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特開2024-178095電話番号の調査装置、調査方法、調査プログラム、及び情報提供システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178095
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】電話番号の調査装置、調査方法、調査プログラム、及び情報提供システム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/24 20060101AFI20241217BHJP
   H04M 3/42 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
H04M1/24 A
H04M3/42 U
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024034244
(22)【出願日】2024-03-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-13
(31)【優先権主張番号】P 2023096327
(32)【優先日】2023-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】501032951
【氏名又は名称】株式会社クローバー・ネットワーク・コム
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】川上 泰則
(72)【発明者】
【氏名】高橋 圭一郎
(72)【発明者】
【氏名】大石 光
【テーマコード(参考)】
5K127
5K201
【Fターム(参考)】
5K127AA36
5K127EA27
5K127GB06
5K127NA05
5K201FA10
(57)【要約】
【課題】事業者間相互接続にIMS相互接続インタフェースなどを利用してIMS網における電話番号の使用状況を判定する。
【解決手段】電話番号の調査装置10は、着側移動IMS網30に接続されている複数のIMS端末50に発側固定IMS網20を介して接続され、調査対象のIMS端末50に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して発側固定IMS網20へとINVITEリクエストを送信するとともに発側固定IMS網20を介して応答メッセージを受信し、応答メッセージに応じて調査対象のIMS端末50の電話番号の使用状況を判定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続される電話番号の調査装置であり、
調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信するとともに前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信するメッセージ交換制御部と、
前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定する電話番号調査判定部と、を備え、
前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述されている、
ことを特徴とする電話番号の調査装置。
【請求項2】
前記電話番号調査判定部が、
前記応答メッセージが、コード183 Session Progress、コード180Ringing、コード487 Request Terminated、コード488 Not Acceptable Here、コード500 Server Internal Error、又はコード486 Busy Hereである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記応答メッセージが、コード404Not Foundである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号は欠番であると判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電話番号の調査装置。
【請求項3】
前記応答メッセージがコード183 Session Progress又はコード180Ringingである場合に、
前記電話番号調査判定部が、前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記メッセージ交換制御部が、前記発側固定IMS網へとCANCELリクエストを送信することにより、前記調査対象の前記IMS端末について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、前記調査対象の前記IMS端末の呼出しベルの鳴動を停止させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電話番号の調査装置。
【請求項4】
着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続される装置を用いて、調査対象となる前記IMS端末の電話番号の使用状況を調査する電話番号の調査方法であり、
前記装置が、
調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信するステップと、
前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信するステップと、
前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定するステップと、を含み、
前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述されている、
ことを特徴とする電話番号の調査方法。
【請求項5】
着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続される装置を用いて、調査対象となる前記IMS端末の電話番号の使用状況を調査する電話番号の調査方法であり、
前記装置が、
調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信するステップと、
前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信するステップと、
前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定するステップと、を含み、
前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv6、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-lawのみと記述されている、
ことを特徴とする電話番号の調査方法。
【請求項6】
前記応答メッセージが、コード183 Session Progress、コード180Ringing、コード487 Request Terminated、コード488 Not Acceptable Here、コード500 Server Internal Error、又はコード486 Busy Hereである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記応答メッセージが、コード404Not Foundである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号は欠番であると判定する、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の電話番号の調査方法。
【請求項7】
前記応答メッセージがコード183 Session Progress又はコード180Ringingである場合に、
前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記発側固定IMS網へとCANCELリクエストを送信することにより、前記調査対象の前記IMS端末について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、前記調査対象の前記IMS端末の呼出しベルの鳴動を停止させる、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の電話番号の調査方法。
【請求項8】
着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続されるコンピュータに、
調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信させる処理と、
前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信させる処理と、
前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定させる処理と、を少なくとも実行させ、
前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述されている、
ことを特徴とする電話番号の調査プログラム。
【請求項9】
前記応答メッセージが、コード183 Session Progress、コード180Ringing、コード487 Request Terminated、コード488 Not Acceptable Here、コード500 Server Internal Error、又はコード486 Busy Hereである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記応答メッセージが、コード404Not Foundである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号は欠番であると判定する、
ことを特徴とする請求項8に記載の電話番号の調査プログラム。
【請求項10】
前記応答メッセージがコード183 Session Progress又はコード180Ringingである場合に、
前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記発側固定IMS網へとCANCELリクエストを送信することにより、前記調査対象の前記IMS端末について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、前記調査対象の前記IMS端末の呼出しベルの鳴動を停止させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の電話番号の調査プログラム。
【請求項11】
請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の電話番号の調査装置と、
ユーザ端末と、を有し、
前記電話番号の調査装置が、前記ユーザ端末から前記IMS端末についての電話番号調査情報提供要求を受信すると、前記電話番号調査情報提供要求があった前記ユーザ端末に前記電話番号調査判定部が判定した前記IMS端末の電話番号の使用状況をIP網経由で送信する網インタフェース部を備える、
ことを特徴とする電話番号の情報提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話番号を調査する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電話番号情報の判定に関する従来の技術として、複数の端末とインターネット網を介して接続されるコンピュータサーバを用いた電話番号情報の判定装置であって、複数の電話番号の使用履歴情報を記憶するデータベースと、端末から認証情報を受信し認証手段がログインを許可することを条件として、端末から検索情報として電話番号を受付ける検索情報受付手段と、検索情報受付手段が受付けた電話番号を用いてデータベースを検索し、電話番号履歴情報の中に加入状態から欠番状態へ遷移する複数の履歴が存在するか電話番号のフィールドの欠番変化を解析し、および/または、電話番号履歴情報の中に欠番状態から加入状態へ遷移する複数の履歴が存在するか電話番号のフィールドの有効変化を解析し、電話番号履歴情報の未蓄積履歴、電話番号履歴情報の直近調査記録が欠番履歴、直近調査記録より一つ前の調査記録が欠番履歴、電話番号履歴情報の中に存在する複数の通話停止履歴、を参照して、検索情報の電話番号に対して所定の加入者番号と判定する履歴判定情報を生成し、この履歴判定情報を端末へインターネット網を介して表示させるシステム制御手段と、を備える電話番号情報の判定装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-060796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、PSTN(Public Switched Telephone Networks:公衆交換電話網)からNGN(Next Generation Network)への移行に伴い、事業者間相互接続インタフェースも共通線信号方式のSS7(Signaling System No.7)からIP(Internet Protocol)方式のSIP(Session Initiation Protocol)に変更される。このため、発信端末(例えば、電話番号の調査装置)からSIPの特定メッセージがIMS(IP Multimedia Subsystem)網、NGN網、及びIP電話網(VoIP:Voice over Internet Protocol)に対して到達することになる。
【0005】
なお、IMSとは、これまで固定網や移動体通信などで行われていたサービスをIP化し、融合したマルチメディアサービスなどを実現するための規格であり、その規格に沿って作られたシステムとして移動体通信システムやNGNがある。
【0006】
このため、事業者間相互接続にIMS相互接続インタフェースなどを利用し、着側IMS網における電話番号の使用状況を判定する、発側IMS網とUNI(User Network Interface:ユーザ網インタフェース)接続可能なSIPプロトコルベースの電話番号調査ツールを導入して新システム基盤への円滑な移行を図る必要がある。
【0007】
そこで本発明は、1つの側面では、事業者間相互接続にIMS相互接続インタフェースなどを利用してIMS網における電話番号の使用状況を判定することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る電話番号の調査装置は、着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続される電話番号の調査装置であり、調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信するとともに前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信するメッセージ交換制御部と、前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定する電話番号調査判定部と、を備え、前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述されている、ようにしてもよい。
【0009】
本発明に係る電話番号の調査装置は、前記電話番号調査判定部が、前記応答メッセージが、コード183 Session Progress、コード180Ringing、コード487 Request Terminated、コード488 Not Acceptable Here、コード500 Server Internal Error、又はコード486 Busy Hereである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、前記応答メッセージが、コード404Not Foundである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号は欠番であると判定する、ようにしてもよい。
【0010】
本発明に係る電話番号の調査装置は、前記応答メッセージがコード183 Session Progress又はコード180Ringingである場合に、前記電話番号調査判定部が、前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、前記メッセージ交換制御部が、前記発側固定IMS網へとCANCELリクエストを送信することにより、前記調査対象の前記IMS端末について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、前記調査対象の前記IMS端末の呼出しベルの鳴動を停止させる、ようにしてもよい。
【0011】
また、本発明に係る電話番号の調査方法は、着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続される装置を用いて、調査対象となる前記IMS端末の電話番号の使用状況を調査する電話番号の調査方法であり、前記装置が、調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信するステップと、前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信するステップと、前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定するステップと、を含み、前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述されている、ようにしてもよい。
【0012】
本発明に係る電話番号の調査方法は、着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続される装置を用いて、調査対象となる前記IMS端末の電話番号の使用状況を調査する電話番号の調査方法であり、前記装置が、調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信するステップと、前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信するステップと、前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定するステップと、を含み、前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv6、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-lawのみと記述されている、ようにしてもよい。
【0013】
本発明に係る電話番号の調査方法は、前記応答メッセージが、コード183 Session Progress、コード180Ringing、コード487 Request Terminated、コード488 Not Acceptable Here、コード500 Server Internal Error、又はコード486 Busy Hereである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、前記応答メッセージが、コード404Not Foundである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号は欠番であると判定する、ようにしてもよい。
【0014】
本発明に係る電話番号の調査方法は、前記応答メッセージがコード183 Session Progress又はコード180Ringingである場合に、前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、前記発側固定IMS網へとCANCELリクエストを送信することにより、前記調査対象の前記IMS端末について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、前記調査対象の前記IMS端末の呼出しベルの鳴動を停止させる、ようにしてもよい。
【0015】
また、本発明に係る電話番号の調査プログラムは、着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続されるコンピュータに、調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信させる処理と、前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信させる処理と、前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定させる処理と、を少なくとも実行させ、前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述されている、ようにしてもよい。
【0016】
本発明に係る電話番号の調査プログラムは、前記応答メッセージが、コード183 Session Progress、コード180Ringing、コード487 Request Terminated、コード488 Not Acceptable Here、コード500 Server Internal Error、又はコード486 Busy Hereである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、前記応答メッセージが、コード404Not Foundである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号は欠番であると判定する、ようにしてもよい。
【0017】
本発明に係る電話番号の調査プログラムは、前記応答メッセージがコード183 Session Progress又はコード180Ringingである場合に、前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、前記発側固定IMS網へとCANCELリクエストを送信することにより、前記調査対象の前記IMS端末について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、前記調査対象の前記IMS端末の呼出しベルの鳴動を停止させる、ようにしてもよい。
【0018】
また、本発明に係る電話番号の情報提供システムは、上記のうちのいずれかの電話番号の調査装置と、ユーザ端末と、を有し、前記電話番号の調査装置が、前記ユーザ端末から前記IMS端末についての電話番号調査情報提供要求を受信すると、前記電話番号調査情報提供要求があった前記ユーザ端末に前記電話番号調査判定部が判定した前記IMS端末の電話番号の使用状況をIP網経由で送信する網インタフェース部を備える、ようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、1つの側面では、事業者間相互接続にIMS相互接続インタフェースなどを利用してIMS網における電話番号の使用状況を判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態に係る電話番号の調査装置の網接続形態を示す概略図である。
図2】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作の基本シーケンスのパターン1を説明する図である。
図3】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作の基本シーケンスのパターン2を説明する図である。
図4】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作の基本シーケンスのパターン3を説明する図である。
図5】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作の基本シーケンスのパターン4を説明する図である。
図6】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作の基本シーケンスのパターン5を説明する図である。
図7】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作の基本シーケンスのパターン6を説明する図である。
図8】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作の基本シーケンスのパターン7を説明する図である。
図9】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作の基本シーケンスのパターン8を説明する図である。
図10】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中である場合の動作の基本シーケンスのパターン1を説明する図である。
図11】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中である場合の動作の基本シーケンスのパターン2を説明する図である。
図12】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器が欠番である場合の動作の基本シーケンスを説明する図である。
図13図1の電話番号の調査装置の構成を示すブロック図である。
図14】調査対象のIMS端末として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作シーケンスのその1を説明する図である。
図15】調査対象のIMS端末として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作シーケンスのその2を説明する図である。
図16】調査対象のIMS端末として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作シーケンスのその3を説明する図である。
図17】調査対象のIMS端末として携帯電話が実在し且つ話中である場合の動作シーケンスのその1を説明する図である。
図18】調査対象のIMS端末として携帯電話が実在し且つ話中である場合の動作シーケンスのその2を説明する図である。
図19】調査対象のIMS端末が欠番である場合の動作シーケンスを説明する図である。
図20】調査対象のIMS端末が欠番である場合の動作シーケンスを説明する図である(IPv4、G.711 μ-lawのみ)。
図21】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン1を説明する図である。
図22】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン2を説明する図である。
図23】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン3を説明する図である。
図24】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン4を説明する図である。
図25】発信側の機器と発側固定IMS網と着側移動IMS網との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン5を説明する図である。
図26】調査対象のIMS端末としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作シーケンスのその1を説明する図である。
図27】調査対象のIMS端末としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作シーケンスのその2を説明する図である。
図28】調査対象のIMS端末としてデータ通信専用端末が実在する場合の基本シーケンスのその3を説明する図である。
図29】調査対象のIMS端末としてデータ通信専用端末が実在する場合の基本シーケンスのその4を説明する図である。
図30】調査対象のIMS端末としてデータ通信専用端末が実在する場合の基本シーケンスのその5を説明する図である。
図31】IMS端末の電話番号の使用状況を調査する仕法の整理を示す図である。
図32】本発明の実施の形態に係る電話番号の情報提供システムのシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0022】
(網接続形態)
図1は、本発明に係る電話番号の調査装置の具体的な構成態様の一例としての、実施の形態に係る電話番号の調査装置10の網接続形態を示す概略図である。
【0023】
実施の形態に係る電話番号の調査装置10には、着側移動IMS網30(具体的には例えば、IP電話網(VoIP:Voice over Internet Protocol))に接続されている調査対象の複数の携帯電話端末(具体的には、IMS端末50a,50b,50c)が、発側固定IMS網20(具体的には例えば、NGN網)を介して接続されている。なお、実施の形態の説明では、網ごと(言い換えると、契約キャリアごと、契約事業者ごと)のIMS端末50a,50b,50c各々を相互に区別する必要がないときは、単に「IMS端末50」と表記する。
【0024】
発側固定IMS網20はSIPサーバ20aを備え、当該SIPサーバ20aによって発側固定IMS網20の動作が管理、制御される。また、着側移動IMS網30はSIPサーバ30a,30b,30cを備え、当該SIPサーバ30a,30b,30cによって着側移動IMS網30の動作が管理、制御される。
【0025】
着側移動IMS網30は、通信事業者(図1に示す例では、キャリアA、キャリアB、キャリアC)ごとに構築され、各々が管理運営するSIPサーバ30a,30b,30cを介して、各々の網ごと(言い換えると、契約キャリアごと、契約事業者ごと)にIMS端末50a,50b,50cが接続されている。
【0026】
着側移動IMS網30は、SDP(Session Description Protocol)パラメータについて、少なくともIP(Internet Protocol)v4のネットワークプロトコル(別言すると、インターネットプロトコル、IPバージョン)に対応しているとともに、メディア種別はaudio(音声)に対応し、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPに対応し、音声コーデックはG.711 μ-lawが必須となっている。
【0027】
0A0型(具体的には例えば、090、080、及び070)の電話番号を持つ携帯電話(モバイル端末)やデータ通信専用端末として、着信側の網である着側移動IMS網30に接続されているIMS端末50を想定する。
【0028】
図1に示す構成において、発信側の機器である電話番号の調査装置10が、着信側の電話端末の電話番号として着側移動IMS網30に接続されているIMS端末50a,50b,50cの電話番号をダイヤル発信することにより、発側固定IMS網20内のSIPサーバ20a、発信側IBCF(Inter-connection Border Control Function)21、着信側IBCF31、SIPサーバ30a,30b,30c、及び、着信側のIMS端末50a,50b,50cの順でルーティングが実行される。なお、本発明に係る電話番号の調査方法では、下記において説明するように、発信側の機器である電話番号の調査装置10が、発信者番号を非通知とする設定をして(具体的には、相手先である着信側の電話番号の前に「184」の数値を付加して)、電話番号を発信する。
【0029】
このとき、電話番号の調査装置10と発側固定IMS網20との間はUNI接続が担保され、また、発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間の事業者間相互接続はIMS相互接続インタフェース(具体的には、発信側IBCF21及び着信側IBCF31)などを介してIMS相互接続が担保されて、SIP信号方式に則り電話番号の調査装置10から発信される特定のSIPメッセージ(詳細については後述する)が着側移動IMS網30へと到達する。
【0030】
なお、図1に示す例における、IP-IP接続によるIMS事業者間の相互接続共通インタフェースであるNNI(Network-Network Interface)は、TTC標準のJJ-90.30に規定されている(TTC:Telecommunication Technology Committee;一般社団法人情報通信技術委員会)。
【0031】
ところで、SIPによれば、リアルタイム通信を行うためにメディア情報を含むパケットの符号化方式やパケットの宛先等のアドレスについて端末間でネゴシエーションを行う必要がある。このネゴシエーションのために必要になるのがSDP(Session Description Protocol)と呼ばれる記述言語であり、TTC標準のRFC4566に定義されている。
【0032】
SIPでセッションを確立するためには、まず、発信側がSIPメッセージにメディア情報を記述したリクエストを送信し、着信側がその中から対応可能なメディアを選択したレスポンスを返信することで、通信に使用するメディア情報を発信側と着信側とで共有する。
【0033】
セッションを開始するためにSIPメッセージにメディア情報を記述して送信することをオファーといい、それに対して対応可能なメディア情報を返信することをアンサーという。このオファー/アンサーモデルについてはTTC標準のRFC3264に定義されている。さらに、IMSにおけるSDPメディアネゴシエーション手順については、TTC標準のJJ-90.26に規定されている。
【0034】
図1に示す例における電話番号の調査装置10は、発側固定IMS網20(尚、SIPサーバ20aを含む)及び着側移動IMS網30(尚、SIPサーバ30a,30b,30cを含む)経由で、調査対象となるIMS端末50へと、INVITE(招待)メソッドのSDPオファー(「INVITEリクエスト」と称する)を送信する際、そのSDPパラメータに、所定のSDPパラメータ(「判定用SDPパラメータ」と称する)を付加して(別言すると、記述して)送信する。
【0035】
INVITEリクエストを送信する際にSDPパラメータに付加される判定用SDPパラメータは、ネットワークプロトコル(別言すると、インターネットプロトコル、IPバージョン)、メディア種別、メディアのトランスポートプロトコル、及び音声コーデックである。
【0036】
INVITEリクエストに対して、着信側のIMS端末50は、当該のINVITEリクエストに含まれているSDPパラメータと自身が使用可能なSDPパラメータとを比較し、比較の結果(即ち、SDPパラメータの一致/不一致の状況)に応じて、応答メッセージとしてSIPセッションにおける所定コードのレスポンスを返信する。
【0037】
そして、電話番号の調査装置10は、受信した所定コードのレスポンスに基づいて、着信側のIMS端末50の実在/不在(延いては、IMS端末50の電話番号の実在/欠番)などを判定する。
【0038】
(基本シーケンス)
図2乃至図12は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、着信側の機器としてのIMS端末50が携帯電話である場合の、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における動作の基本シーケンスを説明する図である。なお、実施の形態に係る発信側の機器(具体的には、電話番号の調査装置10)と携帯電話であるIMS端末50との間に纏わる動作の基本シーケンスは、図2乃至図12に示す内容に限らず、例えば、TTC標準のJJ-90.30、TTC標準のJJ-90.26、TTC標準のJF-IETF-RFC3398、TTC標準のTR-1088、TTC標準のJT-Q850、及びTTC仕様書のTS-1025に規定されている内容に従う。
【0039】
発信側の機器と着側移動IMS30に接続されている着信側の機器(具体的には、携帯電話)との間では発側固定IMS網20、発信側IBCF21、着信側IBCF31、及び着側移動IMS網30を介して通信が行われる。
【0040】
(実在の場合/パターン1)
図2は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でなく、発信側の機器が通信を切断する場合の動作の基本シーケンスのパターン1を説明する図である。
【0041】
図2は、特に、発信者が電話番号を非通知とする設定をしている場合には着信を拒否する設定がされていない場合の基本シーケンスを説明する図である。ここで、着信を拒否する設定は、キャリア(通信事業者)によって提供されるサービス(「非通知着信拒否サービス」と称する)を利用して設定する方法とIMS端末50本体に備えられている機能(「非通知着信拒否機能」と称する)を利用して設定する方法とがある。図2は、すなわち、非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合の基本シーケンスを説明する図である。
【0042】
発信側の機器は、発側固定IMS網20を介して、着信側の機器の契約キャリアの携帯電話網などの着側移動IMS網30経由で、着信側の機器へと向けてINVITEリクエストを送信し(F1)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、INVITEリクエストが送信される(F2)。
【0043】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信され(F3)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード100 Tryingレスポンスが返信される(F4)。
【0044】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて呼び出しの進行状況を示すコード183 Session Progressレスポンスが返信され(F5)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F6)。
【0045】
この際、着信側の機器(具体的には、携帯電話)は呼出しベルが鳴動し、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、RTP(Real time Transport Protocol)として、RBT(Ringing Back Tone)が送信される(F7)。
【0046】
次に、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエスト(ここでは具体的には、INVITEリクエスト、SDP情報の確認)が正常に処理されたことを示すコード200 OKレスポンスが返信され(F8)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード200 OKレスポンスが返信される(F9)。
【0047】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F10)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F11)。そして、発信側の機器と着信側の機器との間でセッションが確立して通信(通話)が開始される。
【0048】
その後、(図2に示す例では発信側の機器が通信を切断すると)発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてセッションを終了することを示すBYEリクエストが送信され(F12)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、BYEリクエストが送信される(F13)。
【0049】
これに対して、(図2に示す例では)着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエスト(ここでは具体的には、BYEリクエスト)が正常に処理されたことを示すコード200 OKレスポンスが返信され(F14)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード200 OKレスポンスが返信される(F15)。これにより、発信側の機器と着信側の機器との間のセッションが終了し、すなわち、発信側の機器と着信側の機器との間の通信(通話)が切断される。
【0050】
(実在の場合/パターン2)
図3は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でなく、発信側の機器が通信を切断する場合の動作の基本シーケンスのパターン2を説明する図である。
【0051】
図3は、特に、図2と同様に、非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合の基本シーケンスを説明する図である。なお、図2に示す基本シーケンスのパターン1と図3に示す基本シーケンスのパターン2とは、例えばIMS端末50の契約キャリアごとに基本シーケンスが異なる場合があり、そのことに起因して内容が異なっている。
【0052】
図3に示す基本シーケンスのパターン2におけるF1乃至F7の動作は、図2に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F7の動作と同様である。
【0053】
そして、図3に示す基本シーケンスのパターン2では、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、RTP(Real time Transport Protocol)としてRBT(Ringing Back Tone)が送信される(F7)とともに、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて着信音が鳴っていることを示すコード180 Ringingレスポンスが返信され(F8)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード180 Ringingレスポンスが返信される(F9)。
【0054】
図3に示す基本シーケンスのパターン2における、コード180 Ringingレスポンスが返信された(F8、F9)後の、F10乃至F17の動作は、図2に示す基本シーケンスのパターン1のF8乃至F15の動作と同様である。そして、発信側の機器と着信側の機器との間のセッションが終了し、すなわち、発信側の機器と着信側の機器との間の通信(通話)が切断される。
【0055】
(実在の場合/パターン3)
図4は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でなく、発信側の機器が通信を切断する場合の動作の基本シーケンスのパターン3を説明する図である。
【0056】
図4は、特に、着信側の機器(即ち、携帯電話)について(少なくとも)非通知着信拒否サービスが設定されており、そのうえで発信側の機器が発信者番号を非通知とする設定をして(具体的には、相手先である着信側の電話番号の前に「184」の数値を付加して)発信する場合の基本シーケンスを説明する図である。
【0057】
図4に示す基本シーケンスのパターン3におけるF1乃至F6の動作は、図2に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F6の動作と同様である。
【0058】
そして、図4に示す基本シーケンスのパターン3では、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F5、F6)とともに、RTP(Real time Transport Protocol)として、発信者が電話番号を非通知とする設定をしているために着信が拒否されていることを知らせる着信拒否ガイダンスが送出される(F7)。この際、(着信が拒否されているので)着信側の機器は呼出しベルが鳴動せず、また、着信側の機器に着信履歴は残らない。
【0059】
次に、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエスト(ここでは具体的には、INVITEリクエスト、SDP情報の確認)が正常に処理されたことを示すコード200 OKレスポンスが返信され(F8)(但し、実際には着信は拒否されている)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード200 OKレスポンスが返信される(F9)。
【0060】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F10)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F11)。
【0061】
その後、(着信拒否ガイダンスを受信して発信側の機器が通信を切断すると)発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてセッションを終了することを示すBYEリクエストが送信され(F12)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、BYEリクエストが送信される(F13)。
【0062】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエスト(ここでは具体的には、BYEリクエスト)が正常に処理されたことを示すコード200 OKレスポンスが返信され(F14)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード200 OKレスポンスが返信される(F15)。これにより、発信側の機器と着信側の機器との間のセッションが終了し、すなわち、発信側の機器と着信側の機器との間の通信(通話)が切断される。
【0063】
(実在の場合/パターン4)
図5は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でなく、発信側の機器が通信を切断する場合の動作の基本シーケンスのパターン4を説明する図である。
【0064】
図5は、特に、着信側の機器(即ち、携帯電話)について(少なくとも)非通知着信拒否サービスが設定されており、そのうえで発信側の機器が発信者番号を非通知とする設定をして(具体的には、相手先である着信側の電話番号の前に「184」の数値を付加して)発信する場合の基本シーケンスを説明する図である。なお、図4に示す基本シーケンスのパターン3と図5に示す基本シーケンスのパターン4とは、例えばIMS端末50の契約キャリアごとに基本シーケンスが異なる場合があり、そのことに起因して内容が異なっている。
【0065】
図5に示す基本シーケンスのパターン4におけるF1乃至F6の動作は、図2に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F6の動作と同様である。
【0066】
そして、図5に示す基本シーケンスのパターン4では、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F5、F6)とともに、RTP(Real time Transport Protocol)として、発信者が電話番号を非通知とする設定をしているために着信が拒否されていることを知らせる着信拒否ガイダンスが送出される(F7)。この際、(着信が拒否されているので)着信側の機器は呼出しベルが鳴動せず、また、着信側の機器に着信履歴は残らない。
【0067】
次に、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて着信側の機器において匿名性が許されていないことを示すコード433 Anonymity Disallowedレスポンスが返信され(F8)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード433 Anonymity Disallowedレスポンスが返信される(F9)。
【0068】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F10)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F11)。
【0069】
そして、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0070】
(実在の場合/パターン5)
図6は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でなく、発信側の機器が通信を切断する場合の動作の基本シーケンスのパターン5を説明する図である。
【0071】
図6は、特に、着信側の機器(即ち、携帯電話)について非通知着信拒否機能が設定されており(尚、非通知着信拒否サービスは設定されていない)、そのうえで発信側の機器が発信者番号を非通知とする設定をして(具体的には、相手先である着信側の電話番号の前に「184」の数値を付加して)発信する場合の基本シーケンスを説明する図である。
【0072】
図6に示す基本シーケンスのパターン5におけるF1乃至F6の動作は、図2に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F6の動作と同様である。
【0073】
そして、図6に示す基本シーケンスのパターン5では、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F5、F6)とともに、RTP(Real time Transport Protocol)として、RBT(Ringing Back Tone)が送信される(F7)。この際、(着信が拒否されているので)着信側の機器は呼出しベルが鳴動せず、また、着信側の機器に着信履歴が残る。
【0074】
次に、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソース(即ち、着信側の機器)へのアクセスが禁止されていることを示すコード403 Forbiddenレスポンスが返信され(F8)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード403 Forbiddenレスポンスが返信される(F9)。
【0075】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F10)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F11)。
【0076】
そして、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0077】
(実在の場合/パターン6)
図7は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でなく、発信側の機器が通信を切断する場合の動作の基本シーケンスのパターン6を説明する図である。
【0078】
図7は、特に、着信側の機器(即ち、携帯電話)について非通知着信拒否機能が設定されており(尚、非通知着信拒否サービスは設定されていない)、そのうえで発信側の機器が発信者番号を非通知とする設定をして(具体的には、相手先である着信側の電話番号の前に「184」の数値を付加して)発信する場合の基本シーケンスを説明する図である。なお、図6乃至図9に示す基本シーケンスのパターン5乃至8は、例えばIMS端末50の契約キャリアごとに基本シーケンスが異なる場合があり、そのことに起因して相互に内容が異なっている。
【0079】
図7に示す基本シーケンスのパターン6におけるF1乃至F6の動作は、図2に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F6の動作と同様である。
【0080】
そして、図7に示す基本シーケンスのパターン6では、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信された(F6)後、さらに、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて呼び出しの進行状況を示すコード183 Session Progressレスポンスが返信され(F7)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F8)。
【0081】
さらに、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、RTP(Real time Transport Protocol)として、無音データが送信される(F9)。この際、(着信が拒否されているので)着信側の機器は呼出しベルが鳴動せず、また、着信側の機器に着信履歴が残る。
【0082】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて呼び出しの進行状況を示すコード183 Session Progressレスポンスが返信され(F10)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F11)。
【0083】
次に、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて着信側の機器が拒否していることを示すコード603 Declineレスポンスが返信され(F12)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード603 Declineレスポンスが返信される(F13)。
【0084】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F14)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F15)。
【0085】
そして、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0086】
(実在の場合/パターン7)
図8は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でなく、発信側の機器が通信を切断する場合の動作の基本シーケンスのパターン7を説明する図である。
【0087】
図8は、特に、着信側の機器(即ち、携帯電話)について非通知着信拒否機能が設定されており(尚、非通知着信拒否サービスは設定されていない)、そのうえで発信側の機器が発信者番号を非通知とする設定をして(具体的には、相手先である着信側の電話番号の前に「184」の数値を付加して)発信する場合の基本シーケンスを説明する図である。なお、図6乃至図9に示す基本シーケンスのパターン5乃至8は、例えばIMS端末50の契約キャリアごとに基本シーケンスが異なる場合があり、そのことに起因して相互に内容が異なっている。
【0088】
図8に示す基本シーケンスのパターン7におけるF1乃至F4の動作は、図2に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F4の動作と同様である。
【0089】
そして、図8に示す基本シーケンスのパターン7では、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード100 Tryingレスポンスされた(F4)後、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソースが現在ビジー状態であってセッションを開始できないことを示すコード486 Busy Hereレスポンスが返信され(F5)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード486 Busy Hereレスポンスが返信される(F6)。この際、(着信が拒否されているので)着信側の機器は呼出しベルが鳴動しない。
【0090】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F7)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F8)。
【0091】
そして、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0092】
(実在の場合/パターン8)
図9は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でなく、発信側の機器が通信を切断する場合の動作の基本シーケンスのパターン8を説明する図である。
【0093】
図9は、特に、着信側の機器(即ち、携帯電話)について非通知着信拒否機能が設定されている(尚、非通知着信拒否サービスは設定されていない)、そのうえで発信側の機器が発信者番号を非通知とする設定をして(具体的には、相手先である着信側の電話番号の前に「184」の数値を付加して)発信する場合の基本シーケンスを説明する図である。なお、図6乃至図9に示す基本シーケンスのパターン5乃至8は、例えばIMS端末50の契約キャリアごとに基本シーケンスが異なる場合があり、そのことに起因して相互に内容が異なっている。
【0094】
図9に示す基本シーケンスのパターン8におけるF1乃至F6の動作は、図2に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F6の動作と同様である。
【0095】
そして、図9に示す基本シーケンスのパターン8では、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F5、F6)とともに、RTP(Real time Transport Protocol)として、無音データ或いは着信側の機器は話中であることを示すビジートーンが送信される(F7)。この際、(着信が拒否されているので)着信側の機器は呼出しベルが鳴動しない。
【0096】
次に、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて着信音が鳴っていることを示すコード180 Ringingレスポンスが返信され(F8)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード180 Ringingレスポンスが返信される(F9)。
【0097】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソースが現在ビジー状態であってセッションを開始できないことを示すコード486 Busy Hereレスポンスが返信され(F10)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード486 Busy Hereレスポンスが返信される(F11)。
【0098】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F12)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F13)。
【0099】
そして、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0100】
なお、図9に示す基本シーケンスのパターン8におけるF10乃至F13の動作は、図9に示した内容(動作)とは異なる場合も考えられるものの、本発明の構成(具体的には、電話番号の使用状況の判定に纏わる動作シーケンス)には影響しない。
【0101】
(話中の場合/その1)
図10は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中である場合の動作の基本シーケンスのパターン1を説明する図である。この基本シーケンスは、TTC標準のTR-1088に規定されている。
【0102】
発信側の機器は、発側固定IMS網20を介して、着信側の機器の契約キャリアの携帯電話網などの着側移動IMS網30経由で、着信側の機器へと向けてINVITEリクエストを送信し(F1)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、INVITEリクエストが送信される(F2)。
【0103】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信され(F3)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード100 Tryingレスポンスが返信される(F4)。
【0104】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソースが現在ビジー状態であってセッションを開始できないことを示すコード486 Busy Hereレスポンスが返信され(F5)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、486 Busy Hereレスポンスが返信される(F6)。
【0105】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F7)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F8)。これにより、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0106】
(話中の場合/その2)
図11は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中である場合の動作の基本シーケンスのパターン2を説明する図である。なお、図10に示す基本シーケンスのパターン1と図11に示す基本シーケンスのパターン2とは、例えばIMS端末50の契約キャリアごとに基本シーケンスが異なる場合があり、そのことに起因して内容が異なっている。
【0107】
発信側の機器は、発側固定IMS網20を介して、着信側の機器の契約キャリアの携帯電話網などの着側移動IMS網30経由で、着信側の機器へと向けてINVITEリクエストを送信し(F1)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、INVITEリクエストが送信される(F2)。
【0108】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100Tryingレスポンスが返信され(F3)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード100 Tryingレスポンスが返信される(F4)。
【0109】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて呼び出しの進行状況を示すコード183 Session Progressレスポンスが返信され(F5)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F6)。
【0110】
さらに、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20経由で発信側の機器へと、RTP(Real time Transport Protocol)として、着信側の機器は話中であることを示すビジートーンが送出される(F7)。
【0111】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエストの中止(言い換えると、セッションの終了)を示すコード487 Request Terminatedレスポンスが返信され(F8)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード487 Request Terminatedレスポンスが返信される(F9)。
【0112】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F10)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F11)。これにより、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0113】
(欠番の場合)
図12は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器(言い換えると、電話番号)が欠番である場合の動作の基本シーケンスを説明する図である。この基本シーケンスは、TTC標準のTR-1088に規定されている。
【0114】
発信側の機器は、発側固定IMS網20を介して、着信側の機器の契約キャリアの携帯電話網などの着側移動IMS網30経由で、着信側の機器へと向けてINVITEリクエストを送信し(F1)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、INVITEリクエストが送信される(F2)。
【0115】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信され(F3)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード100 Tryingレスポンスが返信される(F4)。
【0116】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソースが見つからないことを示すコード404 Not Foundレスポンスが返信され(F5)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、404 Not Foundレスポンスが返信される(F6)。
【0117】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F7)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F8)。これにより、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0118】
(電話番号の調査装置)
図13は、実施の形態に係る電話番号の調査装置10の構成を示すブロック図である。
【0119】
実施の形態に係る電話番号の調査装置10は、着側移動IMS網30に接続されている複数のIMS端末50に発側固定IMS網20を介して接続され、調査対象のIMS端末50に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して(調査対象のIMS端末50へと向けて)発側固定IMS網20へとINVITEリクエストを送信するとともに発側固定IMS網20を介して応答メッセージを受信し、応答メッセージに応じて調査対象のIMS端末50の電話番号の使用状況を判定する、ようにしている。
【0120】
電話番号の調査装置10は、網インタフェース部11と、メッセージ交換制御部12と、電話番号調査判定部13と、電話番号履歴生成部14と、電話番号履歴データベース(DB)15と、を含む。
【0121】
網インタフェース部11は、電話番号の調査装置10がSIPプロトコルに準拠した通信を行うための通信インタフェースとして機能する。
【0122】
メッセージ交換制御部12は、調査対象のIMS端末50へと判定用SDPパラメータを含むINVITEリクエストを送信し、また、着側移動IMS網30(尚、SIPサーバ30a,30b,30cを含む)からメッセージ(例えば、SIPセッションにおける所定コードのレスポンス)を受信する。
【0123】
電話番号調査判定部13は、メッセージ交換制御部12を介して受信したメッセージ(例えば、SIPセッションにおける所定コードのレスポンス)に応じて、着信側の調査対象のIMS端末50の実在の有無などを判定し、延いては、調査対象のIMS端末50の電話番号の有効性(言い換えると、電話番号の使用状況)を判定する。
【0124】
電話番号履歴生成部14は、電話番号調査判定部13での判定結果のそれぞれに判定日時を示すタイムスタンプを付与して記録媒体上に時系列に記録することにより、電話番号履歴データベース15を構築する。
【0125】
電話番号履歴データベース15のデータ構造(言い換えると、収録データ項目)は特定の構造や項目には限定されないものの、電話番号履歴データベース15に格納される電話番号履歴情報は、例えば、1回の調査ごと(言い換えると、INVITEリクエストの送信ごと)の、調査対象である「電話番号」と、着側移動IMS網30から返信される「エラーコード」と、「調査年月日」(即ち、タイムスタンプ)と、「実在/欠番の判定結果」と、着側移動IMS網30から返信されるレイヤーに関する「その他レイヤー情報」と、の組合せを含んでよい。
【0126】
電話番号履歴データベース15に格納される電話番号履歴情報は、また、上記したデータ項目のほかに、例えば、調査対象のIMS端末50の種別(具体的には、携帯電話、データ通信専用端末)、調査時に判明した移転先あるいは連絡先電話番号である「新加入者番号」、電話番号を所有する「法人名・個人名」、住所や年齢などの「属性情報」、「地図リンク情報」、信用を評価するための「与信情報」を含んでもよい。
【0127】
そして、例えば電話番号「090-XXXX-XXXX」について電話番号の調査装置10によって電話番号の使用状況の調査が実行されると、電話番号履歴データベース15に、電話番号調査判定部13による判定ごとに、調査情報が順次記録され、履歴情報として蓄積、格納される。
【0128】
なお、電話番号履歴データベース15は、例えば、半導体メモリ、ハードディスク、或いは、DVD(Digital Versatile Disc)等の光メモリなどの大容量記録媒体に実装されてよい。
【0129】
電話番号の調査装置10は、所定のプログラム(尚、実施の形態に係る電話番号の調査プログラムを含む)が記録されたメモリ(図示していない)を内蔵するマイクロプロセッサ、又は所定のプログラムが記録されたメモリ(図示していない)が外付けされたマイクロプロセッサと、通信制御を含む周辺制御を行うLSI(Large Scale Integration)と、を含んで構成される。
【0130】
そして、メモリ(図示していない)に記録された所定のプログラム(尚、実施の形態に係る電話番号の調査プログラムを含む)をマイクロプロセッサが逐次読み出して実行することにより、網インタフェース部11、メッセージ交換制御部12、電話番号調査判定部13、及び電話番号履歴生成部14のそれぞれが構成され、電話番号の調査装置10としての所定の機能が実現される。
【0131】
(電話番号の調査方法)
本発明に係る電話番号の調査方法の具体的な構成態様の例としての、実施の形態に係る電話番号の調査方法は、着側移動IMS網30に接続されている複数のIMS端末50に発側固定IMS網20を介して接続されるコンピュータ(具体的には、電話番号の調査装置10)を用いて、調査対象となるIMS端末50の電話番号の使用状況を調査する方法であり、調査対象のIMS端末50に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して(調査対象のIMS端末50へと向けて)発側固定IMS網20へとINVITEリクエストを送信するステップと、発側固定IMS網20を介して応答メッセージを受信するステップと、応答メッセージに応じて調査対象のIMS端末50の電話番号の使用状況を判定するステップと、を含み、SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述されている、ようにしている。
【0132】
ここで、本発明に係る電話番号の調査方法では、発信側の機器(具体的には、電話番号の調査装置10)が、電話番号を非通知とする設定をして(具体的には、「184」を着信電話番号に付加して)、調査対象のIMS端末50の電話番号を発信する。これにより、非通知着信拒否サービスと非通知着信拒否機能とのうちの少なくとも一方が設定されている場合に、IMS端末の電話番号の使用状況の調査において、調査対象のIMS端末50の呼出しベルを鳴動させないようにすることができる。
【0133】
以下に説明する電話番号の調査方法は、例えば、コンピュータ(具体的には、電話番号の調査装置10)において電話番号の調査プログラムが実行されて当該プログラムに従って該当する各手順が実行されることによって実施されうる。
【0134】
SDPパラメータとして、判定用SDPパラメータのうち、ネットワークプロトコル(別言すると、インターネットプロトコル、IPバージョン)についてIPv4を記述して(言い換えると、使用して)オファーするとともに、他の判定用SDPパラメータについては下記のように記述される。判定用SDPパラメータに関する下記の記述のことを「IPv4用SDP」と称する。
○メディア種別:audioのみ
○メディアのトランスポートプロトコル:RTP/AVPのみ
○音声コーデック:G.711 μ-law 及び G.722 を含む
【0135】
(実在判定/その1)
図14は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作シーケンスのその1を説明する図である。
【0136】
図14は、特に、発信者が電話番号を非通知とする設定をしている場合には着信を拒否する設定がされていない場合の動作シーケンスを説明する図である。図14は、すなわち、非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合の動作シーケンスを説明する図である。
【0137】
電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して、調査対象となるIMS端末50の契約キャリアの移動電話網などの着側移動IMS網30経由で、調査対象のIMS端末50に宛ててINVITEリクエストを送信する(F1、F2)。このとき、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0138】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信される(F3、F4)。
【0139】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいて呼び出しの進行状況を示すコード183 Session Progressレスポンスが返信される(F5、F6)。
【0140】
この時、着信側の調査対象のIMS端末50は呼出しベルが鳴動し、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、RTP(Real time Transport Protocol)として、RBT(Ringing Back Tone)が送信される(F7)。
【0141】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0142】
続いて、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいてセッションを終了するための指示であるCANCELリクエストを送信する(F8、F9)。
【0143】
電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、すなわち、コード183 Session Progressレスポンスを受信すると、着信側の調査対象のIMS端末50の呼出しベルの鳴動を停止させるために、即時に(さらに言えば、コード183 Session Progressレスポンスの受信とほぼ同時に)、CANCELリクエストを送信する。これにより、着信側の調査対象のIMS端末50の呼出しベルの鳴動は極めて短い時間で停止する。
【0144】
ここで、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作の基本シーケンスの例えばパターン1及びパターン2(即ち、非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合の基本シーケンス;図2及び図3参照)などでは、発信側の機器からのINVITEリクエスト(F1、F2)に対してコード183 Session Progressレスポンス(F5、F6)が返信される動作が正常シーケンスである。しかしながら、IMS端末50の契約キャリアによっては、コード183 Session Progressレスポンスが返信されることなくコード180 Ringingレスポンスが返信されるというイレギュラーな場合も考えられる。このため、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、コード183 Session Progressレスポンス(F5、F6)を受信することなくコード180 Ringingレスポンスを受信した場合も、着信側の調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。そして、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいてセッションを終了するための指示であるCANCELリクエストを送信する。
【0145】
すなわち、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、INVITEリクエストに対してコード183 Session Progressレスポンス又はコード180 Ringingレスポンスを受信した場合、着信側の調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。そして、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、CANCELリクエストを送信する。電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、つまり、コード18Xレスポンスを受信したとき、CANCELリクエストを送信することにより、着信側の調査対象のIMS端末50(具体的には、携帯電話)について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、着信側の機器(即ち、調査対象のIMS端末50としての携帯電話)の呼出しベルの鳴動を速やかに停止させる。
【0146】
発信側の機器(具体的には、電話番号の調査装置10)からのCANCELリクエストに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエスト(ここでは具体的には、CANCELリクエスト)が正常に処理されたことを示すコード200 OKレスポンスが返信される(F10、F11)とともに、SIPセッションにおいてリクエストの中止(言い換えると、セッションの終了)を示すコード487 Request Terminatedレスポンスが返信される(F12、F13)。
【0147】
これに対して、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスを返信する(F14、F15)。これにより、電話番号の調査装置10と着信側の調査対象のIMS端末50との間のセッションが終了する。
【0148】
(実在判定/その2)
図15は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作シーケンスのその2を説明する図である。
【0149】
図15は、特に、非通知着信拒否サービスと非通知着信拒否機能とのうちの少なくとも一方が設定されている場合の動作シーケンスを説明する図である。
【0150】
図15に示す動作シーケンスのその2におけるF1乃至F6の動作は、図14に示す動作シーケンスのその1のF1乃至F6の動作と同様である。なお、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0151】
そして、図15に示す動作シーケンスのその2では、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F5、F6)とともに、RTP(Real time Transport Protocol)として、発信者が電話番号を非通知とする設定をしているために着信が拒否されていることを知らせる着信拒否ガイダンス、又は、RBT(Ringing Back Tone)が送出される(F7)。この際、(着信が拒否されているので)着信側の調査対象のIMS端末50は呼出しベルが鳴動しない。
【0152】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0153】
図15に示す動作シーケンスのその2におけるF8乃至F15の動作は、図14に示す動作シーケンスのその1のF8乃至F15の動作と同様である。ただし、着信側の調査対象のIMS端末50はもとより呼出しベルが鳴動していないので、CANCELリクエストが送信されることによって着信側の調査対象のIMS端末50の呼出しベルの鳴動が停止するということはない。そして、電話番号の調査装置10と着信側の調査対象のIMS端末50との間のセッションが終了する。
【0154】
(実在判定/その3)
図16は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在し且つ話中でない場合の動作シーケンスのその3を説明する図である。
【0155】
図16は、特に、非通知着信拒否機能が設定されている(尚、非通知着信拒否サービスは設定されていない)場合の動作シーケンスを説明する図である。
【0156】
電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して、調査対象となるIMS端末50の契約キャリアの移動電話網などの着側移動IMS網30経由で、調査対象のIMS端末50に宛ててINVITEリクエストを送信する(F1、F2)。このとき、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0157】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信される(F3、F4)。
【0158】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソースが現在ビジー状態であってセッションを開始できないことを示すコード486 Busy Hereレスポンスが返信される(F5、F6)。この際、(着信が拒否されているので)着信側の調査対象のIMS端末50は呼出しベルが鳴動しない。
【0159】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0160】
続いて、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスを返信する(F7、F8)。これにより、電話番号の調査装置10と着信側の調査対象のIMS端末50との間のセッションが終了する。
【0161】
(話中の場合の実在判定/その1)
図17は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在し且つ話中である場合の動作シーケンスのその1を説明する図である。
【0162】
なお、図17は、非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合の動作シーケンスを説明する図である。
【0163】
電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して、調査対象となるIMS端末50の契約キャリアの移動電話網などの着側移動IMS網30経由で、調査対象のIMS端末50に宛ててINVITEリクエストを送信する(F1、F2)。このとき、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0164】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信される(F3、F4)。
【0165】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソースが現在ビジー状態であってセッションを開始できないことを示すコード486 Busy Hereレスポンスが返信される(F5、F6)。
【0166】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0167】
続いて、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスを返信する(F7、F8)。これにより、電話番号の調査装置10と着信側の調査対象のIMS端末50との間のセッションが終了する。
【0168】
(話中の場合の実在判定/その2)
図18は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在し且つ話中である場合の動作シーケンスのその2を説明する図である。
【0169】
なお、図18は、非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合の動作シーケンスを説明する図である。なお、図17に示す動作シーケンスのその1と図18に示す動作シーケンスのその2とは、例えばIMS端末50の契約キャリアごとに動作シーケンスが異なる場合があり、そのことに起因して内容が異なっている。
【0170】
電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して、調査対象となるIMS端末50の契約キャリアの移動電話網などの着側移動IMS網30経由で、調査対象のIMS端末50に宛ててINVITEリクエストを送信する(F1、F2)。このとき、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0171】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信される(F3、F4)。
【0172】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいて呼び出しの進行状況を示すコード183 Session Progressレスポンスが返信される(F5、F6)とともに、RTP(Real time Transport Protocol)として、着信側の機器(即ち、調査対象のIMS端末50)は話中であることを示すビジートーンが送信される(F7)。
【0173】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0174】
続いて、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいてセッションを終了するための指示であるCANCELリクエストを送信する(F8、F9)。
【0175】
電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、すなわち、コード183 Session Progressレスポンスを受信すると、即時に(さらに言えば、コード183 Session Progressレスポンスの受信とほぼ同時に)、CANCELリクエストを送信する。
【0176】
発信側の機器(具体的には、電話番号の調査装置10)からのCANCELリクエストに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエスト(ここでは具体的には、CANCELリクエスト)が正常に処理されたことを示すコード200 OKレスポンスが返信される(F10、F11)とともに、SIPセッションにおいてリクエストの中止(言い換えると、セッションの終了)を示すコード487 Request Terminatedレスポンスが返信される(F12、F13)。
【0177】
これに対して、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスを返信する(F14、F15)。これにより、電話番号の調査装置10と着信側の調査対象のIMS端末50との間のセッションが終了する。
【0178】
(欠番判定)
図19は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50(言い換えると、電話番号)が欠番である場合の動作シーケンスを説明する図である。
【0179】
電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して、調査対象となるIMS端末50の契約キャリアの携帯電話網などの着側移動IMS網30経由で、調査対象のIMS端末50に宛ててINVITEリクエストを送信する(F1、F2)。このとき、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0180】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信される(F3、F4)
【0181】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソースが見つからないことを示すコード404 Not Foundレスポンスが返信される(F5、F6)。
【0182】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50は欠番である(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号は欠番である)と判定する。なお、欠番は、着信側の調査対象のIMS端末50が解約されている場合を含む。
【0183】
続いて、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスを返信する(F7、F8)。これにより、電話番号の調査装置10からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0184】
(実在の誤判定)
ここで、図20は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述し、判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPのうち音声コーデックについてG.711 μ-lawのみを記述して(言い換えると、G.722を含まないで)オファーした場合に、調査対象のIMS端末50(言い換えると、電話番号)が欠番である場合の動作シーケンスを説明する図である。この動作シーケンスのもととなる基本シーケンスは、TTC標準のTR-1088に規定されている。
【0185】
この場合は、電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)からのINVITEリクエスト(F1、F2)に対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信される(F3、F4)とともに、SIPセッションにおいて呼び出しの進行状況を示すコード183 Session Progressレスポンスが返信される(F5、F6)。
【0186】
この応答は着信側の調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在する場合の動作シーケンス(その1、その2)と同じである(図14図15参照)。
【0187】
このため、調査対象のIMS端末50(言い換えると、電話番号)は実際には欠番であるにもかかわらず、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50として携帯電話が実在すると誤判定してしまう(そして、メッセージ交換制御部12がCANCELリクエストを送信する)。
【0188】
このため、SDPパラメータとして、判定用SDPパラメータのうち、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述してオファーする場合には、他の判定用SDPパラメータのうち音声コーデックについてG.711 μ-lawに加えてG.722を含む記述とする(即ち、G.711 μ-lawとG.722とを同時オファーする)ようにする。
【0189】
これにより、図19に示すように、電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)からのINVITEリクエスト(F1、F2)に対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信される(F3、F4)とともに、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソースが見つからないことを示すコード404 Not Foundレスポンスが返信される(F5、F6)ようにすることができ、着信側の調査対象のIMS端末50(言い換えると、電話番号)は欠番であると正しく判定することが可能となる。
【0190】
(データ通信専用端末)
図21乃至図25は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、着信側の機器としてのIMS端末50がデータ通信専用端末である場合の、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における動作の基本シーケンスを説明する図である。なお、実施の形態に係る発信側の機器(具体的には、電話番号の調査装置10)とデータ通信専用端末であるIMS端末50との間に纏わる動作の基本シーケンスは、図21乃至図25に示す内容に限らず、例えば、TTC標準のJJ-90.30、TTC標準のJJ-90.26、TTC標準のJF-IETF-RFC3398、TTC標準のTR-1088、TTC標準のJT-Q850、及びTTC仕様書のTS-1025に規定されている内容に従う。
【0191】
発信側の機器と着側移動IMS網30に接続されている着信側の機器(具体的には、データ通信専用端末)との間では発側固定IMS網20、発信側IBCF21、着信側IBCF31、及び着側移動IMS網30を介して通信が行われる。
【0192】
(基本シーケンス/パターン1)
図21は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン1を説明する図である。
【0193】
発信側の機器は、発側固定IMS網20を介して、着信側の機器の契約キャリアの携帯電話網などの着側移動IMS網30経由で、着信側の機器へと向けてINVITEリクエストを送信し(F1)これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、INVITEリクエストが送信される(F2)。
【0194】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信され(F3)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード100 Tryingレスポンスが返信される(F4)。
【0195】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて呼び出しの進行状況を示すコード183 Session Progressレスポンスが返信され(F5)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード183 Session Progressレスポンスが返信される(F6)。
【0196】
さらに、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、当該の着信側の機器はデータ通信専用である旨のガイダンスが送出される(F7)。
【0197】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソース(即ち、着信側の機器)は一時的に利用不可であることを示すコード480 Temporarily Unavailableレスポンスが返信され(F8)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード480 Temporarily Unavailableレスポンスが返信される(F9)。
【0198】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F10)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F11)。これにより、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0199】
(基本シーケンス/パターン2)
図22は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン2を説明する図である。
【0200】
なお、図21乃至図25に示す基本シーケンスのパターン1乃至5は、例えばIMS端末50の契約キャリアや契約種別ごとに基本シーケンスが異なる場合があり、そのことに起因して相互に内容が異なっている。
【0201】
図22に示す基本シーケンスのパターン2におけるF1乃至F6の動作は、図21に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F6の動作と同様である。
【0202】
そして、図22に示す基本シーケンスのパターン2では、F6の動作に続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、当該の着信側の機器には繋ぐ(別言すると、接続する)ことができない旨のガイダンスが送出される(F7)。
【0203】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて発信側からリクエストされたメディアリソース(即ち、着信側の機器)へのアクセスが禁止されていることを示すコード403 Forbiddenレスポンスが返信され(F8)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード403 Forbiddenレスポンスが返信される(F9)。
【0204】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F10)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F11)。これにより、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0205】
(基本シーケンス/パターン3)
図23は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン3を説明する図である。
【0206】
図23に示す基本シーケンスのパターン3におけるF1乃至F4の動作は、図21に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F4の動作と同様である。
【0207】
そして、図23に示す基本シーケンスのパターン3では、F4の動作に続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてリクエストの中止(言い換えると、セッションの終了)を示すコード487 Request Terminatedレスポンスが返信され(F5)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード487 Request Terminatedレスポンスが返信される(F6)。
【0208】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F7)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F8)。これにより、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0209】
(基本シーケンス/パターン4)
図24は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン4を説明する図である。
【0210】
図24に示す基本シーケンスのパターン4におけるF1乃至F4の動作は、図21に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F4の動作と同様である。
【0211】
そして、図24に示す基本シーケンスのパターン4では、F4の動作に続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいてサーバ内部でエラーが発生したことを示すコード500 Server Internal Errorレスポンスが返信され(F5)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、500 Server Internal Errorレスポンスが返信される(F6)。
【0212】
これに対して、発信側の機器から着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F7)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F8)。これにより、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0213】
(基本シーケンス/パターン5)
図25は、IMS相互接続におけるINVITEメソッドによる、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスのパターン5を説明する図である。
【0214】
図25に示す基本シーケンスのパターン5におけるF1乃至F4の動作は、図21に示す基本シーケンスのパターン1のF1乃至F4の動作と同様である。
【0215】
そして、図25に示す基本シーケンスのパターン5では、F4の動作に続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて着信側の機器において受け入れが拒否されていることを示すコード488 Not Acceptable Hereレスポンスが返信され(F5)、これを受けて、発側固定IMS網20から発信側の機器へと、コード488 Not Acceptable Hereレスポンスが返信される(F6)。
【0216】
これに対して、発信側の機器から発側固定IMS網20へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスが返信され(F7)、これを受けて、発側固定IMS網20から着側移動IMS網30へと、ACKレスポンスが返信される(F8)。これにより、発信側の機器からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0217】
(実在判定/その1)
図26は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作シーケンスのその1を説明する図である。
【0218】
図26に示す動作シーケンスは、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスが図21に示す基本シーケンスのパターン1に従う場合の動作シーケンスである。
【0219】
電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して、調査対象となるIMS端末50の契約キャリアの携帯電話網などの着側移動IMS網30経由で、調査対象のIMS端末50に宛ててINVITEリクエストを送信する(F1、F2)。このとき、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0220】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエストを受け付けたことを示すコード100 Tryingレスポンスが返信される(F3、F4)。
【0221】
続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいて呼び出しの進行状況を示すコード183 Session Progressレスポンスが返信される(F5、F6)。
【0222】
さらに、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して発信側の機器へと、当該の着信側の機器(即ち、調査対象のIMS端末50)はデータ通信専用である旨のガイダンスが送出される(F7)。
【0223】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0224】
続いて、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいてセッションを終了するための指示であるCANCELリクエストを送信する(F8、F9)。
【0225】
これに対して、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエスト(ここでは具体的には、CANCELリクエスト)が正常に処理されたことを示すコード200 OKレスポンスが返信される(F10、F11)とともに、SIPセッションにおいてリクエストの中止(言い換えると、セッションの終了)を示すコード487 Request Terminatedレスポンスが返信される(F12、F13)。
【0226】
これに対して、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスを返信する(F14、15)。これにより、電話番号の調査装置10からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0227】
(実在判定/その2)
図27は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作シーケンスのその2を説明する図である。
【0228】
図27に示す動作シーケンスは、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスが図22に示す基本シーケンスのパターン2に従う場合の動作シーケンスである。
【0229】
図27に示す動作シーケンスのその2におけるF1乃至F6の動作は、図26に示す動作シーケンスのその1のF1乃至F6の動作と同様である。なお、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0230】
そして、図27に示す動作シーケンスのその2では、F6の動作に続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、当該の着信側の機器には繋ぐ(別言すると、接続する)ことができない旨のガイダンスが送出される(F7)。
【0231】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0232】
図27に示す動作シーケンスのその2におけるF8乃至F15の動作は、図26に示す動作シーケンスのその1のF8乃至F15の動作と同様である。
【0233】
そして、電話番号の調査装置10からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0234】
(実在判定/その3)
図28は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する場合の基本シーケンスのその3を説明する図である。
【0235】
図28に示す動作シーケンスは、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスが図23に示す基本シーケンスのパターン3に従う場合の動作シーケンスである。
【0236】
図28に示す動作シーケンスのその3におけるF1乃至F4の動作は、図26に示す動作シーケンスのその1のF1乃至F4の動作と同様である。なお、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0237】
そして、図28に示す動作シーケンスのその3では、F4の動作に続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてリクエストの中止(言い換えると、セッションの終了)を示すコード487 Request Terminatedレスポンスが返信される(F5、F6)。
【0238】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0239】
そして、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスを返信する(F7、F8)。これにより、電話番号の調査装置10からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0240】
(実在判定/その4)
図29は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する場合の基本シーケンスのその4を説明する図である。
【0241】
図29に示す動作シーケンスは、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスが図24に示す基本シーケンスのパターン4に従う場合の動作シーケンスである。
【0242】
図29に示す動作シーケンスのその4におけるF1乃至F4の動作は、図26に示す動作シーケンスのその1のF1乃至F4の動作と同様である。なお、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0243】
そして、図29に示す動作シーケンスのその4では、F4の動作に続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいてサーバ内部でエラーが発生したことを示すコード500 Server Internal Errorレスポンスが返信される(F5、F6)。
【0244】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0245】
そして、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスを返信する(F7、F8)。これにより、電話番号の調査装置10からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0246】
(実在判定/その5)
図30は、SDPパラメータとして、ネットワークプロトコルについてIPv4を記述するとともに判定用SDPパラメータについて上記のIPv4用SDPを記述してオファーした場合で、調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する場合の基本シーケンスのその5を説明する図である。
【0247】
図30に示す動作シーケンスは、発信側の機器と発側固定IMS網20と着側移動IMS網30との間における、着信側の機器としてデータ通信専用端末が実在する場合の動作の基本シーケンスが図25に示す基本シーケンスのパターン5に従う場合の動作シーケンスである。
【0248】
図30に示す動作シーケンスのその5におけるF1乃至F4の動作は、図26に示す動作シーケンスのその1のF1乃至F4の動作と同様である。なお、INVITEリクエストに含まれるSDPパラメータとして、判定用SDPパラメータ(尚、ネットワークプロトコルはIPv4である)について上記のIPv4用SDPが記述される。
【0249】
そして、図30に示す動作シーケンスのその5では、F4の動作に続いて、着側移動IMS網30から発側固定IMS網20を介して電話番号の調査装置10(具体的には、メッセージ交換制御部12)へと、SIPセッションにおいて着信側の機器において受け入れが拒否されていることを示すコード488 Not Acceptable Hereレスポンスが返信される(F5、F6)。
【0250】
この場合、電話番号の調査装置10の電話番号調査判定部13は、着信側の調査対象のIMS端末50としてデータ通信専用端末が実在する(即ち、調査対象のIMS端末50の電話番号が実在する)と判定する。
【0251】
そして、電話番号の調査装置10のメッセージ交換制御部12は、発側固定IMS網20を介して着側移動IMS網30へと、SIPセッションにおいて確認応答を示すACK(Acknowledgment)レスポンスを返信する(F7、F8)。これにより、電話番号の調査装置10からのINVITEリクエストに係るセッションが終了する。
【0252】
(電話番号の調査方法)
図31は、上述の動作シーケンスをふまえた、IMS端末50の電話番号(具体的には例えば、0A0型の電話番号を持つ携帯電話やデータ通信専用端末の電話番号)の使用状況(具体的には、実在(空き、話中)、及び欠番)を調査する仕法の整理を示す。
【0253】
通信事業者(言い換えると、通信キャリア)に接続されるIMS端末50の0A0型(具体的には例えば、090、080、及び070)の電話番号を持つ携帯電話やデータ通信専用端末の電話番号の使用状況については、SDPパラメータのうち、ネットワークプロトコル(別言すると、インターネットプロトコル、IPバージョン)についてIPv4を記述するとともに、他のSDPパラメータについてIPv4用SDPを用いてSDPオファー(即ち、INVITEリクエスト)をすることにより、実在(空き、話中)か欠番かを的確に判定することができる。
【0254】
(電話番号の調査プログラム)
本発明に係る電話番号の調査プログラムの具体的な構成態様の一例としての、実施の形態に係る電話番号の調査プログラムは、着側移動IMS網30に接続されている複数のIMS端末50に発側固定IMS網20を介して接続される電話番号の調査装置10(図1図13参照)に実装されるプログラムである。
【0255】
実施の形態に係る電話番号の調査プログラムは、着側移動IMS網30に接続されている複数のIMS端末50に発側固定IMS網20を介して接続されるコンピュータ(具体的には、電話番号の調査装置10)に、調査対象のIMS端末50に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して(調査対象のIMS端末50へと向けて)発側固定IMS網20へとINVITEリクエストを送信させる処理と、発側固定IMS網20を介して応答メッセージを受信させる処理と、応答メッセージに応じて調査対象のIMS端末50の電話番号の使用状況を判定させる処理と、を少なくとも実行させる、ようにしている。
【0256】
そして、実施の形態に係る電話番号の調査プログラムは、SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述されている(即ち、IPv4用SDP)、ようにしている。
【0257】
(電話番号の情報提供システム)
図32は、本発明に係る電話番号の情報提供システムの具体的な構成態様の一例としての、実施の形態に係る電話番号の情報提供システム100のシステム構成図である。
【0258】
実施の形態に係る電話番号の情報提供システム100は、1以上のユーザ端末90と、ユーザ端末90とIP網80経由で接続されるとともに図示省略した網(例えば、発側固定IMS網20)と接続される電話番号調査サーバ(具体的には、電話番号の調査装置10)と、を含む。
【0259】
実施の形態に係る電話番号の情報提供システム100は、電話番号調査サーバ(具体的には、電話番号の調査装置10)と、ユーザ端末90と、を有し、電話番号調査サーバ(具体的には、電話番号の調査装置10)が、ユーザ端末90からIMS端末50についての電話番号調査情報提供要求を受信すると、電話番号調査情報提供要求があったユーザ端末90に電話番号調査判定部13が判定したIMS端末50の電話番号の使用状況をIP網80経由で送信する網インタフェース部11を備える(図13参照)、ようにしている。
【0260】
電話番号調査サーバ(具体的には、電話番号の調査装置10)は、ユーザ端末90から調査対象の電話番号に関する電話番号調査情報提供要求をIP網80経由で受信すると、電話番号の使用状況の判定結果のそれぞれに判定日時を示すタイムスタンプが付与されて時系列に記録された電話番号履歴情報が格納されている記録媒体(具体的には、電話番号履歴データベース15)を参照し、電話番号調査情報提供要求があったユーザ端末90へとIP網80経由で電話番号履歴情報を送信する。
【0261】
電話番号履歴情報が格納されている記録媒体(具体的には、電話番号履歴データベース15)は、必要なユーザへと単独で配布されてもよい。電話番号履歴情報が格納されている記録媒体(電話番号履歴データベース15)は、例えば、通信事業者網に専用線経由で接続される電話番号の調査装置10により生成される、調査対象の電話番号の実在の有無が記録される記録媒体であり、配布先のシステムで検索用に使用されてもよい。
【0262】
電話番号履歴情報が格納されている記録媒体(具体的には、電話番号履歴データベース15)は、着信側の電話端末(具体的には、IMS端末50としての携帯電話やデータ通信専用端末)の電話番号の使用状況について有効性を判定した結果の集合体であり、例えば、判定結果のそれぞれに判定日時を示すタイムスタンプが付与されて時系列に記録されているものである。
【0263】
電話番号履歴情報が格納されている記録媒体(具体的には、電話番号履歴データベース15)の配布は、DVDやハードディスクに記録されたデータベースの態様での配布に限られるものではなく、通信回線を利用した配布も含まれる。
【0264】
(作用効果)
実施の形態に係る電話番号の調査装置10によれば、事業者間相互接続にIMS相互接続インタフェースなどを利用して、着側移動IMS網30における電話番号の使用状況の的確な調査を実現することが可能となる。このため、発側固定IMS網20とUNI接続可能なSIPプロトコルベースの電話番号調査ツールを導入することにより、新システム基盤への円滑な移行が可能となる。
【0265】
実施の形態に係る電話番号の調査装置10によれば、また、IMS端末50の電話番号が使用されている状態(有効(実在))と使用されていない状態(無効(欠番))との別を正確に判定することが可能となる。このため、発側固定IMS網20とUNI接続可能なSIPプロトコルベースの電話番号調査ツールを導入することにより、新システム基盤への円滑な移行が可能となる。
【0266】
実施の形態に係る電話番号の調査プログラムによれば、電話番号の調査装置10がメモリ(図示していない)に記録されている当該プログラムを逐次読み出して実行することにより、事業者間相互接続にIMS相互接続インタフェースなどを利用して、着側移動IMS網30における電話番号の使用状況の的確な調査を実現することが可能となる。このため、発側固定IMS網20とUNI接続可能なSIPプロトコルベースの電話番号調査ツールを導入することにより、新システム基盤への円滑な移行が可能となる。
【0267】
実施の形態に係る電話番号の情報提供システム100によれば、電話番号の調査装置10で判定した、電話番号が使用されている状態(有効(実在))と使用されていない状態(無効(欠番))との別を、当該情報を必要としているユーザへと提供することが可能となる。また、電話番号履歴情報が格納されている記録媒体(具体的には、電話番号履歴データベース15)を、当該情報を必要としているユーザへと配布することにより、ユーザサイドで活用することを可能とし、例えば与信などにおいて有用な情報を提供することが可能となる。
【0268】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成態様は上記の実施の形態に限定されるものではなく、上記の実施の形態に、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変形や変更などが加えられた形態も本発明に含まれる。
【0269】
例えば、上述の実施の形態ではSDPパラメータとしてネットワークプロトコル(別言すると、インターネットプロトコル、IPバージョン)についてIPv4を記述して(言い換えると、使用して)オファーするようにしているが、ネットワークプロトコルについてIPv6を記述してオファーするようにしてもよい。この場合も、SDPパラメータが下記のように記述されることにより、上述の実施の形態と同様の基本シーケンス及び動作シーケンスとなる。
【0270】
具体的には、SDPパラメータとして、判定用SDPパラメータのうち、ネットワークプロトコル(別言すると、インターネットプロトコル、IPバージョン)についてIPv6を記述して(言い換えると、使用して)オファーする場合は、他の判定用SDPパラメータについては下記のように記述される。
○メディア種別:audioのみ
○メディアのトランスポートプロトコル:RTP/AVPのみ
○音声コーデック:G.711 μ-lawのみ
【符号の説明】
【0271】
10 電話番号の調査装置
11 網インタフェース部
12 メッセージ交換制御部
13 電話番号調査判定部
14 電話番号履歴生成部
15 電話番号履歴データベース
20 発側固定IMS網
20a SIPサーバ
21 発信側IBCF
30 着側移動IMS網
30a SIPサーバ
30b SIPサーバ
30c SIPサーバ
31 着信側IBCF
50 IMS端末
50a IMS端末
50b IMS端末
50c IMS端末
90 ユーザ端末
100 情報提供システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
【手続補正書】
【提出日】2024-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続される電話番号の調査装置であり、
調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信するとともに前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信するメッセージ交換制御部と、
前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定する電話番号調査判定部と、を備え、
前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述され、
前記音声コーデックについてG.711 μ-lawとG.722とを同時オファーすることにより、前記調査対象の前記IMS端末が欠番である場合の着側からのレスポンスがコード404 Not Foundであるようにし、前記音声コーデックについてG.711 μ-lawのみをオファーした場合に前記調査対象の前記IMS端末が実在する場合の着側からのレスポンスであるコード183 Session Progressと異なるようにして、前記調査対象の前記IMS端末の欠番と実在との判定が可能である、
ことを特徴とする電話番号の調査装置。
【請求項2】
前記電話番号調査判定部が、
前記応答メッセージが、コード183 Session Progress、コード180Ringing、コード487 Request Terminated、コード488 Not Acceptable Here、コード500 Server Internal Error、又はコード486 Busy Hereである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記応答メッセージが、コード404Not Foundである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号は欠番であると判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電話番号の調査装置。
【請求項3】
前記応答メッセージがコード183 Session Progress又はコード180Ringingである場合に、
前記電話番号調査判定部が、前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記メッセージ交換制御部が、前記発側固定IMS網へとCANCELリクエストを送信することにより、前記調査対象の前記IMS端末について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、前記調査対象の前記IMS端末の呼出しベルの鳴動を停止させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電話番号の調査装置。
【請求項4】
着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続される装置を用いて、調査対象となる前記IMS端末の電話番号の使用状況を調査する電話番号の調査方法であり、
前記装置が、
調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信するステップと、
前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信するステップと、
前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定するステップと、を含み、
前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述され、
前記音声コーデックについてG.711 μ-lawとG.722とを同時オファーすることにより、前記調査対象の前記IMS端末が欠番である場合の着側からのレスポンスがコード404 Not Foundであるようにし、前記音声コーデックについてG.711 μ-lawのみをオファーした場合に前記調査対象の前記IMS端末が実在する場合の着側からのレスポンスであるコード183 Session Progressと異なるようにして、前記調査対象の前記IMS端末の欠番と実在との判定が可能である、
ことを特徴とする電話番号の調査方法。
【請求項5】
着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続される装置を用いて、調査対象となる前記IMS端末の電話番号の使用状況を調査する電話番号の調査方法であり、
前記装置が、
調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信するステップと、
前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信するステップと、
前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定するステップと、を含み、
前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv6、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-lawのみと記述され、
前記ネットワークプロトコルについてIPv6を記述して前記音声コーデックについてG.711 μ-lawのみをオファーすることにより、前記調査対象の前記IMS端末が欠番である場合の着側からのレスポンスがコード404 Not Foundであるようにし、前記ネットワークプロトコルについてIPv4を記述して前記音声コーデックについてG.711 μ-lawのみをオファーした場合に前記調査対象の前記IMS端末が実在する場合の着側からのレスポンスであるコード183 Session Progressと異なるようにして、前記調査対象の前記IMS端末の欠番と実在との判定が可能である、
ことを特徴とする電話番号の調査方法。
【請求項6】
前記応答メッセージが、コード183 Session Progress、コード180Ringing、コード487 Request Terminated、コード488 Not Acceptable Here、コード500 Server Internal Error、又はコード486 Busy Hereである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記応答メッセージが、コード404Not Foundである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号は欠番であると判定する、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の電話番号の調査方法。
【請求項7】
前記応答メッセージがコード183 Session Progress又はコード180Ringingである場合に、
前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記発側固定IMS網へとCANCELリクエストを送信することにより、前記調査対象の前記IMS端末について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、前記調査対象の前記IMS端末の呼出しベルの鳴動を停止させる、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の電話番号の調査方法。
【請求項8】
着側移動IMS網に接続されている複数のIMS端末に発側固定IMS網を介して接続されるコンピュータに、
調査対象の前記IMS端末に対するINVITEリクエストにSDPパラメータを付与して前記発側固定IMS網へと前記INVITEリクエストを送信させる処理と、
前記発側固定IMS網を介して応答メッセージを受信させる処理と、
前記応答メッセージに応じて前記調査対象の前記IMS端末の電話番号の使用状況を判定させる処理と、を少なくとも実行させ、
前記SDPパラメータが、ネットワークプロトコルはIPv4、メディア種別はaudioのみ、メディアのトランスポートプロトコルはRTP/AVPのみ、並びに音声コーデックはG.711 μ-law及びG.722を含むと記述され、
前記音声コーデックについてG.711 μ-lawとG.722とを同時オファーさせることにより、前記調査対象の前記IMS端末が欠番である場合の着側からのレスポンスがコード404 Not Foundであるようにし、前記音声コーデックについてG.711 μ-lawのみをオファーさせた場合に前記調査対象の前記IMS端末が実在する場合の着側からのレスポンスであるコード183 Session Progressと異なるようにして、前記調査対象の前記IMS端末の欠番と実在との判定が可能である、
ことを特徴とする電話番号の調査プログラム。
【請求項9】
前記応答メッセージが、コード183 Session Progress、コード180Ringing、コード487 Request Terminated、コード488 Not Acceptable Here、コード500 Server Internal Error、又はコード486 Busy Hereである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記応答メッセージが、コード404Not Foundである場合に前記調査対象の前記IMS端末の電話番号は欠番であると判定する、
ことを特徴とする請求項8に記載の電話番号の調査プログラム。
【請求項10】
前記応答メッセージがコード183 Session Progress又はコード180Ringingである場合に、
前記調査対象の前記IMS端末の電話番号が実在すると判定し、
前記発側固定IMS網へとCANCELリクエストを送信することにより、前記調査対象の前記IMS端末について非通知着信拒否サービスが設定されていないとともに非通知着信拒否機能が設定されていない場合に、前記調査対象の前記IMS端末の呼出しベルの鳴動を停止させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の電話番号の調査プログラム。
【請求項11】
請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の電話番号の調査装置と、
ユーザ端末と、を有し、
前記電話番号の調査装置が、前記ユーザ端末から前記IMS端末についての電話番号調査情報提供要求を受信すると、前記電話番号調査情報提供要求があった前記ユーザ端末に前記電話番号調査判定部が判定した前記IMS端末の電話番号の使用状況をIP網経由で送信する網インタフェース部を備える、
ことを特徴とする電話番号の情報提供システム。