(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178070
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1345 20060101AFI20241217BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
G02F1/1345
G02F1/1368
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096632
(22)【出願日】2023-06-12
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003926
【氏名又は名称】弁理士法人イノベンティア
(72)【発明者】
【氏名】森永 潤一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 昌弘
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
【Fターム(参考)】
2H092GA14
2H092GA29
2H092GA35
2H092HA04
2H092JA24
2H092JB69
2H092NA23
2H192AA24
2H192BB13
2H192BB53
2H192BB73
2H192BB84
2H192BC31
2H192DA24
2H192DA71
2H192DA82
2H192EA22
2H192EA43
2H192FA34
2H192FA37
2H192FA39
2H192FA46
2H192FB03
2H192FB22
2H192FB42
2H192FB46
2H192JA33
(57)【要約】
【課題】ソース引き出し線の長さの差異に起因する寄生容量の影響を抑制し、より優れた表示品位で画像を表示することが可能な液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶表示装置は、ソースドライバと、複数のソースバスラインとソースドライバとをそれぞれ接続する複数のソース引き出し線と、複数のソースバスラインと交差し、共通電位に接続された複数の容量配線とを備える。各容量配線は、複数のソースバスラインと重っている。複数のソース引き出し線は、第1ソース引き出し線および第1ソース引き出し線よりも寄生容量が大きい第2ソース引き出し線を含み、第1および第2ソース引き出し線は、第1および第2ソースバスラインとそれぞれ接続され、第2ソースバスラインと複数の容量配線とが形成する寄生容量は、第1ソースバスラインと複数の容量配線とが形成する寄生容量よりも小さい。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域および前記表示領域の外側に位置する非表示領域を含む主面を有する基板と、
前記表示領域に位置し、第1方向に伸びる複数のゲートバスラインと、
前記表示領域に位置し、前記複数のゲートバスラインと交差する方向に伸びる複数のソースバスラインであって、少なくとも1つの第1ソースバスラインおよび少なくとも1つの第2ソースバスラインを含む複数のソースバスラインと、
前記表示領域において2次元に配列され、前記複数のゲートバスラインのうちの隣接する一対のゲートバスライン、および、前記複数のソースバスラインのうちの隣接する一対のソースバスラインにそれぞれ囲まれた複数の画素と、
前記非表示領域に配置された少なくとも1つのソースドライバと、
前記複数のソースバスラインの一端と前記ソースドライバとをそれぞれ接続する複数のソース引き出し線と、
前記表示領域に位置し、前記少なくとも1つの第1ソースバスラインおよび前記少なくとも1つの第2ソースバスラインとそれぞれ交差するように配置された複数の容量配線であって、共通電位に接続された複数の容量配線と、
を備え、
各容量配線は、前記第1方向に伸びる第1部分と、前記少なくとも1つの第1ソースバスラインおよび前記少なくとも1つの第2ソースバスラインと交差する位置において、前記ソースバスラインの伸びる方向に沿ってそれぞれ伸び、前記ソースバスラインと重っている複数の第2部分とを有し、
前記複数のソース引き出し線は、少なくとも1つの第1ソース引き出し線および少なくとも1つの第2ソース引き出し線を含み、
前記少なくとも1つの第1ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第1ソースバスラインと接続され、前記少なくとも1つの第2ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第2ソースバスラインと接続され、
前記少なくとも1つの第2ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第1ソース引き出し線よりも長く、
前記第2ソースバスラインと前記複数の容量配線の1つとが重なる面積は、前記第1ソースバスラインと前記複数の容量配線の1つとが重なる面積よりも小さい、
液晶表示装置。
【請求項2】
前記第2ソース引き出し線は、前記第1ソース引き出し線よりも長く、
前記各容量配線の前記複数の第2部分のうち、前記第2ソースバスラインと重なる第2部分の前記第2ソースバスラインに沿った長さは、前記第1ソースバスラインと重なる第2部分の前記第1ソースバスラインに沿った長さよりも小さい、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記複数のソース引き出し線は、少なくとも1つの第3ソース引き出し線をさらに含み、
前記複数のソースバスラインは、前記少なくとも1つの第3ソース引き出し線が接続された少なくとも1つの第3ソースバスラインをさらに含み、
前記少なくとも1つの第3ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第2ソース引き出し線よりも長く、
前記第3ソースバスラインは、前記複数の容量配線と交差していない、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記表示領域に配置された複数のダミー配線をさらに備え、
各ダミー配線は、前記第1方向に伸びており、前記第3ソースバスラインに隣接して、前記複数の容量配線の1つの延長線上に位置しており、いずれのソースバスラインとも交差していない、請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記複数のソース引き出し線は、少なくとも1つの第3ソース引き出し線をさらに含み、
前記複数のソースバスラインは、前記少なくとも1つの第3ソース引き出し線に接続された少なくとも1つの第3ソースバスラインをさらに含み、
前記少なくとも1つの第3ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第2ソース引き出し線よりも長く、
各容量配線の前記第1部分は、前記第3ソースバスラインと交差するように伸びており、
前記第3ソースバスラインと前記複数の容量配線の1つとが重なる面積は、前記第2ソースバスラインと前記複数の容量配線の1つとが重なる面積よりも小さい、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記各容量配線は、前記第3ソースバスラインと交差する位置において、前記第3ソースバスラインの伸びる方向に沿って伸びる第2部分を有していない、請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記複数の画素のそれぞれは、画素電極と、前記画素電極に接続されたTFTとを含み、
前記画素電極は、前記複数のソースバスラインに沿って伸びた複数のスリット状の開口部を有し、
各容量配線は、前記複数の画素のうち前記第1方向に配列された画素の前記画素電極の複数の開口部の折れ曲がる位置と重なるように前記表示領域に配置されている、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
複数の開口部のそれぞれは、前記一対のゲートバスラインにそれぞれ近接した第1屈曲部および第2屈曲部と、前記第1屈曲部と第2屈曲部との間に位置する第3屈曲部とを有する請求項7に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
各容量配線は、第1方向に配列された画素における前記第1屈曲部または前記第2屈曲部と重なるように前記表示領域に配置されている、請求項8に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
各容量配線は、第1方向に配列された画素における前記第3屈曲部と重なるように前記表示領域に配置されており、
前記複数の第2部分は、前記第1屈曲部および前記第2屈曲部に向かって前記第1部分からそれぞれ伸びている、請求項8に記載の液晶表示装置。
【請求項11】
前記表示領域において、前記画素電極と重なるように配置された共通電極をさらに備え、
前記複数の容量配線は、前記表示領域において前記共通電極と電気的に接続されている、請求項1から10のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項12】
前記複数の容量配線のそれぞれは、前記表示領域において、複数箇所で前記共通電極と電気的に接続されている、請求項11に記載の液晶表示装置。
【請求項13】
前記複数の容量配線は、前記非表示領域に達するように伸びており、
前記複数の容量配線は、前記非表示領域において、共通電位を供給する配線に接続されている、請求項1から10のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項14】
前記複数の容量配線と前記複数のゲートバスラインとは、同じ金属層を含む、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの第1ソース引き出し線、前記少なくとも1つの第2ソース引き出し線および前記少なくとも1つの第3ソース引き出し線のうち、少なくともいずれか2つは平面視において一部が互いに重なっている、請求項3または5のいずれかに記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、表示領域の画素に接続された複数のゲートバスラインと複数のソースバスラインとを備えている。このうち、ソースバスラインは、表示領域の周囲に配置されたソースドライバとソース引き出し線によって接続されている。
【0003】
複数のソースバスラインが配置される間隔と、ソースドライバの端子の間隔が異なるため、ソース引き出し線の長さは互いに異なっており、長さに応じて抵抗や寄生容量の大きさも異なる。このため、ソースバスラインの位置によって、ソースバスラインに印加されるデータ信号の鈍り方にも差異が生じ、表示品位が低下することがある。例えば、均一な色で表示領域全体を表示するように、画像信号が入力される場合でも、ストライプ状の輝度ムラが生じることがある。
【0004】
特許文献1は、このような不具合を抑制するため、データ線(ソースバスライン)とは別な共通線を配置し、寄生容量を調節することを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、ソース引き出し線の長さの差異に起因する抵抗および寄生容量の影響を抑制し、より優れた表示品位で画像を表示することが可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態に係る液晶表示装置は、表示領域および前記表示領域の外側に位置する非表示領域を含む主面を有する基板と、前記表示領域に位置し、第1方向に伸びる複数のゲートバスラインと、前記表示領域に位置し、前記複数のゲートバスラインと交差する方向に伸びる複数のソースバスラインであって、少なくとも1つの第1ソースバスラインおよび少なくとも1つの第2ソースバスラインを含む複数のソースバスラインと、前記表示領域において2次元に配列され、前記複数のゲートバスラインのうちの隣接する一対のゲートバスライン、および、前記複数のソースバスラインのうちの隣接する一対のソースバスラインにそれぞれ囲まれた複数の画素と、前記非表示領域に配置された少なくとも1つのソースドライバと、前記複数のソースバスラインの一端と前記ソースドライバとをそれぞれ接続する複数のソース引き出し線と、前記表示領域に位置し、前記少なくとも1つの第1ソースバスラインおよび前記少なくとも1つの第2ソースバスラインとそれぞれ交差するように配置された複数の容量配線であって、共通電位に接続された複数の容量配線と、を備え、各容量配線は、前記第1方向に伸びる第1部分と、前記少なくとも1つの第1ソースバスラインおよび前記少なくとも1つの第2ソースバスラインと交差する位置において、前記ソースバスラインの伸びる方向に沿ってそれぞれ伸び、前記ソースバスラインと重っている複数の第2部分とを有し、前記複数のソース引き出し線は、少なくとも1つの第1ソース引き出し線および前記第1ソース引き出し線よりも寄生容量が大きい少なくとも1つの第2ソース引き出し線を含み、前記少なくとも1つの第1ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第1ソースバスラインと接続され、前記少なくとも1つの第2ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第2ソースバスラインと接続され、前記第2ソースバスラインと前記複数の容量配線とが形成する寄生容量は、前記第1ソースバスラインと前記複数の容量配線とが形成する寄生容量よりも小さい。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施形態によれば、ソース引き出し線の長さの差異に起因する抵抗および寄生容量の影響を抑制し、より優れた表示品位で画像を表示することが可能な液晶表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態による液晶表示装置の構成例を示す模式的な断面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す液晶表示装置におけるアクティブマトリクス基板の構成を示す模式的平面図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す表示装置の各画素の構成例を示す回路図である。
【
図4】
図4は、アクティブマトリクス基板の1画素分の主要な構造を示す平面図である。
【
図5】
図5は、
図4のA-A線における、液晶パネルの断面図である。
【
図6】
図6は、
図4のB-B線における、液晶パネルの断面図である。
【
図7】
図7は、ソース引き出し線の断面構造を示す模式図である。
【
図8】
図8は、ソース引き出し線の断面構造を示す模式図である。
【
図9】
図9は、ソース引き出し線の断面構造を示す模式図である。
【
図10】
図10は、ソース引き出し線の断面構造を示す模式図である。
【
図11】
図11は、ソース引き出し線の断面構造を示す模式図である。
【
図12】
図12は、容量配線および画素電極を示す平面図である。
【
図13】
図13は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図14】
図14は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図15】
図15は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図16】
図16は、第2実施形態の液晶表示装置におけるアクティブマトリクス基板の構成を示す模式的平面図である。
【
図17】
図17は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図18】
図18は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図19】
図19は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図20】
図20は、第2実施形態の他の例による画素電極、ソースバスラインおよび容量配線を示す平面図である。
【
図21】
図21は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図22】
図22は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図23】
図23は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図24】
図24は、第3実施形態の液晶表示装置におけるアクティブマトリクス基板の構成を示す模式的平面図である。
【
図25】
図25は、画素電極、ソースバスライン、ゲートバスラインおよび容量配線を示す平面図である。
【
図26】
図26は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図27】
図27は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【
図28】
図28は、容量配線およびソースバスラインを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
特許文献1に開示された液晶表示装置は、各画素単位においてゲートバスラインと平行に伸びる第2サブラインと、ソースバスラインと平行に伸び、各画素単位の第2サブラインを接続している第1サブラインとを含む共通線を備えている。第2サブラインはソースバスラインと絶縁層を介して重なっており、第2サブラインとソースバスラインとが重なる面積によって、寄生容量の大きさを調節することが可能である。
【0011】
特許文献1によれば、大きい抵抗値を有するソース引き出し線に接続されたソースバスラインの寄生容量を、小さい抵抗値を有するソース引き出し線に接続されたソースバスラインの寄生容量よりも小さくすることによって、帯状の輝度ムラの発生を回避できると説明されている。
【0012】
しかし、本願発明者が特許文献1の液晶表示装置を検討したところ、この構造によれば、共通線がフローティング状態にあり、また、第1サブラインがゲートバスラインと交差していることにより、新たな課題が生じると考えられる。具体的には、ソースバスラインに印加されるデータ信号やゲートバスラインに印加される走査信号が変化すると、ソースバスラインと共通線とによる容量およびゲートバスラインと共通線とによる容量、ならびに画素電極と共通線との容量を介して、画素電極の電位に影響を与え得る。本願発明者はこのような課題に鑑み、新規な液晶表示装置を想到した。
【0013】
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。また、以下の説明において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、実施形態および変形例に記載された各構成は、本開示の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されていたり、一部の構成部材が省略されていたりする場合がある。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
【0014】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態による液晶表示装置の構成例を示す模式的な断面図である。液晶表示装置101は、液晶パネル50と、制御装置90とを備える。また、液晶パネル50は、アクティブマトリクス基板40と、対向基板80と液晶層81とを備える。
【0015】
アクティブマトリクス基板40は、主面10aを有する基板10を含む。主面10aは、表示領域DRと、表示領域DRを囲むように表示領域DRの周囲に位置する非表示領域NRを有する。表示領域DRは画像表示に寄与する領域であり、非表示領域は画像表示を行わない領域である。
【0016】
以下において詳述するように、アクティブマトリクス基板40は、複数のゲートバスラインと複数のソースバスラインと、容量配線と、複数の画素電極とを含む。各画素電極は、複数のゲートバスラインの1つおよび複数のソースバスラインの1つに画素トランジスタを介して接続されている。
【0017】
アクティブマトリクス基板40と対向基板80とは、非表示領域NRに配置されたシール82によって、所定の間隔を設けて貼り合わせられており、アクティブマトリクス基板40と対向基板80との間であって、シール82に囲まれる領域内に液晶層81が配置されている。本実施形態では、対向基板80に含まれる基板21の液晶層81側の面には、カラーフィルタが設けられている。ただし、カラーフィルタは、アクティブマトリクス基板40に含まれる基板10の液晶層81側の面に設けられていてもよい。
【0018】
後述するように、液晶パネル50は、少なくとも1つのゲートドライバと複数のソースドライバとをさらに含む。ゲートドライバおよびソースドライバは、基板10の表示領域DR以外の領域に配置され、ゲートバスラインおよびソースバスラインをそれぞれ駆動する。本実施形態では、ゲートドライバおよびソースドライバは、非表示領域NRに配置されている。
【0019】
制御装置90は、基板91および基板91に実装されたタイミングコントローラ92を含む。本実施形態では、基板91はフレキシブル基板であり、タイミングコントローラ92が基板91上に実装され、基板91の端子がアクティブマトリクス基板40と接続されている。タイミングコントローラ92は、外部のホストコンピュータから映像信号を受け取り、走査信号およびデータ信号を生成する。生成した走査信号およびデータ信号はゲートドライバおよびソースドライバに出力される。
【0020】
液晶表示装置101は、一対の偏光板96と、バックライト95とをさらに備えている。一対の偏光板96は、アクティブマトリクス基板40および対向基板80を挟むように位置している。バックライト95は、一対の偏光板96の1つと対向するように配置されている。
【0021】
図2は、アクティブマトリクス基板40の一例を示す模式的平面図である。基板10の主面10aは、前述したように表示領域DRと、非表示領域NRとを有している。表示領域DRは、本実施形態では、x軸方向が長手方向である矩形形状を有している。しかし、表示領域は、長円形、多角形、矩形のx軸方向に並ぶ上側の2つの角を丸めた形状など、他の形状を有していてもよい。非表示領域NRは、表示領域DRの周囲に位置している。本実施形態では、非表示領域NRは、表示領域を囲んでいる。
【0022】
複数のゲートバスラインGLは、それぞれx軸方向(第1方向)に伸びており、y軸方向(第2方向)に配列されている。また、複数のソースバスラインSLは、それぞれy軸方向に伸びており、x軸方向に配列されている。
【0023】
複数の容量配線CLは、複数のソースバスラインSLのうちの一部と交差するように、表示領域DRに配置されている。
【0024】
図3は、画素PXの構成例を示す回路図である。各画素PXは、複数のソースバスラインSLのうち一対のソースバスラインSLおよび前記複数のゲートバスラインGLのうち一対のゲートバスラインGLに囲まれた領域にそれぞれ配置されている。画素PXは、薄膜トランジスタ(TFT)などのスイッチング素子と画素電極PEとを含む。具体的には、TFTのゲート電極がゲートバスラインGLに接続され、ソース電極がソースバスラインSLに接続され、ドレイン電極が画素電極に接続されている。
【0025】
再び
図2を参照する。少なくとも1つのゲートドライバ60および複数のソースドライバ70のそれぞれは、表示領域DRより外側に配列されている。本実施形態では、アクティブマトリクス基板40は、x軸方向において、表示領域DRを挟んで非表示領域NRに配置された一対のゲートドライバ60を備えている。
【0026】
本実施形態では、ゲートドライバ60は、基板10に一体的に(モノリシックに)形成されている。例えば、ゲートドライバ60は、複数のTFTを含み、これらのTFTと、画素PXのTFTとは同時に形成されている。ゲートドライバ60は、ベアチップやパッケージ化されたチップで構成され、基板10の非表示領域NRに実装されていてもよい。
【0027】
複数のゲートバスラインGLの両端は、非表示領域NRまで達しており、ゲートドライバ60と接続されている。
【0028】
複数のソースドライバ70は、ベアチップやパッケージ化されたチップで構成され、基板10の非表示領域NRに実装されている。複数のソースバスラインSLの一端はそれぞれ非表示領域NRにまで伸ばされており、複数のソースバスラインSLの一端とソースドライバ70とは、基板10に形成された複数のソース引き出し線LLによってそれぞれ接続されている。本実施形態では、ソースドライバ70は4つの要素として示されているが、ソースドライバ70の数は、1から3または5以上であってもよい。
【0029】
複数のソース引き出し線LLのそれぞれは、ソースドライバ70の複数の端子のそれぞれと接続されているが、ソースドライバ70の端子の間隔とソースバスラインSLのx軸方向における配列間隔は異なっている。より具体的には、ソースドライバ70の端子の間隔は、ソースバスラインSLのx軸方向における配列間隔よりも狭い。このため、複数のソース引き出し線LLの少なくとも一部の長さ、すなわち、ソース引き出し線70とソースドライバ70との接続部分からソース引き出し線70とソースバスラインSLとの接続部分までのソース引き出し線70に沿った距離は、他のソース引き出し線LLと異なっている。以下、この距離を、単にソース引き出し線の長さともいう。
【0030】
本実施形態では、複数のソース引き出し線LLは、少なくとも1つの第1ソース引き出し線LL1、少なくとも1つの第2ソース引き出し線LL2および少なくとも1つの第3ソース引き出し線LL3を含む。第1ソース引き出し線LL1、第2ソース引き出し線LL2および第3ソース引き出し線LL3の長さをそれぞれl1、l2、l3とすると、l1<l2<l3の関係を満たしている。また、第1ソース引き出し線LL1、第2ソース引き出し線LL2および第3ソース引き出し線LL3の寄生容量をそれぞれc1、c2、c3とすると、各ソース引き出し線の長さに依存して、c1<c2<c3の関係を満たしている。これらの寄生容量には、隣接または重畳する2本のソース引き出し線LLの間で形成される寄生容量や、ソース引き出し線LLと後述する共通電極とが非表示領域NRにおいて重畳する部分で形成される寄生容量が含まれる。
【0031】
また、第1ソース引き出し線LL1、第2ソース引き出し線LL2および第3ソース引き出し線LL3の抵抗をそれぞれr1、r2、r3とすると、各ソース引き出し線の長さに依存して、r1<r2<r3の関係を満たしている。ソース引き出し線LLの寄生容量および抵抗が大きいと時定数(寄生容量と抵抗の積)が大きくなり、ソースドライバ70からソース引き出し線LLを介してソースバスラインSLに供給されるデータ信号の鈍りが大きくなりやすく、ストライプ状の輝度ムラが生じやすい。データ信号の鈍りに起因する輝度ムラは、データ信号の補正や共通電極に供給する共通信号を調整することで、緩和することができる場合もあるが、データ信号の鈍り方の差異の大きい場合や、データ信号の鈍り方に差異が生じるソースバスラインSLの数が多いの場合は、データ信号補正や共通信号を調整は困難である。
【0032】
複数のソース引き出し線LLは、第1ソース引き出し線LL1、第2ソース引き出し線LL2および第3ソース引き出し線LL3をそれぞれ1つ以上含んでいればよく、各ソース引き出し線を2以上含んでいてもよい。
【0033】
複数のソースバスラインSLは、少なくとも1つの第1ソースバスラインSL1と、少なくとも1つの第1ソースバスラインSL1と、少なくとも1つの第3ソースバスラインSL3とを含む。第1ソースバスラインSL1は第1ソース引き出し線LL1と接続され、第2ソースバスラインSL2は第2ソース引き出し線LL2と接続され、第3ソースバスラインSL3は第3ソース引き出し線LL3と接続されている。
【0034】
複数のソースバスラインSLの一部は、容量配線CLと交差することによって、寄生容量を形成する。第1ソースバスラインSL1と複数の容量配線CLとが形成する寄生容量をcc1とし、第2ソースバスラインSL2と複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc2とした場合、cc1は、cc2よりも大きくなっている。つまり、cc1>cc2の関係を満たしている。これにより、第1ソース引き出し線LL1と、第2ソース引き出し線LL2との長さが異なることによって生じる寄生容量の差異を、接続された第1ソースバスラインSL1および第2ソースバスラインSL2の寄生容量を異ならせることによって、小さくすることができる。以下、アクティブマトリクス基板40の構造を具体的に説明する。
【0035】
図4は、アクティブマトリクス基板40の1画素分の主要な構造を示す平面図である。
図4において、主な金属層や導電層、および半導体層が示されている。
図5および
図6は、
図4のA-A線およびB-B線の位置における液晶パネル50の断面構造を示す。
【0036】
A-A線断面では、アクティブマトリクス基板40において、基板10上にゲートバスラインGLの一部であるゲート電極11が配置され、ゲート電極11およびゲートバスラインGLを覆って基板10上にゲート絶縁層12が配置されている。ゲート絶縁層12上には、半導体層13が位置している。半導体層13上にドレイン電極15と、ソースバスラインSLの一部であるソース電極14とが位置している。
【0037】
ソース電極14を含むソースバスラインSL、ドレイン電極15および半導体層13を覆って絶縁層16がゲート絶縁層12上に配置されている。さらに、絶縁層16上には平坦化層17が配置され、平坦化層17上に共通電極18が配置されている。
【0038】
共通電極18を覆って平坦化層17上に絶縁層19が配置されている。また絶縁層19上には画素電極PEが位置している(
図6)。ゲートバスラインGLおよびソースバスラインSLは、それぞれ銅、チタン、アルミニウム、モリブデン、タングステンなどの中から選択される1種類の金属材料からなる単層膜または異なる種類の金属材料からなる積層膜や合金とされることで導電性および遮光性を有している。また、共通電極18および画素電極PEは、透明な導電材料(例えば、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)など)からなる。また、液晶表示装置101が反射型や半透過型の場合、共通電極18および画素電極PEに、アルミニウムや銀などの反射率の高い金属材料が含まれる場合もある。
【0039】
また、対向基板80において、基板21上にブラックマトリクス22が配置され、さらに、カラーフィルタ23が配置されている。カラーフィルタ23は、例えば、画素ごとに赤、青、緑のいずれかの色を有しており、
図5および
図6では、緑色のカラーフィルタ23Gおよび赤色のカラーフィルタ23Rが示されている。カラーフィルタ23上にはオーバーコート層24が配置されている。
【0040】
A-A線およびB-B線はいずれもブラックマトリクス22で覆われる位置にあるため、
図5および
図6は、カラーフィルタ23は、ブラックマトリクス22上に位置しているが、画素の開口領域では、ブラックマトリクス22は配置されておらず、カラーフィルタ23は、基板21上に形成されている。
【0041】
図4に示すように、ゲートバスラインGLは、x軸方向に伸びており、各画素PX(破線で囲む領域)内に向かってゲート電極11が伸びている。
【0042】
ソースバスラインSLは、各画素PXにおいて、TFTと隣接する領域ではy軸と平行に伸びている。また、ソース電極14が各画素PX内に向かって伸びている。ソースバスラインSLは、各画素のy軸方向の中央において屈曲部SLcを有している。屈曲部SLcにおいて、ソースバスラインSLの伸びる方向が変化することによって、各画素の開口部に隣接する領域では、ソースバスラインSLは、V時(くの字)形状を有している。ソースバスラインSLは、y軸に対して、例えば、3°以上20°以下の角度を為して屈曲部SLcにおいて屈曲しつつ、全体としてy軸と平行に伸びている。
【0043】
画素電極PEは、y軸方向に伸び、x軸方向に配列された複数のスリット状の開口部PEOを有している。各開口部PEOは、一対のゲートバスラインGLにそれぞれ近接した第1屈曲部PEO1および第2屈曲部PEO2と、第1屈曲部PEO1と第2屈曲部PEO2との間に位置する第3屈曲部PEO3とを有する。第1屈曲部PEO1、第2屈曲部PEO2および第3屈曲部PEO3において、スリットの伸びる方向が変化している。
【0044】
画素電極PEは、ドレイン電極15と、絶縁層19と平坦化層17および絶縁層16に設けられたコンタクトホールを介して接続されている。ここでは、ある画素電極PEが接続されるドレイン電極15を備えたTFTに対応するゲートバスラインGLに近接する屈曲部を第2屈曲部PEO2とし、ある画素電極PEが接続されるドレイン電極15を備えたTFTに対応するゲートバスラインGLに隣接するゲートバスラインGLに近接する屈曲部を第1屈曲部PEO1とする。
【0045】
共通電極18は、平面視において、少なくとも各画素電極PEの開口部PEO全体と連続的に重なっている。本実施形態では、共通電極18は各画素PX全体に広がっており、隣接する画素PXの共通電極18と接続されている。これにより、共通電極18は表示領域DR全体を覆っている。共通電極18には、各画素PXにおいて、上述した画素電極PEとドレイン電極15との接続のため、ドレイン電極15の一部を露出する開口18aが設けられている。
図2に示すように、共通電極18は、非表示領域NRにおいて、共通配線RLと接続されており、制御装置90から共通電位が供給されている。
【0046】
対向基板80とアクティブマトリクス基板40との間にはスペーサ20が配置されている。また、対向基板80とアクティブマトリクス基板40との間の空隙に液晶層81が配置されている。
【0047】
以上のような構成の画素において、画素電極PEに対してTFTを介してデータ信号が書き込まれると、画素電極PEと重畳する共通電極18との間に電位差が生じる。そして、画素電極PEが有する開口部PEOの開口縁と共通電極18との間には、アレイ基板40の主面に沿う成分に加えて、アレイ基板40の主面に対する法線方向の成分を含むフリンジ電界(斜め電界)が生じる。このフリンジ電界を利用することで液晶層81に含まれる液晶分子の配向方向を制御することができる。つまり、本実施形態に係る液晶パネル101は、動作モードがFFS(Fringe Field Switching)モードとされている。
【0048】
アクティブマトリクス基板40の非表示領域NRに配置されたソース引き出し線LLは、種々の態様によって構成することができる。
図7から
図11は、ソース引き出し線LLの断面構造を示す模式図である。
図7に示すように、複数のソース引き出し線LLは、例えば、基板10上であってゲート絶縁層12の下に配置されていてもよい。この場合、ソース引き出し線LLは、ゲートバスラインGLおよび容量配線CLを構成している金属層と同じ金属層によって構成することができる。
【0049】
図8および
図9に示すように、複数のソース引き出し線LLは、例えば、基板10上であってゲート絶縁層12の下に配置された配線LLAと、ゲート絶縁層12上であって絶縁層16の下に配置された配線LLBとを含んでいてもよい。この場合、配線LLAは上述したように構成することができる。また、配線LLBは、ソースバスラインSLおよびドレイン電極15を構成している金属層と同じ金属層によって構成することができる。この場合、配線LLAと配線LLBとは、積層方向において、重なっていてもよいし、配線LLBは、配線LLAと重ならないようにx軸方向にずれていてもよい。
【0050】
また、
図10および
図11に示すように、複数のソース引き出し線LLは、例えば、基板10上であってゲート絶縁層12の下に配置された配線LLAと、ゲート絶縁層12上であって絶縁層16の下に配置された配線LLBと、絶縁層16上であって絶縁層19の下に配置された配線LLCとを含んでいてもよい。この場合、配線LLAおよび配線LLBは上述したように構成することができる。配線LLCは、例えば、共通電極18を構成している導電層や金属層と同じ導電層や金属層によって構成することができる。また、配線LLCを、共通電極18と直接接するように設けられた金属層(このような金属層は共通電極18の表示領域DR内での抵抗分布を低減するために設けられることがある)と同じ金属層によって構成することもできる。さらに、配線LLCを配線LLAの下層に追加で設けた絶縁層と基板10との間に配置する構成としてもよい。配線LLA、配線LLBおよび配線LLCは、積層方向において、重なっていてもよいし、互いに一部が重ならないように、配線LLBおよび配線LLCが配線LLAに対してx軸方向にずれていてもよい。
【0051】
このように、ソース引き出し線LLの一部を1または複数の異なる金属層で構成することによって、異なる金属層で構成したソース引き出し線LLを高さ方向の異なるレベルに配置できる。よって、例えば、複数のソース引き出し線LLの配列ピッチを狭くしても、ソース引き出し線LLが互いに接触することが抑制できる。また、ソース引き出し線LLの幅を大きくして、ソース引き出し線LLの抵抗を小さくすることができる。
【0052】
また、複数のソース引き出し線LLの少なくとも一部が、平面視において、部分的に、あるいは、全体的に重なることによって、寄生容量が形成される。このため、他のソース引き出し線LLと重なるソース引き出し線LLの寄生容量は、他のソース引き出し線LLと重ならないソース引き出し線LLの寄生容量よりも大きくなりやすい。なお、複数のソース引き出し線LLの一部または全部に、ソース引き出し線LL間の重なりによる寄生容量を適宜付加することで、ソース引き出し線LLの寄生容量を調節することもできる。
【0053】
次に、容量配線CLを説明する。
図12は、容量配線CLおよび画素電極PEを示す平面図であり、
図13、
図14および
図15は、容量配線CLおよびソースバスラインSLを示す平面図である。
【0054】
容量配線CLは、x軸方向に伸びる第1部分CL1と、ソースバスラインSLと交差する位置において、ソースバスラインSLの伸びる方向に沿ってそれぞれ伸び、ソースバスラインSLと重っている複数の第2部分CL2とを有している。容量配線CLは、例えば、ゲート電極11およびゲートバスラインGLと同じ金属層で形成されており、同じ金属層を含んでいてもよい。この場合、容量配線CLはゲートバスラインGLと交差せず、また、ソースバスラインSLと容量配線CLとの間にはゲート絶縁層12が位置している。
【0055】
容量配線CLは、ゲート電極11およびゲートバスラインGLとは異なる金属層を用いて形成することもできる。例えば、共通電極18の抵抗分布の低減のための配線として、あるいは、液晶表示装置がタッチセンサ機能を備える場合のタッチセンサ用配線として、ゲートバスラインGL、ソースバスラインSL、共通電極18および画素電極PEのいずれに対しても絶縁層を介して異なる層に、金属層を用いて形成された配線を設ける場合がある。この金属層と同じ金属層によって、容量配線CLを構成することもできる。
【0056】
容量配線CLは、x軸方向に配列された画素PXにおける画素電極PEの開口部PEOの第1屈曲部PEO1または第2屈曲部PEO2と重なる位置に配置されていることが好ましい。本実施形態では、容量配線CLは、x軸方向に並ぶ画素PXにおける第1屈曲部PEO1に配置されている。
【0057】
図4および
図6に示すように、容量配線CLは、平坦化層17および絶縁層16に設けられたコンタクトホール17hを介して共通電極18と接続されている。各容量配線CLと共通電極18とを接続するコンタクトホール17hは、表示領域DRにおいて、少なくとも1か所で設けられていればばよいが、容量配線CLとの接続の冗長性と、共通電極18の抵抗分布の低減のために、容量配線CLの両端付近を含む複数箇所に設けられていてもよい。また、コンタクトホール17hが形成される領域では、液晶の配向方向が乱れやすく、残像などの原因となるため、ブラックマトリクス22と重なる領域に設けることが好ましい。スペーサ20の近傍は液晶の配向方向が乱れやすく、スペーサ20と重なるように、対向基板80の基板21上にブラックマトリクス22が設けられている。ブラックマトリクス22が占める面積が大きくならないように、コンタクトホール17hをスペーサ20の近傍に配置してもよい。
【0058】
容量配線CLの第2部分CL2のソースバスラインSLに沿った長さは、第2部分CL2が重なるソースバスラインSLの種類によって異なる。
図13および
図14に示すように、前記第1ソースバスラインSL1と重なる第2部分CL2の前記第1ソースバスラインに沿った長さをll1とし、第2ソースバスラインSL2と重なる第2部分CL2の前記第1ソースバスラインに沿った長さをll2とした場合、ll1>ll2の関係を満たしている。
【0059】
第2部分CL2の伸びる方向に垂直な第2部分CL2の幅は、ソースバスラインSLの幅と同じであってもよいし、異なっていてもよい。寄生容量を効率的に発生させるという観点では、第2部分CL2の幅は、ソースバスラインSLの幅と同じであることが好ましい。また、製造工程において、ソースバスラインSLの幅や第2部分CL2の幅にばらつきが生じたり、第2部分CL2に対するソースバスラインSLの位置ずれが生じる場合があるため、これらを考慮して、ソースバスラインSLの幅に対して、第2部分CL2の幅を例えば1~2μm程度大きくしておいてもよい。
【0060】
また、
図15に示すように、容量配線CLは第3ソースバスラインSL3とは交差していない。このため、第3ソースバスラインSL3が容量配線CLと交差することにより生成する寄生容量はゼロである。一方、本実施形態では、アクティブマトリクス基板40は、第3ソースバスラインSL3に隣接して、複数のダミー配線DLを備えている。各ダミー配線DLは、x軸方向に伸びており、第3ソースバスラインSL3に隣接している。また複数の容量配線CLの1つの延長線上に位置しており、いずれのソースバスラインSLとも交差していない。
【0061】
ダミー配線DLは、ソースバスラインSLと交差しないことによって、ソースバスラインSLの寄生容量の増大には、ほとんど寄与しない。一方、ダミー配線DLを容量配線CLの1つの延長線上に位置することによって、容量配線CLが配置された画素と、容量配線CLが配置されない画素における開口率の差異を小さくすることができる。
【0062】
上述したように、第1ソース引き出し線LL1の長さL1よりも第2ソース引き出し線LL2の長さl2の方が大きいため、第2ソース引き出し線LL2の抵抗r2は、第1ソース引き出し線LL1の抵抗r1よりも大きく(r1<r2)、第2ソース引き出し線LL2の寄生容量c2は、第1ソース引き出し線LL1の寄生容量c1よりも大きい(c1<c2)。
【0063】
一方、各容量配線CLにおいて、第1ソースバスラインSL1と重なる第2部分CL2の長さll1は、第2ソースバスラインSL2と重なる第2部分CL2の長さll2よりも長い(ll1>ll2)。ここで、第2部分CL2と重なる部分において、第1ソースバスラインSL1の幅と第2ソースバスラインSL2の幅は同じである。このため、ソースバスラインSLと第2部分CL2とが重なる面積は、第2部分CL2の長さに比例し、第2ソースバスラインSL2と第2部分CL2とが重なる面積は、第1ソースバスラインSL1と第2部分CL2とが重なる面積よりも小さい。つまり、第2ソースバスラインSL2と各容量配線CLが重なる面積は、第1ソースバスラインSL1と各容量配線CLが重なる面積よりも小さい。このため、第2ソースバスラインSL2と複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc2は、第1ソースバスラインと複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc1よりも小さい(cc1>cc2)。
【0064】
第1ソース引き出し線LL1および第2ソース引き出し線LL2はそれぞれ第1ソースバスラインSL1および第2ソースバスラインSL2に接続されている。このため、第1ソース引き出し線LL1と第2ソース引き出し線LL2との寄生容量の差を小さくするように、容量配線CLは、第1ソースバスラインSL1および第2ソースバスラインSL2との間でそれぞれ寄生容量を形成している。
【0065】
なお、第1ソースバスラインSL1の寄生容量を第2ソースバスラインSL2の寄生容量よりも大きくする手段としては、第2部分CL2と重なる部分において、第1ソースバスラインSL1の幅を第2ソースバスラインSL2の幅よりも大きくすることも考えられる。しかし、この場合、第1ソースバスラインSL1の抵抗が第2ソースバスラインSL2の抵抗よりも小さくなり、この抵抗値の差に起因してデータ信号の鈍り方に差異が生じる場合がある。さらに、共通電極18が画素電極PEよりも上層(液晶層81に近い側)に配置される構成の液晶表示装置の場合、第1ソースバスラインSL1と第1ソースバスラインSL1に隣接する画素電極PEとの間の寄生容量が、第2ソースバスラインSL2と第2ソースバスラインSL1に隣接する画素電極PEとの間の寄生容量よりも大きくなることによって、シャドーイングなどの表示不良が生じやすくなる場合もある。よって、上記したように、第2部分CL2と重なる部分において、第1ソースバスラインSL1の幅と第2ソースバスラインSL2の幅は同じであることが好ましい。
【0066】
また、容量配線CLは、共通電極18に接続され、一定の電位に維持される。このため、液晶表示装置の駆動によって画素電極やソースバスラインにデータ信号が印加されても、容量配線による寄生容量の変化が抑制される。
【0067】
この容量配線CLは、x軸方向に配列された画素における第1屈曲部PEO1または第2屈曲部PEO2に配置されている。画素電極PEのスリット状開口部PEOの屈曲部では、液晶の配向方向が乱れることにより画素に印加する電圧に応じた正しい階調で光を透過させること難しく、各画素への輝度の寄与が少ない。したがって、第1屈曲部PEO1または第2屈曲部PEO2に容量配線CLを配置することによって、画素の開口率は低下するものの、実質的な画素の輝度への影響を抑制することができる。
【0068】
また、第2ソース引き出し線LL2の長さl2よりも第3ソース引き出し線LL3の長さl3の方が大きいため、第3ソース引き出し線LL3の抵抗r3は、第2ソース引き出し線LL2の抵抗r2よりも大きく(r2<r3)、第3ソース引き出し線LL3の寄生容量c3は、第2ソース引き出し線LL2の寄生容量c2よりも大きい(c2<c3)。
【0069】
これに対し、各容量配線CLは、第3ソースバスラインSL3とは重なっていない。このため、第3ソースバスラインSL3と複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc3は、第2ソースバスラインと複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc2よりも小さい(cc2>cc3)。
【0070】
第2ソース引き出し線LL2および第3ソース引き出し線LL3が、第2ソースバスラインSL2および第3ソースバスラインSL3にそれぞれ接続されることによって、第2ソース引き出し線LL2と第3ソース引き出し線LL3との寄生容量の差を小さくするように、容量配線CLは、第2ソースバスラインSL2との間で寄生容量を形成していると言える。
【0071】
(第2実施形態)
図16は、本実施形態の液晶表示装置102におけるアクティブマトリクス基板40の一例を示す平面図である。本実施形態の液晶表示装置は、各容量配線CLが第3ソースバスラインSL3とも交差している点で、第1実施形態の液晶表示装置101と異なっている。
【0072】
図16に示すように、各容量配線CLは、第1ソースバスラインSL1、第2ソースバスラインSL2および第3ソースバスラインSL3のすべてと交差している。具体的には、各容量配線CLは、表示領域に配置されたすべてのソースバスラインSLと交差するように、表示領域DRのx軸方向における一端から他端まで伸びている。本実施形態では、液晶表示装置102は、ダミー配線DLは備えていない。
【0073】
図17、
図18および
図19は、容量配線CLとソースバスラインSLとの位置を示す平面図である。
図17および
図18に示すように、容量配線CLは、第1実施形態と同様、第1ソースバスラインSL1と第2ソースバスラインSL2との交差位置において、第2部分CL2を有している。
【0074】
図19に示すように、各容量配線CLの第1部分CL1は、第3ソースバスラインSL3と交差している。各容量配線CLは、第3ソースバスラインSl3と交差する位置において、第3ソースバスラインの伸びる方向に沿って伸びる第2部分を有していない。ここで、容量配線CLと重なる部分において、第2ソースバスラインSL2の幅と第3ソースバスラインSL3の幅は同じである。よって、第3ソースバスラインSL3と容量配線CLとが重なる面積は、第2ソースバスラインSL2と容量配線CLとが重なる面積よりも小さい。このため、第3ソースバスラインと複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc3は、第2ソースバスラインと複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc2よりも小さい(cc2>cc3)。
【0075】
したがって、第1実施形態と同様、第2ソース引き出し線LL2と第3ソース引き出し線LL3との寄生容量の差を小さくするように、容量配線CLは、第2ソースバスラインSL2および第3ソースバスラインSL3との間でそれぞれ寄生容量を形成している。
【0076】
上記実施形態では、各容量配線CLは、x軸方向に並ぶ画素PXにおける第1屈曲部PEO1に配置されているが、各容量配線CLは、第2屈曲部PEO2に配置されていてもよい。
【0077】
図20は、画素電極PE、ソースバスラインSLおよび容量配線CLを示す平面図であり、
図21、
図22および
図23は、容量配線CLとソースバスラインSLとの位置を示す平面図である。
【0078】
各容量配線CLの第1部分CL1は、x軸方向に配列された画素PXにおける画素電極PEの開口部PEOの第2屈曲部PEO2と重なる位置に配置されている。第2部分CL2は、第1部分CL1からソースバスラインSLの伸びる方向に沿って、各画素の中心に向かって伸びている。
【0079】
第2屈曲部PEO2は、TFTのドレイン電極15に近接している。画素電極PEは、絶縁層19と平坦化層17および絶縁層16に設けられたコンタクトホールを介してドレイン電極15と接続されている。このため、ドレイン電極15の上方では、コンタクトホールの影響によって液晶の配向が乱れている。各容量配線CLが、第2屈曲部PEO2と重なる位置に配置されていることによって、各容量配線CLは、コンタクトホールによる液晶の配向が乱れている領域を覆うことができる。よって、第1の実施形態で説明した画素電極PEのスリット状開口の屈曲による液晶の乱れが生じている領域に加え、コンタクトホールによる液晶の乱れが生じている領域の少なくとも一部を遮光することができる。このことにより、残像が生じ難く、コントラストの高い表示を得ることができる。
【0080】
(第3実施形態)
図24は、本実施形態の液晶表示装置におけるアクティブマトリクス基板40の一例を示す平面図である。
図25は、各画素の画素電極PE、ソースバスラインSL、ゲートバスラインおよび容量配線CLを示す平面図である。また、
図26、
図27および
図28は、各画素のソースバスラインSLおよび容量配線CLを示す平面図である。
【0081】
本実施形態の液晶表示装置は、各容量配線CLが画素電極PEの開口部PEOの第3屈曲部PEO3に配置されている点で第1実施形態の液晶表示装置101と異なっている。
【0082】
図26に示すように、各容量配線CLは、第1部分CL1が、第1方向に配列された画素における開口部PEOの第3屈曲部PEO3と重なるように配置されている。また、各容量配線CLの第1部分CL1は、第1ソースバスラインSL1、第2ソースバスラインSL2および第3ソースバスラインSL3と交差するようにx軸方向に伸びている。つまり、各容量配線CLは複数のソースバスラインSLと交差するようにx軸方向に伸びている。
図24に示すように、各容量配線CLは、その両端が非表示領域NRにまで伸びており、非表示領域において、それぞれ共通配線RLと接続されており、制御装置90から共通電位が供給されている。なお、本実施形態においても、第1実施形態や第2実施形態と同様に、表示領域DRにおいて、容量配線CLと共通電極18とを接続するコンタクトホールを設けてもよい。
【0083】
図26および
図27に示すように、各容量配線CLは、第1ソースバスラインおよび第2ソースバスラインと交差する位置において、ソースバスラインの伸びる方向に沿ってそれぞれ伸び、ソースバスラインと重っている第2部分CL2を有する。第2部分CL2は、第1屈曲部PEO1および第2屈曲部PEO2に向かって第1部分CL1からそれぞれ伸びている。
図26および
図27に示す形態では、このように、第2部分CL2は、第1屈曲部PEO1および第2屈曲部PEO2の両方に向かって伸びているが、第2部分CL2は、一方にのみ伸びていてもよい。
【0084】
図28に示すように、容量配線CLは、第3ソースバスラインSL3と重なる位置では、第2部分CL2を有していない。
【0085】
各容量配線CLにおいて、第1ソースバスラインSL1と重なる第2部分CL2の長さll1は、第2ソースバスラインSL2と重なる第2部分CL2の長さll2よりも長い(ll1>ll2)。ここで、第2部分CL2と重なる部分において、第1ソースバスラインSL1の幅と第2ソースバスラインSL2の幅は同じである。よって、第2ソースバスラインSL2と第2部分CL2とが重なる面積は、第1ソースバスラインSL1と第2部分CL2とが重なる面積よりも小さい。このため、第2ソースバスラインSL2と複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc2は、第1ソースバスラインと複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc1よりも小さい(cc1>cc2)。ここで、第2部分の長さとは、第1屈曲部PEO1への伸びる第2部分の長さおよび第2屈曲部PEO2へ伸びる第2部分の長さの合計の長さであり、第1部分CL1は含まない。
また、各容量配線CLは、第3ソースバスラインSL3と交差する位置において、第3ソースバスラインの伸びる方向に沿って伸びる第2部分を有していない。ここで、第2部分CL2と重なる部分において、第2ソースバスラインSL2の幅と第3ソースバスラインSL3の幅は同じである。よって、第3ソースバスラインSL3と容量配線CLとが重なる面積は、第2ソースバスラインSL2と容量配線CLとが重なる面積よりも小さい。このため、第3ソースバスラインと複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc3は、第2ソースバスラインと複数の容量配線CLとが形成する寄生容量cc2よりも小さい(cc2>cc3)。
【0086】
本実施形態の液晶表示装置も第1および第2実施形態と同様、ソース引き出し線の長さが異なることによって生じる寄生容量の差異を、接続されたソースバスラインの寄生容量を異ならせることによって、小さくすることができる。また、容量配線が共通電位に接続されているため、表示装置の駆動によって画素電極やソースバスラインに階調信号が印加されても、容量配線の寄生容量の変化が抑制される。また、容量配線CLの第1部分は、液晶の配向が乱れる第3屈曲部PEO3と重なるように配置されているので、実質的な開口率の低下が抑制される。
[他の形態]
本開示の液晶表示装置は、上記実施形態に限られず、種々の改変が可能である。まず、上記各実施形態では、容量配線CLは、長さが異なる2種(第1および第2)の第2部分CL2を有していたが、容量配線CLは、3種以上の長さが異なる第2部分CL2を有していてもよい。また、ソース引き出し線LLは、長さが異なる3種の引き出し配線を含んでいるが、4または4種以上の長さが異なる引き出し配線を含んでいてもよい。例えば、容量配線CLが、m種の長さが異なる第2部分CL2を有しており、ソース引き出し線LLは、長さが異なるn種の引き出し配線を含んでいてもよい。ここでmは2以上の整数であり、nは3以上の整数である。また、mとnとは同じ数字であってもよいし、異なっていてもよい。
【0087】
この場合、長さが異なる任意2つの第2部分と重なる2本のソースバスラインの一方を第1ソースバスラインSL1とし、他方を第2ソースバスラインSL2とする。また、第1ソースバスラインSL1および第2ソースバスラインSL2に接続されたたソース引き出し線LLを、それぞれ、第1ソース引き出し線LL1および第2ソース引き出し線LL2とする。このように決定された第1ソースバスラインSL1および第1ソース引き出し線LL1が、第2ソースバスラインSL2および第2ソース引き出し線LL2との間で、上述した関係を満たしていれば、液晶表示装置は各実施形態で説明した効果を奏することができる。
【0088】
また、この場合、第3ソースバスラインSL3は、上述した構造、つまり、第1実施形態であれば、容量配線CLと交差していないソースバスラインのいずれか少なくとも1つであり、第3ソース引き出し線LL3はそのソースバスラインに接続されたソース引き出し線である。このように決定される第3ソースバスラインSL3および第3ソース引き出し線LL3が第2ソースバスラインSL2および第2ソース引き出し線LL2との間で上述した関係を満たしていれば、液晶表示装置は各実施形態で説明した効果を奏することができる。
【0089】
また、各実施形態で説明した液晶表示装置の各構成要素の形状や配置は一例であって、各構成要素は、他の形状を有していてよいし、他の態様で配置されていてもよい。
【0090】
本開示の液晶表示装置は以下のようにも説明することができる。
【0091】
第1の構成に係る液晶表示装置は、
表示領域および表示領域の外側に位置する非表示領域を含む主面を有する基板と、
表示領域に位置し、第1方向に伸びる複数のゲートバスラインと、
表示領域に位置し、複数のゲートバスラインと交差する方向に伸びる複数のソースバスラインであって、少なくとも1つの第1ソースバスラインおよび少なくとも1つの第2ソースバスラインを含む複数のソースバスラインと、
表示領域において2次元に配列され、複数のゲートバスラインのうちの隣接する一対のゲートバスライン、および、複数のソースバスラインのうちの隣接する一対のソースバスラインにそれぞれ囲まれた複数の画素と、
非表示領域に配置された少なくとも1つのソースドライバと、
複数のソースバスラインの一端とソースドライバとをそれぞれ接続する複数のソース引き出し線と、
表示領域に位置し、少なくとも1つの第1ソースバスラインおよび少なくとも1つの第2ソースバスラインとそれぞれ交差するように配置された複数の容量配線であって、共通電位に接続された複数の容量配線と、
を備え、
各容量配線は、第1方向に伸びる第1部分と、少なくとも1つの第1ソースバスラインおよび少なくとも1つの第2ソースバスラインと交差する位置において、ソースバスラインの伸びる方向に沿ってそれぞれ伸び、ソースバスラインと重っている複数の第2部分とを有し、
複数のソース引き出し線は、少なくとも1つの第1ソース引き出し線および少なくとも1つの第2ソース引き出し線を含み、
少なくとも1つの第1ソース引き出し線は、少なくとも1つの第1ソースバスラインと接続され、少なくとも1つの第2ソース引き出し線は、少なくとも1つの第2ソースバスラインと接続され、
前記少なくとも1つの第2ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第1ソース引き出し線よりも長く、
第2ソースバスラインと複数の容量配線の1つとが重なる面積は、第1ソースバスラインと複数の容量配線の1つとが重なる面積よりも小さい。
【0092】
第2の構成に係る液晶表示装置は、第1の構成において、
第2ソース引き出し線は、第1ソース引き出し線よりも長く、
各容量配線の複数の第2部分のうち、第2ソースバスラインと重なる第2部分の第2ソースバスラインに沿った長さは、第1ソースバスラインと重なる第2部分の第1ソースバスラインに沿った長さよりも小さくてもよい。
【0093】
第3の構成に係る液晶表示装置は、第1の構成において、
複数のソース引き出し線は、少なくとも1つの第3ソース引き出し線をさらに含み、
複数のソースバスラインは、少なくとも1つの第3ソース引き出し線が接続された少なくとも1つの第3ソースバスラインをさらに含み、
前記少なくとも1つの第3ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第2ソース引き出し線よりも長く、
第3ソースバスラインは、複数の容量配線と交差していなくてもよい。
【0094】
第4の構成に係る液晶表示装置は、第3の構成において、
表示領域に配置された複数のダミー配線をさらに備え、
各ダミー配線は、第1方向に伸びており、第3ソースバスラインに隣接して、複数の容量配線の1つの延長線上に位置しており、いずれのソースバスラインとも交差していなくてもよい。
【0095】
第5の構成に係る液晶表示装置は、第1の構成において、
複数のソース引き出し線は、少なくとも1つの第3ソース引き出し線をさらに含み、
複数のソースバスラインは、少なくとも1つの第3ソース引き出し線に接続された少なくとも1つの第3ソースバスラインをさらに含み、
前記少なくとも1つの第3ソース引き出し線は、前記少なくとも1つの第2ソース引き出し線よりも長く、
各容量配線の第1部分は、第3ソースバスラインと交差するように伸びており、
第3ソースバスラインと複数の容量配線の1つとが重なる面積は、第2ソースバスラインと複数の容量配線の1つとが重なる面積よりも小さくてもよい。
【0096】
第6の構成に係る液晶表示装置は、第5の構成において、
各容量配線は、第3ソースバスラインと交差する位置において、第3ソースバスラインの伸びる方向に沿って伸びる第2部分を有していなくてもよい。
【0097】
第7の構成に係る液晶表示装置は、第1または第2の構成において、
複数の画素のそれぞれは、画素電極と、画素電極に接続されたTFTとを含み、
画素電極は、複数のソースバスラインに沿って伸びた複数のスリット状の開口部を有し、
各容量配線は、複数の画素のうち第1方向に配列された画素の画素電極の複数の開口部の折れ曲がる位置と重なるように表示領域に配置されていてもよい。
【0098】
第8の構成に係る液晶表示装置は、第7の構成において、
複数の開口部のそれぞれは、一対のゲートバスラインにそれぞれ近接した第1屈曲部および第2屈曲部と、第1屈曲部と第2屈曲部との間に位置する第3屈曲部とを有していてもよい。
【0099】
第9の構成に係る液晶表示装置は、第8の構成において、
各容量配線は、第1方向に配列された画素における第1屈曲部または第2屈曲部と重なるように表示領域に配置されていてもよい。
【0100】
第10の構成に係る液晶表示装置は、第8の構成において、
各容量配線は、第1方向に配列された画素における第3屈曲部と重なるように表示領域に配置されており、
複数の第2部分は、第1屈曲部および第2屈曲部に向かって第1部分からそれぞれ伸びていてもよい。
【0101】
第11の構成に係る液晶表示装置は、第1から第10の構成のいずれか1つにおいて、
表示領域において、画素電極と重なるように配置された共通電極をさらに備え、
複数の容量配線は、表示領域において共通電極と電気的に接続されていてもよい。
【0102】
第12の構成にかかる液晶表示装置は、第11の構成において、複数の容量配線のそれぞれは、表示領域において、複数箇所で共通電極と電気的に接続されていてもよい。
【0103】
第13の構成に係る液晶表示装置は、第1から第12の構成において、
複数の容量配線は、非表示領域に達するように伸びており、
複数の容量配線は、非表示領域において、共通電位を供給する配線に接続されていてもよい。
【0104】
第14の構成に係る液晶表示装置は、第10構成において、
複数の容量配線と複数のゲートバスラインとは、同じ金属層を含んでいてもよい。
【0105】
第15の構成に係る液晶表示装置は、第3または第5の構成において、
少なくとも1つの第1ソース引き出し線、少なくとも1つの第2ソース引き出し線および少なくとも1つの第3ソース引き出し線のうち、少なくともいずれか2つは平面視において一部が互いに重なっていてもよい。
【符号の説明】
【0106】
10…基板、10a…主面、11…ゲート電極、12…ゲート絶縁層、13…半導体層、14…ソース電極、15…ドレイン電極、16…絶縁層、17…平坦化層、17h…コンタクトホール、18…共通電極、18a…開口、19…絶縁層、20…スペーサ、21…基板、22…ブラックマトリクス、23,23G,23R…フィルタ、24…オーバーコート層、40…アクティブマトリクス基板、50…液晶パネル、60…ゲートドライバ、70…ソースドライバ、80…対向基板、81…液晶層、82…シール、90…制御装置、91…基板、92…タイミングコントローラ、95…バックライト、96…偏光板、101…液晶表示装置、102…液晶表示装置