配置されているため、減算出口スイッチ31cに対する不正な電波も検出することが可能となる。
さらに、電波センサ75は、内枠5の下部における遊技盤9側(上方)に配置されているため、遊技盤9に設けられた各スイッチ(例えば特別図柄1始動口スイッチ41a、特別図柄2始動口スイッチ43a、普通図柄始動口スイッチ47a、大入賞口スイッチ49a、入賞口スイッチ53a)に対する不正な電波も検出することが可能となる。
【0351】
また、減算出口スイッチ31c、ファール球スイッチ33c及び電波センサ75の各コイルの中心軸は、前後方向に大凡沿うように配置されている。これらのスイッチ又はセンサは、前後方向に対向配置させる場合にはスイッチ又はセンサ同士を所定距離以上に離隔させなければならない。
【0352】
しかしながら、減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cは左右方向に並べて配置させることで、前後方向に対向配置させる場合よりも近くに配置することが可能となる。
【0353】
また、減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cは内枠5に設けられ、電波センサ75は前枠7に設けられているため、減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cと電波センサ75との前後方向の間隔を確保することができる。
これにより、電波センサ75は、減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cに対する不正を精度よく検出することが可能となる。
【0354】
<9.振動装置500の構成>
図37は、内枠5の正面図である。なお、
図37では、遊技盤9が外された状態の内枠5を図示するとともに、前枠7が閉じられた状態における振動デバイス501及び振動伝達部材511を投影してハッチングで示している。
なお、
図36の説明では、図の左右方向と遊技機1の左右方向とが反対方向となるため、ここでは便宜上、遊技機1の左方向(
図36の右方向)をヒンジ方向とし、遊技機1の右方向(
図36の左方向)をキー方向として説明する。
【0355】
図36に示すように、前枠7の左端(図中右端)には、上下にそれぞれヒンジ機構4が設けられており、前枠7はヒンジ機構4を回転軸として回転可能となっている。前枠7の背面側には、振動デバイス501及び振動伝達部材511(511a、511b)が設けられている。
【0356】
振動デバイス501は、錘をモータ又はアクチュエータによって移動させることで振動を発生させる装置である。振動デバイス501は、前枠7の下部であって左右方向における中央部分(遊技機1の横幅Wを左右方向に三等分したうちの真中部分)、より厳密には、中央部分におけるややヒンジ方向側に配置されている。
【0357】
振動伝達部材511aは、左右方向における中央部分であって振動デバイス501の下方に配置されている。振動伝達部材511aは、前枠7の背面から後方向に突出するように樹脂材によって形成されている。また、振動伝達部材511aは、断面が略長方形に形成されている。
【0358】
振動伝達部材511bは、前枠7の下部であってキー方向側の端部(左右方向を三等分したうちのキー方向側)に配置されている。振動伝達部材511bは、前枠7の背面から後方向に突出するように樹脂材によって形成されている。また、振動伝達部材511bは、断面が略長方形に形成されている。
【0359】
図37に示すように、内枠5には被振動伝達部材513(513a、513b)が設けられている。被振動伝達部材513aは、内枠5の下部の左右方向における中央部分であって振動伝達部材511aに対向し、上下方向において振動伝達部材511aの下方に位置するように配置されている。被振動伝達部材513aは、内枠5の前面から前方向に突出するように樹脂材によって形成されている。また、被振動伝達部材513aの樹脂材の表面には金属プレートが配置されている。なお、振動伝達部材511a及び被振動伝達部材513aの一方が突出するように形成されていればよい。
【0360】
被振動伝達部材513bは、内枠5の下部の左右方向におけるキー方向側であって振動伝達部材511bに対向し、上下方向で振動伝達部材511bの下方に位置するように配置されている。被振動伝達部材513bは、内枠5の前面から前方向に突出するように樹脂材によって形成されている。また、被振動伝達部材513bの樹脂材の表面には金属プレートが配置されている。なお、振動伝達部材511b及び被振動伝達部材513bの一方が突出するように形成されていればよい。
【0361】
内枠5に対して前枠7が閉じられると、被振動伝達部材513aの上面に振動伝達部材511aの下面が当接するとともに、被振動伝達部材513bの上面に振動伝達部材511bの下面が当接する。
【0362】
このとき、前枠7の重さによって、振動伝達部材511aが被振動伝達部材513aに押し付けられるとともに、振動伝達部材511bが被振動伝達部材513bに押し付けられる。
【0363】
これにより、振動デバイス501で発生された振動は、振動伝達部材511aを通して被振動伝達部材513aに伝達されるとともに、振動伝達部材511bを通して被振動伝達部材513bに伝達される。被振動伝達部材513a、513bに伝達された振動は揚上装置33に異なる方向から伝達される。
【0364】
循環機構300は、複数の遊技球が通過及び滞留しているため所謂球詰まり(遊技球が経路上で詰まって流れない状態)が発生するおそれがある。そこで、振動デバイス501で発生された振動を循環機構300に伝達することで、循環機構300での球詰まりを解消する(球詰まりが起こることを低減することを含む)ことが可能となる。
【0365】
ここで、左右方向において循環機構300と対向する位置に振動伝達部材511及び被振動伝達部材513を配置することが望ましい。本実施形態では、振動デバイス501、振動伝達部材511a及び被振動伝達部材513bが左右方向において循環機構300の横幅W1内に配置されているため、循環機構300での球詰まりをより解消することが可能となる。
【0366】
また、球詰まりは、遊技球が合流する合流部303(アウト球が流れる合流部経路342とファール球が流れるファール球合流経路344の合流地点)で特に発生しやすい。そこで、振動伝達部材511a及び被振動伝達部材513aを前後方向において合流部303と対向する位置に配置している。これにより、振動デバイス501で発生された振動を、振動伝達部材511a及び被振動伝達部材513aにより合流部303に伝達しやすくしており、合流部303での球詰まりをより解消可能としている。
【0367】
図38は、振動装置500による振動発生のタイミングを説明する図である。
図38に示すように、振動装置500は、電源投入時、特別図柄変動表示ゲーム中、大当り遊技中に振動を発生させる。
【0368】
振動装置500は、電源投入時に、上記したステップS501の初期設定処理(
図22参照)において振動を発生させる。より具体的には、振動装置500は、主制御部101によりステップS106のバックアップ復帰処理(
図8参照)においてバックアップ復帰に対応した演出制御コマンドが送信されると、その演出制御コマンドに応じて振動を発生させる。すなわち、振動装置500は、バックアップ復帰時に振動を発生させる。
【0369】
また、振動装置500は、主制御部101によりステップS107のRWMクリア復帰処理(
図8参照)においてRWMクリア復帰に対応した演出制御コマンドが送信されると、その演出制御コマンドに応じて振動を発生させる。すなわち、振動装置500は、RWMクリア復帰時に振動を発生させる。
【0370】
このように、振動装置500は、主制御部101がバックアップ復帰した場合であってもRWMクリア復帰した場合であっても振動を発生させることで、遊技機1の長時間停止による球詰まりを取り除くことが可能となる。また、振動装置500は、電源投入時における球詰まりによって遊技が開始できなくなってしまうことを低減することで、遊技機1の稼働効率を向上することが可能となる。
【0371】
図39は、大当たり時の特別図柄変動表示ゲーム及び大当り遊技におけるタイミングを説明する図である。
図40は、ハズレ時の特別図柄変動表示ゲーム及び大当り遊技におけるタイミングを説明する図である。
【0372】
図39に示すように、大当り抽選によって大当りに当選した場合の特別図柄変動表示ゲームにおけるLCDユニット57には、装飾図柄201が変動表示された後(図中「変動表示」)、左右の装飾図柄201a、201cが同一図柄で仮停止され(図中「リーチ」)、所定の発展画像が表示され(図中「発展」)、最終的に装飾図柄201a~201cが同一図柄で停止表示される(図中「停止」)。そして、特別図柄変動表示ゲームが終了すると大当り遊技が開始され、開放前インターバル時間(図中「OP」、以下では単にオープニングと表記することがある)が経過した後、ラウンド遊技(図中「1R」、「2R」)及びインターバル時間(図中「IR」)が複数回に亘って繰り返される。
【0373】
ここで、大当り遊技では大入賞口49に遊技球を入球させることで賞球を得ることが可能となるが、循環機構300において球詰まりが発生し遊技球が発射できないと、大入賞口49に遊技球を入球させることができず、遊技者に不利益を与えるおそれがある。
【0374】
また、大入賞口49の内部に特定領域(所謂V領域)が設けられ、大当り遊技中に特定領域を遊技球が通過したことを条件に、大当り遊技終了後に高確率遊技状態や時短遊技状態など通常遊技状態よりも有利な遊技状態に移行させる遊技機1である場合に、循環機構300において球詰まりが発生し遊技球が発射できないと、有利な遊技状態に移行させることができなくなり遊技者に不利益を与えるおそれがある。
【0375】
さらに、大入賞口49の内部に特定領域(所謂V領域)が設けられ、小当り遊技中に特定領域を遊技球が通過したことを条件にその後に大当り遊技を続けて行う遊技機1である場合に、循環機構300において球詰まりが発生し遊技球が発射できないと、大当り遊技が開始されずに遊技者に不利益を与えるおそれがある。
【0376】
このように、遊技機1では、大当り遊技(又は小当り遊技)において遊技球が球詰まりを起こして発射できないと遊技者に不利益を与えるおそれがある。特に、特定領域に遊技球を入球させることで有利な遊技状態に移行させたり、大当り遊技を開始させたりする遊技機1では球詰まりを解消することが重要である。そして、特に内部に封入された遊技球を循環させて遊技に利用する所謂スマートパチンコ機の場合、循環機構300内の遊技球が見えないため、球詰まりが発生しているかを目視によって確認することができない。
【0377】
そこで、遊技機1では、演出制御部121の制御に基づいて、大当たり時の特別図柄変動表示ゲーム中及び大当り遊技中の少なくともいずれかのタイミングで振動デバイス501から振動を発生させて揚上装置33での球詰まりを解消させる。
【0378】
図39では、振動デバイス501から振動を発生させるタイミングの例を5パターン示している。
例えば
図39(a)に示すように、大当たり時の特別図柄変動表示ゲームの終了後、大当り遊技が開始されると、オープニングの開始から所定期間に亘って振動デバイス501を駆動させることで振動を発生させる。これにより、1回目のラウンド遊技が開始されるよりも前に揚上装置33での球詰まりを解消させることが可能となる。なお、ここでは、オープニング時間の開始から振動デバイス501を駆動させることで振動を発生させるようにしたが、オープニング時間に所定期間振動を発生させることができれば、例えば、オープニング時間の開始から振動を発生させないようにしてもよい。
【0379】
また、
図39(b)に示すように、大当たり時の特別図柄変動表示ゲームの終了後に大当り遊技が開始されると、オープニング期間及び1回目のラウンド遊技に跨って所定期間に亘って振動デバイス501を駆動させることで振動を発生させる。これにより、1回目のラウンド遊技の開始時には球詰まりを解消できたり、1回目のラウンド遊技の開始時に球詰まりが解消しないとしても1回目のラウンド遊技の途中では球詰まりを解消することができたりする。従って、1回目のラウンド遊技において特定領域に遊技球を通過させなくてはならない遊技機1であっても、遊技者に不利益を与えるおそれを低減することができる。
【0380】
また、
図39(c)に示すように、大当たり時の特別図柄変動表示ゲームの終了後に大当り遊技が開始され、オープニング期間が経過した後に1回目のラウンド遊技が開始されると、その1回目のラウンド遊技において所定期間に亘って振動デバイス501を駆動させることで振動を発生させる。これにより、1回目のラウンド遊技の開始時に球詰まりが解消しないとしても1回目のラウンド遊技の途中では球詰まりを解消することができる。従って、1回目のラウンド遊技において特定領域に遊技球を通過させなくてはならない遊技機1であっても、遊技者に不利益を与えるおそれを低減することができる。
【0381】
また、
図39(d)に示すように、大当たり時の特別図柄変動表示ゲームの途中に振動デバイス501を駆動させることで振動を発生させる。より具体的には、大当たり時の特別図柄変動表示ゲームにおける後半分(リーチ後)に振動を発生させる。これにより、その後に行われる大当り遊技において球詰まりが発生するおそれを低減し、遊技者に不利益を与えるおそれを低減することができる。
なお、特別図柄変動表示ゲームにおける後半分としては、例えば、大当り確定の演出を行った後や、特別図柄が大当り態様で表示された後(装飾図柄201a~201cが同一図柄で停止表示された後)などが考えられる。
【0382】
また、
図39(e)に示すように、大当たり時の特別図柄変動表示ゲームの途中から大当り遊技に跨って振動デバイス501を駆動させることで振動を発生させる。このとき、大当り遊技においては、オープニング期間だけ振動を発生させてもよいし、オープニング期間及び1回目のラウンド遊技に跨って振動を発生させるようにしてもよい。
【0383】
遊技機1は、
図39に示した5パターンのうち、いずれか1パターンのみで振動を発生させるようにしてもよく、また、複数のパターンを切り替えて振動を発生させるようにしてもよい。
【0384】
これに対してハズレ時には大当り遊技が開始されることがないため、
図40に示すように、ハズレ時の特別図柄変動表示ゲーム(例えば後半分)では振動デバイス501を駆動させずに振動を発生させない。
【0385】
なお、演出制御部121は、上記した場合の他に、振動を発生させるためのボタン(不図示)を操作したときに振動デバイス501を駆動させて振動を発生させるようにしてもよい。これにより、遊技者が球詰まりに気がついたときに、球詰まりを解消させることが可能となる。
【0386】
また、上記した振動デバイス501の駆動時間及び振動強度は全て同一であってもよく、発生タイミングによって駆動時間及び振動強度の少なくとも一方を異ならせるようにしてもよい。さらに、ハズレ時の特別図柄変動表示ゲームで振動デバイス501を駆動させて振動を発生させるようにしてもよい。
【0387】
<10.枠制御基板110と前枠7に設けられた各部との接続関係>
図41は、前枠7の正面図である。
図42は、前枠7の背面図である。なお、
図41では、前枠7の背面側に設けられた前枠中継基板602を前面側から投影して示している。また、
図42では、前枠中継基板602等の基板を保護するための基板カバーを外した状態で図示している。
【0388】
図41に示すように、前枠7には、ハンドル装置19、遊技球数表示器21、計数スイッチ23、演出ボタン25aが遊技者に対向するように配置されている。ハンドル装置19は、遊技者の右手で操作されることが前提となっているため前枠7の右下に配置されている。また、前枠7の下中央には、遊技者がどちらの手でも操作しやすい位置に演出ボタン25aが配置されている。
そして、前枠7の左下には、遊技者が視認可能なように上斜め前方を向くように遊技球数表示器21が配置されている。遊技球数表示器21は、遊技盤9(透明ガラス11)に重ならない位置でかつ、ハンドル装置19及び演出ボタン25aを避けるように配置する必要があることから、前枠7の左下に配置されている。また、遊技球数表示器21は、遊技者に常時視認可能となるように、遊技者が極力見やすい位置である前枠7の下部(透明ガラス11より下方)における最も上方向側に配置されている。
【0389】
図41及び
図42に示すように、前枠7の背面側には前枠中継基板602が配置されている。前枠中継基板602は、透明ガラス11より下方であって、左右方向において中央よりもヒンジ方向(左方向)側に配置されている。すなわち、前枠中継基板602は、左右方向においてヒンジ機構4に近い位置に配置されている。
また、前枠中継基板602は、上下方向において遊技球数表示器21と並ぶように遊技球数表示器21の下方に配置されている。
従って、前枠中継基板602は、ハンドル装置19よりも遊技球数表示器21に近い地に配置されることになる。
【0390】
図43は、枠制御基板110と前枠7に設けられた各部との配線図を説明する図である。
図43に示すように、枠制御基板110とハンドル装置19(タッチセンサ19b、発射停止スイッチ19c、発射強度VR19d)、遊技球数表示器21(遊技球数表示器基板21a)、計数スイッチ23及び電波センサ75とは、内枠中継基板601及び前枠中継基板602を介して電気的に接続されている。
【0391】
内枠中継基板601は、
図37に示したように、内枠5におけるフレーム部306内に配置されている。具体的には、内枠中継基板601は、フレーム部306内であってヒンジ機構4に近い位置(左右方向における左側)に配置されている。また、内枠中継基板601は、前枠中継基板602と略同一高さに配置されている。このように、内枠中継基板601と前枠中継基板602とがともにヒンジ機構4に近い位置に配置されているため、内枠中継基板601と前枠中継基板602とを結ぶ伝送ケーブル621を短くすることが可能となる。
【0392】
枠制御基板110には30ピン構成のコネクタ110aが設けられており、内枠中継基板601には30ピン構成のコネクタ601aが設けられている。コネクタ110a及びコネクタ601aは、伝送ケーブル621を介して接続されている。
【0393】
コネクタ110a及びコネクタ601aの1番端子は、タッチセンサ19bから枠制御基板110に出力される検出信号(タッチセンサ信号1)の端子として割り当てられる。
2番端子は、枠制御基板110からタッチセンサ19b及び発射強度VR19dに供給される5V直流電圧(DC5VH)の端子として割り当てられる。
3番端子は、発射停止スイッチ19cから枠制御基板110に出力される検出信号(発射停止信号)の端子として割り当てられる。
4番端子、7番端子、8番端子、17番端子~20番端子は、グランドに接続されている。
5番端子は、発射強度VR19dから枠制御基板110に出力される検出信号(発射強度VR信号)の端子として割り当てられる。
6番端子は、枠制御基板110から前枠中継基板602に供給される12V直流電圧(DC12VA)の端子として割り当てられる。
8番端子~15番端子は、枠制御基板110から遊技球数表示器21に出力される、遊技球数表示器21を構成する各桁の7セグのLEDを点灯又は消灯させるためのデータ信号(遊技球数表示セグ_A~遊技球数表示セグ_G)の端子として割り当てられる。
16番端子は、枠制御基板110から計数スイッチ23に供給される12V直流電圧(DC12VK)の端子として割り当てられる。
21番端子~26番端子は、枠制御基板110から遊技球数表示器21に出力される、遊技球数表示器21を構成する各桁の7セグのLEDのうち点灯表示させる桁を選択するためのコモン信号(遊技球表示セグ_6桁目~遊技球表示セグ_1桁目)の端子として割り当てられる。
27番端子、28番端子は、枠制御基板110から演出接続基板に出力される演出用の信号(演出信号1、2)の端子として割り当てられる。
29番端子は、計数スイッチ23から枠制御基板110に出力される検出信号(計数ボタン信号)の端子として割り当てられる。
30番端子は、電波センサ75から枠制御基板110に出力される検出信号(枠電波信号)の端子として割り当てられる。
【0394】
内枠中継基板601には30ピン構成のコネクタ601bが設けられており、前枠中継基板602には30ピン構成のコネクタ611が設けられている。コネクタ601b及びコネクタ611は、伝送ケーブル622を介して接続されている。
【0395】
コネクタ601b及びコネクタ611の1番端子、2番端子、5番端子、18番端子、24番端子、26番端子、28番端子は、グランドに接続されている。
3番端子は、タッチセンサ19bから枠制御基板110に出力される検出信号(タッチセンサ信号1)の端子として割り当てられる。
4番端子は、発射停止スイッチ19cから枠制御基板110に出力される検出信号(発射停止信号)の端子として割り当てられる。
6番端子は、発射強度VR19dから枠制御基板110に出力される検出信号(発射強度VR信号)の端子として割り当てられる。
7番端子、9番端子、11番端子、13番端子、15番端子、17番端子は、枠制御基板110から遊技球数表示器21に出力される、遊技球数表示器21を構成する各桁の7セグのLEDのうち点灯表示させる桁を選択するためのコモン信号(遊技球表示セグ_6桁目~遊技球表示セグ_1桁目)の端子として割り当てられる。
8番端子は、枠制御基板110からタッチセンサ19b及び発射強度VR19dに供給される5V直流電圧(DC5VH)の端子として割り当てられる。
10番端子、12番端子は、枠制御基板110から演出接続基板に出力される演出用の信号(演出信号1、2)の端子として割り当てられる。
14番端子は、枠制御基板110から前枠中継基板602に供給される12V直流電圧(DC12VA)の端子として割り当てられる。
16番端子は、電波センサ75から枠制御基板110に出力される検出信号(枠電波信号)の端子として割り当てられる。
19番端子、21番番端子、23番端子、25番端子、27番端子、29番端子、30番端子は、枠制御基板110から遊技球数表示器21に出力される、遊技球数表示器21を構成する各桁の7セグのLEDを点灯又は消灯させるためのデータ信号(遊技球数表示セグ_A~遊技球数表示セグ_G)の端子として割り当てられる。
20番端子は、計数スイッチ23から枠制御基板110に出力される検出信号(計数ボタン信号)の端子として割り当てられる。
22番端子は、枠制御基板110から計数スイッチ23に供給される12V直流電圧(DC12VK)の端子として割り当てられる。
【0396】
このように内枠中継基板601は、枠制御基板110と前枠中継基板602との間に設けられ、枠制御基板110及び前枠中継基板602の間で伝送される信号や電源電力を中継する。このとき、内枠中継基板601は、コネクタの端子配列を変えて信号や電源電力を中継する。
【0397】
前枠中継基板602は、コネクタ611に加えて、コネクタ612、613、614、615、616が設けられている。
【0398】
コネクタ612は8ピン構成であり、ハンドル装置19(タッチセンサ19b、発射停止スイッチ19c、発射強度VR19d)が伝送ケーブル623を介して接続される。1番端子~3番端子が発射強度VR19dに接続され、4番端子、5番端子が発射停止スイッチ19cに接続され、6番端子~8番端子がタッチセンサ19bに接続される。
1番端子は、枠制御基板110から発射強度VR19dに供給される5V直流電圧(DC5VH)の端子として割り当てられる。
2番端子は、発射強度VR19dから枠制御基板110に出力される検出信号(発射強度VR信号)の端子として割り当てられる。
3番端子は、グランドに接続される。
4番端子は、発射停止スイッチ19cから枠制御基板110に出力される検出信号(発射停止信号)の端子として割り当てられる。
5番端子は、グランドに接続される。
6番端子は、枠制御基板110からタッチセンサ19bに供給される5V直流電圧(DC5VH)の端子として割り当てられる。
7番端子は、タッチセンサ19bから枠制御基板110に出力される検出信号(タッチセンサ信号1)の端子として割り当てられる。
8番端子は、グランドに接続される。
【0399】
コネクタ613は2ピン構成であり、電波センサ75が伝送ケーブル624を介して接続される。
1番端子は、グランドに接続される。
2番端子は、電波センサ75から枠制御基板110に出力される検出信号(枠電波信号)の端子として割り当てられる。
【0400】
コネクタ614は3ピン構成であり、計数スイッチ23が伝送ケーブル625を介して接続される。
1番端子は、枠制御基板110から計数スイッチ23に供給される12V直流電圧(DC12VK)の端子として割り当てられる。
2番端子は、グランドに接続される。
3番端子は、計数スイッチ23から枠制御基板110に出力される検出信号(計数ボタン信号)の端子として割り当てられる。
【0401】
コネクタ615は14ピン構成であり、遊技球数表示器21(遊技球数表示器基板21a)が伝送ケーブル626を介して接続される。
1番端子~6番端子は、枠制御基板110から遊技球数表示器21に出力される、遊技球数表示器21を構成する各桁の7セグのLEDのうち点灯表示させる桁を選択するためのコモン信号(遊技球表示セグ_6桁目~遊技球表示セグ_1桁目)の端子として割り当てられる。
7番端子~13番端子は、枠制御基板110から遊技球数表示器21に出力される、遊技球数表示器21を構成する各桁の7セグのLEDを点灯又は消灯させるためのデータ信号(遊技球数表示セグ_A~遊技球数表示セグ_G)の端子として割り当てられる。
14番端子は、グランドに接続される。
【0402】
コネクタ616は3ピン構成であり、前枠7に設けられた前枠接続基板(不図示)に伝送ケーブル627を介して接続される。
1番端子、2番端子は、枠制御基板110から演出接続基板に出力される演出用の信号(演出信号1、2)の端子として割り当てられる。
3番端子は、グランドに接続される。
【0403】
図44は、前枠中継基板602の電子部品の配置を説明する図である。
図44に示すように、前枠中継基板602には、コネクタ611~616、抵抗617及びフォトカプラ618が部品面602aに搭載されている。
なお、図中では、電子部品について識別子(アルファベット+数字)を併記している。例えば、「CN」はコネクタを示し、「R」は抵抗を示し、「RL」はフォトカプラを示すとともに、これらのアルファベットの後に続く数字は識別のためのユニーク値である。これらの識別子は、1つの基板において電子部品を識別するために付されているものであるため、同一の識別子が異なる基板に付されていることもあるが同一の電子部品であることを示しているわけではない。
また、コネクタ611~616の周辺には、端子番号(端子配列)を示す複数の数字がそれぞれ付されている。例えば、コネクタ611の周辺には「1」、「2」、「30」が付されている。これは、コネクタ611における上段でかつ最も左側の端子が1番端子で、下段でかつ最も左側の端子が2番端子で、下段でかつ最も右側の端子が30番端子であることを示すとともに、左側から右側に向かって上段、下段の順に端子番号が1ずつずれていくことを示している。
【0404】
コネクタ611は、部品面602aを正面視したときに、前枠中継基板602(部品面602a)の中央下側(中央から若干右下)に配置されている。コネクタ611は、他のコネクタ612~616と接続されることになるため、他のコネクタ612~616との間で配線パターンが引きやすいように中央付近に配置されている。
【0405】
コネクタ612、613、615、616は、部品面602aを正面視したときに、コネクタ611の上方であって左右方向に一直線上に配置されている。
コネクタ612、615は、部品面602aを正面視したときに、コネクタ611の上方であって、少なくとも左右方向の一部がコネクタ611の左右方向の幅とオーバラップするように左右方向に並んで配置されている。
コネクタ612は、部品面602aを正面視したときに、コネクタ615よりも左側に配置されている。
コネクタ613は、部品面602aを正面視したときに、コネクタ612の左側に配置されている。コネクタ616は、コネクタ613の左側に配置されている。
コネクタ614は、部品面602aを正面視したときに、コネクタ611の右側に配置されている。
【0406】
抵抗617は、部品面602aを正面視したときに、コネクタ611の左側に上下に並んで2個配置されている。フォトカプラ618は、部品面602aを正面視したときに、抵抗617及びコネクタ613よりも左側であって、コネクタ616よりも右側に上下に並んで2個配置されている。
【0407】
そして、前枠中継基板602は、前枠7の背面において部品面602aが後方向を向くように配置されることになる。従って、前枠中継基板602では、コネクタ615がコネクタ612よりもヒンジ機構4側に配置されることとなる。換言すると、コネクタ612はコネクタ615よりもハンドル装置19に近い位置に配置され、コネクタ615はコネクタ612よりも遊技球数表示器21に近い位置に配置されることになる。
【0408】
そして、前枠中継基板602のコネクタ612とハンドル装置19(タッチセンサ19b、発射停止スイッチ19c、発射強度VR19d)とを結ぶ伝送ケーブル623は、前枠7におけるハンドル装置19の後方側に設けられた貫通孔7b(
図42参照)を通してそれぞれに接続される。
【0409】
また、前枠中継基板602のコネクタ615と遊技球数表示器21とを結ぶ伝送ケーブル626は、遊技球数表示器21の後方側に設けられた貫通孔7c(
図42参照)を通してそれぞれに接続される。
【0410】
従って、伝送ケーブル626は、ハンドル装置19よりも近い位置に配置された遊技球数表示器21と前枠中継基板602とを結ぶことになるため、ハンドル装置19と前枠中継基板602とを結ぶ伝送ケーブル623よりも本数は多いものの短い。
【0411】
図45は、前枠中継基板602の部品面602aの配線パターンを示した図である。
図46は、前枠中継基板602の半田面602bの配線パターンを示した図である。
図47は、前枠中継基板602の配線図である。なお、
図46は、
図45との接続関係を容易に理解できるよう左右に反転した図となっている。
【0412】
図45に示すように、部品面602aには、ベタグランド(ベタパターン)631が設けられている。ベタグランド631は、左右方向においてフォトカプラ618の略中央からコネクタ614の右端よりも右側に亘って設けられている。ベタグランド631は、グランドに接続される。
【0413】
コネクタ611に設けられた端子のうち、コネクタ612に接続される3番端子、4番端子、6番端子及び8番端子をまとめてハンドル接続端子群611aとする。ハンドル接続端子群611aは、コネクタ611のなかでも左側、すなわち、コネクタ612側に配置されている。
このようにすることで、ハンドル接続端子群611aとコネクタ612との配線パターンを短くすることが可能となる。これにより、配線パターンの設計を容易にするとともに、ハンドル装置19で得られた検出信号のノイズを低減することが可能となる。
【0414】
また、コネクタ611に設けられた端子のうち、コネクタ615に接続される7番端子、9番端子、11番端子、13番端子、15番端子、17番端子、19番端子、21番端子、23番端子、25番端子、27番端子、29番端子及び30番端子をまとめて遊技球数表示器接続端子611bとする。遊技球数表示器接続端子611bは、コネクタ611のなかでも右側であって、かつ、上段列(30番端子を除く)に配置されている。
このようにすることで、遊技球数表示器接続端子611bとコネクタ615との配線パターンを短くすることが可能となる。これにより、配線パターンの設計を容易にするとともに、遊技球数表示器21に出力する信号のノイズを低減することが可能となる。
【0415】
また、演出制御基板120に接続されるコネクタ616と抵抗617とをフォトカプラ618で接続することにより、枠制御基板110を含む回路と、演出接続基板を含む回路とを物理的に絶縁することができる。
【0416】
<11.発射装置31の制御>
図48は、発射強度VR19dの可変抵抗値(電圧)とハンドル19aの回転角度との関係を説明する図である。
図49は、ハンドル19aの回転角度と発射強度との関係を説明する図である。なお、
図49では、発射強度VR19dから出力される検出信号(電圧)を一点鎖線で示す。
【0417】
ハンドル19aは発射強度VR19dに接続されており、ハンドル19aが遊技者によって回転されると、発射強度VR19dの可変抵抗値も比例して変化する。発射強度VR19dは、可変抵抗値に反比例する電圧を検出信号として出力する。
【0418】
図48に示すように、ハンドル19aは、回転角度θが基準位置であるθ0(0度)に付勢されており、基準位置であるθ0(0度)から最大値であるθMAXになるまで回転可能となっている。
【0419】
一方で、発射強度VR19dは、可変抵抗値が最小値(図中、MIN)から最大値(図中、MAX)まで可変することが可能であるが、ハンドル19aが基準位置(θ0)であるときに、可変抵抗値が最小値(MIN)よりも大きな値となるように設定されている。また、発射強度VR19dは、ハンドル19aがθMAXであるときに、可変抵抗値が最大値(MAX)よりも小さい値となるように設定されている。
【0420】
ここで、発射強度VR19dでは、
図49に示すように、ハンドル19aの回転角度に応じた電圧の検出信号を出力している。
【0421】
発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度がθ0からθ2以下までの間、ハンドル19aの回転角度に応じて出力される検出信号の値によらず、最低発射強度で遊技球を発射させるように発射装置31(発射ソレノイド31bのソレノイド電流)を制御する。最低発射強度は、発射された遊技球が発射レール407を超え、かつ、逆流防止部材40に到達しない強度に設定されている。
従って、最低発射強度で発射された遊技球は、遊技球案内経路35aに到達することになるが遊技領域37には到達せず、ファール球としてファール球回収部302に回収されることになる。
【0422】
また、発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度がθ2より大きくθ6未満までの間、ハンドル19aの回転角度に応じて出力される検出信号の値に応じた発射強度で遊技球を発射させるように発射装置31(発射ソレノイド31bのソレノイド電流)を制御する。
具体的には、発射制御回路116は、回転角度がθ3未満である場合には遊技球が逆流防止部材40を超えない発射強度で発射させ、回転角度がθ3以上である場合には遊技が逆流防止部材40を超える発射強度で発射させる。また、発射制御回路116は、回転角度がθ4未満である場合にはセンター頂点39a(
図3参照)を超えない発射強度で発射させ、回転角度がθ4以上である場合にはセンター頂点39aを超える発射強度で発射させる。また、発射制御回路116は、回転角度がθ5である場合には遊技球が衝止部38に衝突する最低限の発射強度で発射させる。
【0423】
発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度がθ6以上になると、最大発射強度で遊技球を発射させるように発射装置31(発射ソレノイド31bのソレノイド電流)を制御する。最大発射強度は、発射された遊技球が衝止部38に衝突する最低限よりも若干強い強度に設定されている。
従って、発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度がθ2からθ6までの間、最低発射強度から最大発射高度までの間の発射強度で球技球を発射させる。
【0424】
そして、発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度がθ6以上からθMAXまでの間、ハンドル19aの回転角度に応じて出力される検出信号の値によらず、最大発射強度で遊技球を発射させるように発射装置31(発射ソレノイド31bのソレノイド電流)を制御する。
【0425】
また、ハンドル装置19では、ハンドル19aの回転角度がθ1以下になると、遊技者が発射停止スイッチ19cを操作していなくても、発射停止スイッチ19cが物理的にONとなる機構が設けられている。従って、ハンドル装置19では、ハンドル19aの回転角度がθ0からθ1までの間、ハンドル19aの回転角度に応じて出力される検出信号の値によらず、発射停止スイッチ19cがONに維持される。
そして、θ1はθ2よりも小さい回転角度に設定されている。従って、発射停止スイッチ19cが物理的にONとなる回転角度である場合、発射制御回路116は、最低発射強度で遊技球を発射させるように制御することになる。
【0426】
このようにすることで、発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度がθ0からθ3未満である場合には遊技領域37に到達しない発射強度で遊技球を発射させ、発射させた遊技球をファール球として回収させる。
また、発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度がθ3以上からθ4未満である場合には遊技領域37における左遊技領域37aに進入する発射強度で遊技球を発射させる。
また、発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度がθ4以上からθMAXである場合には遊技領域37における右遊技領域37bに進入する発射強度で遊技球を発射させる。
【0427】
図50は、発射制御のタイミングチャートを説明する図である。発射制御回路116は、タッチセンサ19bから入力される検出信号、発射停止スイッチ19cから入力される検出信号、及び、接続確認信号に基づいて動作確定条件の成立可否を判定する。
接続確認信号は、主制御基板100と枠制御基板110との接続、及び、枠制御基板110と遊技球等貸出装置との接続が正常であるかを示す信号(正常であるときにON)である。
発射制御回路116は、タッチセンサ19b及び発射停止スイッチ19cから入力される検出信号が両方ともONであり、接続確認信号がONである場合に動作確定条件が成立していると判定し、少なくともいずれかがOFFである場合に動作確定条件が成立していないと判定する。
すなわち、主制御基板100と枠制御基板110とが正常に接続され、枠制御基板110と遊技球等貸出装置とが正常に接続され、遊技者がハンドル19aを握っており、発射停止スイッチ19cを操作することなくハンドル19aをθ1より大きい回転角度に回転させた場合に、動作確定条件が成立する。
【0428】
発射制御回路116は、動作確定条件が成立していることを条件に1動作周期を開始させる。
ここで、1動作周期とは、発射装置31(球送りソレノイド31a、発射ソレノイド31b)を駆動制御する単位であり、例えば約0.6秒に設定されている。
【0429】
発射制御回路116は、1動作周期の開始時における発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号に基づいて球送りソレノイド31a及び発射ソレノイド31bの動作可否と、減算基準信号の出力可否を決定する。
発射ソレノイド制御信号は、枠制御部111又は主制御部101から発射制御回路116に出力される信号であり、遊技球等貸出装置と正常に接続されおり、かつ、主制御部101から発射制御信号(ON)が出力されているときにONとなる。
球送りソレノイド制御信号は、枠制御部111又は主制御部101から発射制御回路116に出力される信号であり、遊技球等貸出装置と正常に接続されおり、主制御部101から発射制御信号(ON)が出力され、かつ、枠制御部111から発射制御信号(ON)が出力されているときにONとなる。
これら発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号は枠制御部111又は主制御部101から出力され発射制御回路116に入力される。
また、減算基準信号は、上記ステップS478(
図21参照)で、発射制御プロセスを1に移行させ、発射制御タイマ及び減算有効時間タイマに510msに相当する値を入力するか否かの判定(ステップS468~ステップS472)に用いられる。
【0430】
図50に示すように、発射制御回路116は、1動作周期の開始時に、発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号が両方ともONである場合、球送りソレノイド31aを駆動させるとともに減算基準信号を出力する。また、枠制御部111は、発射制御タイマに510msに相当する値を入力するとともに、管理遊技球が0でなく減算出口スイッチ31cに異常がない場合には減算有効時間タイマに510msに相当する値を入力する。
【0431】
これにより、
図31で示したように、球送り可動片404の凹空間404dが発射経路412と対向し、発射経路412に滞留された1個の遊技球が凹空間404dに進入する。
その後、発射制御回路116は、球送りソレノイド31aを約160msに亘って駆動させた後に停止させる。これにより、凹空間404dに進入した遊技球が発射位置に送出される。このとき、送出された遊技球が減算出口スイッチ31cの貫通孔を通過することで、減算出口スイッチ31cが、発射位置に送られる遊技球を検出する。
また、減算出口スイッチ31cが遊技球を検出すると、上記ステップS478(
図21参照)で減算有効時間タイマがクリアされる。これにより、計数スイッチ23の操作が有効に受け付けられるようになる。なお、発射制御タイマはクリアされることなく0ms(0)までカウントされる。
【0432】
また、発射制御回路116は、1動作周期の開始時に、減算基準信号を約45ms出力する。なお、減算基準信号は、負論理(アクディブロー)であるため、1動作周期の開始時に、ロー出力される。
【0433】
その後、発射制御回路116は、1動作周期の開始から約550ms経過したときに、発射ソレノイド31bを約50msに亘って駆動させて遊技球を発射させる。このとき、発射制御回路116は、1動作周期の開始から約550ms経過した時点の発射強度VR19dの検出信号の値(電圧)、すなわち、1動作周期の開始から約550ms経過した時点のハンドル19aの回転角度に応じた電流値のソレノイド電流を発射ソレノイド31bに供給する。
なお、発射制御回路116は、発射停止スイッチ19cのON、OFFに拘わらず、1動作周期の開始から約550ms経過した時点の発射強度VR19dの検出信号の値に応じた電流値のソレノイド電流を発射ソレノイド31bに供給する。
【0434】
従って、1動作周期においては、球送りソレノイド31aが駆動された後に発射ソレノイド31bが駆動される。そのため、同一の動作周期において球送りソレノイド31aによって発射位置に送出された遊技球が発射ソレノイド31bによって発射される。これにより、遊技球が発射位置に残ってしまうことを防止することが可能となる。特に、遊技機1では、発射位置に遊技球が送出される際に、管理遊技球数を1減算させているため、減算される元となった遊技球が発射されずに発射位置に残ってしまい、遊技者に不利益を与えるといったことを回避することができる。
【0435】
また、発射制御回路116は、1動作周期が開始されると、その1動作周期の間に動作確定条件、発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号のいずれかが変更されたとしても、1動作周期の開始時に決定された球送りソレノイド31a及び発射ソレノイド31bの動作可否を継続させる。
例えば、1動作周期が開始された後にタッチセンサ19bから入力される検出信号がOFFになったとしても、その1動作周期の開始から約550msが経過すると、発射ソレノイド31bを駆動させて遊技球を発射させる。
これにより、少なくとも遊技球が発射レール407を超える発射強度で発射されるため、減算される元となった遊技球が発射されずに発射位置に残ってしまい、遊技者に不利益を与えるといったことを回避することができる。
【0436】
また、発射制御回路116は、1動作周期の開始時に、発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号が両方ともOFFである場合、球送りソレノイド31a及び発射ソレノイド31bの両方を駆動させないよう制御するとともに、減算基準信号を出力しない。
【0437】
また、発射制御回路116は、1動作周期の開始時に、発射ソレノイド制御信号がONで、かつ、球送りソレノイド制御信号がOFFである場合、球送りソレノイド31aを駆動させず、かつ、発射ソレノイド31bをその1動作周期の開始から約550m経過時に駆動させるよう制御するとともに、減算基準信号を出力しない。
【0438】
また、発射制御回路116は、1動作周期の開始時に、発射ソレノイド制御信号がOFFで、かつ、球送りソレノイド制御信号がONである場合、球送りソレノイド31aをその1動作周期の開始時に駆動さ、かつ、発射ソレノイド31bを駆動させないよう制御するとともに、減算基準信号を出力しない。
【0439】
<12.計数スイッチ23の操作時の制御>
図51は、計数スイッチ23の操作時の制御のタイミングチャートを説明する図である。
図51に示すように、計数スイッチ23が操作されると、計数スイッチ23から出力される検出信号がONとなる。そして、計数スイッチ23が50ms以上連続して操作され続けると、計数スイッチ検出フラグがONとなるとともに押下時間タイマのカウントが開始される(ステップS436~ステップS441:
図18参照)。
そして、計数スイッチ23の操作が終了してから50ms後に計数スイッチ検出フラグがOFFになる(ステップS442~ステップS447:
図18参照)。
このとき、
図51(a)に示すように、押下時間タイマが500ms未満である場合、すなわち、計数スイッチ23が500ms未満の時間だけ操作(短押し)された場合、スイッチ押下カウンタが1加算される(ステップS448~ステップS450:
図18参照)。
スイッチ押下カウンタが1以上である場合、スイッチ押下カウンタの値が計数減算値にセットされ(ステップS381-23、ステップS381-28:
図15参照)、計数減算値を示す計数通知がSC基板に送信される(ステップS381-5:
図14参照)。これにより、遊技球等貸出装置では、遊技価値媒体に計数減算値分の遊技球数が移行(記憶)されることになる。
また、枠制御基板110は、管理遊技球数から計数減算値が減算される(ステップS381-7:
図14)。
【0440】
一方、
図51(b)に示すように、押下時間タイマが500ms以上である場合、すなわち、計数スイッチ23が500ms以上の時間に亘って操作(長押し)された場合、押下時間タイマが500msとなった時点で計数中フラグがONにされるとともに、計数減算値に250がセットされ(ステップS381-32~ステップS381-36:
図15参照)、計数減算値を示す計数通知がSC基板に送信される(ステップS381-5:
図14参照)。これにより、遊技球等貸出装置では、遊技価値媒体に250個の遊技球数が移行(記憶)されることになる。
【0441】
その後、計数スイッチ23の長押しが継続され続けると、計数通知周期タイマが0となる間隔毎に計数減算値に250がセットされ(ステップS381-32~ステップS381-36:
図15参照)、計数減算値を示す計数通知がSC基板に送信される(ステップS381-5:
図14参照)。
ここで、計数通知周期タイマは、300ms周期でカウントされる送信周期タイマが0となったタイミングで90msに相当する値がセットされる(ステップS372~ステップS374:
図13)。そのため、計数通知周期タイマが0になるタイミングは300ms毎となる。
従って、枠制御基板110では、計数スイッチ23の長押しが継続され続けると、計数スイッチ検出フラグがONになってから、最初は500ms後に計数減算値に250がセットされ、その後は300ms毎に計数減算値に250がセットされる。
これにより、計数スイッチ23の長押しが継続され続けると、遊技球等貸出装置では、遊技価値媒体に250個の遊技球数が300ms毎に移行(記憶)されることになる。
【0442】
また、計数中フラグがONである場合、枠制御部111は、計数中フラグがONであることを示す計数中フラグ信号を演出制御基板120に送信する。演出制御部121は、計数中フラグ信号を受け取ると、250球単位で管理遊技球数が減算されるとともに、減算された遊技球数が遊技価値媒体に移行されていることを報知する計数報知音を、計数中フラグ信号を受信しなくなってから660msが経過するまでスピーカ29から出力する。
【0443】
なお、枠制御部111は、計数スイッチ23の長押しが例えば5秒以上継続された場合、その後に遊技者が計数スイッチ23の操作を止めても300ms毎に計数減算値に250をセットする自動計数が行われるようにしてもよい。そして、遊技者に計数スイッチ23が再度操作された場合、又は、SC基板との通信異常が発生した場合に自動計数を停止するようにしてもよい。
このようにすることで、管理遊技球数が多い場合でも、計数スイッチ23を約5秒に亘って長押しすることで、その後は管理遊技球数が自動的に遊技価値媒体に順次移行させることが可能となる。
【0444】
また、枠制御部111は、計数スイッチ23の長押しが継続された場合に、管理遊技球数の全てを計数減算値にセットし、計数減算値を示す電文がSC基板に送信するようにしてもよい。例えば、計数スイッチ23の長押しされ、押下時間タイマが5000ms(5秒)に到達するまでは、
図51(b)に示したように、最初の500msが経過したときに計数減算値に250をセットし、その後は300ms毎に計数減算値に250をセットする。そして、押下時間タイマが5000msに到達すると、計数減算値に管理遊技球数(全て)をセットする。
このようにすることで、管理遊技球数が多い場合でも、計数スイッチ23を約5秒に亘って長押しすることで、管理遊技球数の全てを遊技価値媒体に移行させることが可能となる。
このとき、押下時間タイマが5000ms以上となり計数減算値に管理遊技球数(全て)をセットするときには、演出制御部121は、計数完了音をスピーカ29から出力するようにしてもよい。計数完了音は、計数報知音と同一であってもよい。
また、計数完了音は、計数報知音とは異なる音を出力するようにしてもよい。これにより、管理遊技球数の全てが遊技価値媒体に移行され、これ以上の計数スイッチ23の操作が不要であることを遊技者に報知することができる。
また、計数完了音は、計数報知音よりも音を大きくするようにしてもよい。これにより、計数が完了したことを遊技者にわかりやすく報知することができる。
【0445】
<13.注意喚起>
遊技機1では、遊技者に対して注意喚起を行う。注意喚起としては、遊技へののめり込みを防止するためののめり込み防止注意喚起、遊技球等貸出装置に挿入された遊技価値媒体の取り忘れを防止するための取り忘れ防止注意喚起が設けられている。
これらの注意喚起は、LCDユニット57への画像(注意喚起画像)の表示、スピーカ29からの音(注意喚起音)の出力の一方又は双方によって行われる。
また、注意喚起は、大当り遊技中の実行に係る所定期間中、デモ中、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに行われる。
【0446】
図52は、注意喚起の実行タイミングを説明する図である。
図53は、エンディングにおける注意喚起を説明する図である。
図52(a)に示すように、大当り遊技は、まず、オープニング時間(図中「OP」)が経過した後、大入賞口49が開放されるラウンド遊技(図中「1R」、「最終R」)が複数回行われ、最終のラウンド遊技(図中「最終R」)が行われた後にエンディング時間(図中「ED」:以下では単にエンディングと表記する)が経過すると終了する。
そして、通常状態で大当りに当選した所謂初当り時の大当り遊技のエンディング中に注意喚起が行われる。
初当たり時のエンディングでは、その後の遊技における演出モードを選択するためのモード選択、注意喚起、遊技機1の製造メーカの企業ロゴや会社名を紹介する企業ロゴ表示が順に行われる。
【0447】
モード選択は例えば10秒に亘って行われ、
図53(a)に示すように、複数のモードの中からいずれかのモードを選択させるためのモード選択画像701がLCDユニット57に表示される。モード選択では、遊技者が方向キー25bの上ボタン又は下ボタンを操作しモード選択画像701に示される複数のモード選択項目701aのいずれかが選択され、その後、所定時間が経過したときに選択されているモード選択項目701aに対応するモードがその後のモードとして決定される。モードとしては、例えば通常モード、一発告知モード、後告知モード等が設けられている。
【0448】
モード選択が終了すると注意喚起が行われる。注意喚起は例えば5秒間行われる。注意喚起では、
図53(b)に示すように、遊技価値媒体の取り忘れを防止するための取り忘れ防止注意喚起画像702、及び、遊技へののめり込みを防止するためののめり込み防止注意喚起画像703がLCDユニット57の中央に並べて表示される。
取り忘れ防止注意喚起画像702は、例えば「プリペードカードの取り忘れや盗難にご注意ください」と記されているとともに、カードを抜くようなアイコンが示されている。
のめり込み防止注意喚起画像703は、例えば「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう」と記されている。
取り忘れ防止注意喚起画像702及びのめり込み防止注意喚起画像703がLCDユニット57に表示されている間は大当り遊技のエンディング中であることもあり、直ぐに遊技価値媒体を取り出すことも少なく、また、大当り遊技に係る演出音が出力されているため、スピーカ29からは注意喚起音が出力されないようにしている。
【0449】
注意喚起が終了すると企業ロゴ画像704がLCDユニット57に例えば3秒に亘って表示される。企業ロゴ画像704は、製造メーカの企業ロゴや会社名が示されている。
【0450】
図54は、デモ中における注意喚起を説明する図である。デモ中は、通常状態において特別図柄の変動表示や大当り遊技が行われておらず、かつ、特別図柄の保留データが保留記憶エリアに記憶されていない状態である。すなわち、遊技が進行していない状態である。
図52(b)及び
図54に示すように、デモ中は、まず、最後の特別図柄変動表示ゲームにおいて停止表示された装飾図柄201がLCDユニット57に表示される(
図54(a))。そして、装飾図柄201が停止表示された状態が例えば180秒継続すると、
図54(b)に示すように、遊技機1の機種、世界観、演出等を紹介するデモ中画像705(動画)が例えば60秒に亘って表示される。
その後、
図54(c)に示すように、遊技へののめり込みを防止するためののめり込み防止注意喚起画像706がLCDユニット57の中央に表示される。のめり込み防止注意喚起画像706は、例えば「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう」と記されている。
のめり込み防止注意喚起画像706がLCDユニット57に表示されている間はデモ中であることもあり、遊技者が遊技を行っていないため、スピーカ29から注意喚起音が出力されないようにしている。
【0451】
注意喚起が終了すると企業ロゴ画像707がLCDユニット57に例えば3秒表示される。企業ロゴ画像707は、製造メーカの企業ロゴや会社名が示されている。
【0452】
企業ロゴ画像707が非表示になると、装飾図柄201がLCDユニット57に停止された状態で再度表示される。デモ中では、装飾図柄201の表示、デモ中画像705、のめり込み防止注意喚起画像706、企業ロゴ画像707が繰り返し表示されることになる。
【0453】
図55は、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに行われる注意喚起を説明する図である。
図52(c)に示すように、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になると、注意喚起が例えば10秒(画像が10秒、音が3秒)に亘って行われる。
計数スイッチ23の操作は遊技の進行に関係なく操作されるため、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になるタイミングも遊技の進行に関係しない。
そして、遊技の進行がどのような状態であっても、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になると注意喚起が行われる。計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になるときの注意喚起は、例えばデモ中、特別図柄変動表示ゲームの実行中、普通図柄変動表示ゲームの実行中、大当り遊技中であっても行われる。
【0454】
例えば、
図55(a)に示すように、装飾図柄201が停止表示中(遊技が進行していないとき)に計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になると、装飾図柄201に取り忘れ防止注意喚起画像708が重ねて表示される。取り忘れ防止注意喚起画像708は、例えば「計数が完了しました。カードの取り忘れにご注意ください」と記されている。
また、取り忘れ防止注意喚起画像708は、装飾図柄201よりも表示優先度が高く設定されているため、取り忘れ防止注意喚起画像708が装飾図柄201の前面に表示される。
さらに、遊技価値媒体の取り忘れを防止するための注意喚起音がスピーカ29から出力される。
【0455】
また、
図55(b)に示すように、特別図柄変動表示ゲームの実行中に計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になると、装飾図柄201の停止中と同様に、装飾図柄201に取り忘れ防止注意喚起画像708が重ねて表示される。このとき、取り忘れ防止注意喚起画像708は、LCDユニット57の全面に表示されるものではなく、LCDユニット57の一部に表示される。そして、取り忘れ防止注意喚起画像708は、装飾図柄201の前面に表示されても、装飾図柄201の一部が視認可能なように表示される。これにより、遊技者は、取り忘れ防止注意喚起画像708が表示されたとしても、装飾図柄201の一部が視認可能であるため、遊技の状況を把握することが可能である。
また、遊技価値媒体の取り忘れを防止するための注意喚起音がスピーカ29から出力される。
【0456】
図56は、変動演出中の取り忘れ防止注意喚起画像708の表示の一例を説明する図である。ところで、変動演出では、装飾図柄201の変動表示に加えて、様々な予告演出が実行される。予告演出は、大当りの期待度を示唆又は報知する様々な演出である。
予告演出の一例としては、
図56(a)に示すように、キャラクタがセリフ(図中「チャンス」)を発するようなセリフ画像710がLCDユニット57の下部に表示されるセリフ予告演出が挙げられる。セリフ予告演出では、セリフの内容やセリフを発するキャラクタ等によって大当りの期待度が示唆される。
また、予告演出の別例としては、
図56(b)に示すように、LCDユニット57に帯状のカットイン画像711が表示されるカットイン予告演出が挙げられる。カットイン予告演出では、カットインの幅の広さ、カットイン画像711に表示されるキャラクタ、カットイン画像711の色等によって大当りの期待度が示唆される。
なお、予告演出はこれらに限らず、例えばステップアップ予告演出、背景予告演出、擬似連続予告演出、ゾーン予告演出、次回予告演出等が挙げられる。また、上記した保留表示も予告演出の一つでもある。
【0457】
そして、これらの予告演出の実行中に計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときの注意喚起では、
図56(c)に示すように、例えばカットイン画像711に取り忘れ防止注意喚起画像708が重ねて表示される。取り忘れ防止注意喚起画像708は、予告演出に関する画像(カットイン画像711)よりも表示優先度が高く設定されているため、取り忘れ防止注意喚起画像708が予告演出に関する画像(カットイン画像711)の前面に表示される。
このとき、取り忘れ防止注意喚起画像708は、LCDユニット57の全面に表示されるものではなく、LCDユニット57の一部に表示される。そして、取り忘れ防止注意喚起画像708は、予告演出に関する画像(カットイン画像711)の前面に表示されても、予告演出に関する画像(カットイン画像711)の一部が視認可能なように表示される。特に、取り忘れ防止注意喚起画像708は、予告演出に関する画像における期待度を表す部分(キャラクタの種類、色等)が視認可能なように表示されるとよい。
これにより、遊技者は、取り忘れ防止注意喚起画像708が表示されたとしても、予告演出に関する画像が視認可能であるため、遊技の状況や期待度等を把握することが可能である。
【0458】
図57は、可動体役物61の動作中の取り忘れ防止注意喚起画像708の表示の一例を説明する図である。変動演出では、LCDユニット57への画像表示、スピーカ29からの音の出力に加え、可動体役物61の動作や演出用LED27の点灯表示も行われる。
【0459】
図57に示すように、例えば可動体役物61は、LCDユニット57の下部の退避位置からLCDユニット57の左上部に対向する最大可動位置まで、
図57中において破線で示すような移動軌跡で移動可能となっている。
そして、取り忘れ防止注意喚起画像708は、移動軌跡に重なるように表示される場合がある。このように移動軌跡に重なるように取り忘れ防止注意喚起画像708が表示される場合、可動体役物61によって取り忘れ防止注意喚起画像708を遊技者が視認できなくなるおそれがある。
【0460】
そこで、
図57(b)に示すように、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示時間は、可動体役物61の移動時間よりも長く設定されている。これにより、可動体役物61の移動中又は移動開始直前に、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になって取り忘れ防止注意喚起画像708が表示されたとしても、少なくとも一部の時間において取り忘れ防止注意喚起画像708が可動体役物61と重ならない時間を設けることができる。そのため、取り忘れ防止注意喚起画像708が全ての時間において可動体役物61と重なって遊技者が視認できなくなってしまうことを防止することができる。
【0461】
また、可動体役物61は、取り忘れ防止注意喚起画像708の全てを覆う大きさであってもよい。この場合でも、少なくとも一部の時間において取り忘れ防止注意喚起画像708を遊技者が視認可能である。
また、可動体役物61は、取り忘れ防止注意喚起画像708の一部を覆う大きさであってもよい。この場合には、取り忘れ防止注意喚起画像708の少なくとも一部を遊技者が視認可能である。
【0462】
また、演出制御部121は、可動体役物61の移動に合わせて所定のエフェクト画像をLCDユニット57に表示するようにしてもよい。このとき、取り忘れ防止注意喚起画像708は、エフェクト画像よりも表示優先度が高く設定され、取り忘れ防止注意喚起画像708がエフェクト画像の前面に表示されるとよい。
これにより、可動体役物61が取り忘れ防止注意喚起画像708の前側に移動していたとしても、取り忘れ防止注意喚起画像708を遊技者が視認可能になる。
【0463】
図58は、注意喚起と演出音及び演出用LED27との関係を説明する図である。
図58に示すように、演出制御部121は、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になって枠制御部111から音声報告信号(ステップS381-10:
図14参照)を受信すると、注意喚起を行う。
【0464】
計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに行われる注意喚起では、注意喚起音が例えば3秒に亘ってスピーカ29から出力される。このとき、変動演出等の演出音が演出用LED27から出力されていると、遊技者が注意喚起音に気づかなかったり、気づきにくかったりする。なお、演出音には、変動演出中の音に限らず、装飾図柄201が停止した後のBGMや大当り遊技中の音も含まれる。
そこで、演出制御部121は、注意喚起音を出力する間、変動演出等にかかる演出音を消音又は小音させる。これにより、遊技者に注意喚起音を聞き取りやすくすることができる。
消音した演出音の復帰については、注意喚起音の終了と略同時でもよいし、注意喚起音の終了よりも遅らせてもよい(例えば、4秒間消音させる)。また、取り忘れ防止注意喚起画像708を非表示にするタイミングに合わせて消音から復帰させるようにしてもよい。
また、演出音を消音又は小音させる際、及び、その復帰の際には、音量を徐々に変えるいわゆるフェードイン、フェードアウトにしてもよい。
さらに、エラー報知中に注意喚起音を出力する場合にはエラー報知を優先してエラー音を消音又は小音させないようにしてもよい。
【0465】
また、注意喚起音の出力と同時に、取り忘れ防止注意喚起画像708がLCDユニット57に表示される。取り忘れ防止注意喚起画像708は、注意喚起音の出力時間よりも長い例えば10秒に亘って表示される。
LCDユニット57には様々な演出の画像が表示されたり、前面に可動体役物61が移動したりするなど、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示を遊技者が視認できなかったり、視認しにくかったりするタイミングがある。
そこで、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示時間を注意喚起音の出力時間よりも長くすることで、取り忘れ防止注意喚起画像708を遊技者に視認しやすくすることができる。また、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示時間に合わせて注意喚起音の出力時間を長くすることも考えられるが、その場合、注意喚起音の出力時間が長くなりすぎてしまい、遊技者に不快感を与えるおそれがある。そのため、注意喚起音の出力時間は短く設定されている。
【0466】
一方、演出用LED27の点灯表示に関しては、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示、及び、注意喚起音の出力に影響を及ぼすおそれが少ないことから、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示中、及び、注意喚起音の出力中であっても、演出用LED27の点灯表示(点灯演出)を継続するようになされている。
【0467】
図59は、注意喚起表示やエラー表示との関係を説明する図である。
上記したように、デモ中においても計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに注意喚起が行われる。そのため、デモ中に行われる注意喚起と、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに行われる注意喚起とが同時に行われることがある。
【0468】
この場合、
図59(a)に示すように、デモ中の注意喚起のめり込み防止注意喚起画像706に重ねて、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときの注意喚起の取り忘れ防止注意喚起画像708がLCDユニット57に表示される。計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときの注意喚起の取り忘れ防止注意喚起画像708は、デモ中の注意喚起のめり込み防止注意喚起画像706より優先度が高く設定されている。
【0469】
計数スイッチ23を操作することで管理遊技球数が0になった場合、遊技者が意識的に計数スイッチ23を操作して管理遊技球数を0にしているため、遊技を終了又は中断し離席する可能性が高い。そのため、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときの注意喚起を優先することで、遊技価値媒体の取り忘れを防止させることができる。
【0470】
また、遊技機1においてエラーが発生すると、主制御部101から演出制御部121に向けてエラー指定コマンドが送信される。エラー指定コマンドには、エラーの内容が示されている。
演出制御部121は、エラー指定コマンドを受信すると、
図59(b)に示すように、エラー指定コマンドに示されるエラーの内容を報知するエラー画像721をLCDユニット57に表示する。
エラー画像721は、エラーの内容毎に表示位置が予め定められており、
図59(b)の例では、LCDユニット57上の左上、左下、右上、右下にエラー画像721が表示される。そして、取り忘れ防止注意喚起画像708は、エラー画像721と重ならない位置に表示される。
【0471】
これにより、エラーが発生しているときに、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になって注意喚起が行われたとしても、エラー画像721及び取り忘れ防止注意喚起画像708の双方を遊技者及びスタップに視認させることができる。
【0472】
なお、エラー画像721は、取り忘れ防止注意喚起画像708と重ならない位置に表示されるようにすればよく、エラーが発生した場合に、LCDユニット57の左上から下方向に順に表示するようにしてもよい。
【0473】
図60は、管理遊技球数が0になったときの注意喚起の比較を説明する図である。上記したように、管理遊技球数が0になるのは、発射装置31から遊技球が発射された場合と、計数スイッチ23が操作された場合とである。
【0474】
そして、発射装置31から遊技球が発射されて管理遊技球数が0になる場合、遊技者は遊技を継続することが多く、遊技価値媒体を取り出す可能性が低いとともに、その度に注意喚起が行われると遊技者に不快感を与えるおそれがある。
そこで、
図60(a)に示すように、発射装置31から遊技球が発射されて管理遊技球数が0になった場合には注意喚起が行われない。これにより、遊技者に不快感を与えることを防止することができる。
【0475】
一方、計数スイッチ23を操作することで管理遊技球数が0になった場合、遊技者が意識的に計数スイッチ23を操作して管理遊技球数を0にしているため、遊技を終了又は中断し離席する可能性が高い。そのため、
図60(b)に示すように、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときは注意喚起を行うようにしている。これにより、遊技価値媒体の取り忘れを防止させることができる。
【0476】
なお、発射装置31から遊技球が発射されて管理遊技球数が0になったときには、演出制御部121は、球貸ボタン又は再遊技ボタンの操作を催促するような報知をしてもよい。
【0477】
<14.計数報知及び注意喚起に係る演出制御部121の処理>
次に、計数報知及び注意喚起に係る演出制御部121の処理について説明する。
【0478】
[14.1 デモ・節電処理(ステップS505)]
図61は、デモ・節電処理を示したフローチャートである。デモ・節電処理は、上記した演出制御側メイン処理(
図22参照)内で実行される。
【0479】
デモ・節電処理が開始されると、ステップS701で演出制御部121は、デモ中であるかを判定する。ここでは、デモ中開始時に主制御部101から送信される客待ちデモコマンドに基づいてデモ中が開始したと判定し、遊技の進行に関するコマンド(保留データが記憶されたときに送信される例えば保留入賞コマンド)に基づいてデモ中が終了したと判定する。
【0480】
デモ中である場合(ステップS701でYes)、ステップS702で演出制御部121は、デモ中が180秒経過したかを判定する。そして、デモ中が180秒経過した場合(ステップS702でYes)、ステップS703で演出制御部121は、
図54で示したデモ中画像705、のめり込み防止注意喚起画像706、企業ロゴ画像707をLCDユニット57に順に表示させるためのデモ中シナリオをセットし、デモ・節電処理(ステップS505)を終了する。
ここでセットされたデモ中シナリオに基づいて、演出制御部121は、上記したシナリオ更新処理(ステップS508:
図22参照)でのタイマ管理の下、デモ中画像705、のめり込み防止注意喚起画像706、企業ロゴ画像707をLCDユニット57に順に表示させる。
【0481】
[14.2 貸出通知コマンド受信処理]
図62は、貸出通知コマンド受信処理を示したフローチャートである。貸出通知コマンド受信処理は、主制御部101又は枠制御部111から貸出通知信号(ステップS386:
図13参照)を受信したときに、上記したコマンド解析処理(ステップS507:
図22参照)で実行される。
【0482】
貸出通知コマンド受信処理が開始されると、ステップS711で演出制御部121は、貸出通知音をスピーカ29から出力するよう貸出通知音シナリオをセットし、貸出通知コマンド受信処理を終了する。ここでセットされた貸出通知音シナリオに基づいて、演出制御部121は、上記したシナリオ更新処理(ステップS508:
図22参照)でのタイマ管理の下、サウンド出力処理(ステップS509:
図22参照)で貸出通知音をスピーカ29から出力させる。
【0483】
[14.3 計数中フラグ信号受信処理]
図63は、計数中フラグ信号受信処理を示したフローチャートである。計数中フラグ信号受信処理は、主制御部101又は枠制御部111から送信される計数中フラグのON又はOFFを示す計数中フラグ信号を受信したときに、上記したコマンド解析処理(ステップS507:
図22参照)で実行される。
【0484】
計数中フラグコマンド受信処理が開始されると、ステップS721で演出制御部121は、計数中フラグがONであるかを判定する。計数中フラグがONである場合(ステップS721でYes)、ステップS722で演出制御部121は、計数報知音をスピーカ29から出力するよう計数報知音シナリオをセットし、計数中フラグ信号受信処理を終了する。ここでセットされた計数報知音シナリオに基づいて、演出制御部121は、上記したシナリオ更新処理(ステップS508:
図22参照)でのタイマ管理の下、サウンド出力処理(ステップS509:
図22参照)で計数報知音をスピーカ29から出力させる。
また、ステップS723で演出制御部121は、計数報知音の出力を停止させるための計数報知音オフタイマに660msに相当する値をセットする。
【0485】
一方、計数中フラグがONでない場合(ステップS721でNo)、すなわち、計数中フラグがOFFである場合、ステップS724で演出制御部121は、計数報知音オフタイマが0であるかを判定する。そして、計数報知音オフタイマが0でない場合(ステップS724でNo)、ステップS725で演出制御部121は、計数報知音オフタイマを減算し、計数中フラグ信号受信処理を終了する。
一方、計数報知音オフタイマが0である場合(ステップS724でYes)、ステップS726で演出制御部121は、計数報知音シナリオをクリアし、計数中フラグ信号受信処理を終了する。これにより、サウンド出力処理(ステップS509:
図22参照)でスピーカ29からの計数報知音の出力が終了する。なお、計数報知音シナリオをクリアした後に、計数報知音オフタイマが0となる場合には(ステップS724でYes)、ステップS726の処理がスキップされる。
【0486】
[14.4 音声報知信号受信処理]
図64は、音声報知信号受信処理を示したフローチャートである。音声報知信号受信処理は、主制御部101又は枠制御部111から送信される音声報知信号(ステップS381-10:
図14参照)を受信したときに、上記したコマンド解析処理(ステップS507:
図22参照)で実行される。
【0487】
音声報知信号受信処理が開始されると、ステップS731で演出制御部121は、
図55等で示した取り忘れ防止注意喚起画像708をLCDユニット57に10秒に亘って表示させるための注意喚起画像表示シナリオをセットする。
ここでセットされた注意喚起画像表示シナリオに基づいて、演出制御部121は、シナリオ更新処理(ステップS508:
図22参照)でのタイマ管理の下、取り忘れ防止注意喚起画像708をLCDユニット57に10秒に亘って表示させる。
【0488】
また、ステップS732で演出制御部121は、注意喚起音をスピーカ29から3秒に亘って出力するよう注意喚起音シナリオをセットし、音声報知信号受信処理を終了する。ここでセットされた注意喚起音シナリオに基づいて、演出制御部121は、シナリオ更新処理(ステップS508:
図22参照)でのタイマ管理の下、サウンド出力処理(ステップS509:
図22参照)で注意喚起音をスピーカ29から3秒に亘って出力させる。
【0489】
[14.5 エンディングコマンド受信処理]
図65は、エンディングコマンド受信処理を示したフローチャートである。エンディングコマンド受信処理は、主制御部101からエンディング時間の開始時に送信されるエンディングコマンドを受信したときに、上記したコマンド解析処理(ステップS507:
図22参照)で実行される。
【0490】
エンディングコマンド受信処理が開始されると、ステップS741で演出制御部121は、
図53で示したモード選択画像701、取り忘れ防止注意喚起画像702、のめり込み防止注意喚起画像703をLCDユニット57に表示させるためのエンディングシナリオをセットし、エンディングコマンド受信処理を終了する。
ここでセットされたエンディングシナリオに基づいて、演出制御部121は、シナリオ更新処理(ステップS508:
図22参照)でのタイマ管理の下、モード選択画像701、取り忘れ防止注意喚起画像702、のめり込み防止注意喚起画像703をLCDユニット57に順に表示させる。
【0491】
<15.計数減算設定処理の変形例>
図15に示した計数減算設定処理では、ステップS381-22で計数中フラグをOFFにするとともにステップS381-24でスイッチ押下カウンタをクリアした後に、減算有効時間タイマが0でなければ(ステップS381-26でNo)、処理を終了するようにしている。
そして、発射装置31の1動作周期における開始から減算出口スイッチ31cが遊技球を検出するまでの期間は減算有効時間タイマが0でないことから(
図50参照)、この期間では、計数スイッチ23が操作(短押し)されてスイッチ押下カウンタが1以上であってもクリアされてしまうとともに、計数スイッチ23が操作(長押し)されていても計数中フラグがOFFにされてしまう。
すなわち、
図15に示した計数減算設定処理では、減算有効時間タイマが0になるまでの期間、管理遊技球数の減算が行われず、かつ、計数スイッチ23の操作が無効化される。
【0492】
しかしながら、減算有効時間タイマが0になるまでの期間の計数スイッチ23の操作に対して、減算有効時間タイマが0になってから管理遊技球数を減算するようにしてもよい。
【0493】
[15.1 計数減算設定処理(ステップS381-1A)の変形例1]
図66は、計数減算設定処理の変形例1を示したフローチャートである。計数減算設定処理の変形例1では、減算有効時間タイマが0になるまでの期間、管理遊技球数の減算は行われないが、計数スイッチ23の操作を有効に受付け減算有効時間タイマが0になってから管理遊技球数を減算する。
【0494】
図66に示すように、計数減算設定処理(ステップS381-1A)が開始されると、枠制御部111は、ステップS1001で計数減算値をクリアし、ステップS1002で計数中フラグをOFFにする。
その後、ステップS1003で枠制御部111は、押下時間タイマが500msに相当する値(250)以上であるかを判定する。
押下時間タイマが500msに相当する値(250)以上である場合(ステップS1003でYes)、ステップS1004で111は、長押しフラグをONにする。
押下時間タイマが500msに相当する値(250)以上でない場合(ステップS1003でNo)、枠制御部111は、長押しフラグをONにすることなく、ステップS1005に処理を移す。
【0495】
ステップS1005で枠制御部111は、減算有効時間タイマが0であるかを判定する。
減算有効時間タイマが0でない場合(ステップS1005でNo)、枠制御部111は、計数減算設定処理(ステップS381-1A)を終了する。
減算有効時間タイマが0である場合(ステップS1005でYes)、ステップS1006で枠制御部111は、長押しフラグがONであるかを判定する。
長押しフラグがONでない場合(ステップS1006でNo)、ステップS1007で枠制御部111は、スイッチ押下カウンタの値が0であるかを判定する。
【0496】
スイッチ押下カウンタの値が0である場合(ステップS1007でYes)、枠制御部111は、計数減算設定処理(ステップS381-1A)を終了する。
スイッチ押下カウンタの値が0でない場合(ステップS1007でNo)、枠制御部111は、ステップS1008でスイッチ押下カウンタの値を計数減算値とする。
【0497】
枠制御部111は、ステップS1009で管理遊技球数がスイッチ押下カウンタの値未満であるかを判定する。また、枠制御部111は、当該判定後にスイッチ押下カウンタをクリアする。
管理遊技球数がスイッチ押下カウンタの値未満でない場合(ステップS1009でNo)、枠制御部111は、計数減算設定処理(ステップS381-1A)を終了する。
管理遊技球数がスイッチ押下カウンタの値未満である場合(ステップS1009でYes)、枠制御部111は、ステップS1010で管理遊技球数を計数減算値とし、計数減算設定処理(ステップS381-1A)を終了する。
【0498】
また、長押しフラグがONである場合(ステップS1006でYes)、枠制御部111は、ステップS1011で計数減算値を250とし、ステップS1012で計数中フラグをONにする。また、枠制御部111は、計数中フラグ信号を、主制御基板100を介して、又は、直接、演出制御基板120に送信する。
【0499】
枠制御部111は、ステップS1013で管理遊技球数が250未満であるかを判定する。
管理遊技球数が250未満でない場合(ステップS1013でNo)、枠制御部111は、計数減算設定処理(ステップS381-1A)を終了する。
管理遊技球数が250未満である場合(ステップS1013でYes)、枠制御部111は、ステップS1014で計数減算値に管理遊技球数を入れ、計数減算設定処理(ステップS381-1A)を終了する。
【0500】
これにより、計数減算設定処理が開始されてもスイッチ押下カウンタはクリアされないため、減算有効時間タイマが0になるまでの期間の計数スイッチ23の操作を有効に受付け、減算有効時間タイマが0になってから管理遊技球数を減算することができる。
【0501】
[15.2 計数減算設定処理(ステップS381-1B)の変形例2]
図67及び
図68は、計数減算設定処理の変形例2を示したフローチャートである。なお、ここでは、
図15に示した計数減算設定処理と異なる部分について説明し、同一の処理の説明は省略する。
【0502】
計数減算設定処理の変形例2では、減算有効時間タイマが0になるまでの期間、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数を減算させても減算出口スイッチ31cにより遊技球が検出されるときの管理遊技球数の減算が可能かを判定し、当該減算が可能な場合に、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数を減算させる。
【0503】
図67に示すように、計数減算設定処理(ステップS381-1B)が開始されると、ステップS381-21からステップS381-36まで、
図15に示した計数減算設定処理(ステップS381-1)と同様の処理が行われる。
但し、
図15に示した計数減算設定処理(ステップS381-1)では、ステップS381-26で減算有効時間タイマが0でない場合に処理が終了するのに対し、変形例2では
図68に示す処理に移る。
【0504】
図68に示すように、減算有効時間タイマが0でない場合(ステップS381-6でNo)、ステップS1101で枠制御部111は、Cレジスタが0であるかを判定する。
Cレジスタの値が0でない場合(ステップS1101でNo)、すなわち、ステップS381-23で格納されたスイッチ押下カウンタの値が0でない場合、枠制御部111は、ステップS1102でCレジスタの値(ステップS381-23で格納されたスイッチ押下カウンタの値)を計数減算値とする。
【0505】
枠制御部111は、ステップS1103で管理遊技球数から1減算した値がCレジスタの値未満であるかを判定する。ここでは、管理遊技球数から1減算することにより、減算有効時間タイマが0になるまでの期間に減算出口スイッチ31cが遊技球を検出しても管理遊技球数から、ここでの計数スイッチ23の操作に基づく減算後に遊技球の検出による減算が可能であるかを判定している。
【0506】
管理遊技球数から1減算した値がCレジスタの値未満でない場合(ステップS1103でNo)、枠制御部111は、計数減算設定処理(ステップS381-1B)を終了する。
管理遊技球数から1減算した値がCレジスタの値未満である場合(ステップS1103でYes)、枠制御部111は、ステップS1104で管理遊技球数から1減算した値を計数減算値とし、計数減算設定処理(ステップS381-1B)を終了する。これにより、管理遊技球数から計数減算値が減算されても、管理遊技球数は1となるため、減算出口スイッチ31cが遊技球を検出したことによる管理遊技球数の1減算が可能となる。
【0507】
また、Cレジスタの値が0である場合(ステップS1101でYes)、すなわち、ステップS381-23で格納されたスイッチ押下カウンタの値が0である場合、枠制御部111は、ステップS1105で計数スイッチ検知フラグが0であるかを判定する。
計数スイッチ検知フラグが0でない場合(ステップS1105でNo)、枠制御部111は、ステップS1106で押下時間タイマが500msに相当する値(250)以上であるかを判定する。
【0508】
押下時間タイマが500msに相当する値(250)以上である場合(ステップS1106でYes)、枠制御部111は、ステップS1107で計数減算値を250とし、ステップS1108で計数中フラグをONにする。また、枠制御部111は、計数中フラグ信号を、主制御基板100を介して、又は、直接、演出制御基板120に送信する。
【0509】
計数スイッチ検知フラグが0である場合(ステップS1105でYes)、又は、押下時間タイマが500msに相当する値(250)以上でない場合(ステップS1106でNo)、枠制御部111は、計数減算値に250を入れることなく、また、計数中フラグをONにすることなく、計数減算設定処理(ステップS381-1B)を終了する。
【0510】
枠制御部111は、ステップS1109で管理遊技球数から1減算した値が250未満であるかを判定する。ここでは、管理遊技球数から1減算することにより、減算有効時間タイマが0になるまでの期間に減算出口スイッチ31cが遊技球を検出しても管理遊技球数から、ここでの計数スイッチ23の操作に基づく減算(250減算)後に遊技球の検出による減算が可能であるかを判定している。
管理遊技球数から1減算した値が250未満である場合(ステップS1109でYes)、枠制御部111は、ステップS1110で計数減算値に管理遊技球数から1減算した値を入れ、計数減算設定処理(ステップS381-1B)を終了する。これにより、管理遊技球数から計数減算値が減算されても、管理遊技球数は1となるため、減算出口スイッチ31cが遊技球を検出したことによる管理遊技球数の1減算が可能となる。
管理遊技球数から1減算した値が250未満でない場合(ステップS1109でNo)、枠制御部111は、計数減算設定処理(ステップS381-1B)を終了する。
【0511】
<16.構成例>
以下では、遊技機1の構成例を説明する。
【0512】
実施形態の遊技機1は次の(構成A1)を有する。
(構成A1)
遊技機1は、遊技球を発射装置に供給する球経路と、遊技球が所定入賞口に入球したことを条件に、特定入賞口が開放される特別遊技の当否抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果に基づいて図柄の変動表示を行う変動表示手段と、抽選手段によって当選結果が得られ図柄が特定表示態様で表示されたときに特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、球経路に伝達される振動を発生させる振動発生手段と、を備え、振動発生手段は、特別遊技の開始所定期間において振動を発生させることが可能である。
【0513】
この(構成A1)の考え方の場合、所定入賞口は特別図柄1始動口41、特別図柄2始動口43に相当し、特定入賞口は大入賞口49に相当する。また、抽選手段は大当り抽選を行う主制御部101に相当し、変動表示手段は特別図柄1表示器63a、特別図柄2表示器63bに特別図柄を変動表示させる主制御部101に相当し、特別遊技実行手段は大当り遊技を実行する主制御部101に相当する。また、球経路は循環機構300内における遊技球が流れる経路に相当し、特別遊技は大当り遊技に相当し、特定表示態様は大当り態様に相当する。また、振動発生手段は振動デバイス501に相当し、開始所定期間はオープニング期間、1回目のラウンド遊技に相当する。
【0514】
図39(a)~(c)、(e)に示したように、振動デバイス501は、大当り遊技が開始されると、オープニング期間及び1回目のラウンド遊技の一方又は双方において振動を発生させる。
これにより、1回目のラウンド遊技が開始されるよりも前又は1回目のラウンド遊技中に循環機構300での球詰まりを解消させることが可能となり、大当り遊技において遊技球が発射されずに遊技者に不利益となってしまうおそれを低減することができる。また、1回目のラウンド遊技において特定領域に遊技球を通過させなくてはならない遊技機1であっても、遊技者に不利益を与えるおそれを手減することができる。
【0515】
実施形態の遊技機1は次の(構成A2)を有する。
(構成A2)
遊技機1は、遊技球を発射装置に供給する球経路と、遊技球が所定入賞口に入球したことを条件に、特定入賞口が開放される特別遊技の当否抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果に基づいて図柄の変動表示を行う変動表示手段と、抽選手段によって当選結果が得られ前記図柄が特定表示態様で表示されたときに特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、球経路に伝達される振動を発生させる振動発生手段と、を備え、振動発生手段は、抽選手段によって当選結果が得られたときの図柄の変動表示中における後半の期間中に振動を発生させることが可能である。
【0516】
この(構成A2)の考え方の場合、所定入賞口は特別図柄1始動口41、特別図柄2始動口43に相当し、特定入賞口は大入賞口49に相当する。また、抽選手段は大当り抽選を行う主制御部101に相当し、変動表示手段は特別図柄1表示器63a、特別図柄2表示器63bに特別図柄を変動表示させる主制御部101に相当し、特別遊技実行手段は大当り遊技を実行する主制御部101に相当する。また、球経路は循環機構300内における遊技球が流れる経路に相当し、特別遊技は大当り遊技に相当し、特定表示態様は大当り態様に相当する。また、振動発生手段は振動デバイス501に相当する。
【0517】
図39(d)、(e)に示したように、振動デバイス501は、大当り当選時の特別図柄変動表示ゲームにおける後半の期間中において振動を発生させる。
これにより、大当り遊技が開始される前に循環機構300での球詰まりを解消させることが可能となり、大当り遊技において遊技球が発射されずに遊技者に不利益となってしまうおそれを低減することができる。また、1回目のラウンド遊技において特定領域に遊技球を通過させなくてはならない遊技機1であっても、遊技者に不利益を与えるおそれを手減することができる。
【0518】
実施形態の遊技機1は、(構成A2)に加えて次の(構成A2-2)を有する。
(構成A2-2)
遊技機1は、振動発生手段は、抽選手段によって当選結果が得られなかったときの図柄の変動表示中における後半の期間中に振動を発生させないことが可能である。
【0519】
図40に示したように、ハズレ時の特別図柄変動表示ゲームでは、振動デバイス501が振動を発生させないようにしてもよい。
このように、遊技者に不利益を与えないハズレ時の特別図柄変動表示ゲームにおける後半の期間中では振動を発生させないようにすることで、消費電力を抑えることが可能となる。
【0520】
実施形態の遊技機1は次の(構成A3)を有する。
(構成A3)
遊技機1は、遊技球を発射装置に供給する球経路と、遊技球が所定入賞口に入球したことを条件に、特定入賞口が開放される特別遊技の当否抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果に基づいて図柄の変動表示を行う変動表示手段と、抽選手段によって当選結果が得られ図柄が特定表示態様で表示されたときに特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、球経路に伝達される振動を発生させる振動発生手段と、を備え、振動発生手段は、電源が投入されたことに基づいて振動を発生させることが可能である。
【0521】
この(構成A3)の考え方の場合、所定入賞口は特別図柄1始動口41、特別図柄2始動口43に相当し、特定入賞口は大入賞口49に相当する。また、抽選手段は大当り抽選を行う主制御部101に相当し、変動表示手段は特別図柄1表示器63a、特別図柄2表示器63bに特別図柄を変動表示させる主制御部101に相当し、特別遊技実行手段は大当り遊技を実行する主制御部101に相当する。また、球経路は循環機構300内における遊技球が流れる経路に相当し、特別遊技は大当り遊技に相当し、特定表示態様は大当り態様に相当する。また、振動発生手段は振動デバイス501に相当する。
【0522】
図38に示したように、振動デバイス501fは電源投入時において振動を発生させる。
これにより、遊技機1では、長期停止することで遊技球が循環機構300で詰まっていたとしてもその球詰まりを解消することができる。また、遊技機1は、電源投入時における球詰まりによって遊技が開始できなくなってしまうことを低減することで、稼働効率を向上することが可能となる。
【0523】
実施形態の遊技機1は、(構成A3)に加えて次の(構成A3-2)を有する。
(構成A3-2)
遊技機1は、電源が遮断された後も記憶情報を保持可能な記憶手段を備え、振動発生手段は、電源が投入されたときに記憶手段に記憶された情報に基づいて遊技が再開されるバックアップ復帰、及び、電源が投入されたときにラムクリアを行うラムクリア復帰のいずれの場合も振動を発生させる。
【0524】
この(構成A3-2)の考え方の場合、記憶手段は主制御部101のRWMに相当し、ラムクリアはRWMクリアに相当する。
電源投入時においては、バックアップ復帰時であってもRWMクリア復帰時であっても振動デバイス501が振動を発生させる。
これにより、遊技機1では、主制御部101がラムクリア復帰した場合であっても、RWMクリア復帰した場合であっても振動を発生させることで、遊技機1が長期停止することで遊技球が循環機構300で詰まっていたとしてもその球詰まりを解消することができる。また、遊技機1では、電源投入時における球詰まりによって遊技が開始できなくなってしまうことを低減することで、稼働効率を向上することが可能となる。
【0525】
実施形態の遊技機1は、(構成A3)、(構成A3-2)に加えて次の(構成A3-3)を有する。
(構成A3-3)
遊技機1は、振動発生手段は、バックアップ復帰したときの遊技状態に拘わらず振動を発生させる。
【0526】
これにより、バックアップ復帰したときの遊技状態によらず、遊技球が循環機構300で詰まっていたとしてもその球詰まりを解消することができる。特に、大当り遊技中にバックアップ復帰が行われた場合において、遊技球が球詰まりにより発射されずに遊技者に不利益を与えてしまうおそれを低減することが可能となる。
【0527】
実施形態の遊技機1は次の(構成B1)を有する。
(構成B1)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、内枠に設けられ、遊技球を発射装置に供給する球経路と、前枠に設けられ、振動を発生させる振動発生手段と、振動発生手段により発生された振動を前枠から内枠に伝達させる振動伝達手段と、を備える。
【0528】
この(構成B1)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、球経路は循環機構300内における遊技球が流れる経路に相当し、振動発生手段は振動デバイス501に相当し、振動伝達手段は振動伝達部503に相当する。
【0529】
遊技機1では、遊技球を遊技機1内で循環させる循環機構300が内枠5に設けられているとともに、内枠5には遊技盤9が設けられている。従って、内枠5に振動デバイス501を設けることがスペース的に困難であるとともに、内枠5に振動デバイス501を設けた場合に、球詰まりが発生しやすい箇所に振動を伝達させるようにすることも困難である。
【0530】
そこで、遊技機1では、前枠7に振動デバイス501を設けるとともに、振動デバイス501で発生した振動を前枠7から内枠5に伝達させる振動伝達部503を設けるようにした。
【0531】
これにより、球詰まりを解消させるための振動デバイス501を内枠5に設けなくてよく、内枠5に設けられる各部のレイアウトを容易にすることができる。また、前枠7は内枠5に比べて部品を配置するスペースがあるため、球詰まりが発生するおそれがある循環機構300に振動を効率よく伝達させる位置に振動デバイス501及び振動伝達部503を配置することができる。
【0532】
実施形態の遊技機1は、(構成B1)に加えて次の(構成B1-2)を有する。
(構成B1-2)
遊技機1は、球経路は、遊技球が誘導される複数の経路が合流する合流部を有し、振動伝達手段は、前記合流部と対向する位置に配置される。
【0533】
振動伝達部503が合流部303と対向する位置に配置されているため、振動デバイス501で発生された振動が振動伝達部503を介して合流部303に伝達される際に、直接的に合流部303に振動を伝達することが可能となる。
【0534】
合流部303は、ファール球合流経路344から合流部経路342に遊技球が合流されるため球詰まりが発生しやすい。このように、球詰まりが発生しやすい合流部303に振動を伝えやすくすることで、球詰まりを解消しやすくし、遊技者が不利益となるおそれをより低減することができる。
【0535】
実施形態の遊技機1は、(構成B1)、(構成B1-2)に加えて次の(構成B1-3)を有する。
(構成B1-3)
遊技機1は、振動伝達手段は、左右方向の異なる位置に複数設けられる。
【0536】
振動伝達部503は、左右方向の略中央に振動伝達部材511a及び被振動伝達部材513aが配置されているとともに、右端側に振動伝達部材511b及び被振動伝達部材513bが配置されている。
【0537】
このように、振動伝達部503が左右方向の異なる位置に複数設けられていることにより、振動デバイス501で発生した振動を循環機構300に異なる経路から伝達することが可能となる。これにより、循環機構300では異なる方向から異なる振動が加えられることになるため、球詰まりをより解消しやすくすることができる。
【0538】
実施形態の遊技機1は、(構成B1)、(構成B1-2)、(構成B1-3)に加えて次の(構成B1-4)を有する。
(構成B1-4)
遊技機1は、振動伝達手段は、前枠に設けられた第1部材と、内枠に設けられた第2部材とを備え、第1部材と第2部材とは異なる材質で含んで構成される。
【0539】
この(構成B1-4)の考え方の場合、第1部材は振動伝達部材511に相当し、第2部材は被振動伝達部材513に相当する。
【0540】
振動伝達部材511a及び振動伝達部材511bは樹脂材により形成されており、被振動伝達部材513a及び被振動伝達部材513bは樹脂材の表面に金属プレートが取り付けられている。
【0541】
このように、振動伝達部材511及び被振動伝達部材513を異なる材質を含んで構成されることにより、振動を伝達する際の摩耗を低減することができる。
【0542】
実施形態の遊技機1は、(構成B1)、(構成B1-2)、(構成B1-3)、(構成B1-4)に加えて次の(構成B1-5)を有する。
(構成B1-5)
遊技機1は、振動伝達手段は、球経路を形成する部材に当接される。
【0543】
この(構成B1-5)の考え方の場合、球経路を形成する部材はフレーム部306に相当する。
【0544】
被振動伝達部材513はフレーム部306と一体的に形成されているため、振動デバイス501から発せられた振動が被振動伝達部材513を通じてフレーム部306に直接伝達されることになる。従って、球詰まりをより解消することが可能となる。
【0545】
実施形態の遊技機1は次の(構成B2)を有する。
(構成B2)
遊技機1は、遊技球を発射装置に供給する球経路と、振動を球経路に与える振動手段と、を備え、振動手段は、遊技機本体の左右方向において球経路の左端と右端との間に配置される。
【0546】
この(構成B2)の考え方の場合、球経路は循環機構300内における遊技球が流れる経路に相当し、振動手段は振動デバイス501及び振動伝達部503に相当する。
【0547】
振動デバイス501及び振動伝達部503は、左右方向において循環機構300の左端と右端との間に配置されている。すなわち、振動デバイス501及び振動伝達部503は、循環機構300と対向する位置に配置されている。
【0548】
これにより、振動デバイス501で発生させた振動が振動伝達部503を介して循環機構300に伝達する際の伝達ロスを減らすことができる。従って、効率よく球詰まりを解消することができる。
【0549】
実施形態の遊技機1は次の(構成B3)を有する。
(構成B3)
遊技機1は、遊技球を発射装置に供給する球経路と、振動を球経路に与える振動手段と、を備え、振動手段は、遊技機本体の左右方向における略中央に配置される。
【0550】
この(構成B3)の考え方の場合、球経路は循環機構300内における遊技球が流れる経路に相当し、振動手段は振動デバイス501及び振動伝達部503に相当する。
【0551】
振動デバイス501及び振動伝達部503は、左右方向において略中央(遊技機1の左右方向の幅Wに三等分したうちの真中部分)に配置されている。
【0552】
これにより、振動デバイス501で発生させた振動が振動伝達部503を介して循環機構300に伝達する際の伝達ロスを減らすことができる。従って、効率よく球詰まりを解消することができる。
【0553】
実施形態の遊技機1は次の(構成C1)を有する。
(構成C1)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、前枠に設けられ、第1配線を介して内枠の基板に接続される中継基板と、前枠に設けられ、第2配線を介して前記中継基板に接続され遊技者の操作を受け付けるハンドル装置と、前枠に設けられ、第3配線を介して中継基板に接続され遊技価値数を表示する遊技価値数表示手段と、を備え、第3配線は前記第2配線より本数が多く、中継基板は、前枠において遊技機本体の左右方向におけるヒンジ手段側に配置され、第3配線の長さが第2配線より短くなるように遊技価値数表示手段がハンドル装置より中継基板に近い位置に配置される。
【0554】
この(構成C1)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、内枠の基板は内枠中継基板601に相当し、中継基板は前枠中継基板602に相当し、遊技価値数表示手段は遊技球数表示器21に相当し、第1配線は伝送ケーブル622に相当し、第2配線は伝送ケーブル623に相当し、第3配線は伝送ケーブル626に相当する。
【0555】
伝送ケーブル623の本数は8本であり、伝送ケーブル626の本数は14本であるため、伝送ケーブル626は伝送ケーブル623より本数が多い(
図43参照)。
前枠中継基板602は、左右方向においてヒンジ機構4側に配置されている。そして、遊技球数表示器21は、伝送ケーブル626が伝送ケーブル623より短くなるようにハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置されている(
図41参照)。
【0556】
このように、本数が相対的に多い伝送ケーブル626が短くなるように、遊技球数表示器21をハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置することで、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の合計長さを短くすることが可能となる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量を減らすことができるとともに、低コスト化を図ることができる。かくして遊技機1では、配線の効率化を図ることができる。
【0557】
実施形態の遊技機1は次の(構成C1-2)を有する。
(構成C1-2)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、前枠に設けられ、第1配線を介して内枠の基板に接続される中継基板と、前枠に設けられ、第2配線を介して中継基板に接続され遊技者の操作を受け付けるハンドル装置と、前枠に設けられ、第3配線を介して中継基板に接続され遊技価値数を表示する遊技価値数表示手段と、を備え、第3配線は前記第2配線より本数が多く、中継基板は、前枠において遊技機本体の左右方向におけるヒンジ手段側に配置され、第3配線の長さが第2配線より短くなるように遊技価値数表示手段がハンドル装置より中継基板に近い位置に配置され、中継基板は、第1配線が接続される第1コネクタと、第2配線が接続される第2コネクタと、第3配線が接続される第3コネクタと、を備え、第3コネクタは、中継基板において第2コネクタよりヒンジ手段側に配置される。
【0558】
この(構成C1-2)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、内枠の基板は内枠中継基板601に相当し、中継基板は前枠中継基板602に相当し、遊技価値数表示手段は遊技球数表示器21に相当し、第1配線は伝送ケーブル622に相当し、第2配線は伝送ケーブル623に相当し、第3配線は伝送ケーブル626に相当する。
第1コネクタはコネクタ611に相当し、第2コネクタはコネクタ612に相当し、第3コネクタは615に相当する。
【0559】
伝送ケーブル623の本数は8本であり、伝送ケーブル626の本数は14本であるため、伝送ケーブル626は伝送ケーブル623より本数が多い(
図43参照)。
前枠中継基板602は、左右方向においてヒンジ機構4側に配置されている。そして、遊技球数表示器21は、伝送ケーブル626が伝送ケーブル623より短くなるようにハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置されている(
図41参照)。
【0560】
このように、本数が相対的に多い伝送ケーブル626が短くなるように、遊技球数表示器21をハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置することで、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の合計長さを短くすることが可能となる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量を減らすことができるとともに、低コスト化を図ることができる。かくして遊技機1では、配線の効率化を図ることができる。
【0561】
また、コネクタ615がコネクタ612よりヒンジ機構4側に配置されていることにより(
図44参照)、コネクタ615を遊技球数表示器21に近づけ、かつ、コネクタ612をハンドル装置19に近づけることができる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626をより短くすることができ、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量をさらに減らすことができるとともに、低コスト化をさらに図ることができる。
また、接続先であるハンドル装置19及び遊技球数表示器21の位置に応じてコネクタ612及びコネクタ615の位置を設定することにより、前枠中継基板602の配線パターンを簡素化することができるとともに、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の交差をなくすことができる。
【0562】
実施形態の遊技機1は次の(構成C1-3)を有する。
(構成C1-3)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、前枠に設けられ、第1配線を介して内枠の基板に接続される中継基板と、前枠に設けられ、第2配線を介して前記中継基板に接続され遊技者の操作を受け付けるハンドル装置と、前枠に設けられ、第3配線を介して中継基板に接続され遊技価値数を表示する遊技価値数表示手段と、を備え、第3配線は前記第2配線より本数が多く、中継基板は、前枠において遊技機本体の左右方向におけるヒンジ手段側に配置され、第3配線の長さが第2配線より短くなるように遊技価値数表示手段がハンドル装置より中継基板に近い位置に配置され、中継基板は、第1配線が接続される第1コネクタと、第2配線が接続される第2コネクタと、第3配線が接続される第3コネクタと、を備え、遊技価値数表示手段は、中継基板より上方に配置され、第3コネクタは、中継基板において第1コネクタより上方に配置される。
【0563】
この(構成C1)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、内枠の基板は内枠中継基板601に相当し、中継基板は前枠中継基板602に相当し、遊技価値数表示手段は遊技球数表示器21に相当し、第1配線は伝送ケーブル622に相当し、第2配線は伝送ケーブル623に相当し、第3配線は伝送ケーブル626に相当する。
第1コネクタはコネクタ611に相当し、第2コネクタはコネクタ612に相当し、第3コネクタは615に相当する。
【0564】
伝送ケーブル623の本数は8本であり、伝送ケーブル626の本数は14本であるため、伝送ケーブル626は伝送ケーブル623より本数が多い(
図43参照)。
前枠中継基板602は、左右方向においてヒンジ機構4側に配置されている。そして、遊技球数表示器21は、伝送ケーブル626が伝送ケーブル623より短くなるようにハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置されている(
図41参照)。
【0565】
このように、本数が相対的に多い伝送ケーブル626が短くなるように、遊技球数表示器21をハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置することで、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の合計長さを短くすることが可能となる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量を減らすことができるとともに、低コスト化を図ることができる。かくして遊技機1では、配線の効率化を図ることができる。
【0566】
また、遊技球数表示器21は前枠中継基板602よりも上方に配置されており、コネクタ615はコネクタ611の上方に配置されていることにより(
図44参照)、コネクタ615と遊技球数表示器21とを近づけることができる。
これにより、前枠中継基板602と遊技球数表示器21とを結ぶ伝送ケーブル626をより短くすることができ、伝送ケーブル626の部材量をさらに減らすことで低コスト化をさらに図ることができる。
また、接続先である遊技球数表示器21の位置に応じてコネクタ615の位置を設定することにより、前枠中継基板602の配線パターンを簡素化することができるとともに、伝送ケーブル622及び伝送ケーブル626の交差をなくすことができる。
【0567】
実施形態の遊技機1は次の(構成C1-4)を有する。
(構成C1-4)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、前枠に設けられ、第1配線を介して内枠の基板に接続される中継基板と、前枠に設けられ、第2配線を介して前記中継基板に接続され遊技者の操作を受け付けるハンドル装置と、前枠に設けられ、第3配線を介して中継基板に接続され遊技価値数を表示する遊技価値数表示手段と、を備え、第3配線は前記第2配線より本数が多く、中継基板は、前枠において遊技機本体の左右方向におけるヒンジ手段側に配置され、第3配線の長さが第2配線より短くなるように遊技価値数表示手段がハンドル装置より中継基板に近い位置に配置され、中継基板は、第1配線が接続される第1コネクタと、第2配線が接続される第2コネクタと、第3配線が接続される第3コネクタと、を備え、第1コネクタは、長手方向が左右方向に沿うように配置されるとともに、第2配線に接続されるハンドル関連端子と、第3配線に接続される表示関連端子とを備え、表示関連端子がハンドル関連端子よりヒンジ手段側に配置される。
【0568】
この(構成C1-4)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、内枠の基板は内枠中継基板601に相当し、中継基板は前枠中継基板602に相当し、遊技価値数表示手段は遊技球数表示器21に相当し、第1配線は伝送ケーブル622に相当し、第2配線は伝送ケーブル623に相当し、第3配線は伝送ケーブル626に相当する。
第1コネクタはコネクタ611に相当し、第2コネクタはコネクタ612に相当し、第3コネクタは615に相当する。
ハンドル関連端子はハンドル接続端子群611aに相当し、表示関連端子は遊技球数表示器接続端子611bに相当する。
【0569】
伝送ケーブル623の本数は8本であり、伝送ケーブル626の本数は14本であるため、伝送ケーブル626は伝送ケーブル623より本数が多い(
図43参照)。
前枠中継基板602は、左右方向においてヒンジ機構4側に配置されている。そして、遊技球数表示器21は、伝送ケーブル626が伝送ケーブル623より短くなるようにハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置されている(
図41参照)。
【0570】
このように、本数が相対的に多い伝送ケーブル626が短くなるように、遊技球数表示器21をハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置することで、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の合計長さを短くすることが可能となる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量を減らすことができるとともに、低コスト化を図ることができる。かくして遊技機1では、配線の効率化を図ることができる。
【0571】
また、コネクタ611において遊技球数表示器接続端子611bがハンドル接続端子群611aよりヒンジ機構4側に配置されていることにより(
図45参照)、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626をより短くすることができ、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量をさらに減らすことができるとともに、低コスト化をさらに図ることができる。
さらに、前枠中継基板602の配線パターンを効率よく配線することができるとともに、配線パターンの交差が少なくなりスルーホールを減らすことができる。
【0572】
実施形態の遊技機1は次の(構成C2)を有する。
(構成C2)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、前枠に設けられ、第1配線を介して内枠の基板に接続される中継基板と、前枠に設けられ、第2配線を介して前記中継基板に接続され遊技者の操作を受け付けるハンドル装置と、前枠に設けられ、第3配線を介して中継基板に接続され遊技価値数を表示する遊技価値数表示手段と、を備え、第3配線は前記第2配線より本数が多く、遊技価値数表示手段は、ハンドル装置よりヒンジ手段に近い位置に配置され、第3配線の長さが第2配線より短くなるように中継基板が前記ハンドル装置より遊技価値数表示手段に近い位置に配置される。
【0573】
この(構成C2)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、内枠の基板は内枠中継基板601に相当し、中継基板は前枠中継基板602に相当し、遊技価値数表示手段は遊技球数表示器21に相当し、第1配線は伝送ケーブル622に相当し、第2配線は伝送ケーブル623に相当し、第3配線は伝送ケーブル626に相当する。
【0574】
伝送ケーブル623の本数は8本であり、伝送ケーブル626の本数は14本であるため、伝送ケーブル626は伝送ケーブル623より本数が多い。
遊技球数表示器21は、ハンドル装置19よりヒンジ機構4に近い位置に配置されている(
図41参照)。遊技球数表示器21は、伝送ケーブル626が伝送ケーブル622より短くなるようにハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置されている。
【0575】
このように、本数が相対的に多い伝送ケーブル626が短くなるように、遊技球数表示器21をハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置することで、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の合計長さを短くすることが可能となる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量を減らすことができるとともに、低コスト化を図ることができる。かくして遊技機1では、配線の効率化を図ることができる。かくして遊技機1では、配線の効率化を図ることができる。
【0576】
実施形態の遊技機1は次の(構成C2-2)を有する。
(構成C2-2)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、前枠に設けられ、第1配線を介して内枠の基板に接続される中継基板と、前枠に設けられ、第2配線を介して前記中継基板に接続され遊技者の操作を受け付けるハンドル装置と、前枠に設けられ、第3配線を介して中継基板に接続され遊技価値数を表示する遊技価値数表示手段と、を備え、第3配線は前記第2配線より本数が多く、遊技価値数表示手段は、ハンドル装置よりヒンジ手段に近い位置に配置され、第3配線の長さが第2配線より短くなるように中継基板が前記ハンドル装置より遊技価値数表示手段に近い位置に配置され、中継基板は、第1配線が接続される第1コネクタと、第2配線が接続される第2コネクタと、第3配線が接続される第3コネクタと、を備え、第3コネクタは、中継基板において第2コネクタよりヒンジ手段側に配置される。
【0577】
この(構成C2-2)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、内枠の基板は内枠中継基板601に相当し、中継基板は前枠中継基板602に相当し、遊技価値数表示手段は遊技球数表示器21に相当し、第1配線は伝送ケーブル622に相当し、第2配線は伝送ケーブル623に相当し、第3配線は伝送ケーブル626に相当する。
第1コネクタはコネクタ611に相当し、第2コネクタはコネクタ612に相当し、第3コネクタは615に相当する。
【0578】
伝送ケーブル623の本数は8本であり、伝送ケーブル626の本数は14本であるため、伝送ケーブル626は伝送ケーブル623より本数が多い。
遊技球数表示器21は、ハンドル装置19よりヒンジ機構4に近い位置に配置されている(
図41参照)。遊技球数表示器21は、伝送ケーブル626が伝送ケーブル622より短くなるようにハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置されている。
【0579】
このように、本数が相対的に多い伝送ケーブル626が短くなるように、遊技球数表示器21をハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置することで、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の合計長さを短くすることが可能となる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量を減らすことができるとともに、低コスト化を図ることができる。かくして遊技機1では、配線の効率化を図ることができる。
【0580】
また、コネクタ615がコネクタ612よりヒンジ機構4側に配置されていることにより(
図44参照)、コネクタ615を遊技球数表示器21に近づけ、かつ、コネクタ612をハンドル装置19に近づけることができる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626をより短くすることができ、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量をさらに減らすことができるとともに、低コスト化をさらに図ることができる。
また、接続先であるハンドル装置19及び遊技球数表示器21の位置に応じてコネクタ612及びコネクタ615の位置を設定することにより、前枠中継基板602の配線パターンを簡素化することができるとともに、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の交差をなくすことができる。
【0581】
実施形態の遊技機1は次の(構成C2-3)を有する。
(構成C2-3)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、前枠に設けられ、第1配線を介して内枠の基板に接続される中継基板と、前枠に設けられ、第2配線を介して前記中継基板に接続され遊技者の操作を受け付けるハンドル装置と、前枠に設けられ、第3配線を介して中継基板に接続され遊技価値数を表示する遊技価値数表示手段と、を備え、第3配線は前記第2配線より本数が多く、遊技価値数表示手段は、ハンドル装置よりヒンジ手段に近い位置に配置され、第3配線の長さが第2配線より短くなるように中継基板がハンドル装置より遊技価値数表示手段に近い位置に配置され、中継基板は、第1配線が接続される第1コネクタと、第2配線が接続される第2コネクタと、第3配線が接続される第3コネクタと、を備え、遊技価値数表示手段は、中継基板より上方に配置され、第3コネクタは、中継基板において第1コネクタより上方に配置される。
【0582】
この(構成C2-3)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、内枠の基板は内枠中継基板601に相当し、中継基板は前枠中継基板602に相当し、遊技価値数表示手段は遊技球数表示器21に相当し、第1配線は伝送ケーブル622に相当し、第2配線は伝送ケーブル623に相当し、第3配線は伝送ケーブル626に相当する。
第1コネクタはコネクタ611に相当し、第2コネクタはコネクタ612に相当し、第3コネクタは615に相当する。
【0583】
伝送ケーブル623の本数は8本であり、伝送ケーブル626の本数は14本であるため、伝送ケーブル626は伝送ケーブル623より本数が多い。
遊技球数表示器21は、ハンドル装置19よりヒンジ機構4に近い位置に配置されている(
図41参照)。遊技球数表示器21は、伝送ケーブル626が伝送ケーブル622より短くなるようにハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置されている。
【0584】
このように、本数が相対的に多い伝送ケーブル626が短くなるように、遊技球数表示器21をハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置することで、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の合計長さを短くすることが可能となる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量を減らすことができるとともに、低コスト化を図ることができる。かくして遊技機1では、配線の効率化を図ることができる。
【0585】
また、遊技球数表示器21は前枠中継基板602よりも上方に配置されており、コネクタ615はコネクタ611の上方に配置されていることにより(
図44参照)、コネクタ615と遊技球数表示器21とを近づけることができる。
これにより、前枠中継基板602と遊技球数表示器21とを結ぶ伝送ケーブル626をより短くすることができ、伝送ケーブル626の部材量をさらに減らすことで低コスト化をさらに図ることができる。
また、接続先である遊技球数表示器21の位置に応じてコネクタ615の位置を設定することにより、前枠中継基板602の配線パターンを簡素化することができるとともに、伝送ケーブル622及び伝送ケーブル626の交差をなくすことができる。
【0586】
実施形態の遊技機1は次の(構成C2-4)を有する。
(構成C2-4)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、前枠に設けられ、第1配線を介して内枠の基板に接続される中継基板と、前枠に設けられ、第2配線を介して前記中継基板に接続され遊技者の操作を受け付けるハンドル装置と、前枠に設けられ、第3配線を介して中継基板に接続され遊技価値数を表示する遊技価値数表示手段と、を備え、第3配線は前記第2配線より本数が多く、遊技価値数表示手段は、ハンドル装置よりヒンジ手段に近い位置に配置され、第3配線の長さが第2配線より短くなるように中継基板がハンドル装置より遊技価値数表示手段に近い位置に配置され、中継基板は、第1配線が接続される第1コネクタと、第2配線が接続される第2コネクタと、第3配線が接続される第3コネクタと、を備え、第1コネクタは、長手方向が左右方向に沿うように配置されるとともに、第2配線に接続されるハンドル関連端子と、第3配線に接続される表示関連端子とを備え、表示関連端子がハンドル関連端子よりヒンジ手段側に配置される。
【0587】
この(構成C2-4)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、内枠の基板は内枠中継基板601に相当し、中継基板は前枠中継基板602に相当し、遊技価値数表示手段は遊技球数表示器21に相当し、第1配線は伝送ケーブル622に相当し、第2配線は伝送ケーブル623に相当し、第3配線は伝送ケーブル626に相当する。
第1コネクタはコネクタ611に相当し、第2コネクタはコネクタ612に相当し、第3コネクタは615に相当する。
ハンドル関連端子はハンドル接続端子群611aに相当し、表示関連端子は遊技球数表示器接続端子611bに相当する。
【0588】
伝送ケーブル623の本数は8本であり、伝送ケーブル626の本数は14本であるため、伝送ケーブル626は伝送ケーブル623より本数が多い。
遊技球数表示器21は、ハンドル装置19よりヒンジ機構4に近い位置に配置されている(
図41参照)。遊技球数表示器21は、伝送ケーブル626が伝送ケーブル622より短くなるようにハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置されている。
【0589】
このように、本数が相対的に多い伝送ケーブル626が短くなるように、遊技球数表示器21をハンドル装置19より前枠中継基板602に近い位置に配置することで、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の合計長さを短くすることが可能となる。これにより、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量を減らすことができるとともに、低コスト化を図ることができる。かくして遊技機1では、配線の効率化を図ることができる。
【0590】
また、コネクタ611において遊技球数表示器接続端子611bがハンドル接続端子群611aよりヒンジ機構4側に配置されていることにより(
図45参照)、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626をより短くすることができ、伝送ケーブル623及び伝送ケーブル626の部材量をさらに減らすことができるとともに、低コスト化をさらに図ることができる。
さらに、前枠中継基板602の配線パターンを効率よく配線することができるとともに、配線パターンの交差が少なくなりスルーホールを減らすことができる。
【0591】
実施形態の遊技機1は次の(構成D1)を有する。
(構成D1)
遊技機1は、発射装置から発射され遊技領域に到達しなかった球技球を検出する第1スイッチと、発射装置の発射位置に導かれる遊技球を検出する第2スイッチと、第1スイッチ及び第2スイッチからそれぞれ入力される検出信号に基づき、第1スイッチ及び第2スイッチのスイッチ入力の有無をそれぞれ判定する入力判定手段と、入力判定手段の判定結果に基づいて遊技価値数を管理する管理手段と、を備え、入力判定手段は、第1スイッチ及び第2スイッチに対するスイッチ入力の有無の判定条件を異ならせる。
【0592】
この(構成D1)の考え方の場合、第1スイッチはファール球スイッチ33cに相当し、第2スイッチは減算出口スイッチ31cに相当し、入力判定手段はスイッチ検知処理(ステップS407:
図17、
図19参照)及び減算機構制御処理(ステップS408:
図21参照)を実行する枠制御部111に相当し、管理手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、遊技価値数は管理遊技球数に相当する。
【0593】
枠制御部111は、ファール球スイッチ33cについてONエッジの立ち上がりから3回連続で検出信号がONであるときに遊技球を検出したと判定する一方、減算出口スイッチ31cについてはONエッジの立ち上がりを検出したときに遊技球を検出したと判定する(
図17、
図19参照)。このように、枠制御部111は、ファール球スイッチ33cと減算出口スイッチ31cとでスイッチ入力の有無の判定条件を異ならせている。
【0594】
ファール球スイッチ33cが遊技球を検出した場合には管理遊技球数を1加算するため、不正(所謂ゴト)が行われる可能性が高いことから、減算出口スイッチ31cよりも判定条件を厳しくすることで不正に管理遊技球数が加算されることを低減することができる。
【0595】
実施形態の遊技機1は(構成D1)に加えて次の(構成D1-2)を有する。
(構成D1-2)
遊技機1は、管理手段は、遊技価値数を計数管理するものであり、第1スイッチが遊技球を検出した場合に遊技価値数を加算し、第2スイッチが遊技球を検出した場合に遊技価値数を減算する。
【0596】
枠制御部111は、ファール球スイッチ33cで遊技球を検出した場合には管理遊技球数を1加算し、減算出口スイッチ31cで遊技球を検出した場合には管理遊技球数を1減算する。
【0597】
ファール球スイッチ33cが遊技球を検出した場合には管理遊技球数を1加算するため、不正(所謂ゴト)が行われる可能性が高いことから、減算出口スイッチ31cよりも判定条件を厳しくすることで不正を起こりにくくすることができる。
【0598】
実施形態の遊技機1は(構成D1)、(構成D1-2)に加えて次の(構成D1-3)を有する。
(構成D1-3)
遊技機1は、入力判定手段は、検出信号の所定回数のオンレベル判定を条件に第1スイッチ及び第2スイッチが遊技球をそれぞれ検出したと判断し、第1スイッチの検出信号に対する所定回数は、第2スイッチの検出信号に対する所定回数より多い。
【0599】
枠制御部111は、ファール球スイッチ33cについてはONエッジの立ち上がりから3回連続で検出信号がONであるときに遊技球を検出したと判定する一方、減算出口スイッチ31cについてはONエッジの立ち上がりを検出したときに遊技球を検出したと判定する。このように、枠制御部111は、ファール球スイッチ33cの検出信号に対する判定回数(3回)を減算出口スイッチ31cの検出信号に対する判定回数(1回)よりも多くしている。
【0600】
ファール球スイッチ33cが遊技球を検出した場合には管理遊技球数を1加算するため、不正(所謂ゴト)が行われる可能性が高いことから、減算出口スイッチ31cよりも判定条件を厳しくすることで不正を起こりにくくすることができる。
【0601】
実施形態の遊技機1は次の(構成D2)を有する。
(構成D2)
遊技機1は、遊技盤が配置される内枠と、内枠に対してヒンジ手段を介して接続される前枠とを備える遊技機において、内枠に設けられ、発射装置から発射され遊技領域に到達しなかった球技球を検出する検出スイッチと、前枠に設けられ、電波を検出する電波センサと、を備える。
【0602】
この(構成D2)の考え方の場合、ヒンジ手段はヒンジ機構4に相当し、検出スイッチはファール球スイッチ33cに相当し、電波センサは電波センサ75に相当する。
【0603】
遊技機1では、遊技球を遊技機1内で循環させる循環機構300が内枠5に設けられているとともに、内枠5には遊技盤9が設けられている。従って、内枠5に電波センサ75を設けることが困難である。
【0604】
そこで、遊技機1では、前枠7に電波センサ75を設けることで、減算出口スイッチ31cに対する電波による不正を検出させるための電波センサ75を内枠5に設けなくてよく、内枠5に設けられる各部のレイアウトを容易にすることが可能となる。
【0605】
実施形態の遊技機1は(構成D2)に加えて次の(構成D2-2)を有する。
(構成D2-2)
遊技機1は、前枠において透明板の下方に設けられた板金を備え、板金は、電波センサに対向する部分が切り欠かれている。
【0606】
この(構成D2-2)の考え方の場合、透明板は透明ガラス11に相当する。
【0607】
そして、板金76は、電波センサ75に対向する部分が切りかけられている。板金76は、透明ガラス11の荷重を受けるために金属部材によって形成されている。そのため、板金76が電波センサ75とファール球スイッチ33cとの間に設けられると、電波センサ75がファール球スイッチ33cに対する不正な電波を検出できなくなるおそれがある。
【0608】
そこで、板金76が電波センサ75に対向する部分が切りかけられることで、電波センサ75がファール球スイッチ33cに対する不正な電波を検出することが可能となる。
【0609】
実施形態の遊技機1は(構成D2)、(構成D2-1)に加えて次の(構成D2-2)を有する。
(構成D2-2)
遊技機1は、電波センサは、検出スイッチよりも上方に配置される。
【0610】
電波センサ75がファール球スイッチ33cよりも上方に配置されることで、電波センサ75は、ファール球スイッチ33cに対する不正な電波を検出することが可能となるとともに、遊技盤9に設けられた各種スイッチ(例えば、特別図柄1始動口41、特別図柄2始動口43、大入賞口49)に対する不正な電波を検出することが可能となる。
【0611】
実施形態の遊技機1は(構成D2)、(構成D2-1)、(構成D2-2)に加えて次の(構成D2-3)を有する。
(構成D2-3)
遊技機1は、電波センサ及び検出スイッチは、コイルがそれぞれ設けられており、コイルの中心軸が略同一方向を向くように前後方向に離隔して配置される。
【0612】
電波センサ75及びファール球スイッチ33cは、コイルの中心軸が略同一方向(前後方向)を向くように前後方向に離隔して配置されている。このように、コイルの中心軸が略同一方向を向いて対向配置される場合には、電波センサ75及びファール球スイッチ33cの距離を開ける必要がある。
【0613】
そこで、電波センサ75を前枠7に配置することで、電波センサ75及びファール球スイッチ33cの距離を確保することができ、電波センサ75及びファール球スイッチ33cの一方が他方に干渉を与えることを低減することができる。
【0614】
実施形態の遊技機1は次の(構成D3)を有する。
(構成D3)
遊技機1は、遊技球を遊技領域へ向けて発射する発射装置と、発射装置から発射され遊技領域に到達しなかった球技球を回収するファール球回収手段と、ファール球回収手段により回収された遊技球を検出する第1スイッチと、発射装置の発射位置に導かれる遊技球を検出する第2スイッチと、を備え、ファール球回収手段は、第2スイッチ側に向かって下り傾斜した傾斜部を有し、傾斜部の下流側に第1スイッチが設けられる。
【0615】
この(構成D3)の考え方の場合、ファール球回収手段はファール球回収部302に相当し、第1スイッチはファール球スイッチ33cに相当し、第2スイッチは減算出口スイッチ31cに相当し、傾斜部は傾斜部421cに相当する。
【0616】
そして、傾斜部421cは減算出口スイッチ31cに向かって(右方向に向かって)下り傾斜しているため、ファール球回収部302で回収した遊技球を検出するファール球スイッチ33cを減算出口スイッチ31cの近くに配置することが可能となる。
【0617】
これにより、例えば、ファール球スイッチ33cに対する不正な電波が当てられた場合、減算出口スイッチ31cにもその不正な電波が当てられることになる。従って、ファール球スイッチ33cが不正な電波により遊技球を誤検出した場合に、減算出口スイッチ31cも不正な電波により遊技球を誤検出することになる。
【0618】
従って、ファール球スイッチ33cが誤検出したことにより管理遊技球数が1加算されても、減算出口スイッチ31cが誤検出したことにより管理遊技球数が1減算されることになるため、不正者に対して不正な利益を与えることを防止することができるとともに、遊技店(ホール)の不利益を回避することができる。
【0619】
実施形態の遊技機1は(構成D3)に加えて次の(構成D3-2)を有する。
(構成D3-2)
遊技機1は、第1スイッチは、ファール球回収手段の左右方向の幅内に配置される。
【0620】
不正対策としてファール球スイッチ33cを電波の届かない位置に配置することも考えられるが、このような場合にはファール球を通す経路が複雑になってしまうおそれがある。
【0621】
そこで、ファール球スイッチ33cをファール球回収部302の左右方向の幅内に納めることで、不正を低減しつつファール球を通す経路を省スペース化することができる。
【0622】
実施形態の遊技機1は(構成D3)、(構成D3-2)に加えて次の(構成D3-3)を有する。
(構成D3-3)
遊技機1は、第1スイッチ及び第2スイッチは、コイルがそれぞれ設けられており、コイルの中心軸が略同一方向を向くように左右方向に並べて配置される。
【0623】
減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cは、コイルの中心軸が略同一方向を向くように対向して配置する場合には、互いの干渉を避けるために一定間隔の距離を開ける必要がある。
【0624】
そこで、減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cは、コイルの中心軸が前後方向を向き左右方向に並べて配置することで、減算出口スイッチ31c及びファール球スイッチ33cの一方が他方に干渉を与えることを防止することができる。
【0625】
実施形態の遊技機1は次の(構成E1)を有する。
(構成E1)
遊技機1は、原点位置へ向けて付勢された操作部を原点位置から最大位置までの範囲内で操作可能な操作手段と、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に置かれた遊技球を発射させる発射手段と、操作手段に対する操作に基づいて、球送り手段及び発射手段を駆動制御する発射制御手段と、を備え、発射制御手段は、1回の動作周期において、球送り手段により発射位置に遊技球を送らせた後に、操作部の操作量に基づいた発射強度で遊技球を発射手段により発射させる。
【0626】
この(構成E1)の考え方の場合、操作部はハンドル19aに相当し、操作手段はハンドル装置19に相当し、原点位置はθ0に相当し、最大位置はθMAXに相当する。また、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、発射制御手段は発射制御回路116に相当する。
【0627】
発射制御回路116は、1回の動作周期において、球送りソレノイド31aを駆動させて遊技球を発射位置に送らせた後に、発射ソレノイド31bを駆動させて遊技球を発射させる。
【0628】
これにより、1回の動作周期においては最後に遊技球を発射させることになるため、遊技球が発射位置に残ってしまうといった事態を低減することができる。従って、発射位置に遊技球が残ってしまい遊技に使用されないといった不利益を遊技者に与えてしまうおそれを低減することができる。
【0629】
実施形態の遊技機1は(構成E1)に加えて次の(構成E1-2)を有する。
(構成E1-2)
遊技機1は、発射制御手段は、遊技球を発射させるタイミングにおける操作量に基づく発射強度で遊技球を発射させる。
【0630】
発射制御回路116は、発射位置に遊技球が送られた後、遊技球を発射させるタイミングにおけるハンドル19aの回転角度に基づいた発射強度で遊技球を発射させるように発射ソレノイド31bを制御する。
【0631】
これにより、発射停止スイッチ19cが操作されているか否かに拘わらず、ハンドル19aの回転角度に基づいた発射強度で遊技球を発射させるので、遊技者が意図した発射強度で遊技球を発射させることができる。
【0632】
実施形態の遊技機1は次の(構成E2)を有する。
(構成E2)
遊技機1は、原点位置へ向けて付勢された操作部を原点位置から最大位置までの範囲内で操作可能な操作手段と、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に置かれた遊技球を発射させる発射手段と、操作手段に対する操作に基づいて、球送り手段及び発射手段を駆動制御する発射制御手段と、を備え、発射制御手段は、1回の動作周期において、球送り手段により発射位置に遊技球を送らせた後に、操作部の操作量に基づいた発射強度で遊技球を発射手段により発射させ、所定条件が成立して1回の動作周期が開始した後に操作部が原点位置に移動された場合、遊技球が遊技領域に到達しない発射強度で遊技球を発射手段により発射させる。
【0633】
この(構成E2)の考え方の場合、操作部はハンドル19aに相当し、操作手段はハンドル装置19に相当し、原点位置はθ0に相当し、最大位置はθMAXに相当する。また、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、発射制御手段は発射制御回路116に相当する。
【0634】
発射制御回路116は、1回の動作周期において、球送りソレノイド31aを駆動させて遊技球を発射位置に送らせた後に、発射ソレノイド31bを駆動させて遊技球を発射させる。
【0635】
これにより、1回の動作周期においては最後に遊技球を発射させることになるため、遊技球が発射位置に残ってしまうといった自体を回避することができる。従って、発射位置に遊技球が残ってしまい遊技に使用されないといった不利益を遊技者に与えてしまうおそれを低減することができる。
【0636】
また、発射制御回路116は、1回の動作周期が開始された後にハンドル19aが原点位置に移動された場合、遊技球が遊技領域37に到達しない発射強度で遊技球を発射させる。これにより、発射された遊技球はファール球回収部302によって回収され管理遊技球数が1加算されることになるため、遊技に使用されない遊技球が原点位置に残ってしまうといった不利益を遊技者に与えてしまうことを低減することができる。
【0637】
実施形態の遊技機1は次の(構成E3)を有する。
(構成E3)
遊技機1は、原点位置へ向けて付勢された操作部を原点位置から最大位置までの範囲内で操作可能な操作手段と、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に遊技球を停留させるための発射レールと、発射位置に置かれた遊技球を発射させる発射手段と、操作手段に対する操作に基づいて、球送り手段及び発射手段を駆動制御する発射制御手段と、を備え、発射制御手段は、1回の動作周期において、球送り手段により発射位置に遊技球を送らせた後に、操作部の操作量に基づいた発射強度で遊技球を発射手段により発射させ、所定条件が成立して1回の動作周期が開始した後に操作部が原点位置に移動された場合、発射レールを超え且つ遊技領域に到達しない発射強度で遊技球を発射手段により発射させる。
【0638】
この(構成E3)の考え方の場合、操作部はハンドル19aに相当し、操作手段はハンドル装置19に相当し、原点位置はθ0に相当し、最大位置はθMAXに相当する。また、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、発射制御手段は発射制御回路116に相当する。
【0639】
発射制御回路116は、1回の動作周期において、球送りソレノイド31aを駆動させて遊技球を発射位置に送らせた後に、発射ソレノイド31bを駆動させて遊技球を発射させる。
【0640】
これにより、1回の動作周期においては最後に遊技球を発射させることになるため、遊技球が発射位置に残ってしまうといった自体を回避することができる。従って、発射位置に遊技球が残ってしまい遊技に使用されないといった不利益を遊技者に与えてしまうおそれを低減することができる。
【0641】
また、発射制御回路116は、1回の動作周期が開始された後にハンドル19aが原点位置に移動された場合、遊技球が発射レール407を超え且つ遊技領域37に到達しない発射強度で遊技球を発射させる。これにより、発射された遊技球はファール球回収部302によって回収され管理遊技球数が1加算されることになるため、遊技に使用されない遊技球が原点位置に残ってしまうといった不利益を遊技者に与えてしまうことを低減することができる。また、遊技者が遊技領域37に遊技球を発射させる意思がないにも拘らず、遊技球が遊技領域37に到達してしまうことを防止することができる。
【0642】
実施形態の遊技機1は次の(構成E4)を有する。
(構成E4)
遊技機1は、原点位置へ向けて付勢された操作部を原点位置から最大位置までの範囲内で操作可能な操作手段と、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に置かれた遊技球を発射させる発射手段と、操作手段に対する操作に基づいて、球送り手段及び発射手段を駆動制御する発射制御手段と、を備え、発射制御手段は、操作部の操作量に基づいた発射強度で遊技球を発射手段により発射させ、操作量が所定量以下の場合に操作量によらず所定の最低発射強度で遊技球を発射させ、最低発射強度は、発射された遊技球が遊技領域に到達しない発射強度である。
【0643】
この(構成E4)の考え方の場合、操作部はハンドル19aに相当し、操作手段はハンドル装置19に相当し、原点位置はθ0に相当し、最大位置はθMAXに相当する。また、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、発射制御手段は発射制御回路116に相当する。また、所定量はθ2に相当する。
【0644】
発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度に基づいた発射強度で遊技球を発射させ、ハンドル19aの回転角度がθ2以下の場合には、発射された遊技球が遊技領域37に到達しない最低発射強度で遊技球を発射させる。
【0645】
遊技球が遊技領域37に到達しない最低発射強度で遊技球を発射させることにより、発射された遊技球はファール球回収部302によって回収され管理遊技球数が1加算されることになるため、遊技に使用されない遊技球が原点位置に残ってしまうといった不利益を遊技者に与えてしまうことを低減することができる。
【0646】
実施形態の遊技機1は次の(構成E5)を有する。
(構成E5)
遊技機1は、原点位置へ向けて付勢された操作部を前記原点位置から最大位置までの範囲内で操作可能な操作手段と、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に遊技球を停留させるための発射レールと、発射位置に置かれた遊技球を発射させる発射手段と、操作手段に対する操作に基づいて、球送り手段及び発射手段を駆動制御する発射制御手段と、を備え、発射制御手段は、操作部の操作量に基づいた発射強度で遊技球を発射手段により発射させ、操作量が所定量以下の場合に操作量によらず所定の最低発射強度で遊技球を発射させ、最低発射強度は、発射された遊技球が発射レールを超えかつ遊技領域に到達しない発射強度である。
【0647】
この(構成E5)の考え方の場合、操作部はハンドル19aに相当し、操作手段はハンドル装置19に相当し、原点位置はθ0に相当し、最大位置はθMAXに相当する。また、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、発射制御手段は発射制御回路116に相当する。また、所定量はθ2に相当する。
【0648】
発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度に基づいた発射強度で遊技球を発射させ、ハンドル19aの回転角度がθ2以下の場合には、発射された遊技球が発射レール407を超え且つ遊技領域37に到達しない最低発射強度で遊技球を発射させる。
【0649】
遊技球が発射レール407を超え且つ遊技領域37に到達しない最低発射強度で遊技球を発射させることにより、発射された遊技球はファール球回収部302によって回収され管理遊技球数が1加算されることになるため、遊技に使用されない遊技球が原点位置に残ってしまうといった不利益を遊技者に与えてしまうことを低減することができる。また、遊技者が遊技領域37に遊技球を発射させる意思がないにも拘らず、遊技球が遊技領域37に到達してしまうことを防止することができる。
【0650】
実施形態の遊技機1は次の(構成E6)を有する。
(構成E6)
遊技機1は、原点位置へ向けて付勢された操作部を原点位置から最大位置までの範囲内で操作可能であり、操作部の操作量に基づいて検出値を変化させる操作手段と、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に置かれた遊技球を発射させる発射手段と、操作手段に対する操作に基づいて、球送り手段及び発射手段を駆動制御する発射制御手段と、を備え、発射制御手段は、検出値に基づいた発射強度で遊技球を発射手段により発射させ、検出値が所定値以下の場合に検出値によらず所定の最低発射強度で遊技球を発射させ、発射手段は、供給される電流の電流値に基づいて発射強度を変化させるソレノイドを含み、操作手段は、操作部の操作量が所定量以下の場合でも操作量に応じて検出値を変化させ、射制御手段は、検出値が所定値以下の場合、ソレノイドに供給される電流の電流値を検出値によらず最低発射強度に応じた電流値で変化させない。
【0651】
この(構成E6)の考え方の場合、操作部はハンドル19aに相当し、操作手段はハンドル装置19に相当し、原点位置はθ0に相当し、最大位置はθMAXに相当する。また、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、発射制御手段は発射制御回路116に相当する。また、検出値は電圧であり、所定量はθ2に相当する。
【0652】
発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度に基づいた発射強度で遊技球を発射させ、ハンドル19aの回転角度がθ2以下の場合には、発射された遊技球が遊技領域37に到達しない最低発射強度で遊技球を発射させる。
このとき、ハンドル装置19では、ハンドル19aの回転角度がθ2以下の場合でも回転角度に応じた電圧を発射制御回路116に出力するが、発射制御回路116は、発射ソレノイド31bに供給する電流を最低発射強度に応じた電流値で変化させない。
【0653】
遊技球が遊技領域37に到達しない最低発射強度で遊技球を発射させることにより、発射された遊技球はファール球回収部302によって回収され管理遊技球数が1加算されることになるため、遊技に使用されない遊技球が原点位置に残ってしまうといった不利益を遊技者に与えてしまうことを低減することができる。
また、ハンドル19aの回転角度がθ2以下の場合でも回転角度に応じた電圧が出力されることになるが、発射制御回路116により、最低発射強度に応じた電流値で変化させないようにすることで、構成の簡略化を図ることができる。
【0654】
実施形態の遊技機1は次の(構成E7)を有する。
(構成E7)
遊技機1は、原点位置へ向けて付勢された操作部を原点位置から最大位置までの範囲内で操作可能な操作手段と、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に置かれた遊技球を発射させる発射手段と、操作手段に対する操作に基づいて、球送り手段及び発射手段を駆動制御する発射制御手段と、発射手段により発射された遊技球を案内する誘導レールに沿った所定位置に設けられ、誘導レールに沿って移動した遊技球が衝突する衝突手段と、を備え、発射制御手段は、操作部の操作量に基づいた発射強度で遊技球を発射手段により発射させ、操作量が所定量以上の場合に操作量によらず所定の最大発射強度で遊技球を発射させ、最大発射強度は、発射された遊技球が衝突手段に到達する最低限の発射強度よりも強い。
【0655】
この(構成E7)の考え方の場合、操作部はハンドル19aに相当し、操作手段はハンドル装置19に相当し、原点位置はθ0に相当し、最大位置はθMAXに相当する。また、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、発射制御手段は発射制御回路116に相当する。また、誘導レールは外レール35に相当し、衝突手段は逆流防止部材40に相当する。また、所定量はθ6に相当する。
【0656】
発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度に基づいた発射強度で遊技球を発射させ、ハンドル19aの回転角度がθ6以上の場合には、回転角度によらず、発射された遊技球が逆流防止部材40に到達する最低限の発射強度よりも強い発射強度で遊技球を発射させる。
【0657】
遊技機1では、逆流防止部材40に到達する最低限の発射強度よりも強い発射強度で遊技球を発射させても、発射された遊技球が逆流防止部材40に衝突するため、それ以降の遊技球の落下に変化が起こりにくい。
【0658】
そこで、ハンドル19aの回転角度がθ6以上の場合には、回転角度によらず、発射された遊技球が逆流防止部材40に到達する最低限の発射強度よりも強い発射強度で遊技球を発射させることで、それよりも発射強度を強くすることによる消費電力を抑えることができる。
【0659】
実施形態の遊技機1は次の(構成E8)を有する。
(構成E8)
遊技機1は、原点位置へ向けて付勢された操作部を原点位置から最大位置までの範囲内で操作可能であり、操作部の操作量に基づいて検出値を変化させる操作手段と、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に置かれた遊技球を発射させる発射手段と、操作手段に対する操作に基づいて、球送り手段及び発射手段を駆動制御する発射制御手段と、発射手段により発射された遊技球を案内する誘導レールに沿った所定位置に設けられ、誘導レールに沿って移動した遊技球が衝突する衝突手段と、を備え、発射制御手段は、検出値に基づいた発射強度で遊技球を発射手段により発射させ、検出値が所定値以上の場合に検出値によらず所定の最大発射強度で遊技球を発射させ、発射手段は、供給される電流の電流値に基づいて発射強度を変化させるソレノイドを含み、最大発射強度は、発射された遊技球が衝突手段に到達する最低限の発射強度よりも強く、操作手段は、操作量が所定量以上の場合でも操作量に応じて前記検出値を変化させ、発射制御手段は、操作量が所定量を超えた場合、ソレノイドに供給される電流の電流値を検出値によらず最大発射強度に応じた電流値で変化させない。
【0660】
この(構成E8)の考え方の場合、操作部はハンドル19aに相当し、操作手段はハンドル装置19に相当し、原点位置はθ0に相当し、最大位置はθMAXに相当する。また、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、発射制御手段は発射制御回路116に相当する。また、誘導レールは外レール35に相当し、衝突手段は逆流防止部材40に相当する。また、所定量はθ6に相当する。
【0661】
発射制御回路116は、ハンドル19aの回転角度に基づいた発射強度で遊技球を発射させ、ハンドル19aの回転角度がθ6以上の場合には、回転角度によらず、発射された遊技球が逆流防止部材40に到達する最低限の発射強度よりも強い発射強度で遊技球を発射させる。
このとき、ハンドル装置19では、ハンドル19aの回転角度がθ6以上の場合でも回転角度に応じた電圧を発射制御回路116に出力するが、発射制御回路116は、発射ソレノイド31bに供給する電流を最大発射強度に応じた電流値で変化させない。
【0662】
遊技機1では、逆流防止部材40に到達する最低限の発射強度よりも強い発射強度で遊技球を発射させても、発射された遊技球が逆流防止部材40に衝突するため、それ以降の遊技球の落下に変化が起こりにくい。
【0663】
そこで、ハンドル19aの回転角度がθ6以上の場合には、回転角度によらず、発射された遊技球が逆流防止部材40に到達する最低限の発射強度よりも強い発射強度で遊技球を発射させることで、それよりも発射強度を強くすることによる消費電力を抑えることができる。
また、ハンドル19aの回転角度がθ6以上の場合でも回転角度に応じた電圧が出力されることになるが、発射制御回路116により、最大発射強度に応じた電流値で変化させないようにすることで、構成の簡略化を図ることができる。
【0664】
実施形態の遊技機1は次の(構成F1)を有する。
(構成F1)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに注意喚起を行い、遊技の進行に応じて遊技価値数が0になったときは注意喚起を行わない。
【0665】
この(構成F1)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
【0666】
発射装置31から遊技球が発射されて管理遊技球数が0になった場合に、その度に注意喚起が行われると遊技者に不快感を与えるおそれがあるため、発射装置31から遊技球が発射されて管理遊技球数が0になった場合には注意喚起が行われないようにし、遊技者への不快感を低減することができる。
【0667】
一方、計数スイッチ23を操作することで管理遊技球数が0になった場合、遊技者が意識的に計数スイッチ23を操作して管理遊技球数を0にしているため、遊技を終了又は中断し離席する可能性が高い。そのため、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときの注意喚起を行うようにしている。これにより、遊技価値媒体の取り忘れをより防止させることができる。
このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0668】
実施形態の遊技機1は次の(構成F2)を有する。
(構成F2)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、図柄を変動表示させ判定手段の判定結果に対応する図柄を停止させる図柄変動手段と、図柄の変動に対応して演出音の出力を含む演出を実行する演出実行手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに注意喚起を促す注意喚起音を出力可能であり、演出実行手段は、注意喚起音が出力されているときに演出音を消音又は小音にする。
【0669】
この(構成F2)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)でメイン表示器63に特別図柄を変動表示させる主制御部101に相当し、演出実行手段は演出制御部121に相当する。
【0670】
演出制御部121は、変動演出等にかかる演出音が出力されているときに計数スイッチ23を操作することで管理遊技球数が0になった場合、注意喚起音がスピーカ29から出力されるとともに、演出音を消音又は小音にする。
これにより、遊技機1では、演出音のボリュームが小さくなり注意喚起音を聞き取りやすくすることができる。そのため、遊技価値媒体の取り忘れをより防止させることができる。このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0671】
実施形態の遊技機1は次の(構成F3)を有する。
(構成F3)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、図柄を変動表示させ判定手段の判定結果に対応する図柄を停止させる図柄変動手段と、図柄の変動に対応して装飾図柄の変動表示を行う装飾図柄表示手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに注意喚起を促す注意喚起画像を装飾図柄に重ねて表示可能であり、注意喚起画像は、装飾図柄より表示優先度が高い。
【0672】
この(構成F3)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)でメイン表示器63に特別図柄を変動表示させる主制御部101に相当し、装飾図柄表示手段は演出制御部121に相当する。
【0673】
演出制御部121は、LCDユニット57において装飾図柄201の停止表示中や変動表示中に計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になると、装飾図柄201に取り忘れ防止注意喚起画像708を重ねて表示する。
これにより、装飾図柄201に取り忘れ防止注意喚起画像708が重なったしまい取り忘れ防止注意喚起画像708を視認しづらくしてしまうことを回避することできる。そのため、遊技価値媒体の取り忘れをより防止させることができる。このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0674】
実施形態の遊技機1は、(構成F3)に加えて次の(構成F3-2)を有する。
(構成F3-2)
エラーを報知するためのエラー報知画像を表示可能なエラー報知手段を備え、注意喚起手段は、注意喚起画像をエラー画像に重ならないように表示する。
【0675】
この(構成F3-2)の考え方の場合、エラー報知手段は演出制御部121に相当する。
【0676】
演出制御部121は、取り忘れ防止注意喚起画像708をエラー画像721と重ならない位置に表示する。
これにより、エラーが発生しているときに、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になって注意喚起が行われたとしても、エラー画像721及び取り忘れ防止注意喚起画像708の双方を遊技者及びスタップに視認させることができる。
【0677】
実施形態の遊技機1は次の(構成F4)を有する。
(構成F4)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、図柄を変動表示させ判定手段の判定結果に対応する図柄を停止させる図柄変動手段と、図柄の変動に対応して予告画像の表示を含む予告演出を行う演出実行手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに注意喚起を促す注意喚起画像を予告画像に重ねて表示し、注意喚起画像は、予告画像より表示優先度が高い。
【0678】
この(構成F4)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)でメイン表示器63に特別図柄を変動表示させる主制御部101に相当し、演出実行手段は演出制御部121に相当する。また、予告画像は、セリフ画像710やカットイン画像711に相当する。
【0679】
演出制御部121は、LCDユニット57にセリフ画像710やカットイン画像711を表示中に、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になると、セリフ画像710やカットイン画像711に取り忘れ防止注意喚起画像708を重ねて表示する。
これにより、セリフ画像710やカットイン画像711に取り忘れ防止注意喚起画像708が重なったしまい取り忘れ防止注意喚起画像708を視認しづらくしてしまうことを回避することできる。そのため、遊技価値媒体の取り忘れをより防止させることができる。このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0680】
実施形態の遊技機1は次の(構成F5)を有する。
(構成F5)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに、注意喚起を促す注意喚起音の出力、及び、注意喚起を促す注意喚起画像の表示を行い、注意喚起音の出力が終了しても、注意喚起画像の表示を所定時間継続する。
【0681】
この(構成F5)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
【0682】
演出制御部121は、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに、注意喚起音を例えば3秒に亘ってスピーカ29から出力させるとともに、取り忘れ防止注意喚起画像708を10秒に亘ってLCDユニット57に表示される。
一方、LCDユニット57には様々な演出の画像が表示されたり、前面に可動体役物61が移動したりするなど、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示を遊技者が視認できなかったり、視認しにくかったりするタイミングがある。
そこで、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示時間を注意喚起音の出力時間よりも長くすることで、取り忘れ防止注意喚起画像708を遊技者に視認しやすくすることができる。また、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示時間に合わせて注意喚起音の出力時間を長くすることも考えられるが、その場合、注意喚起音の出力時間が長くなりすぎてしまい、遊技者に不快感を与えるおそれがある。そのため、注意喚起音の出力時間は短く設定されている。このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0683】
実施形態の遊技機1は次の(構成F6)を有する。
(構成F6)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、図柄を変動表示させ判定手段の判定結果に対応する図柄を停止させる図柄変動手段と、図柄の変動に対応して発光手段を所定の発光態様で発光させる発光演出を行う演出実行手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに、注意喚起を促す注意喚起音の出力、及び、注意喚起を促す注意喚起画像の表示を行い、演出実行手段は、注意喚起音の出力、及び、注意喚起画像の表示が行われている間も発光手段による発光を中断せずに継続させる。
【0684】
この(構成F6)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)でメイン表示器63に特別図柄を変動表示させる主制御部101に相当し、演出実行手段は演出制御部121に相当する。また、発光手段は演出用LED27に相当する。
【0685】
演出用LED27の点灯表示は、取り忘れ防止注意喚起画像708の表示、及び、注意喚起音の出力に影響を及ぼすおそれが少ない。そのため、演出制御部121は、演出等に応じて演出用LED27を点灯表示させているときに計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になった場合、注意喚起音をスピーカ29から出力させるとともに、取り忘れ防止注意喚起画像708をLCDユニット57に表示される一方で、演出用LED27の点灯表示(点灯演出)を継続する。
これにより、演出用LED27による演出効果を低下させることなく、注意喚起を行うことができる。このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0686】
実施形態の遊技機1は次の(構成F7)を有する。
(構成F7)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、図柄を変動表示させ前記判定手段の判定結果に対応する図柄を停止させる図柄変動手段と、図柄の変動に対応して可動体を移動させる可動体制御手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに注意喚起を促す注意喚起画像の表示を行い、注意喚起画像は、可動体の移動経路と重なる位置に表示され、注意喚起画像の表示時間は、可動体の移動時間より長い。
【0687】
この(構成F7)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)でメイン表示器63に特別図柄を変動表示させる主制御部101に相当し、可動体制御手段は演出制御部121に相当する。また、可動体は可動体役物61に相当する。
【0688】
取り忘れ防止注意喚起画像708の表示時間は、可動体役物61の移動時間よりも長く設定されている。これにより、可動体役物61の移動中又は移動開始直前に、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になって注意喚起が行われたとしても、少なくとも一部の時間において取り忘れ防止注意喚起画像708が可動体役物61と重ならない時間を作ることができる。そのため、取り忘れ防止注意喚起画像708が全ての時間において可動体役物61と重なって遊技者が視認できなくなってしまうことを防止することができる。このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0689】
実施形態の遊技機1は次の(構成F8)を有する。
(構成F8)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、遊技が進行していないデモ中においてデモ動画の表示を行うデモ中制御手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに注意喚起を促す注意喚起画像をデモ動画に重ねて表示し、注意喚起画像は、デモ動画より表示優先度が高い。
【0690】
この(構成F8)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)でメイン表示器63に特別図柄を変動表示させる主制御部101に相当し、デモ中制御手段は演出制御部121に相当する。また、デモ動画はデモ中画像705、のめり込み防止注意喚起画像706、企業ロゴ画像707に相当する。
【0691】
演出制御部121は、デモ中画像705、のめり込み防止注意喚起画像706、企業ロゴ画像707のいずれかがデモ中に表示されていても、これらの画像に取り忘れ防止注意喚起画像708を重ねて表示させる。
これにより、デモ中に表示されるデモ中画像705、のめり込み防止注意喚起画像706、企業ロゴ画像707に取り忘れ防止注意喚起画像708が重なったしまい取り忘れ防止注意喚起画像708を視認しづらくしてしまうことを回避することできる。このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0692】
実施形態の遊技機1は、(構成F8)に加えて次の(構成F8-2)を有する。
(構成F8-2)
デモ中制御手段は、デモ動画における所定のタイミングで遊技者に注意喚起を促すデモ中注意喚起画像の表示を行い、注意喚起手段は、デモ中注意喚起画像の表示中に注意喚起画像を表示可能である。
【0693】
デモ中においても計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときにのめり込み防止注意喚起画像706がLCDユニット57に表示されている場合、演出制御部121は、デモ中ののめり込み防止注意喚起画像706に重ねて、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときの取り忘れ防止注意喚起画像708をLCDユニット57に表示させる。
計数スイッチ23を操作することで管理遊技球数が0になった場合、遊技者が意識的に計数スイッチ23を操作して管理遊技球数を0にしているため、遊技を終了又は中断し離席する可能性が高い。そのため、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときの注意喚起を優先することで、遊技価値媒体の取り忘れをより防止させることができる。このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0694】
実施形態の遊技機1は次の(構成G1)を有する。
(構成G1)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に向けて注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、判定手段により当選が決定された場合に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、前記操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、特別遊技の実行に係る所定期間中に第1注意喚起を行い、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに記憶媒体の取り忘れに関する第2注意喚起を行い、第2注意喚起は音による報知が含まれる。
【0695】
この(構成G1)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、特別遊技実行手段は特別電動役物管理処理(ステップS209:
図9参照)を実行する主制御部101に相当する。また、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、第1注意喚起は取り忘れ防止注意喚起画像702及び取り忘れ防止注意喚起画像702の表示に相当し、第2注意喚起は取り忘れ防止注意喚起画像708の表示や注意喚起音の出力に相当する。
【0696】
演出制御部121は、所謂初当たり時の大当り遊技のエンディングで取り忘れ防止注意喚起画像702及びのめり込み防止注意喚起画像703をLCDユニット57に表示させる。また、演出制御部121は、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに取り忘れ防止注意喚起画像708をLCDユニット57に表示させるとともに注意喚起音をスピーカ29から出力させる。
大当り遊技中又はその直後は遊技を終了又は中断して離席する可能性が低いことから、取り忘れ防止注意喚起画像702及びのめり込み防止注意喚起画像703の表示を行う。
これに対し、計数スイッチ23を操作することで管理遊技球数が0になった場合、遊技者が意識的に計数スイッチ23を操作して管理遊技球数を0にしているため、遊技を終了又は中断し離席する可能性が高い。そのため、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときには取り忘れ防止注意喚起画像708の表示と注意喚起音の出力の両方を行うことで遊技価値媒体の取り忘れをより防止させることができる。
このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0697】
実施形態の遊技機1は、(構成G1)に加えて次の(構成G1-2)を有する。
(構成G1-2)
第1注意喚起は音による報知が含まれない。
【0698】
大当り遊技中には大当り遊技に係る演出音がスピーカ29から出力されており、遊技者はその演出音を聞きたいと考えている可能性が高い。そこで、大当たり中の注意喚起では注意喚起音の出力を行わないようにすることで、演出音が聞き取りにくくすることを防止し、演出効果が高い状態を維持することができる。
【0699】
実施形態の遊技機1は次の(構成G2)を有する。
(構成G2)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に向けて注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、判定手段により当選が決定された場合に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、特別遊技の実行に係る所定期間中に第1注意喚起を行い、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに記憶媒体の取り忘れに関する第2注意喚起を行い、第2注意喚起の実行時間は第1注意喚起の実行時間より長い。
【0700】
この(構成G2)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、特別遊技実行手段は特別電動役物管理処理(ステップS209:
図9参照)を実行する主制御部101に相当する。また、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、第1注意喚起は取り忘れ防止注意喚起画像702及び取り忘れ防止注意喚起画像702の表示に相当し、第2注意喚起は取り忘れ防止注意喚起画像708の表示や注意喚起音の出力に相当する。
【0701】
演出制御部121は、所謂初当たり時の大当り遊技のエンディング時間で取り忘れ防止注意喚起画像702及びのめり込み防止注意喚起画像703をLCDユニット57に5秒表示させる。また、演出制御部121は、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに取り忘れ防止注意喚起画像708をLCDユニット57に10秒表示させる。
大当り遊技中又はその直後は遊技を終了又は中断して離席する可能性が低いことから、取り忘れ防止注意喚起画像702及びのめり込み防止注意喚起画像703の表示時間を短くしている。
これに対し、計数スイッチ23を操作することで管理遊技球数が0になった場合、遊技者が意識的に計数スイッチ23を操作して管理遊技球数を0にしているため、遊技を終了又は中断し離席する可能性が高い。そのため、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときには取り忘れ防止注意喚起画像708の表示時間を長くすることで、遊技価値媒体の取り忘れをより防止させることができる。
このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0702】
実施形態の遊技機1は次の(構成G3)を有する。
(構成G3)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に向けて注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、判定手段により当選が決定された場合に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、特別遊技の実行に係る所定期間中に第1注意喚起を行い、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに記憶媒体の取り忘れに関する第2注意喚起を行い、第1注意喚起には遊技に対するのめり込み防止に関する注意喚起が含まれ、第2注意喚起には遊技に対するのめり込み防止に関する注意喚起が含まれない。
【0703】
この(構成G3)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、特別遊技実行手段は特別電動役物管理処理(ステップS209:
図9参照)を実行する主制御部101に相当する。また、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、第1注意喚起は取り忘れ防止注意喚起画像702及び取り忘れ防止注意喚起画像702の表示に相当し、第2注意喚起は取り忘れ防止注意喚起画像708の表示や注意喚起音の出力に相当する。
【0704】
演出制御部121は、所謂初当たり時の大当り遊技のエンディング時間で取り忘れ防止注意喚起画像702及びのめり込み防止注意喚起画像703をLCDユニット57に表示させる。また、演出制御部121は、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに取り忘れ防止注意喚起画像708をLCDユニット57に表示させる。
大当り遊技中又はその直後は遊技を継続する可能性が高いことから、のめり込み防止注意喚起画像703を表示して、遊技に対するのめり込み防止を促している。
これに対し、計数スイッチ23を操作することで管理遊技球数が0になった場合、遊技者が意識的に計数スイッチ23を操作して管理遊技球数を0にしているため、遊技を終了又は中断し離席する可能性が高い。そのため、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときにはのめり込み防止注意喚起画像を表示しないようにしている。
このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0705】
実施形態の遊技機1は次の(構成G4)を有する。
(構成G4)
遊技機1は、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に向けて注意喚起を行う注意喚起手段と、遊技機に接続された外部機器に情報を送信する通信手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、判定手段により当選が決定された場合に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、計数手段は、遊技の進行に応じて遊技価値数を増減させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、通信手段は、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が減算される場合には減算される遊技価値数を示す情報を外部機器に出力し、注意喚起手段は、特別遊技の実行に係る所定期間中に第1注意喚起を行い、操作手段の操作に基づいて遊技価値数が0になったときに記憶媒体の取り忘れに関する第2注意喚起を行い、第1注意喚起には遊技に対するのめり込み防止に関する注意喚起が含まれ、第2注意喚起には遊技価値数が0になったことを報知する計数完了報知が含まれる。
【0706】
この(構成G4)の考え方の場合、遊技価値数は管理遊技球数に相当し、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、操作手段は計数スイッチ23に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当し、外部機器は遊技機等貸出装置又はSC基板に相当し、通信手段はSC基板通信処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当する。また、注意喚起は取り忘れ防止注意喚起に相当する。
また、判定手段は特別図柄管理処理(ステップS208:
図9参照)で大当り抽選や図柄抽選を行う主制御部101に相当し、特別遊技実行手段は特別電動役物管理処理(ステップS209:
図9参照)を実行する主制御部101に相当する。また、記憶媒体は遊技価値媒体に相当し、第1注意喚起は取り忘れ防止注意喚起画像702及び取り忘れ防止注意喚起画像702の表示に相当し、第2注意喚起は取り忘れ防止注意喚起画像708の表示や注意喚起音の出力に相当する。
【0707】
演出制御部121は、所謂初当たり時の大当り遊技のエンディングで取り忘れ防止注意喚起画像702及びのめり込み防止注意喚起画像703をLCDユニット57に表示させる。また、演出制御部121は、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときに取り忘れ防止注意喚起画像708をLCDユニット57に表示させるとともに注意喚起音をスピーカ29から出力させる。
大当り遊技中又はその直後は遊技を継続する可能性が高いことから、のめり込み防止注意喚起画像703を表示して、遊技に対するのめり込み防止を促している。
これに対し、計数スイッチ23を操作することで管理遊技球数が0になった場合、遊技者が意識的に計数スイッチ23を操作して管理遊技球数を0にしているため、遊技を終了又は中断し離席する可能性が高い。そのため、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数が0になったときには取り忘れ防止注意喚起画像708において計数が完了し管理遊技球数が0になったことを報知することで、遊技価値媒体の取り忘れを防止させることができる。
このように、遊技機1では、注意喚起を最適に行うことができる。
【0708】
実施形態の遊技機1は次の(構成H1)を有する。
(構成H1)
遊技機1は、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に送られた遊技球を遊技領域に向けて発射させる発射手段と、発射位置に送られる遊技球を検出する検出手段と、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に向けて注意喚起を行う注意喚起手段と、を備え、計数手段は、検出手段により遊技球が検出されるときに遊技価値数を減算させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、1周期の発射動作を開始してから検出手段が遊技球を検出するまでの間、操作手段の操作に基づく遊技価値数の減算を行わない。
【0709】
この(構成H1)の考え方の場合、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、検出手段は減算出口スイッチ31cに相当する。また、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当し、操作手段は計数スイッチ23に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当する。
【0710】
1周期の発射動作を開始してから減算出口スイッチ31cが遊技球を検出するまでの間は、発射位置に遊技球が送られるため、減算出口スイッチ31cが遊技球を検出するときに管理遊技球数が1減算されることになる。この間に、計数スイッチ23が操作され管理遊技球数が減算されて0になってしまうと、発射位置に遊技球が送られたときに管理遊技球数の減算ができなくなってしまう。
そこで、このような事態にならないようにするために、1周期の発射動作を開始してから検出手段が遊技球を検出するまでの間、計数スイッチ23の操作に基づく管理遊技球数の減算を行わないようにすることで、管理遊技球数を正確に管理することができる。
【0711】
実施形態の遊技機1は、(構成H1)に加えて次の(構成H1-2)を有する。
(構成H1-2)
計数手段は、1周期の発射動作を開始してから検出手段が遊技球を検出するまでの間、操作手段の操作を無効にする。
【0712】
1周期の発射動作を開始してから減算出口スイッチ31cが遊技球を検出するまでの間、計数スイッチ23の操作を無効にすることで、発射位置に遊技球が送られたときに管理遊技球数の減算ができなくなってしまうことを回避することができる。
また、この間の計数スイッチ23の操作を無効にするだけでよいため、処理プログラムを簡素化することができ、ROMの使用容量低減及び開発負担の低減を図ることができる。
【0713】
実施形態の遊技機1は、(構成H1)に加えて次の(構成H1-3)を有する。
(構成H1-3)
計数手段は、1周期の発射動作を開始してから前記検出手段が遊技球を検出するまでの間に操作手段が操作された場合、検出手段が遊技球を検出した後に当該操作に基づいて遊技価値数を減算する。
【0714】
1周期の発射動作を開始してから減算出口スイッチ31cが遊技球を検出するまでの間、計数スイッチ23の操作による管理遊技球数の減算を後に遅らせることで、発射位置に遊技球が送られたときに管理遊技球数の減算ができなくなってしまうことを回避することができる。
また、この間の計数スイッチ23の操作を有効に受け付けているため、遊技者に違和感を与えることを防止することができる。
【0715】
実施形態の遊技機1は次の(構成H1-4)を有する。
(構成H1-4)
遊技機1は、発射位置に遊技球を送る球送り手段と、発射位置に送られた遊技球を遊技領域に向けて発射させる発射手段と、発射位置に送られる遊技球を検出する検出手段と、遊技価値数を計数する計数手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に向けて注意喚起を行う注意喚起手段と、を備え、計数手段は、検出手段により遊技球が検出されるときに遊技価値数を減算させるとともに、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させ、1周期の発射動作を開始してから検出手段が遊技球を検出するまでの減算待期期間に操作手段の操作があった場合、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させても検出手段により遊技球が検出されるときの遊技価値数の減算が可能かを判定し、当該減算が可能な場合に、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させる。
【0716】
この(構成H1)の考え方の場合、球送り手段は球送りソレノイド31aに相当し、発射手段は発射ソレノイド31bに相当し、検出手段は減算出口スイッチ31cに相当する。また、計数手段は遊技機情報管理処理(ステップS316:
図10参照)を実行する枠制御部111に相当し、操作手段は計数スイッチ23に相当し、注意喚起手段は注意喚起画像の表示や注意喚起音の出力を行う演出制御部121に相当する。また、減算待期期間は、減算有効時間タイマが0になるまでの期間に相当する。
【0717】
1周期の発射動作を開始してから減算出口スイッチ31cが遊技球を検出するまでの間は、発射位置に遊技球が送られるため、管理遊技球数が1減算されることになる。この間に、計数スイッチ23が操作され管理遊技球数が減算されて0になると、発射位置に遊技球が送られたときに管理遊技球数の減算ができなくなってしまう。
そこで、このような事態にならないようにするために、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数を減算させても減算出口スイッチ31cにより遊技球が検出されるときの管理遊技球数の減算が可能かを判定し、可能である場合にのみ、計数スイッチ23の操作に基づいて管理遊技球数を減算する。
これにより、管理遊技球数を正確に管理することができる。
【0718】
実施形態の遊技機1は、(構成H1-4)に加えて次の(構成H1-5)を有する。
(構成H1-5)
計数手段は、減算待期期間以外で操作手段の操作があった場合、操作手段の操作に基づく減算が可能であるかを判定し、当該減算が可能な場合に、操作手段の操作に基づいて遊技価値数を減算させる。
【0719】
枠制御部111は、計数減算値を決定する際に管理遊技球数がスイッチ押下カウンタの値(1)又は250未満であるかを判定している(ステップS381-9、ステップS381-35)。ここでは、計数スイッチ23の操作に基づく減算が可能であるかが判定されている。そして、減算が可能である場合に、計数スイッチ23の操作に基づく減算(1又は250)を行うようにしている。
これにより、管理遊技球数がマイナスになったり、減算できずに処理が停止したりすることを防止することができる。
【0720】
以上、実施形態を説明してきたが、上記(構成A1)から(構成H1-5)までの各構成例は、各種の組み合わせが可能で、任意に組み合わせることでそれぞれの構成で説明した効果を兼ね備える遊技機1とすることができる。
またそれ以外に実施形態で説明した構成や動作を組み合わせることも可能である。
また各種例示した具体例は、各構成を実現する一態様にすぎない。特に明示していない具体例も各種考えられる。
【0721】
また、遊技球が遊技機1内に封入されていない既存の遊技機にも本発明は適用できる。
【符号の説明】
【0722】
1 遊技機
19 ハンドル装置
21 遊技球数表示器
31 発射装置
31a 球送りソレノイド
31b 発射ソレノイド
31c 減算出口スイッチ
33 揚上装置
33c ファール球スイッチ
75 電波センサ
101 主制御部
111 枠制御部
121 演出制御部
300 循環機構
501 振動デバイス
503 振動伝達部
602 前枠中継基板