IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 井関農機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-作業車両 図1
  • 特開-作業車両 図2
  • 特開-作業車両 図3
  • 特開-作業車両 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024177997
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】作業車両
(51)【国際特許分類】
   A01C 21/00 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
A01C21/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096459
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003834
【氏名又は名称】弁理士法人新大阪国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 智志
【テーマコード(参考)】
2B052
【Fターム(参考)】
2B052BA03
2B052BC05
2B052BC08
2B052DA06
2B052DC04
2B052DC14
2B052DC16
2B052DC18
2B052DC19
2B052EA02
(57)【要約】
【課題】走行作業中に、トラクタに搭載したブロードキャスターの肥料等の残量を安価な構成で検出すること。
【解決手段】トラクタ1と、トラクタ1に連結されたブロードキャスター2と、トラクタ1に設けられ、ブロードキャスター2を支持するロワリンク13と、ロワリンク13にかかる負荷を検出するひずみゲージ24と、ひずみゲージ24の出力値に基づいて、ブロードキャスター2に充填される農業資材である肥料の量の状態を判断する制御部11とを備えたことを特徴とする作業車両。
【選択図】 図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体と、
前記走行車体に連結された作業機と、
前記走行車体に設けられ、前記作業機を支持する支持部と、
前記支持部にかかる負荷を検出する負荷センサと、
前記負荷センサの出力値に基づいて、前記作業機に充填される農業資材の量の状態を判断する制御部とを備えたことを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記支持部の一部は前記作業機を前記走行車体に連結するロワリンクであり、
前記負荷センサは、前記ロワリンクの前記走行車体の後部フレームへの連結軸のひずみを検出するひずみゲージである、請求項1記載の作業車両。
【請求項3】
前記制御部は、前記負荷センサの検出値を記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、作業姿勢において前記作業機に前記農業資材を充填していない状態の前記負荷センサの非充填検出値と、作業姿勢において前記作業機に前記農業資材を充填した状態の前記負荷センサの充填検出値をそれぞれ前記記憶部に記憶しておき、
前記制御部は、作業中に前記負荷センサの検出値が、前記記憶させた非充填検出値と前記記憶させた充填検出値との差の、予め決められた割合値を下回った場合、作業者にその旨報知する、請求項1記載の作業車両。
【請求項4】
前記制御部は、前記負荷センサの検出値を記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、作業姿勢において、前記作業機に前記農業資材を充填していない状態の前記負荷センサの非充填検出値を前記記憶部に記憶し、
前記制御部は、作業中に、前記負荷センサの検出値と前記記憶させた非充填検出値との差が所定の値以下になると、運転者に報知する、請求項1記載の作業車両。
【請求項5】
前記制御部は、前記負荷センサの検出値を記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、作業姿勢において、前記作業機に前記農業資材を充填した状態の前記負荷センサの充填検出値を前記記憶部に記憶し、
前記制御部は、作業中に、前記負荷センサの検出値と前記記憶させた充填検出値との差が所定の値以上になると、運転者に報知する、請求項1記載の作業車両。
【請求項6】
前記制御部は、前記負荷センサの出力信号を分析し、前記農業資材の減少による出力変動は単調減少であるのに対して、ノイズとなる前記作業機の振動による出力変動は繰り返しであることに基づいて、ノイズを除去する、請求項3から請求項5のいずれかに記載の作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肥料のブロードキャスターなどの作業機を搭載する作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業に伴って減少する消費材の量を検出する手段34と、外部機器と通信する手段4A,4Bとを備えた複数の作業車両(トラクタ)10…と、この作業車両10…から送信される情報を一括して管理するホスト制御部5とから構成され、このホスト制御部5は、前記各車両の肥料などの消費材の消費量に応じてその車両の作業継続可能時間を演算し、この演算結果を表示するように構成した作業車両の管理システムが知られている(特許文献1)。
【0003】
その作業車両では、肥料を散布する作業機に搭載した肥料の重量を検出する重量センサを設け、検出した重量の減少率から作業車両の作業可能時間を算出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3788015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、そのような作業機に搭載された重量センサは、センサ自体の費用やその検出信号を走行車体などへ送信する通信制御機器などの費用が高価であり、作業機のコスト上昇の原因になっていた。
【0006】
本発明は、そのような従来の作業車両の課題を考慮し、安価な構成で肥料等の残量などの量の状態を検出できる作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の本発明は、
走行車体と、
前記走行車体に連結された作業機と、
前記走行車体に設けられ、前記作業機を支持する支持部と、
前記支持部にかかる負荷を検出する負荷センサと、
前記負荷センサの出力値に基づいて、前記作業機に充填される農業資材の量の状態を判断する制御部とを備えたことを特徴とする作業車両である。
【0008】
第2の本発明は、
前記支持部の一部は前記作業機を前記走行車体に連結するロワリンクであり、
前記負荷センサは、前記ロワリンクの前記走行車体の後部フレームへの連結軸のひずみを検出するひずみゲージである、第1の本発明の作業車両である。
【0009】
第3の本発明は、
前記制御部は、前記負荷センサの検出値を記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、作業姿勢において前記作業機に前記農業資材を充填していない状態の前記負荷センサの非充填検出値と、作業姿勢において前記作業機に前記農業資材を充填した状態の前記負荷センサの充填検出値をそれぞれ前記記憶部に記憶しておき、
前記制御部は、作業中に前記負荷センサの検出値が、前記記憶させた非充填検出値と前記記憶させた充填検出値との差の、予め決められた割合値を下回った場合、作業者にその旨報知する、第1の本発明の作業車両である。
【0010】
第4の本発明は、
前記制御部は、前記負荷センサの検出値を記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、作業姿勢において、前記作業機に前記農業資材を充填していない状態の前記負荷センサの非充填検出値を前記記憶部に記憶し、
前記制御部は、作業中に、前記負荷センサの検出値と前記記憶させた非充填検出値との差が所定の値以下になると、運転者に報知する、第1の本発明の作業車両である。
【0011】
第5の本発明は、
前記制御部は、前記負荷センサの検出値を記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、作業姿勢において、前記作業機に前記農業資材を充填した状態の前記負荷センサの充填検出値を前記記憶部に記憶し、
前記制御部は、作業中に、前記負荷センサの検出値と前記記憶させた充填検出値との差が所定の値以上になると、運転者に報知する、第1の本発明の作業車両である。
【0012】
第6の本発明は、
前記制御部は、前記負荷センサの出力信号を分析し、前記農業資材の減少による出力変動は単調減少であるのに対して、ノイズとなる前記作業機の振動による出力変動は繰り返しであることに基づいて、ノイズを除去する、第3から5のいずれかの本発明の作業車両である。
【発明の効果】
【0013】
第1の本発明により、作業機側に高価なセンサや通信機器を設けることなく、安価な構成で肥料等の残量などの量の状態を検出できる。
【0014】
第2の本発明により、肥料などの量の変化を検出しやすい、ロワリンク側の連結軸を利用しているので検出精度が高い。
【0015】
第3の本発明により、割合値で判断できるので精度が高い。
【0016】
第4の本発明により、事前準備として非充填検出値の検出だけですむメリットがある。
【0017】
第5の本発明により、事前準備として充填検出値の検出だけですむメリットがある。
【0018】
第6の本発明により、作業機の振動などのノイズを除去でき、精度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明における実施の形態にかかるトラクタの側面図
図2】同トラクタの走行車体を下からみた斜視図
図3】同トラクタの走行車体のロワリンクの連結軸を中心とする斜視図
図4】同トラクタの制御部などの構成図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態にかかる作業車両の一例としてのトラクタの構成図である。以下では、トラクタの進行方向を基準として、前後、左右、上下とする。
【0022】
図1において、1はトラクタの走行車体であって、この走行車体1の後部に、肥料、飼料その他の粉末、錠剤、液体などの農業資材を散布するブロードキャスター2が連結されている。このブロードキャスター2は本発明の作業機の一例である。
【0023】
走行車体1は、車体前部にエンジン3を設け、このエンジン3の回転動力を複数の変速装置を介して後輪4、4へ伝達して走行する構成となっている。ここに5、5は前輪である。
【0024】
エンジン3の後方にはダッシュボード6が設けられ、液晶表示機器7などが備えられている。また、ダッシュボード6の後方にはステアリングハンドル9が配置され、その後方には操縦座席10が設けられている。なお、ダッシュボード6内には制御部11が内蔵されている。8はキャビンである。
【0025】
次に、走行車体1に連結されるブロードキャスター2などについて説明する。
【0026】
走行車体1の後には、トップリンク12と左右ロワリンク13、13とからなる三点リンク機構を設け(図2図3参照)、これにブロードキャスター2を連結した構成となっている。また、左右ロワリンク13、13は後述するように左右のシリンダロッド14、14によって昇降できるようになっている。
【0027】
このブロードキャスター2は、作業に伴って減少する消費材の一例である肥料を充填したタンク2aや肥料を散布する円盤などを備えている。
【0028】
図2図3は、その走行車体1の後部と、トップリンク12、左右ロワリンク13、13、シリンダロッド14、14などを下方から見上げた斜視図である。
【0029】
すなわち、左右のロワリンク13、13の下端はそれぞれ走行車体1の後部フレーム16、16に連結軸15、15によって回動可能に連結支持されている。また、左右のロワリンク13、13の上端にはブロードキャスター2が装着される係止部R1、R2が形成されている。
【0030】
また、左右のロワリンク13、13の上方位置にはトップリンク12が一本設けられ、トップリンク12の下端は走行車体1の後部フレーム20に連結軸21によって回動可能に支持されている。また、そのトップリンク12の上端にはブロードキャスター2が装着される係止部R3が形成されている。
【0031】
さらに、左右のロワリンク13、13の途中位置にそれぞれに左右の油圧シリンダロッド14、14の下端が連結軸19、19で連結され、左右のロワリンク13、13を上下昇降させることが出来るようになっている。
【0032】
また、それら左右の油圧シリンダロッド14、14の上端はそれぞれ走行車体1の後部フレームに連結されたアーム17、17に連結軸18、18によって連結されている。
【0033】
なお、左右の22、22はバッファである。また、23は左右のロワリンク13、13の高さに差をつけるための油圧シリンダである。
【0034】
トップリンク12、左右ロワリンク13、13、左右のシリンダロッド14、14、アーム17、17、後部フレーム16などと、それらの連結軸15、18、19や係止部R1,R2,R3などは、本発明の支持部の一例である。
【0035】
次に、負荷センサについて説明する。例えばひずみゲージが利用される。
【0036】
本実施例ではこのひずみゲージ24、24はロワリンク13、13の下端にある左右の連結軸15、15に貼り付けられている。図3の符号24、24で示される。
【0037】
そのひずみゲージ24、24からの出力信号は制御部11に入力される。以下に制御部11におけるその信号の処理の仕方について図3に基づいて説明する。
【0038】
<実施例1>
先ず、走行車体1にブロードキャスター2を装着した上で作業姿勢(肥料散布の走行できる状態)とし、肥料などを充填していない状態で、左右のひずみゲージ24、24の出力信号を制御部11の受信部11aで受信し、左右のひずみゲージ24、24の平均値を演算部11bが演算し記憶部11cに記憶する。
【0039】
そのためにダッシュボード6には演算、記憶を指示する専用のスイッチが設けられ、それを短時間押すことで、肥料などを充填していない状態(初期状態という)でのひずみゲージ24の出力値(非充填検出値)を演算し記憶部11cに記憶する。
【0040】
なお、この専用のスイッチに代えて、短時間押すことで他の機能を実行するスイッチを長時間おすことで初期状態の出力信号を得るようにしてもよい。
【0041】
なおまた、専用のスイッチが押された場合、その瞬間の出力値だけでなく、制御部11は10秒ほどの間の出力値の平均を演算して記憶部11cに記憶させる。そうすることによって瞬間的な出力値よりも精度を上げることが出来る。長押しのスイッチについても同様に出来る。
【0042】
上述のようにして制御部11は出力値を記憶部11cに記憶させ、その記憶した旨を作業者に報知部11dで報知する。例えばブザーを一度鳴らすなどである。あるいは液晶表示機器7にその旨表示する。
【0043】
次に、今度は、走行車体1にブロードキャスター2を装着した上で作業姿勢とし、肥料などを充填した状態(充填状態という)で、左右のひずみゲージ24、24の出力信号(充填検出値)を制御部11の受信部11aが受信する。そして、左右のひずみゲージ24、24の平均値を演算部11bが演算し記憶部11cに記憶する。
【0044】
そのために、専用のスイッチを短時間押すことで上記信号(充填検出値)の記憶をさせることが出来る。上記長押しスイッチでもかまわない。
【0045】
また、10秒程度の時間の平均値を充填検出値としてもかまわない。
【0046】
上述のようにして制御部11は充填検出値を記憶部11cに記憶させ、その記憶した旨を作業者に報知部11dで報知する。例えば初期状態と区別するため、ブザーを二度鳴らすなどである。あるいは液晶表示機器7にその旨表示する。
【0047】
このようにして、記憶部11cには非充填検出値と充填検出値の二通りの信号値が記憶される。制御部11はさらに、記憶部11cに初期状態の非充填検出値と、充填状態の充填検出値とを記憶しているのでその差を演算しておく。この差の値が、満杯に充填された肥料の全体量に対応することになる。
【0048】
このようにして準備が完了してから肥料の散布などの作業走行に移る。この作業走行中もひずみゲージ24から検出信号が制御部11に送信されていく。
【0049】
そして、上記満杯に充填された肥料の全体量に対応する上記差の値を100%としたとして、ひずみゲージ24の10秒程度の間の平均値が予め決められた割合値になった、または下回った時、作業者にその旨報知部11dで報知する。例えば長時間連続でブザーを鳴らすなどである。あるいは液晶表示機器7にその旨表示する。
【0050】
その割合値としては、例えばその作業中のひずみゲージ24の出力の上記平均値と非充填検出値との差分が、上記差の値の50%と設定することが出来、そのような場合は、作業者は肥料が半分に減ったことが分かる。
【0051】
あるいはその予め決められた割合値を10%とすることも出来る。作業者は肥料の残量が少ないことが容易に分かる。なお、半分の場合の報知の仕方と10%の場合の報知の仕方を変えることが望ましい。半分のときは低い音で、10%のときは高い音でなどである。
【0052】
なお、報知部11dにおけるブザーなどの報知音は、上記専用スイッチや長押しタイプのスイッチなどを再度押すことで停止させることが出来る。
【0053】
また、液晶表示機器7に、上記非充填検出値を下限値、上記充填検出値を上限値ととし、その間に現在のひずみゲージ24の検出値をグラフなどでリアルタイム表示することも可能である(図3参照)。さらにはその表示値を肥料なら肥料のグラム数に換算することが出来る場合はそのグラム数の値とすることでさらに作業者に分かり易いので望ましい。グラフ化によって残量が直感的に分かるというメリットがある。
【0054】
本実施例では、ひずみゲージ24の出力値(電気信号値)と肥料などの質量との関係が予め決められててなくとも、50%とか10%とかの割合で残量が分かるので便利である。肥料などの重さは湿気などによって変わりうるので、ひずみゲージの値が肥料などの質量に常に正確に対応するわけではないからである。
【0055】
また、実際に作業車両が走行する場合、圃場の状態などにより細かくブロードキャスター2が振動することがあり、その変動もひずみゲージ24で拾ってしまうことがある。
【0056】
そこで、このようなノイズを除去することで肥料などの量の状態を精度よく検出出来る。それには、ブロードキャスター2の振動は細かく繰り返す振動波としてひずみゲージ24の出力値に現れるが、他方、肥料などの質量は走行していくにつれて、ひずみゲージ24の出力値は単調減少していくことから、その違いを利用して周波数解析や振幅解析などによって、ブロードキャスター2の細かい振動部分をノイズとして検出して除去することが出来る。このノイズ除去は下記実施例2、3でも適用可能である。
【0057】
また、本実施例では、ひずみゲージ24を貼り付ける場所は、ロワリンク13、13の下端の連結軸15、15であったが、これに限らず、肥料などの質量の増減を検出し得る場所なら他の場所でも構わない。例えば、ロワリンク13、13の上端の係止部R1、R2や、トップリンク12の下端の連結軸21や、その上端の係止部R3や、シリンダロッド14、14の下端の連結軸19、19や、その上端の連結軸18、18などである。さらにその他の場所でも、肥料などの質量の増減を検出し得る場所ならどこでもよい。また、下記実施例2、3でも同様である。
<実施例2>
次に、別の実施例について説明する。
【0058】
本実施例2では、制御部11は、作業姿勢において、ブロードキャスター2に肥料などを充填していない状態のひずみゲージ24の非充填検出値を記憶部11cに記憶し、作業走行中に、ひずみゲージ24の検出値と記憶させた非充填検出値との差が予め決めておいた所定の値以下になると、運転者に報知部11dで報知する。例えば、肥料などの残量が少なくなったことを示す所定値である。
【0059】
この実施例の場合は、ひずみゲージ24の出力値と肥料などの質量との関係を予め実験などで得ておく必要がある。それによって上記所定の値を決定しておく。
【0060】
本実施例では、ブロードキャスター2に肥料などを充填した状態で検出をする必要が無いという便利さがある。
<実施例3>
次に、別の実施例について説明する。
【0061】
本実施例3では、制御部11は、作業姿勢において、ブロードキャスター2に肥料などを充填した状態のひずみゲージ24の充填検出値を記憶部11cに記憶し、作業走行中に、ひずみゲージ24の検出値と記憶させた非充填検出値との差が予め決めておいた所定の値以上になると、運転者に報知部11dで報知する。例えば、肥料などの残量が少なくなったことを示す所定値である。
【0062】
この実施例の場合は、ひずみゲージ24の出力値と肥料などの質量との関係を予め実験などで得ておく必要がある。それによって上記所定の値を決定しておく。
【0063】
本実施例では、ブロードキャスター2に肥料などを充填していない状態で検出をする必要が無いという便利さがある。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、安価な構成で肥料等の残量などの量の状態を検出でき、肥料のブロードキャスターなどの作業機を搭載する作業車両に最適である。
【符号の説明】
【0065】
1 走行車体
2 ブロードキャスター
3 エンジン
4 後輪
5 前輪
6 ダッシュボード
7 液晶表示機器
8 キャビン
9 ステアリングハンドル
10 操縦座席
11 制御部
11a 受信部
11b 演算部
11c 記憶部
11d 報知部
12 トップリンク
13 ロワリンク
14 シリンダロッド
15、18、19、21 連結軸
16、20 後部フレーム
17 アーム
22 バッファ
23 水平シリンダ
24 ひずみゲージ
図1
図2
図3
図4