(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178029
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】ノード装置、システム、物品の製造方法、制御方法、製造システム、制御プログラム、および記録媒体
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20241217BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20241217BHJP
G05B 19/042 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
G05B23/02 T
H04Q9/00 301Z
G05B19/042
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096517
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 権人
【テーマコード(参考)】
3C223
5H220
5K048
【Fターム(参考)】
3C223AA11
3C223BA03
3C223CC04
3C223EA07
3C223EB03
3C223FF13
3C223FF33
3C223FF34
3C223GG03
3C223HH02
3C223HH08
3C223HH24
5H220AA04
5H220BB09
5H220CC06
5H220CX01
5H220JJ12
5H220JJ26
5H220JJ34
5H220JJ53
5K048BA21
5K048BA37
5K048DC01
5K048EB12
(57)【要約】
【課題】設備の運用状況に応じて、設備の稼働状態に係る情報を適切かつ容易に取得できる方法が求められていた。
【解決手段】装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、前記制御部は、前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、ことを特徴とするノード装置である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、
ことを特徴とするノード装置。
【請求項2】
前記処理において、直前の1サイクルに関する1サイクル生産時間、ON時間、OFF時間の情報を消去する、
ことを特徴とする請求項1に記載のノード装置。
【請求項3】
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とするノード装置。
【請求項4】
前記処理において、前記複数回のサイクルに係る累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化する、
ことを特徴とする請求項3に記載のノード装置。
【請求項5】
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去するとともに前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とするノード装置。
【請求項6】
前記処理において、直前の1サイクルに関する1サイクル生産時間、ON時間、OFF時間の情報を消去し、前記複数回のサイクルに係る累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化する、
ことを特徴とする請求項5に記載のノード装置。
【請求項7】
前記条件は、予め設定された時刻になることである、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のノード装置。
【請求項8】
前記条件は、直前のサイクルが開始されてから所定の時間が経過しても、次のサイクルが開始されないことである、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のノード装置。
【請求項9】
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、前記センサから取得したデータをゲートウェイ装置に送信するノード装置と、前記ノード装置から受信した前記データを記憶装置に格納するゲートウェイ装置と、管理装置と、を備えたシステムであって、
前記管理装置は、
前記記憶装置に格納された前記データに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項10】
前記処理において、直前の1サイクルに関する1サイクル生産時間、ON時間、OFF時間の情報を消去する、
ことを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、前記センサから取得したデータをゲートウェイ装置に送信するノード装置と、前記ノード装置から受信した前記データを記憶装置に格納するゲートウェイ装置と、管理装置と、を備えたシステムであって、
前記管理装置は、
前記記憶装置に格納された前記データに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項12】
前記処理において、前記複数回のサイクルに係る累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化する、
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、前記センサから取得したデータをゲートウェイ装置に送信するノード装置と、前記ノード装置から受信した前記データを記憶装置に格納するゲートウェイ装置と、管理装置と、を備えたシステムであって、
前記管理装置は、
前記記憶装置に格納された前記データに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去するとともに前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項14】
前記処理において、直前の1サイクルに関する1サイクル生産時間、ON時間、OFF時間の情報を消去し、前記複数回のサイクルに係る累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化する、
ことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記条件は、予め設定された時刻になることである、
ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記条件は、直前のサイクルが開始されてから所定の時間が経過しても、次のサイクルが開始されないことである、
ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のノード装置が有する前記制御部に、前記処理を実行させるための制御プログラム。
【請求項18】
請求項17に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項19】
請求項9乃至14のいずれか1項に記載のシステムが有する前記管理装置に、前記処理を実行させるための制御プログラム。
【請求項20】
請求項19に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項21】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のノード装置を備え、
前記装置を用いて物品を製造する、
ことを特徴とする製造システム。
【請求項22】
請求項9乃至14のいずれか1項に記載のシステムを備え、
前記装置を用いて物品を製造する、
ことを特徴とする製造システム。
【請求項23】
請求項22に記載の製造システムを用い、
前記装置により物品の製造を行いながら、前記装置の稼働情報を取得する、
ことを特徴とする物品の製造方法。
【請求項24】
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、
ことを特徴とする制御方法。
【請求項25】
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とする制御方法。
【請求項26】
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去するとともに前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノード装置、等に関する。
【背景技術】
【0002】
生産現場における生産性の向上を図るため、生産設備の稼働状態に関する情報を収集することが行われる。生産設備の制御装置が、稼働状態に関する所望の情報を直接的に出力することができないものである場合には、制御装置の制御プログラムや通信機能等をユーザが変更する必要がある。しかし、これは多大な負荷を要するか、あるいは現実的に不可能である場合が少なくなかった。
【0003】
特許文献1には、設備のPLCと積層信号灯を接続する信号線の途中に分岐ボックスを設け、PLCが積層信号灯に送る制御信号を分岐させて情報収集装置に収集させ、設備の稼働状態に係る情報を収集することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された方法では、情報収集装置は、PLCが積層信号灯に送る制御信号を収集するが、設備の稼働状態を分析するのに適したデータが必ず収集できるとは限らず、設備を管理する上で有用な情報が取得できない場合があった。例えば、設備を運用する作業者がシフト制で勤務する場合に、積層信号灯に送る制御信号を収集しても、作業者のシフトと対応させた設備の稼働状態に関するデータを収集することは困難であった。
【0006】
そこで、設備の運用状況に応じて、設備の稼働状態に係る情報を適切かつ容易に取得できる方法が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、前記制御部は、前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、ことを特徴とするノード装置である。
【0008】
また、本発明の第2の態様は、装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、前記制御部は、前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第2情報を初期化する処理を実行する、ことを特徴とするノード装置である。
【0009】
また、本発明の第3の態様は、装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、前記制御部は、前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去するとともに前記第2情報を初期化する処理を実行する、ことを特徴とするノード装置である。
【0010】
また、本発明の第4の態様は、装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、前記センサから取得したデータをゲートウェイ装置に送信するノード装置と、前記ノード装置から受信した前記データを記憶装置に格納するゲートウェイ装置と、管理装置と、を備えたシステムであって、前記管理装置は、前記記憶装置に格納された前記データに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、ことを特徴とするシステムである。
【0011】
また、本発明の第5の態様は、装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、前記センサから取得したデータをゲートウェイ装置に送信するノード装置と、前記ノード装置から受信した前記データを記憶装置に格納するゲートウェイ装置と、管理装置と、を備えたシステムであって、前記管理装置は、前記記憶装置に格納された前記データに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第2情報を初期化する処理を実行する、ことを特徴とするシステムである。
【0012】
また、本発明の第6の態様は、装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、前記センサから取得したデータをゲートウェイ装置に送信するノード装置と、前記ノード装置から受信した前記データを記憶装置に格納するゲートウェイ装置と、管理装置と、を備えたシステムであって、前記管理装置は、前記記憶装置に格納された前記データに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去するとともに前記第2情報を初期化する処理を実行する、ことを特徴とするシステムである。
【0013】
また、本発明の第7の態様は、装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置の制御方法であって、前記制御部は、前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、ことを特徴とする制御方法である。
【0014】
また、本発明の第8の態様は、装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置の制御方法であって、前記制御部は、前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第2情報を初期化する処理を実行する、ことを特徴とする制御方法である。
【0015】
また、本発明の第9の態様は、装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置の制御方法であって、前記制御部は、前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去するとともに前記第2情報を初期化する処理を実行する、ことを特徴とする制御方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、設備の運用状況に応じて、設備の稼働状態に係る情報を適切かつ容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施形態1に係る情報処理システムを適用した生産装置の模式図。
【
図2】(a)実施形態に係るノード装置のブロック構成を示す模式図。(b)実施形態に係るゲートウェイ装置のブロック構成を示す模式図。
【
図3】ノード装置が生産装置の稼働状態を監視する際に実行する処理の手順を示すフローチャート。
【
図4】実施形態に係るノード装置における第一処理のシーケンスを説明するための模式図。
【
図5】昼休みに第一処理を実施した場合の稼働情報、すなわち1サイクルの生産時間および累積生産時間の推移を示す図。
【
図6】実施形態に係るノード装置における第二処理のシーケンスを説明するための模式図。
【
図7】シフト交代時に第二処理を実施した場合の稼働情報、すなわち1サイクルの生産時間および累積生産時間の推移を示す模式図。
【
図8】実施形態に係るノード装置における第三処理のシーケンスを説明するための模式図。
【
図9】生産の終了と再開を含む運用事例における稼働情報、すなわち1サイクルの生産時間および累積生産時間の推移を示す模式図。
【
図10】ノード装置が生産装置を監視する処理のフローチャート。
【
図11】管理装置が生産装置を監視する処理のフローチャート。
【
図12】管理装置において表示される設定画面の例を示す模式図。
【
図13】管理装置において表示される設定画面の例を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図面を参照して、本発明の実施形態である情報処理方法、情報処理装置等について説明する。尚、以下に示す実施形態は例示であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更して実施をすることができる。
【0019】
尚、以下の実施形態及び実施例の説明において参照する図面では、特に但し書きがない限り、同一の符号を付して示す要素は、同様の機能を有するものとする。図中において、同一の要素が複数個配置されている場合には、符号の付与及びその説明が省略される場合がある。また、図示および説明の便宜のために図面を模式的に表現する場合があるため、図面に記載された要素の形状、大きさ、配置などは、現実の物と厳密に一致しているとは限らない場合があるものとする。
【0020】
[実施形態1]
(情報処理システム)
図1は、本発明の実施形態1に係る情報処理システムを適用した生産装置の模式図である。尚、
図1に示すのは一例であり、例えばセンサの数、種類、配置や、ノード装置の数などをはじめ、生産現場の状況に応じて適宜に構成を変更することが可能である。
【0021】
生産装置101は、例えば、部品の組付装置、樹脂成型装置、検査装置といった装置であり、人が介在しない自動化装置であっても、人が介在して操作する組立装置であってもよい。生産装置101には、生産装置の稼働状態に係る情報を取得するために使用するセンサ102、103が設けられる。センサ102、103は、生産装置101の稼働状態として、たとえば「加工中」、「停止中」、「異常発生中」などの各状態をモニタするセンサであり、例えばクランプ式の電流センサを生産装置の電源ラインにセットして使用することができる。もっとも、生産装置の稼働状態を検知(モニタ)し得るものであればこれ以外でもよく、生産装置の性質により、例えば振動センサ、加速度センサ、圧力センサ、光センサ、トルクセンサ、温度センサ、音波センサなどを用いることも可能である。生産装置に信号灯が搭載されている場合には、照度センサを用いて信号灯の点灯パターンを検出する簡易な構成で生産装置の稼働状態を特定してもよい。
【0022】
センサ102、103は、生産装置101の1サイクル動作に伴って周期的に変化する物理量を測定できる箇所に設置するのが望ましい。例えば、センサ102、103は、生産装置の処理を実行するプログラマブルロジックコントローラ(PLC)によって制御される生産装置内の搬送モータ、加工モータ等の電流を検知(モニタ)し得る箇所に設置される。また、生産装置の操作ランプや積層信号灯の発光を検知(モニタ)し得る箇所に設置してもよい。生産装置101の稼働状態を取得するため、センサ102、103はノード装置104に1つ以上接続される。ノード装置104は必要に応じて生産装置101に1つ以上設置する。なお、1つのノード装置にセンサを複数接続し、複数の生産装置にまたがるようにセンサを設置してもよい。
【0023】
ノード装置104は通信手段としての通信部109を備えており、ゲートウェイ装置105は通信手段としての通信部110を備えている。ノード装置104とゲートウェイ装置105は、通信手段を介して互いに通信することが可能である。通信手段は、LPWA(Low Power Wide Area)や無線LANといった無線通信や、Ethernet、フィールドネットワークといった有線通信などから適宜選ばれた1つ以上の通信手段であればよい。
【0024】
ノード装置104により取得された生産装置101の稼働情報は、通信部109、110を介してゲートウェイ装置105に集められる。ゲートウェイ装置105は、LANのような通信手段によってネットワーク106に接続される。なお、ノード装置104にLANのアダプタを設けて、ゲートウェイ装置105を介さずにノード装置104をネットワーク106に接続できる構成としてもよい。ネットワーク106は、工場内の専用ネットワークであってもインターネットといった広域ネットワークであってもよい。
【0025】
ネットワーク106には、管理装置108が接続されている。管理装置108は、システムの動作を制御するソフトウェアが実装された制御装置である。ノード装置104からゲートウェイ装置105に集められた生産装置の稼働情報は、ネットワーク106に接続されたデータベース107に蓄積される。なお、データベース107は、記憶装置や記憶媒体であってもよく、管理装置108内にあってもよい。
【0026】
管理者は、管理装置108が備えるコンピュータを用いて、データベース107に蓄積された稼働情報を確認することができる。また、管理装置108は、蓄積された測定データと設備の運用状況とを紐づけて処理したり、確認したり、表示部に表示させたりすることができる。管理装置108は、蓄積された測定データを用いて各種の処理を行い、生産装置101の稼働状態と設備の運用状況の関係などを分析することができる。
【0027】
(ノード装置)
図2(a)は、
図1に示したノード装置104のブロック構成を示す模式図である。尚、本実施形態の特徴を説明するために必要な機能要素を機能ブロックで表しているが、本発明の課題解決原理とは直接関係のない一般的な機能要素については、
図2(a)では記載を省略している。また、
図2(a)に図示された各機能要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のごとく構成されていることを要しない。例えば、各機能ブロックの分散や統合の具体的形態は図示の例に限らず、その全部または一部を、使用状況等に応じて任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。各機能ブロックはハードウェアあるいはソフトウェアを用いて構成することができる。すなわち、これらの機能ブロックの一部は、例えば記憶装置や非一時的な記録媒体に記憶された制御プログラムを、制御部としてのCPU212が読み出して実行することにより構成され得る。あるいは、ASIC等のハードウェアにより、機能ブロックの一部または全部を構成してもよい。
【0028】
ノード装置104は、ノード装置全体の動作シーケンスやタスクの実行を制御するCPU212を備えている。CPU212は、制御プログラムや制御情報を、記憶部206あるいは不図示のコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み出して実行することができる。記録媒体としては、例えばROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、USBメモリ等の不揮発性メモリ、SSD等を用いることができる。
【0029】
ノード装置104は、生産装置101に設置された1つ以上のセンサ102、103と接続可能に構成されており、センサが出力するアナログ信号をデジタル信号へ変換することが可能な信号入力部203を備えている。信号入力部203は、アナログ入力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を1つ以上備えている。尚、信号入力部203がセンサ102、103に内蔵され、センサがデジタル信号を出力するようにシステムを構成してもよい。
【0030】
信号入力部203でデジタル化された信号は、必要に応じて処理部204で信号処理される。処理部204は、処理なし、閾値比較(2値化)、FFT処理、パーシャルオーバーオール処理、エンベロープ処理、周波数フィルタ処理、微分処理、積分処理、ウェーブレット処理、平均値処理、標準偏差処理、最大値処理、最小値処理、ピークツーピーク処理、ピークホールド処理、実効値処理、波高率処理、波形率処理、インパルス係数処理、マージン係数処理、のうちの1つ以上を処理順序を決めて実行する。処理部204は、生産装置101の稼働状態を判定するのに適した信号処理を実行する。
【0031】
さらに、処理部204は、生産装置101の稼働状態を示す稼働情報を生成する処理を行う。生産装置の稼働情報を取得するために、処理部は、センサ毎にユーザによって予め設定された所定の信号変化の有無を検出し、所定の信号変化が検知された場合にイベントを生成する。所定の信号変化は、例えば、信号閾値との比較、立ち上りの検出、立ち下りの検出、サイクル数の検出、などの中から1つ以上を組み合わせて設定することができる。
【0032】
処理部204は、信号変化を検知した場合、時計205から現在の時刻を取得し、所定の信号変化が検知された時刻を記憶部206に記録する。処理部204は、所定の信号変化が検知された前回の時刻と、今回の時刻の差分によって、1生産サイクル(1回の生産サイクル)に要する時間(サイクルタイム)を算出することができる。また、例えば、1生産サイクル中にセンサ信号がON信号になっていた延べ時間や、1生産サイクル中にセンサ信号がOFF信号になっていた延べ時間を算出して記憶部206に記録することができる。なお、生産サイクルを単にサイクルと呼称する場合がある。
【0033】
また、信号変化を検知した場合、記憶部206内の複数回の生産サイクル分の稼働情報である累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間に、1生産サイクルの稼働情報を加算して、記憶部206に記録することができる。
【0034】
ノード装置104は、通信部109を介して、例えば処理部204で処理した信号あるいはデータを外部に出力することができる。通信部109は、CPU212の制御のもとで、例えば処理部204と協働して動作することができる。
【0035】
通信部109は、記憶部206との間で、情報の入出力を行うことができる。例えば、ノード装置104は、処理部204から出力される処理結果に、ノード装置104の個体を識別するための識別情報としてのノード識別情報と測定タスク識別情報、測定を実行した時間を紐づけて、記憶部206に一旦記憶させる。その後に、通信部109が記憶部206から情報を読み出して、通信部109を介してゲートウェイ装置105に送信することができる。CPU212は、処理部204に第1処理、第2処理、第3処理を実行させ得るが、各処理については後述する。
【0036】
(ゲートウェイ装置)
図2(b)は、
図1に示したゲートウェイ装置105のブロック構成を示す模式図である。尚、
図2(b)では本実施形態の特徴を説明するために必要な機能要素を機能ブロックで表しているが、本発明の課題解決原理とは直接関係のない一般的な機能要素については記載を省略している。また、
図2(b)に図示された各機能要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のごとく構成されていることを要しない。例えば、各機能ブロックの分散や統合の具体的形態は図示の例に限らず、その全部または一部を、使用状況等に応じて任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。各機能ブロックはハードウェアあるいはソフトウェアを用いて構成することができる。すなわち、これらの機能ブロックの一部は、例えば記憶装置や非一時的な記録媒体に記憶された制御プログラムを、制御部としてのCPU212が読み出して実行することにより構成され得る。あるいは、ASIC等のハードウェアにより、機能ブロックの一部または全部を構成してもよい。
【0037】
ゲートウェイ装置105は、ノード装置全体の動作シーケンスやタスクの実行を制御するCPU307を備えている。CPU307は、制御プログラムや制御情報を、記憶部303あるいは不図示のコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み出して実行することができる。記録媒体としては、例えばROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、USBメモリ等の不揮発性メモリ、SSD等を用いることができる。
【0038】
ゲートウェイ装置105は通信部110によってノード装置104から受信した稼働情報を、ネットワーク接続部305、ネットワーク106を介してデータベース107に送出して蓄積させる。すなわち、ゲートウェイ装置105は、ノード装置104からセンサの計測データや生産装置の稼働情報を収集して、システムが備えるデータベース107に格納する。ネットワーク106に接続されたデータベース107は、HDD、SSD、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等の記憶装置を備える。
【0039】
例えば、ゲートウェイ装置105がノード装置104からセンサの計測データや生産装置の稼働情報を受信した際には、処理部304を介して管理装置108にデータ受信通知を送るとともに、計測データや生産装置の稼働情報をデータベース107に格納する。管理装置108は、ゲートウェイ装置105からデータ受信通知を受け取ると、計測データや生産装置の稼働情報を分析するプログラムを起動して、データベース107に格納された計測データや生産装置の稼働情報を処理して生産装置101の状態を分析する。そして、管理装置108は、生産装置101の状態に係る情報(例えば異常の有無)を、電子メールの送信、表示部への表示、アラートの発信などの通知手段を用いて管理者に伝達する。もちろん、これは一例であり、システムの動作は適宜に設定すればよい。例えば、管理装置108は、データベース107から読み出した生産装置の稼働情報等を表示する処理だけを行い、表示された情報に基づいて管理者が生産装置101の状態を分析するようにしてもよい。
【0040】
(制御方法)
図3に示すのは、ノード装置104が生産装置101の稼働状態を監視する際に実行する処理の手順を示すフローチャートである。まず全体的な流れを説明し、その後に第一処理、第二処理、第三処理、等について個別に説明する。
【0041】
まず、ステップS101にてノード装置104が生産装置101の監視を開始すると、ステップS102にて、ノード装置104のCPU102は、第一処理を実行すべきか否かを判定する。例えば、管理者があらかじめ設定して記憶部206に記憶させておいた時刻に到達したか、あるいは、センサ102、103で計測された計測データについて所定の信号変化が検出されてから所定期間が経過したか、などの判定基準に基づいて判定する。
【0042】
第一処理を実行すべきと判定した場合(ステップS102:YES)には、ステップS103にて処理部204を用いて第一処理を実施し、ステップS104にて第一処理を実施した旨とその結果を通信部109からゲートウェイ装置105に送信する。
【0043】
第一処理を実行すべきではないと判定した場合(ステップS102:NO)には、ステップS111に進み、ノード装置104のCPU102は、第二処理を実行すべきか否かを判定する。例えば、管理者があらかじめ設定して記憶部206に記憶させておいた時刻に到達したか、あるいは、センサ102、103で計測された計測データについて所定の信号変化が検出されてから所定期間が経過したか、などの判定基準に基づいて判定する。
【0044】
第二処理を実行すべきと判定した場合(ステップS111:YES)には、ステップS112にて処理部204を用いて第二処理を実施し、ステップS113にて第二処理を実施した旨とその結果を通信部109からゲートウェイ装置105に送信する。
【0045】
第二処理を実行すべきではないと判定した場合(ステップS111:NO)には、ステップS121に進み、ノード装置104のCPU102は、第三処理を実行すべきか否かを判定する。例えば、管理者があらかじめ設定して記憶部206に記憶させておいた時刻に到達したか、あるいは、センサ102、103で計測された計測データについて所定の信号変化が検出されてから所定期間が経過したか、などの判定基準に基づいて判定する。
【0046】
第三処理を実行すべきと判定した場合(ステップS121:YES)には、ステップS122にて処理部204を用いて第三処理を実施し、ステップS123にて第三処理を実施した旨とその結果を通信部109からゲートウェイ装置105に送信する。
【0047】
第三処理を実行すべきではないと判定した場合(ステップS121:NO)には、CPU212はステップS131の処理に進み、信号入力部203に入力される信号に所定の信号変化が生じているか否かを処理部204に判定させる。
【0048】
所定の信号変化が検出されない場合(ステップS131:NO)には、ステップS102に戻る。所定の信号変化が検出された場合(ステップS131:YES)には、ステップS132に進み、処理部204は時計205から所定の信号変化が生じた時刻を取得し、ステップS133にて当該時刻を記憶部206に記録する。そして、ステップS134に進み、1生産サイクルを特定できるような所定の信号変化を検知したか否かを、処理部204は判定する。
【0049】
ステップS134にて、1生産サイクルを特定可能な所定の信号変化を検知した場合(ステップS134:YES)には、ステップS135に進み、処理部204は、記憶部206に記録された情報に基づいて生産装置101の稼働情報を生成する。稼働情報は、例えば、生産装置101の累積生産数、累積生産時間、センサ信号がON信号であった累積時間、OFF信号であった累積時間、直近の1生産サイクルに係るセンサ信号がON信号であった累積時間、OFF信号であった累積時間を含み得る。
【0050】
そして、ステップS136にて、CPU212は、通信部109を用いて稼働情報をゲートウェイ装置105に送信する。また、ステップS134にて、1生産サイクルを特定可能な所定の信号変化を検知しなかった場合(ステップS134:NO)には、1生産サイクルの途中であると判定し、ステップS102に戻る。
【0051】
以上、ノード装置104が生産装置101の稼働状態を監視する際に実行する処理の全体的な流れを説明した。ノード装置104がセンサの計測値を用いて生産装置101の稼働情報を生成し、ゲートウェイ装置105に送信する際に、生産装置101の運用状況に応じた適切な稼働情報を生成することが望まれる。そこで、本実施形態では、生産装置101の運用状況に応じて、第一処理、第二処理、第三処理を適宜実行する。すなわち、本実施形態に係るノード装置104は、生産装置101の運用状況に応じて予め設定された所定の判定条件を満たすか否かを判定し、満たす場合には、第一処理、第二処理、あるいは第三処理を実行する。
【0052】
(第一処理)
例えば、生産装置101を含む生産ラインでは、毎日決まった時間に昼休みが実施され、その間の生産は休止するが、作業者をはじめとする生産ラインの運用条件は昼休みの前後で変わらない場合がある。所定の短期的な生産休止である昼休みの実施が、稼働情報に不適切に反映されてしまうと、見かけ上はその時間帯の生産効率や装置の稼働率が低下したように見えてしまい、管理者にとっては不都合である。そうした場合に対処するため、本実施形態では、ノード装置104は、予め設定された所定の判定条件を満たすか否かを判定し、満たす場合には、第一処理を実行し得るように構成されている。
【0053】
図4は、本実施形態に係るノード装置104で実施される第一処理のシーケンスを説明するための模式図である。横軸は時間経過を示し、信号501は、信号入力部203に入力されたセンサ202の信号を2値化した結果を示している。信号501の立ち上がりから、次の立ち上がりまでが1生産サイクルに対応する。例えば、時刻が12時から13時までの間は昼休みのために生産装置101が休止されるように運用されている場合、ノード装置104には第一処理の実行条件として、例えば「時刻が12時30分になること」が予め登録されているものとする。第一処理の前後の各タイミングで、稼働情報531~稼働情報536が生成される。
【0054】
図示の例では、信号変化521、523、525が生じるタイミングにおいて、
図3のステップS131およびステップS134がYESと判定され、ステップS135にて稼働情報531、532、533がそれぞれ生成される。生成された稼働情報は、その都度、ステップS136にて、通信部109からゲートウェイ装置105に送出される。
【0055】
最初の信号変化の立ち上がり521の時点では、前回の信号変化の時刻が記憶部206に格納されていない。そのため、監視開始後の稼働情報531はサイクル生産時間0秒、ON時間0秒、累積生産数1個、累積生産時間0秒、累積ON時間0秒、累積OFF時間0秒となる。処理部204が、信号変化522、524、526のタイミングで信号の立ち下がりを検知すると、時計205から現在時刻を取得し、その都度の時刻を記憶部206に記録する。
【0056】
2つ目の立ち上がりの信号変化523の時点では、前回の立ち上がりの信号変化521と立ち下がりの信号変化522の時刻が記憶部206に格納されている。そのため、稼働情報532の1サイクル生産時間は、立ち上がりの信号変化521と次の立ち上りの信号変化523の時刻の差から10秒と求められる。稼働情報532に含まれる生産装置のON時間は、立ち上がりの信号変化521と立ち下がりの信号変化522の時刻の差から3秒と求められる。稼働情報532に含まれる生産装置のOFF時間は、立ち下がりの信号変化522と立ち上がりの信号変化523の時刻の差から7秒と求められる。稼働情報532に含まれる生産装置の累積生産数は、監視開始からの生産サイクル数、ここでは立ち上がりの信号変化521、523の個数から2個と求められる。稼働情報532に含まれる生産装置の累積生産時間は、監視開始からの累積生産時間に対して直近の1生産サイクル時間を加算して求められる。ここでは1つ前の稼働情報531の累積生産時間0秒に稼働情報532の1サイクル生産時間の10秒を加算して10秒と求められる。稼働情報532に含まれる生産装置の累積ON時間は、監視開始からの累積ON時間に対して1生産サイクル時間のON時間を加算して求められる。ここでは1つ前の稼働情報531の累積ON時間0秒に稼働情報532のON時間の3秒を加算して3秒と求められる。稼働情報532に含まれる生産装置の累積OFF時間は、監視開始からの累積OFF時間に対して1生産サイクル時間のOFF時間を加算して求められる。ここでは1つ前の稼働情報531の累積OFF時間0秒に稼働情報532のOFF時間の7秒を加算して7秒と求められる。
【0057】
予め設定されていた時刻である12時30分になると(タイミング527)、ステップS102において第一処理を実行する条件が成立したと判定され、ステップS103にて第一処理が実行される。尚、予め設定された時刻を判定基準とする他に、前回の信号変化から所定の時間が経過したことを第一処理の実行条件として定めてもよい。例えば、前回の立ち上がりから、平均的な生産サイクルの2倍の時間が経過しても次の立ち上がりが検出されない場合に、第一処理を実行してもよい。
【0058】
ステップS103にて第一処理が実行されると、ステップS104にて第一処理を実施した旨とその結果を通信部109からゲートウェイ装置105に送信する。第一処理では1生産サイクルで得られる1生産サイクル時間、ON時間、OFF時間を消去する処理が行われる。
【0059】
昼休みが終了し、生産装置が再稼働すると、ステップS131にて信号変化528が検知され、稼働情報526が生成される。第一処理によって1生産サイクル時間、ON時間、OFF時間は消去されたため、累積生産数のみ加算され、稼働情報535が生成される。そのため、累積生産数はインクリメントされるが、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間は、第一処理前の稼働情報533と同じ稼働情報となる。さらに1生産サイクルが経過し、信号変化530が生じると、稼働情報536が生成され、通信部109からゲートウェイ装置105に送信される。
【0060】
このように第一処理では、直前の1生産サイクルに関する1サイクル生産時間、ON時間、OFF時間の情報を稼働情報から消去する。そして、累積生産数のみ加算し、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間については変更をしない。
【0061】
したがって、例えば昼休みのように生産は休止しているが、その前後で管理対象(例えば作業者)が切り替わらない場合に、第一処理を実施することにより、休止明けに稼働状態の管理データとして適正なタクトタイムや累積生産時間を取得することができる。
【0062】
図5は、昼休みに第一処理を実施した場合の稼働情報、すなわち1サイクルの生産時間および累積生産時間の推移を示している。装置が休止する12時から13時の間で第一処理を実施することで、休止期間中のON信号およびOFF信号の累積時間が加算されなくなる。このため、装置の休止が明けた後に、装置の休止時間を含まない正しい1サイクルの生産時間を得ることができる。また、累積生産時間は維持しつつも、休止期間中のON信号およびOFF信号の累積時間が加算されないため、装置の休止時間を含めずに累積生産時間を正確に算出することができる。
【0063】
(第二処理)
例えば、生産装置101を24時間連続で稼働させるが、当該生産ラインでは所定時間毎に作業者を交代させるシフト勤務制を実施する場合がある。管理者は、管理対象である各シフトのパフォーマンスを比較したい場合があり得るが、シフト毎の稼働情報を取得できないと管理者にとって不都合である。そうした場合に対処するため、本実施形態では、ノード装置104は、予め設定された所定の判定条件を満たすか否かを判定し、満たす場合には、第二処理を実行し得るように構成されている。
【0064】
図6は、本実施形態に係るノード装置104における第二処理のシーケンスを説明するための模式図である。横軸は時間経過を示し、信号601は、信号入力部203に入力されたセンサ202の信号を2値化した結果を示している。信号601の立ち上がりから、次の立ち上がりまでが1生産サイクルに対応する。第二処理の前後の各タイミングで、稼働情報631~稼働情報636が生成される。
【0065】
例えば、時刻21時に作業者の交代(シフト)を行う運用が行われているため、時刻21時に第二処理を実施する場合について例示する。ノード装置104には第二処理の実行条件として、例えば「時刻が21時になること」が予め登録されているものとする。
【0066】
図示の例では、信号変化621、623、625が生じるタイミングにおいて、
図3のステップS131およびステップS134がYESと判定され、ステップS135にて稼働情報631、632、633がそれぞれ生成される。生成された稼働情報は、ステップS136にて、通信部109からゲートウェイ装置105に送信される。
【0067】
処理部204が、信号変化622、624、626のタイミングで信号の立ち下がりを検知すると、時計205から現在時刻を取得し、時刻を記憶部206に記録する。予め設定されていた時刻である21時になると(タイミング627)、ステップS111において第二処理を実行する条件が成立したと判定され、ステップS112にて第二処理が実行される。尚、予め設定された時刻を判定基準とする他に、例えば当該シフトになってからの累積生産数が所定数に達したことを第二処理の実行条件として定めてもよい。
【0068】
ステップS112にて第二処理が実行されると、ステップS113にて第二処理を実施した旨とその結果を通信部109からゲートウェイ装置105に送出する。第二処理では、累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化し、稼働情報634が生成される。すなわち、交代した作業者について新たに蓄積を開始すべき稼働情報はクリアされる。
【0069】
第二処理を実行した後の最初の信号変化628では、記憶部206内の複数回の生産サイクルの稼働情報である累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間に、第二処理後の1生産サイクルの稼働情報が付加される。そのため、稼働情報635における累積生産数、累積生産時間、累積ON時間、累積OFF時間は初期状態となる。信号変化630のタイミングにおいては、信号変化621と同様に稼働情報636が生成され、通信部109からゲートウェイ装置105に送出される。
【0070】
このように、第二処理では、複数回の生産サイクルで得られた稼働情報を初期化する。具体的には複数生産サイクルの稼働情報である累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化する。そして、記憶部206内の複数回の生産サイクルの稼働情報である累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間に1生産サイクルの稼働情報を加えて、記憶部206に記録する。
【0071】
したがって、生産は継続しているが、生産の管理単位が切り替わる場合、たとえばシフト交代のタイミングなどで第二処理を実施することで、1サイクルの生産時間の計測は継続しつつ、累積生産時間を切り替えることができる。
図7は、21時のシフト交代時に第二処理を実施した場合の稼働情報、すなわち1サイクルの生産時間および累積生産時間の推移を示している。生産の管理単位が切り替わるシフト交代のタイミングで第二処理を実施することで、累積生産時間がリセットされるため、シフトごとの累積生産時間の推移を、管理者は容易に取得することができる。
【0072】
(第三処理)
例えば、毎日の夜間は生産を休止する、季節休暇で長期に生産を休止する、等の場合に、休止期間中に対応するデータが累積的に記録され続けると、休止明けに実施する新たな生産に関する稼働情報を適切に取得できなくなり、管理者にとって不都合である。そうした場合に対処するため、本実施形態では、ノード装置104は、予め設定された所定の判定条件を満たすか否かを判定し、満たす場合には、第三処理を実行し得るように構成されている。
【0073】
図8は、本実施形態に係るノード装置104における第三処理のシーケンスを説明するための模式図である。横軸は時間経過を示し、信号701は、信号入力部203に入力されたセンサ202の信号を2値化した結果を示している。信号701の立ち上がりから、次の立ち上がりまでが1生産サイクルに対応する。例えば、時刻が17時30分から夜間のため生産が休止されるように運用されている場合、ノード装置104には第三処理の実行条件として、例えば「時刻が17時30分になること」が予め登録されているものとする。第三処理の前後の各タイミングで、稼働情報731~稼働情報736が生成される。
【0074】
図示の例では、信号変化721、723、725が生じるタイミングにおいて、
図3のステップS131およびステップS134がYESと判定され、ステップS135にて稼働情報731、732、733がそれぞれ生成される。生成された稼働情報は、ステップS136にて、通信部109からゲートウェイ装置105に送出される。
【0075】
予め設定されていた時刻である17時30分時になると(タイミング727)、ステップS121において第三処理を実行する条件が成立したと判定され、ステップS122にて第三処理が実行される。尚、予め設定された時刻を判定基準とする他に、前回の信号変化から所定の時間が経過したことを第三処理の実行条件として定めてもよい。
【0076】
ステップS122にて第三処理が実行されると、ステップS123にて第三処理を実施した旨とその結果を通信部109からゲートウェイ装置105に送信する。
【0077】
処理部204は、第三処理によって複数回の生産サイクルの稼働情報を初期化して、1生産サイクルの稼働情報の加算や記録をせずに稼働情報734を生成する。信号変化728が検知されると、初期状態の信号変化721の場合と同様に、稼働情報735が生成され、送信部207からゲートウェイ装置105に送出される。さらに、信号変化730については、信号変化723の場合と同様に、信号変化728、729の時刻から稼働情報736が生成される。
【0078】
生産の管理単位が切り替わり、生産も一旦終了する場合、たとえば一日の生産が終了したタイミングや、長期連続休暇に入り生産が休止に入るタイミングなどで、第三処理を実施するようにステップS121の判断基準は定められ得る。第三処理では、それ以前の複数回の生産サイクルの稼働情報を初期化するとともに、1生産サイクルの稼働情報の加算や記録をしない。このため、休止明けに正しいタクトタイムを取得し、累積生産時間を切り替えることができる。
図9は、17時にその日の生産が終了し、翌日の8:00より次の日の生産がスタートする運用事例における稼働情報、すなわち1サイクルの生産時間および累積生産時間の推移を示している。
【0079】
装置が休止に入ったタイミングで第三処理を実施することで、休止期間中のON信号およびOFF信号の累積時間が加算されなくなるため、装置の休止が明けた後に、装置の休止時間を含まない正しい1サイクルの生産時間を得ることができる。また累積生産時間がリセットされるため、翌日の累積生産時間の推移は、当日の累積生産時間の推移とは別に可視化・管理することができる。
【0080】
本実施形態では、管理者によって予め設定された時刻または前回の信号変化から予め定めた時間の経過に応じて、第一処理、第二処理、第三処理を実行するようにノード装置が構成されている。言い換えれば、予め設定された時刻になるか、あるいは直前の生産サイクルが開始されてから、所定の時間が経過しても次の生産サイクルが開始しない場合に、第一処理、第二処理、第三処理を実行する。本実施形態によれば、例えば生産設備に後付けでノード装置を設置して設備の稼働状態を取得する場合であっても、他のシステムとの連携やデータの加工を過度に必要とすることなく、工場の稼働状態(シフト、休憩等)を考慮した稼働情報を取得することができる。
【0081】
尚、上記説明では、ノード装置は、生産設備の運用状態に応じて、第一処理、第二処理、第三処理のいずれを実行すべきか否かを判定したが、運用状況に応じて実施すべき処理はこの三種類に限られるものではない。管理者が、生産設備の運用状況に応じて取得したい稼働情報が生成されるように、処理の実行タイミングと処理の内容が設定され得る。また、ノード装置は、第一処理、第二処理、第三処理の全てを実行可能に構成される必要はなく、任意の一つ又は二つの処理のみを実行できるように構成されてもよい。
【0082】
[実施形態2]
実施形態1では、ノード装置104が生産装置101の運用状態に応じて、第一処理、第二処理、第三処理のいずれかを実行し、ゲートウェイ装置105を介して稼働情報をデータベース107あるいは管理装置108に送信した。これに対して、本実施形態では、ノード装置からデータベースあるいは管理装置に計測データを送信し、管理装置が第一処理、第二処理、第三処理のいずれかを実行するように構成される。実施形態1と共通する事項については、説明を簡略化ないし省略する。実施形態1と同様に、実施形態2に係る情報処理システムを適用した生産装置は、
図1の模式図で例示される。
【0083】
本実施形態では、ノード装置は、
図3に示されたフローのステップS102~ステップS104(第1処理)、ステップS111~ステップS113(第二処理)、ステップS121~ステップS123(第三処理)は実行しない。ノード装置は、ステップS131~ステップS136を繰り返し実行して計測データをゲートウェイ装置に送信する。ゲートウェイ装置で受信された計測データは、データベース107あるいは管理装置108に格納される。
【0084】
本実施形態では、管理装置は、
図3に示されたフローのステップS102~ステップS104(第1処理)、ステップS111~ステップS113(第二処理)、ステップS121~ステップS123(第三処理)を実行可能に構成されている。管理装置は、ノード装置から取得した計測データを監視し、いずれかの処理を実行すべきと判定したら、当該処理を実行する。第一処理~第三処理の内容は、実施形態1で説明した通りである。
【0085】
本実施形態では、管理者によって予め設定された時刻または前回の信号変化から予め定めた時間の経過に応じて、第一処理、第二処理、第三処理を実行するように管理装置が構成されている。言い換えれば、予め設定された時刻になるか、あるいは直前の生産サイクルが開始されてから、所定の時間が経過しても次の生産サイクルが開始しない場合に、第一処理、第二処理、第三処理を実行する。本実施形態によれば、例えば生産設備に後付けでノード装置を設置して設備の稼働状態を取得する場合であっても、他のシステムとの連携やデータの加工を過度に必要とすることなく、工場の稼働状態(シフト、休憩等)を考慮した稼働情報を取得することができる。
【0086】
尚、上記説明では、管理装置は、生産設備の運用状態に応じて、第一処理、第二処理、第三処理のいずれを実行すべきか否かを判定したが、運用状況に応じて実施すべき処理はこの三種類に限られるものではない。管理者が、生産設備の運用状況に応じて取得したい稼働情報が生成されるように、処理の実行タイミングと処理の内容が設定され得る。また、管理装置は、第一処理、第二処理、第三処理の全てを実行可能に構成される必要はなく、任意の一つ又は二つの処理のみを実行できるように構成されてもよい。
【0087】
[実施例1]
以下、実施形態1に係る実施例1について図面を参照して説明する。ここでは、稼働情報を得る際に、予め定めた時刻においてノード装置が信号入力部で信号変化を検知した場合に、信号変化から予め定めた時間を経過したタイミングまで処理の実行を延期する例について説明する。
【0088】
図10は、ノード装置201が生産装置101を監視する処理のフローチャートである。まず、ノード装置201は、ステップS401で、生産装置101の監視を開始する。ステップS402で、処理部204は、第一処理の実行条件として予め設定された時刻になったかを確認し、第一処理の可否を判定する。ステップ402でNOの場合には、ステップS411で、第二処理の実行条件として予め設定された時刻かを確認する。ステップS402でYESの場合、ステップ403で前回の信号変化から予め定めた時間経過しているかを確認する。ステップS403で前回の信号変化から予め定めた時間経過していない場合は、第一処理の実行を延期し、ステップS431を実行する。ステップS403で前回の信号変化から予め定めた時間経過したと判定した場合は、ステップS404で第一処理を実行し、ステップS405で第一処理を実行した旨を通信部109からゲートウェイ装置105に送出する。
【0089】
ステップS411でYESの場合には、ステップS412で前回の信号変化から予め定めた時間経過しているか確認する。ステップS412で、前回の信号変化から予め定めた時間経過していないと判定した場合は第二処理の実行を延期し、ステップS431を実行する。ステップS412で前回の信号変化から予め定めた時間を経過したと判定した場合は、ステップS413で第二処理を実行し、ステップS414で第二処理を実行した旨を通信部109からゲートウェイ装置105に送出する。
【0090】
ステップS411でNOの場合、処理部204は、ステップS421で第三処理の実行条件として予め設定された時刻になったかを確認する。ステップS421がYESの場合、ステップS422で前回の信号変化から予め定めた時間経過しているか確認する。ステップS422で前回の信号変化から予め定めた時間経過していない場合は、第三処理の実行を延期し、ステップS431を実行する。
【0091】
ステップS422で前回の信号変化から予め定めた時間経過した場合は、ステップS423で第三処理を実行し、ステップS424で第三処理を実行した旨を送信部207からゲートウェイ装置105に送出する。
【0092】
ステップ421でNOの場合には、ステップ431で信号入力部203の信号変化の有無を確認する。信号変化があった場合は、ステップS432で時計205から時刻を取得し、ステップS433で現在時刻を記憶部206に記録する。信号変化がない場合はステップS402に戻る。ステップS434で予め設定された1生産サイクルの信号変化を検知した場合、ステップS435で記憶部206から稼働情報を生成し、ステップ436で稼働情報を通信部109からゲートウェイ装置105に送出する。ステップS434で1生産サイクル途中の信号変化であった場合は、ステップS402に戻る。
【0093】
例えば、第一処理の実行タイミングを時刻12時30分に設定し、延長時間を10分に設定した場合、時刻12時20分から12時30分の間に信号変化がなかった場合は12時半に第一処理を実行する。時刻12時20分から12時30分の間に信号変化があった場合、10分間、第一処理を延長する。延長後、12時30分から12時40分の間に信号変化がなかった場合は、12時40分に第一処理を実行する。延長後、12時30分から12時40分の間に信号変化があった場合、12時40分以降は再度、10分間延長してあっても、予め延長回数の上限を設定して上限に達してから処理を実行してあってもよい。ここでは第一処理に対して時刻と延長時間を設定したが、第二処理、第三処理に対して設定してもよい。
【0094】
稼働情報を得る際に、予め定めた時刻において、信号入力部で信号変化を検知した場合、信号変化から予め定めた時間を経過したタイミングまで処理の実行を延期する。例えば、生産の遅れ等を取り戻すため、予め定めた時刻以降にも生産装置の稼働を継続させた場合であっても、各処理を延期することで生産遅れ等の運用状況を考慮した稼働情報を取得することができる。
【0095】
[実施例2]
以下、実施形態2に係る実施例2について、図面を参照して説明する。ここでは、管理装置が処理の実行を延期する手順について説明する。
【0096】
図11は、管理装置108が生産装置101を監視する処理のフローチャートである。まず、管理装置108は、ステップS501で生産装置101の監視を開始する。ステップS502で、第一処理の実行条件である予め設定された時刻に到達したかを確認する。ステップS502でNOの場合、ステップ511で第二処理の実行条件として予め設定された時刻かを確認する。ステップS502でYESの場合、ステップS503で前回受信した稼働情報内の時刻から予め定めた時間経過しているか確認する。ステップS503で前回受信した稼働情報内の信号変化から予め定めた時間経過していない場合は、第一処理を延期して(延期:YES)、ステップ531を実行する。ステップ503で前回受信した稼働情報内の時刻から予め定めた時間経過した場合は、延期をしない(延期:NO)でステップS504に進み、第一処理を実行する。
【0097】
また、ステップS511でYESの場合、管理装置108は、ステップS512にて、前回受信した稼働情報内の時刻から予め定めた時間経過しているか確認する。ステップS512で、前回受信した稼働情報内の時刻から予め定めた時間経過していないと判定した場合(延期:YES)は、第二処理を延期し、ステップS531を実行する。ステップS512で、前回受信した稼働情報内の時刻から予め定めた時間経過した場合(延期:NO)は第二処理をステップS513で実行する。
【0098】
また、ステップS521でYESの場合、管理装置108は、ステップS522で前回受信した稼働情報内の時刻から予め定めた時間経過しているかを確認する。ステップS522で、前回受信した稼働情報内の時刻から予め定めた時間経過していないと判定した場合(延期:YES)は、第三処理を延期し、ステップ531を実行する。ステップS522で、前回受信した稼働情報内の時刻から予め定めた時間経過したと判定した場合は、ステップ523で第三処理を実行する。
【0099】
ステップS521でNOと判定した場合は、管理装置108は、ステップS531でゲートウェイ装置105からの稼働情報の受信有無を確認する。ステップS531で受信データがある場合は、ステップS532で管理装置108はデータベース107から稼働情報を取得し、時刻の差分から累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を計算する。そして、管理装置108は、ステップS533で求めた結果を稼働情報としてデータベース107に格納する。ステップS531で受信データがない場合は、ステップS502に戻る。
【0100】
例えば、第一処理を時刻12時30分に設定し、延長時間を10分に設定した場合、時刻12時20分から12時30分の間に新たな稼働情報の受信がなかった場合は、管理装置108は、12時半に第一処理を実行する。時刻12時20分から12時30分の間に新たな稼働情報の受信があった場合には、管理装置108、第一処理の開始を10分間だけ延長する。延長後、12時30分から12時40分の間に新たな稼働情報の受信がなかった場合は、管理装置108は、12時40分に第一処理を実行する。延長後、12時30分から12時40分の間に新たな稼働情報の受信があった場合、12時40分以降は再度、10分間延長してあっても、予め延長回数の上限を設定して上限に達してから処理を実行してもよい。ここでは、第一処理に対して時刻と延長時間を設定したが、第二処理、第三処理に延長時間を設定してもよい。
【0101】
稼働情報を得る際に予め定めた時刻において、管理装置は、信号変化によって送出された稼働情報を受信した場合、前回の信号変化から予め定めた時間を経過したタイミングまで処理を延期する。生産遅れ等で予め定めた時刻以降にも生産装置の稼働が継続した場合であっても、各処理を延期することで生産遅れを考慮した稼働情報を取得することができる。
【0102】
[実施例3]
ここでは、生産装置のサイクル動作に対応させて、信号の閾値、立ち上がり、立ち下り、サイクル数のいずれか1つ以上を組み合わせて、稼働情報の取得条件をノード装置に設定する手順について説明する。
【0103】
図12は、管理装置108において表示される設定画面の模式図である。管理画面において、トリガ設定1201は、生産装置101の稼働状態を監視するために1つ以上のノード装置104を選択するためのノード選択部1202を備えている。また、ノード装置104は1つ以上のセンサを接続可能な信号入力部203を備えているが、設定画面はセンサ毎に条件を設定するためのチャンネル入力部1203を備える。
【0104】
チャンネル入力部1203には、センサ毎に信号の閾値設定部1204を備える。信号入力部203でアナログデジタル変換を行い、センサ信号を2値化する際に、閾値設定部1204の設定値を使用する。設定値は、センサの出力電圧やセンサ種類、設置環境等に応じてユーザによってチャンネル毎に設定する。なお、ここでは、閾値設定部1204を管理者により設定内容の変更が可能な構成とするが、閾値は固定値として設定されていてもよい。
【0105】
トリガ設定部1205は、生産装置101の稼働状態を検出するため、生産装置の1サイクル動作に伴って周期的に変化する信号変化の立ち上がり、立ち下りを設定するために設けられている。トリガ設定部1205は、接続されたセンサの種類や生産装置の処理を実行するプログラマブルロジックコントローラ(PLC)制御に応じて、立ち上がり、立ち下がり、両方のいずれかを管理者が選択することにより設定される。
【0106】
また、生産装置101の構成や生産装置の処理を実行するプログラマブルロジックコントローラ(PLC)制御によっては、センサの信号変化の1サイクルと1生産サイクルによって得られる生産数が一致しない場合がある。このような場合に、1生産サイクルに対応したセンサの信号変化のサイクル数を設定するためのサイクル数設定部1206を備える。例えば、センサの信号変化の2サイクルで1生産サイクルが完結する場合は、サイクル数設定部1206に2回を設定する。逆に2個取りの生産工程等で、センサの信号変化の1サイクルで2個の生産サイクルが完結する場合は、1/2回を設定する。
【0107】
設定されたトリガ設定1201の設定データは、管理装置108からネットワークに接続されたゲートウェイ装置105を介して、通信部109、110を介してノード装置104に設定データを書き込んでもよい。あるいは、通信ケーブル等を接続して管理装置108からノード装置104に直接、設定データを書き込んでもよい。
【0108】
このように、生産装置のサイクル動作に対応させて、信号の閾値、立ち上がり、立ち下り、サイクル数のいずれか1つ以上を組み合わせて設定する。これにより、生産装置に後付けでノード装置を設置して稼働状態を取得する場合であっても、他のシステムとの連携やデータ処理を過度に要することなく、管理装置は稼働情報を取得することができる。
【0109】
[実施例4]
ここでは、生産装置のサイクル動作に対応させて、第一処理、第二処理、第三処理の実行条件を、時刻または時間幅を組み合わせてノード装置に設定する手順について説明する。
図13は、管理装置108において表示される設定画面の模式図である。
【0110】
管理画面において、稼働情報設定1301は、生産装置101の稼働状態を監視するために1つ以上のノード装置104を選択できるノード選択部1302を備えている。稼働情報設定1301は、単一選択部1303、累積選択部1304を備える。単一選択部1303、累積選択部1304は、1生産サイクルで得られる稼働情報を除外する第一処理、複数回の生産サイクルで得られる稼働情報を初期化する第二処理、第一処理と第二処理の合わせた第三処理のいずれかを設定する。
【0111】
1生産サイクルで得られる稼働情報を除外する第一処理を設定する場合は、単一選択部1303を選択して設定する。複数回の生産サイクルで得られる稼働情報を初期化する第二処理を設定する場合は、累積選択部1304を選択して設定する。第一処理と第二処理の合わせた第三処理を設定する場合は、単一選択部1303と累積選択部1304の両方を選択して設定する。
【0112】
また、稼働情報設定1301は、第一処理と第二処理と第三処理について、予め定めた信号変化の時間幅または時刻にしたがってこれらの処理を実行するための時間幅設定部1305、時刻設定部1306を備える。前回の信号変化から予め定めた時間が経過してから各処理が実行されるように制御する場合は、時間幅設定部1305を用いて時間幅の設定を行う。前回の信号変化からの時間経過によらず、予め定めた時刻に各処理が実行されるように制御する場合は、時刻設定部1306に時刻を設定する。ここでは、各処理の条件を3つ設定しているが、処理条件追加部1308によって1つ以上の条件を設定できればよい。
【0113】
時刻設定部は、生産遅れ等を考慮した稼働情報を取得するために、各処理の実行を必要に応じて延期するための延長時間設定部1307を備える。ここでは、ノード装置毎に稼働情報設定を備えるが、センサ入力のチャンネル入力部毎に稼働情報設定を備えるように構成してもよい。設定された稼働情報設定1301の設定データは、管理装置108からネットワークを介してゲートウェイ装置105に送信し、通信部109、110を介してゲートウェイ装置105からノード装置104に設定データを書き込んでもよい。あるいは、通信ケーブル等を接続して、管理装置108からノード装置104に直接、設定データを書き込んでもよい。
【0114】
各処理の開始条件を時間幅または時刻を組み合わせて設定することで、生産装置に後付けでノード装置を設置して稼働状態を取得する場合であっても、他のシステムとの連携やデータ処理を過度に要することなく、管理装置は稼働情報を取得することができる。
【0115】
[他の実施形態]
なお、本発明は、以上説明した実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。例えば、上述した異なる実施形態や実施例の全部または一部を組み合わせて実施しても差し支えない。また生産装置の設備として、複数の関節を有する垂直多関節ロボットおよび水平多関節ロボット、パラレルリンク型、直交ロボットなどを適用可能である。また生産装置の設備として、制御装置に設けられる記憶装置の情報に基づき、伸縮、屈伸、上下移動、左右移動もしくは旋回の動作またはこれらの複合動作を自動的に行うことができる機械を適用可能である。
【0116】
上述した情報処理装置に係る制御方法を実行可能な制御プログラム、制御プログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記録媒体も、本発明の実施形態に含まれる。実施形態に係るノード装置を備え、ノード装置が接続された生産装置を用いて物品を製造する製造システムも、本発明の実施形態に含まれる。実施形態に係るシステムを備え、ノード装置が接続された生産装置を用いて物品を製造する製造システムも、本発明の実施形態に含まれる。実施形態に係る製造システムを用い、当該製造システムが備える生産装置により物品の製造を行いながら、生産装置の稼働情報を取得する物品の製造方法も、本発明の実施形態に含まれる。
【0117】
本発明は、実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0118】
本明細書は、少なくとも以下の事項を開示している。
[事項1]
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、
ことを特徴とするノード装置。
[事項2]
前記処理において、直前の1サイクルに関する1サイクル生産時間、ON時間、OFF時間の情報を消去する、
ことを特徴とする事項1に記載のノード装置。
[事項3]
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とするノード装置。
[事項4]
前記処理において、前記複数回のサイクルに係る累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化する、
ことを特徴とする事項3に記載のノード装置。
[事項5]
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去するとともに前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とするノード装置。
[事項6]
前記処理において、直前の1サイクルに関する1サイクル生産時間、ON時間、OFF時間の情報を消去し、前記複数回のサイクルに係る累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化する、
ことを特徴とする事項5に記載のノード装置。
[事項7]
前記条件は、予め設定された時刻になることである、
ことを特徴とする事項1乃至6のいずれか1項に記載のノード装置。
[事項8]
前記条件は、直前のサイクルが開始されてから所定の時間が経過しても、次のサイクルが開始されないことである、
ことを特徴とする事項1乃至6のいずれか1項に記載のノード装置。
[事項9]
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、前記センサから取得したデータをゲートウェイ装置に送信するノード装置と、前記ノード装置から受信した前記データを記憶装置に格納するゲートウェイ装置と、管理装置と、を備えたシステムであって、
前記管理装置は、
前記記憶装置に格納された前記データに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、
ことを特徴とするシステム。
[事項10]
前記処理において、直前の1サイクルに関する1サイクル生産時間、ON時間、OFF時間の情報を消去する、
ことを特徴とする事項9に記載のシステム。
[事項11]
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、前記センサから取得したデータをゲートウェイ装置に送信するノード装置と、前記ノード装置から受信した前記データを記憶装置に格納するゲートウェイ装置と、管理装置と、を備えたシステムであって、
前記管理装置は、
前記記憶装置に格納された前記データに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とするシステム。
[事項12]
前記処理において、前記複数回のサイクルに係る累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化する、
ことを特徴とする事項11に記載のシステム。
[事項13]
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、前記センサから取得したデータをゲートウェイ装置に送信するノード装置と、前記ノード装置から受信した前記データを記憶装置に格納するゲートウェイ装置と、管理装置と、を備えたシステムであって、
前記管理装置は、
前記記憶装置に格納された前記データに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去するとともに前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とするシステム。
[事項14]
前記処理において、直前の1サイクルに関する1サイクル生産時間、ON時間、OFF時間の情報を消去し、前記複数回のサイクルに係る累積生産数、累積生産時間、ON信号の累積時間、OFF信号の累積時間を初期化する、
ことを特徴とする事項13に記載のシステム。
[事項15]
前記条件は、予め設定された時刻になることである、
ことを特徴とする事項9乃至14のいずれか1項に記載のシステム。
[事項16]
前記条件は、直前のサイクルが開始されてから所定の時間が経過しても、次のサイクルが開始されないことである、
ことを特徴とする事項9乃至14のいずれか1項に記載のシステム。
[事項17]
事項1乃至6のいずれか1項に記載のノード装置が有する前記制御部に、前記処理を実行させるための制御プログラム。
[事項18]
事項17に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
[事項19]
事項9乃至14のいずれか1項に記載のシステムが有する前記管理装置に、前記処理を実行させるための制御プログラム。
[事項20]
事項19に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
[事項21]
事項1乃至6のいずれか1項に記載のノード装置を備え、
前記装置を用いて物品を製造する、
ことを特徴とする製造システム。
[事項22]
事項9乃至14のいずれか1項に記載のシステムを備え、
前記装置を用いて物品を製造する、
ことを特徴とする製造システム。
[事項23]
事項22に記載の製造システムを用い、
前記装置により物品の製造を行いながら、前記装置の稼働情報を取得する、
ことを特徴とする物品の製造方法。
[事項24]
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去する処理を実行する、
ことを特徴とする制御方法。
[事項25]
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とする制御方法。
[事項26]
装置の稼働状態をモニタするセンサと接続可能であり、ゲートウェイ装置と通信することが可能な通信部と、制御部と、を備えるノード装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記センサから取得したデータに基づき、前記装置のサイクルを検出し、
新たなサイクルの開始を検知すると、直前の1サイクルに係る前記装置の稼働状態に係る第1情報と、複数回のサイクルに係る前記装置の稼働状態の累積に係る第2情報と、を取得して記憶し、前記第1情報と前記第2情報を前記ゲートウェイ装置に送信し、
予め設定された条件が成立した場合には、記憶した前記第1情報を消去するとともに前記第2情報を初期化する処理を実行する、
ことを特徴とする制御方法。
【符号の説明】
【0119】
101・・・生産装置/102、103・・・センサ/104・・・ノード装置/105・・・ゲートウェイ装置/106・・・ネットワーク/107・・・データベース/108・・・管理装置/109、110・・・通信部/203・・・信号入力部/204・・・処理部/205・・・時計/206・・・記憶部/212・・・CPU/303・・・記憶部/304・・・処理部/305・・・ネットワーク接続部/307・・・CPU/501・・・信号/531~536・・・稼働情報/601・・・信号/631~636・・・稼働情報/701・・・信号/731~736・・・稼働情報/1201・・・トリガ設定/1301・・・稼働情報設定