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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178128
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】選択的無線周波数識別シールド
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20241217BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20241217BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
B65G1/137 A
G06K7/10 128
G07G1/00 311D
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024090772
(22)【出願日】2024-06-04
(31)【優先権主張番号】18/331,096
(32)【優先日】2023-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブラッド エム ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ジェイ シュタイナー
(72)【発明者】
【氏名】キンバリー エー ウッド
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ダブリュ クロケット
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本開示は、選択的な無線周波数識別シールドのための改善された装置を提供する、収容部の提供
【解決手段】収容部は、物品を置くことができる底部側面及び物品を収容するための1以上の壁側面を備える複数の側面を含み、複数の側面のうちの少なくとも1つが、収容部内の物品を識別するために使用される無線周波数(RF)を透過させ、複数の側面のうちの1以上の側面が、1以上の側面をブロックするように配置されたRFシールドを備え、それにより、収容部内の物品を識別するために使用される電波が、ブロックされた1以上の側面によってブロックされる。収容部は更に、物品を収容部に入れることができる少なくとも1つの開口部を含む。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容部を備えるショッピング容器であって、
前記収容部は、物品を置くことができる底面及び前記物品を収容するための1以上の壁面を備える複数の側面を備えており、
前記複数の側面のうちの少なくとも1つは、前記収容部内の物品を識別するために使用される無線周波数(RF)を透過させ、
前記複数の側面のうちの1以上の側面には、前記収容部内の物品を識別するために使用される電波が、1以上の側面によってブロックされるように、前記1以上の面をブロックするRFシールドが配置されており、
前記収容部は、物品を前記収容部に入れることができる少なくとも1つの開口部を備えている、
ショッピング容器。
【請求項2】
ブロックされた前記1以上の側面は、前記RFシールドによって少なくとも部分的に形成されている、請求項1に記載のショッピング容器。
【請求項3】
前記RFシールドは、ブロックされた前記1以上の側面を前記RFシールドによって選択的にブロックする又はブロックしないようにすることができるように取り外し可能である、請求項1に記載のショッピング容器。
【請求項4】
前記RFシールドは、
前記ショッピング容器が無線周波数識別(RFID)センサに関して感知位置に配置されたときに、前記RFIDセンサからの電波が前記収容部を透過し、前記収容部内の物品を識別することができ、
前記ショッピング容器が前記RFIDセンサに関して不感知位置に配置されたときに、前記RFIDセンサからの電波が前記収容部を透過することをブロックされる、
ように配置されている、請求項1に記載のショッピング容器。
【請求項5】
前記RFIDセンサは、前記RFIDセンサを通過するようにショッピング容器を移動させるための運搬構成要素を備える感知システムの構成要素である、請求項4に記載のショッピング容器。
【請求項6】
前記RFIDセンサは、第2のRFシールドを備え、前記第2のRFシールドは、前記RFIDセンサの1以上の側面をブロックするように配置されており、
前記RFIDセンサのうちのブロックされていない1以上の側面は、前記ショッピング容器が前記感知位置に配置されたときに、前記ショッピング容器に対面し、
前記収容部の前記複数の側面のうちのブロックされていない前記1以上の側面は、前記ショッピング容器が前記感知位置に配置されたときに、前記RFIDセンサに対面する、
請求項4に記載のショッピング容器。
【請求項7】
ブロックされた前記1以上の側面は、前記ショッピング容器の前記複数の側面のうちの短手壁側面を備える、請求項4に記載のショッピング容器。
【請求項8】
ブロックされた前記1以上の側面は、前記底面を備える、請求項4に記載のショッピング容器。
【請求項9】
ブロックされた前記1以上の側面は、前記ショッピング容器の前記複数の側面のうちの少なくとも1つの長手壁側面を備える、請求項4に記載のショッピング容器。
【請求項10】
前記複数の側面のうちの少なくとも1つの長手壁側面はシールドされていない、請求項9に記載のショッピング容器。
【請求項11】
収容部であって、
物品を置くことができる底面及び前記物品を収容するための1以上の壁側面を備える複数の側面であって、
前記複数の側面のうちの少なくとも1つは、前記収容部内の物品を識別するために使用される無線周波数(RF)を透過させ、
前記複数の側面のうちの1以上の側面が、前記1以上の側面をブロックするように配置されたRFシールドを備え、それにより、前記収容部内の物品を識別するために使用される電波が、ブロックされた前記1以上の側面によってブロックされる、
複数の側面と、
物品を前記収容部に入れることができる少なくとも1つの開口部と、
を備える、収容部。
【請求項12】
ブロックされた前記1以上の側面は、前記RFシールドによって少なくとも部分的に形成されている、請求項11に記載の収容部。
【請求項13】
前記RFシールドは、ブロックされた前記1以上の側面を前記RFシールドによって選択的にブロックする又はブロックしないようにすることができるように取り外し可能である、請求項11に記載の収容部。
【請求項14】
前記RFシールドは、
前記収容部が無線周波数識別(RFID)センサに関して感知位置に配置されたときに、前記RFIDセンサからの電波が前記収容部を透過し、前記収容部内の物品を識別することができ、
前記収容部が前記RFIDセンサに関して不感知位置に配置されたときに、前記RFIDセンサからの電波が前記収容部を透過することをブロックされる、
ように配置されている、請求項11に記載の収容部。
【請求項15】
前記RFIDセンサは、前記RFIDセンサを通過するように収容部を移動させるための運搬構成要素を備える感知システムの構成要素である、請求項14に記載の収容部。
【請求項16】
前記RFIDセンサは、第2のRFシールドを備え、前記第2のRFシールドは、前記RFIDセンサの1以上の側面をブロックするように配置されており、
前記RFIDセンサのうちのブロックされていない1以上の側面は、前記収容部が前記感知位置に配置されたときに、前記収容部に対面し、
前記収容部の前記複数の側面のうちのブロックされていない前記1以上の側面は、前記収容部が前記感知位置に配置されたときに、前記RFIDセンサに対面する、
請求項14に記載の収容部。
【請求項17】
ブロックされた前記1以上の側面は、前記収容部の前記複数の側面のうちの短手壁側面を備える、請求項14に記載の収容部。
【請求項18】
ブロックされた前記1以上の側面は、前記底面を備える、請求項14に記載の収容部。
【請求項19】
ブロックされた前記1以上の側面は、前記収容部の前記複数の側面のうちの少なくとも1つの長手壁側面を備える、請求項14に記載の収容部。
【請求項20】
収容部であって、
複数の側面を備え、
前記複数の側面のうちの少なくとも1つは、前記収容部内の物品を識別するために使用される無線周波数(RF)を透過させ、
前記複数の側面のうちの1以上の側面が、前記1以上の側面をブロックするように配置されたRFシールドを備え、それにより、
前記収容部が無線周波数識別(RFID)センサに関して感知位置に配置されたときに、前記RFIDセンサからの電波が前記収容部を透過することができ、
前記収容部が前記RFIDセンサに関して不感知位置に配置されたときに、前記RFIDセンサからの電波が前記収容部を透過することをブロックされる、収容部。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001] 無線周波数識別(RFID)技術は、一般に、無線電波を使用して物品を識別することを可能にする。場合によっては、RFIDシステムは、近傍のRFIDタグを識別するためにセンサ又はリーダを使用する。一般に、センサ又はリーダは、タグによって検出される電波を放出するものであり、タグは、(例えば、バッテリ源による)電源内蔵式である場合もあるし、又はそれらの電力を上記電波自体から受け取る場合もある。センサの電波が検出されると、タグは、一般に、タグの識別子を知らせる応答を行う。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1A】[0002] 図1Aは、本明細書に開示される一実施形態に係る、選択的RFシールドを有する例示的なショッピングカート容器を示す。
図1B図1Bは、本明細書に開示される一実施形態に係る、選択的RFシールドを有する例示的なショッピングカート容器を示す。
図2A】[0003] 図2Aは、本明細書に開示される一実施形態に係る、選択的RFシールドを有する例示的なショッピングかご容器を示す。
図2B図2Bは、本明細書に開示される一実施形態に係る、選択的RFシールドを有する例示的なショッピングかご容器を示す。
図3】[0004] 図3は、本明細書に開示される一実施形態に係る、例示的な取り外し可能RFシールドを示す。
図4】[0005] 図4は、本明細書に開示される一実施形態に係る、シールドされたRFIDセンサの例示的な環境を示す。
図5】[0006] 図5は、本明細書に開示される一実施形態に係る、シールドされたRFIDセンサ及び選択的にシールドされたショッピング容器を使用するための例示的な環境を示す。
【発明を実施するための形態】
【0003】
[0007] RFIDは、在庫追跡及び管理、並びに物品識別などを含む様々な目的のために使用することができる。しかしながら、RFID技術は、システムが物品を識別することを可能にするが、特定の物品がどこにあるか、物品又はタグがどの人に関連付けられているかなどをシステムが決定することを可能にしない。これは、より具体的に物品を識別することが望ましい場合に、多くのRFIDタグが存在し得る混雑した状況で特に問題となり得る。
【0004】
[0008] いくつかの態様では、RFIDタグは、小売環境(例えば、食料品店)などにおける物品を識別するために使用され得る。例えば、店で購入するために利用可能な各物品は、RFIDタグを有し得る(例えば、物品及び/又は物品の包装に一体化又は何らかの方法で添付されている)。一般に、RFIDタグは、アクティブタグ(例えば、それら自体の電源を有する)及び/又はパッシブタグ(RFIDセンサによって電力供給される)を含み得る。RFIDタグの一意の識別子を製品識別子(例えば、バーコード、又はユニバーサルプロダクトコード(UPC))にマッピングすることによって、RFIDタグに基づいて物品を識別することができる。例えば、ユーザがRFIDセンサ(いくつかの態様では、リーダともいう)の近くに物品を持ってくると、センサは、RFID識別子を検出し、当該物品が何であるかをマッピングに基づいて決定し得る。
【0005】
[0009] いくつかの実施形態では、RFID技術は、ユーザが物品を手動でスキャンしたり、提示したりすることも必要とせずに、物品を検出又は識別するために使用され得る。例えば、顧客又は従業員が手動で物品をコンベヤ又はスキャン区画に置くことを必要とするのではなく、物品はショッピング容器(例えば、カート又はかご)の中にあるままであってよく、容器全体がRFIDセンサを通過又はその近傍へと移動され得る(又は、場合によっては、RFIDセンサが容器を通過又はその近傍へと移動され得る)。いくつかの態様では、これにより、システムが、検出されたRFIDタグに基づいて容器内の物品を識別することが可能になる。これは、自動的に物品のログを取り、ユーザが店を出るときに購入を完了することによって、及び/又は、(例えば、会計場において)自動的にそれらを識別し、ユーザが購入を完了することを可能にすることなどによって、ユーザが物品をシームレスに購入することを可能にすることができる。
【0006】
[0010] しかしながら、そのような態様を可能にするためには、どの物品がどのユーザに対応しているかを区別することが重要である。例えば、(各々が物品が入ったショッピング容器を有する)複数のユーザが同じエリアにいる場合(例えば、店を出る、会計場に並んでいるなど)、システムは、各ユーザにどの物品が属しているか(又は少なくともどの物品が現在会計中のユーザに属するか)を知るべきである。しかしながら、従来のRFIDは、方向性がなく、一般に、固定の又は設定可能な範囲内にある任意のRFIDタグを検出する。
【0007】
[0011] そのため、いくつかの実施形態では、選択的RFシールドが提供される。いくつかの実施形態では、RFシールドは、ショッピング容器の1以上の側面で(例えば、RFIDリーダからの)RF信号をブロックするために使用されるが、1以上の他の側面はシールドされない状態にされる(その結果、RFID信号は、シールドされていない側面を透過することができる)。すなわち、RF不透過性シールドは、RFID信号がある角度(1つ又は複数)又は側面(1つ又は複数)からショッピング容器に入る(そしてその中のタグをトリガ又は識別する)ことを可能にしながら、RFID信号が他の角度(1つ又は複数)又は側面(1つ又は複数)からショッピング容器に入る(そしてその中のタグをトリガ又は識別する)ことをブロックするために使用され得る。
【0008】
[0012] 例えば、ショッピングカートは、底部と4つのうち3つの側面とにシールドを有し得る。第4の側面(例えば、右横側面)が、(例えば、カートを転がしてセンサを通過することによって)RFIDセンサにさらされてよく、センサが(RF透過性の右横側面を通して)その中のタグを検出することが可能になる。しかしながら、近くにある他のカート内の物品は、当該カートがセンサに対する適切な位置及び/又は向きに置かれるまでシールドされ得る。いくつかの実施形態では、これを「感知位置」という場合がある。
【0009】
[0013] いくつかの態様では、RFIDセンサも、その方向性を制御するために、RFシールドを含む又は使用することができる。例えば、RFIDセンサは、RF不透過性材料の箱又は筒の中に位置してよく、タグが箱又は筒の開放端の真正面にあるときにのみ、タグを読み取ることを可能にする。
【0010】
[0014] 一般に、RFシールド及びRFIDセンサ(1つ又は複数)の具体的な構成は、特定の実装形態に依存して変わってよく、一般に相補的である。すなわち、RFIDセンサの特定の構成(例えば、それらの位置及び方向性)は、ショッピング容器のRFシールドの構成を規定するために使用されてよく、及び/又はその逆も同様である。例えば、RFIDセンサ(1つ又は複数)が、ショッピング容器が(例えば、行列又はコンベヤベルトに沿って)通る経路の左側に位置する場合、ショッピング容器は、前面及び後面並びに右側面にRFシールドを含み得るが、左側面はシールドされていなくてよい。別の例として、RFIDセンサ(1つ又は複数)が経路の下に(例えば、上向きに床に)位置する場合、ショッピング容器は、4つのすべての側面にRFシールドを有し、シールドされていない底部があり得る。
【0011】
[0015] 一般に、RFシールドは、RFIDシステムによって使用される無線周波数又は電磁界を透過させない任意の材料又は構造を備えることができる。例えば、シールドは、微細導電性メッシュ(例えば、金属のファラデーケージ)や導電性材料(例えば、金属)のソリッドシートなどを備え得る。いくつかの実施形態では、RFシールドの一部又は全部が、剛性である(例えば、剛性金属のシート又は格子)。いくつかの実施形態では、RFシールドの一部又は全部が、可撓性又は変形可能である(例えば、薄い材料のネット)。
【0012】
[0016] いくつかの実施形態では、RFシールドは、ショッピング容器に一体化されている。すなわち、ショッピング容器の1以上の側面が、シールド自体から構成されていてよい(例えば、従来のワイヤ又はプラスチック構造とは対照的に、1つの側面にソリッド金属シートを使用している)。いくつかの実施形態では、RFシールドは、ショッピング容器に対して選択的に付加及び/又は取り除くことができる個別の構成要素であり得る。例えば、RFシールドは、ケーブルタイ(ジップタイともいう)、クリップ、磁石、ボルト及びナット、又は任意の他の好適な締結具などにより、容器の所望の側面に(永続的又は一時的に)添付することができる1以上のパネル(ソリッドパネル又はメッシュパネルを含むことができる)を備え得る。いくつかの実施形態では、RFシールドは、従来のショッピング容器を覆うように伸ばすか又は別様に取り付けることができるメッシュ生地を備える。
【0013】
[0017] このようにして、スキャンシステムは、RFIDセンサの感知位置及び/又は向きにない任意の容器内の物品を識別することも検出することもできない。所与のRFIDセンサの感知位置及び/又は向きにある容器を一度に1つまでにすることを可能にすることによって、システムは、任意の識別された物品(1つ又は複数)が、1つのショッピング容器内にあり、したがって容器の関連付けられたユーザ(例えば、顧客)に対応するグループに属していることを容易に決定することができる。これは、ユーザが任意の物品をスキャンし忘れることを防止すること、システムが他のユーザからの物品(1つ又は複数)を誤って識別することを防止することなどによって、物品又は在庫管理における不正確性及び誤りを大きく低減することができる。更に、所与の容器内の物品すべてを自動的に識別することによって、ユーザが各物品を手動でスキャンする必要がなくなるので、システムは、会計又は他のプロセスの迅速化又は能率化を可能にする。
【0014】
[0018] 図1A及び図1Bは、本明細書に開示される一実施形態に係る、選択的RFシールドを有する例示的なショッピングカート容器100を示す。具体的には、図1Aは、収容部のすべての壁の内の一部の壁にシールドを含むショッピング容器100Aを示し、図1Bは、すべての壁にシールドを有するショッピング容器100Bを示す。図示された例では、ショッピング容器100A及び100Bは、ユーザが押す又は引くことができるショッピングカートである。
【0015】
[0019] 図1Aを参照すると、ショッピング容器100Aは、一般に、物品を保管又は保持するための収容部120と、フレーム110と、車輪115(又は他の何らかの運搬手段)と、ショッピング容器100Aを持つ、押す、持ち上げる、又は別様に移動させるためのハンドル105とを備える。一般に、ショッピング容器100Aの具体的な設計は、特定の実装形態に依存して変わり得る。例えば、ショッピング容器100Aは、1以上の追加のハンドル105(又はハンドルなし)、1以上の追加の収容部120(例えば、物品を保持するための第2又は第3の収容部)、異なるサイズ又は形状のフレーム110、及び異なる数の車輪115(又は他の車輪のない運搬手段)などを含み得る。
【0016】
[0020] 図示されているように、ショッピング容器100Aの収容部120は、一般に、物品をその上に置くことができる(例えば、重力に逆らって物品を支持するための)1以上の底部側面(例えば、収容部の底部にある)と、1以上の壁側面と、及び/又は1以上の上部側面(例えば、収容部が蓋を有する場合)と、を含み得る複数の側面を有する。一般に、側面の具体的な存在(又は不在)及び配置は、特定の実装形態に依存して変わり得る。図示された例では、収容部120は、ショッピング容器が使用中に押される意図又は設計された方向によって規定され得る、前壁側面又は前方壁側面(いくつかの実施形態では短手(transverse)側面又は軸方向側面ともいう)と、ユーザがカートを押すときに立つハンドル105の最も近くの側面であり得る、背壁側面、後壁側面又は後方壁側面(いくつかの実施形態では、短手側面又は軸方向側面ともいう)と、2つの横壁側面(いくつかの実施形態では、長手(longitudinal)側面ともいう)とを含む。いくつかの態様では、横壁側面は、意図された運動方向によって規定される、左側面及び右側面ともいう。収容部120は、上部に開口部を含み、ユーザが物品を収容部120に入れたり、物品を収容部120から取り出したりすることを可能にする。
【0017】
[0021] 図示された例では、ショッピング容器100Aの収容部120は、3つの側面にRFシールド130A~130Cを含む(いくつかの態様では、このような側面をブロックされた側面又はシールドされた側面という)。具体的には、RFシールド130は、(RFシールド130Aで)前壁側面を、(RFシールド130Bで)右横壁側面を、(RFシールド130Cで)背壁側面を、カバーしている。収容部120の左横壁側面は、シールドされていない側面125である(いくつかの態様では、これを非ブロックの側面又はブロックされていない側面という)。このようにして、RFは、収容部120の左側面から(又は、上方及び下方から(これらの側面もシールドされていない状態の場合))送信されると収容部120を透過又は貫通することができ得るが、収容部120の右側面、前又は背後から送信された場合は収容部120を透過又は貫通することはできない。すなわち、RFは、RFシールド130によってブロックされ得る。本明細書で使用されるとき、RFを「ブロックする」ことは、一般に、RFを反射することやRFを吸収することなどを含む、RFが空間又は収容部を透過又は通ることを防止する任意の技法又は事象を含み得る。
【0018】
[0022] RFシールド130A~130Cの個別のセグメントとして示されているが、いくつかの実施形態では、RFシールドは、単一の構成要素(例えば、共にボルト留めされた3つのパネル、フラットパネルを折り曲げることによって形成されたモノリシック部品、及び/又は収容部120に巻かれた可撓性メッシュ)として実装されてもよい。
【0019】
[0023] いくつかの実施形態では、ショッピング容器100AのRFシールド130の構成は、対応するRFIDセンサの構成に基づいて選択又は決定される。例えば、ショッピング容器100Aは、容器が(容器のシールドされていない左側面125がセンサに面する状態で)センサの右側から左側に移動されたときに物品をスキャンするように配置されたRFIDセンサと共に使用され得る。
【0020】
[0024] 図1Bを参照すると、ショッピング容器100Bも同様に、物品を保管又は保持するための収容部120と、フレーム110と、車輪115(又は他の何らかの運搬手段)と、ショッピング容器100Bを持つ、押す、持ち上げる、又は別様に移動させるためのハンドル105と、を備える。
【0021】
[0025] 図示されているように、ショッピング容器100Bの収容部120も複数の側面を有し、ショッピング容器100Bの収容部120は、4つの側面にRFシールド130A~130Dを含む(いくつかの態様では、ブロック又はシールドされた側面という)。具体的には、RFシールド130は、収容部120の4つのすべての壁側面をカバーしている。このようにして、RFは、収容部120のいずれかの壁側面から送信されると収容部120を透過又は貫通することができないが、(収容部の開口部を通って)真上から又は(シールドされていなくてよい)真下から送信された場合は収容部120を透過又は貫通することができ得る。
【0022】
[0026] いくつかの実施形態では、ショッピング容器100BのRFシールド130の構成も同様に、対応するRFIDセンサの構成に基づいて選択又は決定される。例えば、ショッピング容器100Bは、容器がセンサの上又は下を移動されたときに上方又は下方から物品をスキャンするように配置されたRFIDセンサと共に使用され得る。
【0023】
[0027] 図2A及び図2Bは、本明細書に開示される一実施形態に係る、選択的RFシールドを有する例示的なショッピングかご容器100を示す。具体的には、図2Aは、収容部のすべての壁の内の一部の壁にシールドを含むショッピング容器100Cを示し、図2Bは、すべての壁にシールドを有するショッピング容器100Dを示す。図示された例では、ショッピング容器100C及び100Dは、ユーザが運ぶことができるショッピングかごである。
【0024】
[0028] 図2Aを参照すると、ショッピング容器100Cは、一般に、物品を保管又は保持するための収容部120と、ショッピング容器100Cを持つ、押す、持ち上げる、又は別様に移動させるための1以上のハンドル105とを備える。一般に、ショッピング容器100Cの具体的な設計は、特定の実装形態に依存して変わり得る。例えば、ショッピング容器100Cは、1以上の追加のハンドル105(又はハンドルなし)や1以上の追加の収容部120(例えば、物品を保持するための第2又は第3の収容部)などを含み得る。
【0025】
[0029] 図示されているように、ショッピング容器100Cの収容部120は、一般に、物品をその上に置くことができる(例えば、重力に逆らって物品を支持するための)1以上の底部側面(例えば、収容部の底部にある)と、1以上の壁側面と、及び/又は1以上の上部側面(例えば、収容部が蓋を有する場合)と、を含み得る複数の側面を有する。一般に、側面の具体的な存在(又は不在)及び配置は、特定の実装形態に依存して変わり得る。図示された例では、収容部120は4つの壁側面を含む。収容部120は、上部に開口部を含み、ユーザが物品を収容部120に入れたり、物品を収容部120から取り出したりすることを可能にする。
【0026】
[0030] いくつかの態様では、収容部120の4つのすべての壁側面は同じであり得る(例えば、ショッピング容器100Cを複数の向きで持ち得るので、前方側面も後方側面もなくてよい)。いくつかの実施形態では、収容部120は、(互いに対向する)2つの長手側面又は軸方向側面と、2つの短手側面とを含む。いくつかの実施形態では、長手側面及び短手側面は、ショッピング容器100Cの規定された向きに基づいて、例えばハンドル105の場所及び/又は向きに基づいて、規定され得る。例えば、長手側面は、(例えば、ショッピング容器100Cが長方形である場合)短手側面よりも長くてよい。いくつかの実施形態では、長手側面及び短手側面は、物品がスキャンされるときにショッピング容器100Cが置かれる向きに基づいて規定され得る。例えば、ショッピング容器100Cは、長手側面の長さよりも狭いコンベヤベルト上に置かれる場合があり得、その結果、ショッピング容器100Cは、短手側面のうちの一方がコンベヤの移動方向に関して前方に面し、長手側面がコンベヤの右側及び左側に向かって面している状態に向けられる必要がある。
【0027】
[0031] 図示された例では、ショッピング容器100Cの収容部120は、2つの側面にRFシールド130A~130Bを含む(いくつかの態様では、これらの側面をブロックされた側面又はシールドされた側面という)。具体的には、RFシールド130は、短手壁側面(例えば、収容部120の前後)をカバーする。収容部120の左右の長手壁側面は、シールドされていない側面125A~125Bである。このようにして、RFは、収容部120の左側面又は右側面から(又は、上方及び下方から(これらの側面もシールドされていない状態の場合))送信されると収容部120を透過又は貫通することができ得るが、収容部120の前又は背後から送信された場合は収容部120を透過又は貫通することはできない。
【0028】
[0032] いくつかの実施形態では、上述のように、ショッピング容器100CのRFシールド130の構成は、対応するRFIDセンサの構成に基づいて選択又は決定される。例えば、ショッピング容器100Cは、容器が(容器のシールドされていない側面125A~125Bのいずれかがセンサに面する状態で)センサの右側から左側に又は左側から右側に移動されたときに物品をスキャンするように配置されたRFIDセンサと共に使用され得る。すなわち、図示のショッピングかごは、前方又は後方に面して置かれ得るので、両方の長手側面は、収容部内の物品がセンサに見えることを確実にするためにシールドされていない状態にされ得る。
【0029】
[0033] 図2Bを参照すると、ショッピング容器100Dも同様に、物品を保管又は保持するための収容部120と、ショッピング容器100Dを持つ、押す、持ち上げる又は別様に移動させるための1以上のハンドル105とを備える。
【0030】
[0034] 図示されているように、ショッピング容器100Dの収容部120も複数の側面を有し、ショッピング容器100Dの収容部120は、4つの側面にRFシールド130A~130Dを含む(いくつかの態様では、これら側面をブロックされた側面又はシールドされた側面という)。具体的には、RFシールド130は、収容部120の4つのすべての壁側面をカバーしている。このようにして、RFは、収容部120のいずれかの壁側面から送信されると収容部120を透過又は貫通することができないが、(収容部の開口部を通って)真上から又は(シールドされていなくてよい)真下から送信された場合は収容部120を透過又は貫通することができ得る。
【0031】
[0035] いくつかの実施形態では、ショッピング容器100DのRFシールド130の構成も同様に、対応するRFIDセンサの構成に基づいて選択又は決定される。例えば、ショッピング容器100Dは、容器がセンサの上又は下を移動されたときに上方又は下方から物品をスキャンするように配置されたRFIDセンサと共に使用され得る。このようにして、ショッピング容器100Dの特定の向きは、スキャン中(底部面が底部に留まる限り)無関係であってよく、ショッピング容器100Dは、スキャンされる任意の好適な向きに置かれてよい(ただし、ショッピング容器100Cは、一般に、シールドされていない長手側面125のうちの一方がセンサに面している状態で置かれる必要がある)。
【0032】
[0036] 概念的に明確にするために、図1A図1B図2A、及び図2Bの図示された例は、RFシールドの具体的な静的構成を示しているが、実施形態において、RFシールドは、一般に、任意の好適な構成で配置され得る。例えば、図示のショッピング容器100A~100Dは、1以上の側面を全体的にカバーするシールドを含むが、いくつかの態様では、1以上の側面が(例えば、側面の一部をカバーするRFシールドで)部分的にシールドされていてもよい。更に、図示のショッピング容器100A~100Dは、上面に開口部を含むが、いくつかの実施形態では、ショッピング容器は、(RFシールドを有する又は有しない)蓋を含んでもよい。例えば、ショッピング容器は、蓋と全側面にあるRFシールドとを含んでよく、その結果、RF放射は、蓋が開けられるまで収容部を透過することができない。
【0033】
[0037] 図3は、本明細書に開示される一実施形態に係る、例示的な取り外し可能RFシールド305を示す。具体的には、図3は、RFシールドを有しないショッピング容器100E(ハンドル105、フレーム110、車輪115、及び収容部120を有する)を示す。すなわち、RFIDセンサからの電波は、いずれの方向からでもショッピング容器100Eの収容部120を透過することができ得る。例えば、ショッピング容器100Eは、従来のショッピングカートであり得る。
【0034】
[0038] 図示されているように、RFシールド305は、ショッピング容器100Eの収容部120に永続的又は一時的に取り付けることができる取り外し可能なシールドであり得る。例えば、RFシールド305は、ショッピング容器100Eの1以上の側面に巻き付けることができる可撓性メッシュや1以上の側面に取り付けることができる1以上のパネルなどを備え得る。いくつかの実施形態では、RFシールド305は、従来のショッピング容器を、自動化されたRFIDベースの物品検出に好適なシールドを含むショッピング容器に変化させることを可能にするように設計され得る。
【0035】
[0039] 一般に、RFシールド305は、様々な技法又は締結具を使用して取り付けられてよく、その結果、RFシールド305の全部分又は一部分を取り付けたり取り外したりすることによって、収容部120の各側面を選択的にブロックしたりブロックしないようにしたりすることができる。例えば、RFシールド305は、上述のように、使用されるRFIDセンサ(1つ又は複数)の具体的な構成に依存して収容部120の1以上の側面に選択的に設置され得る。
【0036】
[0040] 図4は、本明細書に開示される一実施形態に係る、シールドされたRFIDセンサの例示的な環境400を示す。いくつかの実施形態では、上述のように、RFIDセンサ又はリーダは、一般に、いずれの場所のRFIDタグも(タグがセンサの検出範囲内にある限り)感知又は検出することができるという点で、相対的に方向性がなくてよい。そのため、いくつかの実施形態では、システムは、RFIDセンサ(1つ又は複数)の視認性を制限するためにRFシールドを使用することができ、それによって、物品検出を改善し、システムが物品を特定のユーザに関連付けることを可能にする。
【0037】
[0041] 図示された例では、RFシールド415は、RFIDセンサ405を部分的に取り囲むように配置される。上述のように、RFシールド415は、一般に、例えば、導電性(例えば、金属)メッシュ、及びソリッドパネルなど、様々な材料及び構造を備え得る。RFシールド415は、一般に、RFIDセンサ405によって使用される電波410を透過させず、その結果、RFIDセンサ405は、RFシールド415によってブロックされたRFIDタグを検出することはできない。RFシールド415は、一般に、RFIDセンサ405の1以上の側面をカバー又はブロックするが、1以上の他の側面をブロックしないでおくように構成され得る。例えば、RFシールド415は、一端が開いた筒又は箱であってよく、電波410が開口部を介して出入りすることを可能にする。このようにして、RFIDセンサ405は、RFIDタグがこの開口部の前に(例えば、RFIDセンサ405の視線内に)ある場合にのみ、RFIDタグを識別することができ得る。
【0038】
[0042] 図示された実施形態では、RFIDセンサ405は、スキャンシステム425と通信可能に結合される。スキャンシステム425は、一般に、RFIDセンサ405を制御し、及び/又はRFIDセンサ405によって収集された情報を受信する計算システムに対応する。例えば、RFIDセンサ405は、スキャンシステム425に、検出したRFIDタグの任意の一意の識別子を知らせ得る。
【0039】
[0043] いくつかの実施形態では、スキャンシステム425は、上述のように、小売施設内の会計システムなどの、在庫又は物品管理システムの一部である。例えば、スキャンシステムは、ショッピング容器内の特定の物品(1つ又は複数)を(例えば、RFID識別子をUPCにマッピングすることに基づいて)識別し、会計を容易にする又は行うために使用され得る。例えば、スキャンシステム425は、ショッピング容器のユーザを(例えば、顔認識、手動の自己識別、及びユーザのRFIDカードなどの一意の識別子のスキャンなどを使用して)識別し、(例えば、それに応じて自動的に請求するために)検出された物品をユーザのアカウント又はプロファイルに関連付け得る。別の例として、スキャンシステム425は、検出された物品及び/又は価格情報を(例えば、会計場のディスプレイを介して)提示し、ユーザが取り引きを完了することを可能にし得る。
【0040】
[0044] このようにして、スキャンシステム425及びシールドされたRFIDセンサ405は、エラーを大きく低減し、小売環境の効率及び運用性の改善を提供することができる。
【0041】
[0045] 図5は、本明細書に開示される一実施形態に係る、シールドされたRFIDセンサ及び選択的にシールドされたショッピング容器を使用するための例示的な環境500を示す。
【0042】
[0046] 具体的には、図示された例では、(RFシールド415を有する)RFIDセンサ405は、ショッピング容器100A~100C内の物品をスキャン又は検出するように構成される。図示された例では、ショッピング容器100A~100Cは、コンベヤ構成要素505に沿ってRFIDセンサ405を通過するように移動される。一般に、コンベヤ構成要素505は、様々な能動構成要素又は受動構成要素を備え得る。例えば、いくつかの実施形態では、コンベヤ構成要素505は、方向付けられた経路に沿ってショッピング容器100を物理的に移動させるための1以上の能動又は移動構成要素を含む。そのような移動構成要素は、一般に、特定の実装形態に依存して様々な形態をとり得る。例えば、コンベヤ構成要素505は、ショッピング容器100がその上に置かれる1以上の構成要素(例えば、コンベヤベルト又はローラのシステム)を備えたり、ショッピング容器の1以上の構成要素と係合する1以上の構成要素(例えば、容器と係合するプッシャ、プラー、アーム、又は突出部、及び同類のもの)などを備えたり等々してよい。
【0043】
[0047] いくつかの実施形態では、コンベヤ構成要素505は、傾斜した傾斜路などの1以上の受動構成要素を使用して、ショッピング容器100を経路に沿って移動させる(例えば、容器が重力により傾斜路を滑り下りていくことを可能にする)。いくつかの実施形態では、コンベヤ構成要素505は、完全に受動的であってよく、ユーザがショッピング容器100を経路に沿って移動させることを可能にする。例えば、いくつかの実施形態では、コンベヤ構成要素505は、ユーザがショッピング容器100をそれに沿って押す、引く又は運ぶ、規定された経路(例えば、地面の線又は矢印を使用して視覚的に規定されている)であり得る。いくつかの実施形態では、コンベヤ構成要素505は、経路に沿った移動を補助又は強制するための(例えば、ショッピングかごを強制的に、スキャンするための所望の向きにするため、ショッピング容器100がRFIDセンサ405の十分近くにあることを確実にするためなどの)、レールや壁などの物理的なガイドを備える。
【0044】
[0048] 図示された例では、視線510によって示されているように、RFIDセンサ405は、ショッピング容器100B内にあるRFIDタグを検出することができる。しかしながら、RFIDセンサ405の周りにあるRFシールド415及び/又は各ショッピング容器100のRFシールド130に起因して、ショッピング容器100A及び100C内の物品は、RFIDセンサ405によって検出可能ではない。すなわち、ショッピング容器100Bは、RFIDセンサ405の感知位置520にあるが、ショッピング容器100A及び100Cは、それぞれ不感知位置515A及び515Bにある。
【0045】
[0049] 上述のように、RFIDセンサ(例えば、RFIDセンサ405)の感知位置(例えば、感知位置520)は、一般に、ショッピング容器内の物品がRFIDセンサによって検出され得る、ショッピング容器100の位置(場所又はエリアともいう)及び/又は向き(又は向きの範囲)に対応する。図示されているように、ショッピング容器100及び/又は収容部が感知位置520にあるとき、容器のシールドされていない側面125が、RFIDセンサ405に向かって面している(そして、RFシールド415のシールドされていない側面が、感知位置520にある収容部又は容器に向かって面している)。一般に、RFシールド(RFシールド415、RFシールド130、又は両方を含み得る)が、RFIDセンサ405と容器の中身との間にある、ショッピング容器100の任意の位置又は向きを不感知位置という場合がある。
【0046】
[0050] 一般に、ショッピング容器100は、連続的又は断続的に(コンベヤ構成要素505により)RFIDセンサ405を通過するように移動され得る。すなわち、いくつかの実施形態では、各ショッピング容器100は、RFIDセンサ405がその中の物品を識別する間、感知位置520に配置され、ある時間期間にわたり静止した状態にされ得る。他の実施形態では、ショッピング容器100は、連続的に感知位置520を通って移動してよく、RFIDセンサ405は、各容器が通過して移動するときに物品を識別し得る。
【0047】
[0051] ショッピング容器100がコンベヤ構成要素505に沿って移動するシーケンスとして示されているが、いくつかの実施形態では、システムは、静止的なアプローチを使用し得る。例えば、容器がRFIDセンサ405を通過するように移動したときに物品を識別するのではなく、ユーザが、ショッピング容器100を指定エリア内に置き(例えば、カウンタ上のマーキングされた枠の中にショッピングかごを置き)、スキャンが完了するのを待ち、そして物品を持って進み得る。
【0048】
[0052] 本開示の様々な実施形態の説明は、例示を目的として提示されているが、網羅的であることも開示された実施形態に限定されることも意図していない。多くの修正及び変形が、説明された実施形態の範囲及び要旨から逸脱することなしに、当業者には明らかであう。本明細書で使用される専門用語は、実施形態の原理、実際の適用例、若しくは市場で見られる技術に対する技術的改善を最も良く説明するために、又は当業者が本明細書に開示された実施形態を理解することを可能にするために選択されている。
【0049】
[0053] 以上の説明では、本開示において提示された実施形態を参照している。しかしながら、本開示の範囲は、説明された実施形態に限定されるものではない。そうではなく、異なる実施形態に関連するか否かにかかわらず、前述の特徴及び要素の任意の組合せが、企図された実施形態を実装及び実施するように企図されている。更に、本明細書に開示された実施形態は、他の可能な解決手段又は先行技術に対する利点を達成することができるが、特定の利点が所与の実施形態によって達成されるか否かは、本開示の範囲を限定しない。したがって、前述の態様、特徴、実施形態、及び利点は、例示的なものにすぎず、請求項(1つ又は複数)に明記されている場合を除いて、添付の特許請求項の要素とも限定ともみなされない。
【0050】
[0054] 本開示の態様は、全体がハードウェアである実施形態、全体がソフトウェアである実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、又は本明細書で「回路」、「モジュール」、又は「システム」とすべて総称され得るソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形式をとり得る。
【0051】
[0055] 本開示は、システム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品であり得る。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに、本開示の態様を実施させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体(1つ又は複数)を含み得る。
【0052】
[0056] コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用されるための命令を保持及び記憶することができる有形デバイスであり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、これらに限定されないが、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、又は前述の任意の好適な組合せであり得る。コンピュータ可読記憶媒体の更なる例の非網羅的なリストは、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピー(登録商標)ディスク、パンチカード又は命令が記録された溝の中の隆起構造などの機械的符号化デバイス、及び前述のものの任意の好適な組合せを含む。コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書で使用されるとき、それ自体が、電波又は他の自由に伝搬する電磁波、導波路又は他の伝送媒体を通して伝搬する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通る光パルス)、又はワイヤを通して伝送される電気信号などの一時的信号であるとみなされるべきではない。
【0053】
[0057] 本明細書に記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、又は、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、及び/又はワイヤレスネットワークなどのネットワークを介して外部コンピュータ若しくは外部記憶デバイスに、ダウンロードされ得る。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、ワイヤレス伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、及び/又はエッジサーバを備え得る。各コンピューティング/処理デバイス内のネットワークアダプタカード又はネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それらコンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体への記憶のために転送する。
【0054】
[0058] 本開示の動作を実施するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又は、例えば、Smalltalk、或いはC++などのオブジェクト指向プログラミング言語や、「C」プログラミング言語或いは類似したプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1以上のプログラミング言語のうちの任意の組合せで書かれたソースコード若しくはオブジェクトコードのいずれかであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、ユーザのコンピュータ上で全体的に、スタンドアロンソフトウェアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で部分的に、ユーザのコンピュータ上で部分的に且つリモートコンピュータ上で部分的に、又はリモートコンピュータ若しくはサーバ上で全体的に実行され得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む、任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続されてもよいし、又は外部コンピュータに(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)接続が行われてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、プログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はプログラマブル論理アレイ(PLA)を含む電子回路は、本開示の態様を行うために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによってコンピュータ可読プログラム命令を実行して電子回路をパーソナライズし得る。
【0055】
[0059] 本開示の態様は、本明細書では、本開示の実施形態に係る方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図におけるブロックの組合せが、コンピュータ可読プログラム命令によって実装され得ることが理解されよう。
【0056】
[0060] これらのコンピュータ可読プログラム命令が、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されて、機械が生み出されてよく、その結果、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令は、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックに明示された機能/動作を実装するための手段をもたらす。これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/又は他のデバイスに特定の方式で機能するように指示することができるコンピュータ可読記憶媒体にも記憶されてよく、その結果、命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックに明示された機能/動作の態様を実装する命令を含む製造品を備える。
【0057】
[0061] コンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて一連の動作ステップをコンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他のデバイス上で行わせて、コンピュータ実装プロセスが生み出されてよく、その結果、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他のデバイス上で実行される命令は、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックに明示された機能/動作を実装する。
【0058】
[0062] 図におけるフローチャート及びブロック図は、本開示の様々な実施形態に係るシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能、及び動作を例示する。この点に関して、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、明示された論理機能(1つ又は複数)を実装するための1以上の実行可能命令を備える、モジュール、セグメント、又は命令の部分を表し得る。いくつかの代替の実装形態では、ブロックに記載された機能は、図に記載された順序通りではなく生じ得る。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行されてもよいし、又はブロックは、関与する機能に依存して、逆の順序で実行されるときもあってよい。ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャート図におけるブロックの組合せが、明示された機能又は動作を行うか、又は専用ハードウェア及びコンピュータ命令の組合せを実施する専用ハードウェアベースのシステムによって実装され得ることにも留意されたい。
【0059】
[0063] 本開示の実施形態は、クラウドコンピューティングインフラストラクチャを通じてエンドユーザに提供され得る。クラウドコンピューティングは、一般に、ネットワーク上でサービスとしてスケーラブルコンピューティングリソースをプロビジョニングすることを指す。より正式には、クラウドコンピューティングは、コンピューティングリソースと、その基本的な技術的アーキテクチャ(例えば、サーバ、ストレージ、ネットワーク)との間の抽象化を提供するコンピューティング能力として規定されてよく、最小限の管理労力又はサービスプロバイダのやり取りで迅速にプロビジョニング及びリリースすることができる構成可能なコンピューティングリソースの共有プールへの便利なオンデマンドネットワークアクセスを可能にする。したがって、クラウドコンピューティングは、コンピューティングリソースを提供するために使用される基本的な物理的システム(又はこれらのシステムの場所)を気にせずに、ユーザが「クラウド」内の仮想コンピューティングリソース(例えば、ストレージ、データ、アプリケーション、及び更には完全な仮想化コンピューティングシステム)にアクセスすることを可能にする。
【0060】
[0064] 典型的には、クラウドコンピューティングリソースは、ユーザが実際に使用したコンピューティングリソースの分(例えば、ユーザによって消費された記憶空間の量、又はユーザによってインスタンス化された仮想化システムの数)のみ請求される、利用回数制料金でユーザに提供される。ユーザは、クラウドに存在するリソースのいずれかに、いつでも、インターネットにわたりどこからでもアクセスすることができる。本開示のコンテキストでは、ユーザは、クラウド内の利用可能なアプリケーション又は関連データにアクセスし得る。例えば、スキャンシステム425は、クラウド内のコンピューティングシステム上で実行され得る。そうすることにより、ユーザが、クラウドに接続されたネットワーク(例えば、インターネット)に取り付けられたどのコンピューティングシステムからでも、この情報にアクセスすることが可能になる。
【0061】
[0065] 前述の内容は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他の及び更なる実施形態が、その基本的な範囲から逸脱することなしに考案されてよく、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。

図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
【外国語明細書】