(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178088
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】支持構造および其の検査設備と検査設備の校正器具
(51)【国際特許分類】
H01L 21/673 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
H01L21/68 T
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023200841
(22)【出願日】2023-11-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-12-06
(31)【優先権主張番号】63/472,429
(32)【優先日】2023-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506017182
【氏名又は名称】家登精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUDENG PRECISION INDUSTRIAL CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】邱 銘乾
(72)【発明者】
【氏名】潘 詠晉
(72)【発明者】
【氏名】黄 子寧
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA10
5F131CA09
5F131GA14
5F131GA33
5F131GA76
5F131GA82
5F131GA88
5F131GA92
5F131GA99
(57)【要約】
【課題】支持構造および其の検査設備と検査設備の校正器具を提供する。
【解決手段】
支持構造の竜骨に複数の支持部が等間隔に設けられ、隣接する支持部の間に収容溝が画定され、支持材を収容することに用いられ,各支持部に第一ストッパ部が設けられ、支持材に第二ストッパ部が対応して設けられる。支持構造の平行鍵は第一と第二ストッパ部の間に設置され、支持部と支持材の相対変位を制限することに用いられる。検査設備は前記支持構造を検出することに用いられ、ここで検査装置は複数の検査領域を含み、可動ドアパネルが推移して基板キャリアに接近する移動程度に基づき、支持材の異なる程度のオフセットを検出することに用いられる。校正器具は前記検査設備を補正することに用いられ、検査装置は可動ドアパネルが推移して校正器具に接近する移動程度に基づき、検査面が校正条件に合致するか否かを検出することに用いられる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板キャリアに適用される支持構造であって、前記支持構造は、竜骨と、複数の平行鍵を含み、
前記竜骨は、前記基板キャリア内に縦方向に設置され、且つ複数の支持部が等間隔に設けられ、隣接する前記支持部の間に収容溝が画定され、前記収容溝は支持材を収容することに用いられ、各前記支持部に第一ストッパ部が設けられ、前記支持材の前記第一ストッパ部に対応する箇所に第二ストッパ部が設けられることと、
各前記平行鍵は、前記第一ストッパ部と前記第二ストッパ部との間に設置され、並びに前記支持部と前記支持材の前記収容溝における相対変位を制限することに用いられることと、を特徴とする支持構造。
【請求項2】
前記支持構造のうち、
前記第一ストッパ部と前記第二ストッパ部は互いに嵌合して鍵溝を構成し、前記平行鍵の構造は前記鍵溝と嵌合し、各前記平行鍵は前記鍵溝内に設置されること、を特徴とする請求項1に記載の支持構造。
【請求項3】
前記支持構造であって、
さらに複数の締結材を含み、各前記収容溝と前記支持材との間に設置され、各前記締結材は各前記支持材が前記収容溝に位置する第一変位量を調整することに用いられること、を特徴とする請求項1に記載の支持構造。
【請求項4】
前記支持構造のうち、
各前記締結材は、楔形本体及びフランジを含み、前記楔形本体は挟持接合面を有し、前記挟持接合面は前記支持材の斜面に挟持されることに用いられ、前記フランジは前記挟持接合面のエッジに位置し、各前記締結材は前記挟持接合面及び前記フランジを介して前記支持材を固定すること、を特徴とする請求項3に記載の支持構造。
【請求項5】
前記支持構造のうち、
前記挟持接合面と前記フランジとの接続箇所はリード角を有し、前記支持材のコーナーの輪郭と嵌合し、それにより前記締結材を前記支持材に緊密に接合させること、を特徴とする請求項4に記載の支持構造。
【請求項6】
前記支持構造であって、
さらに第一ロックアセンブリを含み、前記竜骨を貫通し且つ前記締結材にロック接続され、前記第一ロックアセンブリのロック程度に基づいて前記竜骨の第一水平方向に前記締結材の前記第一変位量を調整すること、を特徴とする請求項3に記載の支持構造。
【請求項7】
前記支持構造であって、
さらに複数の調整ブロックを含み、各前記調整ブロックは、台形本体を含み、前記台形本体は上傾斜面を有し、各前記支持材に当接することに用いられること、を特徴とする請求項1に記載の支持構造。
【請求項8】
前記支持構造のうち、
前記調整ブロックは前記支持部の側部に設置され、各前記調整ブロックは各前記支持材に当接することに用いられ、且つ各前記支持材の第二変位量を調整することに用いられること、を特徴とする請求項7に記載の支持構造。
【請求項9】
前記支持構造であって、
さらに第二ロックアセンブリを含み、前記竜骨を貫通し且つ前記調整ブロックにロック接続され、前記第二ロックアセンブリのロック程度に基づいて前記竜骨の第二水平方向に前記調整ブロックの前記第二変位量を調整すること、を特徴とする請求項3に記載の支持構造。
【請求項10】
前記支持構造のうち、
前記竜骨の頂端及び底端はそれぞれ上部溝及び下部溝を有し、前記支持構造はさらに、上固定ブロックと、下固定ブロックと、を含み、
前記上固定ブロックは、前記頂端に位置し、前記上部溝に当接することに用いられ、前記竜骨が前記頂端及び前記上固定ブロックを介して前記基板キャリアの頂部に接続されることと、
前記下固定ブロックは、前記底端に位置し、前記下部溝に当接することに用いられ、前記竜骨は前記底端及び前記下固定ブロックを介して前記基板キャリアの底部に接続されることと、を特徴とする請求項1に記載の支持構造。
【請求項11】
請求項1に記載の支持構造を検査するために用いられ、基板キャリアに適用される、検査設備であって、前記検査設備は、ステージと、可動ドアパネルと、検査装置と、を含み、
前記ステージは、前記基板キャリアを支持することに用いられることと、
前記可動ドアパネルは、前記ステージに移動可能に設置され、前記基板キャリアに接近し又は離れるように移動することに用いられることと、
前記検査装置は、前記可動ドアパネルに設置され、前記検査装置は検査面及び複数の検査領域を含み、前記検査面は前記支持材に当接することに用いられ、各前記検査領域は前記可動ドアパネルが推移して前記基板キャリアに接近する移動程度に応じて、前記支持材の異なる程度のオフセットを検出することに用いられることと、を特徴とする検査設備。
【請求項12】
前記検査設備のうち、
前記オフセットは、前記収容溝に収容された前記支持材の多軸方向オフセットを含むこと、を特徴とする請求項11に記載の検査設備。
【請求項13】
前記検査設備のうち、
前記検査領域は第一検査領域及び前記第一検査領域の内側に位置する第二検査領域を含み、前記可動ドアパネルが前記ステージ上で第一検査位置に停止する場合、前記支持材は検査範囲を超える第一オフセットを有することと、
前記可動ドアパネルが前記ステージ上で第二検査位置に停止する場合、前記支持材は前記検査範囲以下の第二オフセットを有することと、を特徴とする請求項11に記載の検査設備。
【請求項14】
前記検査領域であって、
さらに前記第二検査領域の内側に位置する第三検査領域を含み、前記可動ドアパネルは前記ステージ上で第三検査位置に停止し、前記支持材は校正条件に合致する第三オフセットを有し、そのうち前記第三オフセットは前記第二オフセットより小さいこと、を特徴とする請求項13に記載の検査設備。
【請求項15】
前記検査設備であって、
さらに推移深度検査ブロックを含み、
前記推移深度検査ブロックは、前記可動ドアパネル上に設置され、前記推移深度検査ブロックは前記検査装置の検査結果とマッチングし、前記推移深度検査ブロックは前記可動ドアパネルが前記基板キャリアに接近するようにスライドする移動程度に基づき、前記支持材の異なる程度のオフセットを検査することを提供すること、を特徴とする請求項11に記載の検査設備。
【請求項16】
前記検査設備であって、
さらに間隙検査材を含み、
前記間隙検査材は、前記可動ドアパネル上に設置され、前記基板キャリアの外観の傾斜状態を検査することに用いられること、を特徴とする請求項11に記載の検査設備。
【請求項17】
請求項11に記載の検査設備を校正することに適用される校正器具であって、前記校正器具は、台座と、支柱と、を含み、
前記台座は、前記ステージ上に載置されるために用いられることと、
前記支柱は、前記台座に縦方向に設置され、前記支柱は等間隔に設置される複数の校正材を含み、前記検査装置の前記検査面に当接することに用いられ、前記校正材は請求項1に記載の前記支持材と同じ構造を有し、ここで前記支持材は前記収容溝内に収容されることによって等間隔に設置されることと、
ここで、前記検査装置の前記検査領域は前記可動ドアパネルが前記校正器具に接近するように推移する移動程度に基づき、前記検査面が前記校正材の校正条件に合致するか否かを検出することに用いられること、を特徴とする校正器具。
【請求項18】
前記校正器具であって、
前記検査領域は、第一検査領域と、第二検査領域と、第三検査領域と、を含み、
前記第一検査領域は、校正範囲より大きい第一オフセットを画定することと、
前記第二検査領域は、前記第一検査領域の内側に位置し、前記第二検査領域は前記校正範囲より大きい第二オフセットを画定することと、
前記第三検査領域は、前記第二検査領域の内側に位置し、前記第三検査領域は前記校正範囲以下の第三オフセットを画定し、前記第三オフセットは前記第二オフセットより小さく、前記第二オフセットは前記第一オフセットより小さいことと、
ここで、前記可動ドアパネルが前記ステージ上で第一検査位置に停止する場合、前記検査面のずれが前記校正範囲を超え、前記校正条件に合致せず、
前記可動ドアパネルが前記ステージ上で第二検査位置に停止する場合、前記検査面のずれが前記校正範囲を超え、前記校正条件に合致せず、
前記可動ドアパネルが前記ステージ上で第三検査位置に停止する場合、前記検査面のずれが前記校正範囲以下であり、前記検査面が前記校正条件に合致すること、を特徴とする請求項17に記載の校正器具。
【請求項19】
前記校正器具であって、
さらにハンドルを含み、
前記ハンドルは、前記台座に設置され、外部装置が前記校正器具を持ち上げることに用いられること、を特徴とする請求項17に記載の校正器具。
【請求項20】
前記校正器具であって、
さらに支持台座を含み、
前記支持台座は、前記台座に設置され、前記支柱の相対する両側に当接し、前記支柱を支持して固定することに用いられること、を特徴とする請求項17に記載の校正器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は支持構造および其の検査設備と検査設備の校正器具に関し、且つ特にオフセットを微調整して校正することができる支持構造および其の検査設備と検査設備の校正器具に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の半導体産業において、ウェハ、フォトマスク又は基板等の半導体関連デバイスの保管及び搬送は重要な役割を果たす。半導体基板のサイズが徐々に増加するにつれて、貯蔵又は輸送過程において良好な支持メカニズムを有し、衝突損傷の状況を回避する必要がある。
【0003】
現在の基板キャリアにおいては、中央支持材機構を使用して半導体基板を支持するが、中央支持材は常に組み立て方式により、中央支持材に組み立てエラーが発生し、さらに中央支持材にずれ又は歪みが発生するという現象が発生する。さらに、半導体基板を搬送する過程において振動が発生しやすく、一定の時間の繰り返し使用を経た後、半導体基板を載置する時に中央支持材にずれ又は傾斜が発生しやすく、中央支持材と基板との衝突が発生し、基板に損傷が発生する。今現在、中央支持材の変位又は歪みを防止する良好なメカニズムがなく、中央支持材のオフセットを良好に知る方法もない。
【0004】
そのため、どのように中央支持材のオフセットを検査し且つ中央支持材のオフセットの発生を防止することができるかは、現在業界が早急に解決しようとする問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、本発明は支持構造及び其れを検査する検査設備と検査設備の校正器具を提供し、異なる素子を利用して支持材を竜骨に接続し、支持材を固定することができ、支持材が傾斜してずれるという問題を回避する以外に、さらに支持材に対してオフセットの微調整を行うことができる。また、実際に基板を載置する前に、支持構造はまず検査設備で検出し、そのオフセット範囲が標準に合致するか否かを判断することができる。他方では、検査設備は校正器具を利用して標準化校正を行うことができ、検査設備の仕様、寸法が正確であることを確認する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に基づき、基板キャリアに適用される支持構造を提供し、支持構造は、竜骨と、複数の平行鍵を含み、竜骨は、基板キャリア内に縦方向に設置され、且つ複数の支持部が等間隔に設けられ、隣接する支持部の間に収容溝が画定され、収容溝は支持材を収容することに用いられ、各支持部に第一ストッパ部が設けられ、支持材の第一ストッパ部に対応する箇所に第二ストッパ部が設けられ、各平行鍵は、第一ストッパ部と第二ストッパ部との間に設置され、並びに支持部と支持材の収容溝における相対変位を制限することに用いられる。
【0007】
一実施例において、第一ストッパ部と第二ストッパ部は互いに嵌合して鍵溝を構成し、平行鍵の構造は鍵溝と嵌合し、各平行鍵は鍵溝内に設置される。
【0008】
一実施例において、支持構造は、さらに複数の締結材を含み、各収容溝と支持材との間に設置され、各締結材は各支持材が収容溝に位置する第一変位量を調整することに用いられる。
【0009】
一実施例において、各締結材は、楔形本体及びフランジを含み、楔形本体は挟持接合面を有し、挟持接合面は支持材の斜面に挟持されることに用いられ、フランジは挟持接合面のエッジに位置し、各締結材は挟持接合面及び前記フランジを介して支持材を固定するする。
【0010】
一実施例において、挟持接合面とフランジとの接続箇所はリード角を有し、支持材のコーナーの輪郭と嵌合し、それにより前記締結材を前記支持材に緊密に接合させる。
【0011】
一実施例において、支持構造は、さらに第一ロックアセンブリを含み、竜骨を貫通し且つ締結材にロック接続され、第一ロックアセンブリのロック程度に基づいて竜骨の第一水平方向に締結材の第一変位量を調整する。
【0012】
一実施例において、支持構造は、さらに複数の調整ブロックを含み、各前記調整ブロックは、台形本体を含み、台形本体は上傾斜面を有し、各支持材に当接することに用いられる。
【0013】
一実施例において、調整ブロックは支持部の側部に設置され、各調整ブロックは各支持材に当接することに用いられ、且つ各支持材の第二変位量を調整することに用いられる。
【0014】
一実施例において、支持構造は、さらに第二ロックアセンブリを含み、竜骨を貫通し且つ調整ブロックにロック接続され、第二ロックアセンブリのロック程度に基づいて竜骨の第二水平方向に調整ブロックの第二変位量を調整する。
【0015】
一実施例において、竜骨の頂端及び底端はそれぞれ上部溝及び下部溝を有し、支持構造はさらに、上固定ブロックと、下固定ブロックと、を含み、上固定ブロックは、頂端に位置し、上部溝に当接することに用いられ、竜骨が頂端及び上固定ブロックを介して基板キャリアの頂部に接続され、下固定ブロックは、底端に位置し、下部溝に当接することに用いられ、竜骨は底端及び下固定ブロックを介して基板キャリアの底部に接続される。
【0016】
本発明の別の態様に基づき、前記支持構造を検査することに用いられる、検査設備を提供し、検査設備は、基板キャリアに適用され、且つ、ステージと、可動ドアパネルと、検査装置と、を含み、ステージは、基板キャリアを支持することに用いられ、可動ドアパネルは、ステージに移動可能に設置され、基板キャリアに接近し又は離れるように移動することに用いられ、検査装置は、可動ドアパネルに設置され、検査装置は検査面及び複数の検査領域を含み、検査面は支持材に当接することに用いられ、各検査領域は可動ドアパネルが推移して基板キャリアに接近する移動程度に応じて、支持材の異なる程度のオフセットを検出することに用いられる。
【0017】
一実施例において、オフセットは、収容溝に収容された支持材の多軸方向オフセットを含む。
【0018】
一実施例において、検査領域は第一検査領域及び前記第一検査領域の内側に位置する第二検査領域を含み、前記可動ドアパネルが前記ステージ上で第一検査位置に停止する場合、前記支持材は検査範囲を超える第一オフセットを有し、前記可動ドアパネルが前記ステージ上で第二検査位置に停止する場合、前記支持材は前記検査範囲以下の第二オフセットを有する。
【0019】
一実施例において、検査領域はさらに第二検査領域の内側に位置する第三検査領域を含み、可動ドアパネルはステージ上で第三検査位置に停止し、支持材は校正条件に合致する第三オフセットを有し、そのうち第三オフセットは第二オフセットより小さい。
【0020】
一実施例において、検査設備は、さらに推移深度検査ブロックを含み、推移深度検査ブロックは、可動ドアパネル上に設置され、推移深度検査ブロックは検査装置の検査結果とマッチングし、推移深度検査ブロックは可動ドアパネルが基板キャリアに接近するようにスライドする移動程度に基づき、支持材の異なる程度のオフセットを検査することを提供する。
【0021】
一実施例において、検査設備は、さらに間隙検査材を含み、間隙検査材は、可動ドアパネル上に設置され、基板キャリアの外観の傾斜状態を検査することに用いられる。
【0022】
本発明の別の態様に基づき、前記検査設備を校正することに適用される、校正器具を提供し、校正器具は、台座と、支柱と、を含み、台座は、ステージ上に載置されるために用いられることと、支柱は、台座に縦方向に設置され、支柱は等間隔に設置される複数の校正材を含み、検査装置の検査面に当接することに用いられ、校正材は支持材と同じ構造を有し、ここで支持材は収容溝内に収容されることによって等間隔に設置され、ここで、検査装置の検査領域は可動ドアパネルが校正器具に接近するように推移する移動程度に基づき、検査面が校正材の校正条件に合致するか否かを検出することに用いられる。
【0023】
一実施例において、前記検査領域は、第一検査領域と、第二検査領域と、第三検査領域と、を含み、第一検査領域は、校正範囲より大きい第一オフセットを画定し、第二検査領域は、第一検査領域の内側に位置し、第二検査領域は校正範囲より大きい第二オフセットを画定することと、第三検査領域は、第二検査領域の内側に位置し、第三検査領域は校正範囲以下の第三オフセットを画定し、第三オフセットは第二オフセットより小さく、第二オフセットは第一オフセットより小さいことと、ここで、可動ドアパネルがステージ上で第一検査位置に停止する場合、検査面のずれが校正範囲を超え、校正条件に合致せず、前記可動ドアパネルがステージ上で第二検査位置に停止する場合、検査面のずれが校正範囲を超え、校正条件に合致せず、可動ドアパネルが前記ステージ上で第三検査位置に停止する場合、検査面のずれが校正範囲以下であり、検査面が校正条件に合致する。
【0024】
一実施例において、校正器具は、さらにハンドルを含み、ハンドルは、台座に設置され、外部装置が校正器具を持ち上げることに用いられる。
【0025】
一実施例において、校正器具は、さらに支持台座を含み、支持台座は、台座に設置され、支柱の相対する両側に当接し、支柱を支持して固定することに用いられる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の実施例の平行鍵は支持材の収容溝における相対変位を制限することに用いられ、いくつかの実施例において締結材及び調整ブロックは支持材を固定し、且つ支持材のオフセットを微調整し、支持材に傾斜オフセットが発生するという問題を解決することに用いられる。また、支持構造は実際に基板を支持する前に、まず検査設備で検査し、そのオフセット範囲が標準に合致するか否かを判断し、支持材のオフセットを検出した時に、支持材のオフセットを微調整して校正機能を達成することができる。さらに、検査設備は検査を行う前に、校正器具を利用して標準化校正を行い、検査設備の仕様、寸法が正確であることを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の上記及び他の特徴、利点及び実施例をより明確に理解できるよう、添付の図面の説明を以下に記す。
【
図1】本発明の一実施例による、基板キャリア内に取り付けられた支持構造の立体図である。
【
図2】本発明の一実施例による、支持構造の立体図である。
【
図5A】竜骨、締結材及び第一ロックアセンブリの分解図である。
【
図5B】竜骨、締結材及び支持材の部分側面断面図である。
【
図6A】竜骨、調整ブロック及び第二ロックアセンブリの分解図である。
【
図6B】竜骨、調整ブロック及び支持材部分側面断面図である。
【
図8】竜骨の頂端及び上固定ブロックの組み立て前の概略図である。
【
図9】竜骨の頂端及び上固定ブロックの組み立て後の概略図である。
【
図10】竜骨の底端及び下固定ブロックの組み立て前の概略図である。
【
図11】竜骨の底端及び下固定ブロックの組み立て後の概略図である。
【
図12】本発明の一実施例による、検査設備の立体図である。
【
図14】基板キャリアおよび検査設備の側面断面図である。
【
図16】可動ドアパネルが第一検査位置にあるときの概略図である。
【
図17】支持材が第一検査領域に接触した状態を示す概略図である。
【
図18】可動ドアパネルが第二検査位置にあるときの概略図である。
【
図19】支持材が第二検査領域に入ったときの概略図である。
【
図20】可動ドアパネルが第三検査位置にあるときの概略図である。
【
図21】支持材が第三検査領域に入ったときの概略図である。
【
図23】本発明の一実施例による、校正器具を検査設備に設置した状態の立体図である。
【
図25】校正器具がステージ上にあるときの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、2023年6月12日に出願された「The Adjustment Mechanism of The Central Beam in The Substrate Carrier and The Inspection Device Thereof」という名称の
【特許文献1】米国仮特許出願第63/472,429号の国際優先権を主張する特許出願であり、その内容は参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する。
【0029】
本発明の実施例の支持構造および其れを検査する検査設備と検査設備の校正器具は、平行鍵、固定締結材及び調整ブロック等の素子を利用して支持材を定位及び固定し、実際に基板を載置する前に、支持構造はまず検査設備で検査し、そのオフセット範囲が標準に合致するか否かを判断することができ、検査設備も校正器具を利用して標準化校正を行うことができ、検査設備の仕様、寸法が正確で且つオフセットが校正範囲内にあることを確認する。
【実施例0030】
図1~
図3を参照されたい。
図1は、本発明の一実施例による、基板キャリア内に取り付けられた支持構造の立体図である。
図2は、本発明の一実施例による、支持構造の立体図である。
図3は、支持構造の他の角度からの立体図である。本実施例の支持構造100は基板キャリア200に適用され、基板キャリア200において複数の基板を支持し、基板が互いに衝突することを回避することに用いられる。基板キャリア200は例えば複数の大型ウェハ又はPCBを載置することに用いられ、従って基板キャリア200内の支持構造100のオフセットに対して、より厳しい要件を有する。
【0031】
図3および
図4~
図7を参照されたい。
図4は、支持構造の部分立体図である。
図5Aは、竜骨、締結材及び第一ロックアセンブリの分解図である。
図5Bは、竜骨、締結材及び支持材の部分側面断面図である。
図6Aは、竜骨、調整ブロック及び第二ロックアセンブリの分解図である。
図6Bは、竜骨、調整ブロック及び支持材部分側面断面図である。
図7は、支持材及び竜骨の概略図である。支持構造100は竜骨110及び複数の平行鍵130を含み、複数の支持材120は竜骨110に接続され、平行鍵130は支持材120を固定することに用いられる。本実施例の支持構造100はさらに複数の締結材140及び複数の調整ブロック150を含む。竜骨110は基板キャリア200の縦方向の内部空間の中央支持位置に設置され、竜骨110は複数の支持材120が間隔を置いて設置されることを提供し、各支持材120に対してオフセットの微調整を行うことができる。同じ素子の間に同じ特徴及び構造を有するため、本発明の特徴をより明確に示すために、以下では各支持材120は、1つの平行鍵130と、1つの締結材140と、1つの調整ブロック150と、を組み合わせたものとして説明する。
【0032】
竜骨110は基板キャリア200内に縦方向に設置され、且つ複数の支持部113が等間隔に設けられる。隣接する支持部113の間に収容溝116が画定され、収容溝116は支持材120を収容することに用いられる。
図5Aに示すとおりである。各支持部113に第一ストッパ部115が設けられ、支持材120の第一ストッパ部115に対応する位置に第二ストッパ部121(
図7に示す)が設けられる。第一ストッパ部115は支持部113の頂面114に位置し、例えば頂面114から下向きに凹設されて第一ストッパ部115を形成し、又は頂面114に支持部113の両側を連通する切欠溝が開設される。第二ストッパ部121は支持材120の下表面123に位置し、平行鍵130は第一ストッパ部115と第二ストッパ部121との間に設置され、支持部113と支持材120の収容溝116における相対変位を制限することに用いられる。
【0033】
図7に示すように、平行鍵130は支持材120の第二ストッパ部121内に固定することができ、支持材120が収容溝116に配置される時、平行鍵130は第一ストッパ部115に插入して支持材120を固定する。一実施例において、平行鍵130は第二ストッパ部121内に接着又は他の固定手段によって固定される。平行鍵130は第二ストッパ部121内に部分的にのみ位置し、すなわち一部の平行鍵130は第二ストッパ部121外に突出し、支持材120及びそれに固定された平行鍵130が竜骨110の収容溝116内に取り付けられる時、支持材120の下表面123は支持部113の頂面114に接触し、平行鍵130の第二ストッパ部121外に突出する部分は第一ストッパ部115に挿入される。この時、第一ストッパ部115及び第二ストッパ部121は鍵溝130aを構成し、平行鍵130の構造は鍵溝130aと嵌合し、且つ平行鍵130は鍵溝130a内に設置され、支持材120を固定してそれがずれないようにすることに用いられる。
【0034】
支持材120は例えば炭素棒であり、その材質はマイクロスプリング特性を有し、従ってマイクロ歪み量を生成することができ、更にオフセットを校正する効果を達成する。本実施例における支持材120は長棒状構造であり、その頂面は斜面124であって締結材140に当接することに用いられ、支持材120は下表面123で支持部113に接触し、それにより支持材120を支持部113の頂面114に載置し、
図5Aに示すとおりである。支持材120の遠端は基板キャリア200内に吊り下げられ、半導体基板を支持することに用いられる。実際の応用において、半導体基板の両側は基板キャリア200の左右内壁上の溝に載置され、支持材120は半導体基板の中央部に支持され、それにより基板に十分な支持力を提供し、基板に湾曲変形が発生する現象を回避する。
【0035】
図5A及び
図5Bに示すように、締結材140は収容溝116と支持材120との間に設置され、支持材120を固定することに用いられ、且つ支持材120が収容溝116に位置する第一変位量m1を調整することに用いられる。本実施例において、締結材140は楔形本体141及びフランジ142を含み、楔形本体141は挟持接合面144を有し、支持材120の斜面124に当接することに用いられ、斜面124は下表面123の反対側に位置する。楔形本体141において、挟持接合面144の対向面は上接面148であり、支持部113の底面に当接することに用いられ、締結材140を収容溝116内に位置させ、且つ支持材120と支持部113との間に挟持させる。つまり支持材120の一端及び締結材140は同時に隣接する支持部113の間に画定された収容溝116内に位置する。フランジ142は挟持接合面144の一つのエッジ145に位置し、締結材140は挟持接合面144及びフランジ142を介して支持材120を固定する。一実施例において、挟持接合面144とフランジ142との接続箇所はリード角147を有し、このリード角147は支持材120の一つのコーナー127の輪郭と係合する。一実施例において、リード角147の弧度は支持材120のコーナー127の弧度と一致し、それにより締結材140はリード角147を介して支持材120に密着して接合され、良好な挟持力を提供することができ、一実施例において、締結材140は支持材120の挟持力に対して3.5キログラムに達することができ、良好な固定効果を有する。このように、締結材140は複数の方向で支持材120を固定し、例えばX軸、Y軸及びZ軸で支持材120を制限し、変位が発生することを回避する。またフランジ142の設置により、さらにX軸、Y軸(すなわち水平方向)での変位を回避することができる。
【0036】
一実施例において、支持構造100はさらに第一ロックアセンブリ161を含み、竜骨110を貫通し且つ締結材140にロック接続され、第一ロックアセンブリ161のロック程度に基づいて第一水平方向D1に締結材140の第一変位量m1を調整する。第一水平方向D1は支持材120の短軸方向S1に平行である。第一ロックアセンブリ161がロック方向(例えば時計回り方向)に沿ってロックされる場合、第一ロックアセンブリ161は締結材140を竜骨110の方向に沿って引っ張り、この時に支持材120の水平方向の変位量を
図5Bの右方向に調整することができる。対して、第一ロックアセンブリ161が反時計回りにロックされる場合、第一ロックアセンブリ161は締結材140を竜骨110から離れるように押し、この時に支持材120の水平方向の変位量を
図5Bの左方向に調整することができる。
【0037】
図6A及び
図6Bに示すように、調整ブロック150は支持部113の側部117に設置され、支持材120に当接することに用いられ、且つ支持材120の第二変位量m2を調整することに用いられる。本実施例において、調整ブロック150は、台形本体151を含み、台形本体151は上傾斜面154を有し、支持材120に当接することに用いられ、より具体的には支持材120の下表面123に当接する。調整ブロック150が第二水平方向D2に移動する時、上傾斜面154を介して支持材120を持ち上げることができ、第二変位量m2を調整する効果を達成する。
【0038】
支持構造100はさらに第二ロックアセンブリ162を含み、竜骨110の支持部113を貫通し且つ調整ブロック150にロック接続され、第二ロックアセンブリ162のロック程度に基づいて竜骨110の第二水平方向D2に調整ブロック150の第二変位量m2を調整する。第二水平方向D2は第一水平方向D1と垂直であり、第二水平方向D2は支持材120の長軸方向S2と平行である。第二ロックアセンブリ162がロック方向(例えば時計回り方向)に沿ってロックする場合、第二ロックアセンブリ162は竜骨110の支持部113の方向に調整ブロック150を引っ張り、この時に
図6B中の上方向に向かって支持材120の垂直方向での反り変形量を調整することができる。対して、第二ロックアセンブリ162が反時計回り方向に沿ってロックする場合、
図6Bの下方に向かって支持材120の垂直方向での反り変形量を調整することができる。
【0039】
図1及び
図8~
図11を参照されたい。
図8は、竜骨の頂端及び上固定ブロックの組み立て前の概略図である。
図9は、竜骨の頂端及び上固定ブロックの組み立て後の概略図である。
図10は、竜骨の底端及び下固定ブロックの組み立て前の概略図である。
図11は、竜骨の底端及び下固定ブロックの組み立て後の概略図である。竜骨110は対向する頂端111及び底端112を有し、頂端111及び底端112はそれぞれ上部溝118及び下部溝119を有する。支持構造100はさらに
上固定ブロック180及び下固定ブロック190を含む。上固定ブロック180は頂端111に位置し、上部溝118に当接することに用いられ、竜骨110は頂端111及び下固定ブロック180を介して基板キャリア200の頂部210に接続される。下固定ブロック190は底端112に位置し、下部溝119に当接することに用いられ、竜骨110は底端112及び下固定ブロック190を介して基板キャリア200の底部220に接続される。下部溝118は上固定ブロック180に対応する輪郭を有し、それにより上固定ブロック180は上部溝118に当接する時に定位を行うことができ、回転又は変位する現象が発生しない。同様に、下部溝118及び下固定ブロック190は同じメカニズムを有し、両者が当接する時に回転又は変位する現象が発生しない。上固定ブロック180及び下固定ブロック190により、ロックポイントの位置を増加させることができ、
図9及び
図11に示すように、頂端111及び底端112はそれぞれ3つのロックポイントを有する。このように支持構造100を基板容器200にロックする時のロック強度を向上させ、支持構造100に変位が発生するという問題を回避することができる。
【0040】
次に検査設備について説明する。
図12~
図14を参照されたい。
図12は、本発明の一実施例による、検査設備の立体図である。
図13は、検査設備の他の状態の立体図である。
図14は、基板キャリアおよび検査設備の側面断面図である。
【0041】
検査設備400は支持構造100を検査することに用いられ、本実施例では前記実施例の支持構造100を検査することを例として説明し、その部品の名称及び部品の符号は本実施例に沿って用いられる。検査設備400は、ステージ410、可動ドアパネル420及び検査装置430を含む。ステージ410は基板キャリア200を支持することに用いられ、可動ドアパネル420はステージ410に移動可能に設置され、基板キャリア200に接近し又は離れるように移動することに用いられる。検査装置430は可動ドアパネル420に設置され、検査装置430は検査面434及び複数の検査領域(例えば本実施例において第一検査領域431、第二検査領域432及び第三検査領域433を含む)を含み、検査面434は支持材120に当接することに用いられ、各検査領域431、432又は433は可動ドアパネル420が基板キャリア200に接近するように移動する移動程度に応じて、支持材120の異なる程度のオフセットを検査することに用いられる。
【0042】
検査装置430は可動ドアパネル420と共に基板キャリア200に接近し又は基板キャリア200から離れるように移動する。可動ドアパネル420が移動方向Dmに沿って移動した後、例えば
図12における位置から
図13における位置に移動し、この時に可動ドアパネル420は基板キャリア200と共に移動する。より詳細には、可動ドアパネル420における検査装置430を基板キャリアにおける支持構造100に向かって移動させ、それにより支持材120のオフセットを検査する。ステージ410は移動方向Dmに沿って順に配置される第一検査位置421、第二検査位置422及び第三検査位置423を有し、可動ドアパネル420の移動の停止位置を表示することに用いられ、それぞれ異なる検査結果を示す。第一検査位置421は第一検査領域431に対応し、第二検査位置422は第二検査領域432に対応し、第三検査位置423は三つの検査領域433に対応し、可動ドアパネル420を上記のうちの一つの検査位置に移動することにより、支持材120が検査領域に位置する位置を対応して取得することができる。実際の応用において、検査可能な支持材120のオフセットは竜骨110の収容溝116に収容された支持材120の軸方向オフセットを含み、左右オフセット及び上下反りを含む。
【0043】
図14及び
図15を参照されたい。
図15は、検査装置の概略図である。本実施例において、検査領域は第一検査領域431及び第一検査領域431の内側に位置する第二検査領域432を含む。その他、さらに第三検査領域433を含み、第二検査領域432の内側に位置する。第二検査領域432は検査面434から凹んで形成され、第二検査領域432は第一検査領域431より低く、従って支持材120が第一検査領域431及び第二検査領域432に落下する時、可動ドアパネル420は異なる移動程度(移動距離と見なすこともできる)を有する。次に、異なる検査結果について説明する。
【0044】
まず第一種の検査結果を説明する。
図16及び
図17を参照されたい。
図16は、可動ドアパネルが第一検査位置にあるときの概略図である。
図17は、支持材が第一検査領域に接触した状態を示す概略図である。可動ドアパネル420が基板キャリア200に向かって移動する時、支持材120が第一検査領域431に接触する時、可動ドアパネル420はステージ410において第一検査位置421に停止し、支持材120は検査範囲を超える第一オフセットを有する。一実施例において、検査範囲は左右オフセットが±2mm内にあり、及び上下反りが±1.5mm内にあることを含む。従っていずれかの支持材120が左又は右へ2mmを超えてオフセットされる時、支持材120は検査面434の第一検査領域431に接触し、可動ドアパネル120は第一検査位置421に停止してそれ以上押し込むことができない。同様に、いずれかの支持材120が上又は下へ1.5mmを超えて反る時、支持材120は第一検査領域431に接触し、可動ドアパネル420はそれ以上押し込むことができない。このような検査結果は支持材120のオフセットが検査範囲を超えることを示し、調整を行う必要があり、例えば締結材140と調整ブロック150を利用して支持材120のオフセットを調整する。
【0045】
次に第二種の検査結果を説明する。
図18及び
図19を参照されたい。
図18は、可動ドアパネルが第二検査位置にあるときの概略図である。
図19は、支持材が第二検査領域に入ったときの概略図である。可動ドアパネル420が基板キャリア200に向かって移動する時、支持材120が第二検査領域432に接触する時、可動ドアパネル420はステージ410において第二検査位置422に停止し、支持材120は検査範囲以下の第二オフセットを有する。いずれかの支持材120が左又は右へ2mm以内にオフセットされる時、支持材120は第二検査領域432に落ち、この時に可動ドアパネル420は第二検査位置422に押されてさらに押し込むことができない。同様に、いずれかの支持材120が上又は下へ1.5mm以内に反る時、支持材120は第二検査領域432に落ちる。このような検査結果は支持材120のオフセットが検査範囲内にあることを示し、調整する必要がなく、半導体基板を載置することに用いられる。
【0046】
さらに第三種の検査結果を説明する。
図20及び
図21を参照されたい。
図20は、可動ドアパネルが第三検査位置にあるときの概略図である。
図21は、支持材が第三検査領域に入ったときの概略図である。可動ドアパネル420が基板キャリア200に向かって移動する時、支持材120が第三検査領域433に落ち、可動ドアパネル420が第三検査位置423に停止する時、支持材120は校正条件に合致する第三オフセットを有し、第三オフセットは上記第二オフセットより小さい。いずれかの支持材120が左又は右に0.1mm以内にオフセットされる時、支持材120は第三検査領域433に落ちる。いずれかの支持材120が上向き又は下向きに0.1mm以内で反る場合、支持材120は第三検査領域433に落ち、この時に可動ドアパネル420は第三検査位置423まで前進することができる。このような検査結果は同様にオフセットが検査範囲内にあることを示し、且つ支持材120はより小さい第三オフセットを有し、調整する必要がなく、基板を支持することに用いることができる。実際に第三検査結果は支持材120が非常に小さいオフセット範囲を有することを示し、校正器具を利用して校正する校正条件に合致する。校正器具の内容については後で詳しく説明する。
【0047】
検査位置に関する指示方式は間隔を置いて平行する第一検査線411、第二検査線412又は第三検査線413であってもよい。
図22を参照して説明する。
図22は、
図13の検査設備の他の角度からの立体図である。本実施例の検査設備400はさらに推移深度検査ブロック440を含み、可動ドアパネル420に設置され、推移深度検査ブロック440は検査装置430の検査結果とマッチングする。推移深度検査ブロック440は可動ドアパネル420が基板キャリア200に接近するように推移する移動程度(移動距離と見なすこともできる)に基づき、支持材120の異なる程度のオフセットを検査する機能を提供する。可動ドアパネル420が第一検査位置421、第二検査位置422又は第三検査位置423に停止する時、推移深度検査ブロック440はステージ410における第一検査線411、第二検査線412又は第三検査線413に指示し、検査結果を明確に表示することができる。
【0048】
他方では、
図13に示すとおり、本実施例の検査設備400はさらに間隙検査材450及び複数の定位ピン460を含む。間隙検査材450は可動ドアパネル420に設置され、基板キャリア200の外観の傾斜状態を検査することに用いられる。間隙検査材450は例えば可動ドアパネル420の両側に設置され、基板キャリア200がステージ410に配置された後、基板キャリア200が間隙検査材450に接触すると、基板キャリア200が正常に配置されておらず、傾斜状態にあり、位置を再調整する必要があることを示す。また、本実施例の検査設備400はさらに複数の定位ピン460を含み、ステージ410の表面414に設置され、定位ピン460は基板キャリア200の複数の定位溝221(
図1に示す)とマッチングし、定位溝221は基板キャリア200の底部220の外側表面に設置され、定位ピン460は定位溝221に当接し、基板キャリア200をステージ410に定位することに用いられる。
【0049】
次に校正器具の実施例を説明する。
図23及び
図24を参照されたい。
図23は、本発明の一実施例による、校正器具を検査設備に設置した状態の立体図である。
図24は、校正器具の立体図である。
【0050】
校正器具500は検査設備400を校正することに適し、本実施例では前記実施例の検査設備400を校正することを例として説明し、その部材名称及び部材符号の係沿は本実施例に用いられる。校正器具500は台座510及び支柱520を含み、台座510は検査設備400のステージ410に設置することに用いられ、支柱520は台座510に垂直に設置され、支柱520は等間隔に設置された複数の校正材525を含み、検査設備400の検査装置430の検査面434に接触することに用いられる。校正材525は前記支持材120と同じ構造を有し、例えば支持材120と同じ斜面及び下表面を有し、それにより検査装置430を校正する。前記支持材120は収容溝116内に収容されることによって等間隔に設置され、本実施例の校正材525は同様に等間隔に設置され、且つ支持材120と同じ間隔を有する。本実施例において、校正器具500は一体式アルミニウム製標準部材であり、支持材120の組み立て後の標準高さを模擬し、各層の間隔は27mm±0.05mmである。検査装置430の第一、第二及び第三検査領域431、432及び433は可動ドアパネル420が校正器具500に接近するように推移する移動程度に基づき、検査面434が校正材525の校正条件に合致するか否かを検査することに用いられる。
【0051】
本実施例において、第一検査領域431は校正範囲より大きい第一オフセットを画定する。第二検査領域432は第一検査領域431の内側に位置し、第二検査領域432は校正範囲より大きい第二オフセットを画定する。第三検査領域433は第二検査領域432の内側に位置し、第三検査領域433は校正範囲以下の第三オフセットを画定し、第三オフセットは第二オフセットより小さく、第二オフセットは第一オフセットより小さい。
【0052】
可動ドアパネル420が移動して校正器具500に接近する時に、可動ドアパネル420が第三検査位置423に停止し、検査面434のオフセットが校正範囲以下であることを示し、検査面434が校正条件に合致し、検査装置430のサイズが正確であり且つオフセットが校正範囲内にあることを示し、この時に検査装置430が校正完了状態であり、校正を行う必要がなく、基板キャリア200の支持構造100を検査することに用いられる。対して、校正材525が第二検査領域432に接触する時に、可動ドアパネル420が第二検査位置422に停止し、検査面434のオフセットが校正範囲を超え、校正条件に合致せず、検査装置430のサイズが正確ではなく又は取り付けがずれ、検査装置430が校正対象状態であり、調整又は交換を行う必要がある。同様に、校正材525が第一検査領域431に接触する時に、可動ドアパネル420が第一検査位置421に停止し、検査面434のオフセットが校正範囲を超え、校正条件に合致せず、検査装置430のサイズが正確ではなく又は取り付けがずれ、検査設備が校正対象状態であり、調整又は交換を行う必要がある。
【0053】
図24及び
図25を参照されたい。
図25は、校正器具がステージ上にあるときの部分断面図である。本実施例の校正器具500はさらにハンドル530、支持台座540及び複数の定位溝550を含む。ハンドル530は台座510に設置され、外部装置が校正器具500を持ち上げることに用いられ、支柱520を把持して接触することによる歪みを回避する。支持台座540は台座510に設置され、支柱520の対向する両側に当接され、支柱520を支持して固定することに用いられ、支柱520の垂直度を維持し、支柱520の歪みを回避することができる。定位溝550は台座510に設けられ且つステージ410に面し、且つ基板キャリア200の底部220の定位溝221と同じ構造を有し、ステージ410における定位ピン460と嵌合し、校正器具500を定位することに用いられる。定位溝550は一対の定位斜面551を有し、定位ピン460はステージ410の表面414から突出し、校正器具500がステージ410に設置される時、定位ピン460が定位斜面551にスライドして定位することにより、校正器具500を定位することに用いられる。
【0054】
以上のように、本発明の実施例の支持構造および其れを検査する検査設備と検査設備の校正器具は、平行鍵を利用して支持部と支持材との相対変位を制限し、支持材に歪みが発生する状況を回避する。いくつかの実施例において、支持構造はさらに固定締結材及び調整ブロック等の素子を利用して定位し及び支持材を固定する。また、実際に基板を載置する前に、支持構造はまず検査設備で検出し、そのオフセット範囲が標準に合致するか否かを判断することができる。支持材のオフセットを検査する時、締結材及び調整ブロック等の素子によって支持材のオフセットを微調整し、校正の機能を達成することができる。他方では、検査設備は校正器具を利用して標準化校正を行い、検査設備の仕様、寸法が正確であることを確認する。
【0055】
本発明は、複数の実施例を以って上記のように開示したが、それは本発明を限定するものではない。属する技術分野の通常の知識を有する者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができ、従って本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲に定義されたものを基準とする。
請求項1に記載の支持構造を検査するために用いられ、基板キャリアに適用される、検査設備であって、前記検査設備は、ステージと、可動ドアパネルと、検査装置と、を含み、
前記ステージは、前記基板キャリアを支持することに用いられることと、
前記可動ドアパネルは、前記ステージに移動可能に設置され、前記基板キャリアに接近し又は離れるように移動することに用いられることと、
前記検査装置は、前記可動ドアパネルに設置され、前記検査装置は検査面及び複数の検査領域を含み、前記検査面は前記支持材に当接することに用いられ、各前記検査領域は前記可動ドアパネルが推移して前記基板キャリアに接近する移動程度に応じて、前記支持材の異なる程度のオフセットを検出することに用いられることと、を特徴とする検査設備。