(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178279
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】拡張現実システムにおける電磁追跡のための指向性エミッタ/センサ
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0346 20130101AFI20241217BHJP
【FI】
G06F3/0346 424
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024161124
(22)【出願日】2024-09-18
(62)【分割の表示】P 2023174124の分割
【原出願日】2019-09-05
(31)【優先権主張番号】62/727,489
(32)【優先日】2018-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【弁理士】
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】リッチモンド ビー. チャン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】好適な拡張現実システムにおける電磁追跡のための指向性エミッタ/センサを提供すること。
【解決手段】電磁追跡システムは、電磁場パターンによって特徴付けられる電磁場を発生させるように構成される、電磁エミッタと、電磁エミッタに隣接して位置付けられ、修正された電磁場パターンを形成するように構成される、第1の電磁反射体とを含む、ハンドヘルドコントローラを含む。電磁追跡システムはまた、電磁場を感知するように構成される、電磁センサと、着目領域内の電磁場パターンを最適に感知するように構成されたセンサに隣接する、第2の電磁反射体とを含む、頭部搭載型拡張現実ディスプレイを含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステムであって、前記頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステムは、
エミッタ筐体を備えるハンドヘルドコントローラであって、前記エミッタ筐体は、
第1の立方体の第1の角頂点を形成する3つの第1の反射性要素を含む第1の電磁反射体であって、前記第1の電磁反射体は、第1の座標空間を画定し、前記第1の立方体の前記第1の角頂点は、前記第1の座標空間の原点にある、第1の電磁反射体、および、
電磁場を生成するように構成された電磁エミッタであって、前記電磁エミッタは、前記第1の座標空間内の点(1,1,1)に指向される線に沿って位置付けられている、電磁エミッタ
を含む、ハンドヘルドコントローラと、
ヘッドセットであって、前記ヘッドセットは、
右テンプル、
左テンプル、および、
前記右テンプルまたは左テンプルのうちの少なくとも1つの上に搭載されるセンサ筐体であって、前記センサ筐体は、
電磁センサと、
第2の立方体の第2の角頂点を形成する3つの第2の反射性要素を含む第2の電磁反射体と
を備える、センサ筐体
を備える、ヘッドセットと
を備える、頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項2】
前記第1の電磁反射体は、前記第1の座標空間内の点(1,1,1)に指向される前記線に沿ってあるローブを有する修正された電磁場を生成する、請求項1に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項3】
前記電磁場は、初期半値全幅の幅によって特徴付けられ、前記修正された電磁場は、前記初期半値全幅の幅未満の修正された半値全幅の幅によって特徴付けられている、請求項2に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項4】
前記修正された電磁場は、前記電磁場より高いローブ中心における場強度によって特徴付けられている、請求項2に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項5】
電磁放出および感知のタイミングを制御することと、
前記修正された電磁場に基づいて、前記電磁エミッタおよび前記電磁センサの位置および配向をデジタル的に算出することと
を行うように動作可能であるコントローラをさらに備える、請求項2に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項6】
前記コントローラを含む補助ユニットをさらに備える、請求項5に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項7】
前記補助ユニットは、ベルトパックを備える、請求項6に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記ハンドヘルドコントローラと、前記ヘッドセットと、前記補助ユニットとの間に分散されている、請求項6に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項9】
前記センサ筐体は、前記右テンプル上に搭載される、請求項1に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項10】
前記センサ筐体は、前記左テンプル上に搭載される、請求項1に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項11】
前記第2の電磁反射体は、第2の座標空間を画定し、前記第2の立方体の前記第2の角頂点は、前記第2の座標空間の原点にある、請求項1に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項12】
前記3つの第2の反射性要素は、前記電磁エミッタが位置付けられている前記第2の座標空間の象限を画定する、請求項11に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【請求項13】
前記3つの第1の反射性要素は、3つの反射体プレートを備え、前記3つの第2の反射性要素は、3つの付加的反射体プレートを備える、請求項1に記載の頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、その内容が、あらゆる目的のために、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2018年9月5日に出願され、「DIRECTED EMITTER/SENSOR FOR ELECTROMAGNETIC TRACKING IN AUGMENTED REALITY SYSTEMS」と題された、米国仮特許出願第62/727,489号の優先権の利益を主張する。
【0002】
(発明の背景)
現代のコンピューティングおよびディスプレイ技術は、いわゆる「仮想現実(VR)」または「拡張現実(AR)」体験のためのシステムの開発を促進しており、デジタル的に再現された画像またはその一部が、現実であるように見える、もしくはそのように知覚され得る様式で、ユーザに提示される。仮想現実、すなわち、VRシナリオは、典型的には、他の実際の実世界の視覚的入力に対する透過性を伴わずに、デジタルまたは仮想画像情報の提示を伴う。拡張現実、すなわち、ARシナリオは、典型的には、ユーザの周囲の実際の世界の可視化に対する拡張としてのデジタルまたは仮想画像情報の提示を伴う。
【0003】
これらのディスプレイ技術において成された進歩にもかかわらず、当技術分野において、拡張現実システム、特に、ディスプレイシステムに関連する、改良された方法、システム、およびデバイスの必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の要約)
本開示は、仮想現実および/または拡張現実結像ならびに可視化システムに関する。本開示は、概して、仮想現実および/または拡張現実システムにおける電磁追跡に関連する方法およびシステムに関する。より具体的には、本開示の実施形態は、エミッタ(伝送機とも称される)によって伝送される、および/またはセンサ(受信機とも称される)によって受信される、エネルギーを指向し、位置特定プロセスの性能を改良するための方法およびシステムを提供する。いくつかの実施形態では、成形電磁(EM)反射体が、EMエミッタを使用して発生される放出パターン/EMセンサによって受信される受信パターンを修正するために利用される。いくつかの実施形態では、非成形EMパターンは、歪曲を受けやすくあり得、これは、位置および配向を正確に判定するその能力に影響を及ぼし得る。いくつかの実施形態では、成形EM場は、歪曲を最小限にし得、場強度を増加させ得る。結果として、電磁センサの近くの場強度は、増加される。同様に、電磁エミッタの方向における電磁センサの受信能力も、増加される。これらの修正は、改良された位置特定情報、電力消費における改良された効率、EM歪曲における低減、ならびに電磁エミッタおよび/または電磁センサのサイズにおける低減をもたらし得る。本開示は、コンピュータビジョンおよび画像ディスプレイシステムにおける種々の用途に適用可能である。
【0005】
本発明の実施形態によると、電磁追跡システムが、提供される。電磁追跡システムは、電磁場パターンによって特徴付けられる電磁場を発生させるように構成される、電磁エミッタと、電磁エミッタに隣接して位置付けられ、修正された電磁場パターンを形成するように構成される、第1の電磁反射体とを含む、ハンドヘルドコントローラを含む。電磁追跡システムはまた、電磁場を感知するように構成される、電磁センサと、着目領域内の電磁場パターンを最適に感知するように構成された電磁センサに隣接する、第2の電磁反射体とを含む、頭部搭載型拡張現実ディスプレイを含む。
【0006】
本発明の具体的実施形態によると、電磁追跡システムを動作させる方法が、提供される。本方法は、電磁エミッタを使用して、電磁場を発生させることと、第1の電磁反射体を使用して電磁場を反射させ、修正された電磁場パターンを形成することとを含む。本方法はまた、第2の電磁反射体を使用して、修正された電磁場パターンの一部を反射させることと、第2の電磁反射体に隣接する電磁センサを使用して、修正された電磁場パターンの反射された部分を感知することとを含む。
【0007】
多数の利点が、従来の技法に優る本開示の方法によって達成される。例えば、本開示の実施形態は、所定の様式において電磁場強度を増加させる、方法およびシステムを提供する。故に、本システムは、伝送電力を低減させ、コンポーネントサイズを低減させ、EM歪曲を低減または回避し、同等物を行いながら、所望の機能性を達成することができる。本開示のこれらおよび他の実施形態は、その利点および特徴の多くとともに、下記のテキストおよび添付の図と併せて、さらに詳細に説明される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
電磁追跡システムであって、
ハンドヘルドコントローラであって、
電磁場パターンによって特徴付けられる電磁場を発生させるように構成された電磁エミッタと、
前記電磁エミッタに隣接して位置付けられ、修正された電磁場パターンを形成するように構成されている、第1の電磁反射体と
を含む、ハンドヘルドコントローラと、
頭部搭載型拡張現実ディスプレイであって、
前記修正された電磁場パターンを感知するように構成された電磁センサと、
着目領域内の前記修正された電磁場パターンを感知するように構成された前記電磁センサに隣接する、第2の電磁反射体と
を含む、頭部搭載型拡張現実ディスプレイと
を備える、電磁追跡システム。
(項目2)
電磁放出および感知のタイミングを制御することと、
前記修正された電磁場パターンに基づいて、前記電磁エミッタおよび前記電磁センサの位置および配向をデジタル的に算出することと
を行うように動作可能であるコントローラをさらに備える、項目1に記載の電磁追跡システム。
(項目3)
前記コントローラを含む補助ユニットをさらに備える、項目2に記載の電磁追跡システム。
(項目4)
前記補助ユニットは、ベルトパックを備える、項目3に記載の電磁追跡システム。
(項目5)
前記コントローラは、前記ハンドヘルドコントローラと、前記頭部搭載型拡張現実ディスプレイと、前記補助ユニットとの間に分散されている、項目3に記載の電磁追跡システム。
(項目6)
前記電磁場パターンは、初期半値全幅の幅によって特徴付けられ、前記修正された電磁場パターンは、前記初期半値全幅の幅未満の修正された半値全幅の幅によって特徴付けられている、項目1に記載の電磁追跡システム。
(項目7)
前記修正された電磁場パターンは、前記電磁場パターンより高いローブ中心における場強度によって特徴付けられている、項目6に記載の電磁追跡システム。
(項目8)
前記電磁エミッタおよび前記電磁センサは、x-軸と整合された平行プレートを含み、前記電磁場は、負のz-軸および正のz-軸に沿って延在し、前記修正された電磁場パターンは、前記正のz-軸に沿ってのみ延在している、項目1に記載の電磁追跡システム。(項目9)
前記第1の電磁反射体または前記第2の電磁反射体のうちの少なくとも1つは、2つ以上の反射体プレートを備える、項目1に記載の電磁追跡システム。
(項目10)
前記2つ以上の反射体プレートは、頂点において継合されている、項目9に記載の電磁追跡システム。
(項目11)
前記2つ以上の反射体プレートは、立方体の角頂点を画定する3つの反射体プレートを備える、項目9に記載の電磁追跡システム。
(項目12)
前記第1の電磁反射体または前記第2の電磁反射体のうちの少なくとも1つは、単一反射体要素を備える、項目1に記載の電磁追跡システム。
(項目13)
電磁追跡システムを動作させる方法であって、前記方法は、
電磁エミッタを使用して、電磁場を発生させることと、
第1の電磁反射体を使用して前記電磁場を反射させ、修正された電磁場パターンを形成することと、
第2の電磁反射体を使用して、前記修正された電磁場パターンの一部を反射させることと、
前記第2の電磁反射体に隣接する電磁センサを使用して、前記修正された電磁場パターンの前記反射された部分を感知することと
を含む、方法。
(項目14)
前記電磁エミッタは、ハンドヘルドコントローラ内に配置され、前記電磁センサは、頭部搭載型拡張現実ディスプレイ内に配置されている、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記第1の電磁反射体は、前記電磁エミッタに隣接して位置付けられている、項目13に記載の方法。
(項目16)
前記電磁場を発生させることおよび前記修正された電磁場パターンの前記反射された部分を感知することのタイミングを制御することと、
前記修正された電磁場パターンに基づいて、前記電磁エミッタおよび前記電磁センサの位置および配向をデジタル的に算出することと
をさらに含む、項目13に記載の方法。
(項目17)
前記第1の電磁反射体または前記第2の電磁反射体のうちの少なくとも1つは、2つ以上の反射体プレートを備える、項目13に記載の方法。
(項目18)
前記2つ以上の反射体プレートは、頂点において継合されている、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記2つ以上の反射体プレートは、立方体の角頂点を画定する3つの反射体プレートを備える、項目17に記載の方法。
(項目20)
前記第1の電磁反射体または前記第2の電磁反射体のうちの少なくとも1つは、単一反射体要素を備える、項目13に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、いくつかの実施形態による、電磁(EM)追跡システムの系統図を図式的に図示する。
【0009】
【
図2】
図2は、いくつかの実施形態による、電磁追跡システムの機能を説明する、フローチャートである。
【0010】
【
図3】
図3は、いくつかの実施形態による、拡張現実(AR)システムとともに組み込まれる、電磁追跡システムを図式的に図示する。
【0011】
【
図4】
図4は、いくつかの実施形態による、ARデバイスのコンテキストにおける、電磁追跡システムの機能を説明する、フローチャートである。
【0012】
【
図5】
図5は、いくつかの実施形態による、電磁エミッタおよび対応する電磁場線の平面図である。
【0013】
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態による、2辺反射体を組み込む、電磁エミッタと、対応する電磁場線の平面図である。
【0014】
【
図7】
図7は、いくつかの実施形態による、セグメント化された反射体を組み込む、電磁エミッタと、対応する電磁場線の平面図である。
【0015】
【
図8】
図8は、いくつかの実施形態による、3辺反射体を組み込む、電磁エミッタと、対応する電磁場線の平面図である。
【0016】
【
図9】
図9は、いくつかの実施形態による、半球反射体を組み込む、電磁エミッタと、対応する電磁場線の平面図である。
【0017】
【
図10A】
図10Aは、いくつかの実施形態による、3辺反射体を組み込む、電磁エミッタと、ハンドヘルドコントローラの統合を図示する、斜視図である。
【0018】
【
図10B】
図10Bは、いくつかの実施形態による、3辺反射体を組み込む、電磁センサと、ヘッドセットの統合を図示する、斜視図である。
【0019】
【0020】
【
図11】
図11は、本発明の実施形態による、統合された反射体を組み込む、電磁追跡システムを動作させる方法を図示する、簡略化されたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(特定的実施形態の詳細な説明)
拡張現実(AR)システムでは、ARシステムは、ユーザと双方向性であるように設計されることができる。実施例として、ユーザは、ユーザがARシステムと相互作用するために利用し得る、トーテムとも称される、ハンドヘルドコントローラを提供されてもよい。故に、ユーザによって装着される、ヘッドセットまたはARヘッドセットとも称される、頭部装着型ディスプレイシステムを含む、ARシステムの他の要素に対するトーテムの位置および配向(例えば、6自由度(DOF)姿勢)を判定することが可能であることが有用である。
【0022】
高精度位置特定を達成するための1つのアプローチは、例えば、ユーザのARヘッドセット、ベルトパック、および/または他の補助デバイス(例えば、トーテム、触知デバイス、ゲーム用器具等)上に方略的に設置される、電磁場センサと結合される、電磁場エミッタによって放出される、電磁(EM)場の使用を伴い得る。電磁追跡システムは、典型的には、少なくとも1つの電磁場エミッタ(概して、「エミッタ」と称される)と、少なくとも1つの電磁場センサ(概して、「センサ」と称される)とを含む。エミッタは、ARヘッドセットのユーザの環境内に既知の空間(および/または時間的)分布を有する、電磁場を発生させる。センサは、発生された電磁場をセンサの場所において測定する。発生された電磁場の分布のこれらの測定および知識に基づいて、エミッタに対するセンサの姿勢(例えば、位置および/または配向)が、判定されることができる。故に、センサおよび/またはエミッタが取り付けられる、オブジェクトの姿勢が、判定されることができる。すなわち、センサおよびエミッタの相対的位置が、判定され得る。
【0023】
ここで
図1を参照すると、電磁追跡システムの例示的系統図が、図示される。いくつかの実施形態では、電磁追跡システムは、既知の電磁場を放出するように構成される、1つ以上の電磁場エミッタ102(概して、「エミッタ102」と称される)を含む。
図1に示されるように、エミッタ102は、電力をエミッタ102に提供するために、電力供給源110(例えば、電流、バッテリ等)に結合されてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、エミッタ102は、電磁場を発生させる、いくつかのコイル(例えば、相互に垂直に位置付けられ、場をX、Y、およびZ方向に生成する、少なくとも3つのコイル)を含む。本電磁場は、座標空間(例えば、X-Y-Zデカルト座標空間)を確立するために使用される。これは、システムが、既知の電磁場に関連して電磁センサ104a、104bの位置(例えば、(X、Y、Z)位置)をマッピングし、電磁センサ104a、104bの位置および/または配向を判定することを可能にする。いくつかの実施形態では、電磁センサ104a、104b(概して、「センサ」104と称される)は、1つ以上の実オブジェクトに取り付けられてもよい。センサ104は、その中に電流が、電磁場、例えば、エミッタ102によって放出される電磁場を通して誘発され得る、コイルを含んでもよい。センサ104は、電磁場、例えば、エミッタ102によって放出される電磁場からの入射電磁束を捕捉するように位置付けられる/配向される、立方体または他のコンテナ等の小構造内でともに結合される、コイルまたはループ(例えば、相互に垂直に位置付けられる少なくとも3つのコイル)を含んでもよく、これらのコイルを通して誘発される電流を比較し、相互に対するコイルの相対的位置および配向を把握することによって、エミッタ102に対するセンサ104の相対的位置および配向が、計算され得る。
【0025】
センサ104に動作可能に結合される、コイルおよび慣性測定ユニット(「IMU」)コンポーネントの挙動に関する1つ以上のパラメータが、エミッタ102が結合される、座標系に対するセンサ104(およびそれが取り付けられるオブジェクト)の位置および/または配向を検出するために測定されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサ104が、座標空間内のセンサ104のそれぞれの位置および配向を検出するために、エミッタ102に関連して使用されてもよい。電磁追跡システムは、3つの方向(例えば、X、Y、およびZ方向)と、さらに、2つまたは3つの配向角度とにおける位置を提供してもよい。いくつかの実施形態では、IMUの測定は、センサ104の位置および配向を判定するために、コイルの測定と比較されてもよい。いくつかの実施形態では、電磁(EM)データおよびIMUデータは両方とも、カメラ、深度センサ、および他のセンサ等の種々の他のデータソースとともに、位置および配向を判定するために組み合わせられてもよい。本情報は、コントローラ106に伝送されてもよい(例えば、無線通信、Bluetooth(登録商標)等)。いくつかの実施形態では、姿勢(または位置および配向)は、従来のシステムでは、比較的に高リフレッシュレートにおいて報告され得る。従来、電磁場エミッタが、テーブル、手術台、壁、または天井等の比較的に安定し、大きいオブジェクトに結合され、1つ以上のセンサが、医療デバイス、ハンドヘルドゲーム用コンポーネント、または同等物等のより小さいオブジェクトに結合される。代替として、
図3を参照して下記に説明されるように、電磁追跡システムの種々の特徴が、より安定したグローバル座標系に対する空間内を移動する2つのオブジェクト間の位置および/または配向における変化またはデルタが追跡され得る、構成を生成するために採用されてもよい。換言すると、構成は、電磁追跡システムの変動が、頭部搭載型コンポーネントとハンドヘルドコンポーネントとの間の位置および配向デルタ(変化)を追跡するために利用され得る一方、(例えば、ユーザにローカルの部屋環境の)グローバル座標系に対する頭部姿勢が、システムの頭部搭載型コンポーネントに結合され得る、外向き捕捉カメラを使用して、同時位置特定およびマッピング(「SLAM」)技法等によって別様に判定される、
図3に示されるようなものである。
【0026】
コントローラ106は、エミッタ102を制御してもよく、また、センサ104からのデータを捕捉してもよい。システムの種々のコンポーネントは、任意の電気機械的または無線/Bluetooth(登録商標)手段を通して、相互に結合されてもよいことを理解されたい。コントローラ106はまた、既知の電磁場に関するデータおよび電磁場に関連した座標空間を含んでもよい。本情報は、次いで、既知の電磁場に対応する座標空間に関連して、センサ104の位置および配向を検出するために使用される。
【0027】
電磁追跡システムの1つの利点は、それらが、最小限の待ち時間を伴って、高分解能の高度に再現可能な追跡結果を生成することである。加えて、電磁追跡システムは、必ずしも、光学追跡器に依拠せず、ユーザの視線内にないセンサ/オブジェクトも、容易に追跡され得る。
【0028】
電磁場vの強度は、コイルエミッタ(例えば、エミッタ102)からの距離rの三次関数として降下することを理解されたい。したがって、アルゴリズムが、エミッタ102から離れた距離に基づいて使用されてもよい。コントローラ106は、そのようなアルゴリズムを用いて、エミッタ102から離れた可変距離におけるセンサ104の位置および配向を判定するように構成されてもよい。センサ104がエミッタ102からより遠く離れるように移動するにつれた電磁場の強度の急減少を前提として、正確度、効率、および短待ち時間の観点からの最良結果は、より近い距離において達成され得る。典型的電磁追跡システムでは、エミッタは、電流(例えば、プラグイン電力供給源)によって給電され、センサは、エミッタの20フィート半径内に位置する。センサとエミッタとの間の半径が小さいほど、AR用途を含む、多くの用途において、より望ましくあり得る。
【0029】
ここで
図2を参照すると、いくつかの実施形態による、電磁追跡システムの機能を説明する、例示的フローチャートが、簡単に説明される。202では、既知の電磁場が、放出される。いくつかの実施形態では、電磁場エミッタが、電磁場を発生させてもよい。例えば、電磁場エミッタの各コイルは、電磁場を1つの方向(例えば、X、YまたはZ)に発生させてもよい。電磁場は、恣意的波形を伴って発生されてもよい。いくつかの実施形態では、軸のそれぞれに沿った電磁場成分は、他の方向に沿った他の電磁場成分と若干異なる周波数において発振し得る。204では、電磁場に対応する座標空間が、随意に、判定されてもよい。例えば、コントローラは、電磁場に基づいて、エミッタおよび/またはセンサの周囲の座標空間を自動的に判定してもよい。いくつかの実施形態では、座標空間は、方法の本段階において判定されなくてもよい。206では、センサ(既知のオブジェクトに取り付けられてもよい)におけるコイルの挙動が、検出されてもよい。例えば、コイルにおいて誘発される電流が、計算されてもよい。いくつかの実施形態では、コイルの回転または任意の他の定量化可能挙動が、追跡および測定されてもよい。208では、本挙動は、エミッタに対するセンサおよび/または既知のオブジェクト(例えば、センサを含む、ARヘッドセット)もしくはその逆の位置または配向を検出するために使用されてもよい。例えば、コントローラ106は、センサにおけるコイルの挙動と種々の位置または配向を相関させる、マッピングテーブルを調べてもよい。これらの計算に基づいて、座標空間内の位置が、センサおよび/またはエミッタの配向とともに、判定されてもよい。
【0030】
ARシステムのコンテキストでは、電磁追跡システムの1つ以上のコンポーネントは、モバイルコンポーネント(例えば、エミッタおよびセンサ)の正確な追跡を促進するように修正される必要があり得る。上記に説明されるように、ユーザの頭部姿勢および配向を追跡することが、多くのAR用途において望ましくあり得る。ユーザの頭部姿勢および配向の正確な判定は、ARシステムが、適切な/関連仮想コンテンツをユーザに表示することを可能にする。例えば、仮想場面は、実建物の背後に隠れている仮想モンスターを含んでもよい。建物に関連したユーザの頭部の姿勢および配向に応じて、仮想モンスターのビューは、現実的AR体験が提供されるように、修正される必要があり得る。または、仮想コンテンツと相互作用する、トーテム、触知デバイス、もしくはある他の手段の位置および/または配向は、ユーザがARシステムと相互作用することを可能にする際に重要であり得る。例えば、多くのゲーム用途では、ARシステムは、仮想コンテンツに関連して実オブジェクトの位置および配向を検出することができる。または、仮想インターフェースを表示するとき、トーテム、ユーザの手、触知デバイス、もしくはARシステムとの相互作用のために構成される、任意の他の実オブジェクトの位置は、システムが、コマンド、相互作用、および同等物を理解するために、表示される仮想インターフェースに関連して把握されることができる。光学追跡および他の方法を含む、いくつかの位置特定方法は、長待ち時間および低分解能問題に悩まされ得、これは、仮想コンテンツのレンダリングを多くのAR用途において困難にする。
【0031】
いくつかの実施形態では、
図1および2に関連して議論される、電磁追跡システムは、ARシステムが、放出される電磁場に関連して1つ以上のオブジェクトの位置および配向を検出するように適合されてもよい。典型的電磁追跡システムは、大きく嵩張る電磁エミッタ(例えば、
図1における102)を有する傾向にあり、これは、例えば、トーテムを伴う、頭部搭載型ARデバイスにとって問題となる。しかしながら、(例えば、ミリメートル範囲内の)より小さい電磁エミッタが、ARシステムのコンテキストにおいて、既知の電磁場を放出するために使用されてもよい。
【0032】
ここで
図3を参照すると、電磁追跡システムが、示されるように、電磁場エミッタ302(概して、「エミッタ302」と称される)がハンドヘルドコントローラ306(概して、「コントローラ306」と称される)の一部として組み込まれた状態において、ARシステムとともに組み込まれてもよい。コントローラ306は、ARヘッドセット301(またはベルトパック370)に対して独立して移動可能であることができる。例えば、コントローラ306は、ユーザの手に保持されることができる、またはコントローラ306は、ユーザの手もしくは腕に搭載され得る(例えば、リングまたはブレスレットとして、もしくはユーザによって装着されるグローブの一部として)。いくつかの実施形態では、コントローラ306は、例えば、ゲーム用シナリオにおいて使用される(例えば、多自由度コントローラ)、または豊かなユーザ体験をAR環境内に提供する、もしくはユーザがARシステムと相互作用することを可能にする、トーテムであってもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ306は、触知デバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、エミッタ302は、ベルトパック370の一部として組み込まれてもよい。コントローラ306は、そのエミッタ302に給電する、バッテリ310または他の電力供給源を含んでもよい。エミッタ302はまた、他のコンポーネントに対するエミッタ302の位置付けおよび/または配向を判定することを補助するように構成される、IMU350コンポーネントを含む、またはそれに結合されてもよいことを理解されたい。これは、特に、エミッタ302および電磁場センサ304(概して、「センサ304」と称される)の両方が、モバイル式である場合、有利であり得る。エミッタ302を、
図3の実施形態に示されるように、ベルトパック307ではなく、コントローラ306内に設置することは、エミッタ302が、ベルトパック370におけるリソースに関して競合せず、むしろ、コントローラ306におけるその独自のバッテリソースを使用することを確実にすることに役立つ。いくつかの実施形態では、エミッタ302は、ARヘッドセット301上に配置されることができ、センサ304は、コントローラ306またはベルトパック370上に配置されることができる。したがって、本発明の実施形態は、コントローラ306が、ハンドヘルドユニットとして実装され、他の実施形態では、コントローラが、ARヘッドセット301内に実装され、付加的実施形態では、コントローラが、補助ユニット、例えば、ベルトパック307内に実装される、実装を提供する。さらに、コントローラ306が単一デバイス内に実装される、実装に加え、コントローラおよび付帯する物理的コンポーネントの機能は、複数のデバイス、例えば、コントローラ306、ARヘッドセット301、および/またはベルトパック307等の補助ユニットを横断して分散されることができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、センサ304は、ARヘッドセット301上の1つ以上の場所上に、1つ以上のIMUまたは付加的電磁束捕捉コイル308等の他の感知デバイスとともに設置されてもよい。例えば、
図3に示されるように、センサ304、308は、ARヘッドセット301の片側または両側上に設置されてもよい。センサ304、308は、かなり小型であるように工作され得る(かつある場合には、あまり敏感ではない場合がある)ため、複数のセンサ304、308を有することは、効率および精度を改良し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサはまた、ベルトパック370またはユーザの身体の任意の他の部分上に設置されてもよい。センサ304、308は、無線で、例えば、Bluetooth(登録商標)を通して、センサ304、308(およびそれが取り付けられるARヘッドセット301)の姿勢および配向を判定する、コンピューティング装置に通信してもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置は、ベルトパック370に常駐してもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置は、ARヘッドセット301またはコントローラ306に常駐してもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置は、ひいては、マッピングデータベース330(例えば、マッピングデータベース、クラウドリソース、パス可能世界モデル、座標空間、および同等物)を含み、姿勢を検出し、実オブジェクトおよび/または仮想オブジェクトの座標を判定してもよく、クラウドリソースおよびパス可能世界モデルに接続さえしてもよい。コントローラ306は、ある実施形態では、電磁エミッタおよび電磁センサの位置ならびに配向が修正された電磁場パターンからの場に基づいて算出されるように、電磁エミッタによる電磁放出および電磁センサによる感知のタイミングを制御することが可能である。いくつかの実施形態では、電磁エミッタの位置および配向は、電磁センサに対して算出される。他の実施形態では、電磁センサの位置および配向は、電磁エミッタに対して算出される。いくつかの実施形態では、電磁エミッタおよび電磁センサの位置および配向が、算出される。
【0034】
上記に説明されるように、いくつかの電磁エミッタは、ARデバイスにとって嵩張りすぎ得る。したがって、エミッタは、従来的システムより小さいコンポーネント(例えば、コイル)を使用して、コンパクトであるように工作され得る。しかしながら、電磁場の強度がエミッタから離れる距離の三次関数として減少することを前提として、センサ304とエミッタ302との間の半径が小さいほど(例えば、約3~3.5フィート)、
図1に詳述されるもの等の従来的システムと比較して、電力消費を低減させ得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、本側面は、1つ以上の実施形態においてコントローラ306およびエミッタ302に給電し得る、バッテリ310の寿命を延長させるために利用されてもよい。いくつかの実施形態では、本側面は、電磁場をエミッタ302において発生させるコイルのサイズを低減させるために利用されてもよい。しかしながら、同一強度の電磁場を得るために、電力は、増加される必要があり得る。これは、コントローラ306にコンパクトに嵌合し得る、コンパクトなエミッタ302を可能にする。
【0036】
いくつかの他の変更が、ARデバイスのための電磁追跡システムを使用するときに行われてもよい。本姿勢報告レートは、かなり良好であるが、ARシステムは、さらにより効率的姿勢報告レートを要求し得る。この目的を達成するために、IMUベースの姿勢追跡が、(加えて、または代替として)使用されてもよい。有利なこととして、IMUは、姿勢検出プロセスの効率を増加させるために、可能な限り安定したままであり得る。IMUは、それらが最大50~100ミリ秒安定したままであるように工作されてもよい。いくつかの実施形態は、姿勢更新が10~20Hzのレートで報告されることを可能にし得る、外側姿勢推定器モジュールを利用してもよい(例えば、IMUは、経時的にドリフトし得る)ことを理解されたい。IMUを合理的レートで安定した状態に保つことによって、姿勢更新のレートは、10~20Hzまで劇的に減少され得る(従来的システムにおけるより高い周波数と比較して)。
【0037】
電磁追跡システムが、例えば、10%デューティサイクルで起動され得る(例えば、100ミリ秒毎にグラウンドトゥルースに関してピングのみを行う)場合、ARシステムは、電力を保存し得る。これは、電磁追跡システムが、100ミリ秒のうち10ミリ秒ウェークアップし、姿勢推定を発生させることを意味し得る。これは、直接、電力消費節約に転換され得、これは、ひいては、ARデバイス(例えば、ARヘッドセット301および/またはコントローラ306)のサイズ、バッテリ寿命、およびコストに影響を及ぼし得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、デューティサイクルにおける本低減は、
図3に図示されるように、1つのみのコントローラ306ではなく、2つのコントローラ306(図示せず)を提供することによって、方略的に利用されてもよい。例えば、ユーザは、2つのコントローラ306および同等物を要求する、ゲームをプレーしている場合がある。または、マルチユーザゲームでは、2人のユーザは、ゲームをプレーするために、その独自のコントローラ306を有してもよい。1つではなく、2つのコントローラ306(例えば、手毎の対称コントローラ)が、使用されるとき、コントローラ306は、オフセットデューティサイクルで動作してもよい。同一概念はまた、マルチプレーヤゲームをプレーしている2人の異なるユーザによって利用される、コントローラ306にも適用され得る。
【0039】
ここで
図4を参照すると、ARデバイスのコンテキストにおける、電磁追跡システムを説明する、例示的フローチャートが、説明される。402では、ポータブル(例えば、ハンドヘルド)コントローラ(例えば、コントローラ306)が、電磁場を放出する。例えば、エミッタ302が、電磁場を放出する。404では、電磁センサ(ヘッドセット、ベルトパック等上に設置される)が、電磁場を検出する。例えば、センサ304、308が、電磁場を検出する。406では、ARヘッドセット/ベルトパックの姿勢(例えば、位置または配向)が、センサにおけるコイル/IMUの挙動に基づいて判定される。例えば、ARヘッドセット301/ベルトパック370が、センサ304および/またはIMUならびにコイル308の挙動に基づいて、ARヘッドセット301/ベルトパック370の姿勢を判定する。408では、姿勢情報が、コンピューティング装置に伝達される。例えば、姿勢情報は、ARヘッドセット301および/またはベルトパック370内のコンピューティング装置に伝達される。410では、随意に、マッピングデータベースが、(例えば、ヘッドセット/ベルトの姿勢に関して判定された)実世界座標と仮想世界座標を相関させるために調べられてもよい。例えば、マッピングデータベース330が、実世界座標と仮想世界座標を相関させるために調べられてもよい。412では、仮想コンテンツが、ARヘッドセットに送達され、ユーザに表示されてもよい(例えば、本明細書に説明される明視野ディスプレイを介して)。例えば、仮想コンテンツは、ARヘッドセット301に送達され、ユーザに表示されてもよい。上記に説明されるフローチャートは、例証的目的のためだけのものであって、限定として読まれるべきではないことを理解されたい。
【0040】
有利なこととして、
図3において概略されたものに類似する電磁追跡システムを使用することは、姿勢追跡(例えば、頭部位置および配向、トーテムおよび他のコントローラの位置ならびに配向)を有効にする。これは、ARシステムが、光学追跡技法と比較して、より高い正確度および非常に短い待ち時間を伴って、(少なくとも部分的に、判定された姿勢に基づいて)仮想コンテンツを投影することを可能にする。さらに、これは、ARシステムが、高正確度、(例えば、バッテリ210による)低電力消費、短待ち時間、および同等物を伴って、ユーザ入力デバイス(例えば、コントローラ306)を追跡することを可能にする。
【0041】
図5は、いくつかの実施形態による、電磁エミッタおよび対応する電磁場線の平面図である。
図5に図示されるように、電磁エミッタ510(概して、「エミッタ510」と称される)によって放出される電磁場線520は、エミッタ510によって作成された極を接続する線と略平行である、x-方向に沿って、エミッタ510の内部領域を通して通過する、閉ループを形成する。
図5に図示されるように、エミッタ510によって発生された電磁場は、正および負のz-方向の両方に等しく延在する。
【0042】
図3に関して上記に説明されるように、使用の間、エミッタ510(例えば、
図3におけるエミッタ302)によって確立される電磁場は、所望の位置特定情報を提供するために、センサ304(例えば、
図3におけるセンサ304)において検出されるであろう。伝送される電磁場は、正および負のz-方向の両方にエミッタ510から離れるように延在するため、エミッタ510からセンサへの方向に対向する方向に指向されるエネルギーは、利用されず、システム効率を損なわせないであろう。
【0043】
いくつかの実施形態では、
図6-9の略図は、時変電磁場の有限要素分析に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、エミッタおよび/またはセンサのコイルもしくはその近くにおける種々の形状ならびに構成の反射体の追加は、着目領域(ROI)内のエミッタからのおよび/またはセンサにおける電磁線の強度を増加させ得る。ROIは、ARまたはVRシステム内の運動が、主に、アクティブである場所であり得る。説明は、エミッタに関するが、類似反射体が、ROI内のセンサの受信を増加させるために、センサに適用されてもよい。
図6は、いくつかの実施形態による、2辺反射体を組み込む、電磁エミッタと、対応する電磁場線の平面図である。
図6では、x-z平面にある電磁場線のみが、明確性の目的のために図示されるが、当業者によって、3次元ローブパターンが存在するであろうことが理解されるであろう。
図8に関連して下記により完全に議論されるように、
図6に図示される設計は、3次元の中に延在されることができる。
【0044】
図6を参照すると、2つの反射性要素、すなわち、第1の反射性要素620および第2の反射性要素622が、エミッタ510に隣接して位置付けられており、それによって、統合された反射体とも称される、統合された電磁反射体を提供する。エミッタ510は、エミッタのコイルを通して通過する電磁場が、x-軸と整合されるように配向される。第1の反射性要素620は、x-軸に対して所定の角度、例えば、135°の角度で配向され、第2の反射性要素622は、x-軸に対して所定の角度、例えば、45°の角度で配向される。換言すると、第1の反射性要素620は、x-z平面において測定された-1の傾きを有する対角線と整合され、第2の反射性要素622は、x-z平面において測定された+1の傾きを有する対角線と整合される。
図6に図示されるように、第1の反射性要素620および第2の反射性要素622は、エミッタ510の中点に位置付けられる、頂点630において継合される。
【0045】
第1の反射性要素620および第2の反射性要素622は、エミッタ510が動作する周波数(例えば、27kHz~40kHz、例えば、35kHz)において高度に伝導性である、材料を使用して加工される。いくつかの実施形態では、高度に伝導性の金属プレート、例えば、2mm厚銅プレートが、反射性要素620、622を形成するために利用されることができる。いくつかの実施形態では、高度に伝導性の材料でコーティングされた基板が、基板上にコーティングされた伝導性材料の電気性質と併せて、基板(例えば、プラスチック)の機械的性質を利用するために採用されてもよい。当業者に明白となるであろうように、第1の反射性要素620および第2の反射性要素622を加工するために利用される材料は、必要に応じて、本明細書に説明される他の反射性要素にも適用可能である。当業者は、多くの変形例、修正、および代替を認識するであろう。
【0046】
第1の反射性要素620および第2の反射性要素622は、負のz-方向に確立されるであろう、電磁場を反射させるため、電磁場線610は、正のz-方向に沿って配向される単一ローブを形成する。電磁エネルギーが単一ローブ内に存在する結果として、エミッタ510に対して正のz-軸に沿って位置付けられる電磁場センサ(例えば、センサ304)は、エミッタ510から所与の距離においてより強い電磁場を検出し、それによって、システム性能を改良するであろう。
【0047】
さらに、電磁場線610は、所与のローブ幅に関するより高い強度場によって特徴付けられる。
図6を参照すると、反射性要素620および622の存在は、電磁場線610の圧縮をもたらし、それによって、より高い強度場を生成する。最大場強度の半分によって特徴付けられる、電磁場線610の幅は、電磁場の半値全幅として定義される。
図6に図示されるように、最大場強度の半分の強度を有する、電磁場線610に関して、幅は、Wに等しい。故に、修正された電磁場パターンと称され得る、
図6に図示されるローブパターンの半値全幅は、Wである。これは、第1の反射性要素620および第2の反射性要素622の不在下、エミッタによって生成された電磁場と比較されることができる。反射性要素620および622の不在下では、電磁場線610は、大面積にわたって延在し、Wより大きい半値全幅によって特徴付けられ、これは、ROI640内のより弱い強度場ならびに非ROI面積内の望ましくないEMエネルギーに対応する。故に、従来的エミッタによって発生された従来的電磁場パターンは、初期半値全幅の幅によって特徴付けられるであろうが、いくつかの実施形態では、反射性要素620および622等の反射性構造を利用することは、初期半値全幅の幅未満である、修正された半値全幅の幅によって特徴付けられるであろう、修正された電磁場パターンを発生させるであろう。換言すると、ROI640内の電磁場線は、より高い強度場を有する。
図6を参照すると、反射性要素620および622の存在は、反射性要素620および622が存在しないときのオリジナルのものに加え、電磁場線の反射をもたらす。これは、事実上、反射性要素620および622を伴わないROI640内のオリジナル場よりはるかに高い強度場を伴う、修正された場パターンを生成する。これは、
図5に図示されたような反射性要素620、622の不在下でエミッタによって生成された電磁場と比較されることができる。反射性要素620、622の不在下では、電磁場線610は、大面積にわたって延在し、ROI640内の場の強度は、有意に低減されるであろう。故に、
図5に示されるように、従来的エミッタによって発生された従来的電磁場パターンは、
図5に示されるように、そのエネルギー場をROI640内だけではなく、また、非ROI面積内にも場を分布させるであろう。反射性要素620および622等の反射性要素を利用することは、ROI640内に集中されるであろう、修正された電磁場パターンを発生させるであろう。修正されたパターンでは、電磁線が最小限である領域内の金属によって引き起こされる歪曲は、最小となるであろう。したがって、反射性要素620および622は、エミッタのコイルおよびセンサのコイルを反射性要素620および622の他側上の金属によって引き起こされる歪曲から遮蔽する。
図6に示されるようなそのような構成ならびに
図7-9上のものに関して、コントローラ106は、修正された場パターンに基づいて、位置および配向を算出することが可能であり得る。
【0048】
図7は、いくつかの実施形態による、セグメント化された反射体を組み込む、電磁エミッタと、対応する電磁場線の平面図である。セグメント化された反射体720は、エミッタ510の片側に隣接して設置される。セグメント化された反射体720は、第1の遠位反射性要素722と、中心反射性要素724と、第2の遠位反射性要素726とを含む。セグメント化された反射体720の要素は、負のz-方向に確立されるであろう、電磁場を反射させるため、電磁場線710は、正のz-方向に沿って配向される単一ローブを形成する。寸法、例えば、反射性要素720、724、726の長さ、ならびに第1の遠位反射性要素722と中心反射性要素724との間の角度、ならびに第2の遠位反射性要素726と中心反射性要素724との間の角度は、電磁場線710の分布を制御するように選択されることができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、中心反射性要素724の長さは、x-方向におけるエミッタ510の長さに等しく、遠位反射性要素722、726と中心反射性要素724との間の角度は両方とも、45°である。遠位反射性要素722、726の長さは、中心反射性要素724の長さの関数として選択されることができる。当業者に明白となるであろうように、遠位反射性要素722、726の長さの増加は、電磁場が電磁場パターンの中心線に対向する遠位反射性要素722、726の背後の領域内にあまり存在しない結果をもたらし得る。しかしながら、遠位反射性要素722、726の長さの増加は、増加されたシステム重量およびコストをもたらし得る。同様に、中心反射性要素724と対の遠位反射性要素722、726との間の角度は、特定の用途の必要に応じて、変動されることができる。したがって、45°の等角が、
図7に図示されるが、実施形態は、本実装に限定されず、他の角度を伴う構成もまた、利用されることができる。さらに、角度は、等しくある必要はなく、異なり得る。当業者は、多くの変形例、修正、および代替を認識するであろう。
【0050】
図8は、いくつかの実施形態による、3辺反射体を組み込む、電磁エミッタと、対応する電磁場線の平面図である。
図8では、x-z平面にある電磁場線のみが、明確性の目的のために図示されるが、当業者によって、3次元ローブパターンが、ローブの中心が、x-軸に直交する方向に、x-z平面に対して45°の角度で、電磁エミッタから離れるように延在する状態において、存在するであろうことが理解されるであろう。
【0051】
図8を参照すると、3つの反射性要素が、図示される。第1の反射性要素812および第2の反射性要素814が、エミッタ510に隣接して位置付けられる。x-z平面にある、第3の反射性要素816が、破線によって図示される。
図8に図示される実施形態では、3つの反射性要素812、814、816は、相互に直交し、立方体構造の1/2を形成し、3つの反射性要素の交点は、立方体の角頂点を形成する。エミッタ510は、
図6に図示される配向に対して45°で配向される。故に、エミッタ510のプレートは、本実施形態では、x-軸に対して45°で配向される。
【0052】
第1の反射性要素620、第2の反射性要素622、および第3の反射性要素816は、負のz-方向および正のy-方向に確立されるであろう、電磁場を反射させるため、電磁場線810は、正のz-方向および負のy-方向に沿って図の平面外に配向される単一ローブを形成する。いくつかの実施形態では、半立方体構成における反射性要素812、814、816の存在は、最大8倍の効率増加および最大8分の1の電力消費低減をもたらす。代替として、エミッタ510のサイズは、所与の効率/電力消費に関して低減されることができる。さらに、いくつかの実施形態では、エミッタ510のサイズは、改良された効率/電力消費性能を達成しながら、低減される。当業者は、多くの変形例、修正、および代替を認識するであろう。
【0053】
図9は、いくつかの実施形態による、半球反射体を組み込む、電磁エミッタと、対応する電磁場線の平面図である。
図9では、x-z平面にある、半球反射体920の一部は、円弧として図示される。z-軸の周囲の図示される円弧の回転は、半球反射体の半球形状を画定するであろうことを理解されたい。半球反射体920は、負のz-方向に確立されるであろう、電磁場を反射させるため、電磁場線910は、正のz-方向に沿って配向される単一ローブを形成する。
【0054】
図10Aは、いくつかの実施形態による、3辺反射体を組み込む、電磁エミッタと、ハンドヘルドコントローラの統合を図示する、斜視図である。
図10Aを参照すると、ハンドヘルドコントローラ1000は、3辺角立方体反射体1020と統合される、電磁エミッタ1010(概して、「エミッタ1010」と称される)を含む。本実施例では、反射体の3辺は、それぞれ、以下の平面、すなわち、x-z平面における第1の辺1022、x-y平面における第2の辺1024、およびy-z平面における第3の辺1026にある。3辺角立方体反射体1020による、エミッタ1010によって発生された電磁場の反射は、エミッタ1010によって生成された3次元ローブパターンの中心が、各軸が2つの反射体の交点に対応する、3辺角立方体反射体の3つの軸まで等距離の主線の方向における3つの反射体平面の交点から離れる方向と整合される、ベクトル1030と整合される結果をもたらす。
図10Aに図示されるように、ベクトル1030は、3次元ローブパターンの中心に対応する、x-y-z座標空間内の点(1、1、1)に指向される線に沿ったx-y-z座標空間の原点から指向される。そのような3辺角立方体反射体が、センサに適用されると、センサが、ROIに向かって向けられるであろう、主線に沿って、最も効果的に感知することを可能にするであろう。
【0055】
典型的使用では、ハンドヘルドコントローラ1000は、ユーザの正面に位置付けられ、表面1050は、ユーザの頭部およびユーザによって装着されるARヘッドセットに向かって向けられる線に略直交する。表面1050およびユーザの頭部を接続する線ならびに表面1050に対する法線は、ベクトル1030と略平行である。結果として、エミッタ1010によって発生された電磁場の向上された指向性は、ベクトル1030に沿ってより強い場を生成するため、より強い場が、ユーザの頭部およびユーザによって装着されるARヘッドセットの近傍において生成される。同様に、下記の
図10Bに関連して説明されるように、ヘッドセットは、最大受信が、エミッタが存在することが予期される、ROI内で生じるであろうように構成される、対応する3辺角立方体反射体(または本明細書に説明されるような他の好適な統合された反射体)を伴う、センサを含むことができる。結果として、改良されたシステム性能が、反射性要素を利用しない実装に関連して提供される。
【0056】
図10Bは、いくつかの実施形態による、3辺反射体を組み込む、電磁センサと、ヘッドセットの統合を図示する、斜視図である。
図10Bに図示されるように、ARヘッドセット301は、いくつかの実施形態では、ARヘッドセット301の右のテンプルの下方に搭載される、センサ筐体1075を含む。
図10Cは、
図10Bに図示されるセンサ筐体1075の拡大図を図示する、斜視図である。センサ筐体1075は、3辺角立方体反射体1072と統合される、電磁センサ1070(概して、「センサ1070」と称される)を含む。3辺角立方体反射体による、センサ1070によって受信された電磁場の反射は、センサ1070によって受信された3次元ローブパターンの中心が、各軸が2つの反射体の交点に対応する、3辺角立方体反射体の3つの軸まで等距離の主線の方向に3つの反射体平面の交点から離れるように向いている方向に沿って配向される、ベクトル1074と整合される結果をもたらす。
図10Bに図示されるように、ベクトル1074は、3次元ローブパターンの中心に対応する、x-y-z座標空間内の点(1、1、1)に指向される線に沿ってx-y-z座標空間の原点から指向される。
図10Bに図示されるx-y-z座標空間は、明確性の目的のために、
図10Aに図示されるものと異なることに留意されたい。
図10Bに図示されるように、3辺角立方体反射体1072をセンサ1070に適用することによって、センサ1070が、エミッタに向かって向けられるであろう主線に沿って、最も効果的に感知することを可能にする。
【0057】
典型的使用では、
図10Aに図示されるハンドヘルドコントローラ1000は、ユーザの頭部の正面かつ下方に位置付けられるため、センサ筐体1075においてエミッタから受信された電磁場は、3辺角立方体反射体1072の存在によって向上されるであろう。センサ1070に隣接する3辺角立方体反射体1072の位置は、センサ1070によって受信される電磁場の向上された指向性をもたらす。結果として、ハンドヘルドコントローラ1000およびARヘッドセット301を接続する線に沿って増加されたセンサの感度が、達成される。したがって、センサ1070は、ハンドヘルドコントローラの近傍に生成された電磁場に対して増加された感度を有する。結果として、改良されたシステム性能が、反射性要素を利用しない実装に関連して提供される。
【0058】
図11は、本発明の実施形態による、統合された反射体を組み込む、電磁追跡システムを動作させる方法を図示する、簡略化されたフローチャートである。電磁追跡システムが1つ以上の統合された電磁反射体を組み込む、方法1100は、電磁エミッタを使用して、電磁場を発生させること(1100)を含む。電磁エミッタは、ハンドヘルドコントローラと、コントローラを含み得る、補助ユニットと、頭部搭載型拡張現実ディスプレイとを含む、電磁追跡システムの1つの要素である、ハンドヘルドコントローラ内に配置されることができる。統合された電磁反射体は、エミッタおよび/またはセンサのいずれかとともに利用されることができ、本明細書の
図6-9に図示される統合された電磁反射体のいずれかであることができる。
【0059】
本方法はまた、第1の電磁反射体を使用して、電磁場を反射させ、修正された電磁場パターンを形成すること(1112)を含む。第1の電磁反射体は、電磁エミッタに隣接して位置付けられることができる。第1の電磁反射体は、頂点において継合され得る、2つ以上の反射体プレートを含む、種々の幾何学的性質を伴う、反射性要素を含むことができる。他の実施形態では、3つの反射体プレートが、立方体の角頂点を画定するように利用および配列される。代替実施形態では、第1の電磁反射体は、単一反射体要素として形成される。実施例として、単一反射体要素は、
図7に関連して議論および図示されるようなセグメント化された反射体、または
図9に関連して議論および図示されるような半球反射体であることができる。
【0060】
本方法はさらに、第2の電磁反射体を使用して、修正された電磁場パターンの一部を反射させること(1114)と、第2の電磁反射体に隣接する電磁センサを使用して、修正された電磁場パターンの反射された部分を感知すること(1116)とを含む。コントローラを利用して、本方法はさらに、電磁場の発生および修正された電磁場の反射された部分の感知のタイミングを制御することと、修正された電磁場パターンに基づいて、電磁エミッタおよび電磁センサの位置および配向をデジタル的に算出することとを含んでもよい。
【0061】
図11に図示される具体的ステップは、本発明の実施形態による、統合された反射体を組み込む、電磁エミッタを動作させる、特定の方法を提供することを理解されたい。ステップの他のシーケンスもまた、代替実施形態に従って実施されてもよい。例えば、本発明の代替実施形態は、上記に概略されたステップを異なる順序で実施してもよい。さらに、
図11に図示される個々のステップは、個々のステップの必要に応じて種々のシーケンスで実施され得る、複数のサブステップを含んでもよい。さらに、付加的ステップが、特定の用途に応じて、追加または除去されてもよい。当業者は、多くの変形例、修正、および代替を認識するであろう。
【0062】
また、本明細書に説明される実施例および実施形態は、例証目的のみのためのものであって、それに照らして、種々の修正または変更が、当業者に示唆され、本願の精神および権限および添付の請求項の範囲内に含まれることを理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部搭載型拡張現実ディスプレイシステムを動作させる方法であって、前記方法は、
ハンドヘルドコントローラ内に位置付けられた電磁エミッタを使用して、電磁場を発生させることと、
修正された電磁場を形成するために、前記電磁エミッタに隣接して位置付けられた第1の電磁反射体を使用して、前記電磁場を反射させることであって、
前記第1の電磁反射体は、第1の座標空間を画定し、第1の立方体の第1の角頂点は、前記第1の座標空間の原点にあり、
前記電磁エミッタは、前記第1の座標空間内の点(1,1,1)に指向される線に沿って位置付けられている、ことと、
ヘッドセット内に位置付けられた第2の電磁反射体を使用して、前記修正された電磁場の部分を反射させることと、
前記第2の電磁反射体に隣接して位置付けられた電磁センサによって、前記修正された電磁場の反射された前記部分を検出することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記電磁場は、初期半値全幅によって特徴付けられ、前記修正された電磁場は、前記初期半値全幅未満の修正された半値全幅によって特徴付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記修正された電磁場は、前記電磁場より高いローブ中心における場強度によって特徴付けられている、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
センサ筐体が、前記ヘッドセットの右テンプルに搭載されている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記センサ筐体は、前記第2の電磁反射体が修正された電磁場の高い強度ローブの予想される場所によって定義される着目領域に向けられるように、位置付けられている、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記修正された電磁場は、前記第1の座標空間内の点(1,1,1)に指向される線に沿ってあるローブを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の電磁反射体および前記第2の電磁反射体のそれぞれは、3つの第1の反射性要素および3つの第2の反射性要素をそれぞれ含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記3つの第2の反射性要素は、前記電磁エミッタが位置付けられている第2の座標空間の象限を画定する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の電磁反射体は、第2の座標空間を画定し、第2の立方体の第2の角頂点は、前記第2の座標空間の原点にある、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
電磁放出および感知のタイミングを制御することと、
前記修正された電磁場に基づいて、前記電磁エミッタおよび前記電磁センサの位置および配向をデジタル的に算出することと
を行うために、コントローラを使用することを、さらに含む、請求項1に記載の方法。