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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178253
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】画像読取装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241217BHJP
   B65H 1/04 20060101ALI20241217BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20241217BHJP
   G03B 27/62 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
H04N1/00 567C
H04N1/00 L
B65H1/04 310C
B65H1/04 322
G03G15/00 107
G03B27/62
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024159541
(22)【出願日】2024-09-13
(62)【分割の表示】P 2020200044の分割
【原出願日】2020-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 祥悟
(57)【要約】
【課題】 原稿トレイの第1支持面に対して第2支持面が幅方向に移動可能に設けられた画像読取装置において、原稿の給送時に発生する斜行を抑制する。
【解決手段】 画像読取装置1は、原稿トレイ4と、原稿トレイ4の下方に設けられ、画像を読み取られたシートが排出される排出トレイ5を備えている。原稿トレイ4は、幅方向においてシートの一端側を支持する支持面4aと、支持面4aに対して幅方向に移動することで排出トレイ5の上方の所定領域4dから退避可能に設けられた退避支持面4bと、幅方向に移動可能に設けられた第1規制部41及び第2規制部42を有している。そして、第2規制部42は、退避支持面4b上から支持面4aの下流側支持部4c上まで延設されている。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートが積載される積載部と、
前記積載部に積載されたシートを給送方向に給送する給送手段と、
前記給送手段により給送されたシートの画像を読み取る読取手段と、
前記積載部の下方に設けられ、前記読取手段により画像を読み取られたシートが排出される排出部と、
を備え、
前記積載部は、
シートを支持する第1支持面と、
前記第1支持面と共にシートを支持し、前記第1支持面に対して前記給送方向に垂直な幅方向に移動可能に設けられ、前記第1支持面に対して前記幅方向に移動することで前記排出部の上方の所定領域から退避可能である第2支持面と、
前記幅方向におけるシートの一端が突き当てられる第1規制面を有し、前記第1支持面上に前記幅方向に移動可能に設けられ、前記積載部に積載されたシートの前記幅方向における位置を規制する第1規制部と、
前記幅方向におけるシートの前記一端とは反対側の他端が突き当てられる第2規制面を有し、前記第2支持面に設けられ、前記第2支持面と共に前記幅方向に移動可能であり、
シートの前記幅方向における位置を規制する第2規制部と、
を有し、
前記第1支持面は、前記給送方向において前記所定領域より下流側でシートを支持する下流側支持部を含み、
前記第2規制部は、前記第2規制面の少なくとも一部が前記給送方向において前記下流側支持部上に位置するように設けられていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記第2規制部は、前記第2規制面が前記給送方向において前記第2支持面の上流端から前記下流側支持部の下流端までに位置するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記第2規制部は、前記第2規制面の少なくとも一部が前記下流側支持部上で前記幅方向に移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記積載部は、上方に回動可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記第1規制部は、前記第1支持面に沿った面であり、前記第1支持面及び前記第2支持面と共にシートを支持する第3支持面を有し、
前記第2規制部は、前記第1支持面に沿った面であり、前記第1支持面及び前記第2支持面と共にシートを支持する第4支持面を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記第3支持面は、前記第1支持面の上に重なるように配置され、
前記第4支持面は、前記下流側支持部の上に重なるように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記第3支持面と前記第4支持面の高さは等しいことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記第1規制部と前記第2規制部は、互いに反対方向に連動して移動することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記第1規制部は、直線状に歯が並んだ第1ラック部を有し、
前記第2規制部は、直線状に歯が並んだ第2ラック部を有し、
前記積載部は、前記第1ラック部及び前記第2ラック部と噛み合うように配置されたギアを有し、
前記第1規制部と前記第2規制部は、前記ギアが回転することによって、互いに反対方向に連動して移動することを特徴とする請求項8に記載の画像読取装置。
【請求項10】
前記第1ラック部及び前記ギアは、前記下流側支持部の下方に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の画像読取装置。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像読取装置と、
記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシートの画像を読み取る画像読取装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、ファクシミリ装置、及びデジタル複合機等の画像形成装置は、シートの画像を光学的に読み取る画像読取装置を備えたものが知られている。この種の画像読取装置は、原稿トレイに積載された原稿を1枚ずつ搬送し、搬送されている原稿の画像を読取ユニットにより読み取り、画像が読み取られた原稿を原稿トレイの下方に設けられた排出部に排出するものがある。このような画像読取装置は、原稿トレイの下方に排出部が設けられているため、排出部上の原稿が原稿トレイに隠れてしまう。そのため、特に小サイズの原稿が排出された際に、排出部上の原稿の視認性が悪く、ユーザーが原稿を排出部から取り出す際の操作性が低下していた。
【0003】
そこで、特許文献1では、排出部上の原稿の視認性を向上した画像読取装置が提案されている。特許文献1に記載されている画像読取装置は、原稿トレイが原稿を支持する第1支持面及び第2支持面を有し、第2支持面は第1支持面に対して幅方向に移動可能に設けられている。そして、第2支持面が幅方向に移動して排出部の上方の所定領域から退避することで、ユーザーは第2支持面が退避した所定領域を介して、排出部上の原稿を視認することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-210611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
原稿トレイに積載される原稿は、幅方向に移動可能に設けられた一対の規制部に、幅方向における両端部が突き当てられてセットされる。これにより、給送時に発生する原稿の斜行が抑制される。しかしながら、特許文献1に記載の画像読取装置は、第2支持面に設けられた規制部は、第2支持面上のみに存在している。つまり、原稿トレイの第2支持面より下流側の領域には、規制部が存在していない。そのため、原稿トレイの第2支持面よりも下流側の領域では、原稿の端部が規制されず、原稿の給送時に斜行が発生して読取不良につながる虞があった。
【0006】
本発明は、原稿トレイの第1支持面に対して第2支持面が幅方向に移動可能に設けられた画像読取装置において、原稿の給送時に発生する斜行を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、シートが積載される積載部と、前記積載部に積載されたシートを給送方向に給送する給送手段と、前記給送手段により給送されたシートの画像を読み取る読取手段と、前記積載部の下方に設けられ、前記読取手段により画像を読み取られたシートが排出される排出部と、を備え、前記積載部は、シートを支持する第1支持面と、前記第1支持面と共にシートを支持し、前記第1支持面に対して前記給送方向に垂直な幅方向に移動可能に設けられ、前記第1支持面に対して前記幅方向に移動することで前記排出部の上方の所定領域から退避可能である第2支持面と、前記幅方向におけるシートの一端が突き当てられる第1規制面を有し、前記第1支持面上に前記幅方向に移動可能に設けられ、前記積載部に積載されたシートの前記幅方向における位置を規制する第1規制部と、前記幅方向におけるシートの前記一端とは反対側の他端が突き当てられる第2規制面を有し、前記第2支持面に設けられ、前記第2支持面と共に前記幅方向に移動可能であり、シートの前記幅方向における位置を規制する第2規制部と、を有し、前記第1支持面は、前記給送方向において前記所定領域より下流側でシートを支持する下流側支持部を含み、前記第2規制部は、前記第2規制面の少なくとも一部が前記給送方向において前記下流側支持部上に位置するように設けられていることを特徴とする画像読取装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、原稿トレイの第1支持面に対して第2支持面が幅方向に移動可能に設けられた画像読取装置において、原稿の給送時に発生する斜行を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る画像形成装置の断面図。
図2】本実施形態に係る画像読取装置の断面図。
図3】本実施形態に係る画像読取装置の斜視図。
図4】原稿トレイが上方に回動した状態の画像読取装置の斜視図。
図5】(a)は大サイズの原稿がセットされたときの画像読取装置の斜視図。(b)は大サイズの原稿が排出されたときの画像読取装置の斜視図。
図6】(a)は小サイズの原稿がセットされたときの画像読取装置の斜視図。(b)は小サイズの原稿が排出されたときの画像読取装置の斜視図。
図7】第1サイド規制ガイドを斜め下側から見た斜視図。
図8】原稿トレイの部分断面図。
図9】第2サイド規制ガイドを斜め下側から見た斜視図。
図10】原稿トレイの部分断面図。
図11】(a)は大サイズ原稿がセットされたときの原稿トレイの下面図。(b)は小サイズ原稿がセットされたときの原稿トレイの下面図。
図12】比較例である画像読取装置の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、各図面を通して、同一符号は同一または対応部分を示すものである。
【0011】
<画像形成装置101の概略構成>
まず、図1を用いて、本実施形態の画像形成装置101の概略構成について説明する。
図1は画像形成装置101の概略断面図である。なお、以下では、ユーザーが画像形成装置101に対して各種入力/設定を行う不図示の操作部に臨む位置を画像形成装置101の「手前側」といい、背面側を「奥側」という。つまり、図1は手前側から見た画像形成装置101の内部構成を示したものである。ここで、画像形成装置101は、本発明を適用した画像形成装置の一例に過ぎず、画像読取装置を備えたファクシミリ装置やインクジェットプリンター、複合機なども本発明に係る画像形成装置101に該当する。
【0012】
図1に示すように、画像形成装置101は、画像形成装置本体101Aの上方に、画像読取装置1を備えている。画像読取装置1は、自動原稿搬送装置(Auto Document Feeder、以下ADFとする)2とリーダー3とを備え、原稿Dを光学的に走査して画像情報を読み取る。原稿Dとは、用紙及び封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート等のプラスチックフィルム、布などのシートある。画像読取装置1によって電気信号に変換された画像情報は、画像形成装置本体101Aに設けられた制御部132へと転送される。
【0013】
画像形成装置本体101Aは、記録媒体であるシートPに画像を形成する画像形成手段としての画像形成ユニット133と、画像形成ユニット133にシートPを給送するシート給送部134と、を有している。シート給送部134は、互いに異なるサイズのシートPを収納可能なシート収納部137a、137b、137c、137dを備えている。各シート収納部に収納されたシートPは、ピックアップローラ112によって繰り出され、フィードローラ113a及びリタードローラ113bによって1枚ずつ分離されて、対応する搬送ローラ対131へと受け渡される。そして、シートPは、シート搬送路に沿って配置された複数の搬送ローラ対131に順に受け渡されることで、レジストレーションローラ対136へと搬送される。
【0014】
なお、ユーザーによって手差しトレイ137eに載置されたシートPは、給送ローラ138によって画像形成装置本体101Aの内部に給送され、レジストレーションローラ対136へと搬送される。レジストレーションローラ対136は、シートPの先端を停止させて斜行を補正する。さらにレジストレーションローラ対136は、画像形成ユニット133によるトナー像の形成プロセスである作像動作の進行に合わせてシートPの搬送を再開する。
【0015】
シートPに画像を形成する画像形成ユニット133は、感光体である感光ドラム121を備えた電子写真方式の画像形成ユニットである。感光ドラム121は、シートPの搬送方向に沿って回転可能であり、感光ドラム121の周囲には帯電器118、露光装置123、現像器124、転写帯電器125、分離帯電器126、及びクリーナ127が配置されている。帯電器118は感光ドラム121の表面を一様に帯電させる。露光装置123は画像読取装置1等から入力される画像情報に基づいて感光ドラム121を露光し、感光ドラム121上に静電潜像を形成する。現像器124は、トナーを含む現像剤を収容しており、感光ドラム121に帯電したトナーを供給することで静電潜像をトナー像に現像する。感光ドラム121に担持されたトナー像は、転写帯電器125が形成するバイアス電界により、レジストレーションローラ対136から搬送されるシートPに転写される。トナー像を転写されたシートPは、分離帯電器126が形成するバイアス電界によって感光ドラム121から離間し、定着前搬送部128によって定着部129へ向けて搬送される。なお、シートPに転写されずに感光ドラム121に残留した転写残トナー等の付着物はクリーナ127によって除去され、感光ドラム121は次の作像動作に備える。
【0016】
定着部129に搬送されたシートPは、ローラ対に挟持されて搬送されながら、トナー像の加圧及び加熱を含む定着処理を受ける。これによってトナーが溶融し、その後固着することにより、シートPに画像が定着する。画像出力が完了している場合、定着画像が得られたシートPは、排出ローラ対116を介して、画像形成装置本体101Aの外方に突出した排出トレイ130に排出される。両面印刷においてシートPの裏面に画像を形成する場合、定着部129を通過したシートPは、反転部139によって表面と裏面とを入れ替えられ、両面搬送部140によってレジストレーションローラ対136へと搬送される。そして、画像形成ユニット133によって再び画像を形成されたシートPは、排出トレイ130に排出される。
【0017】
<画像読取装置1の概略構成>
次に、図2を用いて画像読取装置1の概略構成について説明する。図2は画像読取装置1の概略断面図である。上述したように、画像読取装置1は、リーダー3とADF2とを備える。ADF2は、積載部である原稿トレイ4に積載された原稿Dを搬送し、リーダー3により読み取られた原稿Dを排出部である排出トレイ5に排出する。
【0018】
リーダー3は、原稿Dの表面の画像を読み取る第1読取ユニット312を有している。
また、リーダー3の上面には、可視光を透過する透明部材である第1流し読みガラス314及び原稿台ガラス315が設けられている。原稿台ガラス315は、第1流し読みガラス314と副走査方向(図3における矢印316の方向)に並んで配置されている。第1読取ユニット312は、不図示の駆動ベルト等の駆動手段によって駆動されることで、副走査方向に移動可能である。リーダー3は第1読取ユニット312を副走査方向に移動させることにより、原稿台ガラス315に載置された原稿Dの画像を読み取る。また、第1読取ユニット312は、第1読取位置F1にてADF2により搬送される原稿Dの表面の画像を読み取る。ここで、本実施形態における副走査方向とは、第1読取ユニット312が備える複数の受光素子が配列された方向である主走査方向に対して垂直な方向である。
【0019】
ADF2は、原稿Dの裏面の画像を読み取る第2読取ユニット313を有する。第2読取ユニット313は、原稿Dの搬送方向に関して第1読取位置F1より下流側の第2読取位置F2にてADF2により搬送される原稿Dの裏面の画像を読み取る。また、ADF2は、原稿台ガラス315を開放可能とするように、図2における装置奥側に配設された不図示のヒンジ部によりリーダー3に対して回動可能に支持されている。即ち、ADF2が上方に回動して開いた状態では、ユーザーが原稿台ガラス315に対して原稿Dを載置又は除去することが可能となる。さらに、ADF2は、閉じた状態において原稿台ガラス315に載置された原稿Dが移動しないように、不図示の樹脂製プレートによって原稿Dを押圧可能に構成されている。
【0020】
ADF2は、原稿Dが積載される原稿トレイ4と、原稿Dが排出される排出トレイ5とを備えている。また、ADF2は、原稿トレイ4に積載された原稿Dを給送する給送手段としての給送ローラ301と、原稿Dを1枚ずつに分離する分離ローラ対302と、分離された原稿Dを引き抜く第1搬送ローラ対303とを有している。給送ローラ301は、給送方向(矢印318で示す方向)に原稿を給送する。分離ローラ対302によって他の原稿から分離された原稿Dは、第1搬送ローラ対303、第2搬送ローラ対304、第3搬送ローラ対305、第4搬送ローラ対306、第5搬送ローラ対308、及び第6搬送ローラ対310によって順に搬送される。第6搬送ローラ対310の搬送方向における下流には、画像が読み取られた原稿Dを排出トレイ5に排出する排出ローラ対311が配置されている。
【0021】
ADF2は、第4搬送ローラ対306と第5搬送ローラ対308との間の第1流し読みガラス314に対向する位置に、第1プラテンローラ307を備えている。第1プラテンローラ307は、原稿Dの裏面に当接して回転することで、原稿Dの第1流し読みガラス314からの浮き上がりを抑制することが可能なローラ部材である。また、ADF2は、第5搬送ローラ対308と第6搬送ローラ対310との間の第2流し読みガラス317に対向する位置に、第2プラテンローラ309を備えている。第2プラテンローラ309は、原稿Dの表面に当接して回転することで、原稿Dの第2流し読みガラス317からの浮き上がりを抑制することが可能なローラ部材である。
【0022】
次に、画像読取装置1による画像読取動作について説明する。画像読取装置1は、ユーザーによる明示的な操作等に基づいて、流し読みモードと、固定読みモードとのいずれかのモードによって画像読取動作を実行可能である。流し読みモードは、ADF2によって原稿Dを搬送し、第1読取ユニット312及び第2読取ユニット313の読取位置F1、F2を通過させることによって原稿の画像を読み取るモードである。固定読みモードは、第1読取ユニット312を副走査方向に移動させることで、ユーザーにより原稿台ガラス315に載置された原稿の画像を読み取るモードである。
【0023】
流し読みモードの場合、第1読取ユニット312は第1読取位置F1に合わせて、位置P1に固定された状態で原稿の画像を読み取る。原稿トレイ4に載置された原稿Dは、給送ローラ301により給送され、分離ローラ対302の分離ニップ部で1枚ずつに分離される。分離された原稿Dは、第1搬送ローラ対303により引き抜かれた後、第2搬送ローラ対304、第3搬送ローラ対305、及び第4搬送ローラ対306を経由して、第1読取位置F1に到達する。そして、第1読取位置F1において、第1読取ユニット312によって原稿Dの表面が光学的に走査されて画像を読み取られる。
【0024】
第1読取位置F1を通過した原稿Dは、第5搬送ローラ対308を経由して第2読取位置F2に到達する。そして、第2読取位置F2において第2読取ユニット313によって原稿Dの裏面が光学的に走査されて画像を読み取られる。第2読取位置F2を通過した原稿Dは、第6搬送ローラ対310を経由して、排出ローラ対311によって排出トレイ5に排出される。このような読取動作は、原稿トレイ4に設けられた不図示のセンサによって全ての原稿が給送されたことが確認されるまで、繰り返し実行される。なお、本実施形態において、ADF2は第2読取ユニット313を有しており、この第2読取ユニットによって原稿Dの裏面を読み取ることが可能であるが、ADF2は第2読取ユニット313を有していない構成でもよい。ADF2が第2読取ユニットを有していない構成の場合、ADF2は第1読取位置F1で表面の画像を読み取った原稿Dを反転させ、再び第1読取位置F1に搬送する構成とすることで、原稿Dの裏面の画像を読み取る。
【0025】
一方、固定読みモードの場合、第1読取ユニット312が副走査方向において位置P1と位置P2との間で往復移動しながら原稿台ガラス315に載置された原稿を走査することにより、原稿画像が読み取られる。なお、画像形成装置本体101Aの制御部132は、第1読取ユニット312の位置を、不図示のポジションセンサとモータの回転パルス数とにより把握する。固定読みモード及び流し読みモードにおいて、第1読取ユニット312及び第2読取ユニット313によって取得された画像情報は、順次画像形成装置本体101Aの制御部132へと転送される。
【0026】
<原稿トレイ4の構成>
次に、図3乃至図6を用いて原稿トレイ4の構成について説明する。図3は、画像読取装置1の斜視図である。図3に示すように、原稿トレイ4は、原稿を下方から支持する第1支持面としての支持面4aと、第2支持面としての退避支持面4bを有している。退避支持面4bは支持面4aに対して幅方向に移動可能に設けられており、排出トレイ5の上方の所定領域4d(後述する図6(a)参照)から退避することが可能である。図3は、退避支持面4bが所定領域4dから退避していない状態の原稿トレイ4を示している。つまり、図3において、所定領域4dは退避支持面4bが存在している領域である。退避支持面4bが支持面4aに対して幅方向に移動する際、退避支持面4bは支持面4aの下に潜り込むように移動する。ここで、幅方向とは、給送方向(図2の矢印318で示す方向)に対して垂直、且つ積載面4aに沿った方向である。また、支持面4aは、図3における退避支持面4bより給送方向下流側で原稿を支持する下流側支持部4cを含んでいる。
下流側支持部4cは、図3において支持面4aの点線で囲まれた領域であり、所定領域4dより給送方向下流側に位置している部分である。
【0027】
原稿トレイ4は、積載された原稿Dの幅方向における位置を規制する第1規制部41及び第2規制部42を有している。第1規制部41及び第2規制部42は、支持面4aに対して幅方向に移動可能に設けられており、後述する連動機構により幅方向において互いに反対方向に連動して移動する。また、第2規制部42は退避支持面4bに固定されており、第2規制ガイド42は退避支持面4bと共に幅方向に移動する。
【0028】
第1規制部41は、支持面4a及び退避支持面4bと共に原稿を支持する第3支持面としての支持面41aと、原稿の幅方向における奥側の一端が突き当てられる第1規制面としての規制面41bを有している。支持面41aは支持面4aに沿った面であり、規制面41bは支持面41aに垂直な面である。また、第2規制部42は、支持面4a及び退避支持面4bと共に原稿を支持する第4支持面としての支持面42aと、原稿の幅方向における手前側の一端が突き当てられる第2規制面としての規制面42bを有している。つまり、第1規制部41の規制面41bに原稿の幅方向における一端が突き当てられ、第2規制部42の規制面42bには原稿の幅方向において反対側の他端が突き当てられる。支持面42aは支持面4aに沿った面であり、規制面42bは支持面42aに垂直な面である。支持面41a及び支持面42aは支持面4aの上に重なるように配置されており、支持面41aと支持面42aの高さは等しくなっている。
【0029】
また、支持面41aの手前側の端部は、搬送路の中央に近くなるほど低くなるように傾斜している。同様に、支持面42aの奥側の端部は、搬送路の中央に近くなるほど低くなるように傾斜している。支持面41aと支持面42aの端部が傾斜していることにより、ユーザーが原稿を原稿トレイ4に載置した後で第1規制部41及び第2規制部42を内側に移動させた際に、支持面41aと支持面42aが原稿の両端部をすくい上げることができる。これにより、原稿が支持面41a及び支持面42aの端部に引っかかって、原稿に皺が発生することを抑制することが可能である。
【0030】
第2規制部42は、規制面42bが退避支持面4bの上流端から支持面4aの下流側支持部4cの下流端までに位置するように設けられている。そのため、第2支持部42が幅方向に移動する際には、規制面42bの一部は下流側支持部4c上を移動する。第1支持部41の規制面41bは、装置手前側から見たとき、第2支持面42bと重なるように位置している。
【0031】
図4は、原稿トレイ4が上方に回動した状態の画像読取装置1の斜視図である。原稿トレイ4は、幅方向に延びる回動軸10a、10b(後述する図11参照)を回動中心として、上方に回動可能に設けられている。回動軸10a、10bは、原稿トレイ4の装置奥側と手前側にそれぞれ設けられており、ADF2の不図示の丸穴に挿入されている。原稿の読取が完了した後、ユーザーは図4のように原稿トレイ4を上方に回動させることにより、排出トレイ5に排出された原稿を容易に取り出すことが可能となる。
【0032】
ユーザーは原稿トレイ4に原稿をセットする際、原稿の幅に合わせて第1規制部41及び第2規制部42を移動させて、原稿の幅方向における両端部を規制面41b及び規制面42bに突き当てる。これにより、原稿トレイ4に積載された原稿の幅方向における位置が規制され、原稿が給送される際に発生する斜行が抑制される。
【0033】
図5(a)は大サイズの原稿D1が原稿トレイ4にセットされたときの画像読取装置1の斜視図であり、図5(b)は大サイズの原稿D1が排出トレイ5に排出されたときの画像読取装置1の斜視図である。本実施形態において、大サイズの原稿D1はA4サイズ(210[mm]×297[mm])の原稿であり、後述する小サイズの原稿D2は名刺サイズ(55[mm]×91[mm])の原稿である。
【0034】
図5(a)に示すように、ユーザーは原稿トレイ4に大サイズの原稿D1を載置する場合、第1規制部41及び第2規制部42を原稿D1の幅に合わせて移動させる。このとき、原稿D1は奥側が支持面4a及び支持面41aに支持され、手前側が支持面4aの下流側支持部4c及び退避支持面4b、支持面42aに支持された状態となる。この状態において、ユーザーが画像読取装置1に対して読取開始指示を行うと、原稿トレイ4に載置された原稿D1は給送ローラ301により給送され、画像を読み取られた後に排出トレイ5に排出される。図5(b)に示すように、大サイズの原稿D1が排出トレイ5に排出された場合、ユーザーは原稿トレイ4の退避支持面4bより給送方向上流側の切欠き部(支持面4aが存在しない領域)を介して原稿D1を視認することが可能である。
【0035】
図6(a)は小サイズの原稿D2が原稿トレイ4にセットされたときの画像読取装置1の斜視図であり、図6(b)は小サイズの原稿D2が排出トレイ5に排出されたときの画像読取装置1の斜視図である。図6(a)に示すように、ユーザーは原稿トレイ4に小サイズの原稿D2をセットする場合、第1規制部41及び第2規制部42を原稿D2の幅に合わせて幅方向に移動させる。また、このとき小サイズの原稿D2は、支持面41aと支持面42aにより支持されている。図6(a)に示すように、小サイズの原稿D2が原稿トレイ4にセットされたときは、大サイズの原稿D1が原稿トレイ4にセットされた場合に比べ、第1規制部41及び第2規制部42は幅方向における内側に移動される。そして、第2規制部42の移動に伴って、退避支持面4bも支持面4aの下に潜り込むように移動する。その結果、退避支持面4bは排出トレイ5の上方の所定領域4dから退避する。
ここで、所定領域4dは、図6(a)において点線で囲まれた領域である。
【0036】
小サイズの原稿D2を原稿トレイ4にセットした状態で、ユーザーが画像読取装置1に対して読取開始指示を行うと、原稿トレイ4にセットされた原稿D2は給送ローラ301により給送され、画像を読み取られた後に排出トレイ5に排出される。図6(b)に示すように、小サイズの原稿D2が排出トレイ5に排出された場合、ユーザーは所定領域4dを介して原稿D1を視認することが可能である。これにより、ユーザーは排出トレイ5上の小サイズの原稿D2を画像読取装置1の斜め上から見ても確認することができ、小サイズの原稿D2を容易に取り出すことが可能である。
【0037】
<第1規制部41及び第2規制部42の構成>
次に、第1規制部41及び第2規制部42の構成について、図7乃至図11を用いて説明する。図7は、第1規制部41を斜め下側から見た斜視図である。また、図8は原稿トレイ4の断面を装置手前側から見たときの部分断面図である。図7に示すように、第1規制部41の支持面41aの下側には、第1連動部材411が固定部材412により取り付けられている。第1連動部材411には、複数の歯が直線状に並んだラック部411aが形成されている。なお、第1規制部41と第1連動部材411の固定方法としては、固定部材412を用いずに、互いに係合形状を設けて固定してもよい。また、第1規制部41と第1連動部材411は一体に形成されてもよい。
【0038】
第1規制部41の支持面41aの給送方向における下流側端部には、第1規制部が支持面4aから浮き上がることを防止するための引掛部413が形成されている。引掛部413は、支持面41aの給送方向における下流側端部から下方に突出し、さらにその先端が上流側に曲がっているフック形状である。図8に示すように、第1規制部41と第1連動部材411は、支持面4aを挟み込むように取り付けられている。そして、第1規制部41に形成された引掛部413は、支持面4a(下流側支持部4c)の給送方向における下流側端部よりも下流側に突出しており、引掛部413のフック形状の先端が支持面4aの下側に入り込むように位置している。これにより、第1規制部41の給送方向下流端が支持面4aから浮き上がることを抑制できる。また、原稿トレイ4の下側はカバー6により覆われている。
【0039】
図9は、第2規制部42を斜め下側から見た斜視図である。また、図10は原稿トレイ4の断面を装置奥側から見たときの部分断面図である。図9に示すように、第2規制部42の支持面42aの下側には、退避支持面4bを有する第2連動部材421が、2つの固定部材422により取り付けられている。第2連動部材421の上面が退避支持面4bである。第2連動部材421の退避支持面4bの裏側には、複数の歯が直線状に並んだラック部421aが形成されている。なお、第2規制部42と第2連動部材421の固定方法としては、固定部材422を用いずに、互いに係合形状を設けて固定してもよい。また、第2規制部42と第2連動部材421は一体に形成されてもよい。
【0040】
第2規制部42の支持面42aの給送方向における下流側端部には、第2規制部42が支持面4aから浮き上がることを防止するための引掛部423が形成されている。引掛部423は、支持面42aの給送方向における下流側端部から下方に突出し、さらにその先端が上流側に曲がっている、引掛部413と同様のフック形状である。図10に示すように、第2規制部42と第2連動部材421は、支持面4aを挟み込むように取り付けられている。また、第2規制部42に形成された引掛部423は、支持面4aの給送方向における下流側端部よりも下流側に突出しており、引掛部423のフック形状の先端が支持面4aの下側に入り込むように位置している。これにより、第2規制部42が給送方向下流端において、支持面4aから浮き上がることを抑制できる。
【0041】
図11(a)大サイズの原稿D1が原稿トレイ4にセットされた際の原稿トレイ4の下面図であり、図11(b)は小サイズの原稿D2が原稿トレイ4にセットされた際の原稿トレイ4の下面図である。なお、図11において原稿トレイ4のカバー6は省略している。図11(a)に示す状態の原稿トレイ4を上から見た場合、図5(b)に示したように退避支持面4bが上部に露出した状態となっている。また、図11(b)に示す状態の原稿トレイ4を上から見た場合、図6(b)に示したように退避支持面4bは支持面4aの下に潜り込んだ状態となっている。つまり、図11(b)において、退避支持面4bは排出トレイ5の上方の所定領域4dから退避した状態となっている。
【0042】
原稿トレイ4には、ギア7がラック部411a及びラック部421aの両方と噛み合うように設けられている。第1規制部41が第2規制部42に近づくように移動した場合、第1規制部41に取り付けられている第1連動部材411も同方向に移動する。このとき、第1連動部材411のラック部411aと噛み合っているギア7が回転する。そして、第2連動部材421のラック部421aはギア7と噛み合っているため、ギア7が回転することにより第2連動部材421及び第2規制部42は第1規制部41とは反対方向に移動する。また、第2規制部42が第1規制部41に近づくように移動した場合も、第1規制部41は第2規制部42とは反対方向に移動する。このように、第1規制部41と第2規制部42の一方を幅方向に移動させると、他方は反対方向に連動して移動する。これにより、ユーザーは第1規制部41と第2規制部42の一方のみを掴んで動かすだけで、第1規制部41と第2規制部42の両方を原稿幅に合わせて移動させることが可能となる。
【0043】
また、ギア7及び第1連動部材411は、下流側支持部4cの下方に配置されている。
これにより、第1規制部41及び第2規制部42がどの位置にある場合においても、ギア7及び第1連動部材411は原稿トレイ4を上方からは見えないようになっている。
【0044】
次に、図12を用いて比較例である画像読取装置1Bについて説明する。図12は、大サイズの原稿D1が画像読取装置1Bの排出トレイ5に排出されたときの斜視図である。
比較例に係る図12の画像読取装置1Bは、上述した画像読取装置1とは第1規制部41B及び第2規制部42Bの構成のみが異なり、第1規制部41B及び第2規制部42B以外の構成は同様である。画像読取装置1Bの第2規制部42Bは、退避支持面4b上のみに設けられている。つまり、画像読取装置1Bの第2規制部42Bは、支持面4aの下流側支持部4c上には存在しない。このような構成の場合、下流側支持部4c上では原稿の位置が規制されないため、原稿の給送時に斜行が大きくなる。
【0045】
一方で、本実施形態において説明したように、画像読取装置1の第2規制部42は、規制面42bが支持面4aの下流側支持部4c上に位置するように設けられている。そのため、比較例である画像読取装置1Bとは異なり、画像読取装置1の第2規制部42は原稿トレイ4の給送方向における下流側においても原稿の位置を規制することが可能である。
これにより、原稿の給送時に発生する斜行が抑制され、読取不良が発生を低減することが可能である。
【0046】
本実施形態においては、第2規制部42は、規制面42bが給送方向において退避支持面4bの上流端から下流側支持部4cの下流端まで位置するように設けられている。しかし、第2規制部42は、規制面42bの少なくとも一部が支持面4aの下流側支持部4c上に位置するように設けられていればよい。
【符号の説明】
【0047】
101 画像形成装置
1 画像読取装置
2 ADF
3 リーダー
4 原稿トレイ
5 排出トレイ
41 第1規制部
42 第2規制部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートが積載される積載部と、
前記積載部に積載されたシートを給送方向に給送する給送手段と、
前記給送手段により給送されたシートの画像を読み取る読取手段と、
前記積載部の下方に設けられ、前記読取手段により画像を読み取られたシートが排出される排出部と、
を備え、
前記積載部は、
シートを支持する第1支持面と、
前記第1支持面と共にシートを支持する第1位置と、前記第1位置から退避した第2位置と、の間で前記第1支持面に対して前記給送方向に垂直な幅方向に移動可能に設けられ第2支持面と、
前記幅方向におけるシートの一端が突き当てられる第1規制面を有し、前記第1支持面に前記幅方向に移動可能に設けられ、前記積載部に積載されたシートの前記幅方向における位置を規制する第1規制部と、
前記第1規制部に対して固定され、直線状に並んだ歯を有する第1ラック部と、
前記幅方向におけるシートの前記一端とは反対側の他端が突き当てられる第2規制面を有し、前記第2支持面と共に前記幅方向に移動可能であるように前記第2支持面に設けられ、シートの前記幅方向における位置を規制する第2規制部と、
前記第2規制部に対して固定され、直線状に並んだ歯を有する第2ラック部と、
前記第1ラック部及び前記第2ラック部と噛み合うように配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを互いに連動して移動させるギア部と、
を有し、
前記第1支持面は、前記給送方向において前記第2支持面より下流側でシートを支持する下流側支持部を含み、
前記第1ラック部及び前記第2ラック部は、前記第1規制部及び前記第2規制部の位置に関わらず、上方から視て前記下流側支持部によって覆われている、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記第2規制面は、前記給送方向において前記第2支持面の上流端から前記下流側支持部の下流端まで延びて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記第2規制面の少なくとも一部は、前記下流側支持部上で前記幅方向に移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記積載部は、上方に回動可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記第1規制部は、前記第1支持面に沿った面であり、前記第1支持面及び前記第2支持面と共にシートを支持する第3支持面を有し、
前記第2規制部は、前記第1支持面に沿った面であり、前記第1支持面及び前記第2支持面と共にシートを支持する第4支持面を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記第3支持面は、前記第1支持面の上に重なるように配置され、
前記第4支持面は、前記下流側支持部の上に重なるように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記第3支持面と前記第4支持面の高さは等しいことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
請求項1乃至の何れか1項に記載の画像読取装置と、
記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
原稿トレイに積載される原稿は、幅方向に移動可能に設けられた一対の規制部に、幅方向における両端部が突き当てられてセットされる。これにより、給送時に発生する原稿の斜行が抑制される。そこで、第2支持面が退避する原稿トレイにおいて、一対の規制部を連動させる連動部材が上方から見えないようにすることが求められていた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明は、原稿トレイの第1支持面に対して第2支持面が幅方向に移動可能に設けられた画像読取装置において、一対の規制部を連動させる連動部材が上方から見えないようにすることを目的とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の一態様は、シートが積載される積載部と、前記積載部に積載されたシートを給送方向に給送する給送手段と、前記給送手段により給送されたシートの画像を読み取る読取手段と、前記積載部の下方に設けられ、前記読取手段により画像を読み取られたシートが排出される排出部と、を備え、前記積載部は、シートを支持する第1支持面と、前記第1支持面と共にシートを支持する第1位置と、前記第1位置から退避した第2位置と、の間で前記第1支持面に対して前記給送方向に垂直な幅方向に移動可能に設けられ第2支持面と、前記幅方向におけるシートの一端が突き当てられる第1規制面を有し、前記第1支持面に前記幅方向に移動可能に設けられ、前記積載部に積載されたシートの前記幅方向における位置を規制する第1規制部と、前記第1規制部に対して固定され、直線状に並んだ歯を有する第1ラック部と、前記幅方向におけるシートの前記一端とは反対側の他端が突き当てられる第2規制面を有し、前記第2支持面と共に前記幅方向に移動可能であるように前記第2支持面に設けられ、シートの前記幅方向における位置を規制する第2規制部と、前記第2規制部に対して固定され、直線状に並んだ歯を有する第2ラック部と、前記第1ラック部及び前記第2ラック部と噛み合うように配置され、前記第1規制部と前記第2規制部とを互いに連動して移動させるギア部と、を有し、前記第1支持面は、前記給送方向において前記第2支持面より下流側でシートを支持する下流側支持部を含み、前記第1ラック部及び前記第2ラック部は、前記第1規制部及び前記第2規制部の位置に関わらず、上方から視て前記下流側支持部によって覆われている、ことを特徴とする画像読取装置である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明によれば、原稿トレイの第1支持面に対して第2支持面が幅方向に移動可能に設けられた画像読取装置において、一対の規制部を連動させる連動部材が上方から見えないようにすることができる。