(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178298
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】管体封止及び切断装置
(51)【国際特許分類】
B65B 51/10 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
B65B51/10 W
B65B51/10 N
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024162179
(22)【出願日】2024-09-19
(62)【分割の表示】P 2021556645の分割
【原出願日】2020-03-19
(31)【優先権主張番号】62/820,372
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518119928
【氏名又は名称】ドーバー・モーション・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】ケラー キャメロン
(72)【発明者】
【氏名】ニール ロバート アリスター
(57)【要約】 (修正有)
【課題】改善された管体封止および切断を可能とする装置を提供する
【解決手段】管体封止装置100は、管体封止端を有する封止アイロン1と、管体クランプ端14を有する隔離シュラウド2とを含み、封止アイロンは、少なくとも部分的に隔離シュラウドの中に配置される。装置は、切断細部を有するアンビル5と、アンビルと隔離シュラウドの管体クランプ端との間に配置された付着防止膜3とをさらに含む。封止アイロン及び隔離シュラウドは、付着防止膜とアンビルとの間に位置する封止される管体に向かって前進するように構成される。管体クランプ端は、付着防止膜を介して管体をクランプするように構成される。封止アイロンは、管体に向かって前進して、付着防止膜を介して管体を切断細部に接して溶融及び封止するように構成される。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛性管体を封止するための管体封止装置であって、
管体封止端を含む封止アイロンと、
管体クランプ端を含み、前記封止アイロンが少なくとも部分的に内部に配置される隔離シュラウドと、
切断細部を含むアンビルと、
前記アンビルと前記隔離シュラウドの前記管体クランプ端との間に配置される付着防止膜と、
を備え、
前記封止アイロン及び前記隔離シュラウドは、前記付着防止膜と前記アンビルとの間に位置する、封止される前記剛性管体に向かって前進するように構成され、
前記管体クランプ端は、前記付着防止膜を介して前記剛性管体をクランプするように構成され、
前記封止アイロンは、前記剛性管体に向かって前進して、前記付着防止膜を介して、前記剛性管体を前記切断細部に対して溶融及び封止するように構成され、
前記封止アイロンの前記管体封止端は階段状であり、前記隔離シュラウドの前記管体クランプ端は前記階段状の部分に対応する狭い部分を有し、前記階段状部分と前記狭い部分が係合するように構成され、前記封止アイロンと前記隔離シュラウドが一体になって前記剛性管体を封止するように構成されている、管体封止装置。
【請求項2】
前記封止アイロン及び前記隔離シュラウドは、前記剛性管体の封止後に、前記付着防止膜から離れて後退するように構成される、請求項1に記載の管体封止装置。
【請求項3】
前記封止アイロン及び前記隔離シュラウドは、前記付着防止膜から離れて後退する際及び前記付着防止膜に向かって前進する際に、一緒に移動するように構成されている、請求項2に記載の管体封止装置。
【請求項4】
前記封止アイロン及び前記隔離シュラウドは、前記付着防止膜から離れて後退する際及び前記付着防止膜に向かって前進する際に、相対移動するように構成されている、請求項2に記載の管体封止装置。
【請求項5】
前記アンビルは、当該アンビルと前記付着防止膜との間の前記剛性管体の装填を可能にするよう作動可能に構成されたドアに取り付けられる、請求項2に記載の管体封止装置。
【請求項6】
前記切断細部は、前記剛性管体の材料の薄肉化を引き起こす隆起部として構成される、請求項1に記載の管体封止装置。
【請求項7】
前記付着防止膜は、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)及びポリイミドフイルムの一方から構成される、請求項1に記載の管体封止装置。
【請求項8】
前記封止アイロンは、前記付着防止膜に向かって前進する場合に、100℃から200℃の間の温度になるように構成される、請求項2に記載の管体封止装置。
【請求項9】
前記封止アイロンは、6から30秒の間で前記付着防止膜に接触するように構成される、請求項2に記載の管体封止装置。
【請求項10】
前記封止アイロンは、80Nから200Nの間の力で前記付着防止膜に接触するように構成される、請求項2に記載の管体封止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、2019年3月19日出願の米国仮出願番号62/820,372の最先の出願日の利益を主張するものであり、その開示内容は引用により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
本開示の実施形態は、バイオプロセシング、細胞療法、及び再生医療製造で用いる機器に関する。この機器は、典型的には、機能的に閉じた使い捨てセットの中で様々な媒体を操作して処理するためのバルブ、ポンプ、及び他の装置を使用することが必要な様々な処理を自動化して制御するように設計される。この機器は、最も一般的には薬物製造工場の中のクリーンルームの中で作動する。
【0003】
多くの処理に関して、無菌で封止して媒体、産物、QC(品質管理)サンプルを隔離するために、又は単純に使い捨てのための簡単な管理及び準備のために大型のより複雑なセットをより小さなサブセットに分解するために、管体を分離する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
以下、本発明の実施形態の非限定的な例を示す添付図面を参照して、本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1A】実施形態の非限定的な実施例による、開始位置での管体封止及び切断装置の断面図である。
【
図1B】
図1Aの管体封止及び切断装置であり、封止サイクルが始まっている。
【
図1C】
図1Aの管体封止及び切断装置であり、封止が始まっている。
【
図1D】
図1Aの管体封止及び切断装置であり、封止部の固化及び切断(又は、分離しやすい箇所に対する管体の薄肉化)が始まっている。
【
図1E】
図1Aの管体封止及び切断装置であり、封止及び切断又は分離か完了している。
【
図2】バッグ充填用途での管体封止及び切断装置の概略図である。
【
図3A】開放位置でのドアを備える待機/管体装填位置での管体封止及び切断装置の他の例示的な実施形態の断面図である。
【
図3B】
図3Aの管体封止及び切断装置の封止及び切断位置での断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
管体の封止及び切断を自動化することで実現することができる著しい利点及びリスク低減がある。封止及び無菌分離の操作を行うのに利用できる機器は、以下の範囲の欠点を有する。
・費用がかかる(すなわち、切断毎の出費及び/又は消耗(例えば、無菌分離装置、クランプスリーブ、Clipster(商標)無菌管体分離システム))。
・作動又は適用に時間がかかる。
・危険である(例えば、クランプスリーブカッター、切断クランプスリーブは、多くの場合、追加の保護カバー構成要素の適用を必要とすると見込まれる鋭いコーナーを作り出す)。
・機器を作動させて封止を作り出して分離を実現するために相当の管体の長さ及び/又は管体の周りの空間を必要とする。
・携帯装置でなければ、非手動/非電池式装置(AC電源、圧縮空気)のためのサービスを必要とする。
・管体材料に対する制約(すなわち、RF(無線周波数)シーラーのみが極性材料、例えばPVC、EVAを含む管体上で機能する)。
・管体寸法に対する制約(すなわち、外形及び壁厚)。
・流体で満たされた管体を安全かつ確実に封止する能力(例えば、RF管体シーラーは、液体で満たされた管体を封止する場合にアークをなし、管体内の流体が接地して管体壁のピン孔につながる可能性がある)。
【0007】
本開示の実施形態の特に機器の要素に組み込まれる場合の可能性のある利点は、現在の利用可能な管体封止及び切断選択肢の多くの複数の欠点に対処することができる。利点は以下の通りである。
・ハサミ又は他の鋭利なもの(これらは、多くの場合、封止された管体を分離するために使用されるがオペレータに対して生体汚染の可能性に関する特別なリスクをもたらす)を必要とすることなく一貫した管体の封止及び分離をもたらす信頼性のある封止及び切断プロセス。
・動作パラメータ及び僅かな構成の変更でもって様々な管体材料及び寸法での封止及び切断操作を行う能力。
・比較的迅速な封止及び切断サイクル時間。
・オペレータを保護するのに必要な予防対策を伴ってプラットホームに組み込むこと。
・可能性のある管体長さの最短化を可能にする管体封止及び切断機器のぴったりした統合。これは、最もコンパクトでコスト効果が高い使い捨てセットを可能にし、場合によっては、低減された媒体損失(すなわち廃棄)及び最大の性能(すなわち、正確な流体送出制御/供給)をもたらすことができる。
・オペレータの相互作用を最小にする自動化。
・封止及び切断毎の有意なコストがない(消耗品を使用する技術の場合と同様に)。
【0008】
従って、本開示の実施形態は、改善された管体封止及び切断装置をこの従来の機器に組み込む。これらの実施形態は、迅速な封止及び切断サイクル時間を実現するが、強固かつ再現可能な封止及び切断を維持する。また、これらの実施形態は、体系的にオペレータを危険な熱にさらすこと及び管体の破壊を回避するが、これらは、現在の一部の分離方法のリスクであり、プロセス漏洩及び可能性のある生産ロス又はバッチロスにさえつながる可能性がある。
【0009】
電気的に加熱された封止アイロンは、多くの場合、熱可塑性材料で形成された管体を封止するために使用される。一般的に、封止アイロンは、管体の材料がアイロンに付着して残留物が残るのを避けるために付着防止コーティングを有する。このような装置が管体封止に使用される場合、これらは同様に手動操作される。これは、管体を装填及び装填解除するための、及び後続の溶着に悪影響を与えないように残留物がないこと又はこれを除去するのを保証するために、管体が僅かに付着した場合にアイロンからこれを剥がすための器用さ及び視覚を有する人間操作を必要とする。加えて、封止の完全性及びオペレータの安全性のために、現在の技術では、ユニットは、ラッチされて閉じられた状態でのみ加熱、封止、及び冷却することができるので、比較的長いサイクル時間(すなわち、数分)に限定される。
【0010】
また、実施形態は、アンビル上に封止アイロンに対向する切断細部を組み込んでいる。この特徴は、管体に使用されるインパルス及びRF(無線周波数)シーラーで使用される。この着想は、管体材料が溶融及び流動し、管体材料が切り開かれる箇所を薄肉化して、隣接する表面が完全に封止されるのを保証することに基づく。従って、切断又は分離箇所は、管体の内面(及び内容物)が外面にさらされない状態でもって無菌で達成される。
【0011】
開示される実施形態において、アンビル又はシールバックアップは、ドアに取り付けられるが、ドアは、使い捨てセットの装填を可能にするために邪魔にならない所にヒンジで可動であるが、その後、ラッチされて閉じられ、管体の位置及びアンビルの配置が正確に確立される。加えて、ドアは、インターロックされ、オペレータが、危険な加熱又はピンチ箇所へのアクセスをできないが、管体封止及び切断操作が生じることを保証するようになっている。
【0012】
開示される実施形態は、
・切断及び封止操作の後で管体が付着するのを避けるのを助ける付着防止膜を介して管体に対して加熱封止アイロンをクランプすることで管体封止及び切断操作を行う。
・封止アイロンを後退させて(最適な封止及び切断パラメータ(すなわち、力及び温度)が実行された後で)、短いサイクル時間を可能にし、必要な手動相互作用のために過大な遅れなしで、及び危険な加熱及びピンチ箇所へのアクセス/暴露なしでオペレータのアクセスを可能にする。
・オペレータの危険な加熱及びピンチ箇所へのアクセス/暴露なしで、封止アイロンを適切な温度に維持する。
【0013】
この膜は薄くて可撓性であり、これは、封止アイロン(及び周囲の隔離シュラウド)の形状に適合してねじ曲がることができる。膜が付着防止性である事実は、管体が付着するのを防ぐための適切な切り離し特性を伴って封止及び切断を強化し、封止及び切断サイクルに続く、装填解除(自動又は手動)を助ける。機器設計及びクリーンルーム設置/動作の適合性に関して、この膜は、さもなければきれいにする/きれいにすることができる設計課題を引き起こす場合がある、ヒーターと関連する作動及び他の機構を分離する役割も果たす。この膜は、オペレータが直面し、きれいにして維持する必要がある表面になる。
【0014】
本開示の実施形態は、薄膜材料を介して迅速に伝達する所定温度に予熱されたアイロンを有し、必須の溶融を引き起こし、その後、切断又は管体分離が完全に確立された後にアイロンを後退させるようになっている。これらの態様は、比較的迅速なサイクル時間を担い、これは、定期的に実現することができ、生産性の利益を最大にするために、及び後続の一貫性、漏れのない封止及び切断性能要件のために必要である。
【0015】
図1A-1Eを参照すると、本開示の例示的な実施形態による管体封止装置100が順次示されている。管体封止装置100は、隔離シュラウド2の中に並進的に配置された加熱ブロック又は管体封止アイロン1を有する。封止アイロン1は、その封止面端部に階段状部分を有する封止端12を有する。隔離シュラウド2は、封止端12の階段状部分に対応する狭い部分を有する管体クランプ端14を有する。シールバックアップ又はアンビル5は、隔離シュラウド2の管体クランプ端14に配置され、オペレータによる指アクセスを制限する剛性反作用面又は安全連動ドア(
図1A-1Eには示されていない)に取り付けられる。アンビル5は、その上に隔離シュラウド2の管体クランプ端14に対向するに小さな管体切断細部16を有する。切断細部16は、管体のこのセクションに封止部が確立された後で管体材料の薄肉化をもたらす隆起部として構成することができる。これにより、工具又は鋭利なものを必要とせずにかつ管体封止を破壊するリスクなしで、新しく確立された封止された管体端部を切るのに必要な最小からゼロの引っ張り又は剥離力でのオペレータによる管体端部の素早い分離が可能になる。付着防止膜3は、隔離シュラウド2の管体クランプ端14とアンビル5との間に配置される。封止される管体4は、付着防止膜3とアンビル5との間に位置する。隔離シュラウド2は、アンビル5に向かって前進する及びこれから離れて後退する往復様式で作動するように構成される。封止アイロン1は、アンビル5に向かって前進し及びこれから離れて後退する往復様式で作動するように構成され、また、隔離シュラウド2に対して移動するようにも構成される。封止アイロン1及び隔離シュラウド2は、
図3A-3Cを参照して以下に説明するような機構を使用して往復運動することができる。
【0016】
図1A-1Eは、管体封止及び切断手順を示す。
図1Aを参照すると、隔離シュラウド2及び封止アイロン1がアンビル5から完全に後退した開始位置が示されている。
【0017】
図1Bを参照すると、隔離シュラウド2及び封止アイロン1が前進して膜3を介して管体4をアンビル5に押し付ける封止サイクルの開始が示されている。
【0018】
図1Cを参照すると、封止サイクルのさらなる進展が示されており、ここでは隔離シュラウド2及び封止アイロン1がさらに前進してアンビル5上の切断細部16に対して膜3を介して管体4を押し付け、ここでは管体4の材料が溶融されて封止アイロン1で封止されて圧力を維持する。封止アイロン1が膜3を介し切断細部16に接触して管体4を切り開くと、材料は、切断細部16から流出する。
【0019】
図1Dを参照すると、封止及び切断統合位置が示されており、ここでは管体材料が後退した封止アイロン1で固化される。この構成では、隔離シュラウド2は、管体材料が固化する時に前進して管体4をクランプしたままであり、特に高剛性の管体材料及び短い固化期間の間に封止を破壊するかさもなければ傷つけるようにさせる復元力のために封止が確立したままであることを保証する。
【0020】
図1Eを参照すると、封止及び切断完了位置が示されており、ここでは隔離シュラウド2及び封止アイロン1の両方は、アンビル5から離れて後退しており、ここでは管体4はシ封止れて2つの別個の要素に切断又は分離されており、管体及び新しく確立された切断又は分離点の左右側の連結要素を互いに切り離すのを可能にする。
【0021】
隔離シュラウド2は、放射及び対流損失によるエネルギ使用を低減するのを助ける。この構成は、管体4をクランプして、特に薄壁管体及び剛性管体のために管体4内の溶融境界を制限する温度勾配を提供するのに重要な役割を果たし、復元力は、さもなければ管体壁の破壊を引き起こす可能性がある溶融遷移での応力につながる可能性がある。この隔離シュラウド2は、管体4をクランプして、高温/溶融ゾーンでの平らなクランプされた管体から自然の円形状態への遷移を絶つ。これは、特に薄壁(例えば0.5mm又はそれ未満)管体上のより強固な封止のために必要なマージンを提供するのを助ける。加えて、封止され管体4が液体で満たされる場合、隔離シュラウド2は、流体を妨げて封止及び高温ゾーンの外に押し進めるのを助けて、流体が高温に晒されるのを防ぐのを助ける役割を果たす。これは、可能性のある沸騰及び封止プロセスの間に溶融した管体壁の破断を引き起こす可能性がある流体/発生ガスによる過剰な圧力発生を低減する。用途に応じて、これらは管体4上の残留又は誘発張力である場合がある。隔離シュラウド2がクランプとして構成されるので、これは、張力を分離して、シールが張力下にある管体4によって損なわれるのを避けるように機能することもでき、これは、さもなければかなり簡単に管体の溶融セクションの伸長又は延伸につながり、シール又は管体壁の破壊につながる。
【0022】
この管体封止装置100の統合に関して、様々な構成において、これは、異なる管体の材料及び壁厚の封止及び切断を助けるために利用することができる。列を成す複数のバッグが存在するバッグ充填において、ドアは、横断シーラーを除いて各管体をバックアップする連続する又は個別のアンビルと共に全てのバッグ及び充填管体をカバーすることができる。この点において、単一のシーラーは、管体の各々に対する力及び温度に関して統一性をもたらすのを助けることができ、これは、複数の封止ヘッドを有するのを避けることで複数のサービス位置が機器制御システムのコスト及び複雑性をかなり低減する場合に、利用されて一般的であった。また、バッグ充填の実施形態において、バッグは、多くの場合、順次充填され、単一の横断装置手段を有し、管体の切断及び封止は、バッグの充填に続いて次のバッグが充填されている間に直接生じる可能性がある。このように、生産性は、全てのバッグの充填の終わり封止及び切断するのを回避することで最大になる。代わりに、本発明は、バッグを適時に利用可能にして取り外すことを可能にし、管体の封止及び切断プロセスの終了後に後続の処理を順次かつ直接的に行うのを可能にする。
図2を参照すると、バッグ充填用途装置18が示されており、管体4によるバッグ20の漸進的な充填、管体封止装置100による封止及び切断、及びその後のバック20の取り外しを示す。
【0023】
図3A-3Cを参照すると、他の例示的な実施形態が示されている。この実施形態は、上述の実施形態で説明した特徴の大部分を組み込んでいる。この実施形態において、アイロン1及びシュラウド2は相対移動せず一緒に移動し、これらの封止端及び管体クランプ端のそれぞれは、対応する狭い特徴部をもっていない。
【0024】
図3Aを参照すると、管体封止及び切断装置は、設置/管体4の装填の準備が整った待機位置で示されている。膜3は、筐体6上の膜ホルダーに固定され、3”(75mm)幅の膜フイルムのウェブ又はストリップであり、所要の凸状の2D形状を形成/実現するのを助けるホルダーにクランプされている。必要であれば、この膜ホルダーは、膜の交換及びメンテナンスのためにプラットホームから取り外し可能である。
【0025】
この封止及び切断装置を使用できる典型的な例は、所要量の流体で満たされた後に無菌でシールして分離する必要があるバッグである。この例において、バッグ及び充填管体を含む使い捨てセットは、システム上に装着することができ、所要位置で膜3の前で延在する管体セクションが、封止及び切断されることになり、次に、ドア7が、管体4上で閉じられてアンビル5を所定位置に至らせることになる。
【0026】
図3B及び3Cを参照すると、管体封止及び切断システムがシール位置で示されている。引き続きバッグ充填の実施例では、バッグの充填の後で、加熱された封止アイロン1の組立体が前方に作動し、付着防止膜3を介して管体4をアンビル5に押し付け、
図1A-1Eに関して上記で概説したように管体4の封止及び切断/分離をもたらす。シール機能に能動的に関与する構成要素を動かす/作動させるために用いる機構は、空気圧シリンダ及び電気式アクチュエータ、又は図示するような、封止アイロン1の組立体キャリア10を移動させる電気モータ組立体9を含む案内ボールねじアクチュエータとすることができる。管体が溶融して流動する際のシーリング操作の間に前方に移動することで力を維持するために封止アイロン組立体の能力に関する力制御は重要であり、このシステムの再現性を得るための有用な態様である。また、これは、案内空気圧シリンダ(空気圧作動システムのための)を利用して実現することもできる。電気式アクチュエータに関して、力制御はトルク(すなわちモータ電流)制御を利用して実現すること、又は別の実施形態では、封止操作の間に加えられる力を制御する可変位置調整(すなわちストローク)を伴うばね付勢ヘッドを利用して実現することができる。
【0027】
封止サイクルの終了時、加熱された封止アイロン1の組立体は、膜3及びアンビル5から離れて後方に後退し、溶融した管体4の材料の固化が見込まれて、封止及び切断を完了する。この封止プロセスは、横断して複数回繰り返して、多数の隣接する管体4の封止及び切断を可能にすることができる。プロセスの終了時、ドア7は開放されて、充填され、シール及び分離されたバッグは、後続の処理(ラベル付け、梱包、凍結など)のために取り出される。
【0028】
例示的な作動パラメータを以下に示す。
アイロン温度:動作範囲=100℃→200℃、管体に依存する典型的なシール範囲。公称設定値=160℃。間欠的動作に関して可能性のある高温は350℃である。
アイロン接触時間:動作範囲=6→30秒、管体に依存する。
アイロン圧力/力:動作範囲=80N→200N。公称設定値=120N。
【0029】
アイロン1は、アルミニウム又は他の適切な熱伝導性材料から成ることができる。シュラウド2及びアンビル5は、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)又は高い連続運転温度性能の他の適切な材料から成ることができる。付着防止膜3は、PEEK又はポリイミドフイルム又は他の適切な材料から成ることができ、これらは、適切に薄くて可撓性があり、熱はこれを通って封止アイロン組立体から管体に容易に伝達することができるが、劣化することなく断続的に処理温度に耐えるに能力を有する。
【0030】
開示される実施形態の各特徴は、追加の実施形態を作り出すために本発明の範囲内で組み合わせること、再配置すること、省略することなどができる。さらに、場合によっては、特定の特徴は、利益をもたらすために他の特徴の付随する使用なしに使用することができる。
【0031】
本開示により多くの代替案、変更例、及び変形例が可能である。本発明の原理の適用分野を例示するために特定の実施形態が示されて説明されているが、本発明は、このような原理から逸脱することなく具体化することができることを理解されたい。従って、本出願人は、本発明の精神及び範囲の中にある全ての代替案、変更例、均等物、及び変形例を包含することを意図している。
【符号の説明】
【0032】
1 封止アイロン
2 隔離シュラウド
3 付着防止膜
4 管体
5 アンビル
12 封止端
14 管体クランプ端
16 切断細部
100 管体封止装置
【外国語明細書】