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  • 特開-除湿機、および、除湿機の熱交換器 図1
  • 特開-除湿機、および、除湿機の熱交換器 図2
  • 特開-除湿機、および、除湿機の熱交換器 図3
  • 特開-除湿機、および、除湿機の熱交換器 図4A
  • 特開-除湿機、および、除湿機の熱交換器 図4B
  • 特開-除湿機、および、除湿機の熱交換器 図5A
  • 特開-除湿機、および、除湿機の熱交換器 図5B
  • 特開-除湿機、および、除湿機の熱交換器 図6A
  • 特開-除湿機、および、除湿機の熱交換器 図6B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178001
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】除湿機、および、除湿機の熱交換器
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/26 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
B01D53/26 220
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096463
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】森本 直行
【テーマコード(参考)】
4D052
【Fターム(参考)】
4D052AA08
4D052CB00
4D052DA00
4D052DA03
4D052DB01
4D052DB03
4D052HA01
4D052HA03
(57)【要約】
【課題】タンクを大型化しつつ、高さが抑えられた除湿機、および、除湿機の熱交換器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る除湿機1は、除湿部5と、タンク6とを備える。除湿部5は、吸気に含まれる水分を吸着するデシカントロータ50とデシカントロータ50から脱着した水蒸気を冷却する熱交換器51とが上下方向に沿って設けられる。タンク6は、除湿部5の側方かつ熱交換器51の下方に設けられ、熱交換器51で結露した結露水をためる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気に含まれる水分を吸着するデシカントロータと前記デシカントロータから脱着した水蒸気を冷却する熱交換器とが上下方向に沿って設けられた除湿部と、
前記除湿部の側方且つ前記熱交換器の下方に設けられ、前記熱交換器で結露した結露水をためるタンクと
を備えた、除湿機。
【請求項2】
前記熱交換器が前記除湿部の上部に設けられた、請求項1に記載の除湿機。
【請求項3】
前記熱交換器は、前記水蒸気と空気とが熱交換して前記水蒸気を冷却する熱交換配管を有し、
前記熱交換配管は、前記熱交換配管の内部を流れる前記水蒸気の向きを変える向き変更部を有する、請求項1記載の除湿機。
【請求項4】
前記熱交換配管は、複数の前記向き変更部を有する、請求項3に記載の除湿機。
【請求項5】
前記熱交換配管は、前記熱交換配管の両端の間の途中部に設けられた孔部を有する、請求項3に記載の除湿機。
【請求項6】
前記孔部の下方に設けられ、前記孔部から流出した前記結露水を受けて前記除湿部の側方に導く露受け部を有する、請求項5に記載の除湿機。
【請求項7】
前記向き変更部は、水平方向に沿って前記水蒸気の向きを変える、請求項3に記載の除湿機。
【請求項8】
前記向き変更部は、鉛直方向に沿って前記水蒸気の向きを変える、請求項3に記載の除湿機。
【請求項9】
吸気に含まれる水分を吸着するデシカントロータと、前記デシカントロータから脱着した水蒸気を冷却する熱交換器とが設けられた除湿部を有する除湿機の前記熱交換器であって、
前記水蒸気と空気とが熱交換して前記水蒸気を冷却する熱交換配管を有し、
前記熱交換配管は、前記熱交換配管の両端の間の途中部に設けられた孔部を有する、熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿機、および、除湿機の熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、水受タンクがデシカントロータの鉛直方向下部に配置された空気処理装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-163760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1が開示する空気処理装置は、水受タンクがデシカントロータの下方に配置される。そのため、水受タンクを大型化しつつ空気処理装置全体の高さを抑えることが難しい。
【0005】
本発明は、タンクを大型化しつつ、高さが抑えられた除湿機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る除湿機は、除湿部と、タンクとを備える。前記除湿部は、吸気に含まれる水分を吸着するデシカントロータと前記デシカントロータから脱着した水蒸気を冷却する熱交換器とが上下方向に沿って設けられる。前記タンクは、前記除湿部の側方かつ前記熱交換器の下方に設けられ、前記熱交換器で結露した結露水をためる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、タンクを大型化しつつ、高さが抑えられた除湿機、および、除湿機の熱交換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る除湿機の外観斜視図である。
図2】本実施形態に係る除湿機の内部構造を示すである。
図3】本実施形態に係る除湿機の内部構造を示すである。
図4A】熱交換配管の構成を示す図である。
図4B】熱交換配管の構成を示す図である。
図5A】他の実施形態に係る除湿機の熱交換配管の構成を示す図である。
図5B】他の実施形態に係る除湿機の熱交換配管の構成を示す図である。
図6A】他の実施形態に係る除湿機の内部構造を示すである。
図6B】他の実施形態に係る除湿機の熱交換配管の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については、同一の参照符号を付して、重複する説明を繰り返さない。
【0010】
図1図3を参照して、本発明の実施形態に係る除湿機1の外観および内部構造について説明する。図1は、本実施形態に係る除湿機1の外観斜視図である。図2および図3は、本実施形態に係る除湿機1の内部構造を示す図である。図2は、基本的に、本実施形態に係る除湿機1を側面視した図であるが、視認を容易にするため、デシカントロータ50および加熱部52については、斜視図として表している。
【0011】
図3も、本実施形態に係る除湿機1を側面視した図であるが、視認を容易にするため、デシカントロータ50および加熱部52については、斜視図として表している。
【0012】
また、図1に示すように、除湿機1の正面側を除湿機1の前側とし、除湿機1の背面側を除湿機1の後側として説明する場合がある。
【0013】
図1に示すように、除湿機1は、筐体2と、吸気口3と、排気口4とを備える。
【0014】
筐体2は、中空の部材である。
【0015】
吸気口3は、例えば、筐体2の上面に形成される。図2に示すように、吸気口3は、筐体2の外部の空気を吸気A1として取り入れられる。吸気口3は、例えば、筐体2の後面において、上部かつ左右中央部に配置されてもよい。吸気口3は、筐体2の内部と外部とを連通する。
【0016】
排気口4は、排気B2が排出される。排気口4は、例えば、筐体2の側面または底面に形成される。排気口4は、筐体2の内部と外部とを連通する。排気口4は、筐体2の内部の排気B1を筐体2の外部に放出する。排気口4は、筐体2の側面以外の場所に位置していてもよい。
【0017】
除湿機1は、図1で説明した外部構成(筐体2、吸気口3、および、排気口4)に加え、さらに、内部構成として、除湿部5と、タンク6と、ファン7とを備える。
【0018】
除湿部5は、湿気を含む吸気A1から湿気C1(以下、水蒸気C1と記述することがある)を除く機能を有する。以下、湿気C2、湿気C3、湿気C4、および、湿気C5を、それぞれ、水蒸気C2、水蒸気C3、および、水蒸気C5と記述することがある。
【0019】
タンク6は、除湿部5で吸気A1から除かれた高温の水蒸気C1を冷やして生成された結露水D1(結露水D2)を貯水する。
【0020】
ファン7は、除湿機1の外部から吸気A1を取り込む。ファン7は、吸気口3の近傍に配置されてもよい。ファン7は、吸気A2(吸気A3、吸気A4)を除湿機1の内部で循環させてもよい。ファン7は、除湿機1の内部の吸気A2(吸気A3、吸気A4)が循環する空路に配置されてもよい。ファン7は、除湿機1の外部に排気B1(排気B2)を排出する。ファン7は、排気口4の近傍に配置されてもよい。
【0021】
以下、除湿機1が吸気A1を除湿する原理を説明する。
【0022】
除湿部5は、デシカントロータ50と、熱交換器51と、加熱部52と、ファン53とを有する。
【0023】
熱交換器51は、水蒸気C1(水蒸気C2、水蒸気C3)と空気(吸気A1(吸気A2、吸気A3、吸気A4))とが熱交換して水蒸気C1(水蒸気C2、水蒸気C3)を冷却する。熱交換器51は、熱交換配管510で構成される。
【0024】
デシカントロータ50は、吸気A1(吸気A2、吸気A3、吸気A4)に含まれる水分(湿気C1)を吸着する。
【0025】
デシカントロータ50は、円筒形やパネル状の形状に成形されてもよい。デシカントロータ50は、一例として、シリカゲル、ゼオライトなどの高吸湿性の材料が使用される。デシカントロータ50は、図示しないモータにより回転する。
【0026】
熱交換器51は、デシカントロータ50から脱着した水蒸気C2を冷却する。
【0027】
デシカントロータ50と熱交換器51は上下方向に沿って設けられる。
【0028】
熱交換器51は、高温の湿気C2から分岐した高温の湿気C3、湿気C4、湿気C5と、低温の吸気A2(吸気A3、吸気A4)とを間接的に接触させることにより、水蒸気C3(水蒸気C4、水蒸気C5)を凝縮させ、結露水D1(結露水D2)を得る。
【0029】
タンク6は、除湿部5の側方かつ熱交換器51の下方に設けられ、熱交換器51で結露した結露水D1(結露水D2)をためる。タンク6を除湿部5の側方かつ熱交換器51の下方に設けることにより、除湿機1の空きスペースを活用でき、タンク6を大型化または大容量化することができる。さらに、タンク6を除湿部5の下方ではなく側方に設けることにより、除湿機1の高さを抑えることができる。
【0030】
本実施形態によれば、タンク6を大型化しつつ、高さが抑えられた除湿機1を得ることができる。
【0031】
熱交換器51は、除湿部5の上部に設けられてもよい。
【0032】
本実施形態によれば、タンク6を大型化しつつ、さらに高さが抑えられた除湿機1を得ることができる。
【0033】
除湿機1は、除湿機1が水平面に載置されたとき、鉛直方向上側から鉛直方向下側に向かって、吸気口3、除湿部5、排気口4の順に配置されてもよい。
【0034】
加熱部52は、乾燥した循環気E2を加熱する。熱交換器51から分離された循環気E1(循環気E2)は、加熱部52で加熱され、ファン53により高温の循環気E3としてデシカントロータ50に通気される。
【0035】
デシカントロータ50に吸着された湿気C1は、ファン53により高温の循環気E3に取り込まれる。湿気C2を含む循環気E4は、熱交換配管510を通って、再び、ファン7の近傍へ供給される。
【0036】
加熱部52は、デシカントロータ50を加熱してもよい。加熱部52がデシカントロータ50を加熱することにより、デシカントロータ50に吸着された湿気C1が熱交換器51に向かう循環気E3に放出される。デシカントロータ50は乾燥され再生され、回転しながら再び吸気A2(吸気A3、吸気A4)から湿気C1を吸着する。
【0037】
熱交換配管510は、さらに、向き変更部5101と、孔部5102とを有する。
【0038】
向き変更部5101は、デシカントロータ50から上方に延びて形成された熱交換配管510を横方向(水平方向)に向きを変えて、さらに横方向(水平方向)に延びて形成される。
【0039】
向き変更部5101は、一例として、3本の熱交換配管510からなる。熱交換配管510により上方に搬送された湿気C2を含む循環気E4は、向き変更部5101で横方向に向きを変える。湿気C2を含む循環気E4は、向き変更部5101によりファン7の近傍を搬送される。
【0040】
ファン7により除湿機1の外部から取り込まれた吸気A1は、吸気A2、吸気A3、および、吸気A4として、3本の向き変更部5101の間を通る。
【0041】
このとき、吸気A2は、向き変更部5101の内部を搬送される湿気C3を含む高温の循環気E5から熱を吸収する。循環気E5は熱を奪われて凝縮する。そのため、湿気C3は結露水D3となる。
【0042】
同様に、吸気A3は、向き変更部5101の内部を搬送される湿気C4を含む高温の循環気E6から熱を吸収する。循環気E6は熱を奪われて凝縮する。そのため、湿気C4は結露水D4となる。
【0043】
吸気A4は、向き変更部5101の内部を搬送される湿気C5を含む高温の循環気E7から熱を吸収する。循環気E7は熱を奪われて凝縮する。そのため、湿気C5は結露水D5となる。
【0044】
結露水D3、結露水D4、および、結露水D5は、結露水D1となって、熱交換配管510から排出され、結露水D2となって、タンク6に収容される。
【0045】
湿気C3、湿気C4、および、湿気C5が、それぞれ結露水D3、結露水D4、および、結露水D5となったために乾燥した循環気E5、循環気E6、および、循環気E7は、向き変更部5101を外れて孔部5102から循環配管5100に入り、乾燥した循環気E1となる。孔部5102は、熱交換配管510の上部に開けられている。そのため、結露水D1は孔部5102から循環配管5100へ流れず、乾燥した循環気E1のみが循環配管5100を搬送される。
【0046】
循環配管5100の内部を搬送される乾燥した循環気E2は、加熱部52で加熱され、高温の循環気E3となる。
【0047】
高温の循環気E3は、再び、ファン53によりデシカントロータ50を通過し、湿気C1を吸収して、高温の湿気C2を含む循環気E4となる。
【0048】
以上が、除湿機1が吸気A1を除湿する原理である。
【0049】
次に、先述した通り、図2に示す除湿機1は、タンク6が除湿部5の熱交換器51の下方に配置される。除湿機1は、タンク6が除湿部5の熱交換器51の横に配置される。
【0050】
除湿部5は、先述した通り、除湿機1が水平面に載置されたとき、鉛直方向上側から鉛直方向下側に向かって、熱交換配管510、デシカントロータ50の順に配置されてもよい。
【0051】
図3に示す本実施形態に係る除湿機1は、図2で説明した本実施形態に係る除湿機1と構成要素は同じであるが、構成要素同士の位置関係が、図2で説明した本実施形態に係る除湿機1と一部相違する。
【0052】
図3に示すように、除湿機1において、デシカントロータ50は、熱交換器51の鉛直方向上部に配置される。
【0053】
排気口4は、デシカントロータ50の鉛直方向上部に配置される。
【0054】
吸気口3から取り入れられた吸気A1により熱交換器51の内部で熱交換された循環気E2が、循環配管5100を通り、加熱部52およびデシカントロータ50を通って、デシカントロータ50から水蒸気C1を受け取り、熱交換器51の内部に戻る。
【0055】
循環配管5100は、熱交換器51の鉛直方向上部に接続されてもよい。
【0056】
次に、図4Aおよび図4Bを参照して、さらに、本実施形態に係る除湿機1の熱交換配管510の構成を説明する。図4Aおよび図4Bは、本実施形態に係る除湿機1の熱交換配管510を示す図である。
【0057】
図4Aに示すように、向き変更部5101は、熱交換配管510の内部を流れる水蒸気C1(水蒸気C2、水蒸気C3)の向きを変える。
【0058】
本実施形態によれば、熱交換配管510の内部を流れる水蒸気C1(水蒸気C2、水蒸気C3)を吸気A1に近づけることができる。
【0059】
図4Aおよび図4Bに示したように、熱交換配管510は、鉛直方向(上下方向)に複数箇所の向き変更部5101が配置されている。しかし、他の実施例として、図6Aおよび図6Bに示すように、熱交換配管510は、水平方向に複数箇所の向き変更部5101が配置されてもよい。
【0060】
熱交換配管510は、複数の向き変更部5101を有してもよい。
【0061】
本実施形態によれば、熱交換配管510の表面積が増加し、効率的に熱交換することができる。
【0062】
すなわち、図4Aに示すように、デシカントロータ50に含まれていた湿気C2を含む循環気E4は、熱交換配管510を通って、向き変更部5101に入り、循環気E5となる。循環気E5の湿気C3は、吸気A1(吸気A2、吸気A3、吸気A4)により熱を奪われて結露水D3となり、図4Bに示す露受け部5103に排水される。露受け部5103が受けた結露水D1は、結露水D2としてタンク6に貯水される。
【0063】
熱交換配管510は、向き変更部5101により蛇行するように形成される。そのため、ファン7で取り込まれた吸気A1(吸気A2、吸気A3、吸気A4)は、循環気E5から間接的に熱を奪う機会が複数回ある。従って、湿気C2は結露水D3になり易くなり、結露水D1および結露水D2の回収効率を向上させることができる。
【0064】
向き変更部5101は、鉛直方向に沿って水蒸気C3の向きを変えてもよい。
【0065】
そのため、湿気C3がより効率的に結露水D3に変化し易い。従って、より効率的に結露水D1および結露水D2をタンク6に貯水することができる。
【0066】
すなわち、図4Aおよび図4Bに示すように、向き変更部5101は、熱交換配管510の途中に鉛直方向(上下方向)に複数箇所配置されることが可能である。
【0067】
熱交換配管510は、ファン7の近傍を通過した後、鉛直方向下向きに延び、最初の向き変更部5101により向きが変えられ、再度、ファン7による吸気A2(吸気A3、吸気A4)の通風路を通過する。
【0068】
熱交換配管510は、さらに、2箇所目以降の向き変更部5101により向きが変えられ、鉛直方向下向きに傾斜しながら延び、再度、ファン7による吸気A2(吸気A3、吸気A4)の通風路を通過する。
【0069】
図5Aおよび図5Bは、熱交換器51の熱交換配管510の形状のバリエーションを示した変形例の模式図である。
【0070】
図5Aおよび図5Bに示すように、熱交換配管510は、熱交換配管510の両端の間の途中部に設けられた孔部5102を有してもよい。
【0071】
本実施形態によれば、熱交換配管510が上下方向に湾曲する場合であっても、効率的に結露水D1および結露水D2をタンク6に溜めることができる。
【0072】
露受け部5103は、孔部5102の下方に設けられ、孔部5102から流出した結露水D1を受けて除湿部5の側方に導く。
【0073】
本実施形態によれば、孔部5102から漏出した結露水D1および結露水D2を効率的にタンク6に溜めることができる。
【0074】
図5Aに示す熱交換配管510は、鉛直方向上側から鉛直方向下側に延びて形成された後、鉛直方向下側から鉛直方向上側に延びるように転じる最下点に、孔部5102を形成してもよい。
【0075】
熱交換配管510において、鉛直方向上側から鉛直方向下側に下降してきた、湿気C3を含む循環気E5は、湿気C3が結露水D3に変化し、孔部5102から露受け部5103に漏出する。
【0076】
図5Bに示す熱交換配管510は、鉛直方向上側から鉛直方向下側に蛇行しながら湾曲して形成された後、最下点に孔部5102を形成してもよい。
【0077】
熱交換配管510は、鉛直方向上側から鉛直方向下側に下降してきた、湿気C3を含む循環気E5は、湿気C3が結露水D3に変化し、孔部5102から露受け部5103に漏出する。
【0078】
次に、図6Aに、他の実施形態に係る除湿機1の内部構造を示す。図6Aは、他の実施形態に係る除湿器1を前面視した内部構造の模式図である。図6Bに、他の実施形態に係る除湿機1の熱交換配管510の構成を示す。図6Bは、他の実施形態に係る除湿器1を上面視した内部構造の模式図である。
【0079】
先述した通り、図6Aおよび図6Bに示す熱交換配管510は、水平方向に複数箇所の向き変更部5101が配置される。
【0080】
図6Aに示すように、デシカントロータ50に含まれていた湿気C2を含む循環気E4は、熱交換配管510を通って、向き変更部5101に入り、循環気E5となる。
【0081】
循環気E5の湿気C3は、吸気A1(吸気A2、吸気A3、吸気A4)により熱を奪われて結露水D3となる。
【0082】
熱交換配管510は、結露水D3が流れやすくなるよう、図4Aで示したように傾斜していてもよい。
【0083】
結露水D3は、熱交換配管510に設けられた孔部5102から流出し、露受け部5103に誘導される。
【0084】
露受け部5103が受けた結露水D1は、結露水D2としてタンク6に貯水される。
【0085】
向き変更部5101は、水平方向に沿って水蒸気C3の向きを変える。
【0086】
本実施形態によれば、除湿機1の上部に配置された吸気口3から吸い込んだ吸気A1を好適に除湿することができる。
【0087】
図6Bに示すように、向き変更部5101は、第n向き変更部5101と、第(n+1)向き変更部5101とを有する。
【0088】
第n向き変更部5101と、第(n+1)向き変更部5101とをつなぐ熱交換配管510の途中にはそれぞれ孔部5102が配置される。
【0089】
複数の露受け部5103は、それぞれの孔部5102に別々に接続されてそれぞれの孔部5102から漏出する結露水D3を回収する。
【0090】
タンク6は、筐体2内の下部に配置される。タンク6は、筐体2に着脱可能に格納される。タンク6は、除湿機1によって生成された水を貯留する。
【0091】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示していることがある。図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なってもよい。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、除湿機、および、除湿機の熱交換器の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0093】
1 除湿機
2 筐体
3 吸込口
4 吹出口
5 除湿部
50 デシカントロータ
51 熱交換器
510 熱交換配管
5100 循環配管
5101 向き変更部
5102 孔部
5103 露受け部
52 加熱部
53 ファン
6 タンク
7 ファン
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B